説明

駐車位置探索支援装置、方法およびプログラム

【課題】 容易に自車の駐車位置を把握でき、かつ低コストな駐車位置探索支援装置を提供すること。
【解決手段】 撮影制御部17は、位置情報取得部14から出力される情報に基づいて、車両が駐車場に入ったことを判定する。車両が駐車場に入ると、車載カメラ20で撮影される車両の進行方向にかかる映像を所定の時間間隔で画像記憶部18に記憶していく。車両が駐車位置に停められ、サイドブレーキが引かれると、撮影を停止する。その後、撮影した画像を、通信部22を介して利用者の持つ携帯端末に送信する。利用者は、携帯端末で当該画像を見ながら、自車の駐車位置を容易に把握することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の位置探索支援装置に関し、より特定的には、駐車場における車両の駐車位置探索支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駐車場において、特定の車両の駐車位置の情報を提供するために、以下のようなシステムが開示されていた。まず、車両にRFIDタグを取り付けておき、各々の駐車位置には非接触型のリーダライタを設けておく。車両が駐車場内の所定の駐車位置に停められれば、上記RFIDタグを読み取ることで、その駐車位置を把握する。そして、駐車場に設けられている大型パネルなどの表示手段に、駐車場のレイアウトと共に、各車両の駐車位置を表示する(例えば、特許文献1)。これによって、利用者は、自分の車両が駐車場内のどの場所に停めてあるかを把握することが可能であった。
【特許文献1】特開2004−199604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したような駐車場システムにおいては、以下に示す問題点があった。まず、大規模な駐車場の場合、全ての駐車位置に上述したような非接触型リーダライタを設置することは、非常にコストがかかってしまう。また、仮に、全ての駐車位置に非接触型リーダライタを設置し、上述のようにパネル等に駐車位置を表示したとしても、大規模な駐車場の場合、その広さゆえに、利用者が当該表示装置から自車の駐車位置にたどりつくまでに、その駐車位置を忘れてしまうことも十分考えられる。また、携帯電話に搭載されているGPSナビ機能を用いて、携帯電話を見ながら自車位置まで誘導してもらうという方法も考えられるが、地下駐車場などの電波の届かないような場所では、このような方法も利用することはできない。
【0004】
それ故に、本発明の目的は、容易に自車の駐車位置を把握でき、かつ低コストな駐車位置探索支援装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は以下のような構成を採用した。
【0006】
第1の発明は、映像を撮影する撮影部を備えた移動体に搭載される駐車位置探索支援装置であって、撮影部によって撮影された画像を記憶する画像記憶部と、移動体の駐車動作に応じて画像記憶部に画像の記憶を開始または終了させる撮影制御部と、画像記憶部によって記憶された画像を所定の携帯端末もしくは当該携帯端末からアクセス可能なサーバに転送する転送部とを備える、駐車位置探索支援装置である。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、移動体が施設に入場したことを検出する施設入場検出部をさらに備え、撮影制御部は、施設入場検出部からの信号に基づいて、移動体が所定の施設に入場したときに撮影部に撮影を開始させる。
【0008】
第3の発明は、第1の発明において、駐車位置探索支援装置は、GPS受信機と、当該GPS受信機からの信号および地図情報に基づいて地図上に自車位置を表示または経路案内を行うナビ案内部とをさらに備えたことを特徴とする。
【0009】
第4の発明は、第3の発明において、撮影制御部は、ナビ案内部からの信号に基づいて、移動体が所定の施設に到達したときに画像記憶部に画像の記憶を開始させる。
【0010】
第5の発明は、第3の発明において、撮影制御部は、GPS受信機からの信号に基づいて、GPS受信機がGPS衛星からの電波を受信できなくなったときに画像記憶部に画像の記憶を開始させる。
【0011】
第6の発明は、第3の発明において、撮影制御部は、ナビ案内部からの信号に基づいて、移動体が所定の目的地に対して所定の距離以内に接近し、かつ道路から外れたことを確認したときに、画像記憶部に画像の記憶を開始させる。
【0012】
第7の発明は、第1の発明において、撮影制御部は、移動体の前照灯の状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、移動体の前照灯が点灯されたときに画像記憶部に画像の記憶を開始させる。
【0013】
第8の発明は、第1の発明において、撮影制御部は、移動体の駐車ブレーキの状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、移動体の駐車ブレーキがかけられたときに画像記憶部に画像の記憶を終了させる。
【0014】
第9の発明は、第1の発明において、撮影制御部は、移動体のギアの状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、移動体のギアがパーキングギアに変更されたときに画像記憶部に画像の記憶を終了させる。
【0015】
第10の発明は、第1の発明において、撮影制御部は、移動体のエンジンの状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、移動体のエンジンが切られたときに画像記憶部に画像の記憶を終了させる。
【0016】
第11の発明は、第1の発明において、転送部は、撮影制御部が画像記憶部に画像の記憶を終了させたことに応じて、画像記憶部に記憶された画像を携帯端末またはサーバに一括して転送する。
【0017】
第12の発明は、第1の発明において、転送部は、撮影部によって撮影された画像が当該撮影部から出力される度に、当該画像を携帯端末またはサーバに順次転送する。
【0018】
第13の発明は、第1の発明において、撮影制御部は、映像を静止画として画像記憶部に記憶させる。
【0019】
第14の発明は、第1の発明において、撮影制御部は、映像を動画として画像記憶部に記憶させる。
【0020】
第15の発明は、第1の発明において、撮影制御部は、利用者による移動体の操舵に応じて選択的に、画像記憶部に静止画あるいは動画を記憶させる。
【0021】
第16の発明は、第15の発明において、撮影制御部は、利用者が移動体を旋回させているときは画像記憶部に映像を動画として記憶させ、旋回させていないときは画像記憶部に映像を静止画として記憶させる。
【0022】
第17の発明は、第1の発明において、転送部は、画像記憶部に記憶された画像のうち、文字あるいは記号を含む画像を選択する画像選択部を含み、当該画像選択部が選択した画像のみを携帯端末またはサーバに転送する
【0023】
第18の発明は、第17の発明において、画像選択部は、文字あるいは記号を含む画像について、当該文字あるいは記号を強調する印を付すように画像処理を施し、転送部は、画像処理された後の画像を携帯端末またはサーバに転送する。
【0024】
第19の発明は、第17の発明において、画像選択部は、画像記憶部に記憶された画像に対して、撮影時刻の表示を付すように画像処理を施し、転送部は、画像処理された後の画像を携帯端末またはサーバに転送する。
【0025】
第20の発明は、第17の発明において、画像選択部は、画像記憶部に記憶された画像に対して、撮影時における移動体の状態を示す車両情報の表示を付すような画像処理を施し、転送部は、画像処理された後の画像を携帯端末またはサーバに転送する。
【0026】
第21の発明は、第1の発明において、駐車位置探索支援装置への電源供給は、移動体のエンジンの停止時点もしくは当該エンジンの停止時点から一定時間経過後に停止され、転送部は、移動体のエンジンの停止時点もしくは当該エンジンの停止時点から一定時間以内に、画像記憶部によって記憶された画像の転送を完了することを特徴とする。
【0027】
第22の発明は、第1の発明において、転送部は、画像記憶部に記憶された画像の撮影時刻を示す情報を含む画像データを転送し、当該画像は、携帯端末において、時系列で並べられて表示される
【0028】
第23の発明は、第1の発明において、転送部は、画像記憶部に記憶された画像の撮影時刻および当該画像の撮影時における移動体の位置を示す情報に基づいて、移動体の相対的な移動経路が時系列に沿って表示されるような経路画像を生成する経路画像生成部を含み、経路画像生成部が生成した画像を画像記憶部に記憶された画像と一緒に携帯端末またはサーバに送信する
【0029】
第24の発明は、映像を撮影する撮影ステップと、撮影ステップにより撮影された映像を記憶する画像記憶ステップと、移動体の駐車動作の開始に関する所定の条件が満たされた否かを判定する撮影開始条件判定ステップと、移動体の駐車動作の終了に関する所定の条件が満たされたか否かを判定する撮影終了条件判定ステップと、撮影開始条件判定ステップによって駐車動作の開始に関する条件が満たされたと判定されたときから撮影終了判定ステップによって駐車動作の終了に関する条件が満たされたと判定されるまで、所定時間単位で画像記憶ステップを実行する撮影制御ステップと、画像記憶ステップによって記憶された画像を所定の携帯端末もしくは当該携帯端末からアクセス可能なサーバに転送する転送ステップとを有する、駐車位置探索支援方法である。
【0030】
第25の発明は、映像を撮影する撮影部を備えた移動体に搭載される駐車位置探索支援装置のコンピュータに実行させる駐車位置探索支援プログラムであって、撮影ステップにより撮影された映像を記憶する画像記憶ステップと、移動体の駐車動作の開始に関する所定の条件が満たされた否かを判定する撮影開始条件判定ステップと、移動体の駐車動作の終了に関する所定の条件が満たされたか否かを判定する撮影終了条件判定ステップと、撮影開始条件判定ステップによって駐車動作の開始に関する条件が満たされたと判定されたときから撮影終了判定ステップによって駐車動作の終了に関する条件が満たされたと判定されるまで、所定時間単位で画像記憶ステップに映像を記憶させる撮影制御ステップと、画像記憶ステップによって記憶された画像を所定の携帯端末もしくは当該携帯端末からアクセス可能なサーバに転送する転送ステップとをコンピュータに実行させる、駐車位置探索支援プログラムである。
【発明の効果】
【0031】
上記第1の発明によれば、移動体を駐車するまでの過程における画像を撮影しておき、端末等に送信できる。そのため、利用者は、上記画像を端末で確認しながら自車の駐車位置まで移動できるため、直感的な駐車位置の把握が可能となり、その結果、迷うことなく駐車位置までたどり着くことができる。
【0032】
上記第2の発明によれば、所定の施設に入場したときに撮影が開始されるため、利用者は撮影開始のための操作を必要とせず、使い勝手を向上させることができる。
【0033】
上記第3の発明によれば、GPSを用いて撮影や画像の記憶を制御できるため、より的確な撮影制御を行うことができる。
【0034】
上記第4の発明によれば、GPSで目的地等についた事が検知できれば、撮影が開始されるため、利用者は撮影開始のための操作を必要とせず、使い勝手を向上させることができる。
【0035】
上記第5の発明によれば、地下駐車場等のGPSの電波が届かないような場所でも、撮影を開始させることができ、利便性を高めることができる。
【0036】
上記第6の発明によれば、目的地の近傍において道路から外れたタイミングで撮影を開始するため、利用者が駐車位置を把握するためのより多くの情報を撮影することができる。その結果、利用者により一層容易に駐車位置を把握させることが可能となる。
【0037】
上記第7の発明によれば、GPSの電波が届かない地下駐車場等のような場所でも撮影を開始させることができ、利便性を高めることができる。
【0038】
上記第8乃至第10の発明によれば、駐車動作の終了において一般的に行われる動作と関連させて撮影を終了させる。そのため、撮影終了のための特段の操作を利用者に要求せず、利用者にとって使い勝手のよい駐車位置探索支援装置を提供できる。
【0039】
上記第11の発明によれば、記憶した画像を全て携帯端末等に転送するため、駐車位置の把握に必要な情報を漏れなく利用者に与えることができる。その結果、利用者に駐車位置を一層把握させやすくすることができる。
【0040】
上記第12の発明によれば、撮影する毎に携帯端末等に画像を転送していくため、駐車終了直後における画像の転送のための待ち時間をなくすことができ、利用者にとっての使い勝手を向上させることができる。
【0041】
上記第13の発明によれば、駐車動作にかかる映像を静止画として撮影するため、画像の記憶容量を節約することができる。
【0042】
上記第14の発明によれば、駐車動作にかかる映像を動画として撮影するため、利用者にとってより分かりやすい形で駐車位置を把握させることができる。
【0043】
上記第15乃至第16の発明によれば、駐車する過程において、利用者にとって印象的な操舵を行ったときだけ動画で撮影し、それ以外は静止画として撮影することができる。そのため、撮影データの記憶にかかる記憶容量を抑えつつ、利用者にとって駐車位置を把握しやすい点については動画で情報を提供することができる。
【0044】
上記第17乃至第18の発明によれば、利用者が駐車位置の把握するための大きな手がかりとなるような画像のみを転送できる。このため、携帯端末への撮影した画像の無駄な転送を減らすことができる。更に、大きな手がかりとなる点について強調するよう加工した画像を表示するため、より一層分かりやすい形で利用者に駐車位置を把握させることができる。
【0045】
上記第19乃至第20の発明によれば、端末に表示する画像に、撮影時の状況を思い出す助けとなるような情報も表示する。そのため、利用者は、駐車動作について思い出しやすくなり、その結果、駐車位置の把握をより容易にすることができる。
【0046】
上記第21の発明によれば、利用者が駐車後にすぐエンジンを停止しても、画像の転送が終わるまでは電源供給が停止されないため、エンジンの停止による電源供給停止によって画像の転送が途中で終了することを防ぐことができる。
【0047】
上記第22の発明によれば、撮影した画像が時系列に並べられて表示されるため、利用者にとって駐車位置を把握しやすくすることができる。
【0048】
上記第23の発明によれば、駐車動作にかかる車両の移動経路について利用者に把握しやすくすることができ、その結果、利用者による駐車位置の把握を容易とすることができる。
【0049】
また、本発明の駐車位置探索支援方法およびプログラムによれば、上述した第1の発明と同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【0051】
図1は、本発明の実施形態に係る駐車位置探索支援装置(以下、支援装置と記す)の構成を示したブロック図である。図1において、支援装置1は、地図格納部11とナビ案内部12とGPS受信機13と位置情報取得部14と車両情報取得部15と表示部16と撮影制御部17と画像記憶部18と操作部19と車載カメラ20とデータ選択部21と通信部22とで構成される。
【0052】
地図格納部11は、利用者に目的地までの経路等をナビゲーションするために用いられる地図データが格納されている。GPS受信機13は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の位置を検出する。ナビ案内部12は、地図格納部11の地図データを参照して、GPS受信機13によって得られた車両の位置と地図データを多重して、表示部16に表示する。または、目的地までの経路データ等を生成し、表示部16に表示する。位置情報取得部14は、GPS受信機13から、上記自車の位置の情報を取得し、撮影制御部17へ出力する。車両情報取得部15は、サイドブレーキの状態やギアの状態等の車両情報を取得する。また、車両情報取得部15は、ジャイロセンサやスピードセンサ等を用いて自車の進行方向や速度等の車両情報も取得する。また、車両情報取得部15は、これら取得した情報を位置情報取得部14および撮影制御部17へ出力する。表示部16は、例えば液晶モニタが該当し、ナビゲーション情報や本実施形態における処理において必要な情報等を表示する。撮影制御部17は、ナビ案内部12、位置情報取得部14および車両情報取得部15の少なくともいずれか1つから出力される情報に基づき、画像記憶部18を制御するための制御信号を出力する。画像記憶部18は、ハードディスク等の記憶手段を備えており、撮影制御部17からの制御信号に基づき、車載カメラ20で撮影される映像・画像を保存する。操作部19は、利用者による各種操作を受け付け、撮影制御部17や通信部22に当該操作に関する情報を出力する。車載カメラ20は、車両の進行方向に向けて取り付けられており、エンジンが稼動している間、前方の映像を撮影する。また、車載カメラ20は、撮影した映像を画像記憶部18へ出力する。データ選択部21は、画像記憶部18に保存されている画像から、所定の画像を選択して、通信部22に出力する。通信部22は、データ選択部21から出力される画像データを、Bluetooth(登録商標)技術を用いて、次に述べる携帯端末2に出力する。なお、車載カメラの取り付け位置、取り付け方向は問わず、上方、側方などの映像を撮影してもよい。
【0053】
図2は、本発明の実施形態に係る携帯端末2の構成を示したブロック図である。図2において、携帯端末2は、通信部23と記憶部24と表示制御部25と表示部26とで構成される。
【0054】
図2において、通信部23は、上記支援装置1との間で通信を行って、上記画像データを取得する。記憶部24は、通信部23を介して取得した上記画像データを記憶する。表示制御部25は、記憶部24から上記画像データを取得し、表示部26に出力する。表示部26は、表示制御部25から出力される画像データを表示するものであり、液晶モニタ等がこれに該当する。
【0055】
次に、上記のように構成された支援装置1および携帯端末2の動作の概要について説明する。まず、上記支援装置1を搭載した車両が、駐車場に所定の距離まで近づく。すると、ナビ案内部12において車両が駐車場に接近したことを検出され、ナビ案内部12から撮影制御部17にその旨が通知される。撮影制御部17は、当該通知を受けて、画像記憶部18に車両の進行方向にかかる映像を記憶させる。当該撮影は、一例として、車両が所定の駐車位置に停車して、利用者がサイドブレーキを引くまでの間、5秒間隔で行われる。そして、サイドブレーキが引かれたタイミングで、撮影制御部17は画像記憶部18に画像の記憶を終了させる。その後、データ選択部21が、画像記憶部18に保存された撮影画像から所定の画像を選択し、通信部22を介して、Bluetooth(登録商標)技術を用いて利用者の持つ携帯端末2(例えば携帯電話)に送信する。画像の送信が終われば、利用者はエンジンを切り、携帯端末2を持って、車外に出る。その後、買い物等を終えて駐車場の入り口に戻ってきた利用者が、上記携帯端末2に上記画像の表示を指示する。すなわち、上記車両が駐車位置に停められるまでの車載カメラから見た画像を表示させる。このとき、携帯端末2は、車載カメラ20で撮影された画像のほか、図3に示すような、駐車位置までの相対的な運転経路と距離がわかるような画像(以下、インデックス画像)を表示する。図3においては、インデックス画像には、運転経路及び撮影場所間の距離を示す表示と共に、撮影場所を示すラベル画像301が表示されている。そして、利用者は、当該ラベル画像301を選択することで、その撮影場所において車載カメラ20で撮影された画像を見ることができる。これにより、利用者は、自車の駐車位置までの運転経路の全体像を把握しつつ、車載カメラ20で撮影された画像を参考にしながら、途中、道に迷うことなく自車の駐車位置までたどり着くことができる。
【0056】
次に、本実施形態で用いられるデータについて説明する。図4は、画像記憶部18に記憶される画像データのデータ構造を示した図である。図4において、画像データは、識別番号と撮影時刻と車両位置情報と撮影画像と距離と方向との組から構成される。識別番号は、各画像データを識別するために一意に付される番号である。識別番号は1から付され、駐車位置を示す最後の番号nで終わる。撮影時刻は、上記画像を記憶した時刻である。車両位置情報は、上記画像を記憶したときにおける車両の位置であり、例えば、位置情報取得部14から取得した駐車場進入時の座標データと車両情報取得部15から取得される車両の進行方向や車速等とから算出され、記憶される。撮影画像は、車載カメラ20で撮影された画像であり、例えばJPEG形式で保存される。距離は、駐車場進入時からの移動距離を示す。方向は、上記画像を記憶したときにおける車両の方向を示す。方向については、駐車場進入時の車両の前方(進行方向)を0°、後方を180°とし、左側を181°〜359°、右側を1°〜179°として、車両の方向を表す。距離および方向共に、位置情報取得部14から取得した座標データから算出される。
【0057】
以下、図5〜図7を用いて、支援装置1および携帯端末2で実現される駐車位置探索支援処理の詳細動作を説明する。
【0058】
まず、支援装置1における動作を、図5のフローチャートを用いて説明する。図5において、まず、撮影制御部17は、撮影開始条件が満たされたか否かを所定の時間間隔で判定する(ステップS1)。当該撮影開始条件は、例えば、上述のように、車両が施設(典型的には駐車場)へ接近したことが確認されたときが該当する。車両が駐車場に所定距離まで近づいたことがナビ案内部12GPS受信機13により検知された時、その旨が撮影制御部17に通知される。撮影制御部17は、当該通知がされたら(ステップS1でYES)、以下に説明するような撮影処理を開始する。一方、当該通知がなければ(ステップS1でNO)、当該通知がされるまでステップS1の処理を繰り返す。
【0059】
次に、撮影開始の条件が満たされれば、撮影制御部17は、車両の進行方向にかかる映像を5秒間隔で画像記憶部18に記憶する撮影処理を行う(ステップS2)。図6は、上記ステップS2で示した撮影処理の詳細を示すフローチャートである。図6において、まず、撮影制御部17は、直前の画像記憶時刻(撮影時刻)から5秒経過したか否かを判定する(ステップS11)。5秒経過していないときは(ステップS11でNO)、撮影制御部17は、そのまま撮影処理を終了する。一方、5秒経過したときは、撮影制御部17は、画像記憶部18に車載カメラ20が撮影している画像を記憶させる(ステップS12)。以上で、撮影処理は終了する。
【0060】
図5に戻り、ステップS2にかかる撮影処理の次に、撮影制御部17は、撮影終了条件が満たされたか否かを判定する(ステップS3)。当該撮影終了条件は、上述のように、サイドブレーキが引かれたときが該当する。利用者がサイドブレーキを引いたとき、車両情報取得部15は、当該サイドブレーキが引かれたことを検知し、撮影制御部17へ通知する。撮影制御部17は、当該通知が来たら、撮影終了条件が満たされたと判定し(ステップS3でYES)、処理を次のステップS4に進める。一方、当該条件が満たされていないとき(ステップS3でNO)、撮影制御部17は、上記ステップS2に戻って処理を繰り返す。
【0061】
次に、ステップS4において、記憶した画像を携帯端末2に転送するための転送処理が行われる(ステップS4)。このステップS4の処理をより具体的に説明すると、まず、データ選択部21は、転送すべき画像データを画像記憶部18より取得する。この転送すべき画像データとしては、特徴のある画像データが選択され、ここでは文字または記号が含まれている画像(例えば、駐車位置の番号等を示す数字や進行方向を示す矢印が含まれている画像)を選ぶものとする。すなわち、データ選択部21は、画像記憶部18に保存された各画像データを解析し、数字や矢印が含まれている画像を判別する。そして、当該画像データを通信部22へ出力する。また、これに併せて、データ選択部21は、上記図3に示したようなインデックス画像の作成を行う。具体的に説明すると、データ選択部21は、前記各画像データと対応付けられたラベル画像301を生成する。次に、各画像データの撮影時刻および車両情報の位置情報(なお、これらの情報は、例えば、撮影された映像が画像データとして画像記憶部18に記憶されるときに、この画像データに関連付けて一緒に記憶される)に基づいて、各画像が記憶された時刻における車両の相対的な位置を算出する。そして、当該相対的な位置に基づいて、ラベル画像301の画面上の表示位置を決定し、図3に示すような、時系列で車両の移動経路を示すような画像を生成する。そして、データ選択部21は、当該インデックス画像を通信部22へ出力する。通信部22は、これら出力された画像データおよびインデックス画像を携帯端末2に送信する。携帯端末2の通信部23は、当該画像データおよびインデックス画像を受信して、記憶部24に記憶する。なお、ここでの支援装置1と携帯端末2との間の通信については、Bluetooth(登録商標)技術を用いて、あらかじめ送信対象として登録されている携帯端末2に送信しているが、この通信のやりとりの詳細については本発明に直接関係しないため、詳細な説明を省略する。そして、上記画像の送信が全て終われば、データ選択部21は、画像記憶部18に保存されている画像データを削除する。以上で、ステップS4にかかる転送処理は終了する。
【0062】
上記転送処理が終了すれば、エンジンが切られることに伴って支援装置1の電源が切れ、支援装置1における処理は終了する。なお、この例では、支援装置1は車両に搭載されているバッテリーを電源として利用している。そのため、エンジンが切られた時点、もしくはそれから一定時間が経過するまでに支援装置1の電源を切るのが好ましい。
【0063】
次に、図7を用いて、携帯端末2における画像表示処理を説明する。図7は、利用者が上記画像の表示指示をしたときに行われる画像表示処理の詳細を示すフローチャートである。図7において、まず、表示制御部25は、上述したインデックス画像(図3参照)の表示を行う(ステップS21)。
【0064】
次に、表示制御部25は、インデックス画像に表示されている何れかのラベル画像301が指定されたか否か、すなわち、車載カメラによる画像の表示指示があったか否かを判定する(ステップS22)。その結果、何れかのラベルが利用者により指定されていれば(ステップS22でYES)、当該ラベルに関連付けられている車載カメラ画像を記憶部24より読み出して表示する(ステップS23)。次に、表示制御部25は、画像表示処理の終了が指示されたか否かを判定する(ステップS24)。その結果、終了指示が出されていない場合は、表示制御部25は、上記ステップS22に戻って処理を繰り返す。一方、終了指示が出された場合は、表示制御部25は、当該携帯端末2における画像表示処理を終了する。以上で、支援装置1および携帯端末2で実現される駐車位置探索支援処理は終了する。
【0065】
このように、本実施形態では、駐車するまでの過程における画像を車載カメラで撮影しておき、携帯端末に送信する。そのため、利用者は、上記画像を携帯端末で確認しながら駐車位置まで移動できるため、直感的な駐車位置の把握が可能となり、その結果、迷うことなく駐車位置までたどり着くことができる。また、従来のように、駐車場内の全ての駐車位置に非接触型のリーダライタなどのような特別な設備を設置する必要も無く、駐車場設営および管理コストを抑えることができる。更に、地下駐車場のように、GPSの電波が届かずに、携帯端末のGPSナビ機能が使えないような場合においても、自車の駐車位置の把握が可能となる。
【0066】
なお、上述したステップS1における撮影開始条件については、施設を確認したとき、に限らず、他の条件で判断するようにしてもよい。例えば、車両が目的地に対して所定距離以内まで近づいており、かつ道路から外れたときを撮影開始条件としてもよい。この場合は、ナビ案内部12から取得した情報を基に、撮影制御部17がこれらの条件を判定するようにすればよい。また、例えば地下駐車場に入った場合を想定し、GPS受信機13がGPS衛星からの電波を受信できなくなったとき(これはGPS受信機13からの信号に基づいて判定できる)や、車両のライト(前照灯)が点灯されたとき(これは車両情報取得部15からの信号に基づいて判定できる)を撮影開始条件としてもよい。もちろん、操作部19を介して、利用者が直接に撮影開始指示を支援装置1に対して出したときを撮影開始条件としてもよい。このように、駐車動作に関連する様々な動作を契機に撮影を開始させるようにすれば、特に、GPSの電波が届く場所・届かない場所に関わらずに、どのような場所においても撮影を開始することができる。
【0067】
また、駐車場の料金収受装置で利用される、DSRC(Dedicated Short Range Communication)を用いたETC(Electronic Toll Colloection System)を利用してもよい。例えば、ETC用のゲートを車両が通過したタイミング、すなわち施設に入場したことを検出する施設入場検出部を支援装置1に設けておく。そして、当該施設入場検出部が上記施設への入場を検出したときを上記撮影開始条件としてもよい。
【0068】
また、上述したステップS3における撮影終了条件についても、上述したような、サイドブレーキが引かれたとき、だけに限らない。例えば、ギアをパーキングに入れたときや、車両のエンジンを切ったとき(これらは車両情報取得部15からの信号に基づいて判定できる)を撮影終了条件としてもよい。なお、エンジンを切ったときを当該条件とする場合は、エンジンを切ってもすぐには支援装置1の電源が切れないように、画像の転送処理が終わるまでは車両に搭載されたバッテリーもしくは支援装置1に内蔵されたバッテリーを利用して支援装置1が稼動するようにしておけばよい。もちろん、利用者が操作部19を介して、直接に撮影終了指示を出したときを撮影終了条件としてもよい。
【0069】
また、上述のステップS11で判定する画像の記憶タイミングについても、上記のような所定の時間間隔に限らず、所定の走行距離間隔で判定するようにしてもよい。また、車両の旋回やブレーキの操作やハンドルの蛇角に応じて判定するようにしてもよい。この場合、車両が旋回した場所(つまり曲がり角)さえ分かれば利用者は駐車位置まで的確にたどり着くことができるので、支援装置1から携帯端末2への画像の転送枚数を減らすことができて効果的である。もちろん、これらの条件を組み合わせて判定するようにしてもよい。車両の旋回やブレーキの操作やハンドルの蛇角等の情報は、車両情報取得部15から取得することができる。
【0070】
また、上述した実施例では、図7のステップS3で撮影終了と判定された後に複数の画像データを一括して携帯端末2に送信していたが、本発明はこれに限らず、車載カメラ20が撮影する度に(すなわち図6のステップS12が実行される毎に)、撮影によって得られた画像データを携帯端末2に順次送信するようにしてもよい。これにより、駐車終了後における画像データの転送待ちの必要がなくなる。もちろん、画像データを自動的に送信せずに、利用者が操作部19を介して直接に送信指示を出したときに複数の画像データを一括して携帯端末2に送信するようにしてもよい。これにより、利用者が必要と思うときにのみ、画像データを転送するため、携帯端末2への画像データの無駄な転送を減らせる。
【0071】
また、上述した実施形態では、エンジンが稼動している間、車載カメラ20は車両の前方の映像を撮影していたが、必要なときだけ車載カメラ20を動作させるようにしてもよい。すなわち、撮影制御部17が車載カメラ20の撮影開始/終了を制御するようにしてもよい。この場合は、上記撮影開始条件を満たしたときに、撮影制御部17が車載カメラ20に撮影を開始させ、併せて、撮影した映像を画像記憶部18に上述したタイミングで保存させるようにすればよい。そして、上記撮影終了条件を満たしたときに、車載カメラ20の撮影動作を停止するよう制御すればよい。これにより、常時車載カメラ20を稼動させておく必要がなくなり、電力等を節約することが可能となる。
【0072】
また、上述した車載カメラ20の代わりに、ドライブレコーダを用いてもよい。ドライブレコーダは、エンジンが稼動している間四六時中、運転者の視線と視野で車両の内側からボンネットを含む前方を撮影するため、これを車載カメラ20の代りに用いるものである。この場合は、図8に示すように、車載カメラ20の代わりとしてドライブレコーダ30を支援装置1に設ける。図8において、ドライブレコーダ40は、車載カメラ401と、撮影される映像等を記憶するデータ記憶部402とを備えている。そして、画像記憶部18は、撮影制御部17からの指示に基づいて、車載カメラ401が撮影する画像を記憶するようにすればよい。更には、データ選択部21がデータ記憶部402に記憶された画像を直接取得し、通信部22を介して携帯端末2へ転送するようにしてもよい。
【0073】
また、画像記憶部18に記憶する画像についても、上述の実施形態では静止画として扱っていたが、これに限らず、動画として記憶するようにしてもよい。例えば、撮影開始タイミングから撮影終了タイミングまでの全期間の映像を動画として記憶して携帯端末に転送するようにしてもよい。これにより、静止画で確認する場合よりも駐車位置を把握しやすくなる。更には、動画と静止画を組み合わせて記憶するようにしてもよい。例えば、車両が直進しているときは静止画として記憶し、カーブを曲がるときは動画で記憶するということが考えられる。この場合は、車両情報取得部15から得られる車両の進行方向やブレーキの状態やハンドルの蛇角等の情報に基づいて、車両が直進しているか否かを判定し、直進しているときは静止画として記憶し、直進していないときは、動画で記憶するようにすればよい。これにより、全てを動画として記憶するよりも記憶容量が少なくて済み、カーブを曲がるという、利用者にとって印象的な動作については動画として記憶しておくことで、記憶容量を節約しつつ、効果的に利用者に駐車位置を把握させることができる。
【0074】
また、ステップS4においてデータ選択部21が選択する画像データについて、上述した実施形態では、撮影によって得られた複数の画像データの中から文字や記号を含む画像データだけを選んでいたが、これに限るものではない。記憶した全画像を選び、送信するようにしてもよい。また、携帯端末2の記憶容量を考慮し、撮影終了から一定の枚数だけを選んで送信するようにしてもよいし、上記画像記憶部18による記憶の開始から終了までの全画像から所定の枚数を間引いて、一定の枚数だけ送信するようにしてもよい。更には、記憶した画像を表示部16にサムネイルで表示し、携帯端末2に転送すべき画像を利用者に指定させるようにしてもよい。
【0075】
また、送信方式についても、上記のようなBluetooth(登録商標)等の無線通信方式に限らず、赤外線通信や無線LANなどの他の無線通信方式や、さらには有線通信方式であってもよい。例えば、支援装置1と、携帯端末を接続するためのクレードルとを通信ケーブルで接続し、当該クレードルにセットされた携帯端末(すなわち、有線で接続された携帯端末)に当該クレードルを通じて上記画像を送信するようにしてもよい。これにより、利用者の好みや、利用者が普段携帯端末で使用している他の転送方式に合わせた転送が可能となる。
【0076】
更に、所定のサーバを経由した送信でもよい。例えば、支援装置1は、予め準備されている所定のサーバに無線通信を利用して画像データを送信する。そして、当該サーバは、携帯端末2が使用されていないとき(待ち受け時等のアイドル時間)に当該画像データを携帯端末2に送信するようにしてもよい。あるいは、利用者の要求に応じて、携帯端末2がサーバから当該画像データを取得するようにしてもよい。これにより、利用者は必要に応じて、つまり自車の駐車位置を忘れてしまった場合にだけ、サーバから画像データを取得することができるので、携帯端末2への画像データの無駄な転送を減らせるという利点や、駐車が完了した時に携帯端末2の電源が入っていなかった場合でも利用者は後から画像データを取得できるという利点がある。
【0077】
また、画像データを無線で送信する場合において、上述の実施形態では、Bluetooth(登録商標)技術を用いて、あらかじめ送信対象として登録されている携帯端末2に対して画像データの送信を行っていたが、これに限らず、例えば支援装置1から所定の距離内にある携帯端末2の全てに対して画像データの送信を試みるようにしてもよい。つまり、車両の運転者のみでなく、同乗者全員の携帯端末2に対して、上記画像データを送信するようにしてもよい。この場合、各携帯端末の利用者の同意を得ること無しにいきなり画像データを送信するのではなく、まず送信してもよいか否かの問合せを各携帯端末2に送信するようにしてもよい。携帯端末2では、当該問合せを画面に表示し、各利用者はこれに対して、許可/不許可の返答を当該携帯端末2に入力する。そして、送信許可の返答が入力された携帯端末2のみに、支援装置1から上記画像データを送信するようにすればよい。
【0078】
更には、携帯端末2で表示する画像についても、上述したような画像に限られない。例えば、上記インデックス画像を用いずに、単純に撮影した画像を時系列に並べて表示するようにしてもよい。また、上述した図4のような表を表示し、利用者が任意の画像を選択できるようにしてもよい。また、予め準備しておいた所定のレイアウトで表示するようにしてもよい。また、携帯端末2で表示する情報についても、画像のみではなく、当該画像を撮影した時刻や撮影時の車両情報(車速や旋回・減速・停止等の状態)を併せて表示するようにしても良い。更には、画像の特徴的な部分を強調するように加工して表示してもよい。例えば、上述したような数字や矢印などの部分を枠で囲む等した画像を生成して表示してもよい。この場合は、上記支援装置1におけるステップS4の転送処理において、データ選択部21は、画像記憶部18に保存された各画像データを解析し、数字や矢印が含まれている画像を抽出する。次に、データ選択部21は、抽出した各画像について、数字や矢印を囲むような枠を書き込む。そして、当該枠が追加された画像データを通信部22へ出力するようにすればよい。また、支援装置1においては画像の加工を行わずに、携帯端末2において、画像を表示する際に表示制御部25が当該画像に枠をつけるよう加工して表示するようにしてもよい。このように、車両情報の表示や特徴的な部分を強調して表示することで、利用者に運転時の状況を思い出しやすくさせ、その結果、駐車位置を的確に把握させることができる。
【0079】
また、本実施形態では、支援装置1が経路案内機能(すなわち地図格納部11、ナビ案内部12、GPS受信機13、位置情報取得部14および車両情報取得部15が実現する機能)を有している例を説明したが、本発明はこれに限らない。すなわち、これらの経路案内機能が支援装置1とは独立したナビゲーション装置によって提供され、このナビゲーション装置からの信号(より具体的にはナビ案内部や位置情報取得部や車両情報取得部からの信号)に基づいて支援装置1が動作するようにしてもよい。
【0080】
また、上述した実施形態の各機能は、探索支援プログラムとこれを実行するコンピュータとの組み合わせによって実現してもよい。この場合は、支援装置1に設けられたハードディスク等の記憶装置に格納された探索支援プログラムに従って、プロセッサが図5、6に示すような処理を実行すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明にかかる駐車位置探索支援装置、方法およびプログラムは、低コストで、かつ利用者に容易に駐車位置を把握させることができ、車載用のナビゲーション装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車位置探索支援装置を示す機能ブロック図
【図2】本発明の実施形態に係る携帯端末を示す機能ブロック図
【図3】インデックス画像の一例を示す図
【図4】画像データのデータ構造の一例を示す図
【図5】本発明の実施形態に係る駐車位置探索支援処理を示すフローチャート
【図6】図5のステップS2で示した撮影処理の詳細を示したフローチャート
【図7】本発明の実施形態に係る画像表示処理を示すフローチャート
【図8】ドライブレコーダを用いた場合の駐車位置探索支援装置を示す機能ブロック図
【符号の説明】
【0083】
11 地図格納部
12 ナビ案内部
13 GPS受信機
14 位置情報取得部
15 車両情報取得部
16 表示部
17 撮影制御部
18 画像記憶部
19 操作部
20 車載カメラ
21 データ選択部
22 通信部
23 通信部
24 記憶部
25 表示制御部
26 表示部
40 ドライブレコーダ
401 車載カメラ
402 データ記憶部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を撮影する撮影部を備えた移動体に搭載される駐車位置探索支援装置であって、
前記撮影部によって撮影された画像を記憶する画像記憶部と、
前記移動体の駐車動作に応じて前記画像記憶部に画像の記憶を開始または終了させる撮影制御部と、
前記画像記憶部によって記憶された画像を所定の携帯端末もしくは当該携帯端末からアクセス可能なサーバに転送する転送部とを備える、駐車位置探索支援装置。
【請求項2】
前記移動体が施設に入場したことを検出する施設入場検出部をさらに備え、
前記撮影制御部は、前記施設入場検出部からの信号に基づいて、前記移動体が所定の施設に入場したときに前記撮影部に撮影を開始させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項3】
GPS受信機と、当該GPS受信機からの信号および地図情報に基づいて地図上に自車位置を表示または経路案内を行うナビ案内部とをさらに備えたことを特徴とする、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項4】
前記撮影制御部は、前記ナビ案内部からの信号に基づいて、前記移動体が所定の施設に到達したときに前記画像記憶部に画像の記憶を開始させる、請求項3に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項5】
前記撮影制御部は、前記GPS受信機からの信号に基づいて、前記GPS受信機がGPS衛星からの電波を受信できなくなったときに前記画像記憶部に画像の記憶を開始させる、請求項3に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項6】
前記撮影制御部は、前記ナビ案内部からの信号に基づいて、前記移動体が所定の目的地に対して所定の距離以内に接近し、かつ道路から外れたことを確認したときに、前記画像記憶部に画像の記憶を開始させる、請求項3に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項7】
前記撮影制御部は、前記移動体の前照灯の状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、前記移動体の前照灯が点灯されたときに前記画像記憶部に画像の記憶を開始させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項8】
前記撮影制御部は、前記移動体の駐車ブレーキの状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、前記移動体の駐車ブレーキがかけられたときに前記画像記憶部に画像の記憶を終了させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項9】
前記撮影制御部は、前記移動体のギアの状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、前記移動体のギアがパーキングギアに変更されたときに前記画像記憶部に画像の記憶を終了させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項10】
前記撮影制御部は、前記移動体のエンジンの状態を取得する車両情報取得部からの信号に基づいて、前記移動体のエンジンが切られたときに前記画像記憶部に画像の記憶を終了させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項11】
前記転送部は、前記撮影制御部が前記画像記憶部に画像の記憶を終了させたことに応じて、前記画像記憶部に記憶された画像を前記携帯端末または前記サーバに一括して転送する、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項12】
前記転送部は、前記撮影部によって撮影された画像が当該撮影部から出力される度に、当該画像を前記携帯端末または前記サーバに順次転送する、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項13】
前記撮影制御部は、前記映像を静止画として前記画像記憶部に記憶させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項14】
前記撮影制御部は、前記映像を動画として前記画像記憶部に記憶させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項15】
前記撮影制御部は、利用者による前記移動体の操舵に応じて選択的に、前記画像記憶部に静止画あるいは動画を記憶させる、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項16】
前記撮影制御部は、利用者が前記移動体を旋回させているときは前記画像記憶部に前記映像を動画として記憶させ、旋回させていないときは前記画像記憶部に前記映像を静止画として記憶させる、請求項15に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項17】
前記転送部は、前記画像記憶部に記憶された画像のうち、文字あるいは記号を含む画像を選択する画像選択部を含み、当該画像選択部が選択した画像のみを前記携帯端末または前記サーバに転送する、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項18】
前記画像選択部は、前記文字あるいは記号を含む画像について、当該文字あるいは記号を強調する印を付すように画像処理を施し、
前記転送部は、前記画像処理された後の画像を前記携帯端末または前記サーバに転送する、請求項17に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項19】
前記画像選択部は、前記画像記憶部に記憶された画像に対して、撮影時刻の表示を付すように画像処理を施し、
前記転送部は、前記画像処理された後の画像を前記携帯端末または前記サーバに転送する、請求項17に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項20】
前記画像選択部は、前記画像記憶部に記憶された画像に対して、撮影時における前記移動体の状態を示す車両情報の表示を付すような画像処理を施し、
前記転送部は、前記画像処理された後の画像を前記携帯端末または前記サーバに転送する、請求項17に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項21】
当該駐車位置探索支援装置への電源供給は、前記移動体のエンジンの停止時点もしくは当該エンジンの停止時点から一定時間経過後に停止され、
前記転送部は、前記移動体のエンジンの停止時点もしくは当該エンジンの停止時点から一定時間以内に、前記画像記憶部によって記憶された画像の転送を完了することを特徴とする、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項22】
前記転送部は、前記画像記憶部に記憶された画像の撮影時刻を示す情報を含む画像データを転送し、当該画像は、前記携帯端末において、時系列で並べられて表示される、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項23】
前記転送部は、前記画像記憶部に記憶された画像の撮影時刻および当該画像の撮影時における前記移動体の位置を示す情報に基づいて、前記移動体の相対的な移動経路が時系列に沿って表示されるような経路画像を生成する経路画像生成部を含み、前記経路画像生成部が生成した画像を前記画像記憶部に記憶された画像と一緒に前記携帯端末または前記サーバに送信する、請求項1に記載の駐車位置探索支援装置。
【請求項24】
映像を撮影する撮影ステップと、
前記撮影ステップにより撮影された映像を記憶する画像記憶ステップと、
前記移動体の駐車動作の開始に関する所定の条件が満たされた否かを判定する撮影開始条件判定ステップと、
前記移動体の駐車動作の終了に関する所定の条件が満たされたか否かを判定する撮影終了条件判定ステップと、
前記撮影開始条件判定ステップによって前記駐車動作の開始に関する条件が満たされたと判定されたときから前記撮影終了判定ステップによって前記駐車動作の終了に関する条件が満たされたと判定されるまで、所定時間単位で前記画像記憶ステップを実行する撮影制御ステップと、
前記画像記憶ステップによって記憶された画像を所定の携帯端末もしくは当該携帯端末からアクセス可能なサーバに転送する転送ステップとを有する、駐車位置探索支援方法。
【請求項25】
映像を撮影する撮影部を備えた移動体に搭載される駐車位置探索支援装置のコンピュータに実行させる駐車位置探索支援プログラムであって、
前記撮影ステップにより撮影された映像を記憶する画像記憶ステップと、
前記移動体の駐車動作の開始に関する所定の条件が満たされた否かを判定する撮影開始条件判定ステップと、
前記移動体の駐車動作の終了に関する所定の条件が満たされたか否かを判定する撮影終了条件判定ステップと、
前記撮影開始条件判定ステップによって前記駐車動作の開始に関する条件が満たされたと判定されたときから前記撮影終了判定ステップによって前記駐車動作の終了に関する条件が満たされたと判定されるまで、所定時間単位で前記画像記憶ステップに前記映像を記憶させる撮影制御ステップと、
前記画像記憶ステップによって記憶された画像を所定の携帯端末もしくは当該携帯端末からアクセス可能なサーバに転送する転送ステップとを前記コンピュータに実行させる、駐車位置探索支援プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−65902(P2007−65902A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−250002(P2005−250002)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】