説明

縦型炉半導体製造システム及びそれを使用するロット単位ウェハ運送処理方法

【課題】生産性を向上させることができる縦型反応炉半導体製造システム及びそれを使用するロット単位ウェハ運送処理方法を提供する。
【解決手段】工程条件を入力し、モニターウェハの使用有無をチェックし、ロット投入個数及びトラックイン命令を発生するオペレーターインターフェースサーバ10と、オペレーターインターフェースサーバ10から命令を受けて工程装置を制御し、前記工程装置から発生されるデータを収集しオペレーターインターフェースサーバ10に提供し、オペレーターインターフェースサーバ10からトラックイン命令が入力されるときに1バッチに該当するウェハキャリヤがすべて収納される前にロット単位でウェハキャリヤを移送するように制御するホストコンピューター14と、ホストコンピューター14の制御命令によりロット単位でウェハキャリヤを移送しウェハボートに前記ウェハが収納されるようにする工程装置16と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縦型反応炉半導体製造システム関し、特に縦型反応炉バッチ型半導体製造設備において、ウェハボートに装着されるウェハを一バッチに該当するウェハキャリヤが全部投入されなくてもロット単位で運送処理することができる縦型反応炉半導体製造システム及びそれを使用するロット単位ウェハ運送処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、半導体装置を製造するためのウェハは洗浄、拡散、フォトレジストコーティング、露光、現象、食刻、及びイオン注入などのような工程が反復して行われ、これらの過程別に該当工程を行うための装置が使用される。
このような工程を処理する装置は各単位工程を処理するように配置され、各該当単位工程の進行時にはほぼ20から25枚のウェハが一単位のロットをなして、最適の工程条件として選択された工程を進行する。各該当ステップ別単位工程が進行されるときに発生するパラメーターは、オンライン通信にて各ステップ別単位工程がなされる装置とホストコンピューターのデータベースとに保存される。このような通常の半導体装置の工程は該当ステップ別に工程が進行された後、計測工程において該当製品が不良かどうかを判断し、該当製品に不良が発生すると該当装置にインターロックをかける。
【0003】
通常、半導体製造装置はインターロックがかけられると、その装置に設けられた警報装置に警報信号が発生し、作業者はこの警報を確認し該当装置にインターロックのかけられたことをエンジニアに伝達する。インターロックのかけられた状態を伝達されたエンジニアが該当装置に一連の措置をとって問題を解決した後、これを作業者に知らせると、作業者は該当装置のインターロックを解除して再度工程が進行されるようにする。
【0004】
このようなバッチ型半導体製造設備においては枚葉式設備と異なって1バッチに1ロットから6ロットずつ一挙にプロセスを進行する。そして、バッチタイプ半導体製造の設備は、プロセス進行の際のモニターウェハの使用有無とPRODUCT RUNが何ロットも進行されるかを設定したテーブルと、どの様な方式にてボートの何ロットに入れるかを設定するテーブルとがシステム上に載せられることにより、進行可能になっている。
【0005】
このようなバッチ型半導体製造設備が米国特許第5,942,012号に開示されている。米国特許第5,942,012号には図5及び図6に示したような熱処理装置が開示されている。この熱処理装置は装置本体の内側に図示しない反応チューブの外側にヒーターを巻き込んでなされた縦型熱処理炉21と、多数の被処理基板、例えばウェハを上下に間隙を置いてそれぞれ水平に積層して搭載し、ボートエレベーター22により縦処理炉21に対しウェハWをロード及びアンロードするためのウェハボート23と、ウェハボート23にウェハを脱着するための、例えば進退自在、昇降自在、回転自在のピンセットを備えたウェハ移送機24と、を有する。
【0006】
ウェハボート23は、図5に示すように、例えば、石英材の4本の支柱23aがウェハの外周縁部を保持するように底板23bに設けられ、各支柱23aにはウェハの外周縁部が挿入される保持溝を形成して構成される。また、ウェハ移送機24は、例えば5枚のウェハを一括して搬送できるように5枚のピンセット24aを備えると共に、その中で1枚のピンセットが他の4枚とは独立して進退するように構成されて、1枚のウェハを搬送できるようになっている。また、図5において符号25はウェハボート23とキャリヤCとの間でウェハの移送が行われる間に熱処理炉21の下段開口部を旋回して閉塞するための蓋体である。
【0007】
また、ウェハボート23の下降位置とウェハ移送機24を媒介にして対向するようにウェハ収受部31が配設される。ウェハ収受部31は例えば、ウェハWを収納するキャリヤCが3段の上下に置かれるように構成される。
また、ウェハ収受部31の上方にはキャリヤ収納部32(いわば、キャリヤスタッカ)が設けられ、キャリヤ収納部32は例えばキャリヤCを4列、4段に最大数16個を収納できるように構成される。キャリヤ収納部32に収納されるキャリヤCとしては被処理ウェハを収納したキャリヤ、ダミーウェハを収納したキャリヤ、補充用ウェハを収納したキャリヤ、及びモニターウェハを収納したキャリヤなどが含まれる。
【0008】
さらに、ウェハ収受部31及びキャリヤ収納部32に面する位置にはキャリヤ移送機4の移動領域が確保され、この移動領域を介して装置本体近くにキャリヤステージ33が設けられる。キャリヤステージ33はウェハを収納したキャリヤCが外部との間で搬入出される入出力ポートの役目をする場所である。キャリヤCのウェハ取出口が上に向かった状態、即ち、ウェハが垂直の状態においてウェハCが例えば4個で横に(X方向に)、示したように並んで置かれる。
【0009】
また、キャリヤステージ33は図5においては概念的に1枚のステージとして図示されたが、実際には4個のキャリヤCに対しそれぞれキャリヤステージ33が設けられる。キャリヤステージ33には置かれたキャリヤCを図6に示すように水平軸4aの周りで内側に回動して横に倒れる機構が組み合せられている。キャリヤCは横に倒れた状態においてキャリヤ移送機4により移送されるようになる。キャリヤ移送機4はX方向への移動自在の支柱41にそって昇降する昇降台42にキャリヤCを保持して移送するための、Z軸近くに回転自在のアーム43を取り付けて構成される。図6においてFはエアフィルタ部である。そして、装置本体の正面パネルには図5及び図6に示すように、装置を運転するための操作用タッチパネル5が設けられ、タッチパネル5は操作部及び表示部を重ねている。
【0010】
【特許文献1】米国特許第5942012号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記のような従来のバッチタイプの半導体製造設備は入出力ポートが2ロットからなり、通常の場合に2ロット−6ロットが1バッチを構成してプロセスを進行するため、移送関連装置のソフトウェアの基準が2ロット単位で移送されるようになっている。そこで、入出力ポート(I/Oポート)に二つのカセットキャリヤが安着されなければ、ウェハ移送機がキャリヤ収納部にカセットキャリヤを移送せず、また、カセット収納部に2−6ロットのキャリヤがすべて充填されるまでにボートにウェハを移送せずに待機しているため、不要な工程進行時間が所要されて生産性が劣るとの問題点があった。例えば、6ロットが1バッチとすると、進行する6ロットのキャリヤがキャリヤ収納部に充填されるまで待機しており、6ロットのキャリヤが充填されればウェハ収受部にあるウェハをボートに移送するため、6ロットになるまで待機する時間のロスが発生して生産性が劣るとの問題点があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、入出力ポートに1ロットのキャリヤが投入されるとき、その投入されたキャリヤをウェハ収受部に移送してボートにウェハを移送することにより、1バッチ単位のウェハキャリヤが充填されるまでに待機する時間のロスを減らして生産性を向上させることができるロット単位運送処理機能を有する、縦型炉半導体製造システム及びそれを使用するロット単位ウェハ運送処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このような目的を達成するため本発明による縦型炉半導体製造システムは、各工程を行うための工程条件を入力させて該当工程を始めるようにし、モニターウェハの使用有無をチェックし、ロット投入個数及びウェハを入れるロット位置を指定するトラックイン命令を発生するオペレーターインターフェースサーバと、
前記オペレーターインターフェースサーバから各工程を始めるための命令を受けて工程装置を制御し、前記工程装置から製造工程中に発生されるデータを実時間に収集してオペレーターインターフェースサーバに提供し、前記オペレーターインターフェースサーバからトラックイン命令が入力されるときに1バッチに該当するウェハキャリヤがすべて収納される前にロット単位でウェハキャリヤを移送できるように制御するホストコンピューターと、ウェハを投入させて半導体製造工程を進行し、前記ホストコンピューターの制御命令によりロット単位でウェハキャリヤを移送してウェハボートに前記ウェハが収納されるようにする工程装置と、を含むことを特徴とする。
トラックインのためのバッチ情報はロット数及びモニターウェハの使用有無をチェックする情報であることを特徴とする。
【0014】
本発明の他の態様による縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法は、縦型炉半導体製造システムにおいて、トラックインのためのバッチ情報を受けてアップデートする段階と、バッチ情報をアップデートした後にI/OポートにウェハキャリヤCが投入されるときに前記ウェハキャリヤをキャリヤ収納部に移送する段階と、前記キャリヤ収納部に移送された前記ウェハキャリヤが1バッチに該当するウェハキャリヤの全部が収納される前に前記ウェハキャリヤCをウェハ収受部に移送させる段階と、前記ウェハ収受部に移送されたウェハキャリヤCに装着されたウェハをウェハボートの該当ロットに移送する段階と、からなることを特徴とする。
【0015】
前記ウェハボートにウェハを投入する途中にI/Oポートにウェハキャリヤが投入されるときに前記ウェハキャリヤをキャリヤ収納部に移送する段階をさらに含むことを特徴とする。
前記ウェハボートに1バッチに対応するロット数だけのウェハの移送が完了されたかどうかを検査する段階と、前記1バッチに対応するロット数だけのウェハの移送が完了されていないときにEPID別工程登録メニュー画面のロット追加ボタンが入力されたかを検査する段階と、前記ロット追加ボタンが入力されるとロット追加バッチ情報を受けてアップデートした後、バッチ情報を用いて工程が進行されるように制御する段階と、をさらに含むことを特徴とする。
【0016】
本発明のまた他の態様による縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法は、縦型炉の半導体製造システムにおいて、ウェハボートから工程の完了したウェハをウェハカセットに移送する段階と、前記1ロットに対するウェハがウェハキャリヤに満たされるときに前記満たされたキャリヤをキャリヤ収納部に移送する段階と、前記キャリヤ収納部に移送された前記ウェハキャリヤが1バッチに該当するウェハキャリヤがすべて収納される前に前記ウェハキャリヤCをI/Oポートに移送させる段階と、からなることを特徴とする。
【0017】
前記キャリヤ収納部に収納されたウェハキャリヤを前記I/Oポートに移送させながら、前記ウェハボートから工程の完了したウェハをウェハカセットに移送する段階をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
(発明の効果)
本発明は、バッチタイプを有する縦型炉半導体製造システムにおいて1バッチが2−6ロットで構成される場合、1バッチに該当するロット数だけウェハキャリヤが満たされる前にロット単位でウェハキャリヤを移送してウェハをチャージ/ディスチャージすることにより、ウェハキャリヤがキャリヤ収納部に1バッチに対応するロット数だけ満たされるときまでに待機する時間ロスを減らして生産性を向上させることができるとの効果がある。
【0019】
また、トラックインの進行後にロットの追加があるときにロット追加ボタンが入力されると、ロット追加バッチ情報を工程装置に送って工程を進行することにより、生産性を向上させることができるとの効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施例を添付図を参照して詳しく説明する。本発明を説明するにあたって、関連の公知機能或いは構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁し得ると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
本発明の実施例による縦型炉半導体製造システムの構成を図1に示す。
【0021】
オペレーターインターフェースサーバ10は各工程を行うための工程条件を入力させて該当工程を始めるようにし、モニターウェハの使用有無をチェックし、ロット投入個数及びウェハが入れるロット位置を指定する命令を発生する。ユーザーインターフェースサーバ12はエンジニアが遠隔地で工程装置16の状態を照会する。ホストコンピューター14はオペレーターインターフェースサーバ10から各工程を始めるための命令を受けて多数の工程装置16を制御し、工程装置16から製造工程中に発生されるデータを実時間に収集してオペレーターインターフェースサーバ10に提供し、オペレーターインターフェースサーバ10からトラックイン命令が入力されるときにロット単位でウェハキャリヤを移送できるように制御する。
【0022】
多数の工程装置16はウェハを投入させて半導体製造工程を進行し、ホストコンピューター14の制御命令に応じてロット単位でウェハキャリヤを移送してボートにウェハが収納されるようにする。
ホストコンピューター14は各種工程を進行するための工程条件データ(SPC;Statistic process control)を保存するデータベースを備える。
【0023】
ロット単位でウェハキャリヤを移送するための工程装置16の構成を図2に示す。
反応チューブの外側にヒーターを取巻いてなされた縦型熱処理炉21と、多数の被処理基板、例えばウェハを上下に間隔を置いてそれぞれ水平に積層して搭載し、ボートエレベーター22により縦型熱処理炉21に対しウェハWをロード及びアンロードするためのウェハボート23と、ウェハボート23にウェハを脱着するための、例えば進退自在、昇降自在、回転自在のピンセットを備えたウェハ移送機24と、を有する。
【0024】
ウェハボート23は、例えば、石英材質で形成され、ウェハを装着するための4個の支柱にウェハの外周縁部を挿入する保持溝を備える。また、ウェハ移送機24は例えば5枚のウェハを一括して搬送できるように5枚のピンセットを備えると共に、そのうち1枚のピンセットが他の4枚とは独立して進退できるように構成されて、1枚のウェハを搬送できるようになっている。
【0025】
また、ウェハボート23の下降位置とウェハ移送機24を媒介に対向するようにウェハ収受部31が配設される。ウェハ収受部31は例えばウェハWを収納するキャリヤCが上下に3段として置かれるように構成される。
また、ウェハ収受部31の上方の領域にはキャリヤ収納部32(いわばキャリヤスタッカ)が設けられる。キャリヤ収納部32に収納されるキャリヤCとしては被処理ウェハを収納したキャリヤ、ダミーウェハを収納したキャリヤ、補充用ウェハを収納したキャリヤ、及びモニターウェハを収納したキャリヤなどが含まれる。
【0026】
さらに、ウェハ収受部31及びキャリヤ収納部32に面する位置にはキャリヤ移送機4の移動領域が確保される。
キャリヤCは横に倒れた状態においてキャリヤ移送機4により移送されるようになる。キャリヤ移送機4はX方向への移動資材にそって昇降する昇降台42にキャリヤCを保持して移送するためにZ軸近くに回転自在のアーム43を取り付けて構成される。
【0027】
本発明の一実施例によるトラックインのためのバッチ情報とロット追加バッチ情報を入力するための画面表示状態例示を図3に示す。
本発明の実施例によるロット単位でウェハを移送するための制御フローチャートを図4に示す。
図1から図4を参照して本発明の好ましい実施例の動作を詳しく説明する。
【0028】
オペレーターインターフェースサーバ10は図3のようなトラックイン画面で該当装置に入るように指定されたロット数を自動チェックし、モニターウェハの使用有無に対するバッチ情報をホストコンピューター14に送る。ホストコンピューター14は1−6ロットまでロット数別にそれぞれ指定されると、モニターウェハの使用有無が分離されたレシピを作る。工程装置16はホストコンピューター14とLANケーブルで連結される。
従って、ホストコンピューター14はオペレーターインターフェースサーバ10から受けたバッチ情報に基づき条件に合う特定名のレシピを工程装置20にセッティングする。このとき、工程装置20がIDLEの状態であるときにこのレシピをセッティングするようになる。この場合以下のように分岐される。工程装置16のモードがスタンバイ状態に変わると、直ちに工程装置16のメモリ上に変えられた情報にてプロセスレシピをセッティングし、プロセス動作を実行する。
【0029】
しかし、工程装置16のモードがスタンバイ状態に変わらずにアイドル状態を保持すると、工程装置16のメモリ上に情報が変えられていないので、ホストコンピューター14は継続して該当サブレシピを工程装置16にセッティングする。このような動作を数度試みると、工程装置16が持っているバッチ情報が失われながら工程装置16のメモリ情報がリセットされる現象が発生する。すると、工程装置16のモードがスタンバイ状態に変更され、工程装置16のメモリ上に現在バッチ情報をアップデートした後にプロセスレシピをセッティングしプロセス動作を実行する。
【0030】
このような半導体製造システムにおいてロット単位でウェハキャリヤを運送する動作を説明する。
まず、オペレーターインターフェースサーバ10は工程に必要な多様なトラックインのためのバッチ情報を入力させてスタートをすると、この入力されたバッチ情報がバスを通じてホストコンピューター14に印加される。例えば、オペレーターインターフェースサーバ10の画面においてEPID別工程登録を選択すると、図3のようなEPID別工程登録メニュー画面が表示される。
【0031】
前記メニュー画面においてEPIDとEQPTYPEを選択しLOT IDを入力させた後、RECIPEの条件を入力し登録ボタンをクリックする。すると、入力されたバッチ情報がバスを通じてホストコンピューター14に印加される。このとき、ホストコンピューター14はトラックインのためのバッチ情報を受けてアップデートする。トラックインのためのバッチ情報はロット数、モニターウェハの使用有無を指定する情報となる。
【0032】
すると、ホストコンピューター14は工程装置16の制御を開始し、ロット単位でウェハキャリヤを移送できるように制御する。このとき、2−6ロットを1バッチに構成できるし、例えば、4ロットを1バッチに構成した状態においてトラックインをした後に図4のようなEPID別工程登録メニュー画面のロット追加ボタンをクリックすると、オペレーターインターフェースサーバ10はホストコンピューター14にロット追加バッチ情報を送り、ホストコンピューター14は追加ロットをバッチ情報に追加して6ロットを1バッチに構成した工程を進行するように制御する。
【0033】
図4に示すように、段階101においてオペレーターインターフェースサーバ10でトラックインのためのバッチ情報を入力してスタートすると、ホストコンピューター14はトラックインのためのバッチ情報を受けてアップデートし段階102に進行する。段階102においてI/OポートにウェハキャリヤCを投入する。ウェハキャリヤCは作業者により手動で投入されるかまたはウェハキャリヤ自動搬送車により自動で投入される。
【0034】
I/OポートウェハキャリヤCが一つまたは二つ投入されると、段階103においてキャリヤ移送機40を駆動させてキャリヤ収納部32にすべて移送させる。その後、段階104においてキャリヤ収納部32に移送されたウェハキャリヤCをウェハ収受部31に移送させる。段階105においてウェハ収受部31に移送されたウェハキャリヤCに装着されたウェハをウェハ移送機24の駆動によりボート23の該当ロットに移送する。そして、段階106においてI/Oポートにウェハキャリヤが投入されたかどうかを検査し、I/Oポートにウェハが投入されていると段階103に戻って前述の動作を反復進行する。前記I/OポートにウェハキャリヤCが投入されていないと段階107に進行して1バッチに対応するロット数だけ移送が完了されたかを検査し、1バッチに対応するロット数だけ移送が完了されていないと段階108に進行する。
【0035】
段階108において図3のようなEPID別工程登録メニュー画面のロット追加ボタンが入力されたかを検査する。前記ロット追加ボタンが入力されると段階109に進行し、ホストコンピューター14はオペレーターインターフェースサーバ10からロット追加バッチ情報を受けてアップデータした後、追加されたバッチ情報を用いて工程が進行されるように制御し段階106に戻って1バッチに対応するロット数だけウェハキャリヤCの投入が可能かを検査し、I/OポートにウェハキャリヤCが投入されると段階103から再度反復する。このようにして段階107において1バッチに対応するロット数だけウェハキャリヤCの移送が完了されると、段階110においてホストコンピューター14は工程装置16を制御してボートエレベーター22が上昇されるようにし、ボート23が熱処理炉21の内部に上昇されるようにした後に該当工程を進行する。
【0036】
上述した図4に示す一実施例においては工程を進行するためにウェハを投入するチャージの動作を説明したが、工程を進行した後にウェハをウェハボート23から取り出してウェハキャリヤCに収納し、そのウェハが収納されたウェハキャリヤCをウェハ収受部31からキャリヤ収納部32に移送し、そのキャリヤ収納部32に移送されたウェハキャリヤCを再度I/Oポートに移送するディスチャージの動作もロット単位でウェハキャリヤCを移送して、6ロットのウェハキャリヤCがキャリヤ収納部32に充たされるまでに待機するロス時間を減らすことができる。工程の完了されたウェハが収納されたウェハキャリヤCをウェハ収受部31でキャリヤ収納部32に移送すると、6ロットのウェハキャリヤCが集まらなくても直ちにキャリヤ移送機4によりI/Oポートに移送してウェハ移送時間を減らすことができる。
【0037】
従来には6ロットが1バッチ工程であれば、進行する6ロットのウェハキャリヤCがウェハ収納部32に移送の完了された後にウェハキャリヤCをウェハ収受部31に移送してボート23にウェハを移送するようにしているため、6ロットのウェハキャリヤCがウェハ収納部32に集まるまでに待機する時間のロスがあった。
【0038】
しかし、本発明の実施例では、I/Oポートに1ロットのウェハキャリヤCが投入されても直ちにその投入されたウェハキャリヤCをキャリヤ収納部32に移送し、キャリヤ収納部32に移送したウェハキャリヤCを再度ウェハ収受部31に移送してウェハボート23に投入するようにすると共に、再度I/OポートにウェハキャリヤCが投入されると、ウェハキャリヤCをキャリヤ収納部32に移送しながら、ウェハ収納部31に移送されたウェハキャリヤCに装着されたウェハをウェハボート23に投入する作業を同時に進行する。
【0039】
従って、1ロット当たりウェハをチャージ/ディスチャージするにかかる時間がそれぞれ平均2分30秒と仮定し、6ロットが1バッチ工程であればチャージで12分30秒、ディスチャージで12分30秒、デリバリング(delivering;I/Oポートを通じて外部にウェハキャリヤCを送る作業)で約7分30秒程度が所要されるので、全体32分30秒のロスタイムを減らすことができる。
【0040】
チャージはI/Oポートに投入されたウェハキャリヤCからウェハ収納部31に移送されたウェハキャリヤCに装着されたウェハをウェハボート23に投入する作業を示し、ディスチャージはウェハボート23で作業の完了したウェハをウェハ収納部31からI/Oポートを通じて外部に送る作業を示す。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施例による縦型炉半導体製造システムの構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施例による縦型炉半導体製造システムにおけるロット単位でウェハキャリヤを移送するための工程装置の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例による縦型炉半導体製造システムにおけるトラックインのためのバッチ情報とロット追加バッチ情報を入力するための画面表示状態例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例による縦型炉半導体製造システムにおけるロット単位のウェハ移送の制御を示すフローチャートである。
【図5】従来の熱処理装置を示す斜視図である。
【図6】図5に示した熱処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0042】
10:オペレーターインターフェースサーバ、12:ユーザーインターフェースサーバ、14:ホストコンピューター、16:工程装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロット単位ウェハ運送処理機能を有する縦型炉半導体製造システムにおいて、
各工程を行うための工程条件及びトラックインのためのバッチ情報を入力して該当工程を始め、モニターウェハの使用有無をチェックし、ロット投入個数及びウェハを入れるロット位置を指定するトラックイン命令を発生するオペレーターインターフェースサーバと、
前記オペレーターインターフェースサーバから各工程を始めるための命令及びトラックインのための前記バッチ情報を受けて工程装置を制御し、前記工程装置から製造工程中に発生されるデータを実時間に収集してオペレーターインターフェースサーバに提供し、前記オペレーターインターフェースサーバからトラックイン命令が入力されるときに1バッチに該当するウェハキャリヤがすべて収納される前にロット単位でウェハキャリヤを移送できるように制御するホストコンピューターと、
ウェハを投入させて半導体製造工程を進行し、前記ホストコンピューターの制御命令によりロット単位でウェハキャリヤを移送してウェハボートに前記ウェハが収納されるようにする工程装置と、を含むことを特徴とする縦型炉半導体製造システム。
【請求項2】
トラックインのための前記バッチ情報はロット数及びモニターウェハの使用有無をチェックする情報であることを特徴とする請求項1に記載の縦型炉半導体製造システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法において、
トラックインのためのバッチ情報を受けてアップデートする段階と、
バッチ情報をアップデートした後にI/OポートにウェハキャリヤCが投入されるときに前記ウェハキャリヤをキャリヤ収納部に移送する段階と、
前記キャリヤ収納部に移送された前記ウェハキャリヤが1バッチに該当するウェハキャリヤがすべて収納される前に前記ウェハキャリヤCをウェハ収受部に移送させる段階と、
前記ウェハ収受部に移送されたウェハキャリヤCに装着されたウェハをウェハボートの該当ロットに移送する段階と、からなることを特徴とする縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法。
【請求項4】
前記ウェハボートにウェハを投入する途中にI/Oポートにウェハキャリヤが投入されるときに前記ウェハキャリヤをキャリヤ収納部に移送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法。
【請求項5】
前記ウェハボートに1バッチに対応するロット数だけウェハの移送が完了したかどうかを検査する段階と、
1バッチに対応するロット数だけウェハの移送が完了されていないとき、EPID別工程登録メニュー画面のロット追加ボタンが入力されたかどうかを検査する段階と、
前記ロット追加ボタンが入力されると、ロット追加バッチ情報を受けてアップデートした後に追加されたバッチ情報を用いて工程が進行されるように制御する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法。
【請求項6】
縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法において、
ウェハボートから工程の完了されたウェハをウェハカセットに移送する段階と、
前記1ロットに対するウェハがウェハキャリヤに充たされるときに前記充たされたキャリヤをキャリヤ収納部に移送する段階と、
前記キャリヤ収納部に移送された前記ウェハキャリヤが1バッチに該当するウェハキャリヤがすべて収納される前に前記ウェハキャリヤCをI/Oボートに移送させる段階と、からなることを特徴とする縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法。
【請求項7】
前記キャリヤ収納部に収納されたウェハキャリヤを前記I/Oポートに移送させながら前記ウェハボートから工程の完了されたウェハをウェハカセットに移送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の縦型炉半導体製造システムを使用するロット単位ウェハ運送処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−270800(P2008−270800A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−102982(P2008−102982)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】