説明

車載用ナビゲーション装置

【課題】より少ないユーザの操作負荷により訪問地を登録することができ、その登録内容を幅広く活用することができる車載用ナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】車両の現在位置の情報に基づいて車両により特定地点への訪問が発生したか否かを認識し、認識された訪問地を道路地図データ上にて特定し、ユーザからの入力情報に基づいて、訪問地に対する該ユーザーの印象を反映したユーザ印象反映情報の内容に基づいて、訪問地を地点登録リストに登録することを特徴とする車載用ナビゲーション装置として提供可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用ナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の走行に伴ってGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)等により現在位置を検出し、その現在位置を表示装置上に道路地図と共に表示して、出発地から目的地までの適切な経路を設定し、表示装置や音声出力装置などによって案内する車載用ナビゲーション装置は、ユーザの効率的で安全な運転に貢献している。
【0003】
車載用ナビゲーション装置には、経路案内の他に様々な機能が備えられており、例えば、予め所定の地点を登録しておくと、後にその地点の周辺地図を簡単なボタン操作で表示することができたり、同じく簡単な操作で、その地点を目的地に設定してその目的地までの経路案内を行うことができる。ユーザは、例えば気に入った店を見つけた場合に、その店の名前などを文字にて入力することができ、後にこの店に訪れる際には、場所を地図上で確認したり、簡単な操作で車載用ナビゲーション装置に、その店までの経路案内をさせることができる。
【0004】
ナビゲーション装置で上記機能を使用する際にはキー操作を行わなければならないため、利用者は、車両を一旦停止させた後でなければ、メモしたい内容をナビゲーション装置に記録しておくことができなかった。そこで、所望の音声内容を発声(発話)位置に関連させてメモすることができる機能を備えた情報記録装置が考案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−340580号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の構成では、音声メモを登録する際の操作は、全てユーザによる能動的な作業となっており、登録タイミングがずれると正確な位置が記憶されないという問題がある。また、地図画面上の音声メモを登録した地点(声マークあるいは電話マーク)をタッチして音声メモを再生する構成は、車両が走行中の場合は運転以外の負荷が増加するので好ましくない。かといって、音声メモを再生するたびに車両を停止させることは、ユーザの利便性が低下してしまう。また、登録後に所望の音声メモを聞きくことができる構成とはなっていない。
【0007】
上記問題を背景として、本発明の課題は、より少ないユーザの操作負荷により訪問地を登録することができ、その登録内容を幅広く活用することができる車載用ナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0008】
上記課題を解決するための車載用ナビゲーション装置は、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、道路地図データを記憶する道路地図データ記憶手段と、検出された現在位置の情報に基づいて車両により特定地点への訪問が発生したか否かを認識する訪問地発生認識手段と、認識された訪問地を道路地図データ上にて特定する訪問地特定手段と、ユーザからの入力情報に基づいて、訪問地に対する該ユーザの印象を反映したユーザ印象反映情報を取得するユーザ印象反映情報取得手段と、ユーザ印象反映情報の内容に基づいて、訪問地を地点登録するか否かを判定する登録判定手段と、地点登録判定手段による判定結果に基づいて、訪問地を地点登録リストに登録する地点登録実行手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記構成によって、ユーザが場所を指定することなく訪問地が認識されるので、ユーザの目的地登録に関する操作負荷が低減される。また、単にユーザが訪問した訪問地を地点登録するだけでなく、その訪問地に対する印象(ユーザ印象反映情報)も対応付けて登録されるので、例えば、ユーザが悪印象を持った訪問地は登録されないようにすることもでき、地点登録リストの記憶容量を無駄に消費することもなくなる。また、訪問地の情報にユーザ印象反映情報を含めると、後日、その訪問地がどのような所であったかを思い出すための参考情報として用いることも可能となる。
【0010】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、ユーザが操作入力を行う操作入力手段を備え、ユーザ印象反映情報取得手段は、ユーザの操作入力内容に基づいてユーザ印象反映情報を取得するように構成することもできる。
【0011】
上記構成によっても、ユーザはユーザ印象反映情報のみを入力すればよく、地点(訪問地)を入力するための操作を行わなくてもよいので、ユーザの目的地登録に関する操作負荷が低減される。
【0012】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、ユーザに対し、訪問地に対する印象を問い合わせる印象問合せ情報を出力する印象問合せ情報出力手段を備え、印象問合せ情報に対する応答内容の候補が予め用意されるとともに、ユーザ印象反映情報取得手段は、操作入力手段に対するユーザ入力情報に基づいて、当該ユーザ入力情報に対応する応答内容の候補をユーザ印象反映情報として取得するように構成することもできる。
【0013】
上記構成によって、応答候補を用いてユーザの明確な印象をユーザ印象反映情報として取得することができる。また、応答候補を用いて印象問合せ情報を出力することで、ユーザの応答も簡潔なものとなるため、操作入力に関する負荷も低減される。
【0014】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、応答内容の候補が、訪問地に対し肯定的であるか否定的であるかを二者択一で特定するものとして用意されるように構成することもできる。
【0015】
端的にいえば、訪問地に対する評価は、肯定的な良印象か否定的な悪印象のいずれか一方である。上記構成によって、ユーザが良印象か悪印象を応答可能なように印象問合せを行えば、訪問地に対する該ユーザの印象を適確に反映できるとともに、ユーザの目的地登録に関する操作負荷が低減される。
【0016】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、地点登録が実行される訪問地のジャンルが予め定められており、地点登録実行手段は、ジャンルに該当する訪問地のみ地点登録を実行するように構成することもできる。
【0017】
上記構成によって、例えば、ユーザの好みのジャンルを登録しておけば、そのジャンルに該当する訪問地のみについて印象問合せ情報が出力されるので、その出力の回数も少なくなって、ユーザがジャンルに該当しない訪問地についての印象問合せ情報に対して、いちいち応答する必要がなくなって煩わしさから解放される。
【0018】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、訪問地発生認識手段により車両が訪問したと認識される地点の周囲に、ジャンルの異なる複数の訪問地候補が存在する場合、印象問合せ情報出力手段は、ユーザに対し、それら複数の訪問地候補に対する印象を問い合わせる印象問合せ情報を順次出力し、ユーザ印象反映情報取得手段は、操作入力手段から入力されるユーザ入力情報に基づいて、訪問地候補に対する該ユーザの印象を反映したユーザ印象反映情報を取得し、訪問地特定手段は、ユーザ印象反映情報に基づいて訪問地を特定するように構成することもできる。
【0019】
上記構成によって、訪問地が特定できない場合でも、車両の現在位置周辺の施設等が訪問地である確率が高いので、それら複数の訪問地候補についての印象問合せ情報を順次出力し、訪問地候補に対するユーザ印象反映情報を取得することで、ユーザが登録したい訪問地を特定することができる。
【0020】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、カレンダクロックから日付時間情報を取得する日付時間情報取得手段を備え、地点登録実行手段は、訪問地の位置情報とともに、訪問時に日付時間情報取得手段が取得した訪問日時を地点登録リストに登録するものであり、日付時間情報取得手段が取得する現在の日付時間情報と現在位置の情報とに基づいて、該現在位置から所定の範囲内にあり、かつ、現在の日付時間と関連する訪問日時を有した訪問地を地点登録リスト上にて検索する検索手段と、検索された訪問地についての情報を出力する出力手段と、を備えるように構成することもできる。
【0021】
例えば、訪問地の位置情報とともに「昨年の9月×日の夜に訪れた」という日付時間情報を登録すると、今年の9月×日の夜にその訪問地の付近を通行すると、該訪問地についての情報が出力されるというものである。上記構成によって、その訪問地に対して肯定的な印象を持っている場合、その訪問地についての情報が出力されることで、ユーザに対して目的地決定の一助とすることができる。
【0022】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、道路地図データ上に基準地点を登録する基準地点登録手段と、基準地点を出発した車両が、該基準地点に帰ってきたか否かを判定する基準地点到達判定手段と、基準地点に帰ってきたと判定された場合に、地点登録実行手段により登録された地点登録リストを出力する地点登録リスト出力手段と、地点登録リストの登録内容を編集する登録内容編集手段を備えるように構成することもできる。
【0023】
地点登録リストには、ユーザの意に反して登録された訪問地、間違って登録された訪問地、あるいは登録しておくことが不要となった訪問地も含まれている。上記構成によって、例えば自宅などの基準地点で地点登録リストの確認や編集を行うことができる。そして、必要な訪問地のみを残すことで、無限ではない地点登録リストの記憶容量を有効に活用することができる。また、上記で訪問地を検索する場合にも、検索に要する時間を短縮することが可能となる。
【0024】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における地点登録実行手段は、訪問地の位置情報の他に、その訪問地に関連する付加情報も登録するように構成することもできる。
【0025】
上記構成によって、単純な印象情報以外の付加情報も登録することで、検索された訪問地についての情報が出力される際や、地点登録リストを確認する際に、その訪問地がどのような場所で、そこでどのような出来事があったかまで確認することができる。
【0026】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、訪問地の画像を撮影する画像撮影手段を備え、地点登録実行手段は、撮影された訪問地の画像を付加情報として登録するように構成することもできる。
【0027】
上記構成によって、訪問地を訪れたときの状況を、単純な印象情報の他に画像情報を含めて登録することで、その訪問地に対する多くの情報を残しておくことが可能となる。
【0028】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における検索手段は、車両の現在位置に基づいて、該現在位置から所定の範囲内にある訪問地を地点登録リスト上にて検索するとともに、検索された訪問地が、その位置情報の他に付加情報として当該訪問地の画像を含む場合、その画像を出力する画像出力手段を備えるように構成することもできる。
【0029】
上記構成によって、単に訪問地の位置や訪問日時だけではなく、訪問地の画像まで出力されるので、ユーザはその訪問地がどのような所で何をしたかを容易に思い出すことができる。
【0030】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における付加情報は、ユーザの訪問地に対する感銘の度合いを表す感銘情報を含むように構成することもできる。
【0031】
感銘情報とは、その訪問地が「心に刻み付けて忘れない」場所であったり、その訪問地で「忘れられないほど深く感動する」ことがあった場合に、ユーザよって付加される情報である。上記構成によって、肯定的な良印象か否定的な悪印象のような二者択一的な情報の他に、その訪問地に対する詳細な印象を付加情報として登録することができる。
【0032】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における訪問地発生認識手段は、現在位置の情報に基づき道路地図データ上にて車両の駐車地点を特定する駐車地点特定手段と、道路地図データ上にて、駐車地点周囲に存在するユーザの訪問候補地を検索する訪問候補地検索手段と、検索された訪問候補地から実際にユーザが訪問した訪問地を選択するための訪問地選択情報を入力する訪問地選択情報入力手段と、該訪問地選択情報入力手段による選択結果に基づいて、訪問地を確定する訪問地確定手段とを備えるように構成することもできる。
【0033】
上記構成によって、ユーザの訪問候補地を検索する範囲が駐車地点周囲に絞り込まれるので、検索に要する時間を短縮することができる。これにより、訪問地を確定あるいは登録する時間も短縮できる。
【0034】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、駐車地点にて、ユーザが車両から離れている離車時間を測定する離車時間測定手段を備え、訪問候補地検索手段は、離車時間に基づいて検索するべき訪問候補地を絞り込むように構成することもできる。
【0035】
一般的に、離車時間が長いほど、ユーザが遠くの訪問地を訪問している可能性が高い。上記構成によって、訪問候補地を検索する範囲が離車時間によって絞り込まれるので、検索に要する時間を短縮することができる。
【0036】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における訪問候補地検索手段は、離車時間内にてユーザが徒歩で訪問可能な訪問候補地を検索するように構成することもできる。
【0037】
一般的に、離車後は徒歩で訪問地に向かうことが多い。上記構成によって、訪問候補地を検索する範囲を徒歩での到達可能範囲に絞り込んで、効率的に訪問候補地を検索することができる。
【0038】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、道路地図データ上において、駐車地点にて利用可能な公共交通機関を特定する交通機関特定手段を備え、訪問候補地推定手段は、離車時間内にてユーザが、特定された公共交通機関を用いて訪問可能な訪問候補地を検索するように構成することもできる。
【0039】
上記構成によって、ユーザが駐車地点を起点として徒歩以外に公共交通機関を利用する場合にも、その公共交通機関を特定できれば、訪問候補地を検索する範囲を公共交通機関での到達範囲に絞り込んで、効率的に訪問候補地を検索することができる。
【0040】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における交通機関特定手段は、駐車地点から所定範囲内に存在する駅またはバス停を特定するものであり、訪問候補地推定手段は、当該駅またはバス停を通る鉄道またはバス路線を用いて訪問可能な訪問候補地を検索するように構成することもできる。
【0041】
上記構成によって、駐車位置から駅またはバス停までの所要時間を考慮した上で、駅またはバス停からの到達可能範囲に絞り込んで、精密かつ効率的に訪問候補地を検索することができる。
【0042】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における訪問地発生認識手段は、ユーザによる過去の訪問地実績を記憶する訪問地実績データベースを備え、訪問候補地検索手段は、該訪問地実績データベース上にて訪問候補地を検索するように構成することもできる。
【0043】
上記構成によって、過去の訪問地をデータベース化することで、訪問候補地を検索する時間を短縮することができる。また、データベースに記憶されている地点あるいは施設のジャンルをユーザの好みのジャンルと仮定して、そのジャンルと同じ地点あるいは施設を駐車地点周辺から検索することも可能で、ユーザの嗜好に合った訪問候補地を検索することができる。
【0044】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、ユーザに対し、訪問地に対する印象を問い合わせる印象問合せ情報を出力する印象問合せ情報出力手段を備え、印象問合せ情報に対する応答内容の候補が予め用意されるとともに、ユーザ印象反映情報取得手段は、操作入力手段に対するユーザ入力情報に基づいて、当該ユーザ入力情報に対応する応答内容の候補をユーザ印象反映情報として取得するものであって、各訪問地に対するユーザの嗜好度を決定する嗜好度決定手段を備え、訪問地実績データベースは訪問地を該嗜好度と対応付けて記憶するものであり、印象問合せ情報出力手段は、訪問地のうちユーザの嗜好度の高いものから順に印象問合せ情報を出力するように構成することもできる。
【0045】
上記構成によって、ユーザの訪問地に対する印象の良いもの、すなわち嗜好度の高い訪問地から印象問合せ情報を出力するので、ユーザの訪問地を短時間で認識することができる。
【0046】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置における嗜好度決定手段は、訪問回数の多い訪問地ほど嗜好度を高く設定するように構成することもできる。
【0047】
一般に、訪問回数が多ければ、その訪問地に対するユーザの嗜好度が高いと見なすことができる。上記構成によっても、ユーザの訪問地を短時間で認識することができる。
【0048】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、駐車地点でのユーザの訪問コース情報を事前に入力する訪問コース情報入力手段を備え、印象問合せ情報出力手段は、入力された訪問コースに従って訪問地に対する印象問合せ情報を出力するように構成することもできる。
【0049】
訪問コースが予め分かっていれば、訪問候補地を絞り込むことができるので、訪問候補地にはユーザが訪問する可能性の高い訪問地が含まれる確率も高くなる。上記構成によっても、ユーザの訪問地を短時間で認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の車載用ナビゲーション装置を、図面を参照しながら説明する。図1は車載用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
【0051】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両101(図2参照)の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両101の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両101の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。なお、位置検出器1が本発明の位置検出手段に相当する。
【0052】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。その他に、周知のいわゆる静電容量方式を用いてもよい。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。また、操作スイッチ群7のうちのメカニカルスイッチは、例えば表示器10とその周辺を覆い意匠枠となるエスカッションに配置される(図3参照)。
【0053】
また、図3のように、操舵ハンドル34に、例えばプッシュスイッチあるいはタッチスイッチで構成される、操作スイッチ7a,7bを設けてもよい。
【0054】
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら本発明のユーザ印象反映情報取得手段,操作入力手段,基準地点登録手段,登録内容編集手段,訪問地選択情報入力手段,訪問コース情報入力手段に相当する、操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
【0055】
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)センタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
【0056】
また、ETC車載器17と通信することにより、ETC車載器17が路側器(図示せず)から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器17によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行う構成をとってもよい。
【0057】
制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,時計IC88,画像処理部89,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行なわれる。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。
【0058】
なお、制御回路8が本発明の訪問地発生認識手段,訪問地特定手段,登録判定手段,地点登録実行手段,日付時間情報取得手段,検索手段,基準位置到達判定手段,駐車地点特定手段,訪問候補地検索手段,訪問地確定手段,離車時間測定手段,交通機関特定手段,嗜好度決定手段に相当する。
【0059】
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0060】
描画部87は、HDD21等に記憶された地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
【0061】
時計IC88はリアルタイムクロックICとも呼ばれ、CPU81からの要求に応じて時計・カレンダーのデータを送出あるいは設定するものである。CPU81は時計IC88から日時情報を取得する。また、GPS受信機5で受信したGPS信号に含まれる日時情報を用いてもよい。また、CPU81に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。
【0062】
画像処理部89は、公知のパターン認識などの技術によって前方用カメラ32および車内用カメラ33(ともに後述)によって撮影された画像の解析を行う画像処理回路を含んで構成される。画像処理部89では、例えば、これらカメラ(32,33)により撮影された映像信号に一般的な2値化処理を施すことにより、ピクセル毎のデジタル多値画像データに変換する。そして、得られた多値画像データから、一般的な画像処理手法を用いて所望の画像部分を抽出する。
【0063】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データベースである地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。なお、地図データ21mが本発明の道路地図データ記憶手段に相当する。
【0064】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
【0065】
ナビプログラム21p,地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
【0066】
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
【0067】
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。なお、表示器10が本発明の印象問合せ情報出力手段,出力手段,地点登録リスト出力手段,画像出力手段に相当する。
【0068】
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によってメモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。なお、スピーカ15が本発明の印象問合せ情報出力手段,出力手段,地点登録リスト出力手段に相当する。
【0069】
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両101の速度に換算して、車両101の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両101の走行区間毎の平均車速を算出する。
【0070】
LAN I/F26は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器17との接続を行ってもよい。
【0071】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示される図示しないメニュー画面から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0072】
すなわち、まず、ユーザは目的地を探索する。目的地の探索方法は、例えば、地図上の任意の地点を指定する方法、目的地の所在する地域から探索する方法,目的地の電話番号から探索する方法,五十音表から目的地の名称を入力して探索する方法,あるいはユーザがよく利用する施設としてメモリ9に記憶されているものから探索する方法などがある。目的地が設定されると、位置検出器1により車両101の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
【0073】
通信ユニット25は周知の無線送受信機として構成され、インターネット等の公衆通信網と接続するために用いる。また、通信ユニット25を携帯電話機等の携帯通信端末(図示せず)を接続してデータ通信を行うための、携帯通信端末と制御回路8との間のインターフェース回路として構成してもよい。
【0074】
前方用カメラ32,車内用カメラ33は周知のCCDビデオカメラ等で構成され、撮影された画像データは画像処理部89に送られる。図2に搭載例を示す。前方用カメラ32は、車両の前方を撮影可能なように、例えば、車両室内の天井の前方中央部に取り付けられる。また、前方用カメラ32をダッシュパネル中央部に取り付けてもよい。車内用カメラ33は、運転者を含む車内を撮影可能なように、例えば、ダッシュパネル中央部に取り付けられる。また、図3のように、車内用カメラ33を、運転者を撮影可能なように、ステアリングコラム中央部に取り付けてもよい。なお、前方用カメラ32が本発明の画像撮影手段に相当する。
【0075】
乗員検出部36は、例えば圧力を加えられると電圧を発生する圧電素子により構成される着座センサであり、圧電素子が発生する電圧により、乗員の着座状態を検出する。これら着座センサは、図2のように、車両101の少なくとも運転席37の着座部37aあるいは背もたれ部37bに設置される。また、34は操舵ハンドルである。
【0076】
図4を用いて訪問地登録処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、図示しないアクセサリスイッチ等の操作によって、ナビゲーション装置100(ナビ)を起動状態とする(S11)。その後、ユーザに対して印象問合せ情報を出力可能となった場合(S12:Yes)、車速センサ23で検出された車速から、車両101が停止中かどうかを判定する。車速が、例えば5km/hを下回る場合には車両101が停止中と判定する。そして、車両が停止中の場合(S13:Yes)には停止中の訪問地登録処理(停止中処理:S14,後述)を実施し、車両が停止中でない場合(S13:No)には走行中の訪問地登録処理(走行中処理:S15,後述)を実施する。
【0077】
図5A〜図5Cを用いて、図4のステップS14に相当する停止中の訪問地登録処理について説明する。まず、操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22の操作、およびマイク31からの音声入力である、ユーザ操作をモニタする(S31)。
【0078】
ユーザが目的地探索を実行した場合、表示器10あるいはスピーカ15により、「目的地と経路を設定します。目的地はどこですか?」,「どこかを経由していく場合は、経由地も教えてください」等のガイダンスメッセージを出力し、ユーザにより入力された探索情報を、出発地および目的地の位置情報、目的地への訪問希望時間、出発地から目的地の経由地を含む連係情報(本発明の訪問コース情報)とともに、メモリ9等に記録する(S32)。
【0079】
次に、ユーザが設定された目的地をどのように移動するか決めた訪問コースがあるか、離車後の交通手段があるかどうかを、ユーザに確認するための、「今日はどんな順に目的地に行きたいか決まっていますか?決まっていたら教えてください。」等のガイダンスメッセージを出力する。ユーザは、スイッチ操作あるいは音声により、例えば、「今日はイベント1とイベント2は必ず行きたい。駐車はイベント会場の駐車場、イベント会場の移動は公共交通機関利用。」と入力する。その入力結果に基づいて、「今日は、まずイベント1に行って、その後、イベント2は必ず行くのですね。」,「駐車位置は、イベント専用の駐車場に止めて、そこからイベント会場までの公共交通機関を使うのですね。」のような確認メッセージを出力する(S33)。
【0080】
表示器10に上記と同様のメッセージを表示して、ユーザが操作スイッチ群7,リモコン端末12,あるいはタッチパネル22の操作によって、訪問コースあるいは離車後の交通手段を入力してもよい。
【0081】
ユーザが、確認メッセージに応答し、その後他の目的地の探索操作を継続する場合、上記のステップS32,S33の処理が繰り返され、その探索情報を追加して印象問合せ情報の元となる訪問候補地リストを作成する(S34)。
【0082】
ユーザが離車した場合(S35:Yes)、そのときの現在位置を位置検出器1から取得し、時計IC88から本発明の日付時間情報である現在日時を取得し、それぞれメモリ9の予め定められた領域に記録する(S36)。
【0083】
ユーザが離車したかどうかを判定する方法は、着座センサである乗員検出部36で乗員の有無により判定する方法の他に、以下のいずれの方法を用いてもよい。
(1)車内用カメラ33で撮影された車内の画像において、運転席からユーザがいなくなったことを検出した場合、ユーザが離車したと判定する。
(2)図示しないイグニッションスイッチがオン状態からオフ状態に変化したことを検出した場合、ユーザが離車したと判定する。
(3)車両101が、ユーザの持つスマートキーと車内の制御部との無線通信によってユーザ(スマートキー)の認証を行い、その認証結果に基づいてドアのロック/アンロック制御を行うスマートキーシステムを搭載している場合には、ドアのロック制御が行われたことを検出した場合、ユーザが離車したと判定する。
(4)図示しない赤外線センサのような近接センサを用い、ユーザが車両101から遠ざかって行くことを検出した場合、ユーザが離車したと判定する。
【0084】
そして、上記で作成された訪問候補地リストから、車両101の現在位置から予め定められた範囲内にある訪問候補地を抽出し、メモリ9の予め定められた領域に記憶する(S37)。このとき、車両101の現在位置近い順、あるいはユーザの好きな順(すなわち、嗜好度の高い順,嗜好度については後述)にソートする。また、案内経路が分かっているときには、その案内経路上あるいは案内経路から予め定められた範囲内にある訪問候補地を抽出するようにしてもよい。
【0085】
そして、ユーザが車両101から離れている離車時間の計測を開始する(S38)。離車時間の計測を行っている間は、表示器10を消灯状態としたり、HDD21の動作を停止する等、省電力モードに移行する(S39)。
【0086】
次に、ユーザが車両101に戻ったかどうかを判定する。検出方法は、着座センサである乗員検出部36で乗員の有無により判定する方法の他に、以下のいずれの方法を用いてもよい。
(1)車内用カメラ33で撮影された車内の画像において、運転席にユーザがいない状態のときに、ユーザがいることを検出した場合、ユーザが戻ったと判定する。
(2)図示しないイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に変化したことを検出した場合、ユーザが戻ったと判定する。
(3)車両101がスマートキーシステムを搭載している場合には、ドアのアンロック制御が行われたことを検出した場合、ユーザが戻ったと判定する。
(4)図示しない赤外線センサのような近接センサを用い、ユーザが車両101から近づいてきたことを検出した場合、ユーザが戻ったと判定する。
【0087】
ユーザが車両101に戻った場合(S40:Yes)、図5BのステップS41に移る。ステップS41では、離車時間の計測を停止し、時計IC88からそのときの日時情報を取得する。そして、ユーザの離車時間からユーザの行動範囲を以下のように推定する(S42)。
【0088】
まず、表示器10あるいはスピーカ15により、「おかえりなさい。お疲れでしょう。」のようなメッセージを出力し、ユーザに徒歩で移動したのか公共交通機関を使用したかを確認する(S43)。このとき、「今日は予定通りに公共交通機関を使ってコースを回れましたか?」のようなメッセージを出力する。ユーザが離車前に入力した訪問コース情報と同じである旨の操作入力を行った場合(S44:Yes)、その訪問コース,訪問候補地リストおよび抽出された訪問候補地,推定されたユーザの行動範囲から、例えば、徒歩で車両の現在位置から近い順、または訪問候補地DB(図9参照)に記憶される、訪問候補地に対するユーザの印象の高い順などのように、その行動範囲内の訪問順を推定し、さらに新たな訪問候補地リストを作成する(S55)。
【0089】
一方、ユーザの訪問コースが、事前に入力されていない場合、地図データ21mおよび訪問候補地DB(図9参照)を参照して、車両の現在位置を基準とした、までの距離,時間,ユーザの嗜好度等を用いて地域訪問候補地リストを作成する(S62,詳細は後述)。
【0090】
そして、ステップS55あるいはS62で作成された最終的な訪問候補地リストあるいは地域訪問候補地リストに基づき、印象問合せ情報を出力するための印象問合せリストを作成する(S56,後述)。
【0091】
図6を用いて、ステップS62における、地域訪問候補地リストの作成の考え方について説明する。離車時間が同じでも、離車中の行動手段によってユーザの行動範囲は大きく異なる。電車・バス等の公共交通機関を使用する場合は、徒歩の場合に比べてかなり遠方まで行くことができる。
【0092】
例えば、離車時間が1時間であると、全て徒歩なら概ね往復4kmの範囲が訪問候補地の検索範囲となる。一方、車両の現在位置(駐車位置)から徒歩5分の所にある駅から電車を利用する場合は、1時間から、車両の現在位置から乗車駅までの往復時間(10分)と、乗車駅から降車駅までの往復時間とを差し引いた時間によって到達可能な範囲が訪問候補地の検索範囲となる。
【0093】
降車駅からの行動は全て徒歩によるものとすると、離車時間から往復の乗車時間が差し引かれるので、駅Bで下車した場合の検索範囲は電車を利用せず全て徒歩による場合の検索範囲であるエリアA3よりも狭いエリアB3で示され、駅Cで下車した場合の検索範囲はエリアB3よりも狭いエリアC3で示される。
【0094】
まず、車両の駐車地点P0から徒歩のみで行動する条件で地域訪問候補地リストを作成する場合、徒歩による最大到達可能範囲がエリアA3で示されるときには、地域訪問候補地リストは、エリアA3内で検索された地点P1,P2,P3,P4,P7,P8の訪問順で作成される。
【0095】
予め訪問地が地点P1,P4,P6,P9で、公共交通機関を利用することが入力されている場合、遠方の地点から訪問すると考えられるので、地域訪問候補地リストは、地点P1,P6,P9,P4の訪問順で作成される。また、公共交通機関の利用を徒歩よりも優先するという条件で訪問順を決定してもよい。
【0096】
図6の場合や、公共交通機関を複数利用する場合は、訪問候補地となる地点が多くなりすぎる。そのため、ユーザが車両を離れる前にどの交通機関を使うかをユーザが入力することで(図5AのステップS33)、候補の絞込みが可能となる。さらに、ユーザが戻ってから、公共交通手段を利用したかを確認すれば(図5BのステップS43)、離車前に作成した訪問候補地リストの精度はさらに上がる。
【0097】
図5Bに戻り、車内用カメラ33で撮影された画像と離車前に撮影された画像とから、ユーザの持ち物の変化を確認し、持ち物が増えていれば(S57:Yes)、持ち物の確認処理を行う(S58)。すなわち、画像処理部89における画像処理の結果、紙袋や包装紙などから訪問地が特定できる場合、表示器10あるいはスピーカ15により、「今手に持っているものは○○屋の入れ物ですね?」,「何を購入したのですか?」のようなメッセージを出力し、ユーザの応答入力を待つ。そして、ユーザが○○屋を訪れて△△を買ったことを示す応答入力を行った場合(S59:Yes)、持ち物の追加内容と訪問地との関連付けができたとして、その内容を訪問候補地DB(図9参照)に記録する。このとき、印象が良かったから買い物をしたと判断して、その訪問地を印象問合せリストに含めないようにしてもよい。
【0098】
また、購入物品に周知のRFID(Radio Frequency IDentification:電波方式認識)タグが付随している場合、通信ユニット25をRFIDとのデータ通信が可能な構成とし、RFIDに含まれる物品情報,購入店情報を取得して、上記ステップS58の持ち物確認処理を行う構成としてもよい。無論、イベントのチケットにRFIDタグが付随していれば、この内容を受信することで、ユーザがイベントに行ったかどうかを確認することもできる。
【0099】
そして、上記で作成された印象問合せリストにおける、訪問地○○屋の印象問合せ順位を上げる(S60)。順位の上げ幅は、例えば2つのように予め定められている。
【0100】
一方、持ち物の追加内容と訪問地との関連付けができなかった場合(S59:No)には、印象問合せリストの変更は行わない。これにより、持ち物の追加の有無を加味した印象問合せリストの作成が完了し(S61)、図5CのステップS63へ移る。
【0101】
図5CのステップS63では、印象問合せリストの順位に従い、表示器10あるいはスピーカ15により、「□□の●●はいかがでしたか?」のような印象問合せ情報を出力し、ユーザの応答入力を待つ。この●●は、各訪問候補地□□に対応付けて地図データ21mあるいは訪問候補地DB(図9参照)に設定されている、訪問候補地を代表する施設,文物,特産物,イベント等である。訪問候補地DBでは、「候補地お勧め項目」に相当する。
【0102】
上記のステップS60で、その訪問地でユーザが物品を購入したことが分かっている場合には、「○○屋の△△は〜のようですね。」のような印象問合せメッセージが出力される。
【0103】
ユーザがマイク31からの音声入力により印象問合せ情報に対する応答を行った場合に、音声認識ユニット30により認識されるユーザの応答の声の調子と、話し言葉から抽出されるテキストデータを記憶する。そして、予めデータベース21dに記憶されたユーザの肯定時・否定時のそれぞれにおける声の調子とを比較して、その印象を推定する(S64)。声の調子は、例えば音声の周波数成分の分布として記憶されている。また、テキストデータからは、「良い」,「悪い」,「美味しい」,「不味い」等の印象を表す語句を探す。
【0104】
そして、声の調子や話し言葉から、その訪問地に対する印象が推定されたときには、その内容を確認するメッセージを送出してユーザの応答入力を待つ(S65)。例えば、その訪問地に対する印象が肯定的なものであると推定されたときには、「○○屋の△△は良かったのですね。」というような確認メッセージを送出する。
【0105】
そして、ユーザの応答入力に応じた印象を、以下のようにして訪問候補地DB(図9参照)に記憶する(S66)。
【0106】
ユーザの応答入力が肯定的なものである場合(S67:Yes)、その印象を訪問地に対応付けてRAM83に一時記憶する(S68)。そして、ユーザの応答入力に本発明の付加情報である付帯語があり(S69:Yes)、その付帯語が評価理由を示している場合(S70:Yes)、その付帯語を評価理由として記録するかを確認するための、「いまの○○の印象を記録してよいですか?」のような確認メッセージを送出する(S71)。そして、次のステップS72に移る。
【0107】
一方、ユーザの応答入力が否定的なものである場合(S67:No)、その印象を訪問地に対応付けてRAM83に一時記憶する(S75)。そして、「何故○○屋の△△は良くなかったのですか?」のような、その理由を確認するメッセージを送出してユーザの応答入力を待つ(S76)。
【0108】
データベース21dあるいはメモリ9には、予め応答内容の候補(語句)が記憶されている。そして、訪問候補地のジャンル等に応じて確認メッセージの作成に用いられ、訪問地の印象を肯定的であるか否定的であるかを二者択一で特定できるようになっている。
【0109】
ユーザの応答入力が肯定的なものである場合(S67:Yes)でも、付帯語がない場合(S69:No)、あるいは、その付帯語が評価理由を示していない場合(S70:No)にも、ステップS76へ移り、「どう良かったのですか?」のような、その理由を確認するメッセージを送出してユーザの応答入力を待つ。ユーザの応答入力があり付帯語(評価理由)が入力された場合(ステップS77:No)、「いまの○○の印象を記憶してよいですか?」のような確認メッセージを送出してステップS72に移る。また、付帯語(評価理由)が入力されなかった場合(ステップS77:Yes)には、印象問合せリストに未問合わせの訪問候補地が残っているかを調べる(S78)。
【0110】
ステップS72では、ステップS71あるいはステップS77:Noにおいて送出された確認メッセージに対するユーザの応答入力を待ち、記憶することに対し肯定的な応答があった場合(S72:Yes)には、本発明の訪問地実績データベースでもある訪問候補地DB(図9参照)に、訪問地の位置情報,時計IC88から取得した訪問日時(日時情報),先にRAM83に一時記憶した内容(訪問地とその訪問地に対する印象)と付帯語(評価理由)を、訪問地と関連付けて記憶する(S73)。このようにして、特定地点への訪問が発生したか否かを認識し、ユーザ印象反映情報に対応付けて該訪問地を、本発明の地点登録リストでもある訪問候補地DBに地点登録する。
【0111】
このとき、過去に同じ訪問地に対するユーザ印象反映情報が記憶されている場合で、ユーザの該訪問地に対する印象が肯定的な場合には、訪問候補地DBの嗜好度点数(図9参照)に予め定められる点数を加え、ユーザの該訪問地に対するが否定的な場合には、予め定められる点数を差し引くようにしてもよい。つまり、ユーザの訪問回数の多い訪問地ほど、ユーザの嗜好に合っているということである。
【0112】
一方、記憶することに対し否定的な応答があった場合(S72:No)には、印象問合せリストに含まれる次の順位の訪問候補地の印象問合せに移行する(S74→S63)。
【0113】
上述のように順次印象問合せが行われ、印象問合せリストに含まれる全ての訪問候補地に対する印象問合せが行われると(S78:No)、印象問合せが終了した旨のメッセージを出力して(S79)、本処理を終了する。
【0114】
図7を用いて、図5BのステップS56に相当する、離車時間から訪問候補地を作成する処理について説明する。まず、ユーザの離車時の日時情報と車両101に戻ってきたときに時計IC88から取得される日時情報とから離車時間が計測される(S91)。次いで、位置検出器1から車両の現在位置すなわち駐車位置が読み出される(S92)。そして、図5BのステップS55で作成された訪問候補地リスト,ステップS62で作成された地域訪問候補地リスト,訪問候補地DB(図9参照),地図データ21mが参照されて、離車時間内にて前記ユーザが徒歩で訪問可能な訪問候補地が読み出される(S93)。図6の例では、エリアA3の範囲内にある、地点P1,P2,P3,P4,P7,P8が訪問候補地に相当する。
【0115】
次に、駐車位置から離車時間内に徒歩で往復できる距離範囲内のような、駐車地点から所定範囲内に存在する駅またはバス停が特定された場合(S94:Yes)、以下のように離車時間内にて前記ユーザが、特定された駅またはバス停を含む公共交通機関を用いて訪問可能な訪問候補地を検索する。まず、地図データ21mから公共交通機関マップを読み出し、その駅あるいはバス停から離車時間内で往復可能な駅あるいはバス停を検索する(S95)。この場合、公共交通機関の乗車時間を複数設定し、到達可能な駅あるいはバス停(特定ポイント)を決定する。図6の例では、エリアA3の範囲内には駅Aが含まれ、乗車時間を考慮すると到達可能な駅(特定ポイント)として駅B,駅Cが検索される。
【0116】
次に、検索された駅やバス停(特定ポイント)を確認する(S96)。そして、その特定ポイントから徒歩、あるいはその他の公共交通機関で到達可能な範囲を確認する(S97)。図6の例では、駅Bで下車した場合はエリアB3,駅Cで下車した場合はエリアC3が到達可能な範囲となる。
【0117】
このようにして、離車時における公共交通機関の利用の有無によらず、離車時間に対応する到達範囲が設定できる(S98)。
【0118】
次に、それぞれの到達可能な範囲において、訪問候補地を検索し、例えば距離順のように訪問候補地順位を決定する(S99)。そして、訪問候補地順位を元に印象問合せリストを作成し(S100,後述)、その内容をメモリ9等の予め定められる領域に記録する(S101)。
【0119】
図8を用いて、図7のステップS100に相当する、訪問候補地順位決定処理について説明する。まず、図5AのステップS34において作成された訪問候補地リストを参照し、ユーザが離車する前に訪問地情報が入力されたか否かをチェックする。「今日はイベント1とイベント2は必ず行きたい。」というような訪問地情報が入力されていた場合(S111:Yes)、ユーザの訪問コース情報も合わせて離車前に入力されているかを調べる。ユーザの訪問コース情報が離車前に入力されていない場合(S118:No)、その訪問予定地の点数を大きな値に設定する(S125)。
【0120】
次に、訪問候補地DB(図9参照)において、ジャンル毎の嗜好度(嗜好度点数)が設定されている施設・イベント等がある場合は(S126:Yes)、到達可能な範囲に含まれる施設・イベント等に、その嗜好度に応じた点数を設定する(S127)。到達可能な範囲に含まれるが嗜好度が設定されていないジャンルの施設・イベント等については(S126:No)、これら施設・イベント等について予め定められる点数を設定する(S128)。
【0121】
次に、訪問予定地以外の上記訪問候補地について、車両101の駐車位置との距離を算出し、その距離に応じて予め定められる距離係数を嗜好度に応じた点数に乗ずる(S129)。距離係数は、例えば0より大きく1より小さい数であって、駐車位置との距離が小さいほど大きな値となる。
【0122】
最後に、嗜好度点数、および設定・算出された点数の総和に基づいて、訪問予定地および訪問候補地を点数の高い順にソートし、印象問合せリストを作成する(S130)。そして、本処理を終了する。上記処理の例については、図12を用いて後で述べる。
【0123】
例えば、「駐車はイベント会場の駐車場、イベント会場の移動は公共交通機関利用。」というような、ユーザの訪問コース情報が離車前に入力されている場合(S118:Yes)、その訪問コース上にある訪問予定地点数を大きな値に設定する(S119)。
【0124】
次に、訪問候補地DB(図9参照)において、ジャンル毎の嗜好度(嗜好度点数)が設定されている施設・イベント等がある場合は(S120:Yes)、訪問予定地に含まれない施設・イベント等に、その嗜好度に応じた点数を設定する(S121)。また、訪問コース上にあって嗜好度が設定されていないジャンルの施設・イベントについては(S120:No)、これら施設・イベント等について予め定められる点数を設定する(S122)。
【0125】
次に、訪問コース上にない上記訪問候補地について訪問コースとの距離を算出し、その距離に応じて予め定められる近接係数を上記点数に乗ずる(S123)。近接係数は、例えば0より大きく1より小さい数であって、訪問コースとの距離が小さいほど大きな値となる。
【0126】
最後に、設嗜好度点数、および設定・算出された点数の総和に基づいて、訪問予定地および訪問候補地を点数の高い順にソートし、印象問合せリストを作成する(S124)。そして、本処理を終了する。上記処理の例については、図11を用いて後で述べる。
【0127】
訪問地情報が入力されていない場合(S111:No)、訪問候補地DB(図9参照)において、施設・イベント等のジャンル毎の嗜好度(嗜好度点数)が設定されている場合は(S112:Yes)、駐車位置から到達可能な範囲内に含まれる施設・イベント等に、その嗜好度に応じた点数を設定する(S113)。嗜好度が設定されていないジャンルの施設・イベントについては(S112:No)、これら施設・イベント等について予め定められる点数を設定する(S114)。
【0128】
ここで、徒歩での移動速度には個人差があるので、車両101の駐車位置と訪問候補地との距離を算出し、その距離に予めユーザ毎に設定されるユーザ距離係数を乗じて距離係数点数(図10参照)を算出してこれを加味し、車両101の駐車位置に近い訪問候補地が印象問合せリストの上位となる(印象問合せがより早く行われる)ようにしてもよい(S115)。
【0129】
また、訪問を短時間で済ませたいユーザのために、車両101の駐車位置と訪問候補地との距離と、予め設定されるユーザの徒歩での移動速度とから、訪問候補地への到達時間を推定演算し、その到達時間に予めユーザ毎に設定されるユーザ時間係数を乗じて到達時間係数点数(図10参照)を算出してこれを加味し、車両101の駐車位置からより短時間で到達可能な訪問候補地が印象問合せリストの上位となる(印象問合せがより早く行われる)ようにしてもよい(S116)。
【0130】
最後に、設嗜好度点数、および設定・算出された点数の総和に基づいて、訪問予定地および訪問候補地を点数の高い順にソートし、印象問合せリストを作成する(S117)。そして、本処理を終了する。上記処理の例については、図10を用いて後で述べる。
【0131】
図9に、データベース21dに記憶される訪問候補地DBの一例を示す。訪問候補地DBは、訪問候補地のIDである「候補地ID」,訪問候補地の仮IDである「仮ID」,訪問候補地の名前である「候補地 名前」,訪問候補地の画像データの縮小版である「サムネイル(イメージ)」,訪問候補地における代表的なものである「候補地お勧め項目」,訪問候補地の「最寄駅(探索結果)」,訪問候補地から「最寄り駅までの道路距離(km)」,訪問候補地での「平均滞在時間(待ち時間)」,「候補地 位置座標(緯度経度あるいは相対位置)」,訪問候補地の「位置オプション地形データ(敷地形状、高低差)境界(数列)」,ユーザの訪問候補地に対する嗜好度を表す「嗜好度点数(時刻依存)」,「ユーザ名(ID)」,「ユーザ点数」,「ユーザコース設定番号」,訪問日時でもある「ユーザ設定日時」,「ユーザ訪問時天候」,ユーザの印象に応じて付与される「ユーザ印象評価点」,良い、悪い等の本発明の付加情報あるいは感銘情報を含む「ユーザ印象 理由 形容詞」,訪問候補地を前方用カメラ32で撮影した画像データである「イメージデータ」を含む。
【0132】
図10の印象問合せリスト例を用いて、図8においてステップS111でNoと判定された場合、すなわちユーザが訪問地も訪問コースも決めていない場合の、図6における訪問候補地の印象問合せ順位決定について説明する。
【0133】
この場合、嗜好度の点数の順に印象問合せが行われる。つまり、まず、訪問候補地DBを参照して、車両101の駐車位置からの到達可能範囲内に含まれる訪問候補地を検索し、検索された訪問候補地が訪問候補地DBに含まれる場合には、その嗜好度の点数を用い、訪問候補地DBに含まれない場合には、予め定められる嗜好度の点数を用い、印象問合せ順位を決定する。
【0134】
また、駐車位置からの距離に応じて設定される距離係数を加味した距離係数点数LenPを、LenP=10÷(駐車位置から候補地までの距離L)と算出し、嗜好度点数に加味したものが、「点数(距離)」欄に記載されている。この「点数(距離)」を用いて印象問合せ順位を決定してもよい。
【0135】
また、駐車位置からの到達時間に応じて設定される到達時間係数を加味した到達時間係数点数Timを、Tim=100÷(駐車位置から候補地までの到達時間M)と算出し、嗜好度点数に加味したものが、「点数(時間)」欄に記載されている。この「点数(時間)」を用いて印象問合せ順位を決定してもよい。
【0136】
印象問合せリストには、各訪問候補地(図10では候補地と略称)までの到達手段と、駐車位置から各訪問候補地間での距離から算出される所要時間が記憶されている。例えば、候補地P9は、駐車位置から3.8kmの所にあり、所要時間は、駐車位置から駅Aまでが徒歩2分、駅Aから駅Bまでが公共交通機関(電車)で3分、駅Bから候補地P9までが徒歩6分である。候補地P9の嗜好度は150点で印象問合せ順位は1位である。また、距離係数を加味した距離係数点数「点数(距離)」は153点、到達時間を加味した到達時間係数点数「点数(時間)」159点で、これら係数を加味した場合でも印象問合せ順位は1位である。
【0137】
図11の印象問合せリスト例を用いて、図8においてステップS111でYesと判定された場合、すなわちユーザが事前に訪問地と訪問コースを決めている場合の、図6における訪問候補地の印象問合せ順位決定について説明する。図11の例では、訪問コースは、駐車位置→レストラン(P4)→[徒歩]→駅Aで乗車(up)→[公共交通機関]→駅Cで下車(down)→[徒歩]→イベント1見物(P6)→[徒歩]→駅Cで乗車→[公共交通機関]→駅Bで下車→[徒歩]→イベント2見物(P9)→[徒歩]→駅Bで乗車→[公共交通機関]→駅Aで下車→[徒歩]→ショッピング(P1)→駐車位置、となっている。
【0138】
よって、印象問合せリストは、訪問候補地DBから上記の訪問地を訪問候補地として抽出し、訪問順にソートされ作成される。また、訪問コース上の訪問予定地に300ポイントを設定し、それ以外の訪問候補地にはポイントを与えていない。ただし、P6とP9の間のレストラン(P5)は訪問コース上にあるため、仮想訪問地として訪問コースに含め、「いつもの行きつけのレストラン、今日は行きませんでしたか?」というように印象問合せをするように設定してもよい。また、レストラン(P2)とスーパー(P3)も訪問コースに比較的近いため、それらの店を訪問しなかったどうか印象問合せをするようにしてもよい。
【0139】
また、距離係数点数LenPや到達時間係数点数を、嗜好度点数に加味したものを用いて印象問合せ順位を決定してもよい。
【0140】
図12の印象問合せリスト例を用いて、図8においてステップS118でNoと判定された場合、すなわちユーザが事前に訪問地は決めていても訪問コースを決めていない場合の、図6における訪問候補地の印象問合せ順位決定について説明する。この例では、訪問候補地DBからユーザが事前に決めた訪問地を訪問候補地として抽出し、訪問地には300点を付与し、そしてその訪問地に嗜好度点数を加えた点数を用いて問い合わせ順序を決定している。
【0141】
図12の例では、訪問地は、イベント1見物(P6),イベント2見物(P9),レストラン(P4),ショッピング(P1)となっているので、訪問地点数(300点)と嗜好度点数との和がユーザ点数となり、そのユーザ点数により印象問合せ順位が決定される。また、上記訪問地を訪れるために利用する公共交通機関(駅A,B,C)の利用についても訪問地点数が付与される。
【0142】
また、距離係数点数LenPや到達時間係数点数を、嗜好度点数に加味したものを用いて印象問合せ順位を決定してもよい。
【0143】
図13を用いて、図4のステップS15に相当する走行中の訪問地登録処理について説明する。まず、位置検出器1あるいはジャイロスコープ3により、車両101の進行方向を確認する(S141)。次に、訪問候補地DBにユーザの嗜好度点数が設定されている(関心対象物がある)場合(S142:Yes)、訪問候補地DBから車両101の進行方向前方にある関心対象物をリストアップする(S143)。また、地図データ21mからも、車両101の進行方向前方にあって関心対象物と同じジャンルに属するものを抽出する。
【0144】
例えば、車両の現在位置と関心対象物との距離が予め定められた範囲内である場合、あるいは、前方用カメラ32で撮影された画像に関心対象物が含まれている場合のように、ユーザから関心対象物が視認可能と判定されるとき(S144:Yes)、表示器10あるいはスピーカ15により、「左前方に○○があります。」というような関心対象物に関するメッセージを出力する(S145)。そして、ユーザの関心対象物に対する関心の有無を、車内用カメラ33で撮影され、画像処理部89で画像処理されたユーザの顔の向き(すなわち視線の方向)が関心対象物に向いているか、あるいはマイク31に入力される車内での会話に関心対象物が含まれているかどうかによって検知する(S146)。
【0145】
ユーザの視線や会話から関心対象物を見たことを検知する等して、ユーザが関心対象物に関心があると判断された場合(S147:Yes)、表示器10あるいはスピーカ15により、「左前方の○○はどうですか?」というような印象問合せメッセージを出力し、ユーザの応答入力を待つ(S148)。
【0146】
このとき、該関心対象物に対応するイメージデータが訪問候補地DBに記憶されている場合には、そのイメージデータを表示器10の表示画面上に表示してもよい。
【0147】
ユーザが関心対象物に関心があると判断されなかった場合(S147:No)、その関心対象物を通過するまで(S151:Yes)、ユーザの関心対象物に対する関心の有無を調べる(S151:No→S145)。
【0148】
ステップS148において印象問合せメッセージが出力された後に、ユーザが操作スイッチ群7の操作あるいはマイク31による音声入力により応答入力を行った場合(S149:Yes)、ユーザの印象を反映したユーザ印象反映情報を訪問候補地DBに記憶する(S150,後述)。
【0149】
図14を用いて、図13のステップS150に相当する、ユーザ印象反映情報記憶処理について説明する。まず、応答入力をテキストデータ化する(S171)。応答入力が操作スイッチ群7の操作による場合は、例えば、「良い」,「悪い」のようなボタンが表示器10の画面上に表示(図示せず)されるので、予めデータベース21d等に記憶される、押下されたボタンに対応するテキストデータを選択する。応答入力がマイク31による音声入力による場合は、音声認識ユニット30により音声データをテキストデータ化して、ユーザ印象反映情報が含まれている部分を抽出する。
【0150】
次に、テキストデータ化されたユーザ印象反映情報を、位置検出器1で検出される車両の現在位置あるいは関心の有無を調べた関心対象物,時計IC88から取得された日時情報とともに訪問候補地DBに記憶する(S172)。図9の訪問候補地DBにおいて、「候補地 名前」に関心対象物の名称が、「候補地 位置座標」に関心対象物の位置あるいは車両の現在位置が、「ユーザ印象 理由 形容詞」にユーザ印象反映情報が記憶される。
【0151】
表示器10の画面上に表示される図16のような「写真」ボタンが押下されたり、音声データに「写真」という文言が含まれている場合(S173:Yes)には、前方用カメラ32で関心対象物を撮影し(S174)、そのデータを訪問地の画像として訪問候補地DB(図9参照)の「イメージデータ」に記憶する(S175)。最後に、関心対象物の位置を表示器10の地図画面上に表示する(S176)。
【0152】
目的地を探索する際に、ユーザがマイク31により音声で目的地を入力した場合、地図データ21mを検索するとともに、訪問候補地DBの「ユーザ印象 理由 形容詞」に記憶されている語句にユーザの発声内容と同じものが含まれていないか検索し、発声内容と同じものに対応する訪問候補地を目的地候補として表示してもよい。例えば、ユーザが「きれい」と発声した場合、訪問候補地DBの「ユーザ印象 理由 形容詞」に「きれい」という語句が記憶されているかを調べ、「きれい」に対応付けられている訪問候補地を目的地候補として表示する。ユーザが操作スイッチ群7等の操作で、目的地探索キーワード「きれい」を入力した場合にも、上記のように訪問候補地DBでキーワード検索をしてもよい。
【0153】
図15を用いて、地点登録リスト出力処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、位置検出器1から車両101の現在位置を取得する(S191)。現在位置が目的地あるいは自宅から予め定められる範囲内にある地点のような基準地点に到達した場合(S192:Yes)、時計IC88から日時情報を取得して、訪問候補地DBの「ユーザ設定日時」を参照し、当日に訪問候補地DBに記憶されたもの(メモリ地点)があるかどうかを調べる。
【0154】
当日に訪問候補地DBに記憶されたものがある場合(S193:Yes)、該当する訪問候補地(メモリ地点)の名前を、表示器10あるいはスピーカ15に出力する。
【0155】
このとき、操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、メモリ地点の内容を編集(名称の変更,イメージデータの追加・削除,ユーザの評価の変更)したり、メモリ地点の内容を削除可能としてもよい(S195)。
【0156】
また、外部ネットワーク経由で図示しない周知のパーソナルコンピュータとの間で、訪問候補地DBの内容を送受信可能として、パーソナルコンピュータにおいて訪問候補地DBの内容を閲覧・編集可能としてもよい。
【0157】
図16に訪問候補地の表示器10における画面表示例を示す。地図上に表示された訪問候補地をクリックすると、訪問候補地DBの内容が参照され、該訪問候補地(「○○屋」)に対応するイメージデータがあれば、そのイメージデータを例えばポップアップウィンドウ形式で表示する。このとき、画面上の「印象」ボタンを押下すると、該訪問候補地に対応する「ユーザ印象 理由 形容詞」の内容が音声メッセージとしてスピーカ15から出力される。あるいは、表示画面上に表示される。
【0158】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図2】カメラ,乗員検出部の設置例を示す図。
【図3】操作スイッチ,カメラの設置例を示す図。
【図4】訪問地登録処理を説明するフロー図。
【図5A】停止中の訪問地登録処理を説明するフロー図。
【図5B】図5Aに続く停止中の訪問地登録処理を説明するフロー図。
【図5C】図5Bに続く停止中の訪問地登録処理を説明するフロー図。
【図6】地域訪問候補地リストの作成の考え方を説明する図。
【図7】離車時間から訪問候補地を作成する処理を説明するフロー図。
【図8】訪問候補地順位決定処理を説明するフロー図。
【図9】訪問候補地DBの一例を示す図。
【図10】ユーザが訪問地も訪問コースも決めていない場合の印象問合せリスト例を示す図。
【図11】ユーザが事前に訪問地と訪問コースを決めている場合の印象問合せリスト例を示す図。
【図12】ユーザが事前に訪問地は決めていても訪問コースを決めていない場合の印象問合せリスト例を示す図。
【図13】走行中の訪問地登録処理を説明するフロー図。
【図14】ユーザ印象反映情報記憶処理を説明するフロー図。
【図15】地点登録リスト出力を説明するフロー図。
【図16】訪問候補地の画面表示例を示す図。
【符号の説明】
【0160】
1 位置検出器(位置検出手段)
7 操作スイッチ群(ユーザ印象反映情報取得手段,操作入力手段,基準地点登録手段,登録内容編集手段,訪問地選択情報入力手段,訪問コース情報入力手段)
8 制御回路(訪問地発生認識手段,訪問地特定手段,登録判定手段,地点登録実行手段,日付時間情報取得手段,検索手段,基準位置到達判定手段,駐車地点特定手段,訪問候補地検索手段,訪問地確定手段,離車時間測定手段,交通機関特定手段,嗜好度決定手段)
10 表示器(印象問合せ情報出力手段,出力手段,地点登録リスト出力手段,画像出力手段)
12 リモコン端末(ユーザ印象反映情報取得手段,操作入力手段,基準地点登録手段,登録内容編集手段,訪問地選択情報入力手段,訪問コース情報入力手段)
13 送受信機
14 VICSセンタ
15 スピーカ(印象問合せ情報出力手段,出力手段,地点登録リスト出力手段)
21 ハードディスク装置(HDD)
21d データベース
訪問候補地DB(地点登録リスト,訪問地実績データベース)
21m 地図データ(道路地図データ記憶手段)
22 タッチパネル(ユーザ印象反映情報取得手段,操作入力手段,基準地点登録手段,登録内容編集手段,訪問地選択情報入力手段,訪問コース情報入力手段)
25 通信ユニット
31 マイク(ユーザ印象反映情報取得手段,操作入力手段,基準地点登録手段,登録内容編集手段,訪問地選択情報入力手段,訪問コース情報入力手段)
32 前方用カメラ(画像撮影手段)
33 車内用カメラ
89 画像処理部
100 車載用ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在位置を検出する位置検出手段と、
道路地図データを記憶する道路地図データ記憶手段と、
検出された前記現在位置の情報に基づいて前記車両により特定地点への訪問が発生したか否かを認識する訪問地発生認識手段と、
認識された訪問地を前記道路地図データ上にて特定する訪問地特定手段と、
前記ユーザからの入力情報に基づいて、前記訪問地に対する該ユーザの印象を反映したユーザ印象反映情報を取得するユーザ印象反映情報取得手段と、
前記ユーザ印象反映情報の内容に基づいて、前記訪問地を地点登録するか否かを判定する登録判定手段と、
前記地点登録判定手段による判定結果に基づいて、前記訪問地を地点登録リストに登録する地点登録実行手段と、
を備えることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記ユーザが操作入力を行う操作入力手段を備え、
前記ユーザ印象反映情報取得手段は、前記ユーザの操作入力内容に基づいて前記ユーザ印象反映情報を取得する請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記ユーザに対し、前記訪問地に対する印象を問い合わせる印象問合せ情報を出力する印象問合せ情報出力手段を備え、
前記印象問合せ情報に対する応答内容の候補が予め用意されるとともに、
前記ユーザ印象反映情報取得手段は、前記操作入力手段に対するユーザ入力情報に基づいて、当該ユーザ入力情報に対応する応答内容の候補を前記ユーザ印象反映情報として取得する請求項2に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記応答内容の候補が、前記訪問地に対し肯定的であるか否定的であるかを二者択一で特定するものとして用意されている請求項3に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項5】
前記地点登録が実行される前記訪問地のジャンルが予め定められており、
前記地点登録実行手段は、前記ジャンルに該当する訪問地のみ地点登録を実行する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記訪問地発生認識手段により前記車両が訪問したと認識される地点の周囲に、前記ジャンルの異なる複数の訪問地候補が存在する場合、
前記印象問合せ情報出力手段は、前記ユーザに対し、それら複数の訪問地候補に対する印象を問い合わせる印象問合せ情報を順次出力し、
前記ユーザ印象反映情報取得手段は、前記操作入力手段から入力されるユーザ入力情報に基づいて、前記訪問地候補に対する該ユーザの印象を反映したユーザ印象反映情報を取得し、
前記訪問地特定手段は、前記ユーザ印象反映情報に基づいて前記訪問地を特定する請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項7】
カレンダクロックから日付時間情報を取得する日付時間情報取得手段を備え、
前記地点登録実行手段は、前記訪問地の位置情報とともに、訪問時に前記日付時間情報取得手段が取得した訪問日時を前記地点登録リストに登録するものであり、
前記日付時間情報取得手段が取得する現在の日付時間情報と前記現在位置の情報とに基づいて、該現在位置から所定の範囲内にあり、かつ、前記現在の日付時間と関連する訪問日時を有した訪問地を前記地点登録リスト上にて検索する検索手段と、
検索された前記訪問地についての情報を出力する出力手段と、
を備える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記道路地図データ上に基準地点を登録する基準地点登録手段と、
前記基準地点を出発した前記車両が、該基準地点に帰ってきたか否かを判定する基準地点到達判定手段と、
前記基準地点に帰ってきたと判定された場合に、前記地点登録実行手段により登録された地点登録リストを出力する地点登録リスト出力手段と、
前記地点登録リストの登録内容を編集する登録内容編集手段を備える請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項9】
前記地点登録実行手段は、前記訪問地の位置情報の他に、その訪問地に関連する付加情報も登録する請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項10】
前記訪問地の画像を撮影する画像撮影手段を備え、
前記地点登録実行手段は、撮影された前記訪問地の画像を前記付加情報として登録する請求項9に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項11】
前記検索手段は、前記車両の現在位置に基づいて、該現在位置から所定の範囲内にある訪問地を前記地点登録リスト上にて検索するとともに、
検索された訪問地が、その位置情報の他に前記付加情報として当該訪問地の画像を含む場合、その画像を出力する画像出力手段を備える請求項9または請求項10に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項12】
前記付加情報は、前記ユーザの前記訪問地に対する感銘の度合いを表す感銘情報を含む請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項13】
前記訪問地発生認識手段は、
前記現在位置の情報に基づき前記道路地図データ上にて前記車両の駐車地点を特定する駐車地点特定手段と、
前記道路地図データ上にて、前記駐車地点周囲に存在する前記ユーザの訪問候補地を検索する訪問候補地検索手段と、
検索された前記訪問候補地から実際にユーザが訪問した訪問地を選択するための訪問地選択情報を入力する訪問地選択情報入力手段と、
該訪問地選択情報入力手段による選択結果に基づいて、前記訪問地を確定する訪問地確定手段とを備える請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項14】
前記駐車地点にて、ユーザが前記車両から離れている離車時間を測定する離車時間測定手段を備え、
前記訪問候補地検索手段は、前記離車時間に基づいて検索するべき前記訪問候補地を絞り込む請求項13に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項15】
前記訪問候補地検索手段は、前記離車時間内にて前記ユーザが徒歩で訪問可能な訪問候補地を検索するものである請求項14に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項16】
前記道路地図データ上において、前記駐車地点にて利用可能な公共交通機関を特定する交通機関特定手段を備え、
前記訪問候補地推定手段は、前記離車時間内にて前記ユーザが、特定された前記公共交通機関を用いて訪問可能な前記訪問候補地を検索するものである請求項14または請求項15に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項17】
前記交通機関特定手段は、前記駐車地点から所定範囲内に存在する駅またはバス停を特定するものであり、
前記訪問候補地推定手段は、当該駅またはバス停を通る鉄道またはバス路線を用いて訪問可能な訪問候補地を検索するものである請求項16に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項18】
前記訪問地発生認識手段は、ユーザによる過去の訪問地実績を記憶する訪問地実績データベースを備え、
前記訪問候補地検索手段は、該訪問地実績データベース上にて前記訪問候補地を検索する請求項13ないし請求項17のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項19】
請求項3に記載の要件を備え、
各前記訪問地に対するユーザの嗜好度を決定する嗜好度決定手段を備え、
前記訪問地実績データベースは前記訪問地を該嗜好度と対応付けて記憶するものであり、
前記印象問合せ情報出力手段は、前記訪問地のうち前記ユーザの嗜好度の高いものから順に前記印象問合せ情報を出力する請求項18に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項20】
前記嗜好度決定手段は、前記訪問回数の多い訪問地ほど前記嗜好度を高く設定する請求項19に記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項21】
前記駐車地点での前記ユーザの訪問コース情報を事前に入力する訪問コース情報入力手段を備え、
前記印象問合せ情報出力手段は、入力された前記訪問コースに従って前記訪問地に対する前記印象問合せ情報を出力する請求項3ないし請求項20のいずれか1項に記載の車載用ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−128908(P2008−128908A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316135(P2006−316135)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】