ナビゲーション装置、及び無線制御方法
【課題】 交通情報受信エリアに入った場合に確実に交通情報を聴くことができる車載用のナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】 現在位置検出部を用いて自車両の現在位置を常に監視し、自車位置が特定のエリア内に位置する場合に、無線放送受信装置を用いて特定の周波数の無線放送を自動的に受信する。受信された無線放送は、ハードディスク等の記憶部に記憶される。既に他の無線放送が無線放送受信装置により受信されている場合は、これまで受信していた無線放送の周波数を特定の周波数に強制的に切り替え、特定の無線放送の受信及び録音を行う。また、既に他の装置がスピーカーを使用して音声の出力を行っている場合に、これまで出力していた他装置の音声出力を継続させ、受信していた特定周波数の無線放送の音声出力は行わない
【解決手段】 現在位置検出部を用いて自車両の現在位置を常に監視し、自車位置が特定のエリア内に位置する場合に、無線放送受信装置を用いて特定の周波数の無線放送を自動的に受信する。受信された無線放送は、ハードディスク等の記憶部に記憶される。既に他の無線放送が無線放送受信装置により受信されている場合は、これまで受信していた無線放送の周波数を特定の周波数に強制的に切り替え、特定の無線放送の受信及び録音を行う。また、既に他の装置がスピーカーを使用して音声の出力を行っている場合に、これまで出力していた他装置の音声出力を継続させ、受信していた特定周波数の無線放送の音声出力は行わない
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車載用のナビゲーション装置に関するものであり、特にナビゲーション装置が備える無線機能の無線制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、車載用のナビゲーション装置には多くの機能が設けられる傾向がある。特にユーザーにとって有用な機能としては、出発地から目的地までの経路を自動的に検索し、検索された経路を誘導経路として地図上に表示する経路検索機能が存在する。この機能を用いれば、出発地と目的地とを入力装置から入力することにより、出発地と目的地とを最適ルートで結ぶ誘導経路を自動的に検索し、ＬＣＤ（液晶表示装置）等の表示装置に表示することが可能である。
【０００３】
また、検索された誘導経路に従ってユーザーが走行を行う際に、誘導経路を地図上に表示し、併せて自車位置を表示することにより、ユーザーを目的地まで案内する誘導機能が存在する。この機能を用いれば、例えば走行中に交差点に近付いた際に、その交差点の拡大図（表示装置の所定の表示範囲内に表示される地図を、その表示要素数を減少させてデフォルメした図）を表示する等、走行中の経路に関する様々な情報をリアルタイムでユーザーに対して通知することが可能である。
【０００４】
また、検索された誘導経路上に有料道路（高速道路等）が存在する場合において、有料道路の通行料金の決済をスムーズに行う為に、車両に設置した車載器と料金所に設けられた路側アンテナとの間で情報の送受信を行うことによりノンストップで料金決済を行うＥＴＣ（Electronic Toll Collection System）と呼ばれる自動料金支払いシステムが存在する。ＥＴＣは、料金所等の決済場所に設けられた路側アンテナと、車両に設置された車載器との間で近距離無線通信を行うことにより、各種情報（車両ナンバー、通過時刻等）の送受信を行い、通行料金の決済を行うシステムである。
【０００５】
上記のＥＴＣ（自動料金支払いシステム）に於いて、車両に設置した車載器に専用のクレジットカード（通称、ＥＴＣカード）を挿入することで、車両が路側アンテナに接近すると自動的に近距離無線通信による通信を開始し、通行料金等の決済を行うことができる。そして、利用者が車両から降車する際には、ＥＴＣカードの盗難を防ぐ為に、車載器からＥＴＣカードを抜き取り保管することとなる。
【０００６】
しかしながら上記のような各種機能を備えた従来のナビゲーション装置においては、その機能の多さからユーザーに要求される操作数が増加し、また直感的な操作が行い難くなるという問題が存在した。例えばナビゲーション装置には、ラジオや光ディスクプレイヤー等の複数の音響装置が搭載されているものが存在する。この場合、装置数が増えるにつれ、どの操作を行えばどの音響装置による音響出力を行えるか、直感的に理解しづらくなるという問題があった。また操作部の複雑化はユーザーの誤操作を招く危険性があり、ナビゲーション装置全体としての安全性の問題にもつながる恐れがあった。
【０００７】
上記の問題に関連して特許文献１においては、ラジオにより交通情報を視聴するためのボタンに、使用頻度の高い放送局を容易にプリセットできることを目的とした受信装置が開示されている。特許文献１の受信装置は、交通情報局を呼び出すための交通情報キーと、任意な放送局を選局するための選局手段と、上記交通情報キーにより交通情報モードを選択しているときに、上記選局手段で選択した放送局を交通情報キーへプリセットするためのメモリ手段と、交通情報モードを解除するための手段とより構成されている。
【０００８】
上記の特許文献１の発明によれば、この構成により、交通情報キーにより交通情報モードにした状態で選局手段により任意な放送局を選択するだけで、交通情報キーにその放送局がプリセットできるため、車の運転中でも使用頻度の高い放送局のプリセットが容易かつ安全に行うことが可能である。
【０００９】
上記の特許文献１に代表されるような従来の受信装置においては、交通情報の視聴開始はあくまでユーザーの手動操作によるものであった。そのため、交通情報を聴きたくとも、他の操作を行っている場合や、もしくは音響装置（スピーカー）が他の装置（光ディスク再生部等）により使用されている場合は、それらを一旦中断させないと交通情報を聴くことができないという問題があった。
【特許文献１】実開平５−７８０４４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザーが音響装置（スピーカー等）を使用している状態で交通情報受信エリアに入った場合であっても、確実に交通情報を聴くことができる機能を備えた車載用のナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
無線放送を受信する無線放送受信手段と、
を備えたナビゲーション装置において、
前記現在位置検出手段において検出された現在位置が特定のエリア内に含まれるかを判別する現在位置エリア判別手段と、
前記現在位置エリア判別手段において前記特定エリア内に含まれると判断された場合に、前記無線放送受信手段を用いて特定周波数の無線放送を受信する自動受信手段と、
前記自動受信手段において、受信した前記無線放送を記憶部に記憶する特定無線放送記憶手段と、
を備えたことを特徴としている。
この構成によると、
現在位置検出部（自車位置検出部）を用いて自車両の現在位置を常に監視し、自車位置が特定のエリア（例えば道路交通情報の受信可能エリア）内に位置する場合に、無線放送受信装置（ラジオ受信部等）を用いて特定の周波数の無線放送（例えば道路交通情報のラジオ放送）を自動的に受信する。受信された無線放送は、ハードディスク等の記憶部に記憶される。
【００１２】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信手段を用いる際に、既に無線放送受信手段を用いて前記特定周波数とは異なる周波数の無線情報受信が行われている場合において、前記周波数を前記特定周波数に変更する周波数変更手段
を備えたことを特徴としている。
【００１３】
この構成によると、
自車両が特定のエリアに入ることにより前記自動受信手段による無線放送の自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の無線放送（例えばニュース番組等）が無線放送受信装置により受信されている場合に、これまで受信していた無線放送の周波数を特定の周波数に強制的に切り替え、特定の無線放送の受信及び録音を行う。
【００１４】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信手段を用いる際に、スピーカーが他装置により用いられている場合において、受信した前記特定周波数の無線情報をスピーカーより出力せず、他装置がスピーカーを用いるのを継続させる音響無変更手段
を備えたことを特徴としている。
【００１５】
この構成によると、
自車両が特定のエリアに入ることにより前記自動受信手段による無線放送の自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の装置（例えば光ディスク再生部等）がスピーカーを使用して音声の出力を行っている場合に、これまで出力していた他装置の音声出力を継続させ、受信していた特定周波数の無線放送の音声出力は行わない。
【００１６】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段を用いた前記無線放送の記憶を行っている際に、前記現在位置エリア判別手段を用いて前記自車位置を監視し、前記現在位置が前記特定エリア外に位置すると判断された場合に、前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段の実施を停止する自動受信停止手段
を備えたことを特徴としている。
【００１７】
この構成によると、
現在位置検出部により自車位置が特定のエリア外になったと判断された場合に、前記自動受信手段により行われている特定周波数の無線放送の自動受信及び自動録音が停止される。
【００１８】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信停止手段が用いられ、かつ前記自動受信停止手段により停止された前記無線放送の周波数が前記周波数変更手段により変更されたものである場合において、前記周波数を前記周波数変更手段による変更前の周波数に戻す周波数復帰手段
を備えたことを特徴としている。
【００１９】
この構成によると、
現在位置検出部により自車位置が特定のエリア外になったと判断され、前記自動受信手段により行われている特定周波数の無線放送の自動受信及び自動録音が停止された際に、特定周波数の無線放送の受信前に異なる周波数の無線放送を受信していたか（つまり周波数変更手段による周波数の変更が行われたかどうか）を確認し、周波数の変更が行われている場合は、変更前の周波数に戻し、無線放送の受信を継続して行う。ただし無線放送の録音は行われない。
【００２０】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記現在位置エリア判別手段における前記特定エリアが、交通情報受信可能エリアに相当該当することと、
前記自動受信手段における前記特定周波数が、交通情報用周波数に相当することと、
を特徴としている。
【００２１】
この構成によると、前記の特定周波数とは交通情報の周波数（例えば周波数ＡＭ１６２０ｋＨｚ）に相当し、特定エリアとは前記交通情報が受信可能である交通情報受信可能エリアに相当する。なお、交通情報受信可能エリアを示す地図情報は、ナビゲーション装置の記憶部に記憶されている。
【発明の効果】
【００２２】
本発明の第一の構成によれば、
自車位置が特定のエリア（例えば道路交通情報の受信可能エリア）内に位置する場合に、無線放送受信装置（ラジオ受信部等）を用いて特定の周波数の無線放送（例えば道路交通情報のラジオ放送）を自動的に受信する。受信された無線放送は、ハードディスク等の記憶部に記憶される。これにより、ユーザーは走行中に自動的に、かつ確実に特定周波数の無線放送を聴くことができる。また、録音されたデータを後で再生することにより、何度でも聴くことが可能である。
【００２３】
本発明の第二の構成によれば、
自車両が特定のエリアに入ることにより前記自動受信手段による無線放送の自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の無線放送（例えばニュース番組等）が無線放送受信装置により受信されている場合に、これまで受信していた無線放送の周波数を特定の周波数に強制的に切り替え、特定の無線放送の受信及び録音を行う。これにより、例えば他のラジオ番組を聴いている場合であっても、自動的かつ確実に特定周波数の無線放送を聴くことができる。
【００２４】
本発明の第三の構成によれば、
自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の装置（例えば光ディスク再生部等）がスピーカーを使用して音声の出力を行っている場合に、これまで出力していた他装置の音声出力を継続させ、受信していた特定周波数の無線放送の音声出力は行わない。これにより、ユーザーは特定周波数の無線放送を録音しながらも、現在スピーカーを使用して聴いている音声を継続して聴くことができるため、本発明の機能により光ディスク或いはＤＶＤ等の視聴が強制的に中断されるといった弊害を防ぐことができる。
【００２５】
本発明の第四の構成によれば、
自車位置が特定エリアの外に出た場合に、自動受信手段により行われている特定周波数の無線放送の自動受信及び自動録音が停止される。これにより、例えば受信エリア外に出た後も音声の出力或いは録音を継続するといった、装置資源を無駄に使用するのを防止することができる。
【００２６】
本発明の第五の構成によれば、
例えば自車が特定エリアの外に出る等によって特定周波数の受信が停止され、かつ特定周波数の無線放送の受信前に異なる周波数の無線放送を受信している場合に、変更前の周波数に戻し、無線放送の受信を継続して行う。これにより、ユーザーは周波数を変更前の周波数に手動で戻す必要がないため、ユーザーにとっての利便性が向上する。
【００２７】
本発明の第六の構成によれば、
前記の特定周波数とは交通情報の周波数であり、特定エリアとは前記交通情報が受信可能である交通情報受信可能エリアであるため、交通情報受信可能エリアにおいて、ユーザーは確実に交通情報を聴くことができる。また、録音されている交通情報をいつでも聴くことが可能であるため、交通情報の聴き漏れを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２８】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
［実施の形態］
〈１．ナビゲーション装置の内部構成について〉
ここで、本発明の第一の実施形態におけるナビゲーション装置１の電気回路システムの要部構成を、図２のブロック図を用いながら説明する。
【００２９】
図２のブロック図に示すように、本発明のナビゲーション装置１は、少なくとも、制御部１１、メモリ１２、記憶部１３、ＲＯＭ１４、ラジオ受信部１５、現在位置検出部１６、操作ボタン群１７、表示部１８、スピーカー部１９、ＭＤ再生部２０、および光ディスク再生部２１を含むように構成されている。
【００３０】
制御部１１は、ナビゲーション装置１の各部材の駆動を有機的に制御することによりナビゲーション処理（経路の検索、道路データの表示等）を統括制御するための中央処理装置である。また制御部１１は、各装置（例えば記憶部１３等）の制御やデータの計算、加工処理等を行なう中枢部分となっている。制御部１１は、後述するラジオ受信部１５或いはＭＤ再生部２０等より音声データを同時に受け付けた際に、どの音声データをスピーカー部１９を用いて出力するかを決定するソース切り替え回路１１ａを備えている。
【００３１】
メモリ１２は、ナビゲーション装置１が保持する各種データを一時的に記憶する媒体であり、例えば書込可能なＲＡＭ（Random Access Memory）等により構成されている。メモリ１２は、例えば制御部１１によって各種ナビゲーション処理が行われる際の処理データや、ユーザーから受けた指示命令等を一時的に記憶しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【００３２】
記憶部１３は、ナビゲーション装置１が保持する各種データ（道路データ、録音データ等）を記録するための記憶媒体である。なお、記憶部１３は、複数の領域（パーティション）に物理的に分割されており、記憶するデータの種別に応じて領域別に記憶することがより望ましい。記憶部１３は少なくとも、道路データを記憶する領域である道路データ記憶領域１３ａと、後述するラジオ受信部１５を用いて受信した音声データを記憶する録音データ記憶領域１３ｂとを含むように構成されている。
【００３３】
ＲＯＭ（Read Only Memory）１４は、例えば制御部１１を用いた各種処理（例えば経路検索処理等）を行うためのプログラムデータを記憶するための媒体であり、ユーザーは情報の読み出しのみが可能となっている。
【００３４】
ラジオ受信部１５は、アンテナ部（不図示）を用いて受信されたラジオ放送を音声データに変換するためのチューナー装置である。ラジオ受信部１５を用いて得られた音声データは、後述するスピーカー１９より出力される。なお音声データは、記憶部１３の録音データ記憶領域１３ｂに記憶することも可能である。
【００３５】
現在位置検出部１６は、ナビゲーション装置（ひいてはナビゲーション装置を搭載している車両）の現在位置を特定するための回路である。現在位置検出部１６は、例えば地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するＧＰＳ（Global Positioning System）のためのＧＰＳ受信機等からの情報を受信する。これらの装置により取得された情報をもとに、現在位置検出部１６は車両の現在位置を特定する。
【００３６】
操作ボタン群１７は、ユーザーが道路検索の指示や道路情報の表示指示等をナビゲーション装置１に対して行なうための入力インターフェースである。表示部１８は、ナビゲーション装置１の各種情報をユーザーに対して表示するための出力インターフェースである。
スピーカー部１９は、制御部１１により音量調整された電気信号を音声に変換して出力するための拡声器である。ＭＤ再生部２０は、ＭＤメディアを格納し、ＭＤメディアに対して光学的に各種データの読み込み、または書き込みを行うための光学装置である。光ディスク再生部２１は、光ディスク（ＣＤ、ＤＶＤ等）を格納し、光ディスクに対して光学的に各種データの読み込み、または書き込みを行うための光学装置である。なお、光ディスクには複数の規格が存在するため、光ディスク再生部２１の規格に応じた光ディスクを使用しなければ、各種処理（録画、再生等）を行うことができない。
〈２．無線制御工程について〉
ここで、本発明のナビゲーション装置１における無線制御処理の処理工程を、図１のフロー図と、図２および図３のブロック図とを用いながら説明する。
【００３７】
図１に示すように、例えば制御部１１がユーザーより本発明の無線制御機能の実施命令を検知することにより、現在位置検出部１６を用いて現在位置の検出を一定周期で行う（Ｓ１１０）。なお、無線制御機能の実施命令は、例えばユーザーが操作ボタン群１７を用いて、交通情報自動録音モードへの移行操作等を行った場合に発行される。
【００３８】
無線制御機能の実施命令を受けた制御部１１は、現在位置検出部１６により検出された現在位置と、記憶部１３の道路データ記憶領域１３ａに記憶されている道路データとを用いて、現在位置が道路交通情報（例えば周波数ＡＭ１６２０ｋＨｚ）の受信エリア内であるかどうかを確認する（Ｓ１２０）。受信エリア外であると判断された場合、前記Ｓ１１０の処理に移行し、一定間隔で現在位置検出を継続して行う。受信エリア内であると判断された場合、次のＳ１３０の処理に移行する。例えば図３に示すように、経路上に道路交通情報の受信エリアβがあったとする。現在、自車は地点Ａ（非受信エリアαの一地点）にいるため、受信エリア外と判断される。逆に自車が地点Ｂを通過してから地点Ｃを通過するまでの間は、受信エリア内であると判断される。
【００３９】
前記Ｓ１２０において、道路交通情報の受信エリア内であると判断された場合、制御部１１は、ラジオ受信部１５を用いてラジオ放送が受信されているか、およびラジオ音声がスピーカー部１７より出力されているかの確認を行う（Ｓ１３０）。ラジオ放送が受信されている場合、次のＳ１４０ａの処理に移行する。ラジオ放送が受信されていない場合、後述するＳ１４０ｂの処理に移行する。
【００４０】
前記Ｓ１３０において、ラジオ放送が受信されていると判断された場合、制御部１１はラジオ受信部１５に対して道路交通情報の周波数（例えばＡＭ１６２０ｋＨｚ）への変更を指示する。指示を受けたラジオ受信部１５は、現在受信している周波数を道路交通情報の周波数へ自動的に変更する（Ｓ１４０ａ）。
【００４１】
周波数の変更を行った後、制御部１１は、ラジオ受信部１５により受信される道路交通情報の音声データを、記憶部１３の録音データ記憶領域１３ｂに対して記憶する（Ｓ１５０ａ）。制御部１１は音声データの記憶を継続しつつ、現在位置検出部１６を用いて現在位置の検出を一定周期で行う（Ｓ１６０ａ）。そして現在位置検出部１６により検出された現在位置と、記憶部１３の道路データ記憶領域１３ａに記憶されている道路データとを用いて、現在位置が道路交通情報の受信エリア外であるかどうかを確認する（Ｓ１７０ａ）。受信エリア外であると判断されなかった場合、前記Ｓ１６０ａの処理に移行し、再度一定間隔で現在位置検出を継続して行う。受信エリア外であると判断された場合、次のＳ１８０ａの処理に移行する。
【００４２】
前記Ｓ１７０ａにおいて、道路交通情報の受信エリア外であると判断された場合、制御部１１は、ラジオ受信部１５及び録音データ記録部１３ｂを用いて行っているラジオ放送の記憶処理を停止する（Ｓ１８０ａ）。そしてラジオ受信部１５に対して、現在の周波数（道路交通情報の周波数）を、前記Ｓ１４０ａによる変更以前の周波数に戻すように指示する。指示を受けたラジオ受信部１５は、現在受信している周波数を元の周波数へ変更する（Ｓ１９０ａ）。その後制御部１１は前記Ｓ１１０の処理に移行し、現在位置の現在位置の検出を一定周期で行う。なお、本処理はユーザーより本発明の無線制御機能の停止指示（例えば交通情報自動録音モードの解除操作等）を受けるまで、継続して行われる。
【００４３】
前記Ｓ１３０において、ラジオ放送が受信されていないと判断された場合、制御部１１はソース切り替え回路１１ａを用いて、ラジオ音声を出力しない状態（非音声出力状態）で、ラジオ受信部１５の起動を指示する（Ｓ１３５）。なおこの際、光ディスク等の他ソースにより音声の出力処理が行われている場合は、ソース切り替え回路１１ａにより、現在行っている音声出力処理を継続して行う。更に制御部１１は、ラジオ受信部１５に対して、受信周波数を道路交通情報の周波数へ変更するように指示する。指示を受けたラジオ受信部１５は、受信周波数を道路交通情報の周波数へ変更する（Ｓ１４０ｂ）。
【００４４】
制御部１１は、ラジオ受信部１５により受信される道路交通情報の音声データを、記憶部１３の録音データ記憶領域１３ｂに対して記憶する（Ｓ１５０ｂ）。制御部１１は音声データの記憶を継続しつつ、現在位置検出部１６を用いて現在位置の検出を一定周期で行う（Ｓ１６０ｂ）。そして現在位置検出部１６により検出された現在位置と、記憶部１３の道路データ記憶領域１３ａに記憶されている道路データとを用いて、現在位置が道路交通情報の受信エリア外であるかどうかを確認する（Ｓ１７０ｂ）。受信エリア外であると判断されなかった場合、前記Ｓ１６０ｂの処理に移行し、再度一定間隔で現在位置検出を継続して行う。受信エリア外であると判断された場合、次のＳ１８０ｂの処理に移行する。
【００４５】
前記Ｓ１７０ｂにおいて、道路交通情報の受信エリア外であると判断された場合、制御部１１は、ラジオ受信部１５及び録音データ記録部１３ｂを用いて行っているラジオ放送の記憶処理を停止する（Ｓ１８０ｂ）。そしてラジオ受信部１５に対して、起動の停止指示を行う。指示を受けたラジオ受信部１５は、ラジオ放送の受信を停止し、起動停止した後、指示待ち受け状態に移行する（Ｓ１９０ｂ）。その後制御部１１は前記Ｓ１１０の処理に移行し、現在位置の現在位置の検出を一定周期で行う。なお、本処理はユーザーより本発明の無線制御機能の停止指示（例えば交通情報自動録音モードの解除操作等）を受けるまで、継続して行われる。
［その他の実施の形態］
以上、好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【００４６】
例えば前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、ナビゲーション装置１に供給し、そのナビゲーション装置１内のコンピュータ（例えばＣＰＵ）が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【００４７】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が、前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【００４８】
なお、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ＲＯＭなどを用いることができる。
【００４９】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているＯＳ（オペレーティングシステム）などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【００５０】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるＣＰＵなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【００５１】
また、本実施形態では、有料道路の通行料金算出のための道路データとして記憶部１３に記憶されているデータを用いているが、無線通信等の通信手段によって外部機関より得られたデータを用いて道路データの取得を行っても良い。
【００５２】
また、本発明の経路検索方法が、ナビゲーション装置以外の情報処理装置において用いられたとしても、同様の効果がえられることは言うまでもない。なお、ナビゲーション装置以外の情報処理装置としては、例えばパソコン、ＰＤＡ、デジタルテレビ、携帯電話などが考えられる。
【００５３】
また、ラジオ受信部と競合する音響出力装置として、ＭＤ再生部または光ディスク再生部以外の音響出力を伴う装置が備わっていたとしても、同様の効果が得られることはいうまでもない。なお音響出力を伴う装置としては、例えばテレビ、ビデオ、カセットテープ、デジタルラジオ、自動車電話などが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【００５４】
【図１】本発明のナビゲーション装置による無線制御処理の処理フロー図である。
【図２】本発明のナビゲーション装置内部の要部構成を示したブロック図である。
【図３】本発明のナビゲーション装置による無線制御処理の一例を示したブロック図である。
【符号の説明】
【００５５】
１ ナビゲーション装置
１１ 制御部
１２ メモリ
１３ 記憶部
１４ ＲＯＭ
１５ ラジオ受信部
１６ 現在位置検出部
１７ 操作ボタン群
１８ 表示部
１９ スピーカー部
２０ ＭＤ再生部
２１ 光ディスク再生部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、車載用のナビゲーション装置に関するものであり、特にナビゲーション装置が備える無線機能の無線制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、車載用のナビゲーション装置には多くの機能が設けられる傾向がある。特にユーザーにとって有用な機能としては、出発地から目的地までの経路を自動的に検索し、検索された経路を誘導経路として地図上に表示する経路検索機能が存在する。この機能を用いれば、出発地と目的地とを入力装置から入力することにより、出発地と目的地とを最適ルートで結ぶ誘導経路を自動的に検索し、ＬＣＤ（液晶表示装置）等の表示装置に表示することが可能である。
【０００３】
また、検索された誘導経路に従ってユーザーが走行を行う際に、誘導経路を地図上に表示し、併せて自車位置を表示することにより、ユーザーを目的地まで案内する誘導機能が存在する。この機能を用いれば、例えば走行中に交差点に近付いた際に、その交差点の拡大図（表示装置の所定の表示範囲内に表示される地図を、その表示要素数を減少させてデフォルメした図）を表示する等、走行中の経路に関する様々な情報をリアルタイムでユーザーに対して通知することが可能である。
【０００４】
また、検索された誘導経路上に有料道路（高速道路等）が存在する場合において、有料道路の通行料金の決済をスムーズに行う為に、車両に設置した車載器と料金所に設けられた路側アンテナとの間で情報の送受信を行うことによりノンストップで料金決済を行うＥＴＣ（Electronic Toll Collection System）と呼ばれる自動料金支払いシステムが存在する。ＥＴＣは、料金所等の決済場所に設けられた路側アンテナと、車両に設置された車載器との間で近距離無線通信を行うことにより、各種情報（車両ナンバー、通過時刻等）の送受信を行い、通行料金の決済を行うシステムである。
【０００５】
上記のＥＴＣ（自動料金支払いシステム）に於いて、車両に設置した車載器に専用のクレジットカード（通称、ＥＴＣカード）を挿入することで、車両が路側アンテナに接近すると自動的に近距離無線通信による通信を開始し、通行料金等の決済を行うことができる。そして、利用者が車両から降車する際には、ＥＴＣカードの盗難を防ぐ為に、車載器からＥＴＣカードを抜き取り保管することとなる。
【０００６】
しかしながら上記のような各種機能を備えた従来のナビゲーション装置においては、その機能の多さからユーザーに要求される操作数が増加し、また直感的な操作が行い難くなるという問題が存在した。例えばナビゲーション装置には、ラジオや光ディスクプレイヤー等の複数の音響装置が搭載されているものが存在する。この場合、装置数が増えるにつれ、どの操作を行えばどの音響装置による音響出力を行えるか、直感的に理解しづらくなるという問題があった。また操作部の複雑化はユーザーの誤操作を招く危険性があり、ナビゲーション装置全体としての安全性の問題にもつながる恐れがあった。
【０００７】
上記の問題に関連して特許文献１においては、ラジオにより交通情報を視聴するためのボタンに、使用頻度の高い放送局を容易にプリセットできることを目的とした受信装置が開示されている。特許文献１の受信装置は、交通情報局を呼び出すための交通情報キーと、任意な放送局を選局するための選局手段と、上記交通情報キーにより交通情報モードを選択しているときに、上記選局手段で選択した放送局を交通情報キーへプリセットするためのメモリ手段と、交通情報モードを解除するための手段とより構成されている。
【０００８】
上記の特許文献１の発明によれば、この構成により、交通情報キーにより交通情報モードにした状態で選局手段により任意な放送局を選択するだけで、交通情報キーにその放送局がプリセットできるため、車の運転中でも使用頻度の高い放送局のプリセットが容易かつ安全に行うことが可能である。
【０００９】
上記の特許文献１に代表されるような従来の受信装置においては、交通情報の視聴開始はあくまでユーザーの手動操作によるものであった。そのため、交通情報を聴きたくとも、他の操作を行っている場合や、もしくは音響装置（スピーカー）が他の装置（光ディスク再生部等）により使用されている場合は、それらを一旦中断させないと交通情報を聴くことができないという問題があった。
【特許文献１】実開平５−７８０４４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザーが音響装置（スピーカー等）を使用している状態で交通情報受信エリアに入った場合であっても、確実に交通情報を聴くことができる機能を備えた車載用のナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
無線放送を受信する無線放送受信手段と、
を備えたナビゲーション装置において、
前記現在位置検出手段において検出された現在位置が特定のエリア内に含まれるかを判別する現在位置エリア判別手段と、
前記現在位置エリア判別手段において前記特定エリア内に含まれると判断された場合に、前記無線放送受信手段を用いて特定周波数の無線放送を受信する自動受信手段と、
前記自動受信手段において、受信した前記無線放送を記憶部に記憶する特定無線放送記憶手段と、
を備えたことを特徴としている。
この構成によると、
現在位置検出部（自車位置検出部）を用いて自車両の現在位置を常に監視し、自車位置が特定のエリア（例えば道路交通情報の受信可能エリア）内に位置する場合に、無線放送受信装置（ラジオ受信部等）を用いて特定の周波数の無線放送（例えば道路交通情報のラジオ放送）を自動的に受信する。受信された無線放送は、ハードディスク等の記憶部に記憶される。
【００１２】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信手段を用いる際に、既に無線放送受信手段を用いて前記特定周波数とは異なる周波数の無線情報受信が行われている場合において、前記周波数を前記特定周波数に変更する周波数変更手段
を備えたことを特徴としている。
【００１３】
この構成によると、
自車両が特定のエリアに入ることにより前記自動受信手段による無線放送の自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の無線放送（例えばニュース番組等）が無線放送受信装置により受信されている場合に、これまで受信していた無線放送の周波数を特定の周波数に強制的に切り替え、特定の無線放送の受信及び録音を行う。
【００１４】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信手段を用いる際に、スピーカーが他装置により用いられている場合において、受信した前記特定周波数の無線情報をスピーカーより出力せず、他装置がスピーカーを用いるのを継続させる音響無変更手段
を備えたことを特徴としている。
【００１５】
この構成によると、
自車両が特定のエリアに入ることにより前記自動受信手段による無線放送の自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の装置（例えば光ディスク再生部等）がスピーカーを使用して音声の出力を行っている場合に、これまで出力していた他装置の音声出力を継続させ、受信していた特定周波数の無線放送の音声出力は行わない。
【００１６】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段を用いた前記無線放送の記憶を行っている際に、前記現在位置エリア判別手段を用いて前記自車位置を監視し、前記現在位置が前記特定エリア外に位置すると判断された場合に、前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段の実施を停止する自動受信停止手段
を備えたことを特徴としている。
【００１７】
この構成によると、
現在位置検出部により自車位置が特定のエリア外になったと判断された場合に、前記自動受信手段により行われている特定周波数の無線放送の自動受信及び自動録音が停止される。
【００１８】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記自動受信停止手段が用いられ、かつ前記自動受信停止手段により停止された前記無線放送の周波数が前記周波数変更手段により変更されたものである場合において、前記周波数を前記周波数変更手段による変更前の周波数に戻す周波数復帰手段
を備えたことを特徴としている。
【００１９】
この構成によると、
現在位置検出部により自車位置が特定のエリア外になったと判断され、前記自動受信手段により行われている特定周波数の無線放送の自動受信及び自動録音が停止された際に、特定周波数の無線放送の受信前に異なる周波数の無線放送を受信していたか（つまり周波数変更手段による周波数の変更が行われたかどうか）を確認し、周波数の変更が行われている場合は、変更前の周波数に戻し、無線放送の受信を継続して行う。ただし無線放送の録音は行われない。
【００２０】
また、上記目的を達成するために本発明のナビゲーション装置は、
前記現在位置エリア判別手段における前記特定エリアが、交通情報受信可能エリアに相当該当することと、
前記自動受信手段における前記特定周波数が、交通情報用周波数に相当することと、
を特徴としている。
【００２１】
この構成によると、前記の特定周波数とは交通情報の周波数（例えば周波数ＡＭ１６２０ｋＨｚ）に相当し、特定エリアとは前記交通情報が受信可能である交通情報受信可能エリアに相当する。なお、交通情報受信可能エリアを示す地図情報は、ナビゲーション装置の記憶部に記憶されている。
【発明の効果】
【００２２】
本発明の第一の構成によれば、
自車位置が特定のエリア（例えば道路交通情報の受信可能エリア）内に位置する場合に、無線放送受信装置（ラジオ受信部等）を用いて特定の周波数の無線放送（例えば道路交通情報のラジオ放送）を自動的に受信する。受信された無線放送は、ハードディスク等の記憶部に記憶される。これにより、ユーザーは走行中に自動的に、かつ確実に特定周波数の無線放送を聴くことができる。また、録音されたデータを後で再生することにより、何度でも聴くことが可能である。
【００２３】
本発明の第二の構成によれば、
自車両が特定のエリアに入ることにより前記自動受信手段による無線放送の自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の無線放送（例えばニュース番組等）が無線放送受信装置により受信されている場合に、これまで受信していた無線放送の周波数を特定の周波数に強制的に切り替え、特定の無線放送の受信及び録音を行う。これにより、例えば他のラジオ番組を聴いている場合であっても、自動的かつ確実に特定周波数の無線放送を聴くことができる。
【００２４】
本発明の第三の構成によれば、
自動受信及び自動録音が開始される際に、既に他の装置（例えば光ディスク再生部等）がスピーカーを使用して音声の出力を行っている場合に、これまで出力していた他装置の音声出力を継続させ、受信していた特定周波数の無線放送の音声出力は行わない。これにより、ユーザーは特定周波数の無線放送を録音しながらも、現在スピーカーを使用して聴いている音声を継続して聴くことができるため、本発明の機能により光ディスク或いはＤＶＤ等の視聴が強制的に中断されるといった弊害を防ぐことができる。
【００２５】
本発明の第四の構成によれば、
自車位置が特定エリアの外に出た場合に、自動受信手段により行われている特定周波数の無線放送の自動受信及び自動録音が停止される。これにより、例えば受信エリア外に出た後も音声の出力或いは録音を継続するといった、装置資源を無駄に使用するのを防止することができる。
【００２６】
本発明の第五の構成によれば、
例えば自車が特定エリアの外に出る等によって特定周波数の受信が停止され、かつ特定周波数の無線放送の受信前に異なる周波数の無線放送を受信している場合に、変更前の周波数に戻し、無線放送の受信を継続して行う。これにより、ユーザーは周波数を変更前の周波数に手動で戻す必要がないため、ユーザーにとっての利便性が向上する。
【００２７】
本発明の第六の構成によれば、
前記の特定周波数とは交通情報の周波数であり、特定エリアとは前記交通情報が受信可能である交通情報受信可能エリアであるため、交通情報受信可能エリアにおいて、ユーザーは確実に交通情報を聴くことができる。また、録音されている交通情報をいつでも聴くことが可能であるため、交通情報の聴き漏れを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２８】
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
［実施の形態］
〈１．ナビゲーション装置の内部構成について〉
ここで、本発明の第一の実施形態におけるナビゲーション装置１の電気回路システムの要部構成を、図２のブロック図を用いながら説明する。
【００２９】
図２のブロック図に示すように、本発明のナビゲーション装置１は、少なくとも、制御部１１、メモリ１２、記憶部１３、ＲＯＭ１４、ラジオ受信部１５、現在位置検出部１６、操作ボタン群１７、表示部１８、スピーカー部１９、ＭＤ再生部２０、および光ディスク再生部２１を含むように構成されている。
【００３０】
制御部１１は、ナビゲーション装置１の各部材の駆動を有機的に制御することによりナビゲーション処理（経路の検索、道路データの表示等）を統括制御するための中央処理装置である。また制御部１１は、各装置（例えば記憶部１３等）の制御やデータの計算、加工処理等を行なう中枢部分となっている。制御部１１は、後述するラジオ受信部１５或いはＭＤ再生部２０等より音声データを同時に受け付けた際に、どの音声データをスピーカー部１９を用いて出力するかを決定するソース切り替え回路１１ａを備えている。
【００３１】
メモリ１２は、ナビゲーション装置１が保持する各種データを一時的に記憶する媒体であり、例えば書込可能なＲＡＭ（Random Access Memory）等により構成されている。メモリ１２は、例えば制御部１１によって各種ナビゲーション処理が行われる際の処理データや、ユーザーから受けた指示命令等を一時的に記憶しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【００３２】
記憶部１３は、ナビゲーション装置１が保持する各種データ（道路データ、録音データ等）を記録するための記憶媒体である。なお、記憶部１３は、複数の領域（パーティション）に物理的に分割されており、記憶するデータの種別に応じて領域別に記憶することがより望ましい。記憶部１３は少なくとも、道路データを記憶する領域である道路データ記憶領域１３ａと、後述するラジオ受信部１５を用いて受信した音声データを記憶する録音データ記憶領域１３ｂとを含むように構成されている。
【００３３】
ＲＯＭ（Read Only Memory）１４は、例えば制御部１１を用いた各種処理（例えば経路検索処理等）を行うためのプログラムデータを記憶するための媒体であり、ユーザーは情報の読み出しのみが可能となっている。
【００３４】
ラジオ受信部１５は、アンテナ部（不図示）を用いて受信されたラジオ放送を音声データに変換するためのチューナー装置である。ラジオ受信部１５を用いて得られた音声データは、後述するスピーカー１９より出力される。なお音声データは、記憶部１３の録音データ記憶領域１３ｂに記憶することも可能である。
【００３５】
現在位置検出部１６は、ナビゲーション装置（ひいてはナビゲーション装置を搭載している車両）の現在位置を特定するための回路である。現在位置検出部１６は、例えば地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するＧＰＳ（Global Positioning System）のためのＧＰＳ受信機等からの情報を受信する。これらの装置により取得された情報をもとに、現在位置検出部１６は車両の現在位置を特定する。
【００３６】
操作ボタン群１７は、ユーザーが道路検索の指示や道路情報の表示指示等をナビゲーション装置１に対して行なうための入力インターフェースである。表示部１８は、ナビゲーション装置１の各種情報をユーザーに対して表示するための出力インターフェースである。
スピーカー部１９は、制御部１１により音量調整された電気信号を音声に変換して出力するための拡声器である。ＭＤ再生部２０は、ＭＤメディアを格納し、ＭＤメディアに対して光学的に各種データの読み込み、または書き込みを行うための光学装置である。光ディスク再生部２１は、光ディスク（ＣＤ、ＤＶＤ等）を格納し、光ディスクに対して光学的に各種データの読み込み、または書き込みを行うための光学装置である。なお、光ディスクには複数の規格が存在するため、光ディスク再生部２１の規格に応じた光ディスクを使用しなければ、各種処理（録画、再生等）を行うことができない。
〈２．無線制御工程について〉
ここで、本発明のナビゲーション装置１における無線制御処理の処理工程を、図１のフロー図と、図２および図３のブロック図とを用いながら説明する。
【００３７】
図１に示すように、例えば制御部１１がユーザーより本発明の無線制御機能の実施命令を検知することにより、現在位置検出部１６を用いて現在位置の検出を一定周期で行う（Ｓ１１０）。なお、無線制御機能の実施命令は、例えばユーザーが操作ボタン群１７を用いて、交通情報自動録音モードへの移行操作等を行った場合に発行される。
【００３８】
無線制御機能の実施命令を受けた制御部１１は、現在位置検出部１６により検出された現在位置と、記憶部１３の道路データ記憶領域１３ａに記憶されている道路データとを用いて、現在位置が道路交通情報（例えば周波数ＡＭ１６２０ｋＨｚ）の受信エリア内であるかどうかを確認する（Ｓ１２０）。受信エリア外であると判断された場合、前記Ｓ１１０の処理に移行し、一定間隔で現在位置検出を継続して行う。受信エリア内であると判断された場合、次のＳ１３０の処理に移行する。例えば図３に示すように、経路上に道路交通情報の受信エリアβがあったとする。現在、自車は地点Ａ（非受信エリアαの一地点）にいるため、受信エリア外と判断される。逆に自車が地点Ｂを通過してから地点Ｃを通過するまでの間は、受信エリア内であると判断される。
【００３９】
前記Ｓ１２０において、道路交通情報の受信エリア内であると判断された場合、制御部１１は、ラジオ受信部１５を用いてラジオ放送が受信されているか、およびラジオ音声がスピーカー部１７より出力されているかの確認を行う（Ｓ１３０）。ラジオ放送が受信されている場合、次のＳ１４０ａの処理に移行する。ラジオ放送が受信されていない場合、後述するＳ１４０ｂの処理に移行する。
【００４０】
前記Ｓ１３０において、ラジオ放送が受信されていると判断された場合、制御部１１はラジオ受信部１５に対して道路交通情報の周波数（例えばＡＭ１６２０ｋＨｚ）への変更を指示する。指示を受けたラジオ受信部１５は、現在受信している周波数を道路交通情報の周波数へ自動的に変更する（Ｓ１４０ａ）。
【００４１】
周波数の変更を行った後、制御部１１は、ラジオ受信部１５により受信される道路交通情報の音声データを、記憶部１３の録音データ記憶領域１３ｂに対して記憶する（Ｓ１５０ａ）。制御部１１は音声データの記憶を継続しつつ、現在位置検出部１６を用いて現在位置の検出を一定周期で行う（Ｓ１６０ａ）。そして現在位置検出部１６により検出された現在位置と、記憶部１３の道路データ記憶領域１３ａに記憶されている道路データとを用いて、現在位置が道路交通情報の受信エリア外であるかどうかを確認する（Ｓ１７０ａ）。受信エリア外であると判断されなかった場合、前記Ｓ１６０ａの処理に移行し、再度一定間隔で現在位置検出を継続して行う。受信エリア外であると判断された場合、次のＳ１８０ａの処理に移行する。
【００４２】
前記Ｓ１７０ａにおいて、道路交通情報の受信エリア外であると判断された場合、制御部１１は、ラジオ受信部１５及び録音データ記録部１３ｂを用いて行っているラジオ放送の記憶処理を停止する（Ｓ１８０ａ）。そしてラジオ受信部１５に対して、現在の周波数（道路交通情報の周波数）を、前記Ｓ１４０ａによる変更以前の周波数に戻すように指示する。指示を受けたラジオ受信部１５は、現在受信している周波数を元の周波数へ変更する（Ｓ１９０ａ）。その後制御部１１は前記Ｓ１１０の処理に移行し、現在位置の現在位置の検出を一定周期で行う。なお、本処理はユーザーより本発明の無線制御機能の停止指示（例えば交通情報自動録音モードの解除操作等）を受けるまで、継続して行われる。
【００４３】
前記Ｓ１３０において、ラジオ放送が受信されていないと判断された場合、制御部１１はソース切り替え回路１１ａを用いて、ラジオ音声を出力しない状態（非音声出力状態）で、ラジオ受信部１５の起動を指示する（Ｓ１３５）。なおこの際、光ディスク等の他ソースにより音声の出力処理が行われている場合は、ソース切り替え回路１１ａにより、現在行っている音声出力処理を継続して行う。更に制御部１１は、ラジオ受信部１５に対して、受信周波数を道路交通情報の周波数へ変更するように指示する。指示を受けたラジオ受信部１５は、受信周波数を道路交通情報の周波数へ変更する（Ｓ１４０ｂ）。
【００４４】
制御部１１は、ラジオ受信部１５により受信される道路交通情報の音声データを、記憶部１３の録音データ記憶領域１３ｂに対して記憶する（Ｓ１５０ｂ）。制御部１１は音声データの記憶を継続しつつ、現在位置検出部１６を用いて現在位置の検出を一定周期で行う（Ｓ１６０ｂ）。そして現在位置検出部１６により検出された現在位置と、記憶部１３の道路データ記憶領域１３ａに記憶されている道路データとを用いて、現在位置が道路交通情報の受信エリア外であるかどうかを確認する（Ｓ１７０ｂ）。受信エリア外であると判断されなかった場合、前記Ｓ１６０ｂの処理に移行し、再度一定間隔で現在位置検出を継続して行う。受信エリア外であると判断された場合、次のＳ１８０ｂの処理に移行する。
【００４５】
前記Ｓ１７０ｂにおいて、道路交通情報の受信エリア外であると判断された場合、制御部１１は、ラジオ受信部１５及び録音データ記録部１３ｂを用いて行っているラジオ放送の記憶処理を停止する（Ｓ１８０ｂ）。そしてラジオ受信部１５に対して、起動の停止指示を行う。指示を受けたラジオ受信部１５は、ラジオ放送の受信を停止し、起動停止した後、指示待ち受け状態に移行する（Ｓ１９０ｂ）。その後制御部１１は前記Ｓ１１０の処理に移行し、現在位置の現在位置の検出を一定周期で行う。なお、本処理はユーザーより本発明の無線制御機能の停止指示（例えば交通情報自動録音モードの解除操作等）を受けるまで、継続して行われる。
［その他の実施の形態］
以上、好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【００４６】
例えば前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、ナビゲーション装置１に供給し、そのナビゲーション装置１内のコンピュータ（例えばＣＰＵ）が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【００４７】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が、前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【００４８】
なお、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ＲＯＭなどを用いることができる。
【００４９】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているＯＳ（オペレーティングシステム）などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【００５０】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるＣＰＵなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【００５１】
また、本実施形態では、有料道路の通行料金算出のための道路データとして記憶部１３に記憶されているデータを用いているが、無線通信等の通信手段によって外部機関より得られたデータを用いて道路データの取得を行っても良い。
【００５２】
また、本発明の経路検索方法が、ナビゲーション装置以外の情報処理装置において用いられたとしても、同様の効果がえられることは言うまでもない。なお、ナビゲーション装置以外の情報処理装置としては、例えばパソコン、ＰＤＡ、デジタルテレビ、携帯電話などが考えられる。
【００５３】
また、ラジオ受信部と競合する音響出力装置として、ＭＤ再生部または光ディスク再生部以外の音響出力を伴う装置が備わっていたとしても、同様の効果が得られることはいうまでもない。なお音響出力を伴う装置としては、例えばテレビ、ビデオ、カセットテープ、デジタルラジオ、自動車電話などが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【００５４】
【図１】本発明のナビゲーション装置による無線制御処理の処理フロー図である。
【図２】本発明のナビゲーション装置内部の要部構成を示したブロック図である。
【図３】本発明のナビゲーション装置による無線制御処理の一例を示したブロック図である。
【符号の説明】
【００５５】
１ ナビゲーション装置
１１ 制御部
１２ メモリ
１３ 記憶部
１４ ＲＯＭ
１５ ラジオ受信部
１６ 現在位置検出部
１７ 操作ボタン群
１８ 表示部
１９ スピーカー部
２０ ＭＤ再生部
２１ 光ディスク再生部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
無線放送を受信する無線放送受信手段と、
を備えたナビゲーション装置において、
前記現在位置検出手段において検出された現在位置が特定のエリア内に含まれるかを判別する現在位置エリア判別手段と、
前記現在位置エリア判別手段において前記特定エリア内に含まれると判断された場合に、前記無線放送受信手段を用いて特定周波数の無線放送を受信する自動受信手段と、
前記自動受信手段において、受信した前記無線放送を記憶部に記憶する特定無線放送記憶手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項２】
前記自動受信手段を用いる際に、既に無線放送受信手段を用いて前記特定周波数とは異なる周波数の無線情報受信が行われている場合において、前記周波数を前記特定周波数に変更する周波数変更手段
を備えたことを特徴とする請求項１に記載のナビゲーション装置。
【請求項３】
前記自動受信手段を用いる際に、スピーカーが他装置により用いられている場合において、受信した前記特定周波数の無線情報をスピーカーより出力せず、他装置がスピーカーを用いるのを継続させる音響無変更手段
を備えたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項４】
前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段を用いた前記無線放送の記憶を行っている際に、前記現在位置エリア判別手段を用いて前記現在位置を監視し、前記現在位置が前記特定エリア外に位置すると判断された場合に、前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段の実施を停止する自動受信停止手段
を備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項５】
前記自動受信停止手段が用いられ、かつ前記自動受信停止手段により停止された前記無線放送の周波数が前記周波数変更手段により変更されたものである場合において、前記周波数を前記周波数変更手段による変更前の周波数に戻す周波数復帰手段
を備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項６】
前記現在位置エリア判別手段における前記特定エリアが交通情報受信可能エリアに相当することと、
前記自動受信手段における前記特定周波数が交通情報用周波数に相当することと、
を特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項７】
現在位置を検出する現在位置検出工程と、
無線放送を受信する無線放送受信工程と、
を有する無線制御方法において、
前記現在位置検出工程において検出された現在位置が特定のエリア内に含まれるかを判別する現在位置エリア判別工程と、
前記現在位置エリア判別工程において前記特定エリア内に含まれると判断された場合に、前記無線放送受信工程により特定周波数の無線放送を受信する自動受信工程と、
前記自動受信工程において、受信した前記無線放送を記憶部に記憶する特定無線放送記憶工程と、
を有する無線制御方法。
【請求項８】
前記自動受信工程を用いる際に、既に無線放送受信工程を用いて前記特定周波数とは異なる周波数の無線情報受信が行われている場合において、前記周波数を前記特定周波数に変更する周波数変更工程
を有することを特徴とする請求項７に記載の無線制御方法。
【請求項９】
前記自動受信工程の実行の際に、スピーカーが他装置により用いられている場合において、受信した前記特定周波数の無線情報をスピーカーより出力せず、他装置がスピーカーを用いるのを継続させる音響無変更工程
を有することを特徴とする請求項７または請求項８に記載の無線制御方法。
【請求項１０】
前記自動受信工程および前記特定無線放送記憶工程による前記無線放送の記憶を行っている際に、前記現在位置エリア判別工程により前記現在位置を監視し、前記現在位置が前記特定エリア外に位置すると判断された場合に、前記自動受信工程および前記特定無線放送記憶工程の実行を停止する自動受信停止工程
を有することを特徴する請求項７乃至請求項９のいずれかに記載の無線制御方法。
【請求項１１】
前記自動受信停止工程が実行され、かつ前記自動受信停止工程により停止された前記無線放送の周波数が前記周波数変更工程により変更されたものである場合において、前記周波数を前記周波数変更工程による変更前の周波数に戻す周波数復帰工程
を有することを特徴とする請求項７乃至請求項１０のいずれかに記載の無線制御方法。
【請求項１２】
前記現在位置エリア判別工程における前記特定エリアが交通情報受信可能エリアに相当することと、
前記自動受信工程における前記特定周波数が交通情報用周波数に相当することと、
を特徴とする請求項７乃至請求１１のいずれかに記載の無線制御方法。
【請求項１】
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
無線放送を受信する無線放送受信手段と、
を備えたナビゲーション装置において、
前記現在位置検出手段において検出された現在位置が特定のエリア内に含まれるかを判別する現在位置エリア判別手段と、
前記現在位置エリア判別手段において前記特定エリア内に含まれると判断された場合に、前記無線放送受信手段を用いて特定周波数の無線放送を受信する自動受信手段と、
前記自動受信手段において、受信した前記無線放送を記憶部に記憶する特定無線放送記憶手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項２】
前記自動受信手段を用いる際に、既に無線放送受信手段を用いて前記特定周波数とは異なる周波数の無線情報受信が行われている場合において、前記周波数を前記特定周波数に変更する周波数変更手段
を備えたことを特徴とする請求項１に記載のナビゲーション装置。
【請求項３】
前記自動受信手段を用いる際に、スピーカーが他装置により用いられている場合において、受信した前記特定周波数の無線情報をスピーカーより出力せず、他装置がスピーカーを用いるのを継続させる音響無変更手段
を備えたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載のナビゲーション装置。
【請求項４】
前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段を用いた前記無線放送の記憶を行っている際に、前記現在位置エリア判別手段を用いて前記現在位置を監視し、前記現在位置が前記特定エリア外に位置すると判断された場合に、前記自動受信手段および前記特定無線放送記憶手段の実施を停止する自動受信停止手段
を備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項５】
前記自動受信停止手段が用いられ、かつ前記自動受信停止手段により停止された前記無線放送の周波数が前記周波数変更手段により変更されたものである場合において、前記周波数を前記周波数変更手段による変更前の周波数に戻す周波数復帰手段
を備えたことを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項６】
前記現在位置エリア判別手段における前記特定エリアが交通情報受信可能エリアに相当することと、
前記自動受信手段における前記特定周波数が交通情報用周波数に相当することと、
を特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のナビゲーション装置。
【請求項７】
現在位置を検出する現在位置検出工程と、
無線放送を受信する無線放送受信工程と、
を有する無線制御方法において、
前記現在位置検出工程において検出された現在位置が特定のエリア内に含まれるかを判別する現在位置エリア判別工程と、
前記現在位置エリア判別工程において前記特定エリア内に含まれると判断された場合に、前記無線放送受信工程により特定周波数の無線放送を受信する自動受信工程と、
前記自動受信工程において、受信した前記無線放送を記憶部に記憶する特定無線放送記憶工程と、
を有する無線制御方法。
【請求項８】
前記自動受信工程を用いる際に、既に無線放送受信工程を用いて前記特定周波数とは異なる周波数の無線情報受信が行われている場合において、前記周波数を前記特定周波数に変更する周波数変更工程
を有することを特徴とする請求項７に記載の無線制御方法。
【請求項９】
前記自動受信工程の実行の際に、スピーカーが他装置により用いられている場合において、受信した前記特定周波数の無線情報をスピーカーより出力せず、他装置がスピーカーを用いるのを継続させる音響無変更工程
を有することを特徴とする請求項７または請求項８に記載の無線制御方法。
【請求項１０】
前記自動受信工程および前記特定無線放送記憶工程による前記無線放送の記憶を行っている際に、前記現在位置エリア判別工程により前記現在位置を監視し、前記現在位置が前記特定エリア外に位置すると判断された場合に、前記自動受信工程および前記特定無線放送記憶工程の実行を停止する自動受信停止工程
を有することを特徴する請求項７乃至請求項９のいずれかに記載の無線制御方法。
【請求項１１】
前記自動受信停止工程が実行され、かつ前記自動受信停止工程により停止された前記無線放送の周波数が前記周波数変更工程により変更されたものである場合において、前記周波数を前記周波数変更工程による変更前の周波数に戻す周波数復帰工程
を有することを特徴とする請求項７乃至請求項１０のいずれかに記載の無線制御方法。
【請求項１２】
前記現在位置エリア判別工程における前記特定エリアが交通情報受信可能エリアに相当することと、
前記自動受信工程における前記特定周波数が交通情報用周波数に相当することと、
を特徴とする請求項７乃至請求１１のいずれかに記載の無線制御方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００７−８５７６７（Ｐ２００７−８５７６７Ａ）
【公開日】平成１９年４月５日（２００７．４．５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−２７２０６３（Ｐ２００５−２７２０６３）
【出願日】平成１７年９月２０日（２００５．９．２０）
【出願人】（０００００１８８９）三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】（０００２１４８９２）鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年４月５日（２００７．４．５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年９月２０日（２００５．９．２０）
【出願人】（０００００１８８９）三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】（０００２１４８９２）鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Ｆターム（参考）】
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