説明

パターン検査方法

【課題】パターン検査装置で使用されるTDIセンサのキャリブレーションを高速かつ高精度に行うことを目的とする。
【解決手段】検査対象となる試料113を載置するステージ114上に設置した補正用透過部および遮光部をセンサ116で撮像して得た電気信号により、該センサの動作条件を補正する第一の補正係数を求める第一の補正係数算出工程と、該試料113の一部を撮像して該第一の補正係数に基づいて補正した電気信号により第二の補正係数を求める第二の補正係数算出工程と、該第二の補正係数算出工程で得られた該センサ116の特性値に基づいて該センサ116の動作条件を設定する動作条件設定工程の各ステップによってキャリブレーションする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体のパターン欠陥を検査するパターン検査技術に関し、特に半導体素子や液晶ディスプレイ(LCD)を製作する際に使用するリソグラフィ用マスクの欠陥を検査するパターン検査方法に関わる。
【背景技術】
【0002】
多大な製造コストのかかる大規模集積回路(LSI)の製造に、歩留まりの向上は欠かせない。歩留まりを低下させる要因の一つとして、半導体ウェハ上に微細パターンを転写する際に使用されるリソグラフィ用マスクのパターン欠陥があげられる。近年、半導体ウェハ上に形成されるLSIパターン寸法の微細化に伴って、検出しなければならない欠陥の最小寸法も微細化している。そのため、LSI製造に使用される転写用マスクの欠陥を検査するパターン検査装置の高精度化が必要とされている。
【0003】
パターン検査装置では、拡大光学系を用いてリソグラフィマスク等の試料上に形成されているパターンを所定の倍率で撮像し、設計データ、あるいは試料上の同一パターンの撮像と比較することにより検査を行う。試料はステージ上に載置され、ステージが動くことによって光束が試料上を走査し、検査が行われる。試料には、光源及び照明光学系によって光束が照射される。試料を透過あるいは反射した光は光学系を介して、センサ上に結像される。センサで撮像された画像は測定データとして比較回路へ送られる。比較回路では、測定データと参照データとを適切なアルゴリズムに従って比較し、一致しない場合には、パターン欠陥有りと判定する。
【0004】
このようなパターン検査装置においてセンサとしては、一般的に時間遅延蓄積(TDI)センサが、用いられている。このTDIセンサは、水平方向に並んだセンサの出力を遅延しながら空間的に積分するセンサで、高い感度が特徴である。図4にTDIセンサの簡単な原理を示す。図4は、センサの正面図であり、図4において、A方向と、B方向に、センサ素子の画素が複数配列されている。このセンサに対してステージはB方向に進行して画像を撮像する。従ってA方向に並んだセンサ素子の画素数だけの画像情報が同時に得られる。単一時間に撮像されセンサ素子の画素に蓄積された画像情報は、次の単一時間にX軸方向に隣接するセンサ素子の画素に転送され蓄積されるとともに、ステージが移動して隣接するセンサ素子の画素においても同一のパターン位置を撮像する。このように、このセンサで光学像を正しく得るためには蓄積時間と同期して光学像を移動させる必要がある。通常は、ステージ上に試料を置き、ステージの走行速度をセンサの蓄積時間と同期させることにより、画像を取得する。
【0005】
このようなセンサは、画素を構成する複数のセンサ単一素子が集合しており、これらのセンサ単一素子の間で、センサの特性にばらつきがあると、誤動作の原因となる。従って、センサを構成する全てのセンサ単一素子は電気的に等しい特性、すなわちゲイン及びオフセット特性を有していることが必要である。そこで、センサを使用する際に、これらの特性を整合させるために、センサのキャリブレーションが行われている。
このセンサのキャリブレーションは、パターンの検査を行う試料上に形成されている明部、および暗部の領域を撮像して、その部分の明るさの値が全画素に渡って所定の値となるようにゲインやオフセットを調節することによって行われる(特許文献1参照)。図2に示すように試料の明部、および暗部の領域が十分に大きい場合はステージを静止させてTDIセンサを蓄積動作すれば、その明るさを全画素に渡って高速に取得することが出来る。しかし、試料上の明部、暗部領域を撮像する際に、図3示すようにその領域がセンサのサイズに対して小さい場合、全ての画素について撮像データを得るには何度もステージ走行を繰り返さなければならず、センサのキャリブレーションに多大な時間がかかってしまう。例えば、リソグラフィ用マスクの種類によっては、十分な大きさのキャリブレーション領域を確保できないことがあるため、キャリブレーションの実行に問題が生じている。
【特許文献1】特開2001−281159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、パターン検査装置で使用されるTDIセンサのキャリブレーションを高速かつ高精度に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の本発明は、検査対象となる試料を載置するステージ上に設置した補正用透過部および遮光部を、センサで撮像して得た電気信号により、該センサの動作条件を補正する第一の補正係数を求める第一の補正係数算出工程と、
該試料の一部を撮像して該第一の補正係数に基づいて補正した電気信号により第二の補正係数を求める第二の補正係数算出工程と、
該第二の補正係数算出工程で得られた該センサの特性値に基づいて該センサの動作条件を設定する動作条件設定工程と、
該試料に形成されたパターンに光を照射し、該パターンの光学像を該センサにより撮像して電気信号に変換する撮像工程と、
該撮像工程によって得られた光学画像と、該パターンの設計データから求めた基準画像、もしくは、該パターンと同一の設計形状を有する他のパターンを撮像した光学画像とを比較して欠陥を検査することを特徴とするパターン検査方法である。
【0008】
第2の本発明は、補正用透過部及び遮光部を備えた補正用マスクのパターンをセンサで撮像して得た電気信号により第一の補正係数を求める第一の補正係数算出工程と、
該試料の一部を撮像して該第一の補正係数に基づいて補正した電気信号により第二の補正係数を求める第二の補正係数算出工程と、
該第二の補正係数算出工程で得られた該センサの特性値に基づいて該センサの動作条件を設定する動作条件設定工程と、
該試料に形成されたパターンに光を照射し、該パターンの光学像を該センサにより撮像して電気信号に変換する撮像工程と、
該撮像工程によって得られた光学画像と、該パターンの設計データから求めた基準画像、もしくは、該パターンと同一の設計形状を有する他のパターンを撮像した光学画像とを比較して欠陥を検査することを特徴とするパターン検査方法である。
【0009】
第3の本発明は、試料に形成されているパターンを撮像するセンサであって、そのセンサの動作条件補正係数を記録保存する装置を有するパターン検査装置を用い、該記録保存装置に保存されているセンサ補正係数から、センサに設定する係数を選択する係数選択工程と、
試料の一部を撮像して該第一の補正係数に基づいて補正した電気信号により第二の補正係数を求める第二の補正係数算出工程と、
該第二の補正係数算出工程で得られた該センサの特性値に基づいて該センサの動作条件を設定する動作条件設定工程と、
該試料に形成されたパターンに光を照射し、該パターンの光学像を該センサにより撮像して電気信号に変換する撮像工程と、
該撮像工程によって得られた光学画像と、該パターンの設計データから求めた基準画像、もしくは、該パターンと同一の設計形状を有する他のパターンを撮像した光学画像とを比較して欠陥を検査することを特徴とするパターン検査方法である。
【発明の効果】
【0010】
上記本発明によれば、センサのキャリブレーションを、マスクのパターンに依存することなく高速、かつ高精度に行うことができるという特徴を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[第1の実施の形態]
以後、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態において用いるのに適した欠陥検査装置の構成図である。観測データ生成部110は、光源111、試料113を載置するステージ114、試料に光を照射する照明光学系112、試料のパターンに対応した光学像を撮像する結像光学系115及びセンサ回路116、ステージの制御を行うステージ制御回路102から構成されている。
【0012】
試料113は、図示しないオートローダ機構によりステージ114上に自動的に搬送され、検査終了後に自動的に排出される。ステージ114の上方には、光源111及び照明レンズからなる照明光学系112が配置されている。光源111より発した光束は照明レンズ112を介して試料113を照射する。試料113の下方には、拡大光学系(結像光学系)115及びセンサ回路116が配置されている。露光用マスクを透過した透過光は拡大光学系115を介してセンサ回路116のセンサ面に結像される。拡大光学系115は自動焦点機構により自動的に焦点調整がなされる。
【0013】
ステージ114は、ホスト計算機101の指令を受けたステージ制御回路102により制御され、X方向、Y方向、θ方向に駆動する3軸(X−Y−θ)モータである駆動系108によって駆動される。このXモータ、Yモータ、θモータとしては、ステップモータを用いることができる。ステージ112上には、TDIセンサのキャリブレーションのためのパターン117が設けられている。
【0014】
センサ回路には、図示しないTDIセンサが設置されている。ステージ114をX軸方向に連続的に移動させることにより、TDIセンサは試料のパターンを撮像する。この撮像データは、測定パターンデータとして比較回路107に送られる。測定パターンデータは例えば8ビットの符号なしデータであり、各画素の明るさの階調を表現している。
【0015】
比較回路107では、データメモリ104に蓄積されているパターンの設計データを元に、検査対象のパターン画像の基準となる基準画像を形成するデータ展開回路105及び参照回路106で生成した基準パターンデータと、参照データ生成部で生成された測定パターンデータを取り込み、位置合わせをした後に複数のアルゴリズムに従って比較し、欠陥の有無を判定する。
【0016】
TDIセンサのキャリブレーションは以下のステップに従って行われる。
(a)ステージをキャリブレーション用の光透過部と遮光部に順次移動し、各部位における光量を測定する。キャリブレーション用の光透過部と遮光部は結像後にTDIセンサを偏りなく覆うことが出来る大きさをもつものとする。このとき、ステージは静止状態でTDIセンサを空間的な平均値L,Dを測定する。測定は、全ての画素について行う。
【0017】
(b)前記ステップaの測定値を元に、TDIセンサのキャリブレーションを行う。
TDIセンサの出力のモデルは、センサ出力(階調値)S,ゲインG,定数k,センサ信号I,オフセットOSとすると、
【数1】


と表される。

暗部データD,明部データL,暗部センサ出力I,明部センサ出力I,初期ゲインG,初期オフセットOS=0とする。

採取するデータD,Lは次式で表される。
【0018】
【数2】

【0019】
暗部、明部の目標値をB,Wとすると、キャリブレーション後の状態は次式で表される。B,Wは任意であるが、出力が飽和しない範囲で、極力レンジを広くとることが望ましい。
【0020】
【数3】


式(2)(3)よりI,Iを消去すると、求めるゲイン,オフセットは次式で与えられる。

【数4】


TDIセンサの全ての画素について上記の計算を行う。
【0021】
(c)前記ステップbのキャリブレーションを行った状態で試料上の指定された明部、暗部の領域の光量L,Dを測定する。このとき、ステージはTDIセンサの蓄積時間と同期して移動させる。bのキャリブレーションを行った結果、TDIセンサ上のどの画素で測定を行ってもL,Dは同じ値を得ることができるので、全ての画素で測定を行う必要がない。
【0022】
(d)前記ステップcで得た光量値を元に、TDIセンサの最終キャリブレーションを行う。
すなわち、暗部データD,明部データL,暗部センサ出力I,明部センサ出力I,仮ゲイン値G,仮オフセット値OSとする。
採取するデータD,Lは次式で表される。この時、ステージ移動モードで画像を取得する。
【0023】
【数5】


求めるゲインG,オフセットOSとすると、キャリブレーション後の暗部、明部の目標値B,Wは次式で表される。
【0024】
【数6】


式(6)および(7)よりI,Iを消去すると、求めるゲイン,オフセットは次式で与えられる。
【0025】
【数7】


TDIセンサの全ての画素について上記の計算を行う。
【0026】
(e)前記ステップdで得たゲイン、オフセットの値を、TDIセンサに設定する。
【0027】
以上のステップに従うことにより、試料上のキャリブレーション領域が狭い場合でも短時間で高精度のTDIセンサキャリブレーションを行うことが出来る。
【0028】
以下、上記プロセスでTDIセンサに設定したゲイン、およびオフセットの値を用いて、TDIセンサを駆動して、試料パターンの撮像を行って測定パターンデータを作成する。
一方、前記パターン検査装置のデータメモリ104に格納されている当該パターンを設計したCAD等のデータより、基準パターンデータを作成する。次いで前記測定パターンデータと、基準パターンデータとを、あらかじめ画素位置ズレ等を補正した後、両画像を比較して検査し、両画像間に所定の閾値以上の際があれば欠陥と判断する。
【0029】
[第2の実施の形態]
以後、本発明の第2の実施の形態について詳細に説明する。前記第1の実施の形態と同等の構成についてはその詳細な説明は省略する。
前記第1の実施の形態において、補正用の光透過部と遮光部を、試料を載置するステージ上に設けていたが、本実施の形態は、補正用の光透過部と遮光部を、キャリブレーション用のマスクに設け、試料の検査の前にこのキャリブレーション用のマスクを用いてキャリブレーションを行うものである。
【0030】
この実施の形態において、TDIセンサのキャリブレーションは以下のステップに従って行われる。
(a)装置内部に格納されているTDIセンサキャリブレーション用の試料をステージ上に搬送する。ステージを試料上のキャリブレーション用の光透過部と遮光部に順次移動し、各部位における光量を測定する。キャリブレーション用の光透過部と遮光部は結像後にTDIセンサを偏りなく覆うことが出来る大きさをもつものとする。このとき、ステージは静止状態でTDIセンサを空間的な平均値L,Dを測定する。測定は、全ての画素について行う。
【0031】
(b)前記ステップaの測定値を元に、前記第1の実施の形態と同様にしてTDIセンサのキャリブレーションを行う。
【0032】
(c)検査を行う試料をステージ上に搬送し、前記ステップbのキャリブレーションを行った状態で試料上の指定された明部、暗部の領域の光量L,Dを測定する。このとき、ステージはTDIセンサの蓄積時間と同期して移動させる。ステップbのキャリブレーションを行った結果、TDIセンサ上のどの画素で測定を行ってもL,Dは同じ値を得ることができるので、全ての画素で測定を行う必要がない。
【0033】
(d)前記ステップcの光量値を元に、TDIセンサの最終キャリブレーションを行う。
【0034】
(e)前記ステップdで得たゲイン、オフセットを、TDIセンサに設定する。
【0035】
以上のプロセスでTDIセンサのキャリブレーションが完了するので、以下、試料についてパターンの撮像を行い、上記第1の実施の形態と同様にして試料のパターン検査を行う。この方法によれば、パターン検査装置を改造する必要がなく、従来の装置を用いることが可能である。
【0036】
[第3の実施の形態]
以後、本発明の第3の実施の形態について詳細に説明する。前記第1及び第2の実施の形態と同等の構成についてはその詳細な説明は省略する。
【0037】
この実施の形態においては、センサのキャリブレーションのデータは、パターン検査装置に備えられている記録保存装置に記録されており、以後のパターン検査の際のキャリブレーションは、この記録保存装置に記録されているデータを用いて行うものである。
【0038】
以下このキャリブレーションについて説明する。TDIセンサのキャリブレーションは以下のステップに従って行われる。
(a)過去に行ったTDIセンサのキャリブレーション結果をデータ格納装置から読み出し、TDIセンサに設定する。
【0039】
(b)検査を行う試料をステージ上に搬送し、前記ステップaの設定を行った状態で試料上の指定された明部、暗部の領域の光量L,Dを測定する。このとき、ステージはTDIセンサの蓄積時間と同期して移動させる。aのキャリブレーション結果を用いることにより、TDIセンサ上のどの画素で測定を行ってもL,Dは同じ値を得ることができるので、全ての画素で測定を行う必要がない。
【0040】
(c)前記ステップbの光量値を元に、TDIセンサの最終キャリブレーションを行う。
【0041】
(d)前記ステップcで得たゲイン、オフセットを、TDIセンサに設定する。
以上のステップにより、TDIセンサのキャリブレーションが完了するので、以下試料について、定法によりパターン検査を行う。
この方法は、連続して類似しているマスクを同等の条件で検査する場合に適した方法であり、この方法によれば、第一の補正係数算出工程が不要となるため、キャリブレーションの迅速化に効果がある。
【0042】
[他の変形例]
また、上記説明は、撮像データ(測定パターンデータ)と設計データ(基準パターンデータ)を比較するDie to Database 方式として説明したが、撮像データ同士を比較するDie to Die方式あるいはこれら両者の併用方式でも良い。さらに、試料のパターンを撮像する方法として、試料の透過光を用いて検査を行った例を示したが、反射光あるいは透過光と反射光を同時に用いても良い。
さらに、上記実施の形態においては、センサのキャリブレーションを行った後、試料パターンの撮像を行い、パターンの検査を行う例を示したが、先に試料パターンの撮像を行い、次いで、キャリブレーションを行った後、前記キャリブレーションによって得られたセンサのゲイン及びオフセットのデータを元に、撮像データを補正してパターン検査に用いることもできる。
本発明は上述の実施の形態に限定されず、この他にも本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明で用いることのできるパターン検査装置の一例を示すブロック図。
【図2】従来のセンサとキャリブレーション領域との関係を示す図。
【図3】本発明のセンサとキャリブレーション領域との関係を示すための図。
【図4】TDIセンサの動作を説明するための図。
【符号の説明】
【0044】
100…演算制御部
101…ホスト計算機
102…ステージ制御回路
104…データメモリ
105…データ展開回路
106…参照回路
107…比較回路
108…駆動系
110…画像取得部
111…光源
112…照明光学系
113…試料
114…ステージ
115…結像光学系
116…センサ回路
117…キャリブレーション領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象となる試料を載置するステージ上に設置した補正用透過部および遮光部を、センサで撮像して得た電気信号により、該センサの動作条件を補正する第一の補正係数を求める第一の補正係数算出工程と、
該試料の一部を撮像して該第一の補正係数に基づいて補正した電気信号により第二の補正係数を求める第二の補正係数算出工程と、
該第二の補正係数算出工程で得られた該センサの特性値に基づいて該センサの動作条件を設定する動作条件設定工程と、
該試料に形成されたパターンに光を照射し、該パターンの光学像を該センサにより撮像して電気信号に変換する撮像工程と、
該撮像工程によって得られた光学画像と、該パターンの設計データから求めた基準画像、もしくは、該パターンと同一の設計形状を有する他のパターンを撮像した光学画像とを比較して欠陥を検査することを特徴とするパターン検査方法。
【請求項2】
補正用透過部及び遮光部を備えた補正用マスクのパターンをセンサで撮像して得た電気信号により第一の補正係数を求める第一の補正係数算出工程と、
該試料の一部を撮像して該第一の補正係数に基づいて補正した電気信号により第二の補正係数を求める第二の補正係数算出工程と、
該第二の補正係数算出工程で得られた該センサの特性値に基づいて該センサの動作条件を設定する動作条件設定工程と、
該試料に形成されたパターンに光を照射し、該パターンの光学像を該センサにより撮像して電気信号に変換する撮像工程と、
該撮像工程によって得られた光学画像と、該パターンの設計データから求めた基準画像、もしくは、該パターンと同一の設計形状を有する他のパターンを撮像した光学画像とを比較して欠陥を検査することを特徴とするパターン検査方法。
【請求項3】
試料に形成されているパターンを撮像するセンサであって、そのセンサの動作条件補正係数を記録保存する装置を有するパターン検査装置を用い、該記録保存装置に保存されているセンサ補正係数から、センサに設定する係数を選択する係数選択工程と、
試料の一部を撮像して該第一の補正係数に基づいて補正した電気信号により第二の補正係数を求める第二の補正係数算出工程と、
該第二の補正係数算出工程で得られた該センサの特性値に基づいて該センサの動作条件を設定する動作条件設定工程と、
該試料に形成されたパターンに光を照射し、該パターンの光学像を該センサにより撮像して電気信号に変換する撮像工程と、
該撮像工程によって得られた光学画像と、該パターンの設計データから求めた基準画像、もしくは、該パターンと同一の設計形状を有する他のパターンを撮像した光学画像とを比較して欠陥を検査することを特徴とするパターン検査方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−275780(P2006−275780A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−95466(P2005−95466)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(305008983)アドバンスド・マスク・インスペクション・テクノロジー株式会社 (105)
【Fターム(参考)】