説明

BCN系の絶縁膜及びその製造方法並びに半導体装置

【課題】従来のBClガスに代わる、腐食性のない有機アミノボロン系ガスを用いてB
CN膜を成膜ことが特徴である。その例として、トリスジメチルアミノボロンを用いて、
プラズマCVDにより成膜を行うことで、安定した低誘電率と高い硬度(ヤング率)を有
するBCN膜が形成できる半導体装置の製造方法が提供すること。
【解決手段】 有機アミノボロン系ガスを用いて窒化ホウ素炭素(BCN)系絶縁膜を形
成する絶縁膜の製造方法。前記有機アミノボロン系ガスはトリスジメチルアミノボロンで
ある。比誘電率が2.5以下で弾性率(ヤング率)が8GPa以上であるBCN系の絶縁
膜。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、BCN系の絶縁膜及びその製造方法並びに半導体装置に係り、より詳しくは、低誘電率を有するBCN系の絶縁膜及びその製造方法並びに半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコン半導体集積回路では、65nm世代のシステムLSI、1Gbitメモリがす
でに生産され、45nmから32nm世代へと、更に微細なデバイスの開発が進められて
いる。このデバイス開発はトランジスタの縮小化によって高速動作が改善できるという利
点を兼ね備えて進められてきたが、近年、集積度の向上でデバイス内の配線が長大になり
多層化して配線抵抗と配線間を分離する絶縁層が持つ容量による電気信号の遅延現象がデ
バイスの高速動作を劣化させるという課題に遭遇している。
これを解決するため従来用いられてきた配線金属(アルミニウム)および配線層間絶縁膜
(SiO2(比誘電率k〜4))を更に低い電気抵抗率を持つ金属および低い誘電率を持
つ絶縁体材料に変更するための研究開発が進められている。配線金属はアルミニウムから
銅に変更された。一方、層間絶縁体膜の低誘電率化についてはSiOにフッ素や炭素を
添加したSiOFやSiOCそしてSiCが注目されて研究開発がなされ、現状、配線層
間絶縁体膜としてk〜2.5を有するSiOCが主に用いられている。
【0003】
次世代シリコン集積デバイス開発のためにk<2.2を有する低誘電率膜の実用化が熱
望されている。Cu配線を用いたシステムLSIの低誘電率膜(Low−K膜)に対する
実用年のトレンドから、2006年度は45nm世代向けのLow−K膜の開発が進めら
れ、その多くは、SiOC系や有機系の絶縁体膜内に空孔(ポア)を形成し、低誘電率化
を図ることで検討されている。しかしながら、このようなポーラス系Low−K膜は、成
膜法の開発はもとより、シリコン集積デバイスへの導入に対して様々な解決すべき課題を
残している。
【0004】
ポーラス系Low−k膜の問題点は、1)機械的強度が低い、2)吸水性が高い、3)
熱伝導性が低い、4)熱膨張率が他の絶縁膜に比べて大きいなどが挙げられる。それぞれ
の問題点について、以下に詳しく述べる。
1)機械的強度が低いことにより、Cu配線を形成する際に用いられるCMP(化学的機
械研磨)プロセスにおいて、加重に耐えられずLow−K膜が変形し、下地膜との密着性
不良で剥がれ等の問題を生じる。
2)ポーラス化により吸水しやすくなるため、誘電率が高くなる。これは、水の誘電率が
80程度と非常に高いためである。また、Cu配線形成時にCuのめっき液が、バリア膜
で十分被覆されていない部分を通ってポーラス膜内部まで侵入する問題も生じる。
3)高性能CPU内部では、105A/cm程度の電流密度となるため、配線層間膜に
は、ヒートシンクとしての役割も果たすべく、高い熱伝導性材料が望まれる。しかしなが
ら、ポーラス化により、材料の熱伝導率は10分の1程度に低下する可能性がある。
4)LSIを製造時のアニーリング工程において、層間絶縁膜と配線素材Cuの熱膨張率
の違いから、Cu配線の周囲にボイド(隙間)が生じる。多層配線を形成する場合各層ご
とに熱処理が加わるため、膨張、収縮を繰り返し、配線ストレスマイグレーションが発生
しやすくなる。
その他、溝加工時のドライエッチングガスやポリマー除去処理の薬液によって加工表面
のLow−k膜が変質するなど、現状のポーラス膜への課題は多い。
このような中で、BCN膜材料は、ポーラスLow−kで課題となっている上記の4つの
項目に対して、いずれも優れた物性を有し、有望な材料である。特に、ホウ素(B)を含
むBN膜は硬く、切削用材料としても広く使用され、Cを含むBCN膜もヤング率が10
0GPa以上になることが報告されている(非特許文献1)。
そして、BCN系材料の誘電率を考える場合もSiOC系のLow−k膜と同様に、分
子の分極率体積が参考になる。誘電率を低減するためには、配向分極の成分を小さくする
必要があり、例えばC=Cの二重結合よりC−Cの単結合の方が分極率は小さく、低誘電
率材料に適していることになる。したがって、低誘電率化するためには単結合で膜を形成
することが望ましい。
【0005】
【非特許文献1】C. Morant, D.Caceres, J.M. Sanz and E. Elizalde, Diamond and Relat. Mater.16(2007)1441.
【特許文献1】特開2005−210136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまで、SiOC系のポーラスLowK膜が検討されているが、機械的強度や硬度が
低いために、CMPの機械的強度やワイヤボンディングの際の機械的ダメージに耐えられ
ない問題がある。したがって、硬度も保ちつつ(ヤング率で10Gpa以上)誘電率が2
.3以下のLow−k材料が望まれている。
【0007】
BCN膜の作成において、従来、ホウ素(B)の導入には、BClガスを用いられて
きた(例えば特許文献1)。しかし、LSI配線の層間絶縁膜として利用する際、含有す
る塩素(Cl)成分がCu配線等を腐食する可能性がある。また、従来の混合ガス系では
B−Nの単結合以外に、成膜条件によってはC−Cの二重結合やB−N三重結合(分極体
積率が高いため誘電率が高くなる)を生じ、誘電率の低い膜を安定に成膜することが難し
い。
【0008】
本発明は、配線(例えばCu配線)を腐食することはなく配線の信頼性を保つことが可
能な絶縁膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、低い誘電率を安定して保つことができる絶縁膜及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
本発明は、高い機械的強度を有する絶縁膜及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、BClガスに代わる、腐食性のない有機アミノボロン系ガスを用いてBC
N膜を成膜ことが特徴である。有機アミノボロン系ガスとしては、例えばトリスジメチル
アミノボロン(TMAB)、ジメチルアミノボロンが挙げられる。TMABは、CH
メチル基を比較的安定に膜中に取り込める可能性があるため好ましい。
【0012】
成膜方法としては、例えば、プラズマCVDにより成膜を行えばよい。
【0013】
なお、トリスジメチルアミノボロン(TMAB)の化学式は、B[N(CH
であり、ガスを構成する各原子間の結合エネルギーは、B−N<C−N<C−Hの順に強
い。したがって、プラズマにて分解した際に、B−N、C−N結合部分がまず切断され、
CH3(メチル基)が残された状態で、BCN膜中に取り込まれる。これにより、膜中で
CH3近傍には空間が生まれ、安定して誘電率を低減できることができる。
【0014】
請求項1に係る発明は、トリスジメチルアミノボロンとNを用いて窒化ホウ素炭素(BCN)系絶縁膜を形成する絶縁膜の製造方法である。
【0015】
請求項2に係る発明は、前記BCN膜は、PACVD法を用いて形成する請求項1記載の絶縁膜の製造方法である。
【0016】
請求項3に係る発明は、前記トリスジメチルアミノボロンはガスボンベおよびガス配管、マスフロコントローラを50℃以上に加熱してガスを供給する請求項1又は2記載の絶縁膜の製造方法である。
【0017】
請求項4に係る発明は、前記ガスとして供給するNとTMABとの流量比は2:1〜1:1である請求項1乃至3のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法である。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記CVD法におけるRFパワーは40W以下である請求項1乃至4のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法である。
【0019】
請求項6に係る発明は、Nガス雰囲気中で30分間、300〜400℃のアニールを施す請求項1乃至5のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法である。
【0020】
請求項7に係る発明は、BCN膜の作成には、CHガスを混合する請求項1乃至6のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法である。
【0021】
請求項8に係る発明は、前記アニール処理には、Hガスを用いる請求項6項記載の絶縁膜の製造方法である。
【0022】
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれか1項記載の請求項1記載の方法により製造されたBCN系の絶縁膜である。
【0023】
請求項10に係る発明は、請求項9記載の絶縁膜を配線層間の絶縁膜として有する半導体装置である。
【0024】
請求項11に係る発明は、請求項9記載の絶縁膜に設けられた配線溝と、該配線溝に対応して前記BCN系絶縁膜に設けられたビアホールとに導電層が充填された構造を有する半導体装置である。
請求項12に係る発明は、前記ビアホールは、フッ化炭素ガスを用いてドライエッチングにより形成されている請求項11記載の半導体装置である。
【発明の効果】
【0025】
本発明により、層間絶縁膜中にBCl3ガス起因の残留Clが存在しなくなるため、Cu
配線を腐食することはなく配線の信頼性を保つことが可能である。また、BCN膜中にC
H3を構造的に取り込んだ状態になるため、低い誘電率を安定して保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
BCN膜は、PACVD(Plasma−assisted chemical va
por deposition)法を用いて成膜した。トリスジメチルアミノボロン(T
MAB)ガスの流量を0.5〜5sccm、N2ガス流量を0.5〜5sccm、成膜温
度を300℃〜400℃、成膜圧力を0.1〜0.5Torr、 RF powerを1
0〜100Wの範囲にて実験した。TMABガスは、配管内部で液化することを防止する
ために、ガスボンベおよびガス配管、マスフロコントローラを50℃以上に加熱してガス
を供給することが望ましい。
【0027】
実験では、Nが2ccm、TMABを1ccm、成長圧は0.2Torr、成膜温度
を350℃、RF powerを10〜1000Wの範囲で成膜した。組成比は、Bが3
5〜40%、Cが20〜25%、Nが30〜40%である(%は重量%)。なお、原子%
では、B:33〜47% C:13〜28% N:14〜32%である。
【0028】
なお、NとTMABとの流量比は2:1〜1:1が好ましい。この範囲とすることに
より、安定にプラズマ化でき、目的の膜組成がより確実に得られるという利点がある。
また、N2ガスをはじめに導入してプラズマが安定(30〜60sec程度)してからT
MABを導入することもより確実に目的の膜組成を得る上で好ましい。
【0029】
実験から、BCN膜の比誘電率(k値)は、RFパワーが低い方がk値が小さくなる傾
向があった。図1は、従来のBCl3ガスと本発明のTMABガス(RFパワー:20W
)を用いて成膜した比誘電率(k値)を示す。TMABガスを用いた成膜は20Wで行っ
た結果で、k=2.08を中心に±0.5程度しか変動がない。これに対して、従来のB
Cl3膜は、最小値ではk=1.9台もあるが、全体としてはk=2.14を中心に±2
.0程度のバラツキがあり、k値がバラツいている。
【0030】
RFパワーの好まし範囲は、20W〜60Wである。この範囲においては、TMABの
CH3が分解されずに膜中に取り込まれやすく、また分極体積率が大きい二重や三重結合
が形成されにくいというメリットが得られる。より好ましくは40W以下、さらに好まし
くは30W以下である。
【0031】
また、Nガス雰囲気中で30分間、350℃のアニールを施すことによって、TMA
Bガスで作成したBCN膜のk値は、バラツキが少ない状態で中心値k=1.94まで低
減した。
【0032】
なお、従来のBCN膜の成長条件は、N(1.0sccm)、CH(0.5scc
m)、BCl(0.8sccm)、H(1.0sccm)、RFパワー(80W)、
成膜温度は390℃で行った。
【0033】
TMABガスによるBCN膜中の元素組成比は、RFパワーを小さくするにしたがって
、B、Nの割合が減少し、Cが増えることが分析より明らかになっている。低RFパワー
でCの比率が高くなる理由は、RFパワーが小さいとC−H結合が分解せずにメチル基(
CH3)の状態で、膜中に取り込まれていることが推察される。そこで、従来のBCl
ガス成膜のBCN膜とTMABガス成膜のBCN膜のFT−IR(Fourier tr
ansform Infrared Spectrophotometer)で測定した
結果を図2に示す。
【0034】
メチル基のC−H伸縮モード(メチル基CHに起因)を示す2962cm−1付近に
TMABガスではピークが見られるが、BClガスを用いた場合にはこのピークは見ら
ない。このピークの存在は、C−H結合のメチル基が分解されることなく膜中に取り込こ
まれていることを示唆しており、比較的空間的が多い安定な構造になっていると推察され
る。これに対し、BCl3ガスを用いた場合は、メチル基は存在せず、逆に膜中にC−C
の二重結合やB−N三重結合が形成されている場合がある。BCl3ガス系の成膜では、
条件によっては、FT−IRでこのような多重結合が観察されている場合が多い。
【0035】
BCN膜の作成には、TMABガスとNガス以外に膜中のC濃度を制御するためにC
ガスを混合しても良い。また、アニール処理には、Hガスを用いても良い。
【0036】
次に、BCN膜の強度をナノインデンターを用いて測定をした。図3は、縦軸を比誘電
率、横軸をヤング率とし、その関係を示したものである。現在使われているSiOC系の
ポーラス膜や有機膜は、ヤング率が10Gpa以下であるが、今回作成したBCN膜は、
ヤング率が26.5Gpaと32.1Gpaで、成膜条件を変化させてもほぼ20〜40
Gpaの範囲にある。しがって、このBCN膜はk値も2.5以下でヤング率も10Gp
a以上を保つことは十分可能である。ただ、あまり高すぎる(硬すぎる)と、Cu配線に
対してストレスがかかりすぎて、配線にストレスマイグレーションを生じてしまう。10
0Gpa以下が好ましく、80Gpa以下がより好ましい。
【0037】
本発明の実施に形態に係る層間絶縁膜を用いてデュアルダマシン法による形成した配線
構造を図4に示す。デュアルダマシン法は、ビア11と溝配線12の部分を同時に開口し
、導電材料の埋め込みもビア11と溝配線12とに対し同時に行い、平坦化工程を1回で
済ませる方式である。
【0038】
まず、ビア11及び溝配線12を埋め込む層となる絶縁層14を準備する。絶縁層14
は低誘電率材料(Low−k材料)として、本発明のBCN膜を用いる。
次に、絶縁層14上にフォトリソグラフィ技術でビア部開口のためのレジストパターニン
グを施し、CF系のガス(Cガス:n,mは整数)、例えばCガスにて絶
縁層14をドライエッチング加工する。その他、CF、CHF、CH、CH
F等のエッチングガスを用いても良い。更に、溝配線12部もレジストパターニングを施
し、CF系のガスにて絶縁層14をドライエッチング加工する。この場合は、溝の深さ
までエッチングし、途中でエッチングを停止することになる。ビア11および配線溝12
を形成した後、薬液によるクリーニング処理で残渣を除去する。
【0039】
バイアメタル13としてTaN膜、Ru膜またはTaN/Taの積層膜を、絶縁層14
が露出している全面にスパッタ法またはCVD法にて堆積する。シードとなるCu膜をス
パッタ法にて堆積し、めっきCu膜12をビアおよび溝配線に埋設する。平坦化のために
、余剰のめっきCu膜は化学的機械研磨法(Chemical Mechanical
Polishing Method、以下CMP法という。)にて研磨除去され、図4に
示す構造が形成される。埋設する金属は、Cu−Alの合金、Cu−Mg合金、Ag、A
g合金でもよい。
【0040】
CMPを用いた平坦化加工時に、摩擦力、せん断力などに対して軟弱であると、幅広い
配線パターンを有する部分ではいわゆる“ディッシング”と呼ばれるくぼみの形成を招く
。また、配線の密集した領域においては“エロージョン”を招く。このため平坦化加工が
良好に行われるためには、絶縁層14が適正な機械的強度を有しなければならない。
【0041】
CMPプロセスの場合、平坦化加工に晒される表面膜に要求される機械的特性は、おお
よそヤング率は10GPa以上程度と見積もられるが、本発明の実施の形態に係るBCN
膜はヤング率25GPa以上の機械的強度を有し、十分な耐性を有している。加えて誘電
率も2.2程度と通常のポーラスLowK膜などと比較し十分小さく、デバイスの一部と
しても十分な電気的特性を発揮すると期待できる。
【0042】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限られること無く、本
発明の趣旨の範囲で種々変形、改良されたダマシン法による配線形成方法が、本発明の範
囲内において実行できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】従来法および本発明によるBCN膜の誘電率の違いを示す図である。
【図2】従来法(BCl)および本発明の実施例(TMAB)によるBCN膜のFT−IRスペクトルの違いを示す図である。
【図3】各種低誘電率膜のヤング率と比誘電率を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る配線構造を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0044】
11:ビア部に埋設した金属 (Cu膜)
12:配線溝に埋設した金属 (Cu膜)
13:バリアメタル膜 (TaN膜)
14:配線層間絶縁膜(BCN膜)
15: バリア絶縁膜(SiCN膜)
16:配線層間絶縁膜(BCN膜)
17:配線部(Cu膜)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリスジメチルアミノボロンとNを用いて窒化ホウ素炭素(BCN)系絶縁膜を形成する絶縁膜の製造方法。
【請求項2】
前記BCN膜は、PACVD法を用いて形成する請求項1記載の絶縁膜の製造方法。
【請求項3】
前記トリスジメチルアミノボロンはガスボンベおよびガス配管、マスフロコントローラを50℃以上に加熱してガスを供給する請求項1又は2記載の絶縁膜の製造方法。
【請求項4】
前記ガスとして供給するNとTMABとの流量比は2:1〜1:1である請求項1乃至3のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法。
【請求項5】
前記CVD法におけるRFパワーは40W以下である請求項1乃至4のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法。
【請求項6】
ガス雰囲気中で30分間、300〜400℃のアニールを施す請求項1乃至5のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法。
【請求項7】
BCN膜の作成には、CHガスを混合する請求項1乃至6のいずれか1項記載の請求項1記載の絶縁膜の製造方法。
【請求項8】
前記アニール処理には、Hガスを用いる請求項6項記載の絶縁膜の製造方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項記載の請求項1記載の方法により製造されたBCN系の絶縁膜。
【請求項10】
請求項9記載の絶縁膜を配線層間の絶縁膜として有する半導体装置。
【請求項11】
請求項9記載の絶縁膜に設けられた配線溝と、該配線溝に対応して前記BCN系絶縁膜に設けられたビアホールとに導電層が充填された構造を有する半導体装置。
【請求項12】
前記ビアホールは、フッ化炭素ガスを用いてドライエッチングにより形成されている請求項11記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−94900(P2012−94900A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−14596(P2012−14596)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【分割の表示】特願2007−247585(P2007−247585)の分割
【原出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2007年3月27日 社団法人 応用物理学会発行の「2007年(平成19年)春季 第54回応用物理学関係連合講演会予稿集 第2分冊」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2007年9月4日 社団法人 応用物理学会発行の「2007年(平成19年)秋季 第68回応用物理学会学術講演会講演予稿集 第2分冊」に発表
【出願人】(591277382)株式会社渡辺商行 (34)
【出願人】(596007142)
【Fターム(参考)】