説明

ハイドロプレーニング状態判定装置

【課題】
湿潤路を走行中に車輪と路面との接触が断たれ、ハイドロプレーニングが発生したことを正確に判定する。
【解決手段】
送信波を送信する送信機能と、前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、前記送信機能から送信する送信波を車輪の後ろの路面に送信し、送信波の路面からの反射波を前記受信機能で受信して、ハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能とを備えたことを特徴とするハイドロプレーニング状態判定装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイドロプレーニング状態判定装置に係る。
【背景技術】
【0002】
車輪速度及び路面状態よりハイドロプレーニングの発生状態を検出する技術が開示されている(例えば特許文献1)。この技術は、前輪の直前位置に取付けた対地車速センサが、路面状態検出センサとしても機能する。路面状態検出センサは、超音波受信器のセンサ信号強度が所定値以下であるときには、走行面はウエットアスファルト状態であると判定する。路面状態が所定以上の平滑性を有しており、かつ従動輪と駆動輪の車輪速度差が所定値以上であった場合にハイドロプレーニング発生状態であると判定する。
【0003】
【特許文献1】特開平7−110335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハイドロプレーニングは、水を被った道路を高速走行するとき、水がクサビの働きをして車輪を浮き上がらせる作用又は状態である。また、ハイドロプレーニングは、水のたまった路面を高速走行すると車輪が水を排除しきれず、発生した水の流体力学的な圧力によって車輪と路面との接触が断たれた非常に滑りやすい現象である。
【0005】
従来の技術では、路面状態検出センサを前輪の直前に取付けているため、車輪と路面との接触が断たれたか否かを正確に判定することが出来ない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、送信波を送信する送信機能と、前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、前記送信機能から送信する送信波を車輪の後ろの路面に送信し、送信波の路面からの反射波を前記受信機能で受信して、ハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1のハイドロプレーニング状態判定装置において、前記ハイドロプレーニング状態判定機能は、前記受信機能で受信した反射波の信号が所定の閾値より小さい場合はハイドロプレーニングが発生していると判定することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1から請求項2のハイドロプレーニング状態判定装置を車両に取付ける方法において、前記車両の駆動方式に応じて前記送信機能から送信する送信波を異なる車輪の後ろに送信するように取付けることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項2のハイドロプレーニング状態判定装置を車両に取付ける方法において、前記送信機能及び前記受信機能をマフラーまたはその近傍に取付けることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、送信波を送信する送信機能と、前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、車輪の速度を計測する車輪速度計測機能とを有する車両の、車輪の速度を制御する制御装置であって、前記ハイドロプレーニング状態判定機能でハイドロプレーニングが発生していると判定した場合は、前記車輪速度計測機能で計測した車輪速と前記車体速度計測機能で計測した車体の速度との差が小さくなるように制御することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、送信波を送信する送信機能と、前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、車輪の速度を計測する車輪速度計測機能とを有する全輪駆動の車両の、車輪の速度を制御する制御装置であって、車両のハイドロプレーニングが発生していると判定した場合は、前記車輪速度計測機能で計測した各車輪速と前記車体速度計測機能で計測した車体の速度との差が小さくなるように制御することを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、送信波を送信する送信機能と、前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、車輪の速度を計測する車輪速度計測機能と、先行車との車間距離を計測する車間距離計測機能とを有する車両の、車間距離制御装置であって、前記ハイドロプレーニング状態判定機能にて判定したハイドロプレーニングの発生状態に応じて、前記先行車との車間距離を変更することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、送信波を送信する送信機能と、前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、車輪の速度を計測する車輪速度計測機能と、他車とのデータの通信を行う車車間通信機能とを有する車両の、走行制御装置であって、前記車車間通信機能にて判定したハイドロプレーニングの発生状態を他車へ送信するとともに、前記他車にて判定したハイドロプレーニングの発生状態を受信し、該受信した他車からのハイドロプレーニング発生状態に応じて、先行車との車間距離を変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、車輪が通過した後の路面から、ハイドロプレーニングの発生状態を正確に判定する。判定したハイドロプレーニングの発生状態を用いることで、湿潤路でも車両を安全に走行させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明によるハイドロプレーニング状態判定装置について、図示の実施形態により詳細に説明する。
【0016】
図1にハイドロプレーニング状態判定装置の構成を示す。ハイドロプレーニング状態判定装置101は、送受信器102とハイドロプレーニング状態判定部103からなる。送受信器102は、送信アンテナ104から送信波(電磁波,音波,光,レーザ等、送信波として用いられるものであれば種類を問わない)108を路面105に向けて放射し、送信波108の路面105からの反射波106を受信アンテナ107で受信する。そして受信した反射波106から路面105の平滑度に応じた信号を出力する。ハイドロプレーニング状態判定部103は、送受信器102から出力する信号に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定する。ハイドロプレーニング状態判定装置101は、送受信器102とハイドロプレーニング状態判定部103をそれぞれ異なる筺体に収めた構成としても良い。
【0017】
ハイドロプレーニングは、水を被った道路を高速走行するとき、水がクサビの働きをして車輪を浮き上がらせる作用又は状態である。また、ハイドロプレーニングは、水のたまった路面を高速走行すると車輪が水を排除しきれず、発生した水の流体力学的な圧力によって車輪と路面との接触が断たれた非常に滑りやすい現象である。
【0018】
湿潤路を走行中にハイドロプレーニングが発生していない状態では、車輪109が路面105との間の水を排出するので、車輪109が通過後の路面105の凹凸が水面上に出る。ハイドロプレーニングが発生すると車輪109が路面105との間の水を排出しきれないため、車輪109が通過する前の水110は車輪109が通過した後も路面105に水111が残る。そこで、送受信器102からの送信波を車輪109が通過後の路面105に向けて放射し、その反射波106を受信して路面105の平滑度を検出することで、ハイドロプレーニングが発生しているか否か判定する。車輪109の後方に送信波108を送信することで、車輪109が路面105との間の水を排水できたか否かが分かるため、ハイドロプレーニングが発生しているか否かを正確に判定することが出来るという効果がある。
【0019】
図2にハイドロプレーニングの発生状態の判定方法を示す。湿潤路を走行中に送受信器102からの信号をフーリエ変換すると、ハイドロプレーニングが発生していない状態の場合は、図2(a)のような周波数スペクトラムが得られる。周波数スペクトラムから、車体の速度に応じた周波数fvに路面105の平滑度に応じた信号強度S1のピークが発生する。信号強度S1が、ハイドロプレーニングが発生していないか否かを判定するハイドロプレーニング無し閾値201より大きい場合、路面105の凹凸が見えているのでハイドロプレーニングが発生していないと判定する。また、車体の速度に応じた周波数fvを速度に変換することで、車体速度を計測することもできる。図2(b)は、車輪109が通過する前の路面105の水溜りが図2(a)より深くなった場合である。送受信器
102からの信号をフーリエ変換し、周波数スペクトラムから車体の速度に応じた周波数fvに路面の平滑度に応じた信号強度S2のピークが得られる。信号強度S2が、ハイドロプレーニング無し閾値201より小さくハイドロプレーニングが発生したか否かを判定するハイドロプレーニング有り閾値202より大きい場合、路面105の凹凸が部分的に水で被われているのでハイドロプレーニングが発生しそうであると判定する。図2(c)は、車輪109が通過する前の路面105の水溜りが図2(b)より深くなった場合である。送受信器102からの信号をフーリエ変換し、ピークの信号強度がハイドロプレーニング有り閾値202より小さい、或いはピークが検出できない場合は、車輪109が通過後の路面105に水が溜まって路面105の凹凸が見えなくなっているので、ハイドロプレーニングが発生していると判定する。
【0020】
図3及び図9にハイドロプレーニング状態判定部103の車体への取付け例を示す。図3は駆動方式が後輪駆動の場合の取付け例であり、図9は前輪駆動の場合の取付け例である。ハイドロプレーニング状態判定装置101は、汚れると送信波を路面に向けて放射できない或いは路面からの反射波を受信できなくなる場合があるため、汚れにくい場所に取付ける必要がある。駆動方式が後輪駆動の場合、駆動輪である後輪109bの方が従動輪の前輪109aより泥はねが多いため、ハイドロプレーニング状態判定装置101を前輪109aの後ろに取付ける。ハイドロプレーニング状態判定装置101を前輪用泥除け
301の後ろに取付けると、更に泥はねの影響を少なくすることが出来る。そうすることで、車輪の泥はねによりハイドロプレーニング状態判定装置101が汚れることを防ぐことができる。前輪駆動の場合は、図9(a)のようにハイドロプレーニング状態判定装置101を従動輪である後輪109bの後ろに取付ける。後車輪用泥除け901の後ろに取付けると、更に泥はねの影響を少なくすることが出来る。またハイドロプレーニング状態判定装置101に雪が付着すると、送信波を路面に向けて放射できない或いは路面からの反射波を受信できなくなる場合がある。図9(b)に示すようにハイドロプレーニング状態判定装置101をマフラー902に取付け、ハイドロプレーニング状態判定装置101を暖めることで、ハイドロプレーニング状態判定装置101に雪が付着しても、付着した雪を溶かすことが出来る。また、ハイドロプレーニング状態判定装置101は、マフラー902の近傍に取付けても良い。この場合もハイドロプレーニング状態判定装置101に付着した雪を溶かすことができ、さらにマフラー902の振動の影響を低減することが出来る。駆動方式が前後輪駆動の場合は、前輪109aの方が後輪109bより先にスリップするため、前輪109aの後ろにハイドロプレーニング状態判定装置101を取付ける。そうすることで、ハイドロプレーニングの発生状態を早く判定することができる。或いは、後輪109bはステアリングを切っても向きが変わらず、泥はねが一定の方向に飛ぶため、後輪109bの後ろにハイドロプレーニング状態判定装置101を取付けても良い。そうすることで、泥はねや雪が付きにくい場所にハイドロプレーニング状態判定装置
101を取付けることができる。
【0021】
図4に本発明のハイドロプレーニング状態判定装置101を備えたハイドロプレーニング制御装置の第1実施例を示す。ハイドロプレーニング制御装置401は、ハイドロプレーニング状態判定部103でハイドロプレーニングが発生していると判定された場合、車体速度計測部402で車体速を計測していれば、車輪速を車体速に近づけるようにスロットル404或いはブレーキ405を制御する。車体速度計測部402で車体速が計測できていない場合は、車体速が計測できなくなる前の車体速に近づくようにスロットル404或いはブレーキ405を制御する。また、ステアリング406の反力を大きくし、運転者のステアリングの操作を起こしにくくする。そうすることで、車両を安定して走行させることができる。
【0022】
図5に本発明のハイドロプレーニング状態判定装置101を備えたハイドロプレーニング制御装置の第2実施例を示す。第2実施例の車両は、動力源としてエンジンとモータを備えた、前後輪駆動である。前輪又は後輪の一方がエンジンからの出力を路面に伝え、もう一方はモータからの出力を路面に伝える方式である。ハイドロプレーニング制御装置
501は、ハイドロプレーニング状態判定部103でハイドロプレーニングが発生していると判定され車体速度計測部402で車体速を計測していれば、スロットル404又はブレーキ405を制御してエンジンの出力に基づく車輪速を車体速に近づけ、モータ502を制御してモータ502の出力に基づく車輪速を車体速に近づける。車体速が計測できなかった場合は、車体速が計測できなくなる前の車体速に車輪速が近づくように、スロットル404或いはブレーキ405,モータ502を制御する。また、ステアリング406の反力を大きくし、運転者のステアリングの操作を起こしにくくする。そうすることで、車両を安定して走行させることができる。
【0023】
図6に本発明のハイドロプレーニング状態判定装置101を備えたハイドロプレーニング制御装置の第3実施例を示す。第3実施例の車両は、前輪及び後輪が動力配分装置を介して繋がり、動力配分装置で前輪及び後輪の動力の配分する前後輪駆動である。ハイドロプレーニング制御装置601は、ハイドロプレーニング状態判定部103でハイドロプレーニングが発生していると判定され車体速度計測部402で車体速を計測していれば、スロットル404又はブレーキ405,動力配分装置602を制御し、前後輪の車輪速を車体速に近づける。車体速が計測できなかった場合は、車体速が計測できなくなる前の車体速に車輪速が近づくように、スロットル404或いはブレーキ405,動力配分装置602を制御する。また、ステアリング406の反力を大きくし、運転者のステアリングの操作を起こしにくくする。そうすることで、車両を安定して走行させることができる。
【0024】
図7に本発明のハイドロプレーニング状態判定装置101を備えた車間距離制御装置の実施例を示す。車間距離制御装置701は、車間距離計測部702で計測した先行車との車間距離に基づいて適切な車間距離を保つようにスロットル404或いはブレーキ405を制御して自車を加減速させる。ハイドロプレーニング状態判定部103でハイドロプレーニングが発生しそうだと判定したら、ハイドロプレーニングが発生していない場合より車間距離を広くする。また、先行車が加速を行っても、自車は加速を行わない。さらに、車間距離制御を解除し、運転者が運転操作を行う状態に戻す。そうすることで、先行車との衝突を防ぐことができる。
【0025】
図8に本発明のハイドロプレーニング状態判定装置を備え、車群走行を行う実施例を示す。車両801a,801b,801cが、それぞれの車間距離計測部及び車輪速度計測部,車体速度計測部,ハイドロプレーニング状態判定部に基づいて車群制御装置803a,803b,803cで車両を制御しながら車群走行を行う。車群走行中に、車群内のある車両(例えば801a)のハイドロプレーニング状態判定装置101aが、ハイドロプレーニングが発生しそうであると判定した場合、車車間通信部802aによりハイドロプレーニングが発生しそうであることを送信する。車群内の車両(例えば801b,801c)は、車車間通信部802b,802cによりハイドロプレーニングが発生しそうであることを受信すると、先行車との車間距離を広げて走行する。或いは先行車が加速しても自車を加速させない。そうすることで、先行車との衝突を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ハイドロプレーニング状態判定装置の構成を示す。
【図2】ハイドロプレーニングの発生状態の判定方法を示す。
【図3】後輪駆動車のハイドロプレーニング状態判定装置の取付け例を示す。
【図4】ハイドロプレーニング制御装置の第1実施例を示す。
【図5】ハイドロプレーニング制御装置の第2実施例を示す。
【図6】ハイドロプレーニング制御装置の第3実施例を示す。
【図7】車間距離制御装置の実施例を示す。
【図8】車群走行を行う実施例を示す。
【図9】前輪駆動車及び前後輪駆動車のハイドロプレーニング状態判定装置の取付け例を示す。
【符号の説明】
【0027】
101…ハイドロプレーニング状態判定装置、102…送受信器、103…ハイドロプレーニング状態判定部、104…送信アンテナ、105…路面、106…反射波、107…受信アンテナ、108…送信波、109…車輪、109a…前輪、109b…後輪、
110,111…水、fv…車体の速度に応じた周波数、201…ハイドロプレーニング無し閾値、202…ハイドロプレーニング有り閾値、301…前輪用泥除け、401,
501,601…ハイドロプレーニング制御装置、402…車体速度計測部、403…車輪速度計測部、404…スロットル、405…ブレーキ、406…ステアリング、502…モータ、602…動力配分装置、701…車間距離制御装置、702…車間距離計測部、801a,801b,801c…車両、802a,802b,802c…車車間通信部、901…後車輪用泥除け。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信波を送信する送信機能と、
前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、
前記送信機能から送信する送信波を車輪の後ろの路面に送信し、送信波の路面からの反射波を前記受信機能で受信して、ハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能とを備えたことを特徴とするハイドロプレーニング状態判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のハイドロプレーニング状態判定装置において、
前記ハイドロプレーニング状態判定機能は、前記受信機能で受信した反射波の信号が所定の閾値より小さい場合はハイドロプレーニングが発生していると判定することを特徴とするハイドロプレーニング状態判定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2のいずれかに記載のハイドロプレーニング状態判定装置を車両に取付ける方法において、
前記車両の駆動方式に応じて前記送信機能から送信する送信波を異なる車輪の後ろに送信するように取付けることを特徴とするハイドロプレーニング状態判定装置の取付け方法。
【請求項4】
請求項1または請求項2のいずれかに記載のハイドロプレーニング状態判定装置を車両に取付ける方法において、
前記送信機能及び前記受信機能をマフラーまたはその近傍に取付けることを特徴とするハイドロプレーニング状態判定装置の取付け方法。
【請求項5】
送信波を送信する送信機能と、
前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、
車輪の速度を計測する車輪速度計測機能とを有する車両の、
車輪の速度を制御する制御装置であって、
前記ハイドロプレーニング状態判定機能でハイドロプレーニングが発生していると判定した場合は、前記車輪速度計測機能で計測した車輪速と前記車体速度計測機能で計測した車体の速度との差が小さくなるように制御することを特徴とするハイドロプレーニング制御装置。
【請求項6】
送信波を送信する送信機能と、
前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、
車輪の速度を計測する車輪速度計測機能とを有する全輪駆動の車両の、
車輪の速度を制御する制御装置であって、
車両のハイドロプレーニングが発生していると判定した場合は、前記車輪速度計測機能で計測した各車輪速と前記車体速度計測機能で計測した車体の速度との差が小さくなるように制御することを特徴とするハイドロプレーニング制御装置。
【請求項7】
送信波を送信する送信機能と、
前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、
車輪の速度を計測する車輪速度計測機能と、
先行車との車間距離を計測する車間距離計測機能とを有する車両の、
車間距離制御装置であって、
前記ハイドロプレーニング状態判定機能にて判定したハイドロプレーニングの発生状態に応じて、前記先行車との車間距離を変更することを特徴とする車間距離制御装置。
【請求項8】
送信波を送信する送信機能と、
前記送信機能で送信した送信波の反射波を受信する受信機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいてハイドロプレーニングの発生状態を判定するハイドロプレーニング状態判定機能と、
前記受信機能で受信した反射波に基づいて車体の速度を計測する車体速度計測機能と、
車輪の速度を計測する車輪速度計測機能と、
他車とのデータの通信を行う車車間通信機能とを有する車両の、走行制御装置であって、
前記車車間通信機能にて判定したハイドロプレーニングの発生状態を他車へ送信するとともに、前記他車にて判定したハイドロプレーニングの発生状態を受信し、該受信した他車からのハイドロプレーニング発生状態に応じて、先行車との車間距離を変更することを特徴とする走行制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−272987(P2006−272987A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−90445(P2005−90445)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】