説明

端末装置、サーバ装置、通信方法、通信プログラムおよび記録媒体

【課題】特定地点の所定情報を、当該所定情報を提供可能なユーザの端末装置から、当該ユーザに直接問い合わせることなく取得すること。
【解決手段】端末装置110は、要求部111と、受信部112と、出力部113と、を備える。要求部111は、特定地点の所定情報をサーバ装置130に対して要求する。受信部112は、サーバ装置130が所定情報に関するアンケートを実施することで取得したアンケートの結果情報を受信する。出力部113は、アンケートの結果情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特定地点の所定情報を送受信する端末装置、サーバ装置、通信方法、通信プログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、旅行の目的地に関する情報を得たい場合、インターネット上のホームページなどから情報を得ることも考えられるが、ホームページに掲載されていない情報を得たい場合や、ホームページに掲載されている情報が古い場合がある。このため、当該目的地に現在居たり、過去に行ったことのある人から情報を得たい場合がある。
【0003】
一方、車両に搭載され目的地までの経路案内をおこなうナビゲーションシステムにおいては、連絡を取りたい相手の車両を直接指定し、サーバを介して当該車両と連絡を取ることができる技術が用いられている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−286557号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、たとえば目的地の駐車場の状況、スキー場の雪質、ラーメン屋のラーメンの味などの現地情報を知りたい場合に、直接指定して連絡可能な車両がこれらの現地情報を有していないことが多いという問題が一例として挙げられる。
【0006】
また、不特定多数の車両に対して目的地の現地情報についてアンケートをおこない、当該情報を有している車両が当該情報を提供することも考えられるが、不特定多数の車両に対してアンケートを送信することは通信コストの観点から好ましくないという問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる端末装置は、特定地点の所定情報をサーバ装置に対して要求する要求手段と、前記サーバ装置が前記所定情報に関するアンケートを実施することで取得した当該アンケートの結果情報を受信する受信手段と、前記アンケートの結果情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明にかかる端末装置は、特定地点の所定情報を提供可能である旨をサーバ装置に対して通知する通知手段と、前記サーバ装置から送信される前記所定情報に関するアンケートを受信する受信手段と、前記アンケートに対する回答を前記サーバ装置に対して送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明にかかるサーバ装置は、一の端末装置から、特定地点の所定情報の要求を受け付ける受付手段と、前記受付手段が前記要求を受け付けると、前記所定情報を提供可能な他の端末装置に対して前記所定情報に関するアンケートを送信するアンケート送信手段と、前記他の端末装置から前記アンケートに対する回答を受信する受信手段と、前記回答に基づく結果情報を前記一の端末装置に対して送信する結果送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明にかかる通信方法は、サーバ装置と通信可能な端末装置における通信方法であって、特定地点の所定情報を前記サーバ装置に対して要求する要求工程と、前記サーバ装置が前記所定情報に関するアンケートを実施することで取得した当該アンケートの結果情報を受信する受信工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5の発明にかかる通信方法は、サーバ装置と通信可能な端末装置における通信方法であって、特定地点の所定情報を提供可能である旨をサーバ装置に対して通知する通知工程と、前記サーバ装置から送信される前記所定情報に関するアンケートを受信する受信工程と、前記アンケートに対する回答を前記サーバ装置に対して送信する送信工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、請求項6の発明にかかる通信方法は、複数の端末と通信可能なサーバ装置における通信方法であって、一の端末装置から、特定地点の所定情報の要求を受け付ける受付工程と、前記受付工程によって前記要求を受け付けると、前記所定情報を提供可能な他の端末装置に対して前記所定情報に関するアンケートを送信するアンケート送信工程と、前記他の端末装置から前記アンケートに対する回答を受信する受信工程と、前記回答に基づく結果情報を前記一の端末装置に対して送信する結果送信工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、請求項7の発明にかかる通信プログラムは、請求項4〜6のいずれか一つに記載の通信方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に記載のコンピュータに読み取り可能な記録媒体は、請求項7に記載の通信プログラムを記録したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる端末装置、サーバ装置、通信方法、通信プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
(実施の形態)
(端末装置の機能的構成)
まず、図1を用いて、本実施の形態にかかる端末装置およびサーバ装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる端末装置およびサーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。なお、図1において、情報要求側の端末装置110と情報提供側の端末装置120とを分けて説明するが、これらは一体的に構成してもよい。
【0017】
まず、情報要求側の端末装置110について説明する。端末装置110は、要求部111と、受信部112と、出力部113と、を備える。要求部111は、特定地点の所定情報をサーバ装置130に対して要求する。特定地点とは、端末装置110のユーザが選択した地点であり、たとえば○○遊園地、□□スキー場などである。
【0018】
特定地点の所定情報とは、特定地点について端末装置110のユーザが取得したい情報であり、たとえば、○○遊園地の駐車場の状況や、□□スキー場の雪質などである。要求部111は、図示しないユーザインターフェース部によってユーザから特定地点と所定情報の指定を受け付け、受け付けた特定地点の所定情報をサーバ装置120に対して要求する。
【0019】
ここで、サーバ装置130について説明する。サーバ装置130は、受付部131と、アンケート送信部132と、受信部133と、結果送信部134と、を備える。受付部131は、端末装置110から図示しないインターフェース部によって特定地点の所定情報の要求を受け付ける。
【0020】
アンケート送信部132は、受付部131が特定地点の所定情報の要求を受け付けると、当該所定情報を提供可能な他の端末装置120に対して当該特定地点の所定情報に関するアンケートを図示しないインターフェース部によって送信する。当該所定情報を提供可能な他の端末装置120は、複数であってもよい。
【0021】
当該所定情報を提供可能な他の端末装置120は、たとえば、当該特定地点に現在居るユーザや、当該特定地点に過去に行ったことのあるユーザが所有する端末装置である。端末装置とは、携帯電話、パーソナルコンピュータあるいは車両に搭載され経路案内をおこなうナビゲーション装置など、通信機能を備えた端末装置である。
【0022】
特定地点の所定情報に関するアンケートを送信するとは、たとえば○○遊園地の駐車場の状況について質問し回答を求める情報を送信することをいう。また、このアンケートの形態としては、文字による回答の入力を求める形態や、複数の選択肢から選択させる形態が挙げられる。
【0023】
また、アンケート送信部132は、たとえば、図示しない取得部によって端末装置120から特定地点の所定情報を提供可能な旨の通知をあらかじめ取得し、特定地点の所定情報と、当該特定地点の所定情報を提供可能な端末装置120に関する情報と、を関連づけて図示しない記憶部に記録しておく。アンケート送信部132は、たとえば、受付部131が記憶部に記録された特定地点の所定情報に合致あるいは類似する特定地点の所定情報の要求を受け付けた場合に、当該記録された特定地点の所定情報に関連づけられて記録された端末装置120に対して上述のアンケートを送信する。
【0024】
サーバ装置130の受信部133は、アンケート送信部132によって送信されたアンケートに対して端末装置120から送信されたアンケートに対する回答を図示しないインターフェース部によって受信する。
【0025】
結果送信部134は、受信部133が受信した回答に基づく結果情報を端末装置110に対して送信する。回答に基づく結果情報とは、たとえば回答そのものの情報や、回答に基づいて集計や分析をおこなった結果情報である。具体的には、たとえば、○○遊園地の駐車場空き有り(あるいは無し)の旨の情報や、駐車場の空き有り(あるいは無し)と回答した端末装置120の数の情報や、回答した端末装置120の全体の中の駐車場の空き有り(あるいは無し)と回答した端末装置120の割合の情報などである。
【0026】
また、結果送信部134が結果情報を送信するのは端末装置110に対してでなくともよい。たとえば、結果送信部134は、端末装置110のユーザが所有する、端末装置110とは異なる携帯電話やパーソナルコンピュータに対して当該結果情報を送信してもよい。
【0027】
なお、ここでは、サーバ装置130は、端末装置110から特定地点の所定情報の要求を受け付けた場合にアンケートを端末装置120に対して送信し、受信した回答に基づいて結果情報を端末装置110に対して送信するものとして説明したが、アンケートを送信することなく、サーバ装置130自体が有する情報を端末装置110に対して送信する構成としてもよい。たとえば、過去に送信したアンケートに対する回答を図示しない記憶部に記録しておき、同一あるいは類似の特定地点の所定情報の要求を受け付けた場合には当該記録しておいた回答に基づいた結果情報を送信する。
【0028】
また、サーバ装置130は、受付部131によって要求を受け付けた特定地点の所定情報を提供可能な端末装置120に関する情報を有していない場合は、端末装置110に対してその旨を通知してもよい。また、このような場合、端末装置120からの当該特定地点の所定情報を提供可能である旨の通知を待って、当該端末装置120へ上述したアンケートを送信する構成としてもよい。
【0029】
また、サーバ装置130は、図示しない端末位置情報取得部により端末装置120の現在地情報を取得し、端末装置110から所定情報を要求された特定地点に現在時点で位置している端末装置120を当該情報に基づいて検索し、検索された端末装置120に対して上述したアンケートを送信する構成としてもよい。
【0030】
ここで、端末装置110の説明に戻る。端末装置110の受信部112は、サーバ装置130が所定情報に関するアンケートを実施することで取得した当該アンケートの結果情報を図示しないインターフェース部によって受信する。この結果情報についての詳細は上述したとおりである。
【0031】
出力部113は、受信部112が受信したアンケートの結果情報を図示しないユーザインターフェース部によって出力する。具体的には、たとえば、○○遊園地の駐車場の空き有り(あるいは無し)の旨の情報を映像や音声でユーザに出力する。
【0032】
つぎに、端末装置120について説明する。端末装置120は、通知部121と、受信部122と、送信部123と、を備える。通知部121は、特定地点の所定情報を提供可能である旨をサーバ装置130に対して通知する。通知部121は、図示しないユーザインターフェース部によってユーザからの操作を受け付けることによって通知をおこなう。たとえば、現在○○遊園地にいるユーザは、通知部121を介して○○遊園地の駐車場に関する情報を提供可能である旨をサーバ装置130に通知する。また、通知部121は、端末装置120が移動体に搭載されていて移動すべき経路が設定されている場合において当該移動体が経路に含まれる経由地や目的地に到着した時に、到着した経由地や目的地の情報提供可能であることをサーバ装置130に自動で通知するようにしてもよい。
【0033】
(端末装置の処理の内容)
つぎに、図2を用いて、本実施の形態にかかる端末装置およびサーバ装置の処理の内容について説明する。図2は、本実施の形態にかかる端末装置およびサーバ装置の処理の内容の一例を示すフローチャートである。図2において、まず、端末装置110が、サーバ装置130に対して特定地点の所定情報を要求する(ステップS201)。特定地点とは、端末装置110のユーザが選択した地点であり、たとえば○○遊園地、□□スキー場などである。特定地点の所定情報についての詳細は上述したとおりである。
【0034】
つぎに、サーバ装置130は、端末装置110から特定地点の所定情報の要求を受け付けると、当該所定情報を提供可能な端末装置120に対して当該所定情報に関するアンケートを送信する(ステップS202)。当該所定情報を提供可能な他の端末装置120は、複数であってもよい。当該所定情報を提供可能な他の端末装置120は、たとえば、当該特定地点に現在居るユーザが所有する端末装置や、当該特定地点に過去に行ったことのあるユーザが所有する端末装置である。特定地点の所定情報に関するアンケートを送信するとは、たとえば○○遊園地の駐車場の状況について質問し回答を求める情報を送信することをいう。
【0035】
なお、図示しないが、サーバ装置130は、特定地点の所定情報を提供可能な他の端末装置120に関する情報を当該特定地点の所定情報を要求される前にあらかじめ取得しておく。具体的には、端末装置120から、当該特定地点の所定情報を提供可能である旨の通知を取得し、特定地点の所定情報と当該特定地点の所定情報を提供可能な端末装置120に関する情報とを関連づけて記録しておく。
【0036】
つぎに、端末装置120は、サーバ装置130から送信される特定地点の所定情報に関するアンケートを受信すると、当該アンケートに対する回答をサーバ装置130に対して送信する(ステップS203)。端末装置120は、図示しないユーザインターフェース部によってユーザからの操作を受け付けることによって当該回答を送信する。
【0037】
つぎに、サーバ装置130は、端末装置120からアンケートに対する回答を受信すると、当該回答に基づく結果情報を端末装置110に対して送信する(ステップS204)。回答に基づく結果情報とは、たとえば回答そのものの情報や、回答に基づいて集計や分析をおこなった結果情報である。具体的には、たとえば、○○遊園地の駐車場空き有り(あるいは無し)の旨の情報や、駐車場の空き有り(あるいは無し)と回答した端末装置120の数の情報や、回答した端末装置120の全体の中の駐車場の空き有り(あるいは無し)と回答した端末装置120の割合の情報などである。
【0038】
つぎに、端末装置110は、サーバ装置304が上述した所定情報に関するアンケートを実施することで取得した当該アンケートの結果情報を受信すると、当該結果情報を出力し(ステップS205)、一連の処理を終了する。具体的には、たとえば、○○遊園地の駐車場の空き有り(あるいは無し)の旨の情報を映像や音声でユーザに出力する。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態にかかる端末装置110、端末装置120およびサーバ装置130によれば、端末装置110は、特定地点の所定情報を、当該情報を提供可能な端末装置120に直接問い合わせることなく自動的に取得することができる。これにより、端末装置110のユーザは、たとえば旅行の目的地に関する情報について、当該情報を有する者と直接連絡が取れなくても、実際に現地に居たり、現地に過去に行ったことのある人からの情報を取得することができる。
【実施例】
【0040】
以下に、本実施の形態にかかる端末装置を車両に搭載したナビゲーション装置に適用した場合を例示して説明する。なお、本実施例では、当該ナビゲーション装置を搭載した車両のユーザが、○○遊園地の駐車場の状況についての情報を取得したいと考えている場合について説明する。
【0041】
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
まず、本実施例にかかるナビゲーション装置を車両に搭載した場合の概要について説明する。図3は、本実施例にかかるナビゲーション装置を車両に搭載した場合の概要を示す説明図である。図3において、車両301は、上述の実施の形態にかかる端末装置110(情報要求側)を適用したナビゲーション装置を搭載している。また、携帯電話303、車両304、パーソナルコンピュータ305は、それぞれ上述の実施の形態にかかる端末装置120(情報提供側)を適用した携帯電話、ナビゲーション装置を搭載した車両、パーソナルコンピュータである。
【0042】
車両301に搭載されたナビゲーション装置がサーバ装置304に対して○○遊園地の駐車場の状況についての情報を要求すると、サーバ装置304は携帯電話303、車両304、パーソナルコンピュータ305に対して当該情報に関するアンケートを送信する。このアンケートの送信に対して、携帯電話303、車両304、パーソナルコンピュータ305は、○○遊園地の駐車場の状況についての回答をサーバ装置302に送信し、サーバ装置304は受信した回答に基づいて車両301に対して○○遊園地の駐車場の状況に関する情報を送信する。これにより、車両301のユーザは○○遊園地の駐車場の状況に関する情報を取得することができる。
【0043】
つぎに、本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0044】
図4において、ナビゲーション装置400は、車両などの移動体に搭載されており、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、音声I/F(インターフェース)408と、マイク409と、スピーカ410と、入力デバイス411と、映像I/F412と、ディスプレイ413と、カメラ414と、通信I/F415と、GPSユニット416と、各種センサ417と、を備えている。また、各構成部401〜417はバス420によってそれぞれ接続されている。
【0045】
まず、CPU401は、ナビゲーション装置400の全体の制御を司る。ROM402には、ブートプログラム、現在位置算出プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、音声生成プログラム、地図情報表示プログラム、通信プログラム、データベース作成プログラム、データ解析プログラムなどのプログラムが記録されている。また、RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。
【0046】
現在位置算出プログラムは、たとえば、後述するGPSユニット416および各種センサ417の出力情報に基づいて、車両の現在位置(ナビゲーション装置400の現在位置)を算出させる。
【0047】
経路探索プログラムは、後述する磁気ディスク405または光ディスク407に記録されている地図情報などを利用して、出発地点から目的地までの最適な経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地までの最短(あるいは最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F412へ出力される。
【0048】
経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、現在位置算出プログラムを実行することによって算出された車両の現在位置情報、磁気ディスク405または光ディスク407から読み出された地図情報に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成をおこなわせる。経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F412へ出力される。
【0049】
音声生成プログラムは、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成させる。すなわち、経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこなわせる。生成された音声ガイダンス情報はCPU401を介して音声I/F408へ出力される。
【0050】
地図情報表示プログラムは、映像I/F412によってディスプレイ413に表示する地図情報の表示形式を決定させ、決定された表示形式によって地図情報をディスプレイ413に表示させる。
【0051】
磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405には、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータが記録される。磁気ディスク405としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0052】
光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって光ディスクに対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク407は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体として、光ディスク407のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0053】
磁気ディスク405または光ディスク407に記録される情報の一例として、経路探索・経路誘導などに用いる地図情報が挙げられる。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)を表す背景データと、道路の形状を表す道路形状データとを有しており、ディスプレイ413の表示画面において2次元または3次元に描画される。
【0054】
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路)などの情報が含まれている。
【0055】
また、交通条件データには、過去の渋滞情報を、季節・曜日・大型連休・時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報を記憶している。ナビゲーション装置400は、後述する通信I/F415によって受信される道路交通情報によって現在発生している渋滞の情報を得るが、過去渋滞情報により、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。
【0056】
なお、本実施例では地図情報を磁気ディスク405または光ディスク407に記録するようにしたが、これらに限るものではない。地図情報は、ナビゲーション装置400のハードウェアと一体に設けられているものに限って記録されているものではなく、ナビゲーション装置400の外部に設けられていてもよい。その場合、ナビゲーション装置400は、たとえば、通信I/F415を通じて、ネットワークを介して地図情報を取得する。取得された地図情報はRAM403などに記憶される。
【0057】
音声I/F408は、音声入力用のマイク409および音声出力用のスピーカ410に接続される。マイク409に受音された音声は、音声I/F408内でA/D変換される。また、スピーカ410からは音声が出力される。なお、マイク409から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク405あるいは光ディスク407に記録可能である。
【0058】
入力デバイス411は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
【0059】
映像I/F412は、ディスプレイ413およびカメラ414と接続される。映像I/F412は、具体的には、たとえば、ディスプレイ413全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ413を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0060】
ディスプレイ413には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ413は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。ディスプレイ413は、車両に複数備えられていてもよく、たとえば、運転者に対するものと後部座席に着座する搭乗者に対するものなどである。
【0061】
カメラ414は、車両内部あるいは外部の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ414によって車両内部の搭乗者の挙動を撮影し、撮影した映像を映像I/F412を介してCPU401あるいは磁気ディスク405や光ディスク407などの記録媒体に出力する。
【0062】
また、カメラ414によって車両外部の状況を撮影し、撮影した映像を映像I/F412を介して磁気ディスク405や光ディスク407などの記録媒体に出力する。CPU401に出力された映像は、たとえば、搭乗者の特定挙動の判断に用いられる。また、記録媒体に出力された映像は、ドライブレコーダ用画像として上書き記録や保存がおこなわれる。
【0063】
通信I/F415は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置400とCPU401とのインターフェースとして機能する。通信I/F415は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU401とのインターフェースとしても機能する。また、通信I/F415は、テレビ放送やラジオ放送を受信する。
【0064】
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F415は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規則などの道路交通情報を取得する。なお、VICSは登録商標である。
【0065】
GPSユニット416は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在位置を示す情報を算出する。GPSユニット416の出力情報は、後述する各種センサ417の出力値とともに、CPU401による車両の現在位置の算出に際して利用される。現在位置を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図情報上の1点を特定する情報である。
【0066】
各種センサ417は、車速センサや加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。各種センサ417の出力値は、CPU401による車両の現在位置の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。
【0067】
なお、図1に示した実施の形態にかかる端末装置110の要求部111、受信部112および端末装置120の通知部121、受信部122、送信部123およびサーバ装置130の受付部131、アンケート送信部132、受信部133、結果送信部134は通信I/F415によって、端末装置110の出力部133は音声I/F408、スピーカ410、映像I/F412およびディスプレイ413によってそれぞれの機能を実現することができる。
【0068】
(ナビゲーション装置の通信処理手順)
つぎに、本実施例にかかるナビゲーション装置の通信処理の一例について説明する。図5は、本実施例にかかるナビゲーション装置の通信処理手順の一例を示すシーケンス図である。ここでは、図3に示した車両301が○○遊園地の駐車場の状況についての情報を要求する場合について説明する。
【0069】
また、図3に示した携帯電話303を所有する鈴木さんは現在□□スキー場に位置しており、携帯電話303によって□□スキー場に関する情報を提供可能である旨をサーバ装置302に対して既に通知しているものとする。また、図3に示した車両304を所有する佐藤さんは現在○○遊園地に位置しており、車両304に搭載されたナビゲーション装置400によって○○遊園地に関する情報を提供可能である旨をサーバ装置302に対して既に通知しているものとする。
【0070】
まず、車両301に搭載されたナビゲーション装置400が、サーバ装置302に対して○○遊園地の駐車場の状況についての情報を要求する(ステップS501)。具体的には、ナビゲーション装置400は、入力デバイス411によってユーザからの指示を受け付け、通信I/F415によってサーバ装置302に対して○○遊園地の駐車場状況についての情報を要求する。
【0071】
つぎに、サーバ装置302が、あらかじめ○○遊園地に関する情報を提供可能である旨の通知を受けていた車両304に搭載されたナビゲーション装置400に対して、○○遊園地の駐車状況についてのアンケートを送信する(ステップS502)。
【0072】
つぎに、車両304に搭載されたナビゲーション装置400が、サーバ装置302へアンケートに対する回答を送信する(ステップS503)。具体的には、車両304に搭載されたナビゲーション装置400が、通信I/F415によって、たとえば○○遊園地の駐車場は現在満車である旨の回答を送信する。
【0073】
つぎに、サーバ装置302が、車両301に搭載されたナビゲーション装置400に対して、車両304に搭載されたナビゲーション装置400から受信したアンケートに対する回答に基づいて、アンケートの結果情報を送信する(ステップS504)。
【0074】
つぎに、車両301に搭載されたナビゲーション装置400が、アンケートの結果情報を出力し(ステップS505)、一連の処理を終了する。具体的には、車両301に搭載されたナビゲーション装置400が、アンケートの結果情報をスピーカ410あるいはディスプレイ413によってユーザに出力する。
【0075】
ここで、ステップS505において、アンケートの結果情報をディスプレイ413によってユーザに出力する場合について説明する。図6は、本実施例にかかるナビゲーション装置がアンケートの結果情報をディスプレイ413によって出力している状況の一例を示す説明図である。図6に示すように、ナビゲーション装置400のディスプレイ413には、目的地までの経路案内図上に、たとえば「○○遊園地 佐藤さんからの情報 現在満車」と表示する。
【0076】
なお、本実施例ではサーバ装置302が、車両304に搭載されたナビゲーション装置400から○○遊園地に関する情報を提供可能である旨の通知をあらかじめ受けていた場合について説明したが、当該通知を受けていなかった場合には、サーバ装置302は、○○遊園地に関する情報を提供可能な端末装置が存在しない旨を車両301に搭載されたナビゲーション装置400に通知してもよい。また、このような場合には、たとえば○○遊園地に向かっている車両が他に存在するときは、その車両が○○遊園地に到着するのを待って、その車両に対して上述のアンケートを送信してもよい。
【0077】
また、本実施例では○○遊園地の駐車場の状況についての情報の要求を受け付けたサーバ装置302が車両304に搭載されたナビゲーション装置400に対してアンケートを送信するものとして説明したが、たとえばその日に既に同一または類似の情報の要求がなされ、アンケートを送信し、アンケートに対する回答を受信している場合には、改めてアンケートを送信せず、当該受信している回答に基づいた結果情報を車両301に搭載されたナビゲーション装置400に対して送信してもよい。
【0078】
以上説明したように、本実施例によれば、ナビゲーション装置400は、たとえば○○遊園地の駐車場の状況についての最新の情報を、当該情報を提供可能な車両304に搭載されたナビゲーション装置400に直接問い合わせることなく自動的に取得することができる。
【0079】
なお、本実施の形態で説明した通信方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本実施の形態にかかる端末装置およびサーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる端末装置およびサーバ装置の処理の内容の一例を示すフローチャートである。
【図3】本実施例にかかるナビゲーション装置を車両に搭載した場合の概要を示す説明図である。
【図4】本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本実施例にかかるナビゲーション装置の通信処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【図6】本実施例にかかるナビゲーション装置がアンケートの結果情報をディスプレイによって出力している状況の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0081】
110、120 端末装置
111 要求部
112、122、133 受信部
113 出力部
123 送信部
130 サーバ装置
132 アンケート送信部
134 結果送信部
400 ナビゲーション装置
413 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定地点の所定情報をサーバ装置に対して要求する要求手段と、
前記サーバ装置が前記所定情報に関するアンケートを実施することで取得した当該アンケートの結果情報を受信する受信手段と、
前記アンケートの結果情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
特定地点の所定情報を提供可能である旨をサーバ装置に対して通知する通知手段と、
前記サーバ装置から送信される前記所定情報に関するアンケートを受信する受信手段と、
前記アンケートに対する回答を前記サーバ装置に対して送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項3】
一の端末装置から、特定地点の所定情報の要求を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記要求を受け付けると、前記所定情報を提供可能な他の端末装置に対して前記所定情報に関するアンケートを送信するアンケート送信手段と、
前記他の端末装置から前記アンケートに対する回答を受信する受信手段と、
前記回答に基づく結果情報を前記一の端末装置に対して送信する結果送信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
サーバ装置と通信可能な端末装置における通信方法であって、
特定地点の所定情報を前記サーバ装置に対して要求する要求工程と、
前記サーバ装置が前記所定情報に関するアンケートを実施することで取得した当該アンケートの結果情報を受信する受信工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項5】
サーバ装置と通信可能な端末装置における通信方法であって、
特定地点の所定情報を提供可能である旨をサーバ装置に対して通知する通知工程と、
前記サーバ装置から送信される前記所定情報に関するアンケートを受信する受信工程と、
前記アンケートに対する回答を前記サーバ装置に対して送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項6】
複数の端末装置と通信可能なサーバ装置における通信方法であって、
一の端末装置から、特定地点の所定情報の要求を受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって前記要求を受け付けると、前記所定情報を提供可能な他の端末装置に対して前記所定情報に関するアンケートを送信するアンケート送信工程と、
前記他の端末装置から前記アンケートに対する回答を受信する受信工程と、
前記回答に基づく結果情報を前記一の端末装置に対して送信する結果送信工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか一つに記載の通信方法をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の通信プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−265036(P2007−265036A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−89479(P2006−89479)
【出願日】平成18年3月28日(2006.3.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】