説明

ステレオ映像表示装置

【課題】見る方向により別々に映像を表示可能なステレオ表示器を用いて、映像再生時に異なる字幕あるいは音声を視聴者に提供可能なステレオ表示装置を提供する。
【解決手段】見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器と、表示される映像毎に異なる字幕モードを設定する字幕モード設定手段と、字幕モードに基づいて映像毎に異なる字幕を付加する字幕付加手段と、表示される映像毎に異なる音声モードを設定する音声モード設定手段と、音声モードに基づいて映像毎に異なる音声を付加する音声付加手段と、を備えることを特徴とするステレオ映像表示装置として提供可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器を有するステレオ映像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
DVD(Digital Versatile Disk:デジタル多用途ディスク)等の映像表示装置は広く普及し、家庭内だけではなく車両にも搭載され、ビデオコンテンツを手軽に楽しむことができる。この再生装置では、再生時の字幕あるいは音声を選択することも可能であり、ユーザの設定に従い固定のモードで提供される仕組みとなっている。
【0003】
近年、左右等の見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器が普及しつつある。この表示器では、見る方向を調節することにより、例えば車両の運転席と助手席というように、異なる方向から同一あるいは異なるビデオコンテンツを楽しむことができる(非特許文献1参照)。
【0004】
また、左右いずれの方向からも表示器の視覚性および操作性を向上させることが可能なナビゲーション装置が考案されている(特許文献1参照)。
【0005】
また、2画面以上の表示装置に情報を表示させる場合に、画面毎に文字の出力方法を変えることを可能とした画面表示装置が考案されている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−121160号公報
【特許文献2】特開平02−297587号公報
【非特許文献1】ASCII24 ニュース/トピックス,2005年4月20日「『Display 2005レポート Vol.3』運転席と助手席で異なる映像を全画面表示!! 2画面表示ディスプレイを参考出展」平成17年4月24日検索インターネット<URL:http://ascii24.com/news/i/topi/article/2005/04/20/655512-000.html?geta>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
非特許文献1のような複数の表示画面を有する表示器においては、映画等における字幕・音声の設定を独立して行なうことが可能な構成とはなっていない。例えば、ビデオコンテンツを親子が視聴する場合において、英語の分からない子供は日本語吹き替えモードの設定で視聴することを望み、実際の俳優の発声・台詞回し等を体感したい親は日本語字幕の英語音声で視聴することを望むが、結局は子供の希望が優先されてしまう。
【0008】
特許文献1の例は、視覚性および操作性は向上するが、同時に二つの画面が表示されることには言及していない。
【0009】
特許文献2の例は、画面あるいは文字毎にブランク出力の有無を選択する必要があり、一般のユーザには設定しづらいという問題がある。
【0010】
上記問題を背景として、本発明の課題は、表示器の見る方向により別々に映像を表示可能なステレオ表示器を用いて、映像再生時に映像毎に異なる字幕あるいは音声を視聴者に提供可能なステレオ映像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0011】
上記課題を解決するためのステレオ映像表示装置は、見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器と、表示される映像毎に異なる字幕モードを設定する字幕モード設定手段と、字幕モードに基づいて映像毎に異なる字幕を付加する字幕付加手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
上記構成によって、例えば親子が映画を視聴する場合、字幕の設定を独立して行なうことが可能となり、英語の分からない子供は日本語字幕の設定で視聴することができ、実際の俳優の発声・台詞回し等を体感したい親は字幕なしの設定で視聴することができる。そして、どちらかの希望を優先する必要もなく、双方が映画を楽しむことができる。
【0013】
また、上記課題を解決するためのステレオ映像表示装置は、見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器と、表示される映像毎に異なる音声モードを設定する音声モード設定手段と、音声モードに基づいて映像毎に異なる音声を付加する音声付加手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
上記構成によって、例えば親子が映画を視聴する場合、音声の設定を独立して行なうことが可能となり、英語の分からない子供は日本語音声の設定で視聴することができ、実際の俳優の発声・台詞回し等を体感したい親は英語音声の設定で視聴することができる。そして、どちらかの希望を優先する必要もなく、双方が映画を楽しむことができる。
【0015】
また、上記課題を解決するためのステレオ映像表示装置は、見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器と、表示される映像毎に異なる字幕モードを設定する字幕モード設定手段と、字幕モードに基づいて映像毎に異なる字幕を付加する字幕付加手段と、表示される映像毎に異なる音声モードを設定する音声モード設定手段と、音声モードに基づいて映像毎に異なる音声を付加する音声付加手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
上記構成によって、例えば親子が映画を視聴する場合、字幕および音声の設定を独立して行なうことが可能となり、英語の分からない子供は字幕なし・日本語音声の設定で視聴することができ、実際の俳優の発声・台詞回し等を体感したい親は日本語字幕・英語音声の設定で視聴することができる。そして、どちらかの希望を優先する必要もなく、双方が映画を楽しむことができる。
【0017】
また、本発明のステレオ映像表示装置は、字幕モード設定手段による設定を記憶する字幕設定記憶手段を備え、字幕付加手段は、字幕設定記憶手段に記憶される字幕モードに基づいた字幕を付加することを特徴とする。
【0018】
上記構成によって、例えばDVD再生時のようにDVDメディアを再生するたびあるいは再生される内容毎に行っていた字幕の設定が不要となり、ユーザ操作の煩雑さを省くことが可能となる。特に運転者は運転以外の操作負荷が軽減されるため、より一層運転に集中することができる。
【0019】
また、本発明のステレオ映像表示装置は、音声モード設定手段による設定を記憶する音声設定記憶手段を備え、音声付加手段は、音声設定記憶手段に記憶される音声モードに基づいた音声を付加することを特徴とする。
【0020】
上記構成によって、例えばDVD再生時のようにDVDメディアを再生するたびあるいは再生される内容毎に行っていた音声の設定が不要となり、ユーザ操作の煩雑さを省くことが可能となる。特に運転者は運転以外の操作負荷が軽減されるため、より一層運転に集中することができる。
【0021】
また、本発明のステレオ映像表示装置は、電子地図上に車両の現在位置を表示して目的地までの経路案内を行なう経路案内手段と、経路案内における表示文字のモードを設定する表示モード設定手段と、を備え、字幕モード設定手段は表示モード設定手段によって設定された表示文字のモードを字幕モードとして設定することを特徴とする。
【0022】
電子地図上に車両の現在位置を表示して目的地までの経路案内を行なう車両用ナビゲーション装置は広く普及している。また、車両用ナビゲーション装置にAV(Audio & Visual)機能が含まれるものもある。上記構成によって、車両用ナビゲーション装置の表示モードを設定すればその設定内容(例えば言語)で字幕が表示されるので、ユーザ操作の煩雑さを省くことが可能となる。
【0023】
また、本発明のステレオ映像表示装置は、字幕モードの初期設定値を取得する字幕モード取得手段を備え、字幕付加手段は、字幕モードが設定されていない場合、字幕モードの初期設定値に基づいた字幕を付加することを特徴とする。
【0024】
運転者にとっては、理解できない言語の字幕は雑音と同様で運転の妨げとなる。また、多少理解できる言語の字幕が表示されると、その内容を理解しようとして画面に注意が払われて運転への集中力が削がれることもある。上記構成によって、初期設定値を例えばその地域の言語としておけば、ユーザ操作の煩雑さを省くことが可能となり、運転の妨げになることもない。また、「何が表示されているのか分からない」という状態は回避される。
【0025】
また、本発明のステレオ映像表示装置は、電子地図上に車両の現在位置を表示して目的地までの経路案内を行なう経路案内手段と、経路案内を音声により行なう音声案内手段と、音声案内の音声のモードを設定する案内音声モード設定手段と、を備え、音声モード設定手段は案内音声モード設定手段によって設定された音声案内の音声のモードを音声モードとして設定することを特徴とする。
【0026】
電子地図上に車両の現在位置を表示して目的地までの経路案内を行なう車両用ナビゲーション装置は広く普及している。また、車両用ナビゲーション装置にAV(Audio & Visual)機能が含まれるものもある。上記構成によって、車両用ナビゲーション装置の案内音声モードを設定すればその設定内容で音声が再生されるので、ユーザ操作の煩雑さを省くことが可能となる。
【0027】
また、本発明のステレオ映像表示装置は、音声モードの初期設定値を取得する音声モード取得手段を備え、音声付加手段は、音声モードが設定されていない場合、音声モードの初期設定値に基づいた音声を付加することを特徴とする。
【0028】
運転者にとっては、理解できない言語の音声は雑音と同様で運転の妨げとなる。また、多少理解できる言語の音声が聞こえると、その内容を理解しようとして運転への集中力が削がれることもある。上記構成によって、初期設定値を例えばその地域の言語としておけば、ユーザ操作の煩雑さを省くことが可能となり、運転の妨げになることもない。また、「何を言っているのか分からない」という状態は回避される。
【0029】
また、本発明のステレオ映像表示装置における映像は、記録媒体から再生された同一のビデオ映像であることを特徴とする。
【0030】
例えばDVDのビデオ映像では、字幕・音声ともに数ヶ国語に対応したり、場面毎の解説を行なう字幕・音声を含むものがある。上記構成によって、同一の映像を視聴する場合でも、所望の字幕・音声で楽しむことが可能となり、製品機能を有効に活用できる。
【0031】
また、本発明のステレオ映像表示装置における映像は、テレビ放送局から受信された同一のビデオ映像であることを特徴とする。
【0032】
テレビ番組でも日本語と外国語、スポーツの実況とルール解説、主音声と目の不自由な人への解説、というように多重音声により放送される番組がある。上記構成によって、同一の映像を視聴する場合でも、所望の字幕・音声で楽しむことが可能となり、複数で音声多重放送を大いに楽しむことができる。
【0033】
また、本発明のステレオ映像表示装置における映像は、インターネット放送局から受信された同一のビデオ映像であることを特徴とする。
【0034】
インターネット放送は、ブロードバンドの特性を生かして、DVD等の記憶媒体と同様に様々な字幕・音声データを含んでいる。上記構成によって、同一の映像を視聴する場合でも、所望の字幕・音声で楽しむことが可能となり、複数でインターネット放送を大いに楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器を用いて、映像再生時に映像毎に異なる字幕あるいは音声を視聴者に提供可能なステレオ映像表示装置を提供するという目的を、表示画面毎に音声・字幕モードの設定を可能とする構成により実現した。
【実施例】
【0036】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照しながら説明する。図1は本発明のステレオ映像表示装置を車両用ナビゲーション装置に適用した場合の全体構成を示すブロック図である。なお、本発明のステレオ映像表示装置の適用範囲を車両用ナビゲーション装置に限定するものではなく、テレビ受像機等の他の音響映像機器に適用してもよい。
【0037】
車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称する)100は、位置検出器1,DVD再生装置6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行なう音声合成回路24,スピーカ15aおよび15b,不揮発メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,外部機器接続装置26,音声出力回路27,およびこれらの接続された制御回路8,リモコン端末12を備えている。
【0038】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,ジャイロスコープ3,距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPSのためのGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部センサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサすなわち車速センサ23等を用いてもよい。
【0039】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、例えば表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上を使用者がタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。その他に、縦横に微細に配置された赤外線センサ、赤外線センサが検出した指等の接触を電気信号に変えるパネル部分、電気信号を外部機器へ送るための信号処理回路、および、これらを制御するコントローラを含んで構成され、例えば指やタッチペンなどでその赤外線を遮断すると、その遮断した位置が2次元座標値(X,Y)として検出される方式を用いてもよい。あるいは、透明な導電性基盤のガラス面に電気信号を受ける物質を塗布し、指をガラス面に近づけると静電容量の変化を電気信号としてセンサで検知する、いわゆる静電容量方式を用いてもよい。
【0040】
メカニカルスイッチ,タッチパネルの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、音声認識ユニット30に接続されるマイク31から音声を入力することによって、その音声信号を周知の音声認識技術により音声認識処理して、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。音声認識ユニット30は、マイク31から入力された音声信号を適切なレベルに増幅する増幅器と、増幅後の音声信号をA/D変換した後、周知の隠れマルコフモデル等の音声認識アルゴリズムにより音声を識別するための音声信号処理装置(DSP:Digital Signal Processor)、音声を識別するための基準データが記憶されているメモリ等(いずれも図示せず)で構成されており、DSPにより音声信号がその音声に対応した数値情報に変換された後、制御回路8に送られる。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,マイク31によって、種々の指示を入力することが可能である。なお、操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,マイク31が本発明の字幕モード設定手段,音声モード設定手段,表示モード設定手段,案内音声モード設定手段に相当する。
【0041】
送受信機13は、例えばVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)センタ14から道路交通情報を受信するための装置である。
【0042】
また、ETC(自動料金収受システム,ETC:Electronic Toll Collection)車載器16と通信することにより、ETC車載器16がETC路上器(図示せず)から受信した料金情報などを本ナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器16によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14との通信を行なう構成をとってもよい。
【0043】
制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行なう。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行なわれる。A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。なお、制御回路8が本発明の字幕付加手段,音声付加手段,字幕モード取得手段,および音声モード取得手段に相当する。
【0044】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶すると共に、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標、距離、所要時間、道幅、車線数、制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標、右左折車線数、接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。
【0045】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他に使用者が独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。これらのユーザデータ21uは、操作スイッチ群7,タッチパネル22およびリモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって内容の書き換えが可能である。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報をデータベース21dとして記憶してもよい。なお、HDD21が本発明の字幕設定記憶手段および音声設定記憶手段に相当する。
【0046】
また、ナビプログラム21p,地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器を兼ねるDVD再生装置6を介して記憶媒体からそのデータの追加・更新を行なうことが可能である。記憶媒体は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
【0047】
不揮発メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、不揮発メモリ9は、車両のアクセサリスイッチがオフ状態(即ち、ナビゲーション装置100がオフ状態)になっても、記憶内容が保持されるようになっている。
【0048】
また、不揮発メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータを不揮発メモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。この場合、HDD21よりも不揮発メモリ9へのアクセス速度の方が速いため、読み書きの頻度が比較的多いものを不揮発メモリ9に記憶し、読み書きの頻度が比較的少ないものをHDD21に記憶するとよい。不揮発メモリ9に記憶された内容をHDD21にバックアップ保存するようにしてもよい。
【0049】
表示器10は、例えばA方向,B方向(図2参照)など異なる2方向からは全く別の映像が全画面表示される2画面表示ディスプレイである。また、表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行なうためのドライバ回路(図示せず)を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8から送られる表示指示および表示画面データに基づいて表示を行なう。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。なお、表示器10が本発明のステレオ表示器,経路案内手段に相当する。
【0050】
また、表示器10とその周辺を覆い意匠枠となるエスカッションに、操作スイッチ群7のうちのメカニカルスイッチを配置してもよい。
【0051】
図8および図9を用いて、表示器10の構成例について、周知の3D表示器を用いたものを例に挙げて説明する。図8および図9は表示器10を上方から見た模式図である。3D表示器は、同じ場所から同じものを一方の目で見た場合のずれである視差を利用し、平面的な印刷物を立体や動いているように見せるレンチキュラー技術を用いている。まず、図8のように、異なる2方向であるA方向から見ることができる映像A、B方向から見ることができる映像Bを、それぞれ画面の縦方向に短冊状に分割し、交互に組み合わせて1枚の映像に再合成したものをLCD10c上に作成する。
【0052】
そして、その映像を、LCDの全面に貼り付けられた断面が蒲鉾状で縦長のレンチキュラーレンズシート10dを通して表示する。レンチキュラーレンズシート10dのレンズの曲率を調整することで、図9のようにA方向から見ることのできる画面10aでは映像Aのみを、B方向からから見ることのできる画面10bでは映像Bのみを見ることができる。図2の例では、B方向から見ることのできる画面10dでは字幕が表示されているが、A方向から見ることのできる画面10eでは字幕が表示されていない。
【0053】
上記方法の他に、A方向,B方向の視角に対応してバックライトの照射方向を制御して2画面表示を行なう方法を用いてもよい。なお、映像A,映像Bは静止画像,動画のいずれでもよい。また、映像A,映像Bは同一の映像が表示されても異なる映像が表示されてもよい。
【0054】
音声合成回路24は音声案内等の音声メッセージの送出のために用いられる。ナビプログラム21pの指令によって不揮発メモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データを、音声合成回路24においてアナログ音声に変換したものが音声出力回路27を経由してスピーカ15a,15bから送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき、必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、音声波形を分析してパラメータに変換された形で蓄積し、それを繋ぎ合せて音声合成回路を駆動し音声を作り出すパラメータ編集方式、文字列あるいは音素記号列から、音声学的・言語学的規則に基づいて、音声を作り出す規則合成方式などがある。なお、音声合成回路24およびスピーカ15a,15bが本発明の音声案内手段に相当する。
【0055】
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両の速度に換算して、車両の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両の走行区間毎の平均車速を算出する。
【0056】
外部機器接続装置26は、センサや他の制御機器等の外部機器とデータ伝送可能に接続するための入出力回路,コネクタを含むものである。以下の機能の一つあるいは少なくとも二つ以上を実現可能な構成となっている。
(1)不揮発メモリ9あるいはHDD21に記憶された内容をバックアップするためのデータバックアップ装置の接続
(2)他の車載機器とデータ伝送を行なうための車内LAN(Local Area Network)の通信インターフェース回路
(3)携帯電話機17を介しての外部ネットワーク接続
(4)他の音響映像機器の接続
【0057】
また、外部機器接続装置26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器16との接続を行なってもよい。
【0058】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0059】
即ち、使用者が地図上の任意の地点あるいは施設検索や住所検索、使用者が設定した登録地などから地点を選択して目的地として設定すると、GPS受信機5から得られる衛星のデータに基づき車両の現在位置が求められ、該現在位置から目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15a,15bの少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行なう。
【0060】
ダイクストラ法では、リンク情報,ノード情報,リンク間接続情報を用いて、現在地から各ノードに至るまでの経路評価値(経路計算コスト)を算出し、目的地までの全ての経路評価値の計算が終了した段階で、総評価値が最小となるリンクを接続して目的地までの経路を設定している。この場合の評価値は、道路長・道路種別・道路幅員・車線数・交差点での右左折・信号機の有無などに応じて設定されている。例えば、道路幅員が広いほど評価値が低く、車線数が多いほど評価値が低い。
【0061】
各リンクでの経路計算コストの計算は、例えば次式を用いて行われる。経路計算コスト=リンク長×道路幅員係数×道路種別係数×渋滞度。ここで、道路幅員係数とは道路幅に応じて設定される係数であり、道路種別係数とは有料道路等の道路種別に応じて設定される係数である。そして、渋滞度とは、その道路の渋滞度合に応じて設定される係数である。
【0062】
最適な案内経路が求められると、制御回路8は案内経路の右左折する交差点あるいは案内の目印となる建物等の案内対象点を設定する。そして、設定された案内対象点に対し、車両がある一定距離まで近づいたときに音声により案内すべきポイントとして、案内実施点を決定する。案内実施点は、例えば、案内対象点が交差点の場合、一般道では700m手前,300m手前,100m手前、高速道路では2km手前,1km手前,500m手前といったように複数設定することができる。
【0063】
本発明の字幕付加手段,音声付加手段であるDVD再生装置6は、セットされる記録媒体であるDVD20に記憶される映像・音声を再生する。記録媒体として、例えばコンパクトディスク(CD),ミニディスク(MD),メモリカード等を用いてもよい。また、DVD再生装置6として周知のオーディオ装置を用いてもよい。オーディオ装置は音声映像再生部,ラジオ・テレビを視聴するためのチューナ部,ナビゲーション装置100との接続回路(いずれも図示せず)を含んで構成され、外部機器接続装置26を介して接続される。なお、DVD再生装置6が本発明の字幕付加手段,音声付加手段に相当する。
【0064】
図2を用いて、映像・音声の再生形態について説明する。ユーザがDVD20をDVD再生装置6にセットして、操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニューからDVD20の再生動作を選択すると、制御回路8からDVD再生装置6に字幕・音声の設定を含む指令が送られ、DVD20の再生が開始される。
【0065】
映像信号はDVD再生装置6からI/O34を経由して表示器10に送られ、表示器10に含まれる図示しないドライバ回路によって映像が表示器10のB方向から見る助手席用画面(10d)あるいはA方向から見る運転席用画面(10e)に表示される。また、音声信号はDVD再生装置6からI/O34を経由して、周知の信号処理回路および増幅回路を含む音声出力回路27に送られ、映像10dに対応する音声がスピーカ15aから、映像10eに対応する音声が15bから送出される。
【0066】
図7はDVD再生装置6の動作概要を示すブロック図である。DVD再生装置は周知のものであるため、本発明の構成に関連する部分の説明に留め、詳細な説明は割愛する。DVD再生装置6はCPU57により、そのCPU57に接続された図示しないROMあるいはRAMに記憶されたプログラムによって動作が制御される。
【0067】
ピックアップ53においてディスクすなわちDVD20の信号を読み取り、電気信号に変換する。変換手順としては最初にスピンドル59すなわちモータ51の回転数を一定に立ち上げ、その後、サーボシステム56において、DVD20の盤面に焦点を合わせるフォーカスサーボ、次にピット列に沿って0と1の信号を読み取るためのトラッキングサーボ、そして盤面の位置に合致したスピンドルサーボが働いて電気信号が得られる。
【0068】
本実施の形態では、制御回路8からの字幕・音声の設定を含む指令に基づいて、字幕トラックおよび音声トラックから設定に対応するトラックのデータが読み取られる。
【0069】
復調部54では、DVD20に記録しやすい形に変調されている信号を元の形に戻す。誤り訂正部55では、周知のRS−PC(リードソロモン積符号)方式を用いて誤りを訂正する。デマルチ部58では、それぞれの識別子を備えながら1本の信号になっている映像,音声,字幕を識別子に従い分離する。
【0070】
本実施の形態では、映像信号は主映像とB方向から見る助手席用画面に表示するための字幕が含まれる系統と、主映像とA方向から見る運転席用画面に表示するための字幕が含まれる系統との2系統に分離される。また、音声信号は助手席用画面に表示される映像信号に対応する系統と、運転席用画面に表示される映像信号に対応する系統との2系統に分離される。
【0071】
60,64のビデオデコーダ1,2では、例えばMPEG2などのフォーマットを使用してエンコードされているデジタル符号化信号を、デコードされた映像信号は色差信号であるので、61,65のエンコーダ1,2においてNTSCやPAL等の映像信号にエンコードする。そして、周知のD/A変換器である62,66のD/A11,D/A12においてアナログ映像信号に変換し、63,67のビデオ出力1,2から表示器10に送る。なお、63のビデオ出力1からは助手席用画面に表示される映像信号が出力され、67のビデオ出力2からは運転席用画面に表示される映像信号が出力される。
【0072】
68,71のオーディオでコーダ1,2では、ドルビーAC−3などのフォーマットを使用してエンコードされているデジタル信号を元の音声信号に戻す。そして、周知のD/A変換器である69,72のD/A21,22によりアナログ信号に戻して70,73のオーディオ出力1,2から音声出力回路27に送る。なお、70のオーディオ出力1からは助手席用画面に対応するスピーカ15aから送出される音声信号が出力され、73のオーディオ出力2からは運転席用画面に対応するスピーカ15bで送出される音声信号が出力される。
【0073】
図3から図5および図10を用いて、字幕・音声の設定処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、他のプログラムとともに繰り返し実行される。
【0074】
まず、操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示される図10のようなメニュー画面で「字幕・音声設定」ボタンを押下して、図3のような字幕・音声設定に関する画面を表示させる。図3の設定画面において「設定」ボタンを押下すると、図4のように助手席用画面である左画面(B方向),運転席用画面である右画面(A方向)のいずれの設定を行なうかを選択するための画面が表示される。
【0075】
図4の画面表示において「右画面」ボタンを押下すると、図5のように運転席用画面である右画面の字幕・音声に関する現在の設定内容が表示される。この状態で、「▼」ボタンを押下するとプルダウンメニューあるいはサブウィンドウが表示され、例えば字幕の場合には現在の設定の日本語字幕の他に、英語等の他の言語の字幕あるいは「字幕なし」等が表示され、その中から所望のものを選択することができる。また、音声の場合には現在の設定の英語の他に、日本語等の他の言語が表示され、その中から所望のものを選択することができる。なお、「決定」ボタンを押すと設定内容はHDD21のデータベース21dあるいは不揮発メモリ9等に記憶される。
【0076】
図11にDVD再生装置6で用いられる字幕・音声の設定内容の一例を示す。設定は画面毎に行なうことができる。「デフォルト」はDVD再生装置6で用いられる字幕・音声の初期設定値である。初期設定値は、例えばDVD再生装置6が使用される地域の公用語である。上記で設定された内容は、「ユーザ設定」として記憶される。図11の例では、運転席側である右画面には設定がなされておらず設定状態は無効となっている。また、助手席側である左画面には「日本語字幕・英語音声」のように設定されており設定状態は有効となっている。
【0077】
設定内容は制御回路8からDVD再生装置6へ送られ、DVD再生装置6は送られてきた字幕・音声に関する設定内容に基づいて、DVD20に記憶された映像を再生する際に当該字幕・音声を付加して再生する。
【0078】
なお、字幕・音声に関する言語等の情報はDVD20に記憶されているものを制御回路8が取得して、プルダウンメニューあるいはサブウィンドウに表示する。
【0079】
図3の画面表示において「確認」ボタンを押下すると、図6のように助手席用画面である左画面および運転席用画面である右画面の字幕・音声に関する現在の設定内容を確認することができる。図6の画面表示において「変更」ボタンを押下すると、図4の設定変更画面が表示される。
【0080】
図12を用いて、字幕・音声選択処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、他のプログラムとともに繰り返し実行される。DVD再生装置6にDVD20がセットされた状態で、ユーザの操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によるDVD20の再生操作が検出された場合(S1)、DVD再生装置6の字幕・音声の設定がすでに完了している場合、すなわち図11の「ユーザ設定」において設定状態が有効となっている場合(S2:Yes)、その設定内容が読み出されて制御回路8からDVD再生装置6に送られ、その設定内容に基づいた字幕・音声によってDVD20の再生が開始される(S4)。
【0081】
また、ユーザがDVD20の再生操作を行なった際に字幕・音声を設定した場合(S2:Yes)、その設定内容をHDD21のデータベース21dあるいは不揮発メモリ9等に記憶する(S3)。そして、その設定内容が制御回路8からDVD再生装置6に送られ、その設定内容に基づいた字幕・音声によってDVD20の再生が開始される(S4)。
【0082】
一方、DVD再生装置6の字幕・音声の設定がまだ完了していない場合すなわち図11の「ユーザ設定」において設定状態が無効となっている場合、あるいはユーザがDVD20の再生操作を行なった際に字幕・音声を設定しなかった場合(S2:No)は、HDD21のデータベース21dあるいは不揮発メモリ9等に記憶されている、ナビゲーション装置の表示文字・案内音声の設定内容を参照し、その設定状態が有効となっている場合(S5:Yes)、その表示文字・案内音声の設定内容を読み出す(S6)。そして、その設定内容が制御回路8からDVD再生装置6に送られ、その設定内容に基づいた字幕・音声によってDVD20の再生が開始される(S4)。
【0083】
DVD再生装置6の字幕・音声の設定が行われておらず設定状態が無効の場合かつ、ナビゲーション表示文字・音声案内の設定状態が無効である場合(S5:No)は、ナビゲーション装置のデフォルトの設定内容を読み出す(S7)。そして、その設定内容が制御回路8からDVD再生装置6に送られ、その設定内容に基づいた字幕・音声によってDVD20の再生が開始される(S4)。
【0084】
図13にナビゲーション装置の表示文字・案内音声の設定内容の一例を示す。設定内容は、図11のDVD再生装置6で用いられる字幕・音声の設定内容とほぼ同様である。図13の例では、運転席側である右画面のみユーザ設定が行われている。
【0085】
設定内容が図11および図13のような場合の各画面の表示状態を、まず運転席側である右画面について説明する。図11で右画面のDVD再生装置6で用いられる字幕・音声のユーザ設定の状態は無効となっているので、図13のナビゲーション装置100の表示文字・案内音声の設定内容が参照される。右画面の表示文字・案内音声の設定状態は有効となっているので、その設定内容が読み出され「日本語文字(字幕)・日本語音声」でDVD20が再生される。また、助手席側である左画面は、DVD再生装置6で用いられる字幕・音声のユーザ設定の状態は「日本語字幕・英語音声」であり有効となっているので、この設定内容でDVD20が再生される。
【0086】
DVD再生装置6の字幕・音声の設定が行われておらず設定状態が無効の場合かつ、ナビゲーション装置100の表示文字・音声案内の設定状態が無効である場合に、DVD再生装置6で予め設定されている字幕・音声のデフォルトの設定内容を用いてもよい。また、DVD20に予め記憶されている字幕・音声のデフォルトの設定内容や、テレビ放送局あるいはインターネット放送局から受信された映像に含まれる字幕・音声のデフォルトの設定内容を取得して用いてもよい。
【0087】
DVD20のような記録媒体により再生された同一のビデオ映像の他に、テレビ放送局から受信された同一の映像を再生する場合にも本発明の構成を用いてもよい。すなわち、ナビゲーション装置100に周知のテレビチューナが例えば外部機器接続装置26を介して接続される構成をとり、操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力により選局、映像・音声の選択が行なわれる。なお、映像・音声の再生方法は周知のテレビ受像機の構成に準ずる。
【0088】
DVD20のような記録媒体により再生された同一のビデオ映像の他に、インターネット放送局から受信された同一の映像を再生する場合にも本発明の構成を用いてもよい。ナビゲーション装置100とインターネット放送局とは送受信機13、あるいは外部機器接続装置26に接続される図示しない通信ユニットによって接続される。また、インターネット放送局の映像・音声の再生方法は、MPEG2等のフォーマットにしたがってエンコードされる場合が多いので、DVD20の再生方法に順ずる。図7でいえば、インターネット放送局からの映像・音声信号は、復調部54に入力され、上述した信号処理を経て再生される。
【0089】
なお、外部機器接続装置26を介して他の音響映像機器を接続する場合、操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力による字幕・音声に関する設定内容がその音響映像機器に送られて、その設定内容に応じて音声および映像の再生が行なわれる。また、DVD再生装置6の字幕・音声の設定が行われておらず設定状態が無効の場合かつ、ナビゲーション装置100の表示文字・音声案内の設定状態が無効である場合に、他の音響映像機器で予め設定されている字幕・音声のデフォルトの設定内容を用いてもよい。
【0090】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図2】ステレオ画像表示装置に関する構成を示すブロック図。
【図3】字幕・音声の設定を変更するメニューの画面表示例。
【図4】図3に続く画面表示例。
【図5】図4で右画面を選択した場合の画面表示例。
【図6】字幕・音声の設定内容を確認する際の画面表示例。
【図7】DVD再生装置の構成を示すブロック図。
【図8】ステレオ表示器の構成例を示す図。
【図9】図8に続くステレオ表示器の構成例を示す図。
【図10】メニュー画面の一例を示す図。
【図11】字幕・音声の設定内容の一例を示す図。
【図12】字幕・音声選択処理を説明するフロー図。
【図13】ナビゲーション装置の表示文字・案内音声の設定内容の一例を示す図。
【符号の説明】
【0092】
1 位置検出器
6 DVD再生装置(字幕付加手段,音声付加手段)
7 操作スイッチ群(字幕モード設定手段,音声モード設定手段,表示モード設定手段,案内音声モード設定手段)
8 制御回路(字幕付加手段,音声付加手段,字幕モード取得手段,音声モード取得手段)
9 不揮発メモリ
10 表示器(ステレオ表示器,経路案内手段)
12 リモコン端末(字幕モード設定手段,音声モード設定手段,表示モード設定手段,案内音声モード設定手段)
15a,15b スピーカ(音声案内手段)
20 DVD
21 ハードディスク装置(字幕設定記憶手段,音声設定記憶手段)
22 タッチパネル(字幕モード設定手段,音声モード設定手段,表示モード設定手段,案内音声モード設定手段)
24 音声合成回路(音声案内手段)
31 マイク(字幕モード設定手段,音声モード設定手段,表示モード設定手段,案内音声モード設定手段)
100 車両用ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器と、
前記表示される映像毎に異なる字幕モードを設定する字幕モード設定手段と、
前記字幕モードに基づいて前記映像毎に異なる字幕を付加する字幕付加手段と、
を備えることを特徴とするステレオ映像表示装置。
【請求項2】
見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器と、
前記表示される映像毎に異なる音声モードを設定する音声モード設定手段と、
前記音声モードに基づいて前記映像毎に異なる音声を付加する音声付加手段と、
を備えることを特徴とするステレオ映像表示装置。
【請求項3】
見る方向に応じて別々の映像を表示可能なステレオ表示器と、
前記表示される映像毎に異なる字幕モードを設定する字幕モード設定手段と、
前記字幕モードに基づいて前記映像毎に異なる字幕を付加する字幕付加手段と、
前記表示される映像毎に異なる音声モードを設定する音声モード設定手段と、
前記音声モードに基づいて前記映像毎に異なる音声を付加する音声付加手段と、
を備えることを特徴とするステレオ映像表示装置。
【請求項4】
前記字幕モード設定手段による設定を記憶する字幕設定記憶手段を備え、
前記字幕付加手段は、前記字幕設定記憶手段に記憶される字幕モードに基づいた字幕を付加することを特徴とする請求項1または3に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項5】
前記音声モード設定手段による設定を記憶する音声設定記憶手段を備え、
前記音声付加手段は、前記音声設定記憶手段に記憶される音声モードに基づいた音声を付加することを特徴とする請求項2または3に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項6】
電子地図上に車両の現在位置を表示して目的地までの経路案内を行なう経路案内手段と、
前記経路案内における表示文字のモードを設定する表示モード設定手段と、を備え、
前記字幕モード設定手段は前記表示モード設定手段によって設定された前記表示文字のモードを字幕モードとして設定することを特徴とする請求項1または3に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項7】
前記字幕モードの初期設定値を取得する字幕モード取得手段を備え、
前記字幕付加手段は、前記字幕モードが設定されていない場合、前記字幕モードの初期設定値に基づいた字幕を付加することを特徴とする請求項1,4,6のいずれか1項に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項8】
電子地図上に車両の現在位置を表示して目的地までの経路案内を行なう経路案内手段と、
前記経路案内を音声により行なう音声案内手段と、
前記音声案内の音声のモードを設定する案内音声モード設定手段と、を備え、
前記音声モード設定手段は前記案内音声モード設定手段によって設定された前記音声案内の音声のモードを音声モードとして設定することを特徴とする請求項2または3に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項9】
前記音声モードの初期設定値を取得する音声モード取得手段を備え、
前記音声付加手段は、前記音声モードが設定されていない場合、前記音声モードの初期設定値に基づいた音声を付加することを特徴とする請求項2,5,8のいずれか1項に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項10】
前記映像は、記録媒体から再生された同一のビデオ映像であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項11】
前記映像は、テレビ放送局から受信された同一のビデオ映像であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のステレオ映像表示装置。
【請求項12】
前記映像は、インターネット放送局から受信された同一のビデオ映像であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載のステレオ映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−17940(P2007−17940A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−58293(P2006−58293)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】