説明

エッチング液及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法

【課題】透明導電性酸化膜用エッチング液を提供すること。透明導電性酸化膜の種類によって適用の制限が少ないエッチング液を提供すること。透明導電性酸化膜のエッチング性能を向上するエッチング液を提供すること。透明導電性酸化膜の下部に位置した膜に対する損傷が少ないエッチング液を提供すること。透明導電性酸化膜用エッチング液を用いた液晶表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明によると、透明導電性酸化膜のパターニングに用いられるエッチング液及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法を提供される。透明導電性酸化膜用エッチング液は、硫酸2ないし15重量%、アルカリ金属硫酸水素塩0.02ないし10重量%及び超純水を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエッチング液及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法に関し、さらに詳細には、透明導電性酸化膜のパターニングに用いられるエッチング液及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)は現在最も広く使用されている平板表示装置(Flat Panel Display)のうちの一つであって、電極が形成されている2枚の基板とその間に充填されている液晶層とで構成され、電極に電圧を印加し液晶層の液晶分子を再配列させることによって透過する光量を調節する表示装置である。
【0003】
液晶表示装置のうちでも現在主に使用されている形態は、電界生成電極が2個の基板にそれぞれ具備されている形態である。この形態においては、薄膜トランジスタが形成されている基板には電界形成電極として画素電極が形成されており、また、カラーフィルターが形成されている基板には電界形成電極として共通電極が形成されている。
【0004】
このような電界形成電極は、透明な導電性物質、例えばインジウムスズオキサイド(Indium Tin Oxide;以下「ITO」と称する。)またはインジウムジンクオキサイド(Indium Zinc Oxide;以下「IZO」と称する。)等のインジウム酸化物で構成された透明導電性酸化膜をパターニングして形成することができる。
【0005】
ITOで構成された透明導電酸化膜をアニーリングしITOを結晶質にした後パターニングする場合には、塩化第二鉄、王水等の強酸を含むエッチング液を用いる。このような王水系エッチング液は下部膜を損傷させる場合がある。また、このような王水系エッチング液を用いたエッチング工程は高温で行われるので、エッチング液の蒸発量が多く、エッチング液の組成変動が甚だしいだけでなく、蒸発した有害物質が作業環境を汚染することになる。したがって、ITOを用いた透明導電性酸化膜をアニーリングしない状態で、すなわち、非晶質ITO状態でシュウ酸を含むエッチング液でパターニングし、その後アニーリングして電界形成電極を形成する。このようなシュウ酸系エッチング液は、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)等からなる下部膜を損傷しないだけでなく、低い温度で速いエッチング速度を有している。しかし、シュウ酸系エッチング液は、固体状態のシュウ酸を水に溶解して製造する。このとき、シュウ酸は水に対する溶解度が低いため容易に析出する。したがって、シュウ酸が配管、ノズル、バルブ、ポンプなどに固着し、設備の寿命を短縮し、設備の誤作動を誘発してしまう。
【0006】
また、IZOで構成された透明導電性酸化膜をパターニングし画素電極を形成する場合には、従来、王水系エッチング液、塩化鉄系エッチング液またはシュウ酸系エッチング液を用いていた。しかし、王水系エッチング液の場合、上述したように下部膜を損傷してしまうことになり、また、エッチング液の組成変動が甚だしく、作業環境を汚染させてしまう。また、塩化鉄系エッチング液の場合においても、塩酸が主体であるエッチング液であることから成分の変動が王水系と同様に現われる。また、シュウ酸で構成されたエッチング液は、エッチングが容易であっても低温で溶解度が低く析出物が生じてしまう。
【特許文献1】米国公開特許6、632、115
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は透明導電性酸化膜用エッチング液を提供することにある。
【0008】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は透明導電性酸化膜の種類によって適用の制限が少ないエッチング液を提供することにある。
【0009】
本発明が解決しようとするまた他の技術的課題は透明導電性酸化膜のエッチング性能を向上するエッチング液を提供することにある。
【0010】
本発明が解決しようとするまた他の技術的課題は透明導電性酸化膜下部に位置した膜に対する損傷が少ないエッチング液を提供することにある。
【0011】
本発明が解決しようとするまた他の技術的課題は透明導電性酸化膜用エッチング液を用いた液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記技術的課題を達成するための本発明の一実施形態による透明導電性酸化膜用エッチング液は、硫酸2ないし15重量%、アルカリ金属硫酸水素塩0.02ないし10重量%及び超純水を含む。
【0013】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の他の実施形態による透明導電性酸化膜用エッチング液は、硫酸2ないし15重量%、アルカリ金属硫酸水素塩0.02ないし10重量%、補助酸化剤0.02ないし10重量%、補助抑制剤0.01ないし5重量%及び超純水を含む。
【0014】
前記また他の技術的課題を達成するための本発明の一実施形態による液晶表示装置の製造方法は、透明導電性酸化膜が形成された絶縁基板を提供すること及び前記透明導電性酸化膜を前記したような透明導電性酸化膜用エッチング液でエッチングしてパターニングすることを含む。
【0015】
その他実施形態の具体的な事項は詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0016】
上述したように、本発明の一実施形態によるエッチング液を用いてインジウム酸化物で形成した透明導電性酸化膜をパターニングして液晶表示装置を製造する場合、インジウム酸化物が結晶質または非晶質ITOであるのか、結晶質または非晶質IZOであるのかに関係なく、一つのエッチング液でパターニングすることができる。また、本発明の一実施形態によると、透明導電性酸化膜に対する優れたエッチング率を有しながらも下部膜に対する損傷が少なく、液晶表示装置の生産効率を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
明細書全体に亘って同一参照符号は同一構成要素を指称する。
【0018】
以下、本発明の一実施形態による透明導電性酸化膜用エッチング液について説明する。
【0019】
本発明の一実施形態による透明導電性酸化膜用エッチング液(以下「エッチング液」と称する。)は、硫酸、アルカリ金属硫酸水素塩及び水を含む。
【0020】
硫酸(HSO)は水溶液のうちで強酸性を示す物質であって、透明導電性酸化膜をエッチングする主酸化剤としての役割をする。この時、透明導電性酸化膜はインジウム酸化物で構成された膜であって、例えばITOまたはIZOで構成される。ITO膜はアニーリング処理されて結晶質構造を有する場合もあり、アニーリング処理を経ない場合は非晶質構造を有する場合もある。硫酸は通常公知である方法によって製造可能であって、例えば半導体工程用純度を有するものを用いるようにすればよい。このような硫酸は、エッチング液全体の中で約2ないし15重量%含まれるようにすればよい。硫酸は水溶液のうちで強酸性を示すので、被エッチング膜の種類、すなわちITOであるのかIZOであるのか、ITOが結晶質構造であるのか非晶質構造であるのか等に対して影響を大きく受けることなく、被エッチング膜に対して優れたエッチング率を有する。
【0021】
アルカリ金属硫酸水素塩は、エッチング液が透明導電性酸化膜に対して優れたエッチング率を有しながら同時に透明導電性酸化膜下部に位置した膜(以下「下部膜」と称する。)、例えば金属膜に対する損傷を抑制する役割をする。このようなアルカリ金属硫酸水素塩として、例えば硫酸水素カリウム(KHSO)を用いることができ、このようなアルカリ金属硫酸水素塩はエッチング液中に約0.02ないし10重量%含まれるようにすればよい。
【0022】
また、本発明の一実施形態によるエッチング液には、硫酸の役割を補助するための酸化剤(以下「補助酸化剤」と称する。)を含むようにしてもよい。このような補助酸化剤としては、例えば燐酸(HPO)、硝酸(HNO)、酢酸(CHCOOH)、過塩素酸(HClO)と酸化水素(H)及びオキソン(oxone)(登録商標)で構成された群から少なくとも一つ選択された化合物を用いることができる。補助酸化剤は、エッチング液全体の中に0.02ないし10重量%含まれるようにすればよく、このような補助酸化剤はエッチング液中に必ず含まれなければならないものではない。
【0023】
また、本発明の一実施形態によるエッチング液には、アルカリ金属硫酸水素塩の役割、すなわち透明導電性酸化膜に対する優れたエッチング率を有しながらも下部膜に対する損傷を抑制する役割を補助するための抑制剤(inhibitor、以下「補助抑制剤」と称する。)を含むようにしてもよい。このような補助抑制剤としては、例えばアンモニウム塩、すなわちCHCOONH、NHSONH、NH、NHCOONH、NHCl、NHPO、NHOOCH、NHHCO、HNOCCHC(OH)(CONH)CHCONH、NHPF、HOC(COH)(CHCONH、NHNO、(NH、HNSONH及び(NHSOで構成された群から少なくとも一つ選択された化合物を用いることができる。補助抑制剤は、エッチング液全体の中に0.01ないし5重量%含まれるようにすればよく、このような補助抑制剤はエッチング液中に必ず含まれなければならないものではない。
【0024】
一方、本発明の一実施形態によるエッチング液は、エッチング性能を向上させるために本発明の技術分野で通常用いられる添加剤を含むようにしてもよい。このような添加剤としては、例えば界面活性剤、金属イオン封鎖剤及び腐蝕防止剤などがあるが、これらに限定されるわけではない。界面活性剤は、表面張力を低下させエッチングの均一性を増加させるために用いられる。界面活性剤としては、陰イオン性、陽イオン性、両側イオン性または非イオン性界面活性剤などを用いることができ、例えばふっ素系界面活性剤を用いることができる。金属イオン封鎖剤は、エッチング液中の金属イオンの沈殿を防止するたに用いられ、例えばポリカルボン酸(polycarboxylicacid)の誘導体、アミノ酢酸(aminoaceticacid)の誘導体、ニトリロ三酢酸(nitrilotriaceticacid)の誘導体等を用いることができる。また、腐蝕防止剤は、金属等で構成された下部膜の腐蝕を防止するために用いられ、例えばクロム酸塩、燐酸塩、珪酸塩等を用いることができる。このとき、添加剤は、エッチング液総重量に対して例えば0.0001重量%ないし0.01重量%添加するようにしてもよい。以上説明した添加物以外にも、本発明の一実施形態によるエッチング液のエッチング性能を向上させるために本発明の技術分野において自明で公知である種々の添加剤を選択して用いることができる。
【0025】
本発明の一実施形態によるエッチング液においては、エッチング液に含まれる前記物質、すなわち硫酸、アルカリ金属硫酸水素塩、補助酸化剤、補助抑制剤及び/または添加剤を水に混合して総重量が100重量%のエッチング液を形成する。この時、用いられる水は、特に限定されるわけではないが、例えば超純水を用いることができる。このような超純水として、特に限定されるわけではないが、抵抗率値、すなわち、水中からイオンが除去された程度が18MΩ/cm以上である超純水を用いるようにしてもよい。
【0026】
このようなエッチング液は、例えば超純水等の水に硫酸、アルカリ金属硫酸水素塩、補助酸化剤、補助抑制剤及び/または添加剤等を混合する方法で製造することができ、また、このような物質の水溶液をそれぞれあらかじめ製造し次にこれらを混合して製造することもでき、その製造方法は特に限定されない。また、混合順序に対しても特に限定されない。
【0027】
以下、上述したような本発明の一実施形態によるエッチング液を用いて液晶表示装置を製造する方法に対して説明する。
【0028】
まず図1及び2を参照して、本発明の一実施形態によって製造された液晶表示装置について説明する。図1は本発明の一実施形態によって製造された液晶表示装置のレイアウト図であって、図2は図1のIIa―IIa’線及びIIb―IIb’線に沿った断面図である。
【0029】
液晶表示装置は、第1基板110、第1基板110と対向する第2基板210、及び第1基板110と第2基板210との間に注入され基板110、210に対して垂直に配向されている液晶分子を含む液晶層3で構成される。
【0030】
ガラス等の透明な絶縁物質からなる第1基板110上には、結晶質または非晶質のITO、または結晶質または非晶質のIZO等の透明導電性酸化物で形成され切開部191、192、193を有している電界形成電極である画素電極190が形成されている。各画素電極190は、薄膜トランジスタに接続されて画像信号電圧の印加を受ける。このとき、薄膜トランジスタは、走査信号を伝達するゲート線121と画像信号を伝達するデータ線171とにそれぞれ接続され走査信号によって画素電極190をオン(on)またはオフ(off)する。また、第1基板110の下面には下部偏光板(図示せず)が貼り付けられている。ここで、反射型液晶表示装置である場合は、画素電極190が透明な物質から構成されないこともあり、この場合には下部偏光板は不要となる。
【0031】
また、ガラス等の透明な絶縁物質からなる第2基板210の下面には、光漏れを防止するためのブラックマトリックス220、赤、緑、青のカラーフィルター230及び結晶質または非晶質のITOまたは結晶質または非晶質のIZO等の透明導電性酸化物で形成されている電界形成電極である共通電極270が形成されている。ここで、共通電極270には切開部271、272、273が形成されている。ブラックマトリックス220は、画素領域の周りだけでなく共通電極270の切開部271、272、273と重なる部分にも形成するようにしてもよい。これは切開部271、272、273によって発生する光漏れを防止するためである。
【0032】
本発明の一実施形態によって製造された液晶表示装置についてさらに詳細に説明する。第1基板110上に形成されたゲート配線は、横方向に延びているゲート線121、ゲート線121終端に接続され外部からのゲート信号の印加を受けてゲート線121に伝達するゲートパッド125、ゲート線121に接続され突起状に形成された薄膜トランジスタのゲート電極123を含む。また、ゲート線121と平行に形成されている蓄積電極線131及び蓄積電極線131と接続されており、横方向の蓄積電極133cにより相互に接続されている2個の蓄積電極133a、133bを含む。このような蓄積電極線131及び蓄積電極133a、133b、133cの形状及び配置等は多様な形態に変形することができ、画素電極190とゲート線121との重なりにより発生する蓄積容量が十分な場合は形成されないこともある。
【0033】
このようなゲート配線は、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金等アルミニウム系列金属等で構成された導電膜の単一膜構造または前記した導電膜上に他の物質、特にITOまたはIZOとの物理的、化学的、電気的コンタクト特性が良いクロム(Cr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金等で構成された他の導電膜を含む多層膜構造(図示せず)を有することができる。
【0034】
基板110、ゲート配線の上には窒化シリコン(SiNx)等で構成されたゲート絶縁膜140が形成されている。
【0035】
ゲート絶縁膜140の上にはデータ配線が形成されている。データ配線は、縦方向に形成されゲート線121と交差して画素を定義するデータ線171、データ線171の分枝であるソース電極173、ソース電極173に隣接して形成されたドレイン電極175、及びデータ線171の一端のデータパッド179を含む。また、ゲート絶縁膜140上にはゲート線121と重なるブリッジ部金属要素172が形成されている。データ線171、ソース電極173、ドレイン電極175及びデータパッド179もゲート配線と同様にアルミニウム(Al)やアルミニウム合金等アルミニウム系列金属等で構成された導電膜の単一膜構造または前記した導電膜上に他の物質、特にITOまたはIZOとの物理的、化学的、電気的コンタクト特性が良いクロム(Cr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金等で構成された他の導電膜を含む多層膜構造(図示せず)を有することができる。
【0036】
ソース電極173とドレイン電極175との下部には薄膜トランジスタのチャネル部として機能する半導体層151が形成されており、データ線171の下には、チャネル部半導体層151を縦に長く接続しているデータ線部半導体層153が形成されている。また、半導体層151、153上には、ソース及びドレイン電極173、175とチャネル部半導体層151との間のコンタクト抵抗を減少させるためのシリサイドまたはn型不純物が高農度でドーピングされたn+水素化非晶質シリコン等の物質からなるオーミックコンタクト層161が形成されている。符号162はデータパッド部オーミックコンタクト層である。
【0037】
データ線171などの上には窒化シリコン等の無機絶縁物や樹脂などの有機絶縁物で構成された保護膜180が形成されている。保護膜180にはドレイン電極175を露出させるコンタクトホール181が形成されている。
【0038】
保護膜180上には切開部191、192、193を有する電界形成電極である画素電極190が形成されている。画素電極190は、結晶質または非晶質のITOまたは結晶質または非晶質のIZO等と同じ透明導電性酸化物を用いて形成する。画素電極190に形成されている切開部191、192、193は、画素電極190を上下に半分にする位置に横方向に形成されている横切開部192と、半分にされた画素電極190の上下部分にそれぞれ斜線方向に形成されている斜線開口部191、193とを含む。上下の斜線開口部191、193は相互に垂直となっている。これは、フリンジフィールドの方向を4方向に均等に分散させるためである。
【0039】
また、保護膜180の上にはゲート線121を渡り蓄積電極133aと蓄積電極線131とを接続する蓄積配線接続ブリッジ91が形成されている。蓄積配線接続ブリッジ91は、保護膜180とゲート絶縁膜140とにかけて形成されているコンタクトホール183、184を介して蓄積電極133a及び蓄積電極線131に接続している。蓄積配線接続ブリッジ91は、ブリッジ部金属要素172と重なっている。蓄積配線接続ブリッジ91は第1基板110上の蓄積配線全体を電気的に接続する役割をしている。このような蓄積配線は、必要な場合、ゲート線121やデータ線171の欠陥を修復することに用いることができる。ブリッジ部金属要素172は、このような修復のためにレーザーを照射する時、ゲート線121と蓄積配線接続ブリッジ91との電気的接続を補助するために形成される。
【0040】
保護膜180上には補助ゲートパッド95と補助データパッド97とが形成されている。補助ゲートパッド95は、保護膜180とゲート絶縁膜140とにかけて形成されているコンタクトホール182を介してゲートパッド125に接続されている。補助データパッド97は、保護膜180に形成されているコンタクトホール183を介してデータパッド179に接続されている。
【0041】
第2基板210には光が漏れるのを防止するためのブラックマトリックス220が形成されている。ブラックマトリックス220の上には赤、緑、青色のカラーフィルター230が形成されている。カラーフィルター230の上にはカラーフィルター230により形成された段差を平坦化するためのオーバーコート層250が形成されている。このようなオーバーコート層250上には切開部271、272、273を有する電界形成電極である共通電極270が形成されている。共通電極270は、結晶質または非晶質のITOまたは結晶質または非晶質のIZO等の透明な導電物質で形成する。
【0042】
共通電極270の切開部271、272、273は、画素電極190の斜線開口部191、193を真ん中に挟み、これと並んでいる斜線部と画素電極190の辺と重なっている屈折部とを含んでいる。屈折部は縦方向屈折部と横方向屈折部とに分類される。
【0043】
以上のような構造の薄膜トランジスタ基板とカラーフィルター基板とが貼り合わされた間に垂直配向した液晶分子を含む液晶層3が形成され液晶表示装置が完成する。薄膜トランジスタ基板とカラーフィルター基板とが貼り合わされた時、画素電極190の切開部191、192、193と共通電極270の切開部271、272、273とは画素領域を複数の小ドメインに分割する。
【0044】
続いて、本発明の一実施形態によるエッチング液を用いて液晶表示装置を製造する方法について説明する。
【0045】
まず、図3ないし図7を参照して薄膜トランジスタ基板の製造方法について説明する。図3は、本発明の一実施形態によって製造される液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板のレイアウト図である。図4及び図5は、図3のIVa―IVa’線及びIVb―IVb’線に沿った断面図である。図6は、図5の次の段階での薄膜トランジスタ基板のレイアウト図である。図7は、図6のVIIa―VIIa’線及びVIIb―VIIb’線に沿った断面図である。
【0046】
図3及び図4に示したように、第1基板110上にアルミニウム(Al)やアルミニウム合金等アルミニウム系列金属等で構成された導電膜の単一膜構造または前記した導電膜上に他の物質、特にITOまたはIZOとの物理的、化学的、電気的コンタクト特性が良いクロム(Cr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金等で構成された他の導電膜を含む多層膜構造(図示せず)を有するゲート配線層を形成する。続いて、パターニングして横方向に延びているゲート線121、ゲート電極123、ゲートパッド125及びゲート線121と平行に形成されている蓄積電極線131、蓄積電極線131と接続しており、横方向蓄積電極133cによって相互に接続されている2個の蓄積電極133a、及び133bで構成されるゲート配線を形成する。
【0047】
次に、窒化シリコンで構成されたゲート絶縁膜140、真性非晶質シリコン層及びドーピングされた非晶質シリコン層を例えば化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition;CVD)を用いて連続的に積層する。続いて、真性非晶質シリコン層とドーピングされた非晶質シリコン層とを共にフォトエッチングしゲート電極123上のゲート絶縁膜140上にチャネル部半導体層151を形成して、このようなチャネル部半導体層151を縦に長く接続しているデータ線部半導体層153を形成し、半導体層151、153上にはソース及びドレイン電極173、175とチャネル部半導体層151との間のコンタクト抵抗を減少させるためのオーミックコンタクト層161を形成する。この時、データパッド部オーミックコンタクト層162も同時に形成される。
【0048】
続いて、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金等アルミニウム系列金属等で構成された導電膜の単一膜構造または前記した導電膜上に他の物質、特にITOまたはIZOとの物理的、化学的、電気的コンタクト特性が良いクロム(Cr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金等で構成された他の導電膜を含む多層膜構造(図示せず)を有するデータ配線層を形成する。次に、データ配線層をフォトエッチングしてゲート線121と交差するデータ線171、データ線171と接続されてゲート電極123上部まで延長されているソース電極173、データ線171が一端側に接続されているデータパッド179、及びソース電極173と分離されていてゲート電極123を中心にしてソース電極173と向き合うドレイン電極175を含むデータ配線とゲート線121と重なるブリッジ部金属要素172を形成する。
【0049】
次に、データ配線171、173、175、179で遮らないオーミックコンタクト層をエッチングしてゲート電極123を中心にして両側に分離させる一方、両側のオーミックコンタクト層163、165間の半導体層151を露出させる。続いて、露出した半導体層151の表面を安定化させるために酸素プラズマを施すようにしてもよい。
【0050】
続いて、窒化シリコン等の無機絶縁膜を蒸着したり、アクリル系物質等の有機絶縁膜を塗布したりして保護膜180を形成する。次に、フォトエッチング工程によってゲート絶縁膜140と共に保護膜180をパターニングして、ゲートパッド125、ドレイン電極175及びデータパッド179を露出するコンタクトホール181、182、183を形成する。ここで、コンタクトホール181、182、183は角を有する形状または円形の形状で形成することができ、ゲートパッド及びデータパッド125、179を露出するコンタクトホールの面積は2mm×60μmを越えず、例えば0.5mm×15μm以上であるようにすればよい。一方、蓄積配線接続ブリッジ91が蓄積電極線131と蓄積電極133a、133b、133cとを接続するためのコンタクトホール184、185もこの段階で形成する。
【0051】
続いて、図5に示したように、ITOまたはIZO等のインジウム酸化物で構成された透明導電性酸化膜185を形成する。例えばスパッタリング方法でITOで構成された透明導電性酸化膜185を形成する場合、このようなスパッタリングは約150℃以下、例えば室温で行うことができる。このような温度は、ITOを含む導電性酸化物が結晶化しない温度、すなわち非晶質状で形成され得る温度である。前記のような条件で透明導電性酸化膜185を形成する場合、非晶質ITOが形成される。透明導電性酸化膜185を形成する前に窒素雰囲気下で予熱(pre―heating)処理を行ってもよい。これはコンタクトホール181、182、183を介して露出している金属膜の上部に金属酸化膜が形成されることを防止するためである。次に、透明導電性酸化膜185上に感光膜を積層し、これを目的する形状にパターニングして感光膜パターン200を形成する。
【0052】
続いて、図6及び図7に示したように透明導電性酸化膜185上の感光膜パターン200をエッチングマスクとして、第1コンタクトホール181を介してドレイン電極175と接続される切開部191、192、193を有する画素電極190と、第2及び第3コンタクトホール182、183を介してゲートパッド125及びデータパッド179とそれぞれ接続する補助ゲートパッド95及び補助データパッド97とを形成する。一方、蓄積配線接続ブリッジ91もこの段階で共に形成する。
【0053】
前記したような透明導電性酸化膜185のパターニングには、主酸化剤として硫酸2ないし15重量%、透明導電性酸化膜に対するエッチング率を良く維持しながらも下部膜、すなわち蓄積配線、ドレイン電極、ゲートパッド及びデータパッド等の損傷を抑制するアルカリ金属硫酸水素塩0.02ないし10重量%、硫酸の役割を補助する補助酸化剤0.02ないし10重量%、アルカリ金属硫酸水素塩の役割を補助する補助抑制剤0.01ないし5重量%、及び超純水を含むエッチング液を用いることができる。このとき、アルカリ金属硫酸水素塩として、例えば硫酸水素カリウムを用いることができる。補助酸化剤としては、例えば燐酸、硝酸、酢酸、過塩素酸、過酸化水素及びオキソン(登録商標)で構成された群から少なくとも一つ選択された化合物を用いることができる。補助抑制剤としては、例えばアンモニウム塩、すなわちCHCOONH、NHSONH、NH、NHCOONH、NHCl、NHPO、NHOOCH、NHHCO、HNOCCHC(OH)(CONH)CHCONH、NHPF、HOC(COH)(CHCONH、NHNO、(NH、HNSONH及び(NHSOで構成された群から少なくとも一つ選択された化合物を用いることができる。また、超純水としては、抵抗率値が18MΩ/cm以上であるものを用いることができる。このようなエッチング液においては、補助酸化剤及び補助抑制剤を省略してもよく、エッチング性能を向上させるためのその他添加剤をさらに含むようにしてもよい。
【0054】
前記したようなエッチング液を用いて透明導電性酸化膜185をパターニングするためのエッチング工程は、感光膜パターン200が形成されている透明導電性酸化膜185表面に、例えばエッチング液を噴射する噴射方式で行うようにしてもよい。この時の温度は約30ないし50℃に維持するようにすればよい。エッチング時間は、例えば透明導電性酸化膜185がエッチング液に露出する時間をエンドポイントディテクター(End Point Detector;EPD)により検出した後に、その時間の約半分の時間がさらに経過する時までとすればよい。このようなエッチング時間は、例えば約20ないし100秒、好ましくは約60秒ないし100秒である。
【0055】
以下、図8ないし図12を参照してカラーフィルター基板の製造方法について説明する。図8は、本発明の一実施形態によって製造される液晶表示装置のカラーフィルター基板のレイアウト図である。図9及び図10は、図8のIX―IX’に沿った断面図である。図11は、図8の次の段階でのカラーフィルター基板のレイアウト図である。図12は、図11のXII―XII’に沿った断面図である。
【0056】
図8及び図9に示したように、絶縁基板210に映像が表示される前記光透過領域及び光を遮断する遮光領域を定義した後、例えばスリットコーティング(slit coating)工程またはスピンコーティング(spin coating)工程を適用してブラック感光物質からなるブラック感光層を塗布する。ここで、ブラック感光層は、露光された部分が現像により除去されるポジティブ感光物質(positive photoresist)または露光された部分が残留するネガティブ感光物質(negative photoresist)を含む。続いてマスクを用いて前記塗布されたブラック感光層を紫外線(UltraViolet;UV)に露光する。この時、紫外線が照射された部分のブラック感光物質の分子結合が切れ、光透過領域内のブラック感光物質の分子量が減少する。紫外線が透過されない部分である遮光領域内のブラック感光物質は分子状態を維持する。続いてブラック感光層を現像する。現像により分子量が減少したブラック感光層は除去され遮光領域内にだけ存在するブラックマトリックス220が形成される。
【0057】
続いてブラックマトリックス220が形成された絶縁基板210上にカラーフィルター230を形成する。前記カラーフィルター230は特定波長の光のみを選択的に透過させる。例えば顔料(pigment)を含む感光物質を塗布した後に露光・現像してカラーフィルター230を形成する。なお、カラーフィルター230を先に形成した後にブラックマトリックス220を形成するようにしてもよい。
【0058】
次に、カラーフィルター230が形成された絶縁基板210上に透明な有機物を塗布してオーバーコート層250を形成する。オーバーコート層250はブラックマトリックス220及びカラーフィルター230による段差を除去するのに用いられる。
【0059】
続いて、図10に示したようにオーバーコート層250の全面に透明な導電性物質、すなわちITOまたはIZO等のインジウム酸化物で構成された透明導電性酸化膜265を形成する。透明導電酸化膜265形成工程は、薄膜トランジスタ基板の製造方法におけるその形成工程と同じであるので、重複する部分についてはその説明を省略する。ITOで透明導電酸化膜265を形成する場合には、非晶質または結晶質ITOを用いることができ、例えば非晶質ITOを用いることができる。続いて、透明導電性酸化膜185上に感光膜を積層し、これを目的する形状にパターニングして感光膜パターン300を形成する。
【0060】
続いて、図11及び図12に示したように透明導電性酸化膜265上の感光膜パターン300をエッチングマスクし、切開部271、272、273を有する共通電極270を形成する。前記したような透明導電性酸化膜265のパターニングに用いられるエッチング液は、硫酸2ないし15重量%、アルカリ金属硫酸水素塩0.02ないし10重量%、補助酸化剤0.02ないし10重量%、補助抑制剤0.01ないし5重量%及び超純水を含むものを用いればよく、薄膜トランジスタ基板の画素電極形成時に用いたエッチング液と同じであるので重複する説明については省略する。前記したようなエッチング液を用いて透明導電性酸化膜265をパターニングするためのエッチング工程は、感光膜パターン300が形成されている透明導電性酸化膜265表面に、例えばエッチング液を噴射する噴射方式で行われることができる。この時の温度は約30ないし50℃に維持すればよい。エッチング時間は、例えば約20ないし100秒、好ましくは60秒ないし100秒である。
【0061】
続いて、図1及び図2に示したように薄膜トランジスタ基板とカラーフィルター基板とを貼り合わせた後、それらの間に液晶3を注入したり、薄膜トランジスタ基板またはカラーフィルター基板中いずれか一つの基板に液晶3を滴下した後、薄膜トランジスタ基板とカラーフィルター基板とを貼り合わせたりすることによって液晶表示装置が完成する。
【0062】
以上では電界形成電極に切開部を含む垂直配向(Vertical Alignment;VA)モードの液晶表示装置を例示してその製造方法を説明したが、これに限定されるわけではなく、透明導電性酸化物、すなわちインジウム酸化物で構成された透明導電性酸化膜をパターニングして形成される多様なモードの液晶表示装置の製造方法に適用することができる。
【0063】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、以下の実施例は本発明を例示するために用いられるに過ぎず、本発明が以下の実施例に限定されるわけではないことが理解されなければならない。
【0064】
まず、本発明の一実施形態によるエッチング液のインジウム酸化物に対するエッチング率を測定するために次のような実験を行った。
【0065】
実施例1
半導体製造用グレードの硫酸(HSO)8重量%、硫酸水素カリウム(KHSO)5重量%、過塩素酸(HClO)5重量%を混合して、添加剤(FT―248、バイエル社製)を25ppm添加した後、全体重量が100重量%になるように超純水を添加してエッチング液を製造する。IZOが110nm厚さで形成されており、その上に所定の感光膜パターンが形成された絶縁基板上にこのエッチング液を噴射方式で噴射してIZO膜をパターニングする。この時、エッチング工程は40℃で20秒間行う。その結果は以下の表1に記載したとおりである。
【0066】
実施例2
非晶質ITOが55nm厚さで形成されており、その上に所定の感光膜パターンが形成された絶縁基板上にエッチング液を噴射すること以外は実施例1と同様である条件でパターニングを行う。その結果は以下の表1に記載したとおりである。
【0067】
比較例1
シュウ酸5重量%及び超純水95重量%を混合してエッチング液を製造する。IZOが110nm厚さで形成されており、その上に所定の感光膜パターンが形成された絶縁基板上にこのエッチング液を噴射方式で噴射してIZO膜をパターニングする。この時、エッチング工程は40℃で20秒間行う。その結果は以下の下記表1に記載したとおりである。
比較例2
【0068】
非晶質ITOが55nm厚さで形成されて、その上に所定の感光膜パターンが形成された絶縁基板上にエッチング液を噴射すること以外は比較例1と同様である条件でパターニングを行う。その結果は以下の表1に記載したとおりである。
比較例3
【0069】
半導体製造用グレードである硫酸(HSO)8重量%、硝酸(HNO)7重量%、酢酸アンモニウム(CHCOONH)1重量%を混合して、添加剤(FT―248、バイエル社製)を25ppm添加した後、全体重量が100重量%になるように超純水を添加してエッチング液を製造する。非晶質ITOが55nm形成されており、その上に所定の感光膜パターンが形成された絶縁基板上にこのエッチング液を噴射方式で噴射してITO膜をパターニングする。この時、エッチング工程は40℃で20秒間行う。その結果は以下の表1に記載したとおりである。
【表1】

【0070】
表1に記載されているように、本発明の一実施形態によるエッチング液を用いてIZO膜をパターニングする実施例1のエッチング比率と、シュウ酸を含むエッチング液を用いてIZO膜をパターニングする比較例1のエッチング率とを比較してみれば、実施例1が比較例1に比べてエッチング率が約71%向上していることが分かる。また、本発明の一実施形態によるエッチング液を用いて非晶質ITO膜をパターニングする実施例2と、シュウ酸を含むエッチング液を用いて非晶質ITO膜をパターニングする比較例2とを比較してみれば、実施例2が比較例2に比べてエッチング率が約55%向上していることが分かる。また、アルカリ金属硫酸水素塩を含まないエッチング液を用いて非晶質ITOをパターニングする比較例3を実施例2と比較して見ると、実施例2のエッチング率が比較例3に比べて約72%向上していることが分かる。
【0071】
続けて、本発明の一実施形態によるエッチング液の金属膜に対する損傷の程度を確認するために次のような実験を行った。
【0072】
実施例3
アルミニウム(Al)が0.2μm厚さで形成されている絶縁基板を実施例1と同じエッチング液にディッピング(dipping)してアルミニウム膜の損傷程度を観察する。この時、エッチング液の温度は約40℃である。その結果は図13に図示したとおりである。
【0073】
比較例4
アルミニウムが0.2μm厚さで形成されている絶縁基板を比較例1と同じエッチング液にディッピングしてアルミニウム膜の損傷程度を観察する。この時、エッチング液の温度は約40℃である。その結果は図13に図示したとおりである。
【0074】
比較例5
アルミニウムが0.2μm厚さで形成されている絶縁基板を比較例3と同じエッチング液にディッピングしてアルミニウム膜の損傷程度を観察する。この時、エッチング液の温度は約40℃である。その結果は図13に図示したとおりである。
【0075】
図13に図示されているように、実施例3、比較例4及び5のいずれの場合においても、最初の10分まではアルミニウム膜がほとんどエッチングされなかったが、10分経過後は時間が経過すればするほどアルミニウム膜のエッチング程度が大きくなっている。そのエッチング程度は、比較例5の場合が最も大きく、実施例3の場合が最も小さいことが分かる。
【0076】
したがって、この結果から本発明の一実施形態によるエッチング液は金属膜に対する損傷が少ないことが分かる。
【0077】
前記したような実施例を介して、本発明の一実施形態によるエッチング液はインジウム酸化物で構成された透明導電酸化膜に対して優れたエッチング率を有しながらも、透明導電性酸化膜の下部に位置する金属膜に対する損傷程度が少なく、透明導電性酸化膜を目的形状にパターニングするのにおいて非常に効果的なことがわかる。
【0078】
以上添付した図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須な特徴を変更せずに本発明を他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。それゆえ、上述した実施形態はすべての面で例示的であり限定的でないことを理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明はエッチング液、これを用いた液晶表示装置の製造方法に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の一実施形態によって製造された液晶表示装置のレイアウト図である。
【図2】図1のIIa―IIa’線及びIIb―IIb’線に沿った断面図である。
【図3】本発明の一実施形態によって製造される液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板のレイアウト図である。
【図4】図3のIVa―IVa’線及びIVb―IVb’線に沿った断面図である。
【図5】図3のIVa―IVa’線及びIVb―IVb’線に沿った断面図である。
【図6】図5の次の段階での薄膜トランジスタ基板のレイアウト図である。
【図7】図6のVIIa―VIIa’線及びVIIb―VIIb’線に沿った断面図である。
【図8】本発明の一実施形態によって製造される液晶表示装置のカラーフィルター基板のレイアウト図である。
【図9】図8のIX―IX’に沿った断面図である。
【図10】図8のIX―IX’に沿った断面図である。
【図11】図8の次の段階でのカラーフィルター基板のレイアウト図である。
【図12】図11のXII―XII’に沿った断面図である。
【図13】本発明の一実施形態によるエッチング液の金属膜に対する損傷の程度を実験した結果を示したグラフである。
【符号の説明】
【0081】
3:液晶層
110、210:第1及び第2基板
190:画素電極
270:共通電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硫酸2ないし15重量%と、
アルカリ金属硫酸水素塩0.02ないし10重量%と、
超純水とを含むことを特徴とする透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項2】
前記アルカリ金属硫酸水素塩はKHSOを含むことを特徴とする請求項1に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項3】
補助酸化剤0.02ないし10重量%をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項4】
前記補助酸化剤は、HPO、HNO、CHCOOH、HClO、H及びオキソン(登録商標)で構成された群から少なくとも一つ選択されることを特徴とする請求項3に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項5】
補助抑制剤0.01ないし5重量%をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項6】
前記補助抑制剤は、CHCOONH、NHSONH、NH、NHCOONH、NHCl、NHPO、NHOOCH、NHHCO、HNOCCHC(OH)(CONH)CHCONH、NHPF、HOC(COH)(CHCONH、NHNO、(NH、HNSONH及び(NHSOで構成された群から少なくとも一つ選択されることを特徴とする請求項5に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項7】
前記透明導電性酸化膜は、インジウムスズオキサイドまたはインジウムジンクオキサイドであることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項8】
前記インジウムスズオキサイドは非晶質インジウムスズオキサイドであることを特徴とする請求項7に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項9】
硫酸2ないし15重量%と、
アルカリ金属硫酸水素塩0.02ないし10重量%と、
補助酸化剤0.02ないし10重量%と、
補助抑制剤0.01ないし5重量%と、
超純水を含むことを特徴とする透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項10】
前記アルカリ金属硫酸水素塩はKHSOを含むことを特徴とする請求項9に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項11】
前記補助酸化剤は、HPO、HNO、CHCOOH、HClO、H及びオキソン(登録商標)で構成された群から少なくとも一つ選択されることを特徴とする請求項9に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項12】
前記抑制剤は、CHCOONH、NHSONH、NH、NHCOONH、NHCl、NHPO、NHOOCH、NHHCO、HNOCCHC(OH)(CONH)CHCONH、NHPF、HOC(COH)(CHCONH、NHNO、(NH、HNSONH及び(NHSOで構成された群から少なくとも一つ選択されることを特徴とする請求項9に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項13】
前記透明導電性酸化膜は、インジウムスズオキサイドまたはインジウムジンクオキサイドであることを特徴とする請求項9に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項14】
前記インジウムスズオキサイドは非晶質インジウムスズオキサイドであることを特徴とする請求項13に記載の透明導電性酸化膜用エッチング液。
【請求項15】
透明導電性酸化膜が形成された絶縁基板を提供し、
前記透明導電性酸化膜を請求項1ないし請求項14のうちいずれか一つに記載の透明導電性酸化膜用エッチング液でエッチングしてパターニングすることを含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記エッチングは30ないし50℃で行われることを特徴とする請求項15に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記エッチングは20ないし100秒間行われることを特徴とする請求項15に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記透明導電性酸化膜は、インジウムスズオキサイドまたはインジウムジンクオキサイドであることを特徴とする請求項15に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記インジウムスズオキサイドは非晶質インジウムスズオキサイドであることを特徴とする請求項18に記載の液晶表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−27708(P2007−27708A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−175729(P2006−175729)
【出願日】平成18年6月26日(2006.6.26)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】