説明

耐高圧定電流源デバイス及びその製造方法

【課題】直接に交流電源及び直流電源に実用でき、過電流・過電圧保護機能を有する耐高圧定電流源デバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】このデバイスは、P型シリコン基層1、酸化層6、ドレーン金属2、ソース金属3、ゲート金属4、P+基層接触リージョン、N+ドレーンリージョン52、N+ソースリージョン53、N+ドレーンリージョン52とN+ソースリージョン53を接続するN−チャンネルリージョン54、N+ドレーンリージョン52を囲んでいるN−ドレーンリージョン92で構成され、ドレーン金属2はN+ドレーンリージョン52と接続し、ソース金属3はN+ソースリージョン53、P+基層接触リージョンと互いに接続し、ソース金属3とゲート金属4は接続金属によって接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は耐高圧定電流源デバイス及びこの耐高圧定電流源デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
「MOSFET」は英語「metal−oxide−semiconductor field effect transistor」の略語で、「金属酸化物半導体電界効果トランジスタ」と言う意味で、その原理は、あらゆる現代集積回路チップの基礎である。MOSFETデバイスはエンハンスメント型とデプレッション型に分類でき、一般常用するのはエンハンスメント型である。一つのデプレッション型MOSFETデバイスは、基本に三部分から構成されている。即ち、ソース(S)、グリッド(G)とドレーン(D)である。一つのN−チャンネルデプレッション型MOS電界効果トランジスタは、ソースとドレーンの間で、ゲート表面に近づいた処に、ソース・ドレインと同極性がある一つの浅層・混在層がソースとドレーンを互いに接続している。ゲートとソースの間の電圧がプラスになった時、その飽和導通電流も電圧が高くなるにつれて、大きくなる。これは、エンハンスメント型MOS電界効果トランジスタと同じである。但しゲートとソースが同電位であったとき、ドレーンに正圧を施すと、デプレッショントランジスタは先に電流が急速に上昇するリニアゾーンを過ぎてから、定電流導通の飽和ゾーンに入る。この時のドレーン電圧は飽和電圧と呼ばれ、ドレーン導通電流の大きさは浅層・混在層の濃度と深さに関わり、一般的に、濃度と深さが大きければ大きいほど電流が大きくなる。ゲートとソースの間に負電圧を印加すると、チャンネルを締め切ることができる。この時の導通電流はゼロであり、この時のゲート電圧はカットイン電圧と定義される。但し、チャンネルの濃度が濃すぎれば、あるいは深さが深すぎれば、ゲートは、チャンネルの電流を遮断できない。デプレッション型MOS電界効果トランジスタでは、ゲートとソース電圧がゼロになった時に、ドレインソース電流が既に定電流導通を呈する。これは、エンハンスメント型MOS電界効果トランジスタのロジック実用上ほど便利ではない為に、今まで、工業業界に単独にデバイスに作られて使用されていない。デプレッション型MOS電界効果トランジスタは、ゲート電圧がゼロになった時に既に導通された特性、またそのドレーン電圧が増える時に電流が基本に飽和ゾーンにあり、ドレーンがアバランシェ降伏するまでの間ずっと、それを一つの定電流源として使用できる。もしデプレッション型MOS電界効果トランジスタの動作電圧範囲、即ちドレーンアバランシェ電圧を50ボルト以上に向上できれば、デプレッション型MOS電界効果トランジスタを広汎に実用することができ、直接に整流、フィルタリングされていた交流電源と互いに接続する直流印加の過電圧保護の定電流源とされている。デプレッション型MOS電界効果トランジスタのドレーンアバランシェ電圧は15ボルト以下であれば、やはりそれを直流電源の低圧定電流源として、例えば、LEDマイナーズランプの定電流源として実用できる。
【0003】
実際の実用において、消費電力が大きくなくても、提供される電源が必ず電流と電圧が一定の範囲内における相対な安定を保持しなければならなく、同時に印加以内の部分の素子に対して一定の保護機能を持たなければならない負荷はかなり多く、この種類の負荷の給電を解決するには、通常に定電流または電圧安定化電源を採用するもので、また電源回路中へ、また負荷中のある素子に対する異常の場合の過電流保護回路を入れ、それでは、この種類の電源の素子デバイス個数を多く、回路を複雑、電源自体に消費する定額外のパワーのシェアを大きくさせる。
【0004】
今、LEDはより広汎に実用化され、室内と室外に使う日常照明のLEDランプもますます普及している。現有のLEDドライブ回路は全て定常流回路を設定しなければならなく、この種類の回路の外縁素子デバイスは多く、LEDの照度安定性は優れ、発光輝度の変化は小さいにも拘らず、その周辺外縁回路のコストは高すぎ、また、外縁回路上に消費するその定額外パワーがLED自体消費 パワーに対する比率は大きく、いつもロスパワーは全部パワーの20%〜30%を占める為に、LEDの省エネルギー省ロスの長所を完全に発揮できるわけではない。もしLEDとシリアル接続する一種類の耐高圧定電流源デバイスを設定すると、上述の問題を解決できるが、今まで、こんな独立の耐高圧定電流源デバイスは未だ一種類もない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術問題は現有技術の不足を克服して、直接に交流電源及び直流電源に実用できる過電流・過電圧保護機能を有する耐高圧定電流源デバイスの一種類を提供し、上記耐高圧定電流源デバイスはLED発光回路中に実用すると、全体回路の消費電力を節約できる。
【0006】
また、本発明もこの耐高圧定電流源デバイスを製造する方法の一種類を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明である耐高圧定電流源デバイスが採用する技術案は次である。
【0008】
本発明である耐高圧定電流源デバイスは、P型シリコン基層、上記P型シリコン基層前面に形成される酸化層、上記酸化層前面に配置されるドレーン金属、ソース金属、ゲート金属を含む耐高圧定電流源デバイスであって、上記P型シリコン基層内には、P+基層接触リージョン、N+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン、上記N+ドレーンリージョンと上記N+ソースリージョンとの間を接続するN−チャンネルリージョン、および上記N+ドレーンリージョンを囲んでいるN−ドレーンリージョンが設けられており、上記酸化層の上には、複数のドレーン貫通穴と、複数のソース貫通穴とが設けられ、上記ドレーン金属は、上記複数のドレーン貫通穴を充填しているとともに、上記N+ドレーンリージョンと互いに接続されており、上記ソース金属は、上記複数のソース貫通穴を充填しているとともに、上記N+ソースリージョン、上記P+基層接触リージョンそれぞれと互いに接続されており、上記ソース金属と、上記ゲート金属とは、接続金属によって互いに電気的に接続されている。
【0009】
また、耐高圧定電流源デバイスは、上記N+ソースリージョンを囲んでいるN−ソースリージョンを含む。
【0010】
また、耐高圧定電流源デバイスは、上記N−チャンネルリージョンと、上記P型シリコン基層とを仕切っているP+チャンネル保護区を含む
また、上記P型シリコン基層の背面に、一層または多層金属からなる放熱層が設けられている。
【0011】
また、上記ドレーン金属、上記ソース金属、上記ゲート金属は、アルミニウムまたは銅またはシリコンアルミニウム合金である。
【0012】
本発明である耐高圧定電流源デバイスの製造方法において採用する技術案は下記である。その手順は下記を含めている:
(a)P型シリコン基層を酸化炉管内で湿式酸化法で熱酸化して厚さが1000〜3000オングストロームである第1の酸化層を成長させ、酸化層保護膜を生成させる酸化層保護膜生成手順と、
(b)マスクアライナーの上で第3のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層に対してエッチングを行って、イオン注入法で砒素イオンを上記P型シリコン基層内に注入して、それから高温拡散炉管内で上記P型シリコン基層の前面に対してN型不純物燐イオンを混在し、またはイオン注入法で不純物燐イオンを上記P型シリコン基層内に注入して、次に高温の下で燐イオンと砒素イオンを同時に駆け込んで、燐イオンと砒素イオンの拡散スピードの不同を利用して主に砒素イオンからなる上記N+ドレーンリージョン、上記N+ソースリージョン及び、主に燐イオンからなる上記N−ドレーンリージョン、上記N−ソースリージョンを形成させ、駆け込むと共に一層の第2の酸化層を形成させるか、
または、N−ソースリージョンがない場合、直接に、マスクアライナーの上で第1のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層をエッチングし、高温拡散炉管内で上記P型シリコン基層の前面に対してN型不純物燐イオンを混在し、またはイオン注入法により不純物燐イオンを上記P型シリコン基層内に注入して、次にマスクアライナーの上で第2のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層に対してエッチングを行って、それからイオン注入法で砒素イオンを上記P型シリコン基層内に注入して、次に高温のもとで同時に燐イオンと砒素イオンを駆け込んで、燐イオンと砒素イオンの拡散スピードの不同を利用することにより主に砒素イオンからなる上記N+ドレーンリージョン、上記N+ソースリージョン、および、主に燐イオンからなる上記N−ドレーンリージョンを形成させ、駆け込むと共に一層の第2の酸化層を生成させるN+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン、N−ドレーンリージョン生成手順と、
(c)マスクアライナーの上でP+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層及び上記第2の酸化層に対してエッチングを行って、次に硼素イオンまたは二フッ化硼素P型を混在して上記P型シリコン基層内に注入して、それから高温で駆け込んで、上記P+基層接触リージョンを形成させ、駆け込むと共に一層の第3の酸化層を形成させるP+基層接触リージョンを形成手順と、
(d)マスクアライナーの上でゲート酸化層のフォトリソグラフィ版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層、上記第2の酸化層及び上記第3の酸化層に対してエッチングを行って、次に上記P型シリコン基層を酸化炉管内で乾式または湿式酸化法を採用することにより熱酸化して厚さが500〜2000オングストロームである第4の酸化層を成長させ、ゲート酸化層を形成させるゲート酸化層形成手順と、
(e)イオン注入法で燐イオンを上記N+ドレーンリージョンと上記N+ソースリージョンの間の上記P型シリコン基層内に注入して、それから焼き戻しを行って、上記N−チャンネルリージョンを形成させるか、
または、P+チャンネル保護区があった場合、先にイオン注入法で硼素イオンを上記N+ドレーンリージョンと上記N+ソースリージョンとの間の上記P型シリコン基層内に注入して、それからイオン注入法で燐イオンを、上記N+ドレーンリージョンと上記N+ソースリージョンとの間の上記P型シリコン基層内に注入して、それから焼き戻しを行って、上記N−チャンネルリージョン及び上記P+チャンネル保護区を形成させるN−チャンネルリージョン形成手順と、
(f)マスクアライナーの上で接触穴フォトマスクを利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記第4の酸化層に対してエッチングを行って、上記ドレーン貫通穴、上記ソース貫通穴を形成させ、次にスパッタリングまたは蒸着の方法で金属層を沈着して、それからマスクアライナーの上で金属層フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記金属層に対してエッチングを行って、上記ドレーン金属、上記ソース金属、上記ゲート金属及び上記接続金属を形成させる金属層形成手順と、
(g)先に上記P型シリコン基層の背面を研磨により薄く減じ、それから金属スパッタリングまたは蒸着により一層のアルミニウム金属層、または、チタン、ニッケル、銀材料を含む多層金属層を、上記P型シリコン基層の背面に沈着して、上記P型シリコン基層の背面には、一層または多層金属からなる放熱層を形成させる放熱層形成手順とを含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明の有益効果は下記である:
本発明である耐高圧定電流源デバイスは、P型シリコン基層、上記P型シリコン基層前面に形成される酸化層、上記酸化層前面に配置されるドレーン金属、ソース金属、ゲート金属を含む耐高圧定電流源デバイスであって、上記P型シリコン基層内には、P+基層接触リージョン、N+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン、上記N+ドレーンリージョンと上記N+ソースリージョンとの間を接続するN−チャンネルリージョン、および上記N+ドレーンリージョンを囲んでいるN−ドレーンリージョンが設けられており、上記酸化層の上には、複数のドレーン貫通穴と、複数のソース貫通穴とが設けられ、上記ドレーン金属は、上記複数のドレーン貫通穴を充填しているとともに、上記N+ドレーンリージョンと互いに接続されており、上記ソース金属は、上記複数のソース貫通穴を充填しているとともに、上記N+ソースリージョン、上記P+基層接触リージョンそれぞれと互いに接続されており、上記ソース金属と、上記ゲート金属とは、接続金属によって互いに電気的に接続されている。
【0014】
即ち本発明の耐高圧定電流源デバイスは一つのデプレッション型電界効果トランジスタを構成し、ゲートは電圧を加えない場合でも導通状態を保持し、一つ独立の耐高圧定電流源デバイスとして、現有の外縁電圧安定化及び定常流回路を取り替え易く、回路の素子個数を少なく、回路構成を簡単にする。特に上記N−ドレーンリージョンは、上記N+ドレーンリージョンと上記シリコン基層の間の電気的分離効果をエンハンスメントさせ、よりデバイスの耐高圧性能を向上させる。これにより、本発明の耐高圧定電流源デバイスは過電圧過電流に保護されなければならない負荷、例えばLEDユニットと互いにシリアル接続してから直接に交流電源及び直流電源に実用でき、それをLED発光回路中に実用することにより、全体回路の消費電力を節約できる。
【0015】
また、耐高圧定電流源デバイスは、上記N+ソースリージョンを囲んでいるN−ソースリージョンを含む。
【0016】
よって、上記N−ソースリージョンは上記N+ソースリージョンを囲み、上記N−ソースリージョンは更に上記N+ソースリージョンと上記シリコン基層の間の電気的分離性能を高めることができ、また上記N+ソースリージョン、上記N+ドレーンリージョン、上記N−ソースリージョン、上記N−ドレーンリージョンを同時に形成させ、加工工程を減らすことができる為に、本発明の耐高圧定電流源デバイスの耐高圧性能は更に優れ、またその製造工程技術も更に簡単になっている。
【0017】
また、耐高圧定電流源デバイスは、上記N−チャンネルリージョンと、上記P型シリコン基層とを仕切っているP+チャンネル保護区を含む。
【0018】
よって、上記P+チャンネル保護区は上記N−チャンネルリージョンを上記シリコン基層と仕切っており、上記P+チャンネル保護区は上記N−チャンネルリージョンと上記シリコン基層との間の通り抜けて漏電を防止でき、よりデバイスの安定性を向上させる為に、本発明の耐高圧定電流源デバイスの耐高圧性能は更に優れている。
【0019】
同じ道理で、本発明の製造方法を採用することにより製造された耐高圧定電流源デバイスは上述の長所を有し、またこの方法の製造工程技術は簡単で製品品質も優れる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明である耐高圧定電流源デバイスの前面構成略図である。
【図2】図2は、図3に示す本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスのA−A断面構成略図である。
【図3】図3は、図2に示す本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスのB−B断面構成略図である。
【図4】図4は、図2に示す本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスのC−C断面構成略図である。
【図5】図5は、本発明の実施例一及び実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(a)が完成された後の断面構成略図である。
【図6】図6は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(b)工程の断面構成略図である。
【図7】図7は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(b)工程の断面構成略図である。
【図8】図8は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(c)が完成された後の断面構成略図である。
【図9】図9は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(d)工程の断面構成略図である。
【図10】図10は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(d)工程の断面構成略図である。
【図11】図11は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(e)が完成された後の断面構成略図である。
【図12】図12は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(f)工程の断面構成略図である。
【図13】図13は、本発明の実施例一の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(f)工程の断面構成略図である。
【図14】図14は、本発明の耐高圧定電流源デバイスの一つ実用回路の略図である。
【図15】図15は、本発明の耐高圧定電流源デバイスの別の一つ実用回路の略図である。
【図16】図16は、図17に示す本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスのD−D断面構成略図である。
【図17】図17は、図16に示す本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスのE−E断面構成略図である。
【図18】図18は、図16に示す本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスのF−F断面構成略図である。
【図19】図19は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(b)工程の断面構成略図である。
【図20】図20は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(b)工程の断面構成略図である。
【図21】図21は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(b)工程の断面構成略図である。
【図22】図22は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(c)が完成された後の断面構成略図である。
【図23】図23は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(d)工程の断面構成略図である。
【図24】図24は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(d)工程の断面構成略図である。
【図25】図25は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(e)が完成された後の断面構成略図である。
【図26】図26は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(f)工程の断面構成略図である。
【図27】図27は、本発明の実施例二の耐高圧定電流源デバイスの製造方法における手順(f)工程の断面構成略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施例一:
図1〜図4に示す、本実施例の耐高圧定電流源デバイスは、P型シリコン基層1、上記シリコン基層1前面に形成される酸化層6、上記酸化層6前面に配置されるドレーン金属2、ソース金属3、ゲート金属4,上記シリコン基層1内に設けられているP+基層接触リージョン51、N+ドレーンリージョン52、N+ソースリージョン53,上記N+ドレーンリージョン52と上記N+ソースリージョン53との間を接続したN−チャンネルリージョン54,上記N+ドレーンリージョン52を囲んでいるN−ドレーンリージョン92,上記N+ソースリージョン53を囲んでいるN−ソースリージョン93,上記N−チャンネルリージョン54を上記シリコン基層1と仕切っているP+チャンネル保護区94を含む。よって、上記P+基層接触リージョン51は上記ソース金属3と上記シリコン基層1との間のオーム接触を補強し、上記P+チャンネル保護区94は上記N−チャンネルリージョン54と上記シリコン基層1との間で通り抜けて漏電することを防止でき、よりデバイスの安定性を向上させる。また、上記酸化層6には複数のドレーン貫通穴82、複数のソース貫通穴83が設けられ,上記ドレーン金属2は複数の上記ドレーン貫通穴82を充填しているとともに、上記N+ドレーンリージョン52と互いに接続し、上記ソース金属3は複数の上記ソース貫通穴83を充填しているとともに、上記N+ソースリージョン53、上記P+基層接触リージョン51それぞれにと互いに接続し,上記ソース金属3、上記ゲート金属4は金属34によって互いに電気的に接続されている。また、上記シリコン基層1の背面には、またチタン、ニッケル、銀を含む材料なるから放熱層7を設けているが、勿論上記放熱層7は、金属アルミニウム一層から構成できる。また、上記ドレーン金属2、上記ソース金属3、上記ゲート金属4はアルミニウムからなるが、勿論銅またはシリコンアルミニウム合金を採用することもできる。
【0022】
本発明の耐高圧定電流源デバイスは、デプレッション型電界効果トランジスタ一つを構成し、ゲートに電圧を加えない場合でも導通状態を保持し、一つの独立の耐高圧定電流源デバイスとして、現有の外縁電圧安定化及び定常流回路を取り替え易く、特に上記N−ドレーンリージョン92は、上記N+ドレーンリージョン52と上記シリコン基層1との間の電気的分離効果をエンハンスメントさせ、更にデバイスの耐高圧性能を向上している。比較試験によって、本発明の定電流源デバイスは上記N−ドレーンリージョン92及び上記N−ソースリージョン93がない定電流源デバイスに対比して、電流の定電流区間で、その耐圧値は20Vから40V以上に向上でき、40V以上になったとき、その電流−電圧曲線の傾斜率変化は大きいが、MOSトランジスタの温度特性として、高温になったと電流が下がる為に、耐圧を更に50V以上に向上できるので、やはり回路内に実用でき、その上、そのドレーンアバランシェ電圧も大幅に60V以上を上回るほど向上し、まったくLEDシリアル接続回路中に実用できる。
【0023】
勿論、上記シリコン基層1もN型でもよい、その時、極性を持っている特徴は全て逆になり、例えばP+基層接触リージョン51をN+基層接触リージョンに、N+ドレーンリージョン52をP+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン53をP+ソースリージョンに、N−チャンネルリージョン54を P−チャンネルリージョン、N−ドレーンリージョン92をP−ドレーンリージョン、 N−ソースリージョン93をP−ソースリージョンに、 P+チャンネル保護区94をN+チャンネル保護区に変更する。この場合には特許請求の範囲に係る発明の特徴と、同等の特徴を有する。
【0024】
図4〜図13に示す本実施例の耐高圧定電流源デバイスの製造方法は下記の手順を含めている:
(a)酸化層保護膜を形成させる: P型シリコン基層1を酸化炉管内で900〜1100℃の下で湿式酸化法を採用することにより熱酸化して厚さが2000オングストロームである第1の酸化層を成長させる。上記第1の酸化層の厚さ範囲は1000〜3000オングストロームでコントロールして、酸化層保護膜を形成させる。この手順により最終的に形成した断面図を図5に示す。
【0025】
(b)N+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン、N−ドレーンリージョン、N−ソースリージョンを形成させる:マスクアライナーの上で第3のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層に対してエッチングを行って、次にイオン注入機で40〜100keVのエネルギーの下で1×1015〜1×1016/cm2投薬量のN型不純物砒素イオンを上記シリコン基層1中に注入して、図6に示すとおり、それからイオン注入法で40〜160keVのエネルギーの下で1×1013〜5×1015/cm2投薬量のN型不純物燐イオンを上記シリコン基層1中に注入する。勿論高温拡散炉管内で上記シリコン基層1の前面に対して燐イオンを混在してもよい。次に1000〜1200℃の下で燐イオンと砒素イオンを同時に駆け込んで、燐イオンの拡散スピードは、砒素イオンより早いが、投薬量は、砒素イオンより低いことを利用して、主に砒素イオンからなる上記N+ドレーンリージョン52、上記N+ソースリージョン53及び主に燐イオンからなる上記N−ドレーンリージョン92、上記N−ソースリージョン93を形成させるので、ドレーンとソースの間の耐圧を向上でき、上記N−ドレーンリージョン92及び上記N−ソースリージョン93の深さを3〜10μmにコントロールし、駆け込むと共に厚さが2000〜8000オングストロームである第2の酸化層を一層形成させる。この手順による最終的な断面図を図7に示す。
【0026】
(c)P+基層接触リージョンを形成させる:マスクアライナーの上でP+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層及び上記第2の酸化層に対してエッチングを行って、次にイオン注入法で40〜160keVのエネルギーの下で1×1014〜5×1015/cm2投薬量の硼素イオンまたは二フッ化硼素を上記シリコン基層1に注入して、それから1000〜1200℃の下で高温で駆け込んで、上記P+基層接触リージョン51を形成させ、駆け込むと共に厚さが1000〜5000オングストロームである第3の酸化層を一層形成させる。この手順による最終的な断面図を図8に示す。
【0027】
(d)ゲート酸化層を形成させる:マスクアライナーの上でゲート酸化層のフォトリソグラフィ版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層、上記第2の酸化層及び上記第3の酸化層に対してエッチングを行って、図9に示す。次に上記シリコン基層1を酸化炉管内で850〜1000℃の下で乾式または湿式酸化法を採用することにより熱酸化して厚さが1000オングストロームである第4の酸化層を成長させ、上記第4の酸化層の厚さ範囲を500〜2000オングストロームにコントロールでき、即ちゲート酸化層を形成させる。この手順による最終的な断面図を図10に示す。
【0028】
(e)N−チャンネルリージョンを形成させる:イオン注入法で60〜200keVのエネルギーの下で1×1011〜1×1012/cm2投薬量の硼素イオンを上記N+ドレーンリージョン52と上記N+ソースリージョン53の間の上記シリコン基層1中に注入して、それからイオン注入法で40〜200keVのエネルギーの下で1×1011〜1×1013/cm2投薬量の燐イオンを上記N+ドレーンリージョン52と上記N+ソースリージョン53の間の上記シリコン基層1中に注入して、それから焼き戻しを行って、上記N−チャンネルリージョン54及び上記P+チャンネル保護区94を形成させる。上述の硼素イオンの注入の趣旨はチャンネルの下の基層の濃度を増やし、ソースとドレーンの間には表面チャンネルしか導通しなければならないことを除いた、通り抜けて漏電する現象がないようにすることである。そして、駆け込んでからの硼素イオン層は、燐イオンの下にあることを確保するくらいに、一般に、硼素イオンの注入エネルギーは、燐イオンより到着が高い。この手順による最終的な断面図を図11に示す。
【0029】
(f)金属層を形成させる:マスクアライナーの上で接触穴フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記第4の酸化層に対してエッチングを行って、上記ドレーン貫通穴82、上記ソース貫通穴83を形成させ、図12に示す。次にスパッタリングまたは蒸着の方法で厚さが10000オングストロームである金属層を沈着させ、上記金属層の厚さ範囲を5000〜30000オングストロームにコントロールでき、それからマスクアライナーの上で金属層フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記金属層に対してエッチングを行って、上記ドレーン金属2、上記ソース金属3、上記ゲート金属4及び上記接続金属34を形成させる。この手順による最終的な断面図を図13に示す。
【0030】
(g)放熱層を形成させる:先に上記シリコン基層1の背面を研磨によって薄く減らし、放熱能力を向上させる。具体的には、上記シリコン基層1の厚さを400〜650μmから200〜250μmまで薄く減らし、それから金属スパッタリングまたは蒸着の方法でアルミニウム金属層または材料チタン、ニッケル、銀を含む多層金属層を上記シリコン基層1の背面に一層沈着させ、上記放熱層7を形成させる。この手順による最終的な断面図を図4に示す。
【0031】
図14に示すのは、本発明の耐高圧定電流源デバイスの一つの実用回路である。この回路は整流回路10、フィルタリングコンデンサ20と負荷30を含むと共に、またデプレッション型電界効果トランジスタ40を一つ含むものであり、即ち本発明の耐高圧定電流源デバイスである。上記整流回路10の交流入力端を交流電源と互いに接続し、上記整流回路10の直流出力端を上記フィルタリングコンデンサ20に並列接続し、上記デプレッション型電界効果トランジスタ40のドレーンを上記整流回路10の直流出力端の一端と互いに接続し、上記デプレッション型電界効果トランジスタ40のソースを、ゲートと並列接続し、また上記負荷30の一端と互いに接続し、上記負荷30の他端を上記整流回路10の直流出力端の他端と互いに接続する。上記負荷30はLED発光ダイオードユニットまたは若干のLED発光ダイオードからシリアル接続またはシリアル・並列接続して構成されたランプで、実際の実用中で、シリーズLEDを互いにシリアル接続し、シリアル接続された後のその全体耐圧を、整流・フィルタリングされた後の直流電圧に近接且つ下回らせてもよい。次にシリアル接続された後のLEDユニットの正極端を、本発明上記耐高圧定電流源デバイスのソース/ゲート端に接続してもよいし、本発明の上記耐高圧定電流源デバイスのドレーンを、整流及びフィルタリングされた後の正電圧端に接続してもよい。勿論、本発明の耐高圧定電流源デバイスもLEDユニットの負極端にシリアル接続してもよいし、LEDユニットの正極端を直接に、上記整流回路10の直流出力端に接続してもよく、即ち上記負荷30と上記デプレッション型電界効果トランジスタ40の位置を交換することができる。本発明の耐高圧定電流源デバイスのゲート、ソースが同電位になった時の飽和電流をLEDユニットの電流が必要なものとして、調整をするので、LEDユニットに定電流供給を提供してもよく、同時に交流電圧が不安定になった時、特に常圧を上回った場合、上回った電圧分が本発明に上記耐高圧定電流源デバイスのドレーンとソースの間に加えられてLEDユニットを影響できないように、LEDユニットに対して電圧安定化保護の機能を提供できる。交流電圧は常圧を下回ると、低すぎる電圧を先に上記耐高圧定電流源デバイスのドレーンとソースの間の電圧に下げてから、余分を平均にシリアル接続されている個々LEDに割り当てる。その結果として、LEDの電流が減少するほか、LEDに損傷をもたらす可能性をなくし、尚且つ意味なくエネルギーを消費することもないため、LEDユニットは、確かに省エネルギー省ロスの目的を達成することができる。各々白光LEDに対して3.2ボルト(v)/30ミリアンペア(mA)で動作する時に、96個のLEDを一緒にシリアル接続すると、その全体電圧は凡そ307.2ボルトだが、220ボルトの交流電圧は整流・フィルタリングされた後のその出力端が、凡そ311ボルトとなるので、出力電流が30ミリアンペアである上記1個耐高圧定電流源デバイスのドレーンを整流・フィルタリング出力端に接続し、但しソース及びゲートをLEDユニットの正極端に接続すると、上記耐高圧定電流源デバイスのドレーンとソースの間で凡そ3.88ボルト電圧を印加し、全体回路の消費電力は凡そ9.33ワット(w)(96×3.2×0.03+3.88×0.03)で、上記耐高圧定電流源デバイスのロスは0.116ワット(3.88×0.03)のみで、ロスは全部消費電力の1.2%のみとなる。交流電圧の変動は一般に±30ボルトの間に、整流・フィルタリングされた後の直流電圧の変動は±45ボルトの間にある為に、上記耐高圧定電流源デバイスの耐圧を45ボルト以上にできると、上記耐高圧定電流源デバイスはLEDユニットに対して交流電源電圧が不安定になった場合における過電圧保護の機能を発揮し、それをLED発光回路中に実用すると、更に全体回路の消費電力を節約できる。勿論、上記負荷30も動作電圧が高いその他の電子回路、または動作電圧が高い直流電動機、または抵抗性が高い電熱印加等でもよく、これらの回路に実用する場合にも、本発明の耐高圧定電流源デバイスは同様に上述の長所を有している。
【0032】
図15に示すのは本発明の耐高圧定電流源デバイスのもう一つの実用回路である。この回路は可変直流電源50、LEDユニットからなる印加30を含めると共に、また一つデプレッション型の電界効果トランジスタ40を含め、即ち本発明の耐高圧定電流源デバイスである。上記可変直流電源50の正極出力端と本発明の耐高圧定電流源デバイスのドレーンを互いに接続し、本発明の耐高圧定電流源デバイスのソース及びゲートと上記印加30の正極を互いに接続し、上記印加30の負極と上記直流電源50の負極を互いに接続させる。一般のN−型デプレッショントランジスタの飽和電圧は凡そ1〜3ボルトの間にある為に、本発明の耐高圧定電流源デバイスは、上記直流電源50の出力電圧が(1.0+V0)及び(0.8×Vアバランシェ電圧+V0)の間で変動する時に、LED印加の保護機能を発揮できる。
【0033】
実施例二:
図1、図16、図17、図18に示す本実施例の耐高圧定電流源デバイスと、実施例一との相違としては、本実施例の耐高圧定電流源デバイスには、上記N+ソースリージョン53を囲んでいるN−ソースリージョン93がないが、上記N+ドレーンリージョン52を囲んでいるN−ドレーンリージョン92のみがあり、上記耐高圧定電流源デバイスの構成をより簡素化している点である。
【0034】
図18〜図27に示し、本実施例の耐高圧定電流源デバイスの製造方法と実施例一の区別としては手順(b)にある。本実施例の手順(b)の工程は下記である。
【0035】
N+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン、N−ドレーンリージョンを形成させる:マスクアライナーの上で第1のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層に対してエッチングを行って、イオン注入法で40〜160keVのエネルギーの下で1×1013〜5×1015/cm2投薬量のN型不純物燐イオンを上記シリコン基層1中に注入して、図19に示し、勿論、高温拡散炉管内で上記シリコン基層1の前面に対して燐イオンを混在して、次にマスクアライナーの上で第2のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層に対してエッチングを行って、それからイオン注入機で40〜100keVのエネルギーの下で1×1015〜1×1016/cm2投薬量のN型不純物砒素イオンを上記シリコン基層1中に注入して、図20に示し、次に1000〜1200℃の下で燐イオンと砒素イオンを同時に駆け込んで、燐イオンの拡散スピードは、砒素イオンより早いが、投薬量は、砒素イオンより低いことを利用して、上記N+ドレーンリージョン52、上記N+ソースリージョン53及び上記N−ドレーンリージョン92を形成させる。このため、ドレーンとソースの間の耐圧を向上でき、上記N−ドレーンリージョン92の深さを3〜10μmにコントロールし、駆け込むと共に、一層の厚さがである2000〜8000オングストロームの第2の酸化層を形成させる。この手順によって最終に形成した断面図は図21に示す。
【0036】
本実施例のその他の特徴は実施例一と同様である。
【0037】
本発明は広汎に電子分野に実用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
P型シリコン基層(1)、上記P型シリコン基層(1)前面に形成される酸化層(6)、上記酸化層(6)前面に配置されるドレーン金属(2)、ソース金属(3)、ゲート金属(4)を含む耐高圧定電流源デバイスであって、
上記P型シリコン基層(1)内には、P+基層接触リージョン(51)、N+ドレーンリージョン(52)、N+ソースリージョン(53)、上記N+ドレーンリージョン(52)と上記N+ソースリージョン(53)との間を接続するN−チャンネルリージョン(54)、および上記N+ドレーンリージョン(52)を囲んでいるN−ドレーンリージョン(92)が設けられており、
上記酸化層(6)の上には、複数のドレーン貫通穴(82)と、複数のソース貫通穴(83)とが設けられ、
上記ドレーン金属(2)は、上記複数のドレーン貫通穴(82)を充填しているとともに、上記N+ドレーンリージョン(52)と互いに接続されており、
上記ソース金属(3)は、上記複数のソース貫通穴(83)を充填しているとともに、上記N+ソースリージョン(53)、上記P+基層接触リージョン(51)それぞれと互いに接続されており、
上記ソース金属(3)と、上記ゲート金属(4)とは、接続金属(34)によって互いに電気的に接続されていることを特徴とする耐高圧定電流源デバイス。
【請求項2】
上記N+ソースリージョン(53)を囲んでいるN−ソースリージョン(93)を含むことを特徴とする請求項1に記載の耐高圧定電流源デバイス。
【請求項3】
上記N−チャンネルリージョン(54)と、上記P型シリコン基層(1)とを仕切っているP+チャンネル保護区(94)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の耐高圧定電流源デバイス。
【請求項4】
上記P型シリコン基層(1)の背面に、一層または多層金属からなる放熱層(7)が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の耐高圧定電流源デバイス。
【請求項5】
上記ドレーン金属(2)、上記ソース金属(3)、上記ゲート金属(4)は、アルミニウムまたは銅またはシリコンアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐高圧定電流源デバイス。
【請求項6】
請求項1に記載の耐高圧定電流源デバイスの製造方法であって、
(a) P型シリコン基層(1)を酸化炉管内で湿式酸化法で熱酸化して厚さが1000〜3000オングストロームである第1の酸化層を成長させ、酸化層保護膜を生成させる酸化層保護膜生成手順と、
(b)マスクアライナーの上で第1のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層をエッチングし、高温拡散炉管内で上記P型シリコン基層(1)の前面に対してN型不純物燐イオンを混在し、またはイオン注入法により不純物燐イオンを上記P型シリコン基層(1)内に注入して、次にマスクアライナーの上で第2のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層に対してエッチングを行って、それからイオン注入法で砒素イオンを上記P型シリコン基層(1)内に注入して、次に高温のもとで同時に燐イオンと砒素イオンを駆け込んで、燐イオンと砒素イオンの拡散スピードの不同を利用することにより主に砒素イオンからなる上記N+ドレーンリージョン(52)、上記N+ソースリージョン(53)、および、主に燐イオンからなる上記N−ドレーンリージョン(92)を形成させ、駆け込むと共に一層の第2の酸化層を生成させるN+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン、N−ドレーンリージョン生成手順と、
(c)マスクアライナーの上でP+フォトマスクを利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層及び上記第2の酸化層に対してエッチングを行って、次に硼素イオンまたは二フッ化硼素P型を混在して上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それから高温で駆け込んで、上記P+基層接触リージョン(51)を形成させ、駆け込むと共に一層の第3の酸化層を形成させるP+基層接触リージョンを形成手順と、
(d)マスクアライナーの上でゲート酸化層のフォトリソグラフィ版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層、上記第2の酸化層及び上記第3の酸化層に対してエッチングを行って、次に上記P型シリコン基層(1)を酸化炉管内で乾式または湿式酸化法を採用することにより熱酸化して厚さが500〜2000オングストロームである第4の酸化層を成長させ、ゲート酸化層を形成させるゲート酸化層形成手順と、
(e)イオン注入法で燐イオンを上記N+ドレーンリージョン(52)と上記N+ソースリージョン(53)の間の上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それから焼き戻しを行って、上記N−チャンネルリージョン(54)を形成させるN−チャンネルリージョン形成手順と、
(f)マスクアライナーの上で接触穴フォトマスクを利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記第4の酸化層に対してエッチングを行って、上記ドレーン貫通穴(82)、上記ソース貫通穴(83)を形成させ、次にスパッタリングまたは蒸着の方法で金属層を沈着して、それからマスクアライナーの上で金属層フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記金属層に対してエッチングを行って、上記ドレーン金属(2)、上記ソース金属(3)、上記ゲート金属(4)及び上記接続金属(34)を形成させる金属層形成手順と、を含むことを特徴とする耐高圧定電流源デバイスの製造方法。
【請求項7】
上記耐高圧定電流源デバイスは、上記N−チャンネルリージョン(54)と上記P型シリコン基層(1)を仕切っているP+チャンネル保護区(94)を含むものであり、
上記N−チャンネルリージョン形成手順(e)中で、先にイオン注入法で硼素イオンを上記N+ドレーンリージョン(52)と上記N+ソースリージョン(53)との間の上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それからイオン注入法で燐イオンを、上記N+ドレーンリージョン(52)と上記N+ソースリージョン(53)との間の上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それから焼き戻しを行って、上記N−チャンネルリージョン(54)及び上記P+チャンネル保護区(94)を形成させることを特徴とする請求項6に記載の耐高圧定電流源デバイスの製造方法。
【請求項8】
請求項2に記載の耐高圧定電流源デバイスの製造方法であって、
(a)P型シリコン基層(1)を酸化炉管内で湿式酸化法を採用することにより熱酸化して厚さがである1000〜3000オングストロームの第1の酸化層を成長させ、酸化層保護膜を形成させる酸化層保護膜形成手順と、
(b)マスクアライナーの上で第3のN+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層に対してエッチングを行って、イオン注入法で砒素イオンを上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それから高温拡散炉管内で上記P型シリコン基層(1)の前面に対してN型不純物燐イオンを混在し、またはイオン注入法で不純物燐イオンを上記P型シリコン基層(1)内に注入して、次に高温の下で燐イオンと砒素イオンを同時に駆け込んで、燐イオンと砒素イオンの拡散スピードの不同を利用して主に砒素イオンからなる上記N+ドレーンリージョン(52)、上記N+ソースリージョン(53)及び、主に燐イオンからなる上記N−ドレーンリージョン(92)、上記N−ソースリージョン(93)を形成させ、駆け込むと共に一層の第2の酸化層を形成させるN+ドレーンリージョン、N+ソースリージョン、N−ドレーンリージョン、N−ソースリージョン形成手順と、
(c)マスクアライナーの上でP+フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層及び上記第2の酸化層に対してエッチングを行って、次に硼素イオンまたは二フッ化硼素P型を混在して上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それから高温で駆け込んで、上記P+基層接触リージョン(51)を形成させ、駆け込むと共に一層の第3の酸化層を形成させるP+基層接触リージョン形成手順と、
(d)マスクアライナーの上でゲート酸化層のフォトリソグラフィ版を利用してフォトリソグラフィを行って、それからHFを含む腐食液で上記第1の酸化層、上記第2の酸化層及び上記第3の酸化層に対してエッチングを行って、次に上記P型シリコン基層(1)を酸化炉管内で乾式または湿式酸化法を採用することにより熱酸化して厚さが500〜2000オングストロームである第4の酸化層を成長させ、ゲート酸化層を形成させるゲート酸化層形成手順と、
(e)イオン注入法で燐イオンを上記N+ドレーンリージョン(52)と上記N+ソースリージョン(53)の間の上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それから焼き戻しを行って、上記N−チャンネルリージョン(54)を形成させるN−チャンネルリージョン形成手順と、
(f)マスクアライナーの上で接触穴フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記第4の酸化層に対してエッチングを行って、上記ドレーン貫通穴(82)、上記ソース貫通穴(83)を形成させ、次にスパッタリングまたは蒸着の方法で金属層を沈着させ、それからマスクアライナーの上で金属層フォトマスク版を利用してフォトリソグラフィを行って、それから上記金属層に対してエッチングを行って、上記ドレーン金属(2)、上記ソース金属(3)、上記ゲート金属(4)及び上記接続金属(34)を形成させる金属層形成手順と、を含むことを特徴とする耐高圧定電流源デバイスの製造方法。
【請求項9】
上記耐高圧定電流源デバイスは、上記N−チャンネルリージョン(54)と上記P型シリコン基層(1)を仕切っているP+チャンネル保護区(94)を含むものであり、
上記N−チャンネルリージョン形成手順(e)中で、先にイオン注入法で硼素イオンを上記N+ドレーンリージョン(52)と上記N+ソースリージョン(53)との間の上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それからイオン注入法で燐イオンを、上記N+ドレーンリージョン(52)と上記N+ソースリージョン(53)との間の上記P型シリコン基層(1)内に注入して、それから焼き戻しを行って、上記N−チャンネルリージョン(54)及び上記P+チャンネル保護区(94)を形成させることを特徴とする請求項8に記載の耐高圧定電流源デバイスの製造方法。
【請求項10】
上記手順(f)の後に、
(g)先に上記P型シリコン基層(1)の背面を研磨により薄く減じ、それから金属スパッタリングまたは蒸着により一層のアルミニウム金属層、または、チタン、ニッケル、銀材料を含む多層金属層を、上記P型シリコン基層(1)の背面に沈着して、上記P型シリコン基層(1)の背面には、一層または多層金属からなる放熱層(7)を形成させる放熱層形成手順を含むことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の耐高圧定電流源デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2010−10680(P2010−10680A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−149858(P2009−149858)
【出願日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(508349687)広州南科集成電子有限公司 (4)
【氏名又は名称原語表記】Nanker(Guang Zhou)Semiconductor Manufacturing Corp.
【住所又は居所原語表記】No.6 Tianfeng RD.Guang Zhou Science City,Guangdong Province,P.R.China
【Fターム(参考)】