説明

基板上に集積させたIMOD及び太陽電池

本発明の実施形態は、干渉変調器及び太陽電池を備えた干渉ディスプレイ装置及びその製造方法に関する。一部の実施形態では、太陽電池は、干渉変調器にエネルギーを提供するように構成されている。太陽電池及び干渉変調器は同一基板上に形成され得る。太陽電池の一層は、干渉変調器の一層と共有され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2007年7月5日出願の“INTEGRATED IMODS AND SOLAR CELLS ON A SUBSTRATE”という名称の米国出願第11/773757号と、2008年3月30日出願の“INTEGRATED IMODS AND SOLAR CELLS ON A SUBSTRATE”という名称の欧州出願第08153162.6号の優先権を主張し、両出願はその全体が参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は、太陽電池を備えた干渉ディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
微小電気機械システム(MEMS,microelectromechanical system)は、微小機械素子、アクチュエータ、及び、電子機器を含む。微小機械素子は、堆積、エッチング、及び/又は、他の微小機械加工プロセス(基板及び/又は堆積させた物質層の一部をエッチングしたり、電気的及び電気機械的装置を形成するための層を追加したりする)を用いて、形成され得る。MEMS装置の一種類は、干渉変調器と呼ばれる。本願において、干渉変調器または干渉光変調器という用語は、光干渉原理を用いて光を選択的に吸収及び/又は反射する装置を指称する。特定の実施形態において、干渉変調器は、一対の導電性板を備える。その一対の導電性板の一方または両方は、その全体または一部が透明及び/又は反射性であり、適切な電気信号の印加に対して相対的に動くことができる。特定の実施形態において、一方の板は、基板上に堆積させた静止層を備え、他方の板は、空隙によって静止層から離隔された金属膜を備える。本願において詳述されるように、他方の板に対する一方の板の位置によって、干渉変調器に入射する光の光学干渉を変化させることができる。このような装置は広範な応用を有し、こうした種類の装置の特性を利用及び/又は変更する分野において有益であり、その特徴を、既存の製品を改善し、また、未だ開発されていない新規製品を創作するのに活かすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2006/026162号パンフレット
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/147688号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1429310号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一部の実施形態では、干渉変調器と太陽電池とを含むディスプレイ装置が提供される。太陽電池は干渉変調器用にエネルギーを提供するように構成されている。本装置は更に、キャパシタ及び/又はバッテリーを含み得る。キャパシタは太陽電池からのエネルギーを貯蔵するように構成されていて、バッテリーは太陽電池からのエネルギーを貯蔵するように構成されている。本装置は、干渉変調器のアレイを含み得る。太陽電池は、アレイ中の少なくとも二つの干渉変調器の間に配置され、及び/又は、アレイの周縁の外側に配置され得る。干渉変調器の少なくとも一つの物質は、太陽電池の少なくとも一つの物質と同一であり得る。干渉変調器の少なくとも一つの物質は、太陽電池の少なくとも一つの物質と同一の厚さであり得る。干渉変調器の少なくとも一つの物質及び太陽電池の少なくとも一つの物質はインジウム錫酸化物を含み得る。干渉変調器の電極層は、干渉変調器の少なくとも一つの物質を含み得る。
【0006】
本装置は更に、干渉変調器を備えたディスプレイと、該ディスプレイと通信し、画像データを処理するように構成されているプロセッサと、該プロセッサと通信するように構成されているメモリ装置とを含み得る。本装置は更に、ディスプレイに少なくとも一つの信号を送信するように構成されている一つ以上のドライバ回路と、該ドライバ回路に画像データの少なくとも一部を送信するように構成されている制御装置と、プロセッサに画像データを送信するように構成されている画像ソースモジュールと、入力データを受信し該入力データをプロセッサに送信するように構成されている入力装置とを含み得る。画像ソースモジュールは、受信機、送受信機、送信機のうち少なくとも一つを含み得る。
【0007】
一部の実施形態では、基板上に干渉装置を形成する段階と、基板上に太陽電池を形成する段階とを含み得る光学装置の製造方法が提供される。干渉装置を形成する段階は、基板上に複数の層を堆積させることを含み、太陽電池を形成する段階は、基板上に複数の層を堆積させる段階を含む。本方法は更に、太陽電池と干渉変調器との間に共有層を形成する段階を含み得る。共有層は、機能層であり得て、インジウム錫酸化物を含み得て、及び/又は、干渉装置の電極層を含み得る。
【0008】
干渉装置を形成する段階は、基板上に第一の電極層を形成する段階と、第一の電極上に犠牲層を形成する段階と、犠牲層上に電極層を形成する段階と、犠牲層の少なくとも一部を除去する段階とを含み得る。太陽電池を形成する段階は、基板上にpドープ層を形成する段階と、pドープ層上に真性層を形成する段階と、真性層上にnドープ層を形成する段階とを含み得る。
【0009】
微小電気機械システム(MEMS)装置が本願で開示される方法によって製造される。
【0010】
一部の例では、太陽電池を用いて光エネルギーを電気エネルギーに変換する段階と、電気エネルギーでエネルギー貯蔵装置を充電する段階と、干渉変調器にエネルギー貯蔵装置を接続する段階と、エネルギー貯蔵装置から干渉変調器にエネルギーを提供する段階とを含み得る太陽電池の使用方法が提供される。エネルギー貯蔵装置はバッテリーであり得る。太陽電池及び干渉変調器は同一基板上に形成され得る。太陽電池は、少なくとも一つの層を干渉変調器と共有し得る。
【0011】
一部の例では、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する手段と、光を干渉変調する手段と、干渉変調手段に電気エネルギーを提供する手段とを含む装置が提供される。本装置は更に、電気エネルギーを貯蔵する手段を含み得る。太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する手段と、光を干渉変調する手段とは同一基板上に形成され得る。
【0012】
一部の例では、干渉変調器を作動させるための命令を含み得るコンピュータ可読媒体が提供される。命令は、干渉変調器に時間変動する電圧を印加するための命令を備え、電圧は、太陽電池に接続されたエネルギー貯蔵装置によって供給される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一番目の干渉変調器の可動反射層が緩和位置にあり、二番目の干渉変調器の可動反射層が作動位置にある干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部を示す等角図である。
【図2】3×3干渉変調器ディスプレイを組み込む電子装置の一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の干渉変調器の実施形態の一例に対する可動ミラーの位置対印加電圧の図である。
【図4】干渉変調器ディスプレイを駆動するために使用可能な行及び列の電圧の組の図である。
【図5A】図2の3×3干渉変調器ディスプレイの表示データのフレームの一例である。
【図5B】図5Aのフレームを描くために使用可能な行及び列の信号用のタイミング図の一例である。
【図6A】複数の干渉変調器を備えた画像表示装置の一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の干渉変調器を備えた画像表示装置の一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1の装置の断面図である。
【図7B】干渉変調器の代替実施形態の断面図である。
【図7C】干渉変調器の他の代替実施形態の断面図である。
【図7D】干渉変調器の更に他の代替実施形態の断面図である。
【図7E】干渉変調器の更なる代替実施形態の断面図である。
【図8】干渉変調器の製造方法の一実施形態における特定の段階を示すフロー図である。
【図9】MEMS装置の製造方法の一実施形態を示すフロー図である。
【図10】MEMS装置の製造方法の一実施形態を示すフロー図である。
【図11A】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11B】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11C】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11D】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11E】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11F】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11G】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11H】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11I】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11J】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11K】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11L】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11M】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11N】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図11O】MEMS装置の製造方法の一実施形態を概略的に示す。
【図12A】多様な太陽電池の断面図である。
【図12B】多様な太陽電池の断面図である。
【図12C】多様な太陽電池の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な記載は、本発明の特定の実施形態に対するものである。しかしながら、本発明は、多種多様な方法で実施可能である。この記載においては、全体にわたり同様の部分には同様の参照符号を付した図面を参照する。以下の記載から明らかになるように、動的な画像(例えば、ビデオ)または静的な画像(例えば、静止画)や、文字または図表の画像を表示するように設計されているあらゆる装置において、本実施形態を実装可能である。更に、携帯電話、無線装置、PDA、携帯型コンピュータ、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、置時計、計算機、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動車用ディスプレイ(例えば、走行距離計等)、コックピット制御機器及び/又はディスプレイ、カメラビューのディスプレイ(例えば、自動車の後方ビューカメラのディスプレイ)、電子写真、電光掲示板または電光サイン、プロジェクタ、建築物、パッケージング、審美的構造(例えば、宝石に対する画像表示)等の多種多様な電子機器において又はこれらに関連して、本実施形態を実施可能であるが、これらに限定されるものではない。本願で開示されるような構造のMEMS装置は、電子スイッチ装置などのディスプレイ以外の応用においても使用可能である。
【0015】
干渉変調器ディスプレイは、電極の位置を制御して、装置の光の反射率を制御するのに電力を必要とする。本発明の実施形態では、干渉変調器を太陽電池と組み合わせる。同一の基板上に干渉変調器及び太陽電池を形成するための方法を提供する。
【0016】
干渉MEMSディスプレイ素子を備えた干渉変調器ディスプレイの一実施形態を、図1に示す。この装置において、画素は、明状態または暗状態のどちらかである。明(“オン”、“オープン”)状態において、ディスプレイ素子は、入射可視光の大部分を使用者に反射する。暗(“オフ”、“クローズ”)状態において、ディスプレイ素子は、入射可視光の僅かしか使用者に反射しない。実施形態に応じて、“オン”及び“オフ”状態の光の反射性を逆にしてもよい。MEMS画素は、選択された色を主に反射するように構成可能であり、白黒に加えてカラーディスプレイが可能である。
【0017】
図1は、画像ディスプレイの一続きの画素の内の二つの隣接する画素を示す等角図である。ここで、各画素は、MEMS干渉変調器を備えている。一部の実施形態では、干渉変調器ディスプレイは、これら干渉変調器の行列のアレイを備える。各干渉変調器は、互いに可変で制御可能な距離に配置された一対の反射層を含み、少なくとも一つの可変寸法を備えた共鳴光学ギャップを形成する。一実施形態において、反射層の一方は、二つの位置の間を移動し得る。第一の位置(緩和位置と称する)では、可動反射層は、固定された部分反射層から比較的離れた位置に在る。第二位置(作動位置と称する)では、可動反射層は、部分反射層により近づいて隣接する位置に在る。これら二つの層から反射される入射光は、可動反射層の位置に応じて、建設的にまたは破壊的に干渉して、各画素に対して全体的な反射状態または非反射状態のどちらかがもたらされる。
【0018】
図1に示される画素アレイの一部は、二つの隣接する干渉変調器12a及び12bを含む。左側の干渉変調器12aでは、可動反射層14aが、光学積層体16a(部分反射層を含む)から所定の距離離れた緩和位置で示されている。右側の干渉変調器12bでは、可動反射層14bが、光学積層体16bに隣接した作動位置で示されている。
【0019】
本願において、光学積層体16a及び16b(まとめて光学積層体16と称する)は典型的に複数の結合層を備え、インジウム錫酸化物(ITO,indium tin oxide)等の電極層、クロム等の部分反射層、及び、透明誘電体を含み得る。従って、光学積層体16は、導電性であり、部分的には透明で部分的には反射性であり、例えば、透明基板20上に上述の層を一層以上堆積させることによって、製造可能である。部分反射層は、多様な金属、半導体、誘電体等の部分反射性である多様な物質から形成可能である。部分反射層は一層以上の物質層で形成可能であり、各層は単一の物質または複数の物質の組み合わせで形成可能である。
【0020】
一部の実施形態では、光学積層体16の層が平行なストリップにパターニングされて、以下に記載するようなディスプレイ装置の行電極を形成し得る。可動反射層14a、14bは、ポスト18の上面と、ポスト18間に堆積させた介在犠牲物質の上面とに堆積させた堆積金属層(一層または複数層)の一続きの平行なストリップ(16a及び16bの行電極に直交する)として形成され得る。犠牲物質がエッチングされると、画定されたギャップ19によって、可動反射層14a、14bが光学積層体16a、16bから離隔される。反射層14用には、アルミニウム等の高導電性及び反射性物質を使用可能であり、そのストリップが、ディスプレイ装置の列電極を形成し得る。
【0021】
電圧が印加されていないと、図1の画素12aに示されるように、可動反射層14aと光学積層体16aとの間にギャップ19が残ったままであり、可動反射層14aは、機械的に緩和状態にある。一方で、選択された行と列に電位差が印加されると、対応する画素の行電極と列電極の交差する部分に形成されるキャパシタが帯電して、静電力が電極を互いに引き寄せる。電圧が十分に高いと、可動反射層14が変形して、光学積層体16に押し付けられる。光学積層体16内の誘電体層(この図には示さず)は、短絡を防止して、図1の右側の画素12bに示されるように、層14と層16との間の間隔を制御することができる。印加される電位差の極性に関わり無く、挙動は同じである。このように、反射画素状態対非反射画素状態を制御可能な行/列の作動は、従来のLCDや他のディスプレイ技術で用いられているものと多くの点で類似している。
【0022】
図2から図5Bは、ディスプレイ応用における干渉変調器のアレイを用いるためのプロセス及びシステムの一例を示す。
【0023】
図2は、本発明の複数の側面を組み込み得る電子装置の一実施形態を示すシステムブロック図である。例示的な実施形態では、電子装置はプロセッサ21を含み、そのプロセッサ21は、ARM、Pentium(登録商標)、Pentium(登録商標)II、Pentium(登録商標)III、Pentium(登録商標)IV、Pentium(登録商標)Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)等の汎用のシングルチップまたはマルチチップのマイクロプロセッサであり、または、デジタル信号プロセッサや、マイクロコントローラやプログラマブルゲートアレイ等の専用マイクロプロセッサであり得る。従来技術のように、プロセッサ21は、一つ以上のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得る。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサは、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、eメールプログラムや、他のソフトウェアアプリケーション等の一つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。
【0024】
一実施形態では、プロセッサ21は、アレイドライバ22と通信するようにも構成されている。一実施形態では、アレイドライバ22は、ディスプレイアレイ又はパネル30に信号を提供する行ドライバ回路24及び列ドライバ回路26を含む。図1に示されるアレイの断面図は、図2の線1‐1に沿って示されている。MEMS干渉変調器に対しては、行/列の作動プロトコルは、図3に示される装置のヒステリシス特性を利用し得る。例えば、可動層を緩和状態から作動状態に変形させるには、10ボルトの電位差が必要とされる。一方で、この値よりも電圧が減少すると、電圧が10ボルト未満に下がっても、可動層がその状態を維持する。図3の例示的な実施形態では、可動層は、電圧が2ボルト未満に下がるまでは完全に緩和しない。従って、装置が緩和状態または作動状態のどちらかで安定している印加電圧のウィンドウ(図3に示される例では略3から7V)が存在する。これを本願では、“ヒステリシスウィンドウ”または“安定ウィンドウ”と称する。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイに対しては、行/列の作動プロトコルを以下のように構成可能である。即ち、行のストローブ中には、作動されるべきストローブ行が略10ボルトの電圧に晒されて、緩和されるべき画素がゼロボルトに近い電圧に晒されるように構成可能である。ストローブ後には、画素が略5ボルトの安定状態電圧に晒されて、画素が、行のストローブによって与えられた状態を保つ。描かれた後には、各画素は、本実施例では3〜7ボルトの“安定ウィンドウ”内の電位差を見る。この特徴は、図1に示される画素構造を、同一の印加電圧条件の下において、作動または緩和の既存状態のどちらかで安定させる。干渉変調器の各画素(作動または緩和状態)は本質的に、固定反射層及び可動反射層によって形成されたキャパシタであるので、ほぼ電力消費無く、ヒステリシスウィンドウ内の電圧において、この安定状態を保持することができる。印加電位が固定されていれば、本質的に電流は画素内に流れない。
【0025】
典型的な応用では、表示フレームは、第1番目の行(行1)の作動画素の所望の組に従った列電極の組をアサートすることによって、生成され得る。その後、行パルスが行1の電極に印加されて、アサートされた列ラインに対応する画素を作動させる。その後、第2番目の行(行2)の作動画素の所望の組に対応するために、列電極のアサートされる組を変更する。その後、パルスが行2の電極に印加されて、アサートされた列電極に従った行2の適切な画素を作動させる。行1の画素は、行2のパルスによって影響されず、行1のパルスの間に設定された状態のままである。このことが、一続きの行全体に対して逐次的に反復されて、フレームを生成する。一般的に、秒毎の所望のフレーム数でこのプロセスを連続的に反復することによって、フレームがリフレッシュされ及び/又は新しい表示データに更新される。表示フレームを生成するために画素アレイの行電極及び列電極を駆動するプロトコルは、多種多様なものが周知であり、本発明と組み合わせて使用可能である。
【0026】
図4、図5A及び図5Bは、図2の3×3アレイ上に表示フレームを生成する作動プロトコルとして考えられるものの一つを示す。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に対して使用され得る列及び行の電圧レベルの組として考えられるものの一つを示す。図4の実施形態において、画素を作動させることには、適切な列を−Vバイアスに設定し、適切な行を+ΔVに設定することが含まれ、それぞれ−5ボルトと+5ボルトに対応し得る。画素の緩和は、適切な列を+Vバイアスに設定し、適切な行を同じ+ΔVに設定して、画素に対する電位差をゼロボルトにすることによって、達成される。行の電圧がゼロボルトに保たれている行においては、列が+Vバイアスであるか−Vバイアスであるかに関わらず、元々の状態で安定である。また、図4に示されるように、上述のものとは逆極性の電圧も使用可能であるということを認識されたい。例えば、画素を作動させることは、適切な列を+Vバイアスに設定し、適切な行を−ΔVに設定することを含むことができる。この実施形態では、画素の緩和は、適切な列を−Vバイアスに設定し、適切な行を同じ−ΔVに設定して、画素に対して電位差をゼロボルトにすることによって、達成される。
【0027】
図5Bは、図2の3×3アレイに印加される一続きの行及び列の信号を示すタイミング図であり、図5Aに示される表示配置がもたらされる。ここで、駆動画素は非反射性である。図5Aに示されるフレームを描く前においては、画素はいずれの状態であってもよく、この例では、全ての行は0ボルトであり、全ての列は+5ボルトである。これらの印加電圧に対しては、全ての画素は、作動または緩和のその時点での状態で安定である。
【0028】
図5Aのフレームでは、画素(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)、(3,3)が作動している。これを達成するためには、行1に対する“ライン時間”中に、列1及び列2は−5ボルトに設定され、列3は+5ボルトに設定される。全ての画素が3〜7ボルトの安定ウィンドウ内のままであるので、これによっては、いずれの画素の状態も変化しない。その後、行1が、0から5ボルトに上がりゼロに戻るパルスで、ストローブされる。これによって、(1,1)及び(1,2)の画素を作動させて、(1,3)の画素を緩和する。アレイの他の画素は影響を受けない。要求どおりに行2を設定するため、列2を−5ボルトに設定し、列1及び列3を+5ボルトに設定する。その後、行2に印加される同じストローブによって、画素(2,2)を作動させて、画素(2,1)及び(2,3)を緩和する。ここでも、アレイの他の画素は影響を受けない。同様に、列2及び列3を−5ボルトに設定して、列1を+5ボルトに設定することによって、行3を設定する。行3のストローブは、行3の画素を図5Aに示されるように設定する。フレームを描いた後において、行の電位はゼロであり、列の電位は+5または−5ボルトのどちらかを保つことができ、そうして、ディスプレイは図5Aに示される配置で安定である。同じ手順を、数十または数百の行列のアレイに対して用いることができるということを認識されたい。また、行及び列の作動を実施するために用いられるタイミング、シーケンス及び電圧レベルは、上述の基本原理内において多様に変更可能であり、上述の例は単の例示的なものであり、他の作動電圧方法を本願のシステム及び方法で使用可能であることも認識されたい。
【0029】
図6A及び図6Bは、ディスプレイ装置40の一実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイ装置40は例えば携帯電話である。しかしながら、ディスプレイ装置40の同一の構成要素またはその僅かな変形体は、テレビや携帯型メディアプレーヤー等の多種多様なディスプレイ装置の実例にもなる。
【0030】
ディスプレイ装置40は、ハウジング41と、ディスプレイ30と、アンテナ43と、スピーカー45と、入力装置48と、マイク46とを含む。ハウジング41は、当業者に周知の多種多様な製造方法のいずれかによって一般的には形成され、射出成形、真空成形が挙げられる。また、ハウジング41は、多種多様な物質のいずれかから形成可能であり、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、セラミック、それらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、ハウジング41は、取り外し可能部(図示せず)を含む。該取り外し可能部は、色の異なるまたは異なるロゴや画像やシンボルを含む他の取り外し可能部と交換可能である。
【0031】
例示的なディスプレイ装置40のディスプレイ30は、多種多様なディスプレイのいずれかであり得て、本願に記載されるような双安定性(bi−stable)ディスプレイが含まれる。他の実施形態では、ディスプレイは、当業者に周知なように、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、TFT LCD等のフラットパネルディスプレイや、CRTや他のチューブデバイス等の非フラットパネルディスプレイを含む。しかしながら、本願の実施形態を説明するために、ディスプレイ30は、本願で説明されるような干渉変調器ディスプレイを含む。
【0032】
図6Bに、例示的なディスプレイ装置40の一実施形態の構成要素を概略的に示す。図示されている例示的なディスプレイ装置40は、ハウジング41を含み、また、それに少なくとも部分的に封入される追加の構成要素を含むことができる。例えば、一実施形態では、例示的なディスプレイ装置40は、送受信機47に結合されているアンテナ43を含むネットワークインターフェイス27を備える。送受信機47はプロセッサ21に接続されていて、プロセッサ21は調整ハードウェア52に接続されている。調整ハードウェア52は、信号を調整する(例えば信号をフィルタリングする)ように構成可能である。調整ハードウェア52は、スピーカー45及びマイク46に接続されている。また、プロセッサ21は、入力装置48及びドライバ制御装置29にも接続されている。ドライバ制御装置29は、フレームバッファ28及びアレイドライバ22に結合されている。アレイドライバ22は、ディスプレイアレイ30に結合されている。電源50は、この特定の例示的なディスプレイ装置40の構成に必要とされるような全ての構成要素に電力を供給する。
【0033】
ネットワークインターフェイス27は、アンテナ43及び送受信機47を含み、例示的なディスプレイ装置40が、ネットワーク上の一つ以上の装置と通信できるようになっている。一実施形態では、ネットワークインターフェイス27は、プロセッサ21の要求を軽減するためにある程度の処理能力を有し得る。アンテナ43は、信号の送受信用として当業者に知られているアンテナのいずれかである。一実施形態では、アンテナは、IEEE802.11規格(IEEE802.11(a)、(b)または(g)を含む)に準拠したRF信号を送受信する。他の実施形態では、アンテナは、BLUETOOTH規格に準拠したRF信号を送受信する。携帯電話の場合には、CDMA、GSM、AMPS等の無線携帯電話ネットワーク内で通信するために用いられる周知の信号を受信するようにアンテナが設計されている。送受信機47は、アンテナ43から受信した信号を前処理して、その後、信号がプロセッサ21によって受信されて、更に処理されるようにし得る。また、送受信機47は、プロセッサ21から受信した信号も処理して、その後、信号が、アンテナ43を介して例示的なディスプレイ装置40から送信されるようにし得る。
【0034】
代替的な一実施形態では、送受信機47が、受信機に交換可能である。更の他の代替的な実施形態では、ネットワークインターフェイス27が、プロセッサ21に送信されるべき画像データを記憶することまたは発生させることが可能な画像ソースに交換可能である。例えば、画像ソースは、画像データを発生するソフトウェアモジュールや、画像データを含むDVDやハードディスクドライブであり得る。
【0035】
プロセッサ21は一般的に、例示的なディスプレイ装置40の動作全体を制御する。プロセッサ21は、データ(ネットワークインターフェイス27や画像ソースからの圧縮画像データ等)を受信し、そのデータを生の画像データに処理するか、または、生の画像データに容易に処理されるフォーマットに処理する。その後、プロセッサ21は、記憶用のフレームバッファ28にまたはドライバ制御装置29に処理されたデータを送信する。生データは典型的に、画像内の各位置において画像特性を識別する情報を参照する。例えば、このような画像特性は、色、彩度、グレイスケールレベルを含み得る。
【0036】
一実施形態では、プロセッサ21は、例示的なディスプレイ装置40の動作を制御するマイクロ制御装置、CPU、または、論理ユニットを含む。調整ハードウェア52は一般的に、スピーカー45に信号を送信するための、また、マイク46から信号を受信するためのアンプ及びフィルタを含む。調整ハードウェア52は、例示的なディスプレイ装置40内の個別の構成要素であってもよく、プロセッサ21や他の構成要素に組み込まれたものであってもよい。
【0037】
ドライバ制御装置29は、プロセッサ21が発生させた生の画像データを、プロセッサから直接、または、フレームバッファ28から受信し、アレイドライバ22に対する高速送信用に適切な生の画像データに再フォーマットする。特に、ドライバ制御装置29は、生の画像データを、ラスタ状フォーマットを有するデータフローに再フォーマットして、データフローが、ディスプレイアレイ30にわたる走査に適した時間オーダを有するようになる。その後、ドライバ制御装置29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22に送信する。LCD制御装置等のドライバ制御装置29は、独立型の集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21と関係していることが多いが、このような制御装置は多種多様な方法で実装可能である。このような制御装置は、ハードウェアとしてプロセッサ21内に組み込み可能であるし、ソフトウェアとしてプロセッサ21内に組み込み可能であるし、アレイドライバ22と共にハードウェア内に完全に集積可能でもある。
【0038】
典型的には、アレイドライバ22は、ドライバ制御装置29からフォーマットされた情報を受信し、ビデオデータを、波形の並列的な組に再フォーマットする。この波形の並列的な組は、ディスプレイの画素のx‐yマトリクスによってもたらされる数百の(数千のこともある)リードに対して、一秒間に何度も印加される。
【0039】
一実施形態では、ドライバ制御装置29、アレイドライバ22及びディスプレイアレイ30は、本願で記載されるあらゆる種類のディスプレイに対しても適合するものである。例えば、一実施形態では、ドライバ制御装置29は、従来のディスプレイ制御装置、または、双安定性ディスプレイ制御装置(例えば、干渉変調器制御装置)である。他の実施形態では、アレイドライバ22は、従来のドライバ、または、双安定性ディスプレイドライバ(例えば、干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバ制御装置29は、アレイドライバ22と集積される。このような実施形態は、携帯電話、腕時計、他の小型ディスプレイ等の高集積システムにおいて一般的である。更に他の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイ、または、双安定性ディスプレイアレイ(例えば、干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
【0040】
入力装置48によって、使用者が例示的なディスプレイ装置40の動作を制御することが可能になる。一実施形態では、入力装置は、キーパッド(QWERTYキーパッドや電話のキーパッド等)、ボタン、スイッチ、タッチスクリーン、感圧または感熱膜を含む。一実施形態では、マイク46が、例示的なディスプレイ装置40用の入力装置になる。マイク46を用いて装置にデータを入力する場合には、例示的なディスプレイ装置40の動作を制御するために、使用者によって音声命令が提供され得る。
【0041】
電源50は、当該分野で周知の多種多様なエネルギー貯蔵装置を含むことができる。例えば、一実施形態では、電源50は、ニッケル・カドミウム電池やリチウムイオン電池等の充電可能な電池である。他の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源、キャパシタ、または、太陽電池であり、プラスチック太陽電池や太陽電池ペイントが挙げられる。他の実施形態では、電源50は、壁コンセントから電力を供給されるように構成されている。
【0042】
一部の実施形態では、上述のように、電子ディスプレイシステム内の複数の位置に配置可能なドライバ制御装置に、プログラム可能性が備わっている。一部の実施例では、プログラム可能性は、アレイドライバ22に備わっている。当業者は、上述の最適化が、如何なる数のハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素においても、また、多種多様な構成において実施可能であるということを認識されたい。
【0043】
上述の原理に従って動作する干渉変調器の構造の詳細は、多種多様なものであり得る。例えば、図7A〜7Eは、可動反射層14とその支持構造の五つの異なる実施形態を示す。図7Aは、図1の実施形態の断面図であり、金属物質のストリップ14が、直交して延伸する支持体18の上に堆積されている。図7Bでは、可動反射層14が、テザー32に対して、角でのみ支持体に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14が、フレキシブル金属を含み得る変形可能層34から懸架されている。変形可能層34は、該変形可能層34の周囲において、基板20に直接的または間接的に接続する。この場合、この接続部のことを支持ポストと指称する。図7Dに示される実施形態は、支持ポストプラグ42を有する。この支持ポストプラグの上に、変形可能層が横たわる。図7A〜7Cのように、可動反射層14はギャップ上に懸架されている。しかしながら、変形可能層34と光学積層体16との間のホールを充填することによって、変形可能層34が支持ポストを形成していない。むしろ、支持ポストは、支持ポストプラグ42を形成するために用いられる平坦化物質から形成される。図7Eに示される実施形態は、図7Dに示される実施形態をベースにしたものであるが、図7A〜7Cに示される実施形態、並びに、図示されていない追加の実施形態のいずれにおいても機能し得るものである。図7Eに示される実施形態では、金属または他の導電性物質の追加的な層が用いられて、バス構造44を形成している。これによって、信号が、干渉変調器の背面に沿ってルーティングすることが可能になり、基板上に形成しなければならなかった多数の電極を省略することが可能になる。
【0044】
図7に示されるような実施形態では、干渉変調器は、直視型装置として機能し、画像は透明基板20の前面から視られ、その反対側に変調器が配置されている。こうした実施形態では、反射層14は、変形可能層34を含む基板20の反対側の反射層の側において、干渉変調器の一部を光学的に遮蔽する。これによって、遮蔽された領域を、画像の質に悪影響を与えずに、構成及び動作させることが可能になる。このような遮蔽によって、変調器の光学的特性を変調器の電気機械的特性(アドレシングや該アドレシングの結果による移動等)から分離する性能を提供する図7Eのバス構造44が可能になる。この分離可能な変調器の設計によって、変調器の電気機械的側面及び光学的側面用に用いられる構造設計及び物質が、互いに独立に選択され、また、機能することが可能になる。更に、図7C〜7Eに示される実施形態は、反射層14の光学的特性をその機械的特性から切り離すこと(このことは、変形可能層34によって達成される)に因る追加的な利点を有する。これによって、光学的特性に関して、反射層に用いられる構造設計及び物質を最適化することが可能になり、また、所望の機械的特性に関して、変形可能層34に用いられる構造設計及び物質を最適化することが可能になる。
【0045】
図8は、干渉変調器の製造プロセス800の一実施形態の特定の段階を示す。こうした段階は、図8には示されない他の段階と共に、例えば、図1及び7に示される一般的なタイプの干渉変調器の製造プロセス内に存在し得るものである。図1、図7及び図8を参照すると、プロセス800は、基板20上に光学積層体16を形成する段階805で開始する。基板20は、ガラスやプラスチック等の透明基板であり得て、例えば、光学積層体16の効率的な形成を促進するために、洗浄等の前処理段階を経たものであり得る。上述のように、光学積層体16は導電性で、部分的に透明で部分的に反射性であり、例えば、透明基板20上に一層以上の層を堆積させることによって製造され得る。一部の実施形態では、層は、平行なストリップにパターニングされて、ディスプレイ装置の行電極を形成し得る。一部の実施形態では、光学積層体16は、一層以上の金属層(例えば反射及び/又は導電性層)上に堆積させた絶縁又は誘電体層を含む。一部の実施形態では、絶縁層は光学積層体16の最上層である。
【0046】
図8に示されるプロセス800は、光学積層体16上に犠牲層を形成する段階810へと続く。後述のように、犠牲層は後で除去されて(例えば段階825で)、キャビティ19を形成するので、図1に示される結果物の干渉変調器には犠牲層が示されていない。光学積層体16上への犠牲層の形成は、モリブデンやアモルファスシリコン等のXeFでエッチング可能な物質の堆積を含み得て、後続の除去後に、所望のサイズを有するキャビティ19を提供するように選択された厚さとされる。犠牲物質の堆積は、物理気相堆積(PVD,physical vapor deposition)(例えばスパッタリング)、プラズマ増強化学気相堆積(PECVD,plasma‐enhanced CVD),熱化学気相堆積(熱CVD)や、スピンコーティング等の堆積法を用いて、実施され得る。
【0047】
図8に示されるプロセス800は、例えば図1及び7に示されるようなポスト18等の支持構造を形成する段階815へと続く。ポスト18の形成は、犠牲層をパターニングして支持構造開口部を形成して、その後、PECVD、熱CVD、スピンコーティング等の堆積法を用いて、開口部内に物質(例えばポリマー)を堆積させてポスト18を形成する段階を含み得る。一部の実施形態では、犠牲層に形成される支持構造開口部は、犠牲層及び光学積層体16の両方を貫通しその下の基板20にまで延伸し、図7Aに示されるように、ポスト18の下端が基板20に接触するようにする。他の実施形態では、犠牲層に形成される開口部が犠牲層は貫通するが、光学積層体16を貫通しては延伸しない。図7Dは、光学積層体16と接触する支持ポストプラグ42の下端を示す。
【0048】
図8に示されるプロセス800は、図1及び7に示される可動反射層14等の可動反射層を形成する段階820へと続く。可動反射層14は、例えば、反射層(例えばアルミニウム、アルミニウム合金)の堆積等の一以上の堆積段階を、一以上のパターニング、マスキング及び/又はエッチング段階と共に採用することによって、形成可能である。上述のように、可動反射層14は典型的には導電性で、本願において導電性層と指称され得る。一部の実施形態では、反射層はアルミニウムを備える。プロセス800の段階820においては、犠牲層が製造途中の干渉変調器に未だ存在しているので、この段階では、可動反射層14は一般的には可動性ではない。犠牲層を含み製造途中の干渉変調器は、本願において、“リリースされていない”干渉変調器と指称され得る。
【0049】
図8に示されるプロセス800は、例えば図1及び7に示されるようなキャビティ19等のキャビティを形成する段階825へと続く。キャビティ19は、犠牲物質(段階810で堆積させた)をエッチング剤に晒すことによって形成され得る。例えば、モリブデンやアモルファスシリコン等のエッチング可能な犠牲物質は、乾式化学エッチングによって除去可能であり、例えば、犠牲層を、固体二フッ化キセノン(XeF)由来の蒸気等のガス状又は蒸気状エッチング剤に、所望の量の物質(キャビティ19を取り囲む構造に対して典型的には選択的である)を除去するのに十分な期間晒すことによって行われる。湿式エッチング及び/又はプラズマエッチング等の他のエッチング法も使用可能である。プロセス800の段階825中に犠牲層が除去されるので、この段階の後では、可動反射層14は典型的には可動性になる。犠牲物質の除去後の結果物の完成した又は製造途中の干渉変調器を、本願において、“リリースされた”干渉変調器と指称する。
【0050】
図9は、MEMS装置の製造プロセス900の一実施形態における特定の段階を示す。こうした段階は、図9に示されない他の段階と共に製造プロセス中に存在し得る。プロセス900は、基板を提供する段階905で開始する。基板20は、ガラスやプラスチック等の透明基板であり得て、例えば洗浄等の前処理段階を経たものであり得る。プロセス900は、基板上に干渉装置を形成する段階910へと続く。干渉装置は、例えばプロセス800によって、又は代わりの製造方法によって形成され得る。プロセス900は、基板上に太陽電池を形成する段階915へと続く。太陽電池は、何らかの適切な方法によって形成され得る。一部の実施形態では、段階910の少なくとも一部が、段階915の前に生じる。一部の実施形態では、段階915の少なくとも一部が、段階910の前に生じる。段階910は、段階915が開始される前に完了し得て、又は、段階915は、段階910が開始される前に完了し得る。一部の実施形態では、段階910及び915が同時に生じる。
【0051】
一部の実施形態では、太陽電池及び干渉装置は同一基板上に形成されて、太陽電池が干渉装置に隣接するようになる。干渉装置は、太陽電池が備える物質と同一の物質を備え得る。共通の物質が両装置に対して機能する。つまり、共通物質は、両装置を機能化するための機能目的を有し得る。一部の実施形態では、干渉装置は、太陽電池の層と同じ厚さで同じ物質の層を備えることができる。ここでも、共通物質が両装置に対して機能する。一部の実施形態では、干渉装置の層が、太陽電池の層と実質的に同時に形成される。
【0052】
一部の実施形態では、干渉装置は干渉変調器のアレイを備える。太陽電池は、干渉変調器のアレイの外側に配置され得る。その装置は、一以上の太陽電池を備え得る。
【0053】
他の実施形態では、太陽電池及び干渉装置は異なる基板上に形成される。その後、二つの基板を直接的又は間接的に互いに取り付ける。基板は、例えば、干渉装置が太陽電池に隣接するように取り付けられ得る。他の実施形態では、太陽電池は、入射光に対して干渉装置の後方に配置される。一部の実施形態では、太陽電池の一以上の部分が一つの基板上に形成され、干渉装置の一以上の部分が他の基板上に形成され得る。その後、二つの基板が直接的又は間接的に互いに取り付けられる。
【0054】
一部の実施形態では、太陽電池は、干渉装置にエネルギーを提供するように構成される。太陽電池は、一以上の干渉変調器にエネルギーを提供するように構成され得る。太陽電池は、例えば、バッテリーやキャパシタ等を充電することによって、干渉装置に間接的にエネルギーを提供し得る。バッテリー又はキャパシタは干渉装置に接続され得る。
【0055】
図10は、MEMS装置の製造方法の一実施形態の特定の段階を示すフロー図である。こうした段階は、図10に示されない他の段階と共に製造プロセス中に存在し得る。図11Aから図11Oは、フォトリソグラフィ、堆積、マスキング、エッチング(例えば、プラズマエッチング等の乾式や湿式)等の一般的な半導体製造方法を用いて、MEMS装置を製造する方法の一実施形態を概略的に示す。堆積は、化学気相堆積(CVD)(プラズマ増強CVD、熱CVDを含む)やスパッタコーティング等の“乾式”方法や、スピンコーティング等の湿式方法を含み得る。
【0056】
図10及び図11を参照すると、プロセス100は、基板200を提供する段階105で開始する。基板200は、ガラスやプラスチック等の透明基板であり得て、例えば洗浄等の前処理段階を経たものであり得る。
【0057】
プロセス100は、基板200上に透明電極層205を形成する段階110へと続く。透明電極層205は、例えば、基板200上に導電性透明物質を堆積させることによって、形成され得る。透明電極層205は、例えばインジウム錫酸化物を備える。
【0058】
プロセス100は、太陽電池を形成する段階115へと続く。太陽電池は、透明電極層205の上又は上方に形成され得る。一部の実施形態では、太陽電池は、例えば透明電極層205上に一層以上の層を堆積させることによって、形成される。一部の実施形態では、太陽電池は、pドープシリコン層及びnドープシリコン層を含む。一部の実施形態では、シリコンはアモルファスシリコンである。一部の実施形態では、図11Aに示されるように、太陽電池は、下部太陽電池層210、中間太陽電池層215、上部太陽電池層220を備える。下部太陽電池層210はpドープアモルファスシリコンを備え得る。中間太陽電池層215は、非ドープ又は真性アモルファスシリコンを備え得る。上部太陽電池層220はnドープアモルファスシリコンを備え得る。一部の実施形態では、太陽電池層210、215、220は、アモルファスシリコンの代わりにシリコン、又は、アモルファスシリコンの代わりにポリシリコンを備える。下部太陽電池層210は、例えば略50から略200オングストロームの厚さであり得る。中間太陽電池層215は、例えば略3000から略30000オングストロームの厚さであり得る。上部太陽電池層220は、例えば略50から略200オングストロームの厚さであり得る。図11Bに示されるように、太陽電池層210、215、220はパターニング及びエッチングされて、アモルファスシリコン積層体を形成し得る。太陽電池層210、215、220は、電荷キャリアを光生成及び分離することのできる物質から形成され得て、三層よりも少ない又は多い層を含み得る。このような層は、例えば、多結晶シリコン、微結晶シリコン、テルル化カドミウム、セレン化/硫化銅インジウム、光電気化学電池、ポリマー、ナノ結晶や他のナノ粒子を含み得る。段階120が開始する前に太陽電池が完全に形成されている必要がないことは理解されたい。
【0059】
プロセス100は、図11Cに示されるように、保護層225を形成する段階120へと続く。保護層225は、例えば酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(Si)、酸窒化シリコン(SiO)を備え得る。保護層225は、絶縁体を備え得る。保護層225は、図11Dに示されるように、パターニング及びエッチングされ得る。エッチングされた保護層225は、太陽電池を取り囲み続け得る。
【0060】
プロセス100は、図11Eに示されるように、金属層230を形成する段階125へと続く。金属層230は、例えばモリブデン、クロム、又はモリブデンクロム物質を備え得る。金属層230は、例えば略50から略100オングストロームの厚さであり得る。金属層230及び透明電極層205は、図11Fに示されるように、パターニング及びエッチングされ得る。金属層230は、透明電極層205がパターニング及びエッチングされる前に、パターニング及びエッチングされ得る。透明電極層205は、少なくとも二つの構成要素を形成するようにパターニング及びエッチングされ得る。即ち、太陽電池の下方に位置する太陽電池電極層205aと、干渉変調器が形成される箇所に位置する干渉変調器電極層205bとである。金属層230は、少なくとも二つの構成要素を形成するようにパターニング及びエッチングされ得る。即ち、太陽電池金属層230aと干渉変調器金属層230bとである。太陽電池金属層230aは、太陽電池電極層205aの上方ではあるが太陽電池に隣接して存在し得る。干渉変調器金属層230bは、干渉変調器電極層205bの上方に存在し得る。
【0061】
プロセス100は、図11Gに示されるように、誘電体層235を形成する段階130へと続く。誘電体層235は、例えば酸化物を備える。誘電体層235は、例えば酸化シリコン又は酸化アルミニウムを備える。誘電体層235は、少なくとも部分的には、絶縁層として機能し得る。
【0062】
プロセス100は、図11Hに示されるように、犠牲層240を形成する段階135へと続く。犠牲層240は、後述のように後で除去されて、キャビティ270aが形成されるので、犠牲層240は、結果物のMEMS装置には示されていない。誘電体層235上への犠牲層240の形成は、モリブデンやアモルファスシリコン等のXeFでエッチング可能な物質の堆積を含み得て、後続の除去の後に所望のサイズを有するキャビティ270aを提供するように選択された厚さとされる。犠牲物質の堆積は、物理気相堆積(PVD)(例えばスパッタリング)、プラズマ増強化学気相堆積(PECVD),熱化学気相堆積(熱CVD)や、スピンコーティング等の堆積法を用いて、実施され得る。犠牲層240は、図11Iに示されるように、パターニング及びエッチングされ得る。エッチングされた犠牲層は、干渉変調器のキャビティとなる箇所に位置する犠牲層コンポーネント240aを含み得る。一部の例では、図11Iに示されるように、一つよりも多い犠牲層コンポーネント240aが形成される。他の例では、ただ一つの犠牲層コンポーネント240aが形成される。
【0063】
プロセス100は、支持体245aを形成する段階140へと続く。図11Jに示されるように、支持体は、まず支持体層245を堆積させることによって形成され得る。支持体層245は、例えば酸化物を備え得る。支持体層245は非導電体を備え得る。支持体層245は、図11Kに示されるように、パターニング及びエッチングされて、一つ以上の支持体245aを形成する。支持体245aは、犠牲層コンポーネント240aに隣接して位置し得る。支持体層240のエッチングは、犠牲層コンポーネント240aの上端の上の支持体層240の少なくとも一部をエッチングすることを備え得る。
【0064】
プロセス100は、図11Lに示されるように、ビア250a〜250cを形成する段階145へと続く。ビア250a〜250cは、太陽電池、太陽電池金属層230a及び/又は干渉変調器金属層230bの上端の上の層の少なくとも一部をエッチングすることによって、形成され得る。一部の実施形態では、段階145を、段階140と実質的に同時に行うことができる。
【0065】
プロセス100は、図11Mに示されるように、第二の電極層255を形成する段階150へと続く。第二の電極層255は導電性であり得る。第二の電極層255は、図11Nに示されるように、パターニング及びエッチングされて、二つの太陽電池電極260a及び260b、少なくとも一つの可動膜265及びiMoD(interferometric modulator)電極260cが形成される。二つの太陽電池電極260a及び260b並びにiMoD電極260cは、ビア250a〜250c上に(一部の実施形態では、内部に)位置し得る。第一の太陽電池電極260aは、太陽電池積層体の上方に(一部の実施形態では、上に)位置し得る。第二の太陽電池電極260bは、太陽電池金属層230aの上方に(一部の実施形態では、上に)位置し得る。iMoD電極260cは、干渉変調器金属層230bの上方に(一部の実施形態では、上に)位置し得る。犠牲層コンポーネント240aが未だ存在しているので、少なくとも一つの可動膜265は典型的に、この段階では可動性ではない。少なくとも一つの可動膜265は、犠牲層コンポーネント240aの上方に(一部の実施形態では、上に)位置し得る。一部の実施形態では、別々の可動膜265が、各犠牲層コンポーネント240aの上方に(一部の実施形態では、上に)位置する。一部の実施形態では、第二の電極層255から形成された構成要素は互いに接触しない。一部の実施形態では、第一の太陽電池電極260a、第二の太陽電池電極260b、iMoD電極260c、少なくとも一つの可動膜265はいずれも、互いに直接的には接触しない。
【0066】
犠牲層コンポーネント240aをエッチング剤に晒すことによって、一つ以上のキャビティ270aが形成され得る。例えば、モリブデンやアモルファスシリコン等のエッチング可能な犠牲物質は、乾式化学エッチングによって除去可能であり、例えば、犠牲層を、固体二フッ化キセノン(XeF)由来の蒸気等のガス状又は蒸気状エッチング剤に、所望の量の物質(一つ以上のキャビティ270aを取り囲む構造に対して典型的には選択的である)を除去するのに十分な期間晒すことによって行われる。例えば湿式エッチング及び/又はプラズマエッチング等の他のエッチング法も使用可能である。犠牲層コンポーネント240aの除去によって典型的に、この段階の後に、可動膜265が可動性になる。
【0067】
段階の追加、エッチングの変更、段階の除去、段階の並び換え等の変更をプロセス100に対して行うことができる。例えば、干渉変調器電極層205bは、太陽電池電極層205aのとは異なる初期層から形成可能である。他の例として、誘電体層は、太陽電池電極層205aの上方に誘電体層が存在しないようにエッチング可能である。更に他の例として、太陽電池電極260a及び260bは、iMoD電極260cに接続され得るバッテリーを充電するように接続可能である。
【0068】
多様な種類の太陽電池が、本願で説明される装置内に含まれ得る。上述のプロセス100は、段階215で形成可能な層を備える太陽電池の一種類を説明したものである。
【0069】
一部の実施形態では、図12Aに示されるように、太陽電池は、基板上に形成されて、太陽電池電極層205aと、下部太陽電池層210と、中間太陽電池層215と、上部太陽電池層210と、太陽電池電極260aを備える。一実施形態では、上述のように、下部太陽電池層220は、pドープアモルファスシリコンを備え、中間太陽電池層215はアモルファスシリコンを備え、上部太陽電池層220はnドープアモルファスシリコンを備える。他の実施形態では、下部太陽電池層210はpドープ炭化アモルファスシリコンを備え、中間太陽電池層215はアモルファスシリコンを備え、上部太陽電池層220はnドープアモルファスシリコンを備える。
【0070】
一部の実施形態では、図12Bに示されるように、太陽電池は、基板上に形成されて、太陽電池電極層205aと、下部太陽電池層210と、中間太陽電池層215と、上部太陽電池層220と、第二の下部太陽電池層305と、第二の中間太陽電池層310と、第二の上部太陽電池層315と、太陽電池電極260aとを備える。第二の下部太陽電池層305と、第二の中間太陽電池層310と、第二の上部太陽電池層315とは、上部太陽電池層220の上方であって太陽電池電極260aの下方に位置し得る。下部、中間及び上部太陽電池層210、215、220は上述の物質を備え得る。第二の下部太陽電池層305はpドープ炭化アモルファスシリコンを備え得る。第二の中間太陽電池層310はアモルファスシリコンを備え得る。第二の上部太陽電池層315はnドープアモルファスシリコンを備え得る。
【0071】
一部の実施形態では、図12Cに示されるように、太陽電池は、基板上に形成されて、太陽電池電極層205aと、下部太陽電池層210と、中間太陽電池層215と、上部太陽電池層220と、第二の下部太陽電池層305と、第二の中間太陽電池層310と、第二の上部太陽電池層315と、第三の下部太陽電池層320と、第三の中間太陽電池層325と、第三の上部太陽電池層330と、太陽電池電極260aとを備える。第三の下部太陽電池層320と、第三の中間太陽電池層325と、第三の上部太陽電池層330とは、第二の上部太陽電池層315の上方であって太陽電池電極260aの下方に位置し得る。下部、中間及び上部太陽電池層210、215、220並びに第二の下部、中間及び上部太陽電池層305、310及び315は上述の物質を備え得る。第三の下部太陽電池層320はpドープ炭化アモルファスシリコンを備え得る。第三の中間太陽電池層325はアモルファスシリコンゲルマニウムを備え得る。第三の太陽電池層330はnドープアモルファスシリコンを備え得る。
【0072】
他の種類の太陽電池を本願で説明される装置内に組み込むことができることは理解されたい。例えば、一実施形態では、装置の太陽電池コンポーネントは光キャパシタを備える。
【0073】
上述の詳細な説明において、多様な実施形態に適用されるような本発明の新規特徴について示し、説明し、指摘してきたが、示された装置やプロセスの詳細及び形態の多様な省略、置換及び変更が、本発明の精神を逸脱することなく、当業者には可能であるということを理解されたい。本発明の範囲は、上述の説明ではなくて添付された特許請求の範囲によって示されるものである。特許請求の範囲の記載と等価な意味及び範囲内の全ての変更は、本願の範囲内に含まれるものである。
【符号の説明】
【0074】
200 基板
205 透明電極層
205a 太陽電池電極層
205b 干渉変調器電極層
210 下部太陽電池層
215 中間太陽電池層
220 上部太陽電池層
225 保護層
230 金属層
230a 太陽電池金属層
230b 干渉変調器金属層
235 誘電体層
240 犠牲層
240a 犠牲層コンポーネント
245 支持体層
245a 支持体
250a ビア
250b ビア
250c ビア
255 第二の電極層
260a 太陽電池電極
260b 太陽電池電極
260c iMoD電極
265 可動膜
270a キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
干渉変調器と、
前記干渉変調器にエネルギーを提供するように構成されている太陽電池とを備えたディスプレイ装置。
【請求項2】
前記太陽電池からのエネルギーを貯蔵するように構成されているキャパシタを更に備えた請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記太陽電池からのエネルギーを貯蔵するように構成されているバッテリーを更に備えた請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
干渉変調器のアレイを備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記太陽電池が前記アレイ内の少なくとも二つ干渉変調器の間に配置されている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記太陽電池が前記アレイの周縁の外側に配置されている、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記干渉変調器の少なくとも一つの物質が、前記太陽電池の少なくとも一つの物質と同一である、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記干渉変調器の少なくとも一つの物質が、前記太陽電池の少なくとも一つの物質と同じ厚さである、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記干渉変調器の少なくとも一つの物質及び前記太陽電池の少なくとも一つの物質がインジウム錫酸化物を備える、請求項7又は8に記載の装置。
【請求項10】
前記干渉変調器の電極層が、前記干渉変調器の少なくとも一つの物質を備える、請求項7から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記干渉変調器を備えたディスプレイと、
前記ディスプレイと通信するように構成され、画像データを処理するように構成されているプロセッサと、
前記プロセッサと通信するように構成されているメモリ装置とを更に備えた請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記ディスプレイに少なくとも一つの信号を送信するように構成されているドライバ回路を更に備えた請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ドライバ回路に前記画像データの少なくとも一部を送信するように構成されている制御装置を更に備えた請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサに前記画像データを送信するように構成されている画像ソースモジュールを更に備えた請求項11から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記画像ソースモジュールが、受信機、送受信機及び送信機のうち少なくとも一つを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
入力データを受信し、該入力データを前記プロセッサに送信するように構成されている入力装置を更に備えた請求項11から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
基板上に干渉装置を形成する段階と、
前記基板上に太陽電池を形成する段階とを備えた光学装置の製造方法であって、
前記干渉装置を形成する段階が、前記基板上に複数の層を堆積させる段階を備え、前記太陽電池を形成する段階が、前記基板上に複数の層を堆積させる段階を備える、方法。
【請求項18】
前記太陽電池と前記干渉変調器との両方によって共有される共有層を形成する段階を更に備えた請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記共有層が機能層である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記共有層がインジウム錫酸化物を備える、請求項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記共有層が前記干渉装置の電極層を備える、請求項17から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記干渉装置を形成する段階が、
前記基板上に第一の電極層を形成する段階と、
前記第一の電極層上に犠牲層を形成する段階と、
前記犠牲層上に電極層を形成する段階と、
前記犠牲層の少なくとも一部を除去する段階とを備える、請求項17から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記太陽電池を形成する段階が、
前記基板上にpドープ層を形成する段階と、
前記pドープ層上に真性層を形成する段階と、
前記真性層上にnドープ層を形成する段階とを備える、請求項17から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
請求項17から23のいずれか一項に記載の方法によって製造されたMEMS装置。
【請求項25】
太陽電池を用いて光エネルギーを電気エネルギーに変換する段階と、
前記電気エネルギーでエネルギー貯蔵装置を充電する段階と、
前記エネルギー貯蔵装置を干渉変調器に接続する段階と、
前記エネルギー貯蔵装置から前記干渉変調器にエネルギーを提供する段階とを備えた太陽電池の使用方法。
【請求項26】
前記エネルギー貯蔵装置がバッテリーである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記太陽電池及び前記干渉変調器が同一の基板上に形成されている、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
前記太陽電池が、前記干渉変調器と少なくとも一つの層を共有する、請求項25から27に記載の方法。
【請求項29】
太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する手段と、
光を干渉変調する手段と、
電気エネルギーを干渉変調手段に提供する手段とを備えた装置。
【請求項30】
電気エネルギーを貯蔵する手段を更に備えた請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する手段と、前記光を干渉変調する手段とが同一の基板上に形成されている、請求項29又は30に記載の装置。
【請求項32】
干渉変調器を作動させるための命令を備えたコンピュータ可読媒体であって、前記命令が、干渉変調器に時間変動する電圧を印加するための命令を備え、前記電圧が太陽電池に接続されたエネルギー貯蔵装置によって供給される、コンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図11H】
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【図11I】
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【図11J】
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【図11K】
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【図11L】
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【図11M】
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【図11N】
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【図11O】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【公表番号】特表2010−534857(P2010−534857A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515044(P2010−515044)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/068065
【国際公開番号】WO2009/006122
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.GSM
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】