説明

電解研磨および電気メッキ方法

【課題】金属層を被着させ除去するための新しい処理技術を提供する。
【解決手段】本発明の一態様においては、ウェハ上に導電性フィルムを電気メッキするための方法例が提供されている。該方法は、第1の密度の凹部領域上で平面となる前に第1の電流密度範囲内で凹部領域および非凹部領域を有する半導体構造上に電気メッキする工程および金属フィルムを金属層が凹部領域上で平面となった後に第2の電流密度範囲内で電気メッキする工程を含む。第2の電流密度範囲は、第1の電流密度範囲よりも大きい。1つの例においては、該方法は更に、金属層が第2の密度の凹部領域上で平面となるまで第2の電流密度範囲内で電気メッキする工程およびその後第3の電流密度範囲内で電気メッキする工程を包含し、ここで第2の密度は第1の密度よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対するクロスリファレンス
本出願は、全て本書にそれらの全体を参照することによりここに取り込む、2002年4月12日付けの「電解研磨後の表面粗度の強化」という題の先に提出された仮出願、米国特許出願第60/372,263号;2002年5月21日付けで提出された「銅電解研磨内の凹部削減方法」という題の第60/382,133号;2002年6月8日付けの「半導体ウェハ上の平面金属フィルムメッキ方法」という第の第60/387,826号;2002年7月24日付けの「電解研磨プロセスにおけるパターン化されたトレンチ又はパッド部域上の凹部不均一性を低減させる方法」という題の第60/398,316号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、半導体処理方法、より特定的には、半導体デバイス上に導電層を電解研磨および電気メッキさせるための電解研磨および電気メッキ方法に関する。
【背景技術】
【0003】
トランジスタおよび相互接続素子を作り上げるため一定数の異なる処理工程を用いて、半導体ウェハ上に半導体デバイスが製作又は製造される。半導体ウェハに付随するトランジスタ端子を電気接続させるためには、導電性の(例えば金属の)トレンチ、ヴァイアなどが半導体デバイスの一部として誘電体材料内に形成される。トレンチおよびヴァイアは、トランジスタ、半導体デバイスの内部回路および半導体デバイスの外部にある回路の間で電気信号および電力を結合する。
【0004】
相互接続素子の形成にあたり、半導体ウェハは、半導体デバイスの所望の電子回路を形成するために、例えばマスキング、エッチングおよび被着といったプロセスを受けることができる。特に、相互接続のためのトレンチおよびヴァイアとして役立つ半導体ウェハ上の誘電体層内の凹部域パターンを形成するために、多数のマスキングおよびエッチング工程を実施することができる。このとき、半導体ウェハ全体にわたり金属層を被着させかくしてトレンチとヴァイアの両方の中更には半導体ウェハの非凹部域上にも金属を被着させるべく、被着プロセスを実施することができる。パターン化されたトレンチおよびヴァイア等の相互接続を絶縁するため、半導体ウェハの非凹部域上に被着された金属は除去される。
【0005】
半導体ウェハ上の誘電体層の非凹部域上に被着された金属フィルムを除去する従来の方法には例えば、メカノケミカルポリシング(CMP)が含まれる。CMP方法は、相互接続ラインを形成するべく誘電体層の非凹部域を伴うトレンチおよびヴァイア内部の金属層を研磨し平坦化させるために半導体業界において広く使用されている。
【0006】
CMPプロセスでは、ウェハアセンブリはプラテン又はウェブ上にあるCMPパッド上に位置づけされる。ウェハアセンブリは、単数又は複数の層および/又はフィーチャ例えば誘電体層内に形成された相互接続素子を有する基板を含む。その後、CMPパッドに対してウェハアセンブリをプレスするための力が加えられる。CMPパッドおよび基板アセンブリは、ウェハの表面を研磨し平坦化するために力を加えながら、相互に接触させてかつ互いとの関係において移動させられる。往々にして研磨用スラリと呼ばれる研磨用溶液が、研磨を容易にする目的でCMPパッド上に送り出される。研磨用スラリは標準的に研磨剤を含有し、例えば誘電体材料といったその他の材料よりも迅速に金属層といった不要の材料をウェハから選択的に除去するために化学的に反応する。
【0007】
しかしながら、CMP方法は、関与する機械的力が比較的強いため、基礎を成す半導体構造に対していくつかの悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、相互接続の幾何形状が0.13μm(ミクロン)以下まで進むにつれて、標準的なダマシンプロセスで用いられる例えばlow−kフィルムと銅の導電性材料の機械的特性間には大きな差が存在し得る。例えば、low−k誘電フィルムのヤング率は、銅のものよりも10ケタ以上低いものであり得る。その結果、なかでも、CMPプロセス内で誘電フィルムおよび銅に対し加えられる比較的強い機械的力は、層間剥離、ディッシング、侵食、フィルムの浮き、かき傷を含めた半導体構造上の応力関連欠陥をひき起こす可能性がある。
【0008】
誘電層の非凹部域上に被着された金属フィルムを除去するための他の方法としては電解研磨がある。しかしながら、電解研磨は等方性でありかつ平坦化効率が低いことから、金属フィルムトポロジの表面は、デバイスの性能を劣化させ得る凹部などを防ぐべく平面であることが望ましい。
【0009】
金属層を被着させ除去するための新しい処理技術が望まれている。例えば、電気メッキ又は電解研磨プロセスを用いてウェハに金属層を被着させるか又はそこから除去することができる。一般に、電気メッキ又は電解研磨においては、メッキ又は研磨すべきウェハの部分を、電解質流体溶液の中に浸漬し、その後電荷がウェハに適用される。これらの条件の結果、銅は、相対的電荷に応じてウェハに被着又はそこから除去されることになる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの態様においては、ウェハ上の導電性フィルムを電気メッキするための方法例が提供されている。1つの方法例は、凹部領域および非凹部領域を有する半導体構造上に金属フィルムを電気メッキする工程を含む。該方法は、金属層が第1の密度の凹部領域上で平面となる前に第1の電流密度範囲内で電気メッキする工程を含む。更に金属層が凹部領域上で平面となった後に、第2の電流密度範囲内で電気メツキする工程が含まれ、ここで、第2の電流密度範囲は、第1の電流密度範囲よりも大きい。1つの例においては、該方法は更に、金属層が第2の密度の凹部領域上で平面となるまで第2の電流密度範囲内で電気メッキする工程(なお該第2の密度は第1の密度より大きい)およびその後第3の電流密度範囲内で電気メッキする工程を含む。
【0011】
本発明は、添付の図面およびクレームと合わせて以下の詳述を考慮した場合に、より良く理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明をより徹底的に理解するために、以下の記述は、特定的材料、パラメータ等の数多くの特定的詳細を示している。しかしながら、該記述が本発明の範囲に対する制限として意図されているのではなく、実施例のより優れた記述を可能にするために提供されているということを認識すべきである。
【0013】
I.平面金属フィルムの電気メッキ方法
1つの態様に従うと、半導体構造上に平面金属フィルムをメッキする方法の一例が記述されている。メッキ方法例には、例えばハンプ又は過剰メッキおよびディッシングが低減された半導体ウェハ上に形成されたインターコネクト構造全体にわたり平面性が増大した金属フィルムをメッキする工程が含まれている。化学反応、メッキプロセスシーケンスの組合せを用いかつ/又はインターコネクト構造内部にダミー構造を付加することにより、パターン化された半導体構造上に改良型平面金属フィルムを形成するための種々のメッキ方法例が記述されている。
【0014】
半導体業界では一般に、半導体デバイス内に金属相互接続を形成するため、ダマシンプロセス内で銅を使用する。ダマシンプロセスは、所望のインターコネクトに対応する流路様のトレンチおよび/又はヴァイアとして凹部領域および非凹部領域を有する誘電体材料をパターン化する。電気材料構造上にバリヤおよびシード層を被着させ、その後バリヤおよび/又はシード層上に銅がメッキされる。非凹部領域上の銅は、標準的にメカノケミカルポリシング(CMP)によって研磨除去される。CMPには非凹部領域上の銅層を除去してトレンチおよび/又はヴァイアすなわち凹部領域の中の銅を残すための化学的(イオン交換)プロセスおよび機械的(ストレス)プロセスの両方を含む。研磨された表面上に加えられた圧力は、結果として、酸化物損失、侵食、金属の層間剥離および誘電体の浮きをもたらす可能性がある。
【0015】
更に著しく高速の性能を達成するため、銅にはlow−k誘電体、好ましくは超low−k誘電体(k<2.5)が統合される。今日標準的に用いられているlow−k誘電体実装戦略は、酸化物(k=4.0)からフッ素化酸化物(k=3.5)まで、そして次に、3.0、2.6、2.2という連続的に低くなるk値そして最終的には2.0未満のk値を有するlow−k誘電体まで、漸進的に進む。以上で記述した多工程low−k実装戦略は、非常にコストが高く、高いリスクを含み、ICメーカーに対し、デバイス製造可能性の成功についての多大な不確実性を与える。low−k誘電体の各世代は独自の機械的特性および統合特性を有することから、ICメーカーには、1つの世代から次世代へ移行するときに新しいCMPおよびその他の関連プロセスを開発することが要求される。各々の新しい製造様式についてICメーカーはlow−k誘電体材料およびプロセスを変更しなければならないことから、業界では、ツールおよびプロセスの拡張可能性、製造歩留まりおよびデバイスの信頼性が主要な関心事となってきた。
【0016】
low−k誘電体構造に対する機械的損失を低減させるプロセスの一例としては、電解研磨が含まれる。電解研磨プロセスの一例は、本書にその全体を参照することによりここに取り込む1999年7月2日付けの半導体デバイス上の金属相互接続を電解研磨するための方法および装置という題の米国特許第6,395,152号の中で記述されている。しかしながら電解研磨プロセスを改善するためには、被着された金属フィルムの平坦度を増大させることが望ましい。
【0017】
ダマシン構造上に従来のメッキプロセスによりメッキされた銅フィルム104の断面形状例が図1Aに示されている。半導体構造には、ウェハ100全体にわたって形成された誘電体層108又は予め形成された半導体デバイス構造が含まれている。該構造は更にバリヤ層106および当該技術分野において既知のその他の材料を含むことができる。該構造は、誘電体層108によって分離されたトレンチおよび/又はヴァイアに対応する凹部領域101rおよび非凹部領域101nのパターンを含む。金属又は銅層104が、非凹部領域101n全体にわたって形成され、かつ凹部領域101rを充てんする構造全体にわたって形成されている。基底を成す構造は標準的に、誘電体層108内の構造全体にわたって位置設定された銅層104の非平面的表面トポロジーを結果としてもたらす。例えば、非平面的トポロジーは、一般的に基底を成す密にスペーシングされた凹部領域101rおよび広く開放した凹部領域にそれぞれ対応するハンプ102と凹部110を包含し得る。ハンプ102、凹部110およびその他の非平面的特長は、例えば、電気メッキプロセスにおけるメッキ化学反応によってひき起こされる可能性がある。
【0018】
図1Bは、電解研磨プロセス後の図1Aの構造を例示している。金属層164は標準的に、凹部領域101rすなわちトレンチおよびヴァイアの内部の金属層104が隣接する凹部領域101rから絶縁されるような形で、非凹部域の表面まで戻るように研磨される。図1Bに示される通り、高密度パターン部域上に少なくとも部分的にハンプ102が残る可能性があり、電解研磨の等方性に起因して電解研磨の後凹部領域110によって示されるディッシングが残る可能性がある。ハンプおよび凹部は、形成されたデバイスの性能を劣化させる可能性がある。例えば、密にスペーシングされたトレンチ又はヴァイア上に残されたハンプが隣接するライン間の電気的短絡をひき起こすかもしれず、又凹部は、形成された相互接続ラインのコンダクタンスの減少をひき起こす可能性がある。平面の金属層104をメッキすることにより、ハンプおよび凹部を低減させデバイスの性能を改善することができる。
【0019】
図2A−2Cは、複数の密にスペーシングされた凹部領域210rおよび非凹部領域210nを有する誘電体層208全体にわたり銅層204をメッキするための電気メッキプロセス例を経時的に例示している。一般に、メッキ浴は、例えば促進剤、抑制剤およびレベリング剤といった3つの主たる添加剤を含む。促進剤の一次的機能は、凹部領域内部のメッキプロセスを増強させることにあり;抑制剤の一次的機能は、凹部領域の肩部上でメッキプロセスを抑制することにあり;レベリング剤の一次的機能は、メッキされたフィルムの表面断面形状を水平化すること、主にハンプ202を水平化することにある。促進剤と抑制剤の組合せは、図2Aに例示されているような上部フィル又は下部フィルを結果としてもたらす。より特定的には、トレンチ又は凹部領域210rの底面におけるメッキ速度は凹部領域210rの上面および肩部におけるものよりも著しく高い。しかしながら、トレンチ又はヴァイアが充てんされた場合、トレンチ領域内の化学物質はメッキ速度を増強させ続けて図2Bに示されているようなハンプ202を結果としてもたらし、これらのハンプは時が経つにつれて共に進行して図2Cに示されている通りの更に大きいハンプ202を形成する可能性がある。
【0020】
図3は、増大するメッキ電流294、392および390でのレベリング剤濃度および相対的ハンプ高さの関係(「オーバープレーティング負荷」と呼ばれる)を例示している。この関係は、ハンプのサイズがレベリング剤の充分な濃度およびレベリング剤濃度の増加に伴ってグラフに示される通り増大したメッキ電流と共に低減され得るということを示唆している。
【0021】
図4は更に、レベリング剤498を伴っておよびレベリング剤496を伴なわずに、メッキ電流とハンプサイズの関係を示す。ここでわかるように、レベリング剤498を伴うケースは、大部分のメッキ電量でハンプサイズを低減しうる。しかしながら大きいメッキ電流では、レベリング剤498にもかかわらずなおハンプが発生しうる。更に、ハンプサイズは、レベリング剤無しで全ての電流において比較的大きいものである。
【0022】
図5A〜5Cは、比較的小さいメッキ電流I1におけるメッキプロセス例中の経時的な金属フィルム504の断面形状を示す。プロセス例には、ウェハを保持する回転チャックにおいて電解質流体を誘導することが含まれるが、浸漬等のその他の方法を使用することもできる。回転チャックは、例えば50〜200rpmの範囲内の速度そして好ましくは125rpmで回転し得る。以下のプロセス条件例の下で平面金属フィルム504をメッキすることができる:
【0023】
化学反応:Enthone−OMI製のViaForm等の電解質流体
促進剤:1.5〜2.5ml/リットル、好ましくは2ml/リットル
抑制剤:7〜9ml/リットル、好ましくは8ml/リットル
レベリング剤:1.25〜1.75ml/リットル、好ましくは1.5ml/リットル
銅:16〜20グラム/リットル、好ましくは17.5グラム/リットル
硫酸:150〜200グラム/リットル、好ましくは175グラム/リットル、
ウェハの回転速度:50〜200rpm、好ましくは125rpm、
電流密度:0.5〜5mÅ/cm2、好ましくは2mÅ/cm2
【0024】
該プロセス例は、誘電体層508全体にわたり銅層504をメッキし、t1で見られるように比較的迅速に凹部領域510rおよび非凹部領域510nを充てんする。t2がt1よりも大きいものとして、時間t2で、凹部領域510rが充てんされ、金属層504は誘電体層508の凹部領域および非凹部領域510rおよび510n上で比較的平面的である。t3がt2より大きいものとして、時間t3では、プロセス例は、凹部領域510rおよび非凹部領域510n上でコンスタントな速度で金属層504をメッキし続けて、構造上で所望の高さの平面金属層504を作り上げる。
【0025】
図6A〜6Cは、図5A〜5Cのプロセスよりも比較的大きいメッキ電流での類似のメッキプロセス中の金属フィルムの断面形状例を示している。メッキ電流密度I2は、例えば5mÅ/cm2〜30mÅ/cm2の範囲内にある。比較的大きいメッキ電流でのプロセス列は、t2で凹部領域610r全体にわたりハンプ602を生成する。ハンプ602は共に成長してより大きなハンプ602をt3で形成し得る。
【0026】
図7A−7Cは、他の金属メッキプロセス中の金属フィルム断面形状の例を示す。図7Aおよび7Bに示されているように、メッキプロセスは、プロセス時間t2までは図5A〜5Cと類似した比較的小さい電流I1で行なわれ、金属層704のハンプの無い断面形状を生成する。メッキ電流はその後I2まで増加され得、図7Cで例示されているように時間t3まで、金属層704の所望の厚みまでメッキされる。該2工程メッキプロセス例は、平面金属フィルム704を達成することができる。このプロセス例では、トレンチ又はヴァイアは、ハンプが形成することになるレベルまで電流が増大する前に平面金属フィルム704を形成するように充分メッキされる。例えば、電流が増大した時点でトレンチ又はヴァイアが充分にメッキされていない場合、電流が増大するにつれて凹部領域7010r上にハンプが現われる可能性がある。図8A〜8Cは、凹部領域810rが充てんされる前にメッキ電流がI2まで増大させられる金属メッキプロセス中の金属フィルム断面形状を例示している。図8Bに示されているように、メッキ電流I2が大きいために小さいハンプ802が発達する。プロセスが大きな電流I2で銅フィルムをメッキし続けるにつれて、個別の小さいハンプは成長して図8Cに示されているような大きな唯一のハンプ802となる。t1からt2までの電流はコンスタントでありかつ/又は工程的に増加する必要はなく、時間t1からt2まで滑らかに増大し得る、ということを認識すべきである。
【0027】
ここで再び図1Aを参照すると、高密度の小さなトレンチ/ヴァイアおよび大きなサイズのトレンチおよび/又はパッドを伴う構造が示されている。左側に示されているより狭く密なスペーシングの凹部領域101rに比べてトレンチおよび/又はヴァイアを包含しうる右側に示された凹部領域101rの比較的大きな開放部域に起因して、メッキ断面形状は、上述のようなディッシング110を含む可能性がある。1つのメッキ方法例においては、図9に示されているように、例えばトレンチおよび/又はパッド部域といった凹部領域911rの内側にダミー構造を付加することができる。ダミー構造例の詳述は、本書にその全体を参照することによりここに取り込む2002年3月27日付の「ダミー構造と共にトレンチ又はヴァイアを有するウェハ上の金属層の電解研磨」という題の米国特許出願第10/108,614号の中に見い出すことができる。
【0028】
図10Aおよび10Bは、経時的にコンスタントな電流でのメッキプロセス例の間のメッキ断面形状の横断面図を示す。このケースにおいては、メッキプロセスは比較的小さい電流とレベリング剤を使用し、その結果比較的高密度のトレンチ又はヴァイア1010r上で断面形状は平坦になる。しかしながらダミー構造部域1080は、より多くのメッキすべき部域を有し、そのため最終的メッキ断面形状のわずかなディッシング1020が形成される。わずかなディッシング1020は、上述のようなその後の電解研磨プロセスの後、最終的断面形状内に残る可能性が高い。従って、密にスペーシングされた凹部領域1010rおよびダミー構造1080を伴う大きいトレンチ部域の両方の上で平面フィルムをメッキできるプロセスを得ることが望ましい。高密度のトレンチ又はヴァイア1010rのサイズは、トレンチ間又はヴァイア間のスペーシングが0.035〜0.5μm(ミクロン)の範囲内にある状態で0.035〜0.5μm(ミクロン)の範囲内であり得る。ダミー構造1080のサイズは、0.05〜2.0μm(ミクロン)の範囲内好ましくは0.5μm(ミクロン)の間隔で、0.05〜2.0μm(ミクロン)の範囲内にありうる。一般に、ダミー構造は、トレンチ内の銅損失を最小限にするべく比較的小さいサイズおよびより大きな間隔で設計されるべきである。
【0029】
図11Aおよび11Bは、経時的な電流の変動を含め、メッキプロセス例の間のメッキ断面形状の横断面図を示している。該構造は、W1=W2として、間隔W1およびW2でを伴って形成されたダミー構造1180を含む。銅フィルム1104は、図11Aに示された通り高密度の凹部領域1110rが充てんされるまで、比較的低いメッキ電流I1でメッキされる。凹部1120が、比較的広いトレンチ/パッド領域内で形成される。該プロセスは、比較的高いメッキ電流I2(すなわちI2>I2)で銅をメッキし続け、図11Bに示されているようにハンプがディッシングと相殺して平面的表面をメッキするような形で、ディッシング1120からハンプが成長することになる。比較的小さいメッキ電流 I1を使用することによってプロセスの第1の部分の間に高密度のトレンチ又はヴァイアがすでに充てんされていることから、高密度の凹部領域1110r上ではハンプは形成しない。2工程メッキプロセスは、中にダミー構造が形成された大きなトレンチおよび/又はパッド部域および密にスペーシングされた凹部領域1110r上の金属層1104のより平面的な断面形状を、結果としてもたらす。
【0030】
図18Aおよび18Bは、ダミー構造例全体にわたる金属フィルム断面形状の横断面図を示す。トレンチおよび/又はパッドの深さHと、ダミー構造の間隔又は構造間の幅Wの比を変動させて金属フィルムの平坦度を増大させることができる。一般に、トレンチおよび/又はパッドの高さ対ダミー構造間隔の比は、0.3〜2.0の間、好ましくは1である。図18Bに示されているように、深いトレンチは、より多くのハンプ1802を有する傾向にあり、これは、広い間隔のダミー構造についてディッシング1810とつり合わせるのに用いられることになり、一方浅いトレンチは、図18Aに示されているようにより少ないハンプ1802しか有さない傾向を有することになる。
【0031】
図12A〜12Cは、経時的に電流を変動させるメッキプロセス例の間のメッキ断面形状の横断面図を示す。誘電体層1208内のインターコネクト構造は、ダミー構造1280が、間隔w1および間隔w2(なおw2>w1)で大きなトレンチ又はパッド1209、1211内に配置されているという点を除いて、図11Aおよび11Bの中で示されたものと類似している。ダミー構造1280に隣接する広いトレンチ領域1209および1211および密にスペーシングされた凹部領域1210r上で例えばハンプおよびディッシングの無い平面金属フィルム1204をメッキするための3工程メッキプロセス例が描かれている。時間t1およびt2までのプロセス例は、狭い凹部領域1210rおよび狭い間隔w1上に平面的トポロジーを作り出すように電流を増大させることに関して、図11Aおよび11Bで前述したものと類似している。
【0032】
2では、間隔w2はなおも、図12Aに示されている通りのディッシング1220を有している。電流は、w2上でメッキするべくI3まで更に増加させられる。特に、プロセスは、凹部1220を充てんするべくメッキ電流をI2からI3まで増大させ、構造をt3までメッキし続ける。凹部領域1210rおよび1209は、先にt1およびt2で金属層1204で充てんされていることから、大きな電流I3がこれらの領域上でハンプを作り上げることはない。図12Bで例示されているようにメッキプロセスが電流をI3まで増大させる前にトレンチは充分に充てんされていなかったことから、大きいメッキ電流I3はトレンチ1211上でハンプを作り出すことになる。作り出されたハンプがt1およびt2の間に形成されたトレンチ1211内のディッシングを充分相殺することになるように、メッキプロセス、トレンチ1211のサイズなどに応じてI3を変動させることができる。
【0033】
図13A〜13Hは、平面金属層を達成するのに使用可能な経時的な種々のメッキ電流シーケンス例を示す。電流レベルおよびタイミングの両方を含めたメッキ電流シーケンス例は、トレンチおよびヴァイアのサイズ、スペーシングおよび密度ならびにダミー構造のサイズおよび間隔に従って調整可能である。一般的には、経時的な電流シーケンスは、メッキ中のハンプおよびディッシングの効果が互いに釣合うか又は相殺して平面的金属層表面を作り上げるような形で制御される。メッキ電流は、図13Aに示されているように線形であっても、図13D〜13Hに示されているように非線形すなわち湾曲していても、又経時的な線形および非線形セグメントの組合せであってもよい。更に、電流シーケンスは、図13Gおよび13Hに示されているように複数の時限にわたり減少してもよい。一般に、メッキ電流は比較的小さい電流で始まり、メッキプロセスが進むにつれてより大きくなる。更に、メッキ電源は定電流モードでランさせることができる。当該実施形態例では、以上の記述は電流から電圧へ又はパルス電源へと変化しうる。両極性パルス、修正正弦波、単極性パルス、パルス逆転、パルスオンパルスおよびデュアルパルスといった種々のパルス波形を使用することができる。パルス波形の例は、本書にその全体を参照することによりここに取り込む1999年7月2日付けの「半導体デバイス上の金属相互接続を電解研磨するための方法および装置」という題の米国特許第6,395,152号の中で記述されている。
【0034】
図14A〜14Cは、種々のダミー構造例の平面図である。ダミー構造は、図14Aに示されているように、往々にして開放部域又はフィールド部域と呼ばれるトレンチ又はパッド部域の外側に設置された金属プラグ1420を包含していてよい。代替的には、大きなトレンチおよび/又はパッド部域1404の内部に誘電体スロット1430を置くことができ、そうでなければ、図14Bおよび14Cに示されているように、大きなトレンチおよび/又はパッド部域1404の内側に誘電体ドット1450を置くことができる。
【0035】
図15A〜15Cは、比較的大きなヴァイア又は凹部領域内に包含され得る付加的なダミー構造例の平面図である。図15A内の金属プラグダミー構造は、金属プラグカラム1522が金属カラム1520に比べて低くシフトされるという点を除いて、図14Aに例示されたものと類似している。図15B内の金属プラグダミー構造は、金属プラグ1520および1522が45度回転されて金属プラグ1520および1522のインダクタンスおよびキャパシタンスを減少させることのできるようになっているという点を除いて、図15Aに示されているものと類似である。図15Cに示されているような大きなトレンチおよび/又はパッド部域1504の内側に置かれる誘電体ドット1550は、誘電体ドット1550が45度回転され、個々のカラムが誘電体ドット1550の隣接するカラムに比べて低くシフトされているという点を除いて、図14Cに例示されているものと類似である。サイズおよびスペーシングは、特定の利用分野などに応じて調整可能である。
【0036】
図16A〜16Cは、付加的なダミー構造例の平面図である。図16Aに示されている通りの金属プラグダミー構造は、金属プラグカラム1622が角度αでシフトされているという点を除いて、図14Aに示されているものと類似している。角度αは、約5〜85度の範囲内にあってよく、好ましくは約25度である。図16Bに示されているような誘電体スロット1630は、銅のトレンチおよび/又はパッド1604のコンダクタンスを増強するために互いに切り離されているという点を除いて、図14Bに例示されているものと類似している。図16Bに示されているような大きなトレンチおよび/又はパッド部域1604の内側に置かれた誘電体ドット1650は、それらが45度回転させられているという点を除いて、図14Cに例示されているものと類似している。誘電体ドット1650の回転角度は0〜90度の範囲内にあってよいこと、更には誘電体ドット1650が正方形、長方形、円などのように整形されうることを認識すべきである。
【0037】
図17A〜17Cは、付加的なダミー構造例の平面図である。図17Aに示されているような金属プラグダミー構造1720および1722は、金属プラグ1720および1722が約45度回転させられるという点を除いて図14Aに例示されたものと類似している。金属プラグ1722および1722は、0〜90度の間で回転させることができ、単一の構造内で種々の角度で回転させることができる。図17Bに示されているような誘電体スロット1730は、それらが水平方向に沿って類似の場所で切り離されているという点を除いて、図16Bに例示されているものと類似している。図17Cに示されているような大きなトレンチおよび/又はパッド部域1704の内側に置かれた誘電体ドット1750は、それらが誘電体ドット1750の隣接するカラムに比べて低くシフトされているという点を除いて、図14Cに例示されているものと類似している。
【0038】
いくつかの実施形態、例および利用分野に関してメッキプロセス例を記述してきたが、当業者にとって、本発明から逸脱することなく種々の修正および変更を加えることができるということは明白であろう。例えば、種々の方法を単独で、又は組合せて用いて、平面金属フィルムを電気メッキすることが可能である。
【0039】
II.電解研磨における凹部の削減方法 他の態様に従うと、電解研磨プロセスの後の金属トレンチ又は金属パッド内の凹部を削減するための方法の一例が描かれている。本書で記述される方法およびプロセスを用いると、最小の凹部および/又はより優れた平坦度で、多層金属インターコネクト構造を製造することができる。1例においては、凹部域および非凹部域を含む誘電体構造全体にわたり銅層が形成されている。銅層は、誘電体構造内のダミー構造を用いて例えばCMPプロセスおよび/又は電解研磨プロセスを通して非凹部領域より一定の高さ上のところで平坦化される。平坦化された銅層は次に凹部を形成するべく非凹部域の高さより低い高さまで電解研磨される。構造の非凹部領域は次に非凹部領域を伴う銅層を平坦化するか又は銅層の凹部を削減するためにエッチングされる。
【0040】
図19Aは、銅層1902又はその他の適切な導電性層が構造全体にわたり形成された後のデュアルダマシン構造の一例を示している。デュアルダマシン構造は、適切な任意の方法によって形成され得る。例えば、化学蒸着(CVD)、スピンオン技術などといった方法が第1の誘電体層1912を形成できる。誘電体層1912の厚みは、約1000Å〜5000Åの範囲内、そして好ましくは3000Åであり得る。窒化ケイ素又は炭化ケイ素(SiC)層といったエッチストップ層1910が誘電体層1912上に被着される。エッチストップ層1910の厚みは約200Å〜1000Åの範囲内、好ましくは500Åであり得る。一部の例では、エッチストップ層1910は省略でき、又、デュアルダマシン構造を形成するように所望のレベルで停止するようにエッチングのタイミングを定めることができる。例えばCVD又はスピンオン技術を用いることにより、エッチストップ層1910上に第2の誘電体層1908が被着される。第2の誘電体層1908の厚みは、約1000Å〜4000Åの範囲内、そして好ましくは2000Åであり得る。第2の誘電体層1908上にはハードマスク層又は第2のエッチストップ層1906が被着される。ハードマスク層又はエッチストップ層1906は、SiO、SiC、SiN等の適切な材料で作られていてよい。トレンチおよびヴァイアは、当該技術分野で既知の通り、フォトマスクおよびエッチの連続的形成によって形成され得る。例えば第1のフォトマスクをトレンチのエッチングのために形成し、それに続いてヴァイアをエッチングするための第2のフォトマスクを形成することができる。
【0041】
トレンチとヴァイアをエッチングした後、バリヤ層1904は、CVD、物理気相成長法(PVD)又は原子層被着によって被着される。バリヤ層1904の厚みは、トレンチサイズおよび被着技術に応じて20Å〜250Åの範囲内であり得る。バリヤ層1904は、タンタル(Ta)、TaN、チタン(Ti)、TiN、TaSiN、タングステン(W)、WN、WSiN等の任意の適切な材料を含むことができる。バリヤ層1904の被着後、CVD、PVD又はALDによりバリヤ層1904上に銅シード層(図面には示さず)を被着させることができる。その後、例えばCVD、PVD、EP、無電界メッキ技術などにより、銅層1902が銅シード層上に被着される。
【0042】
図19Aを見ればわかるように、銅層1902は、特定の被着プロセスに応じてトレンチおよびヴァイア部域に対応する凹部領域1916rを包含し得る。銅層1902の平坦度は、ハンプの無いメッキ技術などを目的として誘電体構造の凹部内にダミー構造を包含させることにより凹部を除去するのに充分な距離だけメカノケミカルポリシング(CMP)することにより増大させることができる。平坦化プロセス後の銅層1902は、図19Bに示されている。CMPおよび電解研磨の組合せを用いた平坦化方法の例が、本書にその全内容を参照することによりここに取り込む2001年8月17日付けの「CMPおよび電解研磨の組合せを用いて銅ダマシン構造を平坦化する方法」という題の米国特許出願第60/313,086号に記述されている。
【0043】
銅層1902は、隣接するトレンチおよびヴァイア(図示せず)から銅を絶縁するため、電解研磨方法により非凹部領域1916nから研磨される。1つのプロセス例においては、銅層1902は、エッチストップ層1906又は非凹部領域1916nの高さよりもδhだけ下のところまで研磨される。凹部δhは確実な電解研磨プロセスを可能にし、非凹部分1916上の全ての銅が除去されてしまっている確率を増大する。δhは100Å〜1500Åの範囲内、好ましくは500Åであり得る。プロセスの1例が、本書にその全内容を参照することによりここに取り込む、1999年7月8日付けの「HDDV上で金属相互接続を電気メッキするための方法および装置」という題のPCT出願第PCT/US99/15506号の中などで記述されている。銅層1902の凹部は、他の誘電体層、マスキング層などが構造全体にわたり被着された時点で低い平坦度をひき起こすことになる。例えば低い平坦度は、リトグラフィプロセスのピンぼけをひき起こす可能性がある。
【0044】
非凹部領域1916rの高さを削減するためには、図1Dに例示されているような構造の平坦な上部表面を形成するべくプラズマエッチング、ウェットエッチングなどにより、バリヤ層1904そして一部のケースではハードマスク層1906の一部分をエッチングして除去することができる。一例では、銅層1902の表面レベル又は高さがハードマスク層1906の残りの部分の表面と平面を成すように、ハードマスク層1906の一部分がエッチングされる。
【0045】
一般に、銅層1902の研磨の結果、δhはバリヤ層1904の合計厚みおよびハードマスク層1906の厚みよりも小さくなる。δhが過度に大きい場合、誘電定数kの低い誘電体層1908は構造の非凹部領域1916rからバリヤ層1902がエッチングで除去された時点で露呈されることになる。これにより、誘電体層1908が例えばプラズマエッチングによりエッチングされることになる可能性がある。一般に、low−k材料のプラズマエッチング速度は、ハードマスク1906および銅層1902のものよりも高い。DE1908が露呈された場合、1回のエッチングが、誘電体層1908に損傷を加えるか又はそのkを増大させる可能性がある。
【0046】
エッチングプロセスの後、銅層1902およびハードマスク層1906の表面上に重合体層(図示せず)を形成させることができる。標準的には、重合体層は、付加的な層が被着される前に清掃される。重合体は例えば、適切なプラズマ乾式炭化プロセス又は化学的ウェットクリーニングプロセスによって清浄可能である。
【0047】
窒化ケイ素又はSiC等の誘電体層1926を、図19Eに示されているように、銅層1902およびハードマスク層1906上に形成させることができる。誘電体層1926の厚みは200Å〜1000Åの範囲内、好ましくは500Åであり得る。更には、構造全体にわたり不動態化層などを構造全体にわたり含むこともできる。
【0048】
図19Fに示されているように、図19Aに記されたプロセスは、誘電体層1926上で反復できる。特定的には、付加的なトレンチおよびヴァイアを、エッチストップ層1922および1926上に形成された誘電体層1920および誘電体層1924で形成することが可能である。付加的には、構造ならびにシード層(図示せず)および銅層1914全体にわたって、バリヤ層1916を形成させることもできる。平面構造を生み出すためには、図19B〜19Eと類似のプロセスを実施することができる。
【0049】
図20A〜20Dは、電解研磨プロセスの後に金属トレンチ又は金属パッド内の凹部を削減するための他の方法例を示している。このケースでは、構造は、凹部領域2016rおよび非凹部領域2016nでパターン化された誘電体層2012を含む。非凹部領域2016rは更に、例えば下部ハードマスク層2006および上部ハードマスク層2007を含む多層ハードマスク層を含む。1つの例においては、以下で記述するように、上部ハードマスク層2007は、エッチングプロセスに対し犠牲層として役立ち、下部ハードマスク層2006は、エッチストップ層として役立つ。ハードマスク層2007および2006は、SiO、SiC、SiN等の適切な材料で作ることができる。バリヤ/シード層2004および金属層2002は、凹部領域2016rを充てんする構造全体にわたって被着されている。
【0050】
図19Bおよび19Cと同じように、金属層2002は平坦化され、図20Bおよび20Cに示されているように非凹部領域2016nの高さよりδh下まで電解研磨される。金属層は、好ましくは、下部マスク2006と実質的に平面を成す高さまでエッチングされる。バリヤ層2004および上部ハードマスク層2007は、下部ハードマスク層2006まで選択的にエッチング除去され得、ここでは上部ハードマスク層2007は犠牲層として役立ち、下部ハードマスク層2006はエッチストップ層として役立っている。例えば、上部ハードマスク層2007と下部ハードマスク層2006の材料は、プラズマエッチングなどが上部ハードマスク層2007を除去し下部ハードマスク層2006で停止するような形で選択され得る。結果として得られた金属層2002および下部ハードマスク層2006の表面は、図20Dに例示されているように実質的に平行である。
【0051】
本書に記されている方法およびプロセスを用いると、例えば銅などの多層金属のインターコネクト構造は、最小限の凹部および/又はより優れた平坦度で製造可能である。銅電解研磨における凹部を削減するための方法例が或る種の実施形態、例および利用分野に関して記述されてきたが、当業者にとっては、種々の修正および変更が考慮されるということは明白である。例えば、銅層を平坦化し、金属層を研磨するためなどの種々の誘電体材料および処理技術が使用可能である。
【0052】
III.表面粗度の改善 電解研磨プロセスにおいては、金属層の表面は粗く半導体デバイスの性能の劣化をひき起こす可能性がある。例えば、電解研磨後の銅層の表面は、最高数百ナノメートルの表面粗度を有することができる。表面粗度の増大は、平坦化のレベル低下、表面腐食、歩留まり損失などを結果としてもたらす可能性がある。金属層の粒度は、デバイスの性能および特性を改善するため、メッキおよび研磨プロセス例の種々の工程の間に制御され得る。特にメッキプロセス中、光沢剤等の添加剤を、粒度制御のために用いることができる。更に、メッキプロセスと電解研磨プロセスの間の時間量を短縮して粒度を削減することが可能である。更に、電気特性を改善するべく電解研磨の後に粒度を増大するためにアリーニングプロセスを使用することが可能である。半導体デバイス上の金属層および金属相互接続の電解研磨については、例えば本書にその全体を参照することによりここに取り込む2000年2月4日付けの「半導体デバイス上の金属相互接続を電解研磨するための方法および装置」という題の米国特許出願第09/497,894の中で記述されている。
【0053】
電解研磨後の表面粗度の程度は、少なくとも一部には、電解研磨されつつある金属層の微細構造に左右される可能性がある。特に、図21A〜21Dは、異なる微細構造を有する金属層を含む電解研磨プロセス後の半導体ウェハ1000を例示している。金属層は同様に、半導体構造などのトレンチ又はヴァイアの内部に形成されてもよい。標準的には、微細構造内の粒子のサイズは、粒界および粒子表面における金属層の除去又は研磨速度が異なる可能性があるため、電解研磨後の金属層の表面粗度に影響を及ぼす。更に、異なる粒子面における金属層2102の研磨速度が異なっている可能性もある。従って、図21A〜21Dに例示されているように、又金属層2102、2104、2106および2108の粒度が増々大きくなることから、電解研磨後の表面トポグラフィは、金属層内の粒度に基づいて変動し得る。一般的に、図21Aを見ればわかるように粒度が小さくなればなるほど、研磨された金属層の表面粗度は低くなる。同様にして、図21Dを見ればわかるように、粒度が大きくなればなるほど、研磨された金属層の表面粗度は高くなる。
【0054】
図22A〜22Cは、例えば数μm(ミクロン)といった相対的に大きい粒度を有する銅層の画像を示している。特に、図22Aを参照すると、電解研磨後の銅層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像が示されている。図22Bを参照すると、図22Aに示されているものと同じ場所からの、電解研磨後の同じ銅層の集束イオンビーム(FIB)画像が示されている。図22Aおよび22B内に示された画像は、銅層の表面粗度が銅層内の粒子のパターンと一致するパターンを有する可能性があるということを示している。更に図22Cは、電解研磨後の銅層表面の原子間力顕微鏡(AFM)画像を示している。このAFM画像に基づくと、銅層表面の平均粗度(R3)は14nmであり、銅層表面の最大高さ(Rmax)は113nmである。
【0055】
図22A〜22Cとは、対照的に、図23A〜23Cは、例えば数十ナノメートルといった比較的小さい粒度を有する銅層の画像を示す。特に、図23Aを参照すると、電解研磨前の銅層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像が示されている。図23Bを参照すると、電解研磨後の銅層表面のSEM画像が示されている。図23Aおよび23Bの中の画像は、電解研磨前に小さい粒度を有する場合、銅層表面は、電解研磨の後に平滑な表面を有する可能性があるということを表わしている。更に図23Cは、電解研磨後の銅層表面の原子力間顕微鏡(AFM)画像を示している。このAFM画像に基づくと、銅層表面の平均粗度(R3)は3.6nmであり、銅層表面の最大高さ(Rmax)は30nmである。
【0056】
図24は、電解質流体内に含まれた種々の化学物質のための電解研磨後の銅層表面の表面粗度と粒度の関係を示すグラフである。一般に、電解研磨後の表面粗度は、金属層の粒度が増大するにつれて増大する。かくして、小さい粒度は、電解研磨後より平滑かつより平面的な銅層表面トポロジーを導く。従って、粒度を制御し削減することで、銅層の表面粒度を低減させ、平坦化を改善し、表面腐食および歩留まり損失を低減させることができる。
【0057】
1.粒度制御のための添加剤の使用 金属層の粒度を制御又は低減させるための1つのプロセス例においては、電解質流体内に添加剤を包含させることができる。光沢剤、促進剤、抑制剤、レベリング剤などといった添加剤を、粒子構造を制御し半導体構造上の金属層の間隙充てん能力を増強させる目的で、メッキプロセス中に単独で又は組合せた形で使用することができる。特に、粒度および粒子構造を制御するためにメッキ浴に対して光沢剤、促進剤、レベリング剤などといった添加剤を添加することができる。例えば、Enthone−OMIが製造販売しているViaFormメッキ浴を用いて、例えば数百オングストローム未満の粒度といったより小さい粒度を得ることができる。ViaFormメッキ浴は、促進剤、抑制剤およびレベリング剤を含む。特に促進剤は、約1.5ml/リットル〜約2.5ml/リットルの範囲内の、そして好ましくは約2ml/リットルの濃度を有する。抑制剤は、約7ml/リットルから約9ml/リットルの範囲内のそして好ましくは約8ml/リットルの濃度を有する。レベリング剤は、約1.25ml/リットルから約1.75ml/リットルの範囲内の、そして好ましくは約1.5ml/リットルの濃度を有する。添加剤の特定の濃度が以上で記されているが、利用分野に応じて添加剤の濃度を変えることができるということに留意すべきである。従って、添加剤の濃度は、特定の利用分野およびプロセスに応じて上述の範囲外となる可能性もある。このとき、より小さい粒度の金属層は、増強した表面粒度で電解研磨され得る。
【0058】
2.メッキと電解研磨の間の時間の短縮 金属層の粒度を制御又は低減するための他のプロセス例としては、メッキプロセスと電解研磨プロセスの間の時間を削減することが含まれる。標準的には、メッキプロセスの後、金属層粒度は経時的に増大する。図25A〜25Dは、一定の時限にわたる半導体ウェハ上にメッキされた金属層内の変化を例示している。図25Aを参照すると、ウェハ2500上にメッキされた後、金属層2502はおよそ数ナノメートルの小さい粒度の微細構造を有することができる。経時的に、図25Bを参照すると、金属層2502内の粒子は、およそ数十ナノメートルのサイズまで成長できる。図25Cを参照すると、金属層2502内の粒子は、経時的におよそ数百ナノメートルのサイズまで成長し続けることができる。最後に、図25Dを参照すると、金属層2502内の粒子はおよそ数μm(ミクロン)のサイズまで成長することができる。
【0059】
図26は、メッキ後の時間と金属層粒度の一般的関係を示すグラフである。半導体ウェハ又は構造上に金属層をメッキした直後に、金属層の粒度は、点AからBまでゆっくりと増大することができ、ここで、点Aにおける粒度は100オングストローム未満であり、点Bにおける粒度は1000オングストローム未満である。点Bと点Cの間で金属層粒度はより急速に増大でき、ここで点Cでの粒度は10,000オングストローム未満である。このとき、点CとDの間で金属層は飽和工程に達し、ここでは金属層粒度は、増大するにしても、一般に更にゆっくりと増大する。
【0060】
1つの例では、粒度が低い金属層を形成するための金属層のメッキと電解研磨の間の時間は、約20時間未満であり、好ましくは約5時間未満である。この時間は、好ましくは、金属層の粒度がμm(ミクロン)に達しない、そしてより好ましくはサブμm(ミクロン)以下のサイズにとどまるようなものである。
【0061】
3.電解研磨後のアニーリング
金属層粒度の制御のための他のプロセス例としては、電解研磨プロセス後の金属層の加熱又はアニーリングが含まれる。金属層をメッキし、電解研磨し、次に電解研磨プロセス後にアニーリングすることができる。アニーリングの間、金属層の微細構造内の粒子が標準的に再結晶と呼ばれるプロセスを通して新しい粒子を形成できるようにするため一定時限中金属を加熱する。これらの新しい粒子は、金属の電気的特性を増大し得るアニーリングの前の微細構造内の粒子とは異なる比較的大きいサイズを有する可能性がある。更に1つの例においては、金属層は、電解研磨プロセスの前にメカノケミカルポリシングを受けることができる。
【0062】
図27は、異なる厚みのシード層上にメッキされた銅のための粒子成長速度とアニーリング温度の関係を示すグラフである。図27が、その他の金属についての粒度成長速度とアニーリング温度の一般的関係をも描き得るという点に留意されたい。一般に、粒子成長速度は、アニーリング温度が上昇し薄いフィルムの厚みが減少するにつれて、銅微細構造の再結晶化時間も減少する。
【0063】
表面平滑度を増強させるための1つのプロセス例では、金属層はアニーリングの前に電解研磨される。より特定的に言うと、電解研磨前のプロセスは、電解研磨の後表面粒度を減少させ平坦度を増大させる目的で金属層内に小さい粒度を形成するように選択可能である。金属層は次に電解研磨され、その後金属層内でより大きい粒度を形成するべく100℃〜300℃の間のアニーリング温度好ましくは150℃という適切なアニーリング温度で金属層をアニールすることができる。代替的には、充分な時限にわたり金属層をアニールすることができる。これらのより大きな粒度は、半導体デバイスのヴァイア、プラグ、トレンチなどの内部の金属層の電気特性を改善することができる。更に、金属層が電解研磨の後にアニールされた場合、金属層の表面は、金属層の電気特性が改善される一方で金属層の表面は平滑であり続けることができる。金属層は、高速熱プロセスを伴う赤外線源、オーブン等の任意の適切な方法によりアニーリング温度まで加熱され得る。
【0064】
或る種の実施形態、例および利用分野に関して表面粒度を増強させるための方法例が記述されてきたが、当業者には、種々の修正および変更が考慮されるということが明らかとなることであろう。
【0065】
IV.非均一性および凹部を削減するための方法 1つの態様に従うと、電解研磨プロセスの後の金属トレンチ又は金属パッド内の不均一性および凹部を削減するための方法例が記述されている。該方法例は、電荷の蓄積を減少させ銅凹部均一性を改善し電流負荷効果を削減することのできる交番する順電圧および逆電圧パルスを適用することを含む。
【0066】
図28Aは本書にその全内容を参照することによりここに取り込む1999年7月9日付けの「半導体デバイス上で金属相互接続を電解研磨するための方法および装置という題の米国特許出願第6,395,152号、および本書にその全体を参照することによりここに取り込む1999年1月15日付けのメッキ用装置および方法という題のPCT出願第PCT/US99/00964号の中で先に開示された電解研磨装置の一例を示している。
【0067】
図28Aに示されているように、ウェハ2802はその中心のまわりに回転させることができ、同様に、ノズル2810からの電解質流体2806がウェハ2802の相対する主表面のあらゆる場所に到達できるような形でX軸方向にも並進運動させることができる。ノズル2810も同様に可動であり得、又ウェハ2802から独立してX軸に沿って並進運動することもできる。ウェハ2802上の電解質流体2806の軌道は、電解質流体2806をウェハ2802の所望の部分まで導くようにらせん曲線又はその他の適切な軌道でありうる。電源2812は、ウェハ2802上の金属フィルム又は銅フィルム2804を電解研磨するべく金属フィルム2804とノズル電極2808の間に電位差を提供するように定電流DC、パルス又はRFモード又は定電圧DC、パルス又はRFモードで作動可能である。
【0068】
図28Bに示されているように、トレンチおよび/又はヴァイアを含むダイ2818のフィールド上の金属フィルム2804が除去される場合、ウェハ2802上の銅フィルムはウェハ2802を完全にカバーしなくなる。電解質流体2806がウェハ2802の異なる部分に導かれるにつれて、電解質流体2806のカラム内の銅部域は変動することになる。
【0069】
図29A〜29Dは、ダイ2918に近づく電解質流体流2906のプロセスを更に詳細に示している。電源が定電流でランしている場合、電解質カラム2906はダイ2918に到達していないことから、電流密度は図29Aで低いものとなる。この部分の間、電流は、一般に金属層よりはるかに低い導電率を有する、ウェハ上に形成されたバリヤ層などをまず通過させられる。
【0070】
図29Bに示されているように、電解質カラム2906がダイ2918に到達した時点で、ダイ2918全体にわたる電解質流体流2906の部分の中の電流密度は、高い値まで増大する。銅がTi、TiN、Ta又はTaN等の標準的なバリヤ層材料に比べて導電性が高く容易に研磨されることから、電流密度は、ダイ2918全体にわたり増大する。電解質流体流2906が、図29Cおよび図29Dに示されているようにダイ2918全体にわたり完全に移動するにつれて、ダイ2918上の研磨電流密度は減少し、電解質流体流2906の全断面積に電流が広がるにつれて、実質的にコンスタントな値に達する。
【0071】
図30A〜30Dは、プロセス例の横断面図を示している。図30Aに示されているように、バリヤ層3005は研磨がむずかしいことから、電解質流体3006とバリヤ層3005の間の界面上に負の電荷(電子)3080が蓄積する。電解質流体3006が銅トレンチ3020に隣接している場合、トレンチ3020を通って電解質の表面上に蓄積した負の電荷3080が放電されかくして、図30Bに示されているように、トレンチ3020の研磨速度は増大する。
【0072】
図30Cおよび30Dを参照すると、電解質流体3006が第2のトレンチ3022全体にわたって移動し続けるにつれて、負の表面電荷3080は更に減少し、トレンチ3024上の研磨速度をトレンチ3022上のものよりも低くさせ、トレンチ3022上の研磨速度はトレンチ3020上のものよりも低くなるといった具合になる。電流密度の変化に起因して、研磨速度も又それに従って変化することになる。図30Eを参照すると、研磨速度の変化のため、第1のトレンチ3020の銅凹部は第2のトレンチ3022上の銅凹部は第3のトレンチ3024のものよりも大きいといった具合になる。銅凹部は、銅ラインのコンダクタンス変動をひき起こし、最終的なデバイスの性能を劣化させる可能性がある。
【0073】
1つの態様では、トレンチ上の研磨速度差を最小限にし銅凹部を低減又は防止するために交流電圧又はパルスを用いる電解研磨方法の一例が記述されている。1つの例では、トレンチ上の研磨速度均一性、パルス周波数およびノズル接線方向移動速度の関係は、電解研磨方法において銅凹部を減少させるために変動させられる。
【0074】
図31は、電解研磨方法のための順方向および逆方向パルス波形の例を示している。A〜Bの波形領域は順方向パルス電圧であり、C〜Dの波形領域は、逆方向パルス電圧である。t0はパルス周期、標準的にはAからEまでに経過した時間である。順方向パルス幅はt1であり、逆方向パルス幅はt2である。百分率単位のデューティサイクルはt1/tである。
【0075】
図32A〜図32Fは、図31のパルス波形を含む電解研磨方法の一例を示す。図32Aは、トレンチ3220に接近しつつある、およびパルス波形が点「A」および電圧V1にある場合の電解質流体3206を示す。例示されている通り、電解質流体3206とウェハ表面の間の界面は負の電荷3280で満たされている。
【0076】
図32Bは、トレンチ3220に隣接する場所まで距離L1だけ移動された電解質流体3206を示し、パルス波形は点「B」にある。この縁部では、パルス波形は点「C」すなわち逆方向パルス領域および電圧V2まで移動している。点Cにおける電解質界面は、図32Cに示されているように、正の電荷(イオン)3282によって荷電させられている。この要領で、電解質流体3206の電荷は、トレンチ3220内の比較的高い導電性金属又は銅層と比較的低い導電率のバリヤ層3205の間の界面で交番する。
【0077】
図32Dに示されているように、電解質流体3206がトレンチ3220を横断して距離L2だけ移動しパルス波形が点「D,」まで移動するにつれて、V2は、高い研磨速度を防止する。電解質流体3206が第1の銅トレンチ3220全体にわたって部分的に移動した場合、波形はトレンチ3220内の銅を研磨するべく点「E,」およびV1に移動する。この時点で、電解質3206とバリヤ層3205の間の界面上に負の電荷3280が蓄積される。
【0078】
図32Fは、パルス波形が点「F」まで移動し電解質流が距離L3だけ移動するにつれて、バリヤと電解質の界面上に蓄積された負の電荷3280は放電されることになり、こうしてより高い研磨速度がひき起こされる可能性がある。図32G内に示されているように、過剰研磨領域幅wは、順方向パルス幅およびノズル移動速度に対し正比例する。すなわち、
w=cVt1 (1) なお式中、cはコンスタントであり、Vはウェハ表面との関係におけるノズルの接線方向速度又は走行速度である(図31参照)。
【0079】
一般に、wが小さくなれば、リセス深さdは減少することになる。wを削減するためには、より低い速度Vおよび短かい順方向パルス幅t1が好ましい。短かい順方向パルス幅を有するために、方法例は、デューティサイクル(t1/t0)の低減又はパルス周波数の増加を包含し得る。例えば、デューティサイクルは、20%〜80%の範囲内、好ましくは50%であり得る。周波数は100kHz〜100MHzの範囲内、好ましくは3MHzであり得る。走行速度は100mm/秒から2000mm/秒の範囲内、好ましくは500mm/秒であり得る。
【0080】
V=500mm/秒、およびデューティサイクル=50%そしてt1=0.2E−6秒(2.5MHz)を方程式(1)に代入すると次のようになる。
w=C×500×0.2E−6=C×0.1×10-6mm=C×0.1μm(ミクロン)
なお式中wは0.1μm(ミクロン)規模の範囲である。
【0081】
米国仮出願第60/092,316号で先に開示されているように、電解質1008とバリヤの間の界面を荷電できるRF電源、三角波電源又は任意のその他のタイプの電源等の種々のパルス又は交流電流/電力源を、方法例内で使用することができる。
【0082】
或る種の実施形態、例および利用分野に関して不均一性を低減し凹部を削減するための方法例について記述してきたが、当業者には、本発明から逸脱することなく種々の修正および変更を加えることができるということは明白である。
【0083】
以上で詳述した説明は、実施例を例示するために提供されており、制限的意味を有するものではない。本発明の範囲内で数多くの修正および変形形態が可能であることが、当業者には明白になるであろう。例えば、デバイスの製造および性能を改善するために、種々のプロセスを単独で又は組合わせた形で使用することができる。従って、本発明は、添付のクレームによって定義され、本書の中の記述により制限されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】図1Aおよび1Bは、それぞれ金属メッキおよび電解研磨の後のインターコネクト構造の横断面図を例示する。
【図2】図2A〜2Cは、金属メッキプロセスの例の間の金属フィルム断面形状の横断面図を示す。
【図3】図3は、ハンプサイズ、レベリング剤濃度およびメッキ電流の関係の一例を示す。
【図4】図4は、レベリング剤を伴うおよび伴わずに、メッキ電流とハンプサイズの関係を例示する。
【図5】図5A〜5Cは、1つの金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図6】図6A〜6Cは、1つの金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図7】図7A〜7Cは、1つの金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図8】図8A〜8Cは、1つの金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図9】図9は、ダミー構造を有するインターコネクト構造の横断面図を例示する。
【図10】図10A〜10Bは、1つの金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図11】図11A〜11Bは、1つの金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図12】図12A〜12Cは、1つの金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図13−1】図13A〜13Dは、メッキ電流シーケンス例を示す。
【図13−2】図13E〜13Hは、メッキ電流シーケンス例を示す。
【図14】図14A〜14Cは、種々のダミー構造例の平面図を示す。
【図15】図15A〜15Cは、種々のダミー構造例の平面図を示す。
【図16】図16A〜16Cは、種々のダミー構造例の平面図を示す。
【図17】図17A〜17Cは、種々のダミー構造例の平面図を示す。
【図18−1】図18Aは、金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図18−2】図18Bは、金属メッキプロセス例中の金属フィルム断面形状の横断面図を例示する。
【図19−1】図19A〜19Dは、デュアルダマシン構造のための1つの電解研磨プロセス例を示す。
【図19−2】図19E〜19Fは、デュアルダマシン構造のための1つの電解研磨プロセス例を示す。
【図20】図20A〜20Dは、半導体構造のための電解研磨プロセス例を示す。
【図21】図21A〜21Dは、半導体構造上に形成された異なる粒度の金属層例を示す。
【図22−1】図22A〜22Bは、比較的大きい粒度を有する銅層の種々の画像例を示す。
【図22−2】図22Cは、比較的大きい粒度を有する銅層の種々の画像例を示す。
【図23−1】図23A〜23Bは、比較的小さい粒度を有する銅層の種々の画像例を示す。
【図23−2】図23Cは、比較的小さい粒度を有する銅層の種々の画像例を示す。
【図24】図24は、電解研磨後の銅層の粒度と表面粗度の関係を示すグラフを例示する。
【図25−1】図25A〜25Bは、時間との関係における金属層粒度の変化を例示する。
【図25−2】図25C〜25Dは、時間との関係における金属層粒度の変化を例示する。
【図26】図26は、時間との関係における金属層粒度の一般的関係を示すグラフを例示する。
【図27】図27は、アニーリング温度に対する粒子成長の一般的関係を示すグラフを例示する。
【図28−1】図28Aは、電解研磨装置の例を示す。
【図28−2】図28Bは、ウェハを電解研磨するためのプロセスの一例を示す。
【図29】図29A〜29Dは、ウェハの一部分を電解研磨するためのプロセスの一例を示す。
【図30−1】図30A〜30Bは、半導体構造を電解研磨するためのプロセスの一例を示す。
【図30−2】図30C〜30Dは、半導体構造を電解研磨するためのプロセスの一例を示す。
【図30−3】図30Eは、銅凹部を有する電解研磨された半導体構造の例を示す。
【図31】図31は、電解研磨方法のための順および逆方向パルス波形の例を示す。
【図32−1】図32A〜32Bは、順および逆方向パルス波形を含む電解研磨プロセスの一例を示す。
【図32−2】図32C〜32Dは、順および逆方向パルス波形を含む電解研磨プロセスの一例を示す。
【図32−3】図32E〜32Fは、順および逆方向パルス波形を含む電解研磨プロセスの一例を示す。
【図32−4】図32Gは、順および逆方向パルス波形で電解研磨された半導体構造例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造上の金属層を電解研磨するための方法であって、
凹部(recessed)領域および非凹部領域全体にわたり形成された金属層を電解研磨する工程であって、金属層は非凹部領域の高さより低い高さまで電解研磨され、非凹部領域がハードマスク層を含む工程;および
金属層および非凹部領域の高さが実質的に平面となるようにハードマスク層の少なくとも一部分を除去する工程、を含む方法。
【請求項2】
ハードマスク層の一部分のみが除去される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ハードマスク層が誘電体層全体の上に形成されている請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ハードマスク層が犠牲層およびエッチストップ層を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
金属層がマスク層内に包含された(included)エッチストップ層と実質的に平面を成す高さまで電解研磨される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
犠牲層が、ハードマスク層内に包含されたエッチストップ層よりも犠牲層に対してより高い選択性を有するエッチングで除去される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
電解研磨の前に半導体構造全体にわたり形成された金属層を平坦化する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
金属層がメカノケミカルポリシングプロセスによって平坦化される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
形成された金属層の平坦度を増大させるべく、凹部領域内に形成されたダミー構造が半導体構造に包含されている請求項1に記載の方法。
【請求項10】
非凹部領域がエッチングされる請求項1に記載の方法。
【請求項11】
金属層の高さが構造の非凹部領域の高さよりも低い200Åと1000Åの間の高さまで電解研磨される請求項1に記載の方法。
【請求項12】
金属層の高さが構造の非凹部領域の高さよりも500Å低い高さまで電解研磨される請求項1に記載の方法。
【請求項13】
除去された構造の非凹部領域がバリヤ層およびエッチストップ層を含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
構造の非凹部領域内に含まれた誘電体層が、エッチング作業の際にエッチングされない請求項1に記載の方法。
【請求項15】
構造の非凹部領域および金属層全体にわたって重合体層を被着させる工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項16】
構造の非凹部領域および金属層全体にわたり誘電体層を被着させる工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
誘電体層全体にわたり凹部領域および非凹部領域を含む第2の半導体構造を形成する工程を更に含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
半導体構造上に金属層を形成するための方法であって、
電解質流体で半導体構造上の金属層を電気メッキする工程;
電解質流体内の金属層の粒度を制御するために添加剤を導入する工程;および
粒度が1μm(ミクロン)まで増大する前に金属層を電気メッキする工程、を含む方法。
【請求項19】
200Å未満の粒度で金属層がメッキされる請求項18に記載の方法。
【請求項20】
添加剤が光沢剤を含む請求項18に記載の方法。
【請求項21】
添加剤が促進剤を含む請求項18に記載の方法。
【請求項22】
促進剤が1.5ml/リットル〜2.5ml/リットルの間である請求項21に記載の方法。
【請求項23】
添加剤が抑制剤である請求項18に記載の方法。
【請求項24】
抑制剤が7ml/リットル〜9ml/リットルの間にある請求項23に記載の方法。
【請求項25】
添加剤がレベリング剤を含む請求項18に記載の方法。
【請求項26】
レベリング剤が1.25ml/リットル〜1.75ml/リットルの間にある請求項25に記載の方法。
【請求項27】
添加剤が、光沢剤、促進剤、抑制剤およびレベリング剤のうちの少なくとも1つを含む請求項18に記載の方法。
【請求項28】
金属層の電解研磨工程を更に包含し、電気メッキ工程と電解研磨工程の間の時間が、金属層の粒度を更に制御するように決定される請求項18に記載の方法。
【請求項29】
電気メッキ工程から20時間以内に金属層を電解研磨する工程を更に含む請求項18に記載の方法。
【請求項30】
電気メッキ工程から5時間以内に金属層を電解研磨する工程を更に含む請求項18に記載の方法。
【請求項31】
半導体構造上に金属層を電気メッキする工程;
金属層を電気メッキした後半導体構造上の金属層を電解研磨する工程、および
電気メッキされた後の金属層をアニールする工程であって、該アニーリングにより金属層の粒度が増大する工程、を含む、半導体構造上に金属層を形成するための方法。
【請求項32】
金属層の電気メッキ後でその電解研磨の前に、金属層を化学機械式に研磨する工程を更に含む請求項31に記載の方法。
【請求項33】
メカノケミカルポリシングが金属層を平坦化させる請求項32に記載の方法。
【請求項34】
金属層が銅を含む請求項31に記載の方法。
【請求項35】
金属層が厚み1500Å未満の金属シード属上にメッキされる請求項31に記載の方法。
【請求項36】
厚み100Åの金属シード層上に金属層がメッキされる請求項31に記載の方法。
【請求項37】
アニーリングには、赤外線源で金属層を加熱する工程が含まれている請求項31に記載の方法。
【請求項38】
アニーリングには、オーブンで金属層を加熱する工程が包含されている請求項31に記載の方法。
【請求項39】
アニーリングには、100℃〜300℃の間の金属層を加熱する工程が包含されている請求項31に記載の方法。
【請求項40】
アニーリングには、約150℃で金属層を加熱する工程が包含されている請求項31に記載の方法。
【請求項41】
電気メッキ工程と電解研磨工程の間の時間が、金属層の粒度を制御するように決定される請求項31に記載の方法。
【請求項42】
該時間が20時間未満である請求項41に記載の方法。
【請求項43】
該時間が5時間未満である請求項41に記載の方法。
【請求項44】
該時間が、電解研磨時点で100Å未満の粒度を有するように決定される請求項41に記載の方法。
【請求項45】
該時間が、電解研磨時点で500Å未満の粒度を有するように決定される請求項41に記載の方法。
【請求項46】
該時間が、電解研磨時点で1000Å未満の粒度を有するように決定される請求項41に記載の方法。
【請求項47】
半導体ウェハ上の金属層を電解研磨するための方法であって、
半導体ウェハ上の金属層に対し電解質流体流を導く工程;
電解質流体流およびウェハを互いとの関係において移動させる工程;および
ノズルと金属層の間で交番する順電圧および逆電圧を印加する工程;を含む方法であって、
電解質流体流が、第1の導電率の金属層および第2の導電率の材料の間の界面に隣接している場合に、順電圧と逆電圧の間で第1の移行(transition)が行なわれ、
第1の導電率が第2の導電率と異なっている、方法。
【請求項48】
電解質流体流が金属層全体の上にある場合に順方向および逆方向電圧の間の第2の移行を更に含む請求項47に記載の方法。
【請求項49】
第1の移行および第2の移行が金属層の過剰研磨を低減させる請求項48に記載の方法。
【請求項50】
第2の導電率の材料がバリヤ層である請求項47に記載の方法。
【請求項51】
金属層が銅を包含し、第2の導電率の材料がバリヤ層である請求項47に記載の方法。
【請求項52】
第1の導電率が第2の導電率よりも大きい請求項47に記載の方法。
【請求項53】
交番する順電圧および逆電圧が100kHzと100MHzの範囲内の周波数で脈動する請求項47に記載の方法。
【請求項54】
交番する順電圧および逆電圧が約3MHzの周波数で脈動する請求項47に記載の方法。
【請求項55】
順電圧パルス持続時間が逆電圧パルスの20〜80パーセントの範囲の間にある請求項47に記載の方法。
【請求項56】
順電圧パルス持続時間が逆電圧パルスの約20パーセントである請求項47に記載の方法。
【請求項57】
ウェハと電解質流体流の相対走行速度が100mm/秒〜2000mm/秒の間にある請求項47に記載の方法。
【請求項58】
ウェハと電解質流体流の相対走行速度が約500mm/秒である請求項47に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18−1】
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【図18−2】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【図20】
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【図21】
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【図24】
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【図25−1】
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【図25−2】
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【図26】
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【図27】
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【図28−1】
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【図28−2】
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【図29】
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【図30−1】
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【図30−2】
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【図30−3】
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【図31】
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【図32−1】
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【図32−2】
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【図32−3】
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【図32−4】
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【図22−1】
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【図22−2】
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【図23−1】
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【図23−2】
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【公開番号】特開2006−200043(P2006−200043A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−108820(P2006−108820)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【分割の表示】特願2003−585151(P2003−585151)の分割
【原出願日】平成15年4月11日(2003.4.11)
【出願人】(500379299)エーシーエム リサーチ,インコーポレイティド (13)
【Fターム(参考)】