説明

プリンタ装置

【課題】 複数の感光ドラムを備える電子写真式のプリンタ装置において連続用紙に重ね合わされるトナー画像の間にズレが生じるのを防止できるプリンタ装置の提供。
【解決手段】連続用紙を一定の方向に搬送する紙送り手段と、前記紙送り手段の下流側において前記用紙の搬送方向に沿って同一ピッチで配設された複数の感光ドラムとを備える電子写真式のプリンタ装置であって、前記紙送り手段と前記感光ドラムとの間において、前記連続用紙が巻き掛けられて従動する1以上の従動ローラのうち、前記連続用紙とのラップ角が最も大きな従動ローラは、前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1である周長を有することを特徴とするプリンタ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続用紙に記録を行なうプリンタ装置にかかり、特に、複数の感光ドラムを備える電子写真式のプリンタ装置において連続用紙に重ね合わされるトナー画像の間にズレが生じるのを防止できるプリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、フルカラー印刷機やフルカラー複写機などの電子写真式の画像形成装置が広く使用されるようになってきた。
【0003】
前記画像形成装置としては、黄色(以下「Y色」と称する。)、マゼンタ(以下「M色」と称する。)、シアン(以下「C色」と称する。)、および黒色(以下「K色」と称する。)のトナー画像を形成する4本の感光ドラムが用紙の搬送方向に沿ってタンデム状に配設されたものが一般的であり、感光ドラムに形成されたトナー画像を、中間転写ベルトまたは用紙に順次転写してフルカラー画像を形成する。
【0004】
前記画像形成装置においては、各感光ドラムからトナー画像が転写されるときに用紙や中間転写ベルトの走行速度に変動があると、転写したトナー画像の間にズレが生じる。
【0005】
また、駆動ローラが偏心していても、前記駆動ローラで搬送される用紙の搬送速度に周期的な変動が生じるから、各感光ドラムから転写されたトナー画像の間にズレが生じる。
【0006】
各色のトナー画像の間にズレが生じると最終的に得られる画像の質が大きく低下するので、トナー画像が用紙や中間転写ベルトに正確に重ね合わされるように、用紙や中間転写ベルトの速度変動を検知して、検知した速度変動に応じてトナー画像を転写する位置を補正したり、駆動ローラの偏心位相差を制御したりして、トナー画像のズレの発生を防止することが検討された(特許文献1〜14)。
【特許文献1】特公平07−031446号公報
【特許文献2】特開2003−177591号公報
【特許文献3】特開2003−066689号公報
【特許文献4】実開平02−075645号公報
【特許文献5】特開平09−175687号公報
【特許文献6】特開2002−006640号公報
【特許文献7】特開平10−264475号公報
【特許文献8】特開平2002−333744号公報
【特許文献9】特開2003−091127号
【特許文献10】特開2001−142276号公報
【特許文献11】特開平11−202576号公報
【特許文献12】特開平10−031331号公報
【特許文献13】特開2000−356936号公報
【特許文献14】特開平11−105344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
用紙や中間転写ベルトの速度変動を検知して、検知した速度変動に応じてトナー画像を転写する位置を補正する形態の画像形成装置においては、用紙のある時点での速度の瞬間値を検知して、その情報からトナー画像の転写位置を補正しているが、実際には、用紙はある程度伸び縮みするから、ある時点の速度の瞬間値に基いてトナー画像の転写位置を補正するだけで、はトナー画像を完全には正確に重ね合わせることができないことがある。
【0008】
また、通常の画像形成装置においては、駆動ローラだけでなく、従動ローラも偏心している場合が多いから、駆動ローラの偏心位相差を制御したり、駆動ローラの偏心位相差に応じてトナー画像を転写する位置を補正するだけでは、トナー画像を完全には正確に重ね合わせることができないことがある。
【0009】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、複数の感光ドラムを備える電子写真式のプリンタ装置において連続用紙に重ね合わされるトナー画像の間にズレが生じるのを防止できるプリンタ装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、連続用紙を一定の方向に搬送する紙送り手段と、前記紙送り手段の下流側において前記用紙の搬送方向に沿って同一ピッチで配設された複数の感光ドラムとを備える電子写真式のプリンタ装置であって、前記紙送り手段と前記感光ドラムとの間において、前記連続用紙が巻き掛けられて従動する1以上の従動ローラのうち、前記連続用紙とのラップ角が最も大きな従動ローラは、前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1である周長を有することを特徴とするプリンタ装置に関する。
【0011】
電子写真式のプリンタ装置において、感光ドラムよりも上流側に配設された従動ローラが偏心している場合には、たとえ用紙の搬送速度が一定であっても用紙が経由する経路が周期的に変化するから、従動ローラから感光ローラまでの経路長も同じ周期で変動する。ここで、前記従動ローラの半径をr、周長をS、回転速度をvとすると、前記周期は、v/S=v/2πrで与えられる。したがって、用紙上のある一点が感光ローラ上を通過するタイミングにもズレが生じて転写トナー画像の位置にズレが生じる。
【0012】
感光ドラムの上流側に従動ローラが複数設けられている場合には、前記連続用紙とのラップ角が最も大きな従動ローラが、前記用紙の速度変動に最も大きな影響を及ぼすと考えられる。
【0013】
前記プリンタ装置においては、前記連続用紙とのラップ角が最も大きな従動ローラの周長を、前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1に設定することにより、各感光ドラムにおいてトナー画像の拡大縮小倍率の変動が同じように現れるので、紙送り手段と感光ドラムとの間に位置する従動ローラの偏心に起因するトナー画像のズレの発生を防止できる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプリンタ装置において、前記ラップ角が最も大きな従動ローラが、前記紙送り手段と前記感光体との間で連帳用紙の送り方向を転換する送り方向転換ローラであるプリンタ装置に間する。
【0015】
紙送り手段から最も上流側の感光ドラムまでの距離が短く、しかも紙送り手段と前記感光ドラムとの間で送り方向を大きく転換しているプリンタ装置においては、送り方向転換ローラのラップ角がおおきな場合が多い。
【0016】
したがって、前記送り方向転換ローラの周長を、前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1に設定することにより、前記トナー画像のズレの発生を効果的に防止できる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のプリンタ装置において、感光体と感光体との間に設けられ、連続用紙に当接しつつ従動回転するとともに、前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1の周長を有する中間ローラを備えるプリンタ装置に関する。
【0018】
隣接する2つの感光ドラムの間に位置する中間ローラが偏心している場合においても、連続用紙は、前記中間ローラが従動回転することにより周期的に引張られて搬送速度に周期的な変動が生じる。その結果、下流側の感光ドラムにおいては、用紙上のある一点が通過するタイミングにもズレが生じて前記感光ドラムから連続用紙に転写されるトナー画像の位置にもズレが生じる。
【0019】
しかしながら、前記プリンタ装置においては、中間ローラの周長を前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1に設定することにより、上流側の感光ドラムと下流側の感光ドラムとにおいて、トナー画像の拡大縮小倍率の変動が同じように現れるので、中間ローラの偏心に起因するトナー画像のズレの発生を防止できる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、連続用紙を一定の方向に搬送する紙送り手段と、前記紙送り手段の下流側において前記用紙の搬送方向に沿って同一ピッチで配設された複数の感光ドラムとを備える電子写真式のプリンタ装置であって、前記紙送り手段と最も上流側の感光ドラムとの間に、前記連続用紙に当接しつつ、前記連続用紙を所定の搬送経路に沿って案内する搬送経路位置決め部材を備えてなり、前記搬送経路位置決め部材の連続用紙が接する側の面は、連続用紙との摩擦係数が、前記駆動ローラと連続用紙との間の摩擦係数よりも低い低摩擦性材料で形成されてなることを特徴とするプリンタ装置に関する。
【0021】
プリンタ装置においては、感光ドラムの周速を連続用紙の搬送速度よりも若干高く設定することにより、紙送り手段と前記感光ドラムとの間で用紙を緊張させた状態で搬送することができる。
【0022】
ここで、前記プリンタ装置においては、紙送り手段と感光ドラムとの間に搬送経路位置決め部材が配設されているから、連続用紙は、搬送経路位置決め部材に沿って一定の搬送経路で搬送される。
【0023】
したがって、紙送り手段において搬送速度を一定に制御すれば、紙送り手段と感光ドラムとの間で搬送速度の変動は生じないから、前記搬送速度の変動に起因するトナー画像の転写位置ズレは効果的に防止される。
【0024】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のプリンタ装置において、感光体と感光体との間に設けられ、連続用紙に当接しつつ、前記連続用紙を所定の搬送経路に沿って案内する中間案内部材を備えてなり、前記中間案内部材の連続用紙が接する側の面は、連続用紙との摩擦係数が、前記駆動ローラと連続用紙との間の摩擦係数よりも低い低摩擦性材料で形成されてなるプリンタ装置に関する。
【0025】
前記プリンタ装置においては、感光ローラと感光ローラとのあいだにおいても連続用紙は一定の搬送速度で搬送速度で搬送されるから、紙送り手段において搬送速度を一定に制御すれば、感光ドラム間における搬送速度の変動に起因するトナー画像の転写位置ズレは効果的に防止される。
【0026】
請求項6に記載の発明は、連続用紙を一定の方向に搬送する紙送り手段と、トナー画像を形成する複数の画像形成部とを備え、前記複数の画像形成部は、前記連続用紙の搬送方向に沿って前記紙送り手段の下流側に配設されてなる電子写真式のプリンタ装置であって、少なくとも最も上流側の画像形成部と最も下流側の画像形成部において連続用紙の伸びの大きさを求める伸び検知手段と、前記伸び検知手段で検知した連続用紙の伸びの大きさに基き、各画像形成部において形成されるトナー画像を重ね合わせたときにズレが生じないように、トナー画像の書込み位置を制御する画素位置制御手段とを備えてなることを特徴とするプリンタ装置に関する。
【0027】
電子写真式の画像形成装置においては、連続用紙が各画像形成部の感光ドラムを通過するときに、感光体との間に吸着力が発生するので、前記連続用紙における感光ドラムに接する部分に負荷が累積し、連続用紙に伸びが生じる。しかも、夫々の感光ドラムに接する部分において連続用紙の伸びが異なるから、連続用紙の速度にも差が生じる。その結果、各色のトナー画像の書込み位置にズレが生じる。ここで、連続用紙の搬送方向に沿って上流側に位置する感光ドラムだけでなく、下流側に位置する感光ドラムも伸長方向の負荷を連続用紙に及ぼすから、連続用紙用紙の伸びは下流側ほど大きくなるが、連続用紙に加わる負荷は、上流側程大きい。たとえば、4個の画像形成部を有するプリンタ装置においては、連続用紙と感光ドラムとの間の吸着力による負荷の大きさが感光ドラム1個当り2kgfとすると、最も上流側の画像形成部においては、前記負荷の大きさは2kgf×4=8kgfに達する。
【0028】
しかも、感光ドラムと連続用紙との間の吸着力は、トナー画像によって感光ドラム表面が被覆される面積の割合であるカバレッジの大小によって変化するから、負荷の大きさを感光ドラム毎に予め予測することは困難である。
【0029】
前記プリンタ装置においては、伸び検知手段によって、少なくとも最も上流側と最も下流側との画像形成部において、感光ドラムを通過する連続用紙の伸びを求め、前記検知結果に基づいて各感光ドラムにおけるトナー画像の書込み位置を制御しているから、連続用紙に加わる負荷の大きさの如何に係らず、各色のトナー画像間にズレが生じないようにすることができる。
【0030】
前記プリンタ装置においては、各感光ドラムにおいて連続用紙の伸びを求めることが好ましいが、最も上流側の感光ドラムと最も下流側の感光ドラムとで連続用紙の伸びを求めるには、中間に位置する感光ドラムにおける連続用紙の伸びについては、隣接する2つの感光ドラムの間の伸びの差分に基いて求めたり、伸びの平均値をとったりして求めることができる。
【0031】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のプリンタ装置において、前記搬送速度検知手段は、夫々の画像形成部において連続用紙の伸びの大きさを求めるプリンタ装置に関する。
【0032】
前記プリンタ装置においては、夫々の画像形成部において連続用紙の伸びを求め、前記検知結果に基づいて各感光ドラムにおけるトナー画像の書込み位置を制御しているから、各色のトナー画像の位置を更に高精度に制御することができる。
【0033】
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載のプリンタ装置において、画像形成部を通過する連続用紙の搬送速度を検知する搬送速度検知手段を有してなり、前記伸び検知手段は、搬送速度検知手段において検知した連続用紙の搬送速度に基いて連帳用紙の伸びを求めるプリンタ装置に関する。
【0034】
前記プリンタ装置は、本発明のプリンタ装置において連続用紙の搬送速度に基いて連帳用紙の伸びを求める例である。なお、本発明のプリンタ装置においては、連続用紙の張力から伸びを求めてもよい。
【0035】
請求項9に記載の発明は、請求項6〜8の何れか1項に記載のプリンタ装置において、前記画素位置制御手段は、各画像形成部の有する感光ドラムの回転速度を制御してトナー画像の書込み位置を制御するプリンタ装置に関する。
【0036】
各感光ドラムを独立駆動方式で駆動する場合には、連帳用紙の伸びに応じて感光ドラムの回転速度を制御することにより、トナー画像相互のズレを防止することができる。ここで、連帳用紙の伸びは、感光ドラムの前後における搬送速度の差に基いて求めることができる。
【0037】
請求項10に記載の発明は、請求項6〜8の何れか1項に記載のプリンタ装置において、前記画素位置制御手段は、各画像形成部におけるトナー画像の書込みタイミングを制御してトナー画像の書込み位置を制御するプリンタ装置に関する。
【0038】
前記プリンタ装置においては、トナー画像相互のズレを、書込みタイミングを制御しない場合の半分に低減できる。しかも、書込みタイミングを制御するだけであれば、各感光ドラムにおけるトナー画像の書込みを制御するソフトウェアも単純化できる。
【0039】
したがって、前記プリンタ装置は、厚手の連続用紙や強度の高い連続用紙を使用する場合、各画像形成部における感光ドラムにおけるトナー画像のカバレッジが小さい場合など、各感光ドラムにおける連続用紙の伸びが比較的小さい場合に好適に使用できる。
【0040】
請求項11に記載の発明は、請求項6〜8の何れか1項に記載のプリンタ装置において、前記画素位置制御手段は、前記伸び検知手段で大きな伸びを検知したときは、搬送方向に大きな倍率で、小さな伸びを検知したときは搬送方向に小さな倍率でトナー画像を書き込むように各画像形成部を制御してトナー画像の書込み位置を制御するプリンタ装置に関する。
【0041】
前記プリンタ装置においては、各画像形成部におけるトナー画像の倍率を制御してトナー画像相互のズレを解消しているから、各感光ドラムを独立駆動する必要がなく、たとえば最も上流側の感光ドラムのみ駆動して下流側の3個の感光ドラムを従動させることができる。
【発明の効果】
【0042】
以上説明したように本発明によれば、複数の感光ドラムを備える電子写真式のプリンタ装置において連続用紙に重ね合わされるトナー画像の間にズレが生じるのを防止できるプリンタ装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
1.実施形態1
本発明のプリンタ装置の一例であり、連続用紙に記録を行なう所謂連帳プリンタについて以下に説明する。
【0044】
図1および図2に示すように、実施形態1に係る連帳プリンタ100は、電子写真式の連帳プリンタであって、連続用紙pの搬送方向aに沿って上流から下流に向かって用紙搬送部2、フルカラーのトナー画像を形成し、形成したトナー画像を連続用紙pに転写する画像形成部4、連続用紙pに転写されたトナー画像を定着する定着部6を有する。
【0045】
用紙搬送部2には、搬送方向aに沿って上流から下流に向かってバックテンションローラ部24、アライニングローラ21、メインドライブローラ20、用紙搬送方向転換ローラ23が配設されている。
【0046】
メインドライブローラ20は、連続用紙pを所定の圧力でニップして搬送方向aに沿って所定の搬送速度で連続用紙pを送り出す機能を有する。アライニングローラ21は、メインドライブローラ20よりも上流側において部分円筒状の案内部材22と協働して連続用紙pの搬送経路を一定に保持する機能を有する。バックテンションローラ部24は、たとえば3対のローラからなり、メインドライブローラ20と同方向ではあるがより低速で回転してメインドライブローラ20よりも上流側において連続用紙pに張力を付与する機能を有する。用紙搬送方向転換ローラ23は、連続用紙pが巻き掛けられて従動する従動ローラであって、メインドライブローラ20から送り出された連続用紙pの搬送方向を、画像形成部4に向かう方向に変換する機能を有し、後述する画像形成部4における感光ドラム40のピッチ(間隔)Pと同一の周長を有するか、または整数分の1たとえば1/2の周長を有する。
【0047】
画像形成部4には、搬送方向aに沿って上流から下流に向かって黄色(以下「Y色」と略称する。)のトナー画像を形成するY色画像形成部4Y、マゼンタ(以下「M色」と略称する。)のトナー画像を形成するM色画像形成部4M、シアン(以下「C色」と略称する。)のトナー画像を形成するC色画像形成部4C、および黒色(以下「K色」と略称する。)のトナー画像を形成するK色画像形成部4Kが配設されている。
【0048】
Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kは、夫々矢印bの方向に回転する感光ドラム40と、帯電コロトロン41と、回転方向bに沿って帯電コロトロン41の下流に位置するレーザ露光部42と、本発明の現像手段に相当し、回転方向bに沿ってレーザ露光部42の下流に位置する現像部43と、連続用紙pの搬送経路を挟んで感光ドラム40に相対するように配設された転写ローラ45と、転写ローラ45の両側に位置する1対の転写案内ローラ46とを有する。回転方向bに対して帯電コロトロン41の上流側には、除電コロトロン44が設けられている。
【0049】
感光ドラム40は、表面に静電潜像が形成される。帯電コロトロン41は、感光ドラム40の表面を所定の電位に帯電させる機能を有する。レーザ露光部42は、帯電コロトロン41で帯電した感光ドラム40を像様露光する機能を有する。現像部43は、レーザ露光部42で感光ドラム40の表面に形成された潜像を、磁性キャリアとトナーとを含む現像剤で現像し、Y色、M色、C色、およびK色の各色のトナー画像を形成する。転写ローラ45および転写案内ローラ46は、連続用紙pを感光ドラム40の表面に押し付けて感光ドラム40の表面に形成されたトナー画像を連続用紙pに転写する機能を有する。
【0050】
図3に示すように、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの何れにおいても感光ドラム40は何れも同一の半径を有し、また、同一のピッチPで配設されている。また、転写案内ローラ46も、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの夫々において、連続用紙pが巻き掛けられて従動する従動ローラであり、感光ドラム40のピッチPの整数分の1、たとえば1/4の周長を有している。
【0051】
定着部6は、連続用紙pに転写されたトナー画像をフラッシュ定着するフラッシュ定着装置60と、搬送方向aに沿ってフラッシュ定着装置60の下流側において連続用紙pに張力を付与する張力付与装置61と、搬送方向aに沿って張力付与装置61の下流側において連続用紙pの経路を巾方向に沿って補正するアライニング装置62と、出口近傍において連続用紙pをニップし、搬送方向aに沿って連続用紙pの搬送速度よりも早い周速で回転して連続用紙pに張力を付与するテンションローラ対63とを備える。
【0052】
連帳プリンタ100は、更に、連帳プリンタ100全体を制御する総合制御コンピュータ10、用紙搬送部2を制御する用紙搬送制御コンピュータ12、Y色画像形成部4Yを制御するY色画像形成制御コンピュータ14Y、M色画像形成部4Mを制御するM色画像形成制御コンピュータ14M、C色画像形成部4Cを制御するC色画像形成制御コンピュータ14C、K色画像形成部4Kを制御するK色画像形成制御コンピュータ14K、および定着部6を制御する定着制御コンピュータ16を有する。
【0053】
用紙搬送制御コンピュータ12、Y色画像形成制御コンピュータ14Y、M色画像形成制御コンピュータ14M、C色画像形成制御コンピュータ14C、K色画像形成制御コンピュータ14K、および定着制御コンピュータ16は、総合制御コンピュータ10によって制御される。
【0054】
以下、連帳プリンタ100の作用について説明する。
【0055】
外部から総合制御コンピュータ10に画像データが入力されると、総合制御コンピュータ10は、用紙搬送制御コンピュータ12を介して用紙搬送部2を制御するとともに、定着制御コンピュータ16を介してテンションローラ対63を制御し、連続用紙pに一定の張力を付しつつ、搬送方向aに沿って所定の搬送速度で搬送する。
【0056】
一方、Y色画像形成制御コンピュータ14Y、M色画像形成制御コンピュータ14M、C色画像形成制御コンピュータ14C、K色画像形成制御コンピュータ14Kは、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの夫々において、感光ドラム40が、連続用紙pの搬送速度よりも若干速い周速、具体的には1〜3%程度早い周速で回転するように、感光ドラム40の回転を制御する。
【0057】
連帳プリンタ100が起動されたら、総合制御コンピュータ10は、入力された画像データをY色、M色、C色、K色の夫々に対応する画像データに分解してY色画像形成制御コンピュータ14Y、M色画像形成制御コンピュータ14M、C色画像形成制御コンピュータ14C、K色画像形成制御コンピュータ14Kに入力する。
【0058】
Y色画像形成制御コンピュータ14Y、M色画像形成制御コンピュータ14M、C色画像形成制御コンピュータ14C、K色画像形成制御コンピュータ14Kに画像データが入力されると、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kのそれぞれにおいては、感光ドラム40が帯電コロトロン41によって帯電され、レーザ露光部42によって前記画像データに対応するように像様露光されて潜像が形成される。そして、現像部43において感光ドラムの潜像にトナーが付着されてトナー画像が形成される。感光ドラム40表面に形成されたトナー画像は、転写ローラ45および転写案内ローラ46によって連続用紙pに転写される。ここで、連続用紙pは、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kをこの順に通過するから、トナー画像は、Y色トナー画像、M色トナー画像、M色トナー画像、K色トナー画像の順に重ねられ、連続用紙p上にフルカラーのトナー画像が形成される。
【0059】
画像形成部4でフルカラーのトナー画像が転写された連続用紙pは、定着部6に導入され、フラッシュ定着装置60で定着される。
【0060】
ここで、用紙搬送方向転換ローラ23や転写案内ローラ46においても、工作上の誤差や取付誤差に起因して図4に示すように偏心していることがある。したがって、用紙搬送方向転換ローラ23や転写案内ローラ46が従動回転すると連続用紙pの搬送経路が周期的に変動する。
【0061】
用紙搬送方向転換ローラ23が偏心している場合には、連続用紙pは、図5において実線で示す経路Aと二点鎖線で示す経路Bとの間で経路が周期的に変化する。したがってメインドライブローラ20から一定の速度で連続用紙pを送り出した場合においても連続用紙pが進行するベクトルの方向がずれ、連続用紙がどの経路を通過するかにより、メインドライブローラ20から最も上流側の画像形成部であるY色画像形成部4Yの感光ドラム40までの経路長が変化する。したがって、連続用紙p上のある点が前記感光ドラム40を通過するタイミングにズレが生じ、転写されるY色トナー画素位置にズレが生じる。
【0062】
また、連続用紙pの経路が経路Aから経路Bにずれると、連続用紙pはメインドライブローラ20に向かって引張られるから、Y色画像形成部4Yの感光ドラム40を通過するときの搬送速度は低下する。反対に、連続用紙pの経路が経路Bから経路Aにずれると、連続用紙pはY色画像形成部4Yの感光ドラム40によって引張られ、感光ドラム40を通過するときの搬送速度は上昇する。したがって、前記感光ドラム40を通過するときの連続用紙pの搬送速度は、図6に示すように、メインドライブローラ20からの送出速度Vを中心に±ΔVの範囲で、周期c=2πr(rは、用紙搬送方向転換ローラ23の半径である。)で正弦曲線状に変化する。
【0063】
しかしながら、連帳プリンタ100においては、用紙搬送方向転換ローラ23は、前述のように感光ドラム40のピッチPと同一の周長を有するか、または整数分の1たとえば1/2の周長を有する。
【0064】
したがって、図7(感光ドラム40のピッチPと同一の周長を有する場合)、または図8(感光ドラム40のピッチPの1/2の周長を有する場合)に示すように、連続用紙p上のある点が前記感光ドラム40を通過するタイミングは、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの何れにおいても同一になるから、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの何れにおいてもトナー画像の変動が同じように現れる。
【0065】
したがって、連続用紙pに転写されたY色、M色、C色、K色の各色のトナー画像の間のズレの発生を効果的に防止できる。
【0066】
同様に、転写案内ローラ46も、前述のように感光ドラム40のピッチPの整数分の1たとえば1/4の周長を有するから、連続用紙p上のある点が前記感光ドラム40を通過するタイミングは、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの何れにおいても同一になる。したがって、たとえ転写案内ローラ46が偏心していても、連続用紙pに転写されたY色、M色、C色、K色の各色のトナー画像の間にズレが発生することはない。
【0067】
実施形態1に係る連帳プリンタ100は、各色間の色ずれ(カラーレジストレーション)を小さく押えるというゼログラフィ(商品名)方式を用いたタンデム型のプリンタ装置の最重要課題を効果的に達成できる。
【0068】
従来、ゼログラフィ方式を用いた高速カラープリンタにおいては毎分100枚以上の高速は不可能とされていたが、実施形態1に係る連帳プリンタ100においては、トナー画像を転写、定着させる記録媒体として連続用紙を用い、更に、転写されたトナー画像の定着にフラッシュ露光を用いているから、毎分100枚以上の高速を容易に達成できる。
【0069】
メインドライブローラ20からY色画像形成部4Yに直線的な経路で連続用紙を供給すれば、カラーレジストレーションを小さくすることができると考えられるが、構成上無理が多い。
【0070】
しかし、実施形態1の連帳プリンタ100では、用紙搬送方向転換ローラ23に大きな角度で連帳用紙を巻き掛けて搬送経路を偏向しているから、カラーレジストレーションの極めて小さな高画質のフルカラー画像が高速で得られるにも係らず、構成上も無理がない。
【0071】
2.実施形態2
本発明のプリンタ装置の別の一例である連帳プリンタについて以下に説明する。
【0072】
図9および図10に示すように、実施形態2に係る連帳プリンタ102は、電子写真式の連帳プリンタであって、実施形態1に係る連帳プリンタ100において、メインドライブローラ20とY色画像形成部4Yとの間に、用紙搬送方向転換ローラ23に代えて本発明の搬送経路位置決め部材に相当する搬送案内板25を設けた構成を有している。
【0073】
搬送案内板25は、連帳用紙pの搬送経路に向かって凸である部分円柱状の部材であって、連帳プリンタ102に対して固定されている。そして凸面状の側に連帳用紙pが当接することにより、連続用紙pを所定の搬送経路に沿って案内する。搬送案内板25の連帳用紙pが当接する側は、連続用紙pが円滑に通過できるように、ポリ4弗化エチレンなどの弗素系樹脂や超高分子量ポリエチレンなどの低摩擦性材料で被覆されている。
【0074】
連帳プリンタ102は、実施形態1の連帳プリンタ100と同一の手順に沿って起動され、フルカラーのトナー画像が形成される。また、感光ドラム40の周速が連続用紙pの搬送速度よりも1〜3%速くなるようにY色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kを制御する点も同様である。
【0075】
連帳用紙pは、緊張した状態で、搬送案内板25の凸面状の側の面に押圧されつつ搬送されるから、メインドライブローラ20とY色画像形成部4Yとの間においては一定の搬送経路を通過する。
【0076】
したがって、メインドライブローラ20とY色画像形成部4Yとの間で搬送経路が周期的に変化することによるトナー画像のズレが効果的に防止される。
【0077】
実施形態2の連帳プリンタ102も実施形態1の連帳プリンタ100と同様の特長を有し、更に、用紙搬送方向転換ローラ23に代えて搬送案内板25を用いることにより、メインドライブローラ20とY色画像形成部4Yとの間の連帳用紙pの搬送経路の屈曲が小さな場合において、得られる画像のカラーレジストレーションを極めて小さく押えることができる。
【0078】
3.実施形態3
本発明の画像形成装置の更に別の一例である連帳プリンタについて以下に説明する。
【0079】
図11および図12に示すように、実施形態3に係る連帳プリンタ104は、電子写真式の連帳プリンタであって、Y色画像形成部4Yに速度検出ローラ50を、K色画像形成部4Kに速度検出ローラ52を設けた以外は、実施形態1の連帳プリンタ100と同様の構成を有している。なお、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kは、本発明における画像形成部に相当し、Y色画像形成部4Yは最も上流側の画像形成部に、K色画像形成部4Kは最も下流側の画像形成部に相当する。
【0080】
Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kにおいては、感光ドラム40を、連帳用紙pをメインドライブローラ20から送り出す送出速度よりも1〜3%速い周速で回転させて連帳用紙pを緊張させるとともに、連帳用紙pに加わる負荷の方向を下流側に向かう一定の方向にすることができる。更に、上流側の画像形成部ほど感光ドラム40の周速を高く設定すれば、連帳用紙pに加わる負荷の方向を更に安定させることができる。
【0081】
速度検出ローラ50および速度検出ローラ52は、何れも連続用紙pに当接して従動回転するローラであってロータリーエンコーダが結合され、周長と、ロータリーエンコーダで検出した回転速度とからY色画像形成部4YおよびK色画像形成部4Kにおける連続用紙pの搬送速度を求める。そして、速度検出ローラ50で求められた搬送速度v1と速度検出ローラ52で求められた搬送速度v4とから、連続用紙pのM色画像形成部4Mにおける搬送速度v2およびC色画像形成部4Cにおける搬送速度v3を求める。
【0082】
ここで、図13に示すように、連帳用紙pにおいて、C色画像形成部4CとK色画像形成部4Kとに跨る領域Dでは、最も下流側のK色画像形成部4Kの感光ドラム40からの負荷が発生し、M色画像形成部4MとC色画像形成部4Cとに跨る領域Cでは、K色画像形成部4KとC色画像形成部4Cとの感光ドラム40による累積負荷が発生する。そして、Y色画像形成部4YとM色画像形成部4Mとに跨る領域Bにおいては、K色画像形成部4K〜M色画像形成部4Mの3個の画像形成部における感光ドラム40による累積負荷が発生する。Y色画像形成部4Yとメインドライブローラ20とに跨る領域Aでは、K色画像形成部4K〜Y色画像形成部4Yの全ての画像形成部における感光ドラム40による累積負荷が発生する。
【0083】
したがって、連続用紙pに及ぼされる張力は、図14に示すように下流側の画像形成部から上流側の画像形成部に向かってほぼ直線的に大きくなるから、伸びも同様に下流側の画像形成部から上流側の画像形成部に向かってほぼ直線的に大きくなる。ここで、搬送速度v1〜v4は、連続用紙pの伸びが大きいほど遅くなる。
【0084】
そこで、搬送速度v2および搬送速度v3は、以下の式:
v2=v1+(v4−v1)/3
v3=v1+2(v4−v1)/3
によって求められる。
【0085】
なお、搬送速度v1〜v4は、Y色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの夫々において、走行する連続用紙pに適宜のマークを印字してそれを読み取る方法によって求めてもよい。
【0086】
連続用紙の伸びは、メインドライブローラ20からの連続用紙pの送出速度v0と搬送速度v1〜v4との差に比例すると考えられるから、連続用紙pについて、搬送速度の差と伸びとの比例係数Kを実験的に求め、前記比例係数Kを用いてY色画像形成部4Y、M色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kの夫々における連帳用紙pの伸びe1、e2、e3、e4を以下の式:
e1=K(v1−v0)
e2=K(v2−v0)
e3=K(v3−v0)
e4=K(v4−v0)
に従って求めることができる。
【0087】
また、Y色画像形成部4YおよびK色画像形成部4Kに、速度検出ローラ50および速度検出ローラ52に代えて張力検出ローラを設け、Y色画像形成部4YおよびK色画像形成部4Kにおける連続用紙pの張力t1およびt4を求め、前記張力t1およびt4の値に基いてM色画像形成部4MおよびC色画像形成部4Cにおける連続用紙pの張力t2およびt3を求め、連続用紙pについて予め求めた張力と伸びとの関係とを用い、張力t1〜t4の値から前記伸びe1および伸びe4を求めてもよい。
【0088】
連帳プリンタ104においては、このようにして求めた連帳用紙pの伸びe1〜e4に基き、以下の補正方法に従ってトナー画像の書込み位置を補正することができる。補正方法には、以下のようなものがある。
(1)伸びe1、e2、e3、e4が大きな場合には、感光ドラム40にトナー画像の最初の書き込みタイミングを遅らせるように、書込みタイミングを補正する
(2)伸びe1、e2、e3、e4が大きな場合には、感光ドラム40に書き込むトナー画像の副走査方向(連続用紙pの搬送方向)の画像倍率が大きくなるように画像倍率を制御する
(3)感光ドラム40の回転速度を伸びe1〜e4に比例するように補正する
(4)Y色画像形成部4Yで適宜のマークを連続用紙pに書き込み、これを下流側のM色画像形成部4M、C色画像形成部4C、K色画像形成部4Kのぞれぞれで読み取り、前記マークの画素位置を基準にしてトナー画像の書込み位置を補正する。
【0089】
実施形態3に係る連帳プリンタ104においても、各色間の色ずれ(カラーレジストレーション)をごく小さく押えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、カラー印刷の可能な電子写真式のプリンタ装置に特に好適に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】図1は、実施形態1に係るプリンタ装置の構成を示す説明図である。
【図2】図2は、実施形態1に係るプリンタ装置の構成を示す斜視図である。
【図3】図3は、実施形態1に係るプリンタ装置における用紙搬送方向転換ローラと画像形成部における感光ドラムのピッチとの関係を示す説明図である。
【図4】図4は、用紙搬送方向転換ローラおよび転写案内ローラが偏心した状態を示す側面図である。
【図5】図5は、偏心した用紙搬送方向転換ローラによって連続用紙の搬送経路が変動する様子を示す説明図である。
【図6】図6は、偏心した用紙搬送方向転換ローラによる連続用紙の搬送速度の変動を示す説明図である。
【図7】図7は、用紙搬送方向転換ローラの周長が感光ドラムのピッチに等しい場合における連続用紙の速度変化と各感光ドラムに当接する位置との関係を示す説明図である。
【図8】図8は、用紙搬送方向転換ローラの周長が感光ドラムのピッチの1/2である場合における連続用紙の速度変化と各感光ドラムに当接する位置との関係を示す説明図である。
【図9】図9は、実施形態2に係るプリンタ装置の構成を示す説明図である。
【図10】図10は、実施形態2に係るプリンタ装置の構成を示す斜視図である。
【図11】図11は、実施形態3に係るプリンタ装置の構成を示す説明図である。
【図12】図12は、実施形態3に係るプリンタ装置の構成を示す斜視図である。
【図13】図13は、実施形態3に係るプリンタ装置において、連続用紙pの領域A〜領域Dと、Y画像形成部〜K画像形成部との位置関係を示す説明図である。
【図14】図14は、Y画像形成部〜K画像形成部において連続用紙pに加わる負荷の大きさの相対的な関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0092】
2 用紙搬送部
4 画像形成部
4Y 色画像形成部
4M 色画像形成部
4C 色画像形成部
4K 色画像形成部
6 定着部
10 総合制御コンピュータ
12 用紙搬送制御コンピュータ
14Y Y色画像形成制御コンピュータ
14M M色画像形成制御コンピュータ
14C C色画像形成制御コンピュータ
14K K色画像形成制御コンピュータ
16 定着制御コンピュータ
20 メインドライブローラ
21 アライニングローラ
22 案内部材
23 用紙搬送方向転換ローラ
24 バックテンションローラ部
25 搬送案内板
40 感光ドラム
41 帯電コロトロン
46 転写案内ローラ
50 速度検出ローラ
52 速度検出ローラ
60 フラッシュ定着装置
100 プリンタ装置
102 プリンタ装置
104 プリンタ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続用紙を一定の方向に搬送する紙送り手段と、前記紙送り手段の下流側に前記用紙の搬送方向に沿って同一ピッチで配設された複数の感光ドラムとを備える電子写真式のプリンタ装置であって、
前記紙送り手段と搬送方向に沿って最も上流側の感光ドラムとの間において、前記連続用紙が巻き掛けられて従動する1以上の従動ローラのうち、前記連続用紙とのラップ角が最も大きな従動ローラは、前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1である周長を有することを特徴とするプリンタ装置。
【請求項2】
前記ラップ角が最も大きな従動ローラは、前記紙送り手段と前記感光体との間で連帳用紙の送り方向を転換する送り方向転換ローラである請求項1に記載のプリンタ装置。
【請求項3】
感光体と感光体との間に設けられ、連続用紙に当接しつつ従動回転するとともに、前記感光ドラムのピッチと等しいか、または前記ピッチの整数分の1の周長を有する中間ローラを備える請求項1または2に記載のプリンタ装置。
【請求項4】
連続用紙を一定の方向に搬送する紙送り手段と、前記紙送り手段の下流側に前記用紙の搬送方向に沿って同一ピッチで配設された複数の感光ドラムとを備える電子写真式のプリンタ装置であって、
前記紙送り手段と最も上流側の感光ドラムとの間に、前記連続用紙に当接しつつ、前記連続用紙を所定の搬送経路に沿って案内する搬送経路位置決め部材を備えてなり、
前記搬送経路位置決め部材の連続用紙が接する側の面は、連続用紙との摩擦係数が、前記駆動ローラと連続用紙との間の摩擦係数よりも低い低摩擦性材料で形成されてなることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項5】
感光体と感光体との間に設けられ、連続用紙に当接しつつ、前記連続用紙を所定の搬送経路に沿って案内する中間案内部材を備えてなり、
前記中間案内部材の連続用紙が接する側の面は、連続用紙との摩擦係数が、前記駆動ローラと連続用紙との間の摩擦係数よりも低い低摩擦性材料で形成されてなる請求項4に記載のプリンタ装置。
【請求項6】
連続用紙を一定の方向に搬送する紙送り手段と、トナー画像を形成する複数の画像形成部とを備え、前記複数の画像形成部は、前記連続用紙の搬送方向に沿って前記紙送り手段の下流側に配設されてなる電子写真式のプリンタ装置であって、
少なくとも最も上流側の画像形成部と最も下流側の画像形成部において連続用紙の伸びの大きさを求める伸び検知手段と、
前記伸び検知手段で検知した連続用紙の伸びの大きさに基き、各画像形成部において形成されるトナー画像を重ね合わせたときにズレが生じないように、トナー画像の書込み位置を制御する画素位置制御手段とを
備えてなることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項7】
前記伸び検知手段は、夫々の画像形成部において連続用紙の伸びの大きさを求める請求項6に記載のプリンタ装置。
【請求項8】
画像形成部を通過する連続用紙の搬送速度を検知する搬送速度検知手段を有してなり、
前記伸び検知手段は、搬送速度検知手段において検知した連続用紙の搬送速度に基いて連帳用紙の伸びを求める請求項6または7に記載のプリンタ装置。
【請求項9】
前記画素位置制御手段は、各画像形成部の有する感光ドラムの回転速度を制御してトナー画像の書込み位置を制御する請求項6〜8の何れか1項に記載のプリンタ装置。
【請求項10】
前記画素位置制御手段は、各画像形成部におけるトナー画像の書込みタイミングを制御してトナー画像の書込み位置を制御する請求項6〜8の何れか1項に記載のプリンタ装置。
【請求項11】
前記画素位置制御手段は、前記伸び検知手段で大きな伸びを検知したときは、搬送方向に大きな倍率で、小さな伸びを検知したときは搬送方向に小さな倍率でトナー画像を書き込むように各画像形成部を制御してトナー画像の書込み位置を制御する請求項6〜8の何れか1項に記載のプリンタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−91186(P2006−91186A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−274207(P2004−274207)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】