説明

基板洗浄装置及び基板洗浄方法

【課題】簡素な構造で、ウエハ又は基板の表裏両面を容易に洗浄することができるスピン洗浄装置及びスピン洗浄方法を提供する。
【解決手段】回転テーブル11上に立設された支持ピン10上に基板5が載置される。基板を中心とする位置に、固定側クランプピン9と、回転テーブル11に水平の揺動軸13あを中心として揺動可能に設置されたリンクブロック12aと、リンクブロック12aの上部に設けられた可動側クランプピン8aとが設置されている。そして、固定側クランプピン9及び可動側クランプピン8aには、テーパ部15が形成されており、可動側クランプピン8aを固定側クランプピン9に向けて移動することにより、テーパ部15に沿って基板5が持ち上げられ、支持ピン10から離隔した状態で、基板5の表裏両面が洗浄される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造工程等において、ウエハ又は基板等をスピン洗浄等により洗浄する基板洗浄装置及び基板洗浄方法に関する。なお、本明細書において基板というときは、ウエハも含むものである。
【背景技術】
【0002】
近年の技術の発展に伴い、スピン洗浄乾燥装置が実用化されている。例えば、特許文献1の図1に記載されている従来のスピンコータでは、ウエハの裏面を真空吸着で回転ステージ上に固定して、この回転ステージを回転させることによりウエハを回転させ、上方からレジストをウエハ表面に吐出し、下方から洗浄液をウエハ裏面の回転ステージからはみ出た部分に噴出するようになっている。
【0003】
しかしながら、この特許文献1に記載されたスピンコータでは、ウエハ裏面の回転ステージに接している部分(吸着している部分)は、洗浄することはできない。
【0004】
また、特許文献2の図1に記載されている従来のスピン洗浄乾燥装置では、スピンチャックでウエハがピンに乗った状態で固定し、ウエハの上方に配置されたリンスノズルからウエハ表面にリンス液を供給してウエハを洗浄し、ウエハの表裏両面の中央にNガスを供給してウエハを乾燥する。
【0005】
しかしながら、この特許文献2に記載されたスピン洗浄装置では、同様に、ウエハ裏面におけるウエハ支持用ピンで支持された部分の周辺では、未洗浄及び未乾燥が発生する。
【0006】
また、特許文献3においては、回転部材に、上端部で半導体基板の外周端面を係止する少なくとも3本以上のアームが設けられており、このアームはその中間部で揺動可能に支持されており、アームの下端部には、ウエイトが設けられており、更にこのアームの下端部を外方に付勢するスプリングが設けられている。これにより、回転部材が回転すると、ウエイトには回転外側に遠心力が作用し、アームの下端に対し回転外側に応力を付与すると共に、アームの上端に対し回転内側に応力を付与する。このウエイトの遠心力により、半導体基板はアームの上端部に保持される。なお、停止時には、スプリングにより、アーム上端部に中心側に向けて弾性力が付勢される。
【0007】
【特許文献1】特開2005−317852号公報
【特許文献2】特開2006−66501号公報
【特許文献3】特開平11−251414号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この特許文献3に記載の従来技術においては、下端にウエイトを取り付けた3本以上のアームを揺動可能に設置する必要があり、また、スプリングを設置する必要があって、構造が複雑になるという問題点がある。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、簡素な構造で、ウエハ又は基板の表裏両面を容易に洗浄することができる基板洗浄装置及び基板洗浄方法を提供することを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る基板洗浄装置は、基板を支持するテーブルと、前記基板の縁辺の少なくとも2箇所にテーパ部を当てて前記基板を上方に持ち上げる基板持上手段と、前記基板が持ち上げられた状態で前記基板を洗浄する基板洗浄手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
この場合に、前記テーブルは例えば、回転テーブルである。そして、前記基板持上手段は、前記基板を、3方向から挟み込むクランプピン、又は4方向から挟み込むクランプピンを有するか、又は2方向から挟み込むクランプピンが各方向について2個設けられており、基板の縁辺の2箇所で接触しているように構成することができる。
【0012】
そして、例えば、前記基板を上から押さえ、基板の下方から洗浄物を噴出させるが、前記洗浄物は、例えば、洗浄液、洗浄気体、又は洗浄用粒体である。
【0013】
本発明に係る他の基板洗浄装置は、回転テーブルと、この回転テーブル上に立設され基板を載置する複数個の支持ピンと、前記回転テーブル上に立設された1又は2以上の固定側クランプピンと、前記回転テーブルに水平の揺動軸を中心として揺動可能に設置された1又は2以上のリンクブロックと、この各リンクブロックの上部に設けられた可動側クランプピンと、前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンにおける前記回転テーブルの回転中心側の面に設けられ下方が回転中心側になるように傾斜したテーパ部と、を有し、前記可動側クランプピンが前記固定側クランプピンに向けて移動するように前記リンクブロックが揺動することにより、前記回転テーブルの回転軸を中心として対向する固定側クランプピンと可動側クランプピンの前記テーパ部により前記基板の縁辺を挟んで前記基板を上方に持ち上げることを特徴とする。
【0014】
このスピン洗浄装置において、前記リンクブロックの下端部には、前記回転テーブルの回転中心側に向けて張り出す張り出し部が設けられており、この張り出し部と回転テーブルとの間に圧縮バネが配置されていて、前記リンクブロックの上部を常時回転テーブルの回転中心側に向けて付勢していることが好ましい。
【0015】
また、前記リンクブロックの前記揺動軸よりも下方の部分を、回転テーブルの回転中心側に向けて押圧することができるエアーシリンダが設けられており、このエアーシリンダが前記リンクブロックを押圧することにより、前記リンクブロックをその上部が開くように傾斜させ、これにより、前記可動側クランプピンによる基板の係合が外れるように構成されていることが好ましい。
【0016】
また、本発明においては、例えば、前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンに挟持された基板の上方に前記基板の表面に向けて洗浄液を噴射する上側洗浄ノズルが配置され、前記基板の斜め下方に前記基板の裏面に向けて洗浄液を噴射する下側洗浄ノズルが配置されている。
【0017】
更に、例えば、前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンに挟持された基板の斜め上方に前記基板の表面に向けて気体を噴射する上側乾燥装置が配置され、前記基板の斜め下方に前記基板の裏面に向けて気体を噴射する下側乾燥装置が配置されている。
【0018】
そして、前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンは夫々2個であり、回転テーブルの回転中心を挟んで対向する位置に、固定側クランプと可動側クランプとが対向するように配置されていることが好ましい。
【0019】
本発明に係る基板洗浄方法は、テーブル上に支持された基板の縁辺の少なくとも2箇所にテーパ部を当てて前記基板を上方に持ち上げることにより、前記基板が持ち上げられた状態で前記基板を洗浄することを特徴とする。
【0020】
本発明に係る他のスピン洗浄方法は、回転テーブル上に立設された支持ピン上に基板を載置し、前記回転テーブル上に設置された複数対の固定側クランプピン及び可動側クランプピンの各対向面に設けられ上方が外方に傾斜したテーパ部により、前記基板の縁辺を係止し、前記可動側クランプピンを対向する前記固定側クランプピンに向けて移動させることにより、前記基板の縁辺を前記テーパ部に摺動させて前記基板を上方に移動させ、前記基板を前記支持ピンから上方に離隔させた状態で、前記基板を前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンにより挟持して前記回転テーブルを回転させることにより、前記基板の表裏両面を洗浄することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、基板を洗浄のために回転テーブル上に置き、固定側クランプピン及び可動側クランプピンによりチャックする際に、基板をテーパ部の斜面に沿って浮き上がらせることで、基板裏面と支持ピンとの間に隙間を作ることができる。このため、洗浄時に、基板が上方に移動して、その裏面が支持ピンから離隔するので、裏面を表面と同時に洗浄することができるという効果を奏する。これは、乾燥時も同様であり、簡素な構造で、容易に基板の表裏両面を洗浄乾燥することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の実施形態について添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るスピン洗浄装置を示す縦断面図であり、図2はその平面図(図1は図2のA−A線断面図)、図3は図2のB−B線断面図である。図4は本実施形態の動作を説明するクランプ部分の拡大図である。本実施形態においては、基板5の形状は、図2に示すように、正方形である。また、回転テーブル11も同様に正方形である。
【0023】
ハウジング30内に、その底壁を挿通して回転軸31が設置されており、この回転軸31はモータ32により回転駆動されるようになっている。この回転軸31の上端には、回転テーブル11が設置されており、モータ32の駆動により、回転テーブル11は垂直軸の回りに回転駆動される。この回転テーブル11にはその回転軸から等距離であって回転軸を中心として3等配の位置に3本の支持ピン10が立設されている。この支持ピン10の回転軸からの距離は、支持ピン10の上に基板5を載置できるだけの長さである。
【0024】
また、正方形の基板5の隣り合う2辺の中央位置に、夫々固定側クランプピン9が立設されており、他の隣り合う2辺の中央位置に、夫々可動側クランプピン8a、8bが配置されている。この可動側クランプピン8a、8bは夫々リンクブロック12a、12bの上端部に形成されており、このリンクブロック12a、12bは回転テーブル11に対し、水平方向であって回転テーブル11の辺に平行な方向を揺動軸13a、13bとして揺動可能に支持されている。また、リンクブロック12a、12bの下端部は、回転テーブル11の回転中心側に若干張り出していて、この張り出し部12d、12eと回転テーブル11との間に、夫々圧縮バネ14a、14bが配置されている。この圧縮バネ14a、14bの弾性力により、リンクブロック12a、12bはその下部が回転テーブル11の回転外側に、またその上部が回転テーブル11の回転内側に付勢されている。
【0025】
固定側クランプピン9と可動側クランプピン8a、8bには、下方が回転テーブル11の回転中心側に向かうように傾斜するテーパ部15が形成されている。
【0026】
そして、リンクブロック12a、12bの揺動軸13a、13bよりも下方の部分に対向するようにして、クランプ解除用エアーシリンダ4a、4bが設置されている。このエアーシリンダ4a、4bのピストンロッドは進出するとその先端がリンクブロック12a、12bの下部に当接して、これを押し込むようになっている。このように、エアーシリンダ4a、4bのピストンロッドが進出すると、リンクブロック12a、12bの下部が押圧されて、リンクブロック12a、12bはその上部が外方になるように傾斜し、基板5と可動側クランプピン8a、8bとの係合が外れるようになっている。
【0027】
回転テーブル11の上方には上側洗浄ノズル1が設置され、斜め下方には下側洗浄ノズル2が設置されており、各洗浄ノズル1,2は基板5の中心を向いて配置されていて、洗浄液を基板5の夫々表面及び裏面に向けて噴射する。また、回転テーブル11の斜め上方と斜め下方にはそれぞれ上側熱風発生器6及び下側熱風発生器7がその熱風噴射方向を基板5の中心を向けて設置されており、熱風を基板5に噴射して、基板5を乾燥するようになっている。
【0028】
次に、本実施形態の動作について説明する。先ず、クランプ解除用エアーシリンダ4a、4bのピストンロッドが進出すると、このピストンロッドがリンクブロック12a、12bの下部を押圧し、リンクブロック12a、12bが圧縮バネ14a、14bの付勢力に抗して各揺動軸13a、13bを中心にして上部が外側になるように傾斜し、可動側クランプピン8a、8bが外側に開いた状態になる。この状態で、基板5を支持ピン10の上に載置し、基板5を3本の支持ピン10により支持させる。
【0029】
次に、クランプ解除用エアーシリンダ4a、4bのピストンロッドを退入させた状態にすると、リンクブロック12a、12bは圧縮バネ14a、14bの弾性力によりリンクブロック12a、12bの下部が外側に、上部が内側に向かうように傾斜し、リンクブロック12a、12bは起立した状態になる。このリンクブロック12a、12bが図4(a)に示す矢印方向に回動することにより、基板5の縁辺は、固定側クランプピン9及び可動側クランプピン8a、8bのテーパ部15に沿って上方に移動すると共に、その水平位置が可動側クランプピン8a、8bにより押圧されて基板5の側縁が1対の固定側クランプピン9に押し付けられ、図4(b)に示すように、基板5の中心の水平位置が回転テーブル11の中心位置と一致するように、基板5の水平位置が調整される。
【0030】
これにより、図4(b)に示すように、基板5は固定側クランプピン9と可動側クランプピン8a、8bとでクランプされる。基板5は、テーパ部15に沿って上昇しているので、基板5の裏面と支持ピン10の上面との間には隙間が形成される。
【0031】
次に、回転テーブル11は基板5を保持したままモータ3によって回転し、この基板5が回転している状態で、上側洗浄ノズル1と下側洗浄ノズル2とから洗浄液が基板5の表裏両面に向けて噴射され、基板5の表裏両面が洗浄される。
【0032】
次に、上側洗浄ノズル1と下側洗浄ノズル2とからの洗浄液の噴射を停止した後、上側熱風発生器6及び下側熱風発生器7から熱風を基板5に向けて噴射して基板5を乾燥する。このようにして、基板5の表裏両面を同時に且つ表裏両面を均一に洗浄乾燥することができる。
【0033】
なお、乾燥動作においては、上述の如く、乾燥ノズルから加熱された気体を噴射してもよく、又は常温の気体を噴射するか、若しくは気体を噴射せずに基板を回転させるだけで、基板を乾燥してもよい。
【0034】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図5は本実施形態を示す平面図、図6は図5のC−C線による断面図である。本実施形態は、図1の1対の可動側クランプピン8a、8b用の独立したリンクブロック12a、12bの代わりに、1個のリンクブロック12cを設けたものである。このリンクブロック12cは平面視で基板5の隣り合う2辺に対してクロスするように配置されており、同様に基板5の隣り合う2辺に対して傾斜する揺動軸13cを中心として揺動することができる。このリンクブロック12cの下端部が回転中心側に向けて張り出し、この張り出し部と回転テーブル11との間に、圧縮バネ14cが設置されている。リンクブロック12cの上端部に、基板5の隣り合う2辺に係合する可動側クランプ8a、8bが形成されている。また、ハウジング30の底壁には、エアーシリンダ4cがそのピストンロッドを上方に向けて配置されており、このエアーシリンダ4cのピストンロッドは、リンクブロック12cの下端の張り出し部を上方に押圧することにより、リンクブロック12cをその上部が外側に開くように傾動させることができる。
【0035】
本実施形態においては、1つの圧縮バネ14cの弾性力によってリンクブロック12cが揺動軸13cを中心にして起立する方向に揺動して2つの駆動側クランプピン8a、8bが基板5をクランプ動作し、1つの解除用エアーシリンダ4cによってリンクブロック12cが揺動軸13cを中心としてその上部が開く方向に傾斜してクランプ解除の動作をする。従って、本実施形態においては、構成部品を減らし、機構を簡素化できるという効果が得られる。
【0036】
なお、本実施形態では、クランプ解除用エアーシリンダ4cを、図1に示す実施形態と同様に、リンクブロックの側方に設けることも可能である。
【0037】
また、本発明においては、基板は上記実施形態のように、正方形に限らず、矩形又は円形等、種々の形状の基板の洗浄に適用することができる。
【0038】
更に、リンクブロック12a、12b、12cを揺動させる手段としては、エアーシリンダ4a、4b、4cによりリンクブロック12a、12b、12cの下部を押圧することに限らない。逆に、エアーシリンダ等により、リンクブロック12a、12b、12cの上部を引くようにしても良い。
【0039】
図7は、前記基板を、2方向から挟み込むクランプピン8a、8b、9が各方向について2個設けられており、夫々基板の縁辺の2箇所で接触している実施形態を示す図である。このように、2方向について、クランプピンを設けることもできる。
【0040】
また、洗浄物は、洗浄液、洗浄気体、又は洗浄用粒体等がある。更に、下方から基板を洗浄するときには、上方から基板を押さえるようにすると良い。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態に係るスピン洗浄装置を示す縦断面図である。
【図2】同じく、本実施形態のスピン洗浄装置を示す平面図であり、図2のA−A線による断面図が図1である。
【図3】同じく、本実施形態のスピン洗浄装置を示す縦断面図であり、図2のB−B線によるものである。
【図4】可動側クランプピン及び固定側クランプピンを示す拡大図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るスピン洗浄装置を示す平面図である。
【図6】同じく、他の実施形態に係るスピン洗浄装置を示す図5のC−C線による断面図である。
【図7】同じく、他の侍史形態に係るスピン洗浄装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 上側洗浄ノズル
2 下側洗浄ノズル
3 モータ
4a、4b、4c クランプ解除用エアーシリンダ
5 基板
6 上側熱風発生器
7 下側熱風発生器
8a、8b、8c 可動側クランプピン
9 固定側クランプピン
10 支持ピン
11 回転テーブル
12a、12b、12c リンクブロック
13a、13b、13c 揺動軸
14a、14b、14c 圧縮バネ
15 テーパ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持するテーブルと、前記基板の縁辺の少なくとも2箇所にテーパ部を当てて前記基板を上方に持ち上げる基板持上手段と、前記基板が持ち上げられた状態で前記基板を洗浄する基板洗浄手段と、を有することを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項2】
前記テーブルが回転テーブルであることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項3】
前記基板持上手段は、前記基板を、3方向から挟み込むクランプピンを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の基板洗浄装置。
【請求項4】
前記基板持上手段は、前記基板を、4方向から挟み込むクランプピンを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の基板洗浄装置。
【請求項5】
前記基板持上手段は、前記基板を、2方向から挟み込むクランプピンが各方向について2個設けられており、基板の縁辺の2箇所で接触していることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板洗浄装置。
【請求項6】
前記基板を上から押さえ、基板の下方から洗浄物を噴出させるものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
【請求項7】
前記洗浄物は、洗浄液、洗浄気体、又は洗浄用粒体であることを特徴とする請求項6に記載の基板洗浄装置。
【請求項8】
回転テーブルと、この回転テーブル上に立設され基板を載置する複数個の支持ピンと、前記回転テーブル上に立設された1又は2以上の固定側クランプピンと、前記回転テーブルに水平の揺動軸を中心として揺動可能に設置された1又は2以上のリンクブロックと、この各リンクブロックの上部に設けられた可動側クランプピンと、前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンにおける前記回転テーブルの回転中心側の面に設けられ下方が回転中心側になるように傾斜したテーパ部と、を有し、前記可動側クランプピンが前記固定側クランプピンに向けて移動するように前記リンクブロックが揺動することにより、前記回転テーブルの回転軸を中心として対向する固定側クランプピンと可動側クランプピンの前記テーパ部により前記基板の縁辺を挟んで前記基板を上方に持ち上げることを特徴とするスピン洗浄装置。
【請求項9】
前記リンクブロックの下端部には、前記回転テーブルの回転中心側に向けて張り出す張り出し部が設けられており、この張り出し部と回転テーブルとの間に圧縮バネが配置されていて、前記リンクブロックの上部を常時回転テーブルの回転中心側に向けて付勢していることを特徴とする請求項8に記載のスピン洗浄装置。
【請求項10】
前記リンクブロックの前記揺動軸よりも下方の部分を、回転テーブルの回転中心側に向けて押圧することができるエアシリンダが設けられており、このエアシリンダが前記リンクブロックを押圧することにより、前記リンクブロックをその上部が開くように傾斜させ、これにより、前記可動側クランプピンによる基板の係合が外れるようになっていることを特徴とする請求項8又は9に記載のスピン洗浄装置。
【請求項11】
前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンに挟持された基板の上方に前記基板の表面に向けて洗浄液を噴射する上側洗浄ノズルが配置され、前記基板の斜め下方に前記基板の裏面に向けて洗浄液を噴射する下側洗浄ノズルが配置されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のスピン洗浄装置。
【請求項12】
前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンに挟持された基板の斜め上方に前記基板の表面に向けて気体を噴射する上側乾燥装置が配置され、前記基板の斜め下方に前記基板の裏面に向けて気体を噴射する下側乾燥装置が配置されていることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のスピン洗浄装置。
【請求項13】
前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンは夫々2個であり、回転テーブルの回転中心を挟んで対向する位置に、固定側クランプと可動側クランプとが対向するように配置されていることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載のスピン洗浄装置。
【請求項14】
テーブル上に支持された基板の縁辺の少なくとも2箇所にテーパ部を当てて前記基板を上方に持ち上げることにより、前記基板が持ち上げられた状態で前記基板を洗浄することを特徴とする基板洗浄方法。
【請求項15】
回転テーブル上に立設された支持ピン上に基板を載置し、前記回転テーブル上に設置された複数対の固定側クランプピン及び可動側クランプピンの各対向面に設けられ上方が外方に傾斜したテーパ部により、前記基板の縁辺を係止し、前記可動側クランプピンを対向する前記固定側クランプピンに向けて移動させることにより、前記基板の縁辺を前記テーパ部に摺動させて前記基板を上方に移動させ、前記基板を前記支持ピンから上方に離隔させた状態で、前記基板を前記固定側クランプピン及び可動側クランプピンにより挟持して前記回転テーブルを回転させることにより、前記基板の表裏両面を洗浄することを特徴とするスピン洗浄方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−258212(P2008−258212A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−95756(P2007−95756)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】