説明

面位置検出装置、露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法

【課題】振動ミラーを用いて被検面の面位置を検出する際に、計測値のドリフトを小さくして、計測精度を向上させる。
【解決手段】被検面の面位置情報を検出するAF系90において、検出光DLを被検面に斜めに投射する投射系90aと、その被検面で反射される検出光を受光する受光系90bと、投射系90a内で検出光DLを反射する反射面が形成された可動部と、その可動部を支持する1対の支持部とを有する振動ミラー38と、振動ミラー38の支持部が固定される保持部材48と、振動ミラー38の可動部を振動させる駆動部49と、受光系90bで得られる検出信号をその可動部の振動に同期して処理する信号処理系25と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検面の面位置情報を検出する面位置検出技術、この面位置検出技術を用いる露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体素子(集積回路等)、又は液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィー工程中で、レチクルのパターンを投影光学系を介してレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)の表面に転写するために、ステッパー又はスキャニングステッパー(スキャナー)などの露光装置が用いられている。かかる露光装置においては、投影光学系の焦点深度が比較的浅く、しかも、ウエハの表面に部分的な凹凸が存在することもある。そこで、かかる露光装置においては、従来より、オートフォーカスセンサ(以下、AF系という)によって検出されるウエハの表面の面位置(法線方向の位置又は投影光学系の光軸方向の位置)に基づいて、露光中にオートフォーカス方式でウエハの表面を投影光学系の像面に合焦させている。
【0003】
従来のAF系としては、例えば、ウエハの表面等の被検面に対して投射系によって斜め方向からスリット像を投影し、受光系によってその表面からの反射光を受光してそのスリット像を再結像する斜入射型の検出装置が知られている。この場合、被検面の面位置が変化すると、再結像されるスリット像の位置が横ずれすることから、被検面の面位置が検出できる。さらに、この斜入射型の検出装置では、例えば受光系内に設けられた振動ミラーの駆動部の駆動信号に同期して検出信号を同期検波することで、外乱光の影響等を低減させている(例えば、特許文献1参照)。なお、振動ミラーは投射系側に配置している例もある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−241744号公報
【特許文献2】特開2008−177308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のAF系では、振動ミラーの全体を駆動部によって振動させていたため、振動ミラーの振動中の位置の中心が次第にずれて、被検面の面位置の検出結果にドリフトが生じる恐れがあった。最近は、半導体素子等のパターンの一層の微細化に応じて、投影光学系の開口数がさらに大きくなり、これによって投影光学系の焦点深度がより狭くなっているため、AF系のドリフト等は可能な限り抑制することが好ましい。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、振動する反射部材(振動ミラー)を用いて被検面の面位置を検出する際に、計測値のドリフトを小さくして、計測精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の形態によれば、被検面の面位置情報を検出する面位置検出装置が提供される。この面位置検出装置は、光をその被検面に斜めに投射する投射系と、その被検面で反射される光を受光する受光系と、その投射系又はその受光系を通過する光を反射する反射面が形成された可動部と、その可動部を挟むように支持する1対の支持部とを有する反射部材と、その反射部材のその1対の支持部のそれぞれの少なくとも一部が固定される第
1部材と、その反射部材のその可動部を振動させる駆動機構と、その受光系で得られる検出信号をその可動部の振動に同期して処理することにより、その被検面の面位置情報を求める信号処理系と、を備えるものである。
【0008】
また、本発明の第2の形態によれば、露光光でパターンを照明し、その露光光でそのパターン及び投影光学系を介して基板を露光する露光装置において、本発明の面位置検出装置と、その面位置検出装置によって検出されるその被検面としてのその基板の表面の面位置情報に基づいてその基板の位置を制御するステージと、を備える露光装置が提供される。
【0009】
また、本発明の第3の形態によれば、露光光でパターンを照明し、その露光光でそのパターン及び投影光学系を介して基板を露光する露光方法において、本発明の面位置検出装置を用いて、その被検面としてのその基板の表面の面位置情報を検出することと、その面位置情報の検出結果に基づいて、その基板の表面をその投影光学系の像面に合焦させることと、を含む露光方法が提供される。
【0010】
また、本発明の第4の形態によれば、本発明の露光装置又は露光方法を用いて、基板に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成されたその基板を処理することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、反射部材(振動ミラー)のうちの反射面が形成された可動部は、静止状態で固定される1対の支持部の間に支持されている。従って、可動部を振動させて、被検面の面位置情報を検出しているときに、可動部の平均的な位置が次第に変化することはない。このため、計測値のドリフトが小さくなり、面位置の計測精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態の一例に係る露光装置の概略構成を示す一部が切り欠かれた図である。
【図2】図1の露光装置のアライメント系、位置計測用のエンコーダ、及びAF系の配置を示す平面図である。
【図3】図1の露光装置の制御系の主要な構成を示すブロック図である。
【図4】図1のAA線に沿う断面図である。
【図5】(A)は図4中の固定ブロック50、振動ミラー38、及び保持部材48を示す断面図、(B)は振動ミラー38を示す平面図である。
【図6】図5(A)の固定ブロック50から保持部材48を示す分解斜視図である。
【図7】(A)は図5(A)のBB線に沿って振動ミラー38の駆動部49を示す断面図、(B)は図7(A)の平面図、(C)は振動ミラー38が反時計回りに振動している状態を示す図、(D)は振動ミラー38が時計回りに振動している状態を示す図である。
【図8】振動ミラー38の駆動部49の共振特性を示す図である。
【図9】露光動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】電子デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の一例につき図1〜図9を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る露光装置100の概略構成を示す。この露光装置100は、走査型の投影露光装置(走査型露光装置)としてのスキャニングステッパーである。本実施形態では、投影光学系PLが設けられており、以下においては、投影光学系PLの光軸AXと平行にZ軸を取り、これに直交する面(本実施形態ではほぼ水平面である)内でレ
チクルとウエハとが相対走査される方向にY軸を、Z軸及びY軸に直交する方向にX軸を取り、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
【0014】
図1において、露光装置100は、照明系10、該照明系10からの露光用の照明光(露光光)ILにより照明されるレチクルR(マスク)を保持するレチクルステージRST、レチクルRのパターンの像をウエハW(基板)の表面に投影する投影光学系PLを含む投影ユニットPU、ウエハWの表面の投影光学系PLの光軸方向の位置(Z位置又は面位置)を計測する投射系90a及び受光系90bを含むAF系(オートフォーカスセンサ)90(図3参照)、ウエハWを保持するウエハステージWST、及びこれらの制御系等を備えている。
【0015】
照明系10は、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、光源と、回折光学素子又は空間光変調器等を含む光量分布設定部、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、ロッドインテグレータ等)等を含む照度均一化光学系、レチクルブラインド等(いずれも不図示)を有する照明光学系とを含んでいる。照明系10は、レチクルブラインドで規定されたレチクルRのパターン面のスリット状の照明領域IARを照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明光ILとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。なお、照明光としては、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、YAGレーザの高調波、固体レーザ(半導体レーザなど)の高調波、又は水銀ランプの輝線(i線等)なども使用できる。
【0016】
レチクルステージRSTの上面には、レチクルRが例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含む図3のレチクルステージ駆動系124Rによって、XY平面内で微少駆動可能であるとともに、走査方向(Y方向)に指定された走査速度で駆動可能となっている。
図1のレチクルステージRSTの移動面内の位置情報(X方向、Y方向の位置情報、及びθz方向の回転情報を含む)は、レーザ干渉計よりなるレチクル干渉計116によって、移動鏡15(又はステージの端面)を介して例えば0.5〜0.1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計116の計測値は、図3の主制御装置20に送られる。主制御装置20は、レチクル干渉計116の計測値に基づいてレチクルステージRSTの少なくともX方向、Y方向、及びθz方向の位置を算出するとともに、この算出結果に基づいてレチクルステージ駆動系124Rを制御することで、レチクルステージRSTの位置及び速度を制御する。
【0017】
図1において、レチクルステージRSTの下方に配置された投影ユニットPUは、鏡筒40と、該鏡筒40内に所定の位置関係で保持された複数の光学素子を有する例えば屈折系又は反射屈折系からなる投影光学系PLとを含む。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで所定の投影倍率β(例えば1/4倍、1/5倍などの縮小倍率)を有する。レチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介して照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの像が、ウエハWの一つのショット領域上の露光領域IA(照明領域IARに共役な領域)に形成される。ウエハWは、例えば直径が200mmから450mm程度の円板状の半導体ウエハの表面にフォトレジスト(感光剤)を所定の厚さ(例えば200nm程度)で塗布したものを含む。
【0018】
また、レチクルステージRSTの下方にXY面に平行に厚い平板状の低膨張率の材料(例えばインバー等)よりなる光学系フレーム6が配置され、光学系フレーム6はその上方の本体コラム11に、それぞれチェーン21を防塵ベローズ22で覆って形成されている複数の吊り下げ機構23A,23B,23C等を介して吊り下げて支持されている。この構成によって、光学系フレーム6は外乱の影響を殆ど受けることなく安定に支持される。光学系フレーム6には開口6aが形成され、この開口6aを通して投影ユニットPUが設置されている。投影ユニットPUの鏡筒40のフランジ部40Fが光学系フレーム6の上面に固定されている。
【0019】
また、露光装置100では、液浸法で露光を行うため、投影光学系PLを構成する最も像面側(ウエハW側)の光学素子である先端レンズ191を保持する鏡筒40の下端部周囲を取り囲むように、局所液浸装置8の一部を構成するノズルユニット32が設けられている。ノズルユニット32は、供給管31Aを介して、純水等の液体Lqを送出可能な液体供給装置5A(図3参照)に接続されている。さらにノズルユニット32は、回収管31Bを介して、少なくとも液体Lqを回収可能な液体回収装置5B(図3参照)に接続されている。ノズルユニット32を含む局所液浸装置8の詳細な構成は、例えば米国特許出願公開第2007/242247号明細書等に開示されている。
【0020】
図1において、ベース盤12の上面にウエハステージWST及び投影光学系PLの結像特性等を計測する装置が組み込まれた計測ステージMSTが載置されている。ステージWST,MSTの位置情報はY軸干渉計16,18を含む干渉計システム118(図3参照)により計測され、この計測結果及び後述のエンコーダシステムの計測結果に基づいてリニアモータ等を含むステージ駆動系124W(図3参照)がステージWST,MST及び後述のZ・レベリング機構を駆動する。ウエハステージWST、計測ステージMSTそれぞれの底面には、不図示の非接触軸受、例えば真空予圧型空気静圧軸受を構成するエアパッドが複数箇所に設けられている。ステージWST,MSTは、ステージ駆動系124によって、Y方向及びX方向に独立して2次元方向に駆動可能である。
【0021】
また、ウエハステージWSTは、X方向、Y方向に駆動されるステージ本体91と、ステージ本体91上に搭載されたウエハテーブルWTBと、ステージ本体91内に設けられて、ステージ本体91に対してZ方向、θx方向、及びθy方向にウエハテーブルWTB(ウエハW)を相対的に微小駆動するZ・レベリング機構とを備えている。そのZ・レベリング機構は、例えば3箇所でZ方向に変位を与えるボイスコイルモータと、その3箇所のZ方向の変位を計測するセンサとを含む機構などで構成される。
【0022】
ウエハテーブルWTBの上部には、ウエハWを真空吸着等によって保持するウエハホルダ(不図示)が設けられている。ウエハホルダはウエハテーブルWTBと一体に形成しても良いが、本実施形態ではウエハホルダとウエハテーブルWTBとを別々に構成し、例えば真空吸着などによってウエハホルダをウエハテーブルWTBの凹部内に固定している。また、ウエハテーブルWTBの上面には、ウエハホルダ上に載置されるウエハの表面とほぼ同じ高さの面となる、液体Lqに対して撥液化処理された表面(撥液面)を有し、かつ外形(輪郭)が矩形でその中央部にウエハホルダ(ウエハの載置領域)よりも一回り大きな円形の開口が形成されたプレート(撥液板)28が設けられている。プレート28のウエハWを囲む部分に、エンコーダシステムのためのスケールが形成される。
【0023】
即ち、図2に示すように、プレート28の表面の、X方向の両側の領域には、Yスケール39Y1,39Y2がそれぞれ形成されている。このYスケール39Y1,39Y2はそれぞれ、例えばX方向を長手方向とする格子線を所定ピッチでY軸に平行な方向(Y方向)に沿って形成してなる反射型の格子によって構成されている。同様に、プレート28の表面のY方向の両側の領域には、Xスケール39X1,39X2がそれぞれ形成されている。このXスケール39X1,39X2はそれぞれ、例えばY方向を長手方向とする格子線を所定ピッチでX軸に平行な方向(X方向)に沿って形成してなる、反射型の格子によって構成されている。
【0024】
上記各スケール39Y1,39Y2,39X1,39X2としては、プレート28の表面に例えばホログラム等により反射型の回折格子が作成されたものが用いられている。各スケールは、例えば薄板状のガラスであるプレート28に上記回折格子の目盛りを、例えば138nm〜4μmの間のピッチ、例えば1μmピッチで刻んで作成されている。これらスケールは撥液膜(撥水膜)で覆われている。なお、図2では、図示の便宜上から、格子のピッチは、実際のピッチに比べて格段に広く図示されている。
【0025】
また、干渉計16等の計測値に基づいて、主制御装置20は、ウエハテーブルWTBのX,Y方向の位置に加え、θx方向の回転情報(ピッチング)、θy方向の回転情報(ローリング)、及びθz方向の回転情報(ヨーイング)も計測可能である。同様に干渉計18等の計測値に基づいて、計測ステージMSTの位置情報も計測されている。
但し、本実施形態では、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、主として、上述したYスケール、Xスケールなどを含むエンコーダシステムによって計測され、干渉計16等の計測値は、そのエンコーダシステムの計測値の長期的変動(例えばスケールの経時的な変形などによる)を補正(キャリブレーション)する場合などに補助的に用いられる。干渉計16,18等は、光学系フレーム6に不図示の支持部材を介して設けられている。
【0026】
また、計測ステージMSTは、ステージ本体92上に平板状の計測テーブルMTBを搭載して構成されている。ステージ本体92には、計測テーブルMTBのZ方向の位置、及びθx方向、θy方向の傾斜角を制御するZ・レベリング機構が組み込まれている。計測テーブルMTB及びステージ本体92には、空間像計測装置45(図3参照)等の各種計測用部材が設けられている。
【0027】
本実施形態の露光装置100では、図1では図面の錯綜を避ける観点からセカンダリアライメント系AL24のみが図示されているが、実際には、図2に示されるように、投影ユニットPUの中心(投影光学系PLの光軸AX)を通りかつY軸と平行な直線LV上で、その光軸AXから−Y側に所定距離隔てた位置に検出中心を有するプライマリアライメント系AL1が配置されている。また、プライマリアライメント系AL1を挟んで、X方向の一側と他側には、その直線LVに関してほぼ対称に検出中心が配置されるセカンダリアライメント系AL21,AL22と、セカンダリアライメント系AL23,AL24とがそれぞれ設けられている。すなわち、5つの例えば画像処理型のアライメント系AL1,AL21〜AL24はその検出領域(検出中心)がX方向に関して異なる位置に、すなわちX方向に沿って配置されている。
【0028】
各セカンダリアライメント系AL2n(n=1〜4)は、セカンダリアライメント系AL24について代表的に示されるように、回転中心Oを中心として図2における時計回り及び反時計回りに所定角度範囲で回動可能なアーム56n(n=1〜4)の先端(回動端)に固定されている。本実施形態では、各セカンダリアライメント系AL2nはその一部(例えば、アライメント光を検出領域に照射し、かつ検出領域内の対象マークから発生する光を受光素子に導く光学系を少なくとも含む)がアーム56nに固定され、残りの一部はメインフレーム(不図示)に設けられる。これらのアーム56n等は、光学系フレーム6の底面に固定されている。セカンダリアライメント系AL21〜AL24はその検出領域(又は検出中心)が独立にX方向に可動である。
【0029】
前記各アーム56nの上面には、差動排気型のエアベアリングから成るバキュームパッド58n(n=1〜4)が設けられている。また、アーム56nは、例えばモータ等を含む回転駆動機構60n(n=1〜4、図3参照)によって、主制御装置20の指示に応じて回動可能である。主制御装置20は、アーム56nの回転調整後に、各バキュームパッド58nを作動させて各アーム56nを光学系フレーム6に吸着固定する。アライメント系A
L1及びAL21〜AL24を介して求められるウエハWのアライメントマーク(ウエハマーク)等の被検マークの位置情報は、主制御装置20に供給される。
【0030】
また、本実施形態では5つのアライメント系AL1、AL21〜AL24を設けているため、アライメントを効率的に行うことができる。しかしながら、アライメント系の数は5つに限られるものでなく、任意の個数が可能であり、一つのみでもよい。
次に、本実施形態の露光装置100では、図2に示されるように、前述したノズルユニット32の周囲を四方から囲む状態で、エンコーダシステムの4つのヘッドユニット62A〜62Dが配置されている。これらのヘッドユニット62A〜62Dを構成する複数のYヘッド64及びXヘッド66は、図2では2点鎖線で示すように、光学系フレーム6(図1参照)の底面に固定されている。
【0031】
図2において、ヘッドユニット62A,62Cは、投影ユニットPUの+X側、−X側にそれぞれX方向に沿って投影光学系PLの光軸AXを通りかつX軸と平行な直線LH上に所定間隔で配置された複数(ここでは6個)のYヘッド64を備えている。Yヘッド64は、それぞれYスケール39Y1又は39Y2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のY方向の位置(Y位置)を計測する。また、ヘッドユニット62B,62Dは、投影ユニットPUの+Y側、−Y側にそれぞれY方向に沿って光軸AXを通りかつY軸と平行な直線LV上にほぼ所定間隔で配置された複数(ここでは7個及び11個(ただし、図2ではその11個のうちのプライマリアライメント系AL1と重なる3個は不図示))のXヘッド66を備えている。Xヘッド66は、それぞれXスケール39X1又は39X2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のX方向の位置(X位置)を計測する。
【0032】
従って、ヘッドユニット62A及び62Cは、それぞれYスケール39Y1及び39Y2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のY位置を計測する多眼のY軸のリニアエンコーダ(以下、適宜、Yエンコーダと略述する)70A及び70C(図3参照)を構成する。Yエンコーダ70A,70Cはそれぞれ複数のYヘッド64の計測値の切り替え(詳細後述)を行う切り替え制御部を備えている。ここで、ヘッドユニット62A,62Cが備える隣接するYヘッド64(すなわち、Yヘッド64から照射される計測ビーム)の間隔は、前述のYスケール39Y1,39Y2のX方向の幅(より正確には、格子線38の長さ)よりも狭く設定されている。
【0033】
また、ヘッドユニット62B及び62Dは、基本的にそれぞれ前述のXスケール39X1及び39X2を用いて、ウエハステージWST(ウエハテーブルWTB)のX位置を計測する、多眼のX軸のリニアエンコーダ(以下、適宜、Xエンコーダと略述する)70B及び70D(図3参照)を構成する。Xエンコーダ70B,70Dはそれぞれ複数のXヘッド66の計測値の切り替えを行う切り替え制御部を備えている。なお、本実施形態では、例えば後述するアライメント時などにヘッドユニット62Dが備える11個のXヘッド66のうちの2個のXヘッド66が、Xスケール39X1及び39X2に同時に対向する場合がある。この場合には、Xスケール39X1及び39X2とこれに対向するXヘッド66とによって、Xリニアエンコーダ70B及び70Dが構成される。
【0034】
ヘッドユニット62B,62Dがそれぞれ備える隣接するXヘッド66(計測ビーム)の間隔は、前述のXスケール39X1,39X2のY方向の幅(より正確には、格子線37の長さ)よりも狭く設定されている。
さらに、セカンダリアライメント系AL21の−X側、セカンダリアライメント系AL24の+X側に、プライマリアライメント系AL1の検出中心を通るX軸に平行な直線上かつその検出中心に対してほぼ対称に検出点が配置されるYヘッド64y1,64y2がそれぞれ設けられている。Yヘッド64y1,64y2は、ウエハステージWST上のウエハ
Wの中心が上記直線LV上にある図2に示される状態では、Yスケール39Y2,39Y1にそれぞれ対向するようになっている。例えばアライメント動作の際などでは、Yヘッド64y1,64y2に対向してYスケール39Y2,39Y1がそれぞれ配置され、このYヘッド64y1,64y2(すなわち、これらYヘッド64y1,64y2を含むYエンコーダ70C,70A)によってウエハステージWSTのY位置(及びθz方向の角度)が計測される。
【0035】
上述したエンコーダ70A〜70Dの計測値は、主制御装置20に供給され、主制御装置20は、エンコーダ70A〜70Dの計測値に基づいて、ウエハテーブルWTBのXY平面内の位置を制御する。なお、Yヘッド64及びXヘッド66としては、例えば、米国特許第5,610,715号明細書等に開示されている、スケールに可干渉な検出光を照射し、そのスケールからの回折光を検出して、そのスケールの周期方向の位置を検出する計測装置が使用可能である。
【0036】
また、本実施形態の露光装置100は、図1に示されるように、投射系90a及び受光系90bを含む斜入射方式の多点の焦点位置検出系(オートフォーカスセンサ)としてのAF系90を備えている。このAF系90の大部分の構成部材は光学系フレーム6に支持されている。
図4は、図1のAA線に沿う断面図に沿って投射系90a及び受光系90bを示す図である。図4において、発光ダイオード又はランプ等の光源26は、駆動系24の制御のもとで、波長幅の広い可視光及び/又は近赤外光よりなる白色光(レジストに対する感光性の低い光が好ましい)よりなる検出光DLを発生する。光源26は、光学系フレーム6とは離れた位置に固定されている。光源26からの照明光は、コンデンサーレンズ27によって可撓性を持つ光ガイド29に入射し、光ガイド29の光学系フレーム6に固定された射出端から射出される検出光DLは、コンデンサーレンズ30によって、略平行光束に変換されて、偏向プリズム35Aに入射する。
【0037】
次に、偏向プリズム35Aに入射した光束は、偏向プリズム35Aにより屈折されることにより偏向される。偏向プリズム35Aの射出側には、送光領域及び非送光領域を備えている送光パターンとして、送光スリット35Aaが備えられている。送光スリット35Aaは、図2の検出領域DA内の複数のスリットパターン像SPk(k=1〜K:Kは2以上の整数)に対応する開口を有する。開口の数は、適宜、選択可能である。
【0038】
送光スリット35Aaに達した検出光DLは、送光スリット35Aaの複数の開口をそれぞれ通過した後、平行平板よりなる投影位置調整用のハービング36A、集光レンズ37A、駆動部49によって軸axの回りに所定周期で振動する振動ミラー38の反射面38r(図5(A)参照)、及びミラー41Aを介して対物レンズ42Aに入射する。対物レンズ42Aから射出される検出光DLは、光路を−Z方向にシフトさせるプリズム43Aを介してウエハWの表面Wa(被検面)に投射され、表面WaのX方向に細長い検出領域DA内に図2の複数のスリットパターン像SPkが形成される。
【0039】
集光レンズ37Aと対物レンズ42Aとで構成されている第1結像光学系は、送光スリット35Aaと被検面(表面Wa)とを光学的に共役な配置とする。また、振動ミラー38の反射面は、ほぼその第1結像光学系の瞳面である投射系90aの瞳面(射出瞳の共役面)に配置されている。これによって、振動ミラー38の反射面が振動すると、検出領域DA内に投影されるスリットパターン像SPkはほぼY方向に横ずれするように振動するため、後述の同期検波によって計測点のZ位置が求められる。
そして、送光スリット35Aaと被検面とは、その第1結像光学系に関してシャインプルーフの条件を満たすように配置されているため、送光スリット35Aaの複数の開口の像である図2のスリットパターン像SPkは、被検面の検出領域DAの全面に渡って正確
に結像する。また、集光レンズ37Aと対物レンズ42Aとで構成されている第1結像光学系は、いわゆる両側テレセントリック光学系であり、送光スリット35Aaと被検面上の共役点とは、全面に渡ってそれぞれ同倍率である。
【0040】
ウエハWの表面Wa(被検面)に投射された光は、表面Waで反射されて、光路を+Z方向にシフトさせるプリズム43Bを介して対物レンズ43Bに入射し、対物レンズ43Bを介した光は、ミラー41B及びミラー44を介して集光レンズ37Bに入射する。集光レンズ37Bから射出された被検面(表面Wa)からの反射光は、結像位置を調整するための平板状のハービング36Bを介して偏向プリズム35Bの入射面上に、図2の検出領域DA内の複数のスリットパターン像SPkの像を形成する。この入射面には、受光パターンとしての受光スリット35Baが設けられている。受光スリット35Baは、図2の複数のスリットパターン像SPkの像とほぼ同じ形状の複数の開口を有する。
【0041】
ここで、ウエハWの表面Wa(被検面)と偏向プリズム35Bの入射面とは、対物レンズ42Bと集光レンズ37Bとで構成されている第2結像光学系に関して、シャインプルーフの条件を満たすように構成されている。従って、表面Waが投影光学系PLの像面と同じ高さである状態においては、偏向プリズム35Bの入射面の全面に渡って、表面Waの検出領域DA内に結像したスリットパターン像SPkの像が正確に再結像する。また、対物レンズ42Bと集光レンズ37Bとで構成されている第2結像光学系が両側テレセントリック光学系で構成されているため、表面Wa上の各点と偏向プリズム35Bの入射面上の共役点とは、全面で同倍率である。
【0042】
偏向プリズム35Bの入射面には、偏光プリズム35Aの送光スリット35Aaに対応する(スリットパターン像SPkの像と同じ配列の)複数の開口を持つ受光スリット35Baが設けられているので、入射面に再結像されたスリットパターンSPkの像は、部分的に遮光される。受光スリット35Baの複数の開口を通過した光束は、リレー光学系46により、スリットパターン像SPkの個数と同じ個数の受光素子(例えばフォトダイオード)を含む受光部47にリレーされる。受光部47からは、被検面(表面Wa)に投影された複数(K個とする)のスリットパターン像SPkの像のうちで、受光スリット35Baの対応する開口を通過した光束をそれぞれ光電変換したK個の検出信号が信号処理系25に出力される。なお、受光素子としてはCCD又はMOS型のラインセンサ又は撮像素子等を使用してもよい。
【0043】
この場合、振動ミラー38の反射面を含む部分は、駆動部49により例えば1kHz〜10kHz程度の周波数fdvの駆動信号によって、周波数fdvで振動している。駆動部49を駆動する駆動系24(主制御装置20によって制御されている)からその駆動信号と同じ検波用信号が信号処理系25に供給されている。信号処理系25では、受光部47からのK個の検出信号をそれぞれその検波用信号で例えば同期検波(同期整流)することによって、表面Waに投影されたK個のスリットパターン像SPkの表面Waの法線方向の位置(Z位置)の、予め求めてある基準面(例えば投影光学系PLの像面と同じ高さの面)からの位置ずれ量をZ位置ΔZk(k=1〜K)として求める。求められた複数のZ位置ΔZk(面位置情報)は主制御装置20に供給される。主制御装置20は、このZ位置ΔZk等に基づいて、ウエハステージWSTのZ・レベリング機構等を駆動する。
【0044】
図4において、光ガイド29からプリズム43Aまでの光学部材を含んで投射系90aが構成され、プリズム43Bから受光部47までの光学部材を含んで受光系90bが構成されている。また、光源26、コンデンサーレンズ27、投射系90a、受光系90b、駆動系24、信号処理系25、及び後述の振動ミラー38の駆動部49を含んでAF系90が構成されている。本実施形態において、投射系90aの光ガイド29の射出端、及びその他の構成部材は不図示の支持部材を介して光学系フレーム6に支持されている。なお、振動ミラー38の支持方法については後述する。また、受光系90bの各構成部材も不図示の支持部材を介して光学系フレーム6に支持されている。
また、投射系90aのミラー41A、対物レンズ42A、及びプリズム43Aは光学系フレーム6の開口6c内に支持され、受光系90bのプリズム43B、対物レンズ42B、及びミラー41Bは光学系フレーム6の開口6d内に支持されている。そして、光学系フレーム6の上面6bに固定ブロック50が固定され、固定ブロック50に保持部材48が固定され、保持部材48に振動ミラー38及び駆動部49が支持されている。
【0045】
図5(A)に示すように、光学系フレーム6の上面6bに固定ブロック50(第2部材)がボルト52Aによって固定され、固定ブロック50にボルト52Bによって保持部材48(第1部材)が固定され、保持部材48に振動ミラー38がボルト52Cによって固定されている。この場合、振動ミラー38の検出光DLを反射する反射面38rは、検出光DLが通過する開口48bが形成された矩形の枠状の保持部材48の取り付け面48a側を向いて、取り付け面48aと同じ高さに固定されている。さらに、保持部材48の取り付け面48aは、固定ブロック50の斜め下方の外側を向く基準面50aに取り付けられている。従って、振動ミラー38の反射面38rは、振動していない状態で、固定ブロック50の基準面50aと同じ面内にあるため、固定ブロック50の位置決めを行うのみで、振動ミラー38の反射面38rの位置決めも高精度に行われる。
【0046】
また、振動ミラー38の反射面38rの近傍に設けた穴に、反射面38rの法線方向に細長い駆動用ピン51が、例えば溶接によって固定されている。
振動ミラー38は、非強磁性体の金属である例えばステンレスから形成され、駆動用ピン51は、強磁性体の金属である例えば鋼(例えばフェライト鋼)又はニッケルやコバルトを含む合金から形成されている。振動ミラー38の反射面38rは、例えば振動ミラー38の材料の表面に高反射率の金属(クロム等)をメッキした後、その表面を研磨して形成されている。さらに、保持部材48は、低熱膨張率の材料、例えばセラミックス等から形成され、固定ブロック50は低熱膨張率の材料、例えばインバー等から形成されている。
【0047】
図5(B)は、保持部材48から取り外した状態の振動ミラー38及び駆動用ピン51を示す。図5(B)において、振動ミラー38は、全体として軸axに沿って細長い平板状である。また、振動ミラー38は、反射面38rが形成された平板状の可動部38aの両端を支持部38b,38cで支持する形状である。可動部38aは、反射面38rが形成された部分38a1と、駆動用ピン51を固定する穴38fが形成された部分38a2とを含み、一方の支持部38bは、外側のボルト52C用の穴38gが形成された部分38b1と、部分38b1と可動部38aとを連結するトーションバー部38dとを有し、他方の支持部38cは、外側のボルト52C用の穴38hが形成された部分38c1と、部分38c1と可動部38aとを連結するトーションバー部38eとを有する。トーションバー部38d,38eは、互いに同じ円柱状の形状で、同じばね定数を持つ、弾性変形によるねじりバネとして作用する。また、より詳細には、トーションバー部38d,38eの根本の部分は中間部分よりも僅かに太く形成されている。振動ミラー38は、全体として同一の部材から形成され(一体ものであり)、トーションバー部38d,38eは、例えば旋盤等で加工可能である。
【0048】
この場合、反射面38rの振動の軸axは、トーションバー部38d,38eに沿った方向である。また、トーションバー部38d,38eの中間点CPに対して、反射面38rの中心38rcと駆動用ピン51用の穴38fとはほぼ対称な位置に形成されている。これによって、駆動用ピン51を介して可動部38aを安定に振動させることができる。
なお、実際には、図6の分解斜視図で示すように、保持部材48は4箇所の開口48cを介して固定ブロック50にボルト52Bで固定され、振動ミラー38の2つの支持部3
8b,38cの部分38b1,38c1が開口38g,38hを介してボルト52Cによって保持部材48のねじ穴48dに固定されている。固定ブロック50には、保持部材48の凸部48eを収納する凹部50bが形成されている。
【0049】
次に、図5(A)の振動ミラー38を軸axの回りに振動させる駆動部49につき説明する。
図7(A)は、図5(A)のBB線に沿う断面図であり、図7(B)は、図7(A)の一部の平面図である。図7(A)において、保持部材48の凸部48e内の振動ミラー38の反射面38rの裏面側に磁気ユニット53Aが固定され、磁気ユニット53Aと振動ミラー38との間で、駆動用ピン51を囲むように駆動コイル55Aが配置され、保持部材48の開口48b内の反射面38r側に磁気ユニット53Bが固定され、磁気ユニット53Bと振動ミラー38との間で、駆動用ピン51を囲むように駆動コイル55Bが配置されている。同一形状の駆動コイル55A,55Bは、連結部材(不図示)を介して保持部材48に支持されている。駆動コイル55A,55Bには、図4の駆動系24から周波数fdvの交流電流(駆動信号)が供給される。
【0050】
図7(B)に示すように、磁気ユニット53Aは、永久磁石54Aと、永久磁石54Aに連結され、先端部が駆動用ピン51を挟むように配置された2つのヨーク54B,54Cとを有し、この例では、駆動用ピン51の紙面左側がN極で、紙面右側がS極である。図7(A)の磁気ユニット53Bは、磁気ユニット53Aと同じ構成であり、磁気ユニット53Bの極性は磁気ユニット53Aと同じである。磁気ユニット53A,53B及び駆動コイル55A,55Bを含んで駆動部49が構成されている。
【0051】
この場合、駆動コイル55A,55Bに或る方向に電流が流れて、図7(C)に示すように、駆動用ピン51の上端がS極に下端がN極になると、駆動用ピン51及び可動部38aは磁気ユニット53A,53Bによって軸axの反時計回りに回転する。一方、駆動コイル55A,55Bに逆方向に電流が流れて、図7(D)に示すように、駆動用ピン51の上端がN極に下端がS極になると、駆動用ピン51及び可動部38aは磁気ユニット53A,53Bによって軸axの時計回りに回転する。これに対して支持部38bの部分38b1は固定されている。従って、駆動コイル55A,55Bに周波数fdvの交流電流を供給することによって、駆動用ピン51、ひいては振動ミラー38の可動部38a(反射面38r)は、軸axの回りに非接触方式で周波数fdvで振動する。その振動の大きさは、交流電流の最大振幅で調整可能である。
【0052】
この場合、振動ミラー38は、可動部38aの両端が支持部38b,38cを介して保持部材48に固定されているため、反射面38rの面倒れ振動モードが抑制され、反射面38rを高精度に、殆どドリフトのない状態で安定に振動させることができる。
なお、駆動コイル55A,55Bの一方は省略可能である。また、磁気ユニット53A,53Bがあると駆動用ピン51(可動部38a)を安定に振動できるが、磁気ユニット53A,53Bの一方を省略することも可能である。
【0053】
また、振動ミラー38のねじれ振動の共振周波数の特性は図8の曲線C1のようになる。図8において、横軸は周波数f、縦軸は振幅A(f)である。本実施形態において、振動ミラー38の駆動周波数fdvは、共振周波数fcよりも僅かに低く設定されている。例えば共振周波数fcが3〜5kHzとすると、駆動周波数fdvは、それよりも0.1〜0.5kHz程度低く設定されている。この場合、駆動周波数fdvのナイキスト周波数fnyは、駆動周波数fdvの1/2である。また、図4の受光部47の検出信号を処理した場合に、ナイキスト周波数fnyより低い周波数成分は高精度に検出可能であるが、周波数がfny〜fdvの成分は折り返し歪みを生じて、Z位置の検出誤差となる。
【0054】
これに関して、駆動周波数fdvが共振周波数fcよりも低い場合には、共振周波数fcの振動(共振成分)は折り返し歪みをほとんど生じないため、共振成分の影響が軽減される。また、駆動周波数fdvは、共振周波数fcより小さい範囲で、できるだけ大きい方が、より高い周波数の検出信号を検出可能である。
また、振動ミラー38の面倒れ振動モードの周波数ffが、ナイキスト周波数fnyにできるだけ近づくように、振動ミラー38のねじれ振動の共振周波数fc及び駆動周波数fdvが設定されている。共振周波数fcは、振動ミラー38のトーションバー部38d,38eの形状等でも変化する。これに対して、例えば面倒れ振動モードの周波数ffが、点線の曲線C2で示すように、ナイキスト周波数fnyよりも高いと、曲線C3で示す周波数ffxの位置に折り返し歪みが生じるため、あまり好ましくない。
【0055】
なお、AF系90の検出領域DA内のスリットパターン像SPkは1行であるが、スリットパターン像SPkを複数行に形成してもよい。
次に、図2に戻り、本実施形態の露光装置100は、多点のAF系90の複数の検出点のうち両端に位置する検出点の近傍、すなわち検出領域DAの両端部近傍に、前述の直線LVに関して対称な配置で、各一対のZ位置計測用の面位置センサ(以下、Zセンサと略述する)72a,72b、及び72c,72dが設けられている。これらのZセンサ72a〜72dは、例えば図1の光学系フレーム6の下面に固定されている。Zセンサ72a〜72dとしては、ウエハテーブルWTBに対し上方から光を照射し、その反射光を受光してその光の照射点におけるウエハテーブルWTB表面のXY平面に直交するZ方向の位置情報を計測するセンサ、一例としてCDドライブ装置などで用いられる光ピックアップのような構成の光学式の変位センサ(CDピックアップ方式のセンサ)が用いられている。
【0056】
さらに、前述したヘッドユニット62Cは、複数のYヘッド64を結ぶX方向の直線LHを挟んで一側と他側に位置する、直線LHに平行な2本の直線上にそれぞれ沿って且つ所定間隔で配置された複数(ここでは各6個、合計で12個)のZセンサ74i,j(i=1,2、j=1,2,……,6)を備えている。この場合、対を成すZセンサ741,j
742,jは、上記直線LHに関して対称に配置されている。さらに、複数対(ここでは6対)のZセンサ741,j、742,jと複数のYヘッド64とは、X方向に関して交互に配置されている。各Zセンサ74i,jとしては、例えば、前述のZセンサ72a〜72dと同様のCDピックアップ方式のセンサが用いられている。
【0057】
ここで、直線LHに関して対称な位置にある各対のZセンサ741,j,742,jの間隔は、前述したZセンサ72c,72dの間隔と同一間隔に設定されている。また、一対のZセンサ741,4,742,4は、Zセンサ72a,72bと同一の、Y方向に平行な直線上に位置している。
また、前述したヘッドユニット62Aは、前述の直線LVに関して、上述の複数のZセンサ74i,jと対称に配置された複数、ここでは12個のZセンサ76p,q(p=1,2、q=1,2,……,6)を備えている。各Zセンサ76p,qとしては、例えば、前述のZセンサ72a〜72dと同様のCDピックアップ方式のセンサが用いられている。また、一対のZセンサ761,3,762,3は、Zセンサ72c,72dと同一のY方向の直線上に位置している。Zセンサ74i,j及び76p,qは光学系フレーム6の底面に固定されている。
【0058】
なお、図2では、計測ステージMSTの図示が省略されるとともに、その計測ステージMSTと先端レンズ191との間に保持される水Lqで形成される液浸領域14が示されている。また、この図2において、符号78は、AF系90のビーム路近傍に所定温度に温度調整されたドライエアーを、図2中の白抜き矢印で示されるように、例えばダウンフローにて送風する局所空調システムを示す。また、符号UPは、ウエハテーブルWTB上
のウエハのアンロードが行われるアンロードポジションを示し、符号LPはウエハテーブルWTB上へのウエハのロードが行われるローディングポジションを示す。
【0059】
図3には、露光装置100の制御系の主要な構成が示されている。この制御系は、装置全体を統括的に制御するマイクロコンピュータ(又はワークステーション)から成る主制御装置20を中心として構成されている。なお、図3においては、照度むらセンサ、空間像計測器及び波面収差計測器などの計測ステージMSTに設けられる各種センサが、まとめてセンサ群99として示されている。
【0060】
上述のようにして構成された本実施形態の露光装置100では、前述したようなウエハテーブルWTB上のXスケール、Yスケールの配置及び前述したようなXヘッド、Yヘッドの配置を採用したことから、ウエハステージWSTの有効ストローク範囲(すなわち、本実施形態では、アライメント及び露光動作のために移動する範囲)では、必ず、Xスケール39X1,39X2とヘッドユニット62B,62D(Xヘッド66)とがそれぞれ対向し、かつYスケール39Y1,39Y2とヘッドユニット62A,62C(Yヘッド64)又はYヘッド64y1,64y2とがそれぞれ対向するようになっている。
【0061】
このため、主制御装置20は、前述のウエハステージWSTの有効ストローク範囲では、エンコーダ70A〜70Dの少なくとも3つの計測値に基づいて、ステージ駆動系124Wを構成する各モータを制御することで、ウエハステージWSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)を、高精度に制御することができる。エンコーダ70A〜70Dの計測値が受ける空気揺らぎの影響は、干渉計に比べては無視できるほど小さいので、空気揺らぎに起因する計測値の短期安定性は、干渉計に比べて格段に良い。
【0062】
以下、本実施形態の図1の露光装置100において、主制御装置20の制御のもとで1ロットのウエハに順次レチクルRのパターンの像を露光する際の動作の一例につき、図9のフローチャートを参照して説明する。
先ず図9のステップ102において、図2のローディングポジションLPにおいて、ウエハステージWST上に1ロットの先頭のウエハ(ウエハWとする)をロードする。その後、主制御装置20は、ウエハステージWSTを移動させ、ウエハWの中心を直線LV上に位置させる。その後、ウエハステージWSTを介してウエハWをY方向に移動させて、アライメント系AL1,AL21〜AL24用によってウエハWの所定のウエハマークを検出し、ウエハWのアライメントを行う。
【0063】
次のステップ104において、ウエハステージWSTによってウエハWをY方向に移動させながら、AF系90でウエハW表面の複数の検出点のZ位置を検出し、Zセンサ72a〜72dによってウエハテーブルWTBのZ位置を検出し、ウエハWの各検出点毎にZセンサ72a〜72dの計測値の差分を記憶する。なお、ステップ103とステップ104とは部分的に並行して行ってもよい。
【0064】
次のステップ105において、ウエハWの各ショット領域を投影光学系PLの露光領域の手前に移動し、ウエハWの表面のステップ104で記憶されたZ位置の差分と、Zセンサ74i,j等で計測されるウエハテーブルWTBのZ位置とから、ウエハWの表面のZ位置を求め、このZ位置に基づいてオートフォーカス方式でウエハWの表面を投影光学系PLの像面に合焦させる動作を開始する。そして、ステップ1106において、液浸法でかつ走査露光方式で、レチクルRのパターンの像を投影光学系PLを介してウエハWの当該ショット領域に露光する。その後、ステップ107で未露光のショット領域が尽きるまで、ステップ105及び106が繰り返される。ステップ108において、露光済みのウエハWはウエハステージWSTからアンローディングされる。
【0065】
次のステップ109において1ロット中に未露光のウエハがないかどうかを判定し、未露光のウエハがある場合には、ステップ102に移行して、AF系90等によるZ位置の計測及び露光が繰り返される。この際に、本実施形態では、AF系90のZ位置の計測値にドリフトがなく、Z位置の計測精度が高いため、合焦精度が高く、レチクルRのパターンの像を高精度にウエハWの各ショット領域に露光できる。
【0066】
本実施形態の効果等は以下の通りである。
(1)上記の実施形態の露光装置100が備えるAF系90(面位置検出装置)は、ウエハWの表面Wa等の被検面の法線方向の位置(投影光学系PLの光軸方向の位置)であるZ位置(面位置)を検出する装置である。AF系90は、検出光DLを被検面に斜めに投射する投射系90aと、被検面で反射される光を受光する受光系90bと、投射系90aを通過する検出光DLを反射する反射面38rが形成された可動部38aと、可動部38aを挟むように支持する1対の支持部38b,38cとを有する振動ミラー38(反射部材)と、振動ミラー38の1対の支持部38b,38cのそれぞれの少なくとも一部(部分38b1,38c1)が固定される保持部材48(第1部材)と、振動ミラー38の可動部38aを振動させる駆動部49及び駆動用ピン51を含む駆動機構と、受光系90bで得られる検出信号を可動部38aの振動に同期して処理(同期整流)することにより、被検面のZ位置を求める信号処理系25と、を備えている。
【0067】
本実施形態によれば、振動ミラー38のうちの反射面38rが形成された可動部38aは、静止状態で保持部材48に固定される1対の支持部38b,38cの間に支持されている。従って、可動部38aを振動させて、被検面のZ位置を検出しているときに、可動部38aの平均的な位置が次第に変化することはない。このため、Z位置の計測値のドリフトが小さくなり、Z位置の計測精度が向上する。
【0068】
さらに、同期整流等により、外乱光の影響が低減されるとともに、反射面38rの面倒れ振動モードが減少するため、反射面38rを軸axの回りに高精度に振動させることができ、Z位置の計測精度が向上する。
(2)また、振動ミラー38は投射系90a内に設置されているが、図4の投射系90a内の振動ミラー38を固定されたミラーとして、受光系90b内の例えばミラー44を振動ミラー38で置き換えてもよい。この構成でも、被検面のZ位置を高精度に検出できる。この場合にも、振動ミラー38は、対物レンズ42Bと集光レンズ37Bとからなる第2結像光学系の瞳面である受光系90bの瞳面(射出瞳の共役面)の近傍に配置することが好ましい。
【0069】
(3)また、振動ミラー38の可動部38a(反射面38r)の振動は、反射面38rの法線方向に延びる駆動用ピン51を介して非接触で行われているため、駆動機構が小型化できる。なお、駆動用ピン51は、振動の軸axに直交していればよいため、駆動用ピン51を、例えば可動部38aに反射面38rにほぼ平行になるように固定してもよい。この場合には、駆動用ピン51の代わりに、平板状の強磁性体を用いることもできる。
また、反射面38rの振動の振幅が小さい場合には、トーションバー部38d,38eを省略することも可能である。
また、AF系90の投射系90a及び受光系90bはそれぞれ一つの結像光学系を備えているが、投射系90a及び受光系90bの少なくとも一方は、直列に配置された複数の結像光学系を備え、送光スリット又はスリットパターンの像SPkの中間結像面を設けてもよい。
【0070】
(4)また、本実施形態の露光装置100は、照明光IL(露光光)でレチクルRのパターンを照明し、照明光ILでそのパターン及び投影光学系PLを介してウエハWを露光する露光装置において、AF系90と、AF系90によって検出される被検面としてのウ
エハWの表面のZ位置(面位置)情報に基づいてウエハWのZ位置を制御するウエハステージWSTと、を備えている。
また、露光装置100による露光方法は、AF系90のZ位置の計測結果を用いて、ウエハWの表面を投影光学系PLの像面に合焦させている。
露光装置100又はこの露光方法によれば、AF系90は高精度にZ位置を計測できるため、この計測値に基づいてウエハWの表面を投影光学系PLの像面に高精度に合焦できる。
【0071】
(5)また、AF系90の振動ミラー38の保持部材48(第1部材)及び固定ブロック(第2部材)が、投影光学系PLを支持する光学系フレーム6に取り付けられているため、投影光学系PLの像面に対する被検面のZ位置を高精度に計測できる。
なお、光学系フレーム6に別のフレームを連結し、このフレームに保持部材48を取り付けてもよい。
【0072】
なお、上記の実施形態の露光装置又は露光方法を用いて半導体デバイス等の電子デバイスを製造する場合、電子デバイスは、図10に示すように、電子デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造するステップ223、前述した実施形態の露光装置100(露光方法)によりレチクルのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
【0073】
言い換えると、このデバイスの製造方法は、上記の実施形態の露光装置又は露光方法を用いて基板(物体)を露光することと、その露光された基板を処理すること(現像等)と、を含んでいる。この場合、基板の投影光学系PLに対する合焦精度が高いため、電子デバイスを高精度に製造できる。
なお、本発明は、上述の走査露光型の投影露光装置(スキャナ)の他に、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパー等)にも適用できる。さらに、本発明は、液浸型露光装置以外の、ドライ露光型の露光装置にも同様に適用することができる。
【0074】
また、本発明は、2つのウエハステージを備えて、2つのウエハステージ上のウエハに交互に露光を行う露光装置にも適用可能である。
さらに、エンコーダシステムは、光学系フレーム6側にスケールを固定し、ウエハステージWST側に検出ヘッドを設ける構成でもよい。
さらに、AF系90は、通常の投影光学系PLの露光領域又はこの近傍の被検面のZ位置を検出するオートフォーカスセンサにも適用可能である。この際に、AF系90による被検面におけるZ位置の計測点は1点のみでもよい。
【0075】
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置に限らず、液晶表示素子やプラズマディスプレイなどを含むディスプレイの製造に用いられる、デバイスパターンをガラスプレート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられるデバイスパターンをセラミックスウエハ上に転写する露光装置、並びに撮像素子(CCDなど)、有機EL、マイクロマシーン、MEMS(Microelectromechanical Systems)、及びDNAチップなどの製造に用いられる露光装置などにも適用することができる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置及びEUV露光装置などで使用されるマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
【0076】
このように、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【符号の説明】
【0077】
R…レチクル、W…ウエハ、WTB…ウエハテーブル、WST…ウエハステージ、MST…計測ステージ、6…光学系フレーム、20…主制御装置、38…振動ミラー、38a…可動部、38b,38c…支持部、38d,38e…トーションバー部、48…保持部材、49…駆動部、50…固定ブロック、51…駆動用ピン、90…AF系、90a…投射系、90b…受光系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検面の面位置情報を検出する面位置検出装置において、
光を前記被検面に斜めに投射する投射系と、
前記被検面で反射される光を受光する受光系と、
前記投射系又は前記受光系を通過する光を反射する反射面が形成された可動部と、前記可動部を挟むように支持する1対の支持部とを有する反射部材と、
前記反射部材の前記1対の支持部のそれぞれの少なくとも一部が固定される第1部材と、
前記反射部材の前記可動部を振動させる駆動機構と、
前記受光系で得られる検出信号を前記可動部の振動に同期して処理することにより、前記被検面の面位置情報を求める信号処理系と、
を備えることを特徴とする面位置検出装置。
【請求項2】
前記駆動機構は、前記反射部材の前記1対の支持部に沿った方向に延びる軸の回りに前記可動部をねじるように、前記可動部を振動させることを特徴とする請求項1に記載の面位置検出装置。
【請求項3】
前記可動部は平板状であり、
前記反射部材の前記1対の支持部の前記可動部側の部分に、それぞれ前記軸に沿った方向に延びる棒状のトーションバー部が形成されたことを特徴とする請求項2に記載の面位置検出装置。
【請求項4】
前記駆動機構は、
前記反射部材の前記1対の支持部に沿った方向に延びる軸に直交するように、前記可動部に設けられたピン状部材と、
前記ピン状部材を前記軸の回りの一方向及び逆方向に交互に変位させるコイル部材とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
【請求項5】
前記可動部の前記反射面の中心と前記ピン状部材が設けられた位置との中点は、前記1対の支持部の間の中点にほぼ一致することを特徴とする請求項4に記載の面位置検出装置。
【請求項6】
前記振動機構による振動の応力が与えられていない状態で、
前記反射部材の前記1対の支持部の前記第1部材に固定される部分、及び前記可動部は、それぞれ互いに同一の平面に接する平板状であり、
前記可動部の前記反射面は、前記第1部材の前記反射部材の取り付け面側を向くことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
【請求項7】
前記投射系及び前記受光系の少なくとも一部の機構を支持するフレームに固定される第2部材を備え、
前記第1部材の前記取り付け面が、前記第2部材に固定されることを特徴とする請求項6に記載の面位置検出装置。
【請求項8】
前記駆動機構による前記可動部の駆動周波数のナイキスト周波数が前記反射部材の前記可動部の倒れ振動の周波数にほぼ等しくなるように、前記駆動周波数が設定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
【請求項9】
前記反射部材の前記反射面は、前記投射系又は前記受光系の射出瞳と共役な面の近傍に配置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の面位置検出装置。
【請求項10】
露光光でパターンを照明し、前記露光光で前記パターン及び投影光学系を介して基板を露光する露光装置において、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の面位置検出装置と、
前記面位置検出装置によって検出される前記被検面としての前記基板の表面の面位置情報に基づいて前記基板の位置を制御するステージと、
を備えることを特徴とする露光装置。
【請求項11】
前記面位置検出装置の前記第1部材が、前記投影光学系を支持するフレームに取り付けられることを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
【請求項12】
露光光でパターンを照明し、前記露光光で前記パターン及び投影光学系を介して基板を露光する露光方法において、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の面位置検出装置を用いて、前記被検面としての前記基板の表面の面位置情報を検出することと、
前記面位置情報の検出結果に基づいて、前記基板の表面を前記投影光学系の像面に合焦させることと、
を含むことを特徴とする露光方法。
【請求項13】
請求項10又は11に記載の露光装置を用いて、基板に感光層のパターンを形成することと、
前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
を含むデバイス製造方法。
【請求項14】
請求項12に記載の露光方法を用いて、基板に感光層のパターンを形成することと、
前記パターンが形成された前記基板を処理することと、
を含むデバイス製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−138995(P2011−138995A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299278(P2009−299278)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】