説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】更なる微細化に対応した高集積度のDRAMを得ることが可能な半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板2の表層に、第1の方向Yに延在する第1の溝部3と、第2の方向Xに延在し且つ第1の溝部3よりも深くなる第2の溝部5と、第1の溝部3と第2の溝部5との交差部分において第2の溝部5よりも深くなる第3の溝部7と、第1の溝部3と第2の溝部5との間から突出されたピラー部8と、ピラー部8に形成された下部拡散層9、チャネル領域10及び上部拡散層11と、第2の溝部5の内側において第2の方向Xに延在するビット配線層と、第1の溝部3の内側においてピラー部8の側面を覆うゲート絶縁膜と、第1の溝部3の内側においてゲート絶縁膜を介してピラー部8の側面を横切るように第1の方向Yに延在するワード配線層とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板上にMOSトランジスタを形成して所望の回路動作を行うデバイスを形成する場合、その微細化に関しては、以下の(1),(2)のような課題があった。
【0003】
(1) 従来のMOSトランジスタでは、プレーナ型が主流であり、高性能のMOSトランジスタを形成するために、ソース/ドレイン電極をLDD(Lightly Doped Drain)構造としたり、後の製造工程において、ゲート電極に対してセルフアライン法を用いてコンタクトプラグを形成したりすることが行われている。この場合、ゲート電極の側面部にサイドウォール絶縁膜を設けたり、ゲート電極の上面を保護するためのキャップ絶縁膜を設けたりする必要がある。しかしながら、上述したゲート電極を形成する際は、半導体基板の表面からゲート電極の上面までの総合な膜厚が、ゲート電極の導体部分のみの膜厚の2倍以上となっている。このため、微細化の進展に伴って、ゲート電極自体の幅や、隣接するゲート電極との間隔が小さくなるに従い、膜厚の大きなゲート電極に対する加工上の課題が発生している。具体的には、ゲート電極のエッチング時における形状の悪化や、セルフアライン用のコンタクトホールを形成する際のエッチング余裕度の減少、層間絶縁膜をゲート電極間のスペース部分に埋め込む際のボイド(空洞)の発生などであり、これらが、より一層の微細化を進める際の阻害要因となっている。
【0004】
(2) プレーナ型のMOSトランジスタを形成する活性領域には、チャネル領域と、ソース/ドレイン電極として機能する不純物の拡散層領域とを同一パターンにて形成するのが一般的である。このため、例えばDRAMのメモリセルのように複数のMOSトランジスタを連続して配列するような場合には、活性領域として、縦横比の大きな矩形パターンを複数配置する必要があった。しかしながら、パターン形成時のフォトリソグラフィ工程の特性上、活性領域の角隅の部分は丸まりを持つため、コンタクトプラグとの接触面積の減少や、コンタクトプラグの形成時にアライメントのずれに対する余裕が十分に確保できなくなるといった課題があり、これらが、より一層の微細化を進める際の阻害要因となっている。
【0005】
このような課題に関連する先行技術として、例えば下記特許文献1,2を挙げることができる。このうち、下記特許文献1は、トレンチ型ゲート電極を備えたMOSトランジスタに関するものであるが、上記の課題を解決するには至っていない。一方、下記特許文献2は、先に本発明者が提案したMOSトランジスタ構造で、ゲート電極を半導体基板の内部に完全に埋設した構造を備えており、上記課題(1),(2)を解決することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−123551号公報
【特許文献2】特開2009−182114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、本発明者は、上記特許文献2に記載のMOSトランジスタ及びDRAMのメモリーセル構造について更に検討を進めた結果、微細化に関しては、上記(1)(2)に加えて、以下の(3),(4)のような課題があることを見出した。
【0008】
(3) スタック型のキャパシタをMOSトランジスタ上に備えた、従来のDRAMのメモリーセルにおいては、ビット線及びキャパシタとMOSトランジスタのソース/ドレイン電極を相互に接続するためのコンタクトプラグを、ワード線やビット線の配線スペース部に立体的に通過させる必要があった。しかしながら、コンタクトプラグと配線間の短絡防止の観点からコンタクトプラグの外径を小さくすることに起因して、電気抵抗の増大や、アライメントの余裕度が低下するといった問題は避けられない。
【0009】
(4) 従来のDARMのメモリーセルは、設計ルールに基づく最小加工寸法Fに対して、6Fで表されるメモリーセル面積を有していた。このため、メモリーセルの占有面積が大きかった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る半導体装置は、基板の表層において第1の方向に延在し且つ当該第1の方向と直交する方向に並んで形成された第1の溝部と、基板の表層において第1の溝部よりも深くなるように、第1の溝部と交差する第2の方向に延在し且つ当該第2の方向と直交する方向に並んで形成された第2の溝部と、基板の第1の溝部と第2の溝部との各交差部分において、第2の溝部よりも深くなるように形成された第3の溝部と、第1の溝部と第2の溝部との各間から柱状に突出して形成されたピラー部と、ピラー部の下層から上層に向かって順に形成された下部拡散層、チャネル領域及び上部拡散層と、第2の溝部の内側において第2の方向に延在して形成されたビット配線層と、第1の溝部の内側においてピラー部の側面を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、第1の溝部の内側においてゲート絶縁膜を介してピラー部の側面を横切るように第1の方向に延在して形成されたワード配線層とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の表層に、第1の方向に延在する第1の溝部を当該第1の方向と直交する方向に並べて形成した後、第1の溝部と交差する第2の方向に延在し且つ第1の溝部よりも深くなる第2の溝部を当該第2の方向と直交する方向に並べて形成する工程と、第1の溝部と第2の溝部との各間から柱状に突出されたピラー部に対して、深さ方向に注入するイオンの注入条件を変えながらイオン注入を行うことによって、このピラー部の下層から上層に向かって順に下部拡散層、チャネル領域及び上部拡散層を形成する工程と、第2の溝部の内側において第2の方向に延在するビット配線層を形成する工程と、第1の溝部の内側においてピラー部の側面を覆うゲート絶縁膜を形成する工程と、第1の溝部の内側においてゲート絶縁膜を介してピラー部の側面を横切るように第1の方向に延在するワード配線層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上記(1)〜(4)の課題をすべて解決できる半導体装置及びその製造方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した半導体装置の平面レイアウトを示す平面図である。
【図2】図1に示す半導体装置が備える半導体基板の構造を一部切り欠いて示す斜視図である。
【図3A】図1中に示す半導体装置1の切断線A−A’による断面図である。
【図3B】図1中に示す半導体装置1の切断線B−B’による断面図である。
【図3C】図1中に示す半導体装置1の切断線C−C’による断面図である。
【図3D】図1中に示す半導体装置1の切断線D−D’による断面図である。
【図4A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図4B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図4C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図4D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図5A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図5B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図5C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図5D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図6A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図6B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図6C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図6D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図7A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図7B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図7C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図7D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図8A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図8B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図8C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図8D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図9A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図9B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図9C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図9D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図10A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図10B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図10C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図10D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図11A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図11B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図11C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図11D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図12A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図12B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図12C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図12D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図13A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図13B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図13C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図13D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図14A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図14B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図14C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図14D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図15A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図15B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図15C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図15D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図16A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図16B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図16C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図16D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図17A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図17B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図17C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図17D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図18A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図18B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図18C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図18D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図19A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図19B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図19C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図19D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図20A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図20B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図20C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図20D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【図21A】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線A−A’による断面図である。
【図21B】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線B−B’による断面図である。
【図21C】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線C−C’による断面図である。
【図21D】本発明を適用した半導体装置の製造工程を順に説明するための切断線D−D’による断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用したについて、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
【0015】
(半導体装置)
先ず、図1、図2及び図3A〜図3Dに示す本発明を適用した半導体装置1の構造について説明する。
なお、図1は、この半導体装置1の平面レイアウトを示す平面図、図2は、この半導体装置1が備える半導体基板2の構造を一部切り欠いて示す斜視図、図3Aは、図1中に示す半導体装置1の切断線A−A’による断面図、図3Bは、図1中に示す半導体装置1の切断線B−B’による断面図、図3Cは、図1中に示す半導体装置1の切断線C−C’による断面図、図3Dは、図1中に示す半導体装置1の切断線D−D’による断面図である。
但し、図1及び図2においては、この半導体装置1の特徴部分を見易くするために、一部の構成を省略して示している。
【0016】
本発明を適用した半導体装置1は、図1及び図2に示すように、最終的にDRAMとして機能させるものであり、DRAMは、半導体基板2の面内に、複数のメモリーセルがマトリックス状に並んで配置されるセルアレイ領域と、このセルアレイ領域の周辺に位置して、各メモリーセルの動作を制御するための回路等が形成される周辺回路領域とを備えている。
【0017】
具体的に、半導体基板2のセルアレイ領域には、半導体基板2の表層に第1の方向Yに延在するストライプ状の第1の溝部3を、この第1の方向Yと直交する第2の方向Xにおいて格子状に複数並べて形成することによって、これら第1の溝部3の各間において第1の方向Yに延在するストライプ状の第1の活性領域4が、この第1の方向Yと直交する第2の方向Xにおいて格子状に複数並んで設けられている。
【0018】
また、半導体基板2の表層に第1の方向Yと交差する第2の方向(本例では第1の方向Yと直交する方向)Xに延在するストライプ状の第2の溝部5を、この第2の方向Xと直交する第1の方向Xにおいて格子状に複数並べて形成することによって、これら第2の溝部5の各間において第2の方向Xに延在するストライプ状の第2の活性領域6が、この第2の方向Xと直交する第1の方向Yにおいて格子状に複数並んで設けられている。
【0019】
また、第2の溝部5は、第1の溝部3を形成した後に、この第1の溝部3よりも深く形成されている。これにより、半導体基板2の第1の溝部3と第2の溝部5との各交差部分には、第2の溝部5よりも深くなる第3の溝部7が形成されている。さらに、これら第1の溝部3と第2の溝部5との各間からは、柱状のピラー部8が突出形成されている。
【0020】
ここで、本発明を適用した半導体装置1は、使用するプロセスの最小加工寸法Fに対して、セルサイズが4Fとなるレイアウトを採用している。これに対応して、図1に示すように、第1の溝部3及び第1の活性領域4の第2の方向Xに並ぶ間隔が2F、第2の溝部5及び第2の活性領域6の第1の方向Yに並ぶ間隔が2Fとなっている。また、第1の溝部3は、第1の活性領域4に対して距離Fだけ第1の方向Yにずれた位置に配置され、第2の溝部5は、第2の活性領域6に対して距離Fだけ第2の方向Xにずれた位置に配置されている。
【0021】
セルアレイ領域に配置されるメモリーセルは、選択用トランジスタと、この選択用トランジスタのソース・ドレインの何れか一方と電気的に接続されるキャパシタとから概略構成されている。
【0022】
具体的に、半導体基板2のセルアレイ領域には、図2、図3A及び図3Bに示すように、上記ピラー部8の下層から上層に向かって、下部拡散層9、チャネル領域10及び上部拡散層11が順に形成されることによって、半導体基板2の面内にマトリックス状に配置されたピラー部8毎に縦型トランジスタ(MOSFET)Trが構成されている。そして、下部拡散層9及び上部拡散層11は、この縦型トランジスタTrのソース/ドレイン電極として機能することになる。
【0023】
また、第1の溝部3の内側には、第1の方向Yに並ぶ各ピラー部8の両側面及び底面を覆うゲート絶縁膜12と、このゲート絶縁膜12を介して各ピラー部8の両側面を横切るように第1の方向Yに延在されたストライプ状のワード配線層13とが設けられている。ワード配線層13は、縦型トランジスタTrのゲート電極として機能しており、縦型トランジスタTrは、各ピラー部8の両側面を横切る2本のワード配線層13がゲート絶縁膜12を介して各ピラー部8のチャネル領域10と対向することによって、いわゆるダブルゲート構造を有している。さらに、各ピラー部8の両側面を横切る2本のワード配線層13は、図示を省略するものの、第1の方向Yの両端にあるピラー部8の外側で連結されている。これにより、ワード配線層13は、全体としてループ状を為して、第1の方向Yに並ぶ各ピラー部8の周囲を囲むように形成されている。
【0024】
また、半導体基板2のセルアレイ領域には、図3C及び図3Dに示すように、上記第3の溝部7に埋め込まれた素子分離用の絶縁膜14が設けられている。そして、この素子分離用の絶縁膜14は、第2の方向Xにおいて隣接する第1の活性領域4の各間及び第1の方向Yにおいて隣接する第2の活性領域6の各間を絶縁分離している。
【0025】
本発明を適用した半導体装置1は、オープンビット線方式を採用しており、第2の溝部5の内側には、図3B、図3C及び図3Dに示すように、第2の方向Xに延在されたストライプ状のビット配線層15が設けられている。また、第2の溝部5の内側には、図1及び図3Bに示すように、下部拡散層9とビット配線層15との間を電気的に接続するビットコンタクトプラグ16が設けられている。このビットコンタクトプラグ16は、第2の方向Xに並ぶ各ピラー部8に対して距離1/2Fだけ第1の方向Yにずれた位置に配置されている。
【0026】
なお、下部拡散層9は、共通のビット配線層15に接続されるため、隣接する縦型トランジスタTrの間で導通しているものの、第2の溝部5を深く形成することによって、個々の下部拡散層9が電気的に分離されるようにしてもよい。
【0027】
また、半導体基板2のセルアレイ領域には、図3A〜図3Dに示すように、第1の溝部3及び第2の溝部5に埋め込まれた素子分離用の絶縁膜17が設けられている。そして、この素子分離用の絶縁膜17は、第1の方向Y及び第2の方向Xにおいて隣接するピラー部8(縦型トランジスタTr)の各間を絶縁分離している。
【0028】
また、半導体基板2のセルアレイ領域には、図1及び図3A〜図3Dに示すように、各ピラー部8の上部拡散層11と容量コンタクトプラグ18を介して電気的に接続されたキャパシタCaが設けられている。
【0029】
キャパシタCaは、下部電極19と容量絶縁膜20と上部電極21とが順に積層されて構成されている。このうち、下部電極19は、容量コンタクトプラグ18と共に、各ピラー部8の上部拡散層11の直上に柱状に立設して形成されている。容量絶縁膜20は、下部電極19の表面を覆うように形成されている。上部電極21は、下部電極19の内側に埋め込まれた状態で容量絶縁膜20の面上を覆うように形成されている。
【0030】
なお、キャパシタCaについては、上述した柱状の下部電極19を備えたピラー型に限らず、下部電極19を有底筒状に形成し、その内面を電極として利用するシリンダ型や、その内面及び外面を電極として利用するクラウン型などであってもよく、その構造について特に限定されるものではない。
【0031】
上述した本発明を適用した半導体装置1では、半導体基板2の表層に、第1の方向Yに延在する複数の第1の溝部3と、この第1の溝部3と交差(直交)する第2の方向Xに延在し且つ第1の溝部3よりも深くなる複数の第2の溝部5と、これら第1の溝部3と第2の溝部5との各交差部分において第2の溝部5よりも深くなる複数の第3の溝部7とが、それぞれ異なる段差を有して形成されている。
【0032】
そして、この半導体装置1では、第1の溝部3の内側にワード配線層(ゲート電極)13が配置されることによって、このワード配線層13が半導体基板2内に完全に埋め込まれた構造となっているため、従来のプレーナ型MOSトランジスタのゲート電極高さに起因した微細化の阻害要因が発生しない構造となっている。
【0033】
また、この半導体装置1では、第1の溝部3と第2の溝部5との各間から柱状に突出されたピラー部8によって、縦型トランジスタTrの活性領域が区画形成されており、従来のMOSトランジスタをメモリーセル領域に配列する際に問題となっていた活性領域の端部パターンに変形が発生するといった問題も生じない。
【0034】
また、この半導体装置1では、第2の溝部5の内側にビット配線層15が配置されることによって、上述した第1の溝部3の内側に配置されたワード配線層13と共に、これらワード配線層13及びビット配線層15が半導体基板2内に完全に埋め込まれた構造となっている。これより、半導体基板2の面上には、容量コンタクトプラグ18とキャパシタCaのみを配置するだけでよいため、これら容量コンタクトプラグ18とキャパシタCaのサイズを縮小して形成する必要が無くなり、接続抵抗の増大を抑制することが可能である。
【0035】
また、この半導体装置1では、第2の溝部5の内側に設けられたビットコンタクトプラグ16によって、下部拡散層9とビット配線層15との間を電気的に接続するため、このビットコンタクトプラグ16とビット配線層15との短絡を回避することが可能である。
【0036】
また、この半導体装置1では、メモリーセルを4F型のレイアウトで配置することによって、このメモリーセルの占有面積を削減できるため、更なる微細化に対応した高集積度のDRAMを得ることが可能である。
【0037】
(半導体装置の製造方法)
次に、本発明を適用した半導体装置の製造方法として、上記図1、図2及び図3A〜図3Dに示す半導体装置1を製造する場合を例に挙げて説明する。
なお、以下に示す図4〜図21では、上記半導体装置1を製造する際の各工程における切断面を図1中に示す切断線A−A’(A図)、切断線B−B’(B図)、切断線C−C’(C図)、切断線D−D’(D図)毎に示すものとする。
【0038】
上記半導体装置1を製造する際は、先ず、図4A〜図4Dに示すように、加工前の半導体基板2を準備する。この半導体基板2には、例えば所定濃度のP型不純物を含有するシリコン(Si)基板などを用いることができる。そして、この半導体基板2の面上に、第1の酸化シリコン(SiO)膜30と、第2の窒化シリコン(Si)膜31とを順次積層した後に、レジストを塗布し、このレジストをリソグラフィ(Lithography)技術によりパターニングしながら、上記第1の溝部3に対応した位置に開口部を有するレジストパターン32を形成する。そして、このレジストパターン32をマスクとして用いたドライエッチングによりパターニングしながら、半導体基板2の表層に第1の方向Yに延在するストライプ状の第1の溝部3を、この第1の方向Yと直交する第2の方向Xにおいて格子状に複数並べて形成する。また、これによって第1の溝部3の各間には、第1の方向Yに延在するストライプ状の第1の活性領域4が、この第1の方向Yと直交する第2の方向Xにおいて格子状に複数並んで形成される。
【0039】
次に、図5A〜図5Dに示すように、半導体基板2の面上からレジストパターン32を除去した後に、レジストを塗布し、このレジストをリソグラフィ技術によりパターニングしながら、上記第2の溝部5に対応した位置に開口部を有するレジストパターン33を形成する。そして、このレジストパターン33をマスクとして用いたドライエッチングによりパターニングしながら、半導体基板2の表層に第2の方向Xに延在するストライプ状の第2の溝部5を、この第2の方向Xと直交する第1の方向Yにおいて格子状に複数並べて形成する。また、これによって第2の溝部5の各間には、第2の方向Xに延在するストライプ状の第2の活性領域6が、この第2の方向Xと直交する第1の方向Yにおいて格子状に複数並んで形成される。
【0040】
また、第2の溝部5を第1の溝部3よりも深く形成することによって、半導体基板2の第1の溝部3と第2の溝部5との各交差部分には、第2の溝部5よりも深くなる第3の溝部7が形成される。さらに、これら第1の溝部3と第2の溝部5との各間からは、柱状のピラー部8が突出形成される。
【0041】
次に、図6A〜図6Dに示すように、半導体基板2の面上からレジストパターン33を除去した後に、半導体基板2の表面を熱酸化により酸化させて膜厚5nm程度の第2の酸化シリコン膜34を形成する。そして、この半導体基板2の面上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により第3の酸化シリコン膜35を、上記第1、第2及び第3の溝部3,5,7に埋め込むのに十分な膜厚で形成した後、この第3の酸化シリコン膜35をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により研磨しながら、第1の窒化シリコン膜31が露出するまで平坦化を行う。なお、上記第1、第2及び第3の溝部3,5,7に埋め込まれた第2及び第3の酸化シリコン膜34,35は、最終的に上記素子分離用の絶縁膜14,17として機能することになる。
【0042】
次に、図7A〜図7Dに示すように、第1の窒化シリコン膜31をウェットエッチングにより除去した後に、この第1の窒化シリコン膜31が除去された部分を通して、打ち込みエネルギーを調整したイオン注入を三段階に分けて行い、上記ピラー部8の下層から上層に向かって、上記下部拡散層9、チャネル領域10及び上部拡散層11を順に形成する。具体的に、本例では、下部拡散層9及び上部拡散層11には、リン等のN型不純物をドープし、チャネル領域には、ホウ素等のP型不純物をドープする。また、チャネル領域10にドープされるP型不純物の濃度によって、縦型トランジスタTrのしきい値電圧が調節可能である。
【0043】
次に、図8A〜図8Dに示すように、第1の窒化シリコン膜31が除去された部分に埋め込むのに十分な膜厚の第2の窒化シリコン膜36を形成した後に、この第2の窒化シリコン膜36をCMP法により研磨しながら、第3の酸化シリコン膜35が露出するまで平坦化を行う。
【0044】
次に、図9A〜図9Dに示すように、半導体基板2の面上にレジストを塗布し、このレジストをリソグラフィ技術によりパターニングしながら、上記第2の溝部5に対応した位置に開口部を有するレジストパターン37を形成する。そして、このレジストパターン37をマスクとして用いたドライエッチングにより第3の酸化シリコン膜35を除去する。このとき、第2の溝部5に埋め込まれた第3の酸化シリコン酸化膜35を除去しながら、第3の溝部7に埋め込まれた第3の酸化シリコン膜35が残存するように、ドライエッチングの時間制御を行う。そして、半導体基板2の面上からレジストパターン37を除去した後に、再び半導体基板2の表面を熱酸化により酸化させて第2の酸化シリコン膜34を形成する。
【0045】
次に、図10A〜図10Dに示すように、半導体基板2の面上に、CVD法によりタングステン(W)等の導体膜を第2の溝部5に埋め込むのに十分な膜厚で形成した後に、この導体膜を等方性ドライエッチングによりエッチバックすることで、第2の溝部5の内側に埋め込まれた上記ビット配線層15を形成する。このビット配線層15は、上面が半導体基板2の表面よりも下方に位置すると共に、一部が第3の溝部7に埋め込まれた状態で、第2の溝部5内を第2の方向Xに延在しながらストライプ状に形成されている。
【0046】
次に、図11A〜図11Dに示すように、半導体基板2の面上に、CVD法により第4の酸化シリコン膜38を第2の溝部5に完全に埋め込まれない程度の膜厚で形成した後に、レジストを塗布し、このレジストをリソグラフィ技術によりパターニングしながら、上記ビットコンタクトプラグ16に対応した位置に開口部を有するレジストパターン39を形成する。そして、このレジストパターン39をマスクとして用いた異方性ドライエッチングにより第4の酸化シリコン膜38を除去しながら、第2の方向Xに並ぶ各ピラー部8に対して距離1/2Fだけ第1の方向Yにずれた位置にあるビット配線層15の一部(図11Dに示す切断線D−D’による断面図において、第2の溝部7に埋め込まれた各ビット配線層15の上面左側の領域)を露出させる。さらに、ビット配線層15の露出部分をエッチングしながら掘り下げることによって、上記下部拡散層9の表面を覆う第2の酸化シリコン膜34を露出させる。
【0047】
そして、露出した第2の酸化シリコン膜34を、希釈したフッ酸を用いたウェットエッチングにより除去する。このとき、ビット配線層15の上面を覆う第4の酸化シリコン膜38が残存するようにエッチング時間の制御を行う。これにより、ビット配線層15と下部拡散層9との間には、ビットコンタクトホール40が横方向に延在して形成される。
【0048】
次に、図12A〜図12Dに示すように、レジストパターン39を除去した後に、半導体基板2の面上に、CVD法によりチタン(Ti)膜上に窒化チタン(TiN)膜を積層した導電膜をビットコンタクトホール40に埋め込むのに十分な膜厚で形成する。そして、この導体膜を等方性ドライエッチングによりエッチバックすることで、ビットコンタクトホール40に埋め込まれた上記ビットコンタクトプラグ16を形成する。これにより、ビット配線層15と下部拡散層9との間は、ビットコンタクトプラグ16を介して電気的に接続された状態となる。
【0049】
次に、図13A〜図13Dに示すように、半導体基板2の面上に、CVD法により第5の酸化シリコン膜41を、上記第2の溝部5に埋め込むのに十分な膜厚で形成した後、この第5の酸化シリコン膜41及び第4の酸化シリコン膜38をCMP法により研磨しながら、第2の窒化シリコン膜36が露出するまで平坦化を行う。なお、上記第2の溝部5に埋め込まれた第4及び第5の酸化シリコン膜38,41は、最終的に上記素子分離用の絶縁膜17として機能することになる。
【0050】
次に、図14A〜図14Dに示すように、半導体基板2の面上にレジストを塗布し、このレジストをリソグラフィ技術によりパターニングしながら、上記第1の溝部3に対応した位置に開口部を有するレジストパターン42を形成する。そして、このレジストパターン42をマスクとして用いたドライエッチングにより、第1の溝部3に埋め込まれた第2,第3,第4及び第5の酸化シリコン膜34,35,38,41を除去する。
【0051】
次に、図15A〜図15Dに示すように、半導体基板2の面上からレジストパターン42を除去した後に、第1の溝部3の内面を熱酸化により酸化させることによって、第1の方向Yに並ぶ各ピラー部8の両側面及び底面を覆う上記ゲート絶縁膜(酸化シリコン膜)12が形成される。そして、CVD法により窒化チタン(TiN)膜上にタングステン(W)膜を積層した導電膜を第1の溝部3に完全に埋め込まれない程度の膜厚で形成した後、この導体膜を異方性ドライエッチングによりエッチバックすることで、ゲート絶縁膜12を介して各ピラー部8の両側面を横切るように第1の方向Yに延在されたストライプ状の上記ワード配線層13を形成する。
【0052】
次に、図16A〜図16Dに示すように、半導体基板2の面上に、CVD法により第6の酸化シリコン膜43を、上記第1の溝部3に埋め込むのに十分な膜厚で形成した後、この第6の酸化シリコン膜43をCMP法により研磨しながら、第2の窒化シリコン膜36が露出するまで平坦化を行う。なお、上記第1の溝部3に埋め込まれた第6の酸化シリコン膜43は、最終的に上記素子分離用の絶縁膜17として機能することになる。また、半導体基板1の表面よりも上層に形成された上記第1、第4、第4及び第6の酸化シリコン膜30,38,41,43は、最終的に層間絶縁膜として機能することになる。
【0053】
次に、図17A〜図17Dに示すように、ウェットエッチングにより第2の窒化シリコン膜36を除去する。これにより、第2の窒化シリコン膜36の側面を覆っていたワード配線層13の上層部分が露出することになる。そして、このワード配線層13の露出部分をドライエッチングにより除去する。
【0054】
次に、図18A〜図18Dに示すように、CVD法により第3の窒化シリコン膜44と第7の酸化シリコン膜45とを順次積層した後に、レジストを塗布し、このレジストをリソグラフィ技術によりパターニングしながら、上記容量コンタクトプラグ18に対応した位置に開口部を有するレジストパターン(図示せず。)を形成する。そして、このレジストパターンをマスクとして用いたドライエッチングによりパターニングしながら、上記上部拡散層11の上面を露出させるための容量コンタクトホール46を形成する。
【0055】
次に、図19A〜図19Dに示すように、レジストパターンを除去した後に、選択エピタキシャル成長法により容量コンタクトホール46の底部にシリコン層47を形成する。さらに、このシリコン層47にイオン注入法によりN型不純物をドープする。そして、この上に、チタン膜、窒化チタン膜及びタングステン膜を順次積層した導電膜を、容量コンタクトホール46に埋め込むのに十分な厚みで形成した後、この導電膜をCMPにより研磨しながら、第7の酸化シリコン膜45が露出するまで平坦化を行う。これにより、容量コンタクトホール46に埋め込まれた上記容量コンタクトプラグ18が形成される。
【0056】
次に、図20A〜図20Dに示すように、半導体基板2の面上に、CVD法により膜厚1〜2μm程度の容量コア絶縁膜48を形成した後、容量コンタクトプラグ18上にキャパシタホール49を形成し、このキャパシタホール49に窒化チタン等の導電膜を埋め込むことによって、上記下部電極19を形成する。なお、上記キャパシタCaの静電容量は、容量コア絶縁膜48の膜厚によって設定することができる。
【0057】
次に、図21A〜図21Dに示すように、ウェットエッチングにより容量コア絶縁膜48を除去することによって、下部電極19を露出させる。そして、この上に、上記キャパシタ絶縁膜20及び上記上部電極21を順次積層することで、上記図3A〜図3Dに示すキャパシタCaが形成される。なお、キャパシタ絶縁膜20としては、酸化ジルコニウム(ZrO)や、酸化ハフニウム(HfO)、酸化アルミニウム(Al)等の高誘電体膜、並びにそれらの積層膜を例示できる。上部電極21としては、窒化チタン膜や、窒化チタン膜上にポリシリコン膜を堆積した積層膜を例示できる。
【0058】
その後は、図示を省略するものの、従来のDRAMの製造工程と同様に、上層に金属配線等を形成することで、上記図1、図2及び図3A〜図3Dに示す半導体装置1を製造することができる。
【符号の説明】
【0059】
1…半導体装置 2…半導体基板 3…第1の溝部 4…第1の活性領域 5…第2の溝部 6…第2の活性領域 7…第3の溝部 8…ピラー部 9…下部拡散層 10…チャネル領域 11…上部拡散層 12…ゲート絶縁膜 13…ワード配線層(ゲート電極) 14…素子分離用の絶縁膜 15…ビット配線層 16…ビットコンタクトプラグ 17…素子分離用の絶縁膜 18…容量コンタクトプラグ 19…下部電極 20…容量絶縁膜 21…上部電極 Tr…縦型トランジスタ Ca…キャパシタ
30…第1の酸化シリコン膜 31…第1の窒化シリコン膜 32…レジストパターン 33…レジストパターン 34…第2の酸化シリコン膜 35…第3の酸化シリコン膜 36…第2の窒化シリコン膜 37…レジストパターン 38…第4の酸化シリコン膜 39…レジストパターン 40…ビットコンタクトホール 41…第5の酸化シリコン膜 42…レジストパターン 43…第6の酸化シリコン膜 44…第4の窒化シリコン膜 45…第7の酸化シリコン膜 46…容量コンタクトホール 47…シリコン層 48…容量コア絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表層において第1の方向に延在し且つ当該第1の方向と直交する方向に並んで形成された第1の溝部と、
前記基板の表層において前記第1の溝部よりも深くなるように、前記第1の溝部と交差する第2の方向に延在し且つ当該第2の方向と直交する方向に並んで形成された第2の溝部と、
前記基板の前記第1の溝部と前記第2の溝部との各交差部分において、前記第2の溝部よりも深くなるように形成された第3の溝部と、
前記第1の溝部と前記第2の溝部との各間から柱状に突出して形成されたピラー部と、
前記ピラー部の下層から上層に向かって順に形成された下部拡散層、チャネル領域及び上部拡散層と、
前記第2の溝部の内側において前記第2の方向に延在して形成されたビット配線層と、
前記第1の溝部の内側において前記ピラー部の側面を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、
前記第1の溝部の内側において前記ゲート絶縁膜を介して前記ピラー部の側面を横切るように前記第1の方向に延在して形成されたワード配線層とを備える半導体装置。
【請求項2】
前記第3の溝部に埋め込まれた素子分離用の絶縁膜を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2の溝部の内側に、前記下部拡散層と前記ビット配線層との間を電気的に接続するビットコンタクトプラグを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記上部拡散層の上に形成された容量コンタクトプラグと、
前記容量コンタクトプラグの上に形成された下部電極、容量絶縁膜及び上部電極から構成されるキャパシタとを備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の半導体装置。
【請求項5】
基板の表層に、第1の方向に延在する第1の溝部を当該第1の方向と直交する方向に並べて形成した後、前記第1の溝部と交差する第2の方向に延在し且つ前記第1の溝部よりも深くなる第2の溝部を当該第2の方向と直交する方向に並べて形成する工程と、
前記第1の溝部と前記第2の溝部との各間から柱状に突出されたピラー部に対して、深さ方向に注入するイオンの注入条件を変えながらイオン注入を行うことによって、このピラー部の下層から上層に向かって順に下部拡散層、チャネル領域及び上部拡散層を形成する工程と、
前記第2の溝部の内側において前記第2の方向に延在するビット配線層を形成する工程と、
前記第1の溝部の内側において前記ピラー部の側面を覆うゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の溝部の内側において前記ゲート絶縁膜を介して前記ピラー部の側面を横切るように前記第1の方向に延在するワード配線層を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記基板の前記第1の溝部と前記第2の溝部との各交差部分において、前記第2の溝部よりも深くなるように形成された第3の溝部に、素子分離用の絶縁膜を埋め込む工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記第2の溝部の内側に、前記下部拡散層と前記ビット配線層との間を電気的に接続するビットコンタクトプラグを形成する工程を含むことを特徴とする請求項5又6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記上部拡散層の上に容量コンタクトプラグを形成する工程と、
前記容量コンタクトプラグの上に、下部電極、容量絶縁膜及び上部電極から構成されるキャパシタを形成する工程とを含むことを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【公開番号】特開2012−79981(P2012−79981A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225109(P2010−225109)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】