説明

案内ロボット装置及び案内システム

【課題】
分かりやすい目的地案内を少ないロボット台数で効率的に行う。
【解決手段】
対象者に対して案内情報の表示を行う案内表示手段3と、案内表示手段を搭載して移動する移動手段9と、を有する案内ロボット装置1において、案内情報の向きが可変とされた案内表示手段3と、対象者の目的地位置を設定する目的地位置設定手段4と、対象者の位置を検出する対象者位置検出手段6と、目的地位置と、検出された対象者の位置と、案内ロボット装置1から対象者までの距離と、に関連して案内位置を算出する案内位置算出手段8と、を備え、案内ロボット装置1を算出された案内位置へ移動し、案内情報の向きを定める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、来客など場所を知らない対象者に対し、目的地を案内するロボット装置及び案内システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従来の産業用ロボットと異なり、オフィスロボット,ペットロボットなど人の生活の中で利用されるロボットの開発が多数行われている。それらのロボットの仕事としては、オフィス内の目的地までの案内業務や老人の話し相手などが想定されている。例えば、オフィスロボットでは、来客に行き先を尋ね、来客から行き先を聞くとその行き先に向かってロボットが移動し、客が追従して歩くという方法で案内を行うロボットが開発されている。
【0003】
また、徘徊老人の追跡を目的とし、対象者の歩行を観測して対象者の前方または後方で追従することが知られ、例えば特許文献1に記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−48666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術においては、ロボット1台につき一度に1つの目的地しか案内することができず非効率である。同行せず地図で経路を示すだけの案内とすれば、一定時間あたりに案内できる人数を増やすことができるが、経路が難しい場合は分かりにくく不親切である。
【0006】
また、対象者の安全を守るためには追従するだけでは不十分であり、交通事故に合わないように道の端を歩かせる,帰宅させる、などのよりきめ細かい誘導が必要である。
【0007】
本発明の目的は、分かりやすい目的地案内が可能で、少ないロボット台数で効率的に目的地案内を可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、対象者に対して案内情報の表示を行う案内表示手段と、該案内表示手段を搭載して移動する移動手段と、を有する案内ロボット装置において、前記案内情報の向きが可変とされた前記案内表示手段と、前記対象者の目的地位置を設定する目的地位置設定手段と、前記対象者の位置を検出する対象者位置検出手段と、前記目的地位置と、検出された前記対象者の位置と、前記案内ロボット装置から前記対象者までの距離と、に関連して案内位置を算出する案内位置算出手段と、を備え、前記案内ロボット装置を算出された前記案内位置へ移動し、前記案内情報の向きを定めるものである。
【0009】
また、本発明は、対象者に対して案内情報の表示を行う案内表示手段と、該案内表示手段を搭載して移動する移動手段と、を有する案内ロボット装置を複数備えた案内システムにおいて、前記案内ロボット装置は、前記案内情報の向きが可変とされた前記案内表示手段と、前記対象者の目的地位置を設定する目的地位置設定手段と、前記対象者の位置を検出する対象者位置検出手段と、前記目的地位置と、検出された前記対象者の位置と、に関連して案内位置を算出する案内位置算出手段と、案内ロボット装置相互で通信を行う通信手段と、を備え、一方の前記案内ロボット装置で設定された前記目的地位置に関する情報を他方の前記案内ロボット装置に送信するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、目的地位置と、対象者の位置と、案内ロボット装置から対象者までの距離と、に関連して案内位置を算出し、案内情報の向きを定めるので、対象者にとって見易い位置と目的地案内表示とが可能となり、少ないロボット台数で効率的に目的地案内を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して一実施の形態を説明する。
図1は案内ロボット装置の構成の一例を示す図である。1は案内ロボット装置、2は案内対象者である。3は案内表示手段であり例えば液晶ディスプレイである。11は地図記憶手段であり、地図情報を記憶する。4は目的地位置設定手段であり、案内対象者2の目的地位置を設定する。例えば、案内表示手段3を液晶ディスプレイとタッチパネルで構成し、地図記憶手段11の地図情報を案内表示手段3に表示して、案内対象者2がタッチパネルで地図上の目的地位置をタッチして目的地位置を指定する。
または、案内ロボット装置1内部に音声認識手段を設け、案内対象者2が発声し音声認識手段が音声認識した目的地を目的地位置設定手段4が地図記憶手段11の地図情報から検索して目的地位置を設定する。
【0012】
5は現在位置検出手段である。例えばGPS,位置同定マーカー認識情報など用いて、地図記憶手段11の地図上のどの位置に案内ロボット装置1がいるかを検出する。案内ロボット装置1内の1点を原点として、原点位置を案内ロボット装置1の現在位置とする。6は対象者位置検出手段である。近接センサやレーザレーダなどを用いて案内対象者2を検出し、案内ロボット装置1に対する案内対象者2の現在相対位置を検出する。
現在位置検出手段5の出力情報、及び対象者位置検出手段6の出力情報から、地図記憶手段11の地図上の案内対象者2の現在位置を算出する。7は経路設定手段である。地図記憶手段11の地図上において、道路や廊下に沿って、案内対象者2の現在位置から目的地位置に到達する経路を設定する。このとき、途中で経路が曲がる場合は、曲がり角を各々目的地とし、最終目的地まで目的地を線分(直線)で繋いだ折れ線経路とする。
【0013】
8は案内位置算出手段であり、案内対象者2の現在位置と目的地とを結ぶ線分上に案内位置を求める。9は移動手段である。案内表示手段3を前記案内位置算出手段8が算出した案内位置まで移動させる。身長の低いロボットで、案内ロボット装置1表面に案内表示手段3を設けている場合は、案内ロボット装置1全体を車輪や脚などの移動機構により移動させる。身長の高いロボットの場合は、案内表示手段3をアームに把持させ、案内対象者2が目的地の方向を見るときに視界を妨げないよう、案内ロボット装置1は案内位置から少しずれた位置に移動させ、案内表示手段3のみを視界を妨げない位置にアームで移動させる。または、案内表示手段3に背景が透過するディスプレイを用いて、案内表示手段3をアームで案内位置に移動させるときに、案内対象者2が現実の風景に地図情報を重ねて見ることができる高さに案内表示手段3を移動させてもよい。10は制御手段である。案内ロボット装置1内の上記各種手段を制御する。
【0014】
次に図2の案内位置算出方法を示す図を用いて、案内位置算出手段8の案内位置算出方法を説明する。
案内対象者2が目的地位置設定手段4を用いて目的地位置PG50を設定する(S1)。すると、現在位置検出手段5がロボットの現在位置P2を検出する(S2)。対象者位置検出手段6が案内対象者2を検出し、案内対象者2の現在位置P0を求める(S3)。その後、経路設定手段7が、地図記憶手段11が記憶する地図上で、案内対象者2の現在位置P0から目的地位置PGまで行く経路を設定する(S4)。
51,52は設定した経路上の曲がり角である。最寄の曲がり角を最初の目的位置
P152とする。そして、案内位置算出手段8が、案内対象者2の現在位置P0と最初の目的地位置P152を結ぶ線分A上の1点を案内位置P353として算出する(S5)。線分A上のうち、案内対象者2からの距離Lが案内対象者2の現在位置P0からロボットの現在位置P2までの距離と等しくなる点が望ましい。
【0015】
また、案内表示の向きφは案内対象者2の現在位置P0から案内位置P3の方向と等しくする。具体的には、案内ロボット装置1内の原点から案内表示手段3までのベクトルは固定であり既知情報として記憶しており、案内対象者2の位置から案内ロボット装置1の現在位置までのベクトルに、案内ロボット装置1内の原点から案内表示手段3までのベクトルを加えたベクトルと、案内対象者2の位置を始点とし、案内位置を終点とするベクトルの向きが等しくなる向きとする。その後、案内表示手段3が目的地の方向の案内表示をする(S6)。移動手段9が案内表示手段3を案内位置P3に移動させる(S7)。案内表示手段3は移動に従い案内表示の向きをφに変更する(S8)。
【0016】
以上により、案内対象者2は、案内表示手段3を表示する地図上での目的地の方向や矢印の向きと、現実風景の目的地の方向が一致した状態で案内を受けることができるので、目的地の方向や進むべき方向を容易に把握することが可能となる。
【0017】
次に、他の実施形態を説明する。図3は案内ロボット装置を示す図であり、図1で示した構成に、通信手段21と遠隔案内手段22を加えたものである。対象者特徴検出手段
23は、カメラと画像処理装置や無線ID認識装置であり、案内対象者2の顔画像やID情報などで案内対象者2の特徴情報を得る。通信手段21は他の案内ロボット装置と、目的地位置,対象者位置情報及び対象者特徴情報を送受信する。遠隔案内手段22は目的地方向を遠隔から案内対象者2に案内、つまり知らせるための手段である。例えば、案内対象者2のいる方向に光を点滅させたり、ロボットアームを駆動し手振りモーションを行ったりする。
【0018】
移動手段9は図1で示した遠隔案内手段22の機能の他に遠隔案内手段22の移動も行い、案内位置算出手段8は図2で示した案内位置の他に後述する遠隔案内位置も算出する。
図4に図3で示した構成の案内ロボット装置がリレー形式で案内を行うときの案内ロボット装置の配置を示す。1aは、案内対象者2に案内中の案内ロボット装置である。1bは次の目的地付近に滞在する案内ロボット装置である。案内ロボット装置1aが目的地位置,対象者現在位置情報及び対象者特徴情報を案内ロボット装置1bに送信し、案内ロボット装置1bがそれらの情報を受信する。次に、案内ロボット装置1bは、案内対象者2の現在位置と目的地とを結ぶ線分上の目的地近傍に遠隔案内位置を求める。そして、案内ロボット装置1bは遠隔案内手段22を遠隔案内位置に移動させる。その後、遠隔案内手段22は案内対象者2の方向に向かって、遠隔案内を行う。図では、案内ロボット装置
1aと案内ロボット装置1bが互いに手を振り合い、案内対象者2が案内ロボット装置
1bを見つけやすいようにしている。
案内対象者2は案内ロボット装置1bを見つけたら、案内ロボット装置1bの方に向かって進行すれば、目的地近傍に到達することができる。もし、経路の途中にエレベータがあるなどして、案内ロボット装置1bが遠隔案内位置を案内対象者2が視認できる位置に設定できない場合は、案内ロボット装置1bが遠隔案内位置で遠隔案内を行っている様子を地図上に合成した画像を案内ロボット装置1aの案内表示手段3が表示することで代用する。
【0019】
また、上記例では案内ロボット装置1aが検出した特徴点を案内ロボット装置1bに送信し、案内ロボット装置1bは一致する特徴点を検出することで近傍に来た案内対象者2を特定したが、案内ロボット装置1aが特徴点を検出せず、案内ロボット装置1bは受信した案内対象者2の現在位置に存在する人を対象者位置検出手段6が遠隔から検出して案内対象者2と特定し、以後案内対象者2が近傍に来るまで対象者位置検出手段6が案内対象者2の位置を追跡する方法で案内対象者2が近傍に来たことを認識してもよい。
【0020】
次に図5のリレー形式での案内動作の流れを示すフローチャート図を用いて、リレー形式案内動作の流れを説明する。
【0021】
まず、S1からS7までは、図3で示した動作の流れと同じである。S7の後、対象者特徴検出手段23が対象者の特徴である顔画像や無線IDを検出する。そして、次の目的地の近傍に滞在する案内ロボット装置に目的地位置,対象者現在位置情報及び対象者特徴情報を送信する(S22)。目的地位置,対象者現在位置情報及び対象者特徴情報を受信した案内ロボット装置は(S101)、遠隔案内手段22を遠隔案内位置へ移動させる
(S102)。そして、遠隔案内手段22が遠隔案内を行う(S103)。その後、受信した対象者特徴情報と一致する特徴を持つ対象者を対象者特徴検出手段23が近傍に検出するまで待機する(S104)。待機中は他の業務を行っていてよい。受信した対象者特徴情報と一致する特徴を持つ対象者が近傍に来たら、S2からS7までの動作と同じ動作を行う。すなわち、現在位置検出手段5がロボットの現在位置を検出し(S105)、対象者位置検出手段6が案内対象者2の現在位置を検出し(S106)、経路設定手段7が案内対象者2の現在位置から受信した目的地位置までの経路を設定し(S107)、案内表示手段3が案内表示し(S108)、案内位置算出手段8が案内位置を算出し(S109)、移動手段9が案内表示手段3を案内位置に移動させる(S109)。
【0022】
その後、次の目的地近傍に滞在する案内ロボット装置に対して、受信した目的地位置,対象者特徴情報及び、対象者位置検出手段6が検出した案内対象者2の現在位置を送信する。それらの情報を受信した、案内ロボット装置は、S101からS111までの動作を行う。このようにリレー形式でS101からS111までの動作を、案内対象者2が最終目的地に到達するまで各目的地近傍に滞在するロボット装置が行う。
【0023】
以上により、案内対象者2は次の目的地を把握しながら進行することができるので、少ない案内ロボット装置台数でもわかりやすく最終目的地まで案内することができる。
【0024】
次に、さらに他の実施形態を説明する。図6は案内ロボット装置のさらに他の構成の一例を示す図である。図1で示した構成に、対象者向き検出手段31と対象者用案内画像記憶手段32と音声出力手段33を加えたものである。対象者向き検出手段31は、カメラ画像認識装置であり、案内対象者2の顔画像を撮影し顔の向きを検出する。対象者用案内画像記憶手段32は、案内対象者2が興味を惹く画像を記憶する。例えば家族の顔画像などを記憶する。
【0025】
1台の案内ロボットが案内業務を行う対象者が複数人存在した場合にそれぞれの案内対象者に対して適切な画像を表示するために、上記画像は表示すべき案内対象者のIDと関連付けて記憶する。案内対象者特定手段34は、顔画像と案内対象者IDとの対応関係を記憶するデータベースを持ち、上記カメラ画像認識装置が撮影した顔画像にもっとも近い顔画像を検索し、その案内対象者IDを現在の案内対象者IDとしてメモリに記憶する。もしくは、案内対象者特定手段34は、案内対象者IDを入力するキーボードであり、入力された案内対象者IDを現在の案内対象者IDとしてメモリに記憶する。画像情報抽出手段35は前記案内対象者特定手段34が記憶する現在の案内対象者IDと関連付けられている画像を対象者用案内画像記憶手段32から抽出する。抽出された画像は案内表示手段3が表示する。
【0026】
音声出力手段33は指向性の高いスピーカである。案内ロボット装置のいる方向を案内対象者2に気づかせる目的で音声を出力する。
【0027】
図7に図6で示した構成の案内ロボット装置が誘導案内を行うとき案内方法を示す。案内ロボット装置は現在位置と目的地位置を結ぶ直線上を少しずつ目的地側へ移動しながら案内を行う。つまり、案内位置算出手段8は算出する案内位置を少しずつ目的地側に移動させる。対象者位置検出手段68で検出される案内対象者2とロボット装置との相対距離が予め設定された上限距離よりも長くなった場合は移動量を少なくし、短くなった場合は移動量を多くする。
【0028】
また、対象者用案内画像記憶手段32が記憶する画像を案内表示手段3に表示することで、案内対象者2の興味を惹き案内表示手段3の方に近づいてくるようにする。もし、案内対象者2の歩行向きが変わり、ロボット装置が案内位置から外れたときには、対象者向き検出手段31が検出した対象者向きの方へ案内表示手段3を移動させる。このとき音声出力手段33から音声を出力して、案内対象者2にロボット装置の存在する方向を知らせてもよい。その後、案内対象者2の視野に入った状態で徐々に案内位置の方へ案内表示手段3を移動させる。
対象者用案内画像記憶手段32が記憶する画像を案内表示手段3に表示する代わりに、案内ロボット装置1に携帯電話機能を設け、案内表示手段3及び音声出力手段33に家族などがカメラつき携帯電話で送った画像と音声出力してもよい。また、一台の案内ロボット装置で複数の案内対象者2が誘導案内を利用できるようにするために、図3に示した対象者特徴検出手段23を設けて、対象者用案内画像記憶手段32から対象者特徴検出手段23が特定した案内対象者2に関する画像を抽出して案内表示手段3に表示してもよい。
【0029】
次に図8の誘導案内での案内動作の流れを示すフローチャート図を用いて、誘導案内動作の流れを説明する。
【0030】
まず、目的地が予め設定された案内ロボット装置が玄関で待機している。そして、案内対象者2が外出したら追従して外に出て(S201)、案内ロボット装置は誘導案内を開始する。まず、現在位置検出手段5がロボットの現在位置を検出し(S202)、対象者位置検出手段6が案内対象者2の現在位置を検出し(S203)、案内対象者2が目的地に到着したかどうかを判断する(S204)。目的地に到着していたら誘導案内を終了する。目的地に到着していなかったら、経路設定手段7が目的地までの経路を設定して
(S205)、案内表示手段3が目的地の方向の案内表示をする(S206)。次に、案内位置算出手段8が、案内位置を算出する(S207)。そして、案内表示手段3が案内位置にあるかどうかを判断する(S208)。案内表示手段3が案内位置にあった場合は、案内表示手段3を含むロボット装置は経路に沿って目的地方向へ一定時間移動する
(S209)。このとき、案内対象者2との距離が適切な距離となるように調整しながら移動する。一定時間移動後、S202へ戻る。S208で案内表示手段3が案内位置になかった場合は、対象者向き検出手段31が検出した対象者の向きから推測する対象者の視野角内に案内表示手段3が入っているか判断する(S210)。視野角内であったら案内表示手段3を案内位置方向へ微小量移動させる(S211)。S210で視野角外であったら、案内表示手段3を視野角内へ移動させる(S212)。それから、一定時間、対象者との相対距離及び相対向きを一定に保つよう移動制御する(S213)。その後、
S202に戻る。
【0031】
以上により、案内対象者2の興味を惹く内容を表示した案内表示手段3が常に案内対象者2の視野に入るようにしながら、目的地方向へ移動するので、認知能力の低下した案内対象者2に対しても誘導性能を向上させるができる。
【0032】
以上説明したように、案内対象者は案内表示手段に表示する地図や矢印などの向きと、実際の経路の向きを一致させて見ることができるので目的地のある方向の把握がしやすい。また、案内表示手段を見ている現在の向きと、これから進み出すべき向きが一致しているので、進行方向がわかりやすい。
【0033】
目的地近傍で第2のロボット装置が行う遠隔案内を目印に進むことができるので進む方向がわかりやすい。また、目的地が幾つか角を曲がった先にあっても、角毎にロボットが遠隔案内を行いリレー形式で案内を行うことにより、少ない台数でもわかりやすい案内を行うことができる。
【0034】
案内対象者が前記案内表示手段に従って移動すると、案内対象者を目的地へ誘導することができるので、ロボット装置が案内位置に移動するときに案内対象者がロボットを見失うことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施の形態に係る案内ロボット装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施の形態に係る案内システムを示す図。
【図3】他の実施の形態に係る案内ロボット装置の構成を示すブロック図。
【図4】他の実施の形態による案内システムを示す図。
【図5】他の実施の形態による案内動作を示すフローチャート図。
【図6】さらに、他の実施の形態に係る案内ロボット装置を示すブロック図。
【図7】さらに、他の実施の形態による案内システムを示す図。
【図8】さらに、他の実施の形態による案内動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
【0036】
1 案内ロボット装置
2 案内対象者
3 案内表示手段
4 目的地位置設定手段
5 現在位置検出手段
6 対象者位置検出手段
7 経路設定手段
8 案内位置算出手段
9 移動手段
10 制御手段
11 地図記憶手段
21 通信手段
22 遠隔案内手段
23 対象者特徴検出手段
31 対象者向き検出手段
32 対象者用案内画像記憶手段
33 音声出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者に対して案内情報の表示を行う案内表示手段と、該案内表示手段を搭載して移動する移動手段と、を有する案内ロボット装置において、
前記案内情報の向きが可変とされた前記案内表示手段と、
前記対象者の目的地位置を設定する目的地位置設定手段と、
前記対象者の位置を検出する対象者位置検出手段と、
前記目的地位置と、検出された前記対象者の位置と、前記案内ロボット装置から前記対象者までの距離と、に関連して案内位置を算出する案内位置算出手段と、
を備え、前記案内ロボット装置を算出された前記案内位置へ移動し、前記案内情報の向きを定めることを特徴とする案内ロボット装置。
【請求項2】
請求項1に記載のものにおいて、前記案内情報の向きは前記案内位置から前記目的地位置への方向とされたことを特徴とする案内ロボット装置。
【請求項3】
請求項1に記載のものにおいて、前記案内位置を検出された前記対象者の位置と前記目的地位置とを結ぶ線分上とすることを特徴とする案内ロボット装置。
【請求項4】
請求項1に記載のものにおいて、他の案内ロボット装置と通信を行う通信手段を有し、少なくとも前記目的地位置,前記対象者の位置、に関する情報が送受信可能とされたことを特徴とする案内ロボット装置。
【請求項5】
請求項1に記載のものにおいて、前記対象者の特徴情報を検出して対象者を特定する対象者特徴検出手段を備え、前記特徴情報が送受信可能とされたことを特徴とする案内ロボット装置。
【請求項6】
請求項1に記載のものにおいて、前記対象者に対して遠隔から案内する遠隔案内手段を備えたことを特徴とする案内ロボット装置。
【請求項7】
請求項1に記載のものにおいて、前記対象者の顔画像を撮影する手段を備え、前記案内表示手段にて前記顔画像を表示することを特徴とする案内ロボット装置。
【請求項8】
対象者に対して案内情報の表示を行う案内表示手段と、該案内表示手段を搭載して移動する移動手段と、を有する案内ロボット装置を複数備えた案内システムにおいて、
前記案内ロボット装置は、前記案内情報の向きが可変とされた前記案内表示手段と、前記対象者の目的地位置を設定する目的地位置設定手段と、前記対象者の位置を検出する対象者位置検出手段と、前記目的地位置と検出された前記対象者の位置とに関連して案内位置を算出する案内位置算出手段と、案内ロボット装置相互で通信を行う通信手段と、を備え、一方の前記案内ロボット装置で設定された前記目的地位置に関する情報を他方の前記案内ロボット装置に送信することを特徴とする案内システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−152504(P2008−152504A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−339381(P2006−339381)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】