説明

位置情報通知システム

【課題】システム構成を簡素化しつつ自動車の位置と地図情報を組み合わせた位置情報を宅内端末装置で表示することができる位置情報通知システムを提供する。
【解決手段】車載ナビゲーション装置CNから宅内端末装置へ地図情報と自動車の位置を組み合わせた画像からなる位置情報(現在位置画像)が送信されるので、システム構成を簡素化しつつ自動車AMの位置情報と地図情報を組み合わせた画像情報を宅内端末装置で表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機能を有した車載ナビゲーション装置などの車載端末装置から送信される自動車の位置情報を宅内端末装置に通知する位置情報通知システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)を利用して測位するGPS受信機を搭載した携帯電話機と、携帯電話機から移動体の位置情報を取得するとともに地図情報データベースに保存されている地図情報と位置情報を組み合わせて端末装置に配信するセンタ装置と、センタ装置から配信される情報を表示する端末装置とを備えた位置情報通知システムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。かかる位置情報通知システムによれば、例えば、携帯電話機を携帯する利用者の現在位置を自宅の端末装置に通知することができる。
【特許文献1】特開2004−40578号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来システムでは地図情報を管理するセンタ装置を介さなければ、移動体(例えば、自動車)の位置と地図を組み合わせた情報(位置情報)を端末装置で表示することができず、システム構成が大がかりになっていた。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、システム構成を簡素化しつつ自動車の位置と地図情報を組み合わせた位置情報を宅内端末装置で表示することができる位置情報通知システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、自動車に搭載された車載端末装置と、住宅内に設置された宅内端末装置とを備え、車載端末装置は、当該自動車の位置を測位する測位手段と、宅内端末装置と通信する通信手段と、地図情報を記憶した地図情報記憶手段と、操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、測位手段で測位した自動車の位置を含む地図情報を地図情報記憶手段から読み出すとともに当該地図情報と自動車の位置を組み合わせた位置情報を生成して通信手段より宅内端末装置宛てに送信させる制御手段とを具備し、宅内端末装置は、車載端末装置と通信する通信手段と、位置情報を表示する表示手段と、通信手段で受信する位置情報を表示手段に表示させる制御手段とを具備し、車載端末装置の制御手段は、操作入力受付手段で所定の操作入力が受け付けられたときに前記位置情報を通信手段より送信させることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明によれば、車載端末装置から宅内端末装置へは地図情報と自動車の位置を組み合わせた位置情報が送信されるので、システム構成を簡素化しつつ自動車の位置と地図情報を組み合わせた位置情報を宅内端末装置で表示することができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、車載端末装置は、測位手段で測位された位置情報と地図情報記憶手段に記憶した地図情報とに基づいて現在位置から目的地までのルート及び目的地への到着予定時間を案内する案内手段を具備し、車載端末装置の制御手段は、前記位置情報とともに前記到着予定時間を通信手段より送信させることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明によれば、宅内端末装置に表示される到着予定時間により、例えば、家族の帰宅時間を知ることができる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、車載端末装置と通信する通信手段を有する移動体端末装置を備え、移動体端末装置は、前記通信手段と、位置情報を表示する表示手段と、通信手段で受信する位置情報を表示手段に表示させる制御手段とを具備し、車載端末装置の制御手段は、操作入力受付手段で受け付ける操作入力に応じて前記位置情報を通信手段より移動体端末装置宛てに送信させることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明によれば、宅内端末装置だけでなく、携帯電話機のような移動体端末装置においても車載端末装置から受信する位置情報を表示して自動車の現在位置を知ることができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、複数の住宅にそれぞれ設置されている複数の宅内端末装置と通信する管理装置を備え、管理装置は、車載端末装置から送信される位置情報を当該車載端末装置から指定された特定の宅内端末装置又は移動体端末装置宛てに転送することを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明によれば、複数の住宅のうちから選択される任意の住宅に設置されている宅内端末装置若しくは移動体端末装置へ自動車の位置情報を送信することができて使い勝手が向上する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、システム構成を簡素化しつつ自動車の位置情報と地図情報を組み合わせた画像情報を宅内端末装置で表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る位置情報通知システムを内包する住宅設備監視制御システムの実施形態について図1〜図5を参照して詳細に説明する。
【0015】
本実施形態における住宅設備監視制御システムの基本構成は、特開2007−235597号公報に記載されているものと共通であって、図1に示すように住宅内に設置されたコントローラC1,C2,C3が住宅設備の制御並びに監視を行う複数(図示例では3つ)のサブシステムSS1,SS2,SS3と、各サブシステムSSnのコントローラCn(n=1,2,3)と伝送路(エンハンスト・カテゴリ5若しくはカテゴリ6のLANケーブル)を介して接続される宅内管理装置TMと、宅内管理装置TMにLANケーブルを介して接続される複数(図示例では、3つ)の宅内端末装置(通信機能やウェブブラウザを搭載したテレビ受像機TV、パーソナル・コンピュータPC並びに表示制御装置CV)とを備え、これら複数のコントローラCと宅内管理装置TMと宅内端末装置とが汎用の通信プロトコル(TCP/IP、UDP、HTTPなど)を利用した宅内ネットワークを構成している。この宅内ネットワークは、100BASE-TX(IEEE 802.3u)規格などに準拠したローカルエリアネットワーク(LAN)であって、ハブに相当する宅内管理装置TMに、ネットワーク端末に相当する各サブシステムSSnのコントローラCnや宅内端末装置(テレビ受像機TV、パーソナルコンピュータPC並びに表示制御装置CV)などがスター配線で接続されている。さらに宅内管理装置TMは、インターネットに接続するための回線の種類(電話回線、CATV回線、光ファイバ回線など)に応じてADSLモデムやケーブルモデムあるいはONU(Optical Network Unit)などのインターネット接続装置MDと通信ケーブル(通常、LANケーブル)によって接続され、インターネット接続装置MDが介在することで宅内ネットワークが外部ネットワークたるインターネットに接続される。
【0016】
また、宅内ネットワークには住宅から離れた遠隔地に設置されたセンタ装置(センタサーバ)SVがインターネットを通じて接続されており、後述するようにインターネットに接続可能なノート型のパーソナルコンピュータ、携帯電話機MP、PDA(Personal Digital Assistance)等からなる移動体端末装置とセンタ装置SVとの間でインターネットを介したデータ通信を行うことにより、例えば、携帯電話機MPを使って外出先から住宅設備の制御や監視を行うことができる。センタ装置SVは、ネットワーク機能を有する汎用のコンピュータ装置で構成されており、携帯電話機MP等の移動体端末装置からインターネットを通じて送信されるコントローラCn宛のメッセージやコントローラCnから宅内ネットワークに属さない移動体端末装置に宛て送信されるメッセージを中継する機能を有している。
【0017】
次に、個々のサブシステムSSnについて説明する。
【0018】
サブシステムSS1は、照明器具や空調機器(エアコン)並びに電気錠等の住宅設備(設備機器)Xm(m=1,2,…)と、設備機器Xmの制御並びに監視を行うコントローラ(以下、設備機器コントローラと呼ぶ。)C1と、住宅における使用電流を計測する電流計測装置Dとを備えている。
【0019】
設備機器コントローラC1は、宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて宅内端末装置(若しくは移動体端末装置。以下、これらを総称して端末装置と呼ぶ。)から制御要求のメッセージを受け取ったときに各設備機器X1,X2を個別に制御して運転(照明器具X2の場合は点灯)と停止(照明器具X2の場合は消灯)を切り換え、宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに各設備機器X1,X2の動作状態(運転<点灯>又は停止<消灯>)を個別に取得するとともに、制御要求や監視要求に対する応答(各設備機器X1,X2の動作状態)のメッセージを宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、設備機器コントローラC1では、自己の配下にある設備機器X1〜X4の名称並びに動作状態を文字や記号で表示するための多数のウェブページ(ウェブページ群)を保持しており、端末装置からの要求に応じて当該ウェブページ群の中から適切なウェブページを選んで宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。
【0020】
電流計測装置Dは、住宅用分電盤内に収容され、電流センサCTを用いて住宅における使用電流量を計測するとともに当該計測値が予め決められている上限値を超えた場合、設備機器コントローラC1に機器停止(電源オフ)指令を送信するか、あるいは直接設備機器X3又はX4の電源をオフさせて電力の使い過ぎを防止する機能(デマンド制御機能)と、宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して設備機器コントローラC1から与えられる指令に応じて設備機器X3,X4の動作制御や状態監視を行う機能とを有している。
【0021】
また、サブシステムSS2は、住宅内における異常発生を検知する1乃至複数種類のセキュリティ機器Y1,Y2と、各セキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を収集するセキュリティ受信器SRと、セキュリティ受信器SRが収集した検知情報を受け取るとともに受け取った当該検知情報を応答メッセージにより宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて伝送するコントローラ(以下、セキュリティコントローラと呼ぶ。)C2とで構成されるセキュリティシステムである。
【0022】
セキュリティ機器Y1は、例えば、人体から放射される熱線を検出することによる監視領域内への人の侵入検知や、窓に設置されているクレセント錠の施解錠検知、窓の開閉検知等を行う防犯用のセンサを具備し、センサで異常(人の侵入やクレセント錠の解錠等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。また、セキュリティ機器Y2は、煙や熱を検出することによる火災検知や都市ガスあるいはLPガスを検出することによるガス漏れ検知等を行う防災用のセンサを具備し、センサで異常(火災発生やガス漏れ等)を検知したときに当該検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティ受信器SRに送信する機能を有している。
【0023】
セキュリティ受信器SRは、セキュリティ機器Y1,Y2から送信された無線信号(若しくは有線信号)を受信することで検知情報を収集し、さらに当該検知情報に対応した処理、例えば、火災やガス漏れあるいは不審者の侵入等の異常発生を家人(利用者)に知らせるために警報音を鳴動する処理を行うとともに検知された異常の種類や場所等の検知情報を無線信号(若しくは有線信号)でセキュリティコントローラC2に送信する処理を行う。ここで、セキュリティ機器Y1,Y2には固有の識別符号(ID)が割り当てられており、セキュリティ受信器SRでは当該識別符号によって個々のセキュリティ機器Y1,Y2の検知情報を識別可能となっている。また、セキュリティ受信器SRは、上述のようにセキュリティ機器Y1,Y2から検知情報を収集する警戒状態と検知情報を収集しない非警戒状態の2つの動作状態があり、例えば、ワイヤレス送信機(図示せず)から送信されるワイヤレス信号によって警戒状態と非警戒状態の2つの動作状態が択一的に切り換えられる。
【0024】
セキュリティコントローラC2は、セキュリティ受信器SRから受け取った検知情報を応答メッセージとして宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通じて端末装置に送信する機能(警報機能)や、端末装置から制御要求のメッセージを受け取ったときにセキュリティ受信器SRにコマンド(切換指令)を送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を切り換えたり、あるいはセキュリティ受信器SRによる警報音の鳴動を停止させたり、端末装置から監視要求のメッセージを受け取ったときに通信部32を介してセキュリティ受信器SRにコマンドを送信してセキュリティ受信器SRの動作状態(警戒状態又は非警戒状態)を通知させるとともに、制御要求や監視要求に対する応答(セキュリティ受信器SRの動作状態や警報音の鳴動状況等)のメッセージを宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して要求メッセージの送信元である端末装置に向けて送信させる機能(制御監視機能)を有する。また、セキュリティコントローラC2は、自己の配下にあるセキュリティ受信器SRの動作状態等を文字や記号で表示するための多数のウェブページ(ウェブページ群)を保持しており、端末装置からの要求に応じて当該ウェブページ群の中から適切なウェブページを選んで宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。
【0025】
サブシステムSS3は、住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器(以下、ドアホン子器と略す。)DSと、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知するとともに当該侵入検知時に監視領域を撮像するセンサカメラSCと、住戸内に設置されてドアホン子器DSとの間で通話する通話機能並びにドアホン子器DS並びにセンサカメラSCで撮像された画像を表示する機能を有するインターホン親機IMと、インターホン親機IMよりドアホン子器DSやセンサカメラSCで撮像された画像を受け取るとともに受け取った当該画像を外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに伝送するコントローラ(以下、画像転送コントローラと呼ぶ。)C3とで構成されるインターホンシステムである。
【0026】
ドアホン子器DSは、通話用のマイクロホン並びにスピーカや来訪者を撮像するためのカメラを具備し、マイクロホンで集音した通話音声を通話線を介してインターホン親機IMに伝送し且つインターホン親機IMから通話線を介して伝送される通話音声をスピーカから鳴動させる通話機能と、呼出釦が押操作されたときに通話線を介してインターホン親機IMに呼出信号を送信する呼出機能と、カメラ(例えば、動画像を出力するCCDカメラ)で撮像された画像を周波数変調して通話音声に多重化することで通話線を介してインターホン親機IMに伝送する画像伝送機能とを有している。また、センサカメラSCは、人体から放射される熱線を検出することで監視領域内への人の侵入を検知する熱線センサや動画像を出力するCCDカメラ等を具備し、信号線を介して監視領域の画像をドアホン子器DSに伝送する機能を有している。なお、ドアホン子器DSに伝送された画像は通話線を介してインターホン親機IMに転送される。
【0027】
一方、インターホン親機IMは、呼出信号を受信したときにスピーカから呼出音を鳴動する機能と、呼出音の鳴動中又は鳴動後の一定時間内に応答釦が押操作されたときにドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路を形成して通話音声を授受する通話機能と、通話中にドアホン子器DSで撮像され且つ伝送される画像(通話相手を撮像した画像)を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能と、通話中以外でドアホン子器DS又はセンサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSから伝送される画像を周波数復調して液晶ディスプレイに表示する機能(画像モニタ機能)と、留守録設定中に呼出信号を受信した場合に通話線を介してドアホン子器DSから伝送される画像並びに通話音声を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(留守録機能)と、センサカメラSCで撮像され且つドアホン子器DSより通話線を介して伝送された画像を不揮発性の半導体メモリに記録する機能(センサカメラ録画機能)と、ドアホン子器DSで特定の操作(例えば、呼出釦の長押し)が行われた場合に通常の呼出音と区別可能な通知音で家人(利用者)の帰宅を通知する機能(帰宅通知機能)とを有している。
【0028】
而して、来訪者がドアホン子器DSの呼出釦を押操作すると、常時有効である呼出機能によってインターホン親機IMに通話線を介して呼出信号が伝送され、インターホン親機IMにおいてスピーカから呼出音が鳴動されるとともに、通話線を介してインターホン親機IMから電源が供給されることでドアホン子器DSの画像伝送機能が有効になり、ドアホン子器DSのカメラで撮像された画像がインターホン親機IMの液晶ディスプレイに表示される。そして、液晶ディスプレイに表示された画像で来訪者を確認した家人(利用者)がインターホン親機IMの応答釦を押操作すれば、通話機能によりドアホン子器DSとの間に通話線を介した通話路が形成されてインターホン親機IMとドアホン子器DSとの間においてスピーカとマイクロホンを使った拡声通話(ハンズフリー通話)が可能になるとともに、通話中においてはインターホン親機IMの液晶ディスプレイにドアホン子器DSから伝送される画像を表示させることが可能になる。但し、インターホン親機IMとドアホン子器DSとの間の拡声通話並びに画像伝送は、応答釦が押操作されてから所定時間が経過するか若しくは再度応答釦が押操作されたときに終了する。また、監視領域における不審者の侵入を検知するとセンサカメラSCが撮像した監視領域の画像がドアホン子器DS経由でインターホン親機IMに伝送されて液晶ディスプレイに表示される。
【0029】
画像転送コントローラC3は、ドアホン子器DS並びにセンサカメラSCからインターホン親機IMに伝送された画像データ及び通話音声データをインターホン親機IMから受け取るとともに受け取ったデータを所定の圧縮方式(例えば、動画像であればMPEG4、静止画像であればJPEG、音声であればMP3など)で圧縮した後に応答メッセージとして宅内ネットワーク及び外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに転送する機能(転送機能)と、インターホン親機IMの留守録機能が有効であるときにインターホン親機IMが画像及び通話音声を記録した旨を宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに通知する機能(来客通知機能)と、帰宅通知機能によってインターホン親機IMに家人(利用者)の帰宅が通知されたときに宅内ネットワーク並びに外部ネットワークを通じてセンタ装置SVに帰宅通知の応答メッセージを転送する機能(帰宅通知転送機能)とを有する。また、画像転送コントローラC3は、メモリに記録している画像の一覧等を開示する多数のウェブページ(ウェブページ群)を保持しており、端末装置からの要求に応じて適切なウェブページを選んで宅内ネットワーク(又は宅内ネットワークと外部ネットワーク)を通して端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有している。
【0030】
また、宅内管理装置TMにもウェブサーバ機能が搭載されており、各コントローラCnがウェブサーバ機能によって提供するウェブページ(各サブシステムSSnのホームページ)への入り口となるウェブページ(いわゆるポータルサイト)を作成し、宅内ネットワークを通じて住宅内の端末装置(テレビ受像機TVやパソコンPCあるいは表示制御装置CV)に提供(配信)している。例えば、表示制御装置CVの液晶ディスプレイ52a(後述する)には、通常、宅内管理装置TMで作成された前記ポータルサイトが表示されている。このポータルサイトでは、各コントローラCnで提供されるウェブコンテンツ(各サブシステムSSnのホームページ)へのリンクがアイコンで表示されており、何れかのアイコン上でタッチパネルが操作されれば、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(各コントローラCnが保有するウェブページ群のIPアドレス)に対して表示制御装置CVからウェブコンテンツの送信要求メッセージが送信される。そして、送信要求メッセージを受信したコントローラCnが自己の保有するウェブページ群の中から指定されたウェブページを表示制御装置CVに対して送信すれば、前記ポータルサイトに代わって当該コントローラCnのウェブページ(例えば、各サブシステムSSnのホームページ)が液晶ディスプレイ52aに表示される。
【0031】
次に、本発明に係る位置情報通知システムの宅内端末装置の一つである表示制御装置CVについて説明する。表示制御装置CVは住宅内の壁面に埋込配設されるものであって、図2に示すようにマイコンを主構成要素とするマイコン部50と、宅内ネットワークのLANケーブルが接続されマイコン部50と宅内ネットワークのインタフェースを行うLANインタフェース部51と、液晶ディスプレイ52a並びにLED(図示せず)とそれらのドライバ回路を有する表示部52と、押釦スイッチや液晶ディスプレイ52aの画面上に配設されるタッチパネルを有して操作入力を受け付ける操作部53と、マイコンで実行するプログラムや種々のデータを記憶するメモリ部54と、スピーカとスピーカの駆動回路を有するスピーカ部55とを備えている。また、図示は省略しているが、商用電源から所望の直流電源を作成してマイコン部50やその他の各部に動作電源を供給するための電源回路も備えている。マイコン部50にはウェブブラウザが実装されており、各コントローラCn等から提供されるウェブページ並びに予めメモリ部54に記憶しているウェブページ(以下、内蔵ウェブページと呼ぶ。)をウェブブラウザで再生して表示部52の液晶ディスプレイ52aに表示するとともに、操作部53のタッチパネルが操作された位置と液晶ディスプレイ52aに表示されているアイコン等との位置関係に応じた操作入力を受け付ける。また、メモリ部54には予め警報音や音声メッセージのデータが圧縮して格納されており、マイコン部50が必要に応じてメモリ部54から読み出したデータを伸長してスピーカ部55に出力すれば、前記警報音や音声メッセージがスピーカから鳴動される。
【0032】
次に、本発明に係る位置情報通知システムにおける車載端末装置の一つである車載ナビゲーション装置CNについて説明する。車載ナビゲーション装置CNは自動車AMに搭載されるものであって、図3に示すようにコンピュータ1、記憶媒体2、GPS受信機3、操作装置4、表示装置5、スピーカ6、車両センサ7、無線通信装置8などを具備している。コンピュータ1は、CPUやROM、RAM、I/Oなどで構成され、I/Oには操作装置4、表示装置5、スピーカ6、車両センサ7が接続される。ROMにはBIOSなどの基本プログラムの他にルート案内用のプログラムなどが記憶されている。このルート案内用プログラムは、起動時にRAMに展開されてCPUによって実行される。記憶媒体2はハードディスク装置のような磁気記憶媒体やDVDのような光学記憶媒体、あるいはメモリカードのような半導体記憶媒体であってバスを介してコンピュータ1に接続され、ルート案内用プログラムが使用する地図情報などが記憶されている。但し、地図情報をROMに記憶する場合もある。GPS受信機3はグローバル・ポジショニング・システム(GPS)を利用して測位するものであり、バスを介してコンピュータ1に接続される。また、操作装置4は押釦スイッチなどの操作部を有し、操作部が操作されることで受け付けた操作入力をコンピュータ1に出力するものである。表示装置5は液晶ディスプレイからなり、ルート案内用の地図を含む種々の画像を表示するものである。車両センサ7は、自動車AMの車速や車軸の回転数などを検出するものである。但し、車両センサ7を設ける代わりに自動車AMに搭載されているECU(電子制御ユニット)から車速や回転数などの情報をコンピュータ1に取り込むことも可能である。無線通信装置8は、例えば、携帯電話の通信事業者が提供するデータ通信サービスを利用して無線通信を行うものであって、バスを介してコンピュータ21と接続されている。但し、無線通信装置28の無線通信方式は上記データ通信サービスを利用する方式に限定されるものではなく、例えば、無線LANやモバイルWiMAX(IEEE802.16e)などの他の無線通信方式であっても構わない。尚、無線通信装置28によって外部サーバから位置情報を中心とした半径数km内の地図情報を取得し、当該地図情報をROMに記憶するようにしても構わない。
【0033】
上述のように構成される車載ナビゲーション装置CNは、操作装置4から目的地の情報が入力されると、GPS受信機3で測位される位置情報と車両センサ7で検出される自動車AMの車速などの情報と地図情報とに基づいて、コンピュータ1が現在地から目的地までのルート並びに目的地への到着予定時間を演算し、当該ルートの地図を表示装置5の液晶ディスプレイに表示するとともにスピーカ6から案内用の音声を鳴動することで運転者に目的地までのルートを案内するのである。但し、このような車載ナビゲーション装置CNの動作については、従来周知であるから詳細な説明を省略する。
【0034】
次に、宅内の端末装置(例えば、表示制御装置CV)を使って設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の住宅設備監視制御システムの動作を、図4のシーケンス図を参照して説明する。
【0035】
まず、表示制御装置CVで所定の操作がされると宅内管理装置TMに対してポータルサイトの送信要求メッセージが送信される(1)。当該メッセージを受け取った宅内管理装置TMは、図示しないメモリのリストに登録されているサブシステムSS1〜SS3のホームページへのリンクを示すアイコンや個々のサブシステムSS1〜SS3の名称を示す文字等を表示するポータルサイトを作成し、当該ポータルサイトのデータを送信要求元の表示制御装置CVへ送信する(2)。
【0036】
表示制御装置CVでは、宅内管理装置TMから受け取ったデータ(ファイル)をウェブブラウザで開くことにより、液晶ディスプレイにポータルサイトを表示する(3)。そして、サブシステムSS1のアイコン上でタッチパネルが操作されれば(4)、当該アイコンで表示されたリンク先のURL(設備機器コントローラC1のIPアドレス)に対して、前記ウェブブラウザによってウェブコンテンツ(ホームページ)の送信要求メッセージが送信される(5)。そして、送信要求メッセージを受信した設備機器コントローラC1が自己のホームページのデータを表示制御装置CVに送信すれば(6)、表示制御装置CVのウェブブラウザで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1のホームページが液晶ディスプレイに表示される(7)。このホームページでは、サブシステムSS1に含まれる設備機器X1〜X4の名称と設置場所(例えば、「リビングのエアコン」,「リビングの照明」など)を示した文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を示す文字、各設備機器X1〜X4の動作状態を反転させる操作に対応したボタン、宅内管理装置TMのポータルサイトに戻るためのボタン等が表示される。従って、ホームページに表示される情報から各設備機器X1〜X4の動作状態を監視(確認)することができる(8)。
【0037】
ここで、何れかの設備機器Xmの動作状態を反転させる制御、例えば、現在点灯している照明器具(設備機器X2)を消灯させる制御を行う場合、ホームページにおいて設備機器X4の動作状態を反転させる操作に対応したボタン上でタッチパネルを操作する(9)。すると、前記ウェブブラウザによって当該ボタンが操作されたことを示すメッセージ、つまり、照明器具(設備機器X2)の消灯制御を要求するメッセージ(要求メッセージ)が宅内ネットワークを通じて設備機器コントローラC1のネットワークアドレス宛に送信される(10)。そして、この要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1が照明器具(設備機器X2)を消灯する(11)。その後、設備機器コントローラC1が照明器具(設備機器X4)を消灯したことに伴ってホームページの内容を更新し、更新したホームページのデータを表示制御装置CVに送信すれば(12)、表示制御装置CVのウェブブラウザで当該データ(ファイル)を開くことによりサブシステムSS1の更新されたホームページが液晶ディスプレイに表示される(13)。当該ホームページでは、照明器具(設備機器X2)の動作状態が点灯から消灯に変更されている。
【0038】
次に、移動体端末装置の一つである携帯電話機MPを使って住宅の外から設備機器Xmの制御並びに監視を行う場合の住宅設備監視制御システムの動作を、図5のシーケンス図を参照して説明する。ここで、外部ネットワーク(インターネット)に対して各コントローラCnのウェブサーバ機能がポートを常時開放していると、例えば、悪意を持った侵入者によってシステムに異常を来す虞が高くなるので、本実施形態においては、各コントローラCnのウェブサーバ機能が通常はポートを閉じつつセンタ装置SVに対して定期的にポーリングを行い、移動体端末装置から受け取った要求メッセージがセンタ装置SVに保持されていれば、当該要求メッセージの宛先のコントローラCnによるポーリング時にセンタ装置SVから要求メッセージを転送することで宅内ネットワークを保護している。
【0039】
上述のように各コントローラCnからセンタ装置SVに対して定期的にポーリングが行われ、センタ装置SVに携帯電話機MPからの要求メッセージが保持されていなければ、センタ装置SVからは単に肯定応答(ACK)がコントローラCnに返信されるだけである。ここで、家人(利用者)が携帯電話機MPを使って要求メッセージ(例えば、照明器具の動作状態の監視要求メッセージ)をセンタ装置SVに送信し(1)、当該監視要求メッセージがセンタ装置SVで保持された後に設備機器コントローラC1からポーリングされると(2)、センタ装置SVは携帯電話機MPから受け取って保持していた前記監視要求メッセージを設備機器コントローラC1に対して送信(転送)する(3)。この監視要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1では、設備機器コントローラ制御部10が照明器具(設備機器X2)の現在の動作状態(例えば、点灯)を示す監視応答メッセージを作成してセンタ装置SVに返信する(4)。当該監視応答メッセージはセンタ装置SVから携帯電話機MPに転送され(5)、携帯電話機MPの液晶画面にセンタ装置SVから転送された監視応答メッセージが表示されることで照明器具の動作状態(点灯)が確認できる。
【0040】
また、家人(利用者)が携帯電話機MPを使って要求メッセージ(例えば、照明器具を消灯する制御要求メッセージ)をセンタ装置SVに送信し(6)、当該制御要求メッセージがセンタ装置SVで保持された後に設備機器コントローラC1からポーリングされると(7)、センタ装置SVは携帯電話機MPから受け取って保持していた前記制御要求メッセージを設備機器コントローラC1に対して送信(転送)する(8)。この制御要求メッセージを受け取った設備機器コントローラC1が照明器具(設備機器X2)を消灯する(9)。その後、設備機器コントローラC1は照明器具(設備機器X2)を消灯したことを示す制御応答メッセージを作成してセンタ装置SVに返信する(10)。当該制御応答メッセージはセンタ装置SVから携帯電話機MPに転送され(11)、携帯電話機MPの液晶画面にセンタ装置SVから転送された制御応答メッセージが表示されることで照明器具が消灯したことが確認できる。尚、本実施形態における車載ナビゲーション装置CNは通信機能を有しており、携帯電話機MPと同様にして宅外から住宅設備の制御並びに監視を行うことができる。
【0041】
次に、本発明に係る位置情報通知システムについて説明する。本実施形態の位置情報通知システムは、上述した宅内端末装置(テレビ受像機TV、パソコンPC、表示制御装置CV)と、車載端末装置(車載ナビゲーション装置CN)とで構成される。
【0042】
車載ナビゲーション装置CNのコンピュータ1は、GPS受信機3で測位した位置情報を当該位置の周辺を含む地図情報と組み合わせてなるルート案内用の画像(以下、「現在位置画像」と呼ぶ。)を作成してメモリ(RAM)に記憶している。但し、現在位置画像は自動車が移動することによって随時更新されるものであるから、一定時間(例えば、数分〜十数分)毎にコンピュータ1によって更新される。
【0043】
操作装置4において所定の操作入力が受け付けられると、コンピュータ1は、自動車AMの位置情報(現在位置画像)を通知する処理を開始し、始めに、通知先を選択するための選択画面を表示装置5に表示させる。この選択画面では、予め登録された通知先候補の名称(例えば、「自宅」、「携帯」、「友人宅」など)が表示される。例えば、通知先候補のなかから「自宅」を選択する操作入力を操作装置4が受け付けると、コンピュータ1は、自動車AMの位置情報を自宅の宅内端末装置に通知することを要求する位置情報通知メッセージを無線通信装置8よりセンタ装置SV宛てに送信させる。ここで、センタ装置SVは車載ナビゲーション装置CNに割り当てられている固有の識別情報と宅内管理装置TMに割り当てられている固有の識別情報との対応関係を記憶しており、車載ナビゲーション装置CNのコンピュータ1が位置情報通知メッセージとともに送信する識別情報に基づいて「自宅」の宅内管理装置TMの識別情報を取得し、当該識別情報に含まれるアドレス(IPアドレス)を宛先アドレスに設定して位置情報通知メッセージを送信する。
【0044】
「自宅」に設置された宅内管理装置TMでは、センタ装置SVから位置情報通知メッセージを受け取ると、宅内ネットワークを介して宅内端末装置の生死(電源の入切状態)を確認するためのメッセージをマルチキャストで送信し、当該メッセージに対する応答メッセージ(ACK)を返信してきた宅内端末装置、すなわち、電源が投入されて動作している宅内端末装置(例えば、表示制御装置CV)のアドレスを記憶する。さらに、宅内管理装置TMは、少なくとも何れか1台の宅内端末装置が動作していれば位置情報通知の受入可を示す応答メッセージをセンタ装置SVへ返信し、何れの宅内端末装置も電源が切られていれば位置情報通知の受入不可を示す応答メッセージをセンタ装置SVへ返信する。但し、住宅設備監視制御システムの宅内端末装置でもある表示制御装置CVは常に電源が投入されて動作状態にあるから、通常は位置情報通知の受入可を示す応答メッセージがセンタ装置SVへ返信されることになる。
【0045】
宅内管理装置TMから応答メッセージを受け取ったセンタ装置SVは、位置情報通知メッセージの送信元である車載ナビゲーション装置CNに対して位置情報の送信を許可するメッセージを送信する。当該メッセージを受け取った車載ナビゲーション装置CNのコンピュータ1は、メモリに記憶している最新の現在位置画像を読み出して無線通信装置8よりセンタ装置SVへ送信させる。センタ装置SVでは、車載ナビゲーション装置CNから送信されてきた現在位置画像を「自宅」の宅内管理装置TMへ転送する。宅内管理装置TMは、電源が投入されて動作している宅内端末装置(例えば、表示制御装置CV)へセンタ装置SVから転送されてきた現在位置画像を配信する。
【0046】
そして、宅内端末装置、例えば、表示制御装置CVでは、宅内管理装置TMから配信される現在位置画像をLANインタフェース部51で受信すると、マイコン部50が当該現在位置画像を表示部52の液晶ディスプレイ52aに表示し、当該現在位置画像によって車載ナビゲーション装置CNが搭載されている自動車AMの現在位置を知ることができる。ここで、車載ナビゲーション装置CNのコンピュータ1は目的地への到着予定時間を演算してメモリに記憶しているので、現在位置画像とともに到着予定時間を宅内端末装置へ通知することも可能であり、このように到着予定時間を通知することによって家族の帰宅時間を知ることができて使い勝手が向上するものである。
【0047】
ここで、現在位置画像若しくは現在位置画像と到着予定時間の通知先として「携帯電話」や「友人宅」が選択された場合、センタ装置SVは、移動体端末装置の一つである携帯電話機MPや予め識別情報が登録されている「友人宅」の宅内管理装置TMに対して位置情報通知メッセージを送信し、「自宅」の宅内管理装置TMに対する手順と同様の手順により、車載ナビゲーション装置CNから送信される現在位置画像若しくは現在位置画像と到着予定時間を携帯電話機MPや「友人宅」の宅内管理装置TMに転送する。その結果、携帯電話機MPや「友人宅」に設置されている宅内端末装置においても、車載ナビゲーション装置CNから通知される自動車AMの現在位置画像若しくは現在位置画像と到着予定時間を液晶ディスプレイなどの表示デバイスで表示することができ、「自宅」以外の場所でも家族(自動車AM)の現在位置や帰宅時間などを知ることができて使い勝手がさらに向上するものである。
【0048】
このように本実施形態の位置情報通知システムでは、車載ナビゲーション装置CNから宅内端末装置へ地図情報と自動車の位置を組み合わせた画像からなる位置情報(現在位置画像)が送信されるので、特許文献1に記載されている従来例のように地図情報を管理するセンタサーバのようなものが不要であり、その結果、システム構成を簡素化しつつ自動車AMの位置情報と地図情報を組み合わせた画像情報を宅内端末装置で表示することができる。但し、本実施形態の位置情報通知システムは住宅設備監視制御システムに内包されているため、例えば、住宅設備監視制御システムの宅内管理装置TMに地図情報を保持させ、車載ナビゲーション装置CNから宅内端末装置TMへ位置情報(緯度及び経度)のみを送信し、宅内管理装置TMが車載ナビゲーション装置CNより受け取った位置情報と地図情報を組み合わせて現在位置画像を生成し、当該現在位置画像を宅内端末装置に配信することも可能ではある。あるいは、宅内端末装置が車載ナビゲーション装置CNから位置情報を取得した際に、外部ネットワーク(インターネット)を利用して当該位置情報に対応した地図情報を取得することも可能ではある。しかしながら、住宅設備監視制御システムにおいては地図情報を他の用途に使用する可能性が低く、しかも、GPS受信機を搭載している車載ナビゲーション装置CNが地図情報を保持しているので、住宅設備監視制御システムの宅内管理装置TMに地図情報を保持させたり、宅内端末装置がインターネット経由で地図情報を取得するよりも、上述のように車載ナビゲーション装置CNにおいて現在位置画像を作成して配信する方がコストやメンテナンスなどの点で有利である。
【0049】
尚、本実施形態では自動車の位置と地図情報を組み合わせた位置情報として現在位置画像を作成しているが、現在位置画像の代わりに、GPS受信機3で測位された自動車の位置(経度及び緯度)に対応した地図上の場所を地図情報から取得し、その場所を示す文字(例えば、「○○町××丁目付近」など)を位置情報として宅内端末装置に通知するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る位置情報通知システムを内包する住宅設備監視制御システムのシステム構成図である。
【図2】同上における宅内端末装置(表示制御装置)のブロック図である。
【図3】同上における車載ナビゲーション装置のブロック図である。
【図4】同上における動作説明用のシーケンス図である。
【図5】同上における動作説明用のシーケンス図である。
【符号の説明】
【0051】
AM 自動車
CN 車載ナビゲーション装置
CV 表示制御装置(宅内端末装置)
TV テレビ受像機(宅内端末装置)
PC パソコン(宅内端末装置)
MP 携帯電話機(移動体端末装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に搭載された車載端末装置と、住宅内に設置された宅内端末装置とを備え、
車載端末装置は、当該自動車の位置を測位する測位手段と、宅内端末装置と通信する通信手段と、地図情報を記憶した地図情報記憶手段と、操作入力を受け付ける操作入力受付手段と、測位手段で測位した自動車の位置を含む地図情報を地図情報記憶手段から読み出すとともに当該地図情報と自動車の位置を組み合わせた位置情報を生成して通信手段より宅内端末装置宛てに送信させる制御手段とを具備し、
宅内端末装置は、車載端末装置と通信する通信手段と、位置情報を表示する表示手段と、通信手段で受信する位置情報を表示手段に表示させる制御手段とを具備し、
車載端末装置の制御手段は、操作入力受付手段で所定の操作入力が受け付けられたときに前記位置情報を通信手段より送信させることを特徴とする位置情報通知システム。
【請求項2】
車載端末装置は、測位手段で測位された位置情報と地図情報記憶手段に記憶した地図情報とに基づいて現在位置から目的地までのルート及び目的地への到着予定時間を案内する案内手段を具備し、車載端末装置の制御手段は、前記位置情報とともに前記到着予定時間を通信手段より送信させることを特徴とする請求項1記載の位置情報通知システム。
【請求項3】
車載端末装置と通信する通信手段を有する移動体端末装置を備え、
移動体端末装置は、前記通信手段と、位置情報を表示する表示手段と、通信手段で受信する位置情報を表示手段に表示させる制御手段とを具備し、
車載端末装置の制御手段は、操作入力受付手段で受け付ける操作入力に応じて前記位置情報を通信手段より移動体端末装置宛てに送信させることを特徴とする請求項1又は2記載の位置情報通知システム。
【請求項4】
複数の住宅にそれぞれ設置されている複数の宅内端末装置と通信する管理装置を備え、
管理装置は、車載端末装置から送信される位置情報を当該車載端末装置から指定された特定の宅内端末装置又は移動体端末装置宛てに転送することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の位置情報通知システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−276139(P2009−276139A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−126123(P2008−126123)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】