説明

高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法

【課題】高キャパシタンスの高周波薄膜キャパシタを提供することにある。
【解決手段】窒化シリコンバリア層12をガリウム砒素基板11上に堆積させて、後の加熱工程における基板の蒸発を防止する。二酸化シリコン応力緩和層14を上記バリア層上に堆積させる。密着層18と第2層20とを含む第1電極16を応力緩和層上に形成する。実質的に無水のアルコキシカルボキシレート液状先駆体を準備し、使用直前に溶媒交換工程を行った後に、先駆体を第1電極上にスピンオンし、400℃で乾燥し、600℃〜850℃でアニールしてBSTキャパシタ強誘電体22を形成する。第2電極24を強誘電体上に堆積させ、アニールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にはバリウムストロンチウムチタネートのような金属酸化物を用いた集積回路の作製方法に関し、特にガリウム砒素基板上の薄膜キャパシタの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、BSTと呼ばれるバリウムストロンチウムチタネートのような金属酸化物材料は、比誘電率の高い集積回路用薄膜キャパシタを作製するのに有用であることが知られている(例えば、非特許文献1、特許文献1を参照)。
【0003】
上記文献のいずれも、シリコン基板上にBSTキャパシタを作製している。その結果は、低周波すなわち10MHz程度までのでは良好であるが、高周波すなわち1GHz以上で高いキャパシタンスを持つ金属酸化物薄膜キャパシタはこれまでに実現されていない。
【0004】
これまでに、ガリウム砒素基板上にPZT強誘電体RAMが作製できること、そして、PZTの汚染を防止するためにGaAsを封入するのに窒化シリコン(SiN)が有効であることが分かっている(例えば、非特許文献2、非特許文献3を参照)。また、この文献には、窒化シリコンとPZTキャパシタとの間に二酸化シリコン(SiO2)を用いることも開示されている。しかし、この文献には、この方法で優れたメモリーを作製したことが示されている一方、強誘電材料とGaAsとの相互作用に関係した問題があるため、シリコン基板上に作製した同様のデバイスと比べて電子特性は良くても同等であり、多くの場合は劣ることも示唆されている。
【0005】
集積回路内に、ある種の絶縁体、例えばスピンオングラス(SOG)を作製するために、スピンコート法が用いられてきたことは良く知られている。カルボキシレート系スピンオングラスも、バリウムチタネート、ストロンチウムチタネート、およびバリウムストロンチウムチタネートのような金属酸化物を作製するために用いられてきた(例えば、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6を参照)。
【非特許文献1】Kuniaki Koyama, et al., "A Stacked Capacitor With(Bax Sr1-x)TiO3 for 256M DRAM" in IEDM (Intenational Electron Devices Meeting) Technical Digest, December 1991, PP. 32.1.1-32.1.4
【特許文献1】米国特許第5122923号明細書
【非特許文献2】"Process Technology Developments For GaAs Ferroelectric Nonvoltile Memory" by L.E. Sanchez et al.
【非特許文献3】"lntegrated Ferroelectrics" by J.F. Scott et a1., in Condensed Matter News, Vo1.1, No.3, 1992
【非特許文献4】G.M.Vest and S.Singaram, "Synthesis of Metallo-organic Compounds For MOD Powder sand Films", Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.60, 1986,pp.35-42
【非特許文献5】Robert W. Vest and Jielie Xu, "PbTiO3 Thin Films From Metalloorganic Precursors",IEEE Transactions On Ultrasonic, Ferroelectrics, and Frequency Control, Vo1.35, No.6, November 1988, pp.711-717
【非特許文献6】"Metallorganic Deposition(MOD): A nonvacuum, Spin-on, Liquid-Based, Thin Film Method", Materials Research Society Bulletin, October 1989, pp.48-53
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これらの文献において作製されている薄膜の品質は悪いため、集積回路に用いることはできず、本発明の時点に至るまで、これらの方法は、比較的マクロ的な回路部品を作製する際に、金属酸化物インクをスクリーン印刷するためにのみ用いられてきた。そのため、このスピンオン技術は、高キャパシタンスの高周波用薄膜キャパシタのような既存の集積回路デバイスを製造できる作製プロセスには適当でないと考えられていた。GaAs基板技術およびカルボキシレート・スピンオン技術は両方とも、例えば、シリコン系技術およびスパッタによる堆積技術よりも悪い結果になるので、両方を組み合わせても高周波すなわち1GHz以上の周波数で高キャパシタンスを持つ金属酸化物薄膜キャパシタを実現できるとは思えない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、アルコキシカルボキシレート液状先駆体およびスピンオン技術を用いて、ガリウム砒素基板上に金属酸化物薄膜を堆積させることにより、高キャパシタンスの高周波薄膜キャパシタを提供するという問題を解決する。望ましくは、ガリウム砒素をバリア層で封入することにより、後の高温アニール工程でGaAsが揮発するのを防止し、次に、応力緩和層で覆うことにより、ガリウム砒素と金属酸化物キャパシタとの間の応力を緩和する。望ましくは、バリア層は窒化シリコン(Si34)から成り、応力緩和層は二酸化シリコンから成る。望ましくは、本出願人のアメリカ合衆国特許出願第08/165,082号に記載されている比較的低温のスピンオンプロセスを用いて金属酸化物を堆積させる。
【発明の効果】
【0008】
液状先駆体スピンオンプロセスを用いて金属酸化物を堆積させることにより、金属酸化物の化学量論性の制御制度を著しく高め且つ材料の均質性も著しく高めることができる。この均質性と、乾燥およびアニールプロセスの注意深い制御とにより、従来法で作製した薄膜デバイスに比べて電子特性が著しく向上する。更に、金属酸化物が均質であることにより、従来の作製方法で発生していた応力および割れが大幅に低減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に、下記に説明する実施例において作製した薄膜キャパシタ10を示す。単結晶ガリウム砒素(GaAs)ウエハ11をバリア層12(望ましくは窒化シリコン(Si34)の層)と応力緩和層14(望ましくは二酸化シリコンの層)とで封入した後、その上にキャパシタ10が形成されている。このキャパシタ10は、第1の電極16が密着層18(望ましくは厚さ約200Åのチタン層)と層20(望ましくは厚さ約2000Åの白金層)とで形成されている。キャパシタ10は更に、BSTのような金属酸化物の層22と、第2の電極層24(やはり厚さ約2000入の白金層)とを含む。
【0010】
集積回路の分野では、GaAs結晶11を「基板」と呼ぶことが多い。本明紬書中では、「基板」はGaAs層11を指すこともあるが、より概括的には他層のための支持体を指す。例えば、金属酸化物層22のための基板23は直接には白金の第1電極層20であるが、概括的には層18、14、12、および11をも含むと考えることができる。
【0011】
本明細書中で用語「金属酸化物」は一段式ABO3の材料を意味し、AおよびBはカチオンであり、0はアニオンとしての酸素である。この用語は、AおよびBを複数の元素の代表として用いており、この用語に含まれる材料の形としては、例えばA′A"BO3、AB′B"O3、およびA′A"B’B"O3があり、ここでA′、A"、B′およびB"は異なる金属元素を表す。望ましくは、A、A′、A"はBa、Bi、Sr、Pb、CaおよびLaから成る金属の群から選択された金属であり、B、B′およびB"はTi、Zr、Ta、Mo、W、およびNbから成る群から選択された金属である。
【0012】
望ましくは、上記金属酸化物はペロブスカイトである。この金属酸化物の多くは強誘電材料であるが、強誘電材料に分類されていても室温では強誘電性を示さないものもある。しかし、これら強誘電体のほとんどは比誘電率が比較的高いので、強誘電性であるなしによらず、比誘電率の高いキャパシタに有用であることが多い。望ましくは、金属酸化物はバリウムストロンチウムチタネート(BST)であり、望ましくは、式Ba0.7Sr0.3TiOで表されるものである。BSTに、本出願人のアメリカ合衆国特許出願第08/273,592号に記載したようにドープしてもよい。
【0013】
上記各層に上記以外の種々の材料を用いてもよく、例えば層18はチタンの他、タンタル、ニッケル、タンタルシリサイド、チタンシリサイド、ニッケルシリサイド、パラジウム等で形成してもよいし、層20は白金以外の材料で形成してもよい。電極16を3層以上で構成してもよいし、電極24を2層以上で構成してもよい。
【0014】
ここで、図1は、実際の電子デバイスの特定部分の実際の断面図ではなく、本発明の構造および方法をより明瞭かつ十分に示すための理想化した表現に過ぎない。例えば、個々の層の相対的な厚さは実際の比率どおりには示してないが、そうしないと基板11のような幾つかの層が厚過ぎて図がおかしな格好になるからである。また、キャパシタ10は望ましくは集積回路30の一部を構成するものであり、集積回路30には他の電子デバイス例えばトランジスタや他のキャパシタ等が含まれているが、これら他の電子デバイスは図を簡潔にするために省略してある。また、金属酸化物層22はキャパシタ以外に例えば強誘電FET等の他のデバイス内に含まれていてもよい。
【0015】
図3に、本発明によりキャパシタ10を作製する方法のフローチャートを示す。この方法を図1の実施態様について説明するが、他の実施態様についての説明とすることもできる。
【0016】
工程41において、GaAs基板11を準備する。基板11は従来のGaAs結晶成長法により作製する。工程42において、窒化シリコンの層を約1500Åの厚さに堆積させる。これはプラズマエンハンスト化学蒸着法(PECVD:plasma enhanced chemical vapor deposition)により行うのが望ましいが、他の方法を用いてもよい。
【0017】
次に、工程43において、二酸化シリコンの層14を約1000Åの厚さに堆積させる。これはPECVDあるいは湿式成長法等の従来のどの方法で行ってもよい。
【0018】
工程44において、第1電極16を堆積させる。望ましくは、第1電極16は、密着層18(望ましくはチタン層で、厚さは約200Å)と厚さ約2000Åの白金の層20とを、どちらも望ましくはスパッタにより堆積させて形成する。
【0019】
工程45において金属酸化物先駆体を準備する。これは塗布工程47の直前に行えばよいが、通常は塗布に十分先立って原液を準備し貯蔵しておく。金属酸化物はバリウムストロンチウムチタネートであることが望ましく、その先駆体はアメリカ合衆国特許出願第08/132,744号に記載したように作成する。
【0020】
上記特許出願には、バリウムアルコキシカルボキシレートのような金属アルコキシカルボキシレートとチタンイソプロポキシドのような金属アルコキシドとを組み合わせて用いた金属酸化物の作製方法が開示されている。すなわち、バリウムを2−メトキシエタノールおよび2−エチルヘキサン酸と反応させてBST先駆体を作製し、ストロンチウムを添加し、得られた混合物を冷却させ、チタンイソプロポキシドおよび2−メトキシエタノールを添加し、加熱して最終的なBST濃度として約0.5モルを得る。
【0021】
アメリカ合衆国特許出願第08/132,744号および本出願人のアメリカ合衆国特許出願第08/165,082号(これらは本願に対応するアメリカ合衆国特許出願に参考として取り込まれている)に開示されているように、上記加熱時に最高温度を116℃としたことにより、イソプロパノールおよび水分が全て蒸発除去される。これにより得られた先駆体は実質的に無水物である。
【0022】
ドーパントを添加する場合には、工程45においてドーパント先駆体溶液を準備し上記先駆体に添加する。塗布工程の直前に、溶媒交換工程46を行うことが望ましい。すなわち、上記で作成した原液を貯蔵場所から除去し、製造上取扱いが容易な且つ/もしくは貯蔵性の良い先駆体を作成できるようなキシレンのような溶媒を、例えばスピン塗布用にはn−ブチルアセテートのような、塗布方法に適した良好な粘度の溶媒に交換する。この交換は新たな溶媒を添加し元の溶媒を蒸発除去することにより行う。望ましくは、スピンオン用としては、スピンオン先駆体溶液の濃度は0.29〜0.31モルであり、これは溶媒交換工程46において制御する。
【0023】
工程47において、望ましくは1500RPM〜2000RPMで20秒〜60秒スピンさせることにより、基板23に先駆体を塗布する。しかし、他の方法、例えば、アメリカ合衆国特許出願第07/993,380号(本明細書中に参考として取り込んである)に記載されているようなミスト式堆積方法を用いてもよい。
【0024】
工程48および工程50において、先駆体を処理して金属酸化物強誘電材料22を基板23上に形成する。この処理は、乾燥およびアニールによるのが望ましい。乾燥は空気中または乾燥窒素中が望ましく、従来技術に比べて比較的高温すなわち200℃〜500℃が望ましい。典型的には空気中、400℃で2分間乾燥を行う。この高温乾燥は、再現性良くBSTの性質を得るのに必要である。乾燥後に、膜22が所望厚さでなければ、所望厚さに達するまで塗布工程47および乾燥工程48を繰り返す。2000Å程度の厚さにするには、通常は工程47および工程48を2〜3回繰り返す必要がある。所望厚さに達したら、乾燥した先駆体を工程50においてアニールして強誘電層22を形成する。このアニールを第1アニールと呼んで、後に行うアニールと区別する。望ましくは、このアニールは酸素中、温度600℃〜850℃で1分〜90分行う。典型的には、700℃、60分のアニールであり、これを10分間入炉させ10分間出炉させる入炉/出炉方式で行う。このアニールの温度および時間を注意深く制御することも、再現性の良い結果を得る上で必要である。これにより得られる層22は約2000Åの厚さであることが望ましい。工程51において第2電極24を堆積させる。これはスパッタで行うのが望ましく、約2000Åの厚さの白金で形成するのが望ましい。
【0025】
次に、工程52でデバイスをパターニングする。第1電極の堆積後に何らかのパターニングが行われている場合には、上記デバイスのパターニングは単に第2電極のパターニングのみになる。ここで重要なことは、第2アニール工程53より前にデバイスをパターニングすることにより、パターニング応力を第2アニールにより除去し且つパターニング中に生じた酸化物の欠陥を修正するようにすることである。第2アニール53は第1アニールと同じ温度で行うことが望ましいが、第1アニールに対して50〜100℃の範囲内で多少の違いがあっても良い。第2アニールの時間は第1アニールより短時間であることが望ましく、一般に30分程度とするが、これもサンプルに応じて1分〜90分程度の範囲内とすることができる。この場合も、アニール条件を注意深く制御することは、再現性の良い結果を得る上で重要である。
【0026】
場合によっては、第2アニールを全く省略することが望ましい。最後に工程54において、デバイスが完成し評価を行う。
【0027】
式Ba0.7Sr0.3TiOで定義される化学量論量のバリウム、ストロンチウムおよびチタンを含む先駆体原液からBSTキャパシタ10のサンプル3個を作製した。作製方法は上記のとおりであったが、第1サンプルは第1および第2アニール工程を800℃、第2サンプルは第1および第2アニール工程を700℃、第3サンプルは第1および第2アニール工程を650℃でそれぞれ行った点が異なる。各サンプルについて電気特性を評価した結果を図3に示す。
【0028】
同図は、キャパシタンス(単位:ファラッド)と周波数(単位:ギガヘルツ)との関係を示すグラフである。比較の基準として、比誘電率(ε)が300である仮想材料のキャパシタンスを一点鎖線で示してある。800℃でアニールしたサンプルのキャパシンタンスは周波数が1ギガヘルツに近づくと急速に低下する。700℃でアニールしたサンプルのキャパシンタンスは1ギガヘルツを超えるまでは低下せず、650℃でアニールしたサンプルのキャパシタンスは10ギガヘルツに近いところまで平坦に維持されている。しかし、800℃でアニールしたサンプルと700℃でアニールしたサンプルとではキャパシタンスに約5倍の低下があり、700℃でアニールしたサンプルと650℃でアニールしたサンプルとでは更に10倍を若干超えるキャパシタンスの低下がある。一点鎖線で示したように、700℃でアニールしたサンプルは、例えば比誘電率が3.9である二酸化シリコンよりもキャパシンタンスがまだかなり高いので、本発明の方法を用いることにより、1ギガヘルツをかなり超えた高周波域で高キャパシタを持つ材料を作製できる。
【0029】
以上、高キャパシタンス高周波薄膜キャパシタを有する集積回路を作製するための新規な構造および方法を説明した。図面および明細書中に記載した特定の実施態様は例示するためのものであって、本発明を限定するものではない。また、ここに記載した特定の実施態様を当業者が本発明の諸概念を逸脱せずに種々に用いたり改変したりできることは明らかである。例えば、図1に示した以外のキャパシタ構造を用いることができるし、キャパシタおよびその作製方法を他の多種多様な構造および方法と組み合わせることができる。
等価的な材料、異なる材料厚さ、および基板および電極層を堆積させる他の方法を用いることができる。説明した各工程は場合によっては異なる順序で行うことができることも明らかである。また、説明した種々の構造および方法に代えて、等価的な構造および方法を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上説明したように、本発明は、金属酸化物を用いた高周波薄膜キャパシタに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による集積回路用キャパシタの断面図である。
【図2】本発明により作製し3水準の温度でアニールしたBSTキャパシタについてキャパシタンス(単位:ファラッド(F))と周波数(単位:ギガヘルツ(GHz))との関係を示すグラフである。
【図3】本発明により薄膜キャパシタを作製するための典型的なプロセスのフローチャートである。
【符号の説明】
【0032】
10 薄膜キャパシタ
11 ガリウム砒素基板
12 バリア層
14 応力緩和層
16 第1電極
18 密着層
22 金属酸化物
24 第2電極
30 集積回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガリウム砒素基板(11)を提供する工程と、
該基板上にバリア層(12)を形成する工程と、
該バリア層上に第1電極(16)を形成する工程と、
該第1電極上に金属酸化物(22)を形成する工程と、
該金属酸化物上に第2電極(24)を形成する工程と
を包含し、
該金属酸化物を形成する工程は、
バリウム、ストロンチウムおよびチタンの金属成分を少なくとも第1溶媒に溶かすことによって得られる溶液を含む液状先駆体を提供する工程と、
該液体先駆体を該第1電極(16)に塗布する工程と、
該第1電極上の該液状先駆体に対して乾燥プロセスを行い、然る後アニーリングプロセスを行うことにより、バリウムストロンチウムチタネートを含む該金属酸化物を形成する工程と
を包含する、高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項2】
前記液状先駆体を提供する工程は、前記第1溶液を該第1溶液とは異なる第2溶媒に交換する溶媒交換工程を包含する、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項3】
前記液状先駆体は、金属アルコキシカルボキシレートを含む、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項4】
前記バリア層(12)を形成する工程と前記第1電極(16)を形成する工程との間に応力緩和層(14)を形成する工程をさらに包含する、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項5】
前記応力緩和層(14)は、1000Åの厚さの二酸化シリコンを含み、
前記バリア層(12)は、1500Åの厚さのSi3N4を含む、請求項4に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項6】
前記乾燥プロセスは、前記第1電極(16)上の前記先駆体を200℃から500℃までの温度に加熱する工程を含み、
前記アニーリングプロセスは、該第1電極上の該先駆体を600℃と850℃との間の温度でアニールする工程を含む、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項7】
前記アニーリングプロセスは、
1分と90分との間の時間で前記バリウムストロンチウムチタネートに対する第1アニーリングを行うことと、
該第1アニーリングの後に、1分と90分との間の時間で該バリウムストロンチウムチタネートに対する第2アニーリングを行うことと
を包含する、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項8】
前記バリウムストロンチウムチタネート(22)がBa0.7Sr0.3TiOを有する、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項9】
前記第1電極(16)を形成する工程は、
チタン、タンタル、ニッケル、タンタルシリサイド、ニッケルシリサイドおよびパラジウムからなる群から選択される密着層(18)を形成する工程と、
該密着層上に第2層(20)を形成する工程と
を包含する、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。
【請求項10】
前記高キャパシタンス薄膜キャパシタは、高周波キャパシタである、請求項1に記載の高キャパシタンス薄膜キャパシタの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−184622(P2007−184622A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−6719(P2007−6719)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【分割の表示】特願平7−524164の分割
【原出願日】平成7年3月16日(1995.3.16)
【出願人】(590006468)シメトリックス・コーポレーション (5)
【氏名又は名称原語表記】SYMETRIX CORPORATION
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】