説明

薄膜トランジスタ基板の製造方法

【課題】パーティクルを効率的に除去して、金属薄膜の品質を向上させる薄膜トランジスタ基板の製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁基板上にゲート金属層を形成する段階と、前記ゲート金属層上に感光膜パターンを形成する段階と、前記感光膜パターンを利用して、前記ゲート金属層をエッチングしてゲート配線を形成する段階と、前記感光膜パターンをストリップして、前記ゲート配線を露出させる段階と、前記露出したゲート配線を硝酸を含む洗浄液で洗浄する段階とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜トランジスタ基板の製造方法に関し、より詳細には硝酸を含む洗浄液を用いる薄膜トランジスタ基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、薄膜トランジスタ基板とカラーフィルタ基板の間に液晶が注入されている液晶表示パネルを含む。液晶表示パネルは、非発光素子であるため、薄膜トランジスター基板の後面には光を供給するバックライトユニットが位置している。バックライトから照射された光は液晶の配列状態により透過量が調整される。
【0003】
薄膜トランジスタ基板には、ゲート配線、データ配線などの金属薄膜が形成されている。金属薄膜は、蒸着、感光膜塗布、露光、現像、エッチングなどの工程を経て形成される。エッチング後の無機膜蒸着などの次の工程に進行される前に洗浄が行われるが、洗浄はエッチング工程で発生したパーティクルを除去する役割を果たす。しかし、従来のTMAH(tetra methyl ammonium hydroxide)を使用した洗浄はパーティクルを十分に除去できないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は上記従来の薄膜トランジスタ基板の製造方法における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、パーティクルを効率的に除去して、金属薄膜の品質を向上させる薄膜トランジスタ基板の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明による薄膜トランジスタ基板の製造方法は、絶縁基板上にゲート金属層を形成する段階と、前記ゲート金属層上に感光膜パターンを形成する段階と、前記感光膜パターンを利用して、前記ゲート金属層をエッチングしてゲート配線を形成する段階と、前記感光膜パターンをストリップして、前記ゲート配線を露出させる段階と、前記露出したゲート配線を硝酸を含む洗浄液で洗浄する段階とを有することを特徴とする。
【0006】
前記洗浄液の硝酸含有量は、8〜12%であることが好ましい。
前記洗浄液は、8〜12%の硝酸と、残りは超純水であることが好ましい。
前記ゲート配線上に窒化ケイ素で形成されたゲート絶縁膜を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
前記ゲート配線は、ゲートパッドをさらに含み、前記ゲートパッド上の前記ゲート絶縁膜を除去して、前記ゲートパッドを露出させる段階と、前記露出したゲートパッド上に透明電導膜を形成する段階とをさらに含むことが好ましい。
前記ゲート金属層は、クロム層を含み、前記透明電導膜は前記クロム層に接することが好ましい。
前記透明電導膜は、ITO(インジウム錫酸化物)又はIZO(インジウム亜鉛酸化物)のうち、いずれか一つであるのが好ましい。
前記ゲート金属層は単一層であることが好ましい。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による薄膜トランジスタ基板の製造方法は、絶縁基板上にゲート配線を形成する段階と、前記ゲート配線上にゲート絶縁膜、半導体層、抵抗接触層を形成する段階と、前記抵抗接触層上にデータ金属層を形成する段階と、前記データ金属層上に感光膜パターンを形成する段階と、前記感光膜パターンを利用して、前記データ金属層をエッチングしてデータ配線を形成する段階と、前記感光膜パターンをストリップして、前記データ配線を露出させる段階と、前記露出した前記データ配線を硝酸を含む洗浄液で洗浄する段階とを有することを特徴とする。
【0008】
前記洗浄液の硝酸含有量は、8〜12%であることが好ましい。
前記洗浄液は、8〜12%の硝酸と、残りは超純水であることが好ましい。
前記データ配線上に窒化ケイ素で形成された保護膜を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
前記データ配線をマスクとして、前記抵抗接触層を乾式エッチングして、チャンネル部を形成する段階をさらに含み、前記洗浄時、前記チャンネル部は露出していることが好ましい。
前記データ金属層は単一層であることが好ましい。
【0009】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による薄膜トランジスタ基板の製造方法は、絶縁基板上にゲート配線を形成する段階と、前記ゲート配線上にゲート絶縁膜を形成する段階と、前記ゲート絶縁膜上にドレイン電極を含むデータ配線を形成する段階と、前記データ配線上に保護膜を形成する段階と、前記保護膜上に感光膜パターンを形成する段階と、前記感光膜パターンを利用して、前記保護膜をエッチングして前記ドレイン電極を露出させる接触孔を形成する段階と、前記感光膜パターンをストリップして、前記保護膜を露出させる段階と、前記露出した前記保護膜を硝酸を含む洗浄液で洗浄する段階と、前記保護膜上に前記接触孔を介して、前記ドレイン電極と接する透明電導膜を形成する段階とを有することを特徴とする。
【0010】
前記洗浄液の硝酸含有量は、8〜12%であることが好ましい。
前記洗浄液は、8〜12%の硝酸と、残りは超純水であることが好ましい。
前記ゲート配線はゲートパッドを含み、前記保護膜をエッチングする段階では、前記ゲート絶縁膜を共にエッチングして前記ゲートパッドを露出する接触孔を形成し、前記透明電導膜は、前記接触孔を介して前記ゲートパッドと接することが好ましい。
前記データ配線はデータパッドをさらに含み、前記保護膜をエッチングする段階では前記データパッドを露出する接触孔を形成し、前記透明電導膜は、前記接触孔を介して前記ゲートパッドと接することが好ましい。
前記ゲート配線とデータ配線は単一層であることが好ましい。
【0011】
薄膜トランジスタ基板にはゲート配線、データ配線などの金属薄膜が形成されている。この金属薄膜は所定のパターンを有し、このパターンを形成する方法を説明する。
まず、各金属薄膜をスパッタリング等の方法で蒸着する。蒸着された金属薄膜上に感光膜をコーティングして露光して感光膜パターンを形成する。後に感光膜パターンをマスクとして、金属薄膜をエッチングして感光膜パターンと同じパターンを有する金属薄膜を製造する。エッチングは、エッチング液を用いる等方性エッチングの湿式エッチングと、プラズマなどを用いる異方性エッチングの乾式エッチングを適用してもよい。
【0012】
以後、感光膜パターンをアッシング(ashing)して除去し、この時パターニングされた金属薄膜が露出される。パターニングされた金属薄膜は、次の工程に進行する前に洗浄工程を経る。洗浄工程ではエッチングとアッシングから発生した金属パーティクル、感光膜、エッチング液などを除去する。
本発明は、露出された金属薄膜の洗浄のため、硝酸を含む洗浄液を用いることを特徴とする。洗浄液は、硝酸8〜12%と、残りは超純水(deionized water)である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の洗浄液をゲート配線とデータ配線と同じ金属層の洗浄に用いると、金属層の表面がエッチングされながら、金属パーティクル、エッチング液などが除去される。また、金属層に親水性が与えられて、以後蒸着されるゲート絶縁膜または保護膜などの無機膜との接着性が向上される。金属層と無機膜の向上した接着性によりステップカバレッジ(step coverage)が優秀となり、オープン(open)発生が減少するという効果がある。
【0014】
また、ゲートパッドやデータパッドのように外部に露出される部分の酸化膜がエッチングされて、透明電極との接触抵抗が低くなる効果がある。データ配線の場合、チャンネル部の汚染物除去効率が向上してオン電流及びオフ電流が向上されるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明に係る薄膜トランジスタ基板の製造方法を実施するための最良の形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の平面図であり、図2は、図1のII−II線に沿って切断した断面図である。また、図3乃至図13は、本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【0016】
図1及び図2を参照すると、絶縁基板10の上にゲート配線(22、24、26)が形成されている。ここでゲート配線(22、24、26)は単一層で形成されてクロム層で形成する。
ゲート配線(22、24、26)は、横方向に延びているゲート線22、ゲート線22に連結されている薄膜トランジスタのゲート電極26、ゲート線22の端部のゲートパッド24を含む。ここでゲートパッド24は外部の回路との連結のため、幅が拡張されている。
【0017】
絶縁基板10の上には窒化ケイ素(SiNx)などで形成されたゲート絶縁膜30がゲート配線(22、24、26)を覆っている。
ゲート電極26のゲート絶縁膜30の上部には、非晶質シリコンなどの半導体で形成された半導体層40が形成され、半導体層40の上部にはシリサイドまたはn型不純物が高濃度でドーピングされているn+水素化非晶質シリコンなどの物質で形成された抵抗性接触(オーミックコンタクト)層55、56が各々形成されている。
【0018】
抵抗性接触層55、56及びゲート絶縁膜30の上には、データ配線(62、65、66、68)が形成されている。データ配線(62、65、66、68)も単一層で形成されていてクロム層で形成される。
データ配線(62、65、66、68)は、縦方向で形成されてゲート線22と交差し、画素を定義するデータ線62、データ線62から分枝されて抵抗性接触層55の上部まで延びているソース電極65、ソース電極65と分離されてゲート電極26を中心にソース電極65の反対側、抵抗性接触層56の上部に形成されているドレイン電極66、データ線62の端部のデータパッド68を含む。この時、データパッド68は外部回路との連結のために幅が拡張されている。
【0019】
データ配線(62、65、66、68)及びこれらが覆わない半導体層40の上部には、窒化ケイ素(SiNx)等で形成された保護膜70が形成されている。
保護膜70にはドレイン電極66及びデータパッド68を各々露出する接触孔76、78が形成されており、ゲート絶縁膜30と共にゲートパッド24を露出する接触孔74が形成されている。
【0020】
保護膜70の上には、接触孔76を介してドレイン電極66と電気的に連結されて画素領域に位置する画素電極82が形成されている。また、保護膜70の上には、接触孔74、78を介して、各々ゲートパッド24及びデータパッド68と連結される接触補助部材86、88が形成されている。ここで、画素電極82と接触補助部材86、88は、ITO(インジウム錫酸化物)やIZO(インジウム亜鉛酸化物)などの透明電導膜で形成されている。
ここで、画素電極82は、ゲート線22と重なって維持蓄電器(キャパシタ)を成し、維持容量が足りない場合には、ゲート配線(22、24、26)と同一層にさらに維持容量用配線を追加することもできる。
【0021】
本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造方法を説明すると、
まず、図3に示すように、絶縁基板10の上にゲート金属層20と感光膜パターン92を形成する。ゲート金属層20は、絶縁基板10の上面にかけて形成され、スパッタリング方法を使用することができる。感光膜パターン92は、感光膜をゲート金属層20上にコーティングした後、露光及び現像して形成できる。感光膜パターン92は、ゲート配線(22、24、26)が形成される部分の上部に形成される。
ここで、ゲート金属層20は単一層でありうる。ゲート金属層20が多重層である場合、硝酸を含む洗浄液で洗浄する時に腐食が発生される。これは洗浄液が電解質の役割を果たすことによって、ガルバニック効果を引き起こすためである。
【0022】
次に、図4に示すようにゲート金属層20をエッチングしてゲート配線(22、24、26)を形成する。ゲート金属層20がクロム(Cr)の場合、エッチング液として(NHCe(NOと硝酸の混合液が、アルミニウム(Al)やモリブデン(MO)の場合、リン酸と硝酸と酢酸の混合液が、タンタル(Ta)の場合、フッ酸と硝酸の混合液が用いられる。
【0023】
次に、図5に示すように感光膜パターン92をアッシングして除去した後、硝酸を含む洗浄液を用いて露出されたゲート配線(22、24、26)を洗浄する。洗浄により、ゲート配線(22、24、26)の表面に形成されている金属酸化膜が除去されて表面に親水性が与えられる。またエッチング及びアッシング工程で発生した金属パーティクルとエッチング液なども除去される。
【0024】
次に、図6に示すように、ゲート絶縁膜30を形成する。ゲート絶縁膜30は窒化ケイ素で形成されて化学気相蒸着(CVD)方法を使用して形成される。窒化ケイ素で形成されたゲート絶縁膜30は、親水性があるため親水性が与えられたゲート配線(22、24、26)との接着力が優れて、これによりステップカバレッジが向上する。
【0025】
次に、図7に示すように、ゲート絶縁膜30の上に島形態の半導体層40と抵抗性接触層50を形成する。ゲート絶縁膜30、半導体層40、抵抗性接触層50は連続的に形成される。
【0026】
次に、図8に示すように、データ金属層60と感光膜パターン94を形成する。データ金属層20は、絶縁基板10の上面にかけて形成されて、スパッタリング方法を使用できる。感光膜パターン94は、感光膜をデータ金属層60上にコーティング後、露光及び現像して形成できる。感光膜パターン94はデータ配線(62、65、66、68)が形成される部分の上部に形成される。
ここで、データ金属層60は単一層でありうる。データ金属層60が多重層である場合、硝酸を含む洗浄液で洗浄する時に腐食が発生する。これは洗浄液が電解質の役割を果たすことによって、ガルバニックの効果を引き起こすためである。
【0027】
次に、図9に示すように、データ金属層60をエッチングしてデータ配線(62、65、66)を形成する。続いて、データ配線(62、65、66、68)で覆わない抵抗性接触層50をエッチングしてゲート電極26を中心に両側に分離させる一方、両側の抵抗性接触層55、56の間の半導体層40を露出させる。露出された半導体層40の表面を安定化させるために、酸素プラズマを実施することが望ましい。抵抗性接触層50のエッチングは、プラズマを利用した乾式エッチング法を使用してもよい。
【0028】
次に、図10に示すように、感光膜パターン94をアッシングして除去した後、硝酸を含む洗浄液を使用して露出されたデータ配線(62、65、66、68)を洗浄する。洗浄により、データ配線(62、65、66、68)の表面に形成されている金属酸化膜が除去されて表面に親水性が与えられる。また、エッチング工程で発生した金属パーティクルとエッチング液なども除去されて、特に、露出された半導体層50に残る異物及び汚染物が除去されて、薄膜トランジスタのオン電圧及びオフ電圧特性が良くなる。洗浄工程では抵抗接触層50のエッチングに使われたエッチング気体の残余物も除去される。
また、データ金属層60としてクロムを用いる場合、(NHCe(NOと硝酸を含むエッチング液を用いると、エッチング後チャンネル部にはCeO、Ce(OH)などの汚染物が存在しうる。この汚染物は、硝酸を含む洗浄液により除去されて、後工程の進行時にCeイオンによる副産物生成が抑制される。
【0029】
次に、図11に示すように、保護膜70と感光膜パターン96を形成する。保護膜70は、窒化ケイ素で形成されて化学気相蒸着法を使用して形成される。窒化ケイ素で形成された保護膜70は親水性であるので、親水性が与えられたデータ配線(62、65、66、68)との接着力が優れ、これによりステップカバセッジが向上する。感光膜パターン96は、感光膜を保護膜70上にコーティングした後に露光及び現像して形成できる。感光膜パターン96には接触孔73、75、77が形成されており、各々ゲートパッド24、ドレーン電極66、データパッド68の上部に位置する。
【0030】
次に、図12に示すように、ゲート絶縁膜30と共に保護膜70をエッチングしてゲートパッド24、ドレイン電極66及びデータパッド68を露出する接触孔74、76、78を形成する。
【0031】
次に、図13に示すように、感光膜パターン96をアッシングして除去した後、硝酸を含む洗浄液を用いて露出されたゲートパッド24、ドレイン電極66及びデータパッド68を洗浄する。洗浄により露出された金属層24、66、68の表面に形成されている金属酸化膜が除去されて親水性が与えられる。また、エッチングとアッシング工程で発生した金属パーティクルとエッチング液なども除去される。
【0032】
そして、図1及び図2に示したように、ITOまたはIZOなどの透明電導膜を蒸着及び写真エッチングを実施して、接触孔76を介してドレイン電極66と連結する画素電極82と接触孔74、78を介して、ゲートパッド24及びデータパッド68と各々連結されている接触補助部材86、88を各々形成する。ITOまたはIZOを積層する前の予熱工程で使用する気体は窒素であるのが望ましい。
【0033】
ここで透明電導膜と接する金属層24、66、68には、酸化膜と不純物が除去されて透明電導膜と金属層24、66、68間の接触抵抗が減少する。また、金属層24、66、68の表面に親水性が与えられて、透明電導膜との接着力も向上する。
以上の実施形態は多様に変形可能である。ゲート絶縁膜30は酸化ケイ素層を含むこともでき、保護膜70は有機膜を含むことができる。
【0034】
(実験形態1)
クロムで形成された金属層を対象に従来のTMAH水溶液と本発明による硝酸を含む洗浄液で各々洗浄した後、IZOとの接触抵抗を測定した。洗浄液中の硝酸の含有量は10%であった。
各方法を用いて2回ずつ実験し、実験結果は以下の表1の通りである。従来のTMAH水溶液を使用した場合に比べて、接触抵抗が約3オーダー程度低くなったことが明らかになった。
【表1】

【0035】
(実験形態2)
クロムで形成されたデータ配線を形成した後、本発明による硝酸を含む洗浄液で洗浄した。完成された薄膜トランジスター基板を対象に従来のTMAH水溶液を使用して洗浄した場合のように光学検査を行って、金属を伴ったシード(seed)型欠点数を確認した。
確認結果、硝酸を含む洗浄液を適用した場合の欠点数は21、従来のTMAH水溶液を使用した場合の欠点数は49個だった。これはデータ配線がオープンされる不良が減少することを意味する。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明による薄膜トランジスタ基板は、液晶表示装置または有機電気発光装置等の表示装置に使われる。
有機電気発光装置は、電気信号を受けて、発光する有機物を利用した自己発光型素子である。有機電気発光装置には、陰極層(画素電極)、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、両極層(対向電極)が積層される。本発明による薄膜トランジスタ基板のドレーン電極は、陰極層と電気的に連結されてデータ信号を印加できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿って切断した断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図9】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図10】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図11】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図12】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【図13】本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ基板の製造工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0038】
10 絶縁基板
22 ゲート線
24 ゲートパッド
26 ゲート電極
30 ゲート絶縁膜
40 半導体層
55、56 抵抗性接触層
62 データ線
65 ソース電極
66 ドレイン電極
68 データパッド
70 保護膜
82 画素電極
86、88 接触補助部材
92、94、96 感光膜パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板上にゲート金属層を形成する段階と、
前記ゲート金属層上に感光膜パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンを利用して、前記ゲート金属層をエッチングしてゲート配線を形成する段階と、
前記感光膜パターンをストリップして、前記ゲート配線を露出させる段階と、
前記露出したゲート配線を硝酸を含む洗浄液で洗浄する段階とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項2】
前記洗浄液の硝酸含有量は、8〜12%であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項3】
前記洗浄液は、8〜12%の硝酸と、残りは超純水であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項4】
前記ゲート配線上に窒化ケイ素で形成されたゲート絶縁膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項5】
前記ゲート配線はゲートパッドをさらに含み、
前記ゲートパッド上の前記ゲート絶縁膜を除去して、前記ゲートパッドを露出させる段階と、
前記露出したゲートパッド上に透明電導膜を形成する段階とをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項6】
前記ゲート金属層はクロム層を含み、前記透明電導膜は、前記クロム層に接することを特徴とする請求項5に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項7】
前記透明電導膜は、ITO(インジウム錫酸化物)又はIZO(インジウム亜鉛酸化物)のうち、いずれか一つであることを特徴とする請求項5に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項8】
前記ゲート金属層は単一層であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項9】
絶縁基板上にゲート配線を形成する段階と、
前記ゲート配線上にゲート絶縁膜、半導体層、抵抗接触層を形成する段階と、
前記抵抗接触層上にデータ金属層を形成する段階と、
前記データ金属層上に感光膜パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンを利用して、前記データ金属層をエッチングしてデータ配線を形成する段階と、
前記感光膜パターンをストリップして、前記データ配線を露出させる段階と、
前記露出した前記データ配線を硝酸を含む洗浄液で洗浄する段階とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項10】
前記洗浄液の硝酸含有量は、8〜12%であることを特徴とする請求項9に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項11】
前記洗浄液は、8〜12%の硝酸と、残りは超純水であることを特徴とする請求項9に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項12】
前記データ配線上に窒化ケイ素で形成された保護膜を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項13】
前記データ配線をマスクとして、前記抵抗接触層を乾式エッチングして、チャンネル部を形成する段階をさらに含み、
前記洗浄時、前記チャンネル部は、露出していることを特徴とする請求項9に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項14】
前記データ金属層は、単一層であることを特徴とする請求項9に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項15】
絶縁基板上にゲート配線を形成する段階と、
前記ゲート配線上にゲート絶縁膜を形成する段階と、
前記ゲート絶縁膜上にドレイン電極を含むデータ配線を形成する段階と、
前記データ配線上に保護膜を形成する段階と、
前記保護膜上に感光膜パターンを形成する段階と、
前記感光膜パターンを利用して、前記保護膜をエッチングして前記ドレイン電極を露出させる接触孔を形成する段階と、
前記感光膜パターンをストリップして、前記保護膜を露出させる段階と、
前記露出した前記保護膜を硝酸を含む洗浄液で洗浄する段階と、
前記保護膜上に前記接触孔を介して、前記ドレイン電極と接する透明電導膜を形成する段階とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項16】
前記洗浄液の硝酸含有量は、8〜12%であることを特徴とする請求項15に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項17】
前記洗浄液は、8〜12%の硝酸と、残りは超純水であることを特徴とする請求項15に記載の薄膜トランジスター基板の製造方法。
【請求項18】
前記ゲート配線はゲートパッドを含み、
前記保護膜をエッチングする段階では、前記ゲート絶縁膜を共にエッチングして前記ゲートパッドを露出する接触孔を形成し、前記透明電導膜は、前記接触孔を介して前記ゲートパッドと接することを特徴とする請求項15に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項19】
前記データ配線はデータパッドをさらに含み、
前記保護膜をエッチングする段階では前記データパッドを露出する接触孔を形成し、
前記透明電導膜は、前記接触孔を介して前記ゲートパッドと接することを特徴とする請求項15に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【請求項20】
前記ゲート配線とデータ配線は、単一層であることを特徴とする請求項15に記載の薄膜トランジスタ基板の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−27768(P2007−27768A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197804(P2006−197804)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】