説明

光学式位置検出装置

【課題】検出用発光素子と受光素子との位置関係を適正化することにより、対象物体の位置を広い領域にわたって検出することのできる光学式位置検出装置を提供する。
【解決手段】光学式位置検出装置10において、X軸方向で離間する第1発光受光部15Aと第2発光受光部15Bとを順次排他的に駆動した際の駆動結果と、Y軸方向で離間する第3発光受光部15Cと第4発光受光部15Dとを順次駆動した際の駆動結果とに基づいて、対象物体ObのX座標およびY座標を検出する。複数の発光受光部15のいずれにおいても、検出用発光素子12と受光素子30とが隣り合う位置に配置され、対象物体Obで反射して第1受光素子30Aに到達する光は、対象物体Obにおいて第1検出用発光素子12Aおよび第1受光素子30Aが位置する側に向けて反射した光である。このため、第1受光素子30Aの受光強度は、対象物体Obの位置によって単調に変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物体の位置を光学的に検出する光学式位置検出装置に関するものである

【背景技術】
【0002】
対象物体を光学的に検出する光学式位置検出装置としては、例えば、図10(a)、(
b)に示すように、4つの検出用発光素子12(第1検出用発光素子12A〜第4検出用
発光素子12D)の各々から透光部材90を介して対象物体Obに向けて検出光L2(検
出光L2a〜L2d)を出射し、対象物体Obで反射した光L3が透光部材90を透過し
て受光素子30で検出されるものが提案されている。ここで、受光素子30は、検出光L
2の出射空間としての検出領域10Rからみたとき、4つの検出用発光素子12の中心に
配置されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような構成の光学式位置検出装置において、例えば、第1検出用発光素子12Aが
点灯して検出光が出射されると、図11(a)に示すように、検出光L2aは、対象物体
Obで反射し、受光素子30で受光される。その際、対象物体Obが第1検出用発光素子
12Aから離間する方向に位置するほど、第1検出用発光素子12Aから対象物体Obを
経て受光素子30に到る距離が長くなるので、受光素子30での受光強度は低下していく
。従って、第1検出用発光素子12Aが点灯した際の受光素子30での受光強度と、第2
検出用発光素子12Bが点灯した際の受光素子30での受光強度とを比較すれば、第1検
出用発光素子12Aと第2検出用発光素子12Bとの間のいずれの位置に対象物体Obが
位置するかが分かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2003−534554号公報の図8
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、図11(b)に示すように、対象物体O
bの位置と受光素子30での受光強度との関係が単調に変化する関係にならず、図11(
a)に矢印Mで示すように、対象物体Obが第1検出用発光素子12Aに近い位置から第
2検出用発光素子12Bに近い位置に移動するまでの間にピークP0が出現する。このた
め、位置P1、P2では、対象物体Obの位置が相違するにもかかわらず、受光素子30
での受光強度が等しくなってしまい、対象物体Obの位置を高い精度で検出できないとい
う問題点がある。
【0006】
かかる理由について、本願発明者が追求した結果、図11(c)に示すように、対象物
体Obが第1検出用発光素子12Aと受光素子30との略中間位置にあるときには、受光
素子30での第1検出用発光素子12Aから出射された検出光L2aのうち、対象物体O
bの下面で反射した光においては中心光軸が受光素子30を通るため、ピークP0が出現
するという知見を得た。その結果、位置P1、P2では、対象物体Obの位置が相違する
にもかかわらず、受光素子30での受光強度が等しくなってしまい、対象物体Obの位置
を精度よく検出できない。それ故、対象物体Obの検出領域10Rについては、図10(
b)に点線で示すように、ピークP0が出現する位置より内側の狭い範囲に限定せざるを
得ないことになる。
【0007】
本発明は、上記の知見に基づいて達成されたものであり、本発明の課題は、検出用発光
素子と受光素子との位置関係を適正化することにより、対象物体の位置を広い領域にわた
って検出することのできる光学式位置検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、検出光が出射される検出光出射空間内における
対象物体の位置を検出する光学式位置検出装置であって、第1方向の一方側から当該第1
方向の他方側に向けて前記検出光を出射する検出用発光素子、および該検出用発光素子と
隣り合う位置で前記第1方向の他方側に受光部を向けた受光素子をもって前記第1方向と
交差する方向で互いに離間する複数の発光受光部と、前記複数の発光受光部を順次に駆動
する駆動部と、前記複数の発光受光部のうち、前記第1方向と交差する第2方向で離間す
る一方側の発光受光部と他方側の発光受光部とを順次駆動した際の駆動結果と、前記第1
方向および前記第2方向と交差する第3方向で離間する一方側の発光受光部と他方側の発
光受光部とを順次駆動した際の駆動結果と、に基づいて、前記第2方向における前記対象
物体の位置および前記第3方向における前記対象物体の位置を検出する位置検出部と、を
有していることを特徴とする。
【0009】
本発明において、「駆動結果」に基づいて対象物体の位置を検出するとは、発光受光部
の受光素子での受光強度自身を用いて対象物体の位置を検出する場合、および受光素子で
の受光強度が所定の値になるように検出用発光素子に供給する電流値を調整した場合の電
流値(制御量)に基づいて対象物体の位置を検出する場合の双方を含む意味である。
【0010】
本発明では、検出用発光素子と受光素子とが隣り合う位置に配置された発光受光部を複
数、備えており、位置検出部は、第1方向と交差する第2方向で離間する2つの発光受光
部を順次排他的に駆動した際の駆動結果と、第3方向で離間する2つの発光受光部を順次
排他的に駆動した際の駆動結果と、に基づいて、第2方向における前記対象物体の位置、
および第3方向における対象物体の位置を検出する。ここで、複数の発光受光部のいずれ
においても、検出用発光素子と受光素子とが隣り合う位置に配置されており、検出用発光
素子から出射された検出光のうち、対象物体で反射して受光素子に到達する光は、対象物
体において検出用発光素子および受光素子が位置する側に向けて反射した光である。この
ため、対象物体が検出用発光素子に近い側と、検出用発光素子から離間する側との間の途
中位置にある場合には、検出用発光素子から出射されて対象物体の下面で反射した光の中
心光軸が受光素子を通ることがない。従って、対象物体の位置と受光素子での受光強度と
は、単調に変化するので、第2方向で離間する発光受光部を順次駆動した際の駆動結果と
、第3方向で離間する発光受光部を順次駆動した際の駆動結果とに基づいて、第2方向に
おける対象物体の位置および第3方向における対象物体の位置を検出した結果の精度が高
い。しかも、複数の発光受光部によって囲まれた領域を対象物体の位置を検出する検出領
域として利用でき、検出領域が広い。
【0011】
本発明において、前記複数の発光受光部として、前記第2方向の一方側に配置された第
1発光受光部と、該第1発光受光部に対して前記第2方向の他方側に配置された第2発光
受光部と、前記第1発光受光部および前記第2発光受光部に対して前記第3方向の一方側
に配置された第3発光受光部と、前記第1発光受光部および前記第2発光受光部に対して
前記第3方向の他方側に配置された第4発光受光部と、が設けられている構成を採用する
ことができる。
【0012】
本発明においては、前記第1方向からみたとき、前記複数の発光受光部によって囲まれ
た領域が前記対象物体の位置を検出する検出領域として利用される構成を採用することが
できる。
【0013】
本発明において、前記駆動部は、前記一方側の発光受光部と前記他方側の発光受光部と
を順次駆動する際、前記一方側の発光受光部と前記他方側の発光受光部とにおいて前記受
光素子での受光強度が同一となるように前記検出用発光素子に供給する電流を調整するこ
とが好ましい。このように構成すると、位置検出部は、一方側の発光受光部と他方側の発
光受光部とにおいて受光素子での受光強度が同一となるように検出用発光素子を差動させ
た結果に基づいて対象物体の位置を検出することができる。従って、環境光等の影響を受
けずに対象物体の位置を検出することができる。
【0014】
本発明において、前記出射空間を介さずに前記受光素子に入射する参照光を出射する参
照用発光素子を備え、前記駆動部は、前記一方側の発光受光部と前記他方側の発光受光部
とを順次駆動する際、前記一方側の発光受光部および前記他方側の発光受光部の各々にお
いて前記検出用発光素子が点灯した際の前記受光素子での受光強度と前記参照用発光素子
が点灯した際の前記受光素子での受光強度とが同一となるように前記検出用発光素子およ
び前記参照用発光素子に供給する電流を調整する構成を採用してもよい。かかる構成によ
れば、位置検出部は、一方側の発光受光部および他方側の発光受光部において検出用発光
素子が点灯した際の受光素子での受光強度と参照用発光素子が点灯した際の前記受光素子
での受光強度とが同一となるように検出用発光素子および参照用発光素子を差動させた結
果に基づいて対象物体の位置を検出することができる。従って、環境光等の影響を受けず
に対象物体の位置を検出することができる。
【0015】
本発明において、前記検出光は赤外光であることが好ましい。かかる構成によれば、検
出光が視認されないので、情報の視認を検出光が妨げないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用した光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き機器の主要部を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明を適用した光学式位置検出装置における座標検出の基本原理を示す説明図である。
【図3】本発明を適用した光学式位置検出装置の電気的構成等を示す説明図である。
【図4】本発明を適用した光学式位置検出装置において、発光受光部を駆動した結果から対象物体のX座標およびY座標を特定する方法を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した光学式位置検出装置において、参照光と検出光との差動を利用して対象物体の位置を検出する原理を示す説明図である。
【図6】本発明を適用した位置検出機能付き直視型表示装置(位置検出機能付き機器)の分解斜視図である。
【図7】本発明を適用した位置検出機能付きスクリーン装置(位置検出機能付き機器)の説明図である。
【図8】本発明を適用した位置検出機能付きウインドウ(位置検出機能付き機器)の説明図である。
【図9】本発明を適用した位置検出機能付きアミューズメント機器(位置検出機能付き機器)の説明図である。
【図10】本発明の参考例に係る光学式位置検出装置の説明図である。
【図11】本発明の参考例に係る光学式位置検出装置における座標検出の基本原理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説
明においては、互いに交差する3方向をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向として説明す
る。また、以下に参照する図面では、X軸方向の一方側をX1側とし、他方側をX2側と
し、Y軸方向の一方側をY1側とし、他方側をY2側として示してある。また、以下の説
明で用いたX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、本発明の第1方向、第2方向および第
3方向と以下の関係
第1方向=Z軸方向
第2方向=X軸方向
第3方向=Y軸方向
を有している。また、図10および図11を参照して説明した構成との対応が分かりやす
いように、共通する機能を有する部分には同一の符号を付してある。
【0018】
[光学式位置検出装置の構成]
(全体構成)
図1は、本発明を適用した光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き機器の主要部
を模式的に示す説明図であり、図1(a)、(b)は、光学式位置検出装置の立体的な配
置を示す説明図、および光学式位置検出装置の構成要素の平面的な配置を示す説明図であ
る。図2は、本発明を適用した光学式位置検出装置10における座標検出の基本原理を示
す説明図であり、図2(a)、(b)、(c)は、検出用発光素子12から出射された検
出光L2が対象物体Obで反射して受光素子30で受光される様子を示す説明図、対象物
体Obの位置と受光素子30での受光強度との関係を示す説明図、および対象物体Obの
下面で反射した光の説明図である。
【0019】
図1および図2(a)において、本形態の位置検出機能付き機器1は、情報が視認され
る視認面41を備えた視認面構成部材40と、視認面構成部材40に対して視認面41側
(Z軸方向の他方側Z2)に位置する対象物体Obの位置を検出する光学式位置検出装置
10とを有しており、後述する位置検出装置付き表示装置等として利用される。
【0020】
光学式位置検出装置10は、複数の発光受光部15を備えており、かかる複数の発光受
光部15は、図2(a)に示すように、視認面構成部材40に対してZ軸方向の一方側Z
1に対向配置された基板111上に搭載されている。また、視認面構成部材40と基板1
11とは柱状のスペーサー112によって所定の間隔が空けられている。
【0021】
再び図1において、複数の発光受光部15は各々、Z軸方向の一方側Z1から他方側Z
2に向けて検出光L2を出射する検出用発光素子12と、検出用発光素子12と隣り合う
位置でZ軸方向の他方側Z2に受光部を向けた受光素子30とを備えている。より具体的
には、光学式位置検出装置10では、複数の発光受光部15として、まず、視認面構成部
材40に対してZ軸方向の一方側Z1に、X軸方向の一方側X1に配置された第1発光受
光部15Aと、第1発光受光部15Aに対してX軸方向の他方側X2に配置された第2発
光受光部15Bとが設けられている。第1発光受光部15Aと第2発光受光部15Bとは
、Y軸方向およびZ軸方向において同一の位置に配置されている。第1発光受光部15A
は、Z軸方向の他方側Z2に向けて検出光L2(検出光L2a)を出射する第1検出用発
光素子12Aと、第1検出用発光素子12Aに対してX軸方向の他方側X2で隣り合う位
置でZ軸方向の他方側Z2に受光部を向けた第1受光素子30Aとを備えている。第2発
光受光部15Bは、Z軸方向の他方側Z2に向けて検出光L2(検出光L2b)を出射す
る第2検出用発光素子12Bと、第2検出用発光素子12Bに対してX軸方向の一方側X
1で隣り合う位置でZ軸方向の他方側Z2に受光部を向けた第2受光素子30Bとを備え
ている。
【0022】
また、本形態の光学式位置検出装置10では、複数の発光受光部15として、視認面構
成部材40に対してZ軸方向の一方側Z1に、第1発光受光部15Aおよび第2発光受光
部15Bに対してY軸方向の一方側Y1に配置された第3発光受光部15Cと、第1発光
受光部15Aおよび第2発光受光部15Bに対してY軸方向の他方側Y2に配置された第
4発光受光部15Dとが設けられている。第3発光受光部15Cと第4発光受光部15D
とは、X軸方向およびZ軸方向において同一の位置に配置され、第1発光受光部15Aと
第2発光受光部15Bとは、Z軸方向において同一の位置に配置されている。第3発光受
光部15Cは、Z軸方向の他方側Z2に向けて検出光L2(検出光L2c)を出射する第
3検出用発光素子12Cと、第3検出用発光素子12Cに対してY軸方向の他方側Y2で
隣り合う位置でZ軸方向の他方側Z2に受光部を向けた第3受光素子30Cとを備えてい
る。第4発光受光部15Dは、Z軸方向の他方側Z2に向けて検出光L2(検出光L2d
)を出射する第4検出用発光素子12Dと、第4検出用発光素子12Dに対してY軸方向
の一方側Y1で隣り合う位置でZ軸方向の他方側Z2に受光部を向けた第4受光素子30
Dとを備えている。
【0023】
視認面構成部材40は、複数の発光受光部15に対してZ軸方向の他方側Z2に位置す
るシート状あるいは板状の透光部材からなる。従って、複数の発光受光部15の各検出用
発光素子12から出射された検出光L2は、視認面構成部材40を透過して、視認面41
側(検出光L2の検出光出射空間)に出射され、本形態では、かかる検出光出射空間(視
認面41側の空間)によって、対象物体Obの位置が検出される検出領域10Rが構成さ
れている。
【0024】
本形態において、検出用発光素子12はいずれも、LED(発光ダイオード)等の発光
素子により構成され、複数の発光受光部15の各検出用発光素子12の出射光軸は互いに
平行である。本形態において、検出用発光素子12はいずれも、ピーク波長が840〜1
000nmに位置する赤外光からなる検出光L2(検出光L2a〜L2d)を発散光とし
て放出する。本形態では、対象物体Obが指先等であることが多いことから、検出光L2
として、対象物体Ob(人体)での反射率が高い波長域の赤外光(840〜920nm程
度の近赤外光)が用いられている。
【0025】
受光素子30は、視認面構成部材40に受光部を向けたフォトダイオードやフォトトラ
ンジスター等からなり、本形態において、受光素子30は赤外域の感度ピークを備えたフ
ォトダイオードである。
【0026】
また、複数の発光受光部15(第1発光受光部15A、第2発光受光部15B、第3発
光受光部15C、第4発光受光部15D)は各々、受光素子30に発光部を向けた参照用
発光素子13(第1参照用発光素子13A〜第4参照用発光素子13D)を備えている。
参照用発光素子13も、検出用発光素子12と同様、LED(発光ダイオード)等により
構成され、参照用発光素子13は、ピーク波長が840〜1000nmに位置する赤外光
からなる参照光Lrを発散光として放出する。但し、参照用発光素子13から出射される
参照光Lrは、参照用発光素子13の向きや、参照用発光素子13に設けられる遮光カバ
ー(図示せず)等によって、視認面構成部材40の視認面41側(検出領域10R)に入
射せず、検出領域10Rを介さずに受光素子30に入射するようになっている。
【0027】
(位置検出部等の構成)
図3は、本発明を適用した光学式位置検出装置10の電気的構成等を示す説明図である
。図3に示すように、光学式位置検出装置10は、複数の検出用発光素子12を駆動する
駆動部14を備えている。駆動部14は、検出用発光素子12および参照用発光素子13
を駆動する光源駆動回路140と、光源駆動回路140を介して複数の検出用発光素子1
2および参照用発光素子13の各々の点灯パターンを制御する光源制御部145とを備え
ている。光源駆動回路140は、複数の発光受光部15(第1発光受光部15A、第2発
光受光部15B、第3発光受光部15C、第4発光受光部15D)を駆動する光源駆動回
路140a〜140dからなり、複数の発光受光部15の検出用発光素子12および参照
用発光素子13を交互に点灯させる。また、駆動部14は、複数の発光受光部15を順次
排他的に駆動する。より具体的には、駆動部14は、複数の発光受光部15のうちの1つ
において検出用発光素子12および参照用発光素子13を交互に点灯させるとともに、か
かる点灯を行う発光受光部15を順次切り換える。なお、本形態では、複数の発光受光部
15の各々に対して光源駆動回路140を設けたが、複数の発光受光部15に対して共通
の光源駆動回路140を設け、スイッチ回路によって、光源駆動回路140によって駆動
される発光受光部15を切り換えてもよい。
【0028】
受光素子30には位置検出部50が電気的に接続されており、受光素子30での検出結
果は位置検出部50に出力される。位置検出部50は、受光素子30での検出結果に基づ
いて対象物体Obの位置を検出するための信号処理部55を備えており、かかる信号処理
部55は、増幅器や比較器等を備えている。また、位置検出部50は、対象物体ObのX
Y座標(視認面41に沿う方向の位置)を検出するXY座標検出部52を備えている。
【0029】
このように構成した位置検出部50と駆動部14とは連動して動作し、後述する位置検
出を行なう。より具体的には、駆動部14は、複数の発光受光部15を順次排他的に駆動
して、検出用発光素子12および参照用発光素子13を交互に点灯させる発光受光部15
を順次切り換えるとともに、検出用発光素子12および参照用発光素子13を点灯させた
発光受光部15の受光素子30での受光結果のみを位置検出部50に入力させる。例えば
、駆動部14は、複数の発光受光部15のうち、第1発光受光部15Aのみを駆動して、
第1検出用発光素子12Aおよび第1参照用発光素子13Aを交互に点灯させる際、第1
発光受光部15Aの第1受光素子30Aでの受光結果のみを位置検出部50に入力させる
。次に、駆動部14は、第2発光受光部15Bのみを駆動した後、第3発光受光部15C
のみを駆動し、その後、第4検出用発光素子12Dのみを駆動する。
【0030】
(座標の基本的な検出原理)
図4は、本発明を適用した光学式位置検出装置10において、発光受光部を駆動した結
果から対象物体ObのX座標およびY座標を特定する方法を示す説明図である。
【0031】
図1および図2(a)を参照して説明した光学式位置検出装置10では、複数の発光受
光部15のうち、X軸方向で離間する第1発光受光部15Aと第2発光受光部15Bとを
順次排他的に駆動した際の駆動結果と、Y軸方向で離間する第3発光受光部15Cと第4
発光受光部15Dとを順次駆動した際の駆動結果とに基づいて、対象物体ObのX座標お
よびY座標を検出する。
【0032】
より具体的には、まず、第1発光受光部15Aを駆動する第1期間では、第1発光受光
部15Aの第1検出用発光素子12Aおよび第1受光素子30Aをオン状態とするととも
に、他の発光受光部15の検出用発光素子12および受光素子30をオフ状態とする。次
に、第2発光受光部15Bを駆動する第2期間では、第2発光受光部15Bの第2検出用
発光素子12Bおよび第2受光素子30Bをオン状態とするとともに、他の発光受光部1
5の検出用発光素子12および受光素子30をオフ状態とする。次に、第3発光受光部1
5Cを駆動する第3期間では、第3発光受光部15Cの第3検出用発光素子12Cおよび
第3受光素子30Cをオン状態とするとともに、他の発光受光部15の検出用発光素子1
2および受光素子30をオフ状態とする。次に、第4発光受光部15Dを駆動する第4期
間では、第4発光受光部15Dの第4検出用発光素子12Dおよび第4受光素子30Dを
オン状態とするとともに、他の発光受光部15の検出用発光素子12および受光素子30
をオフ状態とする。
【0033】
かかる動作のうち、第1期間において、第1発光受光部15Aがオン状態になって、第
1検出用発光素子12Aから検出光L2aが出射されると、図2(a)に示すように、検
出光L2aは、対象物体Obで反射し、第1受光素子30Aで受光される。その際、対象
物体Obが第1検出用発光素子12Aから離間する方向に位置するほど、第1検出用発光
素子12Aから対象物体Obを経て第1受光素子30Aに到る距離が長くなるので、第1
受光素子30Aでの受光強度は低下していく。
【0034】
一方、第2期間において、第2発光受光部15Bがオン状態になって、第2検出用発光
素子12Bから検出光L2bが出射されると、検出光L2bは、対象物体Obで反射し、
第2受光素子30Bで受光される。その際、対象物体Obが第2検出用発光素子12Bか
ら離間する方向に位置するほど、第2検出用発光素子12Bから対象物体Obを経て第2
受光素子30Bに到る距離が長くなるので、第2受光素子30Bでの受光強度は低下して
いく。
【0035】
従って、第1期間における第1受光素子30Aでの受光強度と、第2期間における第2
受光素子30Bでの受光強度との比を求めれば、かかる比から、第1検出用発光素子12
Aと対象物体Obとの離間距離P1と第2検出用発光素子12Bと対象物体Obとの離間
距離P2との比が分かる。また、第1期間における第1受光素子30Aでの受光強度と、
第2期間における第2受光素子30Bでの受光強度とが等しくなるように第1検出用発光
素子12Aおよび第2検出用発光素子12Bに対する駆動電流を調整すれば、かかる駆動
電流の比から、第1検出用発光素子12Aと対象物体Obとの離間距離P1と、第2検出
用発光素子12Bと対象物体Obとの離間距離P2との比が分かる。それ故、対象物体O
bは、図4に示すように、第1検出用発光素子12Aと第2検出用発光素子12Bとを結
ぶ仮想線Q11を所定の比(P1:P2)で分割した位置を通る等比線R11上に対象物
体Obが存在することがわかる。
【0036】
同様に、第3期間における第3受光素子30Cでの受光強度と、第4期間における第4
受光素子30Dでの受光強度との比を求めれば、かかる比から、第3検出用発光素子12
Cと対象物体Obとの離間距離P3と第4検出用発光素子12Dと対象物体Obとの離間
距離P4との比が分かる。また、第3期間における第3受光素子30Cでの受光強度と、
第4期間における第4受光素子30Dでの受光強度とが等しくなるように第3検出用発光
素子12Cおよび第4検出用発光素子12Dに対する駆動電流を調整すれば、かかる駆動
電流の比に基づいて、第3検出用発光素子12Cと対象物体Obとの離間距離P3と第4
検出用発光素子12Dと対象物体Obとの離間距離P4との比が分かる。それ故、対象物
体Obは、図4に示すように、第3検出用発光素子12Cと第4検出用発光素子12Dと
を結ぶ仮想線Q12を所定の比(P3:P4)で分割した位置を通る等比線R12上に対
象物体Obが存在することがわかる。
【0037】
よって、等比線R11、R12の交点を求めれば、対象物体ObのX座標およびY座標
を求めることができる。さらに、第1発光受光部15Aと第3発光受光部15Cおよび第
4発光受光部15Dとを順次駆動した際の駆動結果や、第2発光受光部15Bと第3発光
受光部15Cおよび第4発光受光部15Dとを順次駆動した際の駆動結果を平均化して対
象物体ObのX座標およびY座標を求めてもよい。なお、図4は、本形態で採用した原理
を幾何学的に示したものであり、実際には、得られたデータを用いて計算を行う。
【0038】
このようにして対象物体ObのX座標およびY座標を求める際、複数の発光受光部15
のいずれにおいても、検出用発光素子12と受光素子30とが隣り合う位置に配置されて
おり、検出用発光素子12から出射された検出光L2のうち、対象物体Obで反射して受
光素子30に到達する光は、対象物体Obにおいて検出用発光素子12および受光素子3
0が位置する側に向けて反射した光である。このため、例えば、第1発光受光部15Aに
着目した場合、図2(c)に示す構造になる。即ち、第1検出用発光素子12Aに近い側
と、第1検出用発光素子12Aから離間する側との間の途中位置に対象物体Obがある場
合には、対象物体Obの下面で反射した光の中心光軸が第1受光素子30Aを通ることが
ない。但し、対象物体Obが第1検出用発光素子12Aに近い側にあるときには、第1検
出用発光素子12Aから出射されて対象物体Obの下面で反射した光の中心光軸が受光素
子30Aを通ることはある。従って、図2(b)に示すように、対象物体Obの位置と第
1受光素子30Aの受光強度とは、単調に変化するので、X軸方向およびY軸方向で離間
する2つの発光受光部15を順次駆動した際の駆動結果に基づいて対象物体ObのX座標
およびY座標を検出した結果の精度が高い。しかも、複数の発光受光部15によって囲ま
れた領域全体を対象物体Obの位置を検出する検出領域10Rとして利用でき、検出領域
10Rが広い。例えば、複数の発光受光部15において検出用発光素子12と受光素子3
0との間が検出領域10Rの外周縁になっている。
【0039】
(参照光Lrと検出光L2との差動)
図5は、本発明を適用した光学式位置検出装置10において、参照光Lrと検出光L2
との差動を利用して対象物体Obの位置を検出する原理を示す説明図であり、図5(a)
、(b)は、検出用発光素子12から対象物体Obまでの距離と検出光L2等の受光強度
との関係を示す説明図、および光源への駆動電流を調整した後の様子を示す説明図である

【0040】
本形態の光学式位置検出装置10においては、検出光L2同士の直接的な差動に代えて
、検出光L2と参照光Lrとの差動を利用し、図4を参照して説明した結果と同様な結果
を導く。ここで、検出光L2と参照光Lrとの差動は、以下のようにして実行されるが、
この場合でも、X軸方向で離間する第1発光受光部15Aと第2発光受光部15Bとを順
次排他的に駆動し、Y軸方向で離間する第3発光受光部15Cと第4発光受光部15Dと
を順次駆動する。
【0041】
図5(a)に示すように、検出領域10Rに対象物体Obが存在する状態においては、
第1検出用発光素子12Aから対象物体Obまでの距離と、第1受光素子30Aでの検出
光L2aの受光強度Daとは、実線SAで示すように単調に変化する。これに対して、参
照用発光素子13から出射された参照光Lrの第1受光素子30Aでの受光強度は、実線
SRで示すように、対象物体Obの位置にかかわらず、一定である。従って、第1受光素
子30Aでの検出光L2aの受光強度Daと、受光素子30での参照光Lrの受光強度Dr
とは、相違している。
【0042】
次に、図5(b)に示すように、第1検出用発光素子12Aに対する駆動電流、および
第1参照用発光素子13Aに対する駆動電流のうちの少なくとも一方を調整し、第1受光
素子30Aでの検出光L2aの受光強度Daと、参照光Lrの第1受光素子30Aでの受
光強度Drとを一致させる。このような差動は、参照光Lrと検出光L2aとの間で行な
われるとともに、参照光Lrと検出光L2bとの間でも行なわれる。従って、第1受光素
子30Aでの検出光L2aの受光強度、および第2受光素子30Bでの検出光L2bの受
光強度が、第1受光素子30Aおよび第2受光素子30Bでの参照光Lrの受光強度と等
しくなった時点での第1検出用発光素子12Aに対する駆動電流と第2検出用発光素子1
2Bに対する駆動電流との比を求めることができる。
【0043】
上記の検出原理を光路関数を用いて数理的に説明すると、以下のようになる。まず、各
パラメータを以下
T=対象物体Obの反射率
t=第1検出用発光素子12Aから出射された検出光L2aが対象物体Obで
反射して第1受光素子30Aに到る距離関数
A=検出領域10Rに対象物体Obが存在する状態で第1検出用発光素子12A
が点灯したときの第1受光素子30Aの受光強度
t=第2検出用発光素子12Bから出射された検出光L2bが対象物体Obで
反射して第2受光素子30Bに到る距離関数
B=検出領域10Rに対象物体Obが存在する状態で第2検出用発光素子12B
が点灯したときの第2受光素子30Bの受光強度
s=第1参照用発光素子13Aから第1受光素子30Aに到る光路係数
=第2参照用発光素子13Bから第2受光素子30Bに到る光路係数
R=第1参照用発光素子13Aのみが点灯したときの第1受光素子30Aの
受光強度
=第2参照用発光素子13Bのみが点灯したときの第2受光素子30Bの
受光強度
とする。なお、第1検出用発光素子12A、第2検出用発光素子12B、第1参照用発光
素子13A、および第2参照用発光素子13Bの発光強度は、駆動電流と発光係数との積
で表されるが、以下の説明では、発光係数を1とする。また、上記の差動において、第1
受光素子30Aでの受光強度が等しくなったときの第1検出用発光素子12Aに対する駆
動電流をIAとし、第1参照用発光素子13Aに対する駆動電流をIRとする。また、第2
受光素子30Bでの受光強度が等しくなったときの第2検出用発光素子12Bに対する駆
動電流をIBとし、第2参照用発光素子13Bに対する駆動電流をIRとする。
【0044】
検出領域10Rに対象物体Obが存在する状態で、前記した差動を行なうと、
A=T×At×IA+環境光 ・・式(1)
B=T×Bt×IB+環境光 ・・式(2)
R=Rs×IR+環境光 ・・式(3)
の関係が得られる。
【0045】
ここで、差動の際の第1受光素子30Aおよび第2受光素子30Bでの受光強度は等し
いことから、式(1)、(3)から下式
T×At×IA+環境光=Rs×IR+環境光
T×At×IA=Rs×IR
T×At=Rs×IR/IA・・式(4)
が導かれ、式(2)、(3)から下式
T×Bt×IB+環境光=Rs×IR+環境光
T×Bt×IB=Rs×IR
T×Bt=Rs×IR/IB・・式(5)
が導かれる。
【0046】
また、距離関数At、Btの比PABは、下式
AB=At/Bt・・式(6)
で定義されることから、式(4)、(5)から、距離関数の比PAB
AB=IB/IA・・式(7)
で示すように表される。かかる式(7)では、環境光の項、対象物体Obの反射率の項が
存在しない。それ故、距離関数At、Btの比PABには、環境光、対象物体Obの反射率が
影響しない。なお、上記の数理モデルについては、対象物体Obで反射せずに入射した検
出光L2の影響等を相殺するための補正等を行なってもよい。また、第1検出用発光素子
12Aとの差動と、第2検出用発光素子12Bとの差動とにおいて、参照用発光素子13
のみが点灯したときの受光素子30の受光強度を異なる値に設定した場合でも、基本的に
は同様な原理が成り立つ。
【0047】
ここで、検出用発光素子12は点光源であり、ある地点での光強度は、光源からの距離
の2乗に反比例する。従って、第1検出用発光素子12Aと対象物体Obとの離間距離P
1と、第2検出用発光素子12Bと対象物体Obとの離間距離P2との比は、下式
AB=(P1)2:(P2)2
により求められる。それ故、対象物体Obは、図4に示すように、第1検出用発光素子1
2Aと第2検出用発光素子12Bとを結ぶ仮想線Q11をP1:P2で分割した位置を通
る等比線R11上に対象物体Obが存在することがわかる。
【0048】
そこで、本形態では、第3検出用発光素子12Cと参照用発光素子13との差動、第4
検出用発光素子12Dと参照用発光素子13との差動を順次行い、各距離関数の比を求め
る。従って、第1検出用発光素子12Aと対象物体Obとの離間距離、第2検出用発光素
子12Bと対象物体Obとの離間距離、第3検出用発光素子12Cと対象物体Obとの離
間距離、および第4検出用発光素子12Dと対象物体Obとの離間距離の比がわかる。そ
れ故、図4を参照して説明した方法と同様な方法で対象物体ObのX座標およびY座標を
検出することができる。
【0049】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の光学式位置検出装置10において、位置検出部50は、
X軸方向で離間する第1発光受光部15Aと第2発光受光部15Bとを順次排他的に駆動
した際の駆動結果と、Y軸方向で離間する第3発光受光部15Cと第4発光受光部15D
とを順次駆動した際の駆動結果とに基づいて、対象物体ObのX座標およびY座標を検出
する。ここで、複数の発光受光部15のいずれにおいても、検出用発光素子12と受光素
子30とが隣り合う位置に配置されており、検出用発光素子12から出射された検出光L
2のうち、対象物体Obで反射して受光素子30に到達する光は、対象物体Obにおいて
検出用発光素子12および受光素子30が位置する側に向けて反射した光である。このた
め、図2(b)を参照して説明したように、受光素子30の受光強度は、対象物体Obの
位置によって単調に変化する。従って、X軸方向およびY軸方向で離間する2つの発光受
光部15を順次駆動した際の駆動結果に基づいて対象物体ObのX座標およびY座標を検
出した結果の精度が高い。しかも、複数の発光受光部15によって囲まれた領域全体を対
象物体Obの位置を検出する検出領域10Rとして利用でき、検出領域10Rが広い。
【0050】
また、検出用発光素子12は、視認面構成部材40の視認面41側に検出光L2を出射
するが、かかる検出光L2は赤外光である。このため、検出光L2が視認されないので、
情報の視認を検出光L2が妨げない。それ故、本形態の位置検出機能付き機器1は、情報
が視認される各種機器として構成することができる。
【0051】
また、本形態では、2つの検出用発光素子12での差動、あるいは検出用発光素子12
と参照用発光素子13との差動を利用しているため、環境光等の影響を自動的に補正する
ことができる。
【0052】
さらに、複数の検出用発光素子12と受光素子30とは、視認面構成部材40に対して
同一の側に配置されているので、光学式位置検出装置10の小型化を図ることができる。
【0053】
[他の実施形態]
上記実施の形態では、発光受光部15が4つの例であったが、X軸方向で離間する2つ
の発光受光部15と、Y軸方向で離間する2つの発光受光部15とが含まれていれば、発
光受光部15の数は3つ、あるいは5つ以上であってもよい。
【0054】
上記実施の形態では複数の発光受光部15(第1発光受光部15A、第2発光受光部1
5B、第3発光受光部15C、第4発光受光部15D)の各々に参照用発光素子13(第
1参照用発光素子13A〜第4参照用発光素子13D)を設けたが、検出領域10Rを介
さずに受光素子30に参照光Lrを出射できれば、複数の発光受光部15(第1発光受光
部15A、第2発光受光部15B、第3発光受光部15C、第4発光受光部15D)に対
して共通の参照用発光素子13を設けてもよい。例えば、4つの発光受光部15で囲まれ
た中央に共通の参照用発光素子13を設けてもよい。
【0055】
上記実施の形態では、発光受光部15に参照用発光素子13を設けたが、参照用発光素
子13を設けずに、発光受光部15の検出用発光素子12同士の直接的な差動により、対
象物体ObのX座標およびY座標を検出してもよい。
【0056】
[位置検出機能付き機器1の具体例1]
図6を参照して、位置検出機能付き機器1の視認面構成部材40として直視型画像生成
装置を用いて、位置検出機能付き機器1を位置検出機能付き直視型表示装置として構成し
た例を説明する。図6は、本発明を適用した位置検出機能付き直視型表示装置(位置検出
機能付き機器1)の分解斜視図である。なお、本形態の位置検出機能付き直視型表示装置
において、光学式位置検出装置10の構成は、図1〜図5を参照して説明した構成と同様
であるため、共通する部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また
、発光受光部15については、検出用発光素子12および受光素子30のみを図示し、参
照用発光素子13の図示を省略する。
【0057】
図6に示す位置検出機能付き直視型表示装置100は、図1〜図5を参照して説明した
光学式位置検出装置10と、画像生成装置としての液晶装置20(直視型表示装置/視認
面構成部材40)を備えており、液晶装置20の一方の面によって情報が視認される視認
面41が構成されている。本形態でも、光学式位置検出装置10は、対象物体Obの位置
を検出する検出領域10Rに検出光L2を出射するとともに、対象物体Obで反射した光
L3を受光する発光受光部15を有している。液晶装置20は、視認面41に画像表示領
域20Rを備えており、かかる画像表示領域20Rは、Z軸方向からみたとき検出領域1
0Rと重なっている。
【0058】
液晶装置20は、発光受光部15に対して検出光L2の出射側に液晶パネル29を備え
ている。液晶パネル29は、透過型の液晶パネルであり、2枚の透光性基板21、22を
シール材で貼り合わせ、基板間に液晶層を充填した構造を有している。液晶パネル29は
、アクティブマトリクス型液晶パネルであり、2枚の透光性基板21、22の一方側には
透光性の画素電極、データ線、走査線、画素スイッチング素子(図示せず)が形成され、
他方側には透光性の共通電極(図示せず)が形成されている。なお、画素電極および共通
電極が同一の基板に形成されることもある。かかる液晶パネル29では、各画素に対して
走査線を介して走査信号が出力され、データ線を介して画像信号が出力されると、複数の
画素の各々で液晶層の配向が制御される結果、画像表示領域20Rに画像が形成される。
液晶パネル29において、一方の透光性基板21には、他方の透光性基板22の外形より
周囲に張り出した基板張出部21tが設けられている。この基板張出部21tの表面上に
は駆動回路等を構成する電子部品25が実装されている。また、基板張出部21tには、
フレキシブル配線基板(FPC)等の配線部材26が接続されている。なお、基板張出部
21t上には配線部材26のみが実装されていてもよい。
【0059】
液晶パネル29において、発光受光部15が位置する側(検出光L2の入射側)には第
1偏光板188が重ねて配置され、発光受光部15が位置する側とは反対側(検出光L2
の出射側)には第2偏光板189が重ねて配置されている。
【0060】
このように構成した液晶装置20において、対象物体Obの位置を検出するためには、
検出光L2を対象物体Obが位置する検出領域10Rに出射させる必要がある。このため
、液晶パネル29において、画像表示領域20Rは、検出光L2を透過可能に構成されて
いる。
【0061】
液晶装置20は、液晶パネル29を照明するための照明装置70を備えている。本形態
において、照明装置70は、発光受光部15より検出光L2の出射側に配置されている。
照明装置70は、照明用光源71と、この照明用光源71から放出される照明光を伝播さ
せながら出射する照明用導光板73とを備えており、照明用導光板73は、矩形の平面形
状を備えている。照明用光源71は、例えばLED(発光ダイオード)等の発光素子で構
成され、駆動回路(図示せず)から出力される駆動信号に応じて、例えば白色の照明光L
4を放出する。本形態において、照明用光源71は、照明用導光板73の辺部分73aに
沿って複数、配列されている。
【0062】
かかる照明装置70において、照明用光源71から出射された照明光は、照明用導光板
73の辺部分73aから照明用導光板73の内部に入射した後、照明用導光板73の内部
を反対側の外縁部73bに向けて伝播し、一方の表面である光出射部73sから出射され
る。ここで、照明用導光板73は、辺部分73a側から反対側の外縁部73bに向けて内
部伝播光に対する光出射部73sからの出射光の光量比率が単調に増加する導光構造を有
している。かかる導光構造は、例えば、照明用導光板73の光出射部73s、または背面
73tに形成された光偏向用あるいは光散乱用の微細な凹凸形状の屈折面の面積、印刷さ
れた散乱層の形成密度等を上記内部伝播方向に向けて徐々に高めることで実現される。こ
のような導光構造を設けることで、辺部分73aから入射した照明光L4は光出射部73
sからほぼ均一に出射される。
【0063】
液晶装置20において、照明装置70と液晶パネル29との間には光学シート60が配
置されている。本形態においては、光学シート60として、第1プリズムシート61と、
第2プリズムシート62、および光散乱板63が順に積層されている。なお、光学シート
60には矩形枠状の遮光シート67が配置されており、かかる遮光シート67は検出光L
2や照明光L4が漏れるのを防止する。
【0064】
このように構成した位置検出機能付き直視型表示装置100では、検出用発光素子12
は、液晶装置20(視認面構成部材40)において視認面41側とは反対側から視認面4
1側に位置する検出領域10Rに検出光L2を出射し、受光素子30は、対象物体Obで
反射して液晶装置20を透過してきた光L3を検出する。従って、位置検出機能付き直視
型表示装置100では、対象物体Obの位置を検出することができるので、液晶装置20
で表示された画像を指先等の対象物体Obで指示すると、所定の情報入力を行なうことが
できる。尚、図6で示した実施例では、バックライトを用いる透過型の液晶パネルを例に
説明したが、本願発明の位置検出装置は液晶パネルに限定するものではなく、光学式位置
検出装置10の位置検出光を透過するパネルであれば、液晶パネルのような表示装置であ
る必要もなく、単なる透明パネル、もしくは半透明パネルを用いる照明装置であっても良
い。
【0065】
[位置検出機能付き機器1の具体例2]
図7を参照して、位置検出機能付き機器1の視認面構成部材40としてスクリーンを用
い、位置検出機能付き機器1を位置検出機能付きスクリーン装置として構成した例を説明
する。図7は、本発明を適用した位置検出機能付きスクリーン装置(位置検出機能付き機
器1)の説明図であり、図7(a)、(b)は、位置検出機能付きスクリーン装置を斜め
上からみた様子を模式的に示す説明図、および横方向からみた様子を模式的に示す説明図
である。なお、本形態の位置検出機能付きスクリーン装置において、光学式位置検出装置
10の構成は、図1〜図5を参照して説明した構成と同様であるため、共通する部分につ
いては同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、発光受光部15については、
検出用発光素子12および受光素子30のみを図示し、参照用発光素子13の図示を省略
する。
【0066】
図7(a)、(b)に示す位置検出機能付きスクリーン装置8は、液晶プロジェクター
あるいはデジタル・マイクロミラー・デバイスと称せられる画像投射装置250(画像生
成装置)から画像が投射されるスクリーン80(視認面構成部材40)を備える。更に、
このスクリーン装置8は、図1〜図5を参照して説明した光学式位置検出装置10とを備
えており、画像投射装置250は、筐体240の前面部241に設けられた投射レンズ系
210からスクリーン装置8に向けて画像表示光Piを拡大投射する。従って、位置検出
機能付きスクリーン装置8では、スクリーン80において画像が投射されるスクリーン面
8aによって、情報が視認される視認面41が構成されている。
【0067】
かかる位置検出機能付きスクリーン装置8において、光学式位置検出装置10は、スク
リーン80の裏面8bの側に、対象物体Obの位置を検出する検出領域10Rに検出光L
2を出射するとともに、対象物体Obで反射した光L3を受光する発光受光部15を有し
ている。このため、検出用発光素子12は、スクリーン80(視認面構成部材40)にお
いて視認面41側とは反対側から視認面41側に設定された検出領域10Rに検出光L2
を出射することになる。また、受光素子30は、対象物体Obで反射してスクリーン80
を透過してきた光L3を検出することになる。従って、スクリーン80として、検出光L
2に対する透光性を備えているものが用いられている。より具体的には、スクリーン80
は、スクリーン面8a側に白い塗料が塗ってある布地や、エンボス加工された白いビニー
ル素材からなるホワイトスクリーンからなり、赤外光からなる検出光L2に対して透光を
有している。スクリーン80としては、光の反射率を高めるために高銀色としたシルバー
スクリーン、スクリーン面8a側を構成する布地表面に樹脂加工を行なって光の反射率を
高めたパールスクリーン、スクリーン面8a側に細かいガラス粉末が塗布して光の反射率
を高めたビーズスクリーンを用いることができ、このような場合も、スクリーン80は、
赤外光からなる検出光L2に対して透光性を備えている。なお、スクリーン80は、表示
される画像の品位を高めることを目的に、裏面8bに黒色の遮光層が形成される場合があ
り、このような場合、遮光層には、穴からなる透光部を複数形成しておく。
【0068】
このように構成した位置検出機能付きスクリーン装置8において、検出領域10Rは、
スクリーン装置8に対する法線方向からみたとき四角形の領域であり、スクリーン装置8
において画像投射装置250によって画像が投射される領域(画像表示領域20R)と重
なっている。このため、本形態の位置検出機能付きスクリーン装置8では、例えば、スク
リーン80に投射された画像の一部に指先等の対象物体Obを接近させれば、かかる対象
物体Obの位置を画像の切り換え指示等といった入力情報として利用することができる。
【0069】
なお、本形態では、位置検出機能付きスクリーン装置8として、画像投射装置250か
ら画像が投射される投射型表示装置用のスクリーン装置を説明したが、電子黒板用のスク
リーンに光学式位置検出装置10を設けて電子黒板用の位置検出機能付きスクリーン装置
を構成してもよい。
【0070】
[位置検出機能付き機器1の具体例3]
図8を参照して、位置検出機能付き機器1の視認面構成部材40として、情報としての
展示品を覆う透光部材を用いて、位置検出機能付き機器1を位置検出機能付きウインドウ
として構成した例を説明する。図8は、本発明を適用した位置検出機能付きウインドウ(
位置検出機能付き機器1)の説明図であり、図8(a)、(b)は、位置検出機能付きウ
インドウを外側(視認面側)からみた様子を模式的に示す説明図、およびその断面を模式
的に示す説明図である。なお、本形態の位置検出機能付きウインドウにおいて、光学式位
置検出装置10の構成は、図1〜図5を参照して説明した構成と同様であるため、共通す
る部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、発光受光部15に
ついては、検出用発光素子12および受光素子30のみを図示し、参照用発光素子13の
図示を省略する。
【0071】
図8(a)、(b)に示す位置検出機能付きウインドウ400は、情報としての展示品
450を覆う透光部材440(視認面構成部材40)を備えており、透光部材440の外
面441によって展示品450の視認面(視認面41)が構成されている。また、位置検
出機能付きウインドウ400において、展示品450は、展示品450に前進や旋回等の
動作を行なわせるアクチュエーター(図示せず)に保持されている。
【0072】
かかる位置検出機能付きウインドウ400は、透光部材440の内面442の側に、図
1〜図5を参照して説明した光学式位置検出装置10の発光受光部15が設けられており
、発光受光部15の検出用発光素子12は、透光部材440の内側から外面441(視認
面41)の側に検出光L2を出射することになる。また、受光素子30は、対象物体Ob
で反射して透光部材440を透過してきた光L3を検出することになる。
【0073】
このように構成した位置検出機能付きウインドウ400において、透光部材440の外
面441側には光学式位置検出装置10の検出領域10Rが設定されている。従って、検
出領域10Rにおいて指先等の対象物体Obを接近させれば、かかる対象物体Obの位置
を展示品450の向きを切り換える指示等といった入力情報として利用することができる
。例えば、指先等の対象物体Obの位置を下方にずらしていけば、展示品450を透光部
材440に接近させ、指先等の対象物体Obの位置を右側にずらしていけば、展示品45
0を右回りに旋回させる等、展示品450の向きを変更することができる。
【0074】
[位置検出機能付き機器1の具体例4]
図9を参照して、位置検出機能付き機器1の視認面構成部材40として、パチンコ台等
のアミューズメント機器において遊技用媒体を支持する基盤を用い、アミューズメント機
器を位置検出機能付きアミューズメント機器として構成した例を説明する。図9は、本発
明を適用した位置検出機能付きアミューズメント機器(位置検出機能付き機器1)の説明
図であり、図9(a)、(b)は、位置検出機能付きアミューズメント機器を正面(視認
面側)からみた様子を模式的に示す説明図、およびその断面を模式的に示す説明図である
。なお、本形態の位置検出機能付きアミューズメント機器において、光学式位置検出装置
10の構成は、図1〜図5を参照して説明した構成と同様であるため、共通する部分につ
いては同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、発光受光部15については、
検出用発光素子12および受光素子30のみを図示し、参照用発光素子13の図示を省略
する。
【0075】
図9(a)、(b)に示す位置検出機能付きアミューズメント機器500は、パチンコ
玉等の遊技媒体501を支持する板状の基盤520(視認面構成部材40)、基盤520
を保持する外枠510、遊技媒体501を基盤520上に送り出す位置等を設定するハン
ドル570、遊技媒体501を受ける受け皿560等を備えている。基盤520の表面5
21(視認面41)は、ガラス板530で覆われており、基盤520の表面521におい
て、ガラス板530の内側には、遊技媒体501に対するガイドレール525や、遊技媒
体501の動きを変化させる釘528や、入賞口580、590等が設けられている。ま
た、基盤520の表面521において、ガラス板530の内側には、遊技媒体501が入
賞口580に入るたびに行われる抽選の結果等が表示される液晶装置540が設けられて
いる。
【0076】
かかる位置検出機能付きアミューズメント機器500において、基盤520の裏面52
2には、図1〜図5を参照して説明した光学式位置検出装置10の発光受光部15が設け
られており、発光受光部15の検出用発光素子12は、検出用発光素子12は、基盤52
0の裏面522側から表面452(視認面41)の側に設定された検出領域10Rに検出
光L2を出射する。また、受光素子30は、対象物体Obで反射して透光部材440を透
過してきた光L3を検出することになる。
【0077】
このように光学式位置検出装置10を配置するにあたって、本形態では、液晶装置54
0が、図6を参照して説明した位置検出機能付き直視型表示装置100として構成されて
いる。すなわち、液晶装置540の裏面側に発光受光部15が設けられている。このため
、本形態の位置検出機能付きアミューズメント機器500では、基盤520の表面452
側(視認面41側)のうち、液晶装置540と重なる領域に検出領域10Rが設定されて
いる。また、本形態では、ガラス板530の外面側を検出領域10Rとし、かかる検出領
域10Rに位置する対象物体Obの位置を検出する。
【0078】
このため、遊技者が液晶装置540で表示されている内容や遊技の進行に合わせて検出
領域10Rに指先等の対象物体Obを接近させれば、かかる対象物体Obの位置を、液晶
装置540で表示されている内容を切り換える指示等といった入力情報として利用するこ
とができる。
【符号の説明】
【0079】
1・・位置検出機能付き機器、8・・スクリーン装置(位置検出機能付き機器)、10・
・光学式位置検出装置、10R・・検出領域(検出光出射空間)、12・・検出用発光素
子、13・・参照用発光素子、15・・発光受光部、20・・液晶装置(視認面構成部材
)、30・・受光素子、40・・視認面構成部材、50・・位置検出部、52・・XY座
標検出部、80・・スクリーン(視認面構成部材)、100・・位置検出機能付き直視型
表示装置(位置検出機能付き機器)、400・・位置検出機能付きウインドウ(位置検出
機能付き機器)、500・・位置検出機能付きアミューズメント機器(位置検出機能付き
機器)、520・・基盤(視認面構成部材)、Ob・・対象物体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出光が出射される検出光出射空間内における対象物体の位置を検出する光学式位置検
出装置であって、
第1方向の一方から当該第1方向の他方に向けて前記検出光を出射する検出用発光素子
、および該検出用発光素子と隣り合う位置で前記第1方向の他方に受光部を向けた受光素
子をもって前記第1方向と交差する方向で互いに離間する複数の発光受光部と、
前記複数の発光受光部を順次に駆動する駆動部と、
前記複数の発光受光部のうち、前記第1方向と交差する第2方向で離間する一方の発光
受光部と他方の発光受光部とを順次駆動した際の駆動結果と、前記第1方向および前記第
2方向と交差する第3方向で離間する一方の発光受光部と他方の発光受光部とを順次駆動
した際の駆動結果と、に基づいて、前記第2方向における前記対象物体の位置および前記
第3方向における前記対象物体の位置を検出する位置検出部と、
を有していることを特徴とする光学式位置検出装置。
【請求項2】
前記複数の発光受光部として、前記第2方向の一方に配置された第1発光受光部と、該
第1発光受光部に対して前記第2方向の他方に配置された第2発光受光部と、前記第1発
光受光部および前記第2発光受光部に対して前記第3方向の一方に配置された第3発光受
光部と、前記第1発光受光部および前記第2発光受光部に対して前記第3方向の他方に配
置された第4発光受光部と、が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学式
位置検出装置。
【請求項3】
前記第1方向からみたとき、前記複数の発光受光部によって囲まれた領域が前記対象物
体の位置を検出する検出領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学式位
置検出装置。
【請求項4】
前記駆動部は、前記一方の発光受光部と前記他方の発光受光部とを順次駆動する際、前
記一方の発光受光部と前記他方の発光受光部とにおいて前記受光素子での複数の受光強度
の差を減らすように前記検出用発光素子に供給する電流を調整することを特徴とする請求
項1乃至3の何れか一項に記載の光学式位置検出装置。
【請求項5】
前記複数の発光受光部は各々、前記出射空間を介さずに前記受光素子に入射する参照光
を出射する参照用発光素子を備え、
前記駆動部は、前記一方の発光受光部と前記他方の発光受光部とを順次駆動する際、前
記一方の発光受光部および前記他方の発光受光部の各々において前記検出用発光素子が点
灯した際の前記受光素子での受光強度と前記参照用発光素子が点灯した際の前記受光素子
での複数の受光強度の差を減らすように前記検出用発光素子および前記参照用発光素子に
供給する電流を調整することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光学式位
置検出装置。
【請求項6】
前記検出光は、赤外光であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の光
学式位置検出装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図1】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−173139(P2012−173139A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35495(P2011−35495)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】