説明

ロボットコントロールシステム

【課題】ロボットの操作性を向上させることができるロボットコントロールシステムを提供すること。
【解決手段】ロボット1と、ロボット1に対してRAWコマンドを送信する送信機2とを有するロボットコントロールシステム100であって、ロボット1は、複数のサーボモータ5と、センサ部6と、制御部3とを備える。制御部3が、RAWコマンドを受信したとき、センサ部6の検出結果と制御部で実行されるプログラムとにより得られたロボット1の状態に応じた動作コマンドを設定し、該動作コマンドに基づいてサーボモータ5を、それぞれ駆動することによりロボット1の動作を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットコントロールシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ロボットを、送信機(遠隔操作手段)で操縦するロボットコントロールシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のロボットコントロールシステムでは、ロボットをジョイスティック等のスティックタイプの送信機を使って操縦している。しかし、本来、スティックタイプの送信機は、例えば、模型の飛行機や自動車など、アナログ的に動作する舵、ハンドル等の1軸の方向に駆動可能な1つのサーボモータをスティックの一方向の動作で制御するもの、すなわち、一方向の姿勢制御をする場合、1個の駆動部を動かせば事足りるものに対して用いられるのが適している。一例として、飛行機は、その姿勢を変えようとする場合、エレベーターやラダーなどの姿勢制御翼を送信機のスティックの動きに比例して動かすよう構成されている。
【0004】
ところが、ロボットの場合は、例えば、前進しているロボットに少し右方向に曲がっていくように指示する場合を考えると、右足の歩幅を少し短くし、左足の歩幅を少し長くするといった操作が必要であり、それらは、複数の足の関節(複数のサーボモータ)を微妙に制御して初めてなし得る操作であり、単にどこか1個のサーボモータの打角を変えれば良いと言うものではない。また、ロボットの場合は、単に右方向に動かすといっても、例えば、カニ歩きで右に歩行させる、上半身だけを右方向に動かす等、様々な動作のさせ方が考えられる。さらに、ロボットが歩行している歩行時等の通常時に限られず、例えば、転倒時等の非常時において、右方向に体を動かす場合には、足だけではなく、手等の体全体を使って体の向きを変える必要がある。すなわち、ロボットの場合は、1つの動作を行うに際して、ロボットの体勢や状態に対応して、動作させるサーボモータが全く変わってくるため、操作が非常に難しい(操作性が悪い)という問題がある。
【0005】
【特許文献1】特開平8−108385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ロボットの操作性を向上させることができるロボットコントロールシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)〜(37)の本発明により達成される。
(1) ロボットと、前記ロボットに対してコマンドを送信する遠隔操作手段とを有するロボットコントロールシステムであって、
前記ロボットは、
複数の駆動部と、
当該ロボットの状態を判断する判断手段と、
前記遠隔操作手段から送信されたコマンドを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記コマンドを受信したとき、前記判断手段により得られた当該ロボットの状態に応じた動作コマンドを設定し、該動作コマンドに基づいて前記複数の駆動部を、それぞれ駆動することにより当該ロボットの動作を実現する動作実現手段とを有することを特徴とするロボットコントロールシステム。
【0008】
(2) 前記判断手段は、少なくとも2つの異なる状態を判断できるものである上記(1)に記載のロボットコントロールシステム。
【0009】
(3) 前記ロボットは、歩行可能なロボットであり、
前記異なる状態は、少なくとも前記ロボットが、起立して歩行していない静止状態と、歩行を行っている歩行状態と、転倒している転倒状態とを含み、
前記動作実現手段は、前記静止状態と、前記歩行状態と、前記転倒状態との、それぞれに応じた動作コマンドを設定するものである上記(2)に記載のロボットコントロールシステム。
【0010】
(4) 前記動作コマンドは、予め設定されており、
前記動作実現手段は、前記判断手段による判定結果と前記コマンドとの組み合わせにより、前記予め設定された動作コマンドから適したものを選択して、前記ロボットの動作を実現する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0011】
(5) 前記判断手段は、前記駆動部の駆動を実行させるプログラムと、前記ロボットの外部情報を検出する検出手段とを有し、前記プログラムと前記検出手段とのうちの少なくとも一方から前記ロボットの状態を判断する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0012】
(6) 前記検出手段は、互いに略直交するX軸、Y軸およびZ軸の回りの角速度をそれぞれ検出するジャイロセンサを有する上記(5)に記載のロボットコントロールシステム。
【0013】
(7) 前記検出手段は、略直交する三方向に対する加速度を検出する三次元の加速度センサを有する上記(5)または(6)に記載のロボットコントロールシステム。
【0014】
(8) 前記検出手段は、着床を検出する少なくとも1つの着床検出手段を有し、該着床検出手段の検出値に基づいて、前記ロボットの着床を判断する上記(5)ないし(7)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0015】
(9) 前記着床検出手段は、圧力センサである上記(8)に記載のロボットコントロールシステム。
【0016】
(10) 前記プログラムは、前記ロボットの静止または前記ロボットの歩行を実行させるものである上記(5)に記載のロボットコントロールシステム。
【0017】
(11) 前記ロボットは、少なくとも足部と、前記駆動部により駆動する足関節と、腰部とを有する脚部を少なくとも1つ備える上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0018】
(12) 前記脚部は、接地面に対して略平行な方向に旋回する旋回動作を実行可能であり、
前記ロボットは、前記静止時に前記動作コマンドを受信した場合は、前記歩行動作または前記旋回動作を開始する上記(11)に記載のロボットコントロールシステム。
【0019】
(13) 前記ロボットは、前記歩行時に前記動作コマンドを受信した場合は、歩行速度および/または歩行方向を変更する上記(11)または(12)に記載のロボットコントロールシステム。
【0020】
(14) 前記ロボットは、前記腰部に対して所定角度回転可能な胴体部をさらに有する上記(1)ないし(13)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0021】
(15) 前記ロボットは、前記歩行中に前記動作コマンドを受信した場合は、前記腰部に対して前記胴体部の回転角度を変更する上記(14)に記載のロボットコントロールシステム。
【0022】
(16) 前記遠隔操作手段は、傾き自在のスティックを有するジョイスティックを備える上記(1)ないし(15)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0023】
(17) 前記ジョイスティックの所定部位に、操作部が設けられており、前記ジョイスティックの操作または前記操作部の操作により前記ロボットに対して前記コマンドを送信する上記(16)に記載のロボットコントロールシステム。
【0024】
(18) 前記ロボットの状態に応じて該ロボットの各部位の動作を制限する制限手段を有する上記(1)ないし(17)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0025】
(19) 前記制限手段は、前記ロボットが、起立して歩行していない静止状態と、歩行を行っている歩行状態と、転倒している転倒状態とに応じて、段階的または連続的に前記ロボットの各部位の動作を制限するものである上記(18)に記載のロボットコントロールシステム。
【0026】
(20) 前記制限手段は、前記ロボットの前記歩行状態における歩行速度を制限するものである上記(19)に記載のロボットコントロールシステム。
【0027】
(21) 前記動作実現手段は、前記動作コマンドに基づいて、射撃用信号を発生する信号発生手段を有する上記(1)ないし(20)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0028】
(22) 前記射撃用信号を受信する信号受信手段を有する上記(21)に記載のロボットコントロールシステム。
【0029】
(23) 前記射撃用信号を受信する信号受信手段と、
前記ロボットの状態に応じて該ロボットの各部位の動作を制限する制限手段を有する上記(21)に記載のロボットコントロールシステム。
【0030】
(24) 前記制限手段は、前記射撃用信号の受信回数に応じて、段階的または連続的に前記ロボットの各部位の動作を制限するものである上記(23)に記載のロボットコントロールシステム。
【0031】
(25) 前記制限手段は、前記ロボットが転倒している転倒状態において、前記信号発生手段における射撃用信号の発生速度および/または発生数を制限するものである上記(23)または(24)に記載のロボットコントロールシステム
【0032】
(26) 前記ロボットには、前記射撃用信号を受信したとき、被弾信号を送信する送信手段が設けられている上記(22)ないし(25)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0033】
(27) 前記判断手段は、前記信号受信手段が前記射撃用信号を受信した被弾状態を判断するものである上記(22)ないし(26)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0034】
(28) 前記射撃用信号は、赤外光を用いた赤外線射撃用信号である上記(21)ないし(27)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0035】
(29) 前記ロボットの状態を視覚的および/または聴覚的に報知する報知手段を有する上記(1)ないし(28)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0036】
(30) 前記駆動部はサーボモータで構成され、前記動作コマンドは、前記サーボモータに対する回転角度指令である上記(1)ないし(29)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0037】
(31) 前記遠隔操作手段と、前記受信手段との間で通信プロトコルを用いてデータの双方向通信を行うよう構成されている上記(1)ないし(30)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0038】
(32) 前記通信プロトコルはTCP/IPプロトコルである上記(31)に記載のロボットコントロールシステム。
【0039】
(33) 前記双方向通信は、無線LANを介して行われる上記(31)または(32)に記載のロボットコントロールシステム。
【0040】
(34) 前記双方向通信の少なくとも一部は、インターネットまたはイントラネットを介して行われる上記(31)ないし(33)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0041】
(35) 前記ロボットは、被写体像を電子画像として撮像する撮像手段を有する上記(1)ないし(34)のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【0042】
(36) 前記判断手段は、前記撮像手段により得られた画像に基づいて、前記ロボットが転倒している転倒状態を判断する上記(35)に記載のロボットコントロールシステム。
【0043】
(37) 前記遠隔操作手段は、前記撮像手段により撮像された画像を表示する表示部を有する上記(35)または(36)に記載のロボットコントロールシステム。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、ロボットの操作性(操縦性)を向上させることができるため、容易かつ確実にロボットに対して所望の動作を行わせることができる。
【0045】
特に、操作が一部自動化されるため、例えば、ロボットを見ていなくても的確な動作を行わせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、本発明のロボットコントロールシステムを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0047】
図1は、本発明のロボットコントロールシステムの主要部を概略的に示すブロック図、図2は、図1に示すロボットコントロールシステムの送信機を示す斜視図、図3は、図1に示すロボットコントロールシステムのロボットを示す概略図、図4はサーボ制御系のブロック図、図5は、本発明のロボットコントロールシステムの第1実施形態におけるコマンド変換テーブルを示す図である。なお以下では、説明の都合上、図3中の上側を「上」、下側を「下」という。また、図3の矢印A方向がロボット1の前方(前側)であり、図3の左側がロボット1の右側であり、図3の右側がロボット1の左側である。
【0048】
これらの図に示す実施形態は、ロボット1と送信機(遠隔操作手段)2との間に本発明によるロボットコントロールシステムを適用したものであって、図1に示すように、ロボットコントロールシステム100は、ロボット1と、送信機2とを有している。以下、これらの各構成要素について順次説明する。
【0049】
送信機2は、ロボット1と通信可能に接続され、ロボット1との間で双方向通信を行うことにより、ロボット1を遠隔操作(遠隔制御)するものである。
【0050】
この送信機2は、CPU(Central Processing Unit)211を備える制御部21と、ジョイスティック(方向指示部)22と、ジョイスティック22に設置される操作ボタン(操作部)23と、無線LANインターフェース部24と、表示部25と、記憶部26とを有している。ジョイスティック22と、操作ボタン23と、無線LANインターフェース部24と、表示部25、記憶部26とは、それぞれ制御部21に電気的に接続されている。
なお、制御部21の各構成要素は、図示しないバスを介して電気的に接続されている。
【0051】
無線LANインターフェース部24は、無線通信部であって、ロボット1に設けられた、後述する無線LANインターフェース部7との間において無線LANで接続されており、TCP/IPプロトコル等の通信プロトコルを用いて、後述するRAWコマンド(コマンド)を含む各種の情報の無線通信を行うためのインターフェースである。
【0052】
また、無線LANインターフェース部24は、各種のコンピュータや端末装置などの電子機器と無線通信を行うようにすることもできる。
【0053】
表示部25は、液晶表示素子(LCD)で構成されている。この表示部25では、例えば、後述するCCD(撮像手段)94からの画像(動画像、静止画像)、文字、記号、図形、キャラクター等が表示される。この表示部25は、照明(バックライト)機能を備えていてもよい。
【0054】
記憶部26は、特に限定されないが、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)やROM(リードオンリーメモリ)などの半導体メモリの他、各種情報を磁気情報として記憶するものなどを用いることができる。また、この記憶部26は、ロボット1に対して着脱自在(着脱可能)であってもよい。
【0055】
また、操作ボタン23は、多方向に傾けることができるスイッチである。この操作ボタン23は、後述する静止状態および歩行状態においては、その操作に連動して腕部13または腕部14を駆動するよう構成されている。
【0056】
この送信機2は、例えば、ジョイスティック22を所定方向に対して所定角度傾斜することや、ジョイスティック22に設けられた操作ボタン23を操作することで、ロボット1に対して所定の動作を行わせるRAWコマンド(コマンド)を送信する。このRAWコマンドは、例えば、”ジョイスティック22が右に10度傾いた”という角度情報を含むデジタルのコマンドと、”ボタン23が押された(ONした)”というデジタルのコマンドとで構成されている。
【0057】
ロボット1は、送信機2から送信されたRAWコマンドを受信する無線LANインターフェース部7と、制御部3と、記憶部4と、ロボット1の各関節部に設けられた複数のサーボモータ5と、センサ部(検出手段)6と、撮像素子であるCCD(Charge−Coupled Device)94とを備えている。
【0058】
制御部3は、ロボット1の複数のサーボモータの駆動処理等の各種処理を実行するCPU30を有している。
【0059】
記憶部4は、送信機2から無線LANインターフェース部7を介して入力されるRAWコマンド、ロボット1の各部位の作動を実行するプログラム、後述するコマンド変換テーブル等の各種データを格納するものである。このプログラムには例えば、ロボット1を所定速度で歩行させる歩行プログラムや、ロボット1を所定の姿勢で静止させる静止プログラム(ポーズプログラム)等が含まれる。
【0060】
この記憶部4としては特に限定されないが、例えば、記憶部26と同様のものを用いることができる。
【0061】
センサ部6は、コリオリ力を利用して互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸の回りの角速度をそれぞれ検出するジャイロセンサ31と、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸の各軸方向への加速度を検出する三次元加速度センサ(Gセンサ)32と、圧力センサ33とで構成されている。
【0062】
また、三次元加速度センサ32としては、特に限定されないが、例えば、圧電型、サーボ型、ひずみゲージ型、CMOSを用いた半導体加速度センサ等が挙げられる。
【0063】
無線LANインターフェース部7は、前述した無線LANインターフェース部24と同機能を有するものであり、その説明を省略する。
なお、制御部3の各構成要素は、図示しないバスを介して電気的に接続されている。
【0064】
CCD94は、例えば、図示しないレンズ等によりCCD94の受光面(撮像面)上に導かれて結像した被写体像(周囲の像)を撮像する。このCCD94から出力された信号(デジタル信号)は、例えば、図示しない増幅回路により増幅され、その後、制御部3に入力される。
【0065】
なお、サーボモータ5については、詳細を後述する。
この制御部3と、無線LANインターフェース部7とで受信手段の主要部が構成される。
【0066】
また、制御部3と、ジャイロセンサ31と、三次元加速度センサ32と圧力センサ33とで判断手段の主要部が構成される。
【0067】
また、制御部3と、サーボモータ5とで、動作実現手段の主要部が構成される。
次に、ロボット1の全体構成について説明する。
【0068】
図3に示すように、ロボット1は、脚部および腕部にリンク機構を用いた2足歩行ロボットであって、頭部11と、胴体部12と、2つの腕部13、14と、脚部15とを有している。
【0069】
胴体部12には、ジャイロセンサ31と、三次元加速度センサ32とが設置されている。また、胴体部12には、頭部11と、腕部13、14と、脚部15とが連結されている。
脚部15は、右脚41と、左脚51と腰部50とを有している。
【0070】
脚式機構である右脚41は、右大腿部42と右下腿部43と右足部44とをリンク要素とするリンク機構であって、右大腿部42は右股関節47を介して腰部50に連結され、右下腿部43は右膝関節48を介して右大腿部42に連結され、右足部44は右足首関節49を介して右下腿部43に連結されている。
【0071】
右股関節47は、右足ヨー角サーボモータ(駆動部)LR1と、右足ピッチ角サーボモータLR2と、右足ロール角サーボモータLR3と、これらの各サーボモータLR1〜LR3の動力を右大腿部42に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、各サーボモータLR1〜LR3との駆動により動力伝達機構を介して右大腿部42が腰部50に対して駆動される。
【0072】
右膝関節48は、右足膝ピッチ角サーボモータLR4と、右足膝ピッチ角サーボモータLR4の動力を右下腿部43に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、右足膝ピッチ角サーボモータLR4の駆動により動力伝達機構を介して右下腿部43が右大腿部42に対して駆動される。
【0073】
右足首関節49は、右足平ピッチ角サーボモータLR5と、右足平ロール角サーボモータLR6、これらの各サーボモータLR5、LR6の動力を右足部44に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)と、右足部44の裏側(下部)に設けられる圧力センサ(着床検出手段)33とを有し、各サーボモータLR5、LR6の駆動により動力伝達機構を介して右足部44が右下腿部43に対して駆動される。
【0074】
脚式機構である左脚51は、左大腿部52と左下腿部53と左足部54とをリンク要素とするリンク機構であって、左大腿部52は左股関節57を介して腰部50に連結され、左下腿部53は左膝関節58を介して左大腿部52に連結され、左足部54は左足首関節59を介して左下腿部53に連結されている。
【0075】
左股関節57は、左足ヨー角サーボモータ(駆動部)LL1と、左足ピッチ角サーボモータ(駆動部)LL2と、左足ロール角サーボモータ(駆動部)LL3と、これらの各サーボモータLL1〜LL3の動力を左大腿部52に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、各サーボモータLL1〜LL3の駆動により動力伝達機構を介して左大腿部52が腰部50に対して駆動される。
【0076】
左膝関節58は、左足膝ピッチ角サーボモータ(駆動部)LL4と、左足膝ピッチ角サーボモータLL4の動力を左下腿部53に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、左足膝ピッチ角サーボモータLL4の駆動により動力伝達機構を介して左下腿部53が左大腿部52に対して駆動される。
【0077】
左足首関節59は、左足平ピッチ角サーボモータ(駆動部)LL5と、左足平ロール角サーボモータ(駆動部)LL6と、各サーボモータLL5、LL6の動力を左足部54に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)と、足部54の裏側(下部)に設けられる圧力センサ(着床検出手段)33とを有し、各サーボモータLL5、LL6の駆動により動力伝達機構を介して左足部54が右下腿部15に対して駆動される。
【0078】
腰部50は、腰関節46を介して、図3中、胴体部12の下側に胴体部12に対して所定角度回転可能に連結されている。
【0079】
胴体部12は、ヨー角サーボモータ(駆動部)BC1と、ヨー角サーボモータBC1の動力を胴体部12に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、ヨー角サーボモータBC1の駆動により動力伝達機構を介して胴体部12が腰部50に対して駆動される。
なお、ヨー角サーボモータは、腰部50側に設けられていてもよい。
【0080】
腕部(右腕部)13は、右上腕部62と右前腕部63と右手部64とをリンク要素とするリンク機構であって、右上腕部62は右肩関節67を介して胴体部12に連結され、右下腿部43は右肘関節68を介して右上腕部62に連結され、右手部64は右手首関節69を介して右前腕部63に連結されている。
【0081】
右肩関節67は、右手ピッチ角サーボモータ(駆動部)HR1と、右手ロール角サーボモータHR2と、各サーボモータHR1、HR2の動力を右上腕部62に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、各サーボモータHR1、HR2との駆動により動力伝達機構を介して右上腕部62が胴体部12に対して駆動される。
【0082】
右肘関節68は、右足肘ピッチ角サーボモータHR3と、右足肘ピッチ角サーボモータHR3の動力を右前腕部63に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、右足肘ピッチ角サーボモータHR3の駆動により動力伝達機構を介して右前腕部63が右上腕部62に対して駆動される。
【0083】
右手首関節69は、右手ヨー角サーボモータHR4と、右手ヨー角サーボモータHR4の動力を右手部64に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、右手ヨー角サーボモータHR4の駆動により動力伝達機構を介して右手部64が右前腕部63に対して駆動される。
【0084】
腕部(左腕部)14は、左上腕部72と左前腕部73と左手部74とをリンク要素とするリンク機構であって、左上腕部72は左肩関節77を介して胴体部12に連結され、左下腿部43は左肘関節78を介して左上腕部72に連結され、左手部74は左手首関節79を介して左前腕部73に連結されている。
【0085】
左肩関節77は、左手ピッチ角サーボモータ(駆動部)HL1と、左手ロール角サーボモータHL2と、各サーボモータHL1、HL2の動力を左上腕部72に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、各サーボモータHL1、HL2との駆動により動力伝達機構を介して左上腕部72が胴体部12に対して駆動される。
【0086】
左肘関節78は、左足肘ピッチ角サーボモータHL3と、左足肘ピッチ角サーボモータHL3の動力を左前腕部73に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、左足肘ピッチ角サーボモータHL3の駆動により動力伝達機構を介して左前腕部73が左上腕部72に対して駆動される。
【0087】
左手首関節79は、左手ヨー角サーボモータHL4と、左手ヨー角サーボモータHL4の動力を左手部74に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、左手ヨー角サーボモータHL4の駆動により動力伝達機構を介して左手部74が左前腕部73に対して駆動される。
【0088】
頭部11は、首関節45を介して、胴体部12の上側に胴体部12に対して所定角度回転可能に連結されている。
【0089】
この頭部11は、CCD94と、頭部ヨー角サーボモータ(駆動部)HC1と、頭部ピッチ角サーボモータHC2と、各サーボモータHC1、HC2の動力を胴体部12に伝達させる減速機等からなる動力伝達機構(図示せず)とを有し、各サーボモータHC1、HC2の駆動により動力伝達機構を介して頭部11が胴体部12に対して駆動される。
【0090】
図4はサーボ制御系のブロック図である。
図4に示す駆動制御系は、前述した制御部3により、右脚41および左脚51の各関節47〜49、57〜59と、腕部13および腕部14の各関節67〜69、77〜79と、腰関節46と、首関節45との作動を制御する。
【0091】
また、制御部3は、足部44、54に設けられている圧力センサ33、33からの入力信号(検出信号)に基づいて、ロボット1の着床状態を判断する。
【0092】
制御部3は、無線LANインターフェース部7を介して送信機2からRAWコマンドを受信すると、CPU30は、現在実行されている前記プログラムと、ジャイロセンサ31、三次元加速度センサ32、圧力センサ33からの入力データとに基づいて、コマンド変換テーブルから動作コマンドを設定し、この動作コマンドに基づいて、シリアルバスを介してサーボモータ5を構成する各サーボモータLR1〜LR6、LL1〜LL6、HR1〜HR4、HL1〜HL4、BC1、HC1、HC2に駆動電流(駆動電圧)を出力する。これにより、対応する各サーボモータLR1〜LR6、LL1〜LL6、HR1〜HR4、HL1〜HL4、BC1、HC1、HC2が、それぞれ駆動する。これによって、ロボット1の動作が実現(実行)される。
【0093】
図5は、本実施形態のコマンド変換テーブルを示す図である。
本実施形態のRAWコマンドから設定される動作コマンドは、記憶部4に格納されているコマンド変換テーブルを用いて設定される。
【0094】
このコマンド変換テーブルは、一例として、図5に示すようなものが挙げられる。111列の欄は現在ロボットで行われている動作(状態)を示す。112〜114列の欄は、ジョイスティック22の操作によって得られるRAWコマンドと、それに対応する動作を示す。また、115列の欄は、操作ボタン23の操作によって得られるRAWコマンドと、それに対応する動作を示す。図5中、「上半身」とは、頭部11、胴体部12を意味し、「下半身」とは、脚部15を意味する。また、斜線の部分は、RAWコマンドに対して対応する動作コマンドが存在しないことを示す。以下代表的に112列(ジョイスティック22の前後操作)について説明すると、ロボット1が停止中の場合は、ジョイスティック22を前に倒すと、前進を開始し、ジョイスティック22を後ろに倒すと後進(後退)を開始する。ロボット1が前進歩行中の場合は、ジョイスティック22を前に倒すと、前進速度が増大し、ジョイスティック22を後ろに倒すと前進速度が減少する。ロボット1が斜め前へ前進中の場合においては、前進歩行中と同様の動作を行う。ロボット1が転倒時の転倒直後1においては、ジョイスティック22を前に倒すと腕部13、14を胴体部12の前に振る動作を行い、ジョイスティック22を後ろに倒すと腕部13、14を胴体部12の後ろに振る動作を行う。ロボット1が転倒時の転倒直後2においては、ジョイスティック22を前に倒すと右脚41、左脚51を胴体部12の前に振る動作を行い、ジョイスティック22を後ろに倒すと右脚41、左脚51を胴体部12の後ろに振る動作を行う。ロボット1が転倒時に転倒直後1と転倒直後2のいずれの動作が行われるかは、ロボット1の転倒状態において制御部3が例えば、センサ部6の情報に基づいて適宜選択する。ロボット1のうつぶせ状態においては、ジョイスティック22を前後いずれに倒しても脚部15の各関節を曲げて体を縮める制御を行い、その後立ち上がる。ロボット1の仰向け状態においては、ジョイスティック22を前後いずれに倒しても腕部13、14を用いて上半身を起こし、その後立ち上がる。
【0095】
なお、選択された動作コマンドに対して制御部3が各サーボモータに与える駆動指令は、記憶部4に予め設定されている。
図6は、データ受信ルーチンを説明するフローチャートである。
【0096】
次に、ロボットコントロールシステム100の動作について、図6に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。なお、図6に示すフローチャートは、一例としてロボット1の前進操作および後退操作に関しての、静止中、前進歩行中(歩行中)、転倒中の動作について示したものである。
【0097】
まず、ロボット1の制御部3は、送信機2から送信された信号を受信したか否かを判断する(ステップS101)。
【0098】
そして、制御部3は、信号を受信したと判断すると、それが、RAWコマンドか否かを判断する(ステップS102)。
【0099】
制御部3は、RAWコマンドであると判断した場合は(ステップS102のYes)、後述する処理ルーチンへと移行し、処理ルーチンを実行する(ステップS103)。
【0100】
一方、制御部3がRAWコマンドではないと判断した場合には(ステップS102のNo)、ステップS101に移行し、次のデータ受信があるまで、このステップS101で待機する。
【0101】
ステップS103において、処理ルーチンの実行が終了した場合には、ロボット1の各サーボモータを駆動する駆動電源がOFFであるか否かを判断し(ステップS104)、駆動電源がOFFの場合は(ステップS104のYes)、データ受信ルーチンを終了する。一方、駆動電源がOFFでない場合は(ステップS104のNo)、ステップS101に移行し、次のデータ受信があるまで、このステップS101で待機する。
【0102】
次に、図6に示すフローチャートのステップS103における処理ルーチンについて図7を用いて説明する。図7は、処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0103】
まず、制御部3は、前述したジャイロセンサ31、三次元加速度センサ32および圧力センサ33により、それぞれ検出した検出値を記憶部4に格納する(ステップS201)。
次に、制御部3は、現在実行されているプログラムを確認する(ステップS202)。
【0104】
次に、制御部3は、現在実行されているプログラムと、記憶部4に格納されている各センサ31、32、33により検出した検出値とに基づいて、ロボット1の状態が正常か否かを判断する(ステップS203)。
【0105】
具体的には、圧力センサ33の検出値により、右足部44と左足部54とのうちのいずれか片方または両方の足部が接地しているか否かを判断する。
【0106】
いずれか片方または両方の足部が接地している場合(歩行状態または静止状態である場合)は、制御部3は、ロボット1の状態が正常であると判断し(ステップS203のYes)、ステップS204に移行する。
【0107】
次に、制御部3は、ロボット1が起立して歩行していない静止状態(以下「静止状態」という)であるか否かを判断する(ステップS204)。
【0108】
具体的には、制御部3が、現在歩行プログラムが実行されているか否かを判断する。歩行プログラム(前進歩行プログラム)が実行されていれば、制御部3は、ロボット1が歩行状態である(歩行中である)と判断し(ステップS204のNo)、ステップS205に移行する。
【0109】
次に、制御部3は、無線LANインターフェース部7を介して受信したRAWコマンドが、前進命令か否かを判断する(ステップS205)。
【0110】
制御部3が、受信したRAWコマンドが前進命令であると判断した場合には(ステップS205のYes)、記憶部4に格納したコマンド変換テーブルを抽出し(ステップS206)、このコマンド変換テーブルによって得られた動作コマンドによって前進速度調整1を行う(ステップS207)。具体的には、制御部3は、ロボット1の前進速度(歩行速度)を早める制御を行う。これにより、歩行中であるロボット1は、その前進速度を増大させる。
【0111】
一方、制御部3が、受信したRAWコマンドが前進命令ではないと判断した場合は(ステップS205のNo)、記憶部4に格納したコマンド変換テーブルを抽出し(ステップS208)、このコマンド変換テーブルによって得られた動作コマンドによって前進速度調整2を行う(ステップS209)。具体的には、制御部3は、ロボット1の前進速度(歩行速度)を遅くする制御を行う。これにより、歩行中であるロボット1は、その前進速度を減少させる。
【0112】
また、ステップS204において、歩行プログラムが実行されていなければ、ロボット1は静止中である(静止プログラムが実行されている)と判断し(ステップS204のYes)ステップS210に移行する。
【0113】
次に、制御部3は、受信したRAWコマンドが、前進命令か否かを判断する(ステップS210)。
【0114】
制御部3が、受信したRAWコマンドが前進命令であると判断した場合には(ステップS210のYes)、記憶部4に格納したコマンド変換テーブルを抽出し(ステップS211)、このコマンド変換テーブルによって得られた動作コマンドによってロボット1の前進を開始する制御を行う(ステップS212)。これにより、静止中であるロボット1は、前進を開始する。
【0115】
一方、制御部3が、受信したRAWコマンドが前進命令ではないと判断した場合は(ステップS210のNo)、記憶部4に格納したコマンド変換テーブルを抽出し(ステップS213)、このコマンド変換テーブルによって得られた動作コマンドによってロボット1の後退を開始する制御を行う(ステップS214)。これにより、静止中であるロボット1は、後退を開始する。
【0116】
また、ステップS203において、制御部3が、ロボット1の状態が、正常でないと判断した場合には(ステップS203のNo)、ロボット1が転倒している(転倒状態である)と判断し、ステップS215に移行する。
【0117】
次に、制御部3は、CCDにより撮像された画像を記憶部4に取り込む(ステップS215)。
【0118】
次に、制御部3は、CCDにより撮像されている画像信号に基づいて、ロボット1がうつぶせ状態か否かを判断する(ステップS216)
ここでは、一例として、制御部3は、得られた画像信号の明度により、ロボット1がうつぶせ状態か否かを判断する。
【0119】
そして、制御部3が、ロボット1がうつぶせ状態であると判断した場合は(ステップS216のYes)、記憶部4に格納したRAWコマンド変換テーブルを抽出し(ステップS217)、このコマンド変換テーブルによって得られた動作コマンドによってロボット1の脚部15の各関節を曲げて体を縮める制御を行い、その後立ち上がる(ステップS218)。
【0120】
一方、制御部3が、ロボット1がうつぶせ状態ではないと判断した場合は、仰向け状態であると判断し(ステップ216のNo)、記憶部4に格納したコマンド変換テーブルを抽出し(ステップS219)、このコマンド変換テーブルによって得られた動作コマンド1128によってロボット1の腕部13、14を伸ばして、上半身を起こし、その後立ち上がる(ステップS220)。
【0121】
また、ステップS204においては、制御部3が、現在歩行プログラムが実行されているか否かを判断することにより、ロボット1が歩行状態である(歩行中である)と判断したが、それに限られず、例えば、電流検出手段(図示せず)により各サーボモータの消費電流を検出することにより、ロボット1が歩行状態であるか否かを判断してもよいし、ロボット1を静止状態に保つ静止プログラムが実行されているか否かを判断することにより、ロボット1が歩行状態であるか否かを判断してもよいし、三次元加速度センサによりロボット1の略直交する三方向への加速度を検出することによりロボット1が歩行状態であるか否かを判断してもよいし、これらを適宜組み合わせることによってロボットが歩行状態であるか否かを判断してもよい。なお、静止状態、転倒状態についても前記各プログラムおよび各センサからの情報を適宜選択することにより現在の状態を判断することができる。
【0122】
以上説明したように、このロボットコントロールシステム100によれば、送信機2から送信されたRAWコマンドを無線LANインターフェース部7を介してロボット1の制御部3が受信したときに、ジャイロセンサ31、三次元加速度センサ32および圧力センサ33、33により得られた検出結果(検出値)と、静止プログラムや、歩行プログラム等のロボット1の各サーボモータの駆動を実行させるプログラムとによりロボットの現在の状態を判断し、コマンド変換テーブルを抽出して、ロボットの現在の状態に応じた動作コマンドを設定することによって、ロボット1に対して所望の動作を実現することができる。これにより、ロボット1の操作性が向上し、容易かつ確実にロボット1に対して所望の動作を行わせることができる。
【0123】
特に、RAWコマンドから動作コマンドを設定することにより、ジョイスティック22の1つの動作に対して複数のサーボモータの駆動を行うことができるため、操作が一部自動化され、例えば、ロボット1を見ていなくても的確な動作を行わせることができる。
【0124】
以下、本発明のロボットコントロールシステムをシューティングゲームシステムに適用した場合について説明する。
【0125】
図8は、本発明ロボットコントロールシステムを適用したシューティングゲームシステムの実施形態の全体構成図である。本実施形態のシューティングゲームシステム200は前述したロボット1を複数台有する構成であり、図8では、ロボットを2台用いる場合のシューティングゲームシステムを示している。
【0126】
図9は、図8に示したシューティングゲームシステムを示すブロック図であり、ロボット1台分の構成を詳細に示している。図9において、図8と同一部分には同一符号を付している。
【0127】
以下、2台のロボットは基本的に同一構成であり、また、同一の動作を行うので、説明の便宜上一方のロボット1aについて説明し、他方のロボット1bについては特に必要でない限り説明を省略するものとする。また、ロボット1aが有しているもの、およびロボット1aに装着されているものについては、符号の最後部に「a」をつけ、ロボット1bが有しているもの、およびロボット1bに装着されているものについては、符号の最後部に「b」をつけて説明する。
【0128】
シューティングゲームシステム200は、ロボット1aと、ロボット1aを無線で遠隔制御する送信機2aと、ロボット1bと、ロボット1bを無線で遠隔制御する送信機2bと、ロボット1a、1bの間の無線通信、勝敗の判定、勝敗の点数表示等を行う判定装置(判定手段)16とを備えている。
【0129】
また、ロボット1aには、判定装置16との間で通信を行うためのアンテナ10aと、複数(本実施形態では2つ)の赤外線センサ(信号受信手段)8aとを有するCPUを備えた信号変換回路(送信手段)9aが、ロボット1aに対して着脱可能に装着されている。この信号変換回路9aは、制御部3aと電気的に接続されている。
【0130】
また、本実施形態のロボット1aは、左手部74に、赤外線信号を発生可能な赤外線信号発光装置(信号発生手段)17aを備えている。
【0131】
本実施形態では、操作ボタン23を操作することによって、RAWコマンドがロボット1aに対して送信されることによりロボット1aに射撃体勢をとらせ赤外線信号発光装置17aを発生させる動作コマンドが設定されている。
【0132】
前述した各構成要素のうち、シューティングゲームを主催する主催者は、判定装置16と、信号変換回路9a、9bとを有し、シューティングゲームを行う(プレイする)各操縦者(競技者)は、それぞれロボット1a、1bと、送信機2a、2bとを有している。
【0133】
また、ロボット1a、1b、送信機2a、2b、判定装置16は、それぞれ互いに無線LANで接続されている。
【0134】
図10は判定装置16の構成を示すブロック図である。判定装置16は、アンテナ300と、アンテナ300を介して各ロボット1a、1bからの信号を受信する受信手段としての受信回路301と、中央処理装置(CPU)を備え判定装置16全体の制御、被弾や勝敗の判定、各ロボット1a、1bの動作制御等を行う制御回路302と、各ロボット1a、1bの得点等の対戦内容を表示する表示回路303と、記憶装置304とを備えている。記憶装置304は、受信回路301で受信した被弾信号をテーブル形式で順次記憶する被弾データベース305と、制御回路302が前記被弾データベース305に基づいて算出した各ロボットの得点を記憶する得点データベース306とを有している。
【0135】
ロボット1aと送信機2aとが対となり、また、ロボット1bと送信機2bとが対となっている。ロボット1aとロボット1bは基本的には同一構成であるが、使用する信号の識別(ID)コードが相違するように構成されている。また、送信機2aと送信機2bとは基本的に同一構成であるが、送信機2a、送信機2bは、それぞれ、ロボット1b、1aは遠隔制御できず、ロボット1a、1bのみを遠隔制御できるように、相互に異なる周波数の無線信号あるいは相互に異なるIDコードを含む信号等を使用している。
【0136】
ロボット1aとロボット1bとが対戦を行う場合は、ロボット1aの操作者は、送信機2aのジョイスティック22を操作して、ロボット1aを操作し、ロボット1bを発見した場合、操作ボタン23を操作して、RAWコマンドをロボット1aに対して送信することにより、制御部3aは、動作コマンドを設定して、ロボット1aに射撃姿勢をとらせ、赤外線信号発光装置17aから射撃用赤外線信号(射撃信号)18aを発光させる。
【0137】
図11は、射撃用赤外線信号18aの信号フォーマットを示す図である。図11において、射撃用赤外線信号18aは、先頭に設けられた所定ビット数のスタートビット130と、射撃用赤外線信号18aを発射したロボット1aを表すための情報である発射ロボットID131と、信号の最後に設けられた所定ビット数のストップビット132とによって構成されている。
【0138】
ロボット1bが発射した射撃用赤外線信号18bがロボット1aの赤外線センサ8aに命中(被弾)した場合、ロボット1aは、被弾状態となり、被弾したロボット1aは判定装置16に対して、信号変換回路9aを介して射撃用赤外線信号18bを受光したことを表す信号、即ち、被弾した旨を示す被弾信号を無線で判定装置16に送信する。
【0139】
被弾した(被弾状態の)ロボット1aは、射撃用赤外線信号18bに含まれる発射ロボットID131および自己のID(受光ロボットID)を用いて、図12に示すような信号フォーマットの被弾信号を生成して送信する。図12において、被弾信号は、スタートビット80と、赤外線信号を発射(射撃)したロボットを示す発射ロボットID81と、被弾したロボットを示す受光ロボットID82と、前記射撃用赤外線信号18bを受光した受光時刻83と、ストップビット84とによって構成されている。
【0140】
判定装置16は、前記被弾信号に基づいて、どのロボットが射撃用赤外線信号18を発射し、どのロボットが何時被弾したのかを認識することができるため、前記被弾信号に基づいて被弾させたロボットの得点を加算したり、加算結果による勝敗の判定したりすることができる。
【0141】
判定装置16はその結果を蓄積し、各ロボットが何回被弾したかを示す情報をデータベースとして保有していて、その情報を表示回路303に表示したり、後述するロボットの各部位の動作を制限するのに用いたりすることができる。
【0142】
赤外線センサ8(8a、8b)、判定装置16とで、本実施形態のロボット1の被弾状態を判断する判断手段の主要部が構成される。また、制御部3と判定装置16とで本実施形態の制限手段の主要部が構成される。
【0143】
また、操作ボタン23を操作することにより送信されたRAWコマンドから設定される動作コマンドは、前述した記憶部4に格納されているコマンド変換テーブルを用いて設定される。
【0144】
次に、本実施形態のシューティングゲームシステム200を用いてゲームを行う場合の全体的な動作について説明する。
【0145】
図13は、本実施形態のシューティングゲームシステムにおける全体的な動作を示すフローチャートである。
【0146】
以下では、一例として4体のロボット1(ロボット1a〜1d)を用いてゲームを行う例を示す。ここでは、ロボット1a、1bがAチームを構成し、ロボット1c、1dがBチームを構成しており、互いに対戦を行うよう構成されている。
【0147】
まず、操縦者の操作により、送信機2aは、ロボット1aの制御部3aに対してコマンドを送信する(図13のステップS41)。
【0148】
制御部3aは、送信機2aからのコマンドに応じて前述した動作コマンドを設定し、歩行などの所定の動作を行うようにロボット1aの各サーボモータを駆動する(ステップS42)。
【0149】
このとき、判定装置16は、信号変換回路9a、9bからの被弾信号を受信可能な状態で待機する(ステップS43)。
【0150】
次に、Bチームのロボットに対して射撃を行う場合には、送信機2aの操作ボタン23aの操作によって、射撃を行うコマンド(以下射撃コマンドという)がロボット1aに対して送信され(ステップS44)、これに応じて制御部3aは、動作コマンドを設定し、各サーボモータを駆動して、射撃を行う射撃姿勢を取るとともに(ステップS45)、赤外線信号発光装置17aに対して、図11に示すような自己の発射ロボットID31を付加した射撃用赤外線信号18を出力させる(ステップS46)。
【0151】
一方、ロボット1aが、ロボット1cまたはロボット1dからの射撃用赤外線信号18を赤外線センサ8aで受信した場合(ステップS47)、信号変換回路9aは、図13に示すような、受信した射撃用赤外線信号18に自己のID(受光ロボットID)と受光時刻情報を付加した被弾信号を判定装置16に無線で送信する(ステップS48)。
【0152】
判定装置16は、受信した被弾信号に基づく被弾データを記憶装置304の被弾データベース305に記憶し、被弾結果を判定する(ステップS49)。判定装置16は、判定結果に基づいて、被弾したロボットのIDを含む被弾確認信号を、被弾したロボットの信号変換回路9aに送信する(ステップS50)。
【0153】
信号変換回路9aは、被弾確認信号に含まれるロボットのID情報を確認し、自己のIDと一致している場合は、被弾動作を行うように指示するための被弾動作指令信号を制御部3aに出力する(ステップS51)。
【0154】
制御部3aは、被弾動作指令信号に応答して、被弾状態であると判断し、コマンド変換テーブルから適したものを選択して、ロボット1aの動作を実現する。本実施形態では、動作コマンドの一例として、記憶部4aの内部に格納されている被弾動作プログラムを読み出して実行することにより、ロボット1aの各サーボモータを駆動して、首を項垂れる等の所定の被弾動作を行う(ステップS52)。これにより、各競技者や観客は、どのロボットが被弾したのかを容易に判別することが可能になる。このとき、被弾させたロボットは、判定装置16からの情報で、自己が発光した射撃用赤外線信号18が、他のロボットに当たったことを確認できたら、被弾(命中)させたことを示す命中動作を行うようにしてもよい。
【0155】
また、被弾動作指令信号を受信した際には、その受信回数に応じて段階的または連続的に例えば、歩行動作や旋回動作におけるロボット1aの各サーボモータの動作(各サーボモータの打角(回転角度)や回転速度)および/または赤外線信号発光装置17aにおける射撃用赤外線信号18の発生速度や発生数を制限するのが好ましい。 また、ロボット1の転倒状態においても、例えば、射撃用赤外線信号18の発生間隔が静止状態と歩行状態とに比べて長くなる、または射撃用赤外線信号18が発生できない等、赤外線信号発光装置における射撃用赤外線信号18の発生速度や発生数を制限するのが好ましい。これらにより、より臨場感のある戦闘を行うことができる。
【0156】
一方、判定装置16は、被弾信号に基づく被弾の判定結果に基づいて、得点データベース306を更新し、表示回路303に得点表示を行う(ステップS53)。
【0157】
図15は、判定装置16で行う表示の例を示す図である。表示回路303は、各チーム毎の得点表示領域101と各ロボット毎の得点表示領域102に分かれている。制御回路302は、得点データベースに記憶されたロボット毎の得点、チーム毎の得点を用いて、表示回路303に表示する。図15では、Aチームの得点が100点、Bチームの得点が50点と表示されている。また、各ロボット1a〜1d毎の得点が表示されている。
【0158】
ゲーム開始から所定時間経過するとゲームが終了する。判定装置16は、得点データベース306の得点データに基づいて、各ロボットおよび各チームの勝敗を判定する(ステップS54)。判定装置16は、判定結果に基づいて、勝敗の内容を表す勝敗認識信号を各ロボットの信号変換回路9aに送信する(ステップS55)。
【0159】
次に、ゲームが終了した後の動作について説明する。
図14は、前記勝敗認識信号の信号フォーマットである。図14において、勝敗認識信号は、スタートビット90、勝利チームを示す処理チーム情報部91、敗戦チームを示す敗戦チーム情報部92、ストップビット93から構成されている。
【0160】
ロボット1aは、信号変換回路9aによって前記勝敗認識信号を受信し、自己の属するチームが勝利チームと敗戦チームのいずれなのかを判別し、前記勝利チームと敗戦チームの何れに属するかに応じた勝敗動作指令信号を制御部3に出力する(ステップS56)。前記勝敗動作信号は、勝利チームに属するロボットの場合には、所定の勝利動作を行うように指示する勝利動作指令信号であり、敗戦チームに属するロボットの場合には、所定の敗戦動作を行うように支持する敗戦動作指令信号である。前記勝利動作としては、例えば、腕部を上下動させることによってバンザイを行う動作である。また、前記敗戦動作としては、例えば、頭部11を項垂れる動作である。
【0161】
各ロボット1a〜1dは、それぞれ、前記勝敗動作指令信号に応答して各制御部3の勝敗動作用プログラムを読み出して実行し、チーム毎に勝敗動作を行う。このとき、勝利チームのロボットは前記勝利動作を行い、敗戦チームは前記敗戦動作を行う(ステップS57)。
【0162】
なお、ゲームの終了は、時間の経過に限定されず、例えば、いずれかのロボットの得点、あるいは、いずれかのチームのロボットの得点の合計が所定の得点になったときにゲームが終了する等、適宜選定できる。
【0163】
また、個人での勝敗を判定した場合は、勝敗認識信号として、スタートビットとストップビットの間に勝利したロボットを示す勝利ロボットIDおよび敗戦したロボットを示す敗戦ロボットIDを挿入した信号を用いて、前記と同様にして、勝利したロボットと敗戦したロボットは各々勝敗動作を行う。このとき、勝利したロボットが勝利動作を行って勝ち名乗りを上げ、敗戦したロボットが敗戦動作を行う。
【0164】
次に、判定装置16が被弾の判定を行う際の処理を説明する。図16は、判定装置16が被弾の判定を行う処理を示すフローチャートである。また、図17は、判定装置16の被弾判定処理を説明するためのタイミング図である。
【0165】
図16および図17において、判定装置16の制御回路302は、受信回路301で被弾信号を受信した後、所定時間内(相打ちの場合、通信時間が遅くても他の被弾信号を受信できる時間内(例えば1秒以内))に他の被弾信号を受信したか判断する(ステップS71)。
【0166】
制御回路302は、前記所定時間内に他の被弾信号を受信しなかった場合には、相打ちではなく、被弾信号に含まれる発射ロボットID81のロボットが受光ロボットID82のロボットに被弾させたと判断して、前記発射ロボットID81が付与されたロボットに得点を加算する(ステップS75)。これは、図17におけるケース1の場合であり、(A)〜(D)は、各々、ロボットBが射撃してロボットAが被弾、ロボットDが射撃してロボットBが被弾、ロボットAが射撃してロボットCが被弾、ロボットCが射撃してロボットDが被弾した例を示している。
【0167】
ステップS71において、制御回路302は、前記所定時間内に他の被弾信号を受信したと判断した場合には、前記所定時間内に受信した複数の被弾信号を解析して、同じロボット同士(例えばロボット1aとロボット1b)の打ち合いか否かを判断する(ステップS72)。
【0168】
ステップS72において、制御回路302は、同じロボット同士ではないと判断した場合、例えば、複数の被弾信号における発射ロボットID81と受光ロボットID82が各々相違する場合には、被弾させた(命中した)ロボット(発射ロボットID81を有するロボット)に得点を加算した後、ステップS71に戻る(ステップS75)。
【0169】
ステップS72において、制御回路302は、同じロボット同士と判断した場合、例えば、一方の被弾信号における発射ロボットID81と受光ロボットID82が他方の被弾信号における受光ロボットID82と発射ロボットID81に同じ場合、同じロボット同士の打ち合いによって相打ちが生じたと判断し、複数の被弾信号の受光時刻83を比較することによって、どちらのロボットが先に被弾したのかを判断する(ステップS73)。これは、図17におけるケース2の場合であり、(A)、(B)は、各々、所定時間内に、ロボットBが射撃してロボットAが被弾し、所定時間内にロボットAが射撃してロボットBが被弾した例を示している。
【0170】
ステップS73において、制御回路302は、例えば、ロボット1bから受信した被弾信号の受光時刻83の方が、ロボット1aから受信した被弾信号の受光時刻83よりも早い場合には、ロボット1bがロボット1aよりも先に被弾したということであり、この場合、ロボット1aに得点を加算し、ロボット1bには得点を加算せずにステップS71に戻る(ステップS76)。
【0171】
ステップS73において、制御回路302は、ロボット1aから受信した被弾信号の受光時刻83の方が、ロボット1bから受信した被弾信号の受光時刻83よりも早い場合には、ロボット1aがロボット1bよりも先に被弾したということであり、この場合、ロボット1bに得点を加算し、ロボット1aには得点を加算しないでステップS71に戻る(ステップS77)。
【0172】
ステップS73において、制御回路302は、ロボットが3台以上でゲームを行っており、被弾信号を3台以上のロボットから受信した場合には、受信した被弾信号中の受光時刻83に基づいて最も早く被弾させたロボットに得点を加算し、他のロボットには得点を加算せずにステップS71に戻る(ステップS74)。
【0173】
以上のようにして、複数のロボット同士が相打ちした場合でも、現実に即した形で、どちらが被弾したかを適切に判定することが可能になる。
【0174】
以上述べたように前記各実施の形態に係るシューティングゲームシステムによれば、勝敗の判定を的確に行うことが可能になる。また、観客や競技者が、勝利したロボット、あるいは、勝利したチームを容易に認識することが可能になる。
【0175】
また、実際に形のある物同士が戦闘するシューティングゲームの臨場感を、屋外ではない一般のビル内や家庭内などで得ることが可能であり、またロボットの歩行性能や回避性能、銃器(赤外線信号発光装置)の破壊力などをプログラミングしたり、施設の形状を利用した回避作戦や戦闘作戦、補給作戦を立案したりするなど、参加者がゲームの勝敗を左右する工夫をする楽しみがあるので、シューティングゲームファンばかりではなく、ロボットや戦闘ゲームに対して知的な興味やエンジニアリング的な興味を持つ、より広範な人たちが熱中できるシューティングゲームを提供することが可能になる。
【0176】
また、複数台のロボットを使い、イベント会場や遊技場のような場所でシューティングゲームを行う場合を考えると、ゲームをより楽しく進行するには、銃器(赤外線信号発光装置)による射撃をうまく避けたり、ロボットのバッテリ交換を行ったりするなどメンテナンスを行うための安全地帯などが必要である。例えば、小さな丘や壁のような地形や木や林などの物体が施設内に必要となるが、ロボットが40センチメートル程度の大きさだとすれば、それらの環境を作っても、5メートル四方程度のスペースがあれば十分実現可能であり、一般のビル内のフロアに十分設置可能である。その程度の大きさの施設であるから、見学者が一望の下に全体のゲームの進行状況を直接自分の目で見て把握することが可能であり、参加者ばかりでなく見学者もゲームを十分楽しむことができる。
【0177】
また、銃器(赤外線信号発光装置)として赤外線の発光装置を使うので、実際に樹脂製などの弾丸を発射するようなシステムと較べて安全である。
【0178】
また、実際にロボットを動作させるには駆動源としてのバッテリが必要であり、当然動作時間には制限があるから、戦闘を短時間に効率良く行い、またバッテリの補給タイミングや方法についても考えて作戦を練る必要がある。また、ロボットの歩行性能や銃器(赤外線信号発光装置)の性能も千差万別である場合が多く、またロボットが施設内の現実の物につまずいて転倒した、といった不測の事態も起きることが有り、そういう場合の救済作戦を練るなど、知的な部分で戦況を有利にすることもできるので、一概にロボットの歩行性能や銃器(赤外線信号発光装置)の性能が良ければ勝てると決まっているわけでもないので、より作戦の有効性が問われることとなり、臨場感のある戦闘をしている感覚を味わうことができる。
【0179】
また、複数のロボット同士で戦うことで、1台では出来ない様な、例えば1台が囮になり敵を誘い出しておいて銃撃するなど、より実戦に近い作戦を立てることも可能であり、知的な戦闘の臨場感が得られる。
【0180】
また、銃器(赤外線信号発光装置)の性能については、連射性能や赤外線の照射範囲、発光強度など、プログラミングでかなり自由に性能を変えることも出来るが、不公平にならないようにゲームの進行のルールでクラス分けをするなどで参加者の組み合わせを決めておけば、より公平なゲーム運営が可能となる。
【0181】
また、あるロボットが、他のロボットから射撃されて赤外線が命中した場合は、その情報を元に命中した場合のポーズをロボットにとらせ、発射した方のロボットには勝ち誇った動作をさせるなどすれば、参加者や見学者も勝負がはっきり認識でき、より臨場感のある戦闘を行うことができる。
【0182】
公式なゲーム大会などで、ゲームの公平を期す必要が有る場合を考えると、判定装置や赤外線センサ、信号変換回路などはそれぞれの操縦者の所持するロボットとは別体になっていた方が好ましく、ゲームの主催者が同機能、同性能のものを独自に用意する方が良いので、ゲーム会場で簡易にロボットに装着できることが好ましい。
【0183】
特に、信号変換回路9aと、ロボット1aとが一体的に設けられている場合は、信号変換回路9aによって変換された被弾動作指令信号が、制御部3aによって書き換えられる恐れがあり、その場合は、判定装置16に送信される信号の信頼性が低く、公平な勝負判断が出来ない可能性があるが、本実施形態では、主催者側が用意した信号変換回路9aが、ロボット1aに対して別個に装着されるため、赤外線センサ8aによって得られた射撃用赤外線信号18が書き換えられることなく信号変換回路9aに入力され、判定装置16に対して送信される。
【0184】
これにより、使用するロボット(制御回路)に関わらず、判定の信頼性を向上させることができる。
【0185】
また、信号変換回路9aと制御部3aとが一体的に形成されたロボットを使用した場合においても、信号変換回路9aと判定装置16とが、それぞれ、別個にCPUを有しているため、信号変換回路9aと判定装置16とが互いに所定の通信プロトコルにより、正しい信号をやり取りすることができる。
【0186】
これにより、例えば、信号変換回路9aと、判定装置16との間で通信を行うことにより、信号変換回路9aが、判定装置16に対して送信した信号が正しく送られたか否かを判断し、正しく送られない場合には、信号変換回路9aが、信号の送信を所定回繰り返し、それでも送られない場合は、信号変換回路9aに例えばLEDや、ブザー等の視覚的や聴覚的に報知するような報知手段を設けるのが好ましい。これにより、ロボット1の状態に応じた色のLEDを発光させたり、音を出したりしてそれを報知することにより、例えば勝負に負けたことにする等の判定を行うことができる。
【0187】
これにより、使用するロボット(制御部)に関わらず、判定の信頼性を向上させることができる。
【0188】
また、判定手段と、送信手段とが、それぞれ、無線LANで接続されているため、互いに双方向通信を行うことができる。これにより、送信機2の表示部25に、例えば、射撃用赤外線信号18の発射回数、残弾数、他のロボットからの射撃用赤外線信号18の受信回数等の自己のロボットの(状態)状況に加えて、ゲームの残り時間、自己の属するチームの他のロボットの(状態)状況や判定手段で集計されている現在の得点等の勝負の状況を示す各種の情報が表示されるような構成とすることができるため、戦略の幅が広がり、さらに臨場感が得られる。
【0189】
なお、ロボット、送信機および判定装置間の信号の送受信は携帯電話やPHS(Personal Handy phone System)等使用して行う等、種々の変更が可能である。
【0190】
次に、本発明のロボットコントロールシステムの第2実施形態について説明する。
図18は、本発明のロボットコントロールシステムの第2実施形態を示すブロック図である。
【0191】
以下、第2実施形態のロボットコントロールシステム100について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0192】
第2実施形態のロボットコントロールシステム100では、各ジョイスティック22に接続された複数のPC34(パーソナルコンピュータ)と、各ロボット1、各送信機2および各PC34がそれぞれ接続されるLAN300を有している。このLAN300は、ルータ(通信装置)35を介してインターネット400に接続可能に構成されている。
【0193】
なお、本実施形態のPC34は、第1実施形態の送信機2の制御部21、無線LANインターフェース部24および記憶部26の機能を有するものである。
【0194】
なお、各PC34が、それぞれ個別にルータを有し、このルータを介してインターネット400に接続可能な構成であってもよい。
【0195】
操縦者は、LAN300に接続された送信機2を操作することによって、またはジョイスティック22、操作ボタン23を操作することによって、ロボット1を操縦することができる。
【0196】
本実施形態のロボットコントロールシステム100を前述したシューティングゲームシステムに適用した場合は、赤外線センサ8aを通じて射撃用赤外線が検知されたとき、その信号は、信号変換回路9aを通じて制御部3aに入力され、通信装置35を経てPC34に送信され、PC34内の判断ソフトウェアが判定装置16と同様の働きをして、被弾や勝敗の判定を行う。
【0197】
このロボットコントロールシステム100によれば、前述した第1実施形態のロボットコントロールシステム100と同様の効果が得られる。
【0198】
そして、第2実施形態のロボットコントロールシステム100を前述したシューティングゲームシステムに適用した場合は、判定装置16等のシューティングゲーム専用の装置を必要としないため、システムの小型化を図ることができ、また、システム全体を比較的安価に構成することができる。
【0199】
また、送信機2、PC34、ロボット1は、ルータ35を介してインターネット400に接続されているため、例えば、操縦者および主催者のうちの1人または複数人が、シューティングゲームを行う会場に対して遠隔地(外国含む)にいる場合においても、インターネット400に接続することにより、遠隔地からロボット1の操縦や、判定が可能であり、容易かつ確実にシューティングゲームを行うことができる。この際送信機2を用いた場合は、CCD94にて撮像された画像を表示部25でモニタしながら、シューティングゲームを行うことができる。また、ジョイスティック22およびPC34を用いた場合は、表示部25の代わりに別途、表示部25と略同機能を有し、PC34と接続可能なディスプレイ(モニタ)をPC34に対して接続することにより、CCD94にて撮像された画像をディスプレイでモニタしながら、シューティングゲームを行うことができる。また、送信機2とディスプレイとが接続される構成となっていてもよい。これにより、視認性を向上させたり、表示する情報量を増大させたりすることができる。また、ロボット1と送信機2またはロボット1とPC34はインターネットを介して接続されているため高速通信が可能であり、表示部25またはディスプレイに対して随時画像データが送信され、さらに快適に臨場感のあるゲームを行うことができる。
また、インターネットの代わりにイントラネット等を用いてもよい。
【0200】
以上、本発明のロボットコントロールシステムを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
【0201】
なお、本実施形態では速度センサ(角速度センサ)としてジャイロセンサ31を用いたが、それに限られないのは言うまでもない。
【0202】
また、本実施形態では、リンク機構の二足歩行ロボットを用いたが、本発明では特に限定されず、例えば一足、または三足以上の足を有する歩行ロボットでもよいし、車輪等の移動手段を有して移動可能なロボットでもよい。
【0203】
また、本実施形態では、通信方式として無線LANを用いたが、本発明では特に限定されず、例えば赤外線方式等を用いることができる。
【0204】
また、本実施形態では、着床検出手段として圧力センサを用いたが、本発明では特に限定されない。
【0205】
また、ロボット1のシューティングの相手は、ロボットに限られず、例えば、人間やモニタに表示された射撃対象等でもよい。
【0206】
また、本実施形態では、コマンド変換テーブルを用いて動作コマンドを設定したが、それに限られず、演算を行って動作コマンドを設定してもよい。
【0207】
また、ロボットの所定個所、例えば、頭部等にロボットの制御部と電気的に接続され、該ロボットの状態に応じて発光する複数色、例えば、3色(R,G,B)のLED(発光素子)が設けられていてもよい。これにより、前述した各種のセンサによって得られた情報(ロボットの姿勢や状態(状況)等)に応じて、例えば、歩行時(歩行中)は青(B)、停止中は緑(G)、転倒等の異常時は赤(R)等を発光させることによって、歩行型ロボットの状態(状況)を把握し得るような構成であってもよい。
【0208】
また、発光素子は、前述した用途に限られず、その他の用途に用いてもよい。
また、コマンド変換テーブルは、RAWコマンドに対する動作コマンドが、操縦者の所望の動作となるように、カスタマイズできるような構成となっていてもよい。
【0209】
また、本発明のロボットコントロールシステムの用途は、前述したシューティングに限定されず、例えば、互いに格闘を行うロボット、競走を行うロボット等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0210】
【図1】本発明のロボットコントロールシステムの主要部を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1に示すロボットコントロールシステムの送信機を示す斜視図である。
【図3】図1に示すロボットコントロールシステムのロボットを示す概略図である。
【図4】サーボ制御系のブロック図である。
【図5】本発明のロボットコントロールシステムの第1実施形態におけるコマンド変換テーブルを示す図である。
【図6】データ受信ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】処理ルーチンを示すフローチャートである
【図8】本発明のロボットコントロールシステムを適用したシューティングゲームシステムの実施形態の全体構成図である。
【図9】図8に示すシューティングゲームシステムの詳細を示すブロック図である。
【図10】図8に示すシューティングゲームシステムで使用する判定装置のブロック図である。
【図11】図8に示すシューティングゲームシステムで使用する信号フォーマットを示す図である。
【図12】図8に示すシューティングゲームシステムで使用する信号フォーマットを示す図である。
【図13】図8に示すシューティングゲームシステムの全体的な動作を示す流れ図である。
【図14】図8に示すシューティングゲームシステムで使用する信号フォーマットを示す図である。
【図15】図8に示すシューティングゲームシステムで使用する判定装置の表示例を示す図である。
【図16】図8に示すシューティングゲームシステムで使用する判定装置の処理を示すフローチャートである。
【図17】図8に示すシューティングゲームシステムで使用する判定装置の処理を説明するためのタイミング図である。
【図18】本発明のロボットコントロールシステムの第2実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0211】
100 ロボットコントロールシステム
200 シューティングゲームシステム
1 ロボット
1a〜1d ロボット
2 送信機
3 制御部
2a、2b 送信機
4 記憶部
5 サーボモータ
6 センサ部
7 無線LANインターフェース部
8a、8b 赤外線センサ
9a、9b 信号変換回路
10a アンテナ
11 頭部
12 胴体部
13 腕部
14 腕部
15 脚部
16 判定装置
17a 赤外線信号発光装置
17b 赤外線信号発光装置
18 射撃用赤外線信号
18a 射撃用赤外線信号
18b 射撃用赤外線信号
21 制御部
211 CPU
22 ジョイスティック
23 操作ボタン
24 無線LANインターフェース部
25 表示部
26 記憶部
30 CPU
31 ジャイロセンサ
32 三次元加速度センサ
33 圧力センサ
34 PC
35 ルータ(通信装置)
41 右脚
42 右大腿部
43 右下腿部
44 右足部
45 首関節
46 腰関節
47 右股関節
48 右膝関節
49 右足首関節
50 腰部
51 左脚
52 左大腿部
53 左下腿部
54 左足部
57 左股関節
58 左膝関節
59 左足首関節
62 右上腕部
63 右前腕部
64 右手部
67 右肩関節
68 右肘関節
69 右手首関節
72 左上腕部
73 左前腕部
74 左手部
77 左肩関節
78 左肘関節
79 左手首関節
80 スタートビット
81 発射ロボットID
82 受光ロボットID
83 受光時刻
84 ストップビット
90 スタートビット
91 処理チーム情報部
92 敗戦チーム情報部
93 ストップビット
94 CCD
101 チーム毎の得点表示領域
102 ロボット毎の得点表示領域
111〜115 列
300 アンテナ
301 受信回路
302 制御回路
303 表示回路
304 記憶装置
305 被弾データベース
306 得点データベース
400 インターネット
BC1 ヨー角サーボモータ
LR1 右足ヨー角サーボモータ
LR2 右足ピッチ角サーボモータ
LR3 右足ロール角サーボモータ
LR4 右足膝ピッチ角サーボモータ
LR5 右足平ピッチ角サーボモータ
LR6 右足平ロール角サーボモータ
LL1 左足ヨー角サーボモータ
LL2 左足ピッチ角サーボモータ
LL3 左足ロール角サーボモータ
LL4 左足膝ピッチ角サーボモータ
LL5 左足平ピッチ角サーボモータ
LL6 左足平ロール角サーボモータ
HR1 右手ピッチ角サーボモータ
HR2 右足ロール角サーボモータ
HR3 右足肘ピッチ角サーボモータ
HR4 右手ヨー角サーボモータ
HL1 左手ピッチ角サーボモータ
HL2 左足ロール角サーボモータ
HL3 左足肘ピッチ角サーボモータ
HL4 左手ヨー角サーボモータ
HC1 頭部ヨー角サーボモータ
HC2 頭部ピッチ角サーボモータ
S41〜S57 ステップ
S71〜S77 ステップ
S101〜S104 ステップ
S201〜S220 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットと、前記ロボットに対してコマンドを送信する遠隔操作手段とを有するロボットコントロールシステムであって、
前記ロボットは、
複数の駆動部と、
当該ロボットの状態を判断する判断手段と、
前記遠隔操作手段から送信されたコマンドを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記コマンドを受信したとき、前記判断手段により得られた当該ロボットの状態に応じた動作コマンドを設定し、該動作コマンドに基づいて前記複数の駆動部を、それぞれ駆動することにより当該ロボットの動作を実現する動作実現手段とを有することを特徴とするロボットコントロールシステム。
【請求項2】
前記判断手段は、少なくとも2つの異なる状態を判断できるものである請求項1に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項3】
前記ロボットは、歩行可能なロボットであり、
前記異なる状態は、少なくとも前記ロボットが、起立して歩行していない静止状態と、歩行を行っている歩行状態と、転倒している転倒状態とを含み、
前記動作実現手段は、前記静止状態と、前記歩行状態と、前記転倒状態との、それぞれに応じた動作コマンドを設定するものである請求項2に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項4】
前記動作コマンドは、予め設定されており、
前記動作実現手段は、前記判断手段による判定結果と前記コマンドとの組み合わせにより、前記予め設定された動作コマンドから適したものを選択して、前記ロボットの動作を実現する請求項1ないし3のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項5】
前記判断手段は、前記駆動部の駆動を実行させるプログラムと、前記ロボットの外部情報を検出する検出手段とを有し、前記プログラムと前記検出手段とのうちの少なくとも一方から前記ロボットの状態を判断する請求項1ないし4のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項6】
前記検出手段は、互いに略直交するX軸、Y軸およびZ軸の回りの角速度をそれぞれ検出するジャイロセンサを有する請求項5に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項7】
前記検出手段は、略直交する三方向に対する加速度を検出する三次元の加速度センサを有する請求項5または6に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項8】
前記検出手段は、着床を検出する少なくとも1つの着床検出手段を有し、該着床検出手段の検出値に基づいて、前記ロボットの着床を判断する請求項5ないし7のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項9】
前記着床検出手段は、圧力センサである請求項8に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項10】
前記プログラムは、前記ロボットの静止または前記ロボットの歩行を実行させるものである請求項5に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項11】
前記ロボットは、少なくとも足部と、前記駆動部により駆動する足関節と、腰部とを有する脚部を少なくとも1つ備える請求項1ないし10のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項12】
前記脚部は、接地面に対して略平行な方向に旋回する旋回動作を実行可能であり、
前記ロボットは、前記静止時に前記動作コマンドを受信した場合は、前記歩行動作または前記旋回動作を開始する請求項11に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項13】
前記ロボットは、前記歩行時に前記動作コマンドを受信した場合は、歩行速度および/または歩行方向を変更する請求項11または12に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項14】
前記ロボットは、前記腰部に対して所定角度回転可能な胴体部をさらに有する請求項1ないし13のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項15】
前記ロボットは、前記歩行中に前記動作コマンドを受信した場合は、前記腰部に対して前記胴体部の回転角度を変更する請求項14に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項16】
前記遠隔操作手段は、傾き自在のスティックを有するジョイスティックを備える請求項1ないし15のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項17】
前記ジョイスティックの所定部位に、操作部が設けられており、前記ジョイスティックの操作または前記操作部の操作により前記ロボットに対して前記コマンドを送信する請求項16に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項18】
前記ロボットの状態に応じて該ロボットの各部位の動作を制限する制限手段を有する請求項1ないし17のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項19】
前記制限手段は、前記ロボットが、起立して歩行していない静止状態と、歩行を行っている歩行状態と、転倒している転倒状態とに応じて、段階的または連続的に前記ロボットの各部位の動作を制限するものである請求項18に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項20】
前記制限手段は、前記ロボットの前記歩行状態における歩行速度を制限するものである請求項19に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項21】
前記動作実現手段は、前記動作コマンドに基づいて、射撃用信号を発生する信号発生手段を有する請求項1ないし20のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項22】
前記射撃用信号を受信する信号受信手段を有する請求項21に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項23】
前記射撃用信号を受信する信号受信手段と、
前記ロボットの状態に応じて該ロボットの各部位の動作を制限する制限手段を有する請求項21に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項24】
前記制限手段は、前記射撃用信号の受信回数に応じて、段階的または連続的に前記ロボットの各部位の動作を制限するものである請求項23に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項25】
前記制限手段は、前記ロボットが転倒している転倒状態において、前記信号発生手段における射撃用信号の発生速度および/または発生数を制限するものである請求項23または24に記載のロボットコントロールシステム
【請求項26】
前記ロボットには、前記射撃用信号を受信したとき、被弾信号を送信する送信手段が設けられている請求項22ないし25のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項27】
前記判断手段は、前記信号受信手段が前記射撃用信号を受信した被弾状態を判断するものである請求項22ないし26のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項28】
前記射撃用信号は、赤外光を用いた赤外線射撃用信号である請求項21ないし27のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項29】
前記ロボットの状態を視覚的および/または聴覚的に報知する報知手段を有する請求項1ないし28のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項30】
前記駆動部はサーボモータで構成され、前記動作コマンドは、前記サーボモータに対する回転角度指令である請求項1ないし29のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項31】
前記遠隔操作手段と、前記受信手段との間で通信プロトコルを用いてデータの双方向通信を行うよう構成されている請求項1ないし30のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項32】
前記通信プロトコルはTCP/IPプロトコルである請求項31に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項33】
前記双方向通信は、無線LANを介して行われる請求項31または32に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項34】
前記双方向通信の少なくとも一部は、インターネットまたはイントラネットを介して行われる請求項31ないし33のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項35】
前記ロボットは、被写体像を電子画像として撮像する撮像手段を有する請求項1ないし34のいずれかに記載のロボットコントロールシステム。
【請求項36】
前記判断手段は、前記撮像手段により得られた画像に基づいて、前記ロボットが転倒している転倒状態を判断する請求項35に記載のロボットコントロールシステム。
【請求項37】
前記遠隔操作手段は、前記撮像手段により撮像された画像を表示する表示部を有する請求項35または36に記載のロボットコントロールシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−51586(P2006−51586A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−236192(P2004−236192)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【出願人】(502025071)スピーシーズ株式会社 (2)
【出願人】(000201814)双葉電子工業株式会社 (201)
【Fターム(参考)】