画像処理装置及び画像処理方法
【課題】 特殊トナーを印字する際、載り量制限によって、視覚的効果が低減する場合があった。
【解決手段】 特殊トナーの印字が可能な画像形成装置であり、
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出手段、
前記4色のトナーと、特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力手段、
前記4色のトナーを印字し定着した後、さらに特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力手段、
前記算出された特殊トナーの載り量と載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定手段、判定手段によって載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記2種類の出力手段から一方を選択し、印刷出力物を出力する出力手段を有することを特徴とする。
【解決手段】 特殊トナーの印字が可能な画像形成装置であり、
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出手段、
前記4色のトナーと、特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力手段、
前記4色のトナーを印字し定着した後、さらに特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力手段、
前記算出された特殊トナーの載り量と載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定手段、判定手段によって載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記2種類の出力手段から一方を選択し、印刷出力物を出力する出力手段を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特殊トナーを使用する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルプリンティング技術はオンデマンド印刷市場や少部数の文書印刷市場において、近年確実にその利用価値を高めつつある。
【0003】
特に電子写真技術を用いたフルカラープリンティングは生産性や印刷コスト、メンテナンスの容易性などの面で他のプリンティング技術よりも優位な位置にあり、急速にその市場を広めつつある。
【0004】
その中で、特に従来のC、M、Y、K、4色のトナーを用いた電子写真印刷によるフルカラー印刷だけではなく、さらに特殊なトナーを用いた多色の印刷方式も注目を集めている。
【0005】
このように、電子技術を用いたフルカラープリンテリングに関する技術は、オンデマンド性、即時性の高い特殊印刷市場も視野に入ってきている。
【0006】
特殊トナーの例として、印刷物の表面の凸凹を吸収し、高光沢性を実現できる透明トナーやハイライト部のざらつきを押さえることができる淡トナー等が挙げられる。
【0007】
特殊トナーを使用することで通常のデジタル印刷とは異なる新たな付加価値が得られるようになり、デジタルプリンティングの世界をさらに拡大していくことが可能になる。
【0008】
特殊トナーを印刷する際に、従来の4色トナーでの印刷と異なる点として、印刷に使用される総トナー量が大幅に増えてしまうという点が挙げられる。
【0009】
特に電子写真方式のカラー印刷に適応した場合、従来のC、M、Y、Kのトナー像に加え、特殊トナー像が中間転写体上に形成され、それをさらに用紙上に転写する必要がある。
【0010】
各々の電子写真プロセスにおいて、総トナー量が増えることにより、各々のプロセスに負荷が大きくかかってくることになる。
【0011】
こうした課題に対して、例えば特許文献1において、特殊トナーの印字量をC、M、Y、Kのトナー量から算出する方法が開示されている。
【特許文献1】特開2007011028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1で示された方法のように、特殊トナーの印字量を算出すると、計算から特殊トナーを印字する量が0になってしまう場合がある。
例えば、C、M、Y、Kの合計のトナー量が、印刷装置が許容する総トナー量を上回る場合である。
【0013】
このような場合においては、ユーザが特殊トナーを印字しているつもりでも、特殊トナーによる視覚的な効果を得ることができなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決する為に、本発明の画像処理装置は、
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出手段、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを前記用紙上に印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力手段、
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを定着した後、さらに特殊トナーを印字し再度定着して印刷を完了する2パス印刷出力手段、
前記特殊トナー載り量算出手段の際に計算された前記特殊トナーの載り量と載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定手段と、
前記第1の比較手段によって前記載り量閾値以下の載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、
前記通常印刷出力手段又は前記2パス印刷出力手段のうち一方を選択する印刷選択手段、
前記選択手段にて選択された出力方法で出力印刷物を出力する出力手段、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザが特殊トナーを使用した印刷を試みた際に、特殊トナーの載り量が少ないことに起因する可視性の低下が発生してしまう時に、自動的にトナー載り量が多くなるような印刷処理に切り替えることができる。
これにより、特殊トナーの可視性の低下を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(実施例1)
以下実施例1〜4にて特殊トナ−には透明トナーを用いているが、それ以外の特殊トナーを用いてもよい。
また、以下で用いる透明トナー(透明記録剤)とは、色素を持たず無色透明な画像を付加する特徴を有する。
【0017】
本発明の第一の実施形態である実施例1を図面に基づいて説明する。
そして、その特殊トナー印字方法の決定の仕方について説明する。
【0018】
なお、本文中の「ユーザインターフェース」とは、ローカルPC102のモニタとMFP101の表示装置303の両者を指す。
【0019】
[画像形成装置]
図1は、本発明に係る画像形成装置示すブロック図である。
【0020】
オフィス10内に構築されたLAN104には、記録装置としてマルチファンクション複合機(以下、MFPという。)101、103、およびローカルPC102が接続されている。
MFP101、103は、原稿画像から読み取った入力画像に対する画像処理を行う。
そして、その画像処理の結果を原稿画像を読み取ったMFPが印刷する。
【0021】
また、MFP101で読み取った原稿画像に対して画像処理を行ってから、MFP103が印刷することも可能である。
さらには、ローカルPC102から送信されるPage Discription Language(以下PDLという。)を解釈してMFP101、103が印刷することもできる。
【0022】
[MFP]
図2、図3は、MFPを示す図である。
図2において、イメージスキャナー(画像読み取り部)201は、原稿画像を読み取り、デジタル信号処理を行う。
また、プリンタ部202は、イメージスキャナー201によって読み取られた原稿画像に対応した画像を用紙にフルカラーで印刷する。
【0023】
イメージスキャナー201は、鏡面圧板200を含み、原稿台ガラス(以下、プラテンという。)203上の原稿204は、ランプ205で照射され、ミラー206、207、208に導かれる。
【0024】
そして、照射された光は、レンズ209によって、3ラインの固体撮像素子センサ(以下、CCDという)210上に像を結ぶ。これによって、フルカラー情報としてのレッド(R)210−1,グリーン(G)210−2,ブルー(B)210−3の3つの画像信号がデータ処理装置211に送られる。
【0025】
なお、ランプ205、ミラー206は、速度vで、ミラー207、208は、速度1/2vでラインセンサの電気的走査(主走査)方向に対して垂直方向に機械的に動くことによって、原稿全面を走査(副走査)する。ここで、原稿204は、主走査および副走査ともに600dpi(dots/inch)の解像度で読み取られる。
読み取られた画像信号は原稿1ページ分の単位でデータ処理装置211の内部のデータ蓄積手段に蓄積される。
【0026】
データ処理装置211においては、内部に蓄積された画像信号を画素単位で電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(Bk)の各成分に分解し、プリンタ部202に送る。また、データ処理装置211の内部で、特殊トナー例えば透明画像データ(CL)を画素単位で生成し、同じくプリンタ部202へ送出する。
【0027】
送出されたM、C、Y、BK、CLの画像信号がレーザードライバー212に送られる。
レーザードライバー212は、送られてきた画像信号に応じ、半導体レーザー213を変調駆動する。
レーザー光は、ポリゴンミラー214、f−θレンズ215、ミラー216を介し、感光ドラム217上を走査する。
ここで、読取と同様に主走査および副走査ともに600dpi(dots/inch)の解像度で書込まれる。
【0028】
回転現像器218は、マゼンタ現像部219、シアン現像部220、イエロー現像部221、ブラック現像部222、クリア(透明)現像部223を含む。そして、5つの現像部219〜223が交互に感光ドラム217に接し、感光ドラム上に形成された静電現像を各色のトナーで現像する。
【0029】
転写ドラム224は、用紙カセット225または用紙カセット226より供給される用紙をこの転写ドラム224に巻き付け、感光ドラム上に現像された像を用紙に転写する。
【0030】
この様にして、M,C,Y,Bkおよびクリア(透明)の5色が順次転写された後に、用紙は、定着ユニット227を通過して、トナーが用紙に定着された後に排紙される。
【0031】
また、用紙は排紙されず、再び用紙にトナーを印字し、定着を行うようなプロセスを経て、一度印刷した用紙上に再度印刷してから排紙することも可能である。
【0032】
図3において、MFP101は、LAN104との接続のためのネットワークI/F302を有し、ローカルPC102、もしくは他の汎用PC(不図示)からドライバーを利用して出力するPDL言語を、記憶装置301によって記録し得る。ローカルPC102からドライバーを経由して出力されるPDLデータは、LAN104からネットワークI/F302を経てデータ処理装置211で言語を解釈・処理することで記録可能な記録信号に変換される。
その後、その記録信号は、MFP101において、記録紙上に記録画像として記録される。
【0033】
記憶装置301は、イメージスキャナーである画像読み取り部201からのデータやローカルPC102からドライバーを経由して出力されるPDLデータをレンダリングしたデータを保存できる機能を有している。
【0034】
MFP101は、MFP101に設けられたキー操作部(入力装置304)を通じて操作される。これらの操作のために、データ処理装置211は、内部の制御部(図示せず。)によって所定の制御が実行される。
【0035】
MFP101は、表示装置303を有し、操作入力の状態と、処理すべきイメージデータとを、表示装置303によって表示できる。
【0036】
MFP103も、表示装置303を有し、操作入力の状態と、処理すべきイメージデータとを、表示装置303によって表示できる。
【0037】
[通常印刷出力処理]
図4は、データ処理装置211内部の画像処理、通常印刷処理に関するフローチャートを示している。
また、図5は、透明トナーを使用した際の印刷出力に関する概要を示した図である。
【0038】
MFP101ではシアン画像501、マゼンタ画像502、イエロー画像503、ブラック画像504、透明画像505が順番に印字され、印刷出力される。
図4に示されているフローチャートは、本発明に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0039】
ローカルPC102やMFP101、103からのR、G、B信号は、ステップS401の色処理において、C、M、Y、K信号に変換される。C、M、Y、K信号への変換は、式(1)に示すようなマトリックス演算により行われる。
【0040】
【数1】
【0041】
また、ローカルPC102からは、C、M、Y、K信号が送信されることがあるが、その際には、濃度調整等がステップS401において行われる。
【0042】
次に、ステップS402において、透明トナー成分がC、M、Y、K信号から算出される。
【0043】
まず、画素毎に、C、M、Y、Kの総トナー量が求められる。
ここで、総トナー量とは、C、M、Y、Kの4色をあわせた合計の信号量に対応したトナー量を各画素に用紙に転写する際のトナーの量である。
【0044】
通常、総トナー量は、単色の最大値を100%としたパーセント値として表現される。
【0045】
画像信号が8ビットの整数で表現されている場合、単色のトナー量の最大値は255なので、C、M、Y、Kの加算値を100/255倍して総トナー量とされる。
【0046】
例えば、8ビットの画像信号が、ある画素について、各トナー量が
C=80、M=95、Y=140、K=110
であったとすると、4色のトナーの合計載り量=C+M+Y+K=425であるので、
総トナー量=(C+M+Y+K)×100/255=167%・・・(2)
となる。
【0047】
通常、総トナー量の一般的な上限値は200〜280%程度であり、作像プロセスなどによって決定されるが、本実施例では、これにさらに透明トナー層を形成した後のトータル量が上限値以下であることが要求される。
【0048】
ここで、総トナー量の上限値を240%であると仮定した場合、式(2)の数値と上限値との差分が透明トナー層に許容される濃度比率となると考えることができ、
透明トナーの許容量=240−167=73%・・・(3)
となる。このようにして、透明トナーのような特殊トナー載り量算出を行う。
【0049】
C、M、Y、K、CL(透明トナー)量が決定したら、ステップS403のガンマ処理において、このMFP101に最適なガンマ処理が各色に施される。
【0050】
そして、ステップS404の画像形成において、各色に画像形成処理が施される。画像形成処理には、スクリーン処理や誤差拡散処理がある。
【0051】
最後に、ステップS405において、画像が印刷される。
【0052】
以上説明した、定着を1度行う印刷方法を以下では『通常印刷出力』と呼ぶ。
【0053】
[2パス印刷出力処理]
図6は、データ処理装置211内部の画像処理、2パス印刷出力処理に関するフローチャートを示している。また、図7は、透明トナーを使用した際の印刷出力に関する概要を示した図である。
この処理方法は、シアン、マゼンタ、イエローのトナーを付加するプロセスを経た印刷後の用紙の上に、透明トナーを付加する。
【0054】
MFP101からまずは、図7(a)に示すようにシアン画像701、マゼンタ画像702、イエロー画像703、ブラック画像704が順番に印字され、印刷出力される。
【0055】
次に、そのC、M、Y、Kによる印刷出力物をMFP101の給紙段にセットする。
【0056】
セットされた印刷出力物上に、さらに図7(b)に示すように透明画像705を印字し、印刷する。
【0057】
図6に示されているフローチャートは、透明トナー一色を印字する手段の概要を示していて、本実施例に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0058】
ローカルPC102やMFP101、103からの入力画像信号は、ステップS601においてR、G、B信号かC、M、Y、K信号かの判定を行う。判定の結果が、C、M、Y、K信号の場合にはステップS602において、R、G、B信号に変換する。変換の方法は、式(4)に示すようなマトリックス演算により行われる。
【0059】
【数2】
【0060】
次に、ステップS603において、R、G、B信号は、1信号の単色に置き換えられる。変換の方法は、演算式等により変換され、その演算式は一様ではない。また、C、M、Y、K信号をR、G、B信号に変換して、1信号の単色に置き換えているが、公知の方法を利用して、C、M、Y、K信号から直接1信号の単色に置き換えることも可能である。そして、1信号化された信号は、ステップS604において、このMFP101に最適な透明トナー用のガンマ処理を施される。そして、ステップS605において画像形成処理が施され、ステップS606において、画像が印刷出力される。
【0061】
以上説明した、特殊トナーのため再度定着を行う印刷方法を以下では『2パス印刷出力処理』と呼ぶ。
【0062】
[通常印刷出力処理と2パス印刷出力処理の透明トナーの載り量の差]
図8に通常印刷出力処理時と2パス印刷出力処理時の印刷出力物における透明トナーの載り量の差を示す模式図を示す。
【0063】
ここでは、MFPのトナー載り量許容量が240%と仮定する。まず、通常印刷出力処理時には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの載り量が200%であり、透明トナー801は、240%(MFPのトナー載り量狭量)−200%=40%しか印字することができない。
【0064】
それに対して、2パス印刷出力処理時には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックが既に印刷された後、同じ印刷出力物の上に、再度印刷プロセスを施して透明トナーを付加する。
【0065】
したがって、その透明トナーの印刷出力に対して、透明トナー802は単色での最大値である100%の載り量を印字することが可能になる。
【0066】
図9に印刷出力物のサンプルを示す。背景901にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックが印字されていて、文字列「テスト」902と記載されている部分にのみ透明トナーが印字されているとする。視覚的な効果としては、通常印刷出力処理時の40%の載り量での印字よりも、2パス印刷出力処理時の100%の載り量での印字の方が、効果は大きい。
【0067】
[通常印刷出力処理と2パス印刷出力処理の自動切り替え方法]
図10に通常印刷出力処理と2パス印刷出力処理の本実施例の特徴である自動切り替え方法に関するフローチャートを示す。また、図11にユーザインターフェースに表示される画面の一例を示す。
【0068】
この図10のフローチャートは、本実施例に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0069】
ユーザがMFP101かローカルPC102から透明トナーを使用する『通常印刷出力処理』を指示した際に、まず、ステップS1001において、透明トナーの載り量を計算し求める。
【0070】
次にステップS1002において、その透明トナーの載り量を、予めMFP101で設定されている載り量閾値と比較する。載り量閾値とは、透明トナーが印刷される際に透明トナーの効果を発するのに十分な1画素あたりのトナーの載り量の閾値を示している。
【0071】
例えば、透明トナーの効果を発するために妥当な載り量閾値としては、50%である。
ステップS1002の比較を入力画像の全画素に対して行い、載り量閾値よりも小さい画素の数または、それらの画素が全画像を占める面積の割合を記憶しておく。つまり、載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の占める領域である画像領域が全画像に占める割合を記憶しておく。
【0072】
ステップS1003において、その記憶されている画素の数、又はそれらの画素が画像全体に占める面積の割合をMFP101で予め設定されている画素閾値と比較し、どちらが多いか判定する。
【0073】
画素閾値とは、前述した載り量閾値(50%)よりも少ない載り量を有する画素の数や、その画素が画像全体に占める面積の割合に対する閾値を示している。
【0074】
例えば、妥当な画素閾値としては、全画素の50%の画素数又は全画像の面積の50%である。
【0075】
載り量閾値(50%)を超えない画素の数が画素閾値(全画素の50%)の画素数を超える場合には、透明トナーの量が全体的に少なくなり、透明トナーによる視覚的な効果である光沢感が低下することになる。
【0076】
同様に、載り量閾値(50%)より少ない画素の数が画像全体に占める割合が、画素閾値(全画像面積の50%)より多い場合には、透明トナーの量が全体的に少なくなり、透明トナーによる視覚的な効果である光沢感が低下することになる。
つまり、全画像中に、載り量閾値より少ない載り量を有する画素の占める面積割合が多いと、透明トナーの視覚的効果が薄れる。
【0077】
ステップS1003において、画素閾値との比較の結果、載り量閾値よりも載り量が少ない画素が全画像に占める割合が小さい場合には、S1009にて通常印刷出力処理を実行し、印刷を完了する。
【0078】
画素閾値との比較の結果、載り量閾値よりも載り量が少ない画素が全画像に占める割合が大きい場合には、ステップS1004において、印刷出力方法の選択ができる画面をユーザインターフェース上に表示する。
したがって、この画素閾値が、出力方法の選択基準となる。
S1004で示す、画面の一例は、図11である。表示された画面には、透明トナーの視覚的な効果が少ないことを警告している。また、画面に従ってユーザは出力方法の選択を行い、その後の印刷出力方法を指示することができる。ユーザがボタン1101を押下し、ボタン1104を押下した際には、ステップS1005において、通常印刷が選択され、ステップS1009において、通常印刷処理を実行し、印刷を完了する。ユーザがボタン1103を押下した際には、ステップS1005において、印刷指示が、キャンセルされ、印刷されずに終了する。ユーザがボタン1102を押下し、ボタン1104を押下した際には、ステップS1005において、2パス印刷が選択される。2パス印刷が選択されると、まず、ステップS1006において、MFP101で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色で印刷を行う。ステップS1007において、自動給紙が選択された場合には、4色での定着、印刷が終了した印刷出力物は、MFP101の排紙機構に排紙されずに、再び、給紙段に自動的にセットされる。給紙段に自動的にセットする方法としては、両面印刷時に使用する反転パスにおいて、紙を反転させずに、再度、給紙段にセットする方法がある。
【0079】
そして、ステップS1008において、4色での印刷後の印刷物上に、透明版のみを転写・定着させることで、印刷を行い、完了する。また、ステップ1007において、手動が選択された場合には、4色での印刷が終了した印刷出力物が、MFP101の排紙機構に排紙し、ステップS1010において、ユーザは、その印刷出力物をMFP101の給紙段にセットする。その後ステップS1008において、印刷物上に透明版のみを生成して、印刷し、完了する。
【0080】
実施例1によると、載り量制限による視覚的効果の低減を避けつつ出力物に特殊トナーを印字することが可能になる。
【0081】
(実施例2)
実施例1では、載り量の閾値が50%と一定であったのに対して、実施例2では、載り量閾値の設定をユーザが変更できる。この一例を示す。この設定の変更は、実施例1に示した画像処理の前に、ユーザによって行われる。
【0082】
図12に載り量閾値設定方法に使用するテスト出力物の一例を示す。また、図13にユーザインターフェースに表示される画面の一例を示す。
【0083】
ユーザが、MFP101に対して透明トナーテスト印刷を実行すると通常印刷出力手段で図12の印刷物が出力される。この印刷物は、領域1201には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナーの合計が140%程度になるように印字されている。その上に1202に示すような文字列が印字される。1202の印字には透明トナーが使用されている(1)には、透明トナー載り量100%、(2)には、透明トナー載り量80%、(3)には、透明トナー載り量60%、(4)には、透明トナー載り量40%、(5)には、透明トナー載り量20%で印字されている。ユーザは、この印刷出力物の印字結果を見て、(1)から(5)の特殊トナーの濃度を変化させたものの中から、どの印字が視覚的効果を認められるか判断する。
【0084】
判断したら、その結果をユーザインターフェースに表示される図13の画面に従って、入力する。
【0085】
領域1301には、印刷出力物のプレビューを表示している。ユーザは1302により、(1)から(5)を選択する。
【0086】
ユーザが選択後にボタン1304を押下すると、画像形成装置が搭載する不図示のCPUは、この選択された透明トナーの載り量を載り量閾値として受信する。この値を新たな載り量閾値として設定し、ステップS1002で使用する。
【0087】
このようにして設定した載り量閾値を用いて、その後は実施例1で示したようにステップS1002以降のフローチャートに従った動作を行う。例えば(5)が選択されると、載り量閾値が20%なので、透明トナーの載り量が20%以下の画素を数える。
【0088】
実施例2によると、載り量の閾値をユーザが設定できるので、よりユーザの要求にあった特殊トナーの付加が可能になる。
【0089】
(実施例3)
実施例1では、載り量が閾値より少ない画素が全画像中に占める割合である画素閾値が50%と一定であったのに対して、実施例3では、画素閾値の設定をユーザが変更できる。この一例を示す。
【0090】
図14に、画素閾値設定方法に関するフローチャートを示す。
ユーザが通常印刷出力手段により透明トナーを印字し、印刷出力終了した後に、ステップS1401において、不図示の画質を確認する画面をユーザインターフェースに表示する。その画面を通じて、ユーザがたった今出力された印刷物の透明トナーがもたらす可視効果が満足できるか否かをステップS1402において、判定する。判定の結果、ユーザが満足しているのなら、特に何もせず、終了する。判定の結果、ユーザの満足が得られないならば、ステップS1403において、ステップS1002において、カウントした載り量閾値の画素数、又はそれらが占める面積割合を確認する。そして、ステップS1404において、ステップS1003で使用する画素閾値に新たにS1403で確認した画素数より小さな画素数又は面積を設定する。次回以降の印刷出力時には、新たに設定された画素閾値がステップS1003において適応される。
【0091】
このようにして設定した画素閾値を用いて、その後は実施例1で示したようにステップS1003以降のフローチャートに従った動作を行う。
【0092】
実施例3によると、画素閾値設定をユーザができるので、よりユーザの要求にあった特殊トナーの付加が可能になる。
【0093】
(実施例4)
実施例4では、入力画像が複数枚ページを持っている場合の通常印刷出力方法と2パス印刷出力方法の自動切り替えに関するものである。
【0094】
図15は、実施例4を説明するためのフローチャートを示す。
【0095】
このフローチャートは、本発明に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0096】
ユーザがMFP101かローカルPC102から透明トナーを使用する『通常印刷出力処理』を指示した際に、まず、ステップS1501において、入力画像のページ数−1を計算し、Nに記憶する。次にステップS1502において、最初の1ページにおける透明トナーの載り量を計算し求める。
【0097】
次にステップS1503において、その透明トナーの載り量を、予めMFP101で設定されている載り量閾値と比較する。
【0098】
ステップS1503の比較を入力画像の全画素に対して行い、載り量閾値よりも小さい画素の数を記憶しておく。
【0099】
ステップS1504において、その記憶されている画素の数をMFP101で予め設定されている画素閾値と比較する。
【0100】
比較の結果が小さい場合には、ステップS1513において、通常印刷出力処理を実行し、そのページの印刷を完了し、ステップ1506において、次のページがあるか否かを判断する。
【0101】
画素閾値との比較の結果が大きい場合には、ステップS1505において、そのページ番号を記憶する。
【0102】
その後、ステップS1506において、次のページがあるか否かを判断する。ステップS1506の判定結果が、次のページがある場合には、ステップS1501に戻り、以後のステップを繰り返す。
【0103】
ステップS1506の判定結果が次のページがない場合には、ステップS1507において、ステップS1505において記憶されたページ番号があるか否かの判定を行う。
判定の結果がないなら印刷動作を終了する。
判定の結果があるなら、図16に示す画面をユーザインターフェースに表示する。
【0104】
この画面では、透明トナーによる視覚的効果が低いと判断されたページ全てのプレビューをエリア1601において確認できる。
エリア1602にある方向ボタンを押下することによりページを変更することが可能である。
ユーザは、記憶された全てのページの透明トナーの印刷方法をこの画面に示されているボタンを利用して決める。
【0105】
ボタン1603を押下し、ボタン1605を押下すれば、ステップS1509において通常印刷が選択され、ステップS1514において通常印刷出力処理を実行し、全ページの印刷を終了する。
【0106】
ボタン1604が押下され、ボタン1605が押下されれば、ステップS1509において2パス印刷が選択され、ステップS1510においてMFP101で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色で印刷を行う。
【0107】
ステップS1511において自動給紙が選択された場合には、4色での印刷が終了した印刷出力物は、MFP101の排紙機構に排紙されずに、再び給紙段に自動的にセットされる。
【0108】
給紙段に自動的にセットする方法としては、両面印刷時に使用する反転パスにおいて、紙を反転せずに再度給紙段にセットする。
【0109】
そしてステップS1512において、4色での印刷後の印刷物上に透明版のみを転写・定着させることで、印刷し完了する。
【0110】
また、ステップ1511において手動が選択された場合には、4色での印刷が終了した印刷出力物が、MFP101の排紙機構に排され、ステップS1515においてユーザは、その印刷出力物をMFP101の給紙段にセットする。ステップS1008において、印刷物上に透明版のみが生成されて、印刷し完了する。
ボタン1605を押下されれば、印刷はキャンセルされ終了する。
【0111】
実施例4によると、複数のページを有する画像においても、1ページごとに載り量制限による視覚的効果の低減を避けつつ出力物に特殊トナーを印字することが可能になる。
【0112】
(本発明の他の実施形態)
前述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に格納されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。また、前述のプログラムが格納された記録媒体はもちろんそのプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。
【0113】
かかる記録媒体としてはたとえばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD―ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。
【0114】
また前述の記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し前述の実施形態の動作を実行するものも前述した実施形態の範疇に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明に関する画像処理システムを示すブロック図
【図2】MFPに関する図
【図3】MFPに関する図
【図4】透明トナーを使用した通常印刷の画像処理に関するフローチャート
【図5】通常印刷時のトナーの載り方を示す図
【図6】透明トナーを使用した2パス印刷の画像処理に関するフローチャート
【図7】2パス印刷時のトナーの載り方を示す図
【図8】通常印刷時と2パス印刷時の透明トナー載り量の差を示す図
【図9】透明トナーを使用した出力サンプルの一例
【図10】本発明の実施例1の概要を示すフローチャート
【図11】ローカルPC画面または、MFPの表示装置に表示される画面の一例
【図12】透明トナー載り量の可視性を確認するテスト印刷出力物の一例
【図13】ローカルPC画面または、MFPの表示装置に表示される画面の一例
【図14】本発明の実施例3の概要を示すフローチャート
【図15】本発明の実施例4の概要を示すフローチャート
【図16】ローカルPC画面または、MFPの表示装置に表示される画面の一例
【技術分野】
【0001】
本発明は、特殊トナーを使用する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルプリンティング技術はオンデマンド印刷市場や少部数の文書印刷市場において、近年確実にその利用価値を高めつつある。
【0003】
特に電子写真技術を用いたフルカラープリンティングは生産性や印刷コスト、メンテナンスの容易性などの面で他のプリンティング技術よりも優位な位置にあり、急速にその市場を広めつつある。
【0004】
その中で、特に従来のC、M、Y、K、4色のトナーを用いた電子写真印刷によるフルカラー印刷だけではなく、さらに特殊なトナーを用いた多色の印刷方式も注目を集めている。
【0005】
このように、電子技術を用いたフルカラープリンテリングに関する技術は、オンデマンド性、即時性の高い特殊印刷市場も視野に入ってきている。
【0006】
特殊トナーの例として、印刷物の表面の凸凹を吸収し、高光沢性を実現できる透明トナーやハイライト部のざらつきを押さえることができる淡トナー等が挙げられる。
【0007】
特殊トナーを使用することで通常のデジタル印刷とは異なる新たな付加価値が得られるようになり、デジタルプリンティングの世界をさらに拡大していくことが可能になる。
【0008】
特殊トナーを印刷する際に、従来の4色トナーでの印刷と異なる点として、印刷に使用される総トナー量が大幅に増えてしまうという点が挙げられる。
【0009】
特に電子写真方式のカラー印刷に適応した場合、従来のC、M、Y、Kのトナー像に加え、特殊トナー像が中間転写体上に形成され、それをさらに用紙上に転写する必要がある。
【0010】
各々の電子写真プロセスにおいて、総トナー量が増えることにより、各々のプロセスに負荷が大きくかかってくることになる。
【0011】
こうした課題に対して、例えば特許文献1において、特殊トナーの印字量をC、M、Y、Kのトナー量から算出する方法が開示されている。
【特許文献1】特開2007011028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1で示された方法のように、特殊トナーの印字量を算出すると、計算から特殊トナーを印字する量が0になってしまう場合がある。
例えば、C、M、Y、Kの合計のトナー量が、印刷装置が許容する総トナー量を上回る場合である。
【0013】
このような場合においては、ユーザが特殊トナーを印字しているつもりでも、特殊トナーによる視覚的な効果を得ることができなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決する為に、本発明の画像処理装置は、
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出手段、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを前記用紙上に印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力手段、
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを定着した後、さらに特殊トナーを印字し再度定着して印刷を完了する2パス印刷出力手段、
前記特殊トナー載り量算出手段の際に計算された前記特殊トナーの載り量と載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定手段と、
前記第1の比較手段によって前記載り量閾値以下の載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、
前記通常印刷出力手段又は前記2パス印刷出力手段のうち一方を選択する印刷選択手段、
前記選択手段にて選択された出力方法で出力印刷物を出力する出力手段、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザが特殊トナーを使用した印刷を試みた際に、特殊トナーの載り量が少ないことに起因する可視性の低下が発生してしまう時に、自動的にトナー載り量が多くなるような印刷処理に切り替えることができる。
これにより、特殊トナーの可視性の低下を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(実施例1)
以下実施例1〜4にて特殊トナ−には透明トナーを用いているが、それ以外の特殊トナーを用いてもよい。
また、以下で用いる透明トナー(透明記録剤)とは、色素を持たず無色透明な画像を付加する特徴を有する。
【0017】
本発明の第一の実施形態である実施例1を図面に基づいて説明する。
そして、その特殊トナー印字方法の決定の仕方について説明する。
【0018】
なお、本文中の「ユーザインターフェース」とは、ローカルPC102のモニタとMFP101の表示装置303の両者を指す。
【0019】
[画像形成装置]
図1は、本発明に係る画像形成装置示すブロック図である。
【0020】
オフィス10内に構築されたLAN104には、記録装置としてマルチファンクション複合機(以下、MFPという。)101、103、およびローカルPC102が接続されている。
MFP101、103は、原稿画像から読み取った入力画像に対する画像処理を行う。
そして、その画像処理の結果を原稿画像を読み取ったMFPが印刷する。
【0021】
また、MFP101で読み取った原稿画像に対して画像処理を行ってから、MFP103が印刷することも可能である。
さらには、ローカルPC102から送信されるPage Discription Language(以下PDLという。)を解釈してMFP101、103が印刷することもできる。
【0022】
[MFP]
図2、図3は、MFPを示す図である。
図2において、イメージスキャナー(画像読み取り部)201は、原稿画像を読み取り、デジタル信号処理を行う。
また、プリンタ部202は、イメージスキャナー201によって読み取られた原稿画像に対応した画像を用紙にフルカラーで印刷する。
【0023】
イメージスキャナー201は、鏡面圧板200を含み、原稿台ガラス(以下、プラテンという。)203上の原稿204は、ランプ205で照射され、ミラー206、207、208に導かれる。
【0024】
そして、照射された光は、レンズ209によって、3ラインの固体撮像素子センサ(以下、CCDという)210上に像を結ぶ。これによって、フルカラー情報としてのレッド(R)210−1,グリーン(G)210−2,ブルー(B)210−3の3つの画像信号がデータ処理装置211に送られる。
【0025】
なお、ランプ205、ミラー206は、速度vで、ミラー207、208は、速度1/2vでラインセンサの電気的走査(主走査)方向に対して垂直方向に機械的に動くことによって、原稿全面を走査(副走査)する。ここで、原稿204は、主走査および副走査ともに600dpi(dots/inch)の解像度で読み取られる。
読み取られた画像信号は原稿1ページ分の単位でデータ処理装置211の内部のデータ蓄積手段に蓄積される。
【0026】
データ処理装置211においては、内部に蓄積された画像信号を画素単位で電気的に処理し、マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(Bk)の各成分に分解し、プリンタ部202に送る。また、データ処理装置211の内部で、特殊トナー例えば透明画像データ(CL)を画素単位で生成し、同じくプリンタ部202へ送出する。
【0027】
送出されたM、C、Y、BK、CLの画像信号がレーザードライバー212に送られる。
レーザードライバー212は、送られてきた画像信号に応じ、半導体レーザー213を変調駆動する。
レーザー光は、ポリゴンミラー214、f−θレンズ215、ミラー216を介し、感光ドラム217上を走査する。
ここで、読取と同様に主走査および副走査ともに600dpi(dots/inch)の解像度で書込まれる。
【0028】
回転現像器218は、マゼンタ現像部219、シアン現像部220、イエロー現像部221、ブラック現像部222、クリア(透明)現像部223を含む。そして、5つの現像部219〜223が交互に感光ドラム217に接し、感光ドラム上に形成された静電現像を各色のトナーで現像する。
【0029】
転写ドラム224は、用紙カセット225または用紙カセット226より供給される用紙をこの転写ドラム224に巻き付け、感光ドラム上に現像された像を用紙に転写する。
【0030】
この様にして、M,C,Y,Bkおよびクリア(透明)の5色が順次転写された後に、用紙は、定着ユニット227を通過して、トナーが用紙に定着された後に排紙される。
【0031】
また、用紙は排紙されず、再び用紙にトナーを印字し、定着を行うようなプロセスを経て、一度印刷した用紙上に再度印刷してから排紙することも可能である。
【0032】
図3において、MFP101は、LAN104との接続のためのネットワークI/F302を有し、ローカルPC102、もしくは他の汎用PC(不図示)からドライバーを利用して出力するPDL言語を、記憶装置301によって記録し得る。ローカルPC102からドライバーを経由して出力されるPDLデータは、LAN104からネットワークI/F302を経てデータ処理装置211で言語を解釈・処理することで記録可能な記録信号に変換される。
その後、その記録信号は、MFP101において、記録紙上に記録画像として記録される。
【0033】
記憶装置301は、イメージスキャナーである画像読み取り部201からのデータやローカルPC102からドライバーを経由して出力されるPDLデータをレンダリングしたデータを保存できる機能を有している。
【0034】
MFP101は、MFP101に設けられたキー操作部(入力装置304)を通じて操作される。これらの操作のために、データ処理装置211は、内部の制御部(図示せず。)によって所定の制御が実行される。
【0035】
MFP101は、表示装置303を有し、操作入力の状態と、処理すべきイメージデータとを、表示装置303によって表示できる。
【0036】
MFP103も、表示装置303を有し、操作入力の状態と、処理すべきイメージデータとを、表示装置303によって表示できる。
【0037】
[通常印刷出力処理]
図4は、データ処理装置211内部の画像処理、通常印刷処理に関するフローチャートを示している。
また、図5は、透明トナーを使用した際の印刷出力に関する概要を示した図である。
【0038】
MFP101ではシアン画像501、マゼンタ画像502、イエロー画像503、ブラック画像504、透明画像505が順番に印字され、印刷出力される。
図4に示されているフローチャートは、本発明に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0039】
ローカルPC102やMFP101、103からのR、G、B信号は、ステップS401の色処理において、C、M、Y、K信号に変換される。C、M、Y、K信号への変換は、式(1)に示すようなマトリックス演算により行われる。
【0040】
【数1】
【0041】
また、ローカルPC102からは、C、M、Y、K信号が送信されることがあるが、その際には、濃度調整等がステップS401において行われる。
【0042】
次に、ステップS402において、透明トナー成分がC、M、Y、K信号から算出される。
【0043】
まず、画素毎に、C、M、Y、Kの総トナー量が求められる。
ここで、総トナー量とは、C、M、Y、Kの4色をあわせた合計の信号量に対応したトナー量を各画素に用紙に転写する際のトナーの量である。
【0044】
通常、総トナー量は、単色の最大値を100%としたパーセント値として表現される。
【0045】
画像信号が8ビットの整数で表現されている場合、単色のトナー量の最大値は255なので、C、M、Y、Kの加算値を100/255倍して総トナー量とされる。
【0046】
例えば、8ビットの画像信号が、ある画素について、各トナー量が
C=80、M=95、Y=140、K=110
であったとすると、4色のトナーの合計載り量=C+M+Y+K=425であるので、
総トナー量=(C+M+Y+K)×100/255=167%・・・(2)
となる。
【0047】
通常、総トナー量の一般的な上限値は200〜280%程度であり、作像プロセスなどによって決定されるが、本実施例では、これにさらに透明トナー層を形成した後のトータル量が上限値以下であることが要求される。
【0048】
ここで、総トナー量の上限値を240%であると仮定した場合、式(2)の数値と上限値との差分が透明トナー層に許容される濃度比率となると考えることができ、
透明トナーの許容量=240−167=73%・・・(3)
となる。このようにして、透明トナーのような特殊トナー載り量算出を行う。
【0049】
C、M、Y、K、CL(透明トナー)量が決定したら、ステップS403のガンマ処理において、このMFP101に最適なガンマ処理が各色に施される。
【0050】
そして、ステップS404の画像形成において、各色に画像形成処理が施される。画像形成処理には、スクリーン処理や誤差拡散処理がある。
【0051】
最後に、ステップS405において、画像が印刷される。
【0052】
以上説明した、定着を1度行う印刷方法を以下では『通常印刷出力』と呼ぶ。
【0053】
[2パス印刷出力処理]
図6は、データ処理装置211内部の画像処理、2パス印刷出力処理に関するフローチャートを示している。また、図7は、透明トナーを使用した際の印刷出力に関する概要を示した図である。
この処理方法は、シアン、マゼンタ、イエローのトナーを付加するプロセスを経た印刷後の用紙の上に、透明トナーを付加する。
【0054】
MFP101からまずは、図7(a)に示すようにシアン画像701、マゼンタ画像702、イエロー画像703、ブラック画像704が順番に印字され、印刷出力される。
【0055】
次に、そのC、M、Y、Kによる印刷出力物をMFP101の給紙段にセットする。
【0056】
セットされた印刷出力物上に、さらに図7(b)に示すように透明画像705を印字し、印刷する。
【0057】
図6に示されているフローチャートは、透明トナー一色を印字する手段の概要を示していて、本実施例に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0058】
ローカルPC102やMFP101、103からの入力画像信号は、ステップS601においてR、G、B信号かC、M、Y、K信号かの判定を行う。判定の結果が、C、M、Y、K信号の場合にはステップS602において、R、G、B信号に変換する。変換の方法は、式(4)に示すようなマトリックス演算により行われる。
【0059】
【数2】
【0060】
次に、ステップS603において、R、G、B信号は、1信号の単色に置き換えられる。変換の方法は、演算式等により変換され、その演算式は一様ではない。また、C、M、Y、K信号をR、G、B信号に変換して、1信号の単色に置き換えているが、公知の方法を利用して、C、M、Y、K信号から直接1信号の単色に置き換えることも可能である。そして、1信号化された信号は、ステップS604において、このMFP101に最適な透明トナー用のガンマ処理を施される。そして、ステップS605において画像形成処理が施され、ステップS606において、画像が印刷出力される。
【0061】
以上説明した、特殊トナーのため再度定着を行う印刷方法を以下では『2パス印刷出力処理』と呼ぶ。
【0062】
[通常印刷出力処理と2パス印刷出力処理の透明トナーの載り量の差]
図8に通常印刷出力処理時と2パス印刷出力処理時の印刷出力物における透明トナーの載り量の差を示す模式図を示す。
【0063】
ここでは、MFPのトナー載り量許容量が240%と仮定する。まず、通常印刷出力処理時には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの載り量が200%であり、透明トナー801は、240%(MFPのトナー載り量狭量)−200%=40%しか印字することができない。
【0064】
それに対して、2パス印刷出力処理時には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックが既に印刷された後、同じ印刷出力物の上に、再度印刷プロセスを施して透明トナーを付加する。
【0065】
したがって、その透明トナーの印刷出力に対して、透明トナー802は単色での最大値である100%の載り量を印字することが可能になる。
【0066】
図9に印刷出力物のサンプルを示す。背景901にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックが印字されていて、文字列「テスト」902と記載されている部分にのみ透明トナーが印字されているとする。視覚的な効果としては、通常印刷出力処理時の40%の載り量での印字よりも、2パス印刷出力処理時の100%の載り量での印字の方が、効果は大きい。
【0067】
[通常印刷出力処理と2パス印刷出力処理の自動切り替え方法]
図10に通常印刷出力処理と2パス印刷出力処理の本実施例の特徴である自動切り替え方法に関するフローチャートを示す。また、図11にユーザインターフェースに表示される画面の一例を示す。
【0068】
この図10のフローチャートは、本実施例に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0069】
ユーザがMFP101かローカルPC102から透明トナーを使用する『通常印刷出力処理』を指示した際に、まず、ステップS1001において、透明トナーの載り量を計算し求める。
【0070】
次にステップS1002において、その透明トナーの載り量を、予めMFP101で設定されている載り量閾値と比較する。載り量閾値とは、透明トナーが印刷される際に透明トナーの効果を発するのに十分な1画素あたりのトナーの載り量の閾値を示している。
【0071】
例えば、透明トナーの効果を発するために妥当な載り量閾値としては、50%である。
ステップS1002の比較を入力画像の全画素に対して行い、載り量閾値よりも小さい画素の数または、それらの画素が全画像を占める面積の割合を記憶しておく。つまり、載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の占める領域である画像領域が全画像に占める割合を記憶しておく。
【0072】
ステップS1003において、その記憶されている画素の数、又はそれらの画素が画像全体に占める面積の割合をMFP101で予め設定されている画素閾値と比較し、どちらが多いか判定する。
【0073】
画素閾値とは、前述した載り量閾値(50%)よりも少ない載り量を有する画素の数や、その画素が画像全体に占める面積の割合に対する閾値を示している。
【0074】
例えば、妥当な画素閾値としては、全画素の50%の画素数又は全画像の面積の50%である。
【0075】
載り量閾値(50%)を超えない画素の数が画素閾値(全画素の50%)の画素数を超える場合には、透明トナーの量が全体的に少なくなり、透明トナーによる視覚的な効果である光沢感が低下することになる。
【0076】
同様に、載り量閾値(50%)より少ない画素の数が画像全体に占める割合が、画素閾値(全画像面積の50%)より多い場合には、透明トナーの量が全体的に少なくなり、透明トナーによる視覚的な効果である光沢感が低下することになる。
つまり、全画像中に、載り量閾値より少ない載り量を有する画素の占める面積割合が多いと、透明トナーの視覚的効果が薄れる。
【0077】
ステップS1003において、画素閾値との比較の結果、載り量閾値よりも載り量が少ない画素が全画像に占める割合が小さい場合には、S1009にて通常印刷出力処理を実行し、印刷を完了する。
【0078】
画素閾値との比較の結果、載り量閾値よりも載り量が少ない画素が全画像に占める割合が大きい場合には、ステップS1004において、印刷出力方法の選択ができる画面をユーザインターフェース上に表示する。
したがって、この画素閾値が、出力方法の選択基準となる。
S1004で示す、画面の一例は、図11である。表示された画面には、透明トナーの視覚的な効果が少ないことを警告している。また、画面に従ってユーザは出力方法の選択を行い、その後の印刷出力方法を指示することができる。ユーザがボタン1101を押下し、ボタン1104を押下した際には、ステップS1005において、通常印刷が選択され、ステップS1009において、通常印刷処理を実行し、印刷を完了する。ユーザがボタン1103を押下した際には、ステップS1005において、印刷指示が、キャンセルされ、印刷されずに終了する。ユーザがボタン1102を押下し、ボタン1104を押下した際には、ステップS1005において、2パス印刷が選択される。2パス印刷が選択されると、まず、ステップS1006において、MFP101で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色で印刷を行う。ステップS1007において、自動給紙が選択された場合には、4色での定着、印刷が終了した印刷出力物は、MFP101の排紙機構に排紙されずに、再び、給紙段に自動的にセットされる。給紙段に自動的にセットする方法としては、両面印刷時に使用する反転パスにおいて、紙を反転させずに、再度、給紙段にセットする方法がある。
【0079】
そして、ステップS1008において、4色での印刷後の印刷物上に、透明版のみを転写・定着させることで、印刷を行い、完了する。また、ステップ1007において、手動が選択された場合には、4色での印刷が終了した印刷出力物が、MFP101の排紙機構に排紙し、ステップS1010において、ユーザは、その印刷出力物をMFP101の給紙段にセットする。その後ステップS1008において、印刷物上に透明版のみを生成して、印刷し、完了する。
【0080】
実施例1によると、載り量制限による視覚的効果の低減を避けつつ出力物に特殊トナーを印字することが可能になる。
【0081】
(実施例2)
実施例1では、載り量の閾値が50%と一定であったのに対して、実施例2では、載り量閾値の設定をユーザが変更できる。この一例を示す。この設定の変更は、実施例1に示した画像処理の前に、ユーザによって行われる。
【0082】
図12に載り量閾値設定方法に使用するテスト出力物の一例を示す。また、図13にユーザインターフェースに表示される画面の一例を示す。
【0083】
ユーザが、MFP101に対して透明トナーテスト印刷を実行すると通常印刷出力手段で図12の印刷物が出力される。この印刷物は、領域1201には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナーの合計が140%程度になるように印字されている。その上に1202に示すような文字列が印字される。1202の印字には透明トナーが使用されている(1)には、透明トナー載り量100%、(2)には、透明トナー載り量80%、(3)には、透明トナー載り量60%、(4)には、透明トナー載り量40%、(5)には、透明トナー載り量20%で印字されている。ユーザは、この印刷出力物の印字結果を見て、(1)から(5)の特殊トナーの濃度を変化させたものの中から、どの印字が視覚的効果を認められるか判断する。
【0084】
判断したら、その結果をユーザインターフェースに表示される図13の画面に従って、入力する。
【0085】
領域1301には、印刷出力物のプレビューを表示している。ユーザは1302により、(1)から(5)を選択する。
【0086】
ユーザが選択後にボタン1304を押下すると、画像形成装置が搭載する不図示のCPUは、この選択された透明トナーの載り量を載り量閾値として受信する。この値を新たな載り量閾値として設定し、ステップS1002で使用する。
【0087】
このようにして設定した載り量閾値を用いて、その後は実施例1で示したようにステップS1002以降のフローチャートに従った動作を行う。例えば(5)が選択されると、載り量閾値が20%なので、透明トナーの載り量が20%以下の画素を数える。
【0088】
実施例2によると、載り量の閾値をユーザが設定できるので、よりユーザの要求にあった特殊トナーの付加が可能になる。
【0089】
(実施例3)
実施例1では、載り量が閾値より少ない画素が全画像中に占める割合である画素閾値が50%と一定であったのに対して、実施例3では、画素閾値の設定をユーザが変更できる。この一例を示す。
【0090】
図14に、画素閾値設定方法に関するフローチャートを示す。
ユーザが通常印刷出力手段により透明トナーを印字し、印刷出力終了した後に、ステップS1401において、不図示の画質を確認する画面をユーザインターフェースに表示する。その画面を通じて、ユーザがたった今出力された印刷物の透明トナーがもたらす可視効果が満足できるか否かをステップS1402において、判定する。判定の結果、ユーザが満足しているのなら、特に何もせず、終了する。判定の結果、ユーザの満足が得られないならば、ステップS1403において、ステップS1002において、カウントした載り量閾値の画素数、又はそれらが占める面積割合を確認する。そして、ステップS1404において、ステップS1003で使用する画素閾値に新たにS1403で確認した画素数より小さな画素数又は面積を設定する。次回以降の印刷出力時には、新たに設定された画素閾値がステップS1003において適応される。
【0091】
このようにして設定した画素閾値を用いて、その後は実施例1で示したようにステップS1003以降のフローチャートに従った動作を行う。
【0092】
実施例3によると、画素閾値設定をユーザができるので、よりユーザの要求にあった特殊トナーの付加が可能になる。
【0093】
(実施例4)
実施例4では、入力画像が複数枚ページを持っている場合の通常印刷出力方法と2パス印刷出力方法の自動切り替えに関するものである。
【0094】
図15は、実施例4を説明するためのフローチャートを示す。
【0095】
このフローチャートは、本発明に係る画像形成装置が搭載する不図示のCPUにより実行される。
【0096】
ユーザがMFP101かローカルPC102から透明トナーを使用する『通常印刷出力処理』を指示した際に、まず、ステップS1501において、入力画像のページ数−1を計算し、Nに記憶する。次にステップS1502において、最初の1ページにおける透明トナーの載り量を計算し求める。
【0097】
次にステップS1503において、その透明トナーの載り量を、予めMFP101で設定されている載り量閾値と比較する。
【0098】
ステップS1503の比較を入力画像の全画素に対して行い、載り量閾値よりも小さい画素の数を記憶しておく。
【0099】
ステップS1504において、その記憶されている画素の数をMFP101で予め設定されている画素閾値と比較する。
【0100】
比較の結果が小さい場合には、ステップS1513において、通常印刷出力処理を実行し、そのページの印刷を完了し、ステップ1506において、次のページがあるか否かを判断する。
【0101】
画素閾値との比較の結果が大きい場合には、ステップS1505において、そのページ番号を記憶する。
【0102】
その後、ステップS1506において、次のページがあるか否かを判断する。ステップS1506の判定結果が、次のページがある場合には、ステップS1501に戻り、以後のステップを繰り返す。
【0103】
ステップS1506の判定結果が次のページがない場合には、ステップS1507において、ステップS1505において記憶されたページ番号があるか否かの判定を行う。
判定の結果がないなら印刷動作を終了する。
判定の結果があるなら、図16に示す画面をユーザインターフェースに表示する。
【0104】
この画面では、透明トナーによる視覚的効果が低いと判断されたページ全てのプレビューをエリア1601において確認できる。
エリア1602にある方向ボタンを押下することによりページを変更することが可能である。
ユーザは、記憶された全てのページの透明トナーの印刷方法をこの画面に示されているボタンを利用して決める。
【0105】
ボタン1603を押下し、ボタン1605を押下すれば、ステップS1509において通常印刷が選択され、ステップS1514において通常印刷出力処理を実行し、全ページの印刷を終了する。
【0106】
ボタン1604が押下され、ボタン1605が押下されれば、ステップS1509において2パス印刷が選択され、ステップS1510においてMFP101で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色で印刷を行う。
【0107】
ステップS1511において自動給紙が選択された場合には、4色での印刷が終了した印刷出力物は、MFP101の排紙機構に排紙されずに、再び給紙段に自動的にセットされる。
【0108】
給紙段に自動的にセットする方法としては、両面印刷時に使用する反転パスにおいて、紙を反転せずに再度給紙段にセットする。
【0109】
そしてステップS1512において、4色での印刷後の印刷物上に透明版のみを転写・定着させることで、印刷し完了する。
【0110】
また、ステップ1511において手動が選択された場合には、4色での印刷が終了した印刷出力物が、MFP101の排紙機構に排され、ステップS1515においてユーザは、その印刷出力物をMFP101の給紙段にセットする。ステップS1008において、印刷物上に透明版のみが生成されて、印刷し完了する。
ボタン1605を押下されれば、印刷はキャンセルされ終了する。
【0111】
実施例4によると、複数のページを有する画像においても、1ページごとに載り量制限による視覚的効果の低減を避けつつ出力物に特殊トナーを印字することが可能になる。
【0112】
(本発明の他の実施形態)
前述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に格納されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。また、前述のプログラムが格納された記録媒体はもちろんそのプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。
【0113】
かかる記録媒体としてはたとえばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD―ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。
【0114】
また前述の記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し前述の実施形態の動作を実行するものも前述した実施形態の範疇に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明に関する画像処理システムを示すブロック図
【図2】MFPに関する図
【図3】MFPに関する図
【図4】透明トナーを使用した通常印刷の画像処理に関するフローチャート
【図5】通常印刷時のトナーの載り方を示す図
【図6】透明トナーを使用した2パス印刷の画像処理に関するフローチャート
【図7】2パス印刷時のトナーの載り方を示す図
【図8】通常印刷時と2パス印刷時の透明トナー載り量の差を示す図
【図9】透明トナーを使用した出力サンプルの一例
【図10】本発明の実施例1の概要を示すフローチャート
【図11】ローカルPC画面または、MFPの表示装置に表示される画面の一例
【図12】透明トナー載り量の可視性を確認するテスト印刷出力物の一例
【図13】ローカルPC画面または、MFPの表示装置に表示される画面の一例
【図14】本発明の実施例3の概要を示すフローチャート
【図15】本発明の実施例4の概要を示すフローチャート
【図16】ローカルPC画面または、MFPの表示装置に表示される画面の一例
【特許請求の範囲】
【請求項1】
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出手段、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力手段、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを印字し定着した後、さらに前記特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力手段、
前記特殊トナー載り量算出手段の際に計算された前記特殊トナーの載り量と該載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定手段、
該判定手段によって前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記通常印刷出力手段、又は前記2パス印刷出力手段を選択する選択手段、
該選択手段にて選択された出力方法で印刷出力物を出力する出力手段、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記載り量閾値は、
前記印刷出力物における1画素あたりに印字する特殊トナーの載り量が50%の値である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記選択手段とは、
前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の全画像に占める割合が、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数又は該画素が全画像に占める割合の閾値である画素閾値よりも少ない場合は、通常印刷手段を選択し、
前記画素閾値より多い場合は、2パス印刷出力手段を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画素閾値は、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数が画像全体の画素数のうちの50%、又は前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素が占める面積が画像全体の面積のうちの50%であること
を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記特殊トナーの濃度を変化させて印字された複数の印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果を確認された特殊トナーの濃度を前記載り量閾値として受信する載り量閾値設定手段
を具備することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果が無いと判断された場合には、予め設定されていた前記選択手段の選択基準となる画素閾値よりも小さい値を新しい画素閾値にとして受信する画素閾値設定手段
を具備することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項7】
前記入力画像が複数のページを有する場合、前記選択手段による選択を各ページに対して行い、前記2パス印刷を行うページが全て判定された際に前記2パス印刷による印刷出力を行うこと
を特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項8】
前記2パス印刷出力手段を行う際、再度定着を行う前の給紙の方法を手動か自動か選択が可能であることを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項9】
前記特殊トナーとは透明トナーであることを特徴とする請求項1乃至8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを印字し定着した後、さらに前記特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力ステップ、
前記特殊トナー載り量算出ステップの際に計算された前記特殊トナーの載り量と該載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定ステップ、
該判定ステップによって前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記通常印刷出力ステップ、又は前記2パス印刷出力ステップを選択する選択ステップ、
該選択ステップにて選択された出力方法で印刷出力物を出力する出力ステップ、
を具備することを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
前記載り量閾値は、
前記印刷出力物における1画素あたりに印字する特殊トナーの載り量が50%の値である
ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
【請求項12】
前記選択ステップとは、
前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の全画像に占める割合が、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数又は該画素が全画像に占める割合の閾値である画素閾値よりも少ない場合は、通常印刷ステップを選択し、
前記画素閾値より多い場合は、2パス印刷出力ステップを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
【請求項13】
前記画素閾値とは、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数が画像全体の画素数のうちの50%、又は前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素が占める面積が画像全体の面積のうちの50%であること
を特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
【請求項14】
前記特殊トナーの濃度を変化させて印字された複数の印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果を確認された特殊トナーの濃度を前記載り量閾値として受信する載り量閾値設定ステップ
を具備することを特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項15】
前記印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果が無いと判断された場合には、予め設定されていた前記選択ステップの選択基準となる画素閾値よりも小さい値を新しい画素閾値にとして受信する画素閾値設定ステップ
を具備することを特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項16】
前記入力画像が複数のページを有する場合、前記選択ステップによる選択を各ページに対して行い、前記2パス印刷を行うページが全て判定された際に前記2パス印刷による印刷出力を行うこと
を特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項17】
前記2パス印刷出力ステップを行う際、再度定着を行う前の給紙の方法を手動か自動か選択が可能であることを特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項18】
前記特殊トナーとは透明トナーであることを特徴とする請求項10乃至17に記載の画像形成方法。
【請求項19】
コンピュータに
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを印字し定着した後、さらに前記特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力ステップ、
前記特殊トナー載り量算出ステップの際に計算された前記特殊トナーの載り量と該載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定ステップ、
該判定ステップによって前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記通常印刷出力ステップ、又は前記2パス印刷出力ステップを選択する選択ステップ、
該選択ステップにて選択された出力方法で印刷出力物を出力する出力ステップ、
を実行させるためのプログラム。
【請求項20】
請求項19に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取ることが可能な記録媒体。
【請求項1】
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出手段、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力手段、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを印字し定着した後、さらに前記特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力手段、
前記特殊トナー載り量算出手段の際に計算された前記特殊トナーの載り量と該載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定手段、
該判定手段によって前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記通常印刷出力手段、又は前記2パス印刷出力手段を選択する選択手段、
該選択手段にて選択された出力方法で印刷出力物を出力する出力手段、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記載り量閾値は、
前記印刷出力物における1画素あたりに印字する特殊トナーの載り量が50%の値である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記選択手段とは、
前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の全画像に占める割合が、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数又は該画素が全画像に占める割合の閾値である画素閾値よりも少ない場合は、通常印刷手段を選択し、
前記画素閾値より多い場合は、2パス印刷出力手段を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画素閾値は、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数が画像全体の画素数のうちの50%、又は前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素が占める面積が画像全体の面積のうちの50%であること
を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記特殊トナーの濃度を変化させて印字された複数の印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果を確認された特殊トナーの濃度を前記載り量閾値として受信する載り量閾値設定手段
を具備することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果が無いと判断された場合には、予め設定されていた前記選択手段の選択基準となる画素閾値よりも小さい値を新しい画素閾値にとして受信する画素閾値設定手段
を具備することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項7】
前記入力画像が複数のページを有する場合、前記選択手段による選択を各ページに対して行い、前記2パス印刷を行うページが全て判定された際に前記2パス印刷による印刷出力を行うこと
を特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項8】
前記2パス印刷出力手段を行う際、再度定着を行う前の給紙の方法を手動か自動か選択が可能であることを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項9】
前記特殊トナーとは透明トナーであることを特徴とする請求項1乃至8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを印字し定着した後、さらに前記特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力ステップ、
前記特殊トナー載り量算出ステップの際に計算された前記特殊トナーの載り量と該載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定ステップ、
該判定ステップによって前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記通常印刷出力ステップ、又は前記2パス印刷出力ステップを選択する選択ステップ、
該選択ステップにて選択された出力方法で印刷出力物を出力する出力ステップ、
を具備することを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
前記載り量閾値は、
前記印刷出力物における1画素あたりに印字する特殊トナーの載り量が50%の値である
ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
【請求項12】
前記選択ステップとは、
前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の全画像に占める割合が、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数又は該画素が全画像に占める割合の閾値である画素閾値よりも少ない場合は、通常印刷ステップを選択し、
前記画素閾値より多い場合は、2パス印刷出力ステップを選択する
ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
【請求項13】
前記画素閾値とは、前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素の数が画像全体の画素数のうちの50%、又は前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画素が占める面積が画像全体の面積のうちの50%であること
を特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
【請求項14】
前記特殊トナーの濃度を変化させて印字された複数の印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果を確認された特殊トナーの濃度を前記載り量閾値として受信する載り量閾値設定ステップ
を具備することを特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項15】
前記印刷出力物からユーザが前記特殊トナーの可視効果を確認し、該可視効果が無いと判断された場合には、予め設定されていた前記選択ステップの選択基準となる画素閾値よりも小さい値を新しい画素閾値にとして受信する画素閾値設定ステップ
を具備することを特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項16】
前記入力画像が複数のページを有する場合、前記選択ステップによる選択を各ページに対して行い、前記2パス印刷を行うページが全て判定された際に前記2パス印刷による印刷出力を行うこと
を特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項17】
前記2パス印刷出力ステップを行う際、再度定着を行う前の給紙の方法を手動か自動か選択が可能であることを特徴とする請求項10に記載された画像形成方法。
【請求項18】
前記特殊トナーとは透明トナーであることを特徴とする請求項10乃至17に記載の画像形成方法。
【請求項19】
コンピュータに
像形成すべく入力画像から求められたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの合計載り量から特殊トナーの載り量を計算する特殊トナー載り量算出ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーと、前記特殊トナーを印字し1度の定着で印刷を完了する通常印刷出力ステップ、
前記シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを印字し定着した後、さらに前記特殊トナーを印字し再度定着をして印刷を完了する2パス印刷出力ステップ、
前記特殊トナー載り量算出ステップの際に計算された前記特殊トナーの載り量と該載り量の閾値である載り量閾値を比較し、どちらが多いか判定する判定ステップ、
該判定ステップによって前記載り量閾値よりも少ない載り量を有すると判定された画像領域が全画像に占める割合に応じて、前記通常印刷出力ステップ、又は前記2パス印刷出力ステップを選択する選択ステップ、
該選択ステップにて選択された出力方法で印刷出力物を出力する出力ステップ、
を実行させるためのプログラム。
【請求項20】
請求項19に記載のプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取ることが可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−265405(P2009−265405A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−115736(P2008−115736)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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