説明

PPARγ型受容体を調節する新規化合物、および化粧品組成物または医薬組成物におけるその使用

本発明は、以下の一般式(I)に対応する新規化合物およびこれらの化合物を調製するための方法、ならびにヒトまたは動物の医薬(皮膚科学における、ならびにまた心血管疾患、免疫疾患および/または脂質代謝に関連する疾患の分野における)における使用のために意図された医薬組成物あるいは化粧品組成物におけるこれらの化合物の使用に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規かつ有用な産業製品として、サブタイプγのペルオキシソーム増殖因子活性化受容体型(PPAR-γ)の受容体の調節因子である新規クラスの化合物に関する。本発明はまた、これらの化合物を調製するための方法、ならびにヒトまたは動物用の医薬における使用を意図した医薬組成物、あるいは化粧品組成物におけるこれらの化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
PPAR型の受容体の活性は、多くの研究の対象になってきた。手引書として、刊行物、表題「Differential Expression of Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Subtypes During the Differentiation of Human Keratinocytes」、Michel Rivierら、J.Invest.Dermatol 111、1998年、1116〜1121頁を挙げることができ、この刊行物にはPPAR型の受容体に関する非常に多数の書誌学的参考文献が列挙されている。手引書として、報告、表題「The PPARs:From orphan receptors to Drug Discovery」、Timothy M.Willson、Peter J.Brown、Daniel D.SternbachおよびBrad R.Henke、J.Med.Chem.、2000年、第43巻、527〜550頁の報告書も挙げることができる。
【0003】
PPAR受容体は、レチノイドX受容体(RXRとして知られている)とのヘテロダイマーの形態で、ペルオキシソーム増殖因子応答性エレメント(PPRE)として知られているDNA配列のエレメントに結合することによって転写を活性化する。
【0004】
以下のヒトPPARの3つのサブタイプ、PPARα、PPARγおよびPPARδ(またはNUC1)が同定されて記載されている。
【0005】
PPARαは肝臓中で主に発現されるが、PPARδは遍在する。
【0006】
PPARγは、これら3つのサブタイプのうちで最も広く研究されている。参考文献はいずれも、PPARγが顕著に発現される脂肪細胞の分化の調節におけるPPARγの重要な役割を示唆している。PPARγはまた、全身の脂質恒常性において重要な役割を有する。
【0007】
特に特許出願WO 96/33724において、プロスタグランジン-J2またはプロスタグランジン-D2などのPPARγ選択的化合物が肥満症および糖尿病を治療するための潜在的な活性剤であることが記載されている。
【0008】
さらに、本出願人は、以下の特許出願においてPPARγ化合物および/またはその使用をすでに記載している。特許出願FR 98/02894は、医薬組成物の調製におけるPPARγ活性化因子化合物の使用を記載しており、この組成物は、表皮細胞分化の異常に関連する皮膚傷害を治療することを意図している。特許出願WO 01/02543は、新規クラスのPPARγ調節化合物を記載している。
【非特許文献1】「Differential Expression of Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Subtypes During the Differentiation of Human Keratinocytes」、Michel Rivierら、J.Invest.Dermatol 111、1998年、1116〜1121頁
【非特許文献2】「The PPARs:From orphan receptors to Drug Discovery」、Timothy M.Willson、Peter J.Brown、Daniel D.SternbachおよびBrad R.Henke、J.Med.Chem.、2000年、第43巻、527〜550頁
【特許文献1】特許出願WO 96/33724
【特許文献2】特許出願FR 98/02894
【特許文献3】特許出願WO 01/02543
【非特許文献3】「quantitation in receptor pharmacology」Terry P.Kenakin、Receptors and Channels、2001年、7、371〜385頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的の1つは、PPARγに対する非常に良好な特異的親和性を示す新規クラスのPPARγ調節化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明は、以下の一般式(I):
【0011】
【化1】

【0012】
に対応する化合物、および式(I)の化合物の光学異性体および幾何異性体ならびにまたそれらの塩に関し、式(I)中、
- R1は以下の式:
【0013】
【化2】

【0014】
の基を示し、
R4、R5、V、WおよびYは、以下に与えられる意味を有し、
- R2は、水素原子、ハロゲン原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシル基、1個〜7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ポリエーテル基、ニトロ基、または1個もしくは複数の、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基により場合により置換されていてよいアミノ基を示し;
- R3は、
- 基-(CH2)t-(N-R15)u-(C(O,N))zR16
- 1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基または9-フルオレニルメチル基
を示し;
t、u、z、R15およびR16は、以下に与えられる意味を有し、
- R4は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R5は、
- 基O-(CH2)n-R6
- 基NR'-(CH2)n-R14
- ヒドロキシル基、1個〜7個の炭素原子を含むアルコキシ基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基、
- 以下の基:
【0015】
【化3】

【0016】
R6、R14、R'、R"およびnは以下の意味を有し、
- R'は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R"は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基または基-(CH2)n-R6を示し;
R6およびnは以下の意味を有し、
- R6は、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基;複素環式基、基NH-CO-R7、基NH-CO-O-R7または基N-R7R8を示し;
R7およびR8は以下の意味を有し、
- nは、値1、2または3をとってよく;
- R7は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R8は、水素原子または1個〜3個の炭素原子を含むアルキル基を示し;
- Xは、酸素原子もしくは硫黄原子、またはメチレン(CH2)もしくはNR9基を示し;
- R9は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基またはアラルキル基を示し;
- Aは、以下の構造:
a)-(CH2)m-(N-R10)p-(CO)q-(D)r-
b)-(CH2)m-(N-R10)p-(CS)q-(D)r-
を有する結合を示し、
D、r、q、pおよびmは以下に与えられる意味を有し、
R10は以下に与えられる意味を有し、
- Dは、酸素原子もしくは硫黄原子、基NR11またはCH2基を示し;
R11は以下に与えられる意味を有し、
- m、p、qおよびrは同一でも異なってもよく、値0または1をとってよく;
- R10およびR11は同一でも異なってもよく、水素原子または1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基を示し;
- Vは、酸素原子、硫黄原子もしくは窒素原子、水素原子に連結された窒素原子またはアルキル基を示し;
- Wは、窒素原子または基C-R12を示し;
R12は以下に与えられる意味を有し、
- Yは窒素原子または炭素原子を示し;
- R12は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R13は水素原子またはハロゲン原子を示し;
- R14は複素環式基を示し;
- R15は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
t、uおよびzは同一でも異なってもよく、0〜4の値をとってよく;
- R16は、水素原子、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基、基NHCOR7、基NHCOOR7または基NR7R8を示し;
R7およびR8は上に与えられる意味を有し、
mが0を示す場合にはqは1を示し、R10は1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基を示す。
【0017】
特に、本発明に従う化合物が塩の形態である場合、これらは、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩、亜鉛塩または有機アミンの塩である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明によれば、用語「ヒドロキシル基」は-OH基を意味する。
【0019】
本発明によれば、表現「1個〜3個の炭素原子を含むアルキル基」とは、メチル基、エチル基またはプロピル基を意味する。
【0020】
本発明によれば、表現「1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基」とは、直鎖もしくは環状の、場合により分枝した、水素含有もしくはフッ素含有の、ヘテロ原子によって割り込まれていてよい、1個〜12個の炭素原子を含む基を意味し、この1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基は、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基またはシクロヘキシル基である。
【0021】
用語「ポリエーテル基」とは、少なくとも1個の酸素原子によって割り込まれた、1個〜6個の炭素原子を含むポリエーテル基、例えば、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基またはメトキシエトキシメトキシ基を意味する。
【0022】
用語「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子または臭素原子を意味する。
【0023】
用語「1個〜7個の炭素原子を含むアルコキシ基」とは、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基により場合により置換されていてよい、1個〜7個の炭素原子を含む基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、tert-ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基またはフェノキシ基を意味する。
【0024】
用語「アリール基」とは、ハロゲン原子、CF3基、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、1個〜7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシル基あるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは少なくとも1個の1個〜12個の炭素原子を含むアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基によりモノ置換またはジ置換されていてよい、フェニル基、ビフェニル基、シンナミル基またはナフチル基を意味する。
【0025】
用語「アラルキル基」とは、ハロゲン原子、CF3基、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基、1個〜7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシル基あるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは少なくとも1個の1個〜12個の炭素原子を含むアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基によりモノ置換またはジ置換されていてよい、ベンジル基、フェネチル基または2-ナフチルメチル基を意味する。
【0026】
用語「ヘテロアリール基」とは、少なくとも1個のハロゲン、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル、1個〜7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシルあるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは少なくとも1個の1個〜12個の炭素原子を含むアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基により場合により置換された、1個または複数のヘテロ原子によって割り込まれたアリール基、例えば、ピリジル基、フリル基、チエニル基、イソキサゾリル基、オキサジアゾリル基、オキサゾリル基、イソチアゾリル基、キナゾリニル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、インドリル基またはベンゾフリル基を意味する。
【0027】
用語「複素環式基」とは、少なくとも1個の1個〜12個の炭素原子を含むアルキル、1個〜7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシルあるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは少なくとも1個の1個〜12個の炭素原子を含むアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基により場合により置換された、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、2-オキソ-1-ピペリジル基または2-オキソ-1-ピロリジニル基を好ましくは意味する。
【0028】
本発明の範囲内に入る上記式(I)の化合物の中で、以下の化合物(単独または化合物として)が特に言及され得る:
1. 2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]メチルベンゾエート
2. アシド2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
3. N-{4'-[2-(2,5-ジフルオロベンジルカルバモイル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
4. N-{4'-[2(ベンジルメチルカルバモイル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
5. 2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}メチルベンゾエート
6. アシド2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
7. 2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)メチルベンゾエート
8. 2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)安息香酸
9. N-(3-メチルブチル)-2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンズアミド
10. N-メチル-N-{4'-[2-(5-プロピル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド
11. N-メチル-N-{4'-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド
12. 3-[3'({(6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]エチルベンゾエート
13. アシド3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
14. 3-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)エチルベンゾエート
15. 3-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
16. N-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
17. N-メチル-N-{4'[3-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
18. N-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシルアミド
19. N-メチル-N-{4'[3-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシルアミド
20. 3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
21. 2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}エチルベンゾエート
22. 2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}安息香酸
23. 2-[3'-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
24. 2-{[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イル]メチルアミノ}安息香酸
25. 2-(3'-{[メチル(キノキサリン-6-カルボニル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
26. 2-(3'-{[(2-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルアセチル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
27. 2-[3'-(1-メチル-3-チオフェン-3-イルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
28. 2-[3'-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-5-イル-1-メチルウレイドビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
29. 1-メチル-1-{4'-[3-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}-3-ナフサ-2-イル-尿素
30. N-メチル-3-[3'-(1-メチル-3-ナフサ-2-イルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-N-フェネチルベンズアミド
31. 3-{メチル-[3'-(1-メチル-3-ナフサ-2-イルウレイド)ビフェニル-4-イル]アミノ}安息香酸
32. 3-(3'-{[メチル(キノキサリン-6-カルボニル)-アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)イソブチルベンゾエート
33. 3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルメチル]安息香酸
34. 2-{3'[3-(4-ジメチルアミノフェニル)-1-メチルウレイド]ビフェニル-4-イルスルファニル}安息香酸
35. 2-[3'-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-5-イル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルオキシ]安息香酸
36. 2-モルホリン-4-イルエチル 3-(3'-{[メチル(キノキサリン-6-カルボニル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルオキシ)ベンゾエート
37. N-{4'[3-(2-ジメチルアミノエチルカルバモイル)フェノキシ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
38. 3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
39. 3-{3'-[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフサ-2-イルオキシカルボニルメチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
40. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
41. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}-尿素
42. 3-ヘプチル-1-メチル-1-(4'-{メチル-[2-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル]アミノ}ビフェニル-3-イル)尿素
43. 3-ヘプチル-1-メチル-1-(4'-{メチル-[2-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニル]アミノ}ビフェニル-3-イル)尿素
44. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
45. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルスルファニル]安息香酸
46. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルメチル]安息香酸
47. 2-[3'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
48. 1-メチル-1-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}-3-ペンチル尿素
49. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルチオウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
50. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(5-プロピル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
51. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
52. 2-{3'-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
53. N-メチル-N-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}ヘキサノイルアミド
54. 2-(3'-{[メチル-(5-オキソヘキサノイル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
55. 2-(3'-{[メチル-(4-メチルアミノブチリル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
56. 2-[3'-({[3-(N',N'-ジメチルヒドラジノカルボニル)プロピオニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
57. 2-[3'(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-N-ヒドロキシベンズアミド
58. 2-[3-フルオロ-3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
59. 2-[3-フルオロ-3'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
60. 2-[2-フルオロ-3'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
61. 2-[2-フルオロ-3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
62. N-メチル-N-{4'-[3-(2-ピペリジン-1-イルエチルカルバモイル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
63. N-メチル-N-{4'-[3-(2-モルホリン-4-イルエチルカルバモイル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボン酸アミド
64. N-メチル-N-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボン酸アミド
65. N-メチル-N-{4'-[2-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
66. 2-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
67. 2-(3'-(3-ヘキシル-1-メチルチオウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
68. 2-{3'-[(メチルオクタンチオイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
69. 2-{4'-フルオロ-3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
70. 2-{2'-フルオロ-5'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
71. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(ピラゾール-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
72. 2-(3'-{[メチル-(1,4,5,6-テトラヒドロシクロペンタピラゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
73. 2-(3'-{[メチル-(2-メチルチアゾリジン-4-カルボニル)メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
74. 2-[3'-({[メチル-[2-(3-メチルベンゾイルアミノ)アセチル]アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
75. 2-(3'-{[メチル-(3-フェニルプロピオニル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
76. 2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}-N-(2-モルホリン-4-イルエチル)ベンズアミド
77. 2-(3'-{[(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
78. N-メチル-N-{4'-[2-(4-メチルイミダゾール-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルカルボキシルアミド
79. 1-[4'-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)ビフェニル-3-イル]-3-ヘプチル-1-メチル尿素
80. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-N-メチル-N-ピペリジン-1-イルベンズアミド
81. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-N-メチル-N-フェニル-ベンズアミド
【0029】
本発明によれば、より特に好まれる式(I)の化合物は、以下の特徴のうち少なくとも1つを有する化合物である:
- R1は式(b)の基を示し、式(b)中、R5は好ましくはヒドロキシル基、複素環式基またはNR'R"である;
- Aは、構造-CH2N(R10)-CO-または-N(R10)-CO-(D)r-の結合を示し、rは0または1である;
- R3は、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を示す;
- Xは酸素原子または基NR9を示し、式中、R9は好ましくは水素原子または1個〜4個の炭素原子を含むアルキル基である。
【0030】
本発明の1つの特定の実施形態によれば、式(I)の化合物は、以下のような化合物である:
- R1は式(b)の基を示し、式(b)中、R5はヒドロキシル基であり;
- Aは、構造-N(R10)-CO-(D)r-の結合を示し、r=1かつD=NR11であり;
- R3は、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基を示し;
- Xは基NR9を示す。
【0031】
本発明の別の特定の実施形態によれば、式(I)の化合物は以下のような化合物である:
- R1は式(b)の基を示し、式(b)中、R5は複素環式基またはNR'R"であり;
- Aは、構造-N(R10)-CO-(D)r-の結合を示し、r=1かつD=NR11であり;
- R3は、1個〜12個の炭素原子を含むアルキル基を示し;
- Xは基NR9を示す。
【0032】
図1、2および3の一般式7〜12、20〜24および30〜34の化合物の調製の一般的な記載は以下に与えられる。
【0033】
図1中に記載される反応スキームは、XがNR9に対応する誘導体を得るための一般スキームである。
【0034】
中間体2は、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィノ)-パラジウムで触媒される、ボロン酸1(場合により保護されたN-アルキル-3-ブロモアニリンまたは3-ブロモベンズアルデヒドからボロン酸を得るための標準的な方法に従って得た)と4-ヨードブロモベンゼンとの間のSuzukiカップリングを介して得られる。
【0035】
R'=CHOの場合、化合物2は、アミンHNR10とのアミノ化還元反応を介して化合物4を生じる。
【0036】
化合物5および6は、イソシアネートR3-N=C=Oへの付加または酸もしくは酸ハライドとの縮合を介して、(必要な場合に)アミンを脱保護した後に得られる。
【0037】
中間体7は、パラジウムベースの触媒(例えば、酢酸パラジウム(II)またはトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0))の存在下での、100℃でのトルエン中での配位子分子(例えば、rac-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル:BINAP)と塩基(ナトリウムtert-ブトキシドまたは炭酸カルシウム)とのBuchwald反応と、その後のけん化反応を介して調製される。
【0038】
複素環式化合物9および10は、複素環を合成するための標準的な方法を介して合成され、化合物10(R4がn-プロピルである)の場合、例えば、オキシ塩化リンの存在下での、105℃に加熱しながらの酪酸ヒドラジド(butyric hydrazide)の縮合および環化によって合成される。
【0039】
エステル11は、例えば、アルコールHO(CH2)nR6とのエステル化を介して調製され得る。
【0040】
化合物12は、脂肪族または環状のHNR'R"型のアミンとのアミド化反応を介して得られる。
【0041】
XがOである一般式に対応する化合物の調製のための反応スキームを図2に記載する。
【0042】
中間体18は、以下の2つの経路に従って得ることができる:
化合物15と予め調製した4-ヒドロキシベンゼンボロン酸との間のSuzuki反応を介する経路。図1に記載されるように、化合物15は、イソシアネートR3-N=C=Oへの付加または酸もしくは酸ハライドとの縮合を介して化合物13および14から得られる、あるいは
ボロン酸1と保護された4-ブロモフェノールとの間のSuzuki反応とその後の酸もしくは酸ハライドとの縮合またはイソシアネートR3-N=C=Oへの付加を介して予め得られた化合物17の脱保護反応を介する経路。
【0043】
化合物18は、極性溶媒(ジメチルアセトアミド)中の塩基(例えば炭酸カリウム)の存在下でのフルオロ誘導体19とのカップリング反応とその後のけん化反応とを介して、化合物20を生じる。
【0044】
化合物21〜24は、誘導体9〜12を得るために使用される標準的な方法に従って得られる。
【0045】
一般式中のXがSまたはCH2である化合物の調製を図3に記載する。
【0046】
中間体25は、還元剤(例えば水素化ホウ素ナトリウム)およびニッケルベースの触媒(NiBr2bipy)の存在下での、誘導体5または6(これらの合成は図1中に記載される)と市販のメチルメルカプトベンゾエートとの間のカップリング反応を介して得られる。
【0047】
化合物26は、化合物15(図2中に記載される)と4-ホルミルベンゼンボロン酸との間のSuzukiカップリングを介して得られる。
【0048】
メタノール中の四水素化ホウ素ナトリウムを用いた、アルデヒド官能基からアルコールへの還元を介して、中間体27が得られる。
【0049】
中間体28は、例えばトリフェニルホスフィンの存在下での四臭化炭素を用いた化合物27の臭素化を介して調製される。
【0050】
エチレングリコールジメチルエーテル中でテトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウムにより触媒される、誘導体28と市販のメトキシカルボニルフェノールボロン酸との間のSuzuki反応により、化合物29を生じる。
【0051】
化合物25および29のけん化によって、一般式30の誘導体を生成することができる。化合物31〜34の生成は、誘導体9〜12について記載された標準的な方法に従って実施される。
【0052】
本発明に従う化合物は、PPAR型の受容体に対する調節特性を示す。PPARα受容体、PPARδ受容体およびPPARγ受容体に対するこの活性は、実施例23に記載されるように、トランス活性化試験において測定し、解離定数Kdapp(見かけ上)を介して定量する。
【0053】
本発明の好ましい化合物は、1000nM以下の解離定数Kdapp、有利には500nM以下の解離定数Kdappを有する。
【0054】
好ましくは、これらの化合物は、特異的PPARγ型の受容体の調節因子である。すなわち、これらの化合物は、PPARα受容体およびPPARδ受容体に対してのKdappとPPARγ受容体に対してのKdappとの間に、10以上の比率を有する。好ましくは、この比率、PPARγ/PPARαまたはPPARγ/PPARδは50以上であり、より有利には100以上である。
【0055】
本発明の対象はまた、医薬製品としての上記のような式(I)の化合物である。
【0056】
本発明の対象は、皮膚脂質の代謝を調節および/または回復するための組成物の製造における式(I)の化合物の使用である。
【0057】
本発明に従う化合物は、以下の治療分野において特に適切である:
1)分化および増殖に関連する角化障害に関連する皮膚科学的疾患を治療するため、特に、一般的な挫瘡、面皰、多形、酒さ、結節型挫瘡、凝塊性挫瘡、老人性挫瘡および二次的挫瘡、例えば、日光性、薬物性または職業性の挫瘡を治療するため、
2)他のタイプの角化障害、特に、魚鱗癬、魚鱗癬様状態、ダリエー病、手掌足底角皮症、白板症および白板症様状態、ならびに皮膚または粘膜(口腔)の苔癬を治療するため、
3)炎症性免疫-アレルギー構成要素を有し、細胞増殖障害を有するかまたは有さない他の皮膚科学的疾患、ならびに特に、皮膚、粘膜もしくは爪の乾癬のいずれであれ全てのタイプの乾癬、およびさらには乾癬性関節炎、あるいは皮膚アトピー、例えば、湿疹または呼吸器アトピーまたは歯肉肥厚を治療するため、
4)良性であれ悪性であれ、ウイルス起源であろうとウイルス起源でなかろうと、全ての真皮または表皮の増殖、特に、一般的な疣贅、扁平疣贅および疣贅状表皮発育異常症、口腔または開花型の乳頭腫症、Tリンパ腫、ならびに紫外線光により誘導され得る増殖、特に、基底細胞および脊髄細胞の上皮腫の場合、ならびにまた任意の前癌皮膚病変、例えば角化棘細胞腫を治療するため、
5)他の皮膚科学的障害、例えば、免疫皮膚炎、例えばエリテマトーデス、水疱性免疫疾患およびコラーゲン疾患、例えば強皮症を治療するため、
6)免疫学的構成要素を有する皮膚科学的または全身性の疾患の治療において、
7)UV照射への曝露に起因する皮膚傷害の治療において、ならびにまた光誘導性もしくは年代的のいずれであれ皮膚の加齢を修復するかもしくはこれと闘うため、あるいは日光角化症および日光色素沈着、または年代的な加齢もしくは日光加齢に関連する任意の病理、例えば乾燥症を低下させるため、
8)脂腺機能障害、例えば、挫瘡の高脂漏症、単純な脂漏症または脂漏性皮膚炎と闘うため、
9)線維化障害を予防もしくは治療するため、または伸展線を予防もしくは修復するため、
10)色素沈着障害、例えば、色素沈着過度、黒皮症、色素脱失症または白皮症の治療において、
11)脂質代謝疾患、例えば、肥満症、高脂血症、非インスリン依存性糖尿病またはX症候群の治療において、
12)炎症性疾患、例えば関節炎の治療において、
13)癌状態または前癌状態の治療または予防において、
14)種々の原因の脱毛症、特に化学療法または放射線により引き起こされる脱毛症の予防または治療において、
15)免疫系障害、例えば、喘息、I型糖尿病、多発性硬化症または免疫系の他の選択的機能不全の治療において、あるいは
16)心血管系の疾患、例えば、動脈硬化症または高血圧の治療において。
【0058】
本発明の対象はまた、生理学的に許容される媒体中に、少なくとも1つの上記定義の式(I)の化合物を含む医薬組成物または化粧品組成物である。
【0059】
本発明に従う組成物は、経口的、経腸的、非経口的、局所的または眼に投与することができる。この医薬組成物は、局所投与に適切な形態で好ましくは包装される。
【0060】
経口経路を介して、この組成物、より具体的には医薬組成物は、制御放出を可能にする錠剤、ゲルカプセル、糖衣錠剤、シロップ、懸濁物、溶液、粉末、顆粒、エマルジョンまたは脂質ビヒクルもしくはポリマービヒクルまたはナノスフィアもしくはミクロスフィアの形態であり得る。非経口経路を介して、この組成物は、注入または注射のための溶液または懸濁物の形態であり得る。
【0061】
本発明に従う組成物は、1回〜3回の投薬量摂取において、体重1kg当たり約0.001mg/kg〜100mg/kgの一日用量で一般に投与される。
【0062】
これらの化合物は、この組成物の重量に対して一般に0.001重量%と10重量%との間、好ましくは0.01重量%と1重量%との間の濃度で全身的に使用される。
【0063】
局所経路を介して、本発明に従う医薬組成物は、より具体的には皮膚および粘膜を治療するために意図され、軟膏、クリーム、乳液、膏薬、粉末、含浸パッド、合成洗剤、溶液、ゲル、スプレー、泡、懸濁物、棒状ローション、シャンプーまたは洗浄基剤の形態であり得る。これはまた、制御放出を可能にする脂質ビヒクルもしくはポリマービヒクルまたはナノスフィアもしくはミクロスフィアの懸濁物あるいはポリマーパッチおよびヒドロゲルの形態であり得る。この局所経路組成物は、無水形態、水性形態またはエマルジョンの形態であり得る。
【0064】
これらの化合物は、この組成物の総重量に対して一般に0.001重量%と10重量%との間、好ましくは0.01重量%と1重量%との間の濃度で局所的に使用される。
【0065】
本発明に従う式(I)の化合物はまた、化粧品分野、特に身体および毛髪の衛生における適用、より具体的には、皮膚脂質代謝を調節および/または回復するために適用される。
【0066】
従って、本発明の対象はまた、生理学的に許容される支持体中に少なくとも1つの式(I)の化合物を含む、身体または毛髪の衛生のための組成物の化粧品使用である。
【0067】
化粧品として許容される支持体中に少なくとも1つの式(I)の化合物またはその光学異性体もしくは幾何異性体あるいはそれらの塩を含む本発明に従う化粧品組成物は、通常、クリーム、乳液、ローション、ゲル、脂質ビヒクルもしくはポリマービヒクルまたはナノスフィアもしくはミクロスフィアの懸濁物、含浸パッド、溶液、スプレー、泡、棒、石鹸、シャンプーまたは洗浄基剤の形態であり得る。
【0068】
この化粧品組成物中の式(I)の化合物の濃度は、この組成物の総重量に対して0.001重量%と3重量%との間である。
【0069】
上記のような医薬組成物および化粧品組成物はまた、医薬組成物に関して、不活性な添加剤もしくはさらに薬力学的に活性な添加剤またはこれらの添加剤の組み合わせを含むことができ、特に以下を含むことができる:
湿潤剤;
香味増強剤;
防腐剤(例えば、パラ-ヒドロキシ安息香酸エステル);
安定剤;
湿気調節剤;
pH調節剤;
浸透圧改変剤;
乳化剤;
UV-A遮蔽剤およびUV-B遮蔽剤;
抗酸化剤(例えば、α-トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソールまたはブチルヒドロキシトルエン、スーパーオキシドジスムターゼ、ユビキノールまたは特定の金属キレート剤);
着色剤(例えば、ヒドロキノン、アゼライン酸、カフェイン酸またはコウジ酸);
軟化剤;
加湿剤(例えば、グリセロール、PEG 400、チアモルホリノン(thiamorpholinone)およびそれらの誘導体または尿素);
抗脂漏症剤または抗挫瘡剤(例えば、S-カルボキシメチルシステイン、S-ベンジルシステアミン、それらの塩もしくはそれらの誘導体、または過酸化ベンゾイル);
抗生物質(例えば、エリスロマイシンおよびそのエステル、ネオマイシン、クリンダマイシンおよびそのエステル、ならびにテトラサイクリン);
抗真菌剤(例えば、ケトコナゾールまたはポリメチレン-4,5-イソチアゾリドン-3);
毛髪の再生を促進するための医薬(例えば、Minoxidil(2,4-ジアミノ-6-ピペリジノピリミジン3-オキシド)およびその誘導体、Diazoxide(7-クロロ-3-メチル-1,2,4-ベンゾチアジアジン1,1-ジオキシド)およびPhenytoin(5,4-ジフェニルイミダゾリジン-2,4-ジオン));
非ステロイド抗炎症剤;
カロテノイド(特にβ-カロチン);
抗乾癬剤(例えば、アントラリン(anthraline)およびその誘導体);
エイコサ-5,8,11,14-テトラエン酸(tetraynoic acid)およびエイコサ-5,8,11-トリエン酸(triynoic acid)、ならびにそれらのエステルおよびアミド);
天然または合成であり得るレチノイド(すなわち、RARまたはRXR受容体のリガンド);
コルチコステロイドまたはエストロゲン;
α-ヒドロキシ酸およびα-ケト酸もしくはそれらの誘導体(例えば、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、マンデル酸、酒石酸、グリセリン酸またはアスコルビン酸およびまたそれらの塩、アミドまたはエステル)、またはβ-ヒドロキシ酸もしくはその誘導体(例えば、サリチル酸およびその塩、アミドまたはエステル);
イオンチャネルブロッカー(例えば、カリウムチャネルブロッカー);
あるいはより具体的には、医薬組成物について、免疫系を妨害することが公知の医薬製品(例えば、シクロスポリン、FK 506、グルココルチコイド、モノクローナル抗体、サイトカインまたは増殖因子など)と組み合わせて。
【0070】
言うまでもなく、当業者は、本発明に本来的に付随する有利な特性が、想定される添加によって悪影響を及ぼされないかまたは実質的に悪影響を及ぼされないように、これらの組成物に添加される任意選択の化合物を注意深く選択する。
【0071】
本発明に従う式(I)の活性化合物の生成、ならびにまたこのような化合物についての生物学的活性の結果およびその化合物に基づく種々の具体的な製剤のいくつかの例が、ここに例示として与えられるが、これらは限定的な性質を有するものではない。
【実施例】
【0072】
(実施例1:メチル2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチル-アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエート)
<(a)4'-ブロモビフェニル-3-カルバルデヒド>
2Mの炭酸カリウム溶液89ml(180mmol)をトルエン中に20g(71mmol)のp-ヨードブロモベンゼンおよび14g(92mmol)の3-ホルミルベンゼンボロン酸を含む溶液に添加し、その後4.1g(3.5mmol)のテトラキス(トリフェニル-ホスフィノ)パラジウムを添加する。この反応媒体を16時間還流する。室温まで冷却した後、水を添加し、有機生成物を酢酸エチルで抽出する。溶媒を蒸発させて除き、得られた残渣を99/1のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いたシリカでのクロマトグラフィーによって精製する。6.2g(23.6mmol)の予測されたアルデヒドのオレンジ色の固体が、33%の収率で単離される。
【0073】
<(b)(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)メチルアミン塩酸塩>
4.5g(66.2mmol)のメチルアミン塩酸塩を、95mlのメタノール中に6.2g(23.6mmol)の4'-ブロモビフェニル-3-カルバルデヒドを含む溶液中に導入する。室温で10分間攪拌した後、2.3g(37mmol)の水素化シアノホウ素ナトリウムを滴下する。この反応媒体を16時間攪拌し、水を添加する。有機生成物を酢酸エチルで抽出する。溶媒を蒸発させて除いた後、粗製生成物を95/5のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。所望のアミンに対応する1.3gの白色固体が単離される。アミン塩酸塩を、ジエチルエーテル中に溶解した後の沈殿と、その後のイソプロパノール中の塩化水素溶液の添加とによって得る。濾過によって、1.0g(3.3mmol)の塩酸塩が、14%の収率で得られる。
【0074】
<(c)6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-2-ナフトエ酸>
[メチル6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシレート]
15.7g(83.4mmol)の6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸の溶液を、160mlのメタノールおよび8mlの濃硫酸の混合物中で8時間還流する。冷却後、生成物が沈殿する。濾過およびイソプロピルエーテルでの洗浄の後、14.1gのメチル6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシレートが、84%の収率で、ベージュ色の固体の形態で得られる。
【0075】
[メチル6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシレート]
3.3g(83mmol)の油中60%の水素化ナトリウムを、180mlのテトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミドの同体積混合物中の14g(69mmol)のメチル6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシレートの溶液に滴下する。ガスの発生が停止した後、8.7ml(76mmol)の塩化メトキシエトキシメチルを滴下する。この反応媒体を室温で3時間攪拌し、氷冷水中に浸漬し、エチルエーテルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、80/20のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。17gのメチル6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシレートが、85%の収率で、無色油の形態で得られる。
【0076】
[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-2-ナフトエ酸]
12.9g(325mmol)の水酸化ナトリウム丸薬を、200mlのテトラヒドロフラン、20mlのメタノールおよび数滴の水中の16.9g(58mmol)のメチル6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシレートの溶液に添加し、この反応媒体を室温で4時間攪拌する。次に、1Nの塩酸水溶液を、pH=2が得られるまで添加し、この反応媒体を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣をヘプタンで洗浄し、濾過する。14.9gの6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-2-ナフトエ酸が、92%の収率で、白色固体の形態で得られる。融点:110℃。
【0077】
<(d)N-(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド>
1.1ml(8.0mmol)のトリエチルアミンおよび540mg(4.0mmol)の1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを、10mlのジクロロメタン中に1g(3.6mmol)の(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)メチルアミン塩酸塩を含む溶液に添加する。室温で30分間攪拌した後、1g(3.6mmol)の6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフトエ酸を導入し、その後760mg(4.0mmol)の1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)を導入する。この反応媒体を室温で3時間攪拌し、次いで飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。溶媒を蒸発させて除いた後、粗製生成物を7/3のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。1.72g(3.6mmol)の予測されたアミドが、99%の収率で単離される。
【0078】
<(e)メチル2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエート>
1.7g(3.2mmol)のN-(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボキシルアミド、22mg(9.80mmol)の酢酸パラジウム、0.6ml(4.45mmol)のアントラニル酸メチルおよび1.45g(4.45mmol)の炭酸カルシウムを、20mlのトルエン中に79mg(0.13mmol)の2,2'-ビス(ジフェニル-ホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)を含む溶液中に連続的に導入する。この反応混合物を100℃で8時間加熱し、次いで冷却し、酢酸エチルで抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。相を落ち着かせた後に有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、ヘプタン/酢酸エチル混合物(60/40)を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。溶媒を蒸発させて除いた後、1.6のメチル2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]-メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエートが、83%の収率で、淡黄色の粉末の形態で得られる。融点:80℃。
【0079】
(実施例2:2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸)
80mg(2mmol)の水素化ナトリウムを、8mlのテトラヒドロフラン、0.8mlのメタノールおよび数滴の水中の0.8g(1.3mmol)のメチル2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチル-アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエートの溶液に添加する。室温で8時間攪拌した後、この反応媒体を酢酸エチルで希釈し、1Nの塩酸水溶液によって洗浄し、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、70/30のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製し、次いでヘプタンから粉砕する。390mg(50%)の2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸が、黄色粉末の形態で得られる。融点:72℃。
【0080】
(実施例3:N-{4'-[2-(2,5-ジフルオロベンジルカルバモイル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド)
19mg(50.0μmol)のO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、49mg(68.0μmol)のPS-カルボジイミド樹脂および4mlのジクロロメタン中の44.3mgの2,5-ジフルオロベンジルアミンの溶液0.4ml(31μmol)を、0.4mlのジメチルホルムアミド中に20mg(33.8μmol)の2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸(実施例2)を含む溶液に連続的に添加する。3時間30分攪拌した後、この反応媒体を濾過し、その溶媒を蒸発させて除く。粗製反応性生物を1.5mlのジクロロメタンおよび0.4mlのジメチルホルムアミド中に溶解し、100mg(274μmol)のMP-カーボネート樹脂を添加する。5時間攪拌した後、この樹脂を濾過して除き、その溶媒を蒸発させて除く。得られた残渣を、1/1のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出し、その後2/3まで極性を増大させる、シリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。15.2mg(63%)のN-{4'-[2-(2,5-ジフルオロベンジルカルバモイル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミドが得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest、Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分.5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:19.6分、純度:97%、MS(ESI)m/z 716.3(M+H)+
【0081】
(実施例4:N-{4'-[2-ベンジルメチルカルバモイル)フェニル-アミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド)
実施例3と類似の様式で、20mg(33.8μmol)の2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチル-アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸(実施例2)および4mlのDCM中の37.5mgのN-メチルベンジルアミンの溶液0.4ml(31μmol)で開始して、13.1mg(56%)のN-{4'-[2-ベンジルメチルカルバモイル)フェニル-アミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミドが得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分、5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:19.0分、純度:97.6%、MS(ESI)m/z 694.3(M+H)+
【0082】
(実施例5:メチル2-{3-](メチルオクタノイルアミノ)-メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエート)
<(a)N-(4'ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチルオクタノイル-アミド>
1.2ml(7.0mmol)の塩化オクタノイルを、25mlのテトラヒドロフランおよび2.7ml(19.2mmol)のトリエチルアミン中の、実施例1b)に記載されるとおりに得た2g(6.4mmol)の(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)メチルアミン塩酸塩の溶液に室温で滴下する。室温で2時間攪拌した後、この反応媒体を水中に浸漬し、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、80/20のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。1.7g(66%)のN-(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドが得られる。
【0083】
<(b)メチル2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエート>
19mg(8.4mmol)の酢酸パラジウムを、2mlのトルエン中に78mg(0.13mmol)のBINAPを含む溶液中に導入し、その後、1.7g(4.2mmol)のN-(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミド、25mlのトルエン、0.65ml(5mmol)のアントラニル酸メチルおよび0.56g(5.9mmol)のナトリウムtert-ブトキシドを連続的に添加する。この反応混合物を90℃で24時間加熱する。78mg(8.4mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)(Pd2dba3)、78mg(0.13mmol)のBINAPおよび1.9g(5.9mmol)の炭酸カルシウムを添加し、次いでこの反応媒体をさらに24時間加熱する。室温まで冷却した後、この反応媒体を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、1Nの塩酸水溶液を用いてpH6〜7まで酸性化する。相を落ち着かせた後に有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、ヘプタン/酢酸エチル混合物(80/20)を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。溶媒を蒸発させて除いた後、1.0gのメチル2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエートが、50%の収率で、黄色油の形態で得られる。
1H NMR(δ CDCl3):0.6(m,3H);1.25-1.35(m,8H);1.68(m,2H);2.95および2.99(2s,3H);3.91(s,3H);4.60および4.66(2s,2H);6.75(m,1H);7.15-7.60(m,9H);7.98(d,J=9Hz,1H);9.54(m,1H)。
【0084】
(実施例6:2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸)
実施例5に記載されるようにして得た320mg(0.7mmol)のメチル2-{3'[(メチル-オクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエートを、5mlのテトラヒドロフラン、1mlのメタノールおよび数滴の水中に配置する。135mg(3.4mmol)の水酸化ナトリウムを添加し、この反応媒体を室温で4時間攪拌する。次いで、この反応媒体を酢酸エチルで抽出し、1Nの塩酸水溶液を用いてpH6まで酸性化し、水で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、70/30のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。200mgの2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸が、65%の収率で、黄色固体の形態で得られる。
1H NMR(δ CDCl3):0.79(m,3H);1.17-1.27(m,8H);1.66(q,J=14Hz,2H);2.36(t,J=16Hz,2H);2.90および2.94(2s,3H);4.45-4.61(2s,2H);6.7(m,1H);7.18-7.50(m,10H);7.99(dd,J=8HzおよびJ=1.5Hz,1H);9.42(s,1H)。融点:45℃。
【0085】
(実施例7:メチル2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)ベンゾエート)
52mg(1.3mmol)の水素化ナトリウムを、5mlのジメチルホルムアミド中の270mg(0.6mmol)の2-{3'-[(メチル-オクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸(実施例6に記載されるとおりに調製した)の溶液に添加し、その後2.5mlのヨードメタンを添加する。100℃で12時間加熱した後、この媒体を冷却し、水中に浸漬し、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、80/20のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。210mgのメチル2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)ベンゾエートが、72%の収率で、黄色油の形態で得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分.5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:21.8分、純度:96%、MS(ESI)m/z 487.2(M+H)+
【0086】
(実施例8:2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)安息香酸)
190mg(0.4mmol)のメチル2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)-ベンゾエートを、2mlのテトラヒドロフラン、0.2mlのメタノールおよび数滴の水中に配置する。24mg(0.6mmol)の水酸化ナトリウムを添加し、この反応媒体を室温で18時間攪拌する。次いで、この反応媒体を酢酸エチルで抽出し、1Nの塩酸水溶液を用いてpH5まで酸性化し、水で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、80/20のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。
【0087】
155mgの2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイル-アミノ)メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)安息香酸が、84%の収率で、黄色油の形態で得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分.5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:18.8分、純度:97%、MS(ESI)m/z 473.4(M+H)+
【0088】
(実施例9:N-(3-メチルブチル)-2-{3'-[(メチルオクタノイル-アミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンズアミド)
95mg(1.1mmol)の3-メチルブチルアミンおよび160mg(1.2mmol)の1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを、15mlのジクロロメタン中の500mg(1.1mmol)の2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸(実施例6)の溶液に連続的に添加する。この反応媒体を0℃まで冷却し、230mg(1.2mmol)のEDCIを滴下する。この反応媒体を6時間かけて0℃から室温まで攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。得られた残渣を、80/20のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。530mgのN-(3-メチルブチル)-2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルアミノ}ベンズアミドが、93%の収率で、黄色油の形態で得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分.5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:22.8分、純度:99%、MS(ESI)m/z 526.3(M+H)+
【0089】
(実施例10:N-メチル-N-{4'-[2-(5-プロピル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド)
<(a)N-メチル-N-[4'-(2-ヒドラジノカルボニルフェニルアミノ)ビフェニル-3-イルメチル]オクタノイルアミド>
0.16ml(1.4mmol)の4-メチルモルホリンおよび0.2ml(1.5mmol)のイソブチルクロロホルメートを、0℃に冷却した15mlのテトラヒドロフラン中の500mg(1.1mmol)の2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸(実施例6)の溶液に連続的に添加する。この反応媒体を室温で1時間攪拌する。沈殿物を濾過して除き、濾液を0℃に冷却したテトラヒドロフラン中1Mのヒドラジン溶液5.5ml中に収集する。1時間かけて0℃から室温まで攪拌した後、この反応媒体を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄し、次いで塩化ナトリウムで洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、60/40のヘプタン/酢酸エチル混合物で抽出する、シリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。390mgのN-メチル-N-[4'-(2-ヒドラジノカルボニルフェニルアミノ)-ビフェニル-3-イルメチル]オクタノイルアミドが、52%の収率で得られる。
【0090】
<(b)N-メチル-N-{4'-[2-(5-プロピル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド>
0.36ml(2.2mmol)のトリメチルオルトブチレートおよび9.6μl(0.15mmol)のメタンスルホン酸を、10mlのジオキサン中の350mg(0.74mmol)のN-メチル-N-[4'-(2-ヒドラジノカルボニルフェニルアミノ)ビフェニル-3-イルメチル]オクタノイルアミドの溶液に添加し、次いでこの混合物を105℃で1時間加熱する。冷却後、この媒体を酢酸エチルで希釈し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次いで塩化ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。得られた残渣を、70/30のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。270mgのN-メチル-N-{4'-[2-(5-プロピル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミドが、70%の収率で、オレンジ色の油の形態で得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分.5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:23.9分、純度:97%、MS(ESI)m/z 525.4(M+H)+
【0091】
(実施例11:N-メチル-N-{4'-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド)
<(a)N-メチル-N-[4'-(2-シアノフェニルアミノ)ビフェニル-3-イルメチル]オクタノイルアミド>
実施例1(e)と類似の様式で、実施例5(a)のように得た1.0g(2.5mmol)のN-(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドおよび0.4g(3.5mmol)のアントラニロニトリルで開始して、1.0gのN-メチル-N-[4'-(2-シアノフェニルアミノ)-ビフェニル-3-イルメチル]オクタノイルアミドが96%の収率で得られる。
【0092】
<(b)N-メチル-N-{4'-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ]-ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド>
230mg(1.7mmol)のトリエチルアミン塩酸塩および220mg(3.4mmol)のアジ化ナトリウムを、5mlの1-メチル-2-ピロリドン中の500mg(1.14mmol)のN-メチル-N-[4'-(2-シアノフェニルアミノ)ビフェニル-イルメチル]オクタノイルアミドの溶液に添加する。この反応媒体を150℃で4時間加熱する。冷却した後、1Nの塩酸水溶液をこの反応媒体に添加してpH4にし、その後酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。得られた残渣を、95/5のジクロロメタン/メタノール混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。369mgのN-メチル-N-{4'-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミドが、68%の収率で、黄色油の形態で得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分.5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:19.6分、純度:96%、MS(ESI)m/z 483.3(M+H)+
【0093】
(実施例12:エチル3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエート)
実施例1(e)と類似の様式で、実施例1(d)に記載されるとおりに調製した5.9g(11mmol)のN-(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチル-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボキシルアミドおよび2.5g(15.4mmol)のエチル3-アミノ-ベンゾエートで開始して、6.8gのエチル3-[3"({[6-(2-メトキシエトキシ-メトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)-ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエートが、90%の収率で、ベージュ色の固体の形態で得られる。融点:85℃〜86℃。
【0094】
(実施例13:3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチル-アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸)
1.2ml(1.2mmol)の1Mの水酸化リチウム水溶液を、10mlのテトラヒドロフランおよび1mlのメタノール中の500mg(0.8mmol)のエチル3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシ-メトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)-ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエートの溶液に添加する。50℃で18時間加熱した後、この反応媒体を酢酸エチルで希釈し、1Nの塩酸水溶液で洗浄し、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、60/40のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。480mgの3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]-メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸が、60%の収率で、黄色の泡の形態で得られる。融点:60℃。
【0095】
(実施例14:エチル3-(3'-({[6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノベンゾエート)
1mlの濃硫酸を、10mlのメタノールおよび10mlのテトラヒドロフラン中の1.2g(1.9mmol)のエチル3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチル-アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエートの溶液に添加する。この反応媒体を室温で6時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄する。抽出後、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、60/40のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。1gのエチル3-(3'-{[(6-ヒドロキシ-ナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)ベンゾエートが、80%の収率で、ベージュ色の泡の形態で得られる。融点:90℃。
【0096】
(実施例15:3-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸)
実施例13と類似の様式で、820mg(1.5mmol)のエチル3-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}-ビフェニル-4-イルアミノ)ベンゾエートおよび4.3ml(4.3mmol)の1Mの水酸化リチウム水溶液で開始して、770mgの3-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチルアミノ]メチル}-ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸が、78%の収率で、黄色の泡の形態で得られる。融点:105℃。
【0097】
(実施例16:N-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド)
0.18ml(1.3mmol)のトリエチルアミン、170mg(1.3mmol)の1-ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび0.14ml(1.2mmol)の4-メチルピペリジンを、15mlのジクロロメタン中の700mg(1.2mmol)の3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸の溶液に連続的に添加する。この反応媒体を0℃に冷却し、次いで250mg(1.3mmol)のEDCIを添加する。6時間かけて0℃から室温まで攪拌した後、この反応媒体を水で洗浄し、ジクロロメタンで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、50/50のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。810mgのN-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミドが、62%の収率で、黄色固体の形態で得られる。融点:60℃。
【0098】
(実施例17:N-メチル-N-{4'-[3-(モルホリン-3-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド)
実施例16と類似の様式で、650mg(1.1mmol)の3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチル-アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸および0.1ml(1.1mmol)のモルホリンで開始して、720mgのN-メチル-N-{4'-[3-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミドが、69%の収率で、白色の泡の形態で得られる。融点:68℃〜70℃。
【0099】
(実施例18:N-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシ-ナフタレン-2-カルボキシルアミド)
実施例14と類似の様式で、150mg(0.22mmol)のN-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミドで開始して、130mgのN-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシルアミドが、100%の収率で、白色固体の形態で得られる。融点:90℃。
【0100】
(実施例19:N-メチル-N-{4'-[3-モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシルアミド)
実施例14と類似の様式で、160mg(0.24mmol)のN-メチル-N-{4'-[3-(モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミドで開始して、120mgのN-メチル-N-{4'-[3-モルホリン-4-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシルアミドが、86%の収率で、白色固体の形態で得られる。融点:92℃。
【0101】
(実施例20:3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸)
<(a)エチル3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエート>
実施例1(e)と類似の様式で、実施例5(a)に記載されるように調製した500mg(1.24mmol)のN-(4'-ブロモビフェニル-3-イルメチル)-N-メチルオクタノイルアミドおよび0.26ml(1.74mmol)のエチル3-アミノベンゾエートで開始して、570mgのエチル3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエートが、95%の収率で、黄色油の形態で得られる。
【0102】
<(b)3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸>
実施例2と類似の様式で、500mg(1mmol)のエチル3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエートで開始して、390mgの3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸が、83%の収率で、黄色の泡の形態で得られる。融点:58℃。
【0103】
(実施例21:エチル2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエート)
<(a)tert-ブチル(3-ブロモベンジル)カルバメート>
40g(183mmol)のジ-tert-ブチルジカーボネートを、40.7g(183mmol)の3-ブロモベンジルアミン塩酸塩、26mlのトリエチルアミン(183mmol)および450mlのジクロロメタンの混合物に、室温で滴下する。18時間攪拌した後、この反応媒体を氷冷水中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出する。相を落ち着かせた後に有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させる。46gのtert-ブチル(3-ブロモベンジル)カルバメートが、88%の収率で得られる。
【0104】
<(b)tert-ブチル(3-ブロモベンジル)-N-メチルカルバメート>
19g(475mmol)の水素化ナトリウム(油中60%)を、800mlのDMF中の128g(447mmol)のtert-ブチル(3-ブロモベンジル)カルバメートの溶液に滴下し、この反応媒体を、ガスの発生が停止するまで攪拌する。29.3ml(470mmol)のヨウ化メチルを滴下し、攪拌を18時間続ける。この反応媒体を氷冷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を、落ち着かせた後に分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させる。152.5gのtert-ブチル(3-ブロモベンジル)-N-メチルカルバメートが、92%の収率で得られる。
【0105】
<(c)tert-ブチル(4'-ヒドロキシビフェニル-3-イルメチル)メチルカルバメート>
41.6ml(83.2mmol)の2Mの炭酸カリウム水溶液を、100mlのエチレングリコールジメチルエーテル中の10g(33mmol)のtert-ブチル(3-ブロモベンジル)-N-メチルカルバメートおよび8.3g(60mmol)の4-ヒドロキシ-ベンゼンボロン酸の溶液に滴下する。この反応媒体を脱気し、1.9g(1.7mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィノ)-パラジウムを添加する。80℃で12時間加熱した後、この反応媒体を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、80/20のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。7gのtert-ブチル(4'-ヒドロキシビフェニル-3-イルメチル)メチルカルバメートが、68%の収率で、ベージュ色の固体の形態で得られる。融点:174℃。
【0106】
<(d)エチル2-{3'-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)-メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエート>
2.15g(12.8mmol)のエチル2-フルオロベンゾエートおよび1.9g(14mmol)の炭酸カリウムを、45mlのジメチルアセトアミド中の4g(12.8mmol)のtert-ブチル(4'-ヒドロキシビフェニル-3-イルメチル)メチル-カルバメートの溶液に連続的に添加する。この反応媒体を48時間還流し、冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、80/20のヘプタン/酢酸エチル混合物を用いて溶出するシリカカラムでのクロマトグラフィーによって精製する。3.1gのエチル2-{3'-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエートが、53%の収率で、無色油の形態で得られる。
【0107】
<(e)エチル2-(3'-メチルアミノメチルビフェニル-4-イルオキシ)ベンゾエート>
3.1g(6.7mmol)のエチル2-{3'-[(tert-ブトキシカルボニルメチルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエートを、50mlのジクロロメタンおよび2.6mlのトリフルオロ酢酸中に配置する。室温で8時間攪拌した後、この反応媒体を濃縮し、水中に配置し、1Nの水酸化ナトリウム水溶液でpH8にし、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。2.3gのエチル2-(3'-メチルアミノメチルビフェニル-4-イルオキシ)-ベンゾエートが、95%の収率で、オレンジ色の油の形態で得られる。
【0108】
<(f)エチル2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエート>
実施例5(a)と類似の様式で、2.3g(6.4mmol)のエチル2-(3'-メチル-アミノメチルビフェニル-4-イルオキシ)ベンゾエートおよび1.1ml(6.4mmol)の塩化オクタノイルで開始して、2.9gのエチル2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエートが、92%の収率で、無色油の形態で得られる。
HPLC Hypersil Thermoquest Hypurity Elite C18、5ミクロン、2.1×150mm、移動相:A(CH3CN/0.1 v/v HCO2H);B(H2O/0.1 v/v HCO2H)、流速:0.5ml/分、勾配:0分:35%のB、25分:5%のB、30分.5%のB、流速:0.5ml/分、保持時間:21.5分、純度:99%、MS(ESI)m/z 488.3(M+H)+
【0109】
(実施例22:2-(3'-[メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}安息香酸)
実施例8と類似の様式で、1g(2mmol)のエチル2-{3'-[(メチル-オクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエートで開始して、800mgの2-{3'-[メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}安息香酸が、85%の収率で、白色固体の形態で得られる。融点:115℃。
【0110】
(実施例23:クロスオーバー曲線PPARトランス活性化試験)
HeLN細胞におけるアゴニスト(活性化剤)による受容体の活性化は、基質の存在下で光を発するレポーター遺伝子ルシフェラーゼの発現を引き起こす。これらの受容体の調節は、リファレンスアゴニストの存在下でこれらの細胞をインキュベートした後に発生したルミネセンスを定量することによって測定される。それらのリガンドは、その部位からアゴニストを置換する。活性の測定は、発生した光を定量することによって実施される。この測定により、受容体に対するその分子の親和性を示す定数を決定することによって、本発明に従う化合物の調節活性を決定することが可能となる。この値は基底活性および受容体の発現に依存して変動し得るので、見かけのKd(KdApp(nM))といわれる。
【0111】
この定数を決定するために、リファレンスアゴニストに対する試験生成物の「クロスオーバー曲線」を、96ウェルプレートにおいて実施する。10個の濃度の試験生成物+濃度0を、横一列に整列させ、7個の濃度のアゴニスト+濃度0を、縦一列に整列させる。これは、1つの生成物および1つの受容体についての88個の測定点を示す。残りの8個のウェルは、反復可能性のコントロールのために使用する。
【0112】
各ウェルにおいて、これらの細胞を、1つの濃度の試験生成物および1つの濃度のリファレンスアゴニスト(PPARαについて2-(4-{2-[3-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-1-ヘプチルウレイド]エチル}フェニルスルファニル)-2-メチル-プロピオン酸、PPARδについて{2-メチル-4-[4-メチル-2-(4-トリフルオロメチルフェニル)チアゾール-5-イルメチルスルファニル]-フェノキシ}酢酸、およびPPARγについて5-{4-[2-(メチルピリド-2-イルアミノ)エトキシ]ベンジル}チアゾリジン-2,4-ジオン)と接触させる。測定値を、同じ生成物を用いた総アゴニストコントロールについても取る。
【0113】
使用するHeLN細胞系統は、プラスミドERE-βGlob-Luc-SV-Neo(レポーター遺伝子)およびPPAR(α、δ、γ)Gal-hPPARを含む安定な形質転換体である。これらの細胞を、フェノールレッドを含まず、10%の脱脂ウシ血清を補充したDMEM培地100μl中に、1ウェル当たり10000細胞の割合で96ウェルプレート中に接種する。次いで、これらのプレートを37℃および7%のCO2で16時間インキュベートする。
【0114】
試験生成物およびリファレンスリガンドの種々の希釈物を、1ウェル当たり5μlの割合で添加する。次いで、これらのプレートを37℃および7%のCO2で18時間インキュベートする。培養培地をひっくり返して除去し、1:1のPBS/ルシフェリン混合物100μlを各ウェルに添加する。5分後、これらのプレートをルミネセンス検出器によって読み取る。
【0115】
これらの交差した曲線により、種々の濃度の試験生成物でリファレンスリガンドのAC50値(50%の活性化が観察される濃度)を決定することが可能となる。これらのAC50値を使用して、Kd app値(nM)が得られるのを可能にするSchild方程式(「quantitation in receptor pharmacology」Terry P.Kenakin、Receptors and Channels、2001年、7、371〜385頁)に対応する直線をプロットすることによってSchild回帰を計算する。
【0116】
【表1】

【0117】
これらの結果は、PPARαサブタイプまたはPPARδサブタイプに対するこれらの化合物の親和性と比較した、PPAR-γに対するこれらの化合物の親和性およびより具体的にはPPARγサブタイプに対する本発明の化合物の親和性の特異性を示す。
【0118】
(実施例24:組成物)
本発明に従う化合物に基づく種々の具体的な製剤がこの実施例中に示される。
A-経口経路
(a)0.2gの錠剤
実施例2の化合物 0.001g
デンプン 0.114g
リン酸二カルシウム 0.020g
シリカ 0.020g
ラクトース 0.030g
タルク 0.010g
ステアリン酸マグネシウム 0.005g

(b)5mlのアンプル中の飲用懸濁物
実施例7の化合物 0.001g
グリセロール 0.500g
70%ソルビトール 0.500g
サッカリンナトリウム 0.010g
メチルパラ-ヒドロキシベンゾエート 0.040g
香味剤 充分量
精製水 充分量 5ml

(c)0.8gの錠剤
実施例1の化合物 0.500g
予めゼラチン化したデンプン 0.100g
微小結晶セルロース 0.115g
ラクトース 0.075g
ステアリン酸マグネシウム 0.010g

(d)10mlのアンプル中の飲用懸濁物
実施例1の化合物 0.200g
グリセロール 1.000g
70%ソルビトール 1.000g
サッカリンナトリウム 0.010g
メチルパラ-ヒドロキシベンゾエート 0.080g
香味剤 充分量
精製水 充分量 10ml

B-局所経路
(a)軟膏
実施例1の化合物 0.020g
ミリスチン酸イソプロピル 81.700g
液体石油ゼリー流体 9.100g
シリカ(Degussaにより販売される「Aerosil 200」) 9.180g

(b)軟膏
実施例2の化合物 0.300g
白色石油ゼリー製剤 充分量 100g

(c)非イオン性油中水クリーム
実施例10の化合物 0.100g
乳化ラノリンアルコール、蝋および油の混合物
(BDFにより販売される「Anhydrous Eucerin」) 39.900g
メチルパラ-ヒドロキシベンゾエート 0.075g
プロピルパラ-ヒドロキシベンゾエート 0.075g
滅菌脱イオン水 充分量 100g

(d)ローション
実施例9の化合物 0.100g
ポリエチレングリコール(PEG 400) 69.900g
95%エタノール 30.000g

(e)疎水性軟膏
実施例13の化合物 0.300g
ミリスチン酸イソプロピル 36.400g
シリコーン油
(Rhone-Poulencにより販売される「Rhodorsil 47 V 300」) 36.400g
蜜蝋 13.600g
シリコーン油
(Goldschmidtにより販売される「Abil 300,000 cst」) 充分量 100g

(f)非イオン性水中油クリーム
実施例17の化合物 1.000g
セチルアルコール 4.000g
モノステアリン酸グリセリル 2.500g
ステアリン酸PEG-50 2.500g
シアバター 9.200g
プロピレングリコール 2.000g
メチルパラ-ヒドロキシベンゾエート 0.075g
プロピルパラ-ヒドロキシベンゾエート 0.075g
滅菌脱イオン水 充分量 100g
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】図1は、一般式7〜12の化合物の調製の一般的な記載を示す。
【図2】図2は、一般式20〜24の化合物の調製の一般的な記載を示す。
【図3】図3は、一般式30〜34の化合物の調製の一般的な記載を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】

(式中、
- R1は以下の式:
【化2】

の基を示し、
R4、R5、V、WおよびYは、以下に与えられる意味を有し、
- R2は、水素原子、ハロゲン原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシル基、1個から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ポリエーテル基、ニトロ基、または1個もしくは複数の、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基により場合により置換されていてよいアミノ基を示し;
- R3は、
- 基-(CH2)t-(N-R15)u-(C(O,N))zR16
- 1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基または9-フルオレニルメチル基
を示し;
t、u、z、R15およびR16は、以下に与えられる意味を有し、
- R4は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R5は、
- 基O-(CH2)n-R6
- 基NR'-(CH2)n-R14
- ヒドロキシル基、1個から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基、
- 基
【化3】

を示し;
R6、R14、R'、R"およびnは以下の意味を有し、
- R'は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R"は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基または基-(CH2)n-R6を示し;
R6およびnは以下の意味を有し、
- R6は、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基;複素環式基、基NH-CO-R7、基NH-CO-O-R7または基N-R7R8を示し;
R7およびR8は以下の意味を有し、
- nは、値1、2または3をとってよく;
- R7は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R8は、水素原子または1個から3個の炭素原子を含むアルキル基を示し;
- Xは、酸素原子もしくは硫黄原子、またはメチレン(CH2)もしくはNR9基を示し;
- R9は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基またはアラルキル基を示し;
- Aは、以下の構造:
a)-(CH2)m-(N-R10)p-(CO)q-(D)r-
b)-(CH2)m-(N-R10)p-(CS)q-(D)r-
を有する結合を示し、
D、r、q、pおよびmは以下に与えられる意味を有し、
R10は以下に与えられる意味を有し、
- Dは、酸素原子もしくは硫黄原子、基NR11またはCH2基を示し;
R11は以下に与えられる意味を有し、
- m、p、qおよびrは同一でも異なってもよく、値0または1をとってよく;
- R10およびR11は同一でも異なってもよく、水素原子または1個から12個の炭素原子を含むアルキル基を示し;
- Vは、酸素原子、硫黄原子もしくは窒素原子、水素原子に連結された窒素原子またはアルキル基を示し;
- Wは、窒素原子または基C-R12を示し;
R12は以下に与えられる意味を有し、
- Yは窒素原子または炭素原子を示し;
- R12は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
- R13は水素原子またはハロゲン原子を示し;
- R14は複素環式基を示し;
- R15は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基または複素環式基を示し;
t、uおよびzは同一でも異なってもよく、0から4の値をとってよく;
- R16は、水素原子、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリール基、複素環式基、基NHCOR7、基NHCOOR7または基NR7R8を示し;
R7およびR8は前記に与えられる意味を有し、
mが0を示す場合にはqは1を示し、R10は1個から12個の炭素原子を含むアルキル基を示す)
に対応することを特徴とする化合物、および前記式(I)の化合物の光学異性体および幾何異性体ならびにそれらの塩。
【請求項2】
アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩、亜鉛塩または有機アミンの塩の形態であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1個から3個の炭素原子を含むアルキル基が、メチル基、エチル基およびプロピル基から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
1個から12個の炭素原子を含むアルキル基が、直鎖もしくは環状の、場合により分枝した、水素含有もしくはフッ素含有の、ヘテロ原子によって割り込まれていてよい、1個から12個の炭素原子を含む基であり、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基が、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基またはシクロヘキシル基であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
前記ポリエーテル基が、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基またはメトキシエトキシメトキシ基などの、少なくとも1個の酸素原子によって割り込まれた、1個から6個の炭素原子を含むポリエーテル基から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
ハロゲン原子が、フッ素原子、塩素原子または臭素原子からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
1個から7個の炭素原子を含むアルコキシ基が、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基により場合により置換されていてよい、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、tert-ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基またはフェノキシ基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
アリール基が、ハロゲン原子、CF3基、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、1個から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシル基あるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは1個から12個の炭素原子を含む少なくとも1個のアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基によりモノ置換またはジ置換されていてよい、フェニル基、ビフェニル基、シンナミル基またはナフチル基から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
前記アラルキル基が、ハロゲン原子、CF3基、1個から12個の炭素原子を含むアルキル基、1個から7個の炭素原子を含むアルコキシ基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、アリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシル基あるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは1個から12個の炭素原子を含む少なくとも1個のアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基によりモノ置換またはジ置換されていてよい、ベンジル基、フェネチル基または2-ナフチルメチル基から選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
前記ヘテロアリール基が、少なくとも1個のハロゲン、1個から12個の炭素原子を含むアルキル、1個から7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシル、あるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは1個から12個の炭素原子を含む少なくとも1個のアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基により場合により置換された、ピリジル基、フリル基、チエニル基、イソキサゾリル基、オキサジアゾリル基、オキサゾリル基、イソチアゾリル基、キナゾリニル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、インドリル基またはベンゾフリル基などの1個または複数のヘテロ原子によって割り込まれたアリール基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
複素環式基が、少なくとも1個の、1個から12個の炭素原子を含むアルキル、1個から7個の炭素原子を含むアルコキシ、アリール基、ニトロ官能基、ポリエーテル基、ヘテロアリール基、ベンゾイル基、アルキルエステル基、カルボン酸、アセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたヒドロキシルあるいはアセチル基もしくはベンゾイル基により場合により保護されたまたは1個から12個の炭素原子を含む少なくとも1個のアルキルにより場合により置換されたアミノ官能基により場合により置換された、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、2-オキソ-1-ピペリジル基および2-オキソ-1-ピロリジニル基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
1. メチル2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエート
2. 2-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
3. N-{4'-[2-(2,5-ジフルオロベンジルカルバモイル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
4. N-{4'-[2-(ベンジルメチルカルバモイル)フェニルアミノ]-ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
5. メチル2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルアミノ}ベンゾエート
6. 2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
7. メチル2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]ビフェニル-4-イル}アミノ)ベンゾエート
8. 2-(メチル-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イル}アミノ)安息香酸
9. N-(3-メチルブチル)-2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)-メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}ベンズアミド
10. N-メチル-N-{4'-[2-(5-プロピル[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド
11. N-メチル-N-{4'-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニルアミノ]-ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルアミド
12. エチル3-[3'({(6-(2-メトキシエトキシメトキシ)-ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)-ビフェニル-4-イルアミノ]ベンゾエート
13. 3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]-安息香酸
14. エチル3-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)-メチルアミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)ベンゾエート
15. 3-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチル-アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
16. N-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
17. N-メチル-N-{4'-[3-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
18. N-メチル-N-{4'-[3-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボキシルアミド
19. N-メチル-N-{4'[3-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-ヒドロキシ-ナフタレン-2-カルボキシルアミド
20. 3-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
21. エチル2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}ベンゾエート
22. 2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルオキシ}安息香酸
23. 2-[3'-(1-メチル-3-ナフタレン-2-イルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
24. 2-{[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イル]-メチルアミノ}安息香酸
25. 2-(3'-{[メチル(キノキサリン-6-カルボニル)アミノ]-メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
26. 2-(3'-{[(2-1H-ベンゾイミダゾール-2-イルアセチル)メチル-アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
27. 2-[3'-(1-メチル-3-チオフェン-3-イルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
28. 2-[3'-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-5-イル-1-メチル-ウレイドビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
29. 1-メチル-1-{4'-[3-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}-3-ナフサ-2-イル-尿素
30. N-メチル-3-[3'-(1-メチル-3-ナフサ-2-イルウレイド)-ビフェニル-4-イルアミノ]-N-フェネチルベンズアミド
31. 3-{メチル-[3'-(1-メチル-3-ナフサ-2-イルウレイド)-ビフェニル-4-イル]アミノ}安息香酸
32. イソブチル3-(3'-{[メチル(キノキサリン-6-カルボニル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)ベンゾエート
33. 3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルメチル]-安息香酸
34. 2-{3'[3-(4-ジメチルアミノフェニル)-1-メチルウレイド]-ビフェニル-4-イルスルファニル}安息香酸
35. 2-[3'-(3-ベンゾ[1,2,5]チアジアゾール-5-イル-1-メチル-ウレイド)ビフェニル-4-イルオキシ]安息香酸
36. 2-モルホリン-4-イルエチル 3-(3'-{[メチル(キノキサリン-6-カルボニル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルオキシ)ベンゾエート
37. N-{4'[3-(2-ジメチルアミノエチルカルバモイル)フェノキシ]-ビフェニル-3-イルメチル}-N-メチル-6-(2-メトキシ-エトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
38. 3-[3'-({[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボニル]アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
39. 3-{3'-[6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフサ-2-イルオキシカルボニルメチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
40. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-安息香酸
41. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}-尿素
42. 3-ヘプチル-1-メチル-1-(4'-{メチル-[2-(モルホリン-4-カルボニル)フェニル]アミノ}ビフェニル-3-イル)尿素
43. 3-ヘプチル-1-メチル-1-(4'-{メチル-[2-(4-メチル-ピペリジン-1-カルボニル)フェニル]アミノ}ビフェニル-3-イル)尿素
44. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
45. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イル-スルファニル]安息香酸
46. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イル-メチル]安息香酸
47. 2-[3'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-安息香酸
48. 1-メチル-1-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}-3-ペンチル尿素
49. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルチオウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
50. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(5-プロピル-[1,3,4]-オキサジアゾール-2-イル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
51. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
52. 2-{3'-[(ヘキサノイルメチルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
53. N-メチル-N-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}ヘキサノイルアミド
54. 2-(3'-{[メチル-(5-オキソヘキサノイル)アミノ]メチル}-ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
55. 2-(3'-{[メチル-(4-メチルアミノブチリル)アミノ]メチル}-ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
56. 2-[3'-({[3-(N',N'-ジメチルヒドラジノカルボニル)-プロピオニル]メチルアミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]-安息香酸
57. 2-[3'(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-N-ヒドロキシベンズアミド
58. 2-[3-フルオロ-3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
59. 2-[3-フルオロ-3'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
60. 2-[2-フルオロ-3'-(1-メチル-3-ペンチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
61. 2-[2-フルオロ-3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
62. N-メチル-N-{4'-[3-(2-ピペリジン-1-イルエチル-カルバモイル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
63. N-メチル-N-{4'-[3-(2-モルホリン-4-イルエチル-カルバモイル)フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシエトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボン酸アミド
64. N-メチル-N-{4'-[2-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボン酸アミド
65. N-メチル-N-{4'-[2-(4-メチルピペリジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}-6-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)ナフタレン-2-カルボキシルアミド
66. 2-(3'-{[(6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボニル)メチル-アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
67. 2-(3'-(3-ヘキシル-1-メチルチオウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
68. 2-{3'-[(メチルオクタンチオイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
69. 2-{4'-フルオロ-3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
70. 2-{2'-フルオロ-5'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]-ビフェニル-4-イルアミノ}安息香酸
71. 3-ヘプチル-1-メチル-1-{4'-[2-(ピラゾール-1-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イル}尿素
72. 2-(3'-{[メチル-(1,4,5,6-テトラヒドロシクロペンタ-ピラゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
73. 2-(3'-{[メチル-(2-メチルチアゾリジン-4-カルボニル)メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
74. 2-[3'-({[メチル-[2-(3-メチルベンゾイルアミノ)アセチル]-アミノ}メチル)ビフェニル-4-イルアミノ]安息香酸
75. 2-(3'-{[メチル-(3-フェニルプロピオニル)アミノ]メチル}-ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
76. 2-{3'-[(メチルオクタノイルアミノ)メチル]ビフェニル-4-イルアミノ}-N-(2-モルホリン-4-イルエチル)ベンズアミド
77. 2-(3'-{[(9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニル)メチル-アミノ]メチル}ビフェニル-4-イルアミノ)安息香酸
78. N-メチル-N-{4'-[2-(4-メチルイミダゾール-1-カルボニル)-フェニルアミノ]ビフェニル-3-イルメチル}オクタノイルカルボキシル-アミド
79. 1-[4'-(2-ベンゾイルフェニルアミノ)ビフェニル-3-イル]-3-ヘプチル-1-メチル尿素
80. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-N-メチル-N-ピペリジン-1-イルベンズアミド
81. 2-[3'-(3-ヘプチル-1-メチルウレイド)ビフェニル-4-イルアミノ]-N-メチル-N-フェニル-ベンズアミド
からなる群から、単独でかまたは混合物として選択されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
以下の特徴:
- R1は式(b)の基を示し、式(b)中、R5は好ましくはヒドロキシル基、複素環式基またはNR'R"である;
- Aは、構造-CH2N(R10)-CO-または-N(R10)-CO-(D)r-の結合を示し、rは0または1である;
- R3は、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を示す;
- Xは酸素原子または基NR9を示し、式中、R9は好ましくは水素原子または1個から4個の炭素原子を含むアルキル基である、
の少なくとも1つを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項14】
生理学的に許容される支持体中に、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物を少なくとも1つ含むことを特徴とする、化粧品組成物。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の総重量に対して0.001重量%と3重量%との間であることを特徴とする、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
身体または毛髪の衛生のための、請求項14または15に記載の組成物の化粧品使用。
【請求項17】
医薬製品としての、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
皮膚脂質の代謝を調節および/または回復するための組成物の製造における、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項19】
- 分化および増殖に関連する角化障害に関連する皮膚科学的疾患、特に、一般的な挫瘡、面皰、多形、酒さ、結節型挫瘡、凝塊性挫瘡、老人性挫瘡および二次的挫瘡、例えば、日光性、薬物性または職業性の挫瘡、
- 魚鱗癬、魚鱗癬様状態、ダリエー病、手掌足底角皮症、白板症および白板症様状態、ならびに皮膚または粘膜(口腔)の苔癬、
- 炎症性免疫アレルギー構成要素を有し、細胞増殖障害を有するかまたは有さない皮膚科学的疾患、特に、皮膚、粘膜もしくは爪の乾癬、乾癬性関節炎、または皮膚アトピー、例えば、湿疹、呼吸器アトピーまたは歯肉肥厚、
- 良性であれ悪性であれ、ウイルス起源であろうとウイルス起源でなかろうと、真皮または表皮の増殖、特に、一般的な疣贅、扁平疣贅および疣贅状表皮発育異常症、口腔または開花型の乳頭腫症、Tリンパ腫、
- 紫外線光により誘導され得る増殖、特に基底細胞および脊髄細胞の上皮腫、
- 前癌皮膚病変、特に角化棘細胞腫、
- 免疫皮膚炎、特にエリテマトーデス、
- 水疱性免疫疾患、
- コラーゲン疾患、特に強皮症、
- 免疫学的構成要素を有する皮膚科学的または全身性の疾患、
- UV照射への曝露に起因する皮膚傷害、光誘導性もしくは年代的な皮膚の加齢、日光色素沈着および日光角化症、または年代的な加齢もしくは日光加齢に関連する任意の病理、特に乾燥症、
- 脂腺機能障害、特に挫瘡の高脂漏症、単純な脂漏症または脂漏性皮膚炎、
- 線維化障害または伸展線、
- 色素沈着障害、例えば、色素沈着過度、黒皮症、色素脱失症または白皮症、
- 脂質代謝疾患、例えば、肥満症、高脂血症、非インスリン依存性糖尿病またはX症候群、
- 炎症性疾患、例えば関節炎、
- 癌状態または前癌状態、
- 種々の原因の脱毛症、特に化学療法または放射線により引き起こされる脱毛症、
- 免疫系障害、例えば、喘息、I型糖尿病、多発性硬化症または免疫系の他の選択的機能不全、あるいは
- 心血管系の疾患、例えば、動脈硬化症または高血圧、
を治療するための組成物の製造における、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項20】
生理学的に許容される支持体中に、請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物を少なくとも1つ含むことを特徴とする、医薬組成物。
【請求項21】
請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の総重量に対して0.001重量%と10重量%との間であることを特徴とする、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
請求項1から13のいずれか一項に記載の化合物の濃度が、組成物の総重量に対して0.01重量%と1重量%との間であることを特徴とする、請求項20に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−509798(P2006−509798A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−558089(P2004−558089)
【出願日】平成15年12月11日(2003.12.11)
【国際出願番号】PCT/EP2003/015010
【国際公開番号】WO2004/052840
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(599045604)ガルデルマ・リサーチ・アンド・デヴェロップメント・エス・エヌ・セ (117)
【Fターム(参考)】