説明

プラズマ処理装置

【課題】プラズマ処理空間からの排気を均一に行う。
【解決手段】プラズマ処理空間を囲う真空チャンバ2と、その壁を貫通する開口2aに対して外側から吸引口51aが連通接続された真空ポンプ50と、プラズマ処理空間に臨んで基板を乗載可能な基板支持体12とを備えたプラズマ処理装置において、真空ポンプ50を介して真空チャンバに基板支持体12を固設する。また、その支持脚12aが、開口2aの中央を通り、真空ポンプ50の支軸52を兼ねるようにする。さらに、その支軸52を中空の杆体にする。これにより、プラズマ処理空間から開口に至る排気路が基板支持体の周りで同じになるうえ、その開口のところでも同一性が維持されて、排気が均一になる。コンパクトな装置にもなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プラズマ成膜装置やプラズマエッチング装置などのプラズマ処理装置(プラズマリアクタ)に関し、IC(半導体デバイス)や,LCD(液晶表示パネル),PDP(プラズマディスプレイパネル)など高精度の製造工程において基板等を処理対象としてプラズマ処理すなわちプラズマ反応に基づく処理を行わせるのに好適なプラズマ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンウエハ等の基板を対象とするプラズマ処理装置は、真空チャンバ内に形成されたプラズマ処理空間にプラズマを発生させ又は導入するとともにそのプラズマ処理空間内に所定の処理ガス等も導入して、プラズマ処理空間にてプラズマ反応を行わせ、これによってプラズマ処理空間内の基板に対して成膜やエッチングといった表面処理等を施すものである。図5(a)に縦断面構造図を示した平行平板形の装置は、そのようなプラズマリアクタの典型例であり、図5(b)に縦断面構造図を示した平行平板形の装置は、その改良例である。
【0003】
図5(a)の装置は、真空チャンバ本体部2の上に真空チャンバ蓋部3が開閉可能に取着された真空チャンバを備えており、被処理物である基板1が平板状をしていることから、水平に置かれたカソード部12が真空チャンバ本体部2内のほぼ中央に設けられ、このカソード部12の上面が平坦に形成されたうえ絶縁膜が張られて基板1を乗載しておくことが可能なようになっている。このようなカソード部12は、RF電源31から高周波電力を印可される下部電極と、真空チャンバに囲われたプラズマ処理空間13に臨んで基板1を乗載可能な基板支持体とを兼ねたものとなっている。真空チャンバ本体部2の内底中央には筒状のローアーサポート12aが貫通して立設されており、カソード部12はこのローアーサポート12aの上端に固着して支持されている。また、真空チャンバ蓋部3の内のほぼ中央であってカソード部12の上方には、上部電極であるアノード部11が筒状のアッパーサポート11aによって真空チャンバ蓋部3に垂設されている。さらに、プラズマ処理に必要な処理ガスAが、アノード部11等を介してプラズマ処理空間13に供給されるされるようにもなっている。
【0004】
真空チャンバ本体部2には、真空チャンバ内ガスを吸い出して適度な真空度を保つために、チャンバ壁を内外に貫通して開口2aが加工形成されている。また、この開口2aを囲むチャンバ外壁面に対し、順に、適宜なシールリング等も介在させて、可変バルブ4と、ターボポンプ等の真空ポンプ5とが連結されている。これにより、真空ポンプ5は、開口2aに対して外側から吸引口が間接的に連通接続されたものとなる。間の可変バルブ4は、バルブ開度を可変駆動するモータ等が付設されていて、これを電気信号で制御することで遠隔制御可能な通過流体の可変絞りとして機能する。そして、真空チャンバに貫通形成された導圧孔2bのところに付設された真空圧計4bによって真空チャンバ内の真空圧が検出され、この検出値と所定の設定目標値との差に基づいてPID制御回路4cによって制御信号が生成出力されると、この制御信号に従って可変バルブ4による絞り量が可変駆動される。このような真空圧計4bを圧力検出器としPID制御回路4cを圧力制御回路とし可変バルブ4を圧力制御機構とする圧力制御手段によって、真空チャンバ内の真空圧が設定圧力になるように自動制御される。
【0005】
このような真空チャンバにおけるプラズマやガスの圧力均一性を高めるには、プラズマ処理空間13と吸引排気用貫通開口2aとの間にラビリンスやバッフル板を設けることが、一般的に行われる。これに対し、図5(b)の装置は、圧力制御性や均一性の向上を達成すべく、可変バルブ4に代えて、カソード部12の周囲を縦に囲む可動壁体6を設けるとともに、その可動壁体6に付随して、溝6aを形成したり、鍔状絞り6bも形成したものである(特開2000−58298号公報を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来のプラズマ処理装置では、プラズマ処理空間から基板支持体の周りを通って吸引排気用貫通開口に至る排気路が基板支持体側面の何処を通るかで形や長さが異なっているため、それが均一性に及ぼす影響度の相違を上述のような手法で緩和することで、それなりに圧力均一性の向上を達成しているが、完全な不均一性の解消は望めない。そこで、圧力均一性の更なる向上を図るべく、それも比較的簡便な手法で達成するべく、プラズマ処理空間から吸引排気用貫通開口に至る排気路が基板支持体の周りの何処でも同じになるように、真空ポンプも含めて真空チャンバの構造に工夫を凝らすことが技術的な課題となる。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、プラズマ処理空間からの排気を均一に行うプラズマ処理装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第4の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0009】
[第1の解決手段]第1の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項1に記載の如く、プラズマ処理空間を囲う真空チャンバと、その壁を貫通する開口に対して外側から吸引口が連通接続された真空ポンプと、前記プラズマ処理空間に臨んで基板を乗載可能な基板支持体とを備えたプラズマ処理装置において、前記基板支持体が、前記真空ポンプを介して前記真空チャンバに固設されている、というものである。
【0010】
このような第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、プラズマ処理空間と基板支持体と吸引排気用貫通開口とが直列に並ぶので、プラズマ処理空間から吸引排気用貫通開口に至る排気路が基板支持体の周りの何処でも同じようになる。しかも、可動壁体やバッフルの有無等に束縛されないので、排気路に関する制約がほとんど無いうえ、構造の簡素化もし易い。したがって、この発明によれば、プラズマ処理空間からの排気を均一に行うプラズマ処理装置を実現することができる。
【0011】
[第2の解決手段]第2の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記基板支持体を支持する支持脚が、前記真空ポンプから延びて前記開口の中央を通って前記基板支持体に至っている、というものである。
【0012】
このような第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、基板支持体の支持に必要な支持脚が、吸引排気用貫通開口のところで、その中央を通っている。これにより、プラズマ処理空間から吸引排気用貫通開口に至った排気路は、その開口のところでも、支持脚の周囲総てについて、同じようになる。したがって、この発明によれば、プラズマ処理空間からの排気を一層均一に行うプラズマ処理装置を実現することができる。
【0013】
[第3の解決手段]第3の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第2の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記支持脚が、前記真空ポンプにおける排気用回転部材を回転可能に支持する支軸を兼ねている、というものである。
【0014】
このような第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、支持脚と支軸とが一体化されているので、装置が簡素化されるとともに小形になる。したがって、この発明によれば、プラズマ処理空間からの排気を一層均一に行うプラズマ処理装置をコンパクトに実現することができる。
【0015】
[第4の解決手段]第4の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項4に記載の如く、上記の第3の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記支軸が中空の杆体で出来ている、というものである。
【0016】
このような第4の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、支軸の中を通すことにより、外部から基板支持体に至る配線や配管を付設することが、プラズマ処理空間の真空を破ること無く容易に行える。したがって、この発明によれば、プラズマ処理空間からの排気を一層均一に行うコンパクトなプラズマ処理装置を簡便に実現することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、プラズマ処理空間と基板支持体と吸引排気用貫通開口とが直列に並ぶようにしたことにより、プラズマ処理空間からの排気を均一に行うプラズマ処理装置を実現することができたという有利な効果が有る。
【0018】
また、本発明の第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、プラズマ処理空間から吸引排気用貫通開口に至った排気路がその開口のところでも同一性が維持されるようにしたことにより、プラズマ処理空間からの排気を一層均一に行うプラズマ処理装置を実現することことができたという有利な効果を奏する。
【0019】
さらに、本発明の第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、支持脚と支軸とが一体化されるようにもしたことにより、プラズマ処理空間からの排気を一層均一に行うプラズマ処理装置をコンパクトに実現することができたという有利な効果が有る。
【0020】
また、本発明の第4の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、 このような第4の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、支軸の中を通して配線や配管が行えるようにもしたことにより、プラズマ処理空間からの排気を一層均一に行うコンパクトなプラズマ処理装置を簡便に実現することができたという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、要部である下部電極および真空ポンプの詳細構造を示し、(a)が外観斜視図、(b)が縦断面図である。
【図2】チャンバ全体を含む縦断面模式図である。
【図3】本発明のプラズマ処理装置の第2実施例について、要部の縦断面図である。
【図4】本発明のプラズマ処理装置の第3実施例について、(a),(b)共に要部の縦断面図である。
【図5】従来のプラズマ処理装置について、(a),(b)何れも縦断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
このような解決手段で達成された本発明のプラズマ処理装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1,第2実施例により説明する。図1,図2に示した第1実施例は、上述した解決手段を総て具現化したものであり、図3に示した第2実施例や、図4に示した第3実施例は、その変形例である。なお、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
【第1実施例】
【0023】
本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、要部である下部電極および真空ポンプの詳細構造を示し、(a)が外観斜視図、(b)が縦断面図である。また、図2は、チャンバ全体を含む縦断面模式図であり、従来例の図5(a)に対応している。
【0024】
このプラズマ処理装置が、図5(a)の従来装置と相違するのは、吸引排気用貫通開口2aが真空チャンバ本体部2の底壁のうちカソード部12(基板支持体)の直下のところに形成されている点と、真空ポンプ5に後述のターボポンプ50が採用されるとともにその吸引口51aが開口2aに対して直に連通接続されている点と、その支軸52とローアーサポート12a(支持脚)とが一体のものになっている点である。これにより、プラズマ処理空間13とカソード部12と開口2aとターボポンプ50とが、縦一列に並び、鉛直軸を基準にして回転対称形になっている。
【0025】
ターボポンプ50が一般的なターボポンプと相違するのは、排気用回転部材であるスリーブ53及びフィン54を回転可能に支持する支軸52に、中空の杆体が採用されていることと、その支軸52がポンプ本体51の内底から上に延び更に開口2aの中央を通ってカソード部12に至っていることである。これにより、支軸52はローアーサポート12aを兼ねるものとなり、カソード部12はターボポンプ50を介して真空チャンバ本体部2に固設されたものとなる。
【0026】
支軸52の軸芯を貫く穴52aは、上端部ではカソード部12の保護部材12bを貫き、下端部ではポンプ本体51の底壁を貫いて大気に通じている。その貫通穴52aはRFケーブル32の配線にも利用されている。すなわち、外部のRF電源31から延びた来たRFケーブル32が、その貫通穴52aを通ってカソード部12に至り、その電極部材12cに接続されている。図示は割愛したが、冷媒送給用の配管なども、必要であれば、貫通穴52aを利用して簡単に設置される。
【0027】
ターボポンプ50の吸引口51aが直に開口2aと連結されるので、可変バルブ4に代えてゲートバルブ40が導入され、それがターボポンプ50の排出口51bに連結されるとともに、ポンプ本体51に固定されたステータ55やスリーブ53に装着されたロータ56からなるフィン回転駆動用電動モータを、インバータ57にて可変速制御することで、PID制御回路4cによる圧力制御が遂行されるようになっている。さらに、それらのPID制御回路4c及びインバータ57の作動やゲートバルブ40の開閉も、RF電源31の出力や処理ガスAの流量と共に、コントローラ41にセットしたレシピ等に従ってシーケンス制御されるようになっている。
【0028】
この第1実施例のプラズマ処理装置について、その使用態様及び動作を説明するが、プラズマ処理装置の一般的な動作等については特開平10−335315号公報や特開2000−58298号公報などに開示されているので、ここでは、従来との主な相違点である真空引き(吸引排気動作)や圧力制御を中心に述べる。
【0029】
コントローラ41のシーケンス制御の下で、真空チャンバ(2+3)内へ横から水平状態の基板1が搬入され、この基板1がカソード部12の上面に載置される。そして、図示しない基板搬入口等が閉められると同時にゲートバルブ40が開けられ、それからターボポンプ50による真空引きが行われる。このとき、可変バルブ4が存在しないので、真空チャンバ内は速やかに真空状態となる。
【0030】
すなわち、PID制御回路4cに真空圧力の目標値が設定されるが、当初はそれと真空圧計4bの計測値とが離れているので、その差を縮めるようインバータ57によってモータ55+56及びフィン54が高速回転させられて、ターボポンプ50の排出口51bから急速に排気がなされる。それに伴い、ターボポンプ50の吸引口51a及び真空チャンバの吸引排気用貫通開口2aからも真空チャンバ内の気体が吸い出される。
【0031】
そのとき、プラズマ処理空間13の気体は、カソード部12の側周部から下方へ回り込み、それから支軸52に沿うように下方へ向きを変えて開口2aを通り抜け、ターボポンプ50によって排出されるが、その流れの経路途中には、流路を絞る可変バルブ4が無いばかりか、カソード部12から真空チャンバ本体部2へ直に延びて流路を切り裂くような物も無いことから、プラズマ処理空間13の気体は辺縁部の何処からもほぼ一様に減圧されるので、その分だけ圧力分布の均一性が改善される。
【0032】
そして、プラズマ処理空間13の圧力が目標圧力に達すると又は充分に近づくと、PID制御回路4c及びインバータ57の制御によって、モータ55+56及びフィン54の回転速度が下げられ、その後は、目標圧力を保つよう回転速度が上げ下げされる。プラズマ処理空間13からターボポンプ50までの排出経路には流れを阻害するものが無いので、モータ回転数を可変する方式であっても圧力制御は応答性も安定性も優れたものとなる。
【0033】
その状態で、プラズマ処理空間13に、プラズマが形成され又は導入されるとともに、処理ガスAが供給され、さらにプラズマの励起や異方性の付与等に必要であればRF電源31から高周波も印可されて、基板1にプラズマ処理が施されるが、その状態でも、プラズマや副生成ガスは均一性良く排出される。こうして、このプラズマ処理装置にあっては、プラズマ処理空間13の圧力を可変制御するに際し迅速に可変することができる。しかも、その圧力の均一性まで高めることができる。
【第2実施例】
【0034】
図3に要部の縦断面図を示した本発明のプラズマ処理装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、電動モータ55+56の組み込み箇所が変更された点である。具体的には、ステータ55の装着箇所がポンプ本体51の内側面から支軸52の外側周面に移され、ロータ56の装着箇所がスリーブ53の外側周面から内周面に移されている。
【0035】
この場合、ターボポンプ50の高さ即ち軸方向の長さが同じであれば、フィン54の段数を増やすことができ、フィン54の段数を同じに維持すれば、ターボポンプ50の高さを低くすることができる。
【第3実施例】
【0036】
図4に要部の縦断面図を示した本発明のプラズマ処理装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、従来例の図5(a)に示した可変バルブ4に対応する可変バルブ機構61〜46が真空チャンバ2内に設けられている点である。具体的には、真空チャンバ本体部2の内壁とカソード部12の下面との間に、リング状・穴あき円板状の可動弁体61と、それに一端が連結され他端が真空チャンバ本体部2の内壁に連結されたベローズ62とが、開口2aを通って真空チャンバ2内に延びた支軸52すなわちローアーサポート12aの周りを囲むように設けられる。可動弁体61から延びたロッド63には、チャンバ外部の電動モータ65によって進退駆動されるロッド64が連結されていて、可動弁体61が上下に移動しうるようになっている。
【0037】
この場合、モータ65を作動させて可動弁体61を上限すなわちカソード部12の下面まで上昇させると、その状態では(図4(a)参照)、開口2aが閉めきられる。そして、モータ65を作動させて可動弁体61を下降させると、その状態では(図4(b)参照)、カソード部12と可動弁体61との間に円環状の間隙66ができる。その間隙66を真空チャンバ内の検出圧力に応じて可変制御することにより、インバータ57が無くても圧力制御を行うことができる。また、インバータ57も併用することにより、多様な圧力制御を行うことができる。なお、この場合、可動弁体61が真空チャンバ本体部2の内壁側で移動してそれとの間隙を調節するようにしても良く、ロッド64をベローズ62の内側に配置しても良く、それに随伴してロッド63を省くようにしても良い。
【その他】
【0038】
なお、上記の各実施例では、平行平板形のプラズマ処理装置を説明したが、本発明の適用は平行平板形に限られない。カソード部12やアノード部11も、電極でなくても良い。プラズマ処理空間13に臨んで基板1を乗載できるようになっていれば足りる。また、基板1は、シリコンウエハのように円板状で硬いものに限らず、LCDパネルのような角板状のものでも良く、プラスチックフィルムのように柔らかいでも良い。また、それらを出し入れするために必要であれば適宜な開閉ゲートや昇降リフタ等も真空チャンバに付設される。
【符号の説明】
【0039】
1 基板(板状被処理物、フィルム、ウエハ)
2 真空チャンバ本体部(真空チャンバ)
2a 開口(真空ポンプ装着口、吸引排気用貫通開口、排気路)
2b 導圧孔(導圧路)
3 真空チャンバ蓋部(真空チャンバ)
4 可変バルブ(流量制御、可変絞り、圧力制御機構、圧力制御手段)
4b 真空圧計(圧力検出器、圧力制御手段)
4c PID制御回路(圧力制御回路、圧力制御手段)
5 真空ポンプ(排気ポンプ)
6 可動壁体(流量制御、可変絞り)
6a 溝(圧力バッファ空間、リーク圧力緩衝手段、等圧空間)
6b 鍔状絞り(薄肉リング、張出部、絞り部、鍔状部材)
11 アノード部(プラズマ空間形成機構、上部電極部)
11a アッパーサポート
12 カソード部(プラズマ空間形成機構、下部電極部、基板支持体)
12a ローアーサポート(支持脚、下部電極支持部)
12b 保護部材(絶縁体)
12c 電極部材(良導体)
13 プラズマ処理空間(プラズマ形成空間、プラズマ導入空間)
31 RF電源(高周波印加回路)
32 RFケーブル(高周波印加回路)
40 ゲートバルブ(開閉弁)
41 コントローラ(シーケンス制御手段)
50 ターボポンプ(ターボモレキュラーポンプ、真空ポンプ)
51 ポンプ本体(外筒部)
51a 吸引口
51b 排出口
52 支軸(固設部材、中空杆、下部電極支持脚兼用部材)
52a 貫通穴(中空部分)
53 スリーブ(回転筒、排気用回転部材)
54 フィン(羽根部材、翼部材、排気用回転部材)
55 ステータ(コイル部、固定部、電動モータ)
56 ロータ(マグネット部、回転部、電動モータ)
57 インバータ(周波数変換、回転数制御、圧力制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理空間を囲う真空チャンバと、その壁を貫通する開口に対して外側から吸引口が連通接続された真空ポンプと、前記プラズマ処理空間に臨んで基板を乗載可能な基板支持体とを備えたプラズマ処理装置において、前記基板支持体が、前記真空ポンプを介して前記真空チャンバに固設されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項2】
前記基板支持体を支持する支持脚が、前記真空ポンプから延びて前記開口の中央を通って前記基板支持体に至るものであることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
前記支持脚が、前記真空ポンプにおける排気用回転部材を回転可能に支持する支軸であることを特徴とする請求項2記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記支軸が中空の杆体であることを特徴とする請求項3記載のプラズマ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−104488(P2012−104488A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−269330(P2011−269330)
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【分割の表示】特願2001−266086(P2001−266086)の分割
【原出願日】平成13年9月3日(2001.9.3)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】