説明

酵素SOAT−1の阻害剤である新規フェニル尿素誘導体、ならびにこれらを含む医薬および化粧用組成物

本発明は、式(I)の化合物、ならびにかかる化合物を含む化粧用および医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酵素SOAT-1(「ステロール-O-アシルトランスフェラーゼ-1」の略語で、「アシル補酵素Aコレステロールアシルトランスフェラーゼ」からACAT-1とも呼ばれる)の阻害剤である、新規フェニル尿素誘導体に関する。本発明は、また、人間医学もしくは動物医学などにおける使用を意図した医薬組成物または化粧用組成物における利用および治療以外の利用に関する。
【背景技術】
【0002】
SOAT-1阻害型の活性を有する化合物は、コレステロールおよびその誘導体が関与する生物学的プロセスの制御において活性を有するとして、文献に幅広く記述されている。これらの特性が、このクラスの化合物に、多くの病変、より具体的には、皮膚科学および心臓血管疾患または中枢神経系の疾患の治療または予防における著しい可能性を与える。SOAT-1の阻害剤の生物学的作用のほとんどは、酵素SOAT-1によるコレステロールエステルの合成の防止により媒介される。SOAT-1阻害分子を記載した先行技術の文書としては、例えば、動脈硬化症またはコレステロール血症を治療することを可能にする化合物を記述したWO96/10559、EP0370740、EP0424194、US4623663、EP0557171、US5003106、EP0293880、EP0433662、及びUS5106873が挙げられる。心臓血管疾患、特に、コレステロール血症および動脈硬化症の治療におけるSOAT-1の阻害剤の治療可能性も、Kharbanda R. K.らによるCirculation、2005、11、804頁に記載されている。アルツハイマー病の治療のためのSOAT-1の阻害剤の可能性についても、例えば、Puglielli, L.らによるNature Neurosciences 2003、6(4)、345頁等の文献に報告されている。
【0003】
一方で、特許、US613326、US6271268およびWO2005034931には、皮脂の産生を阻害可能なSOAT-1阻害化合物が記述されている。特に皮膚科学の分野では、皮脂の過剰産生およびそれに関連する全ての疾患を予防することが特に有益である。
【0004】
皮脂は皮脂腺により産生される。皮脂腺が最も集中しているのは顔面、肩、背中および頭皮である。皮脂は皮膚の表面で分泌され、表皮バリアおよび微環境の維持に関連して、重要な生理的役割を果たし、皮膚の細菌叢および真菌フローラの制御を可能にする。
【0005】
皮脂の過剰産生は、一般に、脂っぽい外観の皮膚または頭皮と関連し、不快感および悪い外観の原因となる。さらに、皮脂の過剰産生は、脂漏性皮膚炎を引き起こす可能性があり、にきびの発生もしくは重度の増加に関連している。SOAT-1により皮脂腺で産生されるコレステロールエステルは、Nikkari, T.によってJ Invest Derm 1974、62、257頁に記述されたように、トリグリセリド、ワックスのエステルおよびスクアレンを含む、複数のクラスの脂質の中の皮脂成分の1つである。したがって、この酵素または他のアシルトランスフェラーゼの阻害により、皮脂の産生を阻害することが可能である。特許US6133326には、特に、ACAT-1(SOAT-1とも呼ばれる)の阻害剤による、皮脂の阻害が記述されている。それにも関わらず、今のところ、かかる阻害剤を利用する治療は市販されていない。過剰脂漏症に関連する疾患の治療または軽減を提供する唯一の治療は、全身的ホルモン療法または13-シスレチノイン酸を使った全身療法であるが、これらの治療は副作用があるため、適用分野がかなり制限される。したがって、皮脂の過剰産生に関連する疾患および病変の治療のための明確な医薬的および美容的必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO96/10559
【特許文献2】EP0370740
【特許文献3】EP0424194
【特許文献4】US4623663
【特許文献5】EP0557171
【特許文献6】US5003106
【特許文献7】EP0293880
【特許文献8】EP0433662
【特許文献9】US5106873
【特許文献10】US613326
【特許文献11】US6271268
【特許文献12】WO2005034931
【特許文献13】US6133326
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Kharbanda R. K.ら、「Circulation」、2005、11、804頁
【非特許文献2】Puglielli, L.ら、「Nature Neurosciences」、2003、6(4)、345頁
【非特許文献3】Nikkari, T.、「J Invest Derm」、1974、62、257頁
【非特許文献4】O'Brien, P. M.ら、J Med Chem 1994、37(12)、1810〜1822頁
【非特許文献5】Suzukiら、Synth. Commun. 1981、11、513頁
【非特許文献6】Sharp, M. J.、Tet. Lett. 1985、26、5997頁
【非特許文献7】Littke, A.F.ら、J Am Chem Soc 2000、122(17)、4020〜4028頁
【非特許文献8】Matsumoto, K. et al., Helv Chim Acta 2005, 88 (7), 1734-1753
【非特許文献9】Nieto, M.J. et al., J Comb Chem 2005, 7(2), 258-263
【非特許文献10】Whelan, B. et al., Sythesis 1994, (8), 832-836
【非特許文献11】「Protective Groups in Organic Chemistry」、McOmie J.W.F.編集、Plenum Press、1973
【非特許文献12】「Protective Groups in Organic Synthesis」、第2版、Greene T.W.およびWuts P.G.M.、John Wiley and Sons、1991
【非特許文献13】「Protecting Groups」、Kocienski P. J.、1994、Georg Thieme Verlag
【非特許文献14】「Identification of ACAT1- and ACAT2-specific inhibitors using a novel, cell based fluorescence assay: individual ACAT uniqueness」、J.lipid.Res (2004) vol 45、378〜386頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この文脈において、本発明の目的は、特に特許US5106873に記述される最も近い構造の化合物と比較して、より良好な酵素SOAT-1阻害を示す新規フェニル尿素誘導体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の主題は、以下の一般式(I)に相当する酵素SOAT-1の阻害剤である新規フェニル尿素誘導体、ならびにれらの製薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物に関する:
【0010】
【化1】

【0011】
[式中、
- Rは、水素原子、(C1〜C6)アルキル基、-CH2-NR6R7基、-C(O)-NR6R7基または-C(S)-NR6R7基を表し(ただし、R6は、水素原子または(C1〜C4)アルキル基を表し、R7は、水素原子、フェニルまたはシクロアルキル基を表す)、
- R1は、水素原子、(C1〜C6)アルキル基または塩素、臭素もしくはフッ素の原子を表し、
- R2は、(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R3は、水素原子または(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R4およびR'4は同一であり、(C1〜C6)アルキル基を表すか、またはR4およびR'4は、一緒になって結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロアルキル基、インダニル基、あるいはピペリジン、テトラヒドロピラン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフランおよびアゼチジン基から選択される飽和ヘテロ環基を形成し、該ピペリジン、ピロリジンおよびアゼチジン基は、R8、-C(O)R8または-SO2R8基(ただし、R8は、(C1〜C4)アルキル基を表す)によって窒素原子上で場合によって置換され、
- R5は、ヨウ素原子でオルト、メタもしくはパラ位で一置換したフェニル基、あるいはフェニル、2-ピリジル、3-ピリジルまたは4-ピリジル基を表す。
【0012】
アルキル基は、直鎖状または分枝状の飽和炭化水素鎖を意味するものとして理解される。(C1〜C6)アルキル基は、炭素原子を1から6個有するアルキル鎖を意味するものとして理解される。(C1〜C6)アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、sec-ブチル、ペンチルおよびヘキシル基を挙げることができる。(C1〜C4)アルキル基は、炭素原子を1から4個含有するアルキル鎖を意味するものと理解される。(C1〜C4)アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチルおよびsec-ブチル基を挙げることができる。
【0013】
シクロアルキル基は、炭素原子を3から7個含有する、環状の飽和炭化水素鎖を指す。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基を挙げることができる。
【0014】
上で定義した式(I)の化合物、およびこれらの製薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物が好ましい:
[式中、
- Rは、水素原子を表し、
- R1は、メチル、エチル、イソプロピルまたはt-ブチル基を表し、
- R2は、メチル、エチル、イソプロピルまたはt-ブチル基を表し、
- R3は、水素原子を表し、
- R4およびR'4は、同一であり、エチル基を表すか、あるいはR4およびR'4は、一緒になって結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルもしくはインダニル基、またはテトラヒドロピラン基、ピペリジン基、またはR8、-C(O)R8、もしくは-SO2R8基(ただし、R8は、(C1〜C4)アルキル基を表す)によって窒素原子上で置換されたピペリジン基のいずれかを形成し、
- R5は、o-、m-もしくはp-ビフェニル、o-、m-もしくはp-ヨードフェニル、o-、m-もしくはp-(2-ピリジル)フェニル、o-、m-もしくはp-(3-ピリジル)フェニルまたはo-、m-もしくはp-(4-ピリジル)フェニル基を表す]。
【0015】
本発明では、上で定義した式(I)の化合物の中で、相互に排他的でないとき、以下の特性の1つまたは複数の組合せを有する化合物が特に好ましい:
- Rは、水素原子を表し、
- R1は、エチル、イソプロピル、またはt-ブチル基を表し、
- R2は、メチル、エチル、またはイソプロピル基を表し、
- R3は、水素原子を表し、
- R4およびR'4は、同一であり、エチル基を表すか、あるいはR4およびR'4は一緒になって結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基、またはテトラヒドロピランまたはピペラジン基、またはメチル、エチル、-C(O)CH3もしくは-SO2CH3基によって窒素原子上で置換されたピペリジン基のいずれかを形成し、ならびに
- R5は、o-もしくはp-ビフェニル、o-もしくはp-ヨードフェニル、o-もしくはp-(2-ピリジル)フェニル、o-もしくはp-(3-ピリジル)フェニルまたはo-もしくはp-(4-ピリジル)フェニル基を表す。
【0016】
以下の式(I)の化合物、およびこれらの製薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物が特に好ましい:
【0017】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.1)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= p-I-Ph。
【0018】
【化2】

【0019】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.2)、ただし、R=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= o-I-Ph。
【0020】
【化3】

【0021】
- 1-[1-(ビフェニル-4-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.3)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= p-Bi-Ph。
【0022】
【化4】

【0023】
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.4)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= o-Bi-Ph。
【0024】
【化5】

【0025】
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジエチルフェニル)-尿素、化合物(I.5)、ただしR=H、R1=R2= Et; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= o-Bi-Ph。
【0026】
【化6】

【0027】
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.6)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロヘキシルを形成する;R5= o-Bi-Ph。
【0028】
【化7】

【0029】
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2-tert-ブチル-6-メチルフェニル)-尿素、化合物(I.7)、ただしR=H、R1= tBu; R2= Me; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= o-Bi-Ph。
【0030】
【化8】

【0031】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-2-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.8)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= 2-(2-ピリジニル)-フェニル。
【0032】
【化9】

【0033】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-4-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.9)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= 2-(4-ピリジニル)-フェニル。
【0034】
【化10】

【0035】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-3-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.10)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= 2-(3-ピリジニル)-フェニル。
【0036】
【化11】

【0037】
- 1-(2, 6-ジイソプロピル-フェニル)-3-[1-(2-ピリジン-4-イル-フェニルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-尿素、化合物(I.11)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロヘキシルを形成する;R5= 2-(4-ピリジニル)-フェニル。
【0038】
【化12】

【0039】
- 1-(2, 6-ジイソプロピル-フェニル)-3-[1-(2-ピリジン-3-イル-フェニルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-尿素、化合物(I.12)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロヘキシルを形成する;R5= 2-(3-ピリジニル)-フェニル。
【0040】
【化13】

【0041】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-2-イル-フェニルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-尿素、化合物(I.13)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロヘキシルを形成する;R5= 2-(2-ピリジニル)-フェニル。
【0042】
【化14】

【0043】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ピリジン-2-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.14)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= 4-(2-ピリジニル)-フェニル。
【0044】
【化15】

【0045】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.15)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= 4-(4-ピリジニル)-フェニル。
【0046】
【化16】

【0047】
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ピリジン-3-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.16)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= 4-(3-ピリジニル)-フェニル。
【0048】
【化17】

【0049】
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-ピペリジン-4-イルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.17)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってピペリジンを形成する;R5= o-BiPh。
【0050】
【化18】

【0051】
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-1-メチルピペリジン-4-イルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.18)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってN-Me-ピペリジンを形成する;R5= o-BiPh。
【0052】
【化19】

【0053】
- 1-[1-アセチル-4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-ピペリジン-4-イル-メチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.19)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってN-Ac-ピペリジンを形成する;R5= o-BiPh。
【0054】
【化20】

【0055】
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イル-メチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.20)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってN-メチルスルホニルピペリジンを形成する;R5= o-BiPh。
【0056】
【化21】

【0057】
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-1-エチル-ピペリジン-4-イル-メチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.21)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってN-エチルピペリジンを形成する;R5= o-BiPh。
【0058】
【化22】

【0059】
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-テトラヒドロピラン-4-イルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.22)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3= H; R4及びR'4は一緒になってテトラヒドロピランを形成する;R5= o-BiPh。
【0060】
【化23】

【0061】
本発明に従う化合物の塩は、当業者に周知の技術に従って調製される。本発明に従う式(I)の化合物の塩には、式(I)の化合物の便利な分離または結晶化を可能にする鉱酸または有機酸、ならびに製薬学的に許容される塩が含まれる。適切な酸としては、ピクリン酸、シュウ酸または、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸もしくはカンホスルホン酸等の光学的に活性な酸、および塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水素塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、2-ナフタレンスルホナート及びパラトルエンスルホナート等の生理的に許容できる塩を形成する酸が挙げられ、塩酸塩が好ましい。
【0062】
溶媒和物または水和物は、合成工程の最後に直接得ることができ、化合物(I)は水和物、例えば、一水和物もしくは半水和物の形態、または反応もしくは精製の溶媒の溶媒和物の形態で単離される。
【0063】
式(I)の化合物は、任意の標準的精製方法、例えば、カラムクロマトグラフィーによる結晶化または精製により、精製することができる。
【0064】
本発明に従う式(I)の化合物に1つまたは複数の不斉炭素があるとき、この化合物の光学異性体は、本発明の不可欠な要素を形成する。したがって、式(I)の化合物は、純粋な異性体または任意の割合の異性体混合物の形態とすることができる。
【0065】
本発明に従う式(I)の化合物は、下記のスキーム1に従って調製することができ、スキーム中、R、R1、R2、R3、R4及びR'4は、式(I)の化合物に対する定義の通りであり、R'5基は、R5基またはR5基の前駆体である基を表す:
【0066】
【化24】

【0067】
例えば、J Med Chem 1994、37(12)、1810〜1822頁にO'Brien, P. M.らにより記述された反応に従って、一般式(1)の1級または2級アミンを、対応する尿素の前駆体、例えば、イソシアナート(2)に添加することで、一般式(I)の化合物を調製することができる。式(1)の化合物は、式(I)の所望の最終化合物のR5=R'5基を直接有することができ、この場合、化合物(I')は、所望の化合物(I)に相当し、それは、例えば、R5=o、mまたはp-ヨードフェニルのときがそうである。特定の場合には、R5基の前駆体であるR'5基を有する式(1)の化合物を使って、添加を実行し、中間体化合物(I')を形成し、その後それを変換して所望のR5基を得なければならない。例えば、R5=o、mもしくはp-ビフェニルまたはフェニルピリジンの任意の異性体である式(I)の化合物の調製の場合において、使用される式(1)の化合物が基R'5=o、mもしくはp-ヨードフェニルを含み、ヨウ素が所望のフェニルまたはピリジル基に相当する位置にある。R'5=o、mまたはp-ヨードフェニルである式(I)の化合物に相当する式(I')の化合物が中間体として形成され、続いて、例えば、SuzukiらによるSynth. Commun. 1981、11、513頁またはSharp, M. J.によるTet. Lett. 1985、26、5997頁に記述された従来の条件、または必要であれば、最適化された条件(Littke, A.F.ら、J Am Chem Soc 2000、122(17)、4020〜4028頁)に従って、Suzuki型のカップリング反応に供され、またはフェニルボロン酸パートナーもしくは対応するピリジルボロン酸と組み合される。
【0068】
R3=Hの一般式(1)の1級アミンは、下記のスキーム2に従って調製することができ、スキーム中、R4及びR'4は式(I)の化合物に対する定義の通りであり、R'5がR5基またはR5の前駆体である基を表す:
【0069】
【化25】

【0070】
例えば、Matsumoto, K. et al., Helv Chim Acta 2005, 88 (7), 1734-1753またはNieto, M.J. et al., J Comb Chem 2005, 7(2), 258-263に記載される条件に従って、式(3)のケトンをシアン化トリメチルシランの存在下で式(4)のアニリンとまず反応させて、式(5)のニトリル化合物を得る。次いで、Whelan, B. et al., Sythesis 1994, (8), 832-836に記載されるように、例えば、水素化物と反応させることにより、化合物(5)のニトリル官能基の還元を実施して、対応する式(1)の1級アミンを得ることができる。
【0071】
式(2)のイソシアナートは、市販の化合物であるか、または当業者に周知の技法を使って調製可能である。
【0072】
本方法で使用される反応中間体中に、場合によって存在する官能基は、期待される化合物の確かな合成を確実にする保護基により、永続的形態または一時的形態のいずれかで保護することができる。保護および脱保護の反応は、当業者に周知の技法に従って、実施される。アミン、アルコールまたはカルボン酸の一時的な保護基とは、「Protective Groups in Organic Chemistry」、McOmie J.W.F.編集、Plenum Press、1973、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第2版、Greene T.W.およびWuts P.G.M.、John Wiley and Sons、1991および「Protecting Groups」、Kocienski P. J.、1994、Georg Thieme Verlagに記載された基等の保護基を意味するものとして理解される。
【0073】
本発明に従う化合物(I)ならびにこれらの製薬学的に許容される塩、溶媒和物および/または水和物は、酵素SOAT-1に対する阻害特性を有する。酵素SOAT-1に対するこの阻害作用は、後述するように、主にHepG2酵素テストで測定する。本発明に従う好ましい化合物は、酵素反応の50%阻害を可能にする濃度(IC50)が1000nM以下、好ましくは、500nM以下、有益には、100nM以下の濃度を有する。
【0074】
本発明の主題は、また、医薬品として、前述の式(I)の化合物ならびにこれらの製薬学的に許容される塩、製薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物に関する。
【0075】
本発明の主題は、過剰脂漏症、にきび、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎または酒さ等の皮脂腺の疾患、眼球酒さ(ocular rosacea)等の眼球の病変、眼瞼炎、マイボーム腺炎、霰粒腫、ドライアイ、結膜炎または角結膜炎等のマイボーム腺の疾患、コレステロール血症、動脈硬化症またはアルツハイマー病等のその他の病変の予防および/または治療用の、医薬の製造のための式(I)の少なくとも1つの化合物ならびにその塩、製薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物の利用に関する。本発明に従う化合物は、にきびの治療を目的とした医薬組成物の製造に特に適している。したがって、本発明に従う化合物は、上に挙げた病変の治療に使用するのにも適している。
【0076】
本発明の主題は、また、生理的に許容される担体に、前述の式(I)の少なくとも1つの化合物もしくはその塩、製薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物の少なくとも1つを含む医薬または化粧用組成物に関する。したがって、本発明に従う組成物は、所望の化粧または医薬形態および選ばれた投与方法に従って選択された生理的に許容された担体または少なくとも1つの生理的もしくは製薬学的に許容された賦形剤を含む。
【0077】
生理的に許容される担体または媒体とは、皮膚、粘膜および/または外皮付属器官と適合性のある担体を意味するものと理解される。
【0078】
本発明に従う組成物の投与は、腸内、非経口、直腸、局所または眼球経路で実施することができる。好ましくは、医薬組成物は局所投与法による適用に適した形でパッケージされる。
【0079】
腸内経路による投与では、組成物、より具体的には、医薬組成物は、制御放出を可能にする、錠剤、ゲルカプセル、糖衣錠、シロップ、懸濁液、溶液、粉末、顆粒、乳剤、微小球もしくはナノ粒子または脂質またはポリマーベシクルの形態とすることができる。非経口投与の場合、組成物は、かん流用または注入用の溶液の形態にすることができる。
【0080】
本発明に従う組成物は、所望の化粧、予防または治療の効果を得るために十分な量で、本発明に従う化合物を含む。本発明に従う化合物は、一般に、1回から3回の投与量で、体重1kgにつき約0.001mgから100mgの1日量で投与される。化合物は、一般に、組成物の重量に対し、0.001から10重量%、好ましくは、0.01から2重量%の濃度で全身投与によって使用される。
【0081】
局所投与の場合、本発明に従う医薬組成物は、より具体的には、皮膚および粘膜の治療向けであり、軟膏、クリーム、ミルク、ポマード、粉末、含浸したタンポン、合成洗剤、溶液、ゲル、スプレー、発泡体、懸濁液、ローション、スティック、シャンプーまたは洗浄ベースの形態とすることができる。また、制御放出を可能にする、微小球もしくはナノ粒子の懸濁液または脂質またはポリマーベシクルまたはポリマーパッチおよびヒドロゲルの形態とすることもできる。局所投与のためのこの組成物は、無水形態、水性形態または乳剤の形態とすることができる。
【0082】
該化合物は、一般に、組成物の総重量に対し、0.001から10重量%、好ましくは0.01から2重量%の濃度で、局所投与的に使用される。
【0083】
本発明に従う式(I)の化合物、それらの塩、製薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物は、化粧分野で、特に身体および毛髪の衛生に、そしてより具体的には、脂性の皮膚、脂性の毛髪または脂性の頭髪の克服または予防にも使用される。
【0084】
したがって、本発明の主題は、また、生理的に許容される担体に、式(I)の化合物の少なくとも1つを、任意選択で、身体または毛髪の衛生のために、塩、製薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物の形態で含む組成物の美容的使用にも関する。
【0085】
化粧用に許容される担体に、式(I)の少なくとも1つの化合物またはその塩、製薬学的に許容される溶媒和物および/または水和物の少なくとも1つを含む、本発明に従う化粧用組成物は、特に、クリーム、ミルク、ローション、ゲル、軟膏、ポマード、微小球もしくはナノ粒子の懸濁液、または脂質またはポリマーベシクル、含浸したタンポン、溶液、スプレー、ムース、スティック、石鹸、シャンプーまたは洗浄ベースの形態とすることができる。
【0086】
化粧用組成物における式(I)の化合物の濃度は、組成物の総重量に対し、0.001から3重量%である。
【0087】
前述した医薬および化粧用組成物は、また、不活性の添加剤(医薬組成物の場合は、薬力学的に活性の添加剤も可)またはそれらの添加剤の組合せを含むことができ、特に以下が挙げられる:
- 湿潤剤、
- 香味増強剤、
- 防腐剤、例えば、パラヒドロキシ安息香酸エステル等、
- 安定剤、
- 湿気調節剤、
- pH調節剤、
- 浸透圧改変剤、
- 乳化剤、
- UV-AおよびUV-Bフィルター、
- 抗酸化剤、例えば、α-トコフェロール、ブチル化ヒドロキシアニソールもしくはブチル化ヒドロキシトルエン、スーパーオキシドジスムターゼ、ユビキノールまたは特定の金属キレート剤、
- ヒドロキノン、アゼライン酸、コーヒー酸またはコウジ酸等の脱色剤(depigmenting agent)、
- 皮膚軟化剤、
- 保湿剤、例えば、グリセロール、PEG400、チアモルホリノンおよびそれらの誘導体または尿素等、
- カロテノイド、特にβ-カロチン、
- α-ヒドロキシ酸およびα-ケト酸またはそれらの誘導体、例えば、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、マンデル酸、酒石酸、グリセリン酸およびアスコルビン酸、ならびにそれらの塩、アミドもしくはエステル、あるいはβ-ヒドロキシ酸もしくはその誘導体、例えば、サリチル酸、ならびにそれらの塩、アミドもしくはエステル。
【0088】
もちろん、当業者は、本発明に固有の有益な特性が、想定される添加によって変質されないまたは本質的に変質されないように、これらの組成物に添加する任意の化合物を注意して選択する。
【0089】
さらに、一般的に、式(I)の化合物について既に言及した好ましい事柄は、必要に応じて変更を加えて、本発明の化合物を利用する医薬品、化粧用および医薬組成物ならびにそれらの応用にも適用される。
【0090】
例示のために、及び制限的な意図を一切することなく、本発明に従う式(I)の活性化合物の調製ならびに該化合物の生物学的活性の結果の複数例を以下に示す。
【0091】
以下の略語が用いられる:
iPr=イソプロピル、Ph=フェニル、P-トリル=4-メチルフェニル、p=パラ、m=メタ、o=オルト、BiPh=ビフェニル、Me=メチル、Ac= -C(O)CH3
【0092】
【化26】

【0093】
【化27】

【0094】
【化28】

【実施例1】
【0095】
1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.1)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= p-I-Ph。
【0096】
【化29】

【0097】
a/ 1-(4-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボニトリル
0℃、酢酸20 ml中シクロペンタノン1.3 ml (14.7 mmol)入りの溶液に4-ヨードアニリン3.5 g (16 mmol)を添加する。溶液を15分間攪拌し、シアン化トリメチルシリル2 ml (15 mmol)を添加する。反応媒体を周囲温度で一晩攪拌する。次いで、pHが塩基性になるまで氷冷した水酸化アンモニウム溶液中にこれを穏やかに注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。有機相を合わせ、水で洗浄する。それらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒の蒸発後、1-(4-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボニトリル4.3 gを茶色の油の形態で得た(収率=94 %)。
【0098】
b/ 1- (4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンタンカルボキサミド
1-(4-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボニトリル4.2 g (13.4 mmol)を濃硫酸40 mlに溶解させる。反応媒体を周囲温度で48時間攪拌し、次いで、水中に穏やかに注ぎ、水酸化ナトリウム(soda)でpHを7に調製し、酢酸エチルで(混合物を)抽出する。有機相を合わせ、水で洗浄する。それらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させ、残渣を、少量のジクロロメタン及びヘプタン中に結晶化させる。次いで濾過し乾燥させる。1-(4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンタンカルボキサミド4.2 gをピンク色の固体の形態で得た(M.Pt.=148℃、収率=94%)。
【0099】
c/ (1-アミノメチルシクロペンチル)-(4-ヨードフェニル)-アミン
硫化ボランジメチル9.1 ml (18.2 mmol)を、THF 30 ml中1- (4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンタンカルボキサミド3 g (9.08 mmol)入りの溶液に添加する。反応媒体を周囲温度で4時間攪拌し、次いで還流下で一晩攪拌する。次いで、水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を合わせ、水で洗浄する。それらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させる。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー分析にかける(酢酸エチル)。(1-アミノメチルシクロペンチル)-(4-ヨードフェニル)-アミン2.3 gをピンク色の固体の形態で得た(M.Pt.=69℃、収率=80%)。
【0100】
d/ 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素
2, 6-ジイソプロピルフェニルイソシアナート800 ul (3.9 mmol)を、ジクロロメタン50 ml中、(1-アミノメチルシクロペンチル)-(4-ヨードフェニル)-アミン1 g (3.16 mmol)入りの溶液に添加する。反応媒体を周囲温度で1時間攪拌する。ジクロロメタンを蒸発させ、残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィーにかける(純(pure)ヘプタン、次いで酢酸エチル20体積%)。
1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素1.55 gを白色固体の形態で得た。
(M.Pt.=176℃、収率=94%)。
質量(Mass):520。HPLC: 95.4%。
1H NMR (CDCl3, 400Mz): 1.13 (s, 12H); 1.70 (m, 8H); 3.18-3.26 (m, 2H); 3.45 (s, 2H); 4.36 (s, IH); 5.79 (s, IH); 6.21 (s, IH); 7.17-7.19 (d, 2H, J = 7.7 Hz); 7.33- 7.37 (m, 5H) .
【0101】
[実施例2]
1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、化合物(I.2)、ただし、R=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= o-I-Ph。
【0102】
【化30】

【0103】
a/ 1- (2-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボニトリル
実施例1a/と同様に、2-ヨードアニリン3.5 g (16 mmol)とシアン化トリメチルシリル2 ml (15 mmol)とをシクロペンタノン1.3 ml (14.7 mmol)と反応させることにより、1-(2-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボニトリル4.3 gを茶色の油の形態で得た(収率=98%)。
【0104】
b/ 1-(2-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボキサミド
実施例1b/と同様に、1-(2-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボニトリル4.5 g (14.4 mmol)と濃硫酸30 mlを反応させることにより、1-(2-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボキサミド3.1 gを白色ペーストの形態で得た(収率=65%)。
【0105】
c/ (1-アミノメチル-シクロペンチル)-(2-ヨード-フェニル)-アミン
実施例1c/と同様に、1-(2-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンタンカルボキサミド3 g (9.08 mmol)と硫酸ボランジメチル9.1 ml (18.2 mmol)を反応させることにより、(1-アミノメチル-シクロペンチル)-(2-ヨード-フェニル)-アミン2.4 gを無色の油の形態で得た(収率=83%)。
【0106】
d/ 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素
実施例1d/と同様に、(1-アミノメチル-シクロペンチル)-(2-ヨード-フェニル)-アミン1.4 g (4.42 mmol)を2, 6-ジイソプロピルフェニルイソシアナート1.1 ml (5.35 mmol)と反応させることにより、1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素1.4 gを白色の固体の形態で得た。
(M.Pt.=185℃、収率=61%)。
質量(Mass):519。HPLC: 93.7%。
1H NMR (CDCl3, 400Mz) : 1.11 (s, 12H); 1.71-1.80 (m, 8H); 3.18- 3.25 (m, 2H); 3.55 (s, 2H); 4.5 (s, IH); 5.89 (s, IH); 6.45 (s, IH); 6.74 (s, 1H); 7.10-7.17 (m, 3H); 7.31-7.35 (m, 2H); 7.58-7.60 (d, IH, J = 7.51 Hz) .
【0107】
[実施例3]
1-[1-(ビフェニル-4-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.3)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= p-Bi-Ph。
【0108】
【化31】

【0109】
フェニルボロン酸45 mg (0.37 mmol)をトルエン20 ml中1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素(実施例6d)150 mg (0.29 mmol)入りに添加する。2Mの炭酸カリウム水溶液370 μl (0.74 mmol)を添加する。反応媒体を窒素で20分間脱気して、次いで、テトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム10 mg (8.65 mmol)を添加する。媒体を100℃で6時間加熱して、次いで、10日間周囲温度にする。次いでそれを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を合わせ、水で洗浄する。それらを硫酸ナトリウムで乾燥させる。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィーにかける(ヘプタン/酢酸エチル、80/20 v/v)。1-[1-(ビフェニル-4-イルアミノ)シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピル-フェニル)-尿素78 mgを白色固体の形態で得た(M.Pt.=198℃、収率=57%)。
質量(MASS):468。HPLC:96.8%
1H NMR (CDCl3, 400Mz) : 1.05 (s, 12H); 1.64-1.85 (m, 8H); 3.12-3.17 (m, 2H); 3.45 (s, 2H); 6.92-7.52 (m, 12H)。
【0110】
[実施例4]
1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、化合物(I.4)、ただしR=H、R1=R2= iPr; R3=H; R4及びR'4は一緒になってシクロペンチルを形成する;R5= o-Bi-Ph。
【0111】
【化32】

【0112】
実施例1と同様に、1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ヨード-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素200 mg (0.38 mmol)をフェニルボロン酸60 mg (0.49 mmol)、2M炭酸カリウム水溶液500 μl (1 mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム13 mg (11.2 μmol)と反応させることにより、1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピル-フェニル)-尿素 40 mgを白色固体の形態で得た(M.Pt.=150℃、収率=22%)。
質量(MASS):470。HPLC: 84.16%。
1H NMR CDCl3 400Mz) : 1.13 (s, 12H); 1.62 (m, 8H); 3.17- 3.19 (m, 2H); 3.56 (s, 2H); 4.54 (s, IH); 5.67 (s, IH); 6.73 (s, IH); 6.97-7.54 (m, 12H)。
【0113】
[実施例5]
生物学的テスト
本発明に従う式(I)の化合物を用いて、以下の刊行物に基づいて、酵素ACAT-1に対するテストを実施してそれらの阻害活性の評価を可能にした:「Identification of ACAT1- and ACAT2-specific inhibitors using a novel, cell based fluorescence assay: individual ACAT uniqueness」、J.lipid.Res (2004) vol 45、378〜386頁。このテストの原理は、その環境に応じて、蛍光発光するコレステロール類似体であるNBD-コレステロールを使用することに基づく。NBD-コレステロールは、極性環境では、弱く蛍光を発し、非極性環境では、強く蛍光を発する。遊離NBD-コレステロールは、細胞膜に局在し、この極性環境で弱く蛍光を発する。NBD-コレステロールがACATによってエステル化されると、NBD-コレステロールのエステルは、非極性脂肪滴に局在し、強く蛍光を発する。
【0114】
以下の方法が適用される:透明底の黒色96ウェルプレートにおいて、NBD-コレステロール(1μg/ml)および式(I)のテスト化合物の存在下で、1ウェルにつき30000細胞の割合で、HepG2細胞をインキュベートする。5%CO2のもと、37℃で6時間インキュベートした後、培地を反転により除去し、細胞を100μlのPBSで2回洗浄する。溶解バッファ(NaPO4 10mM、Igepal 1%) 50μlを添加した後、プレートを5分間揺すり、FUSION計器(Perkin Elmer)で、蛍光を測定する(励起490nm、発光540nm)。例えば、化合物(I.2)については24.1 nMのIC50が得られ、化合物(I.4)については9.5 nMのIC50が得られた。
【0115】
[実施例6]
処方の例
本発明に従う化合物をベースとする様々な特定の処方を以下に示す。
A- 経口投与
(a) 0.2gの錠剤
- 化合物(I.3) 0.001g
- デンプン 0.114g
- 第二リン酸カルシウム 0.020g
- シリカ 0.020g
- ラクトース 0.030g
- タルク 0.010g
- ステアリン酸マグネシウム 0.005g
(b) 5mlアンプル中経口懸濁液
- 化合物(I.1) 0.001g
- グリセロール 0.500g
- 70%ソルビトール 0.500g
- サッカリンナトリウム 0.010g
- パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.040g
- 香料 qs
- 純水 q.s. 5ml
B- 局所投与
(a) 軟膏
- 化合物(I.2) 0.300g
- Codex白色ワセリン q.s. 100g
(d) ローション
- 化合物(I.4) 0.100g
- ポリエチレングリコール(PEG 400) 69.900g
- 95%エタノ-ル 30.000g
(e) 疎水性軟膏
- 化合物(I.1) 0.300g
- ミリスチン酸イソプロピル 36.400g
- シリコーン油(「Rhodorsil 47 V 300」) 36.400g
- 蜜蝋 13.600g
- シリコーン油(「Abil 300,000 cSt」) q.s. 100g
(f) 非イオン性水中油型クリーム
- 化合物(I.2) 1.000g
- セチルアルコール 4.000g
- モノステアリン酸グリセロール 2.500g
- PEG50のステアリン酸塩 2.500g
- シアバター 9.200g
- プロピレングリコール 2.000g
- パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.075g
- パラヒドロキシ安息香酸プロピル 0.075g
- 滅菌脱塩水 q.s. 100g

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式(I)の化合物:
【化1】

[式中、
- Rは、水素原子、(C1〜C6)アルキル基、-CH2-NR6R7基、-C(O)-NR6R7基または-C(S)-NR6R7基を表し(ただし、R6は、水素原子または(C1〜C4)アルキル基を表し、R7は、水素原子、フェニルまたはシクロアルキル基を表す)、
- R1は、水素原子、(C1〜C6)アルキル基または塩素、臭素もしくはフッ素の原子を表し、
- R2は、(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R3は、水素原子または(C1〜C6)アルキル基を表し、
- R4およびR'4は同一であり、(C1〜C6)アルキル基を表すか、またはR4およびR'4は、一緒になって結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロアルキル基、インダニル基、あるいはピペリジン、テトラヒドロピラン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフランおよびアゼチジン基から選択される飽和ヘテロ環基を形成し、該ピペリジン、ピロリジンおよびアゼチジン基は、R8、-C(O)R8または-SO2R8基(ただし、R8は、(C1〜C4)アルキル基を表す)によって窒素原子上で場合によって置換され、
- R5は、ヨウ素原子でオルト、メタもしくはパラ位で一置換したフェニル基、あるいはフェニル、2-ピリジル、3-ピリジルまたは4-ピリジル基を表す。]
およびこれらの製薬学的に許容される塩、溶媒和物または水和物。
【請求項2】
- Rは、水素原子を表し、
- R1は、メチル、エチル、イソプロピルまたはt-ブチル基を表し、
- R2は、メチル、エチル、イソプロピルまたはt-ブチル基を表し、
- R3は、水素原子を表し、
- R4およびR'4は、同一であり、エチル基を表すか、あるいはR4およびR'4は、一緒になって結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルもしくはインダニル基、またはテトラヒドロピラン基、またはピペリジン基、またはR6、-C(O)R6、もしくは-SO2R6基(ただし、R6は、(C1〜C4)アルキル基を表す)によって窒素原子上で置換されたピペリジン基のいずれかを形成し、
- R5は、o-、m-もしくはp-ビフェニル、o-、m-もしくはp-ヨードフェニル、o-、m-もしくはp-(2-ピリジル)フェニル、o-、m-もしくはp-(3-ピリジル)フェニルまたはo-、m-もしくはp-(4-ピリジル)フェニル基を表す、
ことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Rが水素原子を表すことを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R1がエチル、イソプロピルまたはt-ブチル基を表すことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
R2がメチル、エチルまたはイソプロピル基を表すことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
R3が水素原子を表すことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
R4およびR'4が、同一であり、エチル基を表すか、あるいはR4およびR'4は一緒になって結合し、これらが結合している炭素原子と共に、シクロペンチルまたはシクロヘキシル基、またはテトラヒドロピランまたはピペラジン基、またはメチル、エチル、-C(O)CH3もしくは-SO2CH3基によって窒素原子上で置換されたピペリジン基のいずれかを形成することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
R5が、o-もしくはp-ビフェニル、o-もしくはp-ヨードフェニル、o-もしくはp-(2-ピリジル)フェニル、o-もしくはp-(3-ピリジル)フェニルまたはo-もしくはp-(4-ピリジル)フェニル基を表すことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
以下の化合物、これらの製薬学的に許容される塩、溶媒和物および水和物から選択される、請求項1に記載の化合物:
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ヨードフェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-[1-(ビフェニル-4-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2, 6-ジエチルフェニル)-尿素、
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[1-(ビフェニル-2-イルアミノ)-シクロペンチルメチル]-3-(2-tert-ブチル-6-メチルフェニル)-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-2-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-4-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-3-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピル-フェニル)-3-[1-(2-ピリジン-4-イル-フェニルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピル-フェニル)-3-[1-(2-ピリジン-3-イル-フェニルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(2-ピリジン-2-イル-フェニルアミノ)-シクロヘキシルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ピリジン-2-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ピリジン-4-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-3-[1-(4-ピリジン-3-イル-フェニルアミノ)-シクロペンチルメチル]-尿素、
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-ピペリジン-4-イルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-1-メチルピペリジン-4-イルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[1-アセチル-4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-ピペリジン-4-イル-メチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イル-メチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-1-エチル-ピペリジン-4-イル-メチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素、
- 1-[4-(ビフェニル-2-イルアミノ)-テトラヒドロピラン-4-イルメチル]-3-(2, 6-ジイソプロピルフェニル)-尿素。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の、医薬品としての化合物。
【請求項11】
生理的に許容される担体に、請求項1から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物。
【請求項12】
請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の総重量に対して、0.001から10重量%であることを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の総重量に対して、0.01から2重量%であることを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
生理的に許容される担体に、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物を少なくとも1つ含んでいることを特徴とする、化粧用組成物。
【請求項15】
請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の総重量に対して、0.001から3重量%であることを特徴とする、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
局所適用に適した形態であることを特徴とする、請求項11から15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
クリーム、ミルク、ローション、ゲル、軟膏、ポマード、微小球もしくはナノ粒子の懸濁液または脂質またはポリマーベシクル、含浸したタンポン、溶液、スプレー、発泡体、スティック、石鹸、シャンプーまたは洗浄用ベースの形態であることを特徴とする、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
身体または毛髪の衛生のための、請求項14または15に記載の組成物の美容的使用。
【請求項19】
過剰脂漏症、にきび、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、酒さ等の皮脂腺の疾患、眼球酒さ、眼瞼炎、マイボーム腺炎、霰粒腫、ドライアイ、結膜炎、角結膜炎、コレステロール血症、動脈硬化症およびアルツハイマー病の予防および/または治療用の、医薬の製造における、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項20】
にきびの治療用の、医薬の製造における、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項21】
以下の段階を含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の製造方法:
[式(1)の1級または2級アミン:
【化2】

(式中、R3、R4及びR'4は、請求項1における定義の通りであり、R'5は、請求項1で定義されたR5基またはR5基の前駆体を表す)、
を、式(2)の化合物:
【化3】

(式中、R、R1、およびR2は、請求項1における定義の通りである)
と反応させ、式(I')の化合物を得る:
【化4】

(式中、R、R1、R2、R3、R4及びR'4は、請求項1における定義の通りであり、R'5は、請求項1で定義されたR5基またはR5基の前駆体を表す)、
次いで、R'5がR5と異なるとき、R'5基を、所望のR5基を得られるように変換する]。

【公表番号】特表2010−538044(P2010−538044A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523510(P2010−523510)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【国際出願番号】PCT/EP2008/061769
【国際公開番号】WO2009/030746
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(599045604)ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント (117)
【Fターム(参考)】