説明

TFT基板及びTFT基板の製造方法

【課題】製造工程の工程数を削減することによって、製造コストを大幅に低減でき、かつ、製造歩留りを向上させることが可能なTFT基板及びTFT基板の製造方法の提案を目的とする。
【解決手段】ガラス基板10と、ゲート電極23及びゲート配線24と、ゲート絶縁膜30と、n型酸化物半導体層40と、酸化物導電体層60を具備し、チャンネル部41を保護するチャンネル部用エッチストッパー53と、酸化物導電体層60を有する、ソース配線65,ドレイン配線66,ソース電極63,ドレイン電極64及び画素電極67とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、TFT基板及びTFT基板の製造方法に関し、特に、TFT(薄膜トランジスタ)の活性層としての酸化物半導体と、チャンネル部を保護するチャンネル部用エッチストッパーと、このチャンネル部用エッチストッパーと同一の保護層から形成されたゲート配線用エッチストッパーを備え、第二の酸化物層(酸化物導電体層)が、ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を兼ねることにより、チャンネル部を確実に保護して品質を向上させ、また、製造工程を削減して製造原価のコストダウンを図ることができるTFT基板及びTFT基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LCD(液晶表示装置)や有機EL表示装置は、表示性能、省エネルギー等の理由から広く利用されている。特に、携帯電話やPDA(個人向け携帯情報端末)、パソコンやラップトップパソコン、テレビ等の表示装置として、ほぼ主流を占めるに至っている。これらの表示装置には、一般に、TFT基板が用いられている。
【0003】
例えば、液晶表示装置は、TFT基板と対向基板との間に液晶などの表示材料を充填し、この表示材料に対して画素ごとに選択的に電圧を印加するように構成されている。ここで、TFT基板とは、半導体薄膜(半導体膜とも呼ばれる)などからなるTFT(薄膜トランジスタ)が配置されている基板をいう。一般に、TFT基板は、アレイ状にTFTが配置されているので、「TFTアレイ基板」とも呼ばれる。
【0004】
なお、液晶表示装置などに用いられるTFT基板は、TFTと液晶表示装置の画面の1画素との組(これを1ユニットと呼ぶ)が、ガラス基板上に縦横に配設されている。TFT基板は、ガラス基板上に、ゲート配線が例えば縦方向に等間隔で配置されており、ソース配線又はドレイン配線が横方向に等間隔で配置されている。また、ゲート電極,ソース電極及びドレイン電極が、各画素を構成する上記ユニット中にそれぞれ設けられている。
【0005】
<TFT基板の従来の製造方法>
さて、このTFT基板の製造法としては、通常、5枚のマスクを使用する5マスクプロセスや、ハーフトーン露光技術を利用してマスクを4枚に減らした4枚マスクプロセス等が知られている。
ところで、このようなTFT基板の製造法は、5枚ないし4枚のマスクを使用することから、その製造プロセスは工程数が多くなりがちである。たとえば、4枚マスクプロセスの場合でも35ステップ(工程)、5枚マスクプロセスの場合では、40ステップ(工程)を超える工程が必要であることが知られている。このように工程数が多くなると、製造歩留りが低下する恐れがある。また、工程数が多いと、工程が複雑となりがちであり、製造コストが増大する恐れもある。
【0006】
(5枚のマスクを用いた製造方法)
図11は、従来例にかかるTFT基板の製造方法を説明するための概略図であり、(a)はゲート電極が形成された断面図を、(b)はエッチストッパーが成形された断面図を、(c)はソース電極及びドレイン電極が形成された断面図を、(d)は層間絶縁膜が形成された断面図を、(e)は透明電極が形成された断面図を示している。
同図(a)において、ガラス基板210上に、第一のマスク(図示せず)を用いて、ゲート電極212が形成されている。すなわち、まず、ガラス基板210上に、スパッタリングによって金属(たとえば、Alなどの)を堆積させ、その後、第一のマスクを用いてホトリソグラフィー法によりレジストを形成し、所望形状にエッチングすることによってゲート電極212を形成し、レジストをアッシングする。
【0007】
次に、同図(b)に示すように、ガラス基板210及びゲート電極212上に、SiN膜(窒化シリコン膜)となるゲート絶縁膜213,及び,α−Si:H(i)膜214を順に積層する。続いて、チャンネル保護層であるSiN膜(窒化シリコン膜)を堆積させ、さらに、第二のマスク(図示せず)を用いてホトリソグラフィー法によりレジストを形成し、CHFガスを用いてSiN膜を所望の形状にドライエッチングし、エッチストッパー215を形成し、レジストをアッシングする。
【0008】
次に、同図(c)に示すように、α−Si:H(i)膜214及びエッチストッパー215上に、α−Si:H(n)膜216を堆積させ、さらに、その上にCr/Al二層膜を真空蒸着、あるいは、スパッタリング法を用いて堆積させる。続いて、第三のマスク(図示せず)を用いてホトリソグラフィー法によりレジストを形成し、Cr/Al二層膜をエッチングし、所望の形状のソース電極217a及びドレイン電極217bを形成する。このエッチングは、Alに対しては、HPO−CHCOOH−HNOを用いたホトエッチングによって行われ、また、Crに対しては、硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液を用いたホトエッチングによって行われる。さらに、α−Si:H膜(216及び214)に対して、CHFガスを用いたドライエッチングとヒドラジン水溶液(NHNH・H0)を用いたウェットエッチングを併用してエッチングし、所望の形状のα−Si:H(n)膜216及びα−Si:H(i)膜214を成形し、レジストをアッシングする。
【0009】
次に、同図(d)に示すように、透明電極219を形成する前に、ゲート絶縁膜213,エッチストッパー215,ソース電極217a及びドレイン電極217b上に、層間絶縁膜218を堆積させる。続いて、第四のマスク(図示せず)を用いてホトリソグラフィー法によりレジストを形成し、層間絶縁膜218をエッチングし、ソース電極217aと次に述べる透明電極219とを電気的に接続するためのスルーホール218aを形成し、レジストをアッシングする。
【0010】
次に、同図(e)に示すように、ソース電極217a及びドレイン電極217bのパターンが形成された領域の層間絶縁膜218上に、酸化インジウムと酸化亜鉛を主成分とする非晶質透明導電膜をスパッタリング法で堆積させる。続いて、第五のマスク(図示せず)を用いてホトリソグラフィー法によりレジストを形成し、非晶質透明導電膜を蓚酸4重量%の水溶液をエッチャントとして用いてホトエッチングを行い、ソース電極217aと電気的に接続するような形状にパターニングし、レジストをアッシングする。これによって、透明電極219が形成される。
このように、本従来例によるTFT基板の製造方法によれば、5枚のマスクが必要である。
【0011】
(3枚のマスクを用いた製造方法)
上記従来の技術を改良する技術として、マスクの数を(例えば、5枚から3枚に)減らし、より製造工程を削減した方法でTFT基板を製造する技術が種々提案されている。たとえば、下記特許文献1〜7には、3枚のマスクを用いたTFT基板の製造方法が記載されている。
【特許文献1】特開2004−317685号公報
【特許文献2】特開2004−319655号公報
【特許文献3】特開2005−017669号公報
【特許文献4】特開2005−019664号公報
【特許文献5】特開2005−049667号公報
【特許文献6】特開2005−106881号公報
【特許文献7】特開2005−108912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記特許文献1〜7に記載された3枚のマスクを用いたTFT基板の製造方法は、ゲート絶縁膜の陽極酸化工程が付加されているなど、非常に煩雑な製造プロセスであり、実用に供することが困難な技術であるといった問題があった。
また、実際の製造ラインにおいては、品質すなわち歩留まりの向上が極めて重要であり、品質を向上させるとともに、生産性をも向上させることの可能な実用的な技術が要望されていた。
【0013】
本発明は、係る課題に鑑みなされたものであり、製造工程の工程数を削減することによって、製造コストを大幅に低減でき、かつ、製造歩留りを向上させることが可能なTFT基板及びTFT基板の製造方法の提案を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明のTFT基板は、基板と、この基板上に形成されたゲート電極及びゲート配線と、前記ゲート電極及びゲート配線上に形成されたゲート絶縁膜と、少なくとも前記ゲート電極上のゲート絶縁膜上に形成された第一の酸化物層と、前記第一の酸化物層上にチャンネル部によって隔てられて形成された第二の酸化物層を具備したTFT基板であって、前記第一の酸化物層上に形成され、前記チャンネル部を保護するチャンネル部用エッチストッパーを備えた構成としてある。
このようにすると、チャンネル部用エッチストッパーによって、チャンネル部が確実に保護されるので、品質を向上させることができる。また、TFTの活性層として酸化物半導体を使用することにより、電流を流しても安定であり、電流制御により作動させる有機電界発光装置にとって有用である。
【0015】
また、本発明のTFT基板は、前記第一の酸化物層が、n型酸化物半導体層であり、かつ、前記第二の酸化物層が、酸化物導電体層である。
このようにすると、チャンネル部,ソース電極及びドレイン電極を容易に形成することができる。
【0016】
また、本発明のTFT基板は、前記第二の酸化物層が、ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を兼ねる構成としてある。
このようにすると、使用するマスク数を削減でき、製造工程が削減されることにより生産効率が向上し製造原価のコストダウンを図ることができる。
なお、「第二の酸化物層が、ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を兼ねる」とは、成形された第二の酸化物層が、ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極としての機能を有することをいう。
【0017】
また、本発明のTFT基板は、前記画素電極が、前記第一の酸化物層と第二の酸化物層との積層膜よりなる構成としてある。
このようにすると、積層膜を透明とすることができるので、光による誤動作を防止することができる。
【0018】
また、本発明のTFT基板は、少なくとも前記第二の酸化物層の基板側に、前記第一の酸化物層が形成された構成としてある。
このようにすると、第二の酸化物層及び第一の酸化物層を透明とすることができるので、光による誤動作を防止することができる。
【0019】
また、本発明のTFT基板は、前記チャンネル部用エッチストッパーと同一の保護層から形成された、ゲート配線用エッチストッパーを備え、前記ゲート配線用エッチストッパーが、開口部を有する構成としてある。
このようにすると、チャンネル部用エッチストッパーと同一の保護層から形成された、ゲート配線用エッチストッパーによって、ゲート配線を保護することができる。また、ゲート配線用エッチストッパーの開口部によって、ゲート配線パッド上に積層されたゲート絶縁膜を除去することができるので、三枚のマスクで製造することが可能となり、製造工程を削減でき製造原価のコストダウンを図ることができる。
【0020】
また、本発明のTFT基板は、前記ゲート絶縁膜が、前記第二の酸化物層及び第一の酸化物層を成形するためのレジスト及び前記ゲート配線用エッチストッパーを用いて、エッチングされた構成としてある。
このようにすると、ゲート配線パッドを成形する際、不要なゲート絶縁膜を除去できるので、製造工程を増やすことなく透過光量を増加でき、品質を向上させることができる。
【0021】
また、本発明のTFT基板は、前記ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極の少なくとも一つの上に、補助導電層を形成した構成としてある。
このようにすると、各配線や電極の電気抵抗を低減することができ、信頼性を向上させることができるとともに、エネルギー効率の低下を抑制することができる。
【0022】
また、本発明のTFT基板は、前記ゲート絶縁膜が、前記補助導電層,結晶化された第二の酸化物層及びゲート配線用エッチストッパーを用いて、エッチングされた構成としてある。
このようにすると、ゲート配線パッドを成形する際、不要なゲート絶縁膜を除去できるので、製造工程を増やすことなく透過光量を増加でき、品質を向上させることができる。
【0023】
また、本発明のTFT基板は、少なくとも前記ソース配線,ドレイン配線,ソース電極及びドレイン電極上に、絶縁膜を備えた構成としてある。
このようにすると、TFT基板に、有機EL材料,電極及び保護膜を設けることにより、有機電界発光装置を容易に得ることができる。
【0024】
また、本発明のTFT基板は、前記第一の酸化物層及び第二の酸化物層のエネルギーギャップが、3.0eV以上である。
このように、エネルギーギャップを3.0eV以上とすることにより、光による誤動作を防止することができる。なお、通常、エネルギーギャップは、3.0eV以上あればよいが、好ましくは、3.2eV以上とするとよく、さらに、好ましくは、3.4eV以上とするとよい。このように、エネルギーギャップを大きくすることにより、光による誤動作をより確実に防止することができる。
【0025】
また、上記目的を達成するために、本発明のTFT基板の製造方法は、基板上に、第一のマスクを用いて、ゲート電極及びゲート配線を形成する工程と、前記基板,ゲート電極及びゲート配線上に、ゲート絶縁膜,第一の酸化物層,保護層及び第二のレジストをこの順に積層し、第二のマスクを用いて、前記保護層からなるチャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを成形する工程と、前記第一の酸化物層,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパー上に、第二の酸化物層及び第三のレジストをこの順に積層し、第三のマスクを用いて、前記第三のレジストを所定の形状に形成する工程と、前記第三のレジスト,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを用いて、前記第二の酸化物層及び第一の酸化物層をエッチングして、前記第二の酸化物層からなるソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を形成する工程と、前記第三のレジストをアッシングした後、前記チャンネル部用エッチストッパーによりチャンネル部を保護しつつ、開口部を有する前記ゲート配線用エッチストッパー及び成形された第二の酸化物層を用いて、前記ゲート絶縁膜をエッチングして、ゲート配線パッドを成形する工程とを有する方法としてある。
このように、本発明は、TFT基板の製造方法としても有効であり、エッチストッパーによって、チャンネル部が確実に保護されるので、品質を向上させることができ、また、マスク数が削減されることによって、生産効率が向上し製造原価のコストダウンを図ることができる。さらに、チャンネル部用エッチストッパーと同一の保護層から形成された、ゲート配線用エッチストッパーによって、ゲート配線上に積層されたゲート絶縁膜を除去することができるので、製造工程を削減でき製造原価のコストダウンを図ることができる。
【0026】
また、上記目的を達成するために、本発明のTFT基板の製造方法は、基板上に、第一のマスクを用いて、ゲート電極及びゲート配線を形成する工程と、前記基板,ゲート電極及びゲート配線上に、ゲート絶縁膜,第一の酸化物層,保護層及び第二のレジストをこの順に積層し、第二のマスクを用いて、前記保護層からなるチャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを成形する工程と、前記第一の酸化物層,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパー上に、第二の酸化物層,補助導電層及び第三のレジストをこの順に積層し、ハーフトーン露光により、前記第三のレジストを所定の形状に形成する工程と、
前記第三のレジスト,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを用いて、前記補助導電層,第二の酸化物層及び第一の酸化物層をエッチングして、ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を形成する工程と、前記第三のレジストを再形成する工程と、前記第二の酸化物層のエッチング耐性を変化させる工程と、前記ソース配線上,ドレイン配線上,ソース電極上及びドレイン電極上の再成形された前記第三のレジストを用いて、前記画素電極上の補助導電層をエッチングし、前記補助導電層を形成する工程と、前記チャンネル部用エッチストッパーによりチャンネル部を保護しつつ、開口部を有する前記ゲート配線用エッチストッパー及び成形された第二の酸化物層を用いて、前記ゲート絶縁膜をエッチングして、ゲート配線パッドを成形する工程とを有する方法としてある。
このようにすると、各配線や電極の電気抵抗を低減することができ、信頼性を向上させることができるとともに、エネルギー効率の低下を抑制することができる。
【0027】
また、本発明のTFT基板の製造方法は、前記基板上に絶縁膜及びレジストをこの順に積層し、マスクを用いて、ゲート配線パッド上,ソース・ドレイン配線パッド上及び画素電極上の前記絶縁膜をエッチングし、少なくとも前記ソース配線,ドレイン配線,ソース電極及びドレイン電極上に、絶縁膜を形成する工程を有する方法としてある。
このようにすると、基板の上部に絶縁膜を形成することができ、たとえば、このTFT基板に、有機EL材料,電極及び保護膜を設けることにより、有機電界発光装置を得ることができる。
なお、ソース・ドレイン配線パッドとは、ソース配線パッド又はドレイン配線パッドをいう。
【発明の効果】
【0028】
本発明におけるTFT基板及びTFT基板の製造方法によれば、製造工程の工程数を削減することによって、製造コストを大幅に低減でき、かつ、チャンネル部用エッチストッパーを設けることにより、製造歩留りを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
[TFT基板の製造方法における第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
同図において、まず、基板10上に、第一のマスク22を用いて、ゲート電極21及びゲート配線22を形成する(ステップS1)。
次に、第一のマスク22を用いた処理について、図面を参照して説明する。
【0030】
(第一のマスクを用いた処理)
図2は、本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第一のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は処理前のガラス基板の断面図を、(b)はメタル成膜された断面図を、(c)はレジスト塗布された断面図を、(d)は露光/現像/エッチング/レジスト剥離され、ゲート電極及びゲート配線が形成された断面図を示している。
同図(a)において、まず、透光性のガラス基板10が用意される。
【0031】
次に、同図(b)に示すように、ガラス基板10にメタル成膜を行い、ゲート電極・配線用薄膜(ゲート電極及びゲート配線用薄膜)20を形成する。
本実施形態では、ガラス基板10上に、Al(アルミニウム)とMo(モリブデン)をこれらの順に高周波スパッタリング法を用いて、それぞれ膜厚約250nm及び50nmの金属薄膜として形成する。続いて、酸化インジウム−酸化スズ−酸化サマリウム(ITSmO:In203:SnO:Sm=約90:7:3wt%)からなるスパッタリングターゲットを用いて、膜厚約100nmの薄膜を形成し、Al/Mo/ITSmOからなるゲート電極・配線用薄膜20を形成する。
なお、Alの上のMoは、酸化物薄膜との接触抵抗を下げる目的で使用しており、接触抵抗が気にならない程度に低い場合は、Mo層を形成しなくてもよい。また、Moの代わりに、Ti(チタン),Ni(ニッケル)などを使用することができる。さらに、ゲート配線としてAg(金),Cu(銅)などの金属薄膜や合金薄膜を用いることもできる。
【0032】
次に、同図(c)に示すように、ゲート電極・配線用薄膜20上に、第一のレジスト21が塗布される。
【0033】
次に、同図(d)に示すように、第一のマスク22を用いて、ホトリソグラフィー法により、所定の形状にレジスト(図示せず)を形成する。続いて、ITSmO薄膜は、蓚酸水溶液を用いてエッチングし、金属薄膜は、燐酸,酢酸及び硝酸の混酸(一般的に、PANと呼ばれている。)を用いてエッチングし、所望の形状のゲート電極23及びゲート配線24を形成する(図3参照)。図2(d)に示すゲート電極23及びゲート配線24は、図3におけるA−A断面及びB−B断面を示している。ここで、ITSmOは、燐酸,酢酸及び硝酸の混酸を用いてもエッチング可能であり、上記混酸を用いて金属配線と一括エッチングしてもよい。
【0034】
また、ゲート電極・配線用薄膜20の形成後、熱処理を施しAlの抵抗を下げるとともに、ITSmOを結晶化させていてもよい。すなわち、ITSmOは結晶化すると、蓚酸系エッチング液や燐酸,酢酸及び硝酸の混酸に溶解しなくなるので、Al/Mo層を保護することができる。
さらに、ITSmOなどの酸化物導電膜をゲート配線24の表面に形成することにより、ゲート配線パッド25を形成した際、ゲート配線24に使用した金属表面が露出しないので、信頼性の高い接続が可能となる。
【0035】
次に、図1に示すように、ガラス基板10,ゲート電極23及びゲート配線24上に、ゲート絶縁膜30,第一の酸化物層としてn型酸化物半導体層40,保護層50及び第二のレジスト51をこの順に積層し、第二のマスク52を用いて、保護層50からなるチャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54を成形する(ステップS2)。
次に、第二のマスク52を用いた処理について、図面を参照して説明する。
【0036】
(第二のマスクを用いた処理)
図4は、本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第二のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)はゲート絶縁膜成膜/n型酸化物半導体層成膜/保護層成膜/レジスト塗布された断面図を、(b)は露光/現像/エッチング/レジスト剥離され、チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーが形成された断面図を示している。
同図(a)において、まず、グロー放電CVD(化学蒸着法)法により、ガラス基板10,ゲート電極23及びゲート配線24上に、窒化シリコン(SiNx)膜であるゲート絶縁膜30を膜厚約300nm堆積させる。なお、本実施形態では、放電ガスとして、SiH−NH−N系の混合ガスを用いる。
【0037】
次に、ゲート絶縁膜30上に、酸化インジウム−酸化ガリウム−酸化亜鉛(InGaZnO)ターゲットを用いて、高周波スパッタリング法により、酸素約15%、アルゴン約85%の条件で厚み約150nmのn型酸化物半導体層40を形成する。なお、このn型酸化物半導体層40のエネルギーギャップは、約3.6eVであった。
【0038】
次に、n型酸化物半導体層40上に、グロー放電CVD法により、窒化シリコン(SiNx)膜である保護層50を膜厚約350nm堆積させる。なお、本実施形態では、放電ガスとして、SiH−NH−N系の混合ガスを用いる。
ここで、ゲート絶縁膜30より、保護層50を厚く積層させることが重要である。すなわち、後工程において、ゲート配線パッド25を形成する際(ゲート配線パッド25を形成するために、ゲート配線パッド25上のゲート絶縁膜30をエッチングする際)、ゲート絶縁膜30とともに保護層50もエッチングされる。したがって、保護層50をゲート絶縁膜30より厚く積層させることにより、ゲート配線パッド25上のゲート絶縁膜30をエッチングしても、保護層50(チャンネル部用エッチストッパー53)を残すことができ、残ったチャンネル部用エッチストッパー53がn型酸化物半導体層40のチャンネル部41を確実に保護し、TFT基板1の品質(歩留まり)が向上する。
【0039】
なお、本実施形態では、保護層50として、ゲート絶縁膜30とほぼ同じ特性を有する窒化シリコン膜を、ゲート絶縁膜30より(物理的に)厚く積層させる構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。たとえば、ゲート絶縁膜30より耐エッチング性に優れた保護層50を積層させることにより、ゲート配線パッド25上のゲート絶縁膜30をエッチングしても、保護層50(チャンネル部用エッチストッパー53)を残すことができる。かかる場合には、保護層50がゲート絶縁膜30より薄くても、残ったチャンネル部用エッチストッパー53がn型酸化物半導体層40のチャンネル部41を確実に保護するので、TFT基板1の品質が向上する。
【0040】
次に、保護層50上に、第二のレジスト51を塗布し、同図(b)に示すように、第二のマスク52を用いて、ホトリソグラフィー法により、所定の形状にレジスト(図示せず)を形成する。続いて、保護層50は、CHF(CF、CHFガスなど)を用いてエッチングされ、チャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54が成形される(図5参照)。図4(b)に示すエッチストッパー53及びゲート配線パッド用エッチストッパー54は、図5におけるC−C断面及びD−D断面を示している。
【0041】
チャンネル部用エッチストッパー53は、図5に示すように、ゲート電極23を覆うほぼ矩形状に形成され、n型酸化物半導体層40のチャンネル部41を保護する。
また、ゲート配線用エッチストッパー54は、図5に示すように、ゲート配線24を覆う形状に形成され、さらに、ゲート配線パッド25を形成するための開口部55を有している。このようにすると、ゲート配線24上のゲート絶縁膜30が保護されるとともに、開口部55によってゲート配線パッド25を容易に成形することができる。
【0042】
次に、図1に示すように、n型酸化物半導体層40,チャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54上に、第二の酸化物層として酸化物導電体層60及び第三のレジスト61をこの順に積層し、第三のマスク62を用いて、第三のレジスト61を所定の形状に形成する(ステップS3)。
次に、第三のマスク62を用いた処理について、図面を参照して説明する。
【0043】
(第三のマスクを用いた処理)
図6は、本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第三のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は酸化物導電体層成膜/レジスト塗布/露光/現像された断面図を、(b)はソース及びドレインの電極及び配線と画素電極のエッチングが施された断面図を、(c)はゲート配線パッドのためのエッチング/レジスト剥離された断面図を示している。
同図(a)において、まず、n型酸化物半導体層40,チャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54上に、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO:In:ZnO=約90:10wt%)ターゲットを用いて、高周波スパッタリング法により、酸素約1%、アルゴン約99%の条件で厚み約150nmの酸化物導電体層60を形成する。なお、この酸化物導電体層60のエネルギーギャップは、約3.2eVであった。
【0044】
次に、酸化物導電体層60上に、第三のレジスト61を塗布し、同図(a)に示すように、第三のマスク62を用いて、ホトリソグラフィー法により、所定の形状に第三のレジスト61を形成する。すなわち、第三のレジスト61は、ソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65,ドレイン配線66及び画素電極67に対応した形状に成形される。
【0045】
次に、同図(b)に示すように、所定の形状に成形された第三のレジスト61により、酸化物導電体層60であるIZOとn型酸化物半導体層40である酸化インジウム−酸化ガリウム−酸化亜鉛(InGaZnO)膜を一括して蓚酸系のエッチング液にてエッチングし、所望のソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65,ドレイン配線66及び画素電極67を形成する(ステップS4)。この際、チャンネル部用エッチストッパー53,ゲート配線用エッチストッパー54及びゲート絶縁膜30は、蓚酸系のエッチング液に対して耐性を有しており、エッチングされない。すなわち、n型酸化物半導体層40のチャンネル部41は、チャンネル部用エッチストッパー53によって保護される。これに対し、ゲート配線用エッチストッパー54の開口部55に積層された酸化物導電体層60及びこの酸化物導電体層60の下方に積層されたn型酸化物半導体層40は、エッチングされる。ここで、ゲート配線用エッチストッパー54は、開口部55の下方のn型酸化物半導体層40をエッチングするためのレジストとして機能する。
【0046】
次に、同図(c)に示すように、第三のレジスト61がアッシングされた後、露出しているゲート絶縁膜30は、CHF(CF、CHFガスなど)を用いてエッチングされる。これにより、ゲート配線パッド25上のゲート絶縁膜30が除去され、ゲート配線24の上部にあるITSmO膜を露出させることにより、ゲート配線パッド25が形成される(ステップS5)。上記エッチングによって、チャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54もエッチングされるが、上述したように、チャンネル部用エッチストッパー53は、ゲート絶縁膜30より厚く積層されているので、ゲート配線パッド25上のゲート絶縁膜30が除去されたときエッチングを終了すると、チャンネル部用エッチストッパー53が残っており、この残ったチャンネル部用エッチストッパー53によって、チャンネル部41が保護される。
【0047】
TFT基板1は、ゲート電極23,ソース電極63,ドレイン電極64,ゲート配線24,ソース配線65,ドレイン配線66及び画素電極67が成形される(図7参照)。図6(c)に示す、ゲート電極23,ソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65及び画素電極67は、図7におけるE−E断面を示しており、ゲート配線24及びゲート配線パッド25は、F−F断面を示しており、ドレイン配線66は、G−G断面を示している。
また、ゲート配線24とドレイン配線66が交差する部分では、図示してないが、ガラス基板10上に、ゲート電極23,ゲート絶縁膜30,n型酸化物半導体層40,ゲート配線用エッチストッパー54及び酸化物導電体層60が、この順で積層されており、ドレイン配線66となる酸化物導電体層60は、ゲート絶縁膜30及びゲート配線用エッチストッパー54によって、ゲート配線24に対して絶縁されている。
【0048】
このように、本実施形態のTFT基板の製造方法によれば、チャンネル部用エッチストッパー53によって、活性層としてのn型酸化物半導体層40のチャンネル部41が確実に保護されるので、品質(歩留まり)を向上させることができる。また、三枚のマスク22,52,62を使用して、TFT基板1を製造することが可能となり、製造工程が削減されて生産効率が向上し、製造原価のコストダウンを図ることができる。特に、チャンネル部用エッチストッパー53と同一の保護層50から形成された、開口部5を有するゲート配線用エッチストッパー54によって、ゲート配線パッド25上に積層されたゲート絶縁膜30を除去することができるので、製造工程を削減でき製造原価のコストダウンを図ることができる。
さらに、TFTの活性層に酸化物半導体(n型酸化物半導体層40)を使用したことにより、電流を流しても、安定であり、電流を制御して作動する有機電界発光装置には有用である。また、第一の酸化物層をn型酸化物半導体層40とし、第二の酸化物層を酸化物導電体層60としてあるので、チャンネル部41,ソース電極63及びドレイン電極64を容易に形成することができる。
【0049】
[TFT基板の製造方法における第二実施形態]
図8は、本発明の第二実施形態にかかるTFT基板の製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
同図において、まず、基板10上に、第一のマスク22を用いて、ゲート電極21及びゲート配線22を形成する(ステップS11)。続いて、ガラス基板10,ゲート電極23及びゲート配線24上に、ゲート絶縁膜30,第一の酸化物層としてのn型酸化物半導体層40,保護層50及び第二のレジスト51をこの順に積層し、第二のマスク52を用いて、保護層50からなるチャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54を成形する(ステップS12)。
なお、ステップS11における第一のマスク22を用いた処理,及び,ステップS12における第二のマスク52を用いた処理は、それぞれ第一実施形態のステップS1における第一のマスク22を用いた処理,及び,ステップS2における第二のマスク52を用いた処理と同様である。
【0050】
次に、図8に示すように、n型酸化物半導体層40,チャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54上に、第二の酸化物層としての酸化物導電体層60,金属層70及び第三のレジスト71をこの順に積層し、第三のハーフトーンマスク72及びハーフトーン露光技術を用いて、第三のレジスト71を所定の形状に形成する(ステップS13)。
次に、第三のハーフトーンマスク72を用いた処理について、図面を参照して説明する。
【0051】
(第三のハーフトーンマスクを用いた処理)
図9は、本発明の第二実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第三のハーフトーンマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は酸化物導電体層成膜/金属層成膜/レジスト塗布/ハーフトーン露光/現像/エッチングされた断面図を、(b)はゲート配線パッドのためのエッチング/レジスト剥離された断面図を示している。
同図(a)において、まず、n型酸化物半導体層40,エッチストッパー53及びゲート配線パッド用エッチストッパー54上に、酸化インジウム−酸化スズ−酸化サマリウム(ITSmO:In:SnO:Sm=約90:7:3wt%)からなるスパッタリングターゲットを用いて、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO:In:ZnO=約90:10wt%)ターゲットを用いて、高周波スパッタリング法により、酸素約1%、アルゴン約99%の条件で厚み約150nmの酸化物導電体層60を形成する。
【0052】
次に、補助導電層となる金属層(Al層)70を約250nm成膜し、続いて、第三のハーフトーンマスク72及びハーフトーン露光技術を用いて、第三のレジスト71を所定の形状に成形する(ステップS13)。第三のレジスト71は、ソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65,ドレイン配線66及び画素電極67を覆い、かつ、ハーフトーンマスク部721によって、画素電極67を覆う部分が他の部分より薄い形状に形成される。
なお、金属層70は、Alに限定されるものではなく、たとえば、Mo,Ag,Cuなどの金属や合金を使用してもよい。また、Mo/Al/Mo,Ti/Al/Tiなどの金属薄膜の積層膜を使用してもよい。
【0053】
次に、第三のレジスト71,チャンネル部用エッチストッパー53及びゲート配線用エッチストッパー54を用いて、金属層70,酸化物導電体層60及びn型酸化物半導体層40に対して第一のエッチングを行い、所望するソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65,ドレイン配線66及び画素電極67を形成する(ステップS14)。ここで、金属層70のAlは、燐酸、酢酸、硝酸の混酸によってエッチングされる。また、下地の酸化インジウム−酸化スズ−酸化サマリウム(ITSmO:In:SnO:Sm=約90:7:3wt%)からなる酸化物導電体層60及びn型酸化物半導体層40である酸化インジウム−酸化ガリウム−酸化亜鉛(InGaZnO)膜は、一括して蓚酸系のエッチング液にてエッチングされる。
【0054】
次に、上記第三のレジスト71を再成形する(ステップS15)。すなわち、第三のレジスト71のうちハーフトーン露光技術により薄く成形された画素電極67上のレジストをアッシングする。
続いて、酸化物導電体層60のエッチング耐性を変化させる(ステップS16)。すなわち、酸化物導電体層60を結晶化させ、この結晶化によって、層間絶縁膜80をエッチングするエッチング液に対して、酸化物導電体層60が耐性を有するようになる。
なお、本実施形態では、第三のレジスト71を再成形した後、酸化物導電体層60のエッチング耐性を変化させているが、これに限定されるものではなく、たとえば、酸化物導電体層60のエッチング耐性を変化させた後、第三のレジスト71を再成形してもよい。
【0055】
次に、第三のレジスト71のうちハーフトーン露光技術により厚く成形された、ソース電極63上,ドレイン電極64上,ソース配線65上,ドレイン配線66上のレジスト71を用いて、画素電極67上の金属層70を燐酸、酢酸、硝酸の混酸によりエッチングする(ステップS17)。これにより、画素電極67が、透明画素電極となる。
【0056】
次に、第三のレジスト71を全てアッシングし、ソース電極63上,ドレイン電極64上,ソース配線65上,ドレイン配線66上に、金属層70からなる補助導電層、すなわち、ソース電極用補助電極631,ドレイン電極用補助電極641,ソース配線用補助配線651,ドレイン配線用補助配線661を形成する(ステップS18)。
なお、図示してないが、金属層70の上部にIZOなどの酸化物薄膜を成膜してもよい。このように、金属層70の上部に金属が露出しないように、酸化物薄膜を金属層70上に成膜することにより、金属薄膜などの腐蝕を防止することができる。
【0057】
次に、同図(b)に示すように、露出したゲート絶縁膜30は、CHF(CF、CHFガスなど)を用いてエッチングされる。これにより、ゲート配線パッド25上のゲート絶縁膜30が除去され、ゲート配線パッド25の上部にあるITSmO膜(図示せず)を露出させることにより、ゲート配線パッド25が形成される(ステップS19)。
【0058】
次に、図8に示すように、ゲート配線パッド25を成形した後に、ガラス基板10の上部層としての層間絶縁膜80及び第四のレジスト81をこの順に積層し、第四のマスク82を用いて、ゲート配線パッド25上,ドレイン配線66と接続されるドレイン配線パッド(図示せず)上,及び画素電極67上の層間絶縁膜80をエッチングし、続いて、第四のレジスト81をアッシングし、上部層としての層間絶縁膜80を形成する(ステップS20)。
次に、第四のマスクを用いた処理について、説明する。
【0059】
(第四のマスクを用いた処理)
図10は、本発明の第二実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第四のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は層間絶縁膜成膜/レジスト塗布/露光/現像された断面図を、(b)はエッチング/レジスト剥離された断面図を示している。
同図(a)において、まず、ゲート配線パッド25の形成されたTFT基板1aに、グロー放電CVD法により、窒化シリコン(SiNx)膜である層間絶縁膜80を膜厚約200nm堆積する。放電ガスとしては、SiH−NH−N系の混合ガスを用いる。続いて、第四のレジスト81を塗布し、第四のマスク72及び露光技術を用いて、第四のレジスト81を所定の形状に成形する。第四のレジスト81は、ソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65,ドレイン配線66及びゲート配線用エッチストッパー54を覆う形状に形成される。
【0060】
次に、同図(b)に示すように、ゲート配線パッド25、ソース配線パッド(図示せず)及び画素電極67上の層間絶縁膜80をCHF(CF,CHFガスなど)を用いて、エッチングする。これにより、ソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65及びドレイン配線66上に、絶縁膜として層間絶縁膜80が形成される。
【0061】
このように、本実施形態のTFT基板の製造方法によれば、金属層70からなる補助電極及び補助配線によって、各配線や電極の電気抵抗を低減することができ、信頼性を向上させることができるとともに、エネルギー効率の低下を抑制することができる。また、四枚のマスク22,52,72,82を使用して、TFT基板1aを製造することが可能となり、製造工程が削減されて生産効率が向上し、製造原価のコストダウンを図ることができる。また、ガラス基板10の上部に層間絶縁膜80を形成することによって、たとえば、このTFT基板1aに、有機EL材料,電極及び保護膜を設けると、有機電界発光装置を容易に得ることができる。
【0062】
[TFT基板における第一実施形態]
また、本発明は、TFT基板1の発明としても有効である。
第一実施形態にかかるTFT基板1は、図6(c)及び図7に示すように、基板10と、この基板10上に形成されたゲート電極23及びゲート配線24と、ゲート電極23及びゲート配線24上に形成されたゲート絶縁膜30と、少なくともゲート電極23上のゲート絶縁膜30上に形成されたn型酸化物半導体層40と、n型酸化物半導体層40上にチャンネル部41によって隔てられて形成された酸化物導電体層60を具備している。すなわち、第一の酸化物層として、n型酸化物半導体層40を設け、第二の酸化物層として、酸化物導電体層60を設けてあるこのようにすると、チャンネル部41,ソース電極63及びドレイン電極64を容易に形成することができる。
【0063】
また、TFT基板1は、n型酸化物半導体層40上に形成され、チャンネル部41を保護するチャンネル部用エッチストッパー53を備えている。このようにすると、チャンネル部用エッチストッパー53によって、チャンネル部41が確実に保護され、品質(歩留まり)が向上する。また、TFTの活性層として酸化物半導体を使用することにより、電流を流しても安定であり、電流制御により作動させる有機電界発光装置にとって有用である。
さらに、TFT基板1は、酸化物導電体層60が、ソース配線65,ドレイン配線66,ソース電極63,ドレイン電極64及び画素電極67を兼ねている。すなわち、上述した第一実施形態の製造方法により三枚のマスク22,52,62で製造されるので、製造工程が削減されて生産効率が向上し、製造原価のコストダウンを図ることができる。
【0064】
また、TFT基板1は、画素電極67が、n型酸化物半導体層40と酸化物導電体層60との積層膜よりなっている。このようにすると、積層膜を透明とすることができるので、光による誤動作を防止することができる。
さらに、TFT基板1は、少なくとも酸化物導電体層60の下層に、n型酸化物半導体層40が形成されており、酸化物導電体層60及びn型酸化物半導体層40を透明とすることができるので、光による誤動作をより確実に防止することができる。
また、n型酸化物半導体層40及び酸化物導電体層60のエネルギーギャップを、3.0eV以上としてあり、エネルギーギャップを3.0eV以上とすることにより、光による誤動作を防止することができる。
【0065】
さらに、TFT基板1は、チャンネル部用エッチストッパー53と同一の保護層50から形成された、ゲート配線用エッチストッパー54を備え、ゲート配線用エッチストッパー54が、ゲート配線パッド25を成形するための開口部55を有している。このようにすると、チャンネル部用エッチストッパー53と同一の保護層50から形成された、ゲート配線用エッチストッパー54によって、ゲート配線24を保護することができる。また、ゲート配線用エッチストッパー54の開口部55によって、ゲート配線パッド25上に積層されたゲート絶縁膜30を除去することができるので、製造工程を削減でき製造原価のコストダウンを図ることができる。
【0066】
また、TFT基板1は、ゲート絶縁膜30が、酸化物導電体層60及びn型酸化物半導体層40を成形するための第三のレジスト61及びゲート配線用エッチストッパー54を用いて、エッチングされる。このようにすると、ゲート配線パッド25を成形する際、不要なゲート絶縁膜30を除去できるので、製造工程を増やすことなく透過光量を増加でき、品質を向上させることができる。
【0067】
このように、本実施形態のTFT基板1は、チャンネル部用エッチストッパー53によって、チャンネル部41が確実に保護されるので、品質(歩留まり)を向上させることができる。また、第一実施形態の製造方法により三枚のマスク22,53,62で製造されるので、製造工程が削減されて生産効率が向上し、製造原価のコストダウンを図ることができる。
【0068】
[TFT基板における第二実施形態]
また、本発明は、TFT基板1aの発明としても有効である。
第二実施形態にかかるTFT基板1aは、TFT基板1と比べると、図10(b)に示すように、ソース電極63上,ドレイン電極64上,ソース配線65上,ドレイン配線66上に、金属層70からなる補助導電層、すなわち、ソース電極用補助電極631,ドレイン電極用補助電極641,ソース配線用補助配線651,ドレイン配線用補助配線661を形成した構成としてある。このようにすると、各配線や電極の電気抵抗を低減することができ、信頼性を向上させることができるとともに、エネルギー効率の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、ソース電極63上,ドレイン電極64上,ソース配線65上,ドレイン配線66上に、補助導電層を形成した構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。たとえば、ソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65,ドレイン配線66及び画素電極67の少なくとも一つの上に、補助導電層を形成した構成としてもよい。
【0069】
また、TFT基板1aは、上述した第二実施形態の製造方法により製造され、ゲート絶縁膜30が、ソース電極用補助電極631,ドレイン電極用補助電極641,ソース配線用補助配線651,ドレイン配線用補助配線661,結晶化された酸化物導電体層60及びゲート配線用エッチストッパー54を用いて、エッチングされる。このようにすると、ゲート配線パッド25を成形する際、不要なゲート絶縁膜30を除去できるので、製造工程を増やすことなく透過光量を増加でき、品質を向上させることができる。
【0070】
さらに、TFT基板1aは、ソース電極63,ドレイン電極64,ソース配線65及びドレイン配線66上に、絶縁膜として層間絶縁膜80を備えている。このようにすると、TFT基板1aに、有機EL材料,電極及び保護膜を設けることにより、有機電界発光装置を容易に得ることができる。
また、TFT基板1aは、上述した第二実施形態の製造方法により四枚のマスク22,52,72、82で製造されるので、製造工程が削減されて生産効率が向上し、製造原価のコストダウンを図ることができる。
【0071】
このように、本実施形態のTFT基板1aは、各配線や電極の電気抵抗を低減することができ、信頼性を向上させることができるとともに、エネルギー効率の低下を抑制することができる。また、TFT基板1aは、ガラス基板10の上部に層間絶縁膜80を備えており、たとえば、このTFT基板1aに、有機EL材料,電極及び保護膜を設けることにより、有機電界発光装置を容易に得ることができる。
【0072】
以上、本発明のTFT基板及びTFT基板の製造方法について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係るTFT基板及びTFT基板の製造方法は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
たとえば、第一実施形態のTFT基板1に、TFT基板1aの金属層70や層間絶縁膜80を形成する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明のTFT基板及びTFT基板の製造方法は、LCD(液晶表示装置)や有機EL表示装置に使用されるTFT基板及びTFT基板の製造方法に限定されるものではなく、たとえば、LCD(液晶表示装置)や有機EL表示装置以外の表示装置、あるいは、他の用途に使用されるTFT基板及びTFT基板の製造方法としても、本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
【図2】本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第一のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は処理前のガラス基板の断面図を、(b)はメタル成膜された断面図を、(c)はレジスト塗布された断面図を、(d)は露光/現像/エッチング/レジスト剥離され、ゲート電極及びゲート配線が形成された断面図を示している。
【図3】本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法において、ゲート電極及びゲート配線が形成されたガラス基板の要部の概略平面図を示している。
【図4】本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第二のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)はゲート絶縁膜成膜/n型酸化物半導体層成膜/保護層成膜/レジスト塗布された断面図を、(b)は露光/現像/エッチング/レジスト剥離され、チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーが形成された断面図を示している。
【図5】本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法において、エッチストッパー及びゲート配線パッド用エッチストッパーが形成されたガラス基板の要部の概略平面図を示している。
【図6】本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第三のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は酸化物導電体層成膜/レジスト塗布/露光/現像された断面図を、(b)はソース及びドレインの電極及び配線と画素電極のエッチングが施された断面図を、(c)はゲート配線パッドのためのエッチング/レジスト剥離された断面図を示している。
【図7】本発明の第一実施形態にかかるTFT基板の製造方法において、ゲート配線パッドが形成されたTFT基板の要部の概略平面図を示している。
【図8】本発明の第二実施形態にかかるTFT基板の製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
【図9】本発明の第二実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第三のハーフトーンマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は酸化物導電体層成膜/金属層成膜/レジスト塗布/ハーフトーン露光/現像/エッチングされた断面図を、(b)はゲート配線パッドのためのエッチング/レジスト剥離された断面図を示している。
【図10】本発明の第二実施形態にかかるTFT基板の製造方法の、第四のマスクを用いた処理を説明するための概略図であり、(a)は層間絶縁膜成膜/レジスト塗布/露光/現像された断面図を、(b)はエッチング/レジスト剥離された断面図を示している。
【図11】従来例にかかるTFT基板の製造方法を説明するための概略図であり、(a)はゲート電極が形成された断面図を、(b)はエッチストッパーが成形された断面図を、(c)はソース電極及びドレイン電極が形成された断面図を、(d)は層間絶縁膜が形成された断面図を、(e)は透明電極が形成された断面図を示している。
【符号の説明】
【0075】
1,1a TFT基板
10 ガラス基板
20 ゲート電極・配線用薄膜
21 第一のレジスト
22 第一のマスク
23 ゲート電極
24 ゲート配線
25 ゲート配線パッド
30 ゲート絶縁膜
40 n型酸化物半導体層
41 チャンネル部
50 保護層
51 第二のレジスト
52 第二のマスク
53 チャンネル部用エッチストッパー
54 ゲート配線用エッチストッパー
55 開口部
60 酸化物導電体層
61 第三のレジスト
62 第三のマスク
63 ソース電極
64 ドレイン電極
65 ソース配線
66 ドレイン配線
67画素電極
70 金属層
71 第三のレジスト
72 第三のハーフトーンマスク
80 層間絶縁膜
81 第四のレジスト
82 第四のマスク
210 ガラス基板
212 ゲート電極
213 ゲート絶縁膜
214 α−Si:H(i)膜
215 エッチストッパー
216 α−Si:H(n)膜
217a ソース電極
217b ドレイン電極
218 層間絶縁膜
218a スルーホール
219 透明電極
631 ソース電極用補助電極
641 ドレイン電極用補助電極
651 ソース配線用補助配線
661 ドレイン配線用補助配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、この基板上に形成されたゲート電極及びゲート配線と、前記ゲート電極及びゲート配線上に形成されたゲート絶縁膜と、少なくとも前記ゲート電極上のゲート絶縁膜上に形成された第一の酸化物層と、前記第一の酸化物層上にチャンネル部によって隔てられて形成された第二の酸化物層を具備したTFT基板であって、
前記第一の酸化物層上に形成され、前記チャンネル部を保護するチャンネル部用エッチストッパーを備えたことを特徴とするTFT基板。
【請求項2】
前記第一の酸化物層が、n型酸化物半導体層であり、かつ、前記第二の酸化物層が、酸化物導電体層であることを特徴とする請求項1記載のTFT基板。
【請求項3】
前記第二の酸化物層が、ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を兼ねることを特徴とする請求項1又は2記載のTFT基板。
【請求項4】
前記画素電極が、前記第一の酸化物層と第二の酸化物層との積層膜よりなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のTFT基板。
【請求項5】
少なくとも前記第二の酸化物層の基板側に、前記第一の酸化物層が形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のTFT基板。
【請求項6】
前記チャンネル部用エッチストッパーと同一の保護層から形成された、ゲート配線用エッチストッパーを備え、前記ゲート配線用エッチストッパーが、開口部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のTFT基板。
【請求項7】
前記ゲート絶縁膜が、前記第二の酸化物層及び第一の酸化物層を成形するためのレジスト及び前記ゲート配線用エッチストッパーを用いて、エッチングされたことを特徴とする請求項6記載のTFT基板。
【請求項8】
前記ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極の少なくとも一つの上に、補助導電層を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のTFT基板。
【請求項9】
前記ゲート絶縁膜が、前記補助導電層,結晶化された第二の酸化物層及びゲート配線用エッチストッパーを用いて、エッチングされたことを特徴とする請求項8記載のTFT基板。
【請求項10】
少なくとも前記ソース配線,ドレイン配線,ソース電極及びドレイン電極上に、絶縁膜を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のTFT基板。
【請求項11】
前記第一の酸化物層及び第二の酸化物層のエネルギーギャップが、3.0eV以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のTFT基板。
【請求項12】
基板上に、第一のマスクを用いて、ゲート電極及びゲート配線を形成する工程と、
前記基板,ゲート電極及びゲート配線上に、ゲート絶縁膜,第一の酸化物層,保護層及び第二のレジストをこの順に積層し、第二のマスクを用いて、前記保護層からなるチャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを成形する工程と、
前記第一の酸化物層,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパー上に、第二の酸化物層及び第三のレジストをこの順に積層し、第三のマスクを用いて、前記第三のレジストを所定の形状に形成する工程と、
前記第三のレジスト,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを用いて、前記第二の酸化物層及び第一の酸化物層をエッチングして、前記第二の酸化物層からなるソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を形成する工程と、
前記第三のレジストをアッシングした後、前記チャンネル部用エッチストッパーによりチャンネル部を保護しつつ、開口部を有する前記ゲート配線用エッチストッパー及び成形された第二の酸化物層を用いて、前記ゲート絶縁膜をエッチングして、ゲート配線パッドを成形する工程と
を有することを特徴とするTFT基板の製造方法。
【請求項13】
基板上に、第一のマスクを用いて、ゲート電極及びゲート配線を形成する工程と、
前記基板,ゲート電極及びゲート配線上に、ゲート絶縁膜,第一の酸化物層,保護層及び第二のレジストをこの順に積層し、第二のマスクを用いて、前記保護層からなるチャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを成形する工程と、
前記第一の酸化物層,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパー上に、第二の酸化物層,補助導電層及び第三のレジストをこの順に積層し、ハーフトーン露光により、前記第三のレジストを所定の形状に形成する工程と、
前記第三のレジスト,チャンネル部用エッチストッパー及びゲート配線用エッチストッパーを用いて、前記補助導電層,第二の酸化物層及び第一の酸化物層をエッチングして、ソース配線,ドレイン配線,ソース電極,ドレイン電極及び画素電極を形成する工程と、
前記第三のレジストを再形成する工程と、
前記第二の酸化物層のエッチング耐性を変化させる工程と、
前記ソース配線上,ドレイン配線上,ソース電極上及びドレイン電極上の再成形された前記第三のレジストを用いて、前記画素電極上の補助導電層をエッチングし、前記補助導電層を形成する工程と、
前記チャンネル部用エッチストッパーによりチャンネル部を保護しつつ、開口部を有する前記ゲート配線用エッチストッパー及び成形された第二の酸化物層を用いて、前記ゲート絶縁膜をエッチングして、ゲート配線パッドを成形する工程と
を有することを特徴とするTFT基板の製造方法。
【請求項14】
前記基板上に絶縁膜及びレジストをこの順に積層し、マスクを用いて、ゲート配線パッド上,ソース・ドレイン配線パッド上及び画素電極上の前記絶縁膜をエッチングし、少なくとも前記ソース配線,ドレイン配線,ソース電極及びドレイン電極上に、絶縁膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項12又は13記載のTFT基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−157916(P2007−157916A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−349374(P2005−349374)
【出願日】平成17年12月2日(2005.12.2)
【出願人】(000183646)出光興産株式会社 (2,069)
【Fターム(参考)】