説明

固体撮像装置及びその製造方法

【課題】本発明は、光電変換膜が半導体基板上に積層された積層型の固体撮像装置に関する。
【解決手段】複数の画素が二次元配置されてなる固体撮像装置であって、半導体基板と、半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、層間絶縁膜上に、画素毎に隙間を空けて形成された下部電極と、真性半導体材料からなり、画素毎に、隙間を空けて、各下部電極上に形成された光電変換膜と、不純物半導体材料からなり、前記光電変換膜上に、複数の画素に亘って形成され、光電変換膜間の隙間に相当する部位が当該隙間に入り込んで、光電変換膜の側面の一部または全部を覆っているブロッキング層と、ブロッキング層上に、複数の画素に亘って形成された透光性を有する上部電極とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換膜が半導体基板上に積層された積層型の固体撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の積層型固体撮像装置として、例えば図18に示すように、画素部900が、p型の半導体基板305と、エミッタ電極310と、p型のベース層315と、n型のエミッタ層320と、ベース電極325と、絶縁膜347と、透明電極344と、下側電極340と、i型の光電変換膜341と、p型のブロッキング層342とを備えたものがある。そして、この固体撮像装置においては、隣接する画素における光電変換膜341の間に隙間がある。また、光電変換膜341の上面には、ブロッキング層342が形成されており、光電変換膜341及びブロッキング層342の側面は絶縁膜347で覆われている。
【0003】
光電変換膜341で生成された信号電荷は、下側電極340を通り、ベース電極325を介してベース層315に移動し、ベース層315の電位を低下させる。この際、透明電極344には負パルスが印加されている。そして、所定の蓄積時間後に、エミッタ電極310を信号読み出し用の容量に接続し、透明電極344に正パルスを印加することにより、ベース層315の信号電荷がエミッタ層320を通して読み出し容量(不図示)に読み出しされる。その後、信号電荷は増幅器(不図示)を介して外部へ出力される。外部への信号電荷の出力の際に、MOSトランジスタが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2−275670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の積層型固体撮像装置では、i型の光電変換膜とp型のブロッキング層との接合部からi型の光電変換膜の範囲に存在する空乏層が、i型の光電変換膜及びp型のブロッキング層の側面に生ずる界面準位が発生している領域まで広がってしまうという課題がある。これは、空乏層が絶縁膜と半導体との界面に接していることにより生ずる。界面準位は表面準位とも呼ばれ、異なる物質の界面に発生する、電子や正孔を捕獲したり放出したりするエネルギー準位である。界面準位は、エネルギー的に価電子帯と伝導帯との間に位置するため、界面準位と価電子帯または伝導帯との間のエネルギーは、価電子帯と伝導帯との間のエネルギーより小さく、電荷が熱によって移動しやすくなる。
【0006】
信号電荷として読み出される電荷は、空乏層に存在する電荷である。また、空乏層が、光電変換膜及びブロッキング層の側面に存在する界面準位の発生している領域に広がると、空乏層内に多数の界面準位が含まれることとなる。すると、空乏層内の価電子帯にあった電荷が、価電子帯から界面準位へ熱励起され、その後、界面準位から伝導帯に励起され、信号電荷として読み出されることがある。この信号電荷の読み出しは、光が入射していなくても起きる現象であり、暗電流と呼ばれる。また、空乏層内の伝導帯から界面準位にトラップされた電荷が、本来の読み出しフレームから遅れたタイミングで伝導帯に励起され、信号電荷として読み出されることがある。この信号電荷の読み出しは、残像の原因となる。これら暗電流及び残像により、出力画像の画質が劣化してしまう。
【0007】
本発明は、上記問題の解決を図るべくなされたものであって、i型の光電変換膜と不純物半導体材料からなるブロッキング層との接合部からi型の光電変換膜の範囲に存在する空乏層が、i型の光電変換膜及び不純物半導体材料からなるブロッキング層の側面に生ずる界面準位が発生している領域まで広がってしまうことを抑制できる固体撮像装置とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、複数の画素が二次元配置されてなる固体撮像装置であって、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に、画素毎に隙間を空けて形成された下部電極と、真性半導体材料からなり、画素毎に、隙間を空けて、前記各下部電極上に形成された光電変換膜と、不純物半導体材料からなり、前記光電変換膜上に、複数の画素に亘って形成され、前記光電変換膜間の隙間に相当する部位が当該隙間に入り込んで、前記光電変換膜の側面の一部または全部を覆っているブロッキング層と、前記ブロッキング層上に、複数の画素に亘って形成された透光性を有する上部電極とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、複数の画素が二次元配置されてなる固体撮像装置の製造方法であって、半導体基板上に、層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁膜上に、画素毎に隙間を空けて下部電極を形成する工程と、前記各下部電極の上に、画素毎に、隙間を空けて、光電変換膜を形成する工程と、前記光電変換膜上に、複数の画素に亘って形成され、前記光電変換膜間の隙間に相当する部位が当該隙間に入り込んで、前記光電変換膜の側面の一部または全部とを覆うよう、不純物半導体材料からなるブロッキング層を形成する工程と、前記ブロッキング層の上に、複数の画素に亘って、透光性を有する上部電極を形成する工程とを含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る固体撮像装置では、ブロッキング層が光電変換膜の側面の一部または全部を覆っている。すなわち、ブロッキング層と光電変換膜との接合部からi型の光電変換膜の範囲に存在する空乏層の側面が、ブロッキング層により覆われている。そのため、空乏層がブロッキング層と透光性を有する上部電極との側面に発生する界面準位に接触しない。
【0011】
このように、ブロッキング層が光電変換膜の側面の一部または全部を覆っていることで、空乏層と界面準位が接することを防止でき、その結果、界面準位の影響を低減し、暗電流やトラップ性残像の発生を抑制できる。そして、i型の光電変換膜と不純物半導体材料からなるブロッキング層との接合部からi型の光電変換膜の範囲に存在する空乏層が、i型の光電変換膜及び不純物半導体材料からなるブロッキング層の側面に生ずる界面準位が発生している領域まで広がることを抑制することができる。
【0012】
さらに、本発明に係る固体撮像装置では、ブロッキング層が光電変換膜の上面を覆っており、光電変換膜で発生した信号電荷を、光電変換膜内に留めておくことができる。そのため、信号電荷の移動効率を向上させることができる。
【0013】
また、本発明の製造方法によるとi型の光電変換膜と不純物半導体材料で形成されたブロッキング層との接合部からi型の光電変換膜の範囲に存在する空乏層が、i型の光電変換膜及び不純物半導体材料で形成されたブロッキング層の側面に生ずる界面準位が発生している領域まで広がることを抑制できる固体撮像装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の全体構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1に示した固体撮像装置における6画素分の平面図である。
【図3】図1に示した固体撮像装置の画素部の断面図である。
【図4】図1に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図5】図1に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図6】図1に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図7】図1に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図8】図1に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の画素部の断面図である。
【図10】図9に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図11】図9に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の画素部の断面図である。
【図13】図12に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図14】図12に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置の画素部の断面図である。
【図16】図15に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図17】図15に示した固体撮像装置の画素部の製造工程の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図18】従来の固体撮像装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[実施の形態1]
1.固体撮像装置1の全体構成
実施の形態1に係る固体撮像装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。
【0016】
図1に示すように、固体撮像装置1では、画素領域61に、複数の画素100が、二次元配置、例えばマトリクス状(行列状)に配列されている。画素領域61を囲むように、パルス発生回路62と、垂直シフトレジスタ63と、水平シフトレジスタ64とが形成されている。垂直シフトレジスタ63及び水平シフトレジスタ64は、パルス発生回路62からのタイミングパルスの印加に呼応して、各画素100に対して、順次、駆動パルスを出力する。
2.画素100の構成
図2は、図1に示した固体撮像装置1における一部領域として6画素分を示した平面図である。各画素100同士は画素境界部43で区画されており、各画素100には、リセットゲート10と、増幅トランジスタ11と、n型不純物拡散層の蓄積ダイオード15と、n型不純物拡散層のフローティングディフュージョン16と、n型不純物拡散層のリセットトランジスタドレイン17と、転送ゲート18と、コンタクト31〜34と、金属配線45とが備えられている。
【0017】
図3は、図1に示した固体撮像装置1の画素100の断面図であり、図2のA―A’断面を示している。なお、図面の便宜上、固体撮像装置1の有する画素として3つの画素100を用いて説明する。図3に示すように、p型ウェルが形成された半導体基板5内には、STI(Shallow Trench Isoration)12が形成されている。各画素100は、チャネルストッパー13と、蓄積ダイオード15と、フローティングディフュージョン16と、リセットトランジスタドレイン17とを備えている。
【0018】
半導体基板5の上には、ゲート酸化膜14と、層間絶縁膜20とが順に積層されており、層間絶縁膜20内には、リセットゲート10と、転送ゲート18と、増幅トランジスタゲート19と、接続電極23とが形成されている。
【0019】
層間絶縁膜20の上には、層間絶縁膜21,22が順に積層されており、層間絶縁膜21,22内には、配線24,25(例えば、AlやCuで形成される)と接続電極26とが形成されている。層間絶縁膜20〜22は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いてなる酸化膜によって形成される。
【0020】
層間絶縁膜22の上には、画素電極40が画素毎に隙間を空けて形成されている。各画素電極40の上には、赤色の光に対し分光感度を有する光電変換膜41aと、緑色の光に対し分光感度を有する光電変換膜41bとが、交互かつ互いに隙間を有する状態で形成されている。なお、青色の光に対し分光感度を有する光電変換膜も固体撮像装置1には備わっているが、ベイヤー配列が採用されているため、図2におけるA―A’断面である図3には表れていない。以降、分光感度が関係しない場合には、各色の光電変換膜を区別せずに、光電変換膜41と総称する。
【0021】
光電変換膜41は、無機光導電膜等からなるi型の半導体材料により形成されており、赤色、緑色、青色の分光感度は、同一の半導体材料の組成比を変えることで調整している。無機光導電膜としてα―Si膜を用いた場合、具体的には、光電変換膜41の分光感度は、α―Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御することにより得ている。
【0022】
光電変換膜41上に、複数の画素に亘って、p型のブロッキング層42が形成されている。ブロッキング層42は、光電変換膜41の上面に形成されている部位42aと、光電変換膜41の間の隙間に相当する部位42bとからなる。ブロッキング層42の光電変換膜41の隙間に相当する部位42bは、光電変換膜41の隙間に入り込み、光電変換膜41の側面の全部を覆っている。また、ブロッキング層42と画素電極40とが接しないように、ブロッキング層42と画素電極40の側面との間には隙間が設けられており、この隙間には光電変換膜41が存在している。
【0023】
ブロッキング層42の上には、複数の画素に亘って、透光性を有する上部電極として透明電極44(例えば、ITOやZnOにより形成される)が形成され、透明電極44は、画素領域61全体に拡がっている。光電変換膜41の隙間である画素境界部43では、光電変換膜41の隙間に相当するブロッキング層の部位42bを覆うように、透明電極44が形成されている。
【0024】
画素境界部43における透明電極44上に、金属配線45が形成されている。金属配線45の形状は画素領域61におけるすべての隣接する画素の間を通り、全体平面視でメッシュ状をしている。さらに、画素領域61を囲むように形成される、と言うことは、金属配線45は画素領域61の中央部から画素領域61の周囲に向かって伸びており、金属配線45は画素領域61の中央部と画素領域61の周囲とを繋ぐことになる。金属配線45には、透明電極44の材料よりも電気抵抗率が小さい材料が用いられる。なお、金属配線45は受光部では無い画素境界部43に設けられているため、金属配線45が開口率を低下させることはない。そして、金属配線45の最大許容幅は画素境界部43の幅と同じである。
3.固体撮像装置1の駆動
入射した光は、光電変換膜41で電荷に変換される。透明電極44にはバイアス電圧が印加されており、発生した電荷は、透明電極44と画素電極40との間のバイアス電圧により、画素電極40に引き寄せられ、画素電極40から接続電極23,26を通って、蓄積ダイオード15に一時蓄積される。次に、蓄積ダイオード15から、転送ゲート18の作用により、フローティングディフュージョン16に転送蓄積される。このとき、信号電荷量に応じてフローティングディフュージョン16の電位が変動し、この変動量が増幅トランジスタゲート19を介して、増幅トランジスタ11に伝わり、さらに増幅トランジスタ11で増幅され、外部に信号として取り出される。
【0025】
リセットトランジスタドレイン17は、電源電圧端子Vddに電気的に接続されている。そのため、リセットトランジスタドレイン17の電位は常にVddである。リセットゲート10をONにすることにより、フローティングディフュージョン16の電位は、リセットトランジスタドレイン17の電位Vddにリセットされる。
4.効果
光電変換膜41とブロッキング層42との接合部からi型の光電変換膜41の範囲に空乏層が存在する。この構成では、ブロッキング層42の光電変換膜41の隙間に相当する部位42bは、光電変換膜41の隙間に入り込み、i型の光電変換膜41の側面の全部が、p型のブロッキング層42で覆われている。従って、空乏層の側面がブロッキング層42で覆われており、空乏層が界面準位の発生している領域まで広がることはない。そのため、界面準位に起因した暗電流やトラップ性残像を抑制することができる。
【0026】
さらに、カラーフィルターを用いず、各画素に所定の分光感度を有する光電変換膜41を用いる構成となっているため、カラーフィルターによる光の吸収が無く、光損失を避けることができる。
【0027】
また、金属配線45が透明電極44上に形成されることで、透明電極44と金属配線45とをまとめた合成抵抗が、透明電極44のみの抵抗よりも小さくなる。よって、透明電極44の抵抗が原因で大きくなっていた画素領域61の中央部での電圧降下が小さくなり、画素領域61の中央部での電圧降下を抑制することができる。これにより、画素領域61の場所ごとに電圧降下の大きさが異なった場合に起きる、画質の劣化を軽減することができる。
【0028】
加えて、光電変換膜41は画素毎に分離されているので、分解能が高く混色や画素間リークが抑制でき、画質の劣化を軽減することができる。
5.固体撮像装置1の製造方法
本発明の実施の形態1における画素100の製造方法について、図4〜8を用いて、要部となる工程を説明する。
【0029】
図4(a)において、p型の半導体基板5に、トランジスタや拡散層の素子を分離するSTI(Shallow Trench Isolation)12を形成する。具体的には、半導体基板5をドライエッチングすることで分離領域となる深さ200nm〜400nmの溝を形成する。形成した溝とSi基板界面の欠陥領域を低減するために熱酸化等により、例えば、酸化膜厚10nm〜20nmの犠牲酸化を行い、さらに、例えば10keV〜20keV、1×1013cm−2〜3×1013cm−2で、Bのイオン注入を行い、p層のチャネルストッパー13を形成する。次に、形成した溝の内を絶縁膜で埋め、CMP(Chemical Mechanical Polishing)で平坦化することにより、STI12を形成する。また、p型の半導体基板5にPやAsを、例えば、50keV〜80keV、1×1014cm−2 〜 2×1015cm−2で、イオン注入することにより、蓄積ダイオード15やフローティングディフュージョン16、及びリセットトランジスタドレイン17の各n型の不純物層を同時に形成する。熱酸化、またはプラズマ酸化等により、転送ゲート18やリセットゲート10を構成するトランジスタのゲート酸化膜となるゲート酸化膜14を、例えば、5nm〜10nm形成する。
【0030】
次に、図4(b)に示すように、熱CVD、またはプラズマCVD等により、Poly−Si膜を、例えば、100nm〜200nm堆積し、その後一般的なフォトリソグラフィ技術によって、所定のレジストパターンを形成する。そして、Poly−Si膜を選択的にエッチングすることにより、Poly−Si膜からなる転送ゲート18や増幅トランジスタゲート19やリセットゲート10を形成する。
【0031】
ここで、ゲート酸化膜14形成後に、フローティングディフュージョン16上の一部を開口し、Poly−Si膜で構成される増幅トランジスタゲート19を形成して、フローティングディフュージョン16と増幅トランジスタゲート19との電気的接続をとっている。
【0032】
CVD酸化膜よりなる層間絶縁膜20を、例えば500nm〜1000nm形成する。そして、一般的なフォトリソグラフィ技術とエッチング技術によって、所定の位置にコンタクト31やコンタクト32、及びコンタクト33を形成する。開口されたコンタクト開口部にW(タングステン)のプラグを埋め込み、Wプラグの接続電極23を形成し、蓄積ダイオード15やリセットトランジスタドレイン17との電気的接続を形成する。例えば200nm〜300nmの膜厚のAlやCu等よりなる配線24と、CVD酸化膜よりなる層間絶縁膜21とを形成する。同様の繰り返しで、配線25、層間絶縁膜22を形成し、多層配線の形成を終了する。ここで、接続電極23上にコンタクトを開口し、Wプラグを埋め込んで接続電極26を形成する。
【0033】
図5(a)において、層間絶縁膜22形成後に、AlやW、Mo(モリブデン)等よりなる金属膜を100nm〜300nm堆積し、一般的なフォトリソグラフィ技術とエッチング技術によって所定の形状の画素電極40を形成する。画素電極40は画素毎に隙間を空けて形成されており、この面積が画素の実効的な開口率を決定している。例えば、1.0um〜1.4umの画素サイズにおいて画素間の分離幅が画素サイズの1/10〜2/10とすれば、開口率は約64%〜約81%と見積もられる。
【0034】
図5(b)において、画素電極40形成後に、画素電極40及び層間絶縁膜22を覆うように、プラズマCVDやスパッタで、赤色の分光感度特性を有するα―Si膜を100nm〜1um堆積し、i型の光電変換膜41aを形成する。この分光感度は、具体的には、α−Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御することにより得ている。
【0035】
図6(a)において、光電変換膜41a上に、一般的なフォトリソグラフィ技術によって、所定のレジストパターン70を形成する。光電変換膜41aの一画素毎の寸法は、例えば、1.0um〜1.4umの画素サイズにおいて、それぞれ0.9um〜1.3umである。
【0036】
図6(b)において、レジストパターン70をマスクに、一般的なエッチング技術によって光電変換膜41aをエッチングし、所定のパターンの光電変換膜41aを形成する。
図7(a)において、図5(b)〜図6(b)に記載したi型の光電変換膜41aの製造方法の繰り返しにより、各画素100において、対応する各画素電極40の上に、i型の光電変換膜41bが画素毎に隙間を空けて形成される。なお、隣接する光電変換膜41a、41bは異なる分光感度を有するように、α−Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御している。また、隣接する互いの光電変換膜41の間には隙間があり、各画素における光電変換膜41が分離して形成されることにより、画素境界部43が形成される。
【0037】
図7(b)において、光電変換膜41の上面及び側面を覆うように、プラズマCVDやスパッタで、i型の光電変換膜41のブロッキング層となるよう、所定のエネルギーギャップを有するα―Si膜を10nm〜100nm堆積し、p型のブロッキング層42を複数の画素に亘って形成する。ブロッキング層42は光電変換膜41の上面に形成されている部位42aと、光電変換膜41の間の隙間に相当する部位42bとからなる。
【0038】
図8(a)において、光電変換膜41上に形成されたブロッキング層42の上に、スパッタやCVDでITOやZnOよりなる透明電極44を数10nm〜数100nm形成する。ブロッキング層42の部位42aと部位42bは、どちらも透明電極44によって覆われている。
【0039】
図8(b)において、透明電極44の上に、スパッタやCVDで金属配線45を100nm〜300nm堆積する。次に、一般的なフォトリソグラフィ技術によって、金属配線45の上に所定のレジストパターン71を形成する。レジストパターン71をマスクに、一般的なエッチング技術によって金属配線45をエッチングし、透明電極44上にメッシュ状の金属配線45を形成する。これにより、図3に記載された固体撮像素子となる。
【0040】
この工程以降において、オンチップマイクロレンズが形成されて、固体撮像素子の製造が終了するが、本発明の主眼ではないので、説明は省略する。
[実施の形態2]
1.画素200の構成
図9は、本発明の実施の形態2における、固体撮像装置1の画素200の断面図である。なお、図面の便宜上、固体撮像装置1の有する画素として3つの画素200を用いて説明する。下記以外の構成は、画素100と同じなので説明を省略する。
【0041】
各画素200は、画素電極40と、i型の光電変換膜41と、p型のブロッキング層42と、透明電極44と、金属配線45と、絶縁膜46とを備える。
各光電変換膜41a、41bは、画素毎に隙間を空けて形成されており、そのうち少なくとも2つが異なる分光感度特性を有している。光電変換膜41の上には、ブロッキング層42が複数の画素に亘って形成されている。ブロッキング層42は光電変換膜41の上面に形成されている部位42aと、光電変換膜41の間の隙間に相当する部位42bとからなる。光電変換膜41の側面の上半分は、ブロッキング層42の光電変換膜41の間の隙間に相当する部位42bで覆われている。光電変換膜41の間の隙間には、絶縁膜46が埋め込まれており、その結果、光電変換膜41の側面の下半分を絶縁膜46が覆っている。ここで、「上半分」「下半分」というのは、厳密に上下二分の一に分かれていることを示しておらず、光電変換膜41を上下二つに分けたそれぞれの部分を示す。すなわち、光電変換膜41の下半分の層間絶縁膜22からの高さは、光電変換膜41の層間絶縁膜22からの高さの二分の一から多少上下しても構わない。絶縁膜46を、光電変換膜41の層間絶縁膜22からの高さの二分の一より高く形成すれば、後のブロッキング層42、透明電極44および金属配線45を容易に埋め込むことができる。また、絶縁膜46を、光電変換膜41の層間絶縁膜22からの高さの二分の一より低く形成すれば、後のブロッキング層42、透明電極44および金属配線45を深くまで形成できるため、光電変換膜41による光電変換効率を向上できる。
【0042】
絶縁膜46の層間絶縁膜22からの高さは、画素電極40の層間絶縁膜22からの高さより高く形成されている。これは、画素電極40とp型のブロッキング層42とが接し、ショートすることを防ぐためである。また、光電変換膜41の透明電極44上に、メッシュ状の金属配線45が形成されている。
2.効果
この構成では、光電変換膜41間の隙間の下半分に絶縁膜46が埋め込まれており、その結果、光電変換膜41の側面の下半分を絶縁膜46が覆っていることで、画素電極40の両端が画素境界部43に接する箇所まで形成することができる。すなわち、画素電極40を実施の形態1より、幅広く形成することができる。画素電極40が大きくなると、光電変換膜41で変換された信号電荷を多く拾うことができ、多くの信号電荷の出力につながり、固体撮像装置1の感度が向上する。
3.製造方法
本発明の実施の形態2における画素200の製造方法について、本発明の実施の形態1との差異を中心に、要部となる工程を、図10及び図11を用いて説明する。
【0043】
図10(a)において、画素電極40を画素毎に形成した後に、画素電極40上にプラズマCVDやスパッタで、赤色の分光感度特性を有するα―Si膜を100nm〜1um堆積し、i型の光電変換膜41aを形成する。この分光感度は、具体的には、α−Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御することにより得ている。光電変換膜41a上に、一般的なフォトリソグラフィ技術によって、所定のレジストパターン72を形成する。
【0044】
図10(b)において、レジストパターン72をマスクに、一般的なエッチング技術によって光電変換膜41aをエッチングし、所定のパターンの光電変換膜41aを画素毎に隙間を空けて形成する。この光電変換膜41aは、実施の形態1のものとは異なり、光電変換膜41aの両端が、画素電極40の両端と一致するよう形成される。
【0045】
図11(a)において、図10(a)〜図10(b)に記載したi型の光電変換膜41aの製造方法が繰り返され、各画素200において、対応する各画素電極40の上に、i型の光電変換膜41a、41bが形成される。なお、各光電変換膜41a、41bは異なる分光感度を有するように、α−Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御している。
また、光電変換膜41a、41bを画素電極40よりも小さくすることも可能である。すなわち、画素電極40を光電変換膜41a、41bより大きく形成することで、感度を向上させることが可能である。本実施形態においては、後に絶縁膜46が形成されるために、画素電極40が光電変換膜41a、41bより大きくてもブロッキング層42や透明電極44と接触することはないからである。すなわち、画素電極40を形成するときのマスクパターンと光電変換膜41aや光電変換膜41bを形成するときのマスクパターンとの合わせズレなどに対しても効果を発揮するものである。
【0046】
図11(b)において、光電変換膜41間の隙間を埋め込むようにCVD酸化膜よりなる絶縁膜46を形成し、その結果、光電変換膜41の下半分を絶縁膜46が覆うこととなる。各画素が分離して形成されることにより、画素境界部43が形成される。ここで、例えば、1.0um〜1.4umの画素サイズにおいて画素境界部43の分離幅が画素サイズの1/10とすれば、0.1um〜0.14umとなる。
この工程以降の工程の製造法は、本発明の実施の形態1と同様に、ブロッキング層42、透明電極44、金属配線45、オンチップマイクロレンズ(不図示)を形成するのみなので、説明を省略する。
[実施の形態3]
1.構成
図12は、本発明の実施の形態3における、固体撮像装置1の画素300の断面図である。なお、図面の便宜上、固体撮像装置1の有する画素として3つの画素300を用いて説明する。下記以外の構成は、画素100と同じなので説明を省略する。
【0047】
各画素300は、画素電極40と、i型の光電変換膜41と、p型のブロッキング層42と、透明電極44と、金属配線45と、n型のブロッキング層47とを備える。
各光電変換膜41a、41bは、そのうち少なくとも2つが異なる分光感度特性を有しており、光電変換膜41の上にはp型のブロッキング層42が複数の画素に亘って形成されている。また、光電変換膜41は、画素毎に形成された各画素電極40の上に形成され、隣接する互いの光電変換膜41a、41b間に隙間を有している。光電変換膜41の側面の全部は、p型のブロッキング層42で覆われている。
【0048】
さらに、n型ブロッキング層47は、画素電極40の上面を覆うように、各画素において光電変換膜41と画素電極40との間に介挿されている。n型ブロッキング層47は、画素電極40の側面にも回り込み、画素電極40の側面の全部を覆うよう形成されている。すなわち、画素電極40の上面及び側面の全部は、n型のブロッキング層47で覆われている。なお、光電変換膜41の透明電極44上には、メッシュ状の金属配線45が形成されている。
2.効果
この構成では、n型ブロッキング層47が、画素電極40の上面を覆うように、各画素において光電変換膜41と画素電極40との間に介挿され、さらに、画素電極40の側面にも回り込み、画素電極40の側面の全部を覆うよう形成されている。そのため、光電変換膜41は画素電極40に接していない。よって、光電変換膜41の光導電膜特性が改善され、暗電流が改善し、画質が向上する。
3.製造方法
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態3における画素300の製造方法について、本発明の実施の形態1との差異を中心に、図13及び図14を用いて説明する。
【0049】
図13(a)において、層間絶縁膜22の上に、画素毎に画素電極40を形成する。
図13(b)において、各画素電極40及び層間絶縁膜22上に、プラズマCVDやスパッタで、i型の光電変換膜のブロッキング層になるよう、所定のエネルギーギャップを有するα―Si膜を数10nm〜数100nm堆積し、n型のブロッキング層47を形成する。所定のエネルギーギャップは、具体的には、α−Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御することにより得ている。
【0050】
図14(a)において、ブロッキング層47上に、一般的なフォトリソグラフィ技術によって、所定のレジストパターン73を形成する。
図14(b)において、レジストパターン73をマスクに、一般的なエッチング技術によってブロッキング層47をエッチングし、画素電極40上に所定のパターンのブロッキング層47を形成する。この時、ブロッキング層47は、画素電極40の上面及び側面を覆うように形成される。その後、画素電極40上に光電変換膜41を形成すると、n型ブロッキング層47が、画素電極40の上面を覆うように、各画素において光電変換膜41と画素電極40との間に介挿され、さらに、画素電極40の側面にも回り込み、画素電極40の側面の全部を覆うよう形成される、という構成となる。
【0051】
この工程以降の工程の製造法は、本発明の実施の形態1と同じなので説明を省略する。
[実施の形態4]
1.構成
図15は、本発明の実施の形態4における、固体撮像装置1の画素400の断面図である。なお、図面の便宜上、固体撮像装置1の有する画素として3つの画素400を用いて説明する。下記以外の構成は、画素100と同じなので説明を省略する。
【0052】
各画素400は、画素電極40と、i型の光電変換膜41と、p型のブロッキング層42と、透明電極44と、金属配線45と、絶縁膜46と、n型のブロッキング層47とを備える。
【0053】
各光電変換膜41a、41bは画素毎に隙間を空けて形成されており、そのうち少なくとも2つが、異なる分光感度特性を有している。光電変換膜41の上にはp型のブロッキング層42が複数の画素に亘って形成されている。隣接する互いの光電変換膜41の間には隙間がある。p型のブロッキング層42は、光電変換膜41の上面に形成されている部位42aと、光電変換膜41の間の隙間に相当する部位42bとからなる。
【0054】
光電変換膜41の側面の上半分が、p型のブロッキング層42の光電変換膜41の間の隙間に相当する部位42bで覆われている。光電変換膜41の間の隙間には、絶縁膜46が埋め込まれており、その結果、光電変換膜41の側面の下半分を絶縁膜46が覆っている。
【0055】
絶縁膜46の層間絶縁膜22からの高さは、画素電極40の層間絶縁膜22からの高さより高く形成されている。さらに、n型ブロッキング層47は、画素電極40の上面を覆うように、各画素において光電変換膜41と画素電極40との間に介挿されている。また、光電変換膜41の透明電極44上には、メッシュ状の金属配線45が形成されている。
2.効果
この構成では、光電変換膜41の間の隙間には、絶縁膜46が埋め込まれており、その結果、光電変換膜41の側面の下半分を絶縁膜46が覆っているため、画素電極40の両端が画素境界部43に接するよう、画素電極40を形成することができる。すなわち、画素電極40を実施の形態1よりも大きく形成することができる。画素電極40が大きくなると、光電変換膜41で変換された信号電荷を多く拾うことができ、多くの信号電荷の出力につながり、固体撮像装置1の感度が向上する。
【0056】
この構成では、n型ブロッキング層47が、画素電極40の上面を覆うように、各画素において光電変換膜41と画素電極40との間に介挿されている。そのため、光電変換膜41は画素電極40に接していない。よって、光電変換膜41の光導電膜特性が改善され、暗電流が改善し、画質が向上する。
3.製造方法
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態4における画素400の製造方法について、本発明の実施の形態1から3との差異を中心に、図16及び図17を用いて説明する。
【0057】
図16(a)において、実施例3に示したように、画素電極40及び層間絶縁膜22上に、n型のブロッキング層47を形成した後、ブロッキング層47上に一般的なフォトリソグラフィ技術によって所定のレジストパターン74を形成する。
【0058】
図16(b)において、レジストパターン74をマスクに、一般的なエッチング技術によってブロッキング層47をエッチングし、各画素電極40上に所定のパターンのブロッキング層47を形成する。この時、ブロッキング層47は画素電極40の上面のみを覆う形状とする。
【0059】
図17(a)において、ブロッキング層47を形成した後、ブロッキング層47上にプラズマCVDやスパッタで、赤色の分光感度特性を有するα―Si膜を100nm〜1um堆積し、i型の光電変換膜41aを形成する。この分光感度は、具体的には、α−Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御することにより得ている。その後、実施の形態1等に示したi型の光電変換膜41aの製造方法が繰り返され、各画素400において、対応する各画素電極40の上に、i型の光電変換膜41a、41bが画素毎に隙間を空けて形成される。なお、各光電変換膜41a、41bは異なる分光感度を有するように、α−Si1−xx:xの比率を変えて分光感度を制御している。この工程により、n型ブロッキング層47が、画素電極40の上面を覆うように、各画素において光電変換膜41と画素電極40との間に介挿されることとなる。
【0060】
また、隣接する画素における互いの光電変換膜41の間には隙間があり、各画素における光電変換膜41が分離して形成されることにより、画素境界部43が形成される。ここで、例えば、1.0um〜1.4umの画素サイズにおいて画素境界部の分離幅が画素サイズの1/10とすれば、0.10um〜0.14umとなる。
【0061】
図17(b)において、光電変換膜41間の隙間を埋め込むようにCVD酸化膜よりなる絶縁膜46を形成し、その結果、光電変換膜41の下半分を絶縁膜46が覆うこととなる。
この工程以降の工程の製造法は、本発明の実施の形態1と同じなので説明を省略する。
[変形例]
1.走査回路
走査回路として、例えば、MOS走査回路、CCD等、任意の走査回路を用いても良い。
2.金属配線
実施の形態では、金属配線の形状をすべての隣接する画素を通るというメッシュ状としてきたが、例えば、ストライプ状等他の配線形状を採っても良い。また、金属配線45の材料は、銅、アルミニウムなどの他にW、Mo、Ti等も選択できる。
3.光電変換膜
実施の形態では、画素毎の分光感度を異ならせるため、光電変換膜41の分光感度を異ならせているが、本発明ではこれに限らない。例えば、画素毎に分光感度の異なるカラーフィルターを用いれば、画素毎の分光感度を異ならせることができる。このようにすれば、異なる色での画素であっても光電変換膜41を共通のもので形成でき、工程を簡素化できる。
4.その他
なお、本発明に係る固体撮像装置の構成などは、上記実施の形態に係る固体撮像装置1の構成に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲において、種々の変形および応用が可能である。そして、技術的思想を逸脱しない範囲において、上述の各工程で使用したプロセスを他の等価なプロセスに置換することが可能である。また、工程順を入れ替えることも、材料種を変更することも可能である。
【0062】
例えば、画素の配置については、実施の形態で示したマトリクス状(行列状)の配列の他に、画素を45°回転させ配列するといった構成を取ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、デジタルカメラ等に利用でき、画質の劣化が抑制された固体撮像装置を実現するのに有用である。
【符号の説明】
【0064】
1 固体撮像装置
5 半導体基板
15 蓄積ダイオード
16 フローティングディフュージョン
100,200,300,400 画素
900 画素部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素が二次元配置されてなる固体撮像装置であって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜上に、画素毎に隙間を空けて形成された下部電極と、
真性半導体材料からなり、画素毎に、隙間を空けて、前記各下部電極上に形成された光電変換膜と、
不純物半導体材料からなり、前記光電変換膜上に、複数の画素に亘って形成され、前記光電変換膜間の隙間に相当する部位が当該隙間に入り込んで、前記光電変換膜の側面の一部または全部を覆っているブロッキング層と、
前記ブロッキング層上に、複数の画素に亘って形成された透光性を有する上部電極と
を有する
ことを特徴とする固体撮像装置。
【請求項2】
前記ブロッキング層がp型半導体材料からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置
【請求項3】
前記ブロッキング層の前記光電変換膜間の隙間に相当する部位は、前記光電変換膜の側面の上半分を覆っており、
前記光電変換膜の側面の下半分は、絶縁膜が覆っており、
前記絶縁膜の前記層間絶縁膜からの高さは、前記下部電極の前記層間絶縁膜からの高さよりも高い
ことを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像装置。
【請求項4】
不純物半導体材料からなる別のブロッキング層が、前記下部電極の上面を覆うように、各画素において前記光電変換膜と前記下部電極との間に介挿されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記別のブロッキング層が、前記下部電極の側面にも回り込み、前記下部電極の側面の全部を覆うよう、形成されている
ことを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
【請求項6】
前記別のブロッキング層はn型半導体材料からなる
ことを特徴とする請求項4または5に記載の固体撮像装置。
【請求項7】
隣接する画素における光電変換膜では、変換対象となる光の波長域がそれぞれ異なる
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記上部電極上の少なくとも一部には、隣接する画素の間を通り、前記上部電極の材料よりも電気抵抗率が小さい材料からなる金属配線が積層されている
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の固体撮像装置。
【請求項9】
複数の画素が二次元配置されてなる固体撮像装置の製造方法であって、
半導体基板上に、層間絶縁膜を形成する工程と、
前記層間絶縁膜上に、画素毎に隙間を空けて下部電極を形成する工程と、
前記各下部電極の上に、画素毎に、隙間を空けて、光電変換膜を形成する工程と、
前記光電変換膜上に、複数の画素に亘って形成され、前記光電変換膜間の隙間に相当する部位が当該隙間に入り込んで、前記光電変換膜の側面の一部または全部とを覆うよう、不純物半導体材料からなるブロッキング層を形成する工程と、
前記ブロッキング層の上に、複数の画素に亘って、透光性を有する上部電極を形成する工程と
を含む
ことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
【請求項10】
前記ブロッキング層の前記光電変換膜間の隙間に相当する部位は、前記光電変換膜の側面の上半分を覆うよう形成され、
前記下部電極を形成する工程の後であって、
前記ブロッキング層を形成する工程の前に、
前記光電変換膜の側面の下半分を覆うよう、絶縁膜を形成する工程
を含み、
前記絶縁膜の前記層間絶縁膜からの高さは、前記下部電極の前記層間絶縁膜からの高さよりも高い
ことを特徴とする請求項9に記載の固体撮像装置の製造方法。
【請求項11】
前記下部電極を形成する工程の後であって、
前記光電変換膜を形成する工程の前に、
前記下部電極の上面を覆うように、各画素において前記光電変換膜と前記下部電極との間に、不純物半導体材料からなる別のブロッキング層を介挿する工程
を含む
ことを特徴とする請求項9または10に記載の固体撮像装置の製造方法。
【請求項12】
前記別のブロッキング層が、前記下部電極の側面にも回り込み、前記下部電極の側面の全部を覆うよう、形成される工程を含む
ことを特徴とする請求項11に記載の固体撮像装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−114160(P2012−114160A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260302(P2010−260302)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】