説明

圧電発振器及びその製造方法

【課題】周波数変動を防止することができる圧電発振器及び生産性を向上させることができる圧電発振器の製造方法を提供する。
【解決手段】圧電発振器100は、基板部110aと枠部110bによって基板部の一方の主面に凹部空間111が設けられた容器体110と、凹部空間内に露出した基板部110aの一方の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッド113に搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子120と、基板部110aの他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに搭載されている集積回路素子140と、凹部空間111を気密封止する蓋体130と、基板部110aの他方の主面に設けられた枠体接続用電極端子114に接続されているガラスからなる枠体WTと、を備えている構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等に用いられる圧電デバイス及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来における圧電発振器を示す断面図である。
従来より、電子機器には、電子部品として圧電発振器が用いられている。
図6に示すように、従来の圧電発振器200は、その例として容器体210、圧電振動素子220、蓋体230、集積回路素子240とから主に構成されている。
容器体210は、基板部210aと枠部210bで構成されている。
この容器体210は、基板部210aの一方の主面に枠部210bが設けられて凹部空間211が形成される。
また、枠部210bは、基板部210aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜212上にロウ付けなどにより接続される。
その凹部空間211内に露出する基板部210aの一方の主面には、一対の圧電振動素子搭載パッド213が設けられ、導電性接着剤250を介して、圧電振動素子220が搭載されている。
また、基板部210aの他方の主面には、集積回路素子搭載パッド215が設けられ、半田等の導電性接合材を介して集積回路素子240が電気的、機械的に接合されている。この状態を搭載という。
また、基板部210aの他方の主面の4隅には、端子部接続用電極端子214が設けられ、半田等の導電性接合材を介して、端子部260が電気的、機械的に接合されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、圧電発振器200は、容器体210の外部接続用電極端子となる端子部260と電子機器等のマザーボードに設けられた圧電発振器搭載パッド(図示せず)とを半田等の導電性接合材(図示せず)で接合することで表面実装される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−135091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の圧電発振器200としては、マザーボードに搭載する際に、半田等の導電性接合材を用いるが、その導電性接合材に含有されているフラックスが、隣り合う端子部260の間から集積回路素子240と基板部210aの間に入り込み、周波数が変動するといった課題があった。
【0005】
また、従来の圧電発振器の製造方法としては、容器体210に集積回路素子240を個別に搭載することによって圧電発振器200を組み立てて製造している。その場合、個々の容器体210を搭載用治具に搭載して保持させた上、集積回路素子240の搭載作業を行なう必要があることから、その分、製造設備が増え、製造工程も複雑化、製造時間の長時間化する課題があった。
【0006】
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数変動を防止することができる圧電発振器及び生産性を向上させることができる圧電発振器の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の圧電発振器は、基板部と枠部によって基板部の一方の主面に凹部空間が設けられた容器体と、凹部空間内に露出した基板部の一方の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッドに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに搭載されている集積回路素子と、凹部空間を気密封止する蓋体と、基板部の他方の主面に設けられた枠体接続用電極端子に接続されているガラスからなる枠体と、を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の圧電発振器の製造方法は、基板部と枠部とで凹部空間が形成された容器体の凹部空間内に露出する基板部の一方の主面に圧電振動素子が搭載され他方の主面の4隅に枠体接続用電極端子が設けられ、凹部空間を蓋体で気密封止し、容器体接続用電極端子が設けられた枠体を枠体接続用電極端子に接合した圧電発振器の製造方法であって、複数の貫通穴を有し、それらの貫通穴の周囲に容器体接続用電極端子が設けられたガラスからなる枠体ウェハの容器体接続用電極端子と、容器体の基板部の他方の主面の4隅に設けられた枠体接続用電極端子とを導電性接合材により接合する枠体接合工程と、容器体の基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに集積回路素子を搭載する集積回路素子搭載工程と、枠体ウェハから前記枠体を切断することにより、各枠体を枠体ウェハより切り離し、複数個の圧電発振器を同時に得る切断分離工程と、を具備することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の圧電発振器によれば、基板部の他方の主面に設けられた枠体接続用電極端子に接続されているガラスからなる枠体と、を備えていることによって、マザーボードに搭載する際に用いる半田等の導電性接合材に含有されているフラックスが集積回路素子と基板部の間に入り込むことを防ぐことができる。よって、フラックスが入り込むことによって生じる圧電発振器の周波数が変動することを防ぐことができる。
【0010】
また、本発明の圧電発振器の製造方法によれば、枠体ウェハは、集積回路素子を搭載した後の切断分離工程を行うまで、集積回路素子を搭載するための搭載用治具として機能するようになっている。そのため、集積回路素子を搭載する為の専用の搭載用治具は不要であり、容器体を搭載用治具に搭載するといった煩雑な作業も一切不要となる。これによっても、圧電発振器の生産性が向上されるようになる。
また、枠体ウェハがガラスにより構成されているため、セラミックスや金属よりも切断しやすいため、圧電発振器の生産性が向上されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に実施形態に係る圧電発振器の分解斜視図である。
【図2】図1のA−Aの断面図である。
【図3】(a)は、本発明の圧電発振器の製造方法の枠体接合工程を示す断面図であり、(b)は、本発明の圧電発振器の製造方法の集積回路素子搭載工程を示す断面図であり、(c)は、本発明の圧電発振器の製造方法の切断分離工程を示す断面図である。
【図4】本発明の圧電発振器の製造方法で用いられる枠体を示す斜視図である。
【図5】本発明の圧電発振器の製造方法の枠体接合工程を示す斜視図である。
【図6】従来における圧電発振器を示す段面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る圧電発振器の分解斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
【0013】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る圧電発振器100は、容器体110と圧電振動素子120と蓋体130と集積回路素子140と枠体WTで主に構成されている。この圧電発振器100は、前記容器体110に形成されている凹部空間111内に圧電振動素子120が搭載され、容器体110の他方の主面には、集積回路素子140と枠体WTとが搭載されている。また、その凹部空間111は、蓋体130により気密封止された構造となっている。
【0014】
圧電振動素子120は、図1及び図2に示すように、水晶素板121に励振用電極122を被着形成したものであり、外部からの交番電圧が励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
水晶素板121は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し外形加工を施された概略平板状で平面形状が例えば四角形となっている。
励振用電極122は、前記水晶素板121の表裏両主面に金属を所定のパターンで被着・形成したものである。
このような圧電振動素子120は、その両主面に被着されている励振用電極122から延出する引き出し電極と凹部空間111内底面に形成されている圧電振動素子搭載パッド113とを、導電性接着剤150(図2参照)を介して電気的且つ機械的に接続することによって第1の凹部空間111に搭載される。
このときの引き出し電極が設けられた一辺とは反対側の端辺を圧電振動素子120の自由端である先端部123とする。
【0015】
集積回路素子140は、図1及び図2に示すように、回路形成面に前記圧電振動素子120からの発振出力を生成する発振回路等が設けられており、この発振回路で生成された出力信号は、後述する枠体WTに設けられた外部接続用電極端子GDを介して圧電発振器100の外へ出力され、例えば、クロック信号等の基準信号として利用される。
集積回路素子140には、前記集積回路素子搭載パッド115と対応する端子(図示せず)を有している。
また、集積回路素子140には、可変容量素子に周囲温度に応じた制御電圧を印加して温度変化による発振回路の発振周波数の変動を補償するため、3次関数発生回路及び記憶素子部により温度補償回路部が設けられており、3次関数発生回路には、温度センサが接続されている。
この温度センサは、検出した温度と、温度センサに印加させる電圧値とに基づいて生成される温度データ信号(電圧値)が3次関数発生回路に出力される構成となっている。
集積回路素子140は、基板部110aの他方の主面に形成された集積回路素子搭載パッド115に半田等の導電性接合材(図示せず)を介して搭載されている。
【0016】
図1及び図2に示すように、容器体110は、基板部110aと、枠部110bとで主に構成されている。
この容器体110は、基板部110aの一方の主面に枠部110bが設けられて、凹部空間111が形成されている。
尚、この容器体110を構成する基板部110aは、例えば、アルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。また、基板部110aは、セラミック材が積層した構造となっている。
枠部110bは、例えば、シールリングが用いられる。この場合、枠部110bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、枠部110bは、基板部110aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜112上にロウ付けなどにより接続される。
凹部空間111内で露出した基板部110aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド113が設けられている。基板部110aの内層には、配線パターン等が設けられている。
基板部110aの他方の主面には、枠体接続用電極端子114と複数の集積回路素子搭載パッド115とが設けられている。
【0017】
図1に示す枠体WTは、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダガラス等のガラスにより形成され、中心が空間となる枠状に形成されている。尚、この枠体WTは、打ち抜きで形成してもよい。
枠体WTは、一方の主面に容器体接続用電極端子YDが設けられ、他方の主面に容器体接続用電極端子YDと対向するように外部接続用電極端子GDが設けられている。
この外部接続用電極端子GDは、図2に示すように、容器体接続用電極端子YDと内部を貫通して設けられるビア導体VIAにより接続されている。
また、前記枠体WTの一方の主面に設けられている容器体接続用電極端子YDと前記基板部110aの他方の主面に設けられている枠体接続用電極端子114が導電性接合材DSによって接合されている。
また、容器体110の枠体接続用電極端子114と接続する容器体接続用電極端子YD及びマザーボード(図示せず)等の外部の電子回路と接続する外部接続用電極端子GDは、Niメッキ、Auメッキの順で形成されている。
【0018】
蓋体130は、例えば、Fe−Ni合金(42アロイ)やFe−Ni−Co合金(コバール)などからなる。このような蓋体130は、の凹部空間111を、窒素ガスや真空などで気密封止される。具体的には、蓋体130は、所定雰囲気で、容器体110の枠部110b上に載置され、枠部110bの表面の金属と蓋体130の金属の一部とが溶接されるように所定電流を印加してシーム溶接を行うことにより、枠部110bに接合される。
【0019】
前記導電性接着剤150は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ニッケル鉄(NiFe)、のうちのいずれかまたはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。
【0020】
尚、前記容器体110は、アルミナセラミックスから成る場合、所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得たセラミックグリーンシートの表面に、封止用導体膜112、圧電振動素子搭載パッド113、枠体接続用電極端子114、集積回路素子搭載パッド115等となる導体ペーストを、また、セラミックグリーンシートに打ち抜き等を施して予め穿設しておいた貫通孔(図示せず)内にビア導体となる導体ペーストを従来周知のスクリーン印刷によって塗布するとともに、これを複数枚積層してプレス成形した後、高温で焼成することにより製作される。
【0021】
本発明の圧電発振器100によれば、前記基板部110aの他方の主面に設けられた枠体接続用電極端子114に接続されているガラスからなる枠体WTを備えていることによって、マザーボードに搭載する際に用いる半田等の導電性接合材に含有されているフラックスが集積回路素子140と基板部110aの間に入り込むことを防ぐことができる。よって、フラックスが入り込むことによって生じる圧電発振器100の周波数が変動することを防ぐことができる。
【0022】
次に本発明の圧電発振器の製造方法について図3〜図5を用いて説明する。
ここで、図3(a)は、本発明の圧電発振器の製造方法の枠体接合工程を示す断面図であり、図3(b)は、本発明の圧電発振器の製造方法の集積回路素子搭載工程を示す断面図であり、図3(c)は、本発明の圧電発振器の製造方法の切断分離工程を示す断面図である。図4は、本発明の圧電発振器の製造方法で用いられる枠体を示す斜視図である。
図5は、本発明の圧電発振器の製造方法の枠体接合工程を示す斜視図である。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
【0023】
(枠体接合工程)
図3(a)、図4及び図5に示すように、枠体接合工程は、複数の貫通穴KHを有し、それらの貫通穴KHの周囲に容器体接続用電極端子YDが設けられたガラスからなる枠体ウェハWWの容器体接続用電極端子YDと、前記容器体110の基板部110aの他方の主面の4隅に設けられた枠体接続用電極端子114とを導電性接合材DSにより接合する工程である。
【0024】
基板部110aと枠部110bとで凹部空間111が形成された容器体110の前記凹部空間111内に露出する前記基板部110aの一方の主面に設けられた圧電振動素子搭載パッド113に圧電振動素子120が搭載され、その凹部空間111は、蓋体130で気密封止されている。
図3(a)、図4及び図5に示すように、この容器体110の基板部110aの他方の主面の4隅に設けられている枠体接続用電極端子114と枠体ウェハWWの枠体WTの一方の主面の枠体接続用電極端子114とを導電性接合材DSにより接合する。つまり、各枠体WTの一方の主面の容器体接続用電極端子YDに印刷手段により一括で形成した半田や導電性接着剤などの導電性接合材DSで、容器体接続電極端子YDと枠体接続用電極端子114と接合することにより、容器体110を枠体WTに接合する。
【0025】
図4に示すように、枠体ウェハWWは、前記容器体110より大きい複数の貫通穴KHを有している例えばホウケイ酸ガラス、ソーダガラス等のガラスにより形成されており、このガラスによりなる一枚板を従来周知のフォトエッチング加工を採用し、所定パターンに加工することによって形成される。
図3(a)及び図4に示すように、枠体ウェハWWの枠体WTは、一方の主面に容器体接続用電極端子YDが設けられ、他方の主面に容器体接続用電極端子YDと対向するように外部接続用電極端子GDが設けられている。
また、図3(a)に示すように、この外部接続用電極端子GDは、容器体接続用電極端子YDと内部を貫通して設けられるビア導体VIAにより接続されている。これにより、外部接続用電極端子GDは、例えば、クロック信号等の基準信号が出力される出力端子や後述する集積回路素子140に電圧を印加するための電源電圧端子として用いることができる。
【0026】
(集積回路素子搭載工程)
図3(b)に示すように、集積回路素子搭載工程は、容器体110の基板部110aの他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッド115に集積回路素子140を搭載する工程である。
この容器体110の他方主面に設けられた集積回路素子搭載パッド115に向かい合わせた形態で集積回路素子140を電気的且つ機械的に接続する。つまり、集積回路素子140は枠体ウェハWWの貫通穴KHに収容するようにして、集積回路素子搭載パッド115に搭載される。
【0027】
(切断分離工程)
図3(c)に示すように、切断分離工程は、前記枠体ウェハWWから前記枠体WTを切断することにより、前記各枠体WTを前記枠体ウェハWWより切り離し、複数個の圧電発振器100を同時に得る工程である。
枠体ウェハWWと枠体WTとの接続部分を切断することにより、各枠体WTを枠体ウェハWWより切り離し、複数個の圧電発振器100を同時に得る。枠体ウェハWWの切断は、ダイサーを用いたダイシング等によって行われる。
【0028】
本発明の圧電デバイスの製造方法によれば、枠体ウェハWWは、集積回路素子140を搭載した後の切断分離工程を行うまで、集積回路素子140を搭載するための搭載用治具として機能するようになっている。そのため、集積回路素子140を搭載する為の専用の搭載用治具は不要であり、容器体110を搭載用治具に搭載するといった煩雑な作業も一切不要となる。これによっても、圧電発振器100の生産性が向上されるようになる。
また、枠体ウェハWWがガラスにより構成されているため、セラミックスや金属よりも切断しやすいため、圧電発振器100の生産性が向上されるようになる。
【0029】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、前記した本実施形態では、圧電振動素子120を構成する圧電素材として水晶を用いた場合を説明したが、他の圧電素材として、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウムまたは、圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電振動素子でも構わない。
【0030】
また、前記した本実施形態では、枠部110bにシールリングを用いた場合を説明したが、基板部100aと同様にセラミック材で形成しても構わない。
この場合、枠部の開口側頂面の全周には、環状の封止用導体パターンが形成され、蓋体130は、この封止用導体パターン上に配置接合される。
この際の蓋体は、前記容器体の凹部空間を囲繞するように設けられた封止用導体パターンに相対する箇所に封止部材が設けられている。
【符号の説明】
【0031】
110・・・容器体
110a・・・基板部
110b・・・枠部
111・・・凹部空間
112・・・封止用導体膜
113・・・圧電振動素子搭載パッド
114・・・枠体接続用電極端子
115・・・集積回路素子搭載用パッド
120・・・圧電振動素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・先端部
130・・・蓋体
140・・・集積回路素子
150・・・導電性接着剤
100・・・圧電発振器
WT・・・枠体
DS・・・導電性接合材
WW・・・枠体ウェハ
KH・・・貫通穴
YD・・・容器体接続用電極端子
GD・・・外部接続用電極端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板部と枠部によって前記基板部の一方の主面に凹部空間が設けられた容器体と、
前記凹部空間内に露出した基板部の一方の主面に設けられた2個一対の圧電振動素子搭載パッドに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、
前記基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに搭載されている集積回路素子と、
前記凹部空間を気密封止する蓋体と、
前記基板部の他方の主面に設けられた枠体接続用電極端子に接続されているガラスからなる枠体と、を備えていることを特徴とする圧電発振器。
【請求項2】
基板部と枠部とで凹部空間が形成された容器体の前記凹部空間内に露出する前記基板部の一方の主面に圧電振動素子が搭載され他方の主面の4隅に枠体接続用電極端子が設けられ、前記凹部空間を蓋体で気密封止し、容器体接続用電極端子が設けられた枠体を枠体接続用電極端子に接合した圧電発振器の製造方法であって、
複数の貫通穴を有し、それらの貫通穴の周囲に容器体接続用電極端子が設けられたガラスからなる枠体ウェハの容器体接続用電極端子と、前記容器体の基板部の他方の主面の4隅に設けられた枠体接続用電極端子とを導電性接合材により接合する枠体接合工程と、
前記容器体の基板部の他方の主面に設けられた集積回路素子搭載パッドに集積回路素子を搭載する集積回路素子搭載工程と、
前記枠体ウェハから前記枠体を切断することにより、前記各枠体を前記枠体ウェハより切り離し、複数個の圧電発振器を同時に得る切断分離工程と、を具備することを特徴とする圧電発振器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−200102(P2010−200102A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43952(P2009−43952)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000104722)京セラキンセキ株式会社 (870)
【Fターム(参考)】