説明

経路案内装置

【課題】既に駐車場所として設定した駐車場が所定の水準以上に混雑してきた場合に、駐車場の再設定を運転者に促すことができる経路案内装置を提供すること。
【解決手段】目的地の周辺にある目的駐車場までの経路案内を実行する経路案内装置100は、情報センタが配信する各駐車場の満空状態を取得する満空状態取得手段10と、プローブカーにより収集された情報に基づく各駐車場の入庫待ち時間を取得する入庫待ち時間取得手段11と、目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満であるか或いは不明であるときに、目的地の周辺にある目的駐車場以外の駐車場の満空状態又は入庫待ち時間に基づいて目的駐車場が混雑しているか否かを判定する混雑判定手段12と、目的駐車場が混雑していると判定した場合に、目的地の周辺にある駐車場に関する情報を出力する駐車場情報出力手段13とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までの経路を案内する経路案内装置に関し、特に、目的地の周辺にある駐車場を駐車場所として選択し、選択した駐車場までの経路案内を実行する経路案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、目的地周辺にある駐車場の入庫待ち時間、及び、現在地からその駐車場に至るまでの走行時間をFMアンテナで受信した渋滞情報や規制情報に基づいて算出し、かつ、自車両を使うことなくその駐車場から目的地に至るまでに要する移動時間を地図情報に基づいて算出し、それらの合計時間が最小となる駐車場を、車両を駐車させる場所として自動的に選択する車載用ナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この車載用ナビゲーション装置は、走行時間ばかりでなく、入庫待ち時間、及び、その駐車場から目的地までの移動時間をも考慮しながら、目的地に最も早く到着するために利用すべき駐車場を運転者に提示することができる。
【特許文献1】特開平7−57188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の車載用ナビゲーション装置は、自車両を駐車場に駐車させた後の目的地までの移動時間を駐車場選択の条件に加えるので、荷物の積み降ろしを伴うため、多少の混雑にかかわらず目的地に最も近い駐車場を駐車場所として設定したい運転者にとっては不適であり、運転者による駐車場選択の自由度を制限してしまう場合がある。
【0005】
また、特許文献1に記載の車載用ナビゲーション装置は、目的地へ至るまでに要する時間が短い順に駐車場を自動的に選択するため、渋滞等によりその順番が変わる度に頻繁に駐車場の再設定を車両搭乗者に促すこととなり、特定の駐車場を駐車場所として設定した後はその駐車場が所定の水準以上に混雑してきた場合に限り他の駐車場を駐車場所として再設定できるよう駐車場の再設定に必要な情報の通知を望む運転者に煩わしさを感じさせてしまう場合がある。
【0006】
上述の点に鑑み、本発明は、既に駐車場所として設定した駐車場が所定の水準以上に混雑してきた場合に、駐車場の再設定を運転者に促すことができる経路案内装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するために、第一の発明に係る経路案内装置は、目的地の周辺にある駐車場を駐車場所として選択し、選択した駐車場までの経路案内を実行する経路案内装置であって、情報センタが配信する各駐車場の満空状態を取得する満空状態取得手段と、プローブカーにより収集された情報に基づく各駐車場の入庫待ち時間を取得する入庫待ち時間取得手段と、前記選択した駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満であるか或いは不明であるときに、目的地の周辺にある前記選択した駐車場以外の駐車場の満空状態又は入庫待ち時間に基づいて前記選択した駐車場が混雑しているか否かを判定する混雑判定手段と、前記選択した駐車場が混雑していると判定した場合に、目的地の周辺にある駐車場に関する情報を出力する駐車場情報出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、第二の発明は、第一の発明に係る経路案内装置であって、前記混雑判定手段は、目的地と車両との間の距離が所定距離未満となった場合であって、前記選択した駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満であるか或いは不明であるときに、目的地の周辺にある前記選択した駐車場以外の駐車場の満空状態又は入庫待ち時間に基づいて前記選択した駐車場が混雑しているか否かを判定することを特徴とする。
【0009】
また、第三の発明は、第一又は第二の発明に係る経路案内装置であって、前記混雑判定手段は、目的地の周辺にある満車状態の駐車場の数が目的地の周辺にある駐車場の総数に占める割合に基づいて前記選択した駐車場が混雑しているか否かを判定することを特徴とする。
【0010】
また、第四の発明は、第一乃至第三の何れかの発明に係る経路案内装置であって、前記駐車場情報出力手段は、前記選択した駐車場が混雑していると判定された場合に、目的地の周辺にある駐車場の満空状態を表示することを特徴とする。
【0011】
また、第五の発明は、第一乃至第四の何れかの発明に係る経路案内装置であって、前記駐車場情報出力手段は、前記選択した駐車場が混雑していると判定された場合に、前記選択した駐車場以外の駐車場の入庫待ち時間を音声出力し、或いは、テキスト表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
上述の手段により、本発明は、既に駐車場所として設定した駐車場が所定の水準以上に混雑してきた場合に、駐車場の再設定を運転者に促すことができる経路案内装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例】
【0014】
図1は、本発明に係る経路案内装置の構成例を示すブロック図であり、経路案内装置100は、制御装置1、交通情報受信装置2、移動体通信装置3、測位装置4、記憶装置5、表示装置6及び音声出力装置7から構成される。
【0015】
経路案内装置100は、基本的に、測位装置4が測定した車両の位置情報(緯度、経度、高度)とタッチパネル等の入力装置(図示せず。)を介して入力された目的地の位置情報(緯度、経度、高度)と記憶装置5に記憶された地図情報データベース50(以下、「地図情報DB50」とする。)が有する地図情報とに基づいて、現在位置から目的地に至るまでの最適な経路を導き出すための車載装置であり、例えば、最短経路探索アルゴリズムとしてダイクストラ法を用い最短経路を探索し、探索した経路(以下、「推奨経路」とする。)に沿って車両を目的地まで案内する。
【0016】
また、経路案内装置100は、推奨経路を他の経路から識別できるように表示装置6の画面上に表示させて運転者が推奨経路を容易に認識できるようにし、また、推奨経路に沿った音声案内を音声出力装置7から出力させて運転者を目的地まで誘導する。
【0017】
制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータであって、例えば、満空状態取得手段10、入庫待ち時間取得手段11、混雑判定手段12及び駐車場情報出力手段13のそれぞれに対応するプログラムをROMに記憶しながら、各手段に対応する処理をCPUに実行させる。なお、これら手段の詳細は後述される。
【0018】
交通情報受信装置2は、外部の通信センタが配信する信号を受信するための装置であり、例えば、道路交通情報センタが電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送を通じて配信するVICS(Vehicle Information and Communication System)情報を受信するためのビーコン受信機又はFM多重受信機である。
【0019】
移動体通信装置3は、経路案内装置100と外部の通信センタとの間の双方向通信を制御するための装置であり、例えば、携帯電話周波数やPHS(Personal Handy-phone System)周波数を用いた信号の送受信を可能にする。
【0020】
測位装置4は、車両の位置を測定するための装置であり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機によりGPSアンテナを介してGPS衛星が出力するGPS信号を受信し、受信した信号に基づいて車両位置を測定する。
【0021】
測位装置4による測定は、単独測位や相対測位(干渉測位を含む。)等の如何なる方法であってもよいが、好ましくは精度の高い相対測位が用いられる。この際、車両の位置は、舵角センサ、車速センサ、ジャイロセンサ等の各種センサの出力や、ビーコン受信機又はFM多重受信機を介して受信される各種情報に基づいて補正されてもよい。
【0022】
記憶装置5は、各種情報を記憶するための装置であり、例えば、ハードディスクやDVD(Digital Versatile Disk)等の記憶媒体であって、地図情報DB50及び駐車場情報データベース51(以下、「駐車場情報DB51」とする。)等を格納する。なお、駐車場情報DB51は、制御装置1のRAMに記憶されてもよい。
【0023】
地図情報DB50は、交差点、インターチェンジ等のノード位置、リンク(ノード間を接続する要素)の距離、リンクコスト(リンクを通過するために要する時間、費用等の度合いをいう。)、施設位置(緯度、経度、高度)、施設名称等を体系的に記憶するデータベースである。
【0024】
駐車場情報DB51は、経路案内装置100が取得した駐車場に関する情報を体系的に記憶するデータベースであり、その構成例を図2に示す。
【0025】
図2に示すように、駐車場情報DB51は、例えば、「駐車場ID」欄、「入庫待ち時間」欄及び「満空状態」欄から構成され、「入庫待ち時間」欄には、プローブカー情報(後述)に基づいてプローブカー情報センタが算出する値であって、駐車場に車両を駐車するために要した実際の待ち時間の値が記憶され、「満空状態」欄には、駐車場が満車状態にあるか否かを表すフラグの値(「0」(満車)又は「1」(空車)が記憶される。)、又は、満車、空き多数、空き少数等の複数のレベルを表す値が記憶される。なお、満空状態の値は、道路交通情報センタが配信する情報に基づく。
【0026】
また、入庫待ち時間は、特定の駐車場から所定距離範囲(例えば、500メートルである。)内に車両が進入した後、その特定の駐車場の駐車スペースにその車両を駐車させるまでに要した時間の値(複数のプローブカーによる平均値、中間値、最大値、最小値、最頻値、直近値等を含む。)であり、好適には、過去の所定時間(例えば、10分間である。)の間にプローブカー情報センタが収集したプローブカー情報のみに基づいて導出されるものとする。
【0027】
図2は、例えば、駐車場ID「009」に対応する駐車場が満車状態であり、その入庫待ち時間が30分であることを示し、また、駐車場ID「102」に対応する駐車場が空車状態であり、その入庫待ち時間が不明であることを示す。
【0028】
表示装置6は、各種情報を表示するための装置であり、例えば、液晶ディスプレイ等であって、地図情報、目的地情報、推奨経路、駐車場の位置、駐車場の満空状態等の各種情報を表示する。
【0029】
音声出力装置7は、各種情報を音声出力するための装置であり、例えば、車載スピーカであって、右左折案内、駐車場の混み具合、駐車場の再設定等に関する音声案内を出力する。
【0030】
次に、制御装置1が有する各種手段について説明する。
【0031】
満空状態取得手段10は、駐車場の満空状態に関する情報を取得するための手段であり、例えば、交通情報受信装置2が受信した、道路交通情報センタが配信する交通情報信号(後述)に基づいて駐車場の満空状態を取得する。
【0032】
入庫待ち時間取得手段11は、駐車場の入庫待ち時間に関する情報を取得するための手段であり、例えば、移動体通信装置3を用いてプローブカー情報センタから受信した駐車場情報信号(後述)に基づいて駐車場の入庫待ち時間を取得する。
【0033】
このように、経路案内装置100は、満空状態取得手段10により道路交通情報センタが所定周期(例えば、5分毎である。)で配信する交通情報信号から駐車場の満空状態を取得し、かつ、入庫待ち時間取得手段11により経路案内装置100の求めに応じてプローブカー情報センタが送信する駐車場情報信号から入庫待ち時間を取得することで、駐車場情報DB51(図2参照。)を更新することができる。
【0034】
図3は、道路交通情報センタ又はプローブカー情報センタと経路案内装置100との間の信号のやり取りを示すシーケンス図の一例であり、図の上から下に向かって時間が推移するものとし、時刻TAにおいて、車両と目的地との間の距離が所定距離(例えば、2km)未満となり、時刻TBにおいて、車両を駐車場に駐車させたものとする。
【0035】
また、図4は、各種信号の構成例を示す図であり、図4(A)が交通情報信号、図4(B)が駐車場情報要求信号、図4(C)が駐車場情報信号、図4(D)がプローブカー情報信号にそれぞれ対応する。
【0036】
「交通情報信号」は、道路交通情報センタが周期的に配信する信号であり、例えば、道路交通情報センタが管理するエリア内における、渋滞区間、渋滞通過時間、事故・故障車位置、工事区間、速度規制・車線規制区間、駐車場(サービスエリア及びパーキングエリアを含む。)の識別番号(駐車場ID)、駐車場の満空状態等を含む。なお、渋滞区間、工事区間及び速度規制・車線規制区間の値は、リンク番号で表され、駐車場の満空状態は、道路交通情報センタが管理するエリア内における各駐車場の管理センタが収集した情報に基づくものとする。
【0037】
「駐車場情報要求信号」は、プローブカー情報センタによる駐車場情報の送信を促すために経路案内装置100がプローブカー情報センタに対して送信する信号であり、例えば、信号発信元の車両の識別番号(車両ID)、目的地に最も近い駐車場の駐車場ID等を含む。なお、駐車場IDは、目的地情報(緯度、経度、高度)であってもよい。
【0038】
「駐車場情報信号」は、各車両に搭載された経路案内装置100が送信する駐車場情報要求信号に応じてプローブカー情報センタがそれら各車両に対して返信する信号であり、例えば、駐車場情報要求信号を送信した車両の車両ID、及び、その駐車場情報要求信号に含まれる駐車場IDが示す駐車場(目的地に合わせて設定された駐車場であり、以下、「目的駐車場」とする。)の入庫待ち時間、並びに、その目的駐車場から所定距離範囲内にある他の駐車場の駐車ID、及び、入庫待ち時間を含む。
【0039】
なお、その駐車場情報要求信号に目的地情報が含まれる場合、「駐車場情報信号」は、その目的地から所定距離範囲内にある全ての駐車場の駐車場ID及び入庫待ち時間を含むようにしてもよい。
【0040】
また、プローブカー情報センタは、道路交通情報センタが配信する各駐車場の満空状態を取得した上で、各駐車場の満空状態を駐車場情報信号に付加して返信するようにしてもよい。経路案内装置100が、各駐車場の満空状態と入庫待ち時間とを同時に取得できるようにするためである。
【0041】
なお、車両IDは、駐車場情報要求信号を発信した車両だけが駐車場情報信号を受信できるよう、その車両を特定するために利用される。
【0042】
「プローブカー情報信号」は、各車両からプローブカー情報センタに送信される信号であって、各車両の位置情報(緯度、経度、高度)、速度、各車載装置の出力(例えば、ワイパーの動作状態、ナビゲーション装置に入力された目的地情報等である。)を含む。
【0043】
プローブカー情報センタは、各車両が送信するプローブカー情報信号を受信して各種情報を加工生成し、例えば、特定の駐車場を目的地に設定する車両が送信するプローブカー情報に基づいて、その特定の駐車場の入庫待ち時間(例えば、その特定の駐車場から所定距離範囲内に進入した後、駐車を完了するまでに要した時間の平均値である。)を算出する。
【0044】
なお、経路案内装置100は、その車両がその特定の駐車場の周辺に到着してからその特定の駐車場の駐車スペースに駐車するまでに要した時間を計測し、その計測した時間を入庫待ち時間とした上でプローブカー情報センタに送信するようにしてもよい。
【0045】
図3に示すように、経路案内装置100を搭載した車両は、道路交通情報センタが所定周期(例えば、5分である。)で配信する交通情報信号を交通情報受信装置2で受信しながら、時刻TAにおいて、目的駐車場から所定距離(例えば、2kmである。)の範囲内に進入する。
【0046】
その車両の経路案内装置100は、時刻TAにおいて(目的駐車場まで所定距離の地点に到達すると)、プローブカー情報センタに対し駐車場情報要求信号を送信し、プローブカー情報センタから駐車場情報を受信して、駐車場情報DB51を更新する。
【0047】
その後、経路案内装置100は、目的駐車場が所定時間(例えば、10分である。)以上待機しなければ駐車できない状態であると判断した場合に、目的地周辺の他の駐車場に関する情報を表示装置6に表示させて、運転者が別の駐車場を駐車場所として再設定できるようにする。
【0048】
その後、経路案内装置100は、時刻TBにおいて車両が目的駐車場の駐車スペースに到着すると(例えば、その車両のイグニッションスイッチがオフにされた時点である。)、移動体通信装置3を介して入庫待ち時間を含むプローブカー情報をプローブカー情報センタに対して送信する。
【0049】
ここで再び図1を参照しながら、制御装置1が有する各種手段の説明を継続する。
【0050】
混雑判定手段12は、目的駐車場が混雑しているか否かを判定するための手段であり、例えば、入庫待ち情報取得手段11が取得した目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間(例えば、10分である。)以上である場合に目的駐車場が混雑していると判定する。
【0051】
なお、混雑判定手段12は、満空状態取得手段10が取得した目的駐車場の満空状態が空車状態を示す場合であっても目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間以上であれば、目的駐車場が混雑していると判定するようにしてもよい。車両を駐車させるために要した実際の時間であるプローブカー情報の内容を優先させるためである。
【0052】
また、混雑判定手段12は、目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満の場合、或いは、目的駐車場の入庫待ち時間が不明の場合には、目的駐車場周辺(例えば、目的駐車場を中心とした半径500メートルの範囲内である。)の他の駐車場の入庫待ち時間又は満空状態に基づいて、目的駐車場が混雑しているか否かを間接的に判定するようにする。目的駐車場周辺の他の駐車場が混雑していれば、目的駐車場も混雑している可能性が高いからである。
【0053】
また、目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満の場合には、混雑も少なく、プローブカー情報の数も少ないものと考えられ、入庫待ち時間の信頼性が比較的低いものとなり得るからであり、このような場合にも、目的駐車場又は目的地周辺の他の駐車場の混み具合をも考慮して目的駐車場が混雑しているか否かをより正確に判定できるようにするためである。
【0054】
なお、混雑判定手段12は、プローブカー情報センタが入庫待ち時間を導出する際に利用したプローブカー情報の数を取得し、そのプローブカー情報の数が所定数未満である場合に、目的地又は目的駐車場周辺の他の駐車場の入庫待ち時間(プローブカー情報の数が所定数以上のものに限る。)又は満空状態に基づいて、目的駐車場が混雑しているか否かを判定するようにしてもよい。
【0055】
具体的には、混雑判定手段12は、駐車場情報DB51を参照しながら、目的駐車場周辺に存在する、駐車場の総数、入庫待ち時間が所定時間(例えば、10分である。)以上である駐車場(以下、「混雑駐車場」とする。)の数、満車状態の駐車場の数、又は、駐車場群の平均入庫待ち時間等を導き出す。
【0056】
そして、混雑判定手段12は、例えば、混雑駐車場の数の駐車場総数に占める割合(以下、「混雑駐車場比率」とする。)が閾値R1(例えば、10%)以上の場合に、目的駐車場が混雑していると判定する。
【0057】
また、混雑判定手段12は、満車状態の駐車場の数の駐車場総数に占める割合(以下、「満車率」とする。)が閾値R2(例えば、20%)以上の場合、混雑駐車場の数が閾値N1(例えば、2箇所である。)以上の場合、満車状態の駐車場の数が閾値N2(例えば、3箇所である。)以上の場合、或いは、駐車場群の平均入庫待ち時間が閾値T1(例えば、5分である。)以上の場合に、目的駐車場が混雑していると判定するようにしてもよい。
【0058】
更に、混雑判定手段12は、上述の条件を組み合わせるようにしてもよく、例えば、混雑駐車場比率が閾値R1以上で、かつ、満車率が閾値R2以上の場合に目的駐車場が混雑していると判定するようにしてもよく、また、混雑駐車場比率が閾値R1未満で、かつ、満車率が閾値R2未満の場合に限り目的駐車場が混雑していないと判定するようにしてもよい。
【0059】
更に、混雑判定手段12は、目的駐車場の満空状態が利用できる場合には、目的駐車場が満車状態の場合の各種閾値と目的駐車場が空車状態の場合の各種閾値とを切り換えるようにしてもよい。入庫待ち時間取得手段11が取得した目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満或いは不明であっても、満空状態取得手段10が取得した目的駐車場の満空状態が満車状態を示す場合には、空車状態を示す場合に比べ、目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間以上となる可能性がより高いからである。
【0060】
駐車場情報出力手段13は、混雑判定手段12の判定結果に基づいて駐車場情報を出力するための手段であり、例えば、混雑判定手段12により目的駐車場が混雑していると判定された場合に、目的駐車場が混雑している旨を通知するテキストメッセージ(例えば、「駐車場の入庫待ち時間は○○分以上です。」である。)を表示装置6に表示させ、かつ/或いは、その旨を通知する音声メッセージを音声出力装置7から音声出力させる。車両の搭乗者に目的駐車場を再設定する機会を与えるためである。
【0061】
なお、図5は、目的駐車場が混雑していると判定された場合に表示されるテキストメッセージの一例である。
【0062】
また、駐車場情報出力手段13は、目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満の場合、或いは、目的駐車場の入庫待ち時間が不明の場合に、目的駐車場が混雑していると判定されたときには、目的駐車場が混雑している可能性がある旨を通知するテキストメッセージ(例えば、「目的地周辺の駐車場が混み合っています。」である。)を表示装置6に表示させ、かつ/或いは、その旨を通知する音声メッセージを音声出力装置7から音声出力させる。目的駐車場が混雑していると判定された場合同様、車両の搭乗者に目的駐車場を再設定する機会を与えるためである。
【0063】
なお、図6は、目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満の場合、或いは、目的駐車場の入庫待ち時間が不明の場合に目的駐車場が混雑していると判定されたときに表示されるテキストメッセージの一例である。
【0064】
また、駐車場情報出力手段13は、上述のような出力を行った場合、目的地周辺にある駐車場に関する情報を表示させるか否かを車両の搭乗者に確認させる確認画面を表示装置6に表示させるようにしてもよく、或いは、目的地周辺にある駐車場に関する情報を自動的に表示装置6に表示させるようにしてもよい。
【0065】
なお、図7は、確認画面の構成例を示す図であり、テキストメッセージ「目的地周辺の駐車場を表示しますか?」と共に、目的地周辺の駐車場を表示させるためのソフトウェアボタン「はい」、及び、確認画面を消去して元の画面を表示させるためのソフトウェアボタン「いいえ」を示す。この場合、表示装置6は、タッチパネルを備えるものとする。
【0066】
ソフトウェアボタン「はい」が押下された場合、駐車場情報出力手段13は、目的地周辺にある駐車場の駐車場アイコンを表示させる。
【0067】
図8は、駐車場アイコンを表示させた状態を示す図であり、Pマークの駐車場アイコンは、目的地周辺にある駐車場の位置に合わせて表示され、かつ、そのアイコンの色を変化させながらそれら駐車場の満空状態を表現する。なお、Gマークは、目的地を示すアイコンである。
【0068】
例えば、駐車場情報出力手段13は、満車状態の駐車場に対応する駐車場アイコンを灰色表示にし、空車状態の駐車場に対応する駐車場アイコンを青色表示にする。
【0069】
また、駐車場情報出力手段13は、駐車場アイコンが押下された場合に、その駐車場アイコンに対応する駐車場の詳細情報(例えば、入庫待ち時間、使用スペース数、空きスペース数、車高制限、車幅制限、営業時間等である。)を表示、かつ/或いは、音声出力させるようにしてもよく、その駐車場を目的駐車場に設定するためのソフトウェアボタンを表示させるようにしてもよい。
【0070】
このように、経路案内装置100は、交通情報信号に基づく駐車場の満空状態と駐車場情報(プローブカー情報)に基づく駐車場の入庫待ち時間とに基づいて目的駐車場の混み具合をより正確に判定するので、例えば、満空状態が不明であったり空車状態であったりしても実際に入庫待ち時間が生じている場合には、他の駐車場の利用を運転者に促すことができる。
【0071】
また、経路案内装置100は、目的駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満或いは不明であっても、目的駐車場周辺の他の駐車場の混み具合に基づいて目的駐車場の混み具合を間接的に判定するので、適時に他の駐車場の利用を運転者に促すことができる。
【0072】
また、満車状態であっても入庫待ち時間が発生していない、或いは、入庫待ち時間が短いような場合には、他の駐車場の利用を運転者に促すのを控えることもでき、駐車場の再設定を過度に推奨してしまうのを防止することができる。
【0073】
次に、図9を参照しながら、経路案内装置100が目的地周辺にある駐車場に関する情報を表示する処理(以下、「駐車場情報表示処理」とする。)について説明する。なお、図9は、駐車場情報表示処理の流れを示すフローチャートであり、経路案内装置100は、目的地及び目的駐車場が既に設定されており、かつ、車両と目的地との間の距離が所定距離(例えば2kmである。)未満となった時点で、この駐車場情報表示処理を実行するものとする。
【0074】
また、経路案内装置100は、その後、所定時間間隔(例えば、5分毎である。)で、或いは、所定距離間隔(例えば、500メートルである。)で、繰り返しこの駐車場情報表示処理を実行するようにしてもよい。
【0075】
また、経路案内装置100は、交通情報受信装置2を用いて、道路交通情報センタが所定時間間隔(例えば、5分毎である。)で配信する交通情報を継続的に受信するものとする。
【0076】
最初に、経路案内装置100の制御装置1は、入庫待ち時間取得手段11により、移動体通信装置3を介して駐車場情報要求信号をプローブカー情報センタに送信する(ステップS1)。
【0077】
その後、制御装置1は、プローブカー情報センタから駐車場情報が返信されるのを監視し(ステップS2)、駐車場情報が返信されるまで(ステップS2のNO)、そのまま待機する。
【0078】
プローブカー情報センタから返信される駐車場情報を受信した場合(ステップS2のYES)、制御装置1は、駐車場情報に含まれる各種情報を駐車場情報DB51に記憶し、その駐車場情報に含まれる目的駐車場の入庫待ち時間を抽出する。
【0079】
その後、制御装置1は、混雑判定手段12により、目的駐車場の入庫待ち時間と閾値T1とを比較し(ステップS3)、入庫待ち時間が閾値T1以上である場合には(ステップS3のYES)、目的駐車場が混雑していると判定し、駐車場情報出力手段13により、表示装置6にその旨を伝えるテキストメッセージ(図5参照。)を表示させる(ステップS4)。
【0080】
その後、制御装置1は、駐車場情報出力手段13により、目的地周辺にある駐車場に関する情報を表示させるか否かを車両搭乗者に確認させる確認画面(図7参照。)を表示させ車両搭乗者の確認を得た上で、或いは、車両搭乗者の確認を得ることなく、目的地周辺にある駐車場に関する情報(図8参照。)を表示装置6に表示させる(ステップS5)。
【0081】
一方、目的駐車場の入庫待ち時間が閾値T1未満或いは不明である場合(ステップS3のNO)、制御装置1は、混雑判定手段12により、目的地又は目的駐車場の周辺にある駐車場の入庫待ち時間又は満空状態に基づいて目的駐車場が混雑しているか否かを推定する(ステップS6)。なお、この処理は、混雑推定処理として別途定義され、その詳細が後述される。
【0082】
混雑推定処理により目的駐車場が混雑していると推定された場合(ステップS7のYES)、制御装置1は、駐車場情報出力手段13により、表示装置6にその旨を伝えるテキストメッセージ(図6参照。)を表示させ(ステップS8)、その後、目的地周辺にある駐車場に関する情報を表示させるか否かを車両の搭乗者に確認させる確認画面(図7参照。)を表示させて車両搭乗者の確認を得た上で、或いは、車両搭乗者の確認を得ることなく、目的地周辺にある駐車場に関する情報(図8参照。)を表示装置6に表示させる(ステップS5)。
【0083】
一方、混雑推定処理により目的駐車場が混雑していないと推定された場合(ステップS7のNO)、制御装置1は、テキストメッセージを表示させたり、目的地周辺にある駐車場に関する情報を表示させたりすることなく、この駐車場情報表示処理を終了させる。
【0084】
次に、図10を参照しながら、混雑推定処理について説明する。なお、図10は、混雑推定処理の流れを示すフローチャートである。
【0085】
最初に、混雑判定手段12は、駐車場情報DB51を参照しながら目的地周辺の駐車場の数を取得し(ステップS11)、また、その駐車場のうち満車状態となっている駐車場の数を取得する(ステップS12)。
【0086】
その後、混雑判定手段12は、満車状態となっている駐車場の数を目的地周辺の駐車場の総数で除算して満車率を導出し、導出した満車率と閾値R2(例えば、20%である。)とを比較する(ステップS13)。
【0087】
満車率が閾値R2以上の場合(ステップS13のYES)、混雑判定手段12は、目的駐車場が混雑しているという判定結果を出力する(ステップS14)。目的駐車場の周辺にある駐車場が混雑しているので、目的駐車場も混雑しているものと推定できるからである。
【0088】
一方、満車率が閾値R2未満の場合(ステップS13のNO)、混雑判定手段12は、再び駐車場情報DB51を参照しながら入庫待ち時間が閾値T2以上となっている駐車場(混雑駐車場)の数を取得し(ステップS15)、その混雑駐車場の数と閾値N3(例えば、2箇所である。)とを比較する(ステップS16)。
【0089】
混雑駐車場の数が閾値N3以上の場合(ステップS16のYES)、混雑判定手段12は、目的駐車場が混雑しているという判定結果を出力する(ステップS14)。目的駐車場の周辺にある駐車場が混雑しているので、目的駐車場も混雑しているものと推定できるからである。
【0090】
一方、混雑駐車場の数が閾値N3未満の場合(ステップS16のNO)、混雑判定手段12は、目的駐車場が混雑していないという判定結果を出力する(ステップS17)。目的駐車場の周辺にある駐車場が混雑していないので、目的駐車場も混雑していないものと推定できるからである。
【0091】
このように、混雑判定手段12は、目的駐車場の入庫待ち時間が取得できない場合、或いは、目的駐車場の入庫待ち時間及び満空状態が取得できない場合であっても、目的地又は目的駐車場周辺の他の駐車場の入庫待ち時間又は満空状態が取得できれば、目的地又は目的駐車場周辺の他の駐車場の入庫待ち時間又は満空状態に基づいて目的駐車場の混み具合を推定することができるので、適時に他の駐車場を目的駐車場として再設定するよう車両搭乗者を促すことができる。
【0092】
以上の構成により、経路案内装置100は、プローブカー情報を利用して目的駐車場の混み具合を正確に判定するので、目的駐車場が所定の水準以上に混雑していないにもかかわらず、頻繁に、他の駐車場を目的駐車場として再設定するよう促すことで車両搭乗者に煩わしさを感じさせてしまうのを防止することができる。
【0093】
また、経路案内装置100は、目的駐車場が所定の水準以上に混雑しない限り他の駐車場を目的駐車場として再設定するよう促すことはないので、目的駐車場が一時的に満車状態になったとして頻繁に警告を行ったり、他の駐車場に関する情報を頻繁に表示させたりすることなく、車両搭乗者による当初の駐車場選択をできるだけ維持、尊重することができる。
【0094】
また、経路案内装置100は、プローブカー情報に基づく目的駐車場の入庫待ち時間を取得できない場合であっても、プローブカー情報に基づく、目的地又は目的駐車場の周辺にある他の駐車場の入庫待ち時間又は満空状態に基づいて目的駐車場の混み具合を間接的に推定するので、適時に他の駐車場を目的駐車場として再設定するよう車両搭乗者を促すことができる。
【0095】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0096】
例えば、上述の実施例において、経路案内装置100は、プローブカー情報センタから取得する目的駐車場の入庫待ち時間に基づいて目的駐車場の混み具合を判定するが、目的駐車場の満空状態の如何にかかわらず、目的地から所定範囲(例えば、2kmである。)内に存在する、目的駐車場を共通とする車両の台数に基づいて目的駐車場の混み具合を判定するようにしてもよい。
【0097】
同様に、経路案内装置100は、目的駐車場を共通とする車両の台数が不明であっても、目的駐車場周辺の他の駐車場を目的駐車場とする車両の台数に基づいて目的駐車場の混み具合を推定するようにしてもよい。
【0098】
また、経路案内装置100は、各種閾値を用いて目的駐車場が混雑しているか否かを判定するが、これらの閾値は、時間帯、カレンダー(日付、曜日等である。)、気象条件、地域等に応じて変更されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明に係る経路案内装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】駐車場情報データベースの構成例を示す図である。
【図3】道路交通情報センタ又はプローブカー情報センタと経路案内装置との間の信号のやり取りを示すシーケンス図の一例である。
【図4】各種信号の構成例を示す図である。
【図5】テキストメッセージを表示させた状態を示す図(その1)である。
【図6】テキストメッセージを表示させた状態を示す図(その2)である。
【図7】確認画面を表示させた状態を示す図である。
【図8】駐車場アイコンを表示させた状態を示す図である。
【図9】駐車場情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】混雑推定処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
1 制御装置
2 交通情報受信装置
3 移動体通信装置
4 測位装置
5 記憶装置
6 表示装置
7 音声出力装置
10 満空状態取得手段
11 入庫待ち時間取得手段
12 混雑判定手段
13 駐車場情報出力手段
50 地図情報データベース
51 駐車場情報データベース
100 経路案内装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地の周辺にある駐車場を駐車場所として選択し、選択した駐車場までの経路案内を実行する経路案内装置であって、
情報センタが配信する各駐車場の満空状態を取得する満空状態取得手段と、
プローブカーにより収集された情報に基づく各駐車場の入庫待ち時間を取得する入庫待ち時間取得手段と、
前記選択した駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満であるか或いは不明であるときに、目的地の周辺にある前記選択した駐車場以外の駐車場の満空状態又は入庫待ち時間に基づいて前記選択した駐車場が混雑しているか否かを判定する混雑判定手段と、
前記選択した駐車場が混雑していると判定した場合に、目的地の周辺にある駐車場に関する情報を出力する駐車場情報出力手段と、
を備えることを特徴とする経路案内装置。
【請求項2】
前記混雑判定手段は、目的地と車両との間の距離が所定距離未満となった場合であって、前記選択した駐車場の入庫待ち時間が所定時間未満であるか或いは不明であるときに、目的地の周辺にある前記選択した駐車場以外の駐車場の満空状態又は入庫待ち時間に基づいて前記選択した駐車場が混雑しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の経路案内装置。
【請求項3】
前記混雑判定手段は、目的地の周辺にある満車状態の駐車場の数が目的地の周辺にある駐車場の総数に占める割合に基づいて前記選択した駐車場が混雑しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の経路案内装置。
【請求項4】
前記駐車場情報出力手段は、前記選択した駐車場が混雑していると判定された場合に、目的地の周辺にある駐車場の満空状態を表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の経路案内装置。
【請求項5】
前記駐車場情報出力手段は、前記選択した駐車場が混雑していると判定された場合に、前記選択した駐車場以外の駐車場の入庫待ち時間を音声出力し、或いは、テキスト表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の経路案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−174953(P2009−174953A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−12758(P2008−12758)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】