説明

レニン阻害剤として有用な複素環置換アルカンアミド

一般式(I)(式中、置換基R及びRの意味は請求項1に述べたとおりである)の化合物はレニン阻害特性を有し、医薬として使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、新規なアルカンアミド、その製造方法、および該化合物の医薬(特にレニン阻害剤)としての使用に関する。
【0002】
発明の背景
医薬として使用されるアルカンアミドは、例えばEP678503から公知である。しかし、特にレニン阻害に関しては、非常に強力な活性成分が依然として求められている。これに関して重要なことは、薬物動態性の改善である。より良好な生物学的利用度につながるこれらの特性は、例えば、吸収性、代謝安定性、溶解度または親油性である。
【0003】
発明の詳細な説明
それゆえ本発明は、Rが場合により置換されたN−アセチルピペリジン−4−イル、または場合により置換されたオキソピペリジニルである化合物以外の、式(I):
【0004】
【化4】

【0005】
[式中、
は、a)飽和ヘテロシクリル(場合により、C1〜8−アルカノイル、C2〜6−アルケニル、C2〜6−アルキニル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6−アルキル、C0〜6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルカルボニルオキシ、C1〜6−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6−アルコキシ、ハロ−C1〜6−アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、オキシド、またはオキソにより1回以上置換されており、C原子を介して結合している)であるか、あるいは
b)アゼパニル−、アゼチジニル−、アジリジニル−、ジオキサニル−、ジオキセパニル−、ジオキソラニル−、ジチアニル−、ジチオラニル−、フラニル−、オキサチアニル−、オキセパニル−、テトラヒドロピラニル−、テトラヒドロフラニル−、テトラヒドロチオフェニル−、テトラヒドロチオピラニル−、チエパニル−、または二環式飽和ヘテロシクリル−C1〜4−アルキル(それぞれは、場合により、C1〜8−アルカノイル、C2〜6−アルケニル、C2〜6−アルキニル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6−アルキル、C0〜6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルカルボニルオキシ、C1〜6−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6−アルコキシ、ハロ−C1〜6−アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、オキシド、またはオキソにより1回以上置換されている)であるか、あるいは
c)C2〜8−アルキニル(場合により、C1〜8−アルカノイル、C2〜6−アルケニル、C2〜6−アルキニル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6−アルキル、C0〜6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルカルボニルオキシ、C1〜6−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6−アルコキシ、ハロ−C1〜6−アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、またはオキソにより1回以上置換されている)であるか、あるいは
は、互いに独立して、C1〜8−アルカノイル、α位よりも高位でアルカノイル基を有するC1〜8−アルカノイル−C2〜4−アルコキシ、C1〜8−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルコキシ、N−C1〜4−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカノイルオキシ−C1〜4−アルキル、N’−C2〜8−アルカノイルピペラジノ−C1〜4−アルコキシ、N’−C2〜8−アルカノイルピペラジノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−アルコキシ、C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカンスルホニルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルカンスルホニルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−(ヒドロキシ)アルコキシ、C2〜8−アルケニルオキシ、C2〜8−アルケニルオキシ−C1〜4−アルコキシ、C2〜8−アルケニルオキシ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルカノイル、C1〜4−アルコキシ−C2〜4−アルケニル、C1〜4−アルコキシ−C2〜4−アルケニルオキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシカルボニル−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシカルボニル−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルキル、C1〜4−アルキルアミノ、N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ、C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルコキシ、N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルキル、N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜4−アルキルカルバモイル−C1〜4−アルコキシ、N−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜4−アルキルカルバモイル−C1〜4−アルキル、N’−C1〜4−アルキルピペラジノ−C1〜4−アルコキシ、N’−C1〜4−アルキルピペラジノ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルキルチオ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキルチオ−C1〜4−(ヒドロキシ)アルコキシ、C1〜4−アルキルチオ−C1〜4−アルキル、アミノ−C2〜4−アルコキシ、アミノ−C1〜4−アルキル、カルバモイル−C1〜4−アルコキシ、カルバモイル−C1〜8−アルキル、カルボキシ−C1〜4−アルコキシ、カルボキシ−C1〜4−アルキル、シアノ−C1〜4−アルコキシ、シアノ−C1〜4−アルキル、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C3〜8−シクロアルコキシ−C1〜4−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、S,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、S,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜4−アルコキシ、ハロ−C1〜4−アルキル、ハロ−C2〜8−(ヒドロキシ)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C2〜8−アルコキシ、ヒドロキシ−C2〜8−アルキル、イミダゾリルチオ−C1〜4−アルコキシ、イミダゾリルチオ−C1〜4−アルキル、場合によりN−酸化されたモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、モルホリノ−C1〜4−アルキル、S−オキソチオモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、S−オキソチオモルホリノ−C1〜4−アルキル、ピペラジノ−C1〜4−アルコキシ、ピペラジノ−C1〜4−アルキル、ピペリジノ−C1〜4−アルコキシ、ピペリジノ−C1〜4−アルキル、場合により部分水素化されたピリジル−もしくはN−オキシドピリジル−C1〜4−アルコキシ、場合により部分水素化されたピリジル−もしくはN−オキシドピリジル−C1〜4−アルキル、場合によりN−酸化されたピリジルチオ−C1〜4−アルコキシ、場合によりN−酸化されたピリジルチオ−C1〜4−アルキル、ピリミジニルチオ−C1〜4−アルコキシ、ピリミジニルチオ−C1〜4−アルキル、ピロリジノ−C1〜4−アルコキシ、ピロリジノ−C1〜4−アルキル、チアゾリニルチオ−C1〜4−アルコキシ、チアゾリニルチオ−C1〜4−アルキル、チアゾリル−C1〜4−アルコキシ、チアゾリルチオ−C1〜4−アルコキシ、チアゾリルチオ−C1〜4−アルキル、チオモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、チオモルホリノ−C1〜4−アルキル、トリフルオロ−C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−アルコキシ、トリフルオロ−C1〜8−アルカンスルホニルアミノ−C1〜4−アルキル、フェニルもしくはナフチル(非置換であるか、あるいはC1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキル、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−C1〜4−アルキルアミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、および/またはトリフルオロメチルにより一置換、二置換、または三置換されている)、およびフェニル−もしくはナフチル−C1〜4−アルコキシ(非置換であるか、あるいはC1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキル、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−C1〜4−アルキルアミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、および/またはトリフルオロメチルにより一置換、二置換、または三置換されている)、
から選択される基1〜4個である]で示される化合物およびその塩、特に薬学的に許容され得る塩を提供する。
【0006】
用語「飽和ヘテロシクリル」は、窒素原子を1〜4個、および/または硫黄もしくは酸素原子を1もしくは2個有する3〜16員単環式または二環式飽和複素環式基を指す。好ましい基は、3〜8員、特に好ましくは5または6員を有し、単環式であり、炭素環式または複素環式であってもよい3〜8員環に場合により縮合されている。複素環基の更に好ましい基は、スピロ環または架橋環を有する二環式複素環である。好ましい複素環式基は、各環に窒素、酸素もしくは硫黄原子1個、窒素原子1〜2個および酸素原子1〜2個、または窒素原子1〜2個および硫黄1〜2個を有し、少なくとも1個、好ましくは1〜7個の炭素原子が各環に存在している。ヘテロシクリル基の例は、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、ジオキサニル、[1,4]ジオキセパニル、ジオキソラニル、ジチアニル、ジチオラニル、モルホリニル、オキサチアニル、オキセパニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、チエパニル、またはチオモルホリニルである。二環式ヘテロシクリル基の例は、2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、1−オキサスピロ[2.5]オクタニル、6−オキサスピロ[2.5]オクタニル、または3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナニルである。ヘテロシクリルは、非置換であるか、あるいはC1〜8−アルカノイル、C2〜6−アルケニル、C2〜6−アルキニル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6−アルキル、C0〜6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルカルボニルオキシ、C1〜6−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6−アルコキシ、ハロ−C1〜6−アルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、オキシド、またはオキソにより1回以上(例えば1または2回)置換されていてもよい。
【0007】
1〜8−アルカノイルは、例えば、ホルミル、エタノイル、プロパノイル、またはブタノイルである。
【0008】
1〜6−アルキルは、直鎖状もしくは分枝状、および/または架橋されていてもよく、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、ペンチル、またはヘキシル基である。
【0009】
1〜6−アルキルアミノは、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、またはブチルアミノである。
【0010】
ジ−C1〜6−アルキルアミノは、例えば、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ、またはN−ブチル−N−メチルアミノである。
【0011】
2〜6−アルケニルは、直鎖状または分枝状であってもよく、例えばアリルまたはビニルである。
【0012】
2〜6−アルキニルは、直鎖状または分枝状であってもよく、例えばエチニルである。
【0013】
1〜6−アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、第二級ブチルオキシ、第三級ブチルオキシ、ペンチルオキシ、またはヘキシルオキシである。
【0014】
1〜6−アルコキシカルボニルアミノは、好ましくはC2〜5−アルコキシカルボニルアミノ、例えば、エトキシカルボニルアミノ、プロピルオキシカルボニルアミノ、イソプロピルオキシカルボニルアミノ、ブチルオキシカルボニルアミノ、イソブチルオキシカルボニルアミノ、第二級ブチルオキシカルボニルアミノ、または第三級ブチルオキシカルボニルアミノである。
【0015】
1〜6−アルキルカルボニルオキシは、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、第二級ブチルカルボニルオキシ、第三級ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、またはヘキシルカルボニルオキシである。
【0016】
0〜6−アルキルカルボニルアミノは、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、第二級ブチルカルボニルアミノ、第三級ブチルカルボニルアミノ、ペンチルカルボニルアミノ、またはヘキシルカルボニルアミノである。
【0017】
ハロゲンは、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素であり、好ましくはフッ素または塩素である。
【0018】
ハロ−C1〜6−アルコキシは、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素により1回以上置換された(例えばフッ素および塩素等の混合置換を含む)アルコキシであり、トリフルオロメトキシなどの過フッ素化基に関するものが好ましい。
【0019】
ハロ−C1〜6−アルキルは、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素により1回以上置換された(例えばフッ素および塩素等の混合置換を含む)アルキルであり、トリフルオロメチルなどの過フッ素化基に関するものが好ましい。
【0020】
1〜6−アルキレンジオキシは、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、1,3−プロピレンジオキシ、または1,2−プロピレンジオキシである。
【0021】
場合によりN−モノ−またはN,N−ジ−C1〜8−アルキル化されたカルバモイルは、例えば、カルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、またはプロピルカルバモイルである。
【0022】
場合によりエステル化されたカルボキシは、例えば、C0〜6−アルキルでエステル化されたカルボキシ、例えばカルボキシまたはC1〜6−アルコキシカルボニルである。
【0023】
3〜8−シクロアルコキシは、好ましくは、3−、5−または6−員シクロアルコキシ、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシ、およびシクロヘキシルオキシである。
【0024】
3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキルは、好ましくは、3−、5−または6−員シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルである。
【0025】
シアノ−C1〜4−アルコキシは、例えば、シアノメトキシ、2−シアノエトキシ、2−もしくは3−シアノプロピルオキシ、または4−シアノブチルオキシであり、特にシアノメトキシである。
【0026】
シアノ−C1〜4−アルキルは、例えば、シアノメチル、2−シアノエチル、2−もしくは3−シアノプロピル、2−シアノ−2−メチルプロピル、または4−シアノブチルであり、特にシアノメチルである。
【0027】
N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノは、例えば、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ、またはN−ブチル−N−メチルアミノである。
【0028】
N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルコキシは、2−ジメチルアミノエトキシ、3−ジメチルアミノプロピルオキシ、4−ジメチルアミノブチルオキシ、2−ジエチルアミノエトキシ、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エトキシ、または2−(N−ブチル−N−メチルアミノ)エトキシである。
【0029】
N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルキルは、例えば、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、2−ジエチルアミノエチル、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチル、または2−(N−ブチル−N−メチルアミノ)エチルである。
【0030】
N,N−ジ−C1〜4−アルキルカルバモイル−C1〜4−アルコキシは、例えば、メチル−またはジメチルカルバモイル−C1〜4−アルコキシ、例えば、N−メチル−、N−ブチル−、またはN,N−ジメチルカルバモイルメトキシ、2−(N−メチルカルバモイル)エトキシ、2−(N−ブチルカルバモイル)エトキシ、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エトキシ、3−(N−メチルカルバモイル)プロピルオキシ、3−(N−ブチルカルバモイル)プロピルオキシ、3−(N,N−ジメチルカルバモイル)プロピルオキシ、または4−(N−メチルカルバモイル)ブチルオキシ、4−(N−ブチルカルバモイル)ブチルオキシ、または4−(N,N−ジメチルカルバモイル)ブチルオキシであり、特に、N−メチル−、N−ブチル−、またはN,N−ジメチルカルバモイルメトキシである。
【0031】
N,N−ジ−C1〜4−アルキルカルバモイル−C1〜4−アルキルは、例えば、2−ジメチルカルバモイルエチル、3−ジメチルカルバモイルプロピル、2−ジメチルカルバモイルプロピル、2−(ジメチルカルバモイル)−2−メチルプロピル、または2−(ジメチルカルバモイル)ブチルである。
【0032】
場合により部分水素化されたピリジル−またはN−オキシドピリジル−C1〜4−アルコキシは、例えば、ピリジル−またはN−オキシドピリジルメトキシ、2−ピリジルエトキシ、2−もしくは3−ピリジルプロピルオキシ、または4−ピリジルブチルオキシであり、特に3−または4−ピリジルメトキシである。
【0033】
場合により部分水素化されたピリジル−またはN−オキシドピリジル−C1〜4−アルキルは、例えば、ピリジル−またはN−オキシドピリジルメチル、2−ピリジルエチル、2−もしくは3−ピリジルプロピル、または4−ピリジルブチルであり、特に3−または4−ピリジルメチルである。
【0034】
モルホリノ−C1〜4−アルコキシは、N−酸化されていてもよく、例えば、1−モルホリノエトキシ、3−モルホリノプロピルオキシ、または1−(モルホリノ−2−メチル)プロピルオキシである。
【0035】
モルホリノ−C1〜4−アルキルは、N−酸化されていてもよく、例えば、モルホリノメチル、2−モルホリノエチル、3−モルホリノプロピル、または1−もしくは2−(4−モルホリノ)ブチルである。
【0036】
ピペラジノ−C1〜4−アルキルは、例えば、ピペラジノメチル、2−ピペラジノエチル、または3−ピペラジノプロピルである。
【0037】
ピペリジノ−C1〜4−アルコキシは、例えば、ピペリジノメトキシ、2−ピペリジノエトキシ、または3−ピペリジノプロピルオキシである。
【0038】
ピペリジノ−C1〜4−アルキルは、例えば、ピペリジノメチル、2−ピペリジノエチル、または3−ピペリジノプロピルである。
【0039】
ピロリジノ−C2〜4−アルコキシは、例えば、2−ピロリジノエトキシ、または3−ピロリジノプロピルオキシである。
【0040】
ピロリジノ−C1〜4−アルキルは、例えば、ピロリジノメチル、2−ピロリジノエチル、または3−ピロリジノプロピルである。
【0041】
S−オキソチオモルホリノ−C1〜4−アルキルは、例えば、S−オキソチオモルホリノメチル、または2−(S−オキソチオモルホリノ)エチルである。
【0042】
チアゾリル−C1〜4−アルコキシは、例えば、チアゾリルメトキシ、2−チアゾリルエトキシ、または3−チアゾリルプロピルオキシである。
【0043】
チオモルホリノ−C1〜4−アルキルまたはS,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4−アルキルは、例えば、チオモルホリノ−C1〜4−アルキル(例えば−メチルまたは−エチル)、またはS,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4−アルキル(例えば−メチルまたは−エチル)である。
【0044】
不斉炭素原子の存在に応じて、本発明の化合物は、異性体の混合物(特にラセミ体)の形態で、または純粋な異性体(特に鏡像異性体)の形態であってもよい。本発明は、これらの形態の全てを包含する。ジアステレオマーの混合物、ジアステレオマーラセミ体、またはジアステレオマーラセミ体の混合物は、従来の方法(例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、HPLCなど)により分離することができる。
【0045】
塩形成基を有する化合物の塩は、特に酸付加塩、塩基との塩、または複数の塩形成基が存在する場合は、場合により混合塩または内部塩(inner salts)である。
【0046】
塩は、主として、式(I)で示される化合物の薬学的に許容され得る塩または非毒性塩である。そのような塩は、例えば、酸性基(例えばカルボキシ基またはスルホ基)を有する、式(I)で示される化合物により形成され、例えば、それらの適切な塩基との塩、例えば、元素周期表のIa族、Ib族、IIa族およびIIb族の金属から誘導される非毒性金属塩、例えばアルカリ金属塩(特にリチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウム塩、カルシウム塩または亜鉛塩)またはアンモニウム塩であり、また有機アミン(例えば、場合によりヒドロキシ置換されたモノ−、ジ−またはトリ−アルキルアミン、特にモノ−、ジ−またはトリ−低級アルキルアミン)を用いて形成された塩、または第四級アンモニウム塩基、例えば、メチル−、エチル−、ジエチル−またはトリエチル−アミン、モノ−、ビス−またはトリス(2−ヒドロキシ−低級アルキル)アミン、例えばエタノール−、ジエタノール−もしくはトリエタノール−アミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンまたは2−ヒドロキシ−tert−ブチルアミン、N,N−ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ−低級アルキル)アミン、例えばN,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミン、またはN−メチル−D−グルカミン、または第四級水酸化アンモニウム、例えば水酸化テトラブチルアンモニウムを用いて形成された塩である。塩基性基(例えばアミノ基)を有する式Iで示される化合物が、例えば適切な無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸などのハロゲン化水素酸、一方もしくは両方のプロトンが置換された硫酸、1個以上のプロトンが置換されたリン酸、例えば、オルトリン酸もしくはメタリン酸、または1個以上のプロトンが置換されたピロリン酸)との酸付加塩、あるいは有機カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、またはN−置換されたスルファミン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、およびアミノ酸(例えば先に述べたα−アミノ酸)、およびメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2−もしくは3−ホスホグリセラート、6−リン酸グルコース、N−シクロヘキシルスルファミン酸(シクラマートの形成を伴う)との酸付加塩、または他の酸性有機化合物(例えばアスコルビン酸)との酸付加塩を形成してもよい。酸性および塩基性基を含む式(I)で示される化合物は、内部塩を形成してもよい。
【0047】
分離および精製については、薬学的に不適切な塩を用いてもよい。
【0048】
式(I)で示される化合物は、1種以上の原子をそれらの安定な非放射性同位体に置き換えられた(例えば水素原子を重水素に置き換えられた)化合物も包含する。
【0049】
本明細書に記載された化合物のプロドラッグ誘導体は、インビボの使用で化学的または生理学的方法により原化合物(original compound)を放出するその誘導体である。プロドラッグは、例えば生理学的pHに達した時、または酵素的変換により、原化合物に変換してもよい。プロドラッグ誘導体の可能な例は、例えば自由に入手できるカルボン酸のエステル、チオール、アルコールまたはフェノールのS−およびO−アシル誘導体であってもよく、そのアシル基は先に定義したとおりである。好ましい誘導体は、生理学的媒体中での加溶媒分解により原カルボン酸に変換される薬学的に許容され得るエステル誘導体であり、例えば低級アルキルエステル、シクロアルキルエステル、低級アルケニルエステル、ベンジルエステル、一置換もしくは二置換低級アルキルエステル、例えば、低級ω−(アミノ、モノ−またはジ−アルキルアミノ、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル)−アルキルエステル、または低級α−(アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル、またはジアルキルアミノカルボニル)−アルキルエステルであり、通常はピバロイルオキシメチルエステルおよび類似のエステルも用いられる。
【0050】
遊離化合物とプロドラッグ誘導体と塩化合物とは密接に関連するため、本発明の特定の化合物は、可能な限り、そして適宜、そのプロドラッグ誘導体および塩形態も包含する。
【0051】
本明細書の後述の化合物群は、限定と見なすべきではなく、逆に、これらの化合物群の一部は、有益な方法で、先に示した定義により相互交換もしくは置換するか、または省略すること、例えばより具体的な定義に置き換えることができる。
【0052】
更に好ましい化合物は、一般式(I’):
【0053】
【化5】

【0054】
(式中、
は、式(I)で示される化合物に関して示された意味を有し、
R’およびR’’は、互いに独立して、式(I)で示される化合物のRに関して示した意味を有する)で示される。
【0055】
は、好ましくは、互いに独立して、C1〜8−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルコキシ、N−C1〜4−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルキル、ハロゲン、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチルから選択される基1〜4個である。Rは、特に好ましくは、互いに独立して、C1〜8−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルキル、ハロゲン、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチルから選択される基1〜4個である。
【0056】
は、好ましくは、場合により置換されたC2〜6−アルキニル、場合により置換された飽和ヘテロシクリル(C原子を介して結合している)、または場合により置換された飽和二環式ヘテロシクリル−C0〜4−アルキルである。Rは、特に好ましくは、場合により置換されたC2〜6−アルキニル、場合により置換された飽和二環式ヘテロシクリル−C0〜4−アルキル、場合により置換されたピロリジニル、C1〜6−アルキル化もしくはC3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル化されたピペリジン、場合により置換されたテトラヒドロフラニル、場合により置換されたテトラヒドロフラニルメチル、場合により置換されたテトラヒドロピラニル、または場合により置換されたテトラヒドロピラニルメチルである。
【0057】
は、特に好ましくは、場合により置換されたテトラヒドロフラニルメチル、場合により置換されたテトラヒドロピラニルメチル、場合により置換された飽和ヘテロシクリル(C原子を介して結合している)、または場合により置換された飽和二環式ヘテロシクリル−C0〜4−アルキルであり、ここで、各例のヘテロシクリル基は、ヘテロ原子として酸素原子を含む。
【0058】
同じく特に好ましいのは、
R’が、C1〜8−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルコキシ、N−C1〜4−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルコキシ、またはC1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルキルであり、
R’’が、C1〜8−アルカノイル、C1〜8−アルコキシ、C1〜8−アルキル、ジフルオロエチル、ハロゲン、トリフルオロメトキシ、またはトリフルオロメチルである、一般式(I’)で示される化合物である。
【0059】
同じく特に好ましいのは、
R’が、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシであり、
R’’が、フッ素であり、
が、場合により置換されたテトラヒドロフラニルメチル、場合により置換されたテトラヒドロピラニルメチル、場合により置換された飽和ヘテロシクリル(C原子を介して結合している)、または場合により置換された飽和二環式ヘテロシクリル−C0〜4−アルキルであり、ここで、各例の好ましいヘテロシクリル基が、ヘテロ原子として酸素原子を含む、一般式(I’)で示される化合物である。
【0060】
各例で特に好ましいのは、主鎖の不斉C原子の少なくとも1個、例えば1個、2個、3個、または好ましくは4個全てが、式(IA):
【0061】
【化6】

【0062】
(式中、置換基はそれぞれ、先に示した意味を有する)中で示される立体化学(それぞれの場合の「S」)を有する、式(I)で示されるそれらの化合物、および薬学的に許容され得るその塩である。
【0063】
式(I)および式(IA)で示される化合物は、文献に開示された製造方法と同様の手法で製造することができる(WO2002008172およびWO2002002508、およびそれに引用された文献を参照)(スキーム)。更なる製造方法は、例えば、EP678503、WO01/09079、WO01/09083、WO02/02487、WO02/02500、WO02/092828、およびHelvetica Chemica Acta 86 (2003), 2848-2870、ならびにそれらに引用された文献に記載されている。
【0064】
【化7】

【0065】
具体的な製造方法の変法の詳細は、実施例に見出すことができる。
【0066】
式(I)で示される化合物は、光学的に純粋な形態で製造することもできる。それ自体が公知の方法により、好ましくは合成の早期段階で光学活性の酸(例えば(+)−または(−)−マンデル酸)と塩形成させ、分別結晶作用によりジアステレオマー塩を分離することによるか、または後期段階でキラル補助剤成分(例えば(+)−または(−)−塩化カンファノイル)で誘導体化し、クロマトグラフィーおよび/もしくは結晶化によりジアステレオマー生成物を分離し、次に結合を開裂してキラル補助剤にすることにより、対掌体への分離を実行することができる。純粋なジアステレオマー塩およびその誘導体を分析して、含まれるピペリジンの絶対配置を従来の分光法で決定してもよく、そのうち単結晶でのX線分光法は、特に適した方法である。
【0067】
式(I)および式(IA)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るそれらの塩は、天然酵素レニンへの阻害作用を有している。後者は、腎臓から血液に通され、アンギオテンシノーゲンを開裂して、デカペプチドアンギオテンシンIを形成し、その後、それが肺、腎臓および他の臓器で開裂されて、オクタペプチドアンギオテンシンIIになる。アンギオテンシンIIは、直接的には動脈の収縮により、そして間接的にはホルモンのアルドステロン(ナトリウムイオンを保持する)を副腎から放出することにより、血圧を上昇させるが、それが細胞外液容量の上昇に関連する。この上昇は、アンギオテンシンIIそのものの作用、またはそれから開裂生成物として形成されるヘプタペプチドアンギオテンシンIIIの作用による可能性がある。レニンの酵素活性の阻害剤により、アンギオテンシンIの形成が減少し、その結果、より少量のアンギオテンシンIIが形成される。この活性ペプチドホルモンの濃度低下は、レニン阻害剤の血圧降下作用の直接原因となる。
【0068】
レニン阻害剤の作用は、とりわけ、アンギオテンシンI形成の減少を様々な系(ヒト血漿、合成または天然レニン基質と一緒に用いる精製ヒト・レニン)で測定するインビトロテストにより実験的に検出される。とりわけ、以下のようなNussberger et al. (1987) J. Cardiovascular Pharmacol., Vol. 9, p39-44のインビトロテストが用いられる。このテストは、ヒト血漿中のアンギオテンシンIの形成を測定する。形成したアンギオテンシンIの量を、次のラジオイムノアッセイで測定する。この系では、阻害剤がアンギオテンシンIの形成に及ぼす作用を、様々な濃度のこれらの物質を添加することによりテストする。IC50は、アンギオテンシンIの形成を50%減少させる個々の阻害剤の濃度と定義する。本発明の化合物は、インビトロ系では、最小濃度約10-6〜約10-10mol/Lで阻害作用を示す。
【0069】
レニン阻害剤は、塩が枯渇した動物において血圧低下をもたらす。ヒト・レニンは、他の種のレニンとは異なっている。ヒト・レニンと霊長類・レニンとは、酵素活性領域が実質的に同一であるため、ヒト・レニンの阻害剤をテストするのに霊長類(マーモセット、Callithrixjacchus)が用いられる。中でも、以下のインビボテストを採用した:テスト化合物を、意識があり、通常のケージ内を自由に運動できる正常血圧マーモセット(性別は両方、体重約350g)についてテストした。血圧および心拍数を下行大動脈内でカテーテルを用いて測定し、放射分析で記録した。1週間の低塩食を、フロセミド(5−(アミノスルホニル)−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸)(5mg/kg)の単回筋肉注射と組合わせることにより、レニンの内因性放出を刺激した。フロセミド注射の16時間後に、テスト物質を、注射針を用いて大腿動脈に直接投与するか、または胃管栄養法により懸濁液または溶液として胃に直接投与して、血圧および心拍数に対する影響を評価した。本発明の化合物は、記載したインビボテストでは、約0.003〜約0.3mg/kg静注投与、および約0.3〜約30mg/kg経口投与で、血圧降下作用を有する。
【0070】
式(I)および好ましくは式(IA)で示される化合物、ならびに薬学的に使用し得るそれらの塩は、例えば医薬製剤の形態で、医薬として使用できる。該医薬製剤は、経腸的に(例えば経口的に、例えば錠剤、ラッカー仕上げ錠(lacquered tablets)、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳濁剤、または懸濁剤の形態で)、経鼻的に(例えば点鼻スプレーの形態で)、経直腸的に(例えば坐剤の形態で)、または経皮的に(例えば軟膏またはパッチの形態で)投与することができる。しかし投与は、非経口的に(例えば筋肉内または静脈内に、例えば注射剤の形態で)行うこともできる。
【0071】
式(I)および好ましくは式(IA)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るそれらの塩を、薬学的に不活性の無機または有機賦形剤と共に加工することにより、錠剤、ラッカー仕上げ錠、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤を製造してもよい。例えば錠剤、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤用に用いられ得るこれらの種の賦形剤は、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などである。
【0072】
軟ゼラチンカプセル剤に適した賦形剤は、例えば植物油、ワックス、脂肪、半固形ポリオールおよび液体ポリオールなどである。
【0073】
液剤およびシロップ剤の製造に適した賦形剤は、例えば、水、ポリオール、スクロース、転化糖、グルコースなどである。
【0074】
注射剤に適した賦形剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油、胆汁酸、レシチンなどである。
【0075】
坐剤に適した賦形剤は、例えば、天然油、硬化油、ワックス、脂肪、半液体ポリオールまたは液体ポリオールなどである。
【0076】
加えて、該医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、粘度上昇物質、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香料、浸透圧を変動させる塩、緩衝液、コーティングまたは抗酸化剤を含んでいてもよい。それは、他の薬学的に有用な物質を含んでいてもよい。
【0077】
本発明は、高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全、再狭窄および発作の治療または予防における、式(I)または好ましくは式(IA)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るそれらの塩の使用を更に提供する。
【0078】
式(I)および好ましくは式(IA)で示される化合物、ならびに薬学的に許容され得るそれらの塩を、心臓血管作用のある薬剤、例えばα−およびβ−ブロッカー(例えば、フェントラミン、フェノキシベンザミン、プラゾシン、テラゾシン、トラジン、アテノロール、メトプロロール、ナドロール、プロプラノロール、チモロール、カルテオロールなど)、血管拡張剤(例えば、ヒドララジン、ミノキシジル、ジアゾキシド、ニトロプルシド、フロセキナンなど)、カルシウム拮抗剤(例えば、アムリノン、ベンシクラン、ジルチアゼム、フェンジリン、フルナリジン、ニカルジピン、ニモジピン、ペルヘキシリン、ベラパミル、ガロパミル、ニフェジピンなど)、ACE阻害剤(例えば、シラザプリル、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリルなど)、カリウム活性化剤(例えばピナシジル)、抗セロトニン作動薬(例えばケタンセリン)、トロンボキサン合成酵素阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤(NEP阻害剤)、アンギオテンシンII拮抗剤、及び利尿薬(例えば、ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、アセタゾラミド、アミロリド、ブメタニド、ベンズチアジド、エタクリン酸、フロセミド、インダクリノン、メトラゾン、スピロノラクトン、トリアムテレン、クロルタリドンなど)、交感神経遮断薬(例えば、メチルドパ、クロニジン、グアナベンズ、レセルピン)、ならびにヒトおよび動物における高血圧、心不全、または糖尿病もしくは腎臓疾患(例えば急性または慢性腎不全)に関連する血管疾患の処置に適した他の薬剤1種以上と、併用して投与することもできる。そのような併用は、別個に、または複数の成分を含む製剤として行ってもよい。
【0079】
式(I)または式(IA)で示される化合物と併用し得る更なる物質は、WO02/40007のp1の分類(i)〜(ix)の化合物(および本明細書に更に記述した好ましい例および実施例)、ならびにWO03/027091のp20および21に述べた物質である。
【0080】
用量は、広い限界内で変動してもよく、もちろん、各例の各環境に適応させなければならない。一般に、経口投与に適した一日用量は、成人(70kg)あたり、約3mg〜約3g、好ましくは約10mg〜約1g、例えば約300mgで、好ましくは1〜3回の単回投与量に分割すべきであるが(例えば等量であってもよい)、必要であることが分かっているならば、明記した上限を超えてもよく、通常、小児は、年齢および体重に適した低い用量を投与される。
【0081】
実施例
以下の実施例は本発明を説明する。温度は全て摂氏で、圧力はmbarで記載する。特記しない限り、反応は室温で実施する。略語「Rf=xx(A)」は、例えば、溶媒系AにおいてRfがxxであることが分かることを意味する。各溶媒量の比率は常に、容量部で記載する。最終生成物及び中間体の化学名は、AutoNom 2000 (Automatic Nomenclature) programを用いた化学構造式に基づいて生成した。特記しない限り、各事例において、主鎖における4個全ての不斉C原子の絶対立体化学は「S」である。
【0082】
Hypersil BDS C-18 (5um); カラム: 4´125mm上でのHPLC勾配
I 90%水*/10%アセトニトリル*〜0%水*/100%アセトニトリル*、5分間+2.5分間(1.5ml/分)
II 95%水*/5%アセトニトリル*〜0%水*/100%アセトニトリル*、40分間(0.8ml/分)
*0.1%トリフルオロ酢酸を含有する。
【0083】
以下の略語を使用する:
M.p. 融点(温度)
Rf 薄層クロマトグラフィーにおける出発点からの溶媒先端の距離に対する物質の移動距離の比率
Rt HPLCにおける物質の保持時間(分)
【0084】
一般的方法A:(アジドの還元)
エタノール及びエタノールアミン(1当量)10〜20ml中の「アジド誘導体」1mmolの溶液を、10%Pd/C(湿潤)200〜400mgの存在下で、0℃にて1〜3時間水素化する。反応混合物を濾過により透明にし、触媒をエタノールで洗浄する。濾液を蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0085】
一般的方法B:(ラクトンのアミド化I)
「ラクトン」1mmol、「アミン」(10〜30当量)及び2−ヒドロキシピリジン(1当量)の混合物を65℃で2〜24時間撹拌する。反応混合物を室温に冷却し、蒸発し、1M 重炭酸ナトリウム水溶液と混合し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する(2×)。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0086】
一般的方法C:(ラクトンのアミド化II)
トルエン1〜2ml中の「アミン」1.2mmolの溶液を、トリメチルアルミニウム溶液(ヘプタン中2M)1.1mmolの溶液に−78℃で加える。反応混合物を室温に温め、更に30〜60分間撹拌し、次に蒸発する。トルエン2ml中の「ラクトン」1mmolの溶液を残渣に加え、混合物を80℃で2〜4時間撹拌する。反応混合物を室温に冷却し、1N HCl 10mlを加えた後、30分間撹拌する。反応混合物をブラインで希釈し、トルエンで抽出し(2×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0087】
一般的方法D:(脱シリル化)
フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(テトラヒドロフラン中1M)1.5mmolを、テトラヒドロフラン10〜15ml中の「シリルエーテル」1mmolの溶液に0℃で加える。反応混合物を室温で2〜4時間撹拌し、1M重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する(2×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0088】
一般的方法E:(クロロエナミンカップリング)
(1−クロロ−2−メチルプロペニル)ジメチルアミン(クロロエナミン)1.2〜1.8mmolを、ジクロロメタン10ml中の「酸」1mmolの溶液に0℃で加える.2〜4時間後、反応混合物を蒸発し、残渣をジクロロメタン6mlに溶解し、この溶液を、ジクロロメタン6ml中の「アミン」1.25mmol及びトリエチルアミン1.1mmolの溶液に、0℃で2〜10分間かけて滴下する。反応混合物を室温で1〜2時間撹拌し、水に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する(2×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0089】
一般的方法F:(ラクトンの開口/シリル化)
ジオキサン5ml中の「ラクトン」1mmolの溶液を水5ml及び水酸化リチウム一水和物1.1mmolと混合する.4〜6時間後、反応混合物を氷及び1Mクエン酸水溶液と混合し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する(3×)。合わせた有機相を冷水及び冷ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、室温で蒸発する。残渣を遅滞なくN,N−ジメチルホルムアミド8mlに溶解し、次にtert−ブチルクロロメチルシラン5mmol及びイミダゾール8.8mmolを加える.10〜20時間後、反応混合物を蒸発し、残渣をジエチルエーテル及び水と混合し、1Mクエン酸水溶液でpH4に調整し、次に有機相を分離する。水相をジエチルエーテルで再び抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。残渣をテトラヒドロフラン3mlに溶解し、水3ml及び酢酸9mlを順次加える.3〜4時間後、反応混合物を氷水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出し(2×)、合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0090】
一般的方法G:(グリニャール試薬)
テトラヒドロフラン2.70mmol中の「臭化アリール」1.33mmolの溶液を−78℃に冷却し、N−メチルモルホリン2mmolを加える。次に、ブチルリチウム溶液(ヘキサン中1.6M)1.33mmolを−78℃で加える。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、臭化マグネシウム溶液(0.3M、テトラヒドロフラン6.67ml中のMg削り屑2mmol及び1,2−ジブロモエタン2mmolから60℃で新たに調製)2mmolを加える。反応混合物を−78℃で撹拌し、5分後、テトラヒドロフラン1ml中の2−[2−アジド−2−(4−イソプロプル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル]−3−メチルブチルアルデヒド[173154-02-4]1mmolの溶液を−78℃で加える。次に、反応混合物を−78℃で15分間撹拌し、1M塩化アンモニウム水溶液でクエンチする。それをtert−ブチルメチルエーテルで抽出する(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0091】
一般的方法H:(アルコールのメトキシアセチル化)
ピリジン2.6mmol、塩化メトキシアセチル2.4mmol及び4−ジメチルアミノ−ピリジン0.1mmolを順次、トルエン13.5ml中の「アルコール」1mmolの溶液に0℃で加える。氷浴を取り外し、反応混合物を室温で2時間撹拌する。反応混合物を0.5M HClに注ぎ、有機相を分離する。水相をジエチルエーテルで再び抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0092】
一般的方法I:(アジド及びメトキシアセトキシの還元)
エタノール25ml及びエタノールアミン(1mmol)中の「アジドメトキシアセトキシ誘導体」1mmolの溶液を、10%Pd/C(乾燥)600mgの存在下で、室温にて2〜5時間水素化する。反応混合物を濾過により透明にし、触媒をエタノールで洗浄する。濾液を蒸発する。残渣を、1M重炭酸ナトリウム溶液で処理し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出し(2×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0093】
一般的方法J:(アミンのBOC保護)
N,N−ジイソプロピルエチルアミン2mmol及びジ−tert−ブチルジカルボナート2mmolを順次、ジクロロメタン22ml中の「アミン」1mmolの溶液に0℃で加える。反応混合物を室温に温め、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、次に有機相を分離する。水相をジクロロメタンで再び抽出し(2×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0094】
一般的方法K:(アミンのBOC保護)
トリフルオロ酢酸50mmolを、ジクロロメタン20ml中の「アミン」1mmolの溶液に0℃で加える。反応混合物を0℃で1〜3時間撹拌する。反応混合物を1M重炭酸ナトリウム溶液で中和し、水相をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0095】
一般的方法L:(フェノールのアルキル化)
ジメチルホルムアミド2ml中の「フェノール」1mmolの溶液を炭酸カリウム1.5mmol及び1−クロロ−3−メトキシプロパン1.1mmolと混合する。反応混合物を100℃で11時間撹拌する。反応混合物を濾過し、蒸発する。残渣を酢酸エチルと水/ブライン 9:1に分配する。相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出し(2×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。標記化合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により残渣から得る。
【0096】
実施例1
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸プロパ−2−イニルアミド
最初に、メタノール1.5ml及び25%濃アンモニア0.35ml、次にトリフェニル−ホスフィン0.228gを、テトラヒドロフラン1.6ml及び水0.38ml中の5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸プロパ−2−イニルアミド0.300gの混合物に室温で加えた。65時間後、反応混合物を水に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出し(3×)、合わせた有機相を順次水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、無色の油状物として残渣から得た。Rf=0.19(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.73(勾配I)。
【0097】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸プロパ−2−イニルアミド
5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸プロパ−2−イニルアミド0.42gを、方法Dと同様に、反応させた。標記化合物を、黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.24(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=4.85(勾配I)。
【0098】
b)5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸プロパ−2−イニルアミド
5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸0.40g及びプロパ−2−イニルアミン0.055mlを、方法Eと同様に、反応させた。粗標記化合物を、次の段階で用いた。Rt=6.44(勾配I)。
【0099】
c)5−アジド−4−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸
5−{1−アジド−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン[324763-46-4]0.933gを、方法Fと同様に、反応させた。標記化合物を黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.40(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=6.54(勾配I)。
【0100】
実施例2:
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−メチルピペリジン−4−イル)アミド
5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸(1−メチルピペリジン−4−イル)アミド0.499gを、方法Aと同様に、反応させた。標記化合物を黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.12(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 80:10:1);Rt=3.18(勾配I)。
【0101】
出発物質を以下のとおり調製した:
【0102】
a)5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−メチルピペリジン−4−イル)アミド
5−{1−アジド−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン[324763-46-4]0.466g及び1−メチルピペリジン−4−イルアミン1.165gを、方法Bと同様に、反応させた。標記化合物を無色の油状物として得た。Rt=4.13(勾配I)。
【0103】
実施例3:
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピペリジン−4−イルアミドジヒドロクロリド
ベンジル4−{5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−カルボキシラート0.712gを、方法Aと同様に、反応させた。粗生成物を少量のtert−ブタノールに溶解し、4N HCl/ジオキサン2滴を加えた後、液体窒素で冷凍し、高真空下で一晩凍結乾燥した。標記化合物を白色の固体として残渣から得た。Rf=0.17(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:10:1);Rt=3.11(勾配I)。
【0104】
出発物質を以下のとおり調製した:
【0105】
a)ベンジル4−{5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−カルボキシラート
5−{1−アジド−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン[324763-46-4]0.466g、ベンジル4−アミノピペリジン−1−カルボキシラート1.21g及びトリエチルアミン1.05mlを、方法Bと同様に、反応させた。標記化合物を黄色を帯びた油状物として得た。Rt=5.34(勾配I)。
【0106】
実施例4:
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピロリジン−3(R)−イルアミドジヒドロクロリド
5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸ピロリジン−3(R)−イルアミド0.607gを、方法Aと同様に、反応させた。クロマトグラフィーに付した生成物をジクロロメタン10mlに溶解し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、4N HCl/ジオキサン1mlを加え、蒸発した。残渣をtert−ブタノール2mlに溶解し、液体窒素で冷凍し、高真空下で一晩凍結乾燥した。標記化合物を白色の固体として残渣から得た。Rf=0.08(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:20:1);Rt=3.12(勾配I)。
【0107】
出発物質を以下のとおり調製した:
【0108】
a)5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピロリジン−3(R)−イルアミド
4N HCl/ジオキサン12ml中のtert−ブチル3(R)−{5−アジド−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピロリジン−1−カルボキシラート0.83gの溶液を、0℃で1時間撹拌し、次に蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色の油状物として残渣から得た。Rf=0.25(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:10:1);Rt=4.03(勾配I)。
【0109】
以下の化合物を、実施例1−4に記載の方法と同様に、調製した:
実施例
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.37(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.52(勾配I)。
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−メチルピロリジン−3(S)−イル)アミドジヒドロクロリド
白色の固体;Rf=0.21(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:20:1);Rt=3.18(勾配I)。
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−メチルピロリジン−3(R)−イル)アミドジヒドロクロリド
白色の固体;Rf=0.17(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:20:1);Rt=3.14(勾配I)。
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピロリジン−3(S)−イルアミドジヒドロクロリド
白色の固体;Rf=0.09(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:20:1);Rt=3.10(勾配I)。
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1,1−ジメチルプロパ−2−イニル)アミド
10 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ブタ−2−イニルアミド
11 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸アゼチジン−3−イルアミドジヒドロクロリド
12 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−メチルアゼチジン−3−イル)アミドジヒドロクロリド
13 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(アゼチジン−3−イルメチル)アミド
無色のガラス;Rf=0.20(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:10:1);Rt=3.14(勾配I)。
14 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−メチルアゼチジン−3−イルメチル)アミドジヒドロクロリド
21 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
ベージュ色の油状物;Rf=0.18(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.07(勾配I)。
22 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(4−メトキシブチル)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
黄色の油状物;Rf=0.20(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.19(勾配I)。
23 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)アミドジヒドロクロリド
24 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミド
無色の油状物;Rf=0.08(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.33(勾配I)。
25 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.39(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 80:10:1);Rt=3.21(勾配I)。
26 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−イソブチルピペリジン−4−イル)アミドジヒドロクロリド
27 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−シクロプロピルメチルピペリジン−4−イル)アミドジヒドロクロリド
28 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−プロピルピペリジン−4−イル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.50(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 80:10:1);Rt=3.23(勾配I)。
29 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(1−エチルピペリジン−4−イル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.47(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 80:10:1);Rt=3.15(勾配I)。
36 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.36(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.81(勾配I)。
39 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(フラン−2−イルメチル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.19(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.92(勾配I)。
44 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イルメチル)アミド
無色の油状物;Rf=0.31(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.61(勾配I)。
60 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(フラン−3−イルメチル)アミド
63 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((シス)−1−オキサスピロ[2.5]オクタ−6−イル)アミド
【0110】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(シス)−1−オキサスピロ[2.5]オクタ−6−イルアミン及び
(トランス)−1−オキサスピロ[2.5]オクタ−6−イルアミン
メタノール80ml中のベンジル(1−オキサスピロ[2.5]オクタ−6−イル)カルバマート[142010-03-5]3.55mmolの溶液を、10%Pd/C(湿潤)0.13mmolの存在下で、0℃にて1時間水素化した。反応混合物を濾過により透明にし、触媒をエタノールで洗浄した。濾液を蒸発した。標記化合物を、Rfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0111】
64 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((トランス)−1−オキサスピロ[2.5]オクタ−6−イル)アミド
【0112】
出発物質を、実施例63に記載のとおり調製した。
【0113】
65 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−2(R)−イルメチル)アミド
【0114】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(テトラヒドロピラン−2(R)−イル)メチルアミン
メタノール150ml中の2(R)−アジドメチルテトラヒドロピラン2.62mmolの溶液を、10%Pd/C(湿潤)0.03mmolの存在下で、変換が完了するまで水素化した。反応混合物を濾過により透明にし、触媒をエタノールで洗浄した。濾液を蒸発した。粗標記化合物を、そのRfに基づき残渣から同定した。
【0115】
b)2(R)−アジドメチルテトラヒドロピラン
ジメチルスルホキシド50ml中のテトラヒドロピラン−2(R)−イルメチルメタンスルホン酸塩5mmol及びアジ化ナトリウム55mmolの溶液を、室温で20時間撹拌した。次に、それを水及びtert−ブチルメチルエーテルで希釈し、ブラインで洗浄した。水相をtert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。粗標記化合物を、そのRfに基づき残渣から同定した。
【0116】
c)テトラヒドロピラン−2(R)−イルメチルメタンスルホン酸塩
トリエチルアミン50mmol及びメタンスルホニルクロリド20mmolを順次、ジクロロメタン100ml中の(テトラヒドロピラン−2(R)−イル)メタノール[70766-06-2]10mmolの溶液に0℃で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、1M HClで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。粗標記化合物を、そのRfに基づき残渣から同定した。
【0117】
66 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−2(S)−イルメチル)アミド
【0118】
出発物質を、実施例65a〜cと同様に、(テトラヒドロピラン−2(S)−イル)メタノール[51450-44-3]から調製した。
【0119】
67 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−3(R)−イル)アミド
【0120】
出発物質を、実施例65a〜cと同様に、テトラヒドロピラン−3(S)−オール[[72886-97-6]から調製した。
【0121】
68 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−3(S)−イル)アミド
【0122】
出発物質を、実施例65a〜cと同様に、テトラヒドロピラン−3(R)−オール[100937-76-6]から調製した。
【0123】
75 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸([1,4]ジオキサン−2(R,S)−イルメチル)アミド
無色のロウ;Rf=0.26(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.56(勾配I)。
【0124】
76 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸[1,4]ジオキセパン−6−イルアミド
無色のロウ;Rf=0.18(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.56(勾配I)。
【0125】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)[1,4]ジオキセパン−6−イルアミン
酢酸エチル2ml中の6−アジド[1,4]ジオキセパン0.095gの溶液を、10%パラジウム/C(50%、水により湿潤)0.053gと混合し、反応混合物を、バルーンを用いて、室温で45分間水素化した。触媒をHyfloにより濾別した。次に、濾液を直接アミドカップリングに用いた。
【0126】
b)6−アジド[1,4]ジオキセパン
N,N−ジメチルホルムアミド5ml中の[1,4]ジオキセパン−6−イルトルエン−4−スルホン酸塩0.400gの溶液を、アジ化ナトリウム0.185gと混合した。反応混合物を60℃で20時間加熱し、次に水に注いだ。混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、無色の油状物として残渣から得た。Rf=0.42(EtOAc/ヘプタン 1:1)。
【0127】
c)[1,4]ジオキセパン−6−イルトルエン−4−スルホン酸塩
ジクロロメタン10ml中の[1,4]ジオキセパン−6−オール[28544-95-8]0.470gの溶液を、トリエチルアミン0.836ml及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.050gと混合した。室温で、トルエン−4−スルホニルクロリド0.824gを少量ずつ加え、次に反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注いだ。混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、無色の油状物として残渣から得た。Rf=0.29(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=3.80(勾配I)。
【0128】
77 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((エキソ)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6(R,S)−イルメチル)アミド
黄色の油状物;Rf=0.21(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.61(勾配I)。
【0129】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(エキソ)−C[1−(3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イル)]メチルアミン
水素化アルミニウムリチウム(ペレット)65.3gを、(エキソ)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド70g及びテトラヒドロフラン1.1lの撹拌混合物に0℃で少量ずつ加えた。反応混合物を室温で19時間撹拌した。得られた混合物をに0℃冷却し、水100ml、1M NaOH 100ml及び水300mlを順次滴下した。得られた懸濁液を、Hyfloを介し、濾過により透明にし、濾液を蒸発した。標記化合物を、蒸留により、無色の液体として残渣から得た。沸点65〜75℃、15mbar。
【0130】
b)(エキソ)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド
エチル(エキソ)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキシラート[CAS81056-11-3]95.0g及び30%の濃度のアンモニア水溶液500mlの混合物を、室温で3日間撹拌した。得られたエマルションを蒸発乾固し、残渣を減圧下で乾燥した。粗標記化合物を褐色の固体として得た。
【0131】
78 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イルメチル)アミド
【0132】
出発物質を、実施例77と同様に、(エキソ,エンド)−2−オキサ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボキサミド[89598-52-7]から調製した。
【0133】
79 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((エキソ,エンド)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イル)アミド
無色の油状物;Rf=0.21(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.50(勾配I)。
【0134】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(エキソ)−(3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イル)アミン
tert−ブチル(エキソ)−(3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イル)カルバマート7.0g及び4M HCl(ジオキサン中)52mlの混合物を、0℃で1時間、次に室温で2時間撹拌した。得られた懸濁液を氷浴中で冷却し、tert−ブチルメチルエーテル200mlを加えた後、固体((エキソ)−(3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イル)アミン塩酸塩)を吸引により濾別した。
【0135】
塩酸塩を、50%の濃度の水酸化ナトリウム溶液40ml及びtert−ブチルメチルエーテル75mlの撹拌混合物に加えた。有機相を分離し、水酸化ナトリウム(固体)で乾燥し、蒸発し、100mbar/40℃で蒸留した。標記化合物を、淡黄色を帯びた液体として得た。
【0136】
b)tert−ブチル(エキソ)−(3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イル)カルバマート
(エキソ)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸[CAS55780-88-6]50.2g及びtert−ブタノール450mlの溶液を30℃に温めた。次に、30分間かけて、トリエチルアミン58.7ml及びジフェニルホスホリルアジド91.4mlを平行して滴下した。反応混合物を70℃で18時間撹拌した。得られた混合物を蒸発し、残渣を1M HCl 1lと混合し、酢酸エチルで抽出した(3×)。有機相を水(1×)、1M重炭酸ナトリウム溶液及びブライン(1×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー及び結晶化により、白色の結晶の形態で残渣から得た。Rf=0.33(EtOAc/ヘプタン 1:1);沸点86〜87℃。
【0137】
80 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イル)アミド
【0138】
出発物質を、実施例79a〜bと同様に、(エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸[99418-15-2]から調製した。
【0139】
81 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(6−オキサスピロ[2.5]オクタ−1(R)−イル)アミド
無色の油状物;Rf=0.21(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.66(勾配I)。
【0140】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(R)−(6−オキサスピロ[2.5]オクタ−1−イル)アミン
テトラヒドロフラン5ml中の(R)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸0.528gの溶液をトリエチルアミン1.20mlと混合し、次に溶液を0℃に冷却した。溶液をクロロギ酸エチル0.657mlと混合し、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。水5ml中のアジ化ナトリウム4.44gの溶液を加え、反応混合物を0℃で更に1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。残渣をベンゼン5mlに取り、溶液を2時間加熱還流し、次に蒸発した。残渣をテトラヒドロフラン5mlに溶解し、水5ml及び水酸化リチウム0.347gを加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次に4M HClでpH2に調整した。テトラヒドロフランを留去し、水性残渣を2M NaOHでpH12に調整した。水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を黄色の油状物として得て、それを更に精製しないで次の段階で用いた。Rf=0.26(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1)。
【0141】
b)(R)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
テトラヒドロフラン/水 3:1 20ml中の(R)−4−ベンジル−3−((R)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボニル)オキサゾリジン−2−オン3.700gの溶液を0℃に冷却した。水酸化リチウム0.608g及び過酸化水素(水中30%)1.95mlを溶液に加え、それを室温で6時間撹拌した。飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を反応混合物に加え、次にそれをtert−ブチルメチルエーテルで抽出した。水相を4M HClでpH2に調整し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を無色の液体として得て、更に精製しないで次の段階で用いた。Rf=0.55(ジクロロメタン/メタノール/水/酢酸 150:54:10:1);Rt=2.10(勾配I)。
【0142】
c)(R)−4−ベンジル−3−((R)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボニル)オキサゾリジン−2−オン及び
(R)−4−ベンジル−3−((S)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボニル)オキサゾリジン−2−オン
無水テトラヒドロフラン90ml中の(R)−4−ベンジルオキサゾリジン−2−オン[102029-44-7]118.81gの溶液を、アルゴン下で、−75℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)の溶液を、−75〜60℃で2時間かけて加えた。反応混合物を−75℃で10分間撹拌し、テトラヒドロフラン100ml中の6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボニルクロリド110.37gの溶液を−75〜60℃で滴下した。次に、反応混合物を20℃にゆっくりと温め、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO 60F)により、白色の固体として残渣から得た。Rf(ジアステレオマー 1)=0.25(EtOAc/ヘプタン 1:2);Rt(ジアステレオマー 1)=4.20(勾配I);Rf(ジアステレオマー 2)=0.21(EtOAc/ヘプタン 1:2);Rt(ジアステレオマー 2)=4.27(勾配I)。
【0143】
d)6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボニルクロリド
オキサリルクロリド60.0mlを、ジクロロメタン500ml中の6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸98.73gの溶液に、0℃で加えた。N,N−ジメチルホルムアミド1滴を加え、反応溶液を室温で1時間撹拌した。次に、反応溶液を蒸発し、粗生成物を直接次の段階に用いた。
【0144】
e)6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸
エタノール/水 3.5:1 700ml中のエチル6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキシラート120.50gの溶液を、水酸化カリウム55.20gと混合した。反応混合物を60℃で4時間加熱し、エタノールを留去し、水性残渣を水で希釈し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した。水相を4M塩酸でpH2に調整し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を黄色を帯びた油状物として得て、更に精製しないで次の段階で用いた。Rt=2.13(勾配I)。
【0145】
f)エチル6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキシラート
水素化ナトリウム(油状物中60%分散体)51.93gを、アルゴン下で、乾燥ジメチルスルホキシド1100mlに取った。トリメチルスルホキソニウムヨウ化物272gを少量ずつ、室温で20分間かけて加え、次に反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。エチル(テトラヒドロピラン−4−イリデン)アセタート[130312-00-4]170.00gを滴下し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を氷に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、真空蒸留により、無色の油状物として残渣から得た(68〜70℃、0.09mbar)。Rt=3.49(勾配I)。
【0146】
82 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(6−オキサスピロ[2.5]オクタ−1(S)−イル)アミド
無色の油状物;Rf=0.21(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.69(勾配I)。
【0147】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(S)−(6−オキサスピロ[2.5]オクタ−1−イル)アミン
標記化合物を、実施例81a〜bと同様に、(R)−4−ベンジル−3−((S)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボニル)オキサゾリジン−2−オン(実施例81c)から調製した。
【0148】
83 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(6−オキサスピロ[2.5]オクタ−1(R)−イルメチル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.28(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.74(勾配I)。
【0149】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−[(S)−1−(6−オキサスピロ[2.5]オクタ−1−イル)]メチルアミン
水素化アルミニウムリチウム10.60gを、アルゴン下で、乾燥テトラヒドロフラン160mlに取った。懸濁液を0℃に冷却し、テトラヒドロフラン60ml中の(S)−6−オキサ−スピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド10.75gの溶液を滴下した。反応混合物を0℃で4時間撹拌し、次に水7.80ml、続いて3M NaOH34ml及び水30mlを加えた。固体を、Hyfloにより濾別し、濾液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を黄色を帯びた油状物として得て、更に精製しないで次の段階で用いた。
【0150】
b)(S)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボキサミド
酢酸エチル330ml中の(S)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸(実施例81bと同様に、(R)−4−ベンジル−3−((S)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボニル)オキサゾリジン−2−オン(実施例81c)から調製)17.66gの溶液を、カルボニルジイミダゾール18.85gと混合した。反応溶液を室温で6時間放置し、次に25%水酸化アンモニウム溶液330mlを加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を、中性になるまで水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色を帯びた油状物として残渣から得て、それを、十分に純粋ならば、結晶化してもよい。Rf=0.28(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1)。
【0151】
84 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(6−オキサスピロ[2.5]オクタ−1(R)−イルメチル)アミド
黄色を帯びたロウ;Rf=0.25(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.79(勾配I)。
出発物質を、実施例83と同様に、(R)−6−オキサスピロ[2.5]オクタン−1−カルボン酸(実施例81b)から得た。
【0152】
85 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメチル)アミド
【0153】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−((Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)メチルアミン
出発物質を、実施例65a〜cと同様に、((Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)メタノールから得た。
【0154】
b)((Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)メタノール
ボラン−テトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1M)の溶液2mmolを、テトラヒドロフラン10ml中の(Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−1−カルバルデヒド1.0mmolの溶液に、室温で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、メタノール10mlと混合し、濃縮した。標記化合物を、そのRfに基づいて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0155】
c)(Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−1−カルバルデヒド
テトラヒドロフラン/水/tert−ブタノール 4:4:1 20ml中の1(Z)−プロペニル−(Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン[164118-97-2]0.66mmol及びN−メチルモルホリンN−オキシド水和物0.80mmolの溶液を、室温で30分間撹拌した。4%の濃度の四酸化オスミウム(水中4mol%)の溶液を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌し、次に2Mチオ硫酸ナトリウム溶液及び酢酸エチルでクエンチした。混合物を室温で3時間撹拌し、相を分離し、有機相をブラインで洗浄し、蒸発した。残渣を酢酸エチル20mloに溶解し、四酢酸鉛1.0mmolを加えた。懸濁液を室温で10分間撹拌し、少量のSiO 60Fにより濾過し、蒸発した。標記化合物を、そのRfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0156】
87 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イルメチル)アミド
【0157】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−((エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イル)メチルアミン
出発物質を、実施例77a〜bと同様に、エチル(エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキシラート[51197-04-7]、[51144-35-5]から調製した。
【0158】
88 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イル)アミ
【0159】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イルアミン
出発物質を、実施例79a〜bと同様に、(エキソ,エンド)−2−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸から調製した。
【0160】
b)(エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸
過ヨウ素酸ナトリウム60mmol及びルテニウム(III)クロリド水和物2mmolを、水30ml、テトラクロロメタン20ml及びアセトニトリル20ml中の((エキソ,エンド)−2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イル)メタノール[51197-04-7]、[51144-35-5]の二相溶液1.5mmolに加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次にイソプロパノールでクエンチした。反応混合物をHyfloにより濾過し、蒸発した。標記化合物を、そのRfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0161】
89 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((7,9トランス,7エキソ)−7−メトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)アミド
【0162】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(7,9トランス,7エキソ)−7−メトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン
エタノール5ml中の(7エキソ)−7−メトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン0.9mmolの溶液を、水0.5ml中のヒドロキシルアミン塩酸塩1.8mmolの溶液と混合し、一晩加熱還流した。反応混合物を濃縮し、飽和炭酸ナトリウム溶液とジエチルエーテルに分配した。相を分離し、水相をジエチルエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。残渣をエタノール5mlに溶解し、亜鉛末12.8mmol及び氷酢酸0.8mlを、各々交互に少量ずつ、2時間かけて加えた。添加の間、内部温度は50℃を超えてはならない。反応混合物を室温で12時間撹拌し、Hyfloにより濾過し、フィルターケーキを冷エタノ−ルで洗浄した。溶液を蒸発し、残渣を4M NaOHとジエチルエーテルに分配した。相を分離し、水相をジエチルエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0163】
b)(7エキソ)−7−メトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン
メタノール10ml中の(7エキソ)−7,9,9−トリメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン1mmolの溶液を、2M HCl 10mlと混合し、3時間加熱還流した。それを室温に冷却し、反応溶液を濃縮した。残渣をクロロホルムで抽出した(3×)。合わせた有機相を重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から同定した。
【0164】
c)(7エキソ)−7,9,9−トリメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン
ジメチルホルムアミド10ml中の(7エキソ)−9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オール1.3mmolの溶液を、ヨウ化メチル5.2mmolと混合し、0℃に冷却した。水素化ナトリウム(油状物中60%分散体)1.9mmolを、少量ずつ加え、混合物を0℃で1時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液を加え、混合物をtert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機相を水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2 60F)により、残渣から同定した。
【0165】
d)(7エキソ)−9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オール
テトラヒドロフラン100ml中の(7エンド)−9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オール4.5mmolの溶液を、安息香酸5.4mmol及びトリフェニルホスフィン5.4mmolと混合した。次に、ジイソプロピルアゾジカルボキシラート4.5mmolを滴下し、混合物を室温で5時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液を加え、相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出した(2×)。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。残渣をメタノール35mlに溶解し、炭酸カリウム17mmolを加えた後、室温で5時間撹拌した。反応混合物を蒸発し、残渣をジクロロメタンに取った。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出した(2×)。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0166】
e)(7エンド)−9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オール
テトラヒドロフラン2ml中の9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オン1.89mmolの溶液を、テトラヒドロフラン4.5ml中の水素化アルミニウムリチウム3.68mmolの懸濁液に、−20℃で滴下した。反応混合物を−20℃で40時間撹拌した。次に、水144μl、5M NaOH 144μl及び水432μlを順次、注意深く加え、混合物を室温で25分間撹拌した。反応混合物をHyfloにより濾過し、蒸発した。標記化合物を、そのRfに基づき、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0167】
f)9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オン
(7エンド)−(9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナ−7−イル)フェニルメタノン6mmolを、酸素雰囲気下で、tert−ブタノール25ml中のカリウムtert−ブトキシド6.7mmol及びヘキサメチルリン酸トリアミド100mlの混合物に加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、氷水に注いだ。それを、ベンゼン/テトラヒドロフランで抽出した(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0168】
g)(7エンド)−(9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナ−7−イル)フェニルメタノン
メタノール20ml中の(7エンド)−7−ベンゾイル−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン1mmolの溶液を、濃HSO 1mlと混合し、Dean-Stark装置中で3時間還流した。反応溶液を室温に冷却し、濃縮した。残渣をクロロホルムで抽出した(3×)。合わせた有機相を重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0169】
h)(7エンド)−7−ベンゾイル−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン
塩化トシル140mgを、ベンゼン50ml中のテトラヒドロピラン−4−オン[29943-42-8]50mmol及びピロリジン11mlの溶液に加え、反応混合物をDean-Stark装置中で3時間還流した。反応溶液を室温に冷却し、蒸発した。残渣を、アセトニトリル200ml及びトリエチルアミン60mmolに溶解し、アセトニトリル100ml中の2−ベンゾイル−1,3−ジクロロプロパン[39192-57-9]50mmolの溶液を加えた後、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、1時間撹拌し、蒸発した。残渣を水と混合し、クロロホルムで抽出した(2×)。合わせた有機相を2N HCl及び1M重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0170】
90 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((7,9シス,7エンド)−7−メトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)アミド
【0171】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(7,9シス,7エンド)−7−メトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン
標記化合物を、実施例91a〜cと同様に、(7エンド)−9,9−ジメトキシ−3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン−7−オール(実施例91e)から調製した。
【0172】
96 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−3S−イルメチル)アミド
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(テトラヒドロフラン−3−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例65a〜cと同様に、(テトラヒドロフラン−3S−イル)−メタノール[124391-75-9]から調製した。
【0173】
97 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−3R−イルメチル)アミド
【0174】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(テトラヒドロフラン−3R−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例65a〜cと同様に、(テトラヒドロフラン−3−イル)−メタノール[124506-31-6]から調製した。
【0175】
98 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−3R−イルメチル)アミド
【0176】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(テトラヒドロピラン−3R−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例89と同様に、テトラヒドロピラン−3S−カルバルデヒド[141822-85-7]から調製した。
【0177】
100 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−3R−イル)アミド
101 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−3S−イル)アミ
102 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(シス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イル)アミド
【0178】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)シス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イルアミン
標記化合物を、実施例79と同様に、シス−5−メトキシテトラヒドロ−ピラン−3−カルボン酸から調製した。
【0179】
b)シス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−カルボン酸
メタノール45ml中のメチルシス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート10.55mmolの溶液を、1M LiOH 45mlと混合し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発し、残渣をジクロロメタンに取った。pHを2M HClで2に調整し、相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出した(2×)。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。粗標記化合物を、そのRfを用いて、残渣から同定した。
【0180】
c)メチルシス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート
50%NaOH 15ml、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド367mg及び硫酸ジメチル0.95mlを、トルエン30ml中のメチルシス−5−ヒドロキシテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート1.5gの溶液に加えた。二層混合物を室温で18時間撹拌した。硫酸ジメチル1mlを更に加えた。混合物を室温で更に6時間撹拌し、次に水及び酢酸エチルで希釈し、室温で20分間撹拌した。相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色の油状物として、残渣から得て、Rfを用いて同定した。
【0181】
d)メチルシス−5−ヒドロキシテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート
ジエチルエーテル(約0.4M)中のジアゾメタンの溶液を、メタノール300ml中のシス−5−ヒドロキシテトラヒドロピラン−3−カルボン酸23mmolの溶液に、0℃で過剰量にて加えた。混合物を0℃で2時間撹拌し、次に硫酸マグネシウムでクエンチし、濾過し、蒸発した。粗標記化合物をRfを用いて同定した。
【0182】
e)シス−5−ヒドロキシテトラヒドロピラン−3−カルボン酸
メタノール500ml中のシス−3,6−ジオキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン25.5mmolの溶液を、0.1N NaOHでpH9に調整した。溶液を、一定のpHで、変換が完了するまで撹拌し、0.1N HClでpH6.5に調整し、その後メタノールを蒸発した。標記化合物を、Rfを用いて、イオン交換クロマトグラフィー(Amberlite XAD-2樹脂)により、水溶液から同定した。
【0183】
f)シス−3,6−ジオキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン及び
メチルトランス−5−ヒドロキシテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート
メタノール500ml中のメチル5−オキソテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート[127956-19-8]39mmolの溶液を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム50mmolを少量ずつ加えた。溶液を0℃で3時間撹拌し、水でクエンチした。それを、酢酸で中和し、水及びtert−ブチルメチルエーテルを加えた。相を分離し、水相をtert−ブチルメチルエーテルで抽出した(2×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、Rfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0184】
103 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(トランス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イル)アミド
【0185】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)トランス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イルアミン
標記化合物を、実施例79aと同様に、トランス−5−メトキシテトラヒドロ−ピラン−3−カルボン酸から調製した。
【0186】
b)トランス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−カルボン酸
標記化合物を、実施例102bと同様に、メチルトランス−5−メトキシ−テトラヒドロピラン−3−カルボキシラートから調製した。
【0187】
c)メチルトランス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート
標記化合物を、実施例102cと同様に、メチルトランス−5−ヒドロキシテトラヒドロピラン−3−カルボキシラート(実施例102f)から調製した。
【0188】
104 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(シス−5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イルメチル)アミド
【0189】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)シス−C−(5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例65a〜cと同様に、シス−(5−メトキシテトラヒドロ−ピラン−3−イル)メタノールから調製した。
【0190】
b)シス−(5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イル)メタノール
標記化合物を、実施例81cと同様に、メチルシス−5−メトキシテトラ−ヒドロピラン−3−カルボキシラート(実施例102c)から調製した。
【0191】
105 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(トランス−5−メトキシ−テトラヒドロピラン−3−イルメチル)アミド
【0192】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)トランス−C−(5−メトキシテトラヒドロピラン−3−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例104a〜bと同様に、メチルトランス−5−メトキシ−テトラヒドロピラン−3−カルボキシラート(実施例103c)から調製した。
【0193】
106 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(シス−5−メトキシオキセパン−3−イル)アミド
【0194】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)シス−5−メトキシオキセパン−3−イルアミン
標記化合物を、実施例102a〜bと同様に、メチルシス−5−メトキシ−オキセパン−3−カルボキシラートから調製した。
【0195】
b)メチルシス−5−メトキシオキセパン−3−カルボキシラート
標記化合物を、実施例102d〜eと同様に、シス−3,7−ジオキサ−ビシクロ[4.2.1]ノナン−8−オンから調製した。
【0196】
c)シス−3,7−ジオキサビシクロ[4.2.1]ノナン−8−オン及び
メチルトランス−5−ヒドロキシオキセパン−3−カルボキシラート
標記化合物を、実施例102fと同様に、メチル5−オキソオキセパン−3−カルボキシラート[12756-13-2]から調製した。
【0197】
107 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(トランス−5−メトキシオキセパン−3−イル)アミド
【0198】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)トランス−5−メトキシオキセパン−3−イルアミン
標記化合物を、実施例103a〜bと同様に、メチルトランス−5−メトキシ−オキセパン−3−カルボキシラートから調製した。
【0199】
b)メチルトランス−5−メトキシオキセパン−3−カルボキシラート
標記化合物を、実施例103cと同様に、メチルトランス−5−ヒドロキシ−オキセパン−3−カルボキシラート(実施例106c)から調製した。
【0200】
108 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(シス−5−メトキシオキセパン−3−イルメチル)アミド
【0201】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)シス−C−(5−メトキシオキセパン−3−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例104a〜bと同様に、メチルシス−5−メトキシ−オキセパン−3−カルボキシラート(実施例106b)から調製した。
【0202】
109 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(トランス−5−メトキシオキセパン−3−イルメチル)アミド
【0203】
出発物質を以下のとおり調製した:
【0204】
a)トランス−C−(5−メトキシオキセパン−3−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例104a〜bと同様に、メチルトランス−5−メトキシ−オキセパン−3−カルボキシラート(実施例107b)から調製した。
【0205】
110 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(6R−メトキシオキセパン−4−イル)アミド
【0206】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)6R−メトキシオキセパン−4−イルアミン
シアノ水素化ホウ素ナトリウム2.8mmol、酢酸アンモニウム2.8mmol及び4Åモレキュラーシーブ530mgを、メタノール11ml中の6R−メトキシオキセパン−4−オン2.8mmolの溶液に加えた。反応混合物を18時間撹拌し、pHが3を下回り、白色の沈殿物が見えるまで、濃HClを加えた。それを濃縮し、水を加えた後、ジクロロメタンで抽出した(1×)。水相を、6M NaOHでpH12に調整し、ジクロロメタンで抽出した(3×)。合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、Rfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0207】
b)6R−メトキシオキセパン−4−オン
標記化合物を、実施例85cと同様に、3R−メトキシ−5−メチレン−オキセパンから調製した。
【0208】
c)3R−メトキシ−5−メチレンオキセパン
標記化合物を、実施例102cと同様に、3−ヒドロキシ−5−メチレン−オキセパン[138907-09-2]から調製した。
【0209】
111 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(6−メトキシ−オキセパン−3−イル)アミド
【0210】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)6−メトキシオキセパン−3−イルアミン
標記化合物を、実施例110a〜cと同様に、6−ヒドロキシオキセパン−3−オン[120741-87-9]から調製した。
【0211】
112 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(4R−メトキシテトラヒドロフラン−2R−イルメチル)アミド
【0212】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(4R−メトキシテトラヒドロフラン−2R−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例65a〜cと同様に、(4R−メトキシテトラヒドロ−フラン−2R−イル)メタノールから調製した。
【0213】
b)(4R−メトキシテトラヒドロフラン−2R−イル)メタノール
標記化合物を、実施例78aと同様に、メチル4R−メトキシ−テトラヒドロフラン−2R−カルボキシラートから調製した。
【0214】
c)メチル4R−メトキシテトラヒドロフラン−2R−カルボキシラート
標記化合物を、実施例102cと同様に、メチル4R−ヒドロキシテトラヒドロフラン−2R−カルボキシラートから調製した。
【0215】
d)メチル4R−ヒドロキシテトラヒドロフラン−2R−カルボキシラート
標記化合物を、実施例89dと同様に、メチル4S−ヒドロキシテトラヒドロフラン−2R−カルボキシラート[2208-93-7]から調製した。
【0216】
113 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(4S−メトキシテトラヒドロフラン−2R−イルメチル)アミド
【0217】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(4S−メトキシテトラヒドロフラン−2R−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例112a〜cと同様に、メチル4S−ヒドロキシテトラヒドロフラン−2R−カルボキシラート[2208-93-7]から調製した。
【0218】
114 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(4R−メトキシテトラヒドロフラン−2S−イルメチル)アミド
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(4R−メトキシテトラヒドロフラン−2S−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例112a〜cと同様に、メチル4R−ヒドロキシテトラヒドロフラン−2S−カルボキシラート[2209-10-1]]から調製した。
【0219】
115 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(4S−メトキシテトラヒドロフラン−2S−イルメチル)アミド
【0220】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−(4S−メトキシテトラヒドロフラン−2S−イル)メチルアミン
標記化合物を、実施例112a〜cと同様に、メチル4S−ヒドロキシテトラヒドロフラン−2S−カルボキシラート[2209-09-08]から調製した。
【0221】
117 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((1S,2R,4S)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)アミド
【0222】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(1S,2R,4S)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミン
標記化合物を、実施例79と同様に、(1S,2R,4S)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸から調製した。
【0223】
b)(1S,2R,4S)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸
エタノール30ml中の(1S,2R,4S)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[185840-15-7]1mmolの溶液を、10%Pd/C 0.150gの存在下で、室温にて、変換が完了するまで水素化した。反応混合物を濾過により透明にし、濾液を蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から得た。
【0224】
118 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((1R,2S,4R)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)アミド
【0225】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(1R,2S,4R)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミン
標記化合物を、実施例117a〜bと同様に、(1R,2S,4R)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸から調製した。
【0226】
b)(1R,2S,4R)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸
ジメチルホルムアミド5ml中の(1R,2R)−2−(ナフタレン−2−スルホニル)シクロヘキシル(エキソ)−(1R,2S,4R)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボキシラート1mmolの溶液を水酸化カリウム2mmolと混合し、60℃で17時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、1Mクエン酸溶液を加えた後、tert−ブチルメチルエーテルで抽出した(3×)。合わせた有機相を冷水及び冷ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、室温で蒸発した。標記化合物を、Rfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0227】
119 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((1R,2R,4R)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)アミド
【0228】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(1R,2R,4R)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミン
標記化合物を、実施例117a〜bと同様に、(1R,2R,4R)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[90760-55-7]から調製した。
【0229】
120 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((1S,2S,4S)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)アミド
【0230】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(1S,2S,4S)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルアミン
標記化合物を、実施例117a〜bと同様に、(1S,2S,4S)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[[90760-56-8]から調製した。
【0231】
121 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−6−イル)アミド
【0232】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタ−6−イルアミン
標記化合物を、実施例89と同様に、2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−6−オン[34108-25-3]から調製した。
【0233】
122 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸((エキソ)2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イル)アミド
【0234】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(エキソ)−(2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イル)アミン
標記化合物を、実施例79a〜bと同様に、(エキソ)−2,5−ジオキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボン酸[60170-70-9]から調製した。
【0235】
123 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[(S)−(3S,4S)−4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナン酸[(エキソ)−1−(2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イル)メチル]アミド
【0236】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)(エキソ)−(2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イルメチル)アミン
標記化合物を、実施例77a〜bと同様に、エチル(エキソ)−2,5−ジオキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−7−カルボキシラート[60170-67-4]から調製した。
【0237】
124 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナン酸[(シス)−1−(3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−2−イル)メチル]アミド
【0238】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)C−[(シス)−1−(3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−2−イル)]メチルアミン
標記化合物を、実施例77a〜b及び実施例88と同様に、メチル(シス)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシラートから調製した。
【0239】
b)メチル(シス)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキシラート
標記化合物を、実施例102dと同様に、(シス)−3−オキサ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸から調製した。
【0240】
c)(シス)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸
標記化合物を、実施例88と同様に、(シス)−3−オキサ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−メタノール[85194-16-7]から調製した。
【0241】
127 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナン酸[2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)プロピル]アミド
【0242】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)プロピルアミン
標記化合物を、実施例77a〜bと同様に、エチル2−メチル−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)プロピオナート[865156-84-9]から調製した。
【0243】
128 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナン酸[2,2−ジフルオロ−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)エチル]アミド
【0244】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)2,2−ジフルオロ−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)エチルアミン
標記化合物を、実施例77a〜bと同様に、メチルジフルオロ−(テトラヒドロピラン−4−イル)アセタートから調製した。
【0245】
b)メチルジフルオロ(テトラヒドロピラン−4−イル)アセタート
標記化合物を、実施例102dと同様に、ジフルオロ(テトラヒドロピラン−4−イル)酢酸から調製した。
【0246】
c)ジフルオロ(テトラヒドロピラン−4−イル)酢酸
テトラヒドロフラン4ml中の2−[1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロ−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)エチル−スルファニル]ピリジン0.774mmolの溶液を、硝酸銀溶液(水4ml中)3.096mmolと混合した。濁った混合物を3時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、Hyfloにより濾過した。濾液を50%の濃度の重炭酸ナトリウム溶液でpH9〜10に調整し、ジエチルエーテルで洗浄した。その後、水相を50%の濃度のHSOでpH1に調整し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、黄色の固体として残渣から得た。
【0247】
d)2−[1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロ−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)エチルスルファニル]ピリジン
N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド 2.422mmolを、ジクロロメタン5ml中のテトラヒドロピラン−4−カルボン酸[5337-03-1]2.422mmol及びヒドロキシチオピリミドン[1121-31-9]2.422mmolの溶液に、室温で光を排除して加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。それをHyfloにより濾過し、濾液を、光を排除して蒸発した。黄色の残渣をアセトニトリル4mlに溶解し、溶液を0℃に冷却し、1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロ−エチレン[79-35-6]24.22mmolを加えた。反応混合物を、光(300Wの太陽灯)の影響下で、−10℃にて2.5時間撹拌した。それを蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、淡黄色の油状物として残渣から得た。Rf=0.26(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=4.25(勾配I)。
【0248】
実施例30:
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチルノナン酸ピロリジン−3(S)−イルアミド
tert−ブチル3(S)−{5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシ−プロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピロリジン−1−カルボキシラート0.35gを、方法Kと同様に反応させた。標記化合物を白色の泡状物として得た。Rf=0.13(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:10:1);Rt=3.56(勾配I)。
【0249】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)tert−ブチル3(S)−{5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシ−プロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピロリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル{1−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−4−メチルペンチル}カルバマート0.400gを、方法Bと同様に、tert−ブチル(S)−3−アミノピロリジン−1−カルボキシラート[147081-44-5]]と反応させた。標記化合物を白色の固体として得た。Rf=0.12(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=5.66(勾配I)。
【0250】
b)tert−ブチル{1−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチル−ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバマート
5−{1−アミノ−3−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−4−メチルペンチル}−3−イソプロピル−ジヒドロフラン−2−オン5.8gを、方法Jと同様に反応させた。標記化合物をベージュ色の油状物として得た。Rf=0.31(EtOAc/ヘプタン 1:3);Rt=6.16(勾配I)。
【0251】
c)5−(1−アミノ−3−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−4−メチルペンチル)−3−イソプロピル−ジヒドロフラン−2−オン
2−[2−アジド−2−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル]−1−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルフェニル]−3−メチルブチルメトキシアセタート8.0gを、方法Iと同様に反応させた。標記化合物を黄色の油状物として得た。Rf=0.05(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=4.55(勾配I)。
【0252】
d)2−[2−アジド−2−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル]−1−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルフェニル]−3−メチルブチルメトキシアセタート
5−(1−アジド−3−{ヒドロキシ−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルフェニル]メチル}−4−メチル−ペンチル)−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン8.0gを、方法Hと同様に反応させた。標記化合物を黄色の油状物として得た。Rf=0.17(EtOAc/ヘプタン 1:2);Rt=5.70(勾配I)。
【0253】
e)5−(1−アジド−3−(ヒドロキシ−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルフェニル]メチル)−4−メチルペンチル)−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン
4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)−1−メチルベンゼン6.0gを、方法Gと同様に反応させた。標記化合物をベージュ色の油状物として得た。Rf=0.38(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=5.29及び5.57(勾配I)。
【0254】
f)4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)−1−メチルベンゼン
4−ブロモ−1−メチルフェノール[2362-12-1]6.0gを、方法Lと同様に反応させた。標記化合物を橙色の油状物として得た。Rf=0.38(EtOAc/ヘプタン 1:10);Rt=5.37(勾配I)。
以下の化合物を、実施例30に記載の方法と同様に調製した:
【0255】
31 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピロリジン−3(R)−イルアミド
白色の泡状物;Rf=0.11(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:10:1);Rt=3.63(勾配I)。
40 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.52(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.27(勾配I)。
34 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(4−メトキシブチル)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピロリジン−3(S)−イルアミド
無色の樹脂;Rf=0.06(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 30:20:1);Rt=3.53(勾配I)。
【0256】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)4−ブロモ−1−メトキシ−2−(4−メトキシブチル)ベンゼン
酢酸エチル23ml中の4−ブロモ−1−メトキシ−2−(4−メトキシブタ−1−エニル)ベンゼン0.435mgの溶液を、0℃で、氷酢酸92μlと混合し、10%Pd/C(湿潤)600mgの存在下で、0℃で1.2時間、水素化した。反応混合物を濾過により透明にし、触媒をエタノールで洗浄した。濾液を蒸発した。残渣を1M重炭酸ナトリウム溶液で処理し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出し(3×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色の油状物として残渣から得た。Rf=0.38(EtOAc/ヘプタン 1:4);Rt=5.35(勾配I)。
【0257】
b)4−ブロモ−1−メトキシ−2−(4−メトキシブタ−1−エニル)ベンゼン
テトラヒドロフラン7.5ml中の(3−メトキシプロピル)トリフェニルホスホニウムヨージド[133622-76-1]1.6gの溶液を、0℃で、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(テトラヒドロフラン中1M)3.5mlと混合し、0℃で30分間撹拌した。次に、5−ブロモ−2−メトキシ−ベンズアルデヒド500mgを加え、反応混合物を室温に温めた。1時間後、それを1M重炭酸ナトリウム溶液及びtert−ブチルメチルエーテルで希釈した。相を分離し、有機相を1M重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、橙色の油状物として残渣から得た。Rf=0.36(EtOAc/ヘプタン 1:4);Rt=5.10(勾配I)。
【0258】
35 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(4−メトキシブチル)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピロリジン−3(R)−イルアミド
黄色の樹脂;Rf=0.06(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 30:20:1);Rt=3.62(勾配I)。
43 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(4−メトキシブチル)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
黄色の油状物;Rf=0.27(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.44(勾配I)。
41 5−アミノ−7−[3−エチル−4−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.43(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.41(勾配I)。
【0259】
出発物質を以下のとおり調製した:
)4−ブロモ−2−エチル−1−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼン
4−ブロモ−2−エチルフェノール[18980-21-7]17.6gを、方法Lと同様に反応させた。標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.38(EtOAc/ヘプタン 1:4);Rt=5.64(勾配I)。
【0260】
42 5−アミノ−7−[3−エチル−4−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.38(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.20(勾配I)。
51 5−アミノ−7−[4−エチル−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.45(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.34(勾配I)。
【0261】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)5−ブロモ−2−エチル−1−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼン
5−ブロモ−2−エチルフェノール[56152-25-1]19.1gを、方法Lと同様に反応させた。標記化合物を無色の液体として得た。Rf=0.55(EtOAc/ヘプタン 1:4);Rt=5.66(勾配I)。
【0262】
69 5−アミノ−7−[4−エチル−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
52 5−アミノ−7−[4−シクロプロピル−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチルノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
黄色の油状物;Rf=0.21(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.29(勾配I)。
【0263】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)4−ブロモ−1−シクロプロピル−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼン
ジクロロメタン224ml中のジエチル亜鉛溶液(ヘキサン中1M)164mlの溶液を、0℃で、ジクロロメタン111ml中のトリフルオロ酢酸12.5mlの溶液と混合し、0℃で20分間撹拌した。次に、ジクロロメタン111ml中のジヨードメタン13.2mlの溶液を加え、混合物を0℃で20分間撹拌した。ジクロロメタン111ml中の4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)−1−ビニルベンゼン22.3gの溶液を加え、混合物を室温に温め、30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、相を分離した。水相をジクロロメタンで抽出し(2×)、合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色の油状物として残渣から得た。Rf=0.40(EtOAc/ヘプタン 1:6);Rt=5.50(勾配I)。
【0264】
b)4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)−1−ビニルベンゼン
ジメチルスルホキシド1l中の1−[4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]エタノール27.7gの溶液を、硫酸水素カリウム13.18gと混合した。反応混合物を180℃(予熱した油浴)で2.5時間撹拌し、室温に冷却した。反応混合物をtert−ブチルメチルエーテルと水に分配した。水相をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し(2×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色の油状物として残渣から得た。Rf=0.25(EtOAc/ヘプタン 1:6);Rt=5.38(勾配I)。
【0265】
c)1−[4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]エタノール
水素化ホウ素ナトリウム200mgを、エタノール50ml中の1−[4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]エタノン1.12gの溶液に、少量ずつ、0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、室温で一晩撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、15分間撹拌した。溶液を氷酢酸でpH5に調整した。得られた溶液をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、無色の油状物として残渣から得た。Rf=0.45(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=4.16(勾配I)。
【0266】
d)1−[4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]エタノン
1−(4−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン[30186-18-6]50gを、方法Lと同様に反応させた。標記化合物を黄色の油状物として得た。Rf=0.30(EtOAc/ヘプタン 1:2);Rt=4.59(勾配I)。
【0267】
70 5−アミノ−7−[4−シクロプロピル−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチルノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
56 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−トリフルオロメトキシベンジル]−8−メチルノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
【0268】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)−1−トリフルオロメトキシベンゼン
1−(4−ブロモ−2−ヒドロキシフェニル)エタノン[30186-18-6]20mmolを、方法Lと同様に反応させた。標記化合物を、そのRfを用いて同定した。
【0269】
b)5−ブロモ−2−トリフルオロメトキシフェノール
水120ml中の亜硝酸ナトリウム210mmolの溶液を、エタノール500ml及び濃HCl 50ml中の5−ブロモ−2−トリフルオロメトキシアニリン200mmolの懸濁液に、0℃で滴下した。反応混合物を5℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を、水2.8l中の濃硫酸135mlの溶液にゆっくりと滴下し、還流下で、一晩撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで抽出し(3×)、合わせた有機相を水及び1M重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、次に2N NaOHで抽出した(2×)。合わせた水相を濃HClで酸性化し、ジエチルエーテルで抽出した(3×)。合わせた有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。粗標記化合物を残渣から得た。
【0270】
57 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−トリフルオロメチルベンジル]−8−メチルノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
【0271】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)−1−トリフルオロメチルベンゼン
水素化ナトリウム(油中60%分散体)10.4mmolを、ジメチルスルホキシド12ml中の3−メトキシプロパノール[1589-49-7]8.7mmolの溶液に、少量ずつ加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、安息香酸ナトリウム1.3gを加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、4−ブロモ−2−フルオロ−1−トリフルオロメチルベンゼン[1428808-15-9]10.6mmolを、内部温度が20℃を超えないように加えた。添加の終了後、混合物を65℃で15時間加熱した。次に、それを室温に冷却した。反応混合物を水/ブライン 1:1でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し(2×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から得た。
【0272】
72 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−トリフルオロメチルベンジル]−8−メチルノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
91 5−アミノ−7−[4−フルオロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
【0273】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)4−ブロモ−1−フルオロ−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼン
5−ブロモ−2−フルオロフェノール[112204-58-7]30.22gを、方法Lと同様に反応させた。標記化合物をそのRfを用いて同定した。
【0274】
92 5−アミノ−7−[4−フルオロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
93 5−アミノ−7−[4−フルオロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イルメチル)アミド
94 5−アミノ−7−[4−フルオロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸((エキソ,エンド)−3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−6−イルメチル)アミド
【0275】
出発物質を、実施例78に記載のとおり調製した。
【0276】
95 5−アミノ−7−[4−フルオロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸((Z)−2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメチル)アミド
【0277】
出発物質を、実施例85に記載のとおり調製した。
【0278】
実施例32:
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチルノナン酸ピペリジン−4−イルアミド
tert−ブチル[2−ヒドロキシ−1−{2−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−(ピペリジン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート220mgを、方法Kと同様に反応させた。標記化合物を白色の泡状物として得た。Rf=0.13(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 40:10:1);Rt=3.55(勾配I)。
【0279】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)tert−ブチル[2−ヒドロキシ−1−{2−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−(ピペリジン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート
エタノール15ml及びエタノールアミン0.03ml中のベンジル4−{5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−カルボキシラート358mgの溶液を、10%Pd/C(湿潤)152mgの存在下で、0℃で1時間水素化した。反応混合物を濾過により透明にし、触媒をエタノールで洗浄した。濾液を蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、白色の泡状物として残渣から得た。Rf=0.1(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.74(勾配I)。
【0280】
b)ベンジル4−{5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル{1−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロポキシ)−4−メチルベンジル]−4−メチルペンチル}カルバマート(実施例30b)0.400gを、方法Bと同様に、ベンジル4−アミノ−ピペリジン−1−カルボキシラート[120278-07-1]と反応させた。標記化合物を白色の泡状物として得た。Rf=0.18(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=5.72(勾配I)。
【0281】
以下の化合物を、実施例32に記載の方法と同様に調製した:
【0282】
33 5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(4−メトキシブチル)ベンジル]−8−メチル−ノナン酸ピペリジン−4−イルアミド
黄色を帯びた泡状物;Rf=0.06(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 50:10:1);Rt=3.55(勾配I)。
【0283】
実施例45:
5−アミノ−7−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチルノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
HCl(ジオキサン中1M)3.6mlを、tert−ブチル[1−{2−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−2−ヒドロキシ−5−メチル−4−(テトラヒドロピラン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート360mgに、0℃で加えた。反応混合物を氷/1M重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出し(3×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、白色の泡状物として残渣から得た。Rf=0.17(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.14(勾配I)。
【0284】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)tert−ブチル[1−{2−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−2−ヒドロキシ−5−メチル−4−(テトラヒドロピラン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート
標記化合物を、実施例30、シーケンスa〜eと同様に、4−ブロモ−1−(1,1−ジフルオロエチル)−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼンから、白色の泡状物として得た。Rf=0.19(EtOAc/ヘプタン 2:1);Rt=5.33(勾配I)。
【0285】
b)4−ブロモ−1−(1,1−ジフルオロエチル)−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼン
テフロン容器内のDeoxluor(登録商標)2.78ml中の1−[4−ブロモ−2−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]エタノン(実施例52d)15.7gの溶液を85℃で2日間撹拌した。反応混合物を1M冷重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し(2×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色の液体として残渣から得た。Rf=0.67(EtOAc/ヘプタン 1:1);Rt=5.02(勾配I)。
【0286】
以下の化合物を、実施例45に記載の方法と同様に調製した:
【0287】
47 5−アミノ−7−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチルノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.22(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.32(勾配I)。
【0288】
実施例46:
7−[4−アセチル−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチルノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
tert−ブチル[1−{2−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−2−ヒドロキシ−5−メチル−4−(テトラヒドロピラン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート(実施例45a)0.42gを、方法Kと同様に反応させた。標記化合物を黄色の油状物として得た。Rf=0.16(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.59(勾配I)。
【0289】
以下の化合物を、実施例46に記載の方法と同様に調製した:
【0290】
48 7−[4−アセチル−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
黄色を帯びた油状物;Rf=0.25(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=3.76(勾配I)。
【0291】
実施例53:
5−アミノ−7−[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチルノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
tert−ブチル[1−{2−[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−2−ヒドロキシ−5−メチル−4−(テトラヒドロピラン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート30mgを、方法Kと同様に反応させた。標記化合物を無色のガラスとして得た。Rf=0.34(ジクロロメタン/メタノール/25%濃アンモニア 200:20:1);Rt=4.02(勾配I)。
【0292】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)tert−ブチル[1−{2−[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−2−ヒドロキシ−5−メチル−4−(テトラヒドロピラン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート
tert−ブチル[3−[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−1−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロ−フラン−2−イル)−4−メチルペンチル]カルバマート63mgを、方法Bと同様に反応させた。標記化合物を無色の油状物として得た。Rf=0.15(EtOAc/ヘプタン 2:1);Rt=5.16(勾配I)。
【0293】
b)tert−ブチル[3−[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−1−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−4−メチルペンチル]カルバマート
水素化トリブチルスズ(0.36ml)を、トルエン15ml中のO−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミン−2−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル−1−[4−クロロ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)フェニル]−3−メチルブチルイミダゾールカルボチオアート0.676g及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.0271gの脱ガス溶液に加えた。フラスコを、120℃に予熱した油浴中に置き、反応溶液を還流下で3時間撹拌した。次に、反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、0.1M HCl及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、無色の油状物として残渣から得た。Rf=0.33(EtOAc/ヘプタン 1:2)、Rt=5.82(勾配I)。
【0294】
c)O−{2−[2−tert−ブトキシカルボニルアミン−2−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル−1−[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]−3−メチルブチルイミダゾールカルボチオアート
テトラヒドロフラン5ml中のtert−ブチル[3−{[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]ヒドロキシメチル}−1−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−4−メチルペンチル]カルバマート0.847g、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール0.993g及び4−ジメチルアミノピリジン0.019gの溶液を、3時間加熱還流した。1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(0.300g)の更なる部分を加え、次に加熱還流を3時間続けた。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、黄色の泡状物として残渣から得た。Rf=0.41(EtOAc/ヘプタン 1:1)、Rt=5.53(勾配I)。
【0295】
d)tert−ブチル[3−{[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]ヒドロキシメチル}−1−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−4−メチルペンチル]カルバマート
テトラヒドロフラン15ml中の5−(1−アジド−3−{[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]ヒドロキシメチル}−4−メチルペンチル)−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン1.311gの溶液を、トリフェニルホスフィン0.865g及び水0.064mlと混合した。反応溶液を室温で16時間撹拌した。水(0.40ml)を加え、次に反応混合物を8時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、tert−ブチルメチルエーテル(100ml)で希釈し、ブライン(50ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。残渣をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、Hunig塩基0.713ml及びジ−tert−ブチルジカルボナート0.727gを加えた後、室温で12時間放置した。反応溶液をtert−ブチルメチルエーテル(50ml)で希釈し、0.1M HCl及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、無色のガラスとして残渣から得た。Rf=0.42(EtOAc/ヘプタン 1:1)、Rt=5.26(勾配I)。
【0296】
e)5−(1−アジド−3−{[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)フェニル]ヒドロキシメチル}−4−メチルペンチル)−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン
4−ブロモ−1−クロロ−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼン7 g を、方法G と同様に反応させた。標記化合物を無色の油状物として得た。 Rf = 0.52(EtOAc/ヘプタン 1:1)、Rt= 5.27(勾配I)。
【0297】
f)4−ブロモ−1−クロロ−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゼン
5−ブロモ−2−クロロフェノール[183802-98-4]30.22gを方法Lと同様に反応させた。標記化合物を黄色を帯びた油状物として得た。Rf=0.40(EtOAc/ヘプタン 1:4)、Rt=5.00(勾配I)。
【0298】
以下の化合物を、実施例53に記載の方法と同様に調製した:
【0299】
71 5−アミノ−7−[4−クロロ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロフラン−2(S)−イルメチル)アミド
【0300】
実施例73:
5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(4−メトキシブチリル)−4−メチルベンジル]−8−メチルノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
tert−ブチル[2−ヒドロキシ−1−{2−[3−(4−メトキシブチリル)−4−メチルベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−(テトラヒドロピラン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート0.5mmolを、方法Kと同様に反応させた。標記化合物を、そのRfを用いて同定した。
【0301】
出発物質を以下のとおり調製した:
a)tert−ブチル[2−ヒドロキシ−1−{2−[3−(4−メトキシブチリル)−4−メチルベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−(テトラヒドロピラン−4−イルカルバモイル)ヘキシル]カルバマート
標記化合物を、実施例30、シーケンスa〜dと同様に、5−(1−アジド−3−{ヒドロキシ[3−(4−メトキシブチリル)−4−メチルフェニル]メチル}−4−メチルペンチル)−3−イソプロピルジヒドロ−フラン−2−オンから得て、そのRfを用いて同定した。
【0302】
b)5−(1−アジド−3−{ヒドロキシ[3−(4−メトキシブチリル)−4−メチルフェニル]メチル}−4−メチルペンチル)−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン
アセトン20ml中の5−[1−アジド−3−(ヒドロキシ−{3−[2−(3−メトキシプロピル)−[1,3]ジオキソラン−2−イル]−4−メチルフェニル}メチル)−4−メチルペンチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン0.62mmolの溶液を、2%HCl 20mlと混合した。反応混合物を室温で45分間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウム溶液に注いだ。それをジクロロメタンで抽出し(2×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0303】
c)5−[1−アジド−3−(ヒドロキシ−{3−[2−(3−メトキシプロピル)−[1,3]ジオキソラン−2−イル]−4−メチルフェニル}メチル)−4−メチルペンチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン
2−(5−ブロモ−2−メチルフェニル)−2−(3−メトキシプロピル)−[1,3]ジオキソラン1mmolを、方法Gと同様に反応させた。標記化合物を、そのRfを用いて同定した。
【0304】
d)2−(5−ブロモ−2−メチルフェニル)−2−(3−メトキシプロピル)−[1,3]ジオキソラン
エチレングリコール100ml中の1−(5−ブロモ−2−メチルフェニル)−4−メトキシブタン−1−オン6.76mmolの溶液を、氷酢酸1mlと混合した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウム溶液に注いだ。それをジクロロメタンで抽出し(2×)、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0305】
e)1−(5−ブロモ−2−メチルフェニル)−4−メトキシブタン−1−オン
4−メトキシブタノイルクロリド[61882-39-1]1.05molを、4−ブロモトルエン[106-38-7]1mol及び塩化アルミニウム(III)1.2molの混合物に、室温で滴下した。反応混合物を50℃で5時間加熱した。次に、それを氷に注いだ。それをジクロロメタンで抽出し(2×)、合わせた有機相を、水、2%NaOH、及び再び水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発した。標記化合物を、そのRfを用いて、フラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により、残渣から同定した。
【0306】
以下の化合物を、実施例73に記載の方法と同様に調製した:
【0307】
74 5−アミノ−7−[4−エチル−3−(4−メトキシブチリル)ベンジル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−8−メチル−ノナン酸(テトラヒドロピラン−4−イル)アミド
【0308】
【表1】


















【特許請求の範囲】
【請求項1】
が場合により置換されたN−アセチルピペリジン−4−イル、または場合により置換されたオキソピペリジニルである化合物以外の、式(I):
【化1】


[式中、
は、a)飽和ヘテロシクリル(場合により、C1〜8−アルカノイル、C2〜6−アルケニル、C2〜6−アルキニル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6−アルキル、C0〜6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルカルボニルオキシ、C1〜6−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6−アルコキシ、ハロ−C1〜6−アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、オキシド、またはオキソにより1回以上置換されており、C原子を介して結合している)であるか、あるいは
b)アゼパニル−、アゼチジニル−、アジリジニル−、ジオキサニル−、ジオキセパニル−、ジオキソラニル−、ジチアニル−、ジチオラニル−、フラニル−、オキサチアニル−、オキセパニル−、テトラヒドロピラニル−、テトラヒドロフラニル−、テトラヒドロチオフェニル−、テトラヒドロチオピラニル−、チエパニル−、または二環式飽和ヘテロシクリル−C1〜4−アルキル(それぞれは、場合により、C1〜8−アルカノイル、C2〜6−アルケニル、C2〜6−アルキニル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6−アルキル、C0〜6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルカルボニルオキシ、C1〜6−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6−アルコキシ、ハロ−C1〜6−アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、オキシド、またはオキソにより1回以上置換されている)であるか、あるいは
c)C2〜8−アルキニル(C1〜8−アルカノイル、C2〜6−アルケニル、C2〜6−アルキニル、C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルキル、C1〜6−アルコキシカルボニルアミノ、C1〜6−アルキル、C0〜6−アルキルカルボニルアミノ、C1〜6−アルキルカルボニルオキシ、C1〜6−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜6−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシ、シアノ、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜6−アルコキシ、ハロ−C1〜6−アルキル、ヘテロアリール、不飽和、部分飽和もしくは飽和ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ニトロ、またはオキソにより1回以上、場合により置換されている)であるか、あるいは
は、互いに独立して、C1〜8−アルカノイル、α位よりも高位でアルカノイル基を有するC1〜8−アルカノイル−C2〜4−アルコキシ、C1〜8−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルコキシ、N−C1〜4−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカノイルオキシ−C1〜4−アルキル、N’−C2〜8−アルカノイルピペラジノ−C1〜4−アルコキシ、N’−C2〜8−アルカノイルピペラジノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−アルコキシ、C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカンスルホニルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルカンスルホニルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−(ヒドロキシ)アルコキシ、C2〜8−アルケニルオキシ、C2〜8−アルケニルオキシ−C1〜4−アルコキシ、C2〜8−アルケニルオキシ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシ、C1〜6−アルコキシ−C1〜6−アルカノイル、C1〜4−アルコキシ−C2〜4−アルケニル、C1〜4−アルコキシ−C2〜4−アルケニルオキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシカルボニル−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシカルボニル−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルキル、C1〜4−アルキルアミノ、N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ、C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルコキシ、N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルキル、N,N−ジ−C1〜4−アルキルアミノ−C1〜4−アルキル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜4−アルキルカルバモイル−C1〜4−アルコキシ、N−モノ−もしくはN,N−ジ−C1〜4−アルキルカルバモイル−C1〜4−アルキル、N’−C1〜4−アルキルピペラジノ−C1〜4−アルコキシ、N’−C1〜4−アルキルピペラジノ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルキルチオ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキルチオ−C1〜4−(ヒドロキシ)アルコキシ、C1〜4−アルキルチオ−C1〜4−アルキル、アミノ−C2〜4−アルコキシ、アミノ−C1〜4−アルキル、カルバモイル−C1〜4−アルコキシ、カルバモイル−C1〜8−アルキル、カルボキシ−C1〜4−アルコキシ、カルボキシ−C1〜4−アルキル、シアノ−C1〜4−アルコキシ、シアノ−C1〜4−アルキル、C3〜8−シクロアルコキシ、C3〜8−シクロアルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C3〜8−シクロアルコキシ−C1〜4−アルキル、C3〜8−シクロアルキル、S,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、S,S−ジオキソチオモルホリノ−C1〜4−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1〜4−アルコキシ、ハロ−C1〜4−アルキル、ハロ−C2〜8−(ヒドロキシ)アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C2〜8−アルコキシ、ヒドロキシ−C2〜8−アルキル、イミダゾリルチオ−C1〜4−アルコキシ、イミダゾリルチオ−C1〜4−アルキル、場合によりN−酸化されたモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、モルホリノ−C1〜4−アルキル、S−オキソチオモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、S−オキソチオモルホリノ−C1〜4−アルキル、ピペラジノ−C1〜4−アルコキシ、ピペラジノ−C1〜4−アルキル、ピペリジノ−C1〜4−アルコキシ、ピペリジノ−C1〜4−アルキル、場合により部分水素化されたピリジル−もしくはN−オキシドピリジル−C1〜4−アルコキシ、場合により部分水素化されたピリジル−もしくはN−オキシドピリジル−C1〜4−アルキル、場合によりN−酸化されたピリジルチオ−C1〜4−アルコキシ、場合によりN−酸化されたピリジルチオ−C1〜4−アルキル、ピリミジニルチオ−C1〜4−アルコキシ、ピリミジニルチオ−C1〜4−アルキル、ピロリジノ−C1〜4−アルコキシ、ピロリジノ−C1〜4−アルキル、チアゾリニルチオ−C1〜4−アルコキシ、チアゾリニルチオ−C1〜4−アルキル、チアゾリル−C1〜4−アルコキシ、チアゾリルチオ−C1〜4−アルコキシ、チアゾリルチオ−C1〜4−アルキル、チオモルホリノ−C1〜4−アルコキシ、チオモルホリノ−C1〜4−アルキル、トリフルオロ−C1〜8−アルカンスルホニル−C1〜4−アルコキシ、トリフルオロ−C1〜8−アルカンスルホニルアミノ−C1〜4−アルキル、フェニルもしくはナフチル(非置換であるか、あるいはC1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキル、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−C1〜4−アルキルアミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、および/またはトリフルオロメチルにより一置換、二置換、または三置換されている)、およびフェニル−もしくはナフチル−C1〜4−アルコキシ(非置換であるか、あるいはC1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルキル、C1〜4−アルキルアミノ、ジ−C1〜4−アルキルアミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、および/またはトリフルオロメチルにより一置換、二置換、または三置換されている)、
から選択される基1〜4個である]で示される化合物およびその塩、プロドラッグ、または原子1個以上がそれらの安定した非放射性同位体に置き換えられた化合物、特に薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
式(IA):
【化2】


(式中、RおよびRは、請求項1記載の意味を有する)で示される、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
式(I’):
【化3】


(式中、
は、式(I)で示される化合物に関して示された意味を有し、
R’およびR’’は、互いに独立して、式(I)で示される化合物のRに関して示された意味を有する)で示される、請求項1または2のいずれか1項記載の化合物。
【請求項4】
が、互いに独立して、C1〜8−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルコキシ、N−C1〜4−アルカノイルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルコキシ、C1〜8−アルコキシカルボニルアミノ−C1〜4−アルキル、C1〜8−アルキル、ハロゲン、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチルから選択される基1〜4個である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
が、場合により置換されたC2〜6−アルキニル、場合により置換された飽和二環式ヘテロシクリル−C0〜4−アルキル、場合により置換されたピロリジニル、C1〜6−アルキル化もしくはC3〜8−シクロアルキル−C0〜6−アルキル化されたピペリジン、場合により置換されたテトラヒドロフラニル、場合により置換されたテトラヒドロフラニルメチル、場合により置換されたテトラヒドロピラニル、または場合により置換されたテトラヒドロピラニルメチルである、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
R’が、C1〜4−アルコキシ−C1〜4−アルコキシであり、
R’’が、フッ素であり、
が、場合により置換されたテトラヒドロフラニルメチル、場合により置換されたテトラヒドロピラニルメチル、場合により置換された飽和ヘテロシクリル(C原子を介して結合している)、または場合により置換された飽和二環式ヘテロシクリル−C0〜4−アルキルであり、それぞれの場合に好ましいヘテロシクリル基は、ヘテロ原子として酸素原子を含む、請求項2〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
医薬を製造するための、請求項1〜6のいずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物の使用。
【請求項8】
高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全、再狭窄または発作の予防のため、進行を遅らせるため、または治療のためのヒト用医薬を製造するための、請求項1〜6のいずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物の使用。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物の治療上効果的な量を用いる、高血圧、心不全、緑内障、心筋梗塞、腎不全、再狭窄または発作の予防のため、進行を遅らせるため、または治療のための方法。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物、および通常の賦形剤を含む医薬生成物。
【請求項11】
a)請求項1〜6のいずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物と、b)活性成分が心臓血管効果を有する医薬形態の少なくとも1種とからなる、製品または各成分で構成されたキットの形態での複合医薬。

【公表番号】特表2008−532983(P2008−532983A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500210(P2008−500210)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【国際出願番号】PCT/EP2006/060625
【国際公開番号】WO2006/095020
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(506250206)シュペーデル・エクスペリメンタ・アーゲー (36)
【氏名又は名称原語表記】SPEEDEL EXPERIMENTA AG
【Fターム(参考)】