説明

易酸化性薬剤の保護

【課題】易酸化性薬剤の保護を提供すること。
【解決手段】化粧品又は医薬品使用のための配合物は、カプセル化形態にある抗酸化剤及び美容上又は医薬上許容可能なキャリアを含有する。該抗酸化剤は、炭素架橋ヒンダードフェノール、エステル架橋ヒンダードフェノール、アミド架橋ヒンダードフェノール、ヒンダードフェノールのラクトン、立体障害性オキシルアミン及び立体障害性ヒドロキシルアミンから選択される。カプセル化抗酸化剤は高活性であり、及び更なる有効成分、例えば易酸化性天然物質、ビタミン、芳香材(fragrances)、及び植物真菌類、藻類又は動物からの抽出物を、特に該成分と一緒に共カプセル化した場合、早期劣化から保護するのに適する。前記配合物は、中でも化粧品又は医薬品スキンケア又はスキンデリバリー配合物、注射可能な溶液、輸液、点眼薬、飲料溶液、ダイエット又は強化食品、口腔ケア配合物、飲料うがい薬、吸入剤の調製のために、又は食品添加物として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に化粧品又は医薬品配合物における有効性分の保護及び安定のための、特定の抗酸化剤のカプセル化形態の使用に関する。保護は活性剤とともに共カプセル化(coencapsulation)によって最も効果的に達成される。本発明はさらに、対応する化粧品又は医薬品組成物、及び炎症性又はアレルギー性疾患、コラーゲン損傷、DNA損傷、又は再かん流障害(老化防止としての使用)のようなラジカル誘発障害の治療のための薬剤又は配合物の調製のための使用に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品又は家庭用配合物の安定のための特定のフェノール系抗酸化剤又はアミノ化合物の使用が、特許文献1及び特許文献2において提案される。中でも非特許文献1(例えば
HYPERLINK "https://priorart.ip.com/viewPub.jsp" https://priorart.ip.com/viewPub.jspのもと参照)は、配合物の酸素感受性成分の保護のためにそのような抗酸化剤を使
用することを提案する。
【特許文献1】国際公開第00/25731号パンフレット
【特許文献2】国際公開第03/103622号パンフレット
【非特許文献1】IPCOM000130489D
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の概要
特定の抗酸化剤は、カプセル化形態にある化粧品又は医薬品配合物に含有される場合に特に有用であることが今や見出された。炭素又はエステル/アミド架橋ヒンダードフェノール、ヒンダードフェノールのラクトン、立体障害性オキシルアミン及び立体障害性ヒドロキシルアミンから選ばれるこれらの抗酸化剤は、特にこれらの抗酸化剤が該成分とともにカプセル化されるとき(共カプセル化)、中でも、例えば光、酸素及び/又は熱によって誘発される早期劣化又は加水分解から、ビタミン、植物抽出物、芳香材(fragrances)などのような易酸化性天然物質又は活性成分等の他の有効成分を保護するのに適する。配合物は、純粋な化粧品用途、又は有効成分及び抗酸化剤の薬理学的な有利性を利用した配合物であり得る。前記配合物は、通常、好ましくはマイクロエマルジョン、マイクロ分散液又は特にナノエマルジョン又はナノ分散液の形態にある少なくとも1種の脂質相及び少なくとも1種の水相を含む。本発明の抗酸化剤は、in vitroアッセイでの細胞及び酵素で、並びにin vivoアッセイでのヒトのボランティアで、顕著なラジカル消去及び抗炎症作用を示すと同時に、皮膚及び細胞相溶性にも優れている。本発明の抗酸化剤によって防ぎ得る動物及びヒト等の生物体におけるラジカルの損傷は、米国特許第4698360号明細書において更に詳細に記載されている。抗酸化剤の使用は、ビタミンA、EもしくはC又はその修飾形態のようなビタミンの保護のために最も有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
本発明の詳細な説明
ヒンダードフェノールは、芳香族環における少なくとも1種のヒドロキシ置換基及び1つ又は2つの更なる脂肪族又は芳香族置換基、しばしば前記ヒドロキシ置換基に対してオルト位に、メチル基又はイソプロピル基又は第三ブチル基又は第三アミル基のようなアルキル基を含有する活性芳香族化合物を含む抗酸化剤類である。炭素架橋ヒンダードフェノールは少なくとも1種の炭素架橋基を含有し、エステル架橋ヒンダードフェノールは少なくとも1種のエステル(−COO−又は−OCO−)架橋基を含有し、アミド架橋ヒンダ
ードフェノールは少なくとも1種のアミド(−CONR−又は−NRCO−、ここでRは通常、炭素残基又は水素原子を表す。)架橋基を含有する。前記架橋基は、2つ以上のフェノール系部分が一緒になって単一化合物を形成するように連絡するか、又はアンカー基(アルキル鎖及び芳香族環のような)を有する1つのフェノール系部分が連絡する。ヒンダードフェノールのラクトンにおいて、(フェノール系)ヒドロキシ置換基はエステル化されて、アニール化された環を形成する。立体障害性オキシルアミン及び立体障害性ヒドロキシルアミンの各々は、アルファ位において枝分かれした2つの残基を含有する第三アミンであり;3つ目の残基として、オキシルアミンは酸素原子を含有し(かくして基になる)、ヒドロキシルアミンはヒドロキシ基を含有する。
【0005】
適する抗酸化剤は、式
【化1】

で表される化合物、及び/又は
【化2】

で表される化合物、及び/又は

【化3】

で表されるヒンダードニトロキシル化合物、ヒンダードヒドロキシルアミン化合物、ヒンダードヒドロキシルアミン塩化合物
(上記式中、
1は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし22のア
ルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;フェニル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;又はSO3Mを表し、
2は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基;フェニル基;又は炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表し、
Qは、−Cm2m−;
【化4】

−Cm2m−NH;式
【化5】

で表される基を表し、
Tは、−Cn2n−;−(CH2n−O−CH2−;フェニレン基;
【化6】

又は式
【化7】

で表される基を表し、
Vは、−O−又は−NH−を表し、
aは、0、1又は2を表し、
b、c及びd及びgは、各々互いに独立して、0又は1を表し、
eは、1ないし4の整数を表し、
fは、1ないし3の整数を表し、
m、n及びpは、各々互いに独立して、1ないし3の整数を表し、
qは0又は1ないし3の整数を表し、
e=1、又は式(3)中の場合、
3は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基;炭素原子数1ないし22のアルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数2ないし18のアルケニル基;炭素原子数1ないし18のフェニルアルキル基;M;SO3M;式
【化8】

で表される基を表すか、又はG3はOHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のア
ルカノイルオキシ基によって置換されるプロピル基を表し、
Mはアルカリ、アンモニウム、Hを表し、
e=2の場合、
3は、直接結合;−CH2−;
【化9】

又は−S−を表すか、又はG3はOH又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ
基によって置換されたプロピル基を表し、
e=3の場合、
3は式
【化10】

で表される基を表し、
e=4の場合、
3
【化11】

を表し、
4及びG5は、各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし22のアルキル基を表し、
1及びA2は、独立して、1ないし4の炭素原子のアルキル基を表すか、又は一緒にペンタメチレン基を表し、
1及びZ2は各々メチル基を表すか、又はZ1及びZ2は一緒になって付加的にエステル基、エーテル基、ヒドロキシ基、オキソ基、シアノヒドリン基、アミド基、アミノ基、カルボキシ基又はウレタン基によって置換し得る結合部分を形成し、
hは正の電荷の数を表し、及びjは負の電荷の数を表し、
Xは無機又は有機アニオンを表し、及び
ここでカチオンの総電荷hはアニオンjの総電荷に等しい。)を含む。
【0006】
式1(ここでeは1を表す。)で表される化合物は、通常、条件b=c=1に相当する、スペーサー基Q及び(CO)−Vを含有する。また有用なのは、式
【化12】

【化13】

で表される化合物である。
【0007】
カプセル化は抗酸化剤の作用を高めることが見出され、特に小さい粒径(例えば、仕込まれた粒子のサイズが直径300nm未満又は100もしくは50nm未満のナノスケール範囲、詳細は下記参照)が達成される。本発明の化合物は、単独で又は互いに及び/又は更なる成分、例えば以下に記載されるものとの混合物として使用し得る。従って、本発明は、少なくとも1種の抗酸化剤が特に有効成分と一緒にカプセル化されることを特徴とする、例えば光、酸素及び/又は熱による早期劣化に対する化粧品又は医薬品配合物における該有効成分の保護のための方法を含む。前記有効成分は、しばしば易酸化性天然物質、ビタミン、植物抽出物、芳香材、特にビタミンA、C、Eから選ばれる。ビタミンのいくつかの安定した形態、例えばビタミンエステル又はビタミンAパルミテート、ビタミンCマグネシウムホスフェート(アスコルビル2−ホスフェートマグネシウム塩)、アスコルビル−2−ホスフェート−6−パルミテート、ビタミンE酢酸のようなビタミンエステル塩が既に開発されているが、遊離物質及びこれらの変性体の安定化を改善するための必要性が残っており、本発明によって有利に達成される。
【0008】
本発明に従い安定化される有効成分は、
−トコフェロール(α、β、γ、δ異性体)及び一般式
H(CH2)n(CHR)COOH (1)
CH3(CH2)mCH=CH(CH2)nCOOH (2)
(式中、Rは水素原子又はOH基を表し、
m、nは0ないし22の整数を表すが、ここでm+nの合計は最大22である。)を有する酸のそのエステル;
−1つの不飽和脂肪鎖を含有するトコトリエノール(α、β、γ、δ異性体)、及び酸のそのエステル;
−アスコルビン酸及びリン酸のような酸のそのエステル並びにナトリウム、カリウム、リチウム及びマグネシウム塩、アスコルビルテトライソパルミテート、更なるピロリドンカルボン酸とのエステル及び一般式
H(CH2)n(CHR)COOH (3)
CH3(CH2)mCH=CH(CH2)nCOOH (4)
(式中、Rは水素原子又はOH基を表し、
m、nは0ないし20の整数を表すが、ここでm+nの合計は最大21である。)
を有する酸のエステル;
−全ての天然及び/又はビタミンAの合成類似体、又は皮膚においてビタミンAの生物活性を有するレチナール様化合物並びに化合物の幾何異性体及び立体異性体を含むレチノイド。好ましい化合物は、レチナール、レチノールエステル(例えば、レチニルパルミテート、レチニルアセテート、レチニルプロピオネートを含むレチナールの炭素原子数2ないし22のアルキルエステル(飽和又は不飽和アルキル鎖))、レチナール、及び/又はレチノイン酸(トランスレチノイン酸及び/又は13−シス−レチノイン酸を含む)又は誘導体。ここで有用である他のレチノイドは、パリシュ(Prish)等によって1987年6月30日に発行された米国特許第4,677,120号明細書;パリシュ等によって1989年12月5日に発行された米国特許第4,885,311号明細書;パーセル等によって1991年9月17日に発行された米国特許第5,049,584号明細書;パーセル等によって1992年6月23日に発行された米国特許第5,124,356号明細書において記載される。他の適するレチノイドはトコフェリル−レチノエート[レチノ
イン酸(トランス又はシス)のトコフェロールエステル]、アダパレン(adapale
ne)[6−(3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル)−2−ナフトエ酸]及びタザロテン(エチル6−[2−(4,4−ジメチルチオクロマニ−6−イル)−エチニ
ル]ニコチネート);
−α−、β−、γ−及びδ−カロテン、ルテイン、キサントフィル、ゼアキサンチン、ビオラキサンチン、クリプトキサンチン、フコキサンチン、アンテラキサンチン、リコペン、ジデヒドロリコペン及びテトラデヒドロリコペンカロテノイドのようなカロテノイド、−グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーセ、スーパーオキシドジスムターゼのような酵素系抗酸化剤;
−ユビキノン及びイデベノン(ヒドロキシデシルユビキノン)、ユビキノール及びその誘導体;
−リポ酸及びアルファ−リポ酸のようなその誘導体;
−ルチン酸及びその誘導体、例えばα−グルコシルルチン、水溶性フラボノイド、ルチン水和物(ビタミンP);
−植物抽出物、例えば白茶及び緑茶抽出物、チコリー葉抽出物(チコリウムインツバイバス(Cichorium intubybus))、トケイソウ抽出物(パッシフローラインカーネート(Passiflora incarnata))、アスパラサスリネアリス抽出物、ローズマリー抽出物、カエデ科カエデの又はバラ科サクラの紅葉抽出物、ウコン(Curcuma longa L)(クルクミノイド有効成分)、レオントポジウムアルピナム抽出物、エンビリカオフィシナル(フィランサスエンビリカ)木抽出物;
−フェノール酸、例えばカフェー酸(caffeic acid)、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸;
−フラボノイド及びポリフェノール、例えば未置換フラバノン、一置換フラバノンから成る群から選ばれるフラバノン、及びその混合物;未置換カルコン、一置換カルコーン、二置換カルコーン、三置換カルコーンから成る群から選ばれるカルコーン、及びその混合物;未置換のフラボン、一置換フラボン、二置換フラボンから成る群から選ばれるフラボン
、及びその混合物:1種以上のイソフラボン;未置換クマリン、一置換クマリン、二置換クマリンから成る群から選ばれるクマリン、及びその混合物;フラボノール、アントシアニン、カテキン、プロアントシアニジン(ブドウの種の抽出物)。
米国特許第5,686,082号明細書及び米国特許第5,686,367号明細書において広く開示されるフラボノイドもまた使用し得る;
−クロロゲン酸及びフェルラ酸
から成る群を更に含む。
【0009】
本発明の組成物、例えば式(1)、(2)及び/又は(3)で表される抗酸化剤、並びに所望によりビタミンのような更なる有効成分を含有するものは、炎症性又はアレルギー性疾患(例えば、スカパー等によって記載される、(Free Radical Biology and Medicine 22号,669−678頁(1997年))の治療、並びに細胞増殖の障害が関与する疾患の治療に有用である。それらは好ましくは炎症性及びアレルギー性疾患、コラーゲン損傷、再かん流障害、DNA損傷のようなラジカル誘発有害反応の局所治療に;特に皮膚の治療に使用される。
【0010】
in vitroアッセイは、本発明の組成物が炎症において重要な要因である異なるメディエーターの形成を抑制することを示す。
【0011】
ヒンダードニトロキシル、ヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩化合物(3)は、例えばIPCOM000130489Dに記載されるような式AないしEE及びA*
ないしEE*である。
【0012】
炭素原子数1ないし22のアルキル基は、直鎖又は枝分かれしたアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基又は第三アミル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基又はエイコシル基である。
【0013】
炭素原子数1ないし22のアルキルチオ基は、直鎖又は枝分かれしたアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、第二ブチルチオ基、第三ブチルチオ基、アミルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、イソオクチルチオ基、ノニルチオ基、ドデシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基又はエイコシルチオ基である。
【0014】
炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基は、その硫黄原子によってアルキル基に結合する上述のようなアルキルチオ基であり、全ての残基が2ないし22個の炭素原子を含有する。
【0015】
炭素原子数2ないし18のアルケニル基は、例えば、アリル基、メタリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−ペンタ−2,4−ジエニル基、3−メチル−ブテ−2−ニル基、n−オクテ−2−ニル基、n−ドデセ−2−ニル基、イソドデセニル基、n−ドデセ−2−ニル基又はn−オクタデセ−4−ニル基である。
【0016】
炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基は、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、又は好ましくはシクロヘキシル基である。
【0017】
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基は、(クミルのような)フェニルプロピル
基、フェニルエチル基、及び好ましくはベンジル基である。
【0018】
アルカリとしてのMは、しばしばLi、Na、K、Csである。
【0019】
本発明の式(1)及び(2)で表される有用な化合物は、表1に記載されるものを含む:
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【0020】
最も好ましい抗酸化剤は、化合物番号30(下記の実施例においてAO6として言及される)及び31(下記の実施例においてAO7として言及される)である。
【0021】
有用なヒンダードアミン化合物(3)は、IPCOM000130489Dにおいて言及されるものを含む;式(3)で表される好ましいヒンダードニトロキシル、ヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩化合物は、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムクロリド;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムアセテート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムビスルフェート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテート;及びペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテートから選ばれる。例えば、式(3)で表される化合物は、1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒ
ドロキシピペリジニウム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムEDTA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;テトラキス (1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウムEDTA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)EDTA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)EDTA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)EDTA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムEDTA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)EDTA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)EDTA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムEDTA; ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)EDTA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)EDTA及びテトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)EDTAから選ばれるヒドロキシルアミン塩である。
【0022】
上記で指名された対イオンは、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)又はジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMPA)である。
【0023】
1及びG2は、好ましくは各々互いに独立して炭素原子数1ないし18のアルキル基及び、特に炭素原子数1ないし5のアルキル基、特に第三ブチル基である。式(1)又は(2)で表される好ましい化合物において、G1はG2に対してメタ位に位置する。
【0024】
3は水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;SO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基;直接結合;−CH2−;
【化14】

OH又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基;
【化15】

が最も好ましい。
【0025】
好ましいG4及びG5は、独立してH又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基である。
【0026】
特定の技術的に興味深いのは、チオ基を含有する式(1)で表されるそれらの化合物であって、すなわち式(1)においてG1及び/又はG3がアルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、−S−から選ばれる。
【0027】
式(1)及び/又は(2)で表される化合物を使用することが好ましく、特に前記式中aは1を表し、
b、c、d、e、n、M、q、Vの各々は上記で定義される通りであり、
Qは、存在する場合、−Cm2m−及び、好ましくはメチレン基又はエチレン基を表し、
Tは、存在する場合、−Cn2n−又はフェニレン基を表し、
3は水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;SO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか、又はG3は直接結合;−CH2−;
【化16】

又はOH又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか、又はG3
【化17】

を表し、
4及びG5は、独立してH又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基を表し、
そのうち最も好ましいのは、式(1)
(式中、G3は、SO3M、又はOHによって及び/又は炭素原子数12ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか;又はG3は直接結合;−CH2−;
【化18】

又はOH又は炭素原子数12ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピレン基を表すか、又はG3
【化19】

を表し、
Mはアルカリを表し、及びqは0又は1を表し、
Qは、存在する場合、エチレン基を表し、
Tは、存在する場合、p−フェニレン基を表し又は
eは1又は2を表し、及びG3はSO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか又はG3は直接結合;
−CH2−;
【化20】

又はOH又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表しここでMはアルカリを表し及びqは0又は1を表す。)又は式(2)で表されるそれらの化合物である。
【0028】
式(3)で表される最も好ましい化合物は、式
【化21】

で表される化合物であるか、又はその酸付加塩、特に上記で定義される通りである。
特に興味深い化合物(1)は、式
【化22】

(式中、
1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表すか、又はG1及びG2は、特に2,6−ジ−第三ブチル基を表し、
aは1又は2、特に1を表し、及び
3、Q、V、T、b、c、d及びeは、式(1)で言及された意味を有するか、又は特

bは1を表し、及びQはエチレン基を表し、
cは1を表し、及びVはO又はNHを表し、
dは1を表し、及びTはCH2又はフェニレン基を表し、及び
eは1を表し、及びG3はH、メチル基又は炭素原子数17のアルキル基のような炭素原
子数1ないし18のアルキル基を表すか、又はSO3Naを表し、又は
eは4を表し、及びG3は炭素原子を表し、
又はb、c及びdの各々は0を表し、eは2を表し、及びG3はメチレン基又はエチリデ
ン基を表す。)で表されるものを含む。
最も好ましい化合物は式(1)で表されるものであり、特にG1及びG2は第三ブチル基を表し、及びaは1を表す。
【0029】

【化23】

(式中、G1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、
Qは−Cm2m−;又は−Cm2m−NH−を表し、
3は直接結合;−O−;−S−;−CH2−;又は
【化24】

を表し、
aは1又は2を表し、
mは1ないし5を表し、及び
Tは式(1)において言及される意味を有する。)で表される化合物を使用することも好ましい。
【0030】
興味深い式(1)で表される化合物は、(式中、Qはエチレン基又は
【化25】

を表し、
3は直接結合を表す。)で表されるものである。
【0031】
同様に式
【化26】

(式中、
Qは−Cm2m−を表し、
Tは−Cn2n−を表し、
1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、
3は式(1g)、(1h)、(1i)又は(1k)で表される基を表し、
m及びnは、各々互いに独立して、1ないし3を表し、
aは1又は2を表し及び
b及びdは、各々互いに独立して、0又は1を表す。)で表される化合物が好ましい。
【0032】
好ましく使用される他の抗酸化剤は、式
【化27】

(式中、Aは式
【化28】

で表される基を表し、
1、G2及びG3は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し及

mは1ないし3を表す。)に従う。
【0033】
他の好ましい抗酸化剤は、式
【化29】

(式中、
Bは式
【化30】

で表される基を表し、
1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、
Vは−O−又は−NH−を表し、
aは1又は2を表し、
mは1ないし3を表し、及び
nは0ないし3を表す。)で表されるものである。
【0034】
多数の本発明の抗酸化剤化合物、例えば式(1)、(2)及び(3)で表される化合物は、以前にプラスチック及び特定の他の有機材料のための抗酸化剤として既知である。
【0035】
本発明の中で、それらは個々の化合物として又はいくつかの個々の化合物の混合物として使用し得る。いくつかの本発明の抗酸化剤は、本質的に式(1)(式中、eは2、3又は特に4を表す。)で表されるもの及び式(2)で表されるものが、高い抗酸化作用とかなり低い水溶解性を有する組織/皮膚の親和性を組み合わせる。特に以下に記載されるようなナノスケールの粒子におけるそれらの化合物のカプセル化は、最終配合物におけるより高い過重及びそれらの化合物の活性が(カプセル化することなく)単に添加によって達
成し得るよりも更なる利益をもたらす。
【0036】
従って、本発明の好ましい対象は、脂質粒子にカプセル化された、式(1)(式中、eは2、3又は特に4を表す。)で表される又は式(2)で表される抗酸化剤を含有する化粧品又は医薬品組成物である。その“親油性”抗酸化剤のための代表的な例は、上記で挙げた化合物番号7ないし15、17、19、23ないし27、29、31及び33であり;化合物番号9、29及び特に31がその中で最も好ましい(実施例AO4、AO5、AO7として以下に記載)。
そのような組成物の形態の1つは、水性連続相における分散相として抗酸化剤を荷重された粒子を含有する液体マイクロエマルジョン又はマイクロ分散液である。しかしながら、該組成物は、その上、以下に説明されるような固体又は半固体形態にあり得る。好ましいカプセル化方法及びそのような組成物の調製、並びにその特性もまた以下に記載される。
【0037】
本発明の抗酸化剤、例えば式(1)、(2)、(3)で表されるものはまた更なる成分、特にIPCOM000130489Dに記載されるもののような共カプセル化易酸化性及び/又は親油性成分と一緒に混和し得る。遊離形態における、例えば対応するマイクロエマルジョン又はマイクロ分散液の連続相における式(1)(式中、eは1を表す。)で表される物(化合物AO6のような)又は式(3)で表されるより“親油性”な抗酸化剤及び/又は更なる有効成分の同時使用もまた重要である。
【0038】
抗酸化剤成分、所望により更なる有効成分、及びキャリア以外に所望により更なる成分の各々は、通常、製剤/組成物%の総質量の0.0001質量%ないし10質量%、及び最も好ましくは総組成物の0.0005ないし5質量%の濃度範囲内で含有する。有効成分が存在する場合、製剤/組成物における抗酸化剤:有効成分の質量比は、通常、1:10ないし10:1の範囲であり、好ましくは範囲1:1ないし10:1のように1:1よりも大きい。
【0039】
技術的に興味深いのは、遊離又は変性形態にあるビタミンCのようなビタミンを、抗酸化剤の少なくとも0.05質量%、例えば0.05ないし1.0質量%、及び0.05ないし2.0質量%の量で、好ましくは総製剤の少なくとも0.05質量%の量で存在するカプセル化抗酸化剤と同量以上含有する製剤である。
【0040】
本発明に従うカプセル化に有用な更なる抗酸化剤の更なる種類は、紫外線が皮膚又は毛髪に浸透する場合に引き起こされる光化学反応鎖を中断する成分を含む。そのような抗酸化剤の典型的な例は、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びその誘導体、イミダゾール(例えばウロカニン酸)及びその誘導体、ペプチド、例えばD,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシン及びその誘導体(例えばアンセリン)、カロチノイド、カロテン、リコペン及びその誘導体、クロロゲン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、アウロチオグリコース、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン及びグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピ
ル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、リノレイル、コレステリル及びそのグリセリルエステル)及びまたその塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸及びその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、リピド、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)及びまたスルホキシミン化合物(例えばブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−,ヘキサ−,ヘプタ−チオニンスルホキシミン)、また(金属)キレート剤(例えばヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン、キトサン及びホスホノメチル化キトサンのような誘導体)及び好ましくは米国特許第5,487,8
84号明細書、国際公開第91/16035号パンフレット、国際公開第91/16034号パンフレットにおいて開示されるもの、ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベリジン、EDTA、EDDS、EGTA及びその誘導体、不飽和脂肪酸及びその誘導体(例えばリノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸及びその誘導体、ユビキノン及びユビキノール及びその誘導体、ビタミンC及び誘導体(例えばアスコルビルパルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、トコフェロール及び誘導体(例えばビタミンEアセテート)、ビタミンA及び誘導体(例えばビタミンAパルミテート)及びまた安息香樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチン酸及びその誘導体、グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、ウレヤ酸及びその誘導体、マンノース及びその誘導体、スーパーオキシドジスムターゼ、N−[3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]スルファニル酸(及びその塩、例えば二ナトリウム塩)、亜鉛及びその誘導体(例えばZnO、ZnSO4)、セレニウム及びその誘導体(例えばセレニウムメチオニン)、スチルベ
ン及びその誘導体(例えば酸化スチルベン、トランス−酸化スチルベン)及び上記有効成分の本発明に従う適する誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及びリピド)である。更なるHALS(“ヒンダードアミン光安定剤”)化合物もまた言及される。
更なる合成及び天然抗酸化剤は、例えば国際公開第00/25731号パンフレット(構造1ないし3(2頁)、構造4(6頁)、構造5ないし6(7頁)及び化合物7−33(8ないし14頁))に記載される。
【0041】
局所適用のための製剤は、付加的に有効成分として抗炎症作用を有する以下のような少なくとも1種の更なる成分を、組成物の好ましくは0.01%ないし10%、より好ましくは約0.5ないし5%含有する、例えば:
−ステロイド系抗炎症剤、ヒドロコルチゾンのようなコルチコステロイド及びそれらの誘導体を含むがこれに限定されるものではない、
−非ステロイド系抗炎症剤、オキシカム(oxicam)、サリチレート、酢酸誘導体、フェナメート(fenamate)、プロピオン酸誘導体、ピラゾールを含むがこれに限定されるものではない、
−天然抗炎症剤、α−ビサボロール、アラントイン、アロエベラの凍結乾燥抽出物、パンテノール、ベツリン、グリシレチン酸、グリシルリジン酸を含む甘草(Licorice)(甘草(Glycyrrhizaglabra))の化合物、及びグリシルレチン酸ナトリウム(sodium glycyrrhizinate)、グリシルレチン酸カリウム(potassium glycyrrhizinate)、グリシルレチン酸アンモニウム(ammonium glycyrrhizinate)のようなその誘導体(塩及びエステル);ボツリン酸(botulinic acid)、そのアルカリ塩及びアルカリ土類金属の塩、ボスウェリア酸、そのアルカリ塩及びアルカル土類金属の塩、ローズマリー酸、そのアルカリ塩及びアルカリ土類金属の塩;リノール酸(18:2n6)、α−リノレン酸(18:3n3)、γ−リノレン酸(18:3n6)、オクタデカンテトラエン酸(octadekanetetraenic)(18:4n3)、ジホモ−γ−リノレン酸(20:3n6)、エイコサンテトラエン酸(20:4n3)、アラキドン酸(20:4n6)、エイコサンペンタエン酸(20:5n3)のようなポリ不飽和脂肪酸及び一般式
R1(CH2)m−(CHOH)−(CH2)nR2 (5)
(式中、R1及びR2は水素原子又はOH基を表し、m、nは0ないし17の整数を表すが、ここでm+nの合計は最大21である。)
で表されるアルコールとのそのエステル;
フィトステロール及び以下の一般式(6)及び(7)(式中、Rは8ないし18個の炭素
原子を有するイソアルキル基又はイソアルケニル基を表し、nは0ないし50の整数を表す。)で表されるそれらのポリエトキシレート誘導体、特にカンペステロール、β−シトステロール、スチグマステロール、コレステロール、Δ−5−アベナステロール、Δ−7−アベナステロール、ブラシカステロール、スピナステロール及びフコステロール
【化31】

【0042】
化粧品又は医薬品組成物は、液体、半固体又は固体製剤を含む。
【0043】
液体組成物の例は、注射可能な溶液、輸液、ドロップ(drop)、スプレー、エアゾール、エマルジョン、ローション、分散液、飲料溶液、飲料うがい薬及び吸入剤である。
【0044】
半固体組成物の例は、マスク、圧迫ガーゼ(compress)、パッドのような経皮システムのための用途を含む、軟膏、クリーム(O/Wエマルジョン)、リッチクリーム(W/Oエマルジョン)、ジェル、ローション、フォーム、ペースト、分散液、オビュラ(ovula)、硬膏剤である。
【0045】
固体組成物の例は、錠剤、コーティングされた錠剤、カプセル、顆粒、発泡性顆粒、発泡性錠剤、トローチ、吸う及び咀嚼錠剤、坐薬、インプラント、凍結乾燥物、吸着物又は粉末である。
【0046】
本発明の組成物はまた、食品添加物又はダイエット食品又はサプリメント、機能性食品、強化食品、又はそれらの調製の為に製剤として使用され得る。
【0047】
液体又は半固体製剤が好ましい。
【0048】
本発明の化合物を含む生薬組成物は、特にエマルジョン、軟膏剤、ジェル、スプレー及び粉末;例えばクリーム、ジェル、ローション、アルコール性及び水性/アルコール性溶液、エマルジョン、ワックス/脂肪組成物、リップスティックもしくは消臭剤のようなスティック状製剤、粉末又は軟膏剤における意味として理解される。
【0049】
記載される最終配合物は多種多様な表示形態で存在し得る、例えば:
−W/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPITエマルジョンのような液体製剤の形態及び全ての種類のマイクロエマルジョン形態、
−ジェル形態、
−オイル、クリーム、ミルク又はローション形態、
−粉末、ラッカー、錠剤又はメーキャップ形態、
−スティック形態、
−スプレー(発射気体又はポンプ作動式スプレー)又はエアゾール形態、
−フォーム形態、又は
−ペースト形態。
【0050】
いくつかの粒状配合物、特にスキンケア送達システムは以下の通りである:
A]ナノエマルジョン及びナノ粒子は、主にレシチン又は分画リン脂質、特に
−ナノトーペス(Nanotopes)[リン脂質及び共界面活性剤(co−surfa
ctant)からなる膜によって包まれた脂質コア;伸長レシチン分子間への共界面活性剤の挿入による安定した及び小さいサイズの粒径(リポソームより小さい)]及びナノソ
ーム(Nanosome)を含む、単層膜によって代表される20nmないし50nmの粒径範囲を有するナノエマルジョン、
−二層膜によって代表される100nmないし300nmの粒径範囲を有するナノ粒子;例えばリポソーム、すなわち、水性コアを包囲し及び1つ又はいくつかの同心二層を形成する両親媒性脂質(主にリン脂質)を含む球形小胞;小さな単層ベシクル(SUV)、大きな単層ベシクル(LUV)、大きな多重層ベシクル(MLV)又は多胞性ベシクル(multivesicullar vesicles)(MVV)。
ナノエマルジョン又はナノ分散液は、皮膚に接触するエマルジョン粒子に対して大きな表面積対体積率を与える。このように、より多くの有効成分はエマルジョンと皮膚の間の表面と表面の相互作用で皮膚に接触する。本発明の成分は、例えば二層に、水性コアに配合され得るか、又は両方に分布され得る。

B]基材又はカプセル化層に基づき1μmより大きい粒径を有するマイクロカプセル(前
記有効成分を含有するコア物質に基づく球形システム;該コアは、その結果、1つ又はいくつかのコーティング層又はシェルで包囲される)。
これらのマイクロカプセルを形成するために使用されるポリマーは、天然ゴム、セルロース原料、ポリサッカリド、合成ポリアクリレート又はポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール(PVA)、脂質、無機物(シリケート/粘土)、ゼラチン、アルブミンなどのような高分子量たんぱく質;例はナイロンマイクロ−多孔性球体(エルフ アトケム社からのオルガゾル範囲)、二官能性コーティングによって表面処理された絹雲母のような鉱物充填剤(反応性脂肪酸誘導体と絹雲母水溶液間の反応)を含む;グリコスフィア(変性でんぷんをベースとしたコア及び脂肪酸及び極性脂質をベースとした外側の脂質膜);カーボンナノチューブ;非水性及び、スティック、乾燥粉末などのような固体最終生成物のためのシリケートから作られたシリカシェルを含む。

C]均一なコア基材内に有効成分を封入する基材微粒子システム;例えば:
−固体脂質だけをベースとした固体脂質ナノ粒子(SLN)技術;
−個体脂質及び液体脂質のブレンドから作られたナノ構造脂質キャリア(NLC)(範囲80nmないし1μm範囲内の典型的な粒子の直径);
−固体疎水性及び高カチオン性ナノスフィア(典型的な粒径範囲10nmないし1μm範囲)によって代表され及び、高カチオン性又は生体接着層によってコーティングされた固体疎水性基材をベースとしたナノスフィア(Nanosphere)(例えば、米国特許第6491902号明細書)。

D]多重壁送達システム、例えばオレイン酸、飽和又は不飽和脂肪酸、非イオン性界面活
性剤と結合した長鎖石けん、ポリグリセロールの誘導体、ジアンモニウム両親媒性物質、カチオン性界面活性剤、カチオン性両親媒物質が関与するアミノ酸残基、スクロース脂肪酸エステル、アニオン性及びカチオン性界面活性剤の水性混合物のような非リン脂質性
“膜模倣”両親媒性物質から作られるリポソーム構造と類似のシステム。

E]非崩壊型構造(非連続シェル)内部の連続空隙からなる微小ポリマーをベースとした
球体に基づくシステムのようなマイクロスポンジ技術;例はスチレンとジビニルベンゼンのコポリマー、又はビニル誘導体、ラクトース、セルロース及びインデュケム社製ユニスフィア(Unisphere)のようなセルロース誘導体から作られる水膨潤性粒子を含む。

F]リポソーム構造と類似の多重層ベシクルのようなシリコーンをベースとしたベシクル
、ここで層はポリエーテル変性ジメチコーン(ジメチコーンコポリオール)、シリコーンエラストマー、ジメチコーンクロスポリマーのブレンド、ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー又はPEG変性ジメチコーンクロスポリマー等から作られる。

G]シクロデキストリン、通常、α−、β−及びγ−シクロデキストリンのような6ない
し8個のグルコース単位を含有するオリゴマー性及び環状炭水化物化合物。
好ましい方法によれば、本発明の化合物は、米国特許第2005−0191330号明細書(特に段落[0007ないし0079]、[0120ないし0133]及び実施例参照)及び米国特許2003−0190347号明細書(特に段落[0005ないし0087]及び実施例参照)に記載されるような、上記[A]タイプのナノ分散及びカプセル化形態に適用される。
【0051】
従って、本発明は初めに記載したように、抗酸化剤のカプセル化のための、特に有効成分の保護のための方法を含み、該カプセル化は均一な液体が得られるまで
(a)膜形成分子、
(b)共乳化剤及び
(c)抗酸化剤を含む親油性成分
を混合することによってもたらされる。
このように得られる液体は次に水相に添加される。
【0052】
成分(a)は、リン脂質類又は米国特許第2005−0191330号明細書又は米国特許第2003−0190347号明細書に記載される対応する成分から有利に選択される。
【0053】
成分(b)は、好ましくはポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシル化脂肪アルコール、ポリエトキシル化脂肪酸、ポリエトキシル化ビタミンE誘導体、ポリエトキシル化ラノリン又はラノリン誘導体、ポリエトキシル化脂肪酸グリセリド及び部分グリセリド、ポリエトキシル化アルキルフェノール、ポリエトキシル化脂肪アルコールの硫酸セミエステル又はその塩、ポリエトキシル化脂肪アミン又はアミド、ポリエトキシル化炭素水和物から選択され、成分(c)の抗酸化剤は好ましくは以下に記載される化合物AO3ないしAO8、及び特に好ましくはAO6又はAO7から選択される。
【0054】
リン脂質成分(c)はまた、最高の保護のために抗酸化剤と一緒に共カプセル化される場合、有効成分を含む。リン脂質成分は、しばしば美容上許容可能な脂質をさらに含み、これは例えばモノ−、ジ−又は特にトリグリセリド、特に脂肪エステル、及び/又はプロピレングリコール、炭素原子数12ないし15のアルキルベンゾエート、ジイソプロピルアジペート、ジオクチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルスクシネート、プロピレングリコールジカプリレート、オクチルオクタノエート、ジオクチルテレフタレート、トリオクチルシトレート、トリオクタノイン+、オクチルドデカノール、カプリリルピロリド
ン、トリエチルシトレート、2−ブチル−1−オクタノール、プロピレンカーボネート、ジブチルカーボネート、ネオペンチルグリコールジオクタノエートのような(INCI名)他の成分から選択され得る。式31で表される抗酸化剤(すなわちAO7)に対して好ましいのは、例えばトリグリセリド(すなわち、ミグリオール・シリーズ(登録商標:miglyol)のような炭素原子数4ないし18の脂肪酸トリグリセリド:CONDEA)、又はジイソプロピルアジペート、ジオクチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルスクシネート、カプリリルピロリドン、ジブチルカーボネートである。
【0055】
予備相において抗酸化剤と美容上許容可能な脂質の質量比は、通常1:10ないし10
:1、好ましくは1:5ないし5:1の範囲である。
【0056】
このように得られた(すなわち、“予備相”)均一な液体は通常、(有効成分による不透明感が出ない限り)透明である。それは、アルコールのような1種以上の更なる成分(d)を含有し得る。好ましい方法において、成分(a)、(b)、(c)及び所望により(d)を混合した後に得られる均一な液体は本質的に無水である。
【0057】
好ましい方法において、
(a)リン脂質5ないし20質量%、
(b)共乳化剤15ないし40質量%、
(c)上述のような式(1)ないし(3)で表される抗酸化剤からなる親油性成分、並びに所望により美容上許容可能な脂質及び/又は易酸化性天然物質、ビタミン、植物抽出物、芳香材から選択される有効成分からなる親油成分30ないし70質量%、
及び所望により
(d)炭素原子数1ないし5のアルカノール又は炭素原子数1ないし5のアルカンジオール、特にエタノールのようなアルコール0ないし30質量%、特に3ないし30質量%
が混合されるが、成分(a)、(b)、(c)及び所望により(d)の割合の合計が100%まで加える。
【0058】
上述の米国特許第2005−0191330号明細書及び米国特許第2003−0190347号明細書において記載されるように、この方法で調製されたマイクロエマルジョン又はマイクロ分散液は通常、実用的な理由から、初めに濃縮物として得られ、次に直ぐに使用できる状態にある最終製剤の調製のために用いられる。予備相から濃縮物までの調製工程は通常、1:5ないし約1:20の予備相の希釈物をもたらす。前記濃縮物は最終生成物を得るためにさらに希釈され得(すなわち、更なる成分と混ぜ合わされる);これはしばしば1:5ないし約1:20の同一比において行われる。このように、最終生成物は約1:25ないし約1:400の希釈物において又は、非常にしばしば、約1:50ないし約1:200の希釈物において予備相の原料を含有するが、希釈相の一部として加えられる遊離成分は含まれない。本発明において記載されるような配合物は、予備相、濃縮物及び最終用途のために準備される最終配合物を包含する。
【0059】
上記方法によって得られるナノ分散液は、通常80nm未満(例えば10ないし80nm)、典型的に50nm未満、及び好ましくは30nm以下の平均粒径を有する粒子である。分布は典型的に単分散であり、及びガウス分布と一致する。
【0060】
化粧品又は医薬品組成物のための例は、
(a)リン脂質5ないし20質量%、
(b)共乳化剤15ないし40質量%、
(c)トリグリセリド、式(1)ないし(3)で表される、特に以下に記載されるような式(AO3)、(AO4)、(AO5)、(AO6)、(AO7)、(AO8)で表される抗酸化剤、及び易酸化性天然物質、ビタミン、植物抽出物、芳香材から選択される有効成分からなるリン脂質成分30ないし70質量%、及び
(d)アルコール3ないし30質量%
を混合し、成分(a)、(b)、(c)及び(d)のパーセンテージの割合が100%まで加えられ、次にこのようにして得られた液体を水相に加えることによって得られるナノ分散液である。このようにして得られる組成物は通常、次に更なる成分、例えば特定の最終用途のために重要なものによって補われる。
【0061】
前記組成物は、国際公開第00/25731号パンフレット、国際公開第03/103622号パンフレット、IPCOM000130489Dに記載されるような、又は以下
の配合物において言及されるような更なる成分を含有し得る。
【0062】
本発明の組成物を含有する最終配合物のための例は、また以下のものを含む
−スキンケア製剤、例えば、タブレット形態又は液体セッケン、ソープレス洗剤又は洗浄用ペーストの形態にある皮膚洗浄及び清浄製剤、
−浴用製剤、例えば液体(フォームバス、ミルク、シャワー製剤)又は固体の浴用製剤、例えばバスキューブ及びバスソルト;
−スキンケア製剤、例えば、皮膚用エマルジョン、マルチエマルジョン又は皮膚用オイル;
−パーソナルケア製剤、例えば、日中用クリーム又はパウダークリーム、フェイスパウダー(ルーズ又は圧縮された)、ルージュ又はクリームメイクアップの形態にある顔面用メイクアップ、アイケア用製剤、例えばアイシャドウ製剤、マスカラ、アイライナー、アイクリーム又はアイフィックスクリーム;リップケア製剤、例えばリップスティック、リップグロス、リップ輪郭用ペンシル、ネイルケア製剤、例えばマニキュア、マニキュア除去剤、ネイルハードナー又は表皮除去剤;
−フットケア製剤;例えばフットバス、フットパウダー、フットクリーム又はフットバルサム、特別な脱臭剤及び制汗剤又はカルス除去製剤;
−光保護製剤、例えばサンミルク、ローション、クリーム又はオイル、日焼け止めクリーム又はトロピカル、プレタンニング製剤又は日焼け後用製剤;
−スキンタンニング 製剤、例えばセルフタンニングクリーム;
−脱色製剤、例えば皮膚をブリーチングするための製剤又は石けんのような洗い流す製剤及びクリームなどのような着けたままにする製剤を含む皮膚淡色化製剤;
薬用固形石けん及び、抗真菌剤、抗菌剤などを含有する液体;
−昆虫忌避剤、例えば昆虫忌避オイル、ローション、スプレー又はスティック;
−脱臭剤、例えば脱臭スプレー、ポンプ作動のスプレー、脱臭ジェル、スティック又はロールオン;
−制汗剤、例えば制汗スティック、クリーム又はロールオン;
−汚れた皮膚を清浄にし及びケアするための製剤、例えば合成洗浄剤(固体又は液体)、ピーリング又はスクラブ製剤又はピーリングマスク;
−化学薬品形態にある脱毛製剤(脱毛)、例えば、脱毛パウダー、液体脱毛製剤、クリーム−又はペースト−形態の脱毛製剤、ジェル形態又はエアゾール発泡形態にある脱毛製剤;
−シェービング製剤、例えば、シェービングソープ、発泡シェービングクリーム、無発泡シェービングクリーム、フォーム及びジェル、ドライシェービングのためのプレシェーブ製剤、アフターシェーブ又はアフターシェーブローション;
−芳香製剤、例えば、芳香材(オーデコロン、オードトワレ、オードパヒューム、パルファンドトワレ、香水)、香油又はパヒュームクリーム;
−ヘアトリートメント製剤、例えば、シャンプー及びコンディショナーの形態にあるヘア洗浄用製剤、ヘアケア製剤、例えばプレトリートメント製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、強力ヘアトリートメント、ヘアストラクチュアリング製剤、例えばパーマネントウェーブ(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)のためのヘアウェーブ製剤、ヘアストレートニング製剤、液体ヘアセット用製剤、ヘアフォーム、ヘアスプレー、ブリーチング製剤、例えば過酸化水素水、ライトニングシャンプー、ブリーチングクリーム、ブリーチングパウダー、ブリーチングペースト又はオイル、一時的、半永久的又は永久的染毛剤、自己酸化型染料を含有する製剤、又はヘンナ又はカモミールのような天然染毛剤。
【0063】
皮膚のための製剤として特に重要なのは、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、日焼け止めクリーム又はトピカル、プレタンニング製剤又は日焼け後製剤、またスキンタンニング製剤、例えばセルフタンニングクリーム、スキンホワイトニング製剤、スキン
ライトナー製剤又はそのような系の組み合わせのような光保護製剤を含む、日々のケア及び/又はアンチエイジング製剤である。特に興味あるのは、デイリーケアクリーム、デイリーケアローション、デイリーケアミルク及びスプレーの形態にあるデイリーケア製剤のような、UV保護系と一緒になったアンチエイジング製剤である。
【0064】
本発明に従う組成物/製剤は、必要に応じて、特に皮膚のトリートメント用製剤において、1種以上の以下に記載されるような付加的な化合物をまた含有し得;例えば
脂肪アルコール、脂肪酸のエステル、他の補助剤、
グリセリルエステル及び誘導体を含む天然又は合成トリグリセリド、
真珠箔ワックス、炭化水素油、
ジメチコーンのようなシリコーン又はシロキサン(オルガノ置換されたポリシロキサン)及び関連物質、
フッ素化又はペルフルオロ化オイル、乳化剤、補助剤及び添加剤、過脂肪剤、しわ防止成分、スキンライトニング剤、界面活性剤、
稠度調節剤/増粘剤及びレオロジー調節剤、ポリマー、
生体活性成分、脱臭活性成分、ふけ止め剤、ヒドロトロープ剤、防腐剤及び細菌抑制剤、香油、着色剤、及び/又はこれらの見出しのもとIPCOM000130489Dにおいて記載される成分のような他の助剤
を含む。
【0065】
本発明の成分は通常、従来のキャリアとともに化粧品又は医薬品組成物において使用され;更なる有用な成分は浸透促進剤、例えば尿素、デキストラン、プロピレングリコール、オレイン酸などを含む。
【0066】
化粧品又は医薬品組成物は通常、使用できる状態にある最終配合物の0.001ないし10質量%、好ましくは0.01ないし5質量%、特に0.01ないし2質量%の量で各々の本発明の成分抗酸化剤及び更なる成分を含有する。以上に記載される症状の治療のために、本発明の医薬品組成物は、本発明の化合物に加えて、例えば抗炎症作用を有し、典型的に抗炎症剤、ビタミン、及び/又は、必要に応じて、乾癬治療薬、更なる皮膚作用成分、細胞増殖調節剤、抗アレルギー剤、紫外線保護剤、保湿剤、アンチエイジング剤、胃保護剤、抗ぜんそく剤、DNA保護剤を含む更なる医薬品又は化粧品剤を含有し得る。
【0067】
本発明の組成物は、本発明の式(1)ないし(3)は別として、抗酸化剤及び/又は光安定剤、特に紫外線吸収剤を含有し得る。この類の適する成分は、欧州特許出願公開第955355号明細書、国際公開第00/25730号パンフレット、国際公開第00/25731号パンフレット、国際公開第03/103622号パンフレット、欧州特許出願公開第1366763号明細書に記載されるものを含む。
【0068】
例は以下に記載されら成分である:
【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【0069】
【表13】

【表14】

【0070】
水−及び油−含有エマルジョン(例えばW/O、O/W、O/W/O及びW/O/Wエマルジョン又はマイクロエマルジョン)として、製剤は、例えば組成物の総質量に基づき0.1ないし30質量%、好ましくは0.1ないし15質量%及び特に0.5ないし10質量%の1種以上の紫外線吸収剤、組成物の総質量に基づき1ないし60質量%、特に5ないし50質量%及び好ましくは10ないし35質量%の少なくとも1種の油成分、組成物の総質量に基づき0ないし30質量%、特に1ないし30質量%、及びより好ましくは4ないし20質量%の少なくとも1種の乳化剤、組成物の総質量に基づき10ないし90質量%、特に30ないし90質量%の水、並びに0ないし88.9質量%、特に1ないし50質量%の化粧品として許容可能な更なる補助剤を含有する。
【0071】
一般的に化粧品又は医薬品製剤は、通常の方法を用いて有効成分と補助剤とを物理的に混合することによって、例えば個々の成分を一緒に単に攪拌することによって調製され得る。
【実施例】
【0072】
本発明において特に有用な化合物の例は以下に記載されるものを含む:
AO3:グリセリン、やし油及び式
【化32】

で表される化合物の反応生成物
(β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパノン酸のモノ−、ジ−及びトリグリセリド及び脂肪酸の混合物、CAS登録番号179986−09−5)
【化33】

AO5は、式
【化34】

で表される化合物の混合物;
【化35】

AO7:ペンタエリトリトール−テトラキス(3−[3’,5’−ジ−第三ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル]−プロピオネート)
【化36】

【化37】

【0073】
下記の実施例は、ここに記載されるものに対するいかなる制限も示さずに本発明を説明するための役目を果たす。他に記載が無い限り、割合は質量による(%w/w;%b.w.)。略記“qs”は、生成物の規格;例えば芳香材:0.1ないし0.2%;着色剤0
.05ないし0.2%を満たすために調整可能な割合を示す。
【0074】
実施例1:皮膚配合物
一般的な調製:
透明な均質予備相を、以下の成分(a)、(b)、(c)及び(d)の割合を合わせて100%の合計で混合し、
(a)リン脂質5ないし20質量%(例えばレシチン)、
(b)共乳化剤15ないし40質量%(例えば、ポリエトキシ化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシ化脂肪アルコール、ポリエトキシ化脂肪酸、ポリエトキシ化ビタミンE誘導体、ポリエトキシ化ラノリン又はラノリン誘導体、ポリエトキシ化脂肪酸グリセリド又は部分グリセリド、ポリエトキシ化アルキルフェノール、ポリエトキシ化脂肪アルコールの硫酸セミエステル又はその塩、ポリエトキシ化脂肪アミン又はアミド、ポリエトキシ化炭化水素)、
(c)トリグリセリド、AO3ないしAO8のような本発明の化合物、及び所望により更なる活性剤からなる、活性剤:トリグリセリドの質量比が通常1:5ないし5:1の範囲である、親油性成分30ないし70質量%、及び
(d)エタノールのようなアルコール3ないし30質量%、
そして
得られた液体を水相に加えることによって得た。該水相(例えば90kg)を、容器中で50℃で攪拌(例えば、電磁攪拌機)した。液体予備相(例えば10kg)を、攪拌(例えば、電磁攪拌機を用いて)しながら水相に加えた。このようにして得られた配合物を更に希釈するか又は混合した。
【0075】
ビタミンAパルミテートクリーム
分散液を以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表15】

最終製剤は以下を含有する:
【表16】

化合物AO7をAO3、AO4又はAO5に置き換えた場合でも、優れた結果をもたらした。
【0076】
ソルコセリル0.5%ヒドロゲル
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表17】

最終製剤は以下を含有する:
【表18】

製剤を心地良い冷感があり、及び優れた消炎作用を有する。
【0077】
皮膚保護W/Oローション
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表19】

最終製剤は以下を含有する:
【表20】

化合物AO3をAO7、AO6又はAO8に置き換えた場合でも、優れた結果をもたらした。
【0078】
紫外線保護を有するデイクリーム(O/W)
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表21】

最終製剤は以下を含有する:
【表22】

【0079】
安定化ビタミンC
A)抗酸化剤と一緒に共カプセル化:
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表23】

B)カプセル化ナノ分散抗酸化剤による遊離ビタミンCの安定化:
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表24】

C)抗酸化剤に加えて遊離抗酸化剤と一緒に共カプセル化:
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表25】

D)カプセル化ナノ分散に加えて遊離抗酸化剤による遊離ビタミンCの安定化:
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表26】

高安定性濃縮分散液を、このように得た。

濃縮物A)、B)、C)又はD)に基づく最終製剤は、以下を含有する:
【表27】

化合物AO7をAO3、AO4又はAO5に置き換えた場合でも、優れた結果をもたらした。
【0080】
実施例2:ビタミンCの安定化
材料:
pH=6で緩衝化した(ホスフェート緩衝液、前もって排気し、そして次に可能な限り多くの酸素を除去するために窒素でフラッシュされた)、ビタミンC水溶液(濃度=40.5mM)

溶液:
a)単体のビタミンC:0.7mM

b)ビタミンC/ナノトープ(Nanotope)AO7の組み合わせ:
分散液を、以下を含有する透明な予備相を混合することによって得た:
【表28】

装置:
パーキンエルマーランブダ(Perkin Elmer Lambda 16)を用いた吸収測定;キュベット長d=0.1cm
照射チャンバーアトラス CPS+;測定温度=35℃

方法:
その最大波長(I最大=265nm)におけるビタミンCのスペクトル吸収(アスコルビン酸);暗い場所における貯蔵で空気に暴露した後の時間における最大吸光度。実験を20℃で行った。

ビタミンCは、カプセル化抗酸化剤によって効果的に保護された。
【0081】
実施例3:有効成分の共カプセル化

a)一般的な調製:
ナノ分散予備相を下記の成分を混合することによって調製した:
【表29】

ナノ分散液(濃縮物)を、予備相の5質量%ないし50質量%、及び最も好ましくは10質量%ないし30質量%を攪拌しながら脱イオン水(100%まで)に混ぜ合わせることによって生成した。
次に最終配合物を、(化粧品及び医薬品用途の総質量に基づき)濃縮物の0.1%ないし90%、通常0.1ないし20%使用することによって得た。

b)最終用途のために準備された配合物:
以下に挙げる各々の配合物を、表に示した部分を混合することによって得た。
【0082】
【表30】

【表31】

【0083】
【表32】

【0084】
【表33】

【0085】
【表34】

【表35】

【0086】
【表36】

【表37】

【0087】
【表38】

【0088】
【表39】

【0089】
【表40】

【0090】
【表41】

【0091】
【表42】

【0092】
【表43】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセル化形態にある抗酸化剤、及び美容上又は医薬上許容可能なキャリアを含有する化粧品又は医薬品配合物であって、該抗酸化剤が炭素架橋ヒンダードフェノール、エステル架橋ヒンダードフェノール、アミド架橋ヒンダードフェノール、ヒンダードフェノールのラクトン、立体障害性オキシルアミン及び立体障害性ヒドロキシルアミンから選択されるところの、化粧品又は医薬品配合物。
【請求項2】
易酸化性天然物質、ビタミン、芳香材(fragrances)、及び植物真菌類、藻類又は動物からの抽出物から選択され、好ましくは遊離又は変性形態にあるビタミンA、C、Eから選択される更なる有効成分を含有する、請求項1の配合物。
【請求項3】
前記有効成分が前記抗酸化剤と一緒に共カプセル化される、請求項2の配合物。
【請求項4】
前記抗酸化剤が下記の式(1)、(2)及び/又は(3)
【化1】

(式(1)、(2)及び(3)中、
1は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし22のア
ルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;フェニル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;又はSO3Mを表し、
2は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基;フェニル基;又は炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表し、
Eは、オキシル基又はヒドロキシル基を表し、
Qは、−Cm2m−;
【化2】

−Cm2m−NH;式
【化3】

で表される基を表し、
Tは、−Cn2n−;−(CH2n−O−CH2−;フェニレン基;
【化4】

で表される基を表し、
Vは、−O−又は−NH−を表し、
aは、0、1又は2を表し、
b、c及びd及びgは、各々互いに独立して、0又は1を表し、
eは、1ないし4の整数を表し、
fは、1ないし3の整数を表し、及び
m、n及びpは、各々互いに独立して、1ないし3の整数を表し、
qは0又は1ないし3の整数を表し、
e=1又は式(3)中の場合、
3は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基;炭素原子数1ないし22のアルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数2ないし18のアルケニル基;炭素原子数1ないし18のフェニルアルキル基;M;SO3M;式
【化5】

で表される基を表すか、又はG3はOHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のア
ルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表し、
Mはアルカリ、アンモニウム、Hを表し、
e=2の場合、
3は、直接結合;−CH2−;
【化6】

又は−S−を表すか、又はG3はOH又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ
基によって置換されたプロピル基を表し、
e=3の場合、
3は式
【化7】

で表される基を表し、
e=4の場合、
3
【化8】

を表し、
4及びG5は、各々互いに独立して、水素原子又は炭素原子数1ないし22のアルキル基を表す。)で表される化合物及びそれらの酸付加塩、及び式(16)、(18)、(20)、(21)、(22)、(23)
【化9】

【化10】

【化11】

で表される化合物から選択される、請求項1、請求項2又は請求項3の配合物。
【請求項5】
前記化合物において、
aは1を表し、
Qは、存在する場合、−Cm2m−及び、好ましくはメチレン基又はエチレン基を表し、
Tは、存在する場合、−Cn2n−又はフェニレン基を表し、
3は水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;SO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか、又はG3は直接結合;−CH2−;
【化12】

又はOH又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか、又はG3
【化13】

を表し、
前記式(3)で表される化合物は、式
【化14】

(式中、
Eはオキシル基又はヒドロキシル基を表す。)に従い
又は美容上又は医薬上許容可能なそれらの酸付加塩であり、
特に式(1)又は(2)で表される化合物において
1及びG2は、互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、特に第三ブチル基を表し、及び
1は、G2に対してメタ位に位置し、及び
4及びG5は、独立して、H又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基を表す、請求項4の配合物。
【請求項6】
カプセル化形態にある抗酸化剤が式(1)又は(2)で表される化合物から選択され、式(1)で表される化合物においてeが2、3又は4を表す、請求項4の配合物。
【請求項7】
前記化合物(1)、(2)、(3)が式(7)ないし(35)で表される化合物類から選択される、請求項4の配合物
【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

(34)グリセリン、やし油及び式
【化29】

で表される化合物の反応生成物
【化30】

【請求項8】
ナノ分散形態にあるカプセル化抗酸化剤を含有し、粒子が300nmより小さく、好ましくは10ないし80nmの範囲の数平均直径を有する、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の配合物。
【請求項9】
前記抗酸化剤及び更なる有効成分の各々は、存在する場合、総組成物の0.0001ないし10質量%、及び最も好ましくは0.0005ないし5質量%の総量で含有される、請求項1、請求項2又は請求項3に記載の配合物。
【請求項10】
抗酸化剤:有効成分の質量比が1:10ないし10:1の範囲である、請求項2又は請求項3に記載の配合物。
【請求項11】
抗炎症剤、消炎剤、ビタミン、乾癬治療薬、更なる皮膚作用剤(skin active)、非カプセル化抗酸化剤、細胞増殖調節剤、抗アレルギー剤、紫外線保護剤、保湿剤、アンチエイジング剤、DNA保護剤から選択される少なくとも1種の物質を付加的に含む、請求項1、請求項2又は請求項3に記載の配合物。
【請求項12】
前記カプセル化は、均一で透明な、好ましくは本質的に無水の、液体が得られるまで、
(a)膜形成分子、
(b)共乳化剤及び
(c)抗酸化剤及び所望により更なる有効成分を含む親油性成分
を混合する工程を含む、請求項1、2又は3に記載の配合物の調製のための方法。
【請求項13】
(a)リン脂質5ないし20質量%、
(b)共乳化剤15ないし40質量%、
(c)請求項4に記載の式(1)ないし(3)で表される抗酸化剤及び所望により美容上許容可能な脂質及び/又は易酸化性天然物質、ビタミン、植物抽出物、芳香材から選択される有効成分を含む親油性成分30ないし70質量%、及び
(d)アルコール0ないし30質量%
を混合することを含む、請求項12の方法。
【請求項14】
化粧品又は医薬品配合物において光、酸素及び/又は熱による早期劣化から、易酸化性天然物質、ビタミン、芳香材、及び植物真菌類、藻類又は動物からの抽出物から選択され、好ましくは遊離又は変性形態にあるビタミンA、C、Eから選択される有効成分の保護のための方法であって、炭素架橋ヒンダードフェノール、エステル架橋ヒンダードフェノール、アミド架橋ヒンダードフェノール、ヒンダードフェノールのラクトン、立体障害性オキシルアミン及び立体障害性ヒドロキシルアミンから選択されるカプセル化抗酸化剤の付加を特徴とする方法。
【請求項15】
化粧品又は医薬品スキンケア又はスキンデリバリー配合物、注射可能な溶液、輸液、点眼薬、飲料溶液、食餌又は強化食品、口腔ケア配合物、飲料うがい薬、吸入剤、又は食品添加物としてカプセル化形態にある炭素架橋ヒンダードフェノール、エステル架橋ヒンダードフェノール、アミド架橋ヒンダードフェノール、ヒンダードフェノールのラクトン、立体障害性オキシルアミン及び立体障害性ヒドロキシルアミンから選択される抗酸化剤の使用。
【請求項16】
前記抗酸化剤が、炎症性及びアレルギー性疾患のようなラジカル誘発身体障害の局所治療又は予防のための、特に皮膚治療のための、化粧品又は医薬品配合物の調製のために更なる有効成分、特に易酸化性天然物質又はビタミン、植物抽出物、芳香材のような有効成分と一緒に共カプセル化される、請求項15の使用。
【請求項17】
光、酸素及び/又は熱による早期劣化に対して、易酸化性天然物質、ビタミン、芳香材、及び植物真菌類、藻類又は動物からの抽出物から選択され、好ましくは遊離又は変性形態にあるビタミンA、C、Eから選択される有効成分の保護のために化粧品又は医薬品配合物においてカプセル化形態にある、炭素架橋ヒンダードフェノール、エステル架橋ヒンダードフェノール、アミド架橋ヒンダードフェノール、ヒンダードフェノールのラクトン、立体障害性オキシルアミン及び立体障害性ヒドロキシルアミンから選択される抗酸化剤の使用。

【公表番号】特表2009−512723(P2009−512723A)
【公表日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537021(P2008−537021)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【国際出願番号】PCT/EP2006/063421
【国際公開番号】WO2007/048645
【国際公開日】平成19年5月3日(2007.5.3)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】