説明

ゲートバルブ、それを具備したフィルム製造装置、及び、それを用いたフィルム製造方法

【課題】外部リークをより少なくして真空状態を維持することができ、ロール交換時に巻き出し室や巻取り室を素早く大気圧状態に戻し、ロール交換後も素早く真空状態に戻すことができるフィルム製造装置を提供する。
【解決手段】フィルム製造装置1は、巻き出し手段6、巻き取り手段7、3つの反応室4A、4B、4C、フィルム搬送路5より構成され、フィルムが通過する少なくとも一の開口部を有する反応室内に配置され、かつ、開口部には、該フィルムを挟みながら封止することにより真空室を密封可能とする弁体を有するバルブ機構11〜16が具備されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム、例えば、薄膜太陽電池の基材をなすフィルムあるいは、電子ペーパー(紙)あるいは有機ELのフィルム基板あるいは、真空成膜法が適用される連続したフィルムの搬送時に気密を保持する装置に使用されるゲートバルブ(ゲート弁)、特にフィルム搬送時に基材フィルムをシール部分で挟み込んだ状態で気密を保持するゲートバルブ、このゲートバルブを使用したフィルム製造装置、及び、フィルム製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フィルムの巻き出しロールを収納する部屋(以下、ロール巻き出し室という)と、フィルムの巻き取りロールを収納する部屋(以下、ロール巻き取り室という)と、これら二つの部屋の間を連通する搬送路があり、その搬送路の途中に設けられたフィルムに成膜処理を施す成膜室及びフィルム搬送装置で構成されているフィルム製造装置がよく知られている。
【0003】
例えば、特開2006-104494号公報(特許文献1)では、ロール巻き出し室とロール巻き取り室は共用されている。
【0004】
これらのフィルム製造装置の中で、特開2000−261015号公報(特許文献2)には、成膜室の前後に中間室が具備されており、その成膜室と中間室の間を仕切るためにゲートバルブが設けられ、フィルムをシール部分で挟み込みつつ閉じることにより、全成膜室は隔離されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−104494号公報
【特許文献2】特開2000−261015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常、フィルムのロール巻き出し室、フィルムのロール巻き取り室、これら二つの部屋の間を連通する搬送路があり、その搬送路の途中に設けられた成膜室およびフィルム搬送装置で構成されているフィルム製造装置にあっては、装置全体を大気圧に戻して巻き出しロールあるいは巻き取りロール等の交換作業が行われていた。
【0007】
この手法によると、ロール交換のために加熱OFF、ベント、ローラ交換、真空引き、加熱ON、そして生産開始という段取りが必要になるために作業時間として1〜2日要してしまい装置稼動率を下げる原因となっていた。
また、装置を構成する部品に不具合が発生した時に、装置全体を止めなければならず、装置稼動率を下げる原因となっていた。
【0008】
また、中間室と成膜室とを隔離するためにゲートバルブを設けること、あるいは巻き出し室と成膜室、成膜室と巻き取り室の間にフィルムが貫通した状態で、シール部分で挟み込む型のゲートバルブを配置することが提案されているが、これらの手法によると極微量のリーク発生のおそれがあり、真空状態を維持することが困難であるという問題がある。
【0009】
本発明は、外部リークをより少なくして真空状態を維持することができ、頻度の高いロール交換時に素早くロール巻き出し室や、ロール巻き取り室を大気圧力状態に戻すことができ、ロール交換後も素早く真空状態に戻すことができ、かつ、フィルムを挟み込んだまま気密を保持できるゲートバルブ、それを備えたフィルム製造装置、及び、フィルム製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明のゲートバルブは、その弁体にシール材が形成され、シール材は、弁体の弁座と接触する場所に複数本配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するための本発明のフィルム製造装置は、巻き出し手段と、巻き取り手段と、この間の必要部に設けられた移送ローラを有するフィルム搬送手段を、連通する真空槽内にそれぞれ配置し、長尺のフィルムを前記巻き出し手段にセットされたフィルムロールから巻き出して、フィルム搬送手段で移送しつつ、巻き取り手段で巻き上げる間に、真空槽内に配置された処理手段により、該フィルムに処理を施して所定の機能を備え、巻き出し手段、巻き取り手段、及び、処理手段は、真空槽内で形成される、フィルムが通過する少なくとも一の開口部を有する真空室内に配置され、かつ、開口部には、該フィルムを挟みながら封止することにより真空室を密封可能とする弁体を有するバルブ機構が具備され、さらに、バルブ機構の弁体は、フィルムを挟みながら開口部に接して密封するシール材を有し、シール材は、複数本配置されていることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するための本発明のフィルム製造方法は、上記のフィルム製造装置を用意する工程と、巻き出し手段にフィルムロールをセットしてフィルムを巻き出す工程と、処理手段を有する真空室でバルブ機構である複数本のシート材を配置するゲートバルブを動作させて、フィルムをそれで挟みながら該真空室を密封にして所定の機能を付与するための処理を該フィルムに施す工程と、巻き取り手段でフィルムを巻き上げる工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、フィルムを挟み込んだ状態で各部屋間のリークをより少なくして真空状態を維持することができ、頻度の高いロール交換時に素早くロール巻き出し室や、ロール巻き取り室を大気圧力状態に戻すことができ、ロール交換後も素早く真空状態に戻すことができ、かつ、フィルムを挟み込んだまま気密を保持することができる。
【0014】
本発明は、このようなゲートバルブを各部屋間に組み込むことによって各部屋を独立に排気及びベントコントロールを可能とし、ロール交換時においては成膜室の真空度が低下しない状態と、あるいは成膜室を大気圧力に戻す時にはロール巻き出し室、ロール巻き取り室屋の真空度が低下しない状態を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るフィルム製造装置の概略図である。
【図2】本発明の実施形態に係るフィルム製造装置に使用されるゲートバルブの概略図であり、(a)はフィルムを挟む前の状態、(b)はバルブ本体側にも2本のシール材が配置されている場合、(c)はフィルムを挟んだ状態、(d)はバルブ本体側にも平型シール材が配置されている場合である。
【図3】(a)は本発明の実施形態に係るフィルム製造装置に使用されるゲートバルブのフィルムの移送方向からみた(正面の)概略図であり、(b)はシール材の概略図である。
【図4】本発明の別の実施形態に係るフィルム製造装置の概略図である。
【図5】本発明の実施形態に係るフィルム製造方法の説明に用いるCIGS太陽電池の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を具体化した一例であって、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変できることは勿論である。
【0017】
図1から図3は、本発明の実施形態を示し、図1は本発明に係るフィルム製造装置の全体を示す概略図、図2、3は、本発明に係るフィルム製造装置に使用するゲートバルブの構成を示す概略図である。
【0018】
図1において、本発明に係るフィルム製造装置1は、巻き出しロール8を収納する部屋であるロール巻き出し部屋2、巻き取りロール9を収納する部屋であるロール巻き取り部屋3、3つの反応室4A、4B、4C(以下、合わせて符号4とすることがある)、フィルム搬送路5から構成され、ロール巻き出し部屋2には、ロール巻き出し機6、ロール巻き取り部屋3にはロール巻き取り機7が設けられる。
【0019】
ロール巻き出し部屋2とロール巻き取り部屋3とはフィルム搬送路5で連通され、フィルム搬送路5の途中に成膜室となる4が設けられる。この反応室4は成膜室に限定されず、各種の真空処理室を採用することができる。
【0020】
各反応室4の前後の搬送路5には、後述するゲートバルブ11と12、13と14、15と16が設けられる。図1に示す例にあたっては、上流(ロール巻き出し機6側)から下流への一連のものとなっている(符合30はフィルム10の移送方向)が、図4に示す本発明の別の実施形態に係るフィルム製造装置にあるように、フィルム10をロール巻き出し部屋2とロール巻き取り部屋3とを一体として、一体とされた部屋と反応室4との間にゲートバルブを設けた構成としても良い(符号34はロールの回転方向)。
【0021】
ロール巻き出し部屋2、ロール巻き取り部屋3、反応室4のそれぞれにはベント・真空引き手段(真空ポンプ)17が接続される。
【0022】
反応室4での成膜、あるいは各種の処理機構については周知であり、いくつもの従来技術が採用されるところである。
【0023】
ロール巻き出し機6に巻かれたロール8は、ロール巻き出し機6によって繰り出され、各ゲートバルブ、各反応室および搬送路5をフィルム10に示すようにして貫通し、ロール巻き取り機7に巻き取られて巻き取りロール9となる。
【0024】
図2から図3は、図1に示す本発明の実施形態に係るフィルム製造装置に使用されるゲートバルブ11、12、13、14、15及び16の詳細構成を示す。
ゲートバルブ11、12、13、14、15及び16は同一構成としてあり、従ってその内の1つが図2から図3に示してある。
ここでは、ゲートバルブ11を例にとって説明する。
【0025】
ゲートバルブ11は、箱状のバルブ本体18を備える。バルブ本体18は、一般的に箱状のバルブ本体18とメンテナンス用の底板25からなり、各部品間にはパッキング24などが設けてあり、リークを防止している。
バルブ本体18は、例えば、箱状の各面を板状の別部品とし、ネジなどで接合することによる製作も可能であり、本発明はバルブ本体の作製方法についてなんら制限を加えるものではない。
【0026】
箱状のバルブ本体18には、フィルム通過窓(貫通孔)として内部空間19、26がフィルム貫通方向に向けて形成してある。内部空間19、26内には、弁体22がシール材20を伴って配設されており、弁体22を支持しているシャフト23は、例えばシリンダなどの駆動機構で上下する(上方へは符号31)。
【0027】
フィルム10をバルブ本体18と挟み込みシールするシール材20は、挟みこむ部分のみ複数本構造であることを特徴とし、図2及び図3では、フィルム10を挟み込む部分のシール材20が2本の場合の例である。
【0028】
シール材は、例えば、FKM(VITON)(登録商標)が使用可能である。フィルムの粘着性・硬さ、装置側での処理(プロセス)時の熱入力などで熱を持つことを考慮して適宜材料を選択する。また、シール材は図2(b)のようにバルブ本体18内面側(以下、本体内面180という)にシール材27として設けられてもよい。
【0029】
内部空間19、26間を遮断する場合は、図2(c)のように、例えば、不図示のシリンダ駆動に接続されたシャフト23を上方へ移動させることにより、弁体22のシール材20と本体内面180のシール面との間にフィルム10を挟み込む(このとき同時に、バルブ本体18の符号181の箇所もシールする)。
【0030】
その際、図3(a)に示すように、弁体22のフィルムより長い直線部にてフィルム10を領域33で挟み込む(符号32は弁体22の移動方向)。シール材20の形状は、図3(b)のようにフィルム10を挟み込む直線部を複数本としている(図3(b)では2本の場合の例)。
【0031】
対向面の本体内面180にシール材27を配置してもかまわない。本体内面180側のシール材27は、図2(b)のように弁体22側に取り付けたシール材20の複数本に対応する数(図2の場合2本)でも良いし、シール材20全てをカバーできる平型シール材図2dのようにしてもかまわない。
【0032】
このように、フィルム10を実質的に多重シールすることになり、シール性を改善し真空保持性能をよくすることができる。
【0033】
また、フィルム10の端部による個々のシール材への傷付きの影響を小さくすることができる。また、本体内面180側へシール材を用いることにより、フィルム10による本体内面180側においてシール面の傷付きなどのダメージを与える可能性が小さくなる。また、本体内面180側にシール材27を用いることにより、フィルム10への傷付きの可能性が小さくなる。
【0034】
図1において、ゲートバルブ11、12、13、14、15及び16には図2から図3に示したゲートバルブが使用される。
各ゲートバルブ11、12、13、14、15及び16はそれぞれ独立に制御可能であり、各反応室4の前後に設けたゲートバルブ11、12とゲートバルブ13、14とゲートバルブ15、16をペアで制御することができる。
【0035】
ロール巻き出し機6のロールを交換する場合には、ゲートバルブ11が使用され、ロール巻き取り機7の巻き取りロール9を交換する場合には、ゲートバルブ16が使用される。 各反応室4を他の反応室からの遮断、あるいはロール巻き出し部屋2、ロール巻き取り部屋3からの遮断にあたってはペアとされたゲートバルブ11、12、ゲートバルブ13、14、ゲートバルブ15、16をそれぞれ使用することができる。
【0036】
このような状態においてロール巻き出し部屋2、ロール巻き取り部屋3および反応室4を各独立にベント・真空引き手段17によって真空処理することができる。
【0037】
以上のように、本実施例によるゲートバルブを組み込むことで、各反応室等を独立でき、ローラ交換時に、ロール巻き出し部屋、又は、ロール巻き取り部屋のみを真空破壊すればよく、例えば、順次、加熱OFF ⇒ ベント ⇒ ローラ交換 ⇒ 真空引き ⇒ 加熱ON ⇒ 生産開始とすることでローラ交換を短時間で済ませることができる。
【0038】
また、不具合時においても、該当するチャンバーのみを真空破壊すればよい。
さらに、シール部分を多重化することにより、シール性と真空性能の改善、及び、シール部の長寿命化が可能となる。
【0039】
図5は、代表的なCu−In−Ga−Se(以下、CIGSという)系化合物太陽電池の断面の模式図である。
【0040】
符号111は、基板としての樹脂又はステンレス、アルミアルミニウム等のフィルム、符号112は、裏面電極であるMo層、符号113は、起電部であるCIGS化合物層、符号114は、例えばCdSよりなるバッファ層、符号115は、窓層であるAZO層である。
【0041】
この太陽電池について、本発明に係るフィルム製造装置を用いたフィルム製造方法の一例を説明する。
【0042】
フィルム111上に裏面電極であるMo層112をスパッタリング法で成膜した後に光吸収層を形成する。光吸収層であるCIGS化合物層113は、例えば、CuGa合金+Inの2層積層の後、HSeのガス雰囲気中で高温アニールを施して得た多結晶化合物である。バッファ層114としてのCdSは、例えばケミカルバスデポジション方式で成膜する。
【0043】
最後に、窓層であるAZO層115をスパッタリング法で成膜する。このうちスパッタリング法で成膜する工程に適用する場合、例えば、窓層はAZO単層膜であるが、ZnO+AZOなどの二層積層膜を形成してもよい。
【0044】
その場合は、図1で示したフィルム製造装置と同様の構成を有する装置で2室の反応室を配置した装置で製造可能であり、例えば、図1において、符号4AにZnOスパッタリング成膜室、符号4BにAZOスパッタリング成膜室を用いるとよい。
裏面電極のMo層112についても図1で示したフィルム製造装置で成膜可能であり、例えば、符号4Aに下地のTi膜、符号4Bに第一のMo層膜、4Cに第二のMo層成膜室を用いるとよい。
【0045】
当該スパッタリング装置を用いることによって、巻出しロールを交換する際には、フィルム製造装置全てをベントすることなく、本発明によるゲートバルブにより、フィルムを貫通させたまま密封し、ロール巻き出し室だけをベントし、巻き出しロールを交換し、貫通させた状態のフィルムに接続させる。
【0046】
巻き取りロールを交換する場合も同様に、本発明によるゲートバルブにより、フィルムを貫通させたまま密封し、ロール巻き取り室だけをベントし、巻き取りロールを交換し、貫通させた状態のフィルムに接続させる。
【0047】
このように、反応室(成膜室)を大気解放することなく、ロールの交換が可能となり、フィルム密封部分からのリークも最小限に抑えられ、反応室の汚染を回避でき高い歩留まりを確保することができる。
【0048】
実施例として上述した以外にもフィルム製造装置は、ロールtoロール装置で装置生産するような大表示面積の画像表示装置の生産にも工程に適用することができる。大表示面積の画像表示装置としては、フィルム基材の液晶ディスプレイ、有機蛍光ディスプレイ(有機ELディスプレイ)、タッチパネル等を挙げることができる。
また、上述したスパッタリング装置以外にも、PE-CVD装置、プラズマエッチング処理装置など、真空処理装置であれば反応室の方式は問わない。
【符号の説明】
【0049】
1 フィルム製造装置
2 ロール巻き出し部屋
3 ロール巻き取り装置
4 反応室(4A、4B、4C)
5 フィルム搬送路
6 ロール巻き出し機
7 ロール巻き取り機
8 巻き出しロール
9 巻き取りロール
10 フィルム
11、12、13、14、15、16 ゲートバルブ
17 ベント、粗引き
18 バルブ本体
19 内部空間(貫通孔)
20 シール材
22 弁体
23 シャフト
24 パッキング
25 底板
26 内部空間
27 シール材
30 フィルムの移送方向
32 弁体の移動方向
33 領域
34 ロールの回転方向
111 フィルム
112 Mo層
113 CIGS化合物層
114 バッファ層
115 AZO層
180 本体内面
181 シール箇所




【特許請求の範囲】
【請求項1】
シール材が形成された弁体を有するゲートバルブであって、前記シール材は、前記弁体の弁座と接触する場所に複数本配置されていることを特徴とするゲートバルブ。
【請求項2】
巻き出し手段と、巻き取り手段と、この間の必要部に設けられた移送ローラを有するフィルム搬送手段を、連通する真空槽内にそれぞれ配置し、
長尺のフィルムを前記巻き出し手段にセットされたフィルムロールから巻き出して、前記フィルム搬送手段で移送しつつ、前記巻き取り手段で巻き上げる間に、前記真空槽内に配置された処理手段により、該フィルムに処理を施して所定の機能を備えたフィルムを製造するフィルム製造装置において、
前記巻き出し手段、前記巻き取り手段、及び、前記処理手段は、前記真空槽内で形成される、前記フィルムが通過する少なくとも一の開口部を有する真空室内に配置され、かつ、前記開口部には、該フィルムを挟みながら封止することにより前記真空室を密封可能とする弁体を有するバルブ機構が具備され、
さらに、前記バルブ機構の前記弁体は、前記フィルムを挟みながら前記開口部に接して密封するシール材を有し、前記シール材は、複数本配置されていることを特徴とするフィルム製造装置。
【請求項3】
前記開口部を通過する前記フィルムは、該開口部に配置されたシール材と前記弁体とに挟まれることを特徴とする請求項2に記載のフィルム製造装置。
【請求項4】
前記バルブ機構は、ゲートバルブであることを特徴とする請求項2又は請求項3の何れかの一項に記載のフィルム製造装置。
【請求項5】
請求項2に記載のフィルム製造装置を用意する工程と、前記巻き出し手段にフィルムロールをセットしてフィルムを巻き出す工程と、前記処理手段を有する真空室でバルブ機構である複数本のシート材を配置するゲートバルブを動作させて、前記フィルムをそれで挟みながら該真空室を密封にして所定の機能を付与するための前記処理を該フィルムに施す工程と、前記巻き取り手段で前記フィルムを巻き上げる工程を有することを特徴とするフィルム製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−127183(P2011−127183A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287235(P2009−287235)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000227294)キヤノンアネルバ株式会社 (564)
【Fターム(参考)】