説明

ナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、ならびに、プログラム

【課題】移動体通信装置に記憶された情報を使ってナビゲーションを支援する。
【解決手段】ナビゲーション装置100は移動体通信装置150と無線通信により接続される。記憶部106は地図DB131を記憶する。制御部107は移動体通信装置150から電話帳データ132と移動体通信装置150による発着信の履歴データ133とを取得して記憶部106に記憶する。電話帳データ132と履歴データ133にはそれぞれ相手の電話番号とナビゲーションの目的地に設定可能な場所情報とが対応づけて記憶される。制御部107は電話帳データ132又は履歴データ133に対応づけられた場所情報が示す位置を目的地に選択する旨の指示入力を受け付ける。制御部107は選択された電話帳データ132又は履歴データ133に対応づけられた場所情報が示す位置をナビゲーションの目的地に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体通信装置に記憶された情報を使ってナビゲーションを支援するために好適なナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車載型のナビゲーション装置は、運転者等のユーザによって設定された目的地への道案内情報や交通情報などを提供する装置である。例えば、特許文献1には、過去に設定されたり一度検索されたりした目的地や施設等の履歴を用いてユーザが目的地を設定できるナビゲーション装置が開示されている。これによれば、ナビゲーション装置は、履歴に記憶された目的地や施設等を、設定あるいは検索された時刻やジャンルに従って分類して表示し、この履歴を用いて設定できる。例えば、特許文献2には、過去の設定履歴の中から自車両の現在位置に基づいて目的地の候補をリスト表示するナビゲーション装置が開示されている。これによれば、ナビゲーション装置は、過去に設定された目的地の中から自車両の現在位置に近いものを抽出して優先的に表示する。このように、ナビゲーション装置はユーザにとってより使いやすいように様々な工夫がなされている。
【特許文献1】特開2005−156290号公報
【特許文献2】特開2006−23149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
さらに近年、無線通信により移動体通信装置(典型的には携帯電話機)と接続してハンズフリーで通話・通信できるナビゲーション装置が普及してきている。例えば、ユーザは、ナビゲーション装置を操作して、ナビゲーション装置に接続された携帯電話機で相手に発信したり相手から着信したりすることができる。しかし、ナビゲーション装置に接続された携帯電話機で通話した相手の居場所を目的地に設定したい場合、ユーザは通話終了後に相手の場所を検索して目的地を設定しなおさなければならず面倒であった。
【0004】
本発明は、このような課題を解決するものであり、移動体通信装置に記憶された情報を使ってナビゲーションを支援するために好適なナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るナビゲーション装置は、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置であって、
地図データを記憶する地図データ記憶部と、
当該ナビゲーション装置に接続された移動体通信装置から取得した当該移動体通信装置による通信相手の識別情報と当該通信相手の場所を示す場所データとを対応づけて記憶する場所データ記憶部と、
当該ナビゲーション装置の位置を測定する測定部と、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定部と、
前記測定部により測定された位置から前記設定部により設定された目的地までの経路を示す地図データを前記地図データ記憶部から取得して出力する出力部と、
を備えることを特徴とする。
【0006】
前記識別情報は、前記移動体通信装置による相手との通信における相手の電話番号又は電子メールアドレスを含んでもよい。
【0007】
このナビゲーション装置は、前記測定部により測定された位置が、前記設定部により設定された目的地から所定距離範囲内に到達した場合、
(a)前記識別情報が示す電話番号へ前記移動体通信装置に電話を発信させるか、又は、
(b)前記識別情報が示す電子メールアドレスへ前記移動体通信装置に電子メールを発信させる
発信制御部をさらに備えることができる。
【0008】
このナビゲーション装置は、当該出発地を出発してから経過した時間を計時する計時部と、
前記計時部により計時された時間が所定時間以上になった場合、
(a)前記識別情報が示す電話番号へ前記移動体通信装置に発信させるか、又は、
(b)前記識別情報が示す電子メールアドレスへ前記移動体通信装置に電子メールを発信させる
発信制御部と、をさらに備えることができる。
【0009】
本発明の第2の観点に係るナビゲーションシステムは、移動体通信装置と、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置とを含むナビゲーションシステムであって、
前記移動体通信装置は、
通信相手の識別情報を予め記憶する識別情報記憶部と、
外部の通信装置から着信し、あるいは、前記ナビゲーション装置からの要求に基づいて外部の通信装置に発信する通信部と、
を備え、
前記ナビゲーション装置は、
地図データを記憶する地図データ記憶部と、
前記移動体通信装置から前記識別情報を取得して、当該取得した識別情報と場所を示す場所データとを対応づけて記憶する場所データ記憶部と、
前記ナビゲーション装置の位置を測定する測定部と、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定部と、
前記測定部により測定された位置から前記設定部により設定された目的地までの経路を示す地図データを前記地図データ記憶部から取得して出力する出力部と、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報と、前記測定部により測定された位置とに基づいて、前記移動体通信装置に発信するよう要求する要求部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
このナビゲーションシステムの前記移動体通信装置は、前記通信部が外部の通信装置から着信した場合、当該通信装置の識別情報を前記識別情報記憶部から取得して前記ナビゲーション装置に通知する通知部をさらに備え、
前記設定部は、前記通知部から通知された識別情報に対応する場所データを前記場所データ記憶部から取得して、当該取得した場所データの示す場所を当該目的地に設定することができる。
【0011】
このナビゲーションシステムの前記ナビゲーション装置の前記要求部は、前記測定部により測定された位置が、前記設定部により設定された目的地から所定距離範囲内に到達した場合、前記識別情報に基づいて前記移動体通信装置に発信するよう要求することができる。
【0012】
このナビゲーションシステムの前記ナビゲーション装置は、当該出発地を出発してから経過した時間を計時する計時部をさらに備え、
前記要求部は、前記計時部により計時された時間が所定時間以上になった場合、前記識別情報に基づいて前記移動体通信装置に発信するよう要求することができる。
【0013】
本発明の第3の観点に係るナビゲーション方法は、記憶部を有し、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置にて実行されるナビゲーション方法であって、
前記記憶部は、地図データを記憶し、さらに、当該ナビゲーション装置に接続された移動体通信装置から取得した当該移動体通信装置による通信相手の識別情報と当該通信相手の場所を示す場所データとを対応づけて記憶し、
当該ナビゲーション装置の位置を測定する測定ステップと、
前記記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定ステップと、
前記測定ステップにより測定された位置から前記設定ステップにより設定された目的地までの経路を示す地図データを前記記憶部から取得して出力する出力ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第4の観点に係るプログラムは、出発地から目的地までの経路を案内するコンピュータを、
地図データを記憶する地図データ記憶部、
当該コンピュータに接続された移動体通信装置から取得した当該移動体通信装置による通信相手の識別情報と当該通信相手の場所を示す場所データとを対応づけて記憶する場所データ記憶部、
当該コンピュータの位置を測定する測定部、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定部、
前記測定部により測定された位置から前記設定部により設定された目的地までの経路を示す地図データを前記地図データ記憶部から取得して出力する出力部、
として機能させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、移動体通信装置に記憶された情報を使ってナビゲーションを支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(実施形態1)
以下、本実施形態に係るナビゲーション装置100の構成を説明する。本実施形態では、ナビゲーション装置100として、携帯電話機と接続可能な車載用カーナビゲーション装置を例に説明する。なお、ナビゲーション装置100は、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)などの他の通信装置と接続可能なコンピュータなどであってもよい。
【0018】
以下の説明において、目的地とは、ナビゲーション装置100が移動経路を検索してユーザに検索結果を含むナビゲーションデータを提供する際、経路の最終地となる地点・地域のほか、現在地から最終地に到達するまでに経由地として指定する地点・地域(立ち寄り地)も含むものとする。具体的には、任意の地点、領域、建物、施設等を指す。
【0019】
図1は、ナビゲーション装置100の構成を説明するブロック図である。ナビゲーション装置100は、通信部101、音声処理部102、出力部103、操作部104、インターフェース105、記憶部106、制御部107、ROM(Read Only Memory)108、RAM(Random Access Memory)109、及び、システムバス110を含む。
【0020】
通信部101は、移動体通信モジュール、GPS(Global Positioning System)モジュール、VICS(Vehicle Information and Communication System)モジュール、テレビジョン放送(TV)チューナを含む。
【0021】
移動体通信モジュールは、ナビゲーション装置100を移動体通信装置150と繋いで通信・通話するために用いられる様々なデータを、移動体通信装置150との間で送受信する。移動体通信装置150は、例えばユーザにより分離・携帯可能な携帯電話機であり、無線通信により通信部101と通信が可能である。ナビゲーション装置100が移動体通信装置150と通信可能な範囲に存在する場合、通話相手から着信したときの音声データ、通話相手へ発信したときの音声データなどを通信部101と送受信することができる。例えば、移動体通信装置150が着信あるいは発信すると、ユーザは移動体通信装置150を直接操作しなくてもナビゲーション装置100のスピーカ122とマイクロフォン123を用いて通話ができる。移動体通信装置150は、ユーザからの指示によりナビゲーション装置100と接続することなく単独で通話・通信することもできる。なお、本実施形態では、通信部101と移動体通信装置150は無線通信方式で通信するが、無線通信方式のほか所定のケーブル等で接続した有線通信方式でもよい。通信方式は本発明によって限定されるものではなく任意である。
【0022】
通信部101のGPSモジュールは、GPS衛星からの電波に基づいて、ナビゲーション装置100が設置された自車両の位置を測定する。制御部107は、自車両の位置を緯度・経度で表した位置データを、GPSモジュールを制御して取得する。位置データは、他の計測装置によって取得されてもよい。VICSモジュールは、FM多重放送等から道路情報(例えば交通渋滞、交通規制、交通事故などの情報)を受信する。TVチューナは、VHFやUHFのテレビジョン放送電波に係るビデオ及びオーディオ信号を受信する。通信部101は、通信部101に接続されるアンテナ121を用いて電波を送受信するが、このアンテナ121は、GPS、VICS、TVで共用してもよいし、それぞれ別の専用アンテナを備えてもよい。また、通信部101は、路側に設置された所定のデータ送受信機とDSRC(Dedicated Short Range Communication)方式によるデータ通信を行って道路情報などを取得してもよい。
【0023】
このように、本実施形態では、ナビゲーション装置100と移動体通信装置150は取り外しできる別個の装置であるが、携帯電話等の移動体通信が可能な一体型のナビゲーション装置100を用いてもよい。
【0024】
音声処理部102は、制御部107から入力されたディジタルオーディオ信号をD/A(Digital/Analog)コンバータ(図示せず)でアナログオーディオ信号に変換して、スピーカ122に出力する。また、音声処理部102は、マイクロフォン123から入力された音声をA/D(Analog/Digital)コンバータ(図示せず)でディジタルオーディオ信号に変換して、制御部107に入力する。これにより、ユーザはナビゲーション音声やCD(Compact Disc)再生音を聞いたり、音声を入力したりすることができる。
【0025】
出力部103は、制御部107から入力されるデータに基づいて画像表示信号を生成し、生成した画像をモニタ124に出力する。典型的には、モニタ124としてLCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。出力部103は、通信部101により取得された交通情報、TV画像、記憶部106等に予め記憶されたマップ画像、生成されたナビゲーション情報などをモニタ124に表示する。これにより、ユーザは所望の情報を見ることができる。
【0026】
操作部104は、タッチパネル125から入力される指示入力に基づいて指示入力信号を生成して制御部107に入力する。典型的には、タッチパネル125はモニタ124の表示画面の上に重ねて設置され、モニタ124上の座標とタッチパネル125上の座標とがユーザから見て一致するように対応づけられている。これにより、ユーザはモニタ124に表示された操作ボタン部分やアイコン部分のタッチパネル125に触れることによって、所望の操作を指示することができる。なお、タッチパネル125のほかに、ユーザが操作できるキー、ボタン、スイッチなど他の入力装置を備えていてもよい。
【0027】
インターフェース105は、DVD−ROM(Digital Versatile Disk-Read Only Memory)ドライブを含み、所定の地図データ、ナビゲーション用データ(例えば施設などの案内データ)を納めたDVD−ROMやCD−ROMなどの記録媒体からデータを読み出して制御部107に入力する。制御部107は記録媒体から読み出した地図データなどを記憶部106に記録する。これにより、ユーザは記憶部106に記憶された地図データ等を最新のものに更新できる。また、ユーザは音楽CDや映画DVDなどを再生して視聴しすることができる。なお、インターフェース105は他の装置用・記録媒体用のデータ入出力インタフェースを備えていてもよい。制御部107は、地図データ等を配信する所定の配信装置から最新の地図データ等を通信部101により受信させて、記憶部106に記憶された地図データ等を更新してもよい。
【0028】
記憶部106は、ハードディスクドライブ等の記憶装置を含み、地図データやナビゲーション用データを格納するデータベース(以下、「地図DB」と呼ぶ)131や、通信部101が受信した交通情報、各種設定情報などを記憶する。記憶部106に記憶されるこれらの地図DB131などは、ユーザや制御部107の指示により最新のデータに随時書き換え可能である。なお、記憶部106は、フラッシュメモリなどの他のメモリを備えていてもよいし、ユーザによって着脱可能なメモリカード等に任意のデータを書き込んだり読み出したりしてもよい。制御部107は、DVD−ROMドライブに装着されたDVD−ROM等から必要に応じて地図や施設などの情報を読み出してもよいし、記録媒体からデータの一部又は全部を予め読み出して記憶部106に保存する(インストールする)ようにしてもよい。
【0029】
また、記憶部106は、移動体通信装置150を用いた通話・通信に用いる電話帳(アドレス帳)データ132を所定件数分記憶する。制御部107は、ユーザによるタッチパネル125等への指示入力に基づいて、任意の電話帳データ132を作成、更新、削除することができる。
【0030】
図2は、電話帳データ132の構成例を示す図である。この例では、電話帳データ132は、登録コード、登録名、電話番号、相手情報を対応づけて記憶する。登録コードは、電話帳データ132内で固有な情報であり、数字、文字、記号、画像などを用いてユーザ又は制御部107が設定することができる。登録名は、通話相手の名前やニックネームなどであり、数字、文字、記号、画像などを用いてユーザが自由に設定できる。電話番号は、通話相手の所有する携帯電話、固定電話などの電話番号(加入者番号)である。相手情報は、通話相手の住所、連絡先、郵便番号、会社名、緯度経度情報、画像、プロフィールなど、相手の詳細に関する付加情報である。この相手情報には、住所、郵便番号、施設名、緯度経度など、ナビゲーションの目的地として設定できる場所を示す情報を含めることができる。相手情報はユーザによって任意に登録される情報であり、登録されない(図中では「未登録」と表記している)場合もある。なお、ここに記載した電話帳データ132の構成は一例に過ぎず、任意に変更、追加、省略することができる。例えば、記憶部106は、1つの登録コードあるいは登録名に複数の電話番号や相手情報を対応づけて記憶してもよい。
【0031】
なお、記憶部106は、電話帳データ132を階層構造(いわゆる電子フォルダやディレクトリ)を設けて記憶してもよい。例えば、「家族」「友達」「会社」といった名称のサブフォルダを作成して、そのサブフォルダと関連づけて電話帳データ132を記憶することができる。電子フォルダの数、階層数、名称などは任意である。
【0032】
さらに、記憶部106は、移動体通信装置150による発着信の履歴データ133を所定件数分記憶する。例えば、ユーザがナビゲーション装置100を操作して移動体通信装置150により通話相手に発信すると、制御部107は、通話相手の電話番号や発信した時刻などを記憶部106に履歴データ133として記憶させる。また、ユーザがナビゲーション装置100と接続された移動体通信装置150により通話相手から着信すると、制御部107は、通話相手の電話番号や着信した時刻などを記憶部106に履歴データ133として記憶させる。典型的には、制御部107は、発着信がなされると自動的に履歴データ133を記憶させるが、ユーザの指示入力によって記録、更新、削除されてもよい。制御部107は、発着信の履歴が所定件数を超えた場合には、最も古い履歴データ133を記憶部106から削除する。
【0033】
図3は、履歴データ132の構成例を示す図である。この例では、記憶部106は、発着信した時刻と通話相手の電話番号と相手情報とを対応づけて記憶する。発信日時あるいは着信日時は、移動体通信装置150が通話相手に発信あるいは通話相手から着信した日付と時刻である。電話番号は、移動体通信装置150が通話相手に発信あるいは通話相手から着信したときの通話相手の電話番号である。相手情報は、電話帳データ132の相手情報と同様であるが、発着信した相手の電話番号等が既に電話帳データ132に記憶されている場合には、対応する電話帳データ132の登録コードや登録名を記憶してもよい。相手情報はユーザが任意に記録できる情報であり、登録されない場合もある。なお、ここに記載した履歴データ133の構成は一例に過ぎず、任意に変更、追加、省略することができる。
【0034】
制御部107は、CPU(Central Processing Unit)から構成され、ナビゲーション装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。また、制御部107は、レジスタ(図示せず)という高速アクセスが可能な記憶域に対してALU(Arithmetic Logic Unit)(図示せず)を用いて加減乗除等の算術演算や、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算などを行うことができる。さらに、制御部107は、マルチメディア処理対応のための加減乗除等の飽和演算や、三角関数等、ベクトル演算などを高速に行えるように構成されている。あるいはコプロセッサを備えて実現されてもよい。また、制御部107は、日時を計測するクロック(図示せず)あるいはGPSで得られる情報から現在の日時を取得できる。
【0035】
具体的には、制御部107は、GPSにより取得した現在位置、地図DB131に記憶された地図データ、VICSにより取得した交通情報等を用いて、出発地や現在地から目的地までの移動経路の候補を検索し、検索結果の経路図などのナビゲーションデータをモニタ124に表示させる。ナビゲーションデータの生成方法、表示方法は本発明によって限定されない。
【0036】
また、制御部107は、記憶部106に記憶される電話帳データ132と履歴データ133を任意のタイミングで読み出し、更新、追加、削除することができる。例えば、移動体通信装置150が通信部101と通信可能な場所に存在すると、制御部107は、通信部101を制御して、所定の同期タイミングあるいはユーザから指示されたタイミングで、移動体通信装置150に内蔵されるメモリ(図示せず)に記憶された電話帳データ132に相当するデータや履歴データ133に相当するデータを送受信して同期をとる。これにより、ナビゲーション装置100は、電話帳データ132と履歴データ133を最新のデータに更新することができる。なお、これらのデータの更新処理の詳細は後述する。
【0037】
また、移動体通信装置150が通信部101と通信可能な場所に存在すると、制御部107は、マイクロフォン123で集音した音声を音声処理部102により音声データに変換させ、通信部101を制御して音声データを移動体通信装置150に送信する。一方、制御部107は、通信部101を制御して移動体通信装置150から音声データを受信し、受信した音声データを音声処理部102により音声に変換させ、スピーカ122に音声を出力させる。これにより、ナビゲーション装置100は、接続した移動体通信装置150によって通話・通信ができる。すなわち、ユーザは、移動体通信装置150を直接操作しなくてもナビゲーション装置100のスピーカ122とマイクロフォン123を用いて通話ができる。
【0038】
ROM108は、ナビゲーション装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステム(OS)、プログラム、各種のデータを記録する。
【0039】
RAM109は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、通信部101により取得されたデータ、DVD−ROMから読み出したデータなどが一時的に保持される。また、制御部107は、RAM109に変数領域を設け、この変数に格納された値に対してALUを用いて演算を行ったり、RAM109に格納された値を一旦レジスタに格納してからレジスタに対して演算を行い、演算結果をRAM109に書き戻す、などの処理を行う。
【0040】
システムバス110は、通信部101、音声処理部102、出力部103、操作部104、インターフェース105、記憶部106、制御部107、RAM108、及び、ROM109との間で命令やデータを転送するための伝送経路である。
【0041】
次に、移動体通信装置150の構成について図4を用いて説明する。移動体通信装置150は、無線通信部151、音声処理部152、出力部153、インターフェース154、入力部155、ROM156、RAM157、制御部158、システムバス159を備える。移動体通信装置150は、典型的には携帯電話機であるが、PHS、PDA、モデムを備えたコンピュータなどでもよい。
【0042】
無線通信部151は、移動体通信装置150が送信機となる場合、マイクロフォン163に入力され音声処理部152が備えるA/Dコンバータ(図示せず)により変換された音声信号を変調し、無線通信部151が備えるアンテナ161を用いて相手(受信側)に送信する。また、移動体通信装置150が受信機となる場合、無線通信部151が備えるアンテナ161を用いて音声信号等を受信して音声信号を復調し音声処理部152に入力する。音声信号は音声処理部152が備えるD/Aコンバータ(図示せず)を用いて音声に変換され、スピーカ162から音声として出力される。
【0043】
また、無線通信部151は、ナビゲーション装置100と無線通信により接続して様々なデータを送受信する。ナビゲーション装置100と接続する際の無線通信方式は、電話の送受信に用いる無線通信とは異なる方式(例えば、周波数帯域の異なる電磁波を用いた無線通信、あるいは赤外線通信など)であることが望ましい。
【0044】
音声処理部152は、移動体通信装置150が送信機となる場合、ユーザの発声音等をマイクロフォン163によって集音し、音声処理部152が備えるA/Dコンバータにより音声信号に変換して無線通信部151に入力する。また、音声処理部152は、移動体通信装置150が受信機となる場合、音声処理部152が備えるD/Aコンバータにより復調された通話音をスピーカ162に出力する。また、音声処理部152は、ナビゲーション装置100から無線通信部151により受信された音声データをスピーカ162に出力したり、マイクロフォン163により集音され変換された音声データを無線通信部151に入力してナビゲーション装置100に送信することもできる。
【0045】
出力部153は、制御部158や出力部153が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって画像データを加工処理した後、出力部153が備えるフレームバッファに記録する。フレームバッファに記録された画像情報は、垂直同期などの所定の同期タイミングで画像信号に変換され、出力部153に接続されたLCD164に出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。なお、LCD164の代わりに、有機EL(Organic Light Emitting Diode)など他の表示装置を用いてもよい。
【0046】
インターフェース154は、着脱可能なメモリカード165やUIM(Universal Identity Module)カードなどと接続してデータの入出力を行う。例えばインターフェース154に接続されるメモリカード165には、電話やメールに使用する電話帳データ171(ナビゲーション装置100側の電話帳データ132に相当するデータ)や通信履歴を示す履歴データ172(ナビゲーション装置100側の履歴データ133に相当するデータ)などが記憶される。なお、これらの情報は、RAM157のフラッシュメモリ領域など他の書き換え可能な記憶領域に記憶されてもよい。インターフェース154は、所定のケーブルなどで他の外部機器(例えばナビゲーション装置)との接続を可能にするインタフェースを更に備えていてもよい。
【0047】
入力部155は、操作キー166からの操作信号を受け付けて、操作信号に対応するキーコード信号を制御部158に入力する。制御部158は、入力されたキーコード信号に基づいて操作内容を決定する。ユーザは、操作キー166を用いて任意の文字データを入力したり所定の操作コマンド(例えば電源オン/オフなどのコマンド)を入力したりすることができる。
【0048】
ROM156は、移動体通信装置150の全体の制御に必要なOSやプログラム等を記憶する不揮発性メモリである。
【0049】
RAM157は、制御部158が行う処理に必要なデータやプログラム等を一時的に記憶する。また、RAM157の記憶領域の一部はフラッシュメモリから構成され、電話帳データ171、履歴データ172、各種機能の設定値等を記憶してもよい。
【0050】
制御部158は、ROM156に記憶されたOSや制御プログラムに従って、移動体通信装置150の全体の制御を行う。制御部158は、制御の必要に応じて、各部に制御信号およびデータを送信、または、各部から応答信号およびデータを受信する。また、制御部158は、日時を計測するクロック(図示せず)から現在の時刻を取得できる。
【0051】
システムバス159は、上述した各部との間で命令やデータを転送するための伝送経路である。
【0052】
このように構成される移動体通信装置150は、ナビゲーション装置100と無線通信部151により通信可能な状態にあるとき、装着されたメモリカード165等に記憶された電話帳データ171と履歴データ172をナビゲーション装置100の間で送受信し、ナビゲーション装置100の記憶部106に記憶された電話帳データ132と履歴データ133と同期させることができる。
【0053】
(更新処理)
次に、記憶部106に記憶される電話帳データ132と履歴データ133の更新処理について図5のフローチャートを用いて説明する。この更新処理は、ナビゲーション装置100の各部が協働して行われる。更新処理が行われるタイミングは任意であるが、典型的には通信部101が移動体通信装置150と通信可能になったタイミング、ユーザから指示されたタイミングなどで行われる。
【0054】
まず、制御部107は、記憶部106に記憶された電話帳データ132と履歴データ133を更新するか否かを判別する(ステップS501)。例えば、制御部107は、操作部104に更新する旨の指示入力があったか否かに基づいて判別する。
【0055】
更新しないと判別された場合(ステップS501;NO)、制御部107は更新処理を終了する。
【0056】
更新すると判別された場合(ステップS501;YES)、制御部107は、通信部101を制御して移動体通信装置150に電話帳データ171と履歴データ172を送信するよう要求する。(ステップS502)。
【0057】
移動体通信装置150の制御部158は、無線通信部151を制御して電話帳データ171と履歴データ172をナビゲーション装置100に送信する(ステップS503)。
【0058】
ナビゲーション装置100の制御部107は、通信部101を制御して電話帳データ171と履歴データ172を移動体通信装置150から受信する(ステップS504)。
【0059】
制御部107は、記憶部106に記憶された電話帳データ132と履歴データ133の中に、ステップS504で受信したデータと一致しないものがあるか否かを判別する(ステップS505)。
【0060】
一致しないデータがない、すなわち、すべての電話帳データ132と履歴データ133が移動体通信装置150側に記憶されたものと一致すると判別された場合(ステップS505;NO)、制御部107は更新処理を終了する。
【0061】
一致しないデータがある、すなわち、記憶部106に記憶された電話帳データ132と履歴データ133の中に、移動体通信装置150側に記憶されたデータと一致しないものがあると判別された場合(ステップS505;YES)、制御部107は、一致しないと判別された電話帳データ132と履歴データ133を更新して同期をとる(ステップS506)。
【0062】
なお、ステップS501で、制御部107は、移動体通信装置150が通信部101と通信可能な場所に存在するか否か(移動体通信装置150と通信できる状態か否か)を判別し、通信可能な場所に存在する(移動体通信装置150と通信できる)と判別され、且つ、前回更新処理を行ってから所定時間が経過した場合に、電話帳データ132と履歴データ133を更新する(ステップS501;YES)と判別してもよい。この場合、制御部107は、更新処理を行った日時を示すデータを記憶部106又はRAM109の所定の記憶領域に記憶させ、前回更新処理を行ってからの経過時間を取得できるようにする。また、この所定時間は予め設定され記憶部106に記憶されている。
【0063】
また、ステップS504で、制御部107は、移動体通信装置150のメモリカード165に記憶された電話帳データ171と履歴データ172のうち、前回更新処理を行ったときと異なるデータのみを受信するようにしてもよい。この場合、移動体通信装置150の制御部158は、電話帳データ171あるいは履歴データ172と対応づけて、更新されたか否かを示すフラグをさらに記憶させ、ナビゲーション装置100の制御部107はこのフラグも合わせて受信して、更新されたデータがどれであるかを判別することができる。あるいは、移動体通信装置150の制御部158は、電話帳データ171あるいは履歴データ172と対応づけて、バージョン情報や最終更新日時などをさらに記憶させ、ナビゲーション装置100の制御部107はこのバージョン情報や最終更新日時を合わせて受信して、更新されたデータがどれであるかを判別することができる。
【0064】
本実施形態では、制御部107は、通信部101を制御して無線通信によりデータを送受信して更新処理を行うが、所定の通信ケーブル等を用いた他の通信方法でデータを送受信してもよい。また、移動体通信装置150の制御部158が電話帳データ171や履歴データ172をメモリカード165のように着脱可能な記録媒体に記憶させ、ユーザがナビゲーション装置100のインターフェース105の備える所定の読み取り装置にこの記録媒体を装着することにより、制御部107が各種データを記録媒体から取得するように構成してもよい。
【0065】
(目的地設定処理)
次に、ナビゲーション装置100が目的地を設定する処理について図6のフローチャートを用いて説明する。本実施形態では、制御部107は、(1)電話帳データ132に基づいて目的地を選択する(2)履歴データ133に基づいて目的地を選択する(3)所定の目的地リストの中から目的地を選択する、のいずれかの方法で目的地を設定する。言い換えれば、ユーザは(1)乃至(3)のいずれかの所望の方法で目的地を設定することができる。以下詳述する。
【0066】
まず、制御部107は、上記(1)乃至(3)のいずれの方法で目的地を設定するかを判別する(ステップS601)。例えば、制御部107は、上記(1)乃至(3)のいずれの方法で目的地を設定するかユーザに選択させる画面をモニタ124に表示させ、ユーザによる指示入力に基づいて判別する。
【0067】
ここで、所定の目的地リストとは、予め地図DB131に含まれ、ナビゲーションの目的地として設定できる地名、施設名等の候補を抽出したリストである。このリストには、地図データの提供側から既定値として提供される目的地の候補もあれば、ユーザが自由に編集して記憶部106に記憶させた目的地の候補があってもよい。
【0068】
(ケース1)電話帳データ131に基づいて目的地を設定する場合:
制御部107は、記憶部106に記憶された電話帳データ132を読み出して、例えば図7(a)に示すような電話帳リストをモニタ124に表示させる(ステップS602)。制御部107は、目的地を決定するボタン701、次(あるいは前)のページを表示するボタン702、703などをモニタ画面に表示させる。電話帳リストには、電話帳データ132の各レコードのすべての情報が含まれていてもよいし、その一部(例えば登録名)のみが含まれていてもよい。ここで、電話帳データ132が予めサブフォルダ等の階層構造を設けて記憶されている場合、制御部107は、まずサブフォルダをユーザに選択させ、その後選択されたサブフォルダに属する電話帳データ132のリストを表示させる。何層もの階層に分かれている場合にはこれを繰り返せばよい。
【0069】
制御部107は、電話帳リスト内の電話帳データ132のいずれかがユーザにより選択されたか否かを判別する(ステップS603)。
【0070】
電話帳データ132が選択されていない場合(ステップS603;NO)、制御部107は、電話帳データ132のうちのいずれかがユーザにより選択されるまで待機する。ここで、制御部107は、設定方法の選択をやり直すためのボタン704をモニタ124に表示させ、このボタン704が押下された場合にステップS601に戻ることができるようにしてもよい。
【0071】
電話帳データ132が選択された場合(ステップS603;YES)、制御部107は、選択された電話帳データ132に、目的地として設定できる場所を示す情報が対応づけられているか否かを判別する(ステップS604)。例えば、図2に示すような電話帳データ132が記憶部106に記憶されているとき、選択された電話帳データ132の相手情報に、目的地として設定するために十分な住所、郵便番号、施設名、緯度経度などを示す場所情報が対応づけられているか否かを判別する。
【0072】
場所情報がある場合(ステップS604;YES)、制御部107は、選択された電話帳データ132に対応づけられた場所情報が示す位置を、ナビゲーションの目的地に設定する(ステップS605)。そして、制御部107は、設定した目的地に移動するための経路を地図DB131から検索してモニタ124に表示させ、ナビゲーションを開始する。なお、具体的な経路の検索方法、表示方法は本発明によって限定されない。
【0073】
場所情報がない場合(ステップS604;NO)、制御部107はステップS601の処理に戻る。
【0074】
なお、ステップS604で、現在地から目的地への経路の検索に十分な場所情報が含まれていない場合、制御部107は、場所情報が対応づけられていても、場所情報がないものとみなす(ステップS604;NO)ようにしてもよい。具体的には、都道府県名のみ、市町村名のみ、郵便番号が上3桁のみなど、データが十分ではない場合や、実際には存在しない場所を示す無効データ、不正データなどの場合である。あるいは、制御部107は、さらに詳細な場所情報が必要である旨をユーザに通知し、場所情報の入力を受け付けるように構成してもよい。
【0075】
また、1つの電話帳データ132に複数の場所データが対応づけられている場合、制御部107は、それらの複数の場所データの中からどれを選択するかを指定する指示入力をユーザから受け付けて、受け付けた指示入力に基づいて1つの場所データを選択すればよい。
【0076】
(ケース2)履歴データ133に基づいて目的地を設定する場合:
制御部107は、記憶部106に記憶された履歴データ133を読み出して、例えば図7(b)に示すような発信履歴リストをモニタ124に表示させる(ステップS606)。着信履歴リストでもよい。制御部107は、発信履歴リストと着信履歴リストのどちらを表示するかを指示する指示入力をユーザから受け付けて、この指示入力に基づいてどちらかの履歴リストを表示させてもよい。あるいは制御部107は、発信・着信の履歴リストの両方を同一画面内に表示させてもよい。発信・着信の履歴リストには、履歴データ133の各レコードのすべての情報が含まれていてもよいし、その一部(例えば電話番号のみ、登録名があれば登録名のみ)が含まれていてもよい。
【0077】
制御部107は、発信(着信)履歴リスト内の履歴データ133のいずれかがユーザにより選択されたか否かを判別する(ステップS607)。
【0078】
履歴データ133が選択されていない場合(ステップS607;NO)、制御部107は、履歴データ133のうちのいずれかがユーザにより選択されるまで待機する。ここで、制御部107は、設定方法の選択をやり直すためのボタン704をモニタ124に表示させ、このボタン704が押下された場合にステップS601に戻ることができるようにしてもよい。
【0079】
履歴データ133が選択された場合(ステップS607;YES)、制御部107は、選択された履歴データ133に、目的地として設定できる場所を示す情報が対応づけられているか否かを判別する(ステップS604)。例えば、図3に示すような履歴データ133が記憶部106に記憶されているとき、選択された履歴データ133の相手情報に、目的地として設定するために十分な住所、郵便番号、施設名、緯度経度などを示す場所情報、あるいは電話帳データ132の登録名、登録番号が対応づけられているか否かを判別する。
【0080】
場所情報がある場合(ステップS604;YES)、制御部107は、選択された履歴データ133に対応づけられた場所情報が示す位置を、ナビゲーションの目的地に設定する(ステップS605)。そして、制御部107は、ケース1と同様に、設定した目的地に移動するための経路を地図DB131から検索してモニタ124に表示させ、ナビゲーションを開始する。
【0081】
場所情報がない場合(ステップS604;NO)、制御部107はステップS601の処理に戻る。
【0082】
(ケース3)予め用意された目的地リストに基づいて目的地を設定する場合:
制御部107は、記憶部106に記憶された地図DB131を読み出して、例えば図7(c)に示すような予め作成された目的地リストをモニタ124に表示させる(ステップS608)。
【0083】
目的地リストは、地図DB131に格納された地図データに基づいて予め作成されていてもよい。例えば、目的地リストは、都道府県名別、市町村別などの階層に分けて予め作成されるほか、五十音順、アルファベット順に作成されたり、目的地に設定された回数や頻度が多い順、ユーザにより任意に設定された優先順、などに基づいて制御部107により作成されたりしてもよい。
【0084】
また、制御部107は、過去に目的地に設定されたことのある地点・地域を、その旨の情報と対応づけて目的地リストに記憶させ、他の候補より優先して、あるいは他の候補より目立つように強調して、モニタに表示させてもよい。
【0085】
制御部107は、目的地リストの中からいずれかの目的地がユーザにより選択されたか否かを判別する(ステップS609)。
【0086】
目的地が選択されていない場合(ステップS609;NO)、制御部107は、目的地リストのうちのいずれかの目的地がユーザにより選択されるまで待機する。ここで、制御部107は、設定方法の選択をやり直すためのボタン704をモニタ124に表示させ、このボタン704が押下された場合にステップS601に戻ることができるようにしてもよい。
【0087】
目的地が選択された場合(ステップS609;YES)、制御部107は、選択された目的地を、ナビゲーション装置100が行うナビゲーションの目的地に設定する(ステップS605)。そして、制御部107は、ケース1と同様に、設定した目的地に移動するための経路を地図DB131から検索してモニタ124に表示させ、ナビゲーションを開始する。
【0088】
このように、本実施形態によれば、ナビゲーション装置100は、移動体通信装置150に記憶された発着信履歴や電話帳に基づいて、ナビゲーションの目的地を設定することができる。この目的地には、最終目的地のほか、最終目的地に到達するまでの経由地、立ち寄り地も含まれる。例えば、ユーザは、過去に通話した相手や電話帳に登録した相手の居場所を、煩雑な手続きを踏まなくてもナビゲーションの目的地に設定することができる。
【0089】
ナビゲーション装置100は、記憶部106に記憶された電話帳データ132や発着信の履歴データ133に基づいて、目的地として設定可能な場所を含む地図画像を表示するようにしてもよい。具体的には、ステップS605で、制御部107は、ナビゲーションの目的地を設定する代わりに、もしくはナビゲーションの目的地を設定するのに加えて、選択された電話帳データ132あるいは履歴データ133に対応づけられた相手情報に含まれる場所情報の示す場所を含む地図データを地図DB131から取得して、場所情報の示す地点・地域を含む地図画像、又は目的地を含む地図画像などをモニタ124に表示させる。例えば、制御部107は、図7(a)〜(c)に示すように、目的地の各候補の地図上の位置を表示させるためのボタン705をモニタ画面に表示させ、このボタンが押下された場合、その候補の位置を地図と共に表示させる。なお、図7(a)〜(c)は画面構成の一例に過ぎず任意に変更できることは言うまでもない。
【0090】
(実施形態2)
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、ナビゲーション装置100が電話帳データ132や発着信の履歴データ133に基づいて移動体通信装置150に発信させるようにした点で、上述の実施形態と異なる。図8は、ナビゲーション装置100の各部が協働して行う発信処理を説明するためのフローチャートである。
【0091】
(発信処理)
まず、制御部107は、(1)電話帳データ131を使って発信させる、(2)履歴データ132を使って発信させる、(3)新たに電話番号の入力を受け付けて発信させる、のいずれの方法で移動体通信装置150に発信させるかを判別する(ステップS801)。例えば、制御部107は、上記(1)乃至(3)のいずれの方法で発信させるかユーザに選択させる画面をモニタ124に表示させ、ユーザによる指示入力に基づいて判別する。
【0092】
(ケース1)電話帳データ131に基づいて電話を発信させる場合:
制御部107は、記憶部106に記憶された電話帳データ132を読み出して、例えば図9(a)に示すような電話帳リストをモニタ124に表示させる(ステップS802)。制御部107は、通話先を決定して発信するボタン901、次(あるいは前)のページを表示するボタン902、903などをモニタ画面に表示させる。電話帳リストには、電話帳データ132の各レコードのすべての情報が含まれていてもよいし、その一部(例えば登録名)のみが含まれていてもよい。ここで、電話帳データ132が予めサブフォルダ等の階層構造を設けて記憶されている場合、制御部107は、まずサブフォルダをユーザに選択させ、その後選択されたサブフォルダに属する電話帳データ132のリストを表示する。何層もの階層に分かれている場合にはこれを繰り返せばよい。
【0093】
制御部107は、電話帳リスト内の電話帳データ132のいずれかがユーザにより選択されたか否かを判別する(ステップS803)。
【0094】
電話帳データ132が選択されていない場合(ステップS803;NO)、制御部107は、電話帳データ132のうちのいずれかがユーザにより選択されるまで待機する。ここで、制御部107は、設定方法の選択をやり直すためのボタン904をモニタ124に表示させ、このボタン904が押下された場合にステップS801に戻ることができるようにしてもよい。
【0095】
電話帳データ132が選択された場合(ステップS803;YES)、制御部107は、移動体通信装置150に、選択された電話帳データ132に対応する電話番号に発信させる(ステップS804)。これにより、ユーザは、ナビゲーション装置100のスピーカ122とマイクロフォン123を使って通話できる。
【0096】
(ケース2)履歴データ132に基づいて電話を発信させる場合:
制御部107は、記憶部106に記憶された履歴データ132を読み出して、例えば図9(b)に示すような発信履歴リストをモニタ124に表示させる(ステップS805)。着信履歴リストでもよい。制御部107は、発信履歴リストと着信履歴リストのどちらを表示するかを指示する指示入力をユーザから受け付けて、この指示入力に基づいてどちらかの履歴リストを表示させてもよい。あるいは制御部107は、発信・着信の履歴リストの両方を同一画面内に表示させてもよい。発信・着信の履歴リストには、履歴データ133の各レコードのすべての情報が含まれていてもよいし、その一部(例えば電話番号のみ、登録名があれば登録名のみ)が含まれていてもよい。
【0097】
制御部107は、発信(着信)履歴リスト内の履歴データ133のいずれかがユーザにより選択されたか否かを判別する(ステップS806)。
【0098】
電話帳データ132が選択されていない場合(ステップS806;NO)、制御部107は、履歴データ133のうちのいずれかがユーザにより選択されるまで待機する。ここで、制御部107は、設定方法の選択をやり直すためのボタン904をモニタ124に表示させ、このボタン904が押下された場合にステップS801に戻ることができるようにしてもよい。
【0099】
電話帳データ132が選択された場合(ステップS806;YES)、制御部107は、移動体通信装置150に、選択された履歴データ133に対応する電話番号に発信させる(ステップS804)。
【0100】
(ケース3)新たに電話番号を入力する場合:
制御部107は、ユーザから電話番号の入力を受け付ける(ステップS807)。ユーザは、操作部104のタッチパネル125などを操作して番号入力エリア906に発信先の電話番号を入力する。
【0101】
制御部107は、ユーザにより電話番号が入力されたか否かを判別する(ステップS808)。例えば、制御部107は、電話番号が所定の桁数であり且つ発信ボタン901が押下された場合には電話番号が入力されたと判別し、それ以外の場合には電話番号が入力されていないと判別する。
【0102】
電話番号が入力されていない場合(ステップS808;NO)、制御部107は、発信先の電話番号がユーザにより入力されるまで待機する。ここで、制御部107は、発信方法の選択をやり直すためのボタン904をモニタ124に表示させ、このボタン904が押下された場合にステップS801に戻ることができるようにしてもよい。
【0103】
電話番号が入力された場合(ステップS808;YES)、制御部107は、入力された電話番号を履歴リストに追加する(ステップS809)。
【0104】
そして、制御部107は、移動体通信装置150に、入力された電話番号に発信させる(ステップS804)。
【0105】
このように、本実施形態によれば、ナビゲーション装置100は、記憶部106に記憶された電話帳や発着信履歴に基づいて、接続された移動体通信装置150に発信させることができる。例えば、ユーザは、予め記憶された電話帳や発着信履歴を使ってナビゲーション装置100により通話できる。
【0106】
なお、制御部107は、入力された電話番号に対応づけて相手情報を記憶させるようにしてもよい。この場合、制御部107は、ステップS808あるいはS809の処理の後、ユーザから相手情報の入力を受け付けて、入力されたデータを履歴データ133の相手情報に記憶させればよい。また、制御部107は、入力された電話番号が既に電話帳データ132又は履歴データ133に記憶されているか否かを判別して、まだ記憶されていなければ相手情報の入力を受け付け、既に記憶されていればその電話帳データ132又は履歴データ133の相手情報を対応づけるようにしてもよい。図9(a)〜(c)は画面構成の一例に過ぎず任意に変更できることは言うまでもない。
【0107】
ナビゲーション装置100は、記憶部106に記憶された電話帳データ132や発着信の履歴データ133に基づいて、通話相手として選択できる相手の場所情報を含む地図画像を表示するようにしてもよい。具体的には、場所情報の示す場所を含む地図を表示させるボタン905が押下されると、制御部107は、ステップS804で相手に発信する代わりに、もしくは相手に発信するのに加えて、選択された電話帳データ132あるいは履歴データ133に対応づけられた相手情報に含まれる場所情報を含む地図データを地図DB131から取得して、場所情報の示す地点・地域を含む地図画像、又は目的地を含む地図画像などをモニタ124に表示させる。
【0108】
(実施形態3)
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、ナビゲーション装置100が電話帳データ132や発着信の履歴データ133に基づいて移動体通信装置150に発信させることができ、さらに所定の条件を満たす場合に自動的に相手に発信させることができるようにした点で、上述の実施形態と異なる。
【0109】
本実施形態では、制御部107は、ナビゲーション装置100の現在位置が所定の条件を満たす場合に自動的に発信する相手の電話番号を予め設定して記憶部106に記憶させる。所定の条件とは、例えば、「ナビゲーション装置100の現在位置が目的地から所定距離範囲内に到達する」、「ナビゲーション装置100の現在位置が予め決められた経由地に到達する、あるいは経由地を通過する」、「ナビゲーションの出発地あるいは経由地を出発してから所定時間経過する」などである。
【0110】
例えば、制御部107は、上述の図5に示す目的地設定処理で電話帳データ132又は履歴データ133に基づいて目的地を設定した場合、電話帳データ132又は履歴データ133に記憶された電話番号を発信先とする。また、制御部107は、上述の図6に示す目的地設定処理で目的地リストに基づいて目的地を設定した場合、その目的地に予め対応づけられた電話番号を発信先とする。目的地リストの各目的地候補に電話番号が対応づけられていない場合には、制御部107はユーザから発信先の電話番号の入力を受け付けて、受け付けた電話番号を発信先に設定してもよい。
【0111】
次に、本実施形態の発信処理について図10のフローチャートを用いて説明する。以下の説明では、所定の条件を「ナビゲーション装置100の現在位置が目的地から所定距離範囲内である」とした例を用いるが、他の条件であってもよい。
【0112】
まず、制御部107は、通信部101のGPSモジュールにより、ナビゲーション装置100の現在位置を取得する(ステップS1001)。
【0113】
制御部107は、ステップS1001で取得した現在位置が、設定された目的地から所定距離範囲内に到達したか否かを判別する(ステップS1002)。
【0114】
所定距離範囲内に到達したと判別された場合(ステップS1002;YES)、制御部107は、自動発信が設定されているか否かを判別する(ステップS1003)。自動発信が設定されている場合(ステップS1003;YES)、制御部107は、移動体通信装置150に、設定された電話番号に発信させる(ステップS1004)。一方、自動発信が設定されていない場合(ステップS1003;NO)、制御部107は発信処理を終了し、発信させない。
【0115】
所定距離範囲内に到達していないと判別された場合(ステップS1002;NO)、制御部107は発信処理を終了し、発信させない。
【0116】
このように、本実施形態によれば、ナビゲーション装置100は、記憶部106に記憶された電話帳や発着信履歴に基づいて、接続された移動体通信装置150に発信させることができ、且つ、所定の条件を満たす場合には予め設定した発信先に自動的に発信させることができる。ユーザは、予め自動発信を設定しておけば、自車両が目的地に近づいたときにその旨を知らせる電話を自動でかけることができる。ユーザは、ナビゲーション装置100あるいは移動体通信装置150を直接操作しなくても通話できる。例えば、友人との待ち合わせ場所まで運転する際、待ち合わせ場所をナビゲーション装置100の目的地に設定し、さらにその友人と連絡のつく電話番号を自動発信に設定しておけば、ユーザは目的地近くに達したとき容易に通話できるようになる。
【0117】
また、制御部107は、ステップS1004で電話を発信する代わりに、予め登録された電子メールアドレスを宛先にして電子メールを送信するようにしてもよい。この場合、記憶部106は、相手情報の1つとして電子メールアドレスを記憶し、制御部107は、所定の条件を満たす場合に自動的に相手に電子メールを送信させる。なお、制御部107は、予め記憶部106に記憶された「もうすぐ到着します」などの定型文を用いて電子メールを送信することが望ましい。電子メールの文面は、タッチパネル125などを用いてユーザによって自由に編集することができ、記憶部106は編集された文面を所定の記憶エリアに記憶する。
【0118】
(実施形態4)
次に、本発明の他の実施形態について説明する。上述の実施形態では、ナビゲーション装置100は移動体通信装置150の過去の発着信履歴を用いて目的地を設定するが、発信あるいは着信のあったときに、通信相手に予め対応づけられた場所情報を用いて目的地を設定できるようにしてもよい。以下、本実施形態の目的地設定処理を、図11のフローチャートを用いて詳述する。
【0119】
まず、移動体通信装置150の制御部158は、着信があったか否かを判別する(ステップS1101)。
【0120】
着信がない場合(ステップS1101;NO)、制御部158は目的地設定処理を終了する。すなわちこの場合、ナビゲーション装置100は、現在行っているナビゲーションを継続するか、ナビゲーションをしていない場合にはナビゲーションを開始しない。
【0121】
着信があった場合(ステップS1101;YES)、制御部158は無線通信部151を制御して通信相手(着信相手)を識別するための識別情報をナビゲーション装置100に通知する(ステップS1102)。例えば、この識別情報は、通信相手に対応する電話帳データ171又は履歴データ172の登録コード、登録名、電話番号、電子メールアドレスなどである。
【0122】
ナビゲーション装置100の制御部107は、移動体通信装置150から着信相手の識別情報を受け取り、受け取った識別情報に対応する電話帳データ132又は履歴データ133に、目的地に設定するために十分な場所情報が登録されているか否か判別する(ステップS1103)。
【0123】
場所情報が登録されていないと判別された場合(ステップS1103;NO)、制御部107は目的地設定処理を終了する。すなわちこの場合、ナビゲーション装置100は、現在行っているナビゲーションを継続するか、ナビゲーションをしていない場合にはナビゲーションを開始しない。
【0124】
場所情報が登録されていると判別された場合(ステップS1103;YES)、制御部107は、場所情報が示す場所をナビゲーションの目的地を設定するか否か判別する(ステップS1104)。例えば、制御部107は、着信相手の場所データの示す場所を目的地にするか否かの指示入力をユーザから受け付けて、この指示入力に基づいて判別する。あるいは、制御部107は、着信があったとき自動的に目的地を設定するか否かを示す所定のフラグを予め記憶部106に記憶させ、フラグ値に基づいて判別してもよい。
【0125】
目的地に設定しないと判別された場合(ステップS1104;NO)、制御部107は目的地設定処理を終了する。目的地に設定すると判別された場合(ステップS1104;YES)、制御部107は、場所データが示す場所をナビゲーションの目的地に設定して(ステップS1105)、ナビゲーションを開始する。なお、この目的地には、いわゆる立ち寄り地、経由地なども含まれる。
【0126】
このように、本実施形態によれば、ナビゲーション装置100は、移動体通信装置150による発着信があったときにその発着信の相手の場所を目的地に設定してナビゲーションをすることができる。その際、ユーザは相手の場所を事前に登録しておけば目的地リストから場所を探し出して設定する手間を省くことができる。なお、本実施形態では、移動体通信装置150が着信した場合を例に説明したが、発信した場合にも同様に目的地を設定できる。
【0127】
図12(a)〜(c)は本実施形態でのモニタ124に表示される画面の例である。この例では、制御部107は、現在位置1210から目的地1220までの経路1230を表示させ、ナビゲーションを実行中である。ナビゲーション装置100と接続された移動体通信装置150が着信すると、制御部107は、図12(a)に示すような画面を表示させ、「電話に出る/出ない」「通信相手の場所情報の示す場所を表示する」「通信相手の場所情報の示す場所を目的地にする」などの指示入力をユーザから受け付ける。電話に限らず電子メールの着信でもよい。着信に限らず発信でもよい。
通信相手の場所情報に、目的地に設定するために十分な情報が含まれている場合、制御部107は、図12(b)に示すような画面を表示させ、「目的地を変更する」「目的地を設定する」「経由地を追加する」などの指示入力をユーザから受け付けて、指示入力に基づいて目的地を変更、設定あるいは追加する。本図では、制御部107は、ナビゲーション画面とともに、予め記憶部106に記憶された、通信相手の場所情報が示す場所1240を表示させている。
目的地を変更、設定あるいは追加する指示入力を受け付けると、制御部107は、図12(c)に示すような画面を表示させ、変更、設定あるいは追加の後の経路を検索して表示させる。本図では、制御部107は、現在までナビゲーションしていた経路を、通信相手の場所情報が示す場所1240を経由地として新たに検索した経路に変更して表示させている。
【0128】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。また、上述した実施形態の各構成要素を自由に組み合わせることも可能である。
【0129】
ナビゲーション装置100を装置の全部又は一部として動作させるためのプログラムを、メモリカード、CD−ROM、DVD、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
【0130】
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0131】
以上説明したように、本発明によれば、移動体通信装置に記憶された情報を使ってナビゲーションを支援するために好適なナビゲーション装置、ナビゲーションシステム、ナビゲーション方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】電話帳データの構成例を示す図である。
【図3】履歴データの構成例を示す図である。
【図4】移動体通信装置の構成を示すブロック図である。
【図5】電話帳データと履歴データの更新処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】目的地設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】(a)〜(c)は目的地を選択する画面の構成例である。
【図8】実施形態2の発信処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】(a)〜(c)は発信先を入力する画面の構成例である。
【図10】実施形態3の発信処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】実施形態4の目的地設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】(a)〜(c)は目的地を設定する画面の構成例である。
【符号の説明】
【0133】
100 ナビゲーション装置
101 通信部
102 音声処理部
103 出力部
104 操作部
105 インターフェース
106 記憶部
107 制御部
108 ROM
109 RAM
110 システムバス
121 アンテナ
122 スピーカ
123 マイクロフォン
124 モニタ
125 タッチパネル
131 地図DB
132 ナビゲーション装置側の電話帳データ
133 ナビゲーション装置側の履歴データ
150 移動体通信装置
151 無線通信部
152 音声処理部
153 出力部
154 インターフェース
155 入力部
156 ROM
157 RAM
158 制御部
159 システムバス
161 アンテナ
162 スピーカ
163 マイクロフォン
164 LCD
165 メモリカード
166 操作キー
171 移動体通信装置側の電話帳データ
172 移動体通信装置側の履歴データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置であって、
地図データを記憶する地図データ記憶部と、
当該ナビゲーション装置に接続された移動体通信装置から取得した当該移動体通信装置による通信相手の識別情報と当該通信相手の場所を示す場所データとを対応づけて記憶する場所データ記憶部と、
当該ナビゲーション装置の位置を測定する測定部と、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定部と、
前記測定部により測定された位置から前記設定部により設定された目的地までの経路を示す地図データを前記地図データ記憶部から取得して出力する出力部と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記識別情報は、前記移動体通信装置による相手との通信における相手の電話番号又は電子メールアドレスを含む
ことを特徴とする、請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記測定部により測定された位置が、前記設定部により設定された目的地から所定距離範囲内に到達した場合、
(a)前記識別情報が示す電話番号へ前記移動体通信装置に電話を発信させるか、又は、
(b)前記識別情報が示す電子メールアドレスへ前記移動体通信装置に電子メールを発信させる
発信制御部をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
当該出発地を出発してから経過した時間を計時する計時部と、
前記計時部により計時された時間が所定時間以上になった場合、
(a)前記識別情報が示す電話番号へ前記移動体通信装置に発信させるか、又は、
(b)前記識別情報が示す電子メールアドレスへ前記移動体通信装置に電子メールを発信させる
発信制御部と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
移動体通信装置と、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置とを含むナビゲーションシステムであって、
前記移動体通信装置は、
通信相手の識別情報を予め記憶する識別情報記憶部と、
外部の通信装置から着信し、あるいは、前記ナビゲーション装置からの要求に基づいて外部の通信装置に発信する通信部と、
を備え、
前記ナビゲーション装置は、
地図データを記憶する地図データ記憶部と、
前記移動体通信装置から前記識別情報を取得して、当該取得した識別情報と場所を示す場所データとを対応づけて記憶する場所データ記憶部と、
前記ナビゲーション装置の位置を測定する測定部と、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定部と、
前記測定部により測定された位置から前記設定部により設定された目的地までの経路を示す地図データを前記地図データ記憶部から取得して出力する出力部と、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報と、前記測定部により測定された位置とに基づいて、前記移動体通信装置に発信するよう要求する要求部と、
を備えることを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記移動体通信装置は、前記通信部が外部の通信装置から着信した場合、当該通信装置の識別情報を前記識別情報記憶部から取得して前記ナビゲーション装置に通知する通知部をさらに備え、
前記設定部は、前記通知部から通知された識別情報に対応する場所データを前記場所データ記憶部から取得して、当該取得した場所データの示す場所を当該目的地に設定する
ことを特徴とする、請求項5に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記要求部は、前記測定部により測定された位置が、前記設定部により設定された目的地から所定距離範囲内に到達した場合、前記識別情報に基づいて前記移動体通信装置に発信するよう要求する
ことを特徴とする、請求項5又は6に記載のナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記ナビゲーション装置は、当該出発地を出発してから経過した時間を計時する計時部をさらに備え、
前記要求部は、前記計時部により計時された時間が所定時間以上になった場合、前記識別情報に基づいて前記移動体通信装置に発信するよう要求する
ことを特徴とする、請求項5又は6に記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
記憶部を有し、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置にて実行されるナビゲーション方法であって、
前記記憶部は、地図データを記憶し、さらに、当該ナビゲーション装置に接続された移動体通信装置から取得した当該移動体通信装置による通信相手の識別情報と当該通信相手の場所を示す場所データとを対応づけて記憶し、
当該ナビゲーション装置の位置を測定する測定ステップと、
前記記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定ステップと、
前記測定ステップにより測定された位置から前記設定ステップにより設定された目的地までの経路を示す地図データを前記記憶部から取得して出力する出力ステップと、
を備えることを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項10】
出発地から目的地までの経路を案内するコンピュータを、
地図データを記憶する地図データ記憶部、
当該コンピュータに接続された移動体通信装置から取得した当該移動体通信装置による通信相手の識別情報と当該通信相手の場所を示す場所データとを対応づけて記憶する場所データ記憶部、
当該コンピュータの位置を測定する測定部、
前記場所データ記憶部に記憶された識別情報を選択する指示入力をユーザから受け付けて、当該選択された識別情報に対応する場所データの示す場所を当該目的地に設定する設定部、
前記測定部により測定された位置から前記設定部により設定された目的地までの経路を示す地図データを前記地図データ記憶部から取得して出力する出力部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−202955(P2008−202955A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−36258(P2007−36258)
【出願日】平成19年2月16日(2007.2.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】