説明

多重のノズルのガスクラスターイオンビームのシステム及び方法

開示されたものは、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)システム(100,100’100’’)において、プロセスガスの混合物、又は多重のプロセスガスの混合物、を導入するためのマルチ−ノズル及びスキマーの組み立て品、並びに基体(152,252)に層を成長させる、それを変更する、それを堆積させる、又はそれをドープするための動作の関連させられた方法である。多重のノズル及びスキマーの組み立て品は、少なくとも部分的にそれから単一のガスクラスタービーム(118)へと放出されたガスクラスタービームを合体させるために相互の近接で配置された、及び/又は、交差するガスクラスタービームのセットを形成するために、及び、ガススキマー(120)へと単一の及び/又は交差するガスクラスタービームを向けるために、単一の交差する点(420)に向かって各々のビームを収束させるために角度が付けられた少なくとも二つのノズル(116,1016,2110,2120,4110,4120,7010,7020)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を使用することで基体を照射するための多重のノズルを備えたシステム、及び、多重のノズルのGCIBシステムを使用することで基体において層をドープする、成長させる、堆積させる、又は変更するために基体を照射するための方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)は、基体において層ドープすること、エッチングすること、クリーニングすること、スムージングすること、及び成長させること又は堆積させることに使用される。この議論の目的のために、ガスクラスターは、標準的な温度及び圧力の条件下でガス状のものであるところの材料のナノのサイズにされた凝集物である。そのようなガスクラスターは、一緒にゆるく束縛されるところの、少数個から数千個の分子、又はより多いもの、を含む凝集物からなることがある。ガスクラスターは、電子の衝撃によってイオン化されることができるが、それは、ガスクラスターが制御可能なエネルギーの向けられたビームへと形成されることを許す。そのようなクラスターイオンは、各々、典型的には、電子の電荷の大きさ及びクラスターイオンの電荷状態を表すところのものと比べてより大きい又はそれに等しい整数の積によって与えられた正の電荷を帯びる。より大きいサイズにされたクラスターイオンは、なおも個々の分子当たりの適度なエネルギーを有するのみである一方で、クラスターイオン当たりの実質的なエネルギーを帯びることのそれらの能力の理由のために、しばしば最も有用なものである。イオンクラスターは、基体との衝撃で崩壊する。特定の崩壊させられたイオンクラスターにおける各々の個々の分子は、合計のクラスターのエネルギーの小さいフラクションのみを帯びる。その結果として、大きいイオンクラスターの衝撃の効果は、実質的なものであるが、しかし、非常に浅い表面の領域に限定される。これは、多様な表面の変更のプロセスについて、しかし、従来のイオンビームで処理することの特徴的なものであるところのより深いサブ表面の損傷を生じさせることの傾向無しに、ガスクラスターイオンを有効なものにする。
【0003】
従来のクラスターイオン源は、数千個の分子に到達することがあるところの各々のクラスターにおける分子の数でスケーリングする幅広いサイズの分布を有するクラスターイオンを生じさせる。原子のクラスターは、ノズルから真空への高い圧力のガスの断熱的な膨張の間における個々のガスの原子(又は分子)の凝結によって形成されることができる。小さい開口を備えたガススキマーは、クラスターのコリメートされたビームを生じさせるためにこの膨張するガスの流動のコアからの発散性の流れをストリップする。様々なサイズの中性のクラスターは、生じさせられると共にファンデルワールス(Van der Waals)力として知られた弱い原子間の力によって一緒に保持される。この方法は、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、窒素、酸素、二酸化炭素、六フッ化硫黄、一酸化窒素、一酸化二窒素、及びこれらのガスの混合物のような、多様なガスからのクラスターのビームを生じさせるために使用されてきたものである。工業的なスケールにおける基体のGCIBで処理するための数個の現れる用途は、半導体の分野におけるものである。ガスのGCIBで処理することが、幅広い多様性のガスクラスター源のガスを使用することで行われるとはいえ、それらの多数のものは、不活性なガスであると共に、多数の半導体の処理をする用途は、GCIBを形成するために、ときどき不活性の又は貴ガスとの組み合わせ又は混合物において、反応性の源のガスを使用する。ある一定のガス又はガス混合物の組み合わせは、それらの反応性のために、不適合性であると共に、それで、不適合性の問題を克服するところの要望が、GCIBシステムについて存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を使用することで基体を照射するための多重のノズルを備えた組み立て品及びシステム、並びに、多重のノズルのGCIBシステムを使用することで基体において層をドープする、成長させる、堆積させる、又は変更するために基体を照射するための関連させられた方法に関係する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ある実施形態に従って、ノズル及びスキマー組み立て品は、GCIBシステムにおける使用のために提供される。組み立て品は、多重のノズル、単一のガススキマー、並びに、ノズルのそれぞれの第一の及び第二のサブセットとの流体連結における第一の及び第二のガス供給装置を具備する。第一の及び第二のガス供給装置は、ノズルのそれぞれの第一の及び第二のサブセットへ異なるガス混合物を届けるために構成される。多重のノズルは、単一のガスクラスタービームへとそれらから放出されたガスクラスタービームを少なくとも部分的に合体させるために及びガススキマーへとビームを向けるために相互の近接近に配置される。さらなる実施形態に従って、ノズル及びスキマー組み立て品、イオナイザー、並びに基体のホルダーを具備するGCIBシステムは、提供される。
【0006】
別の実施形態に従って、ノズル及びスキマー組み立て品は、GCIBシステムにおける使用のために提供されるが、組み立て品は、多重のノズル、単一のガススキマー、及びノズルとの流体連結における少なくとも一つのガス供給装置を具備する。ノズルは、交差するガスクラスタービームのセットを形成するために単一の交差する点に向かって各々のビームの軸を収束させるために及びガススキマーへとビームを向けるために角度が付けられる。少なくとも一つのガス供給装置は、それへ第一のガス混合物を供給するためのノズルの第一のサブセットとの流体連結における第一のガス供給装置、及び自由選択で第二のガス混合物を供給するための第二のガス供給装置を含むが、それにおいてノズルの第二のサブセットは、第一のガス混合物又は第二のガス混合物のいずれかを受けるために構成される。さらなる実施形態に従って、ノズル及びスキマー組み立て品、イオナイザー、並びに基体のホルダーを具備するGCIBシステムは、提供される。
【0007】
ある実施形態に従って、方法は、基体を照射するための多重のノズルのGCIBシステムを動作させるために提供されるが、多重のノズル、単一のガススキマー、並びにノズルのそれぞれの第一の及び第二のサブセットとの流体連結における第一の及び第二のガス供給装置を有する多重のノズル組み立て品を提供すること、基体をロードすること、単一のガスクラスタービームを形成するために第一の及び第二のガス供給装置からノズルの第一の及び第二のサブセットへそれぞれの第一の及び第二のガス混合物を流動させること、ガススキマーを通じてビームを向けること及びGCIBを形成するためにガスクラスタービームをイオン化すること、GCIBを加速すること、並びに、それにおいて層をドープする、成長させる、堆積させる、又は変更するために基体を照射することのステップを具備する。第一の及び第二のガス混合物は、異なるものであると共に、多重のノズルは、単一のガスクラスタービームへとそれらから放出されたガスクラスタービームを少なくとも部分的に合体させるために相互の近接近に配置される。さらなる実施形態に従って、基体は、基体の少なくとも一つの領域において層を成長させること又は堆積させることによって浅いトレンチの絶縁(STI)の構造を形成するためにGCIBで照射される。なおもさらなる実施形態に従って、方法は、第一のガス供給装置からのケイ素を含有するガス混合物を流動させること及び第二のガス供給装置からの酸素を含有するガス混合物を流動させることを含むが、それにおいて、形成された層は、SiOのSTIの構造である。
【0008】
別の実施形態に従って、方法は、基体を照射するための多重のノズルのGCIBシステムを動作させるために提供される。方法は、多重のノズル、単一のガススキマー、及びノズルと流体連結における少なくとも一つのガス供給装置を有する多重のノズル組み立て品を提供することのステップを具備する。ノズルは、交差するガスクラスタービームのセットを形成するために単一の交差する点に向かって各々のビームの軸を収束させるために角度が付けられる。少なくとも一つのガス供給装置は、それへ第一のガス混合物を供給するためのノズルの第一のサブセットとの流体連結における第一のガス供給装置、及び自由選択で第二のガス混合物を供給するための第二のガス供給装置を含む。方法は、基体をロードすること、交差するビームを形成するために第一のガス供給装置からノズルの第一のサブセットを通じて第一のガス混合物を流動させること及びそれぞれの第一の及び第二のガス供給装置からノズルの第二のサブセットを通じて第一の又は第二のガス混合物のいずれかを流動させること、GCIBを形成するために交差するビームをイオン化すること、GCIBを加速すること、並びに、それにおいて層をドープする、成長させる、堆積させる、又は変更するために基体を照射することのステップをさらに含む。さらなる実施形態に従って、基体は、基体の少なくとも一つの領域において層を成長させること又は堆積させることによって浅いトレンチの絶縁(STI)の構造を形成するためにGCIBで照射される。なおもさらなる実施形態に従って、方法は、第一のガス供給装置からケイ素を含有するガス混合物を流動させること、及び、第二のガス供給装置から酸素を含有するガス混合物を流動させることを含むが、それにおいては、形成された層は、SiOのSTIの構造である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
発明及びそれの付帯の利点の多数のもののより完全な認識は、特に付随する図面との合同で考慮されたとき、後に続く詳細な記載を参照して容易に明白なものになることになるが、それら図面においては、以下のようなものである。
【図1】図1は、発明のある実施形態と一致した多重のノズルのGCIBシステムの概略的なものである。
【図2】図2は、発明の別の実施形態と一致した多重のノズルのGCIBシステムの概略的なものである。
【図3】図3は、発明のなおも別の実施形態と一致した多重のノズルのGCIBシステムの概略的なものである。
【図4】図4は、GCIBシステムにおける使用のためにイオナイザーのある実施形態の概略的なものである。
【図5】図5−9は、多重のノズル、単一の又は多重のガス供給装置、を具備すると共に、それらの間に提供された様々なガスの流動の相互連結を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図6】図5−9は、多重のノズル、単一の又は多重のガス供給装置、を具備すると共に、それらの間に提供された様々なガスの流動の相互連結を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図7】図5−9は、多重のノズル、単一の又は多重のガス供給装置、を具備すると共に、それらの間に提供された様々なガスの流動の相互連結を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図8】図5−9は、多重のノズル、単一の又は多重のガス供給装置、を具備すると共に、それらの間に提供された様々なガスの流動の相互連結を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図9】図5−9は、多重のノズル、単一の又は多重のガス供給装置、を具備すると共に、それらの間に提供された様々なガスの流動の相互連結を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図10A】図10A−12Bは、多重のノズルの様々な配置を描くと共に、様々なノズルの配置を収容するための様々なガススキマーの断面の形状を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の断面の図である。
【図10B】図10A−12Bは、多重のノズルの様々な配置を描くと共に、様々なノズルの配置を収容するための様々なガススキマーの断面の形状を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の断面の図である。
【図10C】図10A−12Bは、多重のノズルの様々な配置を描くと共に、様々なノズルの配置を収容するための様々なガススキマーの断面の形状を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の断面の図である。
【図11A】図10A−12Bは、多重のノズルの様々な配置を描くと共に、様々なノズルの配置を収容するための様々なガススキマーの断面の形状を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の断面の図である。
【図11B】図10A−12Bは、多重のノズルの様々な配置を描くと共に、様々なノズルの配置を収容するための様々なガススキマーの断面の形状を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の断面の図である。
【図12A】図10A−12Bは、多重のノズルの様々な配置を描くと共に、様々なノズルの配置を収容するための様々なガススキマーの断面の形状を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の断面の図である。
【図12B】図10A−12Bは、多重のノズルの様々な配置を描くと共に、様々なノズルの配置を収容するための様々なガススキマーの断面の形状を有する、多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の断面の図である。
【図13A】図13A−Dは、ガスクラスタービームが主要なGCIBの軸に沿った点で交差するように内方へ向く角度で取り付けられたノズルを備えた多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図13B】図13A−Dは、ガスクラスタービームが主要なGCIBの軸に沿った点で交差するように内方へ向く角度で取り付けられたノズルを備えた多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図13C】図13A−Dは、ガスクラスタービームが主要なGCIBの軸に沿った点で交差するように内方へ向く角度で取り付けられたノズルを備えた多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図13D】図13A−Dは、ガスクラスタービームが主要なGCIBの軸に沿った点で交差するように内方へ向く角度で取り付けられたノズルを備えた多重のノズルの組み立て品の様々な実施形態の概略的なものである。
【図14】図14は、多重のノズルを備えたGCIBシステムを動作させるための方法のある実施形態のフローチャートである。
【図15】図15は、多重のノズルを備えたGCIBシステムを使用する浅いトレンチの絶縁(STI)の構造の形成のための方法のある実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
後に続く記載において、発明の徹底的な理解をすることを容易にする為に、及び、説明の及び限定ではない目的のために、度量衡学システムの特定の幾何学的配置並びに様々な構成部品及びプロセスの記載のような、具体的な詳細は、述べられる。しかしながら、発明がこれらの具体的な詳細から逸脱するところの他の実施形態において実践されることがあることは、理解されるべきことである。
【0011】
今図1を参照すると、層を変更する、堆積させる、成長させる、又はドープするためのGCIBで処理するシステム100は、ある実施形態に従って描かれる。GCIBで処理するシステム100は、真空ベッセル102、基体のホルダー150、その上で処理されるための基体152が添えられること、並びに真空ポンピングシステム170A、170B、及び170Cを具備する。基体152は、半導体の基体、ウェハ、フラットパネルディスプレイ(FPD)、液晶ディスプレイ(LCD)、又はいずれの他の工作物でもあることができる。GCIBで処理するシステム100は、基体152を取り扱うためのGCIBを生じさせるように構成される。
【0012】
まだ図1におけるGCIBで処理するシステム100を参照すると、真空ベッセル102は、低減された圧力の囲いを提供するために、三つの連結するチャンバー、名付けて、源チャンバー104、イオン化/加速チャンバー106、及びプロセシングチャンバー108を具備する。三つのチャンバーは、それぞれ、真空ポンピングシステム170A、170B、及び170Cによって適切な動作する圧力まで排気される。三つの連結するチャンバー104、106、108において、GCIBが、第二のチャンバー(イオン化/加速チャンバー106)において形成されることができる一方で、ガスクラスタービームは、第一のチャンバー(源チャンバー104)において形成されることができるが、それにおいては、ガスクラスタービームは、イオン化されると十最も少ないときで少なくともに加速される。そして、第三のチャンバー(プロセシングチャンバー108)において、加速されたGCIBは、基体152を取り扱うために利用されることがある。
【0013】
図1の例示的な実施形態において、GCIBで処理するシステム100は、二つのガス供給装置115、1015及び二つのノズル116、1016を具備する。二と比べて異なるノズルの数及び二と比べて異なるガス供給装置の数を有する追加的な実施形態は、より後に議論されることになるが、それらの全ては、発明の範囲内に属する。二つのガス供給装置115及び1015の各々は、それぞれ、二つのよどみチャンバー116及び1016、並びに、ノズル110及び1010、の一つに接続される。第一のガス供給装置115は、第一のガスの源111、第二のガスの源112、第一のガス制御バルブ113A、第二のガス制御バルブ113B、及びガスを計測するバルブ113を具備する。例えば、第一のガスの源111に貯蔵された第一のガス組成物は、圧力の下で第一のガス制御バルブ113Aを通じてガスを計測するバルブ113へ入れられる。追加として、例えば、第二のガスの源112に貯蔵された第二のガス組成物は、圧力の下で第二のガス制御バルブ113Bを通じてガスを計測するバルブ113へ入れられる。さらに、例えば、第一のガス供給装置115の、第一のガス組成物若しくは第二のガス組成物、又はそれら両方は、凝縮可能な不活性なガス、キャリアガス又は希釈ガスを含むことができる。例えば、不活性なガス、キャリアガス、又は希釈ガスは、貴ガス、即ち、He、Ne、Ar、Kr、Xe、又はRnを含むことができる。
【0014】
同様に、第二のガス供給装置1015は、第一のガスの源1011、第二のガスの源1012、第一のガス制御バルブ1013A、第二のガス制御バルブ1013B、及びガスを計測するバルブ1013を具備する。例えば、第一のガスの源1011に貯蔵された第一のガス組成物は、第一のガス制御バルブ1013Aを通じてガスを計測するバルブ1013までの圧力の下で入れられる。追加として、例えば、第二のガスの源1012に貯蔵された第二のガス組成物は、第二のガス制御バルブ1013Bを通じてガスを計測するバルブ1013まで圧力の下で入れられる。さらに、例えば、第二のガス供給装置1015の、第一のガス組成物若しくは第二のガス組成物、又はそれら両方は、凝縮可能な不活性のガス、キャリアガス、又は希釈ガスを含むことができる。例えば、不活性なガス、キャリアガス、又は希釈ガスは、貴ガス、即ち、He、Ne、Ar、Kr、Xe、又はRnを含むことができる。
【0015】
さらには、第一のガスの源111及び1011、並びに第二のガスの源112及び1012は、各々、イオン化されたクラスターを生じさせるために利用される。第一の及び第二のガスの源111、1011、112、及び1012の材料の組成物は、主たる原子の(又は分子の)種、即ち、層をドープする、堆積させる、変更する、又は成長させるために導入されることが望まれた第一の及び第二の原子の構成要素、を含む。
【0016】
第一のガス組成物及び/又は第二のガス組成物を具備する高い圧力の凝縮可能なガスは、第一のガス供給装置115からガスフィードチューブ114を通じてよどみチャンバー116へと導入されると共に、適当に整形されたノズル110を通じて実質的により低い圧力の真空へと射出される。よどみチャンバー116から源チャンバー104のより低い圧力の領域への高い圧力の凝縮可能なガスの膨張の結果として、ガスの速度は、超音速のスピードまで加速すると共に、ガスクラスタービームは、ノズル110から発出する。
【0017】
同様に、第一のガス組成物及び/又は第二のガス組成物を具備する高い圧力の凝縮可能なガスは、第二のガス供給装置1015からガスフィードチューブ1014を通じてよどみチャンバー1016へと導入されると共に、適当に整形されたノズル1010を通じて実質的により低い圧力の真空へと射出される。よどみチャンバー1016から源チャンバー104のより低い圧力の領域への高い圧力の凝縮可能なガスの膨張の結果として、ガスの速度は、超音速のスピードまで加速すると共に、ガスクラスタービームは、ノズル1010から発出する。
【0018】
ノズル110及び1010は、ノズル110、1010によって発生させられた個々のガスクラスタービームが、ガススキマー120に到達する前に源チャンバー104の真空の環境において単一のガスクラスタービーム118へと実質的に合体するような近接近に取り付けられる。ガスクラスタービーム118の化学的な組成は、ノズル110及び1010を介して注入された、第一の及び第二のガス供給装置115及び1015によって提供された組成物の混合物を表す。
【0019】
静的なエンタルピーとしてジェットの固有の冷却することは、動力学的なエネルギーに交換されるが、それは、ジェットにおける膨張から結果として生じると共に。ガスのジェットの一部分が凝縮することを引き起こすと共に、クラスターを有するガスクラスタービーム118を形成するが、各々は数個から数千個までの弱く束縛された原子又は分子からなる。源チャンバー104及びイオン化/加速チャンバー106の間におけるノズル110及び1010の出口から下流に位置決めされた、ガススキマー120は、クラスターを形成してしまったものであることがあるところの、ガスクラスタービーム118のコアにおけるガスの分子から、クラスターへと凝縮してしまったものではないことがあるところの、ガスクラスタービーム118の周辺のエッジにおけるガスの分子を部分的に分離する。他の理由の中で、ガスクラスタービーム118の一部分のこの選択は、下流の領域における圧力の低減に至ることができるが、そこでは、より高い圧力は、不利益なものであるこがある(例.イオナイザー122、及びプロセシングチャンバー108)。さらには、ガススキマー120は、イオン化/加速チャンバー106に入るガスクラスタービームについての初期の寸法を定義する。
【0020】
第一の及び第二のガス供給装置115及び1015は、よどみチャンバー116及び1016へ導入されたガス混合物のよどみ圧力及び温度を独立に制御するように構成されることができる。温度の制御は、(示されたものではない)各々のガス供給装置における適切な温度制御システム(例.ヒーター及び/又はクーラー)の使用によって達成されることができる。追加として、マニピュレーター117は、例えば、よどみチャンバー116を介して、ノズル110へ機械的に結合させられることがあるが、マニピュレーター117が、ノズル1010から独立してガススキマー120に関して、結合させられたノズル110を位置決めするように構成される。同様にして、マニピュレーター1017は、例えばよどみチャンバー1016を介して、ノズル1010へ機械的に結合させられるが、マニピュレーター1017が、ノズル110から独立して、ガススキマー120に関して、結合させられたノズル1010を位置決めするように構成される。このように、多重のノズルの組み立て品における各々のノズルは、単一のガススキマー120と向かい合って、適切な位置決めをすることのために別個に操縦されることがある。
【0021】
ガスクラスタービーム118が、源チャンバー104において形成されてしまった後で、ガスクラスタービーム118における構成要素のガスクラスターは、GCIB128を形成するためにイオナイザー122によってイオン化される。イオナイザー122は、一つの又はより多いフィラメント124から電子を生じさせるところの電子衝撃イオナイザーを含むことがあるが、それらは、イオン化/加速チャンバー106の内側でガスクラスタービーム118におけるガスクラスターと衝突するために加速されると共に向けられる。ガスクラスターとの衝突の衝撃で、十分なエネルギーの電子は、イオン化された分子を発生させるためにガスクラスターにおける分子から電子を射出する。ガスクラスターのイオン化は、一般には正味の正の電荷を有する、ある粒子数の帯電させられたガスクラスターのイオンに至ることができる。
【0022】
図1に示されたように、ビーム電子機器130は、GCIB128をイオン化する、抽出する、加速する、及び集束させるために、利用される。ビーム電子機器130は、イオナイザーのフィラメント124を加熱するために電圧Vを提供するところのフィラメントの動力供給装置136を含む。
【0023】
追加として、ビーム電子機器130は、イオナイザー122からクラスターイオンを抽出するところのイオン化/加速チャンバー106における適切にバイアスがかけられた高い電圧の電極126のセットを含む。そして、高い電圧の電極126は、望まれたエネルギーまで抽出されたクラスターイオンを加速すると共にGCIB128を定義するためにそれらを集束させる。GCIB128におけるクラスターイオンの動力学的なエネルギーは、典型的には、約1000電子ボルト(1keV)から数十keVまでの範囲にわたる。例えば、GCIB128は、1から100keVまで加速されることができる。
【0024】
図1に図解されたように、ビーム電子機器130は、イオナイザーのフィラメント124から放出された電子を加速すると共に電子がガスクラスタービーム118におけるガスクラスターに衝撃を与えることを引き起こすためにイオナイザー122の陽極へ電圧Vを提供するところの陽極の動力供給装置134をさらに含むが、それは、クラスターイオンを生じさせる。
【0025】
追加として、図1に図解されたように、ビーム電子機器130は、イオナイザー122のイオン化する領域からイオンを抽出するために及びGCIB128を形成するために高い電圧の電極126の少なくとも一つにバイアスをかけるために電圧Vを提供するところの抽出の動力供給装置138を含む。例えば、抽出の動力供給装置138は、イオナイザー122の陽極の電圧と比べてより少ない又はそれに等しいものであるところの高い電圧の電極126の第一の電極へ電圧を提供する。
【0026】
さらには、ビーム電子機器130は、約VAcc電子ボルト(eV)に等しい合計のGCIBの加速エネルギーに帰着するために、イオナイザー122に関して高い電圧の電極126の一つにバイアスをかけるために電圧VAccを提供するところの加速器の動力供給装置140を含むことができる。例えば、加速器の動力供給装置140は、イオナイザー122の陽極の電圧及び第一の電極の抽出の電圧と比べてより少ない又はそれに等しいものであるところの高い電圧の電極126の第二の電極へ電圧を提供する。
【0027】
さらになおも、ビーム電子機器130は、GCIB128を集束させるためにあるポテンシャル(例.VL1及びVL2)で高い電圧の電極126のいくつかにバイアスをかけるために提供されることがあるところのレンズの動力供給装置142、144を含むことができる。例えば、レンズの動力供給装置142は、イオナイザー122の陽極の電圧、第一の電極の抽出の電圧、及び第二の電極の加速器の電圧と比べてより少ない又はそれに等しいものであるところの高い電圧の電極126の第三の電極へ電圧を提供することができると共に、レンズの動力供給装置144は、イオナイザー122の陽極の電圧、第一の電極の抽出の電圧、第二の電極の加速器の電圧、及び第三の電極の第一のレンズの電圧と比べてより少ない又はそれに等しいものであるところの高い電圧の電極126の第四の電極へ電圧を提供することができる。
【0028】
イオン化及び抽出のスキームの両方における多数の変形物が、使用されることがあることに留意すること。ここに記載されたスキームが、発明の目的のために有用なものである一方で、別の抽出のスキームは、VAccにイオナイザー及び抽出の電極(又は抽出の光学部品)の第一の素子を置くことを伴う。これは、典型的には、イオナイザーの動力供給装置についての制御電圧のファイバー光学部品のプログラミングを要求するが、しかしより単純な全体的な光学部品の列を作り出す。ここに記載された発明は、イオナイザー及び抽出レンズにバイアスをかけることの詳細にかかわらず、有用なものである。
【0029】
高い電圧の電極126の下流におけるイオン化/加速チャンバー106におけるビームフィルター146は、プロセシングチャンバー108に入るところのフィルター処理されたプロセスGCIB128Aを定義するためにGCIB128からのモノマー又はモノマー及び軽いクラスターイオンを除去するために利用されることができる。一つの実施形態において、ビームフィルター146は、100個又はより少ない原子若しくは分子又はそれら両方を有するクラスターの数を実質的に低減する。ビームフィルター146は、フィルター処理するプロセスにおいて助けとなるためにGCIB128に対して磁気の場を課すための磁石の組み立て品を具備することがある。
【0030】
まだ図1を参照すると、ビームゲート148は、イオン化/加速チャンバー106におけるGCIB128の経路に配される。ビームゲート148は、GCIB128がプロセスGCIB128Aを定義するためにイオン化/加速チャンバー106からプロセシングチャンバー108へ通ることが許されるところの開いた状態、及び、GCIB128がプロセシングチャンバー108に入ることをブロックされるところの閉じられた状態を有する。制御ケーブルは、制御システム190からビームゲート148へ制御信号を伝導する。制御信号は、開いた又は閉じられた状態の間でビームゲート148を制御可能に切り替える。
【0031】
ウェハ若しくは半導体ウェハ、フラットパネルディスプレイ(FPD)、液晶ディスプレイ(LCD)、又はGCIBで処理することによって処理されるための他の基体であることがあるところの、基体152は、プロセシングチャンバー108におけるプロセスGCIB128Aの経路に配される。大部分の用途が、空間的に均一な結果を伴って大きい基体の処理をすることを企図するという理由のために、スキャニングシステムは、空間的に均質な結果を生じさせるために大きいエリアにわたってプロセスGCIB128Aを均一にスキャンするために望ましいものであることがある。
【0032】
X−スキャンのアクチュエーター160は、(紙の平面の中への及びそれの外への)X−スキャンの運動の方向における基体のホルダー150の線形の運動を提供する。Y−スキャンのアクチュエーター162は、Y−スキャンの運動の方向164における基体のホルダー150の線形の運動を提供するが、それは、典型的には、X−スキャンの運動に対して直交するものである。X−スキャニング及びY−スキャニングの運動の組み合わせは、基体152の処理をするためのプロセスGCIB128Aによる基体152の表面の均一な(又はさもなければプログラムされた)照射を引き起こすために、プロセスGCIB128Aを通じたラスター様のスキャニングの運動において、基体のホルダー150によって保持された、基体152を並進させる。
【0033】
基体のホルダー150は、プロセスGCIB128Aが、基体152の表面に関してビームの入射の角度166を有するように、プロセスGCIB128Aの軸に関してある角度で基体152を配する。ビームの入射の角度166は、90度又はいくらかの他の角度であることがあるが、しかし典型的には90度又は90度に近いものである。Y−スキャニングの間に、基体152及び基体のホルダー150は、示された位置から、それぞれ、指示子152A及び150Aによって指し示された代わりの位置“A”へ移動する。二つの位置の間で移動する際に、基体152が、プロセスGCIB128Aを通じてスキャンされると共に、両方の極端な位置において、プロセスGCIB128Aの経路の外に完全に移動させられる(オーバースキャンされる)ことに注意すること。図1に明示的に示されたものではないとはいえ、類似のスキャニング及びオーバースキャンは、(典型的には)直交するX−スキャンの運動の方向において(紙の平面の中で及び外で)行われる。
【0034】
ビーム電流センサー180は、基体のホルダー150がプロセスGCIB128Aの経路の外へスキャンされるときプロセスGCIB128Aの試料をさえぎるために、プロセスGCIB128Aの経路において基体のホルダー150を越えて配されることがある。ビーム電流センサー180は、典型的には、ビームの入口の開口部を除いて閉じられた、ファラデーカップ又は同様のものであると共に、典型的には、電気的に絶縁するマウント182で真空ベッセル102の壁に添えられる。
【0035】
図1に示されたように、制御システム190は、電気的なケーブルを通じてX−スキャンアクチュエーター160及びY−スキャンアクチュエーター162に接続すると共に、プロセスGCIB128Aの中へ又はそれの外へ基体152を置く為に及びプロセスGCIB128Aによる基体152の望まれた処理をすることを達成するためにプロセスGCIB128Aに相対的に均一に基体152をスキャンする為にX−スキャンアクチュエーター160及びY−スキャンアクチュエーター162を制御する。制御システム190は、電気的なケーブルの方式でビーム電流センサー180によって収集されたサンプリングされたビーム電流を受けると共に、それによって、GCIBをモニターすると共に、予め決められた線量が届けられてしまったときプロセスGCIB128Aから基体152を取り除くことによって基体152によって受けられたGCIBの線量を制御する。
【0036】
図2に示された実施形態において、GCIBで処理するシステム100’は、図1の実施形態に類似のものであると共に、二つの軸において基体252を保持すると共に移動させるために動作可能なX−Yの位置決めをするテーブル253をさらに具備することができるが、プロセスGCIB128Aに相対的に基体252を有効にスキャンするものである。例えば、X−運動は、紙の平面の中へ及びそれの外への運動を含むことができると共に、Y−運動は、方向264に沿った運動を含むことができる。
【0037】
プロセスGCIB128Aは、基体252の表面における射影された衝撃の領域286で、及び、基体252の表面に関するビームの入射の角度266で、基体252に衝撃を与える。X−Y運動によって、X−Yの位置決めをするテーブル253は、表面のあらゆる領域が、プロセスGCIB128Aによる処理をするための射影された衝撃の領域286と一致するように作られることがあるように、プロセスGCIB128Aの経路において基体252の表面の各々の部分を位置決めすることができる。X−Yコントローラー262は、X−軸及びY−軸の方向の各々における位置及び速度を制御するために電気的なケーブルを通じてX−Yの位置決めをするテーブル253へ電気的な信号を提供する。X−Yコントラーラー262は、電気的なケーブルを通じて制御システム190からの制御信号を受けると共にそれによって動作可能なものである。X−Yの位置決めをするテーブル253は、射影された衝撃の領域286内の基体252の異なる領域を位置決めするために従来のX−Yテーブルで位置決めをするテクニックに従った連続的な運動によって又は段階的な運動によって移動する。一つの実施形態において、X−Yの位置決めをするテーブル253は、プロセスGCIB128AによってGCIBで処理するために射影された衝撃の領域286を通じて基体252のいずれの部分をもプログラム可能な速度でスキャンするために制御システム190によってプログラム可能に動作可能なものである。
【0038】
位置決めをするテーブル253の基体を保持する表面254は、電気的に伝導性のものであると共に制御システム190によって動作させられた線量計測のプロセッサへ接続される。位置決めをするテーブル253の電気的に絶縁する層255は、位置決めをするテーブル253のベース部分260から基体252及び基体を保持する表面254を絶縁する。衝突するプロセスGCIB128Aによって基体252に誘導された電荷は、基体252及び基体を保持する表面254を通じて伝導されると共に、信号は、線量計測の測定のために位置決めをするテーブル253を通じて制御システム190に結合させられる。線量計測の測定は、GCIBで処理する線量を決定するためにGCIB電流を統合するための統合する手段を有する。ある一定の状況の下で、時々電子フラッドと称される、電子の(示されたものではない)ターゲットを中性化する源は、プロセスGCIB128Aを中性化するために使用されることがある。そのような事例において、(示されたものではない、しかし、図1におけるビーム電流センサー180に類似のものであることがあるところの)ファラデーカップは、電荷の追加された源にもかかわらず正確な線量計測を保証するために使用されることがあるが、理由は、典型的なファラデーカップが高いエネルギーの正のイオンのみが入ると共に測定されることを許容するということである。
【0039】
動作において、制御システム190は、プロセスGCIB128Aで基体252を照射するためにビームゲート148の開くことを信号で通信する。制御システム190は、基体252によって受けられた累積された線量を計算する為に基体252によって収集されたGCIB電流の測定をモニターする。基体252によって受けられた線量が、予め決定された線量に到達するとき、制御システム190は、ビームゲート148を閉じると共に、基体の処理をすることは、完全なものである。基体252の与えられたエリアについて受けられたGCIBの線量の測定に基づいて、制御システム190は、基体252の異なる領域を取り扱うために適当なビームの休止時間を達成する為にスキャン速度を調節することができる。
【0040】
代わりに、プロセスGCIB128Aは、基体252の表面にわたって固定されたパターンにおいて一定の速度でスキャンされることがある、しかしながら、GCIBの強度は、試料へ故意に不均一な線量を届けるために変調される(Z−軸の変調と称されることがある)。GCIBの強度は、GCIBの源の供給装置からのガスの流動を変動させること、フィラメントの電圧Vを変動させること若しくは陽極の電圧Vを変動させること、レンズの電圧VL1及び/又はVL2を変動させることによってレンズのフォーカスを変調すること、又は、可変なビームブロック、調節可能なシャッター、若しくは可変な開口でGCIBの一部分を機械的にブロックすること、のいずれかによってイオナイザー122を変調すること、を含む、多様な方法のいずれのものによってもGCIBで処理するシステム100’において変調されることがある。変調することの変動は、連続的なアナログの変動であることがある、又は、時間で変調されたスイッチング若しくはゲーティングであることがある。
【0041】
プロセシングチャンバー108は、もと場所の度量衡学システムをさらに含むことがある。例えば、もとの場所の度量衡学システムは、それぞれ、入射の光学的な信号284で基体252を照明するように及び基体252からの散乱された光学的な信号288を受信するように構成された光学的な送信機280及び光学的な受信機282を有する光学的な診断のシステムを含むことがある。光学的な診断のシステムは、プロセシングチャンバー108の中へ及びそれの外へ入射の光学的な信号284及び散乱された光学的な信号288の通過を許すための光学的な窓を具備する。さらには、光学的な送信機280及び光学的な受信機282は、それぞれ、送信する及び受信する光学部品を具備することがある。光学的な送信機280は、制御システム190からの制御する電気的な信号を受信すると共に、それに対して応答するものである。光学的な受信機282は、制御システム190へ測定の信号を戻す。
【0042】
もとの場所の度量衡学システムは、GCIBで処理することの進行をモニターするように構成されたいずれの機器をも具備することがある。一つの実施形態に従って、もとの場所の度量衡学システムは、光学的な散乱計測システムを構成することがある。散乱計測システムは、Therma−Wave,Inc.(1250 Reliance Way,Fre,pmt,CA94539)又はNanometrics,inc.(1550 Buckeye Drive,Milpitas,CA95035)から商業的に入手可能な、ビームプロファイル偏光解析法(偏光解析器)及びビームプロファイル反射計測(反射計)を組み込む、散乱計を含むことがある。
【0043】
たとえば、もとの場所の度量衡学システムは、GCIBで処理するシステム100’における取り扱いのプロセスの実行から結果として生じるプロセスの性能のデータを測定するように構成された集積された光学的なディジタルプロフィロメトリー(iODP)の散乱計測モジュールを含むことがある。度量衡学システムは、例えば、取り扱いのプロセスから結果として生じる度量衡学データを測定する又はモニターすることがある。度量衡学データは、例えば、プロセスレート、相対的なプロセスレート、特徴のプロファイルの角度、限界寸法、特徴の厚さ又は深さ、特徴の形状、等のような、取り扱いのプロセスを特徴付けるところのプロセスの性能のデータを決定するために利用されることができる。例えば、方向性をもって基体に材料を堆積させるためのプロセスにおいて、プロセスの性能のデータは、特徴(即ち、ビア、ライン、等)における上部の、中部の、又は下部のCDのような、限界寸法(CD)、特徴の深さ、材料の厚さ、側壁の角度、側壁の形状、堆積のレート、相対的な堆積のレート、それのいずれのパラメーターの空間的な分布、それのいずれの空間的な分布の均一性をも特徴付けるためのパラメーター、等を含むことができる。制御システム190からの制御信号を介してX−Yの位置決めをするテーブル253を動作させると、もとの場所の度量衡学システムは、基体252の一つの又はより多い特性をマッピングすることができる。
【0044】
図3に示された実施形態において、GCIBで処理するシステム100’’は、図1の実施形態に類似のものであると共に、例えば、イオン化/加速チャンバー106の出口の領域に又はそれの近くに位置決めされた圧力セルチャンバー350をさらに具備することができる。圧力セルチャンバー350は、圧力セルチャンバー350における圧力を上昇させるために圧力セルチャンバー350へバックグラウンドのガスを供給するように構成された不活性なガスの源352及び圧力セルチャンバー350における上昇させられた圧力を測定するように構成された圧力センサー354を具備する。
【0045】
圧力セルチャンバー350は、変更させられたプロセシングGCIB128A’を生じさせるためにGCIB128のビームのエネルギー分布を変更するように構成されることがある。ビームのエネルギー分布のこの変更は、GCIBの少なくとも一部分が、増加させられた圧力の領域を横断するように、圧力セルチャンバー350内の増加させられた圧力の領域を通じたGCIBの経路に沿ってGCIB128を向けることによって達成される。ビームのエネルギー分布に対する変更の程度は、GCIBの経路の少なくとも一部分
に沿った圧力−距離の積分によって特徴付けられることがあるが、ここで距離(又は圧力セルチャンバー350の長さ)は、経路の長さ(d)によって指し示される。圧力−距離の積分の値が、(圧力及び/又は経路の長さ(d)を増加させることによってかのいずれかで)増加させられるとき、ビームのエネルギー分布は、広げられると共に、ピークのエネルギーは、減少させられる。圧力−距離の積分の値が、(圧力及び/又は経路の長さ(d)を減少させることによってかのいずれかで)減少させられるとき、ビームのエネルギー分布は、狭くされると共に、ピークのエネルギーは、増加させられる。圧力セルの設計のさらなる詳細は、METHOD AND APPARATUS FOR IMPROVED PROCESSING WITH A GAS−CLUSTER ION BEAMと題された米国特許第7,060,989号から決定されることがある。
【0046】
制御システム190は、マイクロプロセッサー、メモリー、及び、GCIBプロセシングシステム100(又は100’、100’’)からの出力をモニターするのみならず、GCIBプロセシングシステム100(又は100’、100’’)へ入力を通信すると共に活動させるために十分な制御電圧を発生させることが可能なディジタルI/Oポートを具備する。その上、制御システム190は、結合させられることができると共に、真空ポンピングシステム170A、170B、及び170C、第一のガスの源111及び1011、第二のガスの源112及び1012、第一のガス制御バルブ113A及び1013A、第二のガス制御バルブ113B及び1013B、ビーム電子機器130、ビームフィルター146、ビームゲート148、X−スキャンアクチュエーター160、Y−スキャンアクチュエーター162、並びにビーム電流センサー180と情報を交換することができる。例えば、メモリーに記憶されたプログラムは、基体152においてGCIBプロセスを行う為にプロセスのレシピに従ってGCIBプロセシングシステム100の前述した構成部品へ入力を活動させるために利用されることができる。
【0047】
しかしながら、制御システム190は、メモリーに含有された一つの又はより多い命令の一つの又はより多いシークエンスを実行するプロセッサーに応答して発明のマイクロプロセッサーに基づいた処理するステップの部分又は全てを行うところの汎用のコンピューターシステムとして実施されることができる。そのような命令は、ハードディスク又は取り外し可能な媒体の駆動装置のような、別のコンピューター読み取り可能な媒体から制御メモリーへと読み出されることがある。マルチプロセシングの配置における一つの又はより多いプロセッサーは、メインメモリーに含有された命令のシークエンスを実行するために制御器のマイクロプロセッサーとしてもまた用いられることがある。代替の実施形態において、ハードワイヤードの回路部品は、ソフトウェアの命令の代わりに又はそれとの組み合わせにおいて使用されることがある。このように、実施形態は、ハードウェアの回路部品及びソフトウェアのいずれの具体的な組み合わせにも限定されるものではない。
【0048】
制御システム190は、上に記載されたような、いずれの数の処理する素子をも構成するように使用されることができると共に、制御システム190は、処理する素子からのデータを収集する、提供する、処理する、記憶する、及び表示することができる。制御システム190は、処理する素子の一つの又はより多いものを制御するために、ある数の制御器のみならず、ある数のアプリケーションを含むことができる。例えば、制御システム190は、ユーザーが一つの又はより多い処理する素子をモニターする及び/又は制御することを可能とするところのインターフェースを提供するところの(示されたものではない)グラフィックユーザーインタフェース(GUI)の構成部品を含むことができる。
【0049】
制御システム190は、GCIBで処理するシステム100(又は100’、100’’)に相対的に局所的に位置させられることができる、又はそれは、GCIBで処理するシステム100(又は100’、100’’)に相対的に遠く離れて位置させられることができる。例えば、制御システム190は、直接的な接続、イントラネット、及び/又はインターネットを使用することで、GCIBで処理するシステム100とデータを交換することができる。制御システム190は、イントラネット、例えば、カスタマーサイト(即ち、デバイスマーカー等)、へ結合させられることができる、又は、それは、イントラネット、例えば、ベンダーサイト(即ち、設備の製造業者)、へ結合させられることができる。代わりに又は追加として、制御システム190は、インターネットへ結合させられることができる。さらには、別のコンピューター(即ち、制御器、サーバー、等)は、直接的な接続、イントラネット、及び/又はインターネットを介してデータを交換するために制御システム190にアクセスすることができる。
【0050】
基体152(又は252)は、機械的なクランプで締めるシステム又は電気的なクランプで締めるシステム(例.静電気的なクランプで締めるシステム)のような(示されたものではない)クランプで締めるシステムを介して基体のホルダー150(又は基体のホルダー252)へ添えられることができる。さらには、基体のホルダー150(又は250)は、基体のホルダー150(又は250)及び基体152(又は252)の温度を調節する及び/又は制御するように構成されるところの(示されたものではない)加熱するシステム又は(示されたものではない)冷却するシステムを含むことができる。
【0051】
真空ポンピングシステム170A、170B、及び170Cは、約5000リットル毎秒までの(及びより大きい)ポンピンクのスピードの可能なターボモレキュラー真空ポンプ(TMP)及びチャンバーの圧力を絞るためのゲートバルブを含むことができる。従来の真空で処理するデバイスにおいては、1000から3000までのリットル毎秒のTMPは、用いられることができる。TMPは、低い圧力で処理すること、典型的には、約50ミリトールと比べてより少ないもの、について有用なものである。示されたものではないとはいえ、圧力セルチャンバー350が、真空ポンピングシステムをもまた含むことがあることは、理解されることであることがある。さらには、(示されたものではない)チャンバーの圧力をモニターするデバイスは、真空ベッセル102へ又は三つの真空チャンバー104、106、108のいずれのものへも結合させられることができる。圧力を測定するデバイスは、例えば、キャパシタンス圧力計又はイオン化ゲージであることができる。
【0052】
図2及び3にまた示されたものは、ノズルマニピュレーターについての代わりの実施形態である。図1におけるもののような別個に動作可能なマニピュレーター117、1017へ結合させられる各々のノズル110、1010よりもむしろ、ノズル110、1010は、相互に結合させられると共に単一のマニピュレーター117Aに一緒に結合させられることがある。そして、ノズル110、1010の位置は、ガススキマー120と向かい合って、個々にというよりもむしろセットとして集合的に操縦されることができる。
【0053】
今図4を参照することで、ガスクラスターのジェット(ガスクラスタービーム118、図1、2、及び3)をイオン化するためのガスクラスターイオナイザー(122、図1、2、及び3)のセクション300は、示されたものである。セクション300は、GCIB128の軸に対して法線方向のものである。典型的なガスクラスター(2000個から15000個の原子)のサイズについては、ガススキマーの開口(120、図1、2、及び3)を離れると共にイオナイザー(122、図1、2、及び3)に入るクラスターは、約130から1000電子ボルト(eV)までの動力学的なエネルギーで伝わることになる。これらの低いエネルギーで、イオナイザー122内に空間電荷の中性からのいずれの逸脱も、ビーム電流の顕著な喪失を備えたジェットの急速な分散に帰着することになる。図4は、自己中性化するイオナイザーを図解する。他のイオナイザーのように、ガスクラスターは、電子の衝撃によってイオン化される。この設計において、熱電子(310によって指し示された七つの例)は、多重の線形の熱電子のフィラメント302a、302b、及び302c(典型的には、タングステン)から放出されると共に、電子リペレラー電極306a、306b、及び306c並びにビームを形成する電極304a、304b、及び304cによって提供された適切な電気の場の作用によって抽出されると共に集束させられる。熱電子310は、ガスクラスターのジェット及びジェットの軸を通過すると共に、そして、低いエネルギーの二次電子(例えば、指し示された312、314、及び316)を生じさせるために反対のビームを形成する電極304bに衝突する。
【0054】
(単純さのために)示されたものではないとはいえ、線形の熱電子のフィラメント302b及び302cは、その後に低いエネルギーの二次電子を生じさせるところの熱電子をもまた生じさせる。全ての二次電子は、イオン化されたクラスターのジェットが、空間電荷の中性を維持するために要求されたもののような正にイオン化されたガスクラスターのジェットへと引きつけられることができるところの低いエネルギーの電子を提供することによって、空間電荷の中性のもののままであることを保証することを助ける。ビームを形成する電極304a、304b、及び304cは、線形の熱電子のフィラメント302a、302b、及び302cに関して正にバイアスがかけられると共に、電子リペラー電極306a、306b、及び306cは、線形の熱電子のフィラメント302a、302b、及び302cに関して負にバイアスがかけられる。絶縁体308a、308b、308c、308d、308e、及び308fは、電極304a、304b、304c、306a、306b、及び306cを電気的に絶縁すると共に支持する。例えば、この自己中性化するイオナイザーは、有効なものであると共に、100マイクロアンペアを超えるアルゴンのGCIBを達成する。
【0055】
代わりに、イオナイザーは、クラスターをイオン化するためにプラズマからの電子の抽出を使用することがある。これらのイオナイザーの幾何学的配置は、ここに記載された三つのフィラメントのイオナイザーとはかなり異なるものであるが、しかし動作の原理及びイオナイザーの制御は、非常に類似のものである。例えば、イオナイザーの設計は、IONIZER AND METHOD FOR GAS−CLUSTER ION−BEAM FORMATIONと題された米国特許第7,173,252号に記載されたイオナイザーに類似のものであることがある。
【0056】
ガスクラスターイオナイザー(122、図1、2、及び3)は、GCIB128の電荷の状態を変えることによってGCIB128のビームのエネルギー分布を変更するように構成されることがある。例えば、電荷の状態は、ガスクラスターの電子衝突で誘起されたイオン化において利用された電子についての、電子のフラックス、電子のエネルギー、又は電子のエネルギー分布を調節することによって変更されることがある。
【0057】
今図5−9を参照して、それらに描かれたものは、それぞれ、図1、2、及び3のGCIBで処理するシステム100(又は100’、100’’)の多重のノズル及びガス供給装置の組み立て品の様々な実施形態である。図5は、単一のガス供給装置2010並びにガス供給装置2010によってフィードされた二つのノズル2110及び2120を具備する多重のノズル及びガス供給装置の組み立て品の実施形態を描く。同様に、例えば、図1のGCIBで処理するシステム100の第一のガス供給装置115、ガス供給装置2010(及び図5−9の全ての他のガス供給装置)は、第一の及び第二のガスの源によって提供されたガスで構成されたガス混合物の形成を許容するために、又は、代わりに第一の若しくは第二のガスの源から一つのガスのみを流動させるために、第一のガスの源、第二のガスの源、第一のガス制御バルブ、第二のガス制御バルブ、及びガスを計測するバルブを具備することがある。図5の多重のノズル及びガス供給装置の組み立て品は、GCIBの用途に適切なものであるが、そこでは、多重のノズルの使用を必要とする、単一のガス又はガス混合物の大きいガスの流動が、要求されるが、それで同一の又は類似のよどみの条件(即ち、圧力及び温度)は、ノズルに先行するよどみチャンバーの内側で維持されることができると共に、先行技術の単一のガス供給装置及び単一のノズルのGCIBシステムにおけるものと同一の又は類似のサイズにされたノズルは、利用されることができる。
【0058】
図6は、それぞれ、図1、2、及び3のGCIBで処理するシステム100(又は100’、100’’)の多重のノズルおよびガス供給装置の組み立て品の実施形態を本質的に描く。図6の組み立て品は、不適合性のガス及び/又は自燃性のガスの混合物で構成されたガスクラスタービームの形成を要求するGCIBの用途におけるそれの使用を許容する、二つのガス供給装置310及び3020並びに二つのガスノズル3110及び3120を具備する。そのような不適合性のガス混合物は、単一のガス供給装置の部品及びパイピングの内側で不適合性のガス混合物の構成成分の間で起こると思われるところの少なくとも不利な化学的な反応のせいで、単一の又は多重のノズルを介した注入のための単一のガス供給装置(例.図5のガス供給装置2010)においては容易に予備混合されることができない。図6の多重のノズル及びガス供給装置の組み立て品は、不適合性の及び/又は自燃性のガス混合物の構成成分のための独立なガス供給装置3010、3020を提供することによってこの問題点を克服するが、それらは、少なくとも部分的に合体すると共に単一のガスクラスタービームを生じさせるために相互の近接近で取り付けられたノズル3110及び3120からの注入の際に混合されるのみである。さらなる利点は、異なる希釈ガスが、異なるガス混合物において使用されることがある、例えば、第二のガス混合物が、Arを使用することがある一方で、第一のガス混合物は、希釈ガスとしてHeを使用することがあるというものである。ノズル3110及び3120へ同じ組成のガス混合物を流動させるために図6の多重のノズル及びガス供給装置のシステムのガス供給装置3010及び3020を構成することは、また可能性のあることである。さらには、例えば、ガス混合物の最適なクラスターの核形成の条件が、異なるものであると共に、従って異なるよどみの条件を要求するとすれば、図6の多重のノズル及びガス供給装置の組み立て品は、ノズル3110及び3120からの、異なるよどみ圧力及び/又は温度におけるガス混合物の注入を許容する。よどみ圧力の制御は、よどみ温度の制御が、(示されたものではない)適切なヒーター又は冷却するデバイスの使用によって達成されることがある一方で、一般にガス供給装置のガスを計測するバルブを設定することによって達成される。
【0059】
図7は、ガス供給装置4010及び4020並びに三つのノズル4110、4120、及び4130を具備する、組み合わせられた図5及び6のものと類似の多重のノズル及びガス供給装置の組み立て品を描くが、それにおいては、ガス虚級装置4010は、それぞれ、二つのノズル4110及び4120を供給するが、ガス供給装置4020がノズル4130のみを供給する一方で、一つのガス混合物のより高い流動のレートを許容する。この構成は、不適合性の及び/又は自燃性のガスを扱うための能力を保持する一方で、一つのガス混合物の構成成分の高い流動のレートを要求する用途に適切なものである。図8は、三つのガス供給装置5010、5020、及び5030並びに三つのノズル5110、5120、及び5130を具備するために拡張された、図6のものに類似の実施形態を描くが、GCIBプロセスがそのように要求するとすれば、ノズルへの三つの異なるガス混合物の独立な導入を許容する。図9は、三つのガス供給装置6010、6020、及び6030並びに四つのノズル6110、6120、6130、及び6140を具備する、組み合わせられた図5及び8のものに類似の組み立て品を描くが、それにおいて、ガス供給装置6010は、ノズル6110及び6120に接続されるが、追加的な二つのガス混合物の構成成分を独立に提供するための能力と共に、それらを通じた高いガス混合物の流動のレートを許容する。
【0060】
図5−9の実施形態が、プロセスの条件が要望することがあるように、個々のノズルへ多重のガス又はガス混合物を同時に流動させるために設定されるできる一方で、順次の様式において多重のガス供給装置及びノズルを動作させることは、また可能性のあることであるが、それにおいては、プロセスのステップのシーケンスにおいて、多重のガス又はガス混合物を同時に流動させることを伴うところの少なくとも一つのステップは、使用される。例えば、図6の実施形態において、第一のGCIBプロセスのステップは、ガス供給装置3010によって発生させられた、及び、ノズル3110を介して導入された、単一のガス又はガス混合物のみを流動させることを伴うことがあると共に、第二のプロセスのステップは、それぞれ、ガス供給装置3010及び3020によって発生させられた、及び、ノズル3110及び3120を介して導入された、第一の及び第二のガス又はガス混合物を伴うことがある。
【0061】
異なる数のノズル(例.四つと比べてより高いもの)及び異なる数のガス供給装置(例.三つと比べてより高いもの)を具備する、多重のノズル及びガス供給装置の組み立て品の他の実施形態が、可能性のあるものであることは、直ちに明白なことであるが、それらのいくつかは、高い流動のレートを収容するために多重のノズルに接続されることがあるが、それら実施形態の全ては、発明の範囲内に属する。
【0062】
図10A−12Bは、多重のノズルの様々な空間的な配置、及び、特定のノズルの配置と共に使用されるための単一のガススキマーの様々な断面の形状を描く断面の概略図である。組み立て品内のノズルの相互の近接近は、ノズルを離れる個々のガスクラスタービームが、ガススキマーに到達する前に単一のガスクラスタービームへと実質的に又は少なくとも部分的に合体することを保証する。ガススキマーを到達する前に単一のガスクラスタービームへとガスクラスタービームの合体は、先行技術の単一のガス供給装置及び単一のノズルのGCIBシステムにおけるものとガススキマーの下流の同じGCIBシステムの構成部品の使用を許容する。これらの下流の構成部品が、同じものであることがあるということが与えられると、存在するGCIBシステムが、主としてGCIBシステムの源チャンバーのエリアにおける、相対的に少ない変更及び/又は部品の置き換えで、多重のガス供給装置を備えた、多重のノズルシステムへと転換されることができることは、構想されることである。
【0063】
図10Aは、実質的に円形の断面のガススキマー7000を通過するところのガスクラスタービームを形成する、並んで取り付けられた(又は代わりに、他方のものの上に一方のものを鉛直に配向させられた)、断面で見られた、二つのノズル7010及び7020を具備する多重のノズルの組み立て品を描く。図10Bは、ノズル7110及び7120と配列させられた、卵形の又は楕円形のガススキマー7100を備えた類似の二重のノズルの組み立て品を描く。図10Cは、ノズル7210及び7220と整列させられた、双子のローブ形のガススキマー7200を備えた二重のノズルの組み立て品を描く。図10A−Cの実施形態は、大きい数のノズルを備えた組み立て品へ容易に拡張されることができる。例えば、図11Aは、実質的に円形のガススキマー7300を通じてガスクラスタービームを注入する三つのノズル7310、7320、及び7330を備えた組み立て品を描く。図11Bは、しかしノズル7410、7420、及び7430と共に整列させられた、三つのローブ形のガススキマー7400を備えた、類似の三つのノズルの組み立て品を描く。類似の表現様式で、図12A−Bは、それぞれ、実質的に円形のガススキマー7500及び四つのローブ形のガススキマー7600を通じてガスクラスタービームを注入する、それぞれ、四つのノズル7510、7520、7530、及び7540、並びに四つのノズル7610、7620、7630、及び7640を備えた組み立て品に対する概念を拡張する。他の実施形態は、容易に構想されることができるが、それらの全ては、発明の範囲内に属する。
【0064】
さらには、図13A−13Dにおける部分的な概略の図に描かれたように、ガスクラスタービームの合体において支援するために、ノズル(三つのノズル410、412、414は、示されるが、しかし、発明は、そのように限定されるものではない)は、図1、2、及び3のガスクラスタービーム118のビームの軸119に沿って単一の交差する点420に向かって向くわずかな角度で取り付けられることができる。例えば、個々のノズル410、412、414のガスクラスタービームの軸411、413、415は、図13Aに描かれたように、(例.図1のGCIBで処理するシステム100の)イオナイザー122の内側でビームの軸119に沿った単一の交差する点420で交差することができる。代わりに、個々のノズル410、412、414のガスクラスタービームの軸411、413、415は、図13Bに描かれたように、ガススキマー120の下流のしかしイオナイザー122の上流のビームの軸119に沿った単一の交差する点420で交差することができる。別の代替物において、個々のノズル410、412、414のガスクラスタービームの軸411、413、415は、図13Cに描かれたように、ガススキマー120の入力及び出力の間におけるビームの軸119に沿った単一の交差する点420で交差することができる。代わりになおも、個々のノズル410、412、414のガスクラスタービームの軸411、413、415は、図13Dに描かれたように、ノズル410、412、414の出力及びガススキマー120の入力の間におけるビームの軸119に沿った単一の交差する点420で交差することができる。内方への斜めの角度、即ち、平行な配向からの偏差は、0.5から10度までの、又は、0.5から5度までの、又は1から2度までの、範囲にわたることができる。
【0065】
今図14を参照することで、GCIBを使用することで基体を照射するための方法は、実施形態に従って図解される。方法は、単一のガススキマーを到達する前に個々のガスクラスタービームの合体を保証するために相互の近接近で配置された又は交差するビームの軸を有するように配置されたもののいずれかの少なくとも二つのノズルのセット、及び、フルセットのノズルの少なくともサブセット(例.サブセットの単一のノズル又は多重のノズル)にガス混合物を供給するように構成された第一のガス供給装置をGCIBで処理するシステムに提供することを備えた8010で始まるフローチャート8000を具備する。GCIBで処理するシステムは、図5−13Dに示されたノズル及びガス供給装置のいずれの配置を備えたものでも、図1、2、又は3における上に記載されたGCIBで処理するシステム(100、100’、又は100’’)のいずれでもある、又は、それらのいずれの組み合わせでもある、ことができる。
【0066】
ステップ8020において、基体は、GCIBで処理するシステムへとロードされる。基体は、伝導性の材料、非伝導性の材料、若しくは半導体性の材料、又はそれらの二つのもの若しくはより多いものの組み合わせを含むことができる。追加として、基体は、それに形成された一つの若しくはより多い材料の構造を含むことがある、又は、基体は、ブランケット基体の無いものの材料の構造であることがある。基体は、基体のホルダーにおけるGCIBで処理するシステムにおいて位置決めされることができると共に基体のホルダーによってしっかりと保持されることがある。基体の温度は、制御されることがある又はそうでないことがある。例えば、基体は、フィルムを形成するプロセスの間に加熱される又は冷却されることがある。基体を囲む環境は、低減された圧力に維持される。
【0067】
ステップ8030において、第一のガス混合物の流動は、第一のガス供給装置からスタートさせられる。第一のガス供給装置に接続されたノズル、全てのノズル、又はノズルのサブセットを通じたガスの流動は、ガスクラスタービーム又は合体された及び/又は交差させられるガスクラスタービームを形成するが、それの単一のビームは、GCIBで処理するシステムのイオン化チャンバーへと単一のガススキマーを通過する。
【0068】
ステップ8040において、自由選択の第二のガス混合物は、自由選択の第二のガス供給装置から残留するノズルの全て又はサブセットへと導入される(即ち、ステップ8030の第一のガス混合物を備えた、ステップ8010の第一のガス供給装置によって供給されたものではないノズル)。自由選択の第二のガス混合物は、同じ又は第一のガス混合物と比べて異なるものであることがあると共に、ガス混合物は、異なるとすれば、不適合性のものであることがある。追加として、ガス混合物の一つは、自燃性のものであることがある。自由選択の第二のガス混合物は、単一のガスクラスタービームを形成するために第一のノズル又はノズルのサブセットからのビームと合体する及び/又は公差するところのガスクラスタービームをもまた形成する。
【0069】
ステップ8050において、単一のガスクラスタービームは、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を形成するために、例えば、図4のイオナイザー300のような、イオナイザーにおいてイオン化される。ステップ8060において、GCIBは、GCIBへビーム加速ポテンシャルを適用することによって加速される。
【0070】
ステップ8070において、第一のガス混合物及び自由選択の第二のガス混合物で構成されたGCIBは、GCIBで処理するシステムにおいてロードされた基体を照射するために使用される。
【0071】
ビーム加速ポテンシャル及びビームの線量は、基体におけるGCIBでの照射によって影響が及ぼされた層の望まれた性質を達成するために選択されることができる。例えば、ビーム加速ポテンシャル及びビームの線量は、堆積させられた又は成長させられた層の望まれた厚さを制御するために、又は、基体の頂上における上側の層の望まれた表面粗さ若しくは他の変更を達成するために、又は、基体へのドーパントの濃度及び浸透の深さを制御するために、選択されることができる。ここで、ビームの線量には、単位面積当たりのクラスターの数の単位が与えられる。しかしながら、ビームの線量は、ビーム電流及び/又は時間(例.GCIBの休止時間)をもまた含むことがある。例えば、時間が、ビームの線量を変化させるために変動させられる一方で、ビーム電流は、測定されると共に一定のものに維持されることがある。代わりに、例えば、時間が、ビームの線量を変化させるために変動させられる一方で、クラスターが単位面積当たりの基体の表面(即ち、単位時間当たり単位面積当たりのクラスターの数)を照射するところのレートは、一定なものに保持されることがある。
【0072】
追加として、ガスの流動のレート、よどみ圧力、クラスターのサイズ、又は(ノズルののどの直径、ノズルの長さ、及び/又はノズルの発散性の断面の半角のような)ガスノズルの設計を含むが、しかしそれらに限定されるものではない、他のGCIBの性質は、変動させられることがある。
【0073】
第一の及び自由選択の第二のガス混合物について使用されたガスの組み合わせの選択は、基体がかけられるものであるところのプロセスに依存する。材料の層の堆積又は成長は、基体に又は基体における存在する層の頂上にSiO、SiN、SiC、SiC、SiC、BN、BSi、Ge、SiGe(B)、又はSiC(P)の層を堆積させること又は成長させることを含むことがある。発明の実施形態に従って、第一の又は自由選択の第二のガス混合物は、このように、窒素を含有するガス、炭素を含有するガス、ホウ素を含有するガス、ケイ素を含有するガス、リンを含有するガス、硫黄を含有するガス、水素を含有するガス、ケイ素を含有するガス、若しくはゲルマニウムを含有するガス、又は、それらの二つのもの若しくはより多いものの組み合わせを具備することがある。第一の及び自由選択の第二のガス混合物を形成するために使用されることがあるところのガスの例は、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn、SiH、Si、C12Si、C10Si、HC−SiH、HC−SiH−CH、(CH−SiH、(CH−Si、SiHCl、SiClH、SiCl、SiF、O、CO、CO、N、NO、NO、NO、NH、NF、B、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、及びC、そこではx≧1及びy≧4であるもの、並びにそれらの二つのもの又はより多いものの組み合わせ、である。第一の及び自由選択の第二のガス混合物は、GCIBで処理するシステムの第一の及び自由選択の第二のガス供給装置によって形成される。
【0074】
ケイ素を堆積させるとき、基体は、ケイ素を含有するガスを有する第一の又は自由選択の第二のガス混合物から形成されたGCIBによって照射されることがある。例えば、ガス混合物は、シラン(SiH)を具備することがある。別の例において、ガス混合物は、ジシラン(Si)、ジクロロシラン(SiHCl)、トリクロロシラン(SiClH)、ジエチルシラン(C12Si)、トリメチルシラン(C10Si)、四塩化ケイ素(SiCl)、四フッ化ケイ素(SiF)、又はそれらの二つのもの若しくはより多いものの組み合わせを具備することがある。
【0075】
SiOのような酸化物を堆積させる又は成長するとき、基体は、それぞれ、ケイ素を含有するガス及び酸素を含有するガスを有する第一の及び自由選択の第二のガス混合物から形成されたGCIBによって照射されることがある。例えば、第一のガス混合物は、シラン(SiH)を具備することがあると共に、第二のガス混合物は、Oを具備することがある。別の例において、第二のガス混合物は、O、CO、CO、NO、NO、若しくはNOを、又はそれらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。
【0076】
SiNのような窒化物を堆積させる又は成長させるとき、基体は、それぞれ、ケイ素を含有するガス及び窒素を含有するガスを有する第一の及び自由選択の第二のガス混合物から形成されたGCIBによって照射されることがある。例えば、第一のガス混合物は、シラン(SiH)を具備することがあると共に、第二のガス混合物は、Nを具備することがある。別の例において、第二のガス混合物は、N、NO、NO、NO、若しくはNHを、又はそれらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。
【0077】
SiCのような炭化物を堆積させるとき、基体は、ケイ素を含有するガス及び炭素を含有するガスを有する加圧されたガス混合物から形成されたGCIBによって照射されることがある。例えば、第一のガス混合物は、シラン(SiH)及びCHを具備することがある。代わりに、第一のガス混合物は、シラン(SiH)のみを具備することがあると共に、自由選択の第二のガス混合物は、CHを具備することがある。追加として、例えば、第一のガス混合物は、シラン(SiH)を具備することがあると共に、自由選択の第二のガス混合物は、メチルシラン(HC−SiH)を具備することがある。さらには、例えば、第一のガス混合物は、ケイ素を含有するガス及びCH(又はより一般には、炭化水素ガス、即ち、C)を具備することがあると共に、自由選択の第二のガス混合物は、CO又はCOを具備することがある。さらに、なおも、第一のガス混合物及び自由選択の第二のガス混合物のいずれのものも、例えば、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、若しくはアルキンシランを、又は、それらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。追加として、例えば、第一のガス混合物は、シラン、メチルシラン(HC−SiH)、ジメチルシラン(HC−SiH−CH)、トリメチルシラン((CH−SiH)、若しくはテトラメチルシラン((CH−Si)を、又は、それらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。SiCのような窒化炭素を成長させる又は堆積させるとき、自由選択の第二のガス混合物は、窒素を含有するガスをさらに具備することがある。例えば、窒素を含有するガスは、N、NH、NF、NO、NO、若しくはNO、又はそれらの二つのもの若しくはより多いものの組み合わせを含むことがある。窒素を含有するガスの追加は、炭窒化ケイ素フィルム(SiCN)を形成することを許すことがある。
【0078】
BNのような窒化物を成長させる又は堆積させるとき、基体は、ホウ素を含有するガスを有する第一のガス混合物及び窒素を含有するガスを有する自由選択の第二のガス混合物から形成されたGCIBによって照射されることがある。例えば、第一のガス混合物は、ジボラン(B)を具備することがあると共に、自由選択の第二のガス混合物は、Nを具備することがある。別の例において、自由選択の第二のガス混合物は、N、NO、NO、NO、若しくはNHを、又は、それらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。
【0079】
BSiのような窒化物を成長させる又は堆積させるとき、基体は、ケイ素を含有するガスを有する第一のガス混合物並びにホウ素を含有するガス及び窒素を含有するガスを有する自由選択の第二のガス混合物から形成されたGCIBによって照射されることがある。例えば、第一のガス混合物は、シラン(SiH)を具備することがあると共に、自由選択の第二のガス混合物は、ジボラン(B)及びNを具備することがある。別の例において、自由選択の第二のガス混合物は、B、N、NO、NO、NO、若しくはNHを、又はそれらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。
【0080】
例えば、浸出、ドーピング、及び層の表面の変更のような、他のプロセスにおいて、層の成長及び堆積に追加して、さらなる追加的なガスは、GCIBで処理するシステムのガス供給装置においてガス混合物を形成するために使用されることがある。これらのガスは、GeH、Ge、GeHCl、GeClH、メチルゲルマン、ジメチルゲルマン、トリメチルゲルマン、テトラメチルゲルマン、エチルゲルマン、ジエチルゲルマン、トリエチルゲルマン、テトラエチルゲルマン、GeCl、GeF、BF、AsH、AsF、PH、PF、PCl、若しくはPF、又はそれらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせのもののような、ゲルマニウム、リン、及びヒ素を含有するガスを含む。
【0081】
上の例のいずれの一つにおいても、第一の及び/又は第二のガス混合物は、自由選択の不活性な希釈ガスを具備することがある。希釈ガスは、例えば、He、Ne、Ar、Kr、Xe、又はRnのような、貴ガスを具備することがあるが、それは、第一の及び第二のガス混合物について異なるものであることがある。
【0082】
上のプロセスをさらに拡張すると、(示されたものではない)自由選択の第三の、第四の、等のガス混合物は、プロセスが要求することがあるように、及び、GCIBシステムに設置された利用可能なガス供給装置及びノズルの数が許すとすれば、導入されることがある。
【0083】
発明者は、SiOの堆積のプロセスにおける多重のノズルのGCIBシステムを試験してきたものであるが、それは、ブランケットのSiOの堆積、又は、浅いトレンチの絶縁(STI)構造を充填することのようなトレンチを充填することついて利用されることがある。類似のプロセスは、SiOのフィルムの成長にもまた用いられることがある。ハードウェアは、二つのガス供給装置を備えた、図3におけるもののような、圧力セルチャンバーと共に構成された二重のノズルのGCIBシステムを具備した。GCIBシステムのガス供給装置の構成は、図6のものであった。各々のガス供給装置は、二つのガスの源、プロセスガス用の第一のガスの源及び希釈ガス用の第二のガスの源、と共に構成された。使用されたノズルの構成は、他方の上に一方が取り付けられたノズルを備えた、及び、円形の断面のガススキマーを備えた、図10Aに描かれたものであった。GCIBシステムの全ての他の構成部品は、単一のノズルの単一のガス供給装置のGCIBシステムのものであった。
【0084】
基体にSiOを堆積させるために、第一のガス供給装置は、Siを含有するガスとしてSiHを流動させるように構成されたが、それは、第一のノズルへとフィードされた第一のガス混合物を形成するためにHeで希釈された。第一のノズルを通じた合計の流動のレートは、300から700sccmまでの範囲内に、典型的には600sccmに、設定されたが、しかし生産プロセスにおける流動のレートは、上の範囲と比べてより高いもの又はより低いもの、例.200から1000sccmまで、であることがある。第一のガス混合物において、HeにおけるSiHの百分率は、典型的には、10%に設定されたが、しかし、生産工程においては、それは、10%と比べてより高いもの又はより低いものに、例.2から20%までに、設定されることがある。第二のガス供給装置は、第二のガス混合物を形成するために、200から500sccmまでの範囲にわたる流動のレートで、第二のノズルを通じて、及び、800から1100scccmまでの範囲にわたるHeの追加的な流動によって自由選択で希釈された、Oを含有するガスとしてOを流動させるように構成された。現実の生産プロセスにおいて、O及び自由選択の希釈ガスの流動のレートは、異なるものであることがある。二つのガス混合物についての上の流動のレートの範囲は、3.3から16.7までの範囲にわたるO/SiHの比に翻訳するが、それは、一部分においては、SiOのフィルムの化学量論を決定する。
【0085】
堆積のプロセスは、10から50kVまでの範囲にわたる加速ポテンシャルVAccで上の二つのガス混合物でランさせられた。圧力セルチャンバーへのガスの流動のレートは、ゼロ(即ち、オフ)であって又は20sccm(“20P”)に設定されたかのいずれかであったが、それは、約0.003トールcmの圧力−距離の積分に翻訳した。これらの条件の下でのGCIBのビーム電流は、15から49μAまでの範囲にわたった。
【0086】
堆積させられたSiOのフィルムは、O/SiHの比を増加させると共に、褐色のものから非常にわずかに色合いを帯びたもの又は無色のものまでの色における範囲にわたった。全てのフィルムは、獲得されたFTIRスペクトルにおいて圧縮の応力の証拠を示したが、それは、大部分の堆積させられたものとしてのGCIBのフィルムの共通の特徴である。圧縮の応力は、600から1000度Cまでの範囲にわたる温度における、及び、例えば、15から60分の持続時間のものの、堆積後のアニールのプロセスを使用することで低減される又は除去されることができる。アニールのプロセスは、また、フィルムの粗さRが6.9Åから7.4Åまでの堆積させられたものとしての値から、約0.3ÅRだけ、減少することを引き起こすが、それらは、GCIBのプロセスの条件に弱く依存する。また、ギャップの充填の実験は、履行されたが、それにおいてはトレンチは、トレンチのピンチオフの前にSiOで首尾良く充填された。
【0087】
図15におけるフローチャートは、多重のノズル及びガス供給装置を備えたGCIBシステムを使用する浅いトレンチの絶縁(STI)構造の形成のプロセス9000のステップを示す。従来の単一のノズルのGCIBを処理するシステムを使用することでSTIを形成するためのプロセスは、“METHOD FOR FORMING TRENCH ISOLATION USING GAS CLUSTER ION BEAM PROCESSING”と題された米国特許出願第12/428,856号(参照番号EP−169)において議論される。
【0088】
方法は、単一のガススキマーに到達する前に個々のガスクラスタービームの合体を保証するために相互の近接近で配置されたもの又は交差するビームの軸を有するために配置されたもののいずれかの少なくとも二つのノズルのセット、フルセットのノズル(例.単一のノズル又はサブセットの多重のノズル)のサブセットにガス混合物を供給するように構成された第一のガス供給装置、及び、残留するノズル(即ち、第一のガス供給装置によって供給されるものではないノズル)を供給するための第二のガス供給装置を、GCIBを処理するシステムに提供することを備えた、ステップ9010で始まる。GCIBで処理するシステムは、図5−13Dに示されたノズル及びガス供給装置のいずれの配置をも備えた、図1、2、又は3において上に記載されたGCIBで処理するシステム(100、100’、又は100’’)のいずれのものでもあることができる。
【0089】
ステップ9020において、基体は、GCIBで処理するシステムへとロードされる。基体は、伝導性の材料、非伝導性の材料、若しくは半伝導性の材料、又は、それらの二つの若しくはより多い材料の組み合わせを含むことができる。追加として、基体は、それに形成された一つの又はより多い材料の構造を含むことがある、又は、基体は、材料の構造の無いブランケットの基体であることがある。基体は、基体のホルダーにおけるGCIBで処理するシステムにおいて位置決めされることができると共に基体のホルダーによってしっかりと保持されることがある。基体の温度は、制御されることがある又はそうでないことがある。例えば、基体は、フィルムを形成するプロセスの間に加熱される又は冷却されることがある。基体を囲む環境は、低減された圧力に維持される。
【0090】
ステップ9030において、第一のガス混合物の流動は、第一のガス供給装置からスタートさせられる。第一のガス供給装置に接続されたノズル又はノズルのサブセットを通じたガスの流動は、GCIBで処理するシステムのイオン化チャンバーへと単一のガススキマーを通過するところのガスクラスタービームを形成する。
【0091】
ステップ9040において、第二のガス混合物は、単一のガスクラスタービームを形成するために第一のノズル又はノズルのサブセットからのビームと合体する及び/又は交差するところのガスクラスタービームを形成するために第一のガス供給装置から残留するノズル(即ち、第一のガス供給装置によって供給されたものではないノズル)の全て又はサブセットへと導入される。
【0092】
ステップ9050において、単一のガスクラスタービームは、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を形成するために、例えば、図4のイオナイザー300のような、イオナイザーにおいてイオン化される。ステップ9060において、GCIBは、GCIBへビーム加速ポテンシャルを適用することによって加速される。
【0093】
ステップ9070において、第一のガス混合物及び第二のガス混合物で構成されたGCIBは、基体に又は基体の頂上における層にSTI構造を形成するために、GCIBで処理するシステムにロードされた基体を照射するために使用される。STI構造は、例えば、メモリーデバイスにおいて、使用されることができる。
【0094】
SiOのSTI構造を形成するために、即ち、SiOでSTIトレンチを充填するために、第一のガス混合物は、ケイ素を含有するガスを具備することがある。例えば、第一のガス混合物は、SiH4、Si2H6、C4H12Si、C3H10Si、H3C−SiH3、H3C−SiH2−CH3、(CH3)3−SiH、(CH3)4−Si、SiH2Cl2、SiCl3H、SiCl4、SiF4、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシランを、又は、それらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。自由選択で、第一のガス混合物は、不活性な希釈ガスをさらに具備することがある。希釈ガスは、例えば、He、Ne、Ar、Kr、Xe、又はRnのような、貴ガスを具備することがある。STI構造を形成するために、第二のガス混合物は、酸素を含有するガスを具備することがある。例えば、第二のガス混合物は、O2、CO、CO2、NO、NO2、N2Oを、又はそれらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせをも、具備することがある。自由選択で、第二のガス混合物は、不活性な希釈ガスをさらに具備することがある。希釈ガスは、例えば、He、Ne、Ar、Kr、Xe、若しくはRn、又はそれらの二つのもの若しくはより多いもののいずれの組み合わせのような、貴ガスを具備するおことがある。
【0095】
“一つの実施形態”又は“ある実施形態”へのこの明細書のいたるところでの参照は、実施形態との結びつきにおいて記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性が、発明の少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味するが、しかし、それらが、あらゆる実施形態に有るものであることを表記するものではない。このように、この明細書のいたるところでの様々な所における句“一つの実施形態において”又は“ある実施形態において”の出現は、発明の同じ実施形態を必ずしも参照するものではない。さらには、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、一つの又はより多い実施形態におけるいずれの適切な様式でも組み合わせられることがある。
【0096】
様々な動作は、発明を理解する際に最も助けになるものであるところの様式で、順番に多重の不連続の動作として記載されてきたものであることがある。しかしながら、記載の順序は、これらの動作が必ず順序に依存性のものであることを暗示するためのものとして解されるべきものではない。特に、これらの動作は、提示の順序で行われることを必要とするものではない。記載された動作は、記載された実施形態と比べて異なる順序で行われることがある。様々な追加的な動作は、行われることがある、及び/又は、記載された動作は、追加的な実施形態において省略されることがある。
【0097】
関連性のある技術における熟練した者は、多数の変更及び変形が、上の教示に照らして可能性のあるものであることを認めることができる。その技術における熟練した者は、図に示された様々な構成部品についての様々な等価な組み合わせ及び置換を認識することになる。従って、発明の範囲が、この詳細な記載によってではなしに、むしろここに添付された請求項によって、限定されることは、意図されることである。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)システムのためのノズル及びスキマー組み立て品であって、
ガススキマー、
ガスクラスタービームを形成すると共に放出するための少なくとも二つのノズルのセット、前記少なくとも二つのノズルのセットが前記少なくとも二つのノズルのセットから放出された前記ガスクラスタービームを単一のガスクラスタービームへと少なくとも部分的に合体させるために及び前記単一のガスクラスタービームを前記ガススキマーへと向けるために相互の近接近で配置されたものであること、
ノズルの第一のサブセットとの流体連結における第一のガス供給装置、前記ノズルの第一のサブセットが前記少なくとも二つのノズルのセットからの少なくとも一つのノズルを具備するものであること、並びに、
ノズルの第二のサブセットとの流体連結における第二のガス供給装置、前記ノズルの第二のサブセットが前記ノズルの第一のサブセットと比べて異なるものであると共に前記少なくとも二つのノズルのセットからの少なくとも一つのノズルを具備するものであること、
を具備する、ノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス供給装置は、第一のガス混合物を供給するために構成されたものであると共に、
前記第二のガス供給装置は、第二のガス混合物を供給するために構成されたものであると共に、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物は、異なるものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項2】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物は、不適合性のものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項3】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物の少なくとも一つは、自燃性のものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項4】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一の及び第二のガス混合物は、各々、SiH、Si、C12Si、C10Si、HC−SiH、HC−SiH−CH、(CH−SiH、(CH−Si、SiHCl、SiClH、SiCl、SiF、O、CO、CO、N、NO、NO、NO、NH、NF、B、GeH、Ge、GeHCl、GeClH、メチルゲルマン、ジメチルゲルマン、トリメチルゲルマン、テトラメチルゲルマン、エチルゲルマン、ジエチルゲルマン、トリエチルゲルマン、テトラエチルゲルマン、GeCl、GeF、BF、AsH、AsF、PH、PF、PCl、又はPF、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、及びC、ここでx≧1及びy≧4であるもの、からなる群より選択された少なくとも一つのガス、並びに、He、Ne、Ar、Kr、Xe、及びRnからなる群より選択された自由選択の希釈ガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項5】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物は、SiH、Si、C12Si、C10Si、HC−SiH、HC−SiH−CH、(CH−SiH、(CH−Si、SiHCl、SiClH、SiCl、SiF、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシランからなる群より選択された少なくとも一つのSiを含有するガス、並びに、He、Ne、Ar、Kr、Xe、及びRnからなる群より選択された自由選択の希釈ガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項6】
請求項5のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第二のガス混合物は、O、CO、CO、NO、NO、NOからなる群より選択された少なくとも一つの酸素を含有するガス、並びに、He、Ne、Ar、Kr、Xe、及びRnからなる群より選択された自由選択の希釈ガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項7】
請求項6のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物は、SiH及びHeを具備すると共に、
前記第二のガス混合物は、Oを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項8】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記ガススキマーは、円形の、楕円形の、又は卵形の断面を有する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項9】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記ガススキマーは、ローブ形の断面を有すると共に、
ローブの数が前記少なくとも二つのノズルのセットにおけるノズルの数に等しいものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項10】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品であって、
前記少なくとも二つのノズルのセットからの一つのノズルへ機械的に結合させられた少なくとも一つのマニピュレーターをさらに具備すると共に、
前記少なくとも一つのマニピュレーターが前記少なくとも二つのノズルのセットからの他のノズルと独立に前記ガススキマーに関して前記結合させられたノズルを位置決めするように構成されたものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項11】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品であって、
前記少なくとも二つのノズルのセットにおける各々のノズルへ機械的に結合させられたマニピュレーターをさらに含むと共に、
前記マニピュレーターが前記ガススキマーに関して集合的に前記少なくとも二つのノズルのセットを位置決めするように構成されたものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項12】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス供給装置及び前記第二のガス供給装置は、前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物のよどみ圧力を独立に制御するように構成されたものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項13】
請求項1のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス供給装置及び前記第二のガス供給装置は、各々、前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物の温度を独立に制御するための温度制御システムをさらに具備する、ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項14】
GCIBで基体を照射するためのガスクラスターイオンビーム(GCIB)で処理するシステムであって、
請求項1−13のいずれかのノズル及びスキマー組み立て品、
前記ガススキマーの下流に位置決めされた及びGCIBを形成するために前記ガスクラスタービームをイオン化するように構成されたイオナイザー、並びに、
前記GCIBで照射されるための基体を受けるための基体のホルダー
を具備する、システム。
【請求項15】
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)で基体を照射するために請求項14のGCIBで処理するシステムを使用するための方法であって、
前記基体のホルダーへと前記GCIBで照射されるための基体をロードすること、
前記単一のガスクラスタービームを形成するために前記第一のガス供給装置から少なくとも前記ノズルの第一のサブセットを通じて第一のガス混合物を流動させること及び前記第二のガス供給装置から少なくとも前記ノズルの第二のサブセットを通じて第二のガス混合物を流動させること、前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物が異なるものであること、
前記ガススキマーを通じて及びその次に前記GCIBを形成するために前記単一のガスクラスタービームをイオン化するための前記イオナイザーを通じて前記単一のガスクラスタービームを向けること、
前記GCIBを加速すること、並びに、
それにおいて層をドープする、成長させる、堆積させる、又は変更するために前記GCIBで前記基体の少なくとも一つの領域を照射すること
を具備する、方法。
【請求項16】
請求項15の方法において、
前記基体は、前記基体の少なくとも一つの領域における層を成長させる又は堆積させることによって浅いトレンチの絶縁(STI)の構造を形成するために前記GCIBで照射される、方法。
【請求項17】
請求項16の方法であって、
前記STIの構造をアニールすること
をさらに具有する、方法。
【請求項18】
請求項16の方法であって、
メモリーデバイスにおいて前記STIの構造を使用すること
をさらに具備する、方法。
【請求項19】
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)システムのためのノズル及びスキマー組み立て品であって、
ガススキマー、
少なくともノズルの第一のサブセット及び前記ノズルの第一のサブセットと比べて異なるノズルの第二のサブセットを具備する少なくとも二つのノズルのセット、前記ノズルの第一の及び第二のサブセットが各々前記少なくとも二つのノズルのセットからの前記少なくとも二つのノズルの少なくとも一つを具備するものであること、並びに、各々のノズルがビームの軸を有するガスクラスタービームを形成すると共に放出するために構成されたものであること、前記少なくとも二つのノズルのセットが交差するガスクラスタービームのセットを形成するために単一の交差する点に向かって各々のビームの軸を収束させるために及び前記ガススキマーへと前記交差するガスクラスタービームを向けるために角度が付けられたものであること、並びに、
前記ノズルの第一のサブセット及び前記ノズルの第二のサブセットとの流体連結における少なくとも一つのガス供給装置を具備する、ノズル及びスキマー組み立て品において、
前記少なくとも一つのガス供給装置は、前記ノズルの第一のサブセットへ第一のガス混合物を供給するように構成された第一のガス供給装置及び自由選択で第二のガス混合物を供給するように構成された第二のガス供給装置を含むと共に、
前記ノズルの第二のサブセットは、前記第一のガス混合物又は前記第二のガス混合物のいずれかの供給を受けるように構成されたものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項20】
請求項19のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物は、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn、SiH、Si、C12Si、C10Si、HC−SiH、HC−SiH−CH、(CH−SiH、(CH−Si、SiHCl、SiClH、SiCl、SiF、O、CO、CO、N、NO、NO、NO、NH、NF、B、GeH、Ge、GeHCl、GeClH、メチルゲルマン、ジメチルゲルマン、トリメチルゲルマン、テトラメチルゲルマン、エチルゲルマン、ジエチルゲルマン、トリエチルゲルマン、テトラエチルゲルマン、GeCl、GeF、BF、AsH、AsF、PH、PF、PCl、又はPF、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、及びC、ここでx≧1及びy≧4であるものからなる群より選択された少なくとも一つのガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項21】
請求項19のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記少なくとも一つのガス供給装置は、前記ノズルの第二のサブセットとの流体連結における前記第二のガス供給装置を含むと共に、
前記第二のガス供給装置は、前記第一のガス混合物と比べて同じ又は異なる組成を有する前記第二のガス混合物を供給するように構成されたものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項22】
請求項21のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物は、同じものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項23】
請求項22のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物は、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn、SiH、Si、C12Si、C10Si、HC−SiH、HC−SiH−CH、(CH−SiH、(CH−Si、SiHCl、SiClH、SiCl、SiF、O、CO、CO、N、NO、NO、NO、NH、NF、B、GeH、Ge、GeHCl、GeClH、メチルゲルマン、ジメチルゲルマン、トリメチルゲルマン、テトラメチルゲルマン、エチルゲルマン、ジエチルゲルマン、トリエチルゲルマン、テトラエチルゲルマン、GeCl、GeF、BF、AsH、AsF、PH、PF、PCl、又はPF、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、及びC、ここでx≧1及びy≧4であるものからなる群より選択された少なくとも一つのガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項24】
請求項21のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物は、異なるものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項25】
請求項24のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物は、不適合性のものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項26】
請求項24のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物の少なくとも一つは、自燃性のものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項27】
請求項24のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一の及び第二のガス混合物は、各々、SiH、Si、C12Si、C10Si、HC−SiH、HC−SiH−CH、(CH−SiH、(CH−Si、SiHCl、SiClH、SiCl、SiF、O、CO、CO、N、NO、NO、NO、NH、NF、B、GeH、Ge、GeHCl、GeClH、メチルゲルマン、ジメチルゲルマン、トリメチルゲルマン、テトラメチルゲルマン、エチルゲルマン、ジエチルゲルマン、トリエチルゲルマン、テトラエチルゲルマン、GeCl、GeF、BF、AsH、AsF、PH、PF、PCl、又はPF、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、及びC、ここでx≧1及びy≧4であるもの、からなる群より選択された少なくとも一つのガス、並びに、He、Ne、Ar、Kr、Xe、及びRnからなる群より選択された自由選択の希釈ガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項28】
請求項24のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物は、SiH、Si、C12Si、C10Si、HC−SiH、HC−SiH−CH、(CH−SiH、(CH−Si、SiHCl、SiClH、SiCl、SiF、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシランからなる群より選択された少なくとも一つのSiを含有するガス、並びに、He、Ne、Ar、Kr、Xe、及びRnからなる群より選択された自由選択の希釈ガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項29】
請求項28のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第二のガス混合物は、O、CO、CO、NO、NO、NOからなる群より選択された少なくとも一つの酸素を含有するガス、並びに、He、Ne、Ar、Kr、Xe、及びRnからなる群より選択された自由選択の希釈ガスを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項30】
請求項29のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス混合物は、SiH及びHeを具備すると共に、
前記第二のガス混合物は、Oを具備する、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項31】
請求項19のノズル組み立て品において、
前記ガススキマーは、円形の、楕円形の、又は卵形の断面を有する、
ノズル組み立て品。
【請求項32】
請求項19のノズル組み立て品において、
前記ガススキマーは、ローブ形の断面を有すると共に、
ローブの数が前記少なくとも二つのノズルのセットにおけるノズルの数に等しいものである、
ノズル組み立て品。
【請求項33】
請求項19のノズル組み立て品であって、
前記少なくとも二つのノズルのセットからの一つのノズルへ機械的に結合させられた少なくとも一つのマニピュレーターをさらに具備すると共に、
前記少なくとも一つのマニピュレーターが前記少なくとも二つのノズルのセットからの他のノズルと独立に前記ガススキマーに関して前記結合させられたノズルを位置決めするように構成されたものである、
ノズル組み立て品。
【請求項34】
請求項19のノズル及びスキマー組み立て品であって、
前記少なくとも二つのノズルのセットにおける各々のノズルへ機械的に結合させられたマニピュレーターをさらに含むと共に、
前記マニピュレーターが前記ガススキマーに関して集合的に前記少なくとも二つのノズルのセットを位置決めするように構成されたものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項35】
請求項21のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス供給装置及び前記第二のガス供給装置は、前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物のよどみ圧力を独立に制御するように構成されたものである、
ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項36】
請求項21のノズル及びスキマー組み立て品において、
前記第一のガス供給装置及び前記第二のガス供給装置は、各々、前記第一のガス混合物及び前記第二のガス混合物の温度を独立に制御するための温度制御システムをさらに具備する、ノズル及びスキマー組み立て品。
【請求項37】
GCIBで基体を照射するためのガスクラスターイオンビーム(GCIB)で処理するシステムであって、
請求項19−36のいずれかのノズル及びスキマー組み立て品、
前記ガススキマーの下流に位置決めされた及びGCIBを形成するために前記交差するガスクラスタービームをイオン化するように構成されたイオナイザー、並びに、
前記GCIBで照射されるための基体を受けるための基体のホルダー
を具備する、システム。
【請求項38】
請求項37のGCIBで処理するシステムにおいて、
前記少なくとも二つのノズルのセットは、前記少なくとも二つのノズルのセット及び前記ガススキマーの間に位置させられた単一の交差する点に向かって各々のビームの軸を収束させるために角度が付けられたものである、
GCIBで処理するシステム。
【請求項39】
請求項37のGCIBで処理するシステムにおいて、
前記少なくとも二つのノズルのセットは、前記ガススキマーの入力及び出力の間に位置させられた単一の交差する点に向かって各々のビームの軸を収束させるために角度が付けられたものである、
GCIBで処理するシステム。
【請求項40】
請求項37のGCIBで処理するシステムにおいて、
前記少なくとも二つのノズルのセットは、前記ガススキマーの下流及び前記イオナイザーの上流の間に位置させられた単一の交差する点に向かって各々のビームの軸を収束させるために角度が付けられたものである、
GCIBで処理するシステム。
【請求項41】
請求項37のGCIBで処理するシステムにおいて、
前記少なくとも二つのノズルのセットは、前記イオナイザーの内側に位置させられた単一の交差する点に向かって各々のビームの軸を収束させるために角度が付けられたものである、
GCIBで処理するシステム。
【請求項42】
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)で基体を照射するために請求項37−41のいずれかのGCIBで処理するシステムを使用するための方法であって、
前記基体のホルダーへと前記GCIBで照射されるための基体をロードすること、
前記交差するガスクラスタービームを形成するために前記第一のガス供給装置から前記ノズルの第一のサブセットを通じて第一のガス混合物を流動させること及び前記第二のガス供給装置から前記第二のガス混合物又は前記第一のガス供給装置から前記ノズルの第二のサブセットを通じて前記第一のガス混合物のいずれかを流動させること、
前記ガススキマーを通じて及びその次に前記GCIBを形成するために前記交差するガスクラスタービームをイオン化するための前記イオナイザーを通じて前記交差するガスクラスタービームを向けること、
前記GCIBを加速すること、並びに、
それにおいて層をドープする、成長させる、堆積させる、又は変更するために前記GCIBで前記基体の少なくとも一つの領域を照射すること
を具備する、方法。
【請求項43】
請求項42の方法において、
前記基体は、前記基体の少なくとも一つの領域における層を成長させる又は堆積させることによって浅いトレンチの絶縁(STI)の構造を形成するために前記GCIBで照射される、方法。
【請求項44】
請求項42の方法であって、
前記STIの構造をアニールすること
をさらに具有する、方法。
【請求項45】
請求項42の方法であって、
メモリーデバイスにおいて前記STIの構造を使用すること
をさらに具備する、方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図10C】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図13A】
image rotate

【図13B】
image rotate

【図13C】
image rotate

【図13D】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公表番号】特表2012−517120(P2012−517120A)
【公表日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549171(P2011−549171)
【出願日】平成22年1月11日(2010.1.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/020612
【国際公開番号】WO2010/090794
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(508233445)ティーイーエル エピオン インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】