説明

磁気記憶装置の製造方法および磁気記憶装置

【課題】TMR素子間の特性のばらつきを低減でき、かつ製造歩留まりの高い不揮発性磁気メモリの製造方法およびその構造を提供する。
【解決手段】TMR素子を含む磁気記憶装置の製造方法が、配線層が設けられた層間絶縁膜の上に、絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜に、配線層が露出するように開口部を形成する開口工程と、開口部を埋めるように、絶縁膜上に金属層を形成する金属層形成工程と、CMP法を用いて絶縁膜上の金属層を研磨除去し、開口部内に残った金属層を下部電極とするCMP工程と、下部電極上にTMR素子を形成する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気記憶装置の製造方法およびその構造に関し、特に、メモリセルの特性のばらつきを低減できる不揮発性磁気記憶装置の製造方法およびその構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図42は、全体が500で表される従来構造の不揮発性磁気記憶装置(Magnetoresistive Random Access Memory、以下「MRAM」という。)の断面図であり、(a)は、1つのセルの断面図であり、(b)は、TMR(Tunneling Magneto-Resistance)素子の拡大図である。なお、TMR素子は、MTJ(Magnetic Tunneling Junction)素子と呼ぶ場合もある。
【0003】
層間絶縁膜23の上には、層間絶縁膜27が設けられ、ビアを介して配線層(デジットライン24)25に接続された、TMR素子50の下部電極(引き出し線)28が設けられている。下部電極28上には、TMR素子50、TMR素子50の上部電極29が設けられている。
【0004】
図42(b)に示すように、TMR素子50は、下部磁性膜51、上部磁性膜52、およびこれらに挟まれたトンネル絶縁膜53からなる。
【0005】
上部電極29の上には、層間絶縁膜30が形成されている。層間絶縁膜30には、上部電極29に届く開口部が設けられ、その中に、バリアメタル層132を介して配線層(ビットライン)32が形成されている。
【0006】
MRAM500のメモリ動作では、下部磁性膜(ピン層)51の磁性の向きを固定しておき、デジットライン24とビットライン32に流した電流により誘起された合成磁場をTMR素子50に印加することにより、上部磁性膜(フリー層)52の磁性の向きを反転させて、データの書き込みを行う。下部磁性膜51の磁性の向きに対して、上部磁性膜52の磁性の向きが同一(平行)の場合と反対(反平行)の場合で、メモリセル50に電流を流した時の、トンネル絶縁膜53を流れるトンネル電流の抵抗値が異なり、この抵抗値の違いがメモリの「0」および「1」に対応する。
【特許文献1】特開2004−119478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
MRAM500では、MRAM500を構成する各TMR素子50間で、特性のばらつきが小さいことが求められる。特に、トンネル絶縁膜53は、下部磁性膜51と上部磁性膜52との間の絶縁性を維持するとともに、読み出し時に流れるトンネル電流の値を略一定にするために、均一な膜厚にする必要がある。
【0008】
しかしながら、従来のMRAM500では、MRAM500を構成する各TMR素子50間で読み出し電流がばらつくという問題があった。特に、MRAM500の小型化、高集積化にともない、この傾向が高かった。
また、TMR素子50の、下部磁性膜51と上部磁性膜52との間が短絡して、製造歩留まりが低下するという問題もあった。
【0009】
これに対して、発明者らが検討した結果、TMR素子50を載置する下部電極28の上面の平坦性が、トンネル絶縁膜53の膜厚の均一性に大きく影響することを見出した。
また、従来の製造方法では、TMR素子50を形成した後に下部電極28のエッチングを行うため、下部電極28のエッチング工程でTMR素子50の側壁に異物が付着し、下部磁性膜51と上部磁性膜52との間の短絡が発生していることも見出した。
【0010】
そこで、本発明は、TMR素子間の特性のばらつきを低減でき、かつ製造歩留まりの高い不揮発性磁気メモリの製造方法およびその構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一の実施例によれば、TMR素子を含む磁気記憶装置の製造方法が提供される。かかる製造方法は、配線層が設けられた層間絶縁膜の上に、絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜に、配線層が露出するように開口部を形成する開口工程と、開口部を埋めるように、絶縁膜上に金属層を形成する金属層形成工程と、CMP法を用いて絶縁膜上の金属層を研磨除去し、開口部内に残った金属層を下部電極とするCMP工程と、下部電極上にTMR素子を形成する工程とを含む。
【0012】
また、本発明の他の実施例によれば、TMR素子を含む磁気記憶装置が提供される。かかる磁気記憶装置は、配線層を備えた層間絶縁膜と、層間絶縁膜の上に設けられた絶縁膜と、絶縁膜に、配線層が露出するように設けられた開口部と、開口部の内面を覆うように設けられたバリアメタル層と、開口部を埋めるように、バリアメタル層上に設けられた下部電極と、下部電極に設けられたTMR素子とを含む。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明の一実施例では、TMR素子間の特性のばらつきが低減でき、かつ製造歩留まりの高い不揮発性磁気メモリを提供できる。また、本発明の他の実施例では、特性の良好な不揮発性磁気メモリを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、全体が100で表される、実施の形態1にかかるMRAMであり、(a)に概略図を、(b)に回路図を、それぞれ示す。
図1(a)に示すように、MRAM100は、TMR素子50を含む。TMR素子50は、下部電極(引き出し電極)28の上に形成され、下部電極28と電気的に接続されている。下部電極28は、トランジスタ15に電気的に接続されている。TMR素子50の下方には、デジットライン25が設けられている。
また、TMR素子50は、ビットライン32にも接続されている。ビットライン32とデジットライン25は、略直交する方向に配置され、これらに流した電流による合成磁場により、TMR素子50のフリー層の磁場の方向を変化させる。
【0015】
図2は、図1のメモリセル(Memory Cell)150の拡大図であり、(a)は上面図、(b)はTMR素子近傍の断面図である。また、図3は、MRAM100の断面図であり、(a)は、図2(a)のA−A方向に見た場合の断面図、(b)は、図2(a)のB−B方向に見た場合の断面図、(c)は、図2(a)のC−C方向に見た場合の断面図である。図2、3中、図42と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
【0016】
図3に示すように、本実施の形態1にかかるMRAM100は、n型の半導体基板10を含む。半導体基板10には、素子分離領域2に挟まれてp型ウエル領域1が形成されている。p型ウエル領域1の上には、ゲート酸化膜11を介してゲート電極12が設けられている。ゲート電極12の側壁には、絶縁膜14を介してサイドウォール13が設けられている。
また、p型ウエル領域1には、ゲート電極12を挟むように、n型のソース/ドレイン領域4が設けられている。ソース/ドレイン領域4に挟まれた、ゲート電極12の下部のウエル領域1は、チャネル領域となる。また、ソース/ドレイン領域4の上には、シリサイド層5が形成されている。以上の部分は、MRAMのスイッチング用トランジスタ15となる。
【0017】
トランジスタの上には、層間絶縁膜16が設けられている。層間絶縁膜16には、シリサイド層5に届く開口部が設けられ、その中に、バリアメタル層117を介してコンタクトプラグ17が形成されている。
【0018】
層間絶縁膜16の上には、層間絶縁膜118、18が設けられている。層間絶縁膜118、18には、コンタクトプラグ17に届く開口部が設けられ、その中に、バリアメタル層119を介して1層目の配線層19が形成されている。
【0019】
層間絶縁膜18の上には、層間絶縁膜120、20が設けられている。層間絶縁膜120、20には、配線層19に届く開口部が設けられ、その中に、バリアメタル層122を介して2層目の配線層22が形成されている。
【0020】
層間絶縁膜20の上には、層間絶縁膜123、23が設けられている。層間絶縁膜123、23には、配線層22に届く開口部が設けられ、その中に、バリアメタル層125を介して3層目の配線層(デジットライン24)25が形成されている。
【0021】
図2(b)から明らかなように、本実施の形態1にかかるMRAM100では、3層目の配線層(デジットライン24)25および層間絶縁膜23の上に、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜26と、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜27とが積層されている。更に、層間絶縁膜26、27中にビアが設けられ、その中に埋め込まれるようにバリアメタル層128と下部電極28が設けられている。下部電極(引き出し線)28は、例えばタンタルからなり、CMP法を用いて形成されるため、非常に平坦な表面を有する(詳細は、製造方法についての説明中で述べる)。
【0022】
下部電極28の上には、TMR素子50、上部電極29が設けられている。TMR素子50は、下部磁性膜51、上部磁性膜52、およびこれらに挟まれるトンネル絶縁膜53からなる。TMR素子50の上は、ビアを介して、層間絶縁膜30、130上に設けられた4層目の配線層(ビットライン)32に接続されている。
【0023】
次に、図4〜25を参照しながら、本実施の形態1にかかるMRAM100の製造方法について説明する。図4〜25において、(a)、(b)、および(c)は、それぞれ図2の、A−A方向、B−B方向、およびC−C方向に見た場合の断面図である。図4〜25中、図42と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
本実施の形態1にかかるMRAM100の製造方法は、以下の工程1〜22を含む。
【0024】
工程1:図4に示すように、例えばシリコンからなる半導体基板10に、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)等の素子分離領域2を形成する。
【0025】
工程2:図5に示すように、まず、半導体基板10の表面に熱酸化膜(図示せず)を形成する。続いて、イオン注入法を用いてp型のウエル領域1を形成する。例えばボロンを、加速電圧:200keV〜500keV、不純物濃度:5×1012〜1×1014/cmの条件で注入し、更に、加速電圧:15keV〜70keV、不純物濃度:3×1012〜5×1013/cmの条件で注入する。
【0026】
工程3:図6に示すように、熱酸化膜を除去した後に、例えば酸化シリコンからなるゲート絶縁膜11を形成する。更に、その上に、例えば多結晶シリコンからなるゲート電極12を形成する。
【0027】
工程4:図7に示すように、ゲート電極12の側壁に絶縁膜14を介してサイドウォール13を形成した後、p型のウエル領域1に、例えば砒素をイオン注入して、n型のソース/ドレイン領域4を形成する。イオン注入は、例えば、加速電圧:3keV〜100keV、不純物濃度:5×1013〜5×1015/cmの条件で行う。
【0028】
工程5:図8に示すように、例えば全面にコバルト層を堆積させ、熱処理により、ソース/ドレイン領域4の表面に、コバルトシリサイドからなるシリサイド層5を形成する。シリサイド層5を形成した後、未反応のコバルト層を除去する。
【0029】
工程6:図9に示すように、例えば、酸化シリコンからなる層間絶縁膜16を形成した後に、ソース/ドレイン領域4上のシリサイド層5が露出するように開口部を設け、開口部中に、バリアメタル層117およびプラグ17を埋め込む。バリアメタル層117は、例えば、TiN/Tiからなり、プラグ17は、タングステンからなる。
【0030】
工程7:図10に示すように、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜118と、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜18を形成する。続いて、プラグ17の表面が露出するように開口部を設け、バリアメタル層119および配線層19を埋め込む。窒化シリコンからなる層間絶縁膜118のエッチングには、例えばCHF系ガスを用いたRIEが用いられる。また、酸化シリコンからなる層間絶縁膜18のエッチングには、例えばCF系ガスを用いたRIEが用いられる。バリアメタル層119は、例えば、TaN/Taからなり、配線層19は、銅からなる。
【0031】
工程8:図11に示すように、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜120、酸化シリコンからなる層間絶縁膜20を形成し、開口部を設ける。続いてダマシン技術を用いて、開口部内に、バリアメタル層122および配線層22を埋め込む。バリアメタル層122は、例えばTaN/Taからなり、配線層22は、例えば銅からなる。これにより、2層目の配線層22が形成される。なお、配線層22(以下の配線層25等も同じ)には、銅の他にタングステンやタンタルを用いることも可能である。
【0032】
工程9:図12に示すように、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜123、酸化シリコンからなる層間絶縁膜23を形成し、開口部を設ける。続いてダマシン技術を用いて、開口部内に、バリアメタル層125および配線層24、25を埋め込む。バリアメタル層125は、例えばTaN/Taからなり、配線層24、25は、例えば銅からなる。これにより、3層目の配線層(デジットライン24)25が形成される。
なお、図12中、(d)に示す断面図は、MRAM100の周辺回路部における断面図である。
【0033】
工程10:図13に示すように、配線層24、25や層間絶縁膜23を覆うように、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜26、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜27を順次堆積させる。続いて、レジストマスクを用いた異方性エッチングで、配線層25の表面が露出するように、開口部26aを形成する。
【0034】
工程11:図14に示すように、更に、レジストマスクに用いた異方性エッチングで、層間絶縁膜27中に、開口部27aを形成する。
【0035】
工程12:図15に示すように、開口部26a、27aを埋め込むように、例えばTiN/Tiのバリアメタル層128を形成した後、例えばタングステンからなる金属層228をCVD法等で全面に形成する。
【0036】
工程13:図16に示すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いたダマシン技術により、金属層228を上方より研磨除去し、開口部26a、27aに埋め込まれるように金属層228を残す。金属層228のCMPには、例えばシリカ系のスラリーが用いられ、CMP工程後は洗浄が行われる。このようにして残された金属層228は、下部電極(引き出し配線)28となる。
【0037】
工程14:図17に示すように、TMR素子を構成する下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、および上部磁性膜52を、順次、スパッタ法等で堆積させる。下部磁性膜51、上部磁性膜52は、例えばパーマロイ系金属等の強磁性体膜からなり、トンネル絶縁膜53は、例えばアルミナやMgOからなる。
更に、上部磁性膜52の上には、例えば、タングステンからなる金属層229を堆積させる。
【0038】
工程15:図18に示すように、レジストマスクを用いたRIE法等により、下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、上部磁性膜52、および金属層229をパターニングし、下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、および上部磁性膜52からなるTMR素子、及び上部電極29を形成する。
【0039】
工程16:図19に示すように、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜130を堆積させる。
【0040】
工程17:図20に示すように、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜30を堆積させる。
【0041】
工程18:図21に示すように、表面の段差をなくすために、CMP法を用いて層間絶縁膜30を途中まで、研磨除去する。
【0042】
工程19:図22に示すように、レジストマスク(図示せず)を用いた異方性エッチングにより、上部電極29の表面が露出するようにビア30aを形成する。
【0043】
工程20:図23に示すように、更に、レジストマスク(図示せず)を用いた異方性エッチングにより、配線溝30bを形成する。
【0044】
工程21:図24に示すように、配線溝30bを埋め込むように、例えばTaN/Taからなるバリアメタル層132、および例えば銅からなる配線層(ビットライン)32を形成する。
【0045】
工程22:図25に示すように、例えばCVD法を用いて、窒化シリコンや酸化シリコンからなるパッシベーション膜33を形成する。
以上の工程で、本実施の形態1にかかるMRAM100が完成する。
【0046】
このように、本実施の形態1にかかるMRAM100の製造方法では、工程13(図16)に示すように、TMR素子50を載置する下部電極28を、CMP法を用いて形成するため、下部電極28の表面は非常に平坦になる。このため、下部電極28の上に形成されるTMR素子50、特にトンネル絶縁膜53の膜厚を精度良く制御できる。
この結果、トンネル絶縁膜53の膜厚のばらつきに起因する、TMR素子50間の読み出し電流のばらつきを低減したMRAM100の提供が可能となる。
【0047】
また、従来は、下部電極28となる金属層、下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、上部磁性膜52、および上部電極29となる金属層を積層した後に、まず、下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、上部磁性膜52、および上部電極29となる金属層を同時にエッチングして、上部電極29およびTMR素子50を形成し、最後に金属層をRIE等でエッチングして下部電極28を形成していた。このため、下部電極28等のエッチング残渣がTMR素子50の側壁に付着して、下部磁性膜51と上部磁性膜52との間で短絡が発生していた。これに対して、本実施の形態1にかかる製造方法では、下部電極28をCMP法で形成した後に、TMR素子50を作製するため、TMR素子50の側壁にエッチング残渣が付着することはなく、下部磁性膜51と上部磁性膜52との間の短絡を防止でき、製造歩留まりを向上させることができる。
【0048】
図26は、全体が180で表される、本実施の形態にかかる他のメモリセルの断面図であり、本発明をSTT(Spin Torque Transfer)−RAMに適用した構造である。図26中、図2と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
【0049】
図26に示されるように、STT−RAMのメモリセル180では、配線層25の直上にTMR素子50が形成されている。
【0050】
メモリセル180では、ダマシン技術を用いて、CMP法で下部電極28を形成するため、下部電極28の表面は非常に平坦になる。下部電極28は、例えば、W、Cu、Ta等からなる。この結果、各メモリセル180の間の、磁気特性のばらつきを小さくでき、高性能のSTT−RAMを得ることができる。下部電極28の直上にTMR素子が形成されるSTT−RAMにおいては、トンネル絶縁膜の平坦性は特に重要であり、下部電極28およびトンネル絶縁膜53の平坦性を向上できる本実施の形態は、STT−RAMに特に効果的である。
【0051】
また、従来は、下部電極(引き出し線)28の加工時にTMR膜の側壁に付着物が堆積したが、本実施の形態では、TMR膜の加工前に下部電極28を形成するため、TMR膜の側壁への付着物の堆積を防止し、上部磁性膜(フリー層)52と下部磁性膜(ピン層)51との間でのリークを防止できる。
【0052】
実施の形態2.
図27は、全体が200で表される、実施の形態2にかかるMRAMのメモリセル150(図1参照)の拡大図であり、(a)は上面図、(b)はTMR素子近傍の断面図である。また、図28は、MRAM200の断面図であり、(a)は、図27(a)のA−A方向に見た場合の断面図、(b)は、図27(a)のB−B方向に見た場合の断面図、(c)は、図27(a)のC−C方向に見た場合の断面図である。図27、28中、図42と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
【0053】
本実施の形態2にかかるMRAM200では、3層目の配線層(デジットライン24)25より下部の構造は、上述のMRAM100と同じ構造である。
図27(b)から明らかなように、本実施の形態2にかかるMRAM200では、3層目の配線層(デジットライン24)25および層間絶縁膜23の上に、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜65と、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜66とが積層され、これらの層に設けられた開口部に、例えばTaN/Taからなるバリアメタル層160、および例えば銅からなる配線層(コンタクトプラグ)60が埋め込まれている。
【0054】
更に、配線層(コンタクトプラグ)60の上に、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜67と、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜68が積層され、これらの層に設けられた開口部に、例えばTiN/Tiのバリアメタル層128、例えばタングステンからなる下部電極28が形成されている。
【0055】
下部電極28の上には、TMR素子50等が設けられているが、これらの構造は、上述のMRAM100と同様である。
【0056】
続いて、図29〜33を参照しながら、本実施の形態2にかかるMRAM200の製造方法について説明する。図29〜33において、(a)、(b)、および(c)は、それぞれ図27の、A−A方向、B−B方向、およびC−C方向に見た場合の断面図である。図29〜33中、図42と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
【0057】
本実施の形態2にかかるMRAM200の製造方法は、以下の工程10〜22を含むが、これ以前の工程は、上述の実施の形態1に示す工程と同様である。即ち、実施の形態1で説明した工程1〜9(図4〜12)に続いて、以下の工程が行われる。
【0058】
工程10:図29に示すように、配線層24、25や層間絶縁膜23を覆うように、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜65、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜66を順次堆積させる。続いて、レジストマスクを用いた異方性エッチングで、配線層25の表面が露出するように、開口部を形成する。
続いて、例えばTaN/Taからなるバリアメタル層160、および例えば銅からなる配線層(コンタクトプラグ)60を、例えばCMP法を用いて開口部に埋め込むように形成する。
【0059】
工程11:図30に示すように、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜67、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜68を順次堆積させる。
【0060】
工程12:図31に示すように、レジストマスクを用いた異方性エッチングで、配線層60の表面が露出するように、層間絶縁膜67、68中に開口部68aを形成する。
【0061】
工程13:図32に示すように、層間絶縁膜68の上に、開口部68aを埋め込むように、例えばTiN/Tiのバリアメタル層128を形成した後、例えばタングステンからなる金属層228をCVD法等で全面に形成する。
【0062】
工程14:図33に示すように、CMP法を用いたダマシン技術により、金属層228を上方より研磨除去し、開口部68aに埋め込まれるように金属層228を残す。金属層228のCMPには、例えばシリカ系のスラリーが用いられ、CMP工程後は、RCE洗浄が行われる。このようにして残された金属層228は、下部電極(引き出し配線)28となる。
【0063】
以下の工程は、上述の実施の形態1の工程14〜19(図17〜22)と同様である。以上の工程で、本実施の形態2にかかるMRAM200が完成する。
【0064】
このように、本実施の形態2にかかるMRAM200の製造方法では、工程14(図33)に示すように、TMR素子50を載置する下部電極28を、CMP法を用いて形成するため、下部電極28の表面は非常に平坦になる。このため、下部電極28の上に形成されるTMR素子50、特にトンネル絶縁膜53の膜厚を精度良く制御できる。
この結果、トンネル絶縁膜53の膜厚のばらつきに起因する、TMR素子50間の読み出し電流のばらつきを低減したMRAM200の提供が可能となる。
【0065】
また、下部電極28をCMP法で形成した後に、TMR素子50を作製するため、TMR素子50の側壁にエッチング残渣が付着することはなく、下部磁性膜51と上部磁性膜52との間の短絡を防止でき、製造歩留まりを向上させることができる。
【0066】
特に、MRAM200では、下部電極28の下の配線層(コンタクトプラグ)60を、下部電極28の材料(タングステン)とは異なる銅から形成するため、配線層(コンタクトプラグ)60の電気抵抗を低くすることができる。
【0067】
図34は、全体が280で表される、本実施の形態にかかる他のメモリセルの断面図であり、本発明をSTT(Spin Torque Transfer)−RAMに適用した構造である。図34中、図27と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
【0068】
図34に示されるように、STT−RAMのメモリセル280では、配線層25の直上にTMR素子50が形成されている。
【0069】
メモリセル280では、ダマシン技術を用いて、CMP法で下部電極28を形成するため、下部電極28の表面は非常に平坦になる。より具体的には、配線層25と下部電極28とを、シングルダマシン技術を用いて異なる材料から形成する。例えば、配線層25、下部電極28は、W、Cu、Ta等からなる。この結果、各メモリセル280の間の、磁気特性のばらつきを小さくでき、高性能のSTT−RAMを得ることができる。下部電極28の直上にTMR素子が形成されるSTT−RAMにおいては、トンネル絶縁膜の平坦性は特に重要であり、下部電極28およびトンネル絶縁膜53の平坦性を向上できる本実施の形態は、STT−RAMに特に効果的である。
【0070】
また、従来は、下部電極(引き出し線)28の加工時にTMR膜の側壁に付着物が堆積したが、本実施の形態では、TMR膜の加工前に下部電極28を形成するため、TMR膜の側壁への付着物の堆積を防止し、上部磁性膜(フリー層)52と下部磁性膜(ピン層)51との間でのリークを防止できる。
【0071】
実施の形態3.
図35は、全体が300で表される、実施の形態3にかかるMRAMのメモリセル150(図1参照)の拡大図であり、(a)は上面図、(b)はTMR素子近傍の断面図である。また、図36は、MRAM300の断面図であり、(a)は、図35(a)のA−A方向に見た場合の断面図、(b)は、図35(a)のB−B方向に見た場合の断面図、(c)は、図35(a)のC−C方向に見た場合の断面図である。図33、34中、図42と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
【0072】
本実施の形態3にかかるMRAM300では、3層目の配線層(デジットライン)25より下部の構造は、上述のMRAM100と同じ構造である。
図35(b)から明らかなように、本実施の形態3にかかるMRAM300では、3層目の配線層(デジットライン24)25および層間絶縁膜23の上に、例えば窒化シリコンからなる層間絶縁膜26と、例えば酸化シリコンかえらなる層間絶縁膜27とが積層されている。更に、層間絶縁膜26、27中にビアが設けられ、その中に埋め込まれるようにバリアメタル層128と下部電極28が設けられている。下部電極(引き出し線)28は、例えばタンタルからなり、CMP法を用いて形成されるため、非常に平坦な表面を有する(詳細は、製造方法についての説明中で述べる)。
【0073】
下部電極28の上は、TMR素子50が形成される位置に上部が平坦な凸部を有し、その上にTMR素子50が配置されている。その凸部とTMR素子50とは連続するほぼ同一の断面を有する。即ち凸部の側面とTMR素子50の側面がほぼ揃っている。また層間絶縁膜27の表面と、層間絶縁膜27に埋め込まれた下部電極28の表面とが、ほぼ同一平面となっている。
【0074】
TMR素子50より上方の構造は、上述のMRAM100と同様である。
【0075】
続いて、図37〜39を参照しながら、本実施の形態3にかかるMRAM300の製造方法について説明する。図37〜39において、(a)、(b)、および(c)は、それぞれ図27の、A−A方向、B−B方向、およびC−C方向に見た場合の断面図であり、(d)は周辺回路部の断面図である。図37〜39中、図42と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
【0076】
本実施の形態3にかかるMRAM300の製造方法は、以下の工程13〜15を含むが、これ以前の工程は、上述の実施の形態1に示す工程と同様である。即ち、実施の形態1で説明した工程1〜12(図4〜15)に続いて、以下の工程が行われる。
【0077】
工程13:図37に示すように、CMP法を用いたダマシン技術により、金属層228を上方より研磨する。金属層228のCMPには、例えばシリカ系のスラリーが用いられ、CMP工程後は洗浄が行われる。工程13が終了した時点では、層間絶縁膜27の開口部内だけでなく、表面上にも金属層228が残っている。
【0078】
工程14:図38に示すように、TMR素子を構成する下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、および上部磁性膜52を、金属層228の上に、順次、スパッタ法等で堆積させる。下部磁性膜51、上部磁性膜52は、例えばパーマロイ系金属等の強磁性体膜からなり、トンネル絶縁膜53は、例えばアルミナやMgOからなる。
更に、上部磁性膜52の上には、例えば、タングステンからなる金属層229を堆積させる。
【0079】
工程15:図39に示すように、レジストマスク(図示せず)を用いたRIE法等のエッチングにより、下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、上部磁性膜52、および金属層229をパターニングし、下部磁性膜51、トンネル絶縁膜53、および上部磁性膜52からなるTMR素子、及び上部電極29を形成する。かかるエッチング工程は、層間絶縁膜27上の金属層228が除去され、層間絶縁膜27の表面が露出するまで行われる。この結果、層間絶縁膜27の表面と、層間絶縁膜27に埋め込まれた下部電極28の表面とが、ほぼ同一平面となる。更に、TMR素子50の下部には、TMR素子50とほぼ同一の断面を有する、下部電極28の一部からなり、上部が平坦な凸部が形成される。かかる凸部は、TMR素子50の下部に、自己整合的に形成される。即ち凸部の側面とTMR素子50の側面は、同一のマスクでエッチングされるばらつきの範囲内で揃っている。
【0080】
以下の工程は、上述の実施の形態1の工程16〜19(図19〜22)と同様である。以上の工程で、本実施の形態3にかかるMRAM300が完成する。
【0081】
このように、本実施の形態3にかかるMRAM300の製造方法では、工程13(図37)に示すように、TMR素子50を載置する下部電極28を、CMP法を用いて形成するため、下部電極28の表面は非常に平坦になる。このため、下部電極28の上に形成されるTMR素子50、特にトンネル絶縁膜53の膜厚を精度良く制御できる。
この結果、トンネル絶縁膜53の膜厚のばらつきに起因する、TMR素子50間の読み出し電流のばらつきを低減したMRAM300の提供が可能となる。
【0082】
また、下部電極28をCMP法で形成した後に、TMR素子50を作製するため、TMR素子50の側壁にエッチング残渣が付着することはなく、下部磁性膜51と上部磁性膜52との間の短絡を防止でき、製造歩留まりを向上させることができる。
【0083】
更に、本実施の形態3にかかるMRAM300では、下部電極28の一部からなる凸部が、TMR素子50の下部に自己整合的形成される。このため、常に、上面が平坦な下部電極28上にTMR素子50が載置され、トンネル絶縁膜53の膜厚のばらつきに起因する、TMR素子50間の読み出し電流のばらつきを防止することができる。
【0084】
図40は、特に、MRAM300を小型化、集積化した場合の効果を示す断面図である。
(a)は、MRAM300の断面図であり、(b)は、横方向に小型化(集積化)したMRAM300の断面図である。また、(d)は、従来構造のMRAM500の断面図である。
【0085】
(d)に示す従来のMRAM500では、小型化した場合でも下部電極28の上にTMR素子50が載置されるように、マージンL2を設ける必要があり、小型化(集積化)の制限となっていた。
これに対して、MRAM300では、TMR素子50の下部に常に下部電極28が形成されているため、従来構造のようなマージンL2を設ける必要がない。
【0086】
また、従来構造のMRAMでは、配線層25に接続された領域近傍では、下部電極28の表面は平坦ではない。従って、TMR素子50を形成する場合、マージンL1を設ける必要があった。
これに対して、MRAM300では、TMR素子50の下部に常に下部電極28が形成されているため、従来構造のようなマージンL1を考慮する必要がない。
【0087】
一方、(c)は、下部電極28をCMP法で形成したMRAMの断面図である。かかる断面図からわかるように、下部電極28は、CMP処理によるエロージョンにより、中央部が窪む場合がある。このため、(c)に示すような位置にTMR素子50が形成された場合、TMR素子50が段差上に位置することになる。よって、トンネル絶縁膜53の膜厚のばらつき、TMR素子50間の読み出し電流のばらつきが問題となる。このため、下部電極28の平坦な領域にTMR素子50を形成するには、マージンL1を設ける必要があり、小型化(集積化)の制限となっていた。
【0088】
このように、本実施の形態3にかかるMRAM300では、上面が平坦な、凸部状の下部電極28の上に、自己整合的にTMR素子50が形成されるため、従来構造のようなマージンを設ける必要がなく、MRAM300の小型化、集積化が可能となる
【0089】
図41は、全体が380で表される、本実施の形態にかかる他のメモリセルの断面図であり、本発明をSTT(Spin Torque Transfer)−RAMに適用した構造である。図41中、図35と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
【0090】
図41に示されるように、STT−RAMのメモリセル380では、配線層25の直上にTMR素子50が形成されている。
【0091】
メモリセル380では、下部電極(引き出し線)28の形成時に、CMP処理(途中止め)を行って表面を平坦化し、TMR膜加工時に下部電極28も同時に加工する。このため、下部電極28の表面は非常に平坦になる。下部電極28は、例えば、W、Cu、Ta等からなる。この結果、各メモリセル380の間の、磁気特性のばらつきを小さくでき、高性能のSTT−RAMを得ることができる。下部電極28の直上にTMR素子が形成されるSTT−RAMにおいては、トンネル絶縁膜の平坦性は特に重要であり、下部電極28およびトンネル絶縁膜53の平坦性を向上できる本実施の形態は、STT−RAMに特に効果的である。
【0092】
また、下部電極28のCMP処理を途中で止めるため、ディッシングを防止できる。更に、TMR膜と下部電極28とを同時に加工するため、図40に示すL1、L2を小さくでき、セルサイズの小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの概略図および回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかるMRAMのメモリセルの拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図15】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図17】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図18】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図19】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図20】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図21】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図22】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図23】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図24】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図25】本発明の実施の形態1にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図26】本発明の実施の形態1にかかるSTT−RAMのメモリセルの拡大図である。
【図27】本発明の実施の形態2にかかるMRAMのメモリセルの拡大図である。
【図28】本発明の実施の形態2にかかるMRAMの断面図である。
【図29】本発明の実施の形態2にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図30】本発明の実施の形態2にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図31】本発明の実施の形態2にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図32】本発明の実施の形態2にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図33】本発明の実施の形態2にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図34】本発明の実施の形態2にかかるSTT−RAMのメモリセルの拡大図である。
【図35】本発明の実施の形態3にかかるMRAMのメモリセルの拡大図である。
【図36】本発明の実施の形態3にかかるMRAMの断面図である。
【図37】本発明の実施の形態3にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図38】本発明の実施の形態3にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図39】本発明の実施の形態3にかかるMRAMの製造工程の断面図である。
【図40】本発明の実施の形態3にかかるMRAMの特徴を説明する断面図である。
【図41】本発明の実施の形態3にかかるSTT−RAMのメモリセルの拡大図である。
【図42】従来のMRAMの断面図である。
【符号の説明】
【0094】
23 層間絶縁膜、25 配線層(デジットライン)、26、27 層間絶縁膜、28 下部電極、29 上部電極、30 層間絶縁膜、32 配線層(ビットライン)、50 TMR素子、51 下部磁性膜、52 上部磁性膜、53 トンネル絶縁膜、100 MRAM、 125、128、132 バリアメタル層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
TMR素子を含む磁気記憶装置の製造方法であって、
配線層が設けられた層間絶縁膜の上に、絶縁膜を形成する工程と、
該絶縁膜に、該配線層が露出するように開口部を形成する開口工程と、
該開口部を埋めるように、該絶縁上に金属層を形成する金属層形成工程と、
CMP法を用いて該絶縁上の該金属層を途中まで研磨除去し、該絶縁上に所定膜厚の該金属層を残す工程と、
該金属層上に、下部磁性膜、トンネル絶縁膜、上部磁性膜を形成する工程と、
エッチングマスクを用いて、該上部磁性膜、該トンネル絶縁膜、該下部磁性膜をエッチングするとともに、該絶縁膜が露出するまで該金属層をエッチングし、該下部磁性膜、該トンネル絶縁膜、および該上部磁性膜からなるTMR素子と、該TMR素子を載置する凸部を有する金属層からなる下部電極とを形成する工程とを含むことを特徴とする磁気記憶装置の製造方法。
【請求項2】
上記開口工程と上記金属層形成工程との間に、上記開口部の内面と上記絶縁の表面とを覆うように、バリアメタル層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置の製造方法。
【請求項3】
TMR素子を含む磁気記憶装置であって、
配線層を備えた層間絶縁膜と、
該層間絶縁膜の上に設けられた絶縁膜と、
該絶縁膜に、該配線層が露出するように設けられた開口部と、
該開口部を埋めるように設けられ、上面が平坦な凸部を有する下部電極と、
該下部電極の該凸部上に設けられた該TMR素子とを含むことを特徴とする磁気記憶装置。
【請求項4】
上記下部電極の上面、および上記TMR素子を覆うように窒化シリコン膜が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の磁気記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公開番号】特開2012−235159(P2012−235159A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−169160(P2012−169160)
【出願日】平成24年7月31日(2012.7.31)
【分割の表示】特願2007−46776(P2007−46776)の分割
【原出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【出願人】(505045621)グランディス インコーポレイテッド (37)
【氏名又は名称原語表記】GRANDIS,INC.
【Fターム(参考)】