説明

キャパシタ構造体およびその製造方法

【課題】シリコン基板に設けられた穴の内部に導電体と誘電体を配置することにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体において、穴をより深くしたり、穴の平面形状を複雑な形状とすることなく、導電体間の対向面積を増加させて容量値の増大が実現できるようにする。
【解決手段】穴20は、シリコン基板10の一方の主面に開口する有底穴であり、穴20の内部にはシリコン基板10よりなる突起21が設けられ、穴20の底面は、突起21による凹凸面とされており、穴20の内部では、穴20の底面および側面に、これらの面側から第1の導電体31、誘電体40、第2の導電体32が順次積層されているとともに、第1の導電体31および誘電体40は、突起21による凹凸面の形状を承継した層形状とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン基板に設けられた穴の内部に導電体と誘電体を配置することにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体、および、そのようなキャパシタ構造体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種のキャパシタ構造体としては、シリコン基板に一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴を設け、この穴の内部にて、穴の内面側から第1の導電体、誘電体、第2の導電体を順次積層して設け、この積層体によりキャパシタを構成したものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。そして、このようなキャパシタ構造体は、トレンチキャパシタと呼ばれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−101352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記キャパシタ構造体においては、2つの導電体間でキャパシタが形成されているが、そのキャパシタの容量値を増大させようとすると、(1)導電体間の誘電体の誘電率を増加させる、(2)誘電体の膜厚を薄くする、(3)導電体間の対向面積を増大させる、のいずれかの方策が必要になる。
【0005】
ここで誘電体の材料、膜厚を変更しないとすれば、(3)の導電体間の対向面積を増大させることになる。単純には、構造体における穴の幅を大きくしてやれば導電体間の対向面積が増加するが、その場合、構造体の体格の増大を招き好ましくない。
【0006】
そこで、構造体の穴幅を大きくすることなく、導電体間の対向面積を増やすには、例えば穴をより深く形成するか、あるいは穴の平面形状を複雑な形状とする方法などが考えられるが、この場合、エッチング技術、露光技術をはじめ、高度な微細加工技術が必要となる。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、シリコン基板に設けられた穴の内部に導電体と誘電体を配置することにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体において、穴をより深くしたり、穴の平面形状を複雑な形状とすることなく、導電体間の対向面積を増加させて容量値の増大が実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、シリコン基板(10)に設けられた穴(20)の内部にて、第1の導電体(31)と第2の導電体(32)との間に誘電体(40)を介在させることにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体であって、穴(20)は、シリコン基板(10)の一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴であり、穴(20)の内部には、シリコン基板(10)よりなり、穴(20)の底部側から開口部側に向かって突出する突起(21)が設けられており、穴(20)の底面は、突起(21)による凹凸面とされており、穴(20)の内部では、穴(20)の底面および側面に、これらの面側から第1の導電体(31)、誘電体(40)、第2の導電体(32)が順次積層されているとともに、第1の導電体(31)および誘電体(40)は、突起(21)による凹凸面の形状を承継した層形状とされており、これら第1の導電体(31)、誘電体(40)、第2の導電体(32)による積層体によってキャパシタが構成されていることを特徴とする。
【0009】
それによれば、穴(20)の内部に突起(21)を設けた分だけ、誘電体(40)を介した両導電体(31、32)の対向面積すなわち電極間の対向面積が増加するから、従来のキャパシタ構造体に比べて、単位面積あたりの容量値が増加する。よって、本発明によれば、穴をより深くしたり、穴の平面形状を複雑な形状とすることなく、導電体(31、32)間の対向面積を増加させて容量値の増大が実現できる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、シリコン基板(10)に設けられた穴の内部にて、第1の導電体と第2の導電体(32)との間に誘電体(40)を介在させることにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体であって、穴(20)は、シリコン基板(10)の一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴であり、穴(20)の内部には、シリコン基板(10)よりなり、穴(20)の底部から開口部側に向かって突出する突起(21)が設けられており、穴(20)の底面は、突起(21)による凹凸面とされており、シリコン基板(10)における穴(20)および突起(21)を含む部位が第1の導電体とされており、穴(20)の内部では、穴(20)の底面および側面に、これらの面側から誘電体(40)、第2の導電体(32)が順次積層されているとともに、誘電体(40)は、突起(21)による凹凸面の形状を承継した層形状とされており、これら第1の導電体、誘電体(40)、第2の導電体(32)による積層体によってキャパシタが構成されていることを特徴とする。
【0011】
それによれば、シリコン基板(10)そのものが第1の導電体として構成されるが、これを第1の導電体として、その上に誘電体(40)、第2の導電体(32)を積層することによりキャパシタが構成される。そして、この場合も、穴(20)の内部に突起(21)を設けた分だけ、誘電体(40)を介した両導電体の対向面積すなわち電極間の対向面積が増加するから、穴をより深くしたり、穴の平面形状を複雑な形状とすることなく、導電体間の対向面積を増加させて容量値の増大が実現できる。
【0012】
ここで、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のキャパシタ構造体において、突起(21)の突出高さ方向に沿った断面において、当該突起の高さ/当該突起の幅で表されるアスペクト比が1以上であることを特徴とする。
【0013】
それによれば、突起(21)による導電体(31、32)間の対向面積が大幅に増加し、効果的である。
【0014】
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のキャパシタ構造体において、突起(21)の形状は、円錐もしくは角錐形状であることを特徴とする。
【0015】
それによれば、突起(21)の表面が、穴(20)の開口部側に面した傾斜面となるから、突起(21)の表面に導電体(31、32)や誘電体(40)を成膜するときに、均一な膜形成が行いやすく、好ましい。
【0016】
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のキャパシタ構造体において、第2の導電体(32)は前記穴(20)の空間全体に充填されていることを特徴とする。
【0017】
それによれば、第2の導電体(32)の抵抗を小さくして、キャパシタの寄生抵抗成分を低減しやすくなるという利点がある。
【0018】
請求項6に記載の発明は、シリコン基板(10)の一方の主面からシリコン基板(10)をエッチングすることにより、当該一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴としての穴(20)を形成し、穴(20)の内部に、導電体(31、32)と誘電体(40)を設けることにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体の製造方法であって、シリコン基板(10)のエッチングでは、エッチング面に島状に存在するマイクロマスク(M)を起点としたエッチング残りによる突起(21)を、穴(20)の底面から開口部側に突出するように穴(20)内に形成し、その後、突起(21)の表面および穴(20)の側面に沿って誘電体(40)および導電体(31、32)を形成することを特徴とする。
【0019】
それによれば、上記請求項1、請求項2に記載のキャパシタ構造体を適切に製造し得る製造方法を提供することができる。
【0020】
ここで、請求項7に記載の発明では、請求項6に記載のキャパシタ構造体の製造方法において、シリコン基板(20)のエッチングは、穴(20)の側面および底面に保護膜を堆積する保護膜堆積ステップと、保護膜のうち前記穴(20)の底面に形成された部分を除去して穴(20)の底面をエッチングすることで穴(20)を深くするエッチングステップとを繰り返しながら、シリコンの深堀りエッチングを行うものであり、マイクロマスクは、1回の保護膜堆積ステップにおける保護膜の堆積量を、1回のエッチングステップで除去し得る量よりも多く設定することによって発生させるようにすることを特徴とする。
【0021】
それによれば、エッチングステップでは、穴(20)の底面に島状に保護膜が残り、この残った保護膜がマイクロマスクとなるため、適切に突起(21)が形成される。
【0022】
また、請求項8に記載の発明では、請求項6に記載のキャパシタ構造体の製造方法において、マイクロマスク(M)は、シリコン基板(10)のエッチングの前に微粒子材料をシリコン基板(10)の一方の主面にばらまくことにより発生させることを特徴とする。
【0023】
この場合、微粒子材料の大きさや形状を選択することにより、突起のサイズや形状を制御しやすくなるという利点がある。
【0024】
ここで、請求項9に記載の発明のように、請求項8に記載のキャパシタ構造体の製造方法において、微粒子材料としては、ガラスもしくは金属を含む材料を採用できる。
【0025】
さらに、このような微粒子材料を用いた場合には、請求項10に記載の発明のように、微粒子材料をターゲット材料としてスパッタリングを行うことにより、微粒子材料をシリコン基板(10)の一方の主面にばらまくようにしてもよいし、請求項11に記載の発明のように、微粒子材料を含むガスをシリコン基板(10)の一方の主面に吹き付けることにより、微粒子材料を前記シリコン基板(10)の一方の主面にばらまくようにしてもよい。
【0026】
また、請求項12に記載の発明では、請求項6ないし11のいずれか1つに記載のキャパシタ構造体の製造方法において、誘電体(40)および導電体(31、32)はALD法によって形成することを特徴とする。
【0027】
それによれば、穴(20)の内面に突起(21)による凹凸が存在しても、カバレッジ性に優れたALD法によって、均一な膜厚にて誘電体(40)および導電体(31、32)を形成しやすくなる。
【0028】
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係るキャパシタ構造体の概略断面図である。
【図2】図1におけるキャパシタ構造体の穴部分の概略平面図である。
【図3】第1実施形態におけるキャパシタ構造体の製造方法を示す工程図である。
【図4】第1実施形態の変形例としてのキャパシタ構造体の概略断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るキャパシタ構造体の概略断面図である。
【図6】第2実施形態におけるキャパシタ構造体の製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るキャパシタ構造体の製造方法の要部を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
【0031】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るキャパシタ構造体の概略断面構成を示す図であり、図2は、同キャパシタ構造体における穴20部分を、図1中の矢印A方向より見たときの概略平面構成を示す図である。なお、図2では、本実施形態で採用し得る穴20の開口形状として、円形、四角形、六角形といったホール状のものと、溝状(つまりトレンチ状)のものを示してある。
【0032】
本キャパシタ構造体は、大きくは、シリコン基板10に設けられた穴20の内部に導電体31、32と誘電体40を配置することにより、キャパシタを構成してなるものである。シリコン基板10は、一般的なシリコン半導体よりなる板状のものである。図1では、シリコン基板10の上面が一方の主面であり、図2はシリコン基板10の一方の主面に開口する穴20の開口形状を示している。
【0033】
穴20は、後述するようにボッシュプロセスを用いたシリコンの深堀エッチングにより形成された穴であり、シリコン基板10の一方の主面に開口し、シリコン基板10の図示しない他方の主面側では閉塞された有底穴である。
【0034】
この穴20の開口形状は、特に複雑な形状とされるものではなく、一般的なシリコンエッチングにより形成される形状である。具体的には、穴20の開口形状は、図2に示されるように、円形や四角形、六角形といった多角形、あるいは、細長の溝状をなす。
【0035】
ここで、円形の場合は直径、多角形の場合は対角線上の幅、溝の場合はその幅がそれぞれ穴20の幅となるが、この穴20の幅は、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上が望ましい。
【0036】
穴20の内部には、シリコン基板10よりなり、穴20の底部側から開口部側に向かって突出する突起21が設けられている。この突起21は、ボッシュプロセスなどのシリコンエッチングにおいてエッチング残りとして発生するもの、いわゆるブラックシリコンと呼ばれるものである。
【0037】
具体的に、突起21は、穴20の底部側から開口部側に向かって延びる柱状をなす。ここで、柱状とは、ストレートな円柱や角柱のみならず、円錐や角錐のものも含み、さらには、円錐や角錐の先端が切り取られることで突出方向に沿った断面が台形状をなすものなども含むものである。
【0038】
ここでは、図1に示されるように、突起21の形状は、突起21の突出先端側に向かってすぼまっている円錐もしくは角錐形状であるが、突起21の突出先端側に向かって末広がりとなる円錐もしくは角錐形状であってもよい。そして、穴20の底面は、複数の突起21により剣山状とされており、当該突起21による凹凸面とされている。
【0039】
また、この突起21は、たとえば幅寸法(円柱や円錐の場合は直径)が1μm以下のものであり、突起21の突出高さ方向に沿った断面において、当該突起の高さ/当該突起の幅で表されるアスペクト比が1以上であることが望ましい。
【0040】
また、穴20の内部では、穴20の底面および側面に、これら底面および側面側から第1の導電体31、誘電体40、第2の導電体32が順次積層されている。ここで、穴20の底面は上述のように、突起21による凹凸面とされており、これら積層体は当然ながら、突起21の表面にも形成されている。
【0041】
そして、図1に示されるように、第1の導電体31および誘電体40は、穴20の底面形状すなわち突起21による凹凸面の形状を承継した層形状とされている。また、ここでは、図1に示されるように、第2の導電体32は、穴20の空間すなわち穴20内の突起21を除く空間の全体に充填されている。
【0042】
そして、これら第1の導電体31、誘電体40、第2の導電体32による積層体によってキャパシタが構成されている。つまり、第1の導電体31、第2の導電体32を対向電極とするコンデンサが構成されており、各導電体31、32は、たとえばワイヤ等により外部と電気的に接続されるようになっている。
【0043】
たとえば、図示しないが、第1の導電体31、第2の導電体32はそれぞれ、穴20内部からシリコン基板10の一方の主面上に引き出され、当該一方の主面にて所望の電極形状にパターニングされて、パッド電極等として構成されている。そして、これら導電体31、32は、当該一方の主面に実装されたICチップなどの図示しない電子部品とワイヤボンディング接続されるようになっている。
【0044】
ここで、第1の導電体31および第2の導電体32は、たとえばAl、Cu、Au、W等を含む金属膜であり、ALD(Atomic Layer Deposition)法(原子層成長法)、スパッタ、蒸着などにより成膜されるものである。また、誘電体40としては、誘電率および絶縁耐圧が共に高い材料、たとえばSiO、Ta、ZrO等が挙げられ、たとえばALD法、スパッタ、CVDなどにより形成される。
【0045】
次に、本実施形態におけるキャパシタ構造体の製造方法について、図3を参照して述べる。図3は、本製造方法を示す工程図であり、各工程におけるワークを図1に対応した断面にて示してある。
【0046】
本製造方法は、大きくは、シリコン基板10の一方の主面からシリコン基板10をエッチングすることにより、当該一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴としての穴20を形成し、穴20の内部に、導電体31、32と誘電体40を設けることにより、キャパシタを構成するようにしたものである。
【0047】
まず、図3(a)に示されるように、シリコン基板10に対して然るべきマスク(図示せず)をパターニングした上で、シリコン基板10のエッチングにより、突起21を有する穴20を形成する。本実施形態では、シリコン基板10のエッチングをよく知られているボッシュプロセスにより行う。
【0048】
このボッシュプロセスによるシリコン基板20のエッチングは、穴20の側面および底面に保護膜を堆積する保護膜堆積ステップと、保護膜のうち穴20の底面に形成された部分を除去して穴20の底面をエッチングすることで穴20を深くするエッチングステップとを繰り返しながら、シリコンの深堀りエッチングを行うものである。
【0049】
このとき、本製造方法では、エッチングにおける穴20の底面すなわちエッチング面に島状に存在するマイクロマスクを起点としたエッチング残りによる突起21を、穴20の底面から開口部側に突出するように、穴20内に形成する。
【0050】
このようなエッチング残りによる突起21の発生現象は、「ブラックシリコン」と言われるが、もともと「ブラックシリコン」は異常なエッチング結果であり、通常は発生させないようにプロセス条件を設定する。しかし、本製造方法では、このブラックシリコン現象を積極的に応用してエッチング面から無数のシリコン突起21を発生させるものである。
【0051】
具体的に、本実施形態のボッシュプロセスにおいては、1回の保護膜堆積ステップにおける保護膜の堆積量を、1回のエッチングステップで除去し得る量よりも多く設定することによって、マイクロマスクを発生させる。つまり、理想的なエッチング条件を外して、エッチングを行うのである。
【0052】
このことについて一例を述べる。たとえば、ボッシュプロセスでは、エッチングガスとしてはSFガスなどが使用され、保護膜形成用ガスとしてはCガスなどが使用される。
【0053】
そして、エッチングステップでは、真空チャンバー内に設置されたシリコン基板10に対して、SFガスをプラズマ化してシリコンエッチングを行って穴20を掘る。また、保護膜堆積ステップでは、真空チャンバーに導入するガスをたとえばCガスに切り替え、これをプラズマ化することで穴20の側面および底面に保護膜を堆積する。
【0054】
そして、保護膜堆積ステップ後のエッチングステップでは、保護膜のうち穴20の底面に形成された部分を除去して穴20の底面のシリコンを露出させ、この露出したシリコンをエッチングすることで穴20を深くする。そして、これら両ステップを繰り返すことで穴20を形成するのである。
【0055】
ここで、上述のように、本実施形態では、1回の保護膜堆積ステップにおける保護膜の堆積量を、1回のエッチングステップで除去し得る量よりも多く設定する。
【0056】
具体的には、突起21が発生しない、つまりブラックシリコンが発生しないボッシュプロセスによる理想的なエッチング条件が存在するが、本実施形態では、この理想的な条件に対して、エッチングガスであるSFガスの導入時間を短くしたり、保護膜形成用ガスであるCガスの導入時間を長くしたりすればよい。または、理想的な条件に対して、SFガスの流量を少なくしたり、Cガスの流量を多くしたりすればよい。
【0057】
こうすることによって、エッチングステップでは、穴20の底面の保護膜が完全に除去されず、島状に残り、この残った保護膜がマイクロマスクとなって、エッチングステップが行われる。すると、マイクロマスクの下側のシリコンはエッチングされずに、当該マイクロマスクを起点としたエッチング残りとなり、これが柱状の突起21となるのである。
【0058】
この場合、マイクロマスクの密度を大きくすると、突起21の数が多く、突起21が高くなり、一方、マイクロマスクの密度を小さくすると、突起21の数が少なく、突起21が低くなる傾向にある。これを利用すれば、上記各ガスの導入時間や流量を変えることでマイクロマスクの密度も変わるから、突起21の数やサイズの制御が可能となる。
【0059】
また、エッチング条件によって、突起21の断面形状をストレートな柱状のものから、円錐もしくは多角錘形状まで、ある程度コントロールすることもできる。
【0060】
たとえば、エッチングステップにおいて、チャンバー内圧力を大きくしたり、RFパワーを大きくすれば、SFガスによるエッチングが等方性の強いものとなるため、テーパエッチングが顕著となり、円錐や多角錐の突起21になりやすい。
【0061】
このようにして、シリコン基板10に、突起21を有する穴20を形成した後、本製造方法では、図3(b)、(c)、(d)に示されるように、突起21の表面および穴20の側面に沿って誘電体40および導電体31、32を形成する。
【0062】
具体的には、図3(b)に示されるように、シリコン基板10の一方の主面および穴20の内面に対して、第1の導電体31をALD法、スパッタ、蒸着などにより成膜する。これにより、当該一方の主面、穴20の側面および突起21によって凹凸面とされた穴20の底面に、第1の導電体31が層状に形成され、穴20の底面部分では、第1の導電体31は、当該凹凸面を承継した層状に形成される。
【0063】
その後、フォトリソグラフ技術を用いて、シリコン基板10の一方の主面上に位置する第1の導電体31を、所望の電極形状にパターニングする。次に、図3(c)に示されるように、シリコン基板10の一方の主面および穴20の内面に、誘電体40を、たとえばALD法、スパッタ、CVDなどにより形成する。この誘電体40も、穴20の底面部分では、上記凹凸面を承継した層状に形成される。
【0064】
次に、図3(d)に示されるように、シリコン基板10の一方の主面および穴20の内面に、第2の導電体32をALD法、スパッタ、蒸着などにより成膜する。ここでは、第2の導電体32は、穴20の空間全体に充填される。そして、この第2の導電体32についても、シリコン基板10の一方の主面上に位置する部分を、所望の電極形状にパターニングする。こうして、本実施形態のキャパシタ構造体ができあがる。
【0065】
ところで、本実施形態によれば、穴20の内部に突起21を設けた分だけ、誘電体40を介した両導電体31、32の対向面積すなわち電極間の対向面積が増加するから、従来のキャパシタ構造体に比べて、単位面積あたりの容量値が増加する。
【0066】
また、本実施形態の突起21は、ボッシュプロセスの設定条件によって自然発生的に形成されるものであるから、微細露光等の高度なプロセス技術は必要としない。よって、本実施形態によれば、穴をより深くしたり、穴の平面形状を複雑な形状とすることなく、導電体31、32間の対向面積を増加させて容量値の増大が実現できる。
【0067】
つまり、本実施形態は、従来のエッチング技術では使われることのなかったブラックシリコン現象に着目し、これをキャパシタ構造体の電極面積の増大策として応用することでキャパシタ構造体の単位面積あたりの容量値を増大させるという独自の考えに基づくものである。
【0068】
また、上述したが、本実施形態では、突起21のアスペクト比が1以上であることが好ましいとしているが、これは、アスペクト比が1以上になると、突起21による導電体31、32間の対向面積が大幅に増加し、効果的であるためである。
【0069】
また、本実施形態では、突起21の形状は上記した各形状が可能であるが、好ましくは突起21の突出先端側に向かってすぼまっている円錐もしくは角錐形状がよい。それによれば、突起21の表面が、穴20の開口部側に面した傾斜面となるから、突起21の表面に導電体31、32や誘電体40を成膜するときに、これら膜が堆積しやすくなり、均一な膜形成が行いやすくなる。
【0070】
また、本実施形態の製造方法においては、誘電体40および両導電体31、32はALD法によって形成することが望ましい。このALD法は、完全な表面反応を用いる成膜手法であるため、成膜対象の形状、位置によらず均一な膜厚が得られるものである。
【0071】
つまり、ALD法によれば、穴20の内面に突起21による凹凸が存在しても、カバレッジ性に優れたALD法によって、均一な膜厚にて誘電体40および導電体31、32を形成しやすくなる。なお、ALD法等により均一性の良好な成膜が得られる場合は、突起21の断面形状は、円錐もしくは角錐に代えて、先端の尖った部分の破損を防ぐためにストレートな柱状としてもよい。
【0072】
ここで、図4は本第1実施形態の変形例としてのキャパシタ構造体の概略断面構成を示す図である。
【0073】
上記図1に示される例では、第2の導電体32は穴20の空間全体に充填されているが、この図4に示されるように、第2の導電体32も、第1の導電体31、誘電体40と同様に、穴20の底面形状すなわち突起21による凹凸面の形状を承継した凹凸状の層形状とされたものであってもよい。
【0074】
ただし、上記図1のように、第2の導電体32を穴20の空間全体に充填されているものとした場合、図4の場合に比べて、第2の導電体32の抵抗が小さくなり、キャパシタの寄生抵抗成分を低減しやすくなるという利点がある。
【0075】
また、上記図1のように、第2の導電体32を穴20の空間全体に充填する場合には、ALD法によって誘電体40の表面に、薄い第2の導電体32の膜を成膜した後、これをシード層として電気メッキすることで第2の導電体32を形成するようにしてもよい。
【0076】
なお、本実施形態のキャパシタ構造体としては、共通のシリコン基板10に複数個のキャパシタ構造体を一括して形成し、これらを並列に接続したものであってもよい。この場合、たとえば各キャパシタ構造体は、シリコン基板10の一方の主面上にて、第1の導電体31および第2の導電体32が連続してつながったパターンとされる。
【0077】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るキャパシタ構造体の概略断面構成を示す図である。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、シリコン基板10に第1の導電体の機能を持たせたことが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
【0078】
図5に示されるように、本実施形態においても、有底穴である穴20の内部には、シリコン基板10よりなる突起21が設けられており、穴20の底面は、突起21による凹凸面とされている。
【0079】
ここで、本実施形態では、シリコン基板10に第1の導電体の機能を持たせているために、穴20の内部では、穴20の底面および側面に、これらの面側から誘電体40、第2の導電体32が順次積層された構成とされている。
【0080】
そして、誘電体40および第2の導電体32は、穴20の底面すなわち突起21による凹凸面の形状を承継した層形状とされている。なお、本実施形態においては、少なくとも誘電体40が突起21による凹凸面の形状を承継した層形状とされていればよく、第2の導電体32は、上記図1のものと同様に、穴20の空間全体に充填されているものとしてもよい。
【0081】
本実施形態では、シリコン基板10における穴20および突起21を含む部位が第1の導電体とされている。具体的には、シリコン基板10の一方の主面側において、当該一方の主面から穴20の底面に至る深さの部位を、第1の導電体とするべく導電性を持たせている。
【0082】
この場合、たとえば、シリコン基板10として、予め基板全体が導電性の高いものとなっているものを用いてもよいし、シリコン基板10の一方の主面側の部位にイオン注入などを行い、当該部位をBやPなどの不純物濃度の高い部位として導電性を大きくしたものを用いてもよい。あるいは、穴20の形成後に、シリコン基板10の一方の主面側に上記イオン注入を行い、導電性を大きくしたものとしてもよい。
【0083】
そして、本実施形態では、これら第1の導電体としてのシリコン基板10、誘電体40、第2の導電体32による積層体によってキャパシタが構成されている。本構造体によれば、シリコン基板10そのものが第1の導電体として構成されるが、これを第1の導電体として、その上に誘電体40、第2の導電体32を積層することによりキャパシタが構成される。
【0084】
そして、この場合も、上記第1実施形態と同様に、穴20の内部に突起21を設けた分だけ、誘電体40を介した両導電体の対向面積すなわち電極間の対向面積が増加するから、穴をより深くしたり、穴の平面形状を複雑な形状とすることなく、導電体間の対向面積を増加させて容量値の増大が実現できる。
【0085】
ここで、図6に本実施形態のキャパシタ構造体の製造方法を示し、これを参照して、本製造方法について述べておく。図6は、本実施形態の製造方法を示す工程図であり、各工程におけるワークを図1に対応した断面にて示してある。
【0086】
まず、図6(a)に示されるように、上記第1実施形態と同様の方法により、シリコン基板10に、突起21を有する穴20を形成する。ここで、シリコン基板10としては、上述したような予めイオン注入などにより導電性を高めたものでもよいし、穴20の形成後にイオン注入を行い、導電性を大きくしたものとしてもよい。
【0087】
こうして、シリコン基板10においては、その一方の主面、穴20の側面、突起21の表面を含む穴20の底面が、第1の導電体として機能するに十分な導電性を有するものとされる。
【0088】
次に、図6(b)に示されるように、上記第1実施形態と同様に、誘電体40を形成する。この誘電体40は、上記同様に、ALD法、スパッタ、CVDなどにより形成できるが、本実施形態では熱酸化によって形成してもよい。
【0089】
その後は、図6(c)に示されるように、上記第1実施形態と同様にして、第2の導電体32を形成すれば、本実施形態のキャパシタ構造体ができあがる。以上が本実施形態の製造方法である。
【0090】
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態に係るキャパシタ構造体の製造方法の要部を示す概略平面図であり、シリコン基板10の一方の主面にマイクロマスクMを発生させた状態を示すものである。なお、図7では、シリコン基板10に形成されるべき穴20の開口形状も示してあるが、エッチングにおいては、シリコン基板10の一方の主面のうちこの穴20以外の部位は、図示しないマスクパターンにより被覆されており、当該穴20の部位はそのマスクパターンの開口部とされている。
【0091】
上記第1および第2実施形態では、突起21を有する穴20を形成する方法として、ブラックシリコンを発生させる条件でボッシュプロセスを行い、保護膜をマイクロマスクとして構成するようにしたが、本実施形態の製造方法では、そのマイクロマスクの発生方法が相違するものである。
【0092】
図7に示されるように、本製造方法では、マイクロマスクMを、シリコン基板10のエッチングの前に微粒子材料を、シリコン基板10の一方の主面にて穴20の形成部位に、ばらまくことにより発生させる。ここで、当該微粒子としてはその粒径が1μm以下のものが望ましい。
【0093】
この後は、一般的なボッシュプロセスなど、通常のシリコンの深堀エッチングを行えばよい。それにより、この微粒子がマスクMとなってマスクMの直下はエッチングされないから、上記同様にマスクMを起点としたエッチング残りとしての突起21が形成されるのである。
【0094】
この場合も、マイクロマスクMの密度を大きくすると、突起21の数が多く、突起21が高くなり、一方、マイクロマスクMの密度を小さくすると、突起21の数が少なく、突起21が低くなる傾向にあるから、これを利用して、突起21の数やサイズを制御することが可能である。
【0095】
また、この場合、微粒子であるマイクロマスクMの形状を球状や角形状にすることで、それぞれ突起21を円錐や角錐に制御することも期待される。さらには、マイクロマスクMの大きさ、具体的には微粒子の粒径を大きくすることで突起21を高くしたり、当該粒径を小さくすることで突起21を低くしたりすることも可能である。
【0096】
また、この微粒子材料としては、シリコン(Si)に対してエッチング選択比を大きく取れるガラス(SiO)やAlやCuなどの金属を含む材料であることが望ましい。そして、これら微粒子材料をシリコン基板10の一方の主面にばらまく方法としては、スパッタリングやスプレー方式の吹き付けなどが挙げられる。
【0097】
スパッタリングの場合、微粒子材料をターゲット材料として、これをシリコン基板10の一方の主面に対向させ、当該主面に微粒子材料を極少量堆積させれば、島状のマイクロマスクMが形成される。
【0098】
また、吹き付けの場合には、たとえば直径1μm以下のビーズ状になった微粒子材料を用意し、これをノズルなどを用いたスプレー方式によって、搬送ガスと共にシリコン基板10に吹き付けるようにすればよい。
【0099】
また、シリコン基板10のエッチング後には、マイクロマスクMの除去を行うが、この除去については、たとえば酸系のエッチングなどによりマスクMを溶かして除去すればよい。あるいは、エッチングプロセス中に、マスクM自体も除去されるようにプロセス条件を設定してもよい。
【0100】
また、上記マスクパターンの開口部に、マイクロマスクMをばらまいて発生させるに当たっては、その開口部のサイズがあまりに小さいものであると、開口部にマスクMとなる微粒子材料が入り込みにくくなり、マスクMが発生しなくなる可能性が高い。本発明者の検討によれば、粒径100〜500nm程度の微粒子を用いた場合、当該開口部の開口幅(穴20の幅に相当)としては3〜5μm程度以上が望ましい。
【0101】
また、シリコン基板10のエッチングによる穴20の形成方法としては、本実施形態の方法と上記第1実施形態のボッシュプロセスによる方法とを組み合わせたものであってもよい。
【0102】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態に示した構成のように、シリコン基板10に対して、突起21を有する穴20を形成する方法としては、ボッシュプロセス以外にも、たとえば、特開平2007−144310号公報の段落(0019)に記載されているようなSFガスとOガスを用いたエッチング方法でもよい。
【符号の説明】
【0103】
10 シリコン基板
20 穴
21 突起
31 第1の導電体
32 第2の導電体
40 誘電体
M マイクロマスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン基板(10)に設けられた穴(20)の内部にて、第1の導電体(31)と第2の導電体(32)との間に誘電体(40)を介在させることにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体であって、
前記穴(20)は、前記シリコン基板(10)の一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴であり、
前記穴(20)の内部には、前記シリコン基板(10)よりなり、前記穴(20)の底部側から開口部側に向かって突出する突起(21)が設けられており、
前記穴(20)の底面は、前記突起(21)による凹凸面とされており、
前記穴(20)の内部では、前記穴(20)の底面および側面に、これらの面側から前記第1の導電体(31)、前記誘電体(40)、前記第2の導電体(32)が順次積層されているとともに、前記第1の導電体(31)および前記誘電体(40)は、前記突起(21)による凹凸面の形状を承継した層形状とされており、
これら前記第1の導電体(31)、前記誘電体(40)、前記第2の導電体(32)による積層体によってキャパシタが構成されていることを特徴とするキャパシタ構造体。
【請求項2】
シリコン基板(10)に設けられた穴の内部にて、第1の導電体と第2の導電体(32)との間に誘電体(40)を介在させることにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体であって、
前記穴(20)は、前記シリコン基板(10)の一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴であり、
前記穴(20)の内部には、前記シリコン基板(10)よりなり、前記穴(20)の底部から開口部側に向かって突出する突起(21)が設けられており、
前記穴(20)の底面は、前記突起(21)による凹凸面とされており、
前記シリコン基板(10)における前記穴(20)および前記突起(21)を含む部位が前記第1の導電体とされており、
前記穴(20)の内部では、前記穴(20)の底面および側面に、これらの面側から前記誘電体(40)、前記第2の導電体(32)が順次積層されているとともに、前記誘電体(40)は、前記突起(21)による凹凸面の形状を承継した層形状とされており、
これら前記第1の導電体、前記誘電体(40)、前記第2の導電体(32)による積層体によってキャパシタが構成されていることを特徴とするキャパシタ構造体。
【請求項3】
前記突起(21)の突出高さ方向に沿った断面において、当該突起の高さ/当該突起の幅で表されるアスペクト比が1以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のキャパシタ構造体。
【請求項4】
前記突起(21)の形状は、円錐もしくは角錐形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のキャパシタ構造体。
【請求項5】
前記第2の導電体(32)は前記穴(20)の空間全体に充填されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のキャパシタ構造体。
【請求項6】
シリコン基板(10)の一方の主面から前記シリコン基板(10)をエッチングすることにより、当該一方の主面に開口し、他方の主面では閉塞された有底穴としての穴(20)を形成し、前記穴(20)の内部に、導電体(31、32)と誘電体(40)を設けることにより、キャパシタを構成してなるキャパシタ構造体の製造方法であって、
前記シリコン基板(10)のエッチングでは、エッチング面に島状に存在するマイクロマスク(M)を起点としたエッチング残りによる突起(21)を、前記穴(20)の底面から開口部側に突出するように前記穴(20)内に形成し、
その後、前記突起(21)の表面および前記穴(20)の側面に沿って前記誘電体(40)および前記導電体(31、32)を形成することを特徴とするキャパシタ構造体の製造方法。
【請求項7】
前記シリコン基板(20)のエッチングは、前記穴(20)の側面および底面に保護膜を堆積する保護膜堆積ステップと、前記保護膜のうち前記穴(20)の底面に形成された部分を除去して前記穴(20)の底面をエッチングすることで前記穴(20)を深くするエッチングステップとを繰り返しながら、シリコンの深堀りエッチングを行うものであり、
前記マイクロマスクは、1回の前記保護膜堆積ステップにおける前記保護膜の堆積量を、1回の前記エッチングステップで除去し得る量よりも多く設定することによって発生させるようにすることを特徴とする請求項6に記載のキャパシタ構造体の製造方法。
【請求項8】
前記マイクロマスク(M)は、前記シリコン基板(10)のエッチングの前に微粒子材料を前記シリコン基板(10)の一方の主面にばらまくことにより発生させることを特徴とする請求項6に記載のキャパシタ構造体の製造方法。
【請求項9】
前記微粒子材料はガラスもしくは金属を含む材料であることを特徴とする請求項8に記載のキャパシタ構造体の製造方法。
【請求項10】
前記微粒子材料をターゲット材料としてスパッタリングを行うことにより、前記微粒子材料を前記シリコン基板(10)の一方の主面にばらまくことを特徴とする請求項9に記載のキャパシタ構造体の製造方法。
【請求項11】
前記微粒子材料を含むガスを前記シリコン基板(10)の一方の主面に吹き付けることにより、前記微粒子材料を前記シリコン基板(10)の一方の主面にばらまくことを特徴とする請求項9に記載のキャパシタ構造体の製造方法。
【請求項12】
前記誘電体(40)および前記導電体(31、32)はALD法によって形成することを特徴とする請求項6ないし11のいずれか1つに記載のキャパシタ構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−79960(P2012−79960A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224694(P2010−224694)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】