酸化膜パターンの形成方法及びこれを用いた半導体素子のパターニング方法
【課題】酸化膜パターンの形成方法及びこれを用いた半導体素子のパターニング方法を提供する。
【解決手段】半導体基板上に酸化膜を形成する工程と、所定領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングする工程と、を含む酸化膜パターンの形成方法とした。
【解決手段】半導体基板上に酸化膜を形成する工程と、所定領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングする工程と、を含む酸化膜パターンの形成方法とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の製造方法に係り、より詳細には、酸化膜パターンの形成方法及びこれを用いた半導体素子のパターニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造工程中に、素子分離膜、ランディングプラグポリコンタクト、ゲート、ビットラインまたはストレージノードなどの様々な構成要素をパターニングして形成するためにハードマスクが一般的に適用されている。このようなハードマスクは基本的に、次のいくつかの要件を満たす物質膜で形成する必要がある。
【0003】
まず、ハードマスクは、高いエッチング速度を有し、パターニングが容易であり、かつ、蒸着均一度に優れた物質膜で形成しなければならない。また、このようなハードマスクの形成のための物質膜は、下部のパターニング対象膜上に蒸着する時に副生成物が発生してはいけなく、場合によって低い誘電定数を有する必要もある。
【0004】
このような要件を満たすハードマスクは、下部のパターニング対象膜の種類及びこれをパターニングして形成しようとするパターンの種類によって、通常、シリコン窒化膜、ポリシリコン膜、タングステン窒化膜、タングステン膜またはシリコンオキシナイトライド膜などから形成されている。
【0005】
【特許文献1】韓国特許出願公開第1020050067500号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これらのシリコン窒化膜、ポリシリコン膜、タングステン窒化膜、タングステン膜またはシリコンオキシナイトライド膜等は、半導体素子製造工程中に汎用的に使われる物質膜でないため、このような物質膜でハードマスクを形成するには、半導体素子の様々な構成要素を形成するためのそれぞれのパターニング工程において、当該ハードマスク自体の形成及びパターニングのための別の装備とこれに対するセッティングが必要とされる。このため、半導体素子の製造工程に全体的に複雑性を招き、経済性が低下するというおそれがあった。
【0007】
また、上記物質膜で形成されたハードマスクは、これを用いたパターニング工程においてその下部のパターニング対象膜を保護しなければならず、通常、エッチング速度が小さい。このため、当該パターニング対象膜をパターニングしたのちハードマスクを除去する過程で、ハードマスクから由来するパーティクルが残る、または、ハードマスクとパターニング対象膜などの反応に起因する副生成物が発生することがあった。こうなると、半導体素子の不良が生じ、収率及び特性が低下するという問題につながるおそれがあった。
【0008】
本発明は上記の目的を達成するためのもので、その目的は、半導体素子のパターニング工程をより単純化して経済性及び収率を向上させることができる酸化膜パターン形成方法及びその酸化膜パターン形成方法を用いる半導体素子のパターニング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、半導体基板上に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜の所定領域に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングする工程と、を含むことを特徴とする酸化膜パターンの形成方法が提供される。
【0010】
上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0011】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することができる。
【0012】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することができる。
【0013】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法は、前記湿式エッチング工程前に、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことができる。このとき、前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上には、ボロン、砒素または燐を含むイオンが注入されることができる。
【0014】
なお、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入されることができる。
【0015】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることができる。
【0016】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記湿式エッチング工程の結果から形成された酸化膜パターンをマスクとして下部のパターニング対象膜をパターニングすることができる。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成する工程と、酸化膜パターンの形成される領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する工程と、前記酸化膜パターンをマスクとして前記パターニング対象膜をパターニングする工程と、を含む半導体素子のパターニング方法が提供される。
【0018】
上記半導体素子のパターニング方法は、前記パターニング対象膜のパターニング工程後に、前記酸化膜パターンを除去する工程をさらに含むことができ、このとき、前記酸化膜パターンを湿式エッチングして除去することができる。
【0019】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0020】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することができる。
【0021】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することができる。
【0022】
また、半導体素子のパターニング方法は、前記湿式エッチング工程前に、前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことができ、このとき、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域には、ボロン、砒素または燐を含むイオンが注入されることができる。
【0023】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入されることができる。
【0024】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることができる。
【0025】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記酸化膜パターンは素子分離膜トレンチの形成領域を画定し、前記パターニング対象膜は半導体基板を含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、半導体素子のパターニング工程をより単純化できるため、全体的な半導体素子製造工程の経済性及び収率を向上させることが可能になる。
【0027】
なお、本発明の酸化膜パターン形成方法及び半導体素子のパターニング方法によれば、パーティクル及びそれによる不良が低減できるため、半導体素子の収率及び特性の向上に寄与可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0029】
一実施形態による酸化膜パターン形成方法では、半導体基板上に酸化膜を形成し、所定領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入した後に、前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する。
【0030】
このような酸化膜パターンの形成方法は、以下に説明する本願発明者らの発見に基づいてなされたものである。
【0031】
酸化膜の種類及び酸化膜のエッチングに使われるエッチング液の種類などによってやや異なってくるが、通常、酸化膜に不純物イオンを注入すると、不純物イオンの注入されなかった酸化膜に比べて大きい湿式エッチング速度(例えば、2〜7倍)を示すと知られている。これは、不純物イオンの注入によって、酸化膜界面に損傷が発生して酸化膜内のシリコン−酸素結合の一部が損なり、酸化膜が容易にエッチングされうる状態に変化するためである。
【0032】
また、酸化膜に注入される不純物イオンの原子量、注入量及び注入エネルギーが大きくなるほど、上述した現象が目立つようになるので、これに比例して酸化膜の湿式エッチング速度が大きくなると考えられる。
【0033】
例えば、同じイオン注入量及びイオン注入エネルギーで、砒素(As)イオン、ボロン(B)イオン及び燐(P)イオンを酸化膜にそれぞれ注入した時、各不純物イオンの原子量の順にしたがって砒素イオンを注入した酸化膜>燐イオンを注入した酸化膜>ボロンイオンを注入した酸化膜>未注入酸化膜の順に酸化膜の湿式エッチング速度の大小関係が成立する。また、図1及び図2を参照すると、酸化膜(熱酸化膜)に5.0×1013個/cm2及び1.0×1016個/cm2の濃度でそれぞれ燐イオンを注入した場合に、燐イオンの注入された約600Å以下の深さにおいてだいたい燐イオンの分布量に比例して酸化膜の湿式エッチング速度が大きくなるという事実が確認され、また、燐イオンの注入量に比例して、燐イオンが5.0×1013個/cm2の濃度で注入された場合よりは、1.0×1016個/cm2の高い濃度で注入された場合で酸化膜の湿式エッチング速度が大きくなるという事実が確認される。
【0034】
ところが、本願発明者らの実験結果、驚くべきことに、酸化膜にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度で注入すると、上述した一般的な様相とは全く異なる様相が現れることが確認された。すなわち、酸化膜にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度で注入すると、ボロンイオンの注入された深さ(Rp)で酸化膜の湿式エッチング速度が急激に小さくなるという事実が確認される。
【0035】
図3及び図5はそれぞれ、所定濃度のボロンイオンの注入されたPE−TEOSの深さによるエッチング速度の変化様相及びイオン分布様相を示すグラフである。これらのグラフを参照すると、酸化膜(PE−TEOS)にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度、例えば、1.5×1016個/cm2の濃度で注入すると、ボロンイオンの注入された約600Å以下の深さで酸化膜の湿式エッチング速度が約10Å/secと急激に小さくなるという事実が確認され、これに対し、ボロンイオンの注入されなかった酸化膜は約60Å/secの湿式エッチング速度を示すことが確認された。
【0036】
また、図4は、所定濃度のボロンイオンが注入された熱酸化膜の深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。このグラフを参照すると、酸化膜(熱酸化膜)にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度、例えば、1.5×1016個/cm2の濃度で注入する場合にも、ボロンイオンの注入された深さで酸化膜の湿式エッチング速度が約10Å/secと急激に小さくなり、これに対し、ボロンイオンの注入されなかった酸化膜は約25Å/secの湿式エッチング速度を表し、同じ様相を示すことが確認された。
【0037】
このような現象は原子の大きさ及び原子量が比較的小さいボロンイオンが1.0×1016個/cm2以上の比較的高い濃度で酸化膜に注入されると、ボロンイオンが注入された深さの酸化膜内においてこれらボロンイオン間の連鎖衝突が起き、これらの反応によって一種のエッチング阻止膜が形成されたためと見られる。このようなエッチング阻止膜は、湿式エッチングに使われるエッチング液成分が酸化膜内に浸透するのを防止できるため、前記ボロンイオンが注入された深さにおける酸化膜の湿式エッチング速度が小さくなることができる。
【0038】
一実施形態による酸化膜パターン形成方法は、このような特異現象に関る本願発明者らの発見に基づいて完成したものである。このような酸化膜パターン形成方法では、まず、所定領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンを注入して、該当領域の酸化膜の湿式エッチング速度を、ボロンイオンの注入されなかった他の領域に比べて大きく下げる。
【0039】
しかる後に、酸化膜に対する湿式エッチングを進行すると、ボロンイオンの注入された所定領域の酸化膜はほとんどエッチングされない。これに対してボロンイオンの注入されなかった残り領域の酸化膜は全てエッチング、除去され、よって、所望の酸化膜パターンが形成される。
【0040】
このような酸化膜パターン形成方法を適用すると、別のハードマスクパターンや感光膜パターンなどを形成しなくても、半導体素子の製造工程で各種誘電膜または絶縁膜などに汎用的に適用される酸化膜を効率よくパターニングすることができる。したがって、前記酸化膜自体のパターニング工程を大幅に単純化することが可能になる。
【0041】
また、より具体的に後述されるが、半導体素子に含まれる他の種類の薄膜をパターニングする過程で、上記酸化膜パターン形成方法を用いてハードマスクパターンを形成してもよい。すなわち、上記酸化膜パターン形成方法によって容易に酸化膜パターンを形成でき、また、こうして形成された酸化膜パターンは、1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンが注入されるから小さい湿式エッチング速度を示し、これを用いたパターニング工程で下部のパターニング対象膜を效果的に保護することができるため、ハードマスクパターンとして好適に適用されることができる。
【0042】
特に、前記酸化膜パターン形成方法によってハードマスクパターンを形成することによって、半導体素子製造工程中に汎用的に使われる物質膜、すなわち、酸化膜でハードマスクを形成することができる。したがって、半導体素子の様々な構成要素を形成するためのそれぞれのパターニング工程において前記ハードマスク自体の形成及びパターニングのための別の装備とそれに対するセッティングが低減するため、半導体素子の製造工程を全体的に単純化し、経済性向上に寄与できる。
【0043】
一方、この酸化膜パターン形成方法では、酸化膜に1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンが注入される。そして、このような濃度範囲内で実際にボロンイオンが注入される濃度は、酸化膜の種類及び厚さと所定領域にボロンイオンを注入して得ようとする湿式エッチング速度の大きさなどを考慮して当業者が自明に決定することができる。また、酸化膜に注入可能なボロンイオンの最大濃度及びこれによる酸化膜の湿式エッチング速度もまた、酸化膜の種類によって異なってくるが、これもまた公知の各酸化膜の特性を考慮して当業者が自明に決定することができる。
【0044】
また、この酸化膜パターン形成方法は、半導体素子の製造工程に適用される任意の酸化膜パターンを形成するのに適用されることができる。例えば、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOSまたはPE−TEOSなどの任意の酸化膜パターンを形成するのに制限なく適用されることができる。ただし、酸化膜の種類によって、ボロンの注入された領域とボロンの注入されなかった領域の湿式エッチング速度及びエッチング選択比も異なってくるが、このような湿式エッチング速度及びエッチング選択比などを考慮して適切な酸化膜を選択すればよい。
【0045】
そして、上にも述べたように、酸化膜パターン形成方法中に酸化膜に対するボロンイオン注入工程を進行すると、ボロンイオン注入深さ(Rp)に該当する酸化膜内に一種のエッチング阻止膜が形成されることができ、このようなエッチング阻止膜が湿式エッチングに使われるエッチング液成分の浸透を阻止して酸化膜の湿式エッチング速度を下げることができる。
【0046】
このようなエッチング阻止膜が形成される深さは、ボロンイオン注入深さ(Rp)によって決定されるので、ボロンイオンの注入量(注入濃度)または注入エネルギーなどを適切に調節して、エッチング阻止膜の形成される深さを調節すればよい。例えば、ボロンイオンの注入エネルギーを5〜20KeVの範囲で調節でき、このような範囲内でボロンイオンの注入エネルギーを小さく調節するほどボロンイオン注入深さ(Rp)は小さくなり、酸化膜表面の近くにエッチング阻止膜を形成することが可能になる。このようなエッチング阻止膜が酸化膜表面の近くに形成されると、エッチング阻止膜下の厚い酸化膜は、ボロンイオンの注入されなかった酸化膜に対応する大きい湿式エッチング速度を示すことは無論である。
【0047】
また、酸化膜の種類や形成しようとする酸化膜パターンの大きさまたは形態などを考慮して、前記ボロンイオンは0〜10゜以下の角度で酸化膜に傾斜イオン注入されてもよい。
【0048】
なお、酸化膜パターン形成方法では、酸化膜の種類、ボロンイオンの注入量(注入濃度)及び注入エネルギーとこれによるボロンイオンの注入深さ(Rp)、パターン形成後に残る酸化膜の厚さ、酸化膜パターンの大きさなど様々な条件のうち一つ以上を考慮して、酸化膜を適切な厚さにしてもよい。例えば、酸化膜をボロンイオンの注入深さ(Rp)の2倍以上の厚さにすることができ、酸化膜の種類や酸化膜パターンの大きさなどを考慮して、前記ボロン注入深さ(Rp)の3倍、4倍、5倍の厚さにしてもよい。
【0049】
一方、酸化膜パターン形成方法では、上述の如く、酸化膜を形成し、所定領域にボロンイオンを注入した後、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する。このとき、前記湿式エッチング工程は、一般的に酸化膜の湿式エッチングに使われる任意のエッチング液を用いて行えばよい。例えば、前記湿式エッチング工程では、希釈されたふっ酸(DHF;Diluted HF)または緩衝酸化膜エッチング液(BOE;Buffered Oxide Etchant)を含むエッチング液を使用することができる。
【0050】
また、この酸化膜パターン形成方法では、湿式エッチング段階前に、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に、1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに進行してもよい。このような追加のイオン注入工程は、ボロンイオン注入工程後に進行しても、ボロンイオン注入工程前に進行してもよい。そして、このような追加のイオン注入工程では、半導体素子の製造工程中に使用する任意のイオン、例えば、ボロン、砒素または燐を含むイオンを前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に注入することができる。
【0051】
このような追加のイオン注入工程を進行すると、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンが注入されることから、該当領域の酸化膜は、何の不純物イオンも注入されなかった酸化膜よりも大きいエッチング速度を示すことができる。したがって、ボロンイオンが注入された領域の酸化膜とのエッチング選択比がさらに大きくなり、これにより、酸化膜パターン形成方法によってより效果的に酸化膜パターンを形成することができる。
【0052】
上述した酸化膜パターン形成方法は、半導体素子の製造工程において各種誘電膜または絶縁膜などとして汎用的に適用される酸化膜をパターニングするか、このような酸化膜を選択的にエッチングするのに制限なく適用されうるだけでなく、異なる種類の薄膜(異なる種類のパターニング対象膜)上にこれをパターニングするために適用されてもよい。
【0053】
本発明の他の実施形態によれば、半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成する段階;パターンの形成される領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する段階;ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する段階;及び、酸化膜パターンをマスクとしてパターニング対象膜をパターニングする段階を含む半導体素子のパターニング方法が提供される。
【0054】
このような半導体素子のパターニング方法では、半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成し、酸化膜に対して上述した一実施形態による酸化膜パターン形成方法を適用して、酸化膜パターンを含むハードマスクパターンを形成することができる。その後、このようなハードマスクパターンを用いて下部のパターニング対象膜をパターニングすることができる。
【0055】
このような半導体素子のパターニング方法によれば、上述した酸化膜パターン形成方法を用いて酸化膜パターンを含むハードマスクパターンを容易に形成できるため、ハードマスクのパターニングが容易となる。また、このように形成された酸化膜パターンを含むハードマスクパターンは、酸化膜パターンに1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンが注入されることから、これを含むハードマスクパターンが小さい湿式エッチング速度を示し、下部のパターニング対象膜を效果的に保護できるので、ハードマスクパターンの要件を適切に満たすことができる。
【0056】
しかも、このような半導体素子のパターニング方法によって、半導体素子製造工程中に汎用的に使われる物質膜、すなわち、酸化膜でハードマスクを形成できる。したがって、シリコン窒化膜、ポリシリコン膜、タングステン窒化膜、タングステン膜またはシリコンオキシナイトライド膜等でハードマスクを形成した場合に比べて、半導体素子の様々な構成要素を形成するためのパターニング対象膜のパターニング工程において、ハードマスク自体の形成及びパターニングのための別の装備とこれに対するセッティングを低減できるので、半導体素子の製造工程を全体的に単純化し、経済性向上に寄与できる。
【0057】
一方、半導体素子のパターニング形成方法では、例えば、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOSまたはPE−TEOSなどの任意の酸化膜を使って、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンを形成できる。ただし、酸化膜の種類によって、ボロンの注入された領域とボロンの注入されなかった領域の湿式エッチング速度及びエッチング選択比が異なり、さらには酸化膜パターンを形成した後の残留厚及び湿式エッチング速度もまた異なってくるので、これらを考慮し適切な酸化膜を選択すればよい。
【0058】
そして、半導体素子のパターニング方法中に酸化膜に対するボロンイオン注入工程を進行すると、ボロンイオン注入深さ(Rp)に該当する酸化膜内に一種のエッチング阻止膜が形成され、このようなエッチング阻止膜によって、湿式エッチングに使われるエッチング液成分の浸透が阻止されて酸化膜の湿式エッチング速度を下げることが可能になる。
【0059】
このようなエッチング阻止膜が形成される深さは、ボロンイオン注入深さ(Rp)によって決定され、よって、ボロンイオンの注入量(注入濃度)または注入エネルギーなどを適切に調節することによって、エッチング阻止膜の形成される深さを調節すればよい。例えば、ボロンイオンの注入エネルギーを5〜20KeVの範囲で調節することができ、このような範囲内でボロンイオンの注入エネルギーを小さく調節するほどボロンイオン注入深さ(Rp)が小さくなり、酸化膜表面の近くにエッチング阻止膜を形成させることができる。このようにエッチング阻止膜が酸化膜表面の近くに形成されると、エッチング阻止膜下の厚い酸化膜はボロンイオンの注入されなかった酸化膜に対応する大きい湿式エッチング速度を示し、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンをより容易に除去可能である。
【0060】
また、酸化膜の種類や形成しようとする酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンの大きさまたは形態などを考慮して、前記ボロンイオンは0〜10゜以下の角度で酸化膜に傾斜イオン注入されてもよい。
【0061】
そして、半導体素子のパターニング方法では、酸化膜の種類、酸化膜パターンをハードマスクパターンとしてパターニングしようとする下部のパターニング対象膜の種類及び厚さ、ボロンイオンの注入量(注入濃度)及び注入エネルギーとこれによるボロンイオンの注入深さ(Rp)、パターン形成後に残る酸化膜の厚さ、酸化膜パターンの大きさなどの様々な条件のうち一つ以上を考慮して、酸化膜を適切な厚さにすることができる。例えば、酸化膜をボロンイオンの注入深さ(Rp)の2倍以上の厚さに形成でき、酸化膜の種類や酸化膜パターンの大きさなどを考慮して前記ボロン注入深さ(Rp)の3倍、4倍、5倍の厚さにすることもできる。
【0062】
一方、半導体素子のパターニング方法では、パターニング対象膜及び酸化膜を形成し、所定領域の酸化膜にボロンイオンを注入した後、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングすることで、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンを形成する。
【0063】
このとき、湿式エッチング工程は、一般的に酸化膜の湿式エッチングに使われる任意のエッチング液で行うことができる。例えば、湿式エッチング工程では、希釈されたふっ酸(DHF;Diluted HF)または緩衝酸化膜エッチング液(BOE;Buffered Oxide Etchant)を含むエッチング液を使用すればよい。また、このような湿式エッチング工程は、酸化膜の形成された半導体基板をエッチング液に浸漬する方法で行ってもよいが、このとき、湿式エッチング工程後に形成される酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンが下部のパターニング対象膜を保護するのに充分な厚さ、例えば、500Å以上の厚さとして残留するようにエッチング液への浸漬時間を適切に調節すればよい。
【0064】
また、半導体素子のパターニング方法では、湿式エッチング段階前に、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに進行してもよい。このような追加のイオン注入工程は、ボロンイオン注入工程後に進行しても、ボロンイオン注入工程前に進行してもよい。そして、このような追加のイオン注入工程では、半導体素子の製造工程中に使用する任意のイオン、例えば、ボロン、砒素または燐を含むイオンを、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に注入することができる。
【0065】
このような追加のイオン注入工程を進行すると、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンが注入されることから、該当領域の酸化膜は何の不純物イオンも注入されなかった酸化膜よりも大きいエッチング速度を示すことができる。したがって、ボロンイオンが注入された領域の酸化膜とのエッチング選択比がより大きくなり、これにより、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンをより效果的に形成することができる。
【0066】
一方、半導体素子のパターニング方法では、上述した方法で酸化膜パターン及びハードマスクパターンを形成した後に、酸化膜パターンを含むハードマスクパターンをマスクとしてパターニング対象膜をパターニングする。この時、パターニング対象膜を乾式エッチングしてパターニングでき、パターニング対象膜の種類によって通常のエッチングガスを用いてパターニング対象膜を乾式エッチングすればよい。
【0067】
また、半導体素子のパターニング方法は、パターニング対象膜のパターニング段階後に、酸化膜パターンを除去する段階をさらに含むことができる。この場合、酸化膜パターンは湿式エッチングして除去可能である。
【0068】
上述したように、酸化膜パターンは、ボロンイオン注入深さ(Rp)まで小さい湿式エッチング速度を示し、それ以下の深さでは、ボロンイオンの注入されなかった一般的な酸化膜と同様に比較的大きい湿式エッチング速度を示す。したがって、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンを湿式エッチングして容易に除去できる。特に、このような酸化膜パターンなどの除去過程で、これから由来するパーティクルが残るか、下部のパターニング対象膜などとの反応に起因する副生成物が発生するおそれが大幅に減少する。したがって、半導体素子の不良を減らし、収率及び特性の向上に寄与できる。
【0069】
上述した半導体素子のパターニング方法は、素子分離膜、ランディングプラグポリコンタクト、ゲート、ビットラインまたはストレージノードなどの様々な構成要素をなす各種のパターニング対象膜をパターニングするのに制限なく適用されることができる。
【0070】
その一例として、図6aから図6dには、本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法が概略的に示されている。
【0071】
このような素子分離膜トレンチの形成方法では、上述した半導体素子のパターニング方法で形成される酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンが、素子分離膜トレンチの形成領域を画定する。パターニング対象膜には半導体基板が含まれる。
【0072】
まず、図6aを参照すると、半導体基板100上に酸化膜102を形成し、ボロンイオンの注入される領域が定義された感光膜パターン104を形成する。この時、酸化膜102はPE−TEOS膜とするとよい。続いて、例えば、15KeVのイオン注入エネルギー、1.5×1016個/cm2のイオン注入濃度及び0゜のイオン注入角の条件で、感光膜パターン104で覆われなかった所定領域の酸化膜102上にボロンイオンを注入する。
【0073】
図6bを参照すると、上記のように1.0×1016個/cm2濃度でボロンイオンが注入された領域の酸化膜102内のボロンイオン注入深さ(Rp)にはエッチング阻止膜が形成され、よって、ボロンイオンの注入されなかった残り領域の酸化膜102に比べて小さいエッチング速度を示す。
【0074】
一方、ボロンイオンの注入後には、例えば、硫酸水溶液及び過酸化水素水溶液が混合されたSPMエッチング液を用いて、感光膜パターン104を除去する。その後、酸化膜102を湿式エッチングしてパターニングする。この湿式エッチングを行うと、ボロンイオンの注入された領域では酸化膜102がほとんどエッチングされず、残り領域の酸化膜102は完全にエッチング、除去され、パターニングされた酸化膜102が形成される。
【0075】
このとき、湿式エッチング工程は、165〜195℃の温度で硫酸水溶液及び過酸化水素水溶液が4:1の体積比で混合されたSPMエッチング液に、酸化膜102の形成された半導体基板100を5〜20分間浸漬する方法で行えばよい。
【0076】
他の実施形態として、湿式エッチング工程は、20〜30℃の温度でふっ酸水溶液及びアンモニウムフロライド水溶液が1.75%:17%の重量比で混合されたBOEエッチング液に、酸化膜102の形成された半導体基板100を20〜40秒間浸漬する方法で行ってもよい。
【0077】
上述した方法で酸化膜102をパターニングした後には、図6cに示すように、パターニングされた酸化膜102をマスクとして半導体基板100を所定深さにエッチングし、素子分離膜トレンチ106を形成する。このとき、半導体基板100は乾式エッチングでき、例えば、塩素ガスと酸素ガスが20:5の体積比で混合されたガスを用いて半導体基板100を乾式エッチングすればよい。この場合、パターニングされた酸化膜102に対する半導体基板100のエッチング選択比は50以上であって、半導体基板100上に素子分離膜トレンチ106が好適に形成されることができ、このような過程で他の領域の半導体基板100はパターニングされた酸化膜102によって保護され、その損傷が防止される。
【0078】
図6dを参照すると、素子分離膜トレンチ106を形成した後に、パターニングされた酸化膜102を除去する。このとき、エッチング阻止膜の形成深さ以下では酸化膜102が比較的大きい湿式エッチング速度を示すので、該酸化膜102を湿式エッチングによって容易に除去することができる。例えば、このような湿式エッチング工程では、素子分離膜トレンチ106の形成された半導体基板を100〜150秒間BOEエッチング液に浸漬することで、パターニングされた酸化膜102を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】所定濃度の燐イオンが注入された熱酸化膜の深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。
【図2】所定濃度の燐イオンが注入された熱酸化膜の深さによるイオン分布様相を示すグラフである。
【図3】所定濃度のボロンイオンが注入されたPE−TEOSの深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。
【図4】所定濃度のボロンイオンが注入された熱酸化膜の深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。
【図5】所定濃度のボロンイオンが注入されたPE−TEOSの深さによるイオン分布様相を示すグラフである。
【図6a】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【図6b】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【図6c】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【図6d】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0080】
100 半導体基板、102 酸化膜、104 感光膜パターン、106 素子分離膜トレンチ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の製造方法に係り、より詳細には、酸化膜パターンの形成方法及びこれを用いた半導体素子のパターニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造工程中に、素子分離膜、ランディングプラグポリコンタクト、ゲート、ビットラインまたはストレージノードなどの様々な構成要素をパターニングして形成するためにハードマスクが一般的に適用されている。このようなハードマスクは基本的に、次のいくつかの要件を満たす物質膜で形成する必要がある。
【0003】
まず、ハードマスクは、高いエッチング速度を有し、パターニングが容易であり、かつ、蒸着均一度に優れた物質膜で形成しなければならない。また、このようなハードマスクの形成のための物質膜は、下部のパターニング対象膜上に蒸着する時に副生成物が発生してはいけなく、場合によって低い誘電定数を有する必要もある。
【0004】
このような要件を満たすハードマスクは、下部のパターニング対象膜の種類及びこれをパターニングして形成しようとするパターンの種類によって、通常、シリコン窒化膜、ポリシリコン膜、タングステン窒化膜、タングステン膜またはシリコンオキシナイトライド膜などから形成されている。
【0005】
【特許文献1】韓国特許出願公開第1020050067500号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これらのシリコン窒化膜、ポリシリコン膜、タングステン窒化膜、タングステン膜またはシリコンオキシナイトライド膜等は、半導体素子製造工程中に汎用的に使われる物質膜でないため、このような物質膜でハードマスクを形成するには、半導体素子の様々な構成要素を形成するためのそれぞれのパターニング工程において、当該ハードマスク自体の形成及びパターニングのための別の装備とこれに対するセッティングが必要とされる。このため、半導体素子の製造工程に全体的に複雑性を招き、経済性が低下するというおそれがあった。
【0007】
また、上記物質膜で形成されたハードマスクは、これを用いたパターニング工程においてその下部のパターニング対象膜を保護しなければならず、通常、エッチング速度が小さい。このため、当該パターニング対象膜をパターニングしたのちハードマスクを除去する過程で、ハードマスクから由来するパーティクルが残る、または、ハードマスクとパターニング対象膜などの反応に起因する副生成物が発生することがあった。こうなると、半導体素子の不良が生じ、収率及び特性が低下するという問題につながるおそれがあった。
【0008】
本発明は上記の目的を達成するためのもので、その目的は、半導体素子のパターニング工程をより単純化して経済性及び収率を向上させることができる酸化膜パターン形成方法及びその酸化膜パターン形成方法を用いる半導体素子のパターニング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、半導体基板上に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜の所定領域に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングする工程と、を含むことを特徴とする酸化膜パターンの形成方法が提供される。
【0010】
上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0011】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することができる。
【0012】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することができる。
【0013】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法は、前記湿式エッチング工程前に、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことができる。このとき、前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上には、ボロン、砒素または燐を含むイオンが注入されることができる。
【0014】
なお、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入されることができる。
【0015】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることができる。
【0016】
また、上記の酸化膜パターンの形成方法において、前記湿式エッチング工程の結果から形成された酸化膜パターンをマスクとして下部のパターニング対象膜をパターニングすることができる。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成する工程と、酸化膜パターンの形成される領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する工程と、前記酸化膜パターンをマスクとして前記パターニング対象膜をパターニングする工程と、を含む半導体素子のパターニング方法が提供される。
【0018】
上記半導体素子のパターニング方法は、前記パターニング対象膜のパターニング工程後に、前記酸化膜パターンを除去する工程をさらに含むことができ、このとき、前記酸化膜パターンを湿式エッチングして除去することができる。
【0019】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことができる。
【0020】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することができる。
【0021】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することができる。
【0022】
また、半導体素子のパターニング方法は、前記湿式エッチング工程前に、前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことができ、このとき、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域には、ボロン、砒素または燐を含むイオンが注入されることができる。
【0023】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入されることができる。
【0024】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることができる。
【0025】
また、半導体素子のパターニング方法において、前記酸化膜パターンは素子分離膜トレンチの形成領域を画定し、前記パターニング対象膜は半導体基板を含むことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、半導体素子のパターニング工程をより単純化できるため、全体的な半導体素子製造工程の経済性及び収率を向上させることが可能になる。
【0027】
なお、本発明の酸化膜パターン形成方法及び半導体素子のパターニング方法によれば、パーティクル及びそれによる不良が低減できるため、半導体素子の収率及び特性の向上に寄与可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0029】
一実施形態による酸化膜パターン形成方法では、半導体基板上に酸化膜を形成し、所定領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入した後に、前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する。
【0030】
このような酸化膜パターンの形成方法は、以下に説明する本願発明者らの発見に基づいてなされたものである。
【0031】
酸化膜の種類及び酸化膜のエッチングに使われるエッチング液の種類などによってやや異なってくるが、通常、酸化膜に不純物イオンを注入すると、不純物イオンの注入されなかった酸化膜に比べて大きい湿式エッチング速度(例えば、2〜7倍)を示すと知られている。これは、不純物イオンの注入によって、酸化膜界面に損傷が発生して酸化膜内のシリコン−酸素結合の一部が損なり、酸化膜が容易にエッチングされうる状態に変化するためである。
【0032】
また、酸化膜に注入される不純物イオンの原子量、注入量及び注入エネルギーが大きくなるほど、上述した現象が目立つようになるので、これに比例して酸化膜の湿式エッチング速度が大きくなると考えられる。
【0033】
例えば、同じイオン注入量及びイオン注入エネルギーで、砒素(As)イオン、ボロン(B)イオン及び燐(P)イオンを酸化膜にそれぞれ注入した時、各不純物イオンの原子量の順にしたがって砒素イオンを注入した酸化膜>燐イオンを注入した酸化膜>ボロンイオンを注入した酸化膜>未注入酸化膜の順に酸化膜の湿式エッチング速度の大小関係が成立する。また、図1及び図2を参照すると、酸化膜(熱酸化膜)に5.0×1013個/cm2及び1.0×1016個/cm2の濃度でそれぞれ燐イオンを注入した場合に、燐イオンの注入された約600Å以下の深さにおいてだいたい燐イオンの分布量に比例して酸化膜の湿式エッチング速度が大きくなるという事実が確認され、また、燐イオンの注入量に比例して、燐イオンが5.0×1013個/cm2の濃度で注入された場合よりは、1.0×1016個/cm2の高い濃度で注入された場合で酸化膜の湿式エッチング速度が大きくなるという事実が確認される。
【0034】
ところが、本願発明者らの実験結果、驚くべきことに、酸化膜にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度で注入すると、上述した一般的な様相とは全く異なる様相が現れることが確認された。すなわち、酸化膜にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度で注入すると、ボロンイオンの注入された深さ(Rp)で酸化膜の湿式エッチング速度が急激に小さくなるという事実が確認される。
【0035】
図3及び図5はそれぞれ、所定濃度のボロンイオンの注入されたPE−TEOSの深さによるエッチング速度の変化様相及びイオン分布様相を示すグラフである。これらのグラフを参照すると、酸化膜(PE−TEOS)にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度、例えば、1.5×1016個/cm2の濃度で注入すると、ボロンイオンの注入された約600Å以下の深さで酸化膜の湿式エッチング速度が約10Å/secと急激に小さくなるという事実が確認され、これに対し、ボロンイオンの注入されなかった酸化膜は約60Å/secの湿式エッチング速度を示すことが確認された。
【0036】
また、図4は、所定濃度のボロンイオンが注入された熱酸化膜の深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。このグラフを参照すると、酸化膜(熱酸化膜)にボロンイオンを1.0×1016個/cm2以上の濃度、例えば、1.5×1016個/cm2の濃度で注入する場合にも、ボロンイオンの注入された深さで酸化膜の湿式エッチング速度が約10Å/secと急激に小さくなり、これに対し、ボロンイオンの注入されなかった酸化膜は約25Å/secの湿式エッチング速度を表し、同じ様相を示すことが確認された。
【0037】
このような現象は原子の大きさ及び原子量が比較的小さいボロンイオンが1.0×1016個/cm2以上の比較的高い濃度で酸化膜に注入されると、ボロンイオンが注入された深さの酸化膜内においてこれらボロンイオン間の連鎖衝突が起き、これらの反応によって一種のエッチング阻止膜が形成されたためと見られる。このようなエッチング阻止膜は、湿式エッチングに使われるエッチング液成分が酸化膜内に浸透するのを防止できるため、前記ボロンイオンが注入された深さにおける酸化膜の湿式エッチング速度が小さくなることができる。
【0038】
一実施形態による酸化膜パターン形成方法は、このような特異現象に関る本願発明者らの発見に基づいて完成したものである。このような酸化膜パターン形成方法では、まず、所定領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンを注入して、該当領域の酸化膜の湿式エッチング速度を、ボロンイオンの注入されなかった他の領域に比べて大きく下げる。
【0039】
しかる後に、酸化膜に対する湿式エッチングを進行すると、ボロンイオンの注入された所定領域の酸化膜はほとんどエッチングされない。これに対してボロンイオンの注入されなかった残り領域の酸化膜は全てエッチング、除去され、よって、所望の酸化膜パターンが形成される。
【0040】
このような酸化膜パターン形成方法を適用すると、別のハードマスクパターンや感光膜パターンなどを形成しなくても、半導体素子の製造工程で各種誘電膜または絶縁膜などに汎用的に適用される酸化膜を効率よくパターニングすることができる。したがって、前記酸化膜自体のパターニング工程を大幅に単純化することが可能になる。
【0041】
また、より具体的に後述されるが、半導体素子に含まれる他の種類の薄膜をパターニングする過程で、上記酸化膜パターン形成方法を用いてハードマスクパターンを形成してもよい。すなわち、上記酸化膜パターン形成方法によって容易に酸化膜パターンを形成でき、また、こうして形成された酸化膜パターンは、1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンが注入されるから小さい湿式エッチング速度を示し、これを用いたパターニング工程で下部のパターニング対象膜を效果的に保護することができるため、ハードマスクパターンとして好適に適用されることができる。
【0042】
特に、前記酸化膜パターン形成方法によってハードマスクパターンを形成することによって、半導体素子製造工程中に汎用的に使われる物質膜、すなわち、酸化膜でハードマスクを形成することができる。したがって、半導体素子の様々な構成要素を形成するためのそれぞれのパターニング工程において前記ハードマスク自体の形成及びパターニングのための別の装備とそれに対するセッティングが低減するため、半導体素子の製造工程を全体的に単純化し、経済性向上に寄与できる。
【0043】
一方、この酸化膜パターン形成方法では、酸化膜に1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンが注入される。そして、このような濃度範囲内で実際にボロンイオンが注入される濃度は、酸化膜の種類及び厚さと所定領域にボロンイオンを注入して得ようとする湿式エッチング速度の大きさなどを考慮して当業者が自明に決定することができる。また、酸化膜に注入可能なボロンイオンの最大濃度及びこれによる酸化膜の湿式エッチング速度もまた、酸化膜の種類によって異なってくるが、これもまた公知の各酸化膜の特性を考慮して当業者が自明に決定することができる。
【0044】
また、この酸化膜パターン形成方法は、半導体素子の製造工程に適用される任意の酸化膜パターンを形成するのに適用されることができる。例えば、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOSまたはPE−TEOSなどの任意の酸化膜パターンを形成するのに制限なく適用されることができる。ただし、酸化膜の種類によって、ボロンの注入された領域とボロンの注入されなかった領域の湿式エッチング速度及びエッチング選択比も異なってくるが、このような湿式エッチング速度及びエッチング選択比などを考慮して適切な酸化膜を選択すればよい。
【0045】
そして、上にも述べたように、酸化膜パターン形成方法中に酸化膜に対するボロンイオン注入工程を進行すると、ボロンイオン注入深さ(Rp)に該当する酸化膜内に一種のエッチング阻止膜が形成されることができ、このようなエッチング阻止膜が湿式エッチングに使われるエッチング液成分の浸透を阻止して酸化膜の湿式エッチング速度を下げることができる。
【0046】
このようなエッチング阻止膜が形成される深さは、ボロンイオン注入深さ(Rp)によって決定されるので、ボロンイオンの注入量(注入濃度)または注入エネルギーなどを適切に調節して、エッチング阻止膜の形成される深さを調節すればよい。例えば、ボロンイオンの注入エネルギーを5〜20KeVの範囲で調節でき、このような範囲内でボロンイオンの注入エネルギーを小さく調節するほどボロンイオン注入深さ(Rp)は小さくなり、酸化膜表面の近くにエッチング阻止膜を形成することが可能になる。このようなエッチング阻止膜が酸化膜表面の近くに形成されると、エッチング阻止膜下の厚い酸化膜は、ボロンイオンの注入されなかった酸化膜に対応する大きい湿式エッチング速度を示すことは無論である。
【0047】
また、酸化膜の種類や形成しようとする酸化膜パターンの大きさまたは形態などを考慮して、前記ボロンイオンは0〜10゜以下の角度で酸化膜に傾斜イオン注入されてもよい。
【0048】
なお、酸化膜パターン形成方法では、酸化膜の種類、ボロンイオンの注入量(注入濃度)及び注入エネルギーとこれによるボロンイオンの注入深さ(Rp)、パターン形成後に残る酸化膜の厚さ、酸化膜パターンの大きさなど様々な条件のうち一つ以上を考慮して、酸化膜を適切な厚さにしてもよい。例えば、酸化膜をボロンイオンの注入深さ(Rp)の2倍以上の厚さにすることができ、酸化膜の種類や酸化膜パターンの大きさなどを考慮して、前記ボロン注入深さ(Rp)の3倍、4倍、5倍の厚さにしてもよい。
【0049】
一方、酸化膜パターン形成方法では、上述の如く、酸化膜を形成し、所定領域にボロンイオンを注入した後、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する。このとき、前記湿式エッチング工程は、一般的に酸化膜の湿式エッチングに使われる任意のエッチング液を用いて行えばよい。例えば、前記湿式エッチング工程では、希釈されたふっ酸(DHF;Diluted HF)または緩衝酸化膜エッチング液(BOE;Buffered Oxide Etchant)を含むエッチング液を使用することができる。
【0050】
また、この酸化膜パターン形成方法では、湿式エッチング段階前に、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に、1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに進行してもよい。このような追加のイオン注入工程は、ボロンイオン注入工程後に進行しても、ボロンイオン注入工程前に進行してもよい。そして、このような追加のイオン注入工程では、半導体素子の製造工程中に使用する任意のイオン、例えば、ボロン、砒素または燐を含むイオンを前記ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に注入することができる。
【0051】
このような追加のイオン注入工程を進行すると、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンが注入されることから、該当領域の酸化膜は、何の不純物イオンも注入されなかった酸化膜よりも大きいエッチング速度を示すことができる。したがって、ボロンイオンが注入された領域の酸化膜とのエッチング選択比がさらに大きくなり、これにより、酸化膜パターン形成方法によってより效果的に酸化膜パターンを形成することができる。
【0052】
上述した酸化膜パターン形成方法は、半導体素子の製造工程において各種誘電膜または絶縁膜などとして汎用的に適用される酸化膜をパターニングするか、このような酸化膜を選択的にエッチングするのに制限なく適用されうるだけでなく、異なる種類の薄膜(異なる種類のパターニング対象膜)上にこれをパターニングするために適用されてもよい。
【0053】
本発明の他の実施形態によれば、半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成する段階;パターンの形成される領域の酸化膜上に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する段階;ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する段階;及び、酸化膜パターンをマスクとしてパターニング対象膜をパターニングする段階を含む半導体素子のパターニング方法が提供される。
【0054】
このような半導体素子のパターニング方法では、半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成し、酸化膜に対して上述した一実施形態による酸化膜パターン形成方法を適用して、酸化膜パターンを含むハードマスクパターンを形成することができる。その後、このようなハードマスクパターンを用いて下部のパターニング対象膜をパターニングすることができる。
【0055】
このような半導体素子のパターニング方法によれば、上述した酸化膜パターン形成方法を用いて酸化膜パターンを含むハードマスクパターンを容易に形成できるため、ハードマスクのパターニングが容易となる。また、このように形成された酸化膜パターンを含むハードマスクパターンは、酸化膜パターンに1.0×1016個/cm2以上の濃度でボロンイオンが注入されることから、これを含むハードマスクパターンが小さい湿式エッチング速度を示し、下部のパターニング対象膜を效果的に保護できるので、ハードマスクパターンの要件を適切に満たすことができる。
【0056】
しかも、このような半導体素子のパターニング方法によって、半導体素子製造工程中に汎用的に使われる物質膜、すなわち、酸化膜でハードマスクを形成できる。したがって、シリコン窒化膜、ポリシリコン膜、タングステン窒化膜、タングステン膜またはシリコンオキシナイトライド膜等でハードマスクを形成した場合に比べて、半導体素子の様々な構成要素を形成するためのパターニング対象膜のパターニング工程において、ハードマスク自体の形成及びパターニングのための別の装備とこれに対するセッティングを低減できるので、半導体素子の製造工程を全体的に単純化し、経済性向上に寄与できる。
【0057】
一方、半導体素子のパターニング形成方法では、例えば、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOSまたはPE−TEOSなどの任意の酸化膜を使って、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンを形成できる。ただし、酸化膜の種類によって、ボロンの注入された領域とボロンの注入されなかった領域の湿式エッチング速度及びエッチング選択比が異なり、さらには酸化膜パターンを形成した後の残留厚及び湿式エッチング速度もまた異なってくるので、これらを考慮し適切な酸化膜を選択すればよい。
【0058】
そして、半導体素子のパターニング方法中に酸化膜に対するボロンイオン注入工程を進行すると、ボロンイオン注入深さ(Rp)に該当する酸化膜内に一種のエッチング阻止膜が形成され、このようなエッチング阻止膜によって、湿式エッチングに使われるエッチング液成分の浸透が阻止されて酸化膜の湿式エッチング速度を下げることが可能になる。
【0059】
このようなエッチング阻止膜が形成される深さは、ボロンイオン注入深さ(Rp)によって決定され、よって、ボロンイオンの注入量(注入濃度)または注入エネルギーなどを適切に調節することによって、エッチング阻止膜の形成される深さを調節すればよい。例えば、ボロンイオンの注入エネルギーを5〜20KeVの範囲で調節することができ、このような範囲内でボロンイオンの注入エネルギーを小さく調節するほどボロンイオン注入深さ(Rp)が小さくなり、酸化膜表面の近くにエッチング阻止膜を形成させることができる。このようにエッチング阻止膜が酸化膜表面の近くに形成されると、エッチング阻止膜下の厚い酸化膜はボロンイオンの注入されなかった酸化膜に対応する大きい湿式エッチング速度を示し、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンをより容易に除去可能である。
【0060】
また、酸化膜の種類や形成しようとする酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンの大きさまたは形態などを考慮して、前記ボロンイオンは0〜10゜以下の角度で酸化膜に傾斜イオン注入されてもよい。
【0061】
そして、半導体素子のパターニング方法では、酸化膜の種類、酸化膜パターンをハードマスクパターンとしてパターニングしようとする下部のパターニング対象膜の種類及び厚さ、ボロンイオンの注入量(注入濃度)及び注入エネルギーとこれによるボロンイオンの注入深さ(Rp)、パターン形成後に残る酸化膜の厚さ、酸化膜パターンの大きさなどの様々な条件のうち一つ以上を考慮して、酸化膜を適切な厚さにすることができる。例えば、酸化膜をボロンイオンの注入深さ(Rp)の2倍以上の厚さに形成でき、酸化膜の種類や酸化膜パターンの大きさなどを考慮して前記ボロン注入深さ(Rp)の3倍、4倍、5倍の厚さにすることもできる。
【0062】
一方、半導体素子のパターニング方法では、パターニング対象膜及び酸化膜を形成し、所定領域の酸化膜にボロンイオンを注入した後、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜を湿式エッチングすることで、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンを形成する。
【0063】
このとき、湿式エッチング工程は、一般的に酸化膜の湿式エッチングに使われる任意のエッチング液で行うことができる。例えば、湿式エッチング工程では、希釈されたふっ酸(DHF;Diluted HF)または緩衝酸化膜エッチング液(BOE;Buffered Oxide Etchant)を含むエッチング液を使用すればよい。また、このような湿式エッチング工程は、酸化膜の形成された半導体基板をエッチング液に浸漬する方法で行ってもよいが、このとき、湿式エッチング工程後に形成される酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンが下部のパターニング対象膜を保護するのに充分な厚さ、例えば、500Å以上の厚さとして残留するようにエッチング液への浸漬時間を適切に調節すればよい。
【0064】
また、半導体素子のパターニング方法では、湿式エッチング段階前に、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに進行してもよい。このような追加のイオン注入工程は、ボロンイオン注入工程後に進行しても、ボロンイオン注入工程前に進行してもよい。そして、このような追加のイオン注入工程では、半導体素子の製造工程中に使用する任意のイオン、例えば、ボロン、砒素または燐を含むイオンを、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に注入することができる。
【0065】
このような追加のイオン注入工程を進行すると、ボロンイオンの注入されなかった領域の酸化膜上に1.0×1015個/cm2以下のイオンが注入されることから、該当領域の酸化膜は何の不純物イオンも注入されなかった酸化膜よりも大きいエッチング速度を示すことができる。したがって、ボロンイオンが注入された領域の酸化膜とのエッチング選択比がより大きくなり、これにより、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンをより效果的に形成することができる。
【0066】
一方、半導体素子のパターニング方法では、上述した方法で酸化膜パターン及びハードマスクパターンを形成した後に、酸化膜パターンを含むハードマスクパターンをマスクとしてパターニング対象膜をパターニングする。この時、パターニング対象膜を乾式エッチングしてパターニングでき、パターニング対象膜の種類によって通常のエッチングガスを用いてパターニング対象膜を乾式エッチングすればよい。
【0067】
また、半導体素子のパターニング方法は、パターニング対象膜のパターニング段階後に、酸化膜パターンを除去する段階をさらに含むことができる。この場合、酸化膜パターンは湿式エッチングして除去可能である。
【0068】
上述したように、酸化膜パターンは、ボロンイオン注入深さ(Rp)まで小さい湿式エッチング速度を示し、それ以下の深さでは、ボロンイオンの注入されなかった一般的な酸化膜と同様に比較的大きい湿式エッチング速度を示す。したがって、酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンを湿式エッチングして容易に除去できる。特に、このような酸化膜パターンなどの除去過程で、これから由来するパーティクルが残るか、下部のパターニング対象膜などとの反応に起因する副生成物が発生するおそれが大幅に減少する。したがって、半導体素子の不良を減らし、収率及び特性の向上に寄与できる。
【0069】
上述した半導体素子のパターニング方法は、素子分離膜、ランディングプラグポリコンタクト、ゲート、ビットラインまたはストレージノードなどの様々な構成要素をなす各種のパターニング対象膜をパターニングするのに制限なく適用されることができる。
【0070】
その一例として、図6aから図6dには、本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法が概略的に示されている。
【0071】
このような素子分離膜トレンチの形成方法では、上述した半導体素子のパターニング方法で形成される酸化膜パターン及びこれを含むハードマスクパターンが、素子分離膜トレンチの形成領域を画定する。パターニング対象膜には半導体基板が含まれる。
【0072】
まず、図6aを参照すると、半導体基板100上に酸化膜102を形成し、ボロンイオンの注入される領域が定義された感光膜パターン104を形成する。この時、酸化膜102はPE−TEOS膜とするとよい。続いて、例えば、15KeVのイオン注入エネルギー、1.5×1016個/cm2のイオン注入濃度及び0゜のイオン注入角の条件で、感光膜パターン104で覆われなかった所定領域の酸化膜102上にボロンイオンを注入する。
【0073】
図6bを参照すると、上記のように1.0×1016個/cm2濃度でボロンイオンが注入された領域の酸化膜102内のボロンイオン注入深さ(Rp)にはエッチング阻止膜が形成され、よって、ボロンイオンの注入されなかった残り領域の酸化膜102に比べて小さいエッチング速度を示す。
【0074】
一方、ボロンイオンの注入後には、例えば、硫酸水溶液及び過酸化水素水溶液が混合されたSPMエッチング液を用いて、感光膜パターン104を除去する。その後、酸化膜102を湿式エッチングしてパターニングする。この湿式エッチングを行うと、ボロンイオンの注入された領域では酸化膜102がほとんどエッチングされず、残り領域の酸化膜102は完全にエッチング、除去され、パターニングされた酸化膜102が形成される。
【0075】
このとき、湿式エッチング工程は、165〜195℃の温度で硫酸水溶液及び過酸化水素水溶液が4:1の体積比で混合されたSPMエッチング液に、酸化膜102の形成された半導体基板100を5〜20分間浸漬する方法で行えばよい。
【0076】
他の実施形態として、湿式エッチング工程は、20〜30℃の温度でふっ酸水溶液及びアンモニウムフロライド水溶液が1.75%:17%の重量比で混合されたBOEエッチング液に、酸化膜102の形成された半導体基板100を20〜40秒間浸漬する方法で行ってもよい。
【0077】
上述した方法で酸化膜102をパターニングした後には、図6cに示すように、パターニングされた酸化膜102をマスクとして半導体基板100を所定深さにエッチングし、素子分離膜トレンチ106を形成する。このとき、半導体基板100は乾式エッチングでき、例えば、塩素ガスと酸素ガスが20:5の体積比で混合されたガスを用いて半導体基板100を乾式エッチングすればよい。この場合、パターニングされた酸化膜102に対する半導体基板100のエッチング選択比は50以上であって、半導体基板100上に素子分離膜トレンチ106が好適に形成されることができ、このような過程で他の領域の半導体基板100はパターニングされた酸化膜102によって保護され、その損傷が防止される。
【0078】
図6dを参照すると、素子分離膜トレンチ106を形成した後に、パターニングされた酸化膜102を除去する。このとき、エッチング阻止膜の形成深さ以下では酸化膜102が比較的大きい湿式エッチング速度を示すので、該酸化膜102を湿式エッチングによって容易に除去することができる。例えば、このような湿式エッチング工程では、素子分離膜トレンチ106の形成された半導体基板を100〜150秒間BOEエッチング液に浸漬することで、パターニングされた酸化膜102を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】所定濃度の燐イオンが注入された熱酸化膜の深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。
【図2】所定濃度の燐イオンが注入された熱酸化膜の深さによるイオン分布様相を示すグラフである。
【図3】所定濃度のボロンイオンが注入されたPE−TEOSの深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。
【図4】所定濃度のボロンイオンが注入された熱酸化膜の深さによるエッチング速度の変化様相を示すグラフである。
【図5】所定濃度のボロンイオンが注入されたPE−TEOSの深さによるイオン分布様相を示すグラフである。
【図6a】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【図6b】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【図6c】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【図6d】本発明の他の実施形態による半導体素子のパターニング方法で素子分離膜トレンチを形成する方法を概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0080】
100 半導体基板、102 酸化膜、104 感光膜パターン、106 素子分離膜トレンチ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に酸化膜を形成する工程と、
前記酸化膜の所定領域に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングする工程と、
を含むことを特徴とする酸化膜パターンの形成方法。
【請求項2】
前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項3】
前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項4】
前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項5】
前記湿式エッチング工程前に、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項6】
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域には、ボロン、砒素または燐を含むイオンを注入することを特徴とする請求項5に記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項7】
前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項8】
前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項9】
前記湿式エッチング工程の結果から形成された酸化膜パターンをマスクとして下部のパターニング対象膜をパターニングする工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項10】
半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成する工程と、
前記酸化膜上における酸化膜パターンの形成される領域に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する工程と、
前記酸化膜パターンをマスクとして前記パターニング対象膜をパターニングする工程と、
を含むことを特徴とする半導体素子のパターニング方法。
【請求項11】
前記パターニング対象膜のパターニング工程後に、前記酸化膜パターンを除去する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項12】
前記酸化膜パターンを湿式エッチングして除去することを特徴とする請求項11に記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項13】
前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項14】
前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することを特徴とする請求項10〜13のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項15】
前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することを特徴とする請求項10〜14のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項16】
前記湿式エッチング工程前に、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10〜15のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項17】
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域には、ボロン、砒素または燐を含むイオンを注入することを特徴とする請求項16に記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項18】
前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入することを特徴とする請求項10〜17のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項19】
前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることを特徴とする請求項10〜18のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項20】
前記酸化膜パターンは素子分離膜トレンチの形成領域を画定し、前記パターニング対象膜は半導体基板を含むことを特徴とする請求項10〜19のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項1】
半導体基板上に酸化膜を形成する工程と、
前記酸化膜の所定領域に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングする工程と、
を含むことを特徴とする酸化膜パターンの形成方法。
【請求項2】
前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項3】
前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項4】
前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項5】
前記湿式エッチング工程前に、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項6】
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域には、ボロン、砒素または燐を含むイオンを注入することを特徴とする請求項5に記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項7】
前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項8】
前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項9】
前記湿式エッチング工程の結果から形成された酸化膜パターンをマスクとして下部のパターニング対象膜をパターニングする工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の酸化膜パターンの形成方法。
【請求項10】
半導体基板上にパターニング対象膜及び酸化膜を順次形成する工程と、
前記酸化膜上における酸化膜パターンの形成される領域に1.0×1016個/cm2以上のボロンイオンを注入する工程と、
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域を湿式エッチングして酸化膜パターンを形成する工程と、
前記酸化膜パターンをマスクとして前記パターニング対象膜をパターニングする工程と、
を含むことを特徴とする半導体素子のパターニング方法。
【請求項11】
前記パターニング対象膜のパターニング工程後に、前記酸化膜パターンを除去する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項12】
前記酸化膜パターンを湿式エッチングして除去することを特徴とする請求項11に記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項13】
前記酸化膜は、熱酸化膜、PE−TEOS、LP−TEOS、USG、PSG、BPSG、SOD、SiON、O3−TEOS、PE−TEOSのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項14】
前記酸化膜は、前記ボロンイオンの注入深さの2倍以上の厚さを有することを特徴とする請求項10〜13のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項15】
前記湿式エッチング工程では、DHFまたはBOEを含むエッチング液を使用することを特徴とする請求項10〜14のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項16】
前記湿式エッチング工程前に、前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域に1.0×1015個/cm2以下のイオンを注入する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10〜15のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項17】
前記酸化膜における前記ボロンイオンの注入されなかった領域には、ボロン、砒素または燐を含むイオンを注入することを特徴とする請求項16に記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項18】
前記ボロンイオンは、5〜20KeVのエネルギーで注入することを特徴とする請求項10〜17のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項19】
前記ボロンイオンは、10゜以下の角度で傾斜イオン注入されることを特徴とする請求項10〜18のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【請求項20】
前記酸化膜パターンは素子分離膜トレンチの形成領域を画定し、前記パターニング対象膜は半導体基板を含むことを特徴とする請求項10〜19のいずれか1つに記載の半導体素子のパターニング方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【公開番号】特開2008−141148(P2008−141148A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−69811(P2007−69811)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り (1)第8回 半導体表面のウルトラクリーニングプロセスの国際シンポジウムの要約集 (2)発行日 2006年9月17日 (3)発行元 アイ・エム・イー・シー(インターユニバーシティ・マイクロ・エレクトロニクス・センター) (4)該当頁 第48頁〜第49頁 (5)発表者 ユン ヒョ グン、キム ウー ジン、チョイ グン ミン、ソン ヤン ウォク (6)発表内容 (タイトル)各種誘導処理損傷の湿式エッチング速度への影響
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り (1)第8回 半導体表面のウルトラクリーニングプロセスの国際シンポジウムの要約集 (2)発行日 2006年9月17日 (3)発行元 アイ・エム・イー・シー(インターユニバーシティ・マイクロ・エレクトロニクス・センター) (4)該当頁 第48頁〜第49頁 (5)発表者 ユン ヒョ グン、キム ウー ジン、チョイ グン ミン、ソン ヤン ウォク (6)発表内容 (タイトル)各種誘導処理損傷の湿式エッチング速度への影響
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】
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