ウエハー反り測定の配置構造及び反り測定方法
ウエハーの反りを定量化するための配置構造に関する。プラズマ処理システム内に位置する配置構造が提供される。配置構造はウエハーを保持するための支持機構を含む。配置構造は、ウエハー上の複数のデータポイントの第1測定データセットを収集するように構成された第1センサセットをも含む。第1測定データセットは、第1センサセット及びウエハーの間の最小ギャップを表す。第1センサセットは、プラズマ処理システムの処理モジュールの外部にある第1位置に位置している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ウエハー反り測定の配置構造及び反り測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体産業の成長はプラズマ処理の進歩によって推進されてきた。通常、複数の半導体デバイスは、単一の処理されたウエハー(即ち、基材)からカットされたダイから形成されうる。ほとんどのウエハー処理用のレシピは、ウエハーが平面であることを想定しているので、非平面のウエハー(例えば反ったウエハー)は、欠陥のある半導体デバイスを作る結果となる、ばらつきを引き起こすであろう。
【0003】
理想的な状況では、ウエハーは完全な平面である。しかしながら、ほとんどのウエハーは、わずかに反り及び/又は段差(隆起部)を有する傾向にあり、それによって、ウエハーを非平面とする。ウエハーの非平面性は、ウエハーの元々の形状によるかもしれない。及び/又は、1以上の堆積ステップの間のウエハー上に堆積されたフィルムへのストレス(例えば、機械的ストレス)の結果であるかもしれない。場合によっては、ウエハーがあまりにも非平面である場合、ウエハーは使用不可能とみなされて廃棄されうる。
【0004】
エッチングのような所定の処理ステップの間、ウエハーの形状を知ることは、エッチングの量を正確に決定するために、及び、処理チャンバ内で電極がウエハーに偶発的に接触してウエハー及び/又は電極を損傷させることを防止するために必要であろう。処理チャンバがウエハーの反りに敏感であるために、このことは特に重要な関心事である。一例を挙げると、ベベルエッチャー(bevel etcher)は、ウエハーのエッジ(ベベル)に沿ってエッチングするために上方電極がウエハーに非常に近接するので、ウエハーの反りに特に敏感であろう。
【0005】
ベベルエッチャーにおいて、上方電極とウエハーとの間のギャップ(間隔)は、約0.35mmである。しかしながら、ウエハーの反りは、0.25mmほどにもなるかもしれない。従って、ウエハーが正確に特定されない場合、上方電極がウエハーに不意に接触し、それによって、ウエハー及び/又は上方電極を損傷させる。さらに、処理モジュール内に導入されるプラズマ量は実際のギャップを知ることに依存しうるので、正確にギャップを特定することができないと処理にばらつきを生じるであろう。
【0006】
即ち、エッチングがウエハーに実行される前に、ウエハーの反りの程度を決定するように測定が行われなければならないであろう。しかしながら、通常、インライン(製造時)測定は堆積処理の間に行われない。従って、ウエハーの反りの程度を決定するために、エッチング処理に供給する測定データは得られない。代わりに、独立型測定ツールが、ウエハーの反りの測定値を決定するために採用されうる。しかしながら、独立型測定ツールは、通常、特性測定を実行するために採用される。換言すると、各ウエハーは、そのウエハーの反りを決定するようには必ずしも測定されない。代わりに、ウエハー群を特徴づけるウエハーの反りの種類を定めるようにサンプルがとられるであろう。さらに、独立型測定ツールは、その場、又は、製造ラインにすら存在しないので、測定データは、通常、ベベルエッチャーのような別のツールにデータを簡単に供給可能にするようなフォーマットではない。
【0007】
その場測定を可能にするために採用されている方法は、ウエハーの反りを測定するために、処理モジュール内に測定ツールを含ませることである。一例を挙げると、ウエハーの反りの測定は、ウエハーが処理モジュールの静電チャック上に位置している間で、エッチング処理が始まるのを待っている間に実行されうる。この測定を実行するための1方法は、ウエハー全体に光ビームを照射することと、処理モジュールの上方電極が、上方電極とウエハーとの間のギャップを減らすように下降される際に、光の明度(輝度)のレベルを測定すること、とを含む。所定の光量が検出されなくなったときに上方電極の下降は停止される。この測定ポイント(部位)では、上方電極は、ウエハーに接触しないが、ウエハーに非常に近接していると判定される。
【0008】
上方電極がウエハーにほとんど接触するポイントを特定する目的は、電極とウエハーとの間の最小距離を測定(決定)し、それによってウエハーの高さを特定することにある。不幸なことに、得られる測定値は1つのポイントに対する局所的なものである。従って、測定値は、ウエハーの実際の高さではない。
【0009】
例えば、(ベベルエッチャーにおいて一般的なように)上方電極とウエハーとの間のギャップが0.35mmである状況を考えてみよう。処理は、ウエハーから0.1mm内で実行されなければならないので、ウエハーの真の高さを正確に特定できるということは、ウエハー及び/又は電極が損傷することを防止することができることを意味する。一例を挙げると、ウエハーの真の高さが0.25mmである場合でも、局所測定値はウエハーの高さが0.20mmであると示す。処理ステップは処理を実行するために(この例では)0.1mm(の距離)を要求するが、上方電極は実際にはウエハーから0.05mmの距離にあって、ウエハーは不注意に過度に深くエッチングされて、不良半導体デバイスを製造しうる。
【0010】
説明のために、図1A、1B及び1Cは、非平面ウエハーの形状の例を表す。図1Aは、エッジ102が中心104よりも高い、ボウル形状を有するウエハー100を示す。図1Bは、エッジ112が中心114よりも低い、ドーム形状を有するウエハー110を示す。図1Cは、例えば、ポテトチップのような、ウエハー120上の各ポイントでの高さが多様である波形状を有するウエハー120を示す。
【0011】
図1A、1B及び1Cから分かるように、1つのウエハーにも異なる形状が存在する。従って、1つのポイントで測定では、電極とウエハーとの間の真の最小距離を決定するのには十分ではないであろう。たとえ、複数のポイントの測定が実行されても(採用されようとも)、ウエハーの中心に向かう測定となる傾向にある。しかしながら、図から分かるように、真の高さは、ウエハーの形状によって変化しうる。しかしながら、処理ステップの一部として測定が実行されているので、通常、総処理時間に悪影響を与えることなしに、ウエハーの真の高さを測定(決定)するために、十分にサンプリングするための十分な時間はない。
【0012】
さらに、先行技術の方法は、ウエハーの厚みの特定を提供するものではない。換言すると、ウエハーの一部は低標準の品質であって、従来の約0.77mm厚よりも薄いかもしれない。1つの測定ポイントのみで厚みを定めることができないので、上方電極とウエハーとの間の真のギャップは正確に定められないであろう。結果として、処理におけるばらつきが発生して欠陥製品を生成(製造)することになろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、一実施形態において、ウエハーの反りを定量化するための配置構造(体)に関する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
配置構造は、プラズマ処理システム内に位置する。配置構造は、ウエハーを保持するための支持機構を含む。配置構造は、ウエハー上の複数のデータポイントの第1測定データセットを収集するように構成された、第1センサセットをも含む。第1測定データセットは、第1センサセットとウエハーとの間の最小ギャップ(間隔)を示す。第1センサセットは、プラズマ処理システムの1組の処理モジュールの外部にある第1位置に位置する。
【0015】
上記の要旨は、本明細書に開示された本発明の多くの実施形態の一つのみに関し、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は本明細書の特許請求の範囲に記述される。本発明の上記特徴およびその他の特徴を、本発明の詳細な説明において以下の図と関連付けて以下でさらに詳しく説明する。
【0016】
本発明は、添付図面の図において、限定としてではなく例として示され、同一の参照数字は類似の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】非平面ウエハーの形状の例を示す図。
【図1B】非平面ウエハーの形状の例を示す図。
【図1C】非平面ウエハーの形状の例を示す図。
【図2】本発明の一実施形態において、ウエハー反り測定配置構造が利用されうるプラズマ処理システム(例えば、ベベルエッチャー)内の異なる位置の例を表す簡単なブロック図。
【図3A】本発明の一実施形態において、単一(一体)の固定センサを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図3B】本発明の一実施形態において、固定センサアレイを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図4A】本発明の一実施形態において、移動センサを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図4B】本発明の一実施形態において、センサアレイを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図5A】本発明の一実施形態において、固定センサと回転ウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図5B】本発明の一実施形態において、固定センサアレイと回転可能なウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図6A】本発明の一実施形態において、正弦曲線を表す図。
【図6B】本発明の一実施形態において、摂動を有する正弦曲線を表す図。
【図7A】本発明の一実施形態において、回転センサと固定されたウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図7B】本発明の一実施形態において、回転センサアレイと固定されたウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図8】本発明の一実施形態において、センサセットが移動している間、ウエハーが回転している、ウエハー反り測定配置構造の簡単な図。
【図9】本発明の一実施形態において、ウエハー反り測定配置構造を利用するための方法を表す簡単なフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を、ここに添付する図面に示されるような本発明のいくつかの実施形態を参照に付して詳しく説明する。以下の説明では、本発明の十分な理解のために数多くの特定細部情報を記述する。ただし、本発明はこれらの特定細部情報の一部または全部を含まずに実施が可能であることは当業者にとって明らかであろう。さらに、本発明が不必要に分かりにくくならないように周知の工程(段階)および/または構造は詳しく説明していない。
【0019】
方法および技術を含む様々な実施形態を後述する。本発明は本発明による技術の実施形態を実施するコンピュータ可読命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を含む製品を包含してもよいことには留意すべきである。コンピュータ可読媒体は、たとえば、半導体、磁気、光磁気、光、またはコンピュータ可読コードを記憶するその他の形態のコンピュータ可読媒体を含んでもよい。さらに、本発明は、本発明の実施形態を実施する装置を包含してもよい。このような装置は、本発明の実施形態に関するタスクを実行するための専用および/またはプログラマブル回路を含んでもよい。このような装置の例として、適切にプログラムされたときの汎用コンピュータおよび/または専用コンピュータデバイスが挙げられ、本発明の実施形態に関する様々なタスクに適応したコンピュータ/コンピュータデバイスおよび専用/プログラマブル回路の組合せを含んでもよい。
【0020】
技術分野の当業者が知っているとおり、ウエハーが処理モジュール内に入れられると、実際の処理が始まりうる前に、適切な状況及び環境をセットアップするように処理モジュールを準備して安定化させるために複数のステップが実行される。従って、相当量の時間及び資源が、適切な処理環境を形成するための処理モジュールの準備に捧げられる。
【0021】
先行技術では、ウエハーが測定(検査)されているとき、ウエハーが過度に非平面形状を有している場合、ウエハーが「不良(bad)」ウエハーであるとして特定される可能性がある。このような「不良」ウエハーが特定された場合、通常、ウエハーは廃棄されて、別のウエハーに交換される。不幸なことに、「不良」ウエハーが特定されるときまでに、著しい量の時間及び資源が処理モジュールの準備にすでに費やされている。
【0022】
本発明の一実施例において、本発明の発明者は追加の時間及び資源が不必要に総処理時間に加えられていることを知っている。代わりに、測定が、プラズマ処理システム内ではなく、例えば、アライナ内のような処理モジュールの外で実行された場合、総処理時間を増加させずにウエハーを測定できる。従って、別のウエハーが処理されている間、1ウエハーのために測定を行うことができる。
【0023】
本発明の実施形態に従って、ウエハー反り測定配置構造が、ウエハーの反りを定量化するために提供される。本発明の実施形態は、ウエハー反り測定配置構造を実行するための1以上の位置を含んでいる。本発明の実施形態は、ウエハー反り測定配置構造のための異なる構成をもまた含む。
【0024】
本発明の一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は処理モジュールの外部の位置で実行されうる。前述のように、処理モジュール内でのウエハーの反りの測定は、総処理時間を増加させるであろう。半導体産業において、スループットを増加させるために処理時間を削減することは、その競業者に対する競争力を企業に与える。このウエハー反り測定手法を利用して、ウエハー反り測定配置構造をプラズマ処理システム内に配置可能であり、実際には処理時間を増やすことなしにインライン(製造時)測定を実施させる。
【0025】
(ウエハーの)動きを測定するために、ウエハー反り測定配置構造は、ウエハーの動きをキャプチャ(捕捉)するように効率的に配置されうるセンサを含んでもよい。一例を挙げると、ウエハー反り測定配置構造は、大気搬送モジュール(ATM)への入り口近傍に配置されてもよい。例えば、ウエハーがロボットによって正面開口式一体型容器(FOUP)からATM内に搬送されているときに、ウエハー反り測定配置構造がウエハーを測定してもよい。同様に、ウエハー反り測定配置構造は、アライナ、エアロックモジュール、真空搬送モジュール(VTM)への入り口などのような別のモジュールの入り口に配置されてもよい。前述から分かるとおり、FOUPに近接して位置することは、プラズマ処理システムの内外にウエハーを素早く移動させることを可能にする利点を提供する。この基準(特徴)に基づいて、ATMへの入り口は、VTMへの入り口よりも効率的な利点を有する。
【0026】
実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、アライナ内に配置されてもよい。アライナは、ウエハーが処理モジュール内に移動される前に、ウエハーを中央に置くように構成されていることは、技術分野の当業者に既知である。アライナがそのタスクを実行するために、アライナは、少なくとも、ウエハーがその上に位置しうる静電気チャックと、インライン測定を実行するためのセンサセット(センサ組)とを含んでもよい。従って、ウエハー反り測定配置構造をアライナ内に組み込むことは、必要な測定データを収集するための少なくとも1つの追加のセンサを挿入することのようなアライナへの最小限の改造が必要となるだけであろう。
【0027】
前述から分かるように、プラズマ処理システムの複数の場所が、ウエハー反り測定配置構造を配置するために利用可能である。各位置は、これらの位置のいずれかにおけるインライン測定の実行が総処理時間にあまり重要な影響を与えないという点で、先行技術の配置構造より明らかな利点を有する。換言すると、実行すべき測定を可能にするための追加の時間は総処理時間に加算されない。ウエハーが「不良」と決定されて、処理モジュールから除去されるべき場合、処理モジュールの準備における貴重な時間をもまた損失しない。さらに、ウエハーが処理モジュールの外部に置かれつつ測定が行われるので、測定処理により多くの時間を割り当ててもよく、それによって、より多くの測定データを集めることが可能である。
【0028】
一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、ウエハー反り測定配置構造が配置されうる様々な場所に対応するように異なる構成をとることを許容するフレキシブルな(適応性のある)配置構造である。一実施形態では、ウエハー反り配置構造は、インライン測定を実行するためのセンサセットを含んでもよい。センサセットは、ウエハーがプラズマ処理システムを通って移動するときに、ウエハーの測定を行うように構成されてもよい。一実施形態では、センサセットは、次に限定されないが、接触センサセット、容量センサセット、誘導センサセット、レーザセンサセット、超音波センサセット、反射式センサセット、ビームセンサセットなどを含んでもよい。
【0029】
先行技術では、処理モジュールにおける時間の制限及び空間の制限によって、測定はウエハー上の1又は2のポイントで実行されうる。先行技術とは異なり、測定は複数のポイントで実行され、それによって、ウエハーの反りのより正確な像(イメージ)を提供する。ウエハーの反りを決定するために十分な測定データを集めるのに、1つのセンサで十分であろうが、より多くのセンサを有するウエハー反り測定配置構造は、より多くのサンプルの測定を可能にするであろう。それによって、より正確なウエハー形状の像を提供する。従って、ウエハー反り測定配置構造に含まれるセンサの数は、物理的制限(例えば空間割り当て)、及び、追加のコストに比べて追加のセンサから得られる利益に基づいた製造者の裁量によってのみ限定されうる。
【0030】
先行技術でも、ウエハーの反りが決定されうるが、その先行技術の方法は、ウエハーの厚みには対処しない。技術分野の当業者に知られているが、全てのウエハーが同じ厚みを有しているわけではない。ウエハー厚を知ることによって、厚みの相違に対処するようにレシピを調整してもよい。一例を挙げると、標準ウエハー(通常は約0.77ミリメータ厚)をエッチングするようにレシピを設計してもよい。しかしながら、ウエハー厚は標準から外れうる。一例を挙げると、一部のウエハーは約0.55ミリメータ厚しかないかもしれない。従って、レシピがより薄いウエハーに適用されるときにレシピが調整されていない場合、欠陥のある半導体デバイスを製造しうる標準ウエハーをエッチングするように、レシピを設計してもよい。
【0031】
一実施形態では、第2センサセットが、第1センサセットの反対側に配置されてもよい(即ち、センサセットの一方がウエハーの上方に配置されて、センサセットのもう一方がウエハーの下方に配置される)。第2センサセットは、第1センサセットと同じ位置で追加の測定データを収集するように構成されてもよい。センサの第1及び第2セットからの2つの測定のセットで、ウエハーの厚みが決定されうる。
【0032】
本発明の特徴及び利点は、以下の図及び説明を参照してより多く理解されうる。
【0033】
図2は、本発明の一実施形態において、ウエハー反り測定配置構造が利用されうるプラズマ処理システム(例えば、ベベルエッチャー)内の様々な位置の例を表す簡単なブロック図を示す。プラズマ処理システム200は、ウエハーが処理のためにプラズマ処理システム200内に移動される前に配置されうる正面開口式一体型容器(FOUP)202及び204のような、複数の基材保持位置を含んでもよい。
【0034】
例えば、ウエハー群がFOUP204内に積み重ねられている状況を考察してみよう。伝統的に、大気搬送モジュール(ATM)206内のロボットアームが、ウエハー218をFOUP204からATM206を通ってアライナ220に移動させうる。アライナがウエハー218を少なくとも中央に置いたら、ロボットアームは、ウエハー218をアライナ220からATM206を通ってエアロックモジュール(AL222及びAL224)の一つに移動させうる。ATM206と真空搬送モジュール(VTM)208との間の環境に合わせるためのエアロックモジュールの機能は、ウエハー218が損傷することなしに2つの与圧環境間を移動することを許容する。AL222のようなエアロックモジュールから、VTM208内の第2ロボットアームによってウエハー218は処理モジュール(210、212、214及び216)の1つの中に移動されうる。
【0035】
先行技術では、ウエハーの反りを決定するための測定が処理モジュールの1つの中で実行される。図に示すとおり、処理モジュールの1つに到達する前に、ウエハー218は複数のモジュールを通って搬送される。ウエハー218が「不良」ウエハーであるとみなされた場合、ウエハー218は他の全てのモジュールを通って戻って搬送されなければならないであろう。前述したように、ウエハー218が処理モジュールの1つの内部にあるときにウエハーの反りを測定するのに必要な時間によってだけでなく、ウエハーが「不良」であるとみなされたときにウエハーを除去するのに必要な時間によってもまた、総処理時間全体は不必要に増加する。
【0036】
本発明の一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、物理的に処理モジュールの外部に配置されてもよく、それによって、測定が実行されている間にウエハー処理が行われることを可能にする。換言すると、ウエハー反り測定配置構造が別のウエハーのためにウエハーの反りを測定する間に第1ウエハーが処理モジュール内で処理される、並行処理がなされうる。この並行処理によって、インライン測定が不必要に総処理時間全体に加えられることなしに行われる。また、ウエハーが「不良」であるとみなされた場合、測定が処理モジュールの外部で実行されているので、途方もない時間が浪費されることはない。
【0037】
前述したように、ウエハー反り測定配置構造が処理モジュールの1つの外に存在する場合の外の位置は様々でよい。一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、ATM206の入り口の近くに(即ち位置230)配置されてもよい。ウエハー反り測定配置構造を位置230に配置することによって、ウエハー218のようなウエハーがFOUP202又はFOUP204からプラズマ処理システム200内に最初に移動されているときに測定が行われうる。つまり、測定データがウエハー218のようなウエハーを「不良」ウエハーであると特定した場合、ウエハーがプラズマ処理システム200の入り口にまだ近いので、時間及び資源(コスト)がほとんど無駄に費やされることはないであろう。
【0038】
一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造はまたアライナ220の入り口の近くに(即ち、位置232)配置されてもよい。位置230と同様に、位置232はプラズマ処理システム200の入り口の近くにあり、それによって、ウエハーが「不良」と特定された場合、ウエハー218のようなウエハーの処理に費やされる時間及び資源の量を最小化する。
【0039】
別の実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、アライナ220の内部(即ち、位置234)に配置されてもよい。プラズマ処理システム200の入り口に近接していることに加えて、位置234は、測定を実行するためのウエハー支持チャック及び測定ツールのような既存の構成要素をすでに有していることの利点をも提供する。つまり、アライナ220への最小限の改造によって、ウエハーの反りの測定を実行することを可能にするであろう。ウエハー反り測定配置構造についての説明は以下の図でなされるだろう。
【0040】
ウエハー反り測定配置構造を配置するための別の可能な位置には、エアロックモジュールの入り口の近くに(即ち、位置236)、又は、VTM208内(位置238)に配置構造を配置することが含まれる。ここに示した位置は、ウエハー反り測定配置構造が配置されてもよい様々な異なる位置の例でしかない。前述のとおり、ウエハー反り測定配置構造がプラズマ処理システム200の入り口により近接して配置されると、ウエハーが「不良」とみなされたときに費やされる時間及び資源の量が最小化されうる。また、「不良」ウエハーが特定されたときにもウエハー処理はネガティブな影響を与えないので、及び/又は、ウエハー反り測定を実行するための時間を総処理時間から割り当てる必要がないので、1分当たりの(時間当たりの)処理のスループットも最大化されうる。
【0041】
前述したように、ウエハー反り測定配置構造は異なる位置で利用されてもよい。ウエハー反り測定配置構造は処理モジュールの外部で利用されるので、上方電極とウエハーとの間の実際の最小距離のさらに正確な表示を提供しうる、より正確な測定データを収集するために、より多くの時間がウエハー反り測定を実行するために割り当てられるであろう。一実施形態では、異なる位置に適応するためにウエハーは異なる形状であってもよい。次のいくつかの図は、利用されうる形状の実施例を提供する。説明を容易にするために、次のいくつかの図は、アライナ220内に配置されているウエハー反り測定配置構造で説明される。
【0042】
図3Aは、本発明の一実施形態における、単一の固定センサを有するウエハー反り測定配置構造300の簡単なブロック図である。例えば、ウエハー302がアライナ内で静電チャック304の上部に位置している状況を考えてみよう。ウエハー反り測定配置構造300は、ウエハー302の上方に位置するセンサ306を含んでもよい。一実施形態では、センサ306は、ウエハー及びセンサのような2つの物体の間の距離を測定(決定)可能な測定ツールであってもよい。センサ306の例として、次に限定されないが、接触センサ、容量センサ、誘導センサ、レーザセンサ、超音波センサ、反射式センサ、透過ビームセンサなどがある。この構成において、ウエハー302が移動されていながらも、センサ306は固定され、それによって、ポイントアレイ(ポイントの配列)が測定されることを可能にする。一実施形態では、ウエハーはz方向に移動し、それによって、同一ラインの異なるポイントに沿って測定データを収集することが可能である。複数の測定がウエハー上の異なるポイント(例えば、310)で実行されるので、(先行技術で典型的なように)1つのポイントの単なる局所的な最小距離を得るのではなく、表面からの真の最小距離を測定のセットから得ることができる。
【0043】
更に、ウエハー反り測定配置構造300は、ウエハー302の下方に配置された第2センサ308を含んでもよい。センサ308によって行われる測定は、センサ306と同一のライン及び同一のポイントに沿って実行されてもよい。前述から分かるように、第2センサ308は、ウエハー302の厚みを測定(決定)するためにセンサ306が実行する各ポイントの全てで測定を行わなくてもよい。
【0044】
ウエハーの厚みを測定(決定)するために、2つのセンサによって行われた測定(値)が加えられて、(測定距離)全体が2つのセンサ間の実際の距離から差し引かれる。一例を挙げると、センサ306とウエハー302との距離を0.38mm、且つ、センサ308とウエハー302との距離を0.35mmと仮定する。各センサ間の距離は既知であるので(この例では、センサ306及び308間の距離を1.43mmとして仮定する)、ウエハー厚は、2つのセンサ間の実際の距離から、両方のセンサにとってのセンサからウエハーへの総距離を差し引くことによって決定されうる。つまり、この例から、ウエハー厚は0.70mm(=1.43−(0.38+0.35))である。
【0045】
図3Bは、本発明の一実施形態における、固定センサアレイ(配列)352を有するウエハー反り測定配置構造350の簡単なブロック図である。ウエハー反り測定配置構造350は、ウエハー反り測定配置構造300と同様に、複数のポイントの測定が単一ラインに沿って行われる。しかしながら、センサアレイ352を有することによって、(ライン358、360及び362のような)2以上のラインに沿った測定が行われてもよい。前述のように、ウエハー反り測定配置構造において利用されうるセンサの数は、製造者の裁量に応じて変わってもよい。1つのセンサでもウエハー356の反りを決定するのに十分であろうが、ウエハー形状のより良い理解を提供するために追加の測定データが必要であると製造者が決定した場合、製造者は追加のセンサを含ませたいであろう。図3Aと同様に、センサセット354はウエハーの下方に配置されてもよい。前述したとおり、1以上のセンサが、ウエハー厚を決定しうる測定値を収集するように、ウエハーの下方に配置されてもよい。
【0046】
図4Aは、本発明の一実施形態における、移動センサを有するウエハー反り測定配置構造400の簡単なブロック図である。例えば、ウエハー402が静電チャック404の上部に位置している状況を考えてみよう。ウエハー反り測定配置構造400は、ウエハー402の上方に位置するセンサ406を含んでもよい。この(立体)配置では、ウエハー402は固定された状態で、センサ406はz方向において移動する。この配置はウエハーが静止している位置にて採用されてもよい。さらに、ウエハー上の同一ライン(410)に沿った異なるポイントで複数の測定値が収集されているので、測定されうる最小(距離)値は、特定のポイントへの局所的なものではなく、ウエハーのより正確な最小(距離)値になりうる。
【0047】
上述の図3Bと同様に、図4Bは、センサアレイ452を有するウエハー反り測定配置構造450の簡単なブロック図である。センサアレイ452がウエハー456にわたって移動するように複数のポイントに沿った測定が行われうる点で、ウエハー反り測定配置構造450はウエハー反り測定配置構造400と同様である。しかしながら、センサアレイで、(458、460及び462のような)2以上の測定のセットが一度で行われてもよい。従って、真のウエハーの最小(距離)値を決定するために、より多くの測定データが利用可能である。
【0048】
図4A及び4Bの両方は、本発明の一実施形態において、ウエハーの下方に位置する第2センサセット(それぞれ408及び454)を含みうる。第2センサセット(408及び454)は、ウエハー厚を測定(決定)するように第1センサセット(それぞれ406及び452)と同じ位置から測定データを収集してもよい。前述したとおり、第2センサセットによって行われる測定は、測定値が第1センサセットによって収集されているウエハー上の全てのポイントの代わりに、1つのポイントに限定されてもよい。上述した図と同様に、ウエハー厚は、センサからウエハーへの総距離を差し引くこと、つまり、2つのセンサ間の実際の距離から総(測定)距離を差し引くことによって決定されうる。
【0049】
図5Aは、本発明の一実施形態における、固定センサ506及び回転ウエハー502を有するウエハー反り測定配置構造500を示す。例えば、ウエハー502がアライナ内で静電チャック504の上部に位置している状況を考えてみよう。アライナが回転している間、複数の測定が円周方向(508)にて行われてもよい。技術分野の当業者に知られているが、アライナが回転しているとき、アライナは揺動効果を有しうる。従って、第1次の反りがアライナの揺動効果で現れ、正弦曲線としてグラフで示されうる。一例を挙げれば、図6Aは、一実施形態において、ウエハー揺動602が正弦曲線604に曲線的に合わせたグラフ600の一例を示す。グラフはウエハー位置対時間である。しかしながら、アライナの回転速度は、ノッチ検出の周期で、ほとんどのアライナ上において簡単に測定及び確認可能であるので、時間はシータに変換されてもよい。言い換えると、シータの関数としてのz方向での測定値がプロットされて正弦曲線を形成するなら、曲線がアライナの回転効果によるので、ウエハー502を平面とみなしてもよい。しかしながら、正弦曲線が摂動(例えば、段差)を示すなら、反りがウエハー上に存在しうる。一例を挙げれば、図6Bは、実施形態において、測定が正弦曲線652に対比された摂動654を示すグラフ650の一例を示す。
【0050】
図5Bは、本発明の実施形態において、固定センサアレイ及び回転しうるウエハー556を有するウエハー反り測定配置構造550を示す。ウエハー反り測定配置構造550は、ウエハー反り測定配置構造500と同様であり、複数のポイントに沿った測定が円周方向に行われてもよい。しかしながら、センサアレイ552を有することで、2以上の(周558、560及び562のような)周に沿って測定値が収集されてもよい。従って、ウエハーの真の最小(距離)を測定(決定)するために、より多くのデータを利用可能である。従って、複数の測定によって、ウエハーの真の最小(距離)のより良い理解をウエハーが提供するように、トポグラフ図が作成できるであろう。
【0051】
図3A、3B、4A及び4Bに示された他の構成と同様に、ウエハー厚を測定するのに利用されてもよい追加の測定データを収集するように、第2センサセットがウエハーの下方に配置される。一例を挙げれば、図5Aにおいて、センサ510の第2セットは、ウエハー502の厚みを測定(決定)するために、ウエハー502の下方に配置されてもよい。
【0052】
同様に、センサ554の第2セットは、ウエハー厚を測定(決定)するように、図5Bに示されたウエハーの下方に配置されてもよい。しかしながら、別のウエハーから集められた履歴測定データから厚みを推定することによって、追加の第2センサセットなしで、ウエハー厚が決定されてもよい。
【0053】
図7Aは、本発明の一実施形態における、回転センサ及び固定されたウエハーを有するウエハー反り測定配置構造700を示す。例えば、ウエハー702がアライナ内で静電チャック704の上部に位置している状況を考えてみよう。センサ706が回転しながらも、複数の測定が回転方向(708)において行われる。また、アライナが回転する間にアライナが受ける潜在的な揺動によって、第1次の反りは、アライナ上の揺動効果を実際に反映しうる。従って、正弦曲線は、ウエハーが平面であることを実際に示しうる。しかしながら、ウエハーが完全に平面でない場合、摂動(例えば、段差)が正弦曲線上に現れる。一実施形態では、第2センサ710は、ウエハー702の厚みを測定(決定)するために、ウエハー702の下方に配置される。前述したとおり、センサ710は、センサ706が測定したであろう同じ位置の少なくとも1つに沿った測定値を得なければならない。
【0054】
図7Bは、本発明の一実施形態において、回転センサアレイ及び固定状態のウエハー756を有するウエハー反り測定配置構造750を示す。ウエハー反り測定配置構造750は、複数のポイントに沿った測定が円周方向に行われてもよい点で、ウエハー反り測定配置構造700と同様である。しかしながら、センサアレイ752を有することで、2以上の(周758、760及び762のような)周に沿って測定値が収集されてもよい。
【0055】
一実施形態において、第2センサ754は、ウエハー厚を測定(決定)するために、ウエハーの下方に配置されてもよい。しかしながら、別のウエハーから集められた履歴測定データから厚みを推定することによって、追加の第2センサセットなしで、ウエハー厚が決定されてもよい。
【0056】
図8は、本発明の一実施形態における、センサセット804が移動しているときにウエハー802が回転している、ウエハー反り測定配置構造800の簡単な図を示す。ウエハー802が回転しているとき、センサセット804は、途切れ動作(820)で、又は、連続動作(822)で移動してもよい。例えば、アライナ内で静電チャック804の上部に位置しているウエハー802が回転している状況を考えてみよう。センサセット804が移動しているとき、複数の測定が円周方向(824)において行われる。図5A、5B、7A及び7Bと同様に、第1次の反りは、アライナの揺動を反映しうる。つまり、摂動のない正弦曲線は、実際に平面ウエハーを表しうる。さらに、ウエハー厚は、ウエハーの下方に第2センサ808を配置することによって測定(決定)されてもよい。
【0057】
図9は、本発明の一実施形態における、ウエハー反り(測定)配置構造を利用するための方法を表す簡単なフローチャートである。例えば、ウエハーの1群(バッチ)がFOUPに位置している状況を考えてみよう。
【0058】
第1のステップ902で、ウエハーはFOUPから前処理モジュール環境内に移動される。一例を挙げると、ウエハーの1群からの1ウエハーは、大気搬送モジュール内に位置しているロボットアームによって、FOUPからATMを通ってアライナに搬送されてもよい。ウエハーが整列した後に、ウエハーはエアロックモジュールの1つを通ってVTM内に移動される。VTMから、ウエハーは処理モジュールの1つの中に移動される。
【0059】
次のステップ904で、測定データのセットが収集される。ウエハーが前処理モジュール環境を通って移動されるとき、戦略的に処理モジュールの外部に配置されうるセンサセットは、ウエハー上のデータポイントのセットを測定するために用いられる。一実施形態では、測定は(人間の介在なしに)自動で実行される。
【0060】
図2に前述したように、センサセットの位置は、製造者の裁量に依って変わってもよい。一例を挙げると、センサセットは、ATMの入り口に位置してもよい。別例では、センサセットはアライナ内に位置してもよい。前述から明らかなように、処理モジュールの外部にセンサセットを位置決めすることで、処理時間にネガティブな影響を与えることなしに測定を行うことが可能である。
【0061】
別の実施形態では、第2センサセットは、第1センサセット反対側に位置してもよい。ウエハー厚が異なることが、技術分野の当業者に知られている。ウエハー厚が処理に影響を与えるので、ウエハー厚を測定(決定)できることで、ウエハーを処理(取扱い)するためのデータが技術者に提供される。一例を挙げると、0.77mm厚の標準ウエハーをエッチングするようにレシピを設計してもよい。ウエハーが0.55mm厚を有する場合、厚みの差に対処するようにレシピを調整してもよい。一実施形態では、ウエハー厚が所定(予め定められた)範囲内にない場合、技術者が「不良」ウエハーを除去してもよく、それによって、品質不良(低水準)デバイスを生み出しうる「不良」ウエハーを処理するための貴重な時間を最短化する。
【0062】
次のステップ906で、ウエハーの品質について決定がなされる。ウエハーが(所定基準に基づいて)品質不良(低水準)のウエハーであると決定されたら、次のステップ908でウエハーが処理から除去される。しかし、ウエハーが「合格(Good)」ウエハーとみなされた場合、ウエハーに関する測定データセットがレシピ内に伝送される。一実施形態では、測定データセットは必要に応じてレシピを調整するために用いられ、それによって、処理の間にウエハー形状(の変化)に対処する(ステップ910)。
【0063】
前述から明らかなように、本発明の1以上の実施形態は、総処理時間を不当に増加させることなく、ウエハーの反りを測定するためのウエハー反り測定配置構造を提供する。処理モジュールの外部の位置でインライン測定を実行することによって、ウエハーの反りの程度を決定しながら並行処理がなされ得る。従って、費やされる時間及び費用をより減少させ、それによって、半導体デバイスの製造コストを削減する。
【0064】
本発明をいくつかの好ましい実施形態に関して説明してきたが、本発明の範囲に入る変更、置換、および均等物がある。本明細書には様々な例が記載されているが、これらの例は説明のためのものであり、本発明に関して限定するものではない。
【0065】
また、発明の名称および要約書は、本明細書において便宜のために提供されるもので、本明細書における特許請求の範囲を解釈するために使用されるべきではない。さらに、要約書は、極めて省略された形で書かれており、本明細書において便宜のために提供されており、したがって、特許請求の範囲で表現される本発明全体を解釈または限定するために利用されるべきではない。本明細書における「セット」という用語は、ゼロ、1、または複数の部材を包含するために一般に理解されている数学的意味を有する。また、本発明の方法および配置構造には多くの代替的実施方法があることにも留意されたい。それゆえ、以下に添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨および範囲に含まれるようなすべての変更、置換、および均等物を含むものと解釈されることが意図されている。
【技術分野】
【0001】
ウエハー反り測定の配置構造及び反り測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体産業の成長はプラズマ処理の進歩によって推進されてきた。通常、複数の半導体デバイスは、単一の処理されたウエハー(即ち、基材)からカットされたダイから形成されうる。ほとんどのウエハー処理用のレシピは、ウエハーが平面であることを想定しているので、非平面のウエハー(例えば反ったウエハー)は、欠陥のある半導体デバイスを作る結果となる、ばらつきを引き起こすであろう。
【0003】
理想的な状況では、ウエハーは完全な平面である。しかしながら、ほとんどのウエハーは、わずかに反り及び/又は段差(隆起部)を有する傾向にあり、それによって、ウエハーを非平面とする。ウエハーの非平面性は、ウエハーの元々の形状によるかもしれない。及び/又は、1以上の堆積ステップの間のウエハー上に堆積されたフィルムへのストレス(例えば、機械的ストレス)の結果であるかもしれない。場合によっては、ウエハーがあまりにも非平面である場合、ウエハーは使用不可能とみなされて廃棄されうる。
【0004】
エッチングのような所定の処理ステップの間、ウエハーの形状を知ることは、エッチングの量を正確に決定するために、及び、処理チャンバ内で電極がウエハーに偶発的に接触してウエハー及び/又は電極を損傷させることを防止するために必要であろう。処理チャンバがウエハーの反りに敏感であるために、このことは特に重要な関心事である。一例を挙げると、ベベルエッチャー(bevel etcher)は、ウエハーのエッジ(ベベル)に沿ってエッチングするために上方電極がウエハーに非常に近接するので、ウエハーの反りに特に敏感であろう。
【0005】
ベベルエッチャーにおいて、上方電極とウエハーとの間のギャップ(間隔)は、約0.35mmである。しかしながら、ウエハーの反りは、0.25mmほどにもなるかもしれない。従って、ウエハーが正確に特定されない場合、上方電極がウエハーに不意に接触し、それによって、ウエハー及び/又は上方電極を損傷させる。さらに、処理モジュール内に導入されるプラズマ量は実際のギャップを知ることに依存しうるので、正確にギャップを特定することができないと処理にばらつきを生じるであろう。
【0006】
即ち、エッチングがウエハーに実行される前に、ウエハーの反りの程度を決定するように測定が行われなければならないであろう。しかしながら、通常、インライン(製造時)測定は堆積処理の間に行われない。従って、ウエハーの反りの程度を決定するために、エッチング処理に供給する測定データは得られない。代わりに、独立型測定ツールが、ウエハーの反りの測定値を決定するために採用されうる。しかしながら、独立型測定ツールは、通常、特性測定を実行するために採用される。換言すると、各ウエハーは、そのウエハーの反りを決定するようには必ずしも測定されない。代わりに、ウエハー群を特徴づけるウエハーの反りの種類を定めるようにサンプルがとられるであろう。さらに、独立型測定ツールは、その場、又は、製造ラインにすら存在しないので、測定データは、通常、ベベルエッチャーのような別のツールにデータを簡単に供給可能にするようなフォーマットではない。
【0007】
その場測定を可能にするために採用されている方法は、ウエハーの反りを測定するために、処理モジュール内に測定ツールを含ませることである。一例を挙げると、ウエハーの反りの測定は、ウエハーが処理モジュールの静電チャック上に位置している間で、エッチング処理が始まるのを待っている間に実行されうる。この測定を実行するための1方法は、ウエハー全体に光ビームを照射することと、処理モジュールの上方電極が、上方電極とウエハーとの間のギャップを減らすように下降される際に、光の明度(輝度)のレベルを測定すること、とを含む。所定の光量が検出されなくなったときに上方電極の下降は停止される。この測定ポイント(部位)では、上方電極は、ウエハーに接触しないが、ウエハーに非常に近接していると判定される。
【0008】
上方電極がウエハーにほとんど接触するポイントを特定する目的は、電極とウエハーとの間の最小距離を測定(決定)し、それによってウエハーの高さを特定することにある。不幸なことに、得られる測定値は1つのポイントに対する局所的なものである。従って、測定値は、ウエハーの実際の高さではない。
【0009】
例えば、(ベベルエッチャーにおいて一般的なように)上方電極とウエハーとの間のギャップが0.35mmである状況を考えてみよう。処理は、ウエハーから0.1mm内で実行されなければならないので、ウエハーの真の高さを正確に特定できるということは、ウエハー及び/又は電極が損傷することを防止することができることを意味する。一例を挙げると、ウエハーの真の高さが0.25mmである場合でも、局所測定値はウエハーの高さが0.20mmであると示す。処理ステップは処理を実行するために(この例では)0.1mm(の距離)を要求するが、上方電極は実際にはウエハーから0.05mmの距離にあって、ウエハーは不注意に過度に深くエッチングされて、不良半導体デバイスを製造しうる。
【0010】
説明のために、図1A、1B及び1Cは、非平面ウエハーの形状の例を表す。図1Aは、エッジ102が中心104よりも高い、ボウル形状を有するウエハー100を示す。図1Bは、エッジ112が中心114よりも低い、ドーム形状を有するウエハー110を示す。図1Cは、例えば、ポテトチップのような、ウエハー120上の各ポイントでの高さが多様である波形状を有するウエハー120を示す。
【0011】
図1A、1B及び1Cから分かるように、1つのウエハーにも異なる形状が存在する。従って、1つのポイントで測定では、電極とウエハーとの間の真の最小距離を決定するのには十分ではないであろう。たとえ、複数のポイントの測定が実行されても(採用されようとも)、ウエハーの中心に向かう測定となる傾向にある。しかしながら、図から分かるように、真の高さは、ウエハーの形状によって変化しうる。しかしながら、処理ステップの一部として測定が実行されているので、通常、総処理時間に悪影響を与えることなしに、ウエハーの真の高さを測定(決定)するために、十分にサンプリングするための十分な時間はない。
【0012】
さらに、先行技術の方法は、ウエハーの厚みの特定を提供するものではない。換言すると、ウエハーの一部は低標準の品質であって、従来の約0.77mm厚よりも薄いかもしれない。1つの測定ポイントのみで厚みを定めることができないので、上方電極とウエハーとの間の真のギャップは正確に定められないであろう。結果として、処理におけるばらつきが発生して欠陥製品を生成(製造)することになろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、一実施形態において、ウエハーの反りを定量化するための配置構造(体)に関する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
配置構造は、プラズマ処理システム内に位置する。配置構造は、ウエハーを保持するための支持機構を含む。配置構造は、ウエハー上の複数のデータポイントの第1測定データセットを収集するように構成された、第1センサセットをも含む。第1測定データセットは、第1センサセットとウエハーとの間の最小ギャップ(間隔)を示す。第1センサセットは、プラズマ処理システムの1組の処理モジュールの外部にある第1位置に位置する。
【0015】
上記の要旨は、本明細書に開示された本発明の多くの実施形態の一つのみに関し、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は本明細書の特許請求の範囲に記述される。本発明の上記特徴およびその他の特徴を、本発明の詳細な説明において以下の図と関連付けて以下でさらに詳しく説明する。
【0016】
本発明は、添付図面の図において、限定としてではなく例として示され、同一の参照数字は類似の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】非平面ウエハーの形状の例を示す図。
【図1B】非平面ウエハーの形状の例を示す図。
【図1C】非平面ウエハーの形状の例を示す図。
【図2】本発明の一実施形態において、ウエハー反り測定配置構造が利用されうるプラズマ処理システム(例えば、ベベルエッチャー)内の異なる位置の例を表す簡単なブロック図。
【図3A】本発明の一実施形態において、単一(一体)の固定センサを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図3B】本発明の一実施形態において、固定センサアレイを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図4A】本発明の一実施形態において、移動センサを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図4B】本発明の一実施形態において、センサアレイを有するウエハー反り測定配置構造の簡単なブロック図。
【図5A】本発明の一実施形態において、固定センサと回転ウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図5B】本発明の一実施形態において、固定センサアレイと回転可能なウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図6A】本発明の一実施形態において、正弦曲線を表す図。
【図6B】本発明の一実施形態において、摂動を有する正弦曲線を表す図。
【図7A】本発明の一実施形態において、回転センサと固定されたウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図7B】本発明の一実施形態において、回転センサアレイと固定されたウエハーとを有するウエハー反り測定配置構造の図。
【図8】本発明の一実施形態において、センサセットが移動している間、ウエハーが回転している、ウエハー反り測定配置構造の簡単な図。
【図9】本発明の一実施形態において、ウエハー反り測定配置構造を利用するための方法を表す簡単なフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を、ここに添付する図面に示されるような本発明のいくつかの実施形態を参照に付して詳しく説明する。以下の説明では、本発明の十分な理解のために数多くの特定細部情報を記述する。ただし、本発明はこれらの特定細部情報の一部または全部を含まずに実施が可能であることは当業者にとって明らかであろう。さらに、本発明が不必要に分かりにくくならないように周知の工程(段階)および/または構造は詳しく説明していない。
【0019】
方法および技術を含む様々な実施形態を後述する。本発明は本発明による技術の実施形態を実施するコンピュータ可読命令が記憶されているコンピュータ可読媒体を含む製品を包含してもよいことには留意すべきである。コンピュータ可読媒体は、たとえば、半導体、磁気、光磁気、光、またはコンピュータ可読コードを記憶するその他の形態のコンピュータ可読媒体を含んでもよい。さらに、本発明は、本発明の実施形態を実施する装置を包含してもよい。このような装置は、本発明の実施形態に関するタスクを実行するための専用および/またはプログラマブル回路を含んでもよい。このような装置の例として、適切にプログラムされたときの汎用コンピュータおよび/または専用コンピュータデバイスが挙げられ、本発明の実施形態に関する様々なタスクに適応したコンピュータ/コンピュータデバイスおよび専用/プログラマブル回路の組合せを含んでもよい。
【0020】
技術分野の当業者が知っているとおり、ウエハーが処理モジュール内に入れられると、実際の処理が始まりうる前に、適切な状況及び環境をセットアップするように処理モジュールを準備して安定化させるために複数のステップが実行される。従って、相当量の時間及び資源が、適切な処理環境を形成するための処理モジュールの準備に捧げられる。
【0021】
先行技術では、ウエハーが測定(検査)されているとき、ウエハーが過度に非平面形状を有している場合、ウエハーが「不良(bad)」ウエハーであるとして特定される可能性がある。このような「不良」ウエハーが特定された場合、通常、ウエハーは廃棄されて、別のウエハーに交換される。不幸なことに、「不良」ウエハーが特定されるときまでに、著しい量の時間及び資源が処理モジュールの準備にすでに費やされている。
【0022】
本発明の一実施例において、本発明の発明者は追加の時間及び資源が不必要に総処理時間に加えられていることを知っている。代わりに、測定が、プラズマ処理システム内ではなく、例えば、アライナ内のような処理モジュールの外で実行された場合、総処理時間を増加させずにウエハーを測定できる。従って、別のウエハーが処理されている間、1ウエハーのために測定を行うことができる。
【0023】
本発明の実施形態に従って、ウエハー反り測定配置構造が、ウエハーの反りを定量化するために提供される。本発明の実施形態は、ウエハー反り測定配置構造を実行するための1以上の位置を含んでいる。本発明の実施形態は、ウエハー反り測定配置構造のための異なる構成をもまた含む。
【0024】
本発明の一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は処理モジュールの外部の位置で実行されうる。前述のように、処理モジュール内でのウエハーの反りの測定は、総処理時間を増加させるであろう。半導体産業において、スループットを増加させるために処理時間を削減することは、その競業者に対する競争力を企業に与える。このウエハー反り測定手法を利用して、ウエハー反り測定配置構造をプラズマ処理システム内に配置可能であり、実際には処理時間を増やすことなしにインライン(製造時)測定を実施させる。
【0025】
(ウエハーの)動きを測定するために、ウエハー反り測定配置構造は、ウエハーの動きをキャプチャ(捕捉)するように効率的に配置されうるセンサを含んでもよい。一例を挙げると、ウエハー反り測定配置構造は、大気搬送モジュール(ATM)への入り口近傍に配置されてもよい。例えば、ウエハーがロボットによって正面開口式一体型容器(FOUP)からATM内に搬送されているときに、ウエハー反り測定配置構造がウエハーを測定してもよい。同様に、ウエハー反り測定配置構造は、アライナ、エアロックモジュール、真空搬送モジュール(VTM)への入り口などのような別のモジュールの入り口に配置されてもよい。前述から分かるとおり、FOUPに近接して位置することは、プラズマ処理システムの内外にウエハーを素早く移動させることを可能にする利点を提供する。この基準(特徴)に基づいて、ATMへの入り口は、VTMへの入り口よりも効率的な利点を有する。
【0026】
実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、アライナ内に配置されてもよい。アライナは、ウエハーが処理モジュール内に移動される前に、ウエハーを中央に置くように構成されていることは、技術分野の当業者に既知である。アライナがそのタスクを実行するために、アライナは、少なくとも、ウエハーがその上に位置しうる静電気チャックと、インライン測定を実行するためのセンサセット(センサ組)とを含んでもよい。従って、ウエハー反り測定配置構造をアライナ内に組み込むことは、必要な測定データを収集するための少なくとも1つの追加のセンサを挿入することのようなアライナへの最小限の改造が必要となるだけであろう。
【0027】
前述から分かるように、プラズマ処理システムの複数の場所が、ウエハー反り測定配置構造を配置するために利用可能である。各位置は、これらの位置のいずれかにおけるインライン測定の実行が総処理時間にあまり重要な影響を与えないという点で、先行技術の配置構造より明らかな利点を有する。換言すると、実行すべき測定を可能にするための追加の時間は総処理時間に加算されない。ウエハーが「不良」と決定されて、処理モジュールから除去されるべき場合、処理モジュールの準備における貴重な時間をもまた損失しない。さらに、ウエハーが処理モジュールの外部に置かれつつ測定が行われるので、測定処理により多くの時間を割り当ててもよく、それによって、より多くの測定データを集めることが可能である。
【0028】
一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、ウエハー反り測定配置構造が配置されうる様々な場所に対応するように異なる構成をとることを許容するフレキシブルな(適応性のある)配置構造である。一実施形態では、ウエハー反り配置構造は、インライン測定を実行するためのセンサセットを含んでもよい。センサセットは、ウエハーがプラズマ処理システムを通って移動するときに、ウエハーの測定を行うように構成されてもよい。一実施形態では、センサセットは、次に限定されないが、接触センサセット、容量センサセット、誘導センサセット、レーザセンサセット、超音波センサセット、反射式センサセット、ビームセンサセットなどを含んでもよい。
【0029】
先行技術では、処理モジュールにおける時間の制限及び空間の制限によって、測定はウエハー上の1又は2のポイントで実行されうる。先行技術とは異なり、測定は複数のポイントで実行され、それによって、ウエハーの反りのより正確な像(イメージ)を提供する。ウエハーの反りを決定するために十分な測定データを集めるのに、1つのセンサで十分であろうが、より多くのセンサを有するウエハー反り測定配置構造は、より多くのサンプルの測定を可能にするであろう。それによって、より正確なウエハー形状の像を提供する。従って、ウエハー反り測定配置構造に含まれるセンサの数は、物理的制限(例えば空間割り当て)、及び、追加のコストに比べて追加のセンサから得られる利益に基づいた製造者の裁量によってのみ限定されうる。
【0030】
先行技術でも、ウエハーの反りが決定されうるが、その先行技術の方法は、ウエハーの厚みには対処しない。技術分野の当業者に知られているが、全てのウエハーが同じ厚みを有しているわけではない。ウエハー厚を知ることによって、厚みの相違に対処するようにレシピを調整してもよい。一例を挙げると、標準ウエハー(通常は約0.77ミリメータ厚)をエッチングするようにレシピを設計してもよい。しかしながら、ウエハー厚は標準から外れうる。一例を挙げると、一部のウエハーは約0.55ミリメータ厚しかないかもしれない。従って、レシピがより薄いウエハーに適用されるときにレシピが調整されていない場合、欠陥のある半導体デバイスを製造しうる標準ウエハーをエッチングするように、レシピを設計してもよい。
【0031】
一実施形態では、第2センサセットが、第1センサセットの反対側に配置されてもよい(即ち、センサセットの一方がウエハーの上方に配置されて、センサセットのもう一方がウエハーの下方に配置される)。第2センサセットは、第1センサセットと同じ位置で追加の測定データを収集するように構成されてもよい。センサの第1及び第2セットからの2つの測定のセットで、ウエハーの厚みが決定されうる。
【0032】
本発明の特徴及び利点は、以下の図及び説明を参照してより多く理解されうる。
【0033】
図2は、本発明の一実施形態において、ウエハー反り測定配置構造が利用されうるプラズマ処理システム(例えば、ベベルエッチャー)内の様々な位置の例を表す簡単なブロック図を示す。プラズマ処理システム200は、ウエハーが処理のためにプラズマ処理システム200内に移動される前に配置されうる正面開口式一体型容器(FOUP)202及び204のような、複数の基材保持位置を含んでもよい。
【0034】
例えば、ウエハー群がFOUP204内に積み重ねられている状況を考察してみよう。伝統的に、大気搬送モジュール(ATM)206内のロボットアームが、ウエハー218をFOUP204からATM206を通ってアライナ220に移動させうる。アライナがウエハー218を少なくとも中央に置いたら、ロボットアームは、ウエハー218をアライナ220からATM206を通ってエアロックモジュール(AL222及びAL224)の一つに移動させうる。ATM206と真空搬送モジュール(VTM)208との間の環境に合わせるためのエアロックモジュールの機能は、ウエハー218が損傷することなしに2つの与圧環境間を移動することを許容する。AL222のようなエアロックモジュールから、VTM208内の第2ロボットアームによってウエハー218は処理モジュール(210、212、214及び216)の1つの中に移動されうる。
【0035】
先行技術では、ウエハーの反りを決定するための測定が処理モジュールの1つの中で実行される。図に示すとおり、処理モジュールの1つに到達する前に、ウエハー218は複数のモジュールを通って搬送される。ウエハー218が「不良」ウエハーであるとみなされた場合、ウエハー218は他の全てのモジュールを通って戻って搬送されなければならないであろう。前述したように、ウエハー218が処理モジュールの1つの内部にあるときにウエハーの反りを測定するのに必要な時間によってだけでなく、ウエハーが「不良」であるとみなされたときにウエハーを除去するのに必要な時間によってもまた、総処理時間全体は不必要に増加する。
【0036】
本発明の一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、物理的に処理モジュールの外部に配置されてもよく、それによって、測定が実行されている間にウエハー処理が行われることを可能にする。換言すると、ウエハー反り測定配置構造が別のウエハーのためにウエハーの反りを測定する間に第1ウエハーが処理モジュール内で処理される、並行処理がなされうる。この並行処理によって、インライン測定が不必要に総処理時間全体に加えられることなしに行われる。また、ウエハーが「不良」であるとみなされた場合、測定が処理モジュールの外部で実行されているので、途方もない時間が浪費されることはない。
【0037】
前述したように、ウエハー反り測定配置構造が処理モジュールの1つの外に存在する場合の外の位置は様々でよい。一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、ATM206の入り口の近くに(即ち位置230)配置されてもよい。ウエハー反り測定配置構造を位置230に配置することによって、ウエハー218のようなウエハーがFOUP202又はFOUP204からプラズマ処理システム200内に最初に移動されているときに測定が行われうる。つまり、測定データがウエハー218のようなウエハーを「不良」ウエハーであると特定した場合、ウエハーがプラズマ処理システム200の入り口にまだ近いので、時間及び資源(コスト)がほとんど無駄に費やされることはないであろう。
【0038】
一実施形態では、ウエハー反り測定配置構造はまたアライナ220の入り口の近くに(即ち、位置232)配置されてもよい。位置230と同様に、位置232はプラズマ処理システム200の入り口の近くにあり、それによって、ウエハーが「不良」と特定された場合、ウエハー218のようなウエハーの処理に費やされる時間及び資源の量を最小化する。
【0039】
別の実施形態では、ウエハー反り測定配置構造は、アライナ220の内部(即ち、位置234)に配置されてもよい。プラズマ処理システム200の入り口に近接していることに加えて、位置234は、測定を実行するためのウエハー支持チャック及び測定ツールのような既存の構成要素をすでに有していることの利点をも提供する。つまり、アライナ220への最小限の改造によって、ウエハーの反りの測定を実行することを可能にするであろう。ウエハー反り測定配置構造についての説明は以下の図でなされるだろう。
【0040】
ウエハー反り測定配置構造を配置するための別の可能な位置には、エアロックモジュールの入り口の近くに(即ち、位置236)、又は、VTM208内(位置238)に配置構造を配置することが含まれる。ここに示した位置は、ウエハー反り測定配置構造が配置されてもよい様々な異なる位置の例でしかない。前述のとおり、ウエハー反り測定配置構造がプラズマ処理システム200の入り口により近接して配置されると、ウエハーが「不良」とみなされたときに費やされる時間及び資源の量が最小化されうる。また、「不良」ウエハーが特定されたときにもウエハー処理はネガティブな影響を与えないので、及び/又は、ウエハー反り測定を実行するための時間を総処理時間から割り当てる必要がないので、1分当たりの(時間当たりの)処理のスループットも最大化されうる。
【0041】
前述したように、ウエハー反り測定配置構造は異なる位置で利用されてもよい。ウエハー反り測定配置構造は処理モジュールの外部で利用されるので、上方電極とウエハーとの間の実際の最小距離のさらに正確な表示を提供しうる、より正確な測定データを収集するために、より多くの時間がウエハー反り測定を実行するために割り当てられるであろう。一実施形態では、異なる位置に適応するためにウエハーは異なる形状であってもよい。次のいくつかの図は、利用されうる形状の実施例を提供する。説明を容易にするために、次のいくつかの図は、アライナ220内に配置されているウエハー反り測定配置構造で説明される。
【0042】
図3Aは、本発明の一実施形態における、単一の固定センサを有するウエハー反り測定配置構造300の簡単なブロック図である。例えば、ウエハー302がアライナ内で静電チャック304の上部に位置している状況を考えてみよう。ウエハー反り測定配置構造300は、ウエハー302の上方に位置するセンサ306を含んでもよい。一実施形態では、センサ306は、ウエハー及びセンサのような2つの物体の間の距離を測定(決定)可能な測定ツールであってもよい。センサ306の例として、次に限定されないが、接触センサ、容量センサ、誘導センサ、レーザセンサ、超音波センサ、反射式センサ、透過ビームセンサなどがある。この構成において、ウエハー302が移動されていながらも、センサ306は固定され、それによって、ポイントアレイ(ポイントの配列)が測定されることを可能にする。一実施形態では、ウエハーはz方向に移動し、それによって、同一ラインの異なるポイントに沿って測定データを収集することが可能である。複数の測定がウエハー上の異なるポイント(例えば、310)で実行されるので、(先行技術で典型的なように)1つのポイントの単なる局所的な最小距離を得るのではなく、表面からの真の最小距離を測定のセットから得ることができる。
【0043】
更に、ウエハー反り測定配置構造300は、ウエハー302の下方に配置された第2センサ308を含んでもよい。センサ308によって行われる測定は、センサ306と同一のライン及び同一のポイントに沿って実行されてもよい。前述から分かるように、第2センサ308は、ウエハー302の厚みを測定(決定)するためにセンサ306が実行する各ポイントの全てで測定を行わなくてもよい。
【0044】
ウエハーの厚みを測定(決定)するために、2つのセンサによって行われた測定(値)が加えられて、(測定距離)全体が2つのセンサ間の実際の距離から差し引かれる。一例を挙げると、センサ306とウエハー302との距離を0.38mm、且つ、センサ308とウエハー302との距離を0.35mmと仮定する。各センサ間の距離は既知であるので(この例では、センサ306及び308間の距離を1.43mmとして仮定する)、ウエハー厚は、2つのセンサ間の実際の距離から、両方のセンサにとってのセンサからウエハーへの総距離を差し引くことによって決定されうる。つまり、この例から、ウエハー厚は0.70mm(=1.43−(0.38+0.35))である。
【0045】
図3Bは、本発明の一実施形態における、固定センサアレイ(配列)352を有するウエハー反り測定配置構造350の簡単なブロック図である。ウエハー反り測定配置構造350は、ウエハー反り測定配置構造300と同様に、複数のポイントの測定が単一ラインに沿って行われる。しかしながら、センサアレイ352を有することによって、(ライン358、360及び362のような)2以上のラインに沿った測定が行われてもよい。前述のように、ウエハー反り測定配置構造において利用されうるセンサの数は、製造者の裁量に応じて変わってもよい。1つのセンサでもウエハー356の反りを決定するのに十分であろうが、ウエハー形状のより良い理解を提供するために追加の測定データが必要であると製造者が決定した場合、製造者は追加のセンサを含ませたいであろう。図3Aと同様に、センサセット354はウエハーの下方に配置されてもよい。前述したとおり、1以上のセンサが、ウエハー厚を決定しうる測定値を収集するように、ウエハーの下方に配置されてもよい。
【0046】
図4Aは、本発明の一実施形態における、移動センサを有するウエハー反り測定配置構造400の簡単なブロック図である。例えば、ウエハー402が静電チャック404の上部に位置している状況を考えてみよう。ウエハー反り測定配置構造400は、ウエハー402の上方に位置するセンサ406を含んでもよい。この(立体)配置では、ウエハー402は固定された状態で、センサ406はz方向において移動する。この配置はウエハーが静止している位置にて採用されてもよい。さらに、ウエハー上の同一ライン(410)に沿った異なるポイントで複数の測定値が収集されているので、測定されうる最小(距離)値は、特定のポイントへの局所的なものではなく、ウエハーのより正確な最小(距離)値になりうる。
【0047】
上述の図3Bと同様に、図4Bは、センサアレイ452を有するウエハー反り測定配置構造450の簡単なブロック図である。センサアレイ452がウエハー456にわたって移動するように複数のポイントに沿った測定が行われうる点で、ウエハー反り測定配置構造450はウエハー反り測定配置構造400と同様である。しかしながら、センサアレイで、(458、460及び462のような)2以上の測定のセットが一度で行われてもよい。従って、真のウエハーの最小(距離)値を決定するために、より多くの測定データが利用可能である。
【0048】
図4A及び4Bの両方は、本発明の一実施形態において、ウエハーの下方に位置する第2センサセット(それぞれ408及び454)を含みうる。第2センサセット(408及び454)は、ウエハー厚を測定(決定)するように第1センサセット(それぞれ406及び452)と同じ位置から測定データを収集してもよい。前述したとおり、第2センサセットによって行われる測定は、測定値が第1センサセットによって収集されているウエハー上の全てのポイントの代わりに、1つのポイントに限定されてもよい。上述した図と同様に、ウエハー厚は、センサからウエハーへの総距離を差し引くこと、つまり、2つのセンサ間の実際の距離から総(測定)距離を差し引くことによって決定されうる。
【0049】
図5Aは、本発明の一実施形態における、固定センサ506及び回転ウエハー502を有するウエハー反り測定配置構造500を示す。例えば、ウエハー502がアライナ内で静電チャック504の上部に位置している状況を考えてみよう。アライナが回転している間、複数の測定が円周方向(508)にて行われてもよい。技術分野の当業者に知られているが、アライナが回転しているとき、アライナは揺動効果を有しうる。従って、第1次の反りがアライナの揺動効果で現れ、正弦曲線としてグラフで示されうる。一例を挙げれば、図6Aは、一実施形態において、ウエハー揺動602が正弦曲線604に曲線的に合わせたグラフ600の一例を示す。グラフはウエハー位置対時間である。しかしながら、アライナの回転速度は、ノッチ検出の周期で、ほとんどのアライナ上において簡単に測定及び確認可能であるので、時間はシータに変換されてもよい。言い換えると、シータの関数としてのz方向での測定値がプロットされて正弦曲線を形成するなら、曲線がアライナの回転効果によるので、ウエハー502を平面とみなしてもよい。しかしながら、正弦曲線が摂動(例えば、段差)を示すなら、反りがウエハー上に存在しうる。一例を挙げれば、図6Bは、実施形態において、測定が正弦曲線652に対比された摂動654を示すグラフ650の一例を示す。
【0050】
図5Bは、本発明の実施形態において、固定センサアレイ及び回転しうるウエハー556を有するウエハー反り測定配置構造550を示す。ウエハー反り測定配置構造550は、ウエハー反り測定配置構造500と同様であり、複数のポイントに沿った測定が円周方向に行われてもよい。しかしながら、センサアレイ552を有することで、2以上の(周558、560及び562のような)周に沿って測定値が収集されてもよい。従って、ウエハーの真の最小(距離)を測定(決定)するために、より多くのデータを利用可能である。従って、複数の測定によって、ウエハーの真の最小(距離)のより良い理解をウエハーが提供するように、トポグラフ図が作成できるであろう。
【0051】
図3A、3B、4A及び4Bに示された他の構成と同様に、ウエハー厚を測定するのに利用されてもよい追加の測定データを収集するように、第2センサセットがウエハーの下方に配置される。一例を挙げれば、図5Aにおいて、センサ510の第2セットは、ウエハー502の厚みを測定(決定)するために、ウエハー502の下方に配置されてもよい。
【0052】
同様に、センサ554の第2セットは、ウエハー厚を測定(決定)するように、図5Bに示されたウエハーの下方に配置されてもよい。しかしながら、別のウエハーから集められた履歴測定データから厚みを推定することによって、追加の第2センサセットなしで、ウエハー厚が決定されてもよい。
【0053】
図7Aは、本発明の一実施形態における、回転センサ及び固定されたウエハーを有するウエハー反り測定配置構造700を示す。例えば、ウエハー702がアライナ内で静電チャック704の上部に位置している状況を考えてみよう。センサ706が回転しながらも、複数の測定が回転方向(708)において行われる。また、アライナが回転する間にアライナが受ける潜在的な揺動によって、第1次の反りは、アライナ上の揺動効果を実際に反映しうる。従って、正弦曲線は、ウエハーが平面であることを実際に示しうる。しかしながら、ウエハーが完全に平面でない場合、摂動(例えば、段差)が正弦曲線上に現れる。一実施形態では、第2センサ710は、ウエハー702の厚みを測定(決定)するために、ウエハー702の下方に配置される。前述したとおり、センサ710は、センサ706が測定したであろう同じ位置の少なくとも1つに沿った測定値を得なければならない。
【0054】
図7Bは、本発明の一実施形態において、回転センサアレイ及び固定状態のウエハー756を有するウエハー反り測定配置構造750を示す。ウエハー反り測定配置構造750は、複数のポイントに沿った測定が円周方向に行われてもよい点で、ウエハー反り測定配置構造700と同様である。しかしながら、センサアレイ752を有することで、2以上の(周758、760及び762のような)周に沿って測定値が収集されてもよい。
【0055】
一実施形態において、第2センサ754は、ウエハー厚を測定(決定)するために、ウエハーの下方に配置されてもよい。しかしながら、別のウエハーから集められた履歴測定データから厚みを推定することによって、追加の第2センサセットなしで、ウエハー厚が決定されてもよい。
【0056】
図8は、本発明の一実施形態における、センサセット804が移動しているときにウエハー802が回転している、ウエハー反り測定配置構造800の簡単な図を示す。ウエハー802が回転しているとき、センサセット804は、途切れ動作(820)で、又は、連続動作(822)で移動してもよい。例えば、アライナ内で静電チャック804の上部に位置しているウエハー802が回転している状況を考えてみよう。センサセット804が移動しているとき、複数の測定が円周方向(824)において行われる。図5A、5B、7A及び7Bと同様に、第1次の反りは、アライナの揺動を反映しうる。つまり、摂動のない正弦曲線は、実際に平面ウエハーを表しうる。さらに、ウエハー厚は、ウエハーの下方に第2センサ808を配置することによって測定(決定)されてもよい。
【0057】
図9は、本発明の一実施形態における、ウエハー反り(測定)配置構造を利用するための方法を表す簡単なフローチャートである。例えば、ウエハーの1群(バッチ)がFOUPに位置している状況を考えてみよう。
【0058】
第1のステップ902で、ウエハーはFOUPから前処理モジュール環境内に移動される。一例を挙げると、ウエハーの1群からの1ウエハーは、大気搬送モジュール内に位置しているロボットアームによって、FOUPからATMを通ってアライナに搬送されてもよい。ウエハーが整列した後に、ウエハーはエアロックモジュールの1つを通ってVTM内に移動される。VTMから、ウエハーは処理モジュールの1つの中に移動される。
【0059】
次のステップ904で、測定データのセットが収集される。ウエハーが前処理モジュール環境を通って移動されるとき、戦略的に処理モジュールの外部に配置されうるセンサセットは、ウエハー上のデータポイントのセットを測定するために用いられる。一実施形態では、測定は(人間の介在なしに)自動で実行される。
【0060】
図2に前述したように、センサセットの位置は、製造者の裁量に依って変わってもよい。一例を挙げると、センサセットは、ATMの入り口に位置してもよい。別例では、センサセットはアライナ内に位置してもよい。前述から明らかなように、処理モジュールの外部にセンサセットを位置決めすることで、処理時間にネガティブな影響を与えることなしに測定を行うことが可能である。
【0061】
別の実施形態では、第2センサセットは、第1センサセット反対側に位置してもよい。ウエハー厚が異なることが、技術分野の当業者に知られている。ウエハー厚が処理に影響を与えるので、ウエハー厚を測定(決定)できることで、ウエハーを処理(取扱い)するためのデータが技術者に提供される。一例を挙げると、0.77mm厚の標準ウエハーをエッチングするようにレシピを設計してもよい。ウエハーが0.55mm厚を有する場合、厚みの差に対処するようにレシピを調整してもよい。一実施形態では、ウエハー厚が所定(予め定められた)範囲内にない場合、技術者が「不良」ウエハーを除去してもよく、それによって、品質不良(低水準)デバイスを生み出しうる「不良」ウエハーを処理するための貴重な時間を最短化する。
【0062】
次のステップ906で、ウエハーの品質について決定がなされる。ウエハーが(所定基準に基づいて)品質不良(低水準)のウエハーであると決定されたら、次のステップ908でウエハーが処理から除去される。しかし、ウエハーが「合格(Good)」ウエハーとみなされた場合、ウエハーに関する測定データセットがレシピ内に伝送される。一実施形態では、測定データセットは必要に応じてレシピを調整するために用いられ、それによって、処理の間にウエハー形状(の変化)に対処する(ステップ910)。
【0063】
前述から明らかなように、本発明の1以上の実施形態は、総処理時間を不当に増加させることなく、ウエハーの反りを測定するためのウエハー反り測定配置構造を提供する。処理モジュールの外部の位置でインライン測定を実行することによって、ウエハーの反りの程度を決定しながら並行処理がなされ得る。従って、費やされる時間及び費用をより減少させ、それによって、半導体デバイスの製造コストを削減する。
【0064】
本発明をいくつかの好ましい実施形態に関して説明してきたが、本発明の範囲に入る変更、置換、および均等物がある。本明細書には様々な例が記載されているが、これらの例は説明のためのものであり、本発明に関して限定するものではない。
【0065】
また、発明の名称および要約書は、本明細書において便宜のために提供されるもので、本明細書における特許請求の範囲を解釈するために使用されるべきではない。さらに、要約書は、極めて省略された形で書かれており、本明細書において便宜のために提供されており、したがって、特許請求の範囲で表現される本発明全体を解釈または限定するために利用されるべきではない。本明細書における「セット」という用語は、ゼロ、1、または複数の部材を包含するために一般に理解されている数学的意味を有する。また、本発明の方法および配置構造には多くの代替的実施方法があることにも留意されたい。それゆえ、以下に添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨および範囲に含まれるようなすべての変更、置換、および均等物を含むものと解釈されることが意図されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理システム内に位置している、ウエハーの反りを定量化するための配置構造であって、
ウエハーを保持するための支持機構と、
前記ウエハー上の複数のデータポイントの第1測定データセットを収集するように構成された第1センサセットと、を備え、
前記第1測定データセットは、前記第1センサセットと前記ウエハーとの間の1組の距離データを表し、前記第1センサセットは、前記プラズマ処理システムの1組の処理モジュールの外部にある第1位置に位置しており、
前記第1センサセットは、前記ウエハーが固定されながらも、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動することを特徴とする配置構造。
【請求項2】
前記支持機構は、ロボットアーム及び静電チャックの1つを備えることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項3】
前記第1センサセットの前記第1位置は、
正面開口式一体型容器(FOUP)と大気搬送モジュール(ATM)との間、
前記ATMとアライナとの間、
前記アライナ内、
前記ATMとエアロックモジュールとの間、
前記エアロックモジュールと真空搬送モジュール(VTM)との間、及び、
前記VTM内の1つに位置することを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項4】
前記第1センサセットは、1つのセンサであることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項5】
前記第1センサセットは、センサアレイを含むことを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項6】
前記ウエハーは、前記第1センサセットが固定されながらも、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項7】
前記第1センサセットが前記z方向に移動している間、前記ウエハーが回転していることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項8】
別のウエハーが前記1組の処理モジュールの処理モジュール内で処理されているときに、前記第1センサセットは前記第1測定データセットを収集していることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項9】
第2測定データセットを収集するように構成された第2センサセットをさらに備え、
前記第2測定データセットは、前記第1センサセットによって測定された前記複数のデータポイントの少なくとも1つのデータポイントを含み、
前記第2センサセットは、前記プラズマ処理システムにおいて、前記第1位置の反対側にある第2位置に位置しており、
前記第1センサセットと前記第2センサセットとの間にギャップが存在し、それによって、前記ウエハーが前記第1センサセットと前記第2センサセットとの間に位置することを可能にすることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項10】
前記第2センサセットは前記第1センサセットと平行であることを特徴とする請求項9に記載の配置構造。
【請求項11】
前記ウエハーのウエハー厚は、前記第1測定データセットと前記第2測定データセットとを比較することによって決定されることを特徴とする請求項10に記載の配置構造。
【請求項12】
プラズマ処理システム内でウエハーの反りを定量化するための方法であって、
ウエハーを前記プラズマ処理システム内に搬送するステップと、
前記ウエハー上の複数のデータポイントの測定データを収集するステップと、を含み、
前記測定データは、前記プラズマ処理システムの1組の処理モジュールの外部に位置しているセンサセットと、前記ウエハーとの間の1組の距離を表しており、前記センサセットは、前記ウエハーが固定されながらも、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動しており、
前記測定データが1組の所定範囲内にある場合、前記ウエハーは処理のために前記1組の処理モジュールの処理モジュール内に移動して、前記測定データは前記ウエハーを処理するためのレシピを調整することに利用されることを特徴とする方法。
【請求項13】
前記測定データが前記1組の所定範囲外にある場合、前記プラズマ処理システムから前記ウエハーを除去するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記測定データを収集するステップは、前記1組の処理モジュールの外部の位置で実行されて、
前記位置は、
正面開口式一体型容器(FOUP)と大気搬送モジュール(ATM)との間、
前記ATMとアライナとの間、
前記アライナ内、
前記ATMとエアロックモジュールとの間、
前記エアロックモジュールと真空搬送モジュール(VTM)との間、及び、
前記VTM内の1つに位置することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記測定データは、前記ウエハーの厚みを決定するのに用いられ、
前記測定データは、前記第1センサセットの第1センササブセットを前記ウエハーの上方に配置し、前記第2センサセットの第2センササブセットを前記ウエハーの下方に配置することによって収集され、
前記第1センササブセットによって収集された第1測定データセットが、前記第2センササブセットによって収集された第2測定データセットと比較されて、前記ウエハーの厚みが決定されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第2測定データセットは、前記第1センサセットによって測定された複数のデータポイントの少なくとも1つのデータポイントを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ウエハーは、前記センサセットが固定された状態で、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第1センサセットが前記z方向に移動している間、前記ウエハーは回転していることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項1】
プラズマ処理システム内に位置している、ウエハーの反りを定量化するための配置構造であって、
ウエハーを保持するための支持機構と、
前記ウエハー上の複数のデータポイントの第1測定データセットを収集するように構成された第1センサセットと、を備え、
前記第1測定データセットは、前記第1センサセットと前記ウエハーとの間の1組の距離データを表し、前記第1センサセットは、前記プラズマ処理システムの1組の処理モジュールの外部にある第1位置に位置しており、
前記第1センサセットは、前記ウエハーが固定されながらも、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動することを特徴とする配置構造。
【請求項2】
前記支持機構は、ロボットアーム及び静電チャックの1つを備えることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項3】
前記第1センサセットの前記第1位置は、
正面開口式一体型容器(FOUP)と大気搬送モジュール(ATM)との間、
前記ATMとアライナとの間、
前記アライナ内、
前記ATMとエアロックモジュールとの間、
前記エアロックモジュールと真空搬送モジュール(VTM)との間、及び、
前記VTM内の1つに位置することを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項4】
前記第1センサセットは、1つのセンサであることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項5】
前記第1センサセットは、センサアレイを含むことを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項6】
前記ウエハーは、前記第1センサセットが固定されながらも、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項7】
前記第1センサセットが前記z方向に移動している間、前記ウエハーが回転していることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項8】
別のウエハーが前記1組の処理モジュールの処理モジュール内で処理されているときに、前記第1センサセットは前記第1測定データセットを収集していることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項9】
第2測定データセットを収集するように構成された第2センサセットをさらに備え、
前記第2測定データセットは、前記第1センサセットによって測定された前記複数のデータポイントの少なくとも1つのデータポイントを含み、
前記第2センサセットは、前記プラズマ処理システムにおいて、前記第1位置の反対側にある第2位置に位置しており、
前記第1センサセットと前記第2センサセットとの間にギャップが存在し、それによって、前記ウエハーが前記第1センサセットと前記第2センサセットとの間に位置することを可能にすることを特徴とする請求項1に記載の配置構造。
【請求項10】
前記第2センサセットは前記第1センサセットと平行であることを特徴とする請求項9に記載の配置構造。
【請求項11】
前記ウエハーのウエハー厚は、前記第1測定データセットと前記第2測定データセットとを比較することによって決定されることを特徴とする請求項10に記載の配置構造。
【請求項12】
プラズマ処理システム内でウエハーの反りを定量化するための方法であって、
ウエハーを前記プラズマ処理システム内に搬送するステップと、
前記ウエハー上の複数のデータポイントの測定データを収集するステップと、を含み、
前記測定データは、前記プラズマ処理システムの1組の処理モジュールの外部に位置しているセンサセットと、前記ウエハーとの間の1組の距離を表しており、前記センサセットは、前記ウエハーが固定されながらも、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動しており、
前記測定データが1組の所定範囲内にある場合、前記ウエハーは処理のために前記1組の処理モジュールの処理モジュール内に移動して、前記測定データは前記ウエハーを処理するためのレシピを調整することに利用されることを特徴とする方法。
【請求項13】
前記測定データが前記1組の所定範囲外にある場合、前記プラズマ処理システムから前記ウエハーを除去するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記測定データを収集するステップは、前記1組の処理モジュールの外部の位置で実行されて、
前記位置は、
正面開口式一体型容器(FOUP)と大気搬送モジュール(ATM)との間、
前記ATMとアライナとの間、
前記アライナ内、
前記ATMとエアロックモジュールとの間、
前記エアロックモジュールと真空搬送モジュール(VTM)との間、及び、
前記VTM内の1つに位置することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記測定データは、前記ウエハーの厚みを決定するのに用いられ、
前記測定データは、前記第1センサセットの第1センササブセットを前記ウエハーの上方に配置し、前記第2センサセットの第2センササブセットを前記ウエハーの下方に配置することによって収集され、
前記第1センササブセットによって収集された第1測定データセットが、前記第2センササブセットによって収集された第2測定データセットと比較されて、前記ウエハーの厚みが決定されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第2測定データセットは、前記第1センサセットによって測定された複数のデータポイントの少なくとも1つのデータポイントを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ウエハーは、前記センサセットが固定された状態で、z方向及び回転方向の1つを含む第1方向に移動することを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記第1センサセットが前記z方向に移動している間、前記ウエハーは回転していることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2011−504290(P2011−504290A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527234(P2010−527234)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/078110
【国際公開番号】WO2009/042997
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(504401617)ラム リサーチ コーポレーション (87)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/078110
【国際公開番号】WO2009/042997
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(504401617)ラム リサーチ コーポレーション (87)
【Fターム(参考)】
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