説明

迎車システムおよび携帯情報端末とナビゲーション装置ならびに誘導方法

【課題】 迎えられる人が集合場所を指定し、それを車の運転者と共有できることにより、待ち合わせが容易になる迎車システムおよび携帯情報端末とナビゲーション装置ならびに誘導方法を提供する。
【解決手段】 携帯情報端末1とナビゲーション装置2とからなり、両ユーザが待ち合わせ場所の情報を共有し、待ち合わせ場所へ誘導する迎車システムであって、端末1は、入力部10、通信部14、記憶部11、画像処理手段12、表示部13を備え、ナビ装置2は、入力部、現在位置取得手段、通信部24、記憶部21、現在地から待ち合わせ場所までの経路を計算する経路探索手段、画像処理手段22、表示部23を備え、地図画像により、運転者を誘導し、報端末1とナビ装置2のどちらかで決定された待ち合わせ場所の位置情報を、各々の通信部14、24を用いて送受信し、画像処理部12、22が待ち合わせ場所の位置情報に対応する地図画像を生成し、表示部13、23が地図画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、迎車システムおよび携帯情報端末とナビゲーション装置ならびに誘導方法に関し、特に携帯情報端末とナビゲーション装置を用いた目的地情報の共有方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なナビゲーション装置は、DVD−ROMやHDD、通信により取得する地図データを使って、目的地までの経路を探索し、案内が必要な交差点や分岐等にさしかかる前に音声や表示を用いて経路の誘導を行なう機能を持っている。
例えば、車を使って駅前などに人を迎えに行く場面を想定すると、従来は予め決めておいた待ち合わせ場所に集合するか、携帯電話の音声通話や電子メールによって集合場所を共有していた。
【0003】
先日の法改正により、車の運転手は携帯電話を運転中に使用することが禁じられた。しかし、車を運転中に集合場所が変わったとき、その連絡が音声通話や電子メールによってなされた場合には、運転手は運転中に携帯電話を操作するという行為に及ばざるを得ないときがあり、危険である。また、車が集合場所に近づいた場合には、お互いのより詳細な位置を共有しあうために携帯電話を使用する場面が容易に想定できる。
さらに、駅前などは特に駐車違反の取締り強化も実施されていることが多いため、駅前などに駐車し、車から離れて待ち人を迎えに行くのが困難になっている。また、駅前等は常に駐車スペースが空いているとは限らない。そのため、車が集合場所の近くまで来ていたとしても、駐車スペースから移動せざるを得ない。そのような状況のとき、待ち人に対して状況を連絡することによって、すれ違いを防止したいという場面は容易に想像できる。しかし、上述のように駐車スペースから車を移動させているときは運転中であるため、携帯電話を使って連絡することはできない。
【0004】
上記のような課題に対し、従来技術として以下のような解決方法が提案されている。その一つは、ハンズフリー通話を用いて解決するもので、BlueTooth(登録商標)技術などが用いられる。つまり、運転中でも携帯電話による音声通話を行い、集合場所の共有を行なうことができる。
また、もう一つの解決方法としては、待ち合わせ相手の現在地に関する情報を取得することによって、待ち合わせを容易にする技術である。
【0005】
特許文献1は、携帯電話の位置および、携帯電話までの経路をナビゲーション装置に表示する方法が記載されている。また特許文献2は、携帯電話にナビゲーション装置を設置した車の位置を表示する方法が記載されている。さらに特許文献3は、携帯電話の位置を他の携帯電話に送信する方法が記載されている。
【特許文献1】特開2001−255365号公報
【特許文献2】特開2003−259420号公報
【特許文献3】特開2002−315037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
BlueTooth技術を用いたハンズフリー通話によって集合場所を共有する方法は、まず、ナビゲーション装置に接続する携帯電話がBlueTooth技術に対応している必要がある。現時点のBlueTooth技術は全携帯電話に搭載されているわけではないため、ハンズフリー通話を行なうためには専用の携帯電話を用意する必要がある。
次に、ハンズフリー通話は音声を介して情報をやりとりするため、音声によって当事者間で共有した集合場所を運転手が改めてナビゲーション装置に入力しなければならないことである。特に運転中に集合場所が変更された場合には、走行中はナビゲーション装置が入力を受け付けないモードに入っていることがあり、すぐ操作することができないことがある。よって、どこか安全な場所に駐車した後に、集合場所をナビゲーション装置に入力することになる。したがって、安全な場所が見つからない場合や、それが見つかっても既に他の人に使用されている場合には、いつまでも運転手は新たな集合場所を入力することができない。
そして、待ち合わせ相手の現在地に関する情報を取得することによって、待ち合わせを容易にする方法は、現在地が集合場所として適さないときや、より車に近づいて待ち合わせにかかる時間を節約したいときなど、集合場所を変更したい場合であっても、車の運転手に集合場所の変更を伝える手段がない。この変更を音声通話によって当事者間で共有する場合は、前述のような課題が同様に発生する。
【0007】
しかし、特許文献1は、計算される経路は携帯電話の位置を目的地としており、携帯電話の使用者が集合場所として現在地以外の場所を指定することはできない。また、特許文献2は、集合場所を共有することについては触れられていないため、集合場所が変更になった場合に、新しい集合場所の位置情報を共有することができない。特許文献3は、お互いの位置関係は把握できるものの、集合場所を共有することについては記載がないため、特許文献2と同様に、新しい集合場所の位置情報を共有することができない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、ユーザが所持する携帯情報端末と、乗車したユーザが操作するナビゲーション装置とからなり、両ユーザが待ち合わせ場所に関する情報を共有し、両ユーザを前記待ち合わせ場所へ誘導する迎車システムであって、前記携帯情報端末は、所持したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、接続したナビゲーション装置とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、前記地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えており、前記ナビゲーション装置は、乗車したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、搭載した車の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段と、接続した携帯情報端末とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、現在地から待ち合わせ場所までの経路を計算する経路探索手段と、地図データ、ユーザ入力データおよび経路などを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えて、表示した地図画像により、乗車したユーザを移動先へ誘導し、前記携帯情報端末と前記ナビゲーション装置は、それぞれ、少なくとも一方で決定された待ち合わせ場所の位置情報を、各々の通信部を用いて送信又は受信し、各々の画像処理部により前記待ち合わせ場所の位置情報に対応する地図データを読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、各々の表示部により前記地図画像を表示する迎車システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、迎えられる人が集合場所を指定し、それを車の運転手と共有できることにより、待ち合わせが容易になる迎車システムおよび携帯譲歩端末とナビゲーション装置ならびに誘導方法を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明に従う迎車システムは、携帯情報端末とナビゲーション装置で構成する。ただし、この構成は説明をわかりやすくするための一例であり、例えば、複数の携帯情報端末のみ、あるいは、複数のナビゲーション装置のみで構成してもよい。また、ナビゲーション装置は車載である必要はなく、携帯型など可動式であればよい。
ここでは、待ち合わせを行なう当事者が、携帯情報端末を持参している人と、ナビゲーション装置を使用できる環境にある人である前提で説明を行なう。
【0011】
すなわち、携帯情報端末は、待ち合わせ場所の位置情報を入力する入力部と、他のナビゲーション装置に対し待ち合わせ場所の位置情報を送受信する通信部と、地図データや待ち合わせ場所の位置情報を格納しておく記憶部と、地図データを読み込んで画像処理を行う画像処理手段と、画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部と、目的地を他の機器と共有するための目的地共有手段を備える。また、ナビゲーション装置は、前記携帯情報端末から待ち合わせ場所や現在位置を送受信する通信部と、地図データや待ち合わせ場所の位置情報を格納しておく記憶部と、地図データを読み込んで画像処理を行う画像処理手段と、画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部と、を備えている。
【0012】
上記のような構成において、まず、携帯情報端末の入力部を用いてユーザが待ち合わせ場所に関する位置情報を入力する。すると、画像処理手段が記憶部に格納されている地図データを読み出して該待ち合わせ場所に関する地図画像を生成する。その画像を表示部が表示した後、表示部に映し出された地図画像を見ながらユーザが待ち合わせ場所を入力部によって指定する。すると、目的地共有手段が通信部を用いて待ち合わせ場所の位置情報を他のナビゲーション装置に送信する。
【0013】
一方、ナビゲーション装置の通信部は前記待ち合わせ場所、もしくは前記携帯情報端末の現在地に関する位置情報を受信すると、画像処理手段は記憶部に格納されている地図データを読み出して、該位置情報に関する地図画像を生成する。表示部がその待ち合わせ場所もしくは携帯情報端末の現在位置に関する周辺地図画像を表示し、ナビゲーション装置がその位置を目的地として設定することで、目的地の共有を実現する。
本発明の迎車システムおよび携帯情報端末とナビゲーション装置ならびに誘導方法の実施例について、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0014】
以下、本発明に係わる第一の実施例を図1乃至図4を用いて説明する。まず、図1は、実施例1に係わる迎車システムの構成例を示すブロック図である。図2は、本発明のすべての実施例に係わる携帯情報端末のハードウェア構成例である。図3は、本発明のすべての実施例に係わるナビゲーション装置のハードウェア構成例である。図4は、実施例1に係わる迎車システムにおける、目的地共有方法を示すフローチャートである。
【0015】
図1に示すように、本実施例の迎車システムは、携帯情報端末1、ナビゲーション装置2からなる。ただし、迎車システムの構成としては、携帯情報端末同士だけ、またナビゲーション装置同士だけ、さらには、各々が複数存在するものがある。ここでは、携帯情報端末1の使用者と、ナビゲーション装置2を使用する運転手、という二者間の関係に限定して説明する。
【0016】
携帯情報端末1は、入力部10、記憶部11、画像処理手段12、表示部13、通信部14、目的地共有手段15によって構成され、これらの機能は、ほとんど、メモリ(ROM)に格納されたソフトウエアがCPUで実行されることにより達成される。
【0017】
入力部10は、携帯情報端末1のユーザが目的地の入力や他者との目的地の共有などを行なうためのキーボードやボタン等である。
記憶部11は、地図データ111や待ち合わせ場所位置情報112などを格納することができるメモリである。地図データ111は、全世界、全日本、もしくは限定された地域における、道路の形状や制限、施設等など情報によって構成される。待ち合わせ場所位置情報112は、例えば、緯度経度、ある位置からの相対的な距離、方位などを用いて、その場所の位置を一意に確定するための情報である。
画像処理手段12は、記憶部11に格納されている地図データ111を読み込んで、既存の道路や施設等を表す地図画像を生成したり、さらに、目的地を重畳した地図画像を生成したりする。
表示部13は、該地図画像を液晶パネル等に映し出すものであり、ユーザに道路や施設などの情報を提供する。
通信部14は、他の通信部に対して情報の送受信を行なう機能をもつ。
目的地共有手段15は、記憶部11に格納されている待ち合わせ場所位置情報112を読み出し、通信部14を用いてナビゲーション装置2の通信部24に送信する機能をもつ。
【0018】
ナビゲーション装置2は、記憶部21、画像処理手段22、表示部23、通信部24によって構成され、これらの機能は、ほとんど、メモリ(ROM)に格納されたソフトウエアがCPUで実行されることにより達成される。
【0019】
記憶部21は、地図データ211や、目的地位置情報212を格納しておくためのメモリである。地図データ211は、地図データ111と同様の特徴をもつものである。目的地位置情報212は、待ち合わせ場所位置情報112を通信部24によって受信したものであり、携帯情報端末1によって指定された位置情報である。
画像処理手段22は、記憶部21に格納されている地図データ211を読み込んで、既存の道路や施設等を表す地図画像を生成したり、さらに、目的地を重畳した地図画像を生成したりする。
表示部23は、該地図画像を液晶パネル等に映し出すものであり、ユーザに道路や施設などの情報を提供する。
通信部24は、他の通信部に対して情報の送受信を行なう機能をもつ。
【0020】
図2に示すように、本発明のすべての実施例に係わる携帯情報端末1のハードウェアは、入力装置1001、表示装置1002、CPU1003、通信インタフェース(I/F)1004、ROM1005、RAM1006からなる。
入力装置1001は、キーボードやボタン、タッチパネル、リモコンなど、ユーザが情報を入力する装置である。
表示装置1002は、液晶ディスプレイなどでユーザに情報を表示する装置である。
CPU1003は、演算やプログラムを実行、各部の制御を行なうデバイスである。通信I/F1004は、アンテナを介して外部と通信するためのインタフェースである。ROM1005は、不揮発性のメモリであり、制御プログラムや固定のデータなどが格納されている。RAM1006は、揮発性のメモリであり、プログラムがロードされ、ワークデータが記憶される。
【0021】
図3に示すように、本発明のすべての実施例に係わるナビゲーション装置2のハードウェアは、入力装置2001、表示装置2002、CPU2003、通信インタフェース(I/F)2004、ROM2005、RAM2006、GPSレシーバ2007、HDD2008、DVD−ROMドライブ2009からなる。
入力装置2001からRAM2006までは、図2に示した携帯情報端末1と基本的に同様の機能であるため、説明は省略する。
GPSレシーバ2007は、GPS衛星などが送信するデータを受信し、現在位置を確認する通信装置である。HDD2008は、大容量のデータを記憶することができる装置であり、地図データやプログラムが格納される。DVD−ROMドライブ2009は、地図データやプログラムが格納されているDVD−ROM等のディスクからデータを読み込む装置である。
【0022】
以下、図4に示す目的地共有方法を示すフローチャートに従って、実施例1を説明する。
S101では、ユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて、待ち合わせ地域を指定する。例えば、待ち合わせ地域が東京駅である場合は、東京駅を指定し、S102に進む。
S102では、画像生成手段12が記憶部11に格納されている地図データ111からS101で入力した地域周辺の地図画像データを生成する。その画像を表示部13に表示し、S103に進む。
S103では、表示部13に映し出された地図画像と入力部10を用いて、ユーザが待ち合わせ場所の指定を行なう。ユーザの指定操作により生成された待ち合わせ場所位置情報112は、記憶部11に格納され、S104へ進む。
S104では、目的地共有手段15が記憶部11に格納されている待ち合わせ場所位置情報112を読み出し、通信部14を用いて送信した後、S105へ進む。
S105では、S104で送信された待ち合わせ場所位置情報112がナビゲーション装置2の通信部24で受信され、記憶部21に目的地位置情報212として格納し、S106へ進む。
S106では、画像生成手段22が記憶部21に格納されている地図データ211と目的地位置情報212を読み出し、読み出した目的地位置情報212に関する地図画像を生成する。その後、表示部23に目的地を含んだ該地図画像を表示させることで、ナビゲーション装置2を使用している運転者に対し、目的地情報の提供を行なう。
このようにすると、携帯情報端末1でユーザが指定した待ち合わせ場所位置情報112を用いてナビゲーション装置2の目的地を設定することができるため、運転者が目的地を設定する手間を省力化することができ、安全な運転の継続を支援できる。
【実施例2】
【0023】
以下、本発明の第2の実施例について、図5乃至図9を用いて説明する。図5は、実施例2に係わる迎車システムの構成例を示すブロック図である。図6は、実施例2に係わる迎車システムにおける、迎車方法を示すフローチャートである。図7は、実施例2に係わる迎車システムにおける、ユーザ間ネゴシエーション処理を示すフローチャートである。図8は、実施例2に係わる迎車システムにおける、待ち合わせ場所の決定処理を示すフローチャートである。図9は、実施例2に係わる迎車システムにおける、待ち合わせ場所の推薦処理を示すフローチャートである。
【0024】
図5に示すように、携帯情報端末1は、入力部10、記憶部11、画像処理手段12、表示部13、通信部14、目的地共有手段15、現在位置取得手段16、経路探索手段17、経路誘導手段18、待ち合わせ場所推薦手段19、経路共有手段101、渋滞情報取得手段102、渋滞情報共有手段103、道路情報取得手段104、到着予想時刻算出手段105、到着予想時刻共有手段106、終了判定手段107、認証手段108からなるが、この全てを必要とするものではない。これらの手段のうち、一部の手段で構成される場合もある。
【0025】
入力部10から目的地共有手段15までは、実施例1における携帯情報端末と同等の機能なので、ここでは説明を省略する。ただし、記憶部11に関しては、格納するデータが以下のように異なる。
記憶部11は、地図データ111、待ち合わせ場所位置情報112、現在地位置情報113、経路情報114、渋滞情報115、道路情報116、到着予想時刻117、認証情報118を格納することができる。地図データ111は、前記実施例1と同様のデータである。待ち合わせ場所位置情報112は、前記実施例1と同様のデータであるが、例えば「東京駅」というような、待ち合わせたい場所を含む待ち合わせ地域名称であることもある。現在位置情報113は、緯度経度、ある地点からの相対的な距離および方位など、現在地を一意に特定するための情報である。経路情報114は、現在地から目的地に到達するために経由する道路の情報である。渋滞情報115は、ある道路に関する渋滞度や、ある区間の旅行時間などを示す情報である。道路情報116は、時間指定駐停車禁止や右折禁止、一方通行など、道路や交差点の制限などに関する情報である。到着予想時刻117は、目的地に到達する時刻を推測したものである。認証情報118は、待ち合わせ関係にあるユーザを確定するためのIDなどの情報である。
【0026】
現在位置取得手段16は、現在位置情報113を取得し、記憶部11に格納する機能である。例えば、GPSレシーバなどによって、緯度経度を確定する処理もこれに含まれる。
経路探索手段17は、現在位置取得手段16で取得した現在地から、記憶部11に格納されている待ち合わせ場所位置情報112で示される目的地までの経路を算出し、記憶部11の経路情報114として格納する機能である。
経路誘導手段18は、前記経路探索手段17で計算した経路に沿うように、分岐点や交差点などの場所において、ユーザを誘導する機能である。
待ち合わせ場所推薦手段19は、ユーザが待ち合わせに適した場所を知らないとき、迎車システムが待ち合わせ場所の候補をいくつか提示する機能である。
経路共有手段101は、記憶部11に格納されている経路情報114を記憶部11から読み出し、通信部14を用いて経路情報114を送信し、ナビゲーション装置2と経路情報114の共有を行なう機能である。
渋滞情報取得手段102は、現在地や待ち合わせ場所の周辺などの道路に関して、渋滞情報を取得する機能である。例えば、VICSのようにほぼリアルタイムに渋滞状況がわかる情報を取得して記憶部11の渋滞情報115として格納する。また、もともと記憶部11の渋滞情報115から取得する場合もある。この場合は、渋滞情報115はその道路に関する渋滞の統計を取ったものであることが多く、地図データ111に付随する場合がある。
渋滞情報共有手段103は、記憶部11に格納されている渋滞情報115を読み出し、通信部14を用いて渋滞情報115を送信し、ナビゲーション装置2と渋滞情報115を共有する機能である。
道路情報取得手段104は、前記地図データ111から現在地、目的地、および経路周辺の道路に関する静的な制限情報を読み出したり、通信部14などを用いて外部から現在地、目的地、および経路周辺の道路に関する制限情報を取得し、記憶部11に道路情報116として格納したりする機能をもつ。
到着予想時刻算出手段105は、記憶部11に格納されている経路情報114を構成する経路に関して、経路の合計距離と平均走行速度を考慮し、目的地に到着する時刻を計算する機能である。また、渋滞情報114を加味して計算を行なう場合もある。計算結果は到着予想時刻117として記憶部11に格納される。
到着予想時刻共有手段106は、記憶部11に格納されている到着予想時刻117を読み出し、通信部14を用いて到着予想時刻117を送信し、ナビゲーション装置2と到着予想時刻117を共有する機能をもつ。
終了判定手段107は、待ち合わせによる合流が実現したかどうかを判定する機能をもつ。例えば、携帯情報端末1の現在位置とナビゲーション装置2の現在位置がほぼ一致した場合、両方の現在位置がほぼ一致かつほぼ同一速度で移動している場合、ナビゲーション装置2が車に設置されている場合はドアの開閉、もしくは座席に設置された感圧センサなどによる測定値の変化があった場合、携帯情報端末1もしくはナビゲーション装置2から合流完了の旨の情報が送信された場合、の少なくともいずれかによって合流完了と判定し、迎車システムを終了する機能である。
認証手段108は、携帯情報端末1やナビゲーション装置2を操作するユーザの間で、待ち合わせ関係にあることを確定する機能をもつ。例えば、携帯情報端末1のユーザがIDやパスワードなどの組み合わせを登録しておく。このとき、ナビゲーション装置2のユーザが入力した同一のユーザIDやパスワードと同一であれば、待ち合わせ関係にあると確定することができる。ただし、上記に限らず、待ち合わせ関係を確定できれば認証内容は特に指定はない。
【0027】
また、ナビゲーション装置2は、入力部20、記憶部21、画像処理手段22、表示部23、通信部24、目的地共有手段25、現在位置取得手段26、経路探索手段27、経路誘導手段28、待ち合わせ場所推薦手段29、経路共有手段201、渋滞情報取得手段202、渋滞情報共有手段203、道路情報取得手段204、到着予想時刻算出手段205、到着予想時刻共有手段206、終了判定手段207からなる。前記携帯情報端末1と同様、この全てを必要とするものではない。これらの手段のうち、一部の手段で構成される場合もある。なお、ナビゲーション装置2を構成する部品や手段は、前記携帯情報端末1のものと対称であり、同一の機能を持つため、説明を省略する。
【0028】
以下、図6に示す迎車方法のフローチャートに従って、実施例2を説明する。
S0では、携帯情報端末1のユーザと、ナビゲーション装置2の運転者は、お互いが待ち合わせ関係にあることを確定するためのネゴシエーションを行なう。この処理の詳細を図7に示し、その説明は後述する。ネゴシエーションが成立すると、S1へ進む。
S1では、ユーザもしくは迎車システムによって、待ち合わせ場所を決定する。この処理の詳細は図8に示し、その説明は後述する。待ち合わせ場所が決定するとS2へ進む。
S2では、S0でネゴシエーションが成立した相手に対して、携帯情報端末1の目的地共有手段15が決定した待ち合わせ場所に関連する情報、例えば、記憶部11に格納されている待ち合わせ場所位置情報112を通信部14を用いて送信し、共有を行なう。また、追加として、携帯情報端末1の経路共有手段101が記憶部11に格納している経路情報114を通信部11によって送信し、共有を行ってもよい。さらに、携帯情報端末1の渋滞情報共有手段103は記憶部11に格納している渋滞情報115を通信部11によって送信し、共有を行なってもよい。最後に、携帯情報端末1の到着予想時刻共有手段106は記憶部11に格納されている到着予想時刻117を通信部14によって送信し、共有を行なってもよい。その後、S3へ進む。
S3では、現在地から待ち合わせ場所までの経路を探索するかどうかをユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて指定する。経路探索を行なう場合はS4へ進み、行なわない場合はS8へ進む。
S4では、まず携帯情報端末1の現在位置取得手段16がGPSデータなどで現在位置を確定し、記憶部11に現在地位置情報113として格納する。次に、携帯情報端末1の経路探索手段17がその現在地から待ち合わせ場所までの経路を算出し、記憶部11に経路情報114として格納する。その後S5へ進む。
S5では、S4で計算された経路情報を共有するかどうかをユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて指定する。共有する場合はS6へ進み、共有しない場合はS7へ進む。
S6では、携帯情報端末1の経路共有手段101がS0で認証した相手に対してS4で計算された経路情報114を通信部14によって送信し、共有を行なう。その後、S7へ進む。
S7では、携帯情報端末1の経路誘導手段18が目的地に到着するための経路をユーザに案内し、S8へ進む。
S8では、携帯情報端末1の終了判定手段107が携帯情報端末1を持つユーザとナビゲーション装置2を操作する運転者が合流できたかどうかを判定し、S9へ進む。
S9では、S8に示した合流判定の結果、会えたかどうかで分岐する。会えたと判定された場合はS10へ進み、会えなかったと判定された場合はS12へ進む。
S10では、実際に合流できたかどうかをユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて入力する。合流できた場合はS11へ進み、合流できていない場合はS8へ戻る。
S11では、迎車システムが待ち合わせを終了する処理を行ない、複数の機器間における情報共有を終える。
S12では、ユーザが実際に合流できたかどうかを携帯情報端末1の入力部10を用いて入力する。合流できた場合はS14へ進み、合流できていない場合はS13へ進む。
S13では、待ち合わせ場所を変更するかどうかをユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて指定する。変更する場合はS1へ戻る。変更しない場合はS8へ戻る。
S14は、S9の合流判定では合流できていないが、実際には合流できている状態である。このとき、ユーザは携帯情報端末1の入力部10を用いて手動で終了の旨を入力し、迎車システムを終了させる。
【0029】
以下、図7に示すユーザ間ネゴシエーション処理のフローチャートに従って説明を行なう。
S201では、待ち合わせ関係にある相手の運転者に認証してもらうための情報をユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて作成し、記憶部11に認証情報118として格納し、S202へ進む。
S202では、携帯情報端末1の認証手段108はS201で作成した認証情報118を通信部14によって送受信し、S203へ進む。
S203では、携帯情報端末1の通信部14を介して受信した認証情報118を相手の認証手段208と、認証情報218を照合することによって、お互いが待ち合わせ関係にあるかどうかを判定し、S204へ進む。S204では、S203の照合の結果、お互いが待ち合わせ関係にあるかをユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて指定する。待ち合わせ関係にあると承認した場合は、S205へ進む。承認しなかった場合はS202へ戻る。
S205では、待ち合わせ場所などの情報を共有する相手が確定することになり、認証処理が完了する。
なお、この一連の認証処理を、携帯情報端末1のユーザの操作で説明したが、ナビゲーション装置2の運転者が行なってもよいし、外部に設置した認証サーバでこれらの処理を行ない、処理結果を携帯情報端末1及びナビゲーション装置2に送信してもよく、処理の場所は問わない。
【0030】
以下、図8に示す待ち合わせ場所の決定処理のフローチャートに従って説明を行なう。
S301では、待ち合わせ場所は現在地付近かどうかをユーザが指定する。現在地付近である場合はS302へ進む。現在地付近でない場合はS303へ進む。
S302では、携帯情報端末1の現在地取得手段16が現在地を取得し、記憶部11に現在位置情報13として格納し、S304へ進む。
S303では、ユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて待ち合わせ場所を含む地域として待ち合わせ地域名称を指定し、S304へ進む。例えば、東京駅周辺といった地域を指定する。
S304では、待ち合わせの当事者の誰か一人が待ち合わせ場所を明示的に指定するかどうかを、待ち合わせ場所を指定するユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて入力する。誰かが指定する場合はS305へ進み、誰も指定しない場合はS307へ進む。
S305では、待ち合わせ場所を明示的に指定するために、待ち合わせ場所指定ユーザに対して携帯情報端末1の画像処理手段12が生成した地図画像を表示部13で表示し、S306へ進む。
S306では、ユーザは携帯情報端末1の入力部10を用いて待ち合わせ場所を指定し、S308へ進む。
S307では、携帯情報端末1の待ち合わせ場所推薦手段19が待ち合わせ場所の候補を推薦する。この処理の詳細を図9に示し、その説明は後述する。待ち合わせ場所候補の推薦を終えると、S308へ進む。
S308では、ユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて待ち合わせ場所を決定し、S309へ進む。
S309では、到着予想時刻を計算するかどうかをユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて指定する。計算する場合はS310へ進み、計算しない場合はそのまま処理を完了する。
S310では、携帯情報端末1の到着予想時刻算出手段105が待ち合わせ場所に到着するであろう到着予想時刻117を計算し、記憶部11に格納して処理を完了する。
【0031】
以下、図9に示す待ち合わせ場所の推薦処理のフローチャートに従って説明を行なう。
S401では、携帯情報端末1の記憶部11の待ち合わせ位置情報112から待ち合わせ地域名称を取得し、S402へ進む。
S402では、携帯情報端末1の道路情報取得手段104がS401で取得した待ち合わせ地域名称周辺の道路情報116を読み出し、S403へ進む。
S403では、待ち合わせに適した道路かどうか条件判定を行なう。例えば、歩道の無い道路であったり、歩道と車道の間に植え込みなどの通行できない障害物があったり、歩道と車道の高さがことなっており、車道へ近づくことが困難である場合、駐車もしくは停車が禁止されている区域を含んでいる場合に、待ち合わせ場所として不適であると判定し、待ち合わせ場所の候補の絞込みを行ない、S404へ進む。
S404では、S403の判定の結果、待ち合わせ場所の候補があるかどうかで分岐する。候補がある場合はS406へ進み、候補がない場合はS405へ進む。
S405では、待ち合わせ場所の再指定の旨を携帯情報端末1の表示部13によってユーザに提示し、ユーザが入力部10を用いて再指定した後、S401へ戻る。
S406では、渋滞情報115を考慮するかをユーザが携帯情報端末1の入力部10を用いて入力する。考慮する場合はS408へ進み、考慮しない場合はS407へ進む。
S407では、ユーザに提示できる待ち合わせ場所の候補が決定したため、処理を完了する。
S408では、渋滞情報取得手段102が渋滞情報115を取得し、待ち合わせ場所候補へ達する道路が渋滞しているかどうかを判定する。渋滞している場合は、S409へ進み、渋滞していない場合はS407へ進む。
S409では、渋滞している経路上にある地点を待ち合わせ場所候補として追加し、S407へ進む。
【0032】
上記のように、現在位置、経路情報、渋滞情報、到着予想時刻を複数の機器間で共有することによって、お互いが今どこにいるのか、どの経路で待ち合わせ場所に到着するのか、いつ待ち合わせ場所に到着するのか、の少なくともいずれを判定するための情報が揃い、待ち合わせを容易にすることができる。
なお、携帯情報端末1とナビゲーション装置2は、機能的に対称であるため、携帯情報端末1で計算した結果をナビゲーション装置2で受信して使ってもよいし、携帯情報端末から送られた情報をもとにナビゲーション装置2で計算して使ってもよく、迎車システムを構成する手段の場所は問わない。
【0033】
以上実施例で説明したが、本発明の他の実施形態1は、ユーザの操作によりデータを入力する入力部と、接続したナビゲーション装置とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、前記地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えた携帯情報端末において、前記ユーザが前記入力部から待ち合わせ場所に関する位置情報を入力すると、前記画像処理手段は、入力された位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、前記ユーザが前記入力部から待ち合わせ場所を決定すると、前記通信部を介して待ち合わせ場所の位置情報を、前記ナビゲーション装置に送信する携帯情報端末である。
【0034】
また、本発明の他の実施形態2は、実施形態1の携帯情報端末において、自端末の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段を備えており、前記画像処理手段は、取得した現在位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成する携帯情報端末である。
【0035】
そして、本発明の他の実施形態3は、実施形態2の携帯情報端末において、前記通信部は、前記ナビゲーション装置に対し、前記自端末の現在位置情報、および目的地決定の委譲情報を送信する携帯情報端末である。
【0036】
更に、本発明の他の実施形態4は、実施形態1の携帯情報端末において、前記通信部が前記ナビゲーション装置から経路の情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した経路の情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示する携帯情報端末である。
【0037】
また、本発明の他の実施形態5は、実施形態1の携帯情報端末において、前記通信部が前記ナビゲーション装置から渋滞経路の情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した渋滞経路の情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記渋滞経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示する携帯情報端末である。
【0038】
そして、本発明の他の実施形態6は、実施形態1の携帯情報端末において、前記通信部が前記ナビゲーション装置から経路到着予想時刻情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した経路到着予想時刻情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出し前記経路到着予想時刻に対応する地図画像を生成し、前記表示部は、前記経路到着予想時刻画像を表示する携帯情報端末である。
【0039】
更に、本発明の他の実施形態7は、ユーザの操作によりデータを入力する入力部と、搭載した車の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段と、接続した携帯情報端末とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、現在地から待ち合わせ場所までの経路を計算する経路探索手段と、地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備え、地図画像を表示して前記ユーザを移動先へ誘導するナビゲーション装置において、前記通信部が前記携帯情報端末から待ち合わせ場所に関する位置情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、前記表示部が前記地図画像を表示するナビゲーション装置である。
【0040】
また、本発明の他の実施形態8は、実施形態7のナビゲーション装置において、前記通信部が前記携帯情報端末から自端末の現在位置に関する位置情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記携帯情報端末の現在位置に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示するナビゲーション装置である。
【0041】
そして、本発明の他の実施形態9は、実施形態7のナビゲーション装置において、前記通信部が前記携帯情報端末から待ち合わせ場所に関する位置情報を受信すると、前記経路探索手段は、自装置の現在地から前記待ち合わせ場所へ到達するための経路を計算し、前記画像処理手段は、前記記憶部に格納されている地図データを読み出して、現在地から前記待ち合わせ場所に到達するための経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示するナビゲーション装置である。
【0042】
更に、本発明の他の実施形態10は、実施形態7のナビゲーション装置において、前記通信部が前記携帯情報端末から目的地決定委譲情報および待ち合わせ場所の位置情報を受信すると、前記現在位置取得手段は自装置の現在位置情報を取得し、前記画像処理手段は、前記記憶部に格納されている地図データを読み出して現在位置に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、前記通信部は、ユーザが前記入力部を用いて設定した待ち合わせ場所に関する位置情報を前記携帯情報端末に送信するナビゲーション装置である。
【0043】
また、本発明の他の実施形態11は、実施形態7のナビゲーション装置において、前記通信部が目的地決定委譲情報を受信すると、前記現在位置取得手段は自装置の現在位置情報を取得し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して現在位置に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、前記通信部は、ユーザが入力部を用いて設定した待ち合わせ場所に関する位置情報を前記携帯情報端末に送信し、前記経路探索手段は自装置の現在位置から前記待ち合わせ場所へ到達するための経路を計算し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して、現在地から前記待ち合わせ場所に到達するための経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示して、前記待ち合わせ場所にたどり着けるよう前記ユーザに経路誘導を行うナビゲーション装置である。
【0044】
そして、本発明の他の実施形態12は、実施形態7のナビゲーション装置において、待ち合わせ場所推薦手段と、道路情報と渋滞情報を取得する道路渋滞情報取得手段を備えており、前記通信部が、前記携帯情報端末から目的地決定委譲情報と、前記携帯情報端末の現在位置情報もしくは待ち合わせ希望地域情報を受信すると、前記待ち合わせ場所推薦手段は、待ち合わせ希望地域情報で指定された地域に関する道路情報と渋滞情報を取得して待ち合わせ候補地点を選出し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して前記待ち合わせ候補地点に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、前記通信部は、ユーザが入力部を用いて前記待ち合わせ候補地点から決定した待ち合わせ場所に関する位置情報を前記携帯情報端末に送信するナビゲーション装置である。
【0045】
更に、本発明の他の実施形態13は、実施形態12のナビゲーション装置において、前記現在位置取得手段は自装置の現在地を取得し、前記経路探索手段は自装置の現在地から前記待ち合わせ場所へ到達するための経路を計算し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して、現在地から前記待ち合わせ場所に到達するための経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示するナビゲーション装置である。
【0046】
また、本発明の他の実施形態14は、実施形態13のナビゲーション装置において、前記通信部は、前記経路の情報を前記携帯情報端末に送信するナビゲーション装置である。
【0047】
そして、本発明の他の実施形態15は、実施形態12のナビゲーション装置において、前記待ち合わせ場所推薦手段は、前記道路情報を利用して駐停車禁止のエリアを待ち合わせ候補地点から外し、渋滞情報取得手段が取得した渋滞情報を利用して待ち合わせ候補地点が渋滞していると判断した場合には、その渋滞が起こっている進行方向側の歩道を待ち合わせ候補地点として推薦すること、の少なくともいずれかによって待ち合わせ候補地点を選出するナビゲーション装置である。
【0048】
更に、本発明の他の実施形態16は、実施形態12のナビゲーション装置において、前記通信部は、現在位置、および現在位置から待ち合わせ候補地点までの道路に関して取得した道路情報および渋滞情報を前記携帯情報端末に送信するナビゲーション装置である。
【0049】
また、本発明の他の実施形態17は、実施形態12のナビゲーション装置において、目的地に到着する予想時刻を算出するための到着予想時刻算出手段を備え、前記到着予想時刻算出手段は、現在位置、および現在位置から待ち合わせ候補地点までの道路に関して取得した道路情報および渋滞情報を基に、現在位置から待ち合わせ候補地点に到達する到着予想時刻を算出し、前記通信部は、前記到着予想時刻の情報を送信するナビゲーション装置である。
【0050】
そして、本発明の他の実施形態18は、ユーザが所持する携帯情報端末と、乗車したユーザが操作するナビゲーション装置とを使用し、両ユーザが待ち合わせ場所に関する情報を共有し、両ユーザを前記待ち合わせ場所へ誘導する方法であって、前記携帯情報端末は、所持したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、接続したナビゲーション装置とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、前記地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えており、前記ナビゲーション装置は、乗車したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、搭載した車の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段と、接続した携帯情報端末とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、現在地から待ち合わせ場所までの経路を計算する経路探索手段と、地図データ、ユーザ入力データおよび経路などを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えて、表示した地図画像により、乗車したユーザを移動先へ誘導し、前記携帯情報端末と前記ナビゲーション装置により、少なくとも一方で決定された待ち合わせ場所の位置情報を、各々の通信部を用いて送信又は受信し、各々の画像処理部により前記待ち合わせ場所の位置情報に対応する地図データを読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、各々の表示部により前記地図画像を表示する誘導方法である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】実施例1の迎車システムの構成例のブロックの説明図。
【図2】すべての実施例の携帯情報端末のハードウェア構成例の説明図。
【図3】すべての実施例のナビゲーション装置のハードウェア構成例の説明図。
【図4】実施例1の迎車システムにおける目的地共有方法を示すフローチャートの説明図。
【図5】実施例2の迎車システムの構成例を示すブロックの説明図。
【図6】実施例2の迎車システムにおける迎車方法を示すフローチャートの説明図。
【図7】実施例2の迎車システムにおけるユーザ間ネゴシエーション処理を示すフローチャートの説明図。
【図8】実施例2の迎車システムにおける待ち合わせ場所の決定処理を示すフローチャートの説明図。
【図9】実施例2の迎車システムにおける待ち合わせ場所の推薦処理を示すフローチャートの説明図。
【符号の説明】
【0052】
1 携帯情報端末
2 ナビゲーション装置
10、20 入力部
11、21 記憶部
12、22 画像処理手段
13、23 表示部
14、24 通信部
15、25 目的地共有手段
16、26 現在位置取得手段
17、27 経路探索手段
18、28 経路誘導手段
19、29 待ち合わせ場所推薦手段
102、202 渋滞情報取得手段
103、203 渋滞情報共有手段
104、204 道路情報取得手段
105、205 到着予想時刻算出手段
106、206 到着予想時刻共有手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所持する携帯情報端末と、乗車したユーザが操作するナビゲーション装置とからなり、両ユーザが待ち合わせ場所に関する情報を共有し、両ユーザを前記待ち合わせ場所へ誘導する迎車システムであって、
前記携帯情報端末は、所持したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、接続したナビゲーション装置とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、前記地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えており、
前記ナビゲーション装置は、乗車したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、搭載した車の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段と、接続した携帯情報端末とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、現在地から待ち合わせ場所までの経路を計算する経路探索手段と、地図データ、ユーザ入力データおよび経路などを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えて、表示した地図画像により、乗車したユーザを移動先へ誘導し、
前記携帯情報端末と前記ナビゲーション装置は、それぞれ、少なくとも一方で決定された待ち合わせ場所の位置情報を、各々の通信部を用いて送信又は受信し、各々の画像処理部により前記待ち合わせ場所の位置情報に対応する地図データを読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、各々の表示部により前記地図画像を表示することを特徴とする迎車システム。
【請求項2】
ユーザの操作によりデータを入力する入力部と、接続したナビゲーション装置とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、前記地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えた携帯情報端末において、
前記ユーザが前記入力部から待ち合わせ場所に関する位置情報を入力すると、前記画像処理手段は、入力された位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、
前記ユーザが前記入力部から待ち合わせ場所を決定すると、前記通信部を介して待ち合わせ場所の位置情報を、前記ナビゲーション装置に送信することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項3】
請求項2記載の携帯情報端末において、
自端末の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段を備えており、
前記画像処理手段は、取得した現在位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項4】
請求項3記載の携帯情報端末において、
前記通信部は、前記ナビゲーション装置に対し、前記自端末の現在位置情報、および目的地決定の委譲情報を送信することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項5】
請求項2記載の携帯情報端末において、
前記通信部が前記ナビゲーション装置から経路の情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した経路の情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項6】
請求項2記載の携帯情報端末において、
前記通信部が前記ナビゲーション装置から渋滞経路の情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した渋滞経路の情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記渋滞経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項7】
請求項2記載の携帯情報端末において、
前記通信部が前記ナビゲーション装置から経路到着予想時刻情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した経路到着予想時刻情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出し前記経路到着予想時刻に対応する地図画像を生成し、前記表示部は、前記経路到着予想時刻画像を表示することを特徴とする携帯情報端末。
【請求項8】
ユーザの操作によりデータを入力する入力部と、搭載した車の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段と、接続した携帯情報端末とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、現在地から待ち合わせ場所までの経路を計算する経路探索手段と、地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備え、地図画像を表示して前記ユーザを移動先へ誘導するナビゲーション装置において、
前記通信部が前記携帯情報端末から待ち合わせ場所に関する位置情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、前記表示部が前記地図画像を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項8記載のナビゲーション装置において、
前記通信部が前記携帯情報端末から自端末の現在位置に関する位置情報を受信すると、前記画像処理手段は、取得した位置情報に対応する地図データを前記記憶部から読み出して前記携帯情報端末の現在位置に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項8記載のナビゲーション装置において、
前記通信部が前記携帯情報端末から待ち合わせ場所に関する位置情報を受信すると、前記経路探索手段は、自装置の現在地から前記待ち合わせ場所へ到達するための経路を計算し、前記画像処理手段は、前記記憶部に格納されている地図データを読み出して、現在地から前記待ち合わせ場所に到達するための経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は、前記地図画像を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項8記載のナビゲーション装置において、
前記通信部が前記携帯情報端末から目的地決定委譲情報および待ち合わせ場所の位置情報を受信すると、前記現在位置取得手段は自装置の現在位置情報を取得し、前記画像処理手段は、前記記憶部に格納されている地図データを読み出して現在位置に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、前記通信部は、ユーザが前記入力部を用いて設定した待ち合わせ場所に関する位置情報を前記携帯情報端末に送信することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項8記載のナビゲーション装置において、
前記通信部が目的地決定委譲情報を受信すると、前記現在位置取得手段は自装置の現在位置情報を取得し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して現在位置に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、前記通信部は、ユーザが入力部を用いて設定した待ち合わせ場所に関する位置情報を前記携帯情報端末に送信し、前記経路探索手段は自装置の現在位置から前記待ち合わせ場所へ到達するための経路を計算し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して、現在地から前記待ち合わせ場所に到達するための経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示して、前記待ち合わせ場所にたどり着けるよう前記ユーザに経路誘導を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項8記載のナビゲーション装置において、
待ち合わせ場所推薦手段と、道路情報と渋滞情報を取得する道路渋滞情報取得手段を備えており、
前記通信部が、前記携帯情報端末から目的地決定委譲情報と、前記携帯情報端末の現在位置情報もしくは待ち合わせ希望地域情報を受信すると、前記待ち合わせ場所推薦手段は、待ち合わせ希望地域情報で指定された地域に関する道路情報と渋滞情報を取得して待ち合わせ候補地点を選出し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して前記待ち合わせ候補地点に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示し、前記通信部は、ユーザが入力部を用いて前記待ち合わせ候補地点から決定した待ち合わせ場所に関する位置情報を前記携帯情報端末に送信することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項14】
請求項13記載のナビゲーション装置において、
前記現在位置取得手段は自装置の現在地を取得し、前記経路探索手段は自装置の現在地から前記待ち合わせ場所へ到達するための経路を計算し、前記画像処理手段は前記記憶部に格納されている地図データを読み出して、現在地から前記待ち合わせ場所に到達するための経路に関する地図画像を生成し、前記表示部は前記地図画像を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項15】
請求項14記載のナビゲーション装置において、
前記通信部は、前記経路の情報を前記携帯情報端末に送信することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項16】
請求項13記載のナビゲーション装置において、
前記待ち合わせ場所推薦手段は、前記道路情報を利用して駐停車禁止のエリアを待ち合わせ候補地点から外し、渋滞情報取得手段が取得した渋滞情報を利用して待ち合わせ候補地点が渋滞していると判断した場合には、その渋滞が起こっている進行方向側の歩道を待ち合わせ候補地点として推薦すること、の少なくともいずれかによって待ち合わせ候補地点を選出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項17】
請求項13記載のナビゲーション装置において、
前記通信部は、現在位置、および現在位置から待ち合わせ候補地点までの道路に関して取得した道路情報および渋滞情報を前記携帯情報端末に送信することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項18】
請求項13記載のナビゲーション装置において、
目的地に到着する予想時刻を算出するための到着予想時刻算出手段を備え、
前記到着予想時刻算出手段は、現在位置、および現在位置から待ち合わせ候補地点までの道路に関して取得した道路情報および渋滞情報を基に、現在位置から待ち合わせ候補地点に到達する到着予想時刻を算出し、前記通信部は、前記到着予想時刻の情報を送信することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項19】
ユーザが所持する携帯情報端末と、乗車したユーザが操作するナビゲーション装置とを使用し、両ユーザが待ち合わせ場所に関する情報を共有し、両ユーザを前記待ち合わせ場所へ誘導する方法であって、
前記携帯情報端末は、所持したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、接続したナビゲーション装置とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、前記地図データおよびユーザ入力データなどを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えており、
前記ナビゲーション装置は、乗車したユーザの操作によりデータを入力する入力部と、搭載した車の現在位置の情報を取得する現在位置取得手段と、接続した携帯情報端末とデータの送受信を行う通信部と、地図データなどのデータを格納する記憶部と、現在地から待ち合わせ場所までの経路を計算する経路探索手段と、地図データ、ユーザ入力データおよび経路などを基に画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理手段によって生成された画像を表示する表示部とを備えて、表示した地図画像により、乗車したユーザを移動先へ誘導し、
前記携帯情報端末と前記ナビゲーション装置により、少なくとも一方で決定された待ち合わせ場所の位置情報を、各々の通信部を用いて送信又は受信し、各々の画像処理部により前記待ち合わせ場所の位置情報に対応する地図データを読み出して前記待ち合わせ場所に関する地図画像を生成し、各々の表示部により前記地図画像を表示することを特徴とする誘導方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−309636(P2008−309636A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−157725(P2007−157725)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】