説明

結晶積層構造体及びその製造方法、並びに半導体素子

【課題】Ga基板と窒化物半導体層の間の電気抵抗が低い結晶積層構造体及びその製造方法、並びにその結晶積層構造体を含む低電圧駆動の半導体素子を提供する。
【解決手段】一実施の形態においては、Ga基板2と、Ga基板2上のAlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなるバッファ層3と、バッファ層3上の、AlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなる窒化物半導体層4と、を含み、Ga基板2の表面の窒化物半導体層4の直下の領域をバッファ層3が被覆する割合が10%以上、100%未満であり、窒化物半導体層4の一部がGa基板2の表面に接触する、結晶積層構造体1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶積層構造体及びその製造方法、並びに半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、Ga基板、AlNバッファ層、及びGaN層からなる結晶積層構造体を含む半導体素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、AlNバッファ層は、Ga基板上にGa基板の上面を完全に被覆するように形成され、そのAlNバッファ層上にGaN層が形成される。AlNバッファ層を設けることにより、GaN層の結晶品質を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−310765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載された半導体素子は、Ga基板とAlNバッファ層上のGaN層との間の電気抵抗が高く、低電圧で動作しないという問題がある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、Ga基板と窒化物半導体層の間の電気抵抗が低い結晶積層構造体及びその製造方法、並びにその結晶積層構造体を含む低電圧駆動の半導体素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、下記[1]〜[6]の結晶積層構造体、[7]の半導体素子、及び[8]〜[13]の結晶積層構造体の製造方法を提供する。
【0007】
[1]Ga基板と、前記Ga基板上のAlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなるバッファ層と、前記バッファ層上の、AlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなる窒化物半導体層と、を含み、前記Ga基板の表面の前記窒化物半導体層の直下の領域を前記バッファ層が被覆する割合が10%以上、100%未満であり、前記窒化物半導体層の一部が前記Ga基板の前記表面に接触する、結晶積層構造体。
【0008】
[2]前記割合が90%以下である、前記[1]に記載の結晶積層構造体。
【0009】
[3]前記バッファ層は、前記Ga基板上にアイランド状に配置された前記AlGaInN結晶である、前記[1]又は[2]に記載の結晶積層構造体。
【0010】
[4]前記バッファ層は、孔を有する膜状の前記AlGaInN結晶である、前記[1]又は[2]に記載の結晶積層構造体。
【0011】
[5]前記バッファ層の前記AlGaInN結晶はAlN結晶である、前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の結晶積層構造体。
【0012】
[6]前記窒化物半導体層の前記AlGaInN結晶はGaN結晶である、前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の結晶積層構造体。
【0013】
[7]前記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の前記結晶積層構造体を含み、前記Ga基板及び前記窒化物半導体層に通電する、半導体素子。
【0014】
[8]Ga基板上に第1のAlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶を前記Ga基板の表面の一部を被覆するように成長させてバッファ層を形成する工程と、前記バッファ層上に第2のAlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶を成長させて窒化物半導体層を形成する工程と、を含み、前記Ga基板の表面の前記窒化物半導体層の直下の領域を前記バッファ層が被覆する割合が10%以上、100%未満であり、前記窒化物半導体層の一部が前記Ga基板の前記表面に接触する、結晶積層構造体の製造方法。
【0015】
[9]前記割合が90%以下である、前記[8]に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【0016】
[10]前記第1のAlGaInN結晶を前記Ga基板上にアイランド状に成長させて前記バッファ層を形成する、前記[8]又は[9]に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【0017】
[11]前記第1のAlGaInN結晶を前記Ga基板上に孔を有する膜状に成長させて前記バッファ層を形成する、前記[8]又は[9]に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【0018】
[12]前記第1のAlGaInN結晶はAlN結晶である、前記[8]〜[11]のいずれか1項に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【0019】
[13]前記第2のAlGaInN結晶はGaN結晶である、前記[8]〜[12]のいずれか1項に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、Ga基板と窒化物半導体層の間の電気抵抗が低い結晶積層構造体及びその製造方法、並びにその結晶積層構造体を含む低電圧駆動の半導体素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、第1の実施の形態に係る結晶積層構造体の断面図である。
【図2】図2は、第2の実施の形態に係るLED素子の断面図である。
【図3】図3(a)、(b)は、実施例1に係るバッファ層のSEM写真である。
【図4】図4は、MOCVD装置のチャンバーへのAl原料の供給量と、バッファ層としてのAlN結晶層の被覆率との関係を表すグラフである。
【図5】図5は、バッファ層としてのAlN結晶層の被覆率と、所定の大きさの電流が流れるときのGa基板と窒化物半導体層としてのGaN結晶層との間の電圧との関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔第1の実施の形態〕
(結晶積層構造体の構造)
図1は、第1の実施の形態に係る結晶積層構造体の断面図である。結晶積層構造体1は、Ga基板2と、Ga基板2上のバッファ層3と、バッファ層3上の窒化物半導体層4を含む。
【0023】
Ga基板2は、β−Ga単結晶からなる。
【0024】
バッファ層3は、AlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなる。Ga基板2の表面の窒化物半導体4層の直下の領域をバッファ層3が被覆する割合(以下、バッファ層3の被覆率とも呼ぶ)は10%以上100%未満であり、好ましくは10%以上90%以下である。例えば、被覆率が10%である場合は、バッファ層3の形状は、図1に示されるようなアイランド状である。また、被覆率が90%である場合は、バッファ層3の形状は、孔の開いた膜状である。
【0025】
バッファ層3の被覆率が100%未満である場合、Ga基板2の表面のバッファ層3に被覆されない領域に窒化物半導体層4が直接接触し、Ga基板2と窒化物半導体層4の間の電気抵抗が低くなる。特に、被覆率が90%以下の場合に、Ga基板2と窒化物半導体層4の間の電気抵抗が低くなる。
【0026】
一方、被覆率が10%より低いと、バッファ層3が窒化物半導体層4の形成のためのバッファ層としての機能を果たさなくなるため、窒化物半導体層4の結晶品質が低下し、電気抵抗が増加する。
【0027】
バッファ層3は、AlGaInN結晶の中でも、特にAlN結晶(x=1、y=z=0)からなることが好ましい。バッファ層3がAlN結晶からなる場合、Ga基板2と窒化物半導体層4との密着性がより高まる。
【0028】
窒化物半導体層4は、AlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなり、特に、結晶品質のよいGaN結晶(y=1、x=z=0)からなることが好ましい。窒化物半導体層4の厚さは、例えば、5μmである。
【0029】
なお、Ga基板2及び窒化物半導体層4は、Si等の導電型不純物を含んでもよい。
【0030】
(結晶積層構造体の製造方法)
以下に、本実施の形態の結晶積層構造体の製造工程の一例について説明する。
【0031】
まず、Ga基板2に120分間の前処理を施す。この前処理により、Ga基板2の表面が約1000nmエッチングされる。
【0032】
次に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置のチャンバー内にGa基板2を搬送する。
【0033】
次に、チャンバー内の温度を370〜500℃に保持した状態で、Nの原料としてのNHガス、Gaの原料としてのトリメチルガリウム(TMG)ガス、Alの原料としてのトリメチルアルミニウム(TMA)ガス、及びInの原料としてのトリメチルインジウム(TMI)ガスをチャンバー内に供給して、AlGaInN結晶をGa基板2上に成長させ、バッファ層3を形成する。この段階では、バッファ層3は均一の厚さを有する膜であり、Ga基板2の表面を被覆する割合は100%である。なお、それぞれの元素の原料は上記のものに限られない。
【0034】
次に、チャンバー内の温度を例えば1000℃まで上げる。ここで、チャンバー内の温度が所定の温度、例えば800℃、に達した時点で、バッファ層3がGa基板2で変動してアイランド状又は孔の開いた膜状に変形する。これにより、バッファ層3がGa基板2の表面を被覆する割合が10%以上100%未満になる。
【0035】
ただし、バッファ層3を形成する際のIII族元素(Al、Ga、In)の原料、及びV族元素(N)の原料の供給量が多いほど、バッファ層3の変形後の被覆率が高くなるため、被覆率が100%にならないようこれらの原料の供給量を制御する必要がある。
【0036】
次に、チャンバー内の温度を例えば1000℃に保持した状態で、NHガス、TMGガス、TMAガス、及びTMIガスをチャンバー内に供給して、AlGaInN結晶をバッファ層3上に成長させ、窒化物半導体層4を形成する。これにより、結晶積層構造体1が得られる。
【0037】
〔第2の実施の形態〕
(半導体素子の構造)
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の結晶積層構造体1を含む半導体素子についての形態である。以下に、その半導体素子の一例として、LED素子について説明する。
【0038】
図2は、第2の実施の形態に係るLED素子の断面図である。LED素子100は、Ga基板12と、Ga基板12上のバッファ層13と、バッファ層13上の窒化物半導体層14と、窒化物半導体層14上の発光層15と、発光層15上のp−GaN層16と、p−GaN層16上のコンタクト層17と、コンタクト層17上のp型電極18と、Ga基板12のバッファ層13と反対側の面上のn型電極19とを有する。
【0039】
LED素子100は、Ga基板2側を光取り出し面とする発光素子である。窒化物半導体層14、発光層15、p−GaN層16、及びコンタクト層17から構成される積層体はメサ形状を有し、その側面はSiO膜20に覆われる。
【0040】
ここで、Ga基板12、バッファ層13、及び窒化物半導体層14は、第1の実施の形態のGa基板2、バッファ層3、及び窒化物半導体層4に相当し、Ga基板12、バッファ層13、及び窒化物半導体層14の積層体が第1の実施の形態の結晶積層構造体1に相当する。
【0041】
LED素子100は、縦型の半導体素子であり、動作時にGa基板12及び窒化物半導体層4に通電する。Ga基板12と窒化物半導体層14は直接接触しているため、これらの間の電気抵抗が低く、LED素子100は低電圧で動作することができる。
【0042】
Ga基板12は、n型のβ−Ga基板である。例えば、Ga基板12の厚さは400μmであり、主面の面方位は(101)である。
【0043】
バッファ層13は、例えば、厚さ5nmのn型のAlGaInN結晶膜である。
【0044】
窒化物半導体層14は、例えば、厚さ5μmのn型のAlGaInN結晶膜である。
【0045】
発光層15は、例えば、3層の多重量子井戸構造と、その上の厚さ10nmのGaN結晶膜からなる。各多重量子井戸構造は、8nmのGaN結晶膜と厚さ2nmのInGaN結晶膜からなる。
【0046】
p−GaN層16は、例えば、厚さ150nmのp型のGaN結晶膜である。
【0047】
(実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、Ga基板の表面の窒化物半導体層の直下の領域をバッファ層が被覆する割合(バッファ層の被覆率)を制御することにより、Ga基板と窒化物半導体層の間の電気抵抗が低い結晶積層構造体を得ることができる。そして、その結晶構造体を用いることにより、低電圧駆動の半導体素子を得ることができる。
【実施例1】
【0048】
図3(a)、(b)は、実施例1に係るバッファ層のSEM(Scanning Electron Microscope)写真である。図3(a)、(b)は、成長温度450℃でGa基板2上に成長させた後、1050℃に加熱したバッファ層3としてのAlN結晶層を示す。
【0049】
図3(a)に示されるAlN結晶層は、Ga基板2上にアイランド状に形成された複数のAlN結晶からなり、その被覆率は35%程度である。
【0050】
図3(b)に示されるAlN結晶層は、図3(a)に示されるAlN結晶層よりも成長時にAl原料及びN原料が多く供給されたために、厚さがほぼ一定なAlN膜からなり、その被覆率は100%である。
【0051】
図4は、MOCVD装置のチャンバーへのAl原料の供給量と、バッファ層としてのAlN結晶層の被覆率との関係を表すグラフである。図4の横軸はAl原料(TMA)の総供給量[μmol]を表し、縦軸はAlN結晶層の被覆率[%]を表す。
【0052】
図4に示されるように、Al原料の供給量が増加するほどAlN結晶層の被覆率が増加する。増加率はMOCVD装置のチャンバーの大きさや原料効率によって異なるため一義的に決定することはできないが、Al原料の供給量が増加するほどAlN結晶層の被覆率が増加するという関係は、環境に依らず成り立つ。
【0053】
図5は、バッファ層としてのAlN結晶層の被覆率と、所定の大きさの電流が流れるときのGa基板と窒化物半導体層としてのGaN結晶層との間の電圧との関係を表すグラフである。図5の横軸はAlN結晶層の被覆率[%]を表し、縦軸はGaN結晶層の表面における電流密度が200A/cmである電流が流れたときのGa基板とGaN結晶層との間の電圧[V]を表す。電圧の測定は、Ga基板及びGaN結晶層にそれぞれ電極を接続して行った。
【0054】
図3に示されるように、AlN結晶層の被覆率を増加させると、電圧は被覆率が90%を超えたあたりから増加し始め、被覆率が100%に近づくのに伴って急激に増加する。この結果より、被覆率が90%よりも大きい場合は、Ga基板とGaN結晶層との接触面積がGa基板とGaN結晶層との間の電気抵抗に大きく依存しているものと考えられる。
【実施例2】
【0055】
第2の実施の形態のLED素子100のp型電極18とn型電極19との間に所定の大きさの電流を流したときの電圧を評価した。
【0056】
実施例2においては、Ga基板12は、Siを含むn型のβ−Ga基板である。また、Ga基板12の厚さは400μmであり、主面の面方位は(101)である。
【0057】
バッファ層13は、成長温度450℃で形成された厚さ5nmのAlN結晶膜であり、その被覆率は52.3%である。
【0058】
窒化物半導体層14は、成長温度1050℃で形成された厚さ5μmのn型のGaN結晶膜である。低酸素濃度層14bは、濃度1.0×1018/cmのSiを含む。
【0059】
発光層15は、成長温度750℃で形成された3層の多重量子井戸構造と、その上の厚さ10nmのGaN結晶膜からなる。各多重量子井戸構造は、8nmのGaN結晶膜と厚さ2nmのInGaN結晶膜からなる。
【0060】
p−GaN層16は、成長温度1000℃で形成された厚さ150nmのp型のGaN結晶膜である。p−GaN層16は、濃度5.0×1019/cmのMgを含む。
【0061】
コンタクト層17は、成長温度1000℃で形成された厚さ10nmのp型のGaN結晶膜である。コンタクト層17は、濃度1.5×1020/cmのMgを含む。
【0062】
また、比較例として、バッファ層13の代わりに被覆率が100%であるAlN結晶膜を有するLED素子を用意した。なお、この被覆率が100%であるAlN結晶膜の成長時に供給したAl原料(TMA)の供給量は、上記のバッファ層13の成長時に供給したものの2.2倍である。
【0063】
(LED素子の評価)
LED素子100及び比較例のLEDをキャンタイプのステムにAgペーストを用いてそれぞれ実装し、電極間に20mAの電流を流したときの電圧値を測定した。
【0064】
その結果、比較例のLEDにおける電圧値が6.32Vであったのに対して、LED素子100における電圧値は2.94Vであった。この結果から、LED素子100が比較例のLEDよりも低電圧で動作することが確認された。
【0065】
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0066】
1…結晶積層構造体、 2、12…Ga基板、 3、13…バッファ層、 4、14…窒化物半導体層、 100…LED素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Ga基板と、
前記Ga基板上のAlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなるバッファ層と、
前記バッファ層上の、AlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶からなる窒化物半導体層と、
を含み、
前記Ga基板の表面の前記窒化物半導体層の直下の領域を前記バッファ層が被覆する割合が10%以上、100%未満であり、
前記窒化物半導体層の一部が前記Ga基板の前記表面に接触する、
結晶積層構造体。
【請求項2】
前記割合が90%以下である、
請求項1に記載の結晶積層構造体。
【請求項3】
前記バッファ層は、前記Ga基板上にアイランド状に配置された前記AlGaInN結晶である、
請求項1又は2に記載の結晶積層構造体。
【請求項4】
前記バッファ層は、孔を有する膜状の前記AlGaInN結晶である、
請求項1又は2に記載の結晶積層構造体。
【請求項5】
前記バッファ層の前記AlGaInN結晶はAlN結晶である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の結晶積層構造体。
【請求項6】
前記窒化物半導体層の前記AlGaInN結晶はGaN結晶である、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の結晶積層構造体。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の前記結晶積層構造体を含み、
前記Ga基板及び前記窒化物半導体層に通電する、
半導体素子。
【請求項8】
Ga基板上に第1のAlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶を前記Ga基板の表面の一部を被覆するように成長させてバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層上に第2のAlGaInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶を成長させて窒化物半導体層を形成する工程と、
を含み、
前記Ga基板の表面の前記窒化物半導体層の直下の領域を前記バッファ層が被覆する割合が10%以上、100%未満であり、
前記窒化物半導体層の一部が前記Ga基板の前記表面に接触する、
結晶積層構造体の製造方法。
【請求項9】
前記割合が90%以下である、
請求項8に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【請求項10】
前記第1のAlGaInN結晶を前記Ga基板上にアイランド状に成長させて前記バッファ層を形成する、
請求項8又は9に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【請求項11】
前記第1のAlGaInN結晶を前記Ga基板上に孔を有する膜状に成長させて前記バッファ層を形成する、
請求項8又は9に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【請求項12】
前記第1のAlGaInN結晶はAlN結晶である、
請求項8〜11のいずれか1項に記載の結晶積層構造体の製造方法。
【請求項13】
前記第2のAlGaInN結晶はGaN結晶である、
請求項8〜12のいずれか1項に記載の結晶積層構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−89617(P2013−89617A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225630(P2011−225630)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(390005223)株式会社タムラ製作所 (526)
【出願人】(000153236)株式会社光波 (98)
【Fターム(参考)】