基板を洗浄及びエッチングするシステム及び方法
【課題】
【解決手段】一実施形態では、基板を処理する方法を提供する。方法は、基板の表面に溶液を供給するステップを含む。光等のエネルギを溶液に加えることによる溶液の解離により、少なくとも一つの反応化学種が生成される。前記基板上の第一の材料を反応させ、反応させた第一の材料を除去する。基板を処理するシステムについても説明する。
【解決手段】一実施形態では、基板を処理する方法を提供する。方法は、基板の表面に溶液を供給するステップを含む。光等のエネルギを溶液に加えることによる溶液の解離により、少なくとも一つの反応化学種が生成される。前記基板上の第一の材料を反応させ、反応させた第一の材料を除去する。基板を処理するシステムについても説明する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板の洗浄に関し、特に、半導体基板の表面に酸化溶液を供給する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造には、多数の処理工程が関与する。こうした工程には、例えば、不純物注入、ゲート酸化物の生成、金属間酸化物の堆積、金属化堆積、フォトリソグラフィパターン形成、エッチング工程、化学機械研磨(CMP)等が含まれる。こうした工程は粒子及び残留物を発生させるため、ウェーハ表面を洗浄し、これにより付着粒子及び吸着化合物(例えば、有機及び金属)等の汚染物をウェーハの表面から除去する必要がある。こうした汚染物の存在は集積回路デバイスの性能に対して有害な影響を有するため、汚染物は、ウェーハ表面から除去するべきである。
【0003】
洗浄処理ツールの構成は、数多く実現されてきた。両面ツールの一つには、一対の対称ブラシを含むブラシスクラブツールである。図1A及び1Bは、二種類の先行技術である両面ウェーハスクラバを例示している。図1Aは、水平に配向された従来のウェーハスクラバ100を図示している。図1Bは、垂直に配向された従来のウェーハスクラバ100’を図示している。図1A及び1Bは、共に一対のブラシコア102a及び102bを含み、それぞれ対応するブラシ104a及び104bに取り付けられている。図示したように、ブラシ104a及び104bのそれぞれの外面は、多数の瘤105a及び105bにより覆われる。しかしながら、ブラシ104a、104bは、実質的に平滑な(即ち、顕著な瘤105a、105bのない)表面を有することもできる。両方の配向性において、ウェーハ106は、対称ブラシ104a及び104bが対応回転方向である108a及び108bで回転する際に擦り洗いされる。
【0004】
図示したように、ブラシコア102a及び102bの物理的構造は同一である。同様に、ブラシ104a及び104bの外面は、同じ材料により構築されるため、同じ密度及び圧縮率と、ウェーハとの表面接触面積とを有する。したがって、先行技術のウェーハスクラバの両構成では、ブラシ104a及び104bを同一の力でウェーハ106の前面及び裏面にそれぞれ当てる際に、同一の量の圧力が接触面積のそれぞれに加わる。結果として、先行技術のウェーハスクラバでは、ウェーハの前面及び裏面は、ウェーハの正面のみが能動部品を含む場合でも、同一に処理される。
【0005】
ブラシ104a及び104bを回転させる際に、洗浄化学物質110も加える。洗浄化学物質110は、ノズル又は液滴出口112を介して、或いはブラシ104a及び104b内部から提供できる。洗浄化学物質110は、ウェーハWの表面上の汚染物を取り除いて希釈するのに役立つ。洗浄化学物質10は、取り除いて希釈した汚染物をウェーハから運び去ることもできる。洗浄化学物質110は、DI水、或いは、塩素化及びフッ素化化学物質、一種類以上の酸性溶液、又は一種類以上のアルカリ溶液等、より反応性の高い化学物質にできる。選択される洗浄化学物質は、除去の対象となる汚染物に依存する。一例として、対象の汚染が有機汚染物である場合、通常は、硫酸及び過酸化水素混合(以降「SPM」)洗浄化学物質が使用される。洗浄化学物質110及び/又はウェーハは、洗浄を助けるために加熱も可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
有機汚染物は、非常に一般的であるため、各ウェーハでは、殆どの場合、有機汚染物の除去のために洗浄が必要となる。結果として、SPMが頻繁に使用される。残念なことに、SPMは、高価となる場合があり、SPMの反応性のため取り扱いが困難である。更に、廃棄物流/副生成物(即ち、除去された汚染物を含有した使用済みSPM)は、中和して安全に処分するコストが高くなる場合がある。上記を鑑みて、ウェーハから有機汚染物を洗浄可能であると共に、コストと、取り扱いの問題と、廃棄物流/副生成物とを最低限にする、改良された洗浄化学物質の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
大まかに言って、本発明は、半導体基板の表面に酸化溶液を供給する方法及びシステムを提供することで、こうした必要性を満たす。本発明は、プロセス、装置、システム、コンピュータ読み取り可能な媒体、又はサービスを含む、多数の方法で実現できると理解されたい。本発明の幾つかの発明実施形態について、以下説明する。
【0008】
一実施形態は、基板を処理する方法を提供する。方法は、溶液を基板の表面に供給するステップを含む。少なくとも一つの反応化学種を、溶液の解離により生成できる。基板上の第一の材料を反応させ、反応させた第一の材料を除去できる。溶液は、H2O2又はH2Oで構成される集合のうち少なくとも一つを含むことができる。酸化ラジカルは、O3、O2、OH、O、又はOOHで構成される集合のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0009】
反応化学種は、溶液への光の照射による溶液の解離により生成できる。光は、紫外線光にできる。光は、溶液が基板の表面に接触する前に、溶液に照射できる。光は、溶液が基板の表面に接触する時間の少なくとも一部に渡って溶液に照射できる。
【0010】
光は、約300nm以下の波長にできる。光は、約180nm乃至約220nmの波長にできる。光は、コリメートできる。光は、パルス化できる。光に晒される第一の材料の実質的に一部のみが酸化される。
【0011】
基板の表面に溶液を供給するステップは、反応化学種の再結合長未満の厚さを有する、基板の表面の溶液の層を形成するステップを含むことができる。溶液は、少なくとも濃度10パーセントのH2O2を含むことができる。
【0012】
第一の材料は、有機材料にできる。第一の材料は、マスク層のパターンを介して露出できる。
【0013】
基板の表面に溶液を供給するステップは、動的液体メニスカスを介して溶液を供給するステップを含む。方法は、更に、基板の表面を濯ぐステップを含む。
【0014】
別の実施形態は、基板を処理するシステムを提供する。システムは、基板支持部と、その上に支持された基板と、基板の表面上で支持された溶液の層とを含む。システムは、更に、反応化学種を生成するために溶液を解離可能なエネルギ源を含む。
【0015】
エネルギ源は、光源にできる。エネルギ源は、UV光源にできる。エネルギ源は、基盤を処理するシステムを取り囲むエンクロージャに含めることができる。エネルギ源は、近接ヘッドに含めることが可能であり、溶液の層は、動的液体メニスカス内の基板の表面で支持できる。
【0016】
更に別の実施形態は、基板内の有機層をエッチングするシステムを提供し、基板支持部と、その上に支持された基板とを含み、基板は更に、有機層上に形成されたパターン化マスク層を有する。有機層の第一の部分は、マスク層内のパターンの第一の部分により露出される。溶液の層は、基板の上面において支持される。少なくとも一つの反応化学種を生成するために溶液の解離が可能な光源が、システムに含まれる。
【0017】
本発明の他の態様及び利点は、本発明の原理を例示する添付図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、半導体基板の表面に酸化溶液を供給する幾つかの例示的実施形態について説明する。本明細書に記載の具体的な詳細の一部又は全部がなくとも本発明を実現し得ることは、当業者には明らかであろう。
【0019】
SPM(即ち、硫酸及び過酸化水素混合物)は、有機汚染物を酸化することで基板の表面から有機汚染物を洗浄する。SPMは、有機材料を酸化することで有機材料の層を除去するためにも使用できる。
【0020】
本発明の一実施形態は、過酸化水素(H2O2)と選択された光の波長及び強度との組み合わせを使用して、基板の表面の材料を反応させる(例えば、材料を酸化又はその他の形で反応させる)システム及び方法を提供する。一例として、過酸化水素と選択された光の波長及び強度とは、有機残留物又は高分子膜(例えば、フォトレジスト)を除去するために使用できる。選択された光の波長及び強度は、過酸化水素を二つのヒドロキシルラジカルに解離させる。ヒドロキシルラジカルは、更に過酸化水素副生成物(例えば、ヒドロペルオキシラジカル、原子状酸素、及びオゾン)を形成できる。ヒドロキシルラジカルと過酸化水素副生成物とは、以降、酸化ラジカルと呼ぶ。酸化ラジカルは、有機材料との反応性が非常に高く、有機材料を容易に酸化して、COその他の有機副生成物(例えば、CO2及びHHCO等)を形成できる。COその他の有機副生成物は、その後、基板の表面から濯ぎ取る等、容易に除去できる。
【0021】
選択された光の波長は、紫外線(UV)スペクトル内(即ち、約180nm乃至約300nmの波長)にすることができる。UV光が過酸化水素を通過する際に、過酸化水素は、UV光を吸収し、酸化ラジカルを形成する。しかしながら、UV光は、過酸化水素に完全に吸収される前に、比較的浅い深さ(例えば、約3mm)の過酸化水素のみ通過可能である。そのため、過酸化水素の比較的薄い膜(即ち、約2mm未満)を基板の表面に形成すれば、基板表面に酸化ラジカルを形成し、基板表面の任意の有機材料と反応させることができる。
【0022】
一実施形態において、過酸化水素の比較的薄い膜は、基板を回転させることで基板の表面に形成できる。一例として、基板は、約200rpmより速く回転させることができる。基板の回転速度を高めると、基板の表面に形成される過酸化水素の膜の深さが減少する。
【0023】
所望の深さの過酸化水素の膜を基板の表面に形成した後、UV光源(例えば、レーザ、パルスランプ、ブランケット、平行光源等)を過酸化水素膜に照射できる。結果として、基板の表面に酸化ラジカルが形成され、存在し得る任意の有機材料と反応する。
【0024】
一実施形態では、過酸化水素とUV光との組み合わせを使用して、異方性に近いウェットエッチングプロセスを実行できる。通常のウェットエッチングプロセスは、等方性の性質を有する。一例として、エッチング対象の高分子層が有機層(例えば、フォトレジスト)を覆う不透明マスク層(例えば、ハードマスク、或いは供給するエネルギの種類を十分に遮断するのに適した他の不透明マスク層)を含む場合、不透明マスク層は、従来のパターン形成プロセスによりパターン化される。不透明マスク層のパターン化の後、過酸化物の所望の膜を形成できる。過酸化膜の厚さは、深さ1ミクロン乃至約100ミクロンにできる。過酸化物の所望の膜が形成された後、光(例えば、UV光)を照射できる。UV光により、露出した基板の表面で酸化ラジカルが形成され、パターン化した不透明マスク層により保護されない有機層の有機材料と反応する。UV光及び過酸化水素の反応により酸化ラジカルが形成される際に、エッチングは、ラジカル再結合速度の速さと、基板表面への反応物質の拡散経路長とのため、一般に、UV光が影響を与える範囲のみで形成される。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態による、基板を洗浄するシステム200の側面図を示している。システム200は、基板208を支持する基板支持部202を含む。基板支持部アクチュエータ203は、基板支持部202及び基板208を垂直方向204に移動可能であり、更に、方向206等で基板208を回転可能である。
【0026】
基板208は、幾つかの層210、212を含む。処理溶液222(例えば、水及び/又は過酸化水素又はその組み合わせ)の溜まりが、基板208の上面208Aに形成される。分注ノズル224は、ソース226から上面208Aへ溶液222を分注できる。
【0027】
エネルギ源230は、基板208の上面208Aに向けて配向される。エネルギ源230は、溶液222を解離させ、少なくとも一つの反応化学種(例えば、少なくとも一つの酸素ラジカルの化学種)を生成するのに十分な光源又はその他のエネルギ源を含むことができる。一実施形態において、エネルギ源230は、放出されるエネルギ232(即ち、光)が実質的に上面208Aと垂直な方向234へ放出されるように配向される。実質的に上面208Aと垂直な方向234で放出されるように光232が図示されているが、光は、結果的に反応化学種が形成され、反応させることが望ましい有機材料と接触するように、任意の方向に向けることができると理解されたい。光源230は、連続D2ランプ(即ち、約180nm乃至約220nm)、パルス化した(例えば、パルス速度約80Hzの約5マイクロ秒パルス)キセノンランプ(即ち、約240乃至約300nmの波長)にできる。選択される光源は、所望の反応性により決まる。一例として、第一の有機材料は、180nm範囲のUVにより生成した酸化ラジカルと多く反応し得る。また、第二の有機材料は、300nm範囲のUVにより生成した酸化ラジカルと容易に反応し得る。
【0028】
使用される光源230の正確な強度は、所望の結果に応じて決まる。一例として、光源230の強度を高めると、生成された酸化ラジカルの反応性も増加する。そのため、何らかの相対的に小さな有機残留物を素早く除去するためには、低強度を選択してよい。反対に、有機材料の層全体をエッチングするには、強度を大幅に高めてよい。更に、一部の有機材料は、相対的に高いピーク強度(即ち、出力)及び相対的に低い経時的な平均強度でパルス化されたパルス光源と、更に望ましい形で反応し得る。一例として、第一の有機材料は、パルス速度80Hz、1パルス当たり20乃至40mJの5マイクロ秒パルスとしてパルス化された光源230により生成された酸化ラジカルと望ましい形で反応し得る(例えば、適時な反応速度、予測可能、制御可能等)。反対に、第一の有機材料は、光源230が3ワットの連続強度で動作する場合に、望ましい反応を示さなくてもよい(例えば、パルス光源に比べて反応速度が減少する)。
【0029】
基板208を洗浄するシステム200は、エンクロージャ240で囲むこともできる。エンクロージャ240は、任意の種類の適切なエンクロージャにできる。一例として、温度、圧力、又はその他の環境的要素(例えば、空気、パージガス、又は液体の流速等)といった変数は、洗浄処理中に制御してよい。エンクロージャ240は、所望の要素の制御を提供するのに適した任意の種類のエンクロージャにできる。
【0030】
制御システム242が更に含まれる。制御システム242は、過酸化水素源226と、基板支持部アクチュエータ203と、光源230とに結合され、過酸化水素源、基板支持部アクチュエータ、及び光源の動作パラメータを制御する。制御システム242は、更に、温度、圧力、或いは洗浄プロセス中に制御することが望ましい他の環境的要素(例えば、空気、パージガス、又は液体の流速等)といった変数も制御できる。
【0031】
図3は、本発明の一実施形態による、反応化学種(例えば、酸化ラジカル)を生成する溶液222の深さと比較した、反応化学種の濃度のグラフ300である。光が溶液222を通過する際、光の強度は、溶液222の吸収速度に従って減少する。光の強度が減少すると、反応化学種の濃度が対応して減少する。結果として、溶液222の表面近くでは、光の強度が最大となるため、対応する反応化学種濃度も最大となる。
【0032】
反応化学種の濃度は、少なくとも部分的には、基板の表面208Aの有機材料の反応性又は酸化速度を決定する。そのため、基板の表面208Aにおいて所望の反応性を達成するために選択濃度Aが必要である場合、溶液222は、基板の表面208Aに対して、深さdとほぼ同程度の深さを有することができる。
【0033】
一例として、実質的にUVを透過する液体(例えば、水)により希釈された濃度70%の過酸化物を溶液222が含有する場合、UV吸収速度は、100cm-1であるため、UV光は、約0.01cmまで浸透する。
【0034】
溶液222の深さと同様に、対応する反応性を選択するために、溶液の濃度を選択できる。一例として、溶液222は、UV光又は他の利用可能なエネルギタイプを実質的に透過する水等の液体により、過酸化水素を1乃至70%に希釈したものにできる。
【0035】
反応化学種は、十分な強度の約180nmより短い波長を有する強いUV光により、H2O(即ち、過酸化水素濃度0%)から生成することもできる。エンクロージャ240のガス環境は、周囲空気以外のものにできる。一例として、実質的に純粋な窒素雰囲気を使用して、UV高強度の損失を最小化できる。その他のガスには、アルゴンその他の希ガスといった任意の不活性ガスが含まれる。
【0036】
溶液222の温度も、対応する反応性を選択するために操作できる。温度は、約0乃至約180℃にできる。
【0037】
図4Aは、本発明の一実施形態による、過酸化水素及びUV光への露出によりエッチングされた基板208の部分402を示す。部分402は、直径約40nmである。基板208は、厚さ約3200オングストロームの表面層を有する。図4Bは、本発明の一実施形態による、領域402全体でのスキャンのグラフ450である。グラフ450に示したように、表面層は、約3200オングストロームの厚さを有する。部分の中央に向かって、表面層は、厚さ約1900オングストロームまでエッチングされている。平均すると、表面層の厚さは、約800オングストローム低減(例えば、エッチング)されている。
【0038】
図5は、本発明の一実施形態による、基板208を示す図である。基板208は、基板の上部に形成された有機層504を含む。パターン化マスク層502は、有機層504の上に形成される。マスク層502は、光の透過、或いは少なくとも反応化学種を生成するのに使用し得る光の波長の透過を遮断する材料にできる。パターン化マスク層502は、更に、下方有機層504に比べ、反応化学種に対する反応性が実質的に低い(例えば、反応化学種はマスク層502に対して選択的にできる)。溶液222は、パターン化マスク層502の表面で支持される。パターン化マスク層502は、下方有機層504を露出する開口部508を含む。
【0039】
光源230は、溶液222を介して、光232をマスク層502の表面へ向ける。反応化学種512は、星形で表現している。反応化学種512は、光232が溶液に接触する場所でのみ、溶液222中に生成される。図示したように、溶液222の深さが増加すると共に(例えば、有機層504にエッチングされている特徴514の底部近くで)、反応化学種512の濃度は減少する。
【0040】
光232が溶液に接触する場所のみで、反応化学種512が溶液222中に生成される際に、酸化ラジカルは、領域510に実質的に存在しなくなる。結果として、有機層504のエッチングは、光源230の直接的な「視線」上にある有機層の部分に全般的に限定される。反応化学種512が領域510において生成されていない状態において、相対的に低濃度の反応化学種は、低濃度の反応種が再結合されるまで、依然として直接光の外側に存在している。この距離は、再結合長と呼ばれ、反応化学種が光232との直接的な相互作用から離れて存続する距離として更に定義される。結果として、有機層のエッチングは、実質的に異方性となる。これは、先行技術の等方性ウェットエッチングプロセスにおいて生じ得るアンダカットの低減において大きな利点を提供できる。
【0041】
一部のデバイス及びプロセスは、一部の波長の光又は他のエネルギ源に対する露出を容易に許容できない。一例として、UV光は、腐食の促進又はその他の形で、特定の構造に損傷を与える場合がある。そのため、基板208の表面208AをUV光に露出することは望ましくない場合がある。図6は、本発明の一実施形態による、基板の表面の上流で反応化学種を生成するシステム600の詳細図である。システム600は、光源エンクロージャ610に囲まれた光源230を含む。光源エンクロージャ610は、UVが表面208Aに衝突するのを遮断するバッフル612を含む。動作中、光232は、反応化学種614(例えば、酸化ラジカル)を溶液222中において、光232に露出される間に第一の濃度で生成する。上記のように、光232の外側では、酸化ラジカルの濃度は素早く消散する。しかしながら、第一の濃度が十分に高く濃縮されている場合、酸化ラジカル614は、バッフル612を通過して、酸化ラジカルの第二の濃度で表面208Aに到達する。酸化ラジカルの第二の濃度は、表面208Aの有機材料を酸化するのに十分である。
【0042】
図7は、本発明の一実施形態による、基板の表面208Aの上流で反応化学種を生成するシステム700の図である。システム700は、光源230’が表面208Aに実質的に平行に配向された光源エンクロージャ610を含む。そのため、光232’は、表面208Aに対して実質的に平行に照射される。バッフル612’は、光232’が表面208Aに到達するのを妨げる状態を確保する。
【0043】
図8は、本発明の一実施形態による、動的液体メニスカスを支持する近接ヘッド810の図である。近接ヘッド810は、光源エンクロージャ610を含むことができる。反応化学種614は、光源エンクロージャ610内で生成する。反応化学種614を含む溶液は、動的液体メニスカス812を介して表面へ運ぶ。近接ヘッド810は、動的液体メニスカス812を支持する。溶液は、溶液源820により近接ヘッド810へ提供する。第二の溶液(例えば、IPA)を第二の溶液源824から提供することもできる。溶液及び第二の溶液の一方又は両方は、少なくとも部分的には、実質的に不活性のガス(例えば、窒素、アルゴン等)により近接ヘッドへ運ぶことができる。真空源232は、真空源822から近接ヘッド810へ加える。近接ヘッド810に含まれる光源エンクロージャ610は、バッフル612を含んでも含まなくてもよい。光源エンクロージャ610がバッフルを含まない場合、反応化学種は、上記のように基板の表面で生成できる。
【0044】
図9は、本発明の一実施形態による、基板を処理するために酸化ラジカルを生成する方法工程900のフローチャートである。工程905では、基板を処理のために受け取る。工程910では、溶液を基板の表面に供給する。溶液は、水、過酸化水素、又は水と過酸化水素の混合物、或いは上記のように反応化学種を生成可能な他の溶液にできる。
【0045】
工程915では、反応化学種を溶液中で生成する。所望の波長及び強度の光を溶液に照射することで、反応化学種を生成できる。一例として、水、過酸化水素、又はその組み合わせを含む溶液から、一つ以上の酸化ラジカルを生成できる。
【0046】
工程920では、所望の量の有機材料が反応するまで、反応化学種を基板の表面に供給する。反応化学種は、(例えば、図2乃至5で説明したように)基板の表面で、或いは(例えば、図6乃至8で説明したように)基板の表面の「上流」で、生成できる。基板の表面において、反応化学種は、有機材料の少なくとも一部(例えば、有機層又は有機残留物)と容易に反応する。
【0047】
随意的な工程925では、反応化学種の生成を停止し、表面を濯いで全ての反応有機材料を除去できる。その後、方法工程を終了できる。
【0048】
上記の実施形態を考慮して、本発明は、コンピュータシステムに格納されたデータに関連して、コンピュータにより実現される様々な工程を利用し得ると理解されたい。こうした工程は、物理的量の物理的操作を必要とするものである。必ずではないが、通常、こうした量は、格納、伝送、結合、比較、その他の操作が可能な電気又は磁気信号の形態をとる。更に、実行される操作は、生成、特定、決定、又は比較といった用語で呼ばれる場合が多い。
【0049】
本発明の一部を形成する本明細書で説明した工程は、全て有用な機械工程である。本発明は、更に、こうした工程を実行するデバイス又は装置にも関する。装置は、必要な目的のために特別に構築してよく、或いはコンピュータ内に格納されたコンピュータプログラムにより選択的に始動又は構成される汎用コンピュータにしてよい。特に、様々な汎用機を、本明細書の内容に従って書かれたコンピュータプログラムと共に使用してよく、或いは、必要な工程を実行するために、更に特殊化した装置を構築する方が都合のよい場合もある。
【0050】
本発明は、コンピュータ読み取り可能な媒体上のコンピュータ読み取り可能なコードとしても実現できる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータシステムにより後で読み取り可能なデータを格納できる任意のデータ記憶デバイスである。コンピュータ読み取り可能な媒体の例には、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、及びその他の光学及び非光学データ記憶デバイスである。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能なコードが分散した形で格納及び実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムに分散させることもできる。
【0051】
更に、上図の工程により表される命令は、例示した順序で実行する必要はなく、工程により表される全ての処理が本発明を実施するのに必要になるとは限らないことは理解されよう。更に、上図の何れかにおいて説明した処理は、RAM、ROM、又はハードディスクドライブの何れか又は組み合わせに格納されたソフトウェアにおいても実現可能である。
【0052】
以上、理解を明確にする目的から上記の発明をある程度詳細に説明してきたが、添付特許請求の範囲内で、特定の変更及び変形を実施し得ることは明らかであろう。したがって、本実施形態は、例示的なものであって限定的なものではないとみなされるべきであり、本発明は、本明細書に記載の詳細に限定されるべきではなく、添付特許請求の範囲及び等価物内で変形し得る。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本発明は、添付図面と併せて、以下の詳細な説明により容易に理解されよう。
【図1A】水平に配向された従来のウェーハスクラバを示す説明図である。
【図1B】垂直に配向された従来のウェーハスクラバを示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態による、基板を洗浄するシステムの側面図である。
【図3】本発明の一実施形態による、酸化ラジカルを生成する溶液の深さと比較した、酸化ラジカルの濃度のグラフである。
【図4A】本発明の一実施形態による、過酸化水素及びUV光への露出によりエッチングされた基板の部分を示す説明図である。
【図4B】本発明の一実施形態による、領域全体でのスキャンのグラフである。
【図5】本発明の一実施形態による、基板を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態による、基板の表面の上流で酸化ラジカルを生成するシステムの詳細図である。
【図7】本発明の一実施形態による、基板の表面の上流で酸化ラジカルを生成するシステムの説明図である。
【図8】本発明の一実施形態による、動的液体メニスカスを支持する近接ヘッドの説明図である。
【図9】本発明の一実施形態による、基板を処理するために酸化ラジカルを生成する方法工程のフローチャートである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板の洗浄に関し、特に、半導体基板の表面に酸化溶液を供給する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造には、多数の処理工程が関与する。こうした工程には、例えば、不純物注入、ゲート酸化物の生成、金属間酸化物の堆積、金属化堆積、フォトリソグラフィパターン形成、エッチング工程、化学機械研磨(CMP)等が含まれる。こうした工程は粒子及び残留物を発生させるため、ウェーハ表面を洗浄し、これにより付着粒子及び吸着化合物(例えば、有機及び金属)等の汚染物をウェーハの表面から除去する必要がある。こうした汚染物の存在は集積回路デバイスの性能に対して有害な影響を有するため、汚染物は、ウェーハ表面から除去するべきである。
【0003】
洗浄処理ツールの構成は、数多く実現されてきた。両面ツールの一つには、一対の対称ブラシを含むブラシスクラブツールである。図1A及び1Bは、二種類の先行技術である両面ウェーハスクラバを例示している。図1Aは、水平に配向された従来のウェーハスクラバ100を図示している。図1Bは、垂直に配向された従来のウェーハスクラバ100’を図示している。図1A及び1Bは、共に一対のブラシコア102a及び102bを含み、それぞれ対応するブラシ104a及び104bに取り付けられている。図示したように、ブラシ104a及び104bのそれぞれの外面は、多数の瘤105a及び105bにより覆われる。しかしながら、ブラシ104a、104bは、実質的に平滑な(即ち、顕著な瘤105a、105bのない)表面を有することもできる。両方の配向性において、ウェーハ106は、対称ブラシ104a及び104bが対応回転方向である108a及び108bで回転する際に擦り洗いされる。
【0004】
図示したように、ブラシコア102a及び102bの物理的構造は同一である。同様に、ブラシ104a及び104bの外面は、同じ材料により構築されるため、同じ密度及び圧縮率と、ウェーハとの表面接触面積とを有する。したがって、先行技術のウェーハスクラバの両構成では、ブラシ104a及び104bを同一の力でウェーハ106の前面及び裏面にそれぞれ当てる際に、同一の量の圧力が接触面積のそれぞれに加わる。結果として、先行技術のウェーハスクラバでは、ウェーハの前面及び裏面は、ウェーハの正面のみが能動部品を含む場合でも、同一に処理される。
【0005】
ブラシ104a及び104bを回転させる際に、洗浄化学物質110も加える。洗浄化学物質110は、ノズル又は液滴出口112を介して、或いはブラシ104a及び104b内部から提供できる。洗浄化学物質110は、ウェーハWの表面上の汚染物を取り除いて希釈するのに役立つ。洗浄化学物質10は、取り除いて希釈した汚染物をウェーハから運び去ることもできる。洗浄化学物質110は、DI水、或いは、塩素化及びフッ素化化学物質、一種類以上の酸性溶液、又は一種類以上のアルカリ溶液等、より反応性の高い化学物質にできる。選択される洗浄化学物質は、除去の対象となる汚染物に依存する。一例として、対象の汚染が有機汚染物である場合、通常は、硫酸及び過酸化水素混合(以降「SPM」)洗浄化学物質が使用される。洗浄化学物質110及び/又はウェーハは、洗浄を助けるために加熱も可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
有機汚染物は、非常に一般的であるため、各ウェーハでは、殆どの場合、有機汚染物の除去のために洗浄が必要となる。結果として、SPMが頻繁に使用される。残念なことに、SPMは、高価となる場合があり、SPMの反応性のため取り扱いが困難である。更に、廃棄物流/副生成物(即ち、除去された汚染物を含有した使用済みSPM)は、中和して安全に処分するコストが高くなる場合がある。上記を鑑みて、ウェーハから有機汚染物を洗浄可能であると共に、コストと、取り扱いの問題と、廃棄物流/副生成物とを最低限にする、改良された洗浄化学物質の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
大まかに言って、本発明は、半導体基板の表面に酸化溶液を供給する方法及びシステムを提供することで、こうした必要性を満たす。本発明は、プロセス、装置、システム、コンピュータ読み取り可能な媒体、又はサービスを含む、多数の方法で実現できると理解されたい。本発明の幾つかの発明実施形態について、以下説明する。
【0008】
一実施形態は、基板を処理する方法を提供する。方法は、溶液を基板の表面に供給するステップを含む。少なくとも一つの反応化学種を、溶液の解離により生成できる。基板上の第一の材料を反応させ、反応させた第一の材料を除去できる。溶液は、H2O2又はH2Oで構成される集合のうち少なくとも一つを含むことができる。酸化ラジカルは、O3、O2、OH、O、又はOOHで構成される集合のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0009】
反応化学種は、溶液への光の照射による溶液の解離により生成できる。光は、紫外線光にできる。光は、溶液が基板の表面に接触する前に、溶液に照射できる。光は、溶液が基板の表面に接触する時間の少なくとも一部に渡って溶液に照射できる。
【0010】
光は、約300nm以下の波長にできる。光は、約180nm乃至約220nmの波長にできる。光は、コリメートできる。光は、パルス化できる。光に晒される第一の材料の実質的に一部のみが酸化される。
【0011】
基板の表面に溶液を供給するステップは、反応化学種の再結合長未満の厚さを有する、基板の表面の溶液の層を形成するステップを含むことができる。溶液は、少なくとも濃度10パーセントのH2O2を含むことができる。
【0012】
第一の材料は、有機材料にできる。第一の材料は、マスク層のパターンを介して露出できる。
【0013】
基板の表面に溶液を供給するステップは、動的液体メニスカスを介して溶液を供給するステップを含む。方法は、更に、基板の表面を濯ぐステップを含む。
【0014】
別の実施形態は、基板を処理するシステムを提供する。システムは、基板支持部と、その上に支持された基板と、基板の表面上で支持された溶液の層とを含む。システムは、更に、反応化学種を生成するために溶液を解離可能なエネルギ源を含む。
【0015】
エネルギ源は、光源にできる。エネルギ源は、UV光源にできる。エネルギ源は、基盤を処理するシステムを取り囲むエンクロージャに含めることができる。エネルギ源は、近接ヘッドに含めることが可能であり、溶液の層は、動的液体メニスカス内の基板の表面で支持できる。
【0016】
更に別の実施形態は、基板内の有機層をエッチングするシステムを提供し、基板支持部と、その上に支持された基板とを含み、基板は更に、有機層上に形成されたパターン化マスク層を有する。有機層の第一の部分は、マスク層内のパターンの第一の部分により露出される。溶液の層は、基板の上面において支持される。少なくとも一つの反応化学種を生成するために溶液の解離が可能な光源が、システムに含まれる。
【0017】
本発明の他の態様及び利点は、本発明の原理を例示する添付図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、半導体基板の表面に酸化溶液を供給する幾つかの例示的実施形態について説明する。本明細書に記載の具体的な詳細の一部又は全部がなくとも本発明を実現し得ることは、当業者には明らかであろう。
【0019】
SPM(即ち、硫酸及び過酸化水素混合物)は、有機汚染物を酸化することで基板の表面から有機汚染物を洗浄する。SPMは、有機材料を酸化することで有機材料の層を除去するためにも使用できる。
【0020】
本発明の一実施形態は、過酸化水素(H2O2)と選択された光の波長及び強度との組み合わせを使用して、基板の表面の材料を反応させる(例えば、材料を酸化又はその他の形で反応させる)システム及び方法を提供する。一例として、過酸化水素と選択された光の波長及び強度とは、有機残留物又は高分子膜(例えば、フォトレジスト)を除去するために使用できる。選択された光の波長及び強度は、過酸化水素を二つのヒドロキシルラジカルに解離させる。ヒドロキシルラジカルは、更に過酸化水素副生成物(例えば、ヒドロペルオキシラジカル、原子状酸素、及びオゾン)を形成できる。ヒドロキシルラジカルと過酸化水素副生成物とは、以降、酸化ラジカルと呼ぶ。酸化ラジカルは、有機材料との反応性が非常に高く、有機材料を容易に酸化して、COその他の有機副生成物(例えば、CO2及びHHCO等)を形成できる。COその他の有機副生成物は、その後、基板の表面から濯ぎ取る等、容易に除去できる。
【0021】
選択された光の波長は、紫外線(UV)スペクトル内(即ち、約180nm乃至約300nmの波長)にすることができる。UV光が過酸化水素を通過する際に、過酸化水素は、UV光を吸収し、酸化ラジカルを形成する。しかしながら、UV光は、過酸化水素に完全に吸収される前に、比較的浅い深さ(例えば、約3mm)の過酸化水素のみ通過可能である。そのため、過酸化水素の比較的薄い膜(即ち、約2mm未満)を基板の表面に形成すれば、基板表面に酸化ラジカルを形成し、基板表面の任意の有機材料と反応させることができる。
【0022】
一実施形態において、過酸化水素の比較的薄い膜は、基板を回転させることで基板の表面に形成できる。一例として、基板は、約200rpmより速く回転させることができる。基板の回転速度を高めると、基板の表面に形成される過酸化水素の膜の深さが減少する。
【0023】
所望の深さの過酸化水素の膜を基板の表面に形成した後、UV光源(例えば、レーザ、パルスランプ、ブランケット、平行光源等)を過酸化水素膜に照射できる。結果として、基板の表面に酸化ラジカルが形成され、存在し得る任意の有機材料と反応する。
【0024】
一実施形態では、過酸化水素とUV光との組み合わせを使用して、異方性に近いウェットエッチングプロセスを実行できる。通常のウェットエッチングプロセスは、等方性の性質を有する。一例として、エッチング対象の高分子層が有機層(例えば、フォトレジスト)を覆う不透明マスク層(例えば、ハードマスク、或いは供給するエネルギの種類を十分に遮断するのに適した他の不透明マスク層)を含む場合、不透明マスク層は、従来のパターン形成プロセスによりパターン化される。不透明マスク層のパターン化の後、過酸化物の所望の膜を形成できる。過酸化膜の厚さは、深さ1ミクロン乃至約100ミクロンにできる。過酸化物の所望の膜が形成された後、光(例えば、UV光)を照射できる。UV光により、露出した基板の表面で酸化ラジカルが形成され、パターン化した不透明マスク層により保護されない有機層の有機材料と反応する。UV光及び過酸化水素の反応により酸化ラジカルが形成される際に、エッチングは、ラジカル再結合速度の速さと、基板表面への反応物質の拡散経路長とのため、一般に、UV光が影響を与える範囲のみで形成される。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態による、基板を洗浄するシステム200の側面図を示している。システム200は、基板208を支持する基板支持部202を含む。基板支持部アクチュエータ203は、基板支持部202及び基板208を垂直方向204に移動可能であり、更に、方向206等で基板208を回転可能である。
【0026】
基板208は、幾つかの層210、212を含む。処理溶液222(例えば、水及び/又は過酸化水素又はその組み合わせ)の溜まりが、基板208の上面208Aに形成される。分注ノズル224は、ソース226から上面208Aへ溶液222を分注できる。
【0027】
エネルギ源230は、基板208の上面208Aに向けて配向される。エネルギ源230は、溶液222を解離させ、少なくとも一つの反応化学種(例えば、少なくとも一つの酸素ラジカルの化学種)を生成するのに十分な光源又はその他のエネルギ源を含むことができる。一実施形態において、エネルギ源230は、放出されるエネルギ232(即ち、光)が実質的に上面208Aと垂直な方向234へ放出されるように配向される。実質的に上面208Aと垂直な方向234で放出されるように光232が図示されているが、光は、結果的に反応化学種が形成され、反応させることが望ましい有機材料と接触するように、任意の方向に向けることができると理解されたい。光源230は、連続D2ランプ(即ち、約180nm乃至約220nm)、パルス化した(例えば、パルス速度約80Hzの約5マイクロ秒パルス)キセノンランプ(即ち、約240乃至約300nmの波長)にできる。選択される光源は、所望の反応性により決まる。一例として、第一の有機材料は、180nm範囲のUVにより生成した酸化ラジカルと多く反応し得る。また、第二の有機材料は、300nm範囲のUVにより生成した酸化ラジカルと容易に反応し得る。
【0028】
使用される光源230の正確な強度は、所望の結果に応じて決まる。一例として、光源230の強度を高めると、生成された酸化ラジカルの反応性も増加する。そのため、何らかの相対的に小さな有機残留物を素早く除去するためには、低強度を選択してよい。反対に、有機材料の層全体をエッチングするには、強度を大幅に高めてよい。更に、一部の有機材料は、相対的に高いピーク強度(即ち、出力)及び相対的に低い経時的な平均強度でパルス化されたパルス光源と、更に望ましい形で反応し得る。一例として、第一の有機材料は、パルス速度80Hz、1パルス当たり20乃至40mJの5マイクロ秒パルスとしてパルス化された光源230により生成された酸化ラジカルと望ましい形で反応し得る(例えば、適時な反応速度、予測可能、制御可能等)。反対に、第一の有機材料は、光源230が3ワットの連続強度で動作する場合に、望ましい反応を示さなくてもよい(例えば、パルス光源に比べて反応速度が減少する)。
【0029】
基板208を洗浄するシステム200は、エンクロージャ240で囲むこともできる。エンクロージャ240は、任意の種類の適切なエンクロージャにできる。一例として、温度、圧力、又はその他の環境的要素(例えば、空気、パージガス、又は液体の流速等)といった変数は、洗浄処理中に制御してよい。エンクロージャ240は、所望の要素の制御を提供するのに適した任意の種類のエンクロージャにできる。
【0030】
制御システム242が更に含まれる。制御システム242は、過酸化水素源226と、基板支持部アクチュエータ203と、光源230とに結合され、過酸化水素源、基板支持部アクチュエータ、及び光源の動作パラメータを制御する。制御システム242は、更に、温度、圧力、或いは洗浄プロセス中に制御することが望ましい他の環境的要素(例えば、空気、パージガス、又は液体の流速等)といった変数も制御できる。
【0031】
図3は、本発明の一実施形態による、反応化学種(例えば、酸化ラジカル)を生成する溶液222の深さと比較した、反応化学種の濃度のグラフ300である。光が溶液222を通過する際、光の強度は、溶液222の吸収速度に従って減少する。光の強度が減少すると、反応化学種の濃度が対応して減少する。結果として、溶液222の表面近くでは、光の強度が最大となるため、対応する反応化学種濃度も最大となる。
【0032】
反応化学種の濃度は、少なくとも部分的には、基板の表面208Aの有機材料の反応性又は酸化速度を決定する。そのため、基板の表面208Aにおいて所望の反応性を達成するために選択濃度Aが必要である場合、溶液222は、基板の表面208Aに対して、深さdとほぼ同程度の深さを有することができる。
【0033】
一例として、実質的にUVを透過する液体(例えば、水)により希釈された濃度70%の過酸化物を溶液222が含有する場合、UV吸収速度は、100cm-1であるため、UV光は、約0.01cmまで浸透する。
【0034】
溶液222の深さと同様に、対応する反応性を選択するために、溶液の濃度を選択できる。一例として、溶液222は、UV光又は他の利用可能なエネルギタイプを実質的に透過する水等の液体により、過酸化水素を1乃至70%に希釈したものにできる。
【0035】
反応化学種は、十分な強度の約180nmより短い波長を有する強いUV光により、H2O(即ち、過酸化水素濃度0%)から生成することもできる。エンクロージャ240のガス環境は、周囲空気以外のものにできる。一例として、実質的に純粋な窒素雰囲気を使用して、UV高強度の損失を最小化できる。その他のガスには、アルゴンその他の希ガスといった任意の不活性ガスが含まれる。
【0036】
溶液222の温度も、対応する反応性を選択するために操作できる。温度は、約0乃至約180℃にできる。
【0037】
図4Aは、本発明の一実施形態による、過酸化水素及びUV光への露出によりエッチングされた基板208の部分402を示す。部分402は、直径約40nmである。基板208は、厚さ約3200オングストロームの表面層を有する。図4Bは、本発明の一実施形態による、領域402全体でのスキャンのグラフ450である。グラフ450に示したように、表面層は、約3200オングストロームの厚さを有する。部分の中央に向かって、表面層は、厚さ約1900オングストロームまでエッチングされている。平均すると、表面層の厚さは、約800オングストローム低減(例えば、エッチング)されている。
【0038】
図5は、本発明の一実施形態による、基板208を示す図である。基板208は、基板の上部に形成された有機層504を含む。パターン化マスク層502は、有機層504の上に形成される。マスク層502は、光の透過、或いは少なくとも反応化学種を生成するのに使用し得る光の波長の透過を遮断する材料にできる。パターン化マスク層502は、更に、下方有機層504に比べ、反応化学種に対する反応性が実質的に低い(例えば、反応化学種はマスク層502に対して選択的にできる)。溶液222は、パターン化マスク層502の表面で支持される。パターン化マスク層502は、下方有機層504を露出する開口部508を含む。
【0039】
光源230は、溶液222を介して、光232をマスク層502の表面へ向ける。反応化学種512は、星形で表現している。反応化学種512は、光232が溶液に接触する場所でのみ、溶液222中に生成される。図示したように、溶液222の深さが増加すると共に(例えば、有機層504にエッチングされている特徴514の底部近くで)、反応化学種512の濃度は減少する。
【0040】
光232が溶液に接触する場所のみで、反応化学種512が溶液222中に生成される際に、酸化ラジカルは、領域510に実質的に存在しなくなる。結果として、有機層504のエッチングは、光源230の直接的な「視線」上にある有機層の部分に全般的に限定される。反応化学種512が領域510において生成されていない状態において、相対的に低濃度の反応化学種は、低濃度の反応種が再結合されるまで、依然として直接光の外側に存在している。この距離は、再結合長と呼ばれ、反応化学種が光232との直接的な相互作用から離れて存続する距離として更に定義される。結果として、有機層のエッチングは、実質的に異方性となる。これは、先行技術の等方性ウェットエッチングプロセスにおいて生じ得るアンダカットの低減において大きな利点を提供できる。
【0041】
一部のデバイス及びプロセスは、一部の波長の光又は他のエネルギ源に対する露出を容易に許容できない。一例として、UV光は、腐食の促進又はその他の形で、特定の構造に損傷を与える場合がある。そのため、基板208の表面208AをUV光に露出することは望ましくない場合がある。図6は、本発明の一実施形態による、基板の表面の上流で反応化学種を生成するシステム600の詳細図である。システム600は、光源エンクロージャ610に囲まれた光源230を含む。光源エンクロージャ610は、UVが表面208Aに衝突するのを遮断するバッフル612を含む。動作中、光232は、反応化学種614(例えば、酸化ラジカル)を溶液222中において、光232に露出される間に第一の濃度で生成する。上記のように、光232の外側では、酸化ラジカルの濃度は素早く消散する。しかしながら、第一の濃度が十分に高く濃縮されている場合、酸化ラジカル614は、バッフル612を通過して、酸化ラジカルの第二の濃度で表面208Aに到達する。酸化ラジカルの第二の濃度は、表面208Aの有機材料を酸化するのに十分である。
【0042】
図7は、本発明の一実施形態による、基板の表面208Aの上流で反応化学種を生成するシステム700の図である。システム700は、光源230’が表面208Aに実質的に平行に配向された光源エンクロージャ610を含む。そのため、光232’は、表面208Aに対して実質的に平行に照射される。バッフル612’は、光232’が表面208Aに到達するのを妨げる状態を確保する。
【0043】
図8は、本発明の一実施形態による、動的液体メニスカスを支持する近接ヘッド810の図である。近接ヘッド810は、光源エンクロージャ610を含むことができる。反応化学種614は、光源エンクロージャ610内で生成する。反応化学種614を含む溶液は、動的液体メニスカス812を介して表面へ運ぶ。近接ヘッド810は、動的液体メニスカス812を支持する。溶液は、溶液源820により近接ヘッド810へ提供する。第二の溶液(例えば、IPA)を第二の溶液源824から提供することもできる。溶液及び第二の溶液の一方又は両方は、少なくとも部分的には、実質的に不活性のガス(例えば、窒素、アルゴン等)により近接ヘッドへ運ぶことができる。真空源232は、真空源822から近接ヘッド810へ加える。近接ヘッド810に含まれる光源エンクロージャ610は、バッフル612を含んでも含まなくてもよい。光源エンクロージャ610がバッフルを含まない場合、反応化学種は、上記のように基板の表面で生成できる。
【0044】
図9は、本発明の一実施形態による、基板を処理するために酸化ラジカルを生成する方法工程900のフローチャートである。工程905では、基板を処理のために受け取る。工程910では、溶液を基板の表面に供給する。溶液は、水、過酸化水素、又は水と過酸化水素の混合物、或いは上記のように反応化学種を生成可能な他の溶液にできる。
【0045】
工程915では、反応化学種を溶液中で生成する。所望の波長及び強度の光を溶液に照射することで、反応化学種を生成できる。一例として、水、過酸化水素、又はその組み合わせを含む溶液から、一つ以上の酸化ラジカルを生成できる。
【0046】
工程920では、所望の量の有機材料が反応するまで、反応化学種を基板の表面に供給する。反応化学種は、(例えば、図2乃至5で説明したように)基板の表面で、或いは(例えば、図6乃至8で説明したように)基板の表面の「上流」で、生成できる。基板の表面において、反応化学種は、有機材料の少なくとも一部(例えば、有機層又は有機残留物)と容易に反応する。
【0047】
随意的な工程925では、反応化学種の生成を停止し、表面を濯いで全ての反応有機材料を除去できる。その後、方法工程を終了できる。
【0048】
上記の実施形態を考慮して、本発明は、コンピュータシステムに格納されたデータに関連して、コンピュータにより実現される様々な工程を利用し得ると理解されたい。こうした工程は、物理的量の物理的操作を必要とするものである。必ずではないが、通常、こうした量は、格納、伝送、結合、比較、その他の操作が可能な電気又は磁気信号の形態をとる。更に、実行される操作は、生成、特定、決定、又は比較といった用語で呼ばれる場合が多い。
【0049】
本発明の一部を形成する本明細書で説明した工程は、全て有用な機械工程である。本発明は、更に、こうした工程を実行するデバイス又は装置にも関する。装置は、必要な目的のために特別に構築してよく、或いはコンピュータ内に格納されたコンピュータプログラムにより選択的に始動又は構成される汎用コンピュータにしてよい。特に、様々な汎用機を、本明細書の内容に従って書かれたコンピュータプログラムと共に使用してよく、或いは、必要な工程を実行するために、更に特殊化した装置を構築する方が都合のよい場合もある。
【0050】
本発明は、コンピュータ読み取り可能な媒体上のコンピュータ読み取り可能なコードとしても実現できる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータシステムにより後で読み取り可能なデータを格納できる任意のデータ記憶デバイスである。コンピュータ読み取り可能な媒体の例には、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、及びその他の光学及び非光学データ記憶デバイスである。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能なコードが分散した形で格納及び実行されるように、ネットワークに結合されたコンピュータシステムに分散させることもできる。
【0051】
更に、上図の工程により表される命令は、例示した順序で実行する必要はなく、工程により表される全ての処理が本発明を実施するのに必要になるとは限らないことは理解されよう。更に、上図の何れかにおいて説明した処理は、RAM、ROM、又はハードディスクドライブの何れか又は組み合わせに格納されたソフトウェアにおいても実現可能である。
【0052】
以上、理解を明確にする目的から上記の発明をある程度詳細に説明してきたが、添付特許請求の範囲内で、特定の変更及び変形を実施し得ることは明らかであろう。したがって、本実施形態は、例示的なものであって限定的なものではないとみなされるべきであり、本発明は、本明細書に記載の詳細に限定されるべきではなく、添付特許請求の範囲及び等価物内で変形し得る。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本発明は、添付図面と併せて、以下の詳細な説明により容易に理解されよう。
【図1A】水平に配向された従来のウェーハスクラバを示す説明図である。
【図1B】垂直に配向された従来のウェーハスクラバを示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態による、基板を洗浄するシステムの側面図である。
【図3】本発明の一実施形態による、酸化ラジカルを生成する溶液の深さと比較した、酸化ラジカルの濃度のグラフである。
【図4A】本発明の一実施形態による、過酸化水素及びUV光への露出によりエッチングされた基板の部分を示す説明図である。
【図4B】本発明の一実施形態による、領域全体でのスキャンのグラフである。
【図5】本発明の一実施形態による、基板を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態による、基板の表面の上流で酸化ラジカルを生成するシステムの詳細図である。
【図7】本発明の一実施形態による、基板の表面の上流で酸化ラジカルを生成するシステムの説明図である。
【図8】本発明の一実施形態による、動的液体メニスカスを支持する近接ヘッドの説明図である。
【図9】本発明の一実施形態による、基板を処理するために酸化ラジカルを生成する方法工程のフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する方法であって、
光を照射することによる解離により少なくとも一つの反応化学種が生成される溶液を、基板の表面に供給するステップと、
前記基板上の第一の材料を反応させステップと、
前記反応させた第一の材料を前記基板から除去するステップと
を備える方法。
【請求項2】
溶液は、H2O2又はH2Oで構成される集合のうち少なくとも一つを含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記反応化学種は、O3、O2、OH、O、又はOOHで構成される集合のうち少なくとも一つを含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記光は、紫外線光である請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記光は、前記溶液が前記基板の前記表面に接触する前に、前記溶液に照射する請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記光は、前記溶液が前記基板の前記表面に接触する時間の少なくとも一部に渡って前記溶液に照射する請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記光は、約300nm以下の波長を有する請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記光は、約180nm乃至約220nmの波長を有する請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記光は、コリメートされた光である請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記光は、パルス化された光である請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記光に晒される前記第一の材料の実質的に一部のみを反応させる請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記基板の前記表面に前記溶液を供給するステップは、前記反応化学種の再結合長未満の厚さを有する、前記基板の前記表面の前記溶液の層を形成するステップを含む請求項1記載の方法。
【請求項13】
溶液は、少なくとも濃度10パーセントのH2O2を含む請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記第一の材料は、有機材料である請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記第一の材料は、マスク層のパターンを介して露出させる請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記基板の前記表面に前記溶液を供給するステップは、動的液体メニスカスを介して前記溶液を供給するステップを含む請求項1記載の方法。
【請求項17】
更に、前記基板の前記表面を濯ぐステップを備える請求項1記載の方法。
【請求項18】
基板を処理するシステムであって
基板支持部と、その上に支持された基板と、
前記基板の表面上で支持された溶液の層と、
反応化学種を生成するために前記溶液を解離可能なエネルギ源と
を備えるシステム。
【請求項19】
前記エネルギ源は、光源である請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記エネルギ源は、UV光源である請求項18記載のシステム。
【請求項21】
前記エネルギ源は、エンクロージャに含まれる請求項18記載のシステム。
【請求項22】
前記エネルギ源は、近接ヘッドに含まれ、前記溶液の前記層は、動的液体メニスカス内の前記基板の前記表面で支持できる請求項18記載のシステム。
【請求項23】
基板内の有機層をエッチングするシステムであって、
基板支持部と、その上に支持され、有機層上に形成されたパターン化マスク層を有し、前記有機層の第一の部分が前記マスク層内のパターンの第一の部分により露出される基板と
前記基板の上面において支持される溶液の層と
少なくとも一つの反応化学種を生成するために前記溶液の解離が可能な光源と
を備えるシステム。
【請求項1】
基板を処理する方法であって、
光を照射することによる解離により少なくとも一つの反応化学種が生成される溶液を、基板の表面に供給するステップと、
前記基板上の第一の材料を反応させステップと、
前記反応させた第一の材料を前記基板から除去するステップと
を備える方法。
【請求項2】
溶液は、H2O2又はH2Oで構成される集合のうち少なくとも一つを含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記反応化学種は、O3、O2、OH、O、又はOOHで構成される集合のうち少なくとも一つを含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記光は、紫外線光である請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記光は、前記溶液が前記基板の前記表面に接触する前に、前記溶液に照射する請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記光は、前記溶液が前記基板の前記表面に接触する時間の少なくとも一部に渡って前記溶液に照射する請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記光は、約300nm以下の波長を有する請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記光は、約180nm乃至約220nmの波長を有する請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記光は、コリメートされた光である請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記光は、パルス化された光である請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記光に晒される前記第一の材料の実質的に一部のみを反応させる請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記基板の前記表面に前記溶液を供給するステップは、前記反応化学種の再結合長未満の厚さを有する、前記基板の前記表面の前記溶液の層を形成するステップを含む請求項1記載の方法。
【請求項13】
溶液は、少なくとも濃度10パーセントのH2O2を含む請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記第一の材料は、有機材料である請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記第一の材料は、マスク層のパターンを介して露出させる請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記基板の前記表面に前記溶液を供給するステップは、動的液体メニスカスを介して前記溶液を供給するステップを含む請求項1記載の方法。
【請求項17】
更に、前記基板の前記表面を濯ぐステップを備える請求項1記載の方法。
【請求項18】
基板を処理するシステムであって
基板支持部と、その上に支持された基板と、
前記基板の表面上で支持された溶液の層と、
反応化学種を生成するために前記溶液を解離可能なエネルギ源と
を備えるシステム。
【請求項19】
前記エネルギ源は、光源である請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記エネルギ源は、UV光源である請求項18記載のシステム。
【請求項21】
前記エネルギ源は、エンクロージャに含まれる請求項18記載のシステム。
【請求項22】
前記エネルギ源は、近接ヘッドに含まれ、前記溶液の前記層は、動的液体メニスカス内の前記基板の前記表面で支持できる請求項18記載のシステム。
【請求項23】
基板内の有機層をエッチングするシステムであって、
基板支持部と、その上に支持され、有機層上に形成されたパターン化マスク層を有し、前記有機層の第一の部分が前記マスク層内のパターンの第一の部分により露出される基板と
前記基板の上面において支持される溶液の層と
少なくとも一つの反応化学種を生成するために前記溶液の解離が可能な光源と
を備えるシステム。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2008−504714(P2008−504714A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519288(P2007−519288)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022172
【国際公開番号】WO2006/012174
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022172
【国際公開番号】WO2006/012174
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】
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