説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】銅配線と、その上部の接続プラグとのコンタクト箇所の信頼性を向上させる。
【解決手段】CoWPからなるキャップメタル34の上部に、キャップメタル窒化層35を設ける。キャップメタル34およびキャップメタル窒化層35の膜厚は、たとえば1nm〜100nmとする。キャップメタル34の膜厚に対するキャップメタル窒化層35の膜厚の比は、たとえば0.1〜1とする。また、SiOC膜14aの上には、SiOC膜14aの表面が窒化したSiOCN層16が形成されている。SiOCN層16は、表面に窒素が偏析した領域からなる層であって、その厚みは、たとえば1nm〜100nmとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置の構造および製造方法に関し、特に表面に金属キャップ膜を有する銅配線に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置の高速化に対する要請から、配線材料として銅が広く利用されるようになってきた。銅は、従来用いられてきたアルミ配線に比べ、低抵抗、低容量であり、エレクトロマイグレーションおよびストレスマイグレーション耐性に優れている。その一方、銅は、150℃の低温であっても酸素を含む雰囲気中で容易に酸化されるという性質を有する。このため、銅配線を形成するプロセスにおいては、銅の表面を酸化防止膜によって被覆する技術が一般的に利用されている。酸化防止膜としては、酸素を使用しない化学的気相成長によって成膜できる窒化シリコン膜や炭化シリコン膜などが用いられる。
【0003】
しかしながら、これらの酸化防止膜は、いずれも比誘電率が高く(窒化シリコン膜の比誘電率は8、炭化シリコン膜の比誘電率は5)、配線間の寄生容量の増大を招く結果となる。
【0004】
こうした問題を解決する方策として、無電解メッキにより、銅配線の表面に選択的にキャップメタル膜を設ける技術が知られている。たとえば、銅配線の表面にCoWP層を選択的に形成し、酸化し易い銅表面をCoWPで被覆保護し、しかる後に、酸化性雰囲気で成長される酸化シリコンなどの絶縁膜の成膜を行うことが提案されている。
【0005】
ところが、この技術においても以下のような課題があった。すなわち、配線間絶縁膜の表面に残留する銅やコバルト原子を除去する目的でフッ酸等により洗浄処理を行った際、CoWP層がエッチングされ損傷を受け、極端な場合にはCoWP層が消滅することがあった。CoWPはフッ酸等の洗浄液によって浸食されるためである。また、CoWPは銅と比較して酸化しにくいものの、酸化シリコンを形成する化学的気相成長雰囲気にさらされると酸化が起こり、コバルト酸化物が形成されてビアの接続抵抗の増大を招くことがあった。
【0006】
そこで、特許文献1のように、CoWP層を、耐酸化性および耐フッ酸性を有するコバルトシリサイド層で被覆する技術が提案されている。この技術では、図6に示すように、配線間層間膜1の中に、下層銅配線2、上層銅配線3、銅ビア4が形成されており、さらに、下層銅配線2および上層銅配線3の上面には、金属キャップ膜5および金属キャップ膜のシリサイド層6が形成されている。ここで、金属キャップ膜のシリサイド層6は、金属キャップ膜5を形成した後、シランガスにさらすことにより形成されている。
【0007】
【特許文献1】特開2002−43315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記コバルトシリサイド層の形成のため、配線間の絶縁膜(SiOなど)の表面が、シランガスにさらされる際に、シランの分解によるSi原子の付着により表面が電気的に活性になり、リークが増加する懸念がある。また、エッチング停止層がないために、ビアエッチの際にミスアラインメント部において銅ビア4形成のためのビアホールが下層銅配線2の側面にまで到達し、埋め込み不良を引き起こす原因となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、半導体基板と、
前記半導体基板上に設けられた、凹部を有する絶縁膜と、
前記凹部に埋設された、銅を含む金属膜と、
前記金属膜の上部を覆う金属キャップ膜と、
を備え、
前記金属キャップ膜の少なくとも上部が窒化されていることを特徴とする半導体装置、
が提供される。
【0010】
また本発明によれば、
半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜を選択的に除去して凹部を形成する工程と、
前記凹部の内部に、銅を含む金属膜を形成する工程と、
前記金属膜の表面に金属キャップ膜を形成する工程と、
前記金属キャップ膜の表面および前記絶縁膜の表面を窒化する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法、
が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、金属キャップ膜の上部が窒化された構造を有するため、銅を含む金属膜とその上部に形成される金属膜とのコンタクト箇所の信頼性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1(a)は、本実施形態における配線構造を示す断面図である。シリコン基板(不図示)上の絶縁膜106の上に、SiCN膜12、SiOC膜14a、SiOC膜14aの表面が窒化して形成されたSiOCN層16、シリコン酸化膜18、SiCN膜20、およびSiOC膜14bがこの順で積層している。SiOC膜14a中およびSiOC膜14b中には、それぞれ第一の銅配線22aおよび第二の銅配線22bが形成されている。なお、「SiOC膜」とは、Si、O、CおよびHを含む膜であって、有機シリコン系原料ガスを用いたプラズマCVD法等により形成される。本実施形態では、多孔質(ポーラス)構造のSiOC膜を用いる。
【0013】
第一の銅配線22aは、それぞれタンタル系バリアメタル膜24aおよび銅膜26aにより構成されている。シリコン酸化膜18中には、第一の銅配線22aの上面と接続する接続プラグ28が形成されている。接続プラグ28は、タンタル系バリアメタル膜30および銅膜32により構成されている。SiOC膜14b中には、接続孔の上面と接続する第二の銅配線22bが形成されている。第二の銅配線22bは、タンタル系バリアメタル膜24bおよび銅膜26bにより構成されている。
【0014】
第一の銅配線22a、接続プラグ28、第二の銅配線22bは、それぞれ略同じ幅を有しており、ボーダーレス配線を構成している。
【0015】
第一の銅配線22aの上面にはキャップメタル34が形成されている。キャップメタル34の構成材料としては、
Co、CoWP、CoWB、CoB、CoP等のコバルト含有金属;
Ni、NiMoP、NiMoB、NiWP、NiWB、NiReP、NiReB、NiB、NiPなどのニッケル含有金属;
Ag、AgCu等の銀含有金属;
等が挙げられる。
【0016】
なお、キャップメタル34は、その上面がSiOC膜14aの上面よりも高い位置となるように設けられている。
【0017】
キャップメタル34の上部には、キャップメタル窒化層35が形成されている。たとえば、キャップメタル34をCoWPで構成した場合、キャップメタル窒化層35は、CoWPNとなる。
【0018】
キャップメタル34およびキャップメタル窒化層35の膜厚は、たとえば1nm〜100nm、好ましくは10〜50nmとする。このようにすれば、ストレスマイグレーション耐性を確実に向上させることができる。キャップメタル34の膜厚に対するキャップメタル窒化層35の膜厚の比は、たとえば0.1〜1とすることができる。こうすることにより、安定なビアコンタクトを実現することができる。
本実施形態では、
キャップメタル34:5nm
キャップメタル窒化層35:5nm
とする。
キャップメタル34の表面を窒化することにより得られる効果として、上記のほか、配線の電気的特性の安定性向上が挙げられる。たとえばキャップメタル34をCoWPとしたとき、表面窒化によりCoWP膜の熱的安定性が向上する。これにより、窒化していない場合と比較してCu中へのCo拡散による抵抗上昇が抑制される。
【0019】
SiOC膜14aの上には、SiOC膜14aの表面が窒化して形成されたSiOCN層16が形成されている。SiOCN層16は、キャップメタル34表面と同時に窒化されたものである。SiOCN層16は、表面に窒素が含まれる領域からなる層であって、その厚みは、たとえば1nm〜100nm、好ましくは2〜50nmとする。シラン処理を行う従来技術では、SiOC膜14aの表面にシリコンが析出するため、本実施形態のような、均一な厚みを持つ窒素の含有層(SiOCN層16)を形成することは困難である。本実施形態では、清浄なSiOC膜14a表面を窒化処理していることにより、このような層が安定的に形成される。
なお、本実施形態では、図1(a)に示すように、キャップメタル窒化層35がキャップメタル34の上面および側面を覆うように形成されているが、図1(b)に示すように、キャップメタル窒化層35がキャップメタル34の上面に積層する形態で形成されていてもよい。
【0020】
以下、図1に示した本実施形態における配線構造1の製造方法について、図2〜図4を参照して説明する。
【0021】
図2(a)は、SiCN膜12およびSiOC膜14aに配線溝が形成された状態を示す。配線溝は、SiCN膜12およびSiOC膜14aを成膜後、その上に、所定形状にパターニングされたレジスト膜(不図示)を設け、SiCN膜12およびSiOC膜14aを段階的にエッチングすることにより形成する。
【0022】
次いで、スパッタリング法により、基板全面にTaおよびTaNがこの順で積層したタンタル系バリアメタル膜24aを形成する(図2(b))。
続いて、図2(c)に示すように、タンタル系バリアメタル膜24a上に、銅膜26aを形成し、アニールを行う。
【0023】
次に、配線溝外部に成膜された不要な銅膜26aおよびタンタル系バリアメタル膜24aを化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)により除去し、配線溝内部にのみ銅膜26a等を残すようにして第一の銅配線22aを形成する(図2(d))。
【0024】
つづいて、図2(e)に示すように、第一の銅配線22aの表面にキャップメタル34を形成する。キャップメタル34は、無電解めっき法等により形成することができる。無電解めっきで用いる触媒としては、たとえばパラジウムを用いることができる。また、パラジウム触媒を使わずに銅表面に、ジメチルアミンボラン(DMAB)等を還元剤とする無電解めっきで堆積することができる。キャップメタル34の構成材料は、前述したとおりであり、CoWP等のコバルト含有金属、NiWP等のニッケル含有金属、AgCu等の銀含有金属が例示される。
【0025】
以上のようにして作製された構造体に対して、表面窒化処理を行う。これにより、図2(f)に示すように、キャップメタル窒化層35およびSiOCN層16が形成される。表面窒化処理の方法として、NHプラズマ処理、N−Hプラズマ処理、Nプラズマ処理等のプラズマ処理や、NH熱処理(熱窒化)、Nイオン注入等の方法が例示される。本実施形態では、アンモニアプラズマ処理を用いる。
【0026】
その後、図3(a)に示すように、キャップメタル窒化層35およびSiOCN層16の上に、シリコン酸化膜18を成膜する(図3(a))。
【0027】
つづいて、シリコン酸化膜18を選択的にエッチングし、キャップメタル窒化層35の上面に到達する接続孔40を形成する(図3(b))。
【0028】
その後、接続孔40内部を埋め込むように、タンタル系バリアメタル膜30および銅膜32をこの順で形成する(図3(c))。銅膜32は、第一の銅配線22aの銅膜26aと同様のめっき法により成膜する。その後、CMPによる平坦化を行い、接続プラグ28を形成する(図3(d))。
【0029】
その後、前述と同様の工程により、接続プラグ28上に銅配線22bを形成することにより、図1に示す銅配線構造が形成される。銅配線22bの上部にも、銅配線22aと同様、キャップメタルおよびキャップメタル窒化層を形成することができる。
【0030】
この後、上述した工程を繰り返すことにより、3層以上の多層配線構造の半導体装置を形成することができる。
【0031】
本実施形態に係る半導体装置は、以下の効果を奏する。
第一に、本実施形態に係る半導体装置は、キャップメタル34の上部がキャップメタル窒化層35で覆われた構造を有するため、銅配線とその上部のビアとのコンタクト箇所の耐酸化性および銅拡散バリア性が向上する。なお、キャップメタル34は、配線間のリーク電流を減らすために、配線間の絶縁膜表面を除去することで、キャップメタル上面がSiOC膜14aの上面よりも高い位置となるように設けられているが、この構造によってビアプラグとのコンタクトを安定的にとることができ、この点からもコンタクト抵抗の安定性等が向上するという効果がある。
【0032】
第二に、本実施形態に係る半導体装置は、エッチング停止層として機能するSiOCN層16を備えるため、ミスアラインメントによるビアエッチ時の隙間が発生しにくくなり、隙間への銅の埋め込み不良が発生しにくくなる。このため、隙間による製造不良や信頼性劣化を防止することができる。なお、SiOCN層16は、SiOC膜14aの表面を窒化処理して得られる層であるため、従来のように拡散防止膜として窒化膜を設ける場合に比し配線間絶縁膜の誘電率増大を抑制することができ、配線間クロストークの低減にも寄与する。
【0033】
第三に、SiOC膜14aの表面が窒化処理されてSiOCN層16となっているため、配線間の絶縁膜表面が窒素で不活性化され、リーク電流を低減することができる。従来技術の項で述べたようなキャップメタルのシラン処理を行う場合と異なり、配線間絶縁膜表面をシランガスにさらす必要がなく、シランの分解により生じたSi原子が配線間絶縁膜表面に付着することによるリークの発生もない。なお、本実施形態では、SiOC膜14aが多孔質材料により構成されている。このため、窒化プラズマ処理を行った際、膜中にプラズマが侵入して窒化が促され、所望の厚みのSiOCN層16を安定的に形成することができる。
【0034】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0035】
たとえば、上記実施の形態では、キャップメタル34の上部がキャップメタル窒化層35で覆われた構造としたが、窒化処理により、キャップメタル34全体が窒化され窒化層となっていてもよい。また、本実施形態では、キャップメタル上面がSiOC膜14aの上面よりも高い位置となるように設けたが、キャップメタル上面がSiOC膜14aの上面よりも低い位置としてもよい。
さらに、本実施形態では、第一の銅配線22aの表面にのみ選択的にキャップメタル34が形成された例を示したが、キャップメタル34が第一の銅配線22aの表面以外の部分にまで広がって形成されSiOC膜14aの表面の一部を覆う形態としてもよい。
【0036】
また、本実施形態では、配線間絶縁膜(銅配線22aの下面の水準から上面の水準に至る領域に形成された膜)を多孔質のSiOC膜14aにより構成したが、他の材料により構成することもできる。ここで、絶縁膜の表面は撥水性絶縁材料により構成されていることが好ましい。このようにすれば、配線間の電流リークをより効果的に低減できる。撥水性絶縁材料としては、SiOC,、フッ素含有ポリマー、ポリアリルエーテル(PAE)、ポーラスSiOC、ポーラスPAE等が挙げられる。
配線間絶縁膜は、図4のような2層構造としてもよい。図4に示す銅配線22aの配線間絶縁膜は、多孔質のSiOC膜14aと、その上に設けられた稠密構造(非多孔質)のSiOC膜50aとが積層した構造を有する。こうすることにより、配線間絶縁膜の誘電率低減を図りつつ、配線間絶縁膜表面の機械的強度を向上させ、CMP耐性等を良好にすることができる。
【0037】
本実施形態では、配線材料として銅を用いた例を示したが、他の金属材料を用いてもよい。たとえば、銀、アルミニウム等の異種元素を含む銅合金としてもよい。
【0038】
また、配線間絶縁膜は、本実施形態ではCVD−SiOC膜としたが、MSQ(メチルシルセスキオキサン)等の塗布膜や、芳香族炭化水素系化合物等の有機膜を用いてもよい。
【0039】
また、本実施形態ではシングルダマシンプロセスにより形成される配線構造を例に挙げたが、デュアルダマシンプロセスにより形成される配線構造に本発明を適用することもできる。
さらに、図7に示すように、キャップメタル34およびキャップメタル窒化層35が、配線溝の内部に埋め込まれた形状とすることもできる。
本発明は、凹部に銅が埋め込まれてなる配線構造に適用できる。上記実施形態では、銅が配線溝の内部に埋め込まれた構造の例を示したが、銅が孔(ホール)内に埋め込まれた構造にも本発明を適用することができる。
【実施例1】
【0040】
図5は、本実施例に係る半導体装置の構造を示す図である。配線間層間膜1中に、下層銅配線2、上層銅配線3、銅ビア4が形成されている。下層銅配線2および上層銅配線3の上面には、金属キャップ膜5および金属キャップ膜の窒化層7が形成されている。配線間層間膜1の各層の境界には、配線間層間膜の窒化層8が形成されている。
【0041】
金属キャップ膜として、本実施例では、CoWPを用いた。金属キャップ膜の膜厚は100nm、配線間層間膜の窒化層8の膜厚は50nmとした。金属キャップ膜の窒化層7および配線間層間膜の窒化層8の形成方法としては、NH3プラズマ処理を用いた。
【0042】
本実施例によれば、金属キャップ膜5の上に金属キャップ膜の窒化層7を形成することにより、金属キャップ膜5の耐酸化性と銅拡散バリア性を向上することができる。また、金属キャップ膜の窒化層7を形成する際、シランガスにさらす必要がなく、したがってシランの分解によるSi原子の付着によりCoWP層表面が電気的に活性化することによりリークが増加する懸念がない。
【0043】
また、配線間層間膜の窒化層8を形成することにより、配線間の絶縁膜表面が窒素で不活性化されることで、リーク電流が低減できる。
【0044】
さらに、配線間層間膜の窒化層8自体は、エッチング停止層として機能し、ミスアラインメントによるビアエッチ時の隙間が発生しにくくなり、隙間への銅の埋め込み不良が発生しにくくなる。これにより、隙間による製造不良や信頼性劣化を防止することができる。メタルキャップの表面が窒化されていない従来技術においては、ビアエッチングのミスアラインメント部で銅ビア4のビアホールが下層銅配線2の側面にまで到達し、埋め込み不良を引き起こす原因となっていた(図6)。これに対し本実施例の配線構造では、窒化層8がエッチング停止層として機能するため銅ビア4のビアホールが下層銅配線2の側面にまで到達することがなく(図5)、コンタクトの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施の形態に係る配線構造の断面図である。
【図2】図1に示した配線構造の製造方法を示す工程図である。
【図3】図1に示した配線構造の製造方法を示す工程図である。
【図4】図1に示した配線構造の製造方法を示す工程図である。
【図5】実施例に係る配線構造の断面図である。
【図6】従来の配線構造の断面図である。
【図7】実施の形態に係る配線構造の断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 配線間層間膜
2 下層銅配線
3 上層銅配線
4 銅ビア
5 金属キャップ膜
6 金属キャップ膜のシリサイド層
7 金属キャップ膜の窒化層
8 配線間層間膜の窒化層
12 SiCN膜
14a SiOC膜
14b SiOC膜
16 SiOCN層
18 シリコン酸化膜
20 SiCN膜
22a 第一の銅配線
22b 第二の銅配線
24a タンタル系バリアメタル膜
24b タンタル系バリアメタル膜
26a 銅膜
26b 銅膜
28 接続プラグ
30 タンタル系バリアメタル膜
32 銅膜
34 キャップメタル
35 キャップメタル窒化層
40 接続孔
50a 稠密構造(非多孔質)のSiOC膜
50b 稠密構造(非多孔質)のSiOC膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板上に設けられた、凹部を有する絶縁膜と、
前記凹部に埋設された、銅を含む金属膜と、
前記金属膜の上部を覆う金属キャップ膜と、
を備え、
前記金属キャップ膜の少なくとも上部が窒化されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記凹部が溝部であることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記凹部が孔であることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記絶縁膜の少なくとも上部が窒化されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記金属キャップ膜は、その上面が前記絶縁膜の上面よりも高い位置となるように設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1に記載の半導体装置において、前記絶縁膜の表面が撥水性絶縁材料により構成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記絶縁膜がSiOC膜であって、前記絶縁膜の表面にSiOCN層が設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項7に記載の半導体装置において、
前記SiOC膜が、多孔質材料により構成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記絶縁膜が多孔質材料により構成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記絶縁膜は、第1絶縁膜と、その上部に設けられた前記金属膜の上面と同水準の上面を有する第2絶縁膜とを含む積層構造からなり、
前記第1絶縁膜は多孔質膜であり、前記第2絶縁膜は稠密性の膜であることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記金属膜は金属配線を構成し、
前記金属膜上に、前記金属膜とその上部に設けられた他の金属膜とを電気的に接続する導電プラグを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体装置において、
前記導電プラグの幅と前記金属膜の幅とが、略同一であることを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜を選択的に除去して凹部を形成する工程と、
前記凹部の内部に、銅を含む金属膜を形成する工程と、
前記金属膜の表面に金属キャップ膜を形成する工程と、
前記金属キャップ膜の表面および前記絶縁膜の表面を窒化する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項13における半導体装置の製造方法であって、
前記金属キャップ膜および前記絶縁膜を窒素含有プラズマ中にさらすことにより、前記金属キャップ膜の表面および前記絶縁膜の表面を窒化することを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−253666(P2006−253666A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−32314(P2006−32314)
【出願日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】