説明

半導体発光装置および半導体発光装置の製造方法

【課題】個々の半導体発光装置を区画する素子分割溝を形成することによって表出した半導体膜の側面の所定位置で終端している保護膜を安定的に形成することにより、高い歩留りを確保する。
【解決手段】成長用基板の上に半導体膜20を形成し、半導体膜20に成長用基板に達する素子分割溝を形成し、素子分割溝を形成することによって表出した半導体膜20の側面を部分的に覆い且つ成長用基板から離間している保護膜50を形成する。素子分割溝を形成する工程は、エッチングによる表出面の半導体膜20の主面に対する傾斜角が第1の傾斜角を有するように半導体膜20をエッチングする第1エッチング工程と、第1エッチング工程の後に、エッチングによる表出面の半導体膜20に対する傾斜角が第1の傾斜角よりも大きい第2の傾斜角を有するように半導体膜20をエッチングして傾斜角が異なる表出面を形成する第2エッチング工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)等の半導体発光装置に関する。
【従来技術】
【0002】
特許文献1には、サファイア基板上に形成された半導体膜に素子分割溝を形成し、この素子分割溝を形成することによって露出した半導体膜の側面に保護膜を形成した半導体発光装置の構成が開示されている。
【0003】
一方、半導体膜をサファイア基板とは別の支持基板で支持するいわゆる貼り合わせ構造のLEDが知られている。このような構造のLEDは、サファイア基板上に半導体膜を成長させ、支持基板と半導体膜を貼り合せた後、サファイア基板をレーザリフトオフ(以下LLOと称する)等の方法で除去することによって得ることができる。貼り合わせ構造とすることにより支持基板の材料の選択によってLEDの熱伝導率や光取り出し効率の向上を図ることも可能である。また、支持基板を導電層として利用することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−111102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
LLO法においては、サファイア基板等の成長用基板の裏面側からレーザを照射し、成長用基板の上に形成されているGaN層を金属GaとNガスに分解する。サファイア基板上に形成されたGaN層は、このとき発生したNガスの圧力によって破壊してしまうことが知られている。これを回避するために、LLO前に各LEDチップの外縁に沿って素子分割溝(ストリート)を形成しておく手法が提案されている。予め素子分割溝を半導体膜に形成しておくことによりLLO時に発生するNガスの放出経路が確保され、素子破壊を回避することが可能となる。素子分割溝を形成することによって露出した半導体膜の側面に導電性の異物が付着すると特性に悪影響を及ぼす可能性がある。このため、露出した半導体膜の側面はSiO等の絶縁性の保護膜で覆われる。このとき、素子分割溝の底面において露出しているサファイア基板上も部分的に保護膜で覆われる。その後、LLO法を用いてサファイア基板を半導体膜から除去する際に、保護膜へのレーザ照射やNガスの発生などによってサファイア基板上に形成された保護膜にクラックや剥離が生じる場合がある。保護膜として一般的に使用されるSiOは、硬くもろいため、サファイア基板との界面付近で生じたクラックや剥離は、半導体膜の側面を覆う部分にも伝搬する。半導体膜側面を覆う保護膜に剥離やクラックが生じると保護膜としての機能を十分に果たすことができなくなり、歩留りや信頼性が低下してしまう。
【0006】
かかる問題を回避するためには、LLOの際にサファイア基板上で生じる保護膜のクラックや剥離を半導体側面に形成されている部分にまで伝搬させないようにする必要がある。例えば、半導体膜の側面においてp−GaN層、活性層およびn−GaN層の一部を覆い、サファイア基板には達しないような保護膜を形成することにより、クラックや剥離の伝搬を回避することができる。すなわち、半導体膜側面の保護膜をサファイア基板から離間した位置で終端させるように保護膜のパターニングを行うのである。特許文献1には、このような構成の保護膜をウェットエッチングにおけるサイドエッチにより形成することが記載されている。
【0007】
しかしながら、Clプラズマ等を用いた一般的なドライエッチングにより素子分割溝を形成した場合、半導体膜の側面の主面に対する傾斜角は90°若しくはこれに近い値となり、ウェットエッチング工程におけるサイドエッチ量を制御してGaN半導体膜の側面上の適切な範囲で保護膜を除去することは加工精度の問題から困難である。
【0008】
図1は、半導体膜100の側面にn層110側面の中間位置で終端している保護膜200を有する半導体発光装置の断面図および平面図である。保護膜200は、露出した半導体膜100の側面への異物付着などを防止して、リーク電流の増大等を回避する役割を担う。このため、保護膜200は、少なくともp層130、活性層120、n層110の一部を覆うように形成しなければならない。
【0009】
例えば、塩素ガスとアルゴンプラズマを用いたRIEによって素子分割溝を形成することにより分割された半導体膜100の側面の辺の長さは、3〜7μm程度である。保護膜200の部分的なエッチングを行う際、レジストを露光するためのマスクの位置合わせが必要となる。この位置合わせは、顕微鏡越しにウエハを上方から目視しながら行う。半導体膜10の側面の辺の長さが3〜7μm程度である場合、ウエハを上方から眺めたときの半導体膜側面部分の投影寸法は、およそ1.5〜4.5μmとなり、マスクの位置合わせが困難となる。すなわち、僅かなマスクずれによって所望の保護膜を得ることができなくなる。
【0010】
また、例えばSiOからなる保護膜200をエッチングする場合、エッチャントとしてバッファードフッ酸が一般的に用いられる。この場合、エッチングレートは、SiOの膜質、エッチャントが接する表面積、環境温度などに左右され、およそ数nm/sec〜数百nm/secの幅を有する。エッチングレートを最大限に安定制御したとしても、上記したような寸法の半導体膜側面の保護膜200の部分的な除去を行うためには、1秒未満〜数秒単位のエッチング時間のコントロールが必要となる。また、エッチャントからウエハを引き上げて洗浄するまでのわずかな時間に進行するエッチングも問題となる。更に、デバイスの段差構造に残留したエッチャントによって洗浄中にも保護膜のエッチングが進行する可能性があり、保護膜200を狙いどおりに形成できない場合がある。このように、従来の手法によっては、ウェットエッチングによる加工精度の問題から半導体膜の側面に適切なパターンを有する保護膜を安定的に形成することは困難であった。
【0011】
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、個々の半導体発光装置を区画する素子分割溝を形成することによって表出した半導体膜の側面に所望のパターンを有する保護膜を安定的に形成することにより、高い歩留りを確保することができる半導体発光装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の半導体発光装置の製造方法は、成長用基板の上に半導体膜を形成する工程と、前記半導体膜を素子分割ラインに沿って前記半導体膜の主面からエッチングを行い、前記半導体膜に素子分割溝を形成する工程と、前記素子分割溝を形成することによって表出した前記半導体膜の側面を部分的に覆い且つ前記成長用基板から離間している保護膜を形成する工程と、を含み、前記素子分割溝を形成する工程は、エッチングによる表出面の前記半導体膜の主面に対する傾斜角が第1の傾斜角を有するように前記半導体膜をエッチングする第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程の後に、エッチングによる表出面の前記半導体膜に対する傾斜角が前記第1の傾斜角よりも大きい第2の傾斜角を有するように前記半導体膜をエッチングして傾斜角が異なる表出面を形成する第2エッチング工程と、を含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る半導体発光装置の製造方法によれば、素子分割溝(ストリート)を形成する際に行われるエッチングにおいて、エッチング面の傾斜角度を制御することとしたので、半導体膜の側面上に形成された保護膜のパターニングを容易に行うことができ、高い歩留りを確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来の半導体発光装置の構成を示す断面図および平面図である。
【図2】本発明の実施例1に係る半導体発光措置の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例1に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例1に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例2に係る半導体発光措置の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例2に係る半導体発光装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。尚、以下に示す図において、実質的に同一又は等価な構成要素、部分には同一の参照符を付している。以下の説明では、一例としてAlInGaN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)からなるLEDに本発明を適用した場合について説明する。
【0017】
図2は、本発明の実施例1に係る半導体発光装置1の構成を示す断面図である。半導体発光装置1は、いわゆる貼り合わせ構造を有し、n−GaN層21、活性層22、p−GaN層23を含む半導体膜20が支持基板としてのシリコン基板80に接合されている。半導体膜20のシリコン基板80への接合は、シリコン基板80上に形成された共晶材を含む電極層81とp電極70とを接合することにより行われる。半導体膜20の成長に使用されるサファイア基板等の成長用基板(図示せず)は、半導体膜20をシリコン基板80に接合した後、除去される。成長用基板を除去することによって表出したn−GaN層21の表面には、n電極71が形成されている。
【0018】
半導体膜20は、その主面に対する傾斜角度が互いに異なる2つの側面30aおよび30bを有している。すなわち、半導体膜20は、n−GaN層21の側面において屈曲点Aを有しており、図2において屈曲点Aから上方部分の側面30aの半導体膜20の主面に対する傾斜角度は20〜25°と比較的緩くなっている。一方、屈曲点Aから下方部分の側面30bの半導体膜20の主面に対する傾斜角度は40〜45°と比較的急峻である。このような2段階の傾斜角を有する半導体膜20の側面の辺の長さの全長は20〜30μmとなり、半導体膜20の主面方向から眺めたときの側面部分の投影寸法Lは5〜15μmとなる。すなわち、本実施例に係る半導体発光装置1は、従来構造(1.5〜4.5μm)と比較して、十分に長い投影寸法Lを有している。
【0019】
半導体膜20の側面はSiO等の絶縁材料からなる保護膜50が形成されている。保護膜50は、半導体膜20への異物の付着を防止する等の役割を担う。保護膜50は、p−GaN層23の上面の一部と、半導体膜20の側面においてp−GaN層23、活性層22、n−GaN層21の一部を覆うように形成されている。保護膜50は、n−GaN層21側面の傾斜角が比較的緩やかな側面30a上で終端するように形成されている。保護膜50は、成長用基板を除去する前に形成される。仮に保護膜50が、半導体膜20の側面全体を覆い成長用基板に接していると、成長用基板をLLO法により除去する際に成長用基板との界面付近で発生した保護膜50のクラックや剥離が、半導体膜20の側面を覆う部分にまで伝搬する危険性がある。本実施例のように、保護膜50を成長用基板から離間したn−GaN層21の側面上で終端させることによりLLO時におけるクラックの伝搬を防止することが可能となる。このような保護膜50のパターニングは、半導体膜20の側面が緩やかな傾斜を有し、側面の辺の長さおよびその投影寸法Lが十分確保されていることにより通常の精度のフォトリソグラフィ技術を用いて行うことが可能となる。一般的にフォトリソグラフィの精度は2〜5μm程度であるので、半導体膜20の側面に形成された保護膜50を適正にパターニングするためには、半導体膜20の側面部分の投影寸法Lは少なくとも5μm以上であることが望ましい。本発明に係る半導体発光装置1の半導体膜20の側面の投影寸法Lは、上記したように5〜15μmであるので、既存のフォトリソグラフィ技術の精度の範囲内で、半導体膜側面に適切な保護膜50のパターニングを行うことが可能である。尚、半導体膜側面の傾斜角度が2段階となっているのは、後述するように斜辺長の確保と半導体膜のエッチング時間の短縮とを両立させるためである。
【0020】
次に、上記した構造を有する半導体発光装置1の製造方法について説明する。図3〜図5は本発明の実施例である半導体発光装置1の製造方法を示す断面図である。
【0021】
(半導体膜形成工程)
半導体膜の成長用基板として使用するサファイア基板10を用意する。サファイア基板10を水素雰囲気中で1000℃、10分間加熱してサファイア基板10のサーマルクリーニングを行う。次にMOCVD法(有機金属気相成長法)によりサファイア基板10上にAlInGaNからなる半導体膜20を形成する。具体的には、基板温度を500℃とし、TMG(トリメチルガリウム)(流量10.4μmol/min)およびNH(流量3.3LM)を約3分間供給してGaNからなる低温バッファ層(図示せず)をサファイア基板10上に形成する。その後、基板温度を1000℃まで昇温し、約30秒間保持することで低温バッファ層を結晶化させる。続いて、基板温度を1000℃に保持したままTMG(流量45μmol/min)およびNH(流量4.4LM)を約20分間供給し、膜厚1μm程度の下地GaN層(図示せず)を形成する。次に、基板温度1000℃にてTMG(流量45μmol/min)、NH(流量4.4LM)およびドーパントガスとしてSiH(流量2.7×10-9mol/min)を約120分間供給し、膜厚7μm程度のn−GaN層21を形成する。続いて、n−GaN層21の上に活性層22を形成する。本実施例では、活性層22としてInGaN/GaNからなる多重量子井戸構造を適用した。すなわち、InGaN/GaNを1周期として5周期の成長を行う。具体的には、基板温度を700℃とし、TMG(流量3.6μmol/min)、TMI(トリメチルインジウム)(流量10μmol/min)、NH(流量4.4LM)を約33秒間供給し、膜厚約2.2nmのInGaN井戸層を形成し、続いてTMG(流量3.6μmol/min)、NH(流量4.4LM)を約320秒間供給して膜厚約15nmのGaN障壁層を形成する。かかる処理を5周期分繰り返すことにより活性層22が形成される。次に、基板温度を870℃まで昇温し、TMG(流量8.1μmol/min)、TMA(トリメチルアルミニウム)(流量7.5μmol/min)、NH(流量4.4LM)およびドーパントとしてCpMg(bis-cyclopentadienyl Mg)(流量2.9×10-7μmol/min)を約5分間供給し、膜厚約40nmのp型AlGaNクラッド層(図示せず)を形成する。続いて、基板温度を保持したまま、TMG(流量18μmol/min)、NH(流量4.4LM)およびドーパントとしてCpMg(流量2.9×10-7μmol/min)を約7分間供給し、膜厚約150nmのp−GaN層23を形成する。サファイア基板10上には、これらの各層によって構成される半導体膜20が形成される(図3(a))。
【0022】
(第1エッチング工程)
次に、半導体膜20に個々の半導体発光装置を区画する素子分割溝(ストリート)30を形成する。素子分割溝(ストリート)30は、第1エッチング工程および第2エッチング工程において、素子分割ラインに沿って互いに異なるエッチングレートで半導体膜20をドライエッチング(RIE:反応性イオンエッチング)することにより形成する。
【0023】
RIEではプロセスガスに高周波電力を印加してプラズマ状態にし、プラズマ中に含まれるイオンとラジカルによってエッチングを行う。エッチングされる対象物はチャンバ内の平行平板電極の片側に設置され、平行平板電極に電圧を印加することによりイオンを対象物に引き寄せ、衝突させることでエッチングを行う。このため、イオンによるエッチングは異方性を有し、物理的に行われる(異方性エッチング、物理エッチング)。一方ラジカルによるエッチングは、化学反応によるものであり、エッチングする対象物によって程度は異なるが、イオンによるエッチングに比べて等方的に進行する(等方性エッチング、化学エッチング)。このように、RIEでは、性質の異なる2種類のエッチングを同時に行うことで進行する。本発明に係る第1エッチング工程および第2エッチング工程では各パラメータの調整によりエッチングレートおよび異方性エッチングと等方性エッチングが行われる割合を操作して所望の半導体膜形状を得ている。すなわち、異方性エッチングが支配的であるとエッチングにより形成される半導体膜の側面の傾斜角はより急となり、半導体積層方向のエッチングレートが高くなる。一方、異方性エッチングの割合が減少すると、エッチングにより形成される半導体膜の側面の傾斜角はより緩やかとなり、半導体積層方向のエッチングレートが低くなる。
【0024】
第1エッチング工程では、はじめに、p−GaN層23の表面にレジスト材を塗布した後、露光・現像処理によりレジスト材に素子分割溝(ストリート)に対応したパターニングを施してレジストマスク40を形成する。次に、ウエハをRIE(反応性イオンエッチング)装置に投入し、Clプラズマによるドライエッチングによりレジストマスク40の開口部において露出した半導体膜20をエッチングする。第1エッチング工程におけるエッチング条件は、プロセス圧力1.0Pa、アンテナパワー100W、バイアスパワー50W、Cl供給量20sccm、処理時間280秒とした。
【0025】
ここで、プロセス圧力とは、処理チャンバ内のプロセスガスの圧力のことをいい、プロセス圧力が低いと、プラズマ中のイオンの運動方向が揃いやすくなるため異方性エッチング(物理的エッチング)成分が大きくなり、これにより半導体膜積層方向のエッチングレートが高くなり、エッチングによって形成される凹部の側面の傾斜角が急となる。アンテナパワーとは、RIE装置に設けられているアンテナに印加する高周波電力をいい、アンテナパワーを印加することによりプロセスガスをプラズマ状態にする。アンテナパワーが大きい程プラズマ密度が高くなり、エッチングレートが高くなる傾向がある。また、アンテナパワーを大きくすると低いプロセスガス圧力でも安定したプラズマ状態を作り出すことができる。バイアスパワーとは、処理チャンバ内において処理対象であるウエハを載せるための載置面を有する基板電極に印加する高周波電力をいい、バイアスパワーを印加することにより、ウエハ上に照射されるイオンを加速させる。バイアスパワーが大きい程、異方性エッチング成分が大きくなり、エッチングレートが高くなる。
【0026】
上記したエッチング条件によれば、半導体膜20のエッチングレートは2.5nm/secと比較的低くなり、このエッチングによって形成される溝31の側面30aと半導体膜20の主面とのなす角は20〜25°と、比較的緩くなる。このように、第1エッチング工程では、比較的低いエッチングレートでエッチングを行って素子分割ラインに沿って、その側面が比較的緩やかな傾斜角を有するように、サファイア基板10に達しない深さ(例えば0.7〜1μm)の溝31を形成する(図3(b))。
【0027】
(第2エッチング工程)
第2エッチング工程では、第1エッチング工程におけるエッチングレートよりも高いエッチングレートで更にドライエッチングを行って、サファイア基板10にまで達する素子分割溝(ストリート)30を形成する。第2エッチング工程におけるエッチング条件は、プロセス圧力0.2Pa、アンテナパワー200W、バイアスパワー50W、Cl供給量20sccm、処理時間1660秒とした。かかるエッチング条件によれば半導体膜20のエッチングレートは3.5nm/secと、先の第1エッチング工程におけるエッチングレートよりも高くなる。また、第2エッチング工程におけるエッチングによって形成される溝側面30bと半導体膜20の主面とのなす角は、40〜45°となり、先の第1エッチング工程における傾斜角よりも急となる。すなわち、プロセス圧力を1.0Paから0.2Paと低く設定することで、前述のように、異方性エッチングが起る割合を増やし、特に半導体膜積層方向のエッチングレートを加速させた。また、プロセスガスの圧力が低下するとプラズマ状態を保ちにくくなるためアンテナパワーを増加した。
【0028】
互いにエッチングレートの異なる2段階のエッチング処理により、半導体膜20は、その主面に対する傾斜角度が互いに異なった側面30aおよび30bを有することとなり、n−GaN層20の側面において屈曲点Aが形成される(図3(c))。図3(c)において、半導体膜20の屈曲点Aから下方部分の側面30aは、上記第1エッチング工程におけるエッチングレートに基づく傾斜角(約20〜25°)有する。半導体膜20の屈曲点Aから上方部分の側面30bは、第2エッチング工程におけるエッチングレートに基づく傾斜角(約40°〜45°)を有する。2回のエッチング処理によって表出した半導体膜20の側面の辺の長さの全長は20〜30μmとなり、かかる側面部分を半導体膜20の主面方向から眺めたときの投影寸法Lは5〜15μmとなり、図1に示す従来構造と比較して大幅に拡大する。
【0029】
(保護膜形成工程)
次に、素子分割溝(ストリート)30を形成したことによって露出した半導体膜20の側面に例えばSiOからなる保護膜50を形成する。保護膜50は、半導体膜20の露出表面に異物が付着しないようにする等、半導体膜20を保護する役割を担う。保護膜50は、後のLLO法によるサファイア基板10の除去工程において、クラックや剥離が生じないようにサファイア基板10から離間した位置、すなわちn−GaN層21の側面上で終端するようにパターニングする。このような保護膜50のパターニングは、例えばリフトオフ法を用いることができる。具体的には、半導体膜20の全面にレジスト材を塗布し、これを露光・現像し、保護膜50のパターンに対応したパターンのレジストマスク60を形成する。レジストマスク60は保護膜50を形成しないp−GaN層23の上面の一部と、素子分割溝(ストリート)30を形成することによって露出したn−GaN層21の側面の一部およびサファイア基板10上を覆うように形成される。レジスト材をパターニングするための露光処理においては、顕微鏡越しにウエハを上面から観察して露光部分を画定するマスクの位置合わせを行う。半導体膜20の側面の投影寸法Lは、上記したように従来と比較して十分な長さが確保されているので、マスクずれに対する許容範囲が拡大する。すなわち、レジストマスク60を形成するためのマスクの位置合わせにおいて、従来構造の場合のような高い精度は要求されず、通常のレベルの精度であっても適切なパターニングを行うことが可能となる。
【0030】
次に、スパッタ法等によってウエハ全面に保護膜50を構成するSiO膜を形成する(図4(a))。その後、レジストリムーバによってレジストマスク60を不要部分のSiO膜ごと除去することにより保護膜50をパターニングする。このようにして、半導体膜20の側面において、p−GaN層23、活性層22およびn−GaN層21の一部を覆い、サファイア基板10上から離間している保護膜50が形成される。
【0031】
(p電極形成工程)
次に、p−GaN層23の表面に、p電極のパターンに対応したレジストマスクを形成しておき、電子ビーム蒸着法などによってPt(1nm)/Ag(150nm)/Ti(100nm)/Au(200nm)を半導体膜20の表面に順次堆積する。尚、括弧内は膜厚を表す。その後、レジストマスク上に堆積されたこれらの金属膜をリフトオフすることによりp−GaN層23の表面に反射層としての機能をも併せ持つp電極70を形成する(図4(b))。尚、p電極70は、素子分割溝30を形成した後であって保護膜50を形成する前に形成してもよい。この場合、必要に応じて半導体膜20の表面をレジストで覆うなどの処理を行う。
【0032】
(支持基板貼り合わせ工程)
支持基板として使用するシリコン単結晶等からなるシリコン基板80を用意する。次に、シリコン基板80の表面にPt(200nm)、Ti(1500nm)、Ni(500nm)、Au(100nm)、Pt(200nm)、AuSn(1000nm)を順次成膜することにより、共晶材を含む電極層81を形成する。尚、支持基板としては、シリコン基板以外にもGe基板やGaAs基板、Cu等からなる金属基板を用いることが可能である。
【0033】
次に、p電極層70と共晶材を含む電極層81とが対向した状態で半導体膜20とシリコン基板80とを密着させ、窒素雰囲気下で熱圧着する。シリコン基板20上の電極層81に含まれる共晶材の溶融および固化によって半導体膜20とシリコン基板80とが接合される(図4(c))。
【0034】
(サファイア基板除去工程)
次に、サファイア基板10を半導体膜20から剥離する。サファイア基板10の剥離には、LLO(レーザリフトオフ)法を用いることができる。LLO法においては、照射されたレーザがサファイア基板10上に形成されているGaN層を金属GaとNガスに分解する。このため、半導体膜内のn−GaN層21内で上記分解が起り、サファイア基板10を剥離した面には、n−GaN層21が表出する。半導体膜20に形成された素子分割溝30がNガスの放出経路として機能するため、素子破壊を防止することができる。半導体膜20の側面を覆う保護膜50は、サファイア基板10から離間した位置で終端するようにパターニングされているので、LLOの際に保護膜50にクラックや剥離が生じることはない(図5(a))。
【0035】
(n電極形成工程)
次に、サファイア基板10を剥離することによって表出したn−GaN層21の表面にn電極のパターンに対応したレジストマスクを形成しておき、電子ビーム蒸着法などによってTi/Au等を堆積する。その後、レジストマスク上に堆積されたこれらの金属膜をリフトオフすることにより、n−GaN層21の表面にn電極70を形成する(図5(b))。
【0036】
(素子分割工程)
次に、レーザスクライブ法又はダイシング法等によって素子分割溝30に沿って素子分割溝30から露出した支持基板80を分割してチップ状に個片化する(図5(c))。以上の各工程を経て半導体発光装置が完成する。
【実施例2】
【0037】
半導体膜20の側面の辺の長さを確保するべく傾斜角を緩やかにすると、半導体膜20の外縁部の膜厚が薄くなる。このため、この部分の強度が低下し、LLOの際にクラックが生じることが懸念される。半導体膜20に生じたクラックは、保護膜50にも伝搬するため、半導体発光装置の歩留りを悪化させる要因となる。実施例2に係る半導体発光装置2においては、半導体膜20の外縁部の強度を向上させた構造となっている。以下本発明の実施例2に係る半導体発光装置2について実施例1のものと異なる部分について説明する。
【0038】
図6は、本発明の実施例2に係る半導体発光装置2の構成を示す断面図である。半導体膜20の側面は凸状の曲面となっており、図6において破線で囲む半導体膜20の外縁部Bの膜厚が、上記実施例1の場合と比較して厚くなっている。これにより、半導体膜20の側面の辺の長さを確保しつつ外縁部の強度を確保することができる。
【0039】
このような半導体膜20の側面の形状は、半導体膜20に素子分割溝を形成するためのエッチングに使用するレジストマスクの形状を工夫することにより、上記実施例1と同じエッチング条件で、このような曲面形状を得ることができる。以下、実施例2に係る半導体発光装置2の製造工程のうち、主に実施例1と異なる部分について図7を参照しつつ説明する。
【0040】
(厚膜レジストの形成)
サファイア基板10上にn−GaN層21、活性層22、p−GaN層23を含む半導体膜20を形成した後、半導体膜20の表面にスピンコート法により通常の約2倍程度の膜厚(例えば12μm)でレジスト材(例えばクラリアントジャパン製:AZ6130)を塗布する。次に90℃、120秒間の熱処理を行う(ファーストベーク)。その後、所定のマスクを用いて250mJ/cmにてレジスト材を露光する。次に110℃、120秒間の熱処理によりレジスト材を固化する(セカンドベーク)。その後、50分間のガス抜きを行う。次に、現像液(例えばAZ600MIF)を使用して現像処理を行いレジストをパターニングし、レジストマスク40aを形成する。その後、更に130℃、20分間の熱処理(サードベーク)を行う。これにより、一旦固化したレジストが再び軟化し、レジストマスク40aの外縁部が熱収縮により引き締まり、レジストマスク40aの肩部分の形状が丸みを帯びるとともにこの部分の膜厚が他の部分よりも厚くなる。この状態から降温過程を経る間にレジストは再び固化し、厚膜のレジストマスク40aが形成される(図7(a))。
【0041】
(第1エッチング工程)
レジストマスク40aを形成した後、実施例1の第1エッチング工程におけるエッチング条件(プロセス圧力1.0Pa、Antパワー100W、バイアスパワー50W、Cl供給量20sccm、処理時間280秒)にて半導体膜20のエッチングを行う。このとき、レジストマスク40aの肩部分が曲面であり且つ他の部分よりも膜厚が厚くなっているので、レジスト肩部分のエッチング耐性は他の部分よりも向上している。このため、レジストマスク40aの周辺部のサイドエッチングが緩やかに進行し、レジストマスク40aの直下に順次現れる半導体膜20のサイドエッチングの進行も緩やかとなる。この結果、半導体膜20の深さ方向のエッチング速度に対して水平方向のエッチング速度が遅くなり、エッチングによって表出する半導体膜20の側面は曲面となる。第1エッチング工程では、比較的低いエッチングレートとなり、半導体膜20の側面の傾斜角は緩やかとなる。第1エッチング工程では、n−GaN層21に達し、且つサファイア基板10に達しない深さ(例えば0.7〜1μm)の溝が形成される(図7(b))。
【0042】
(第2エッチング工程)
次に、実施例1の第2エッチング工程におけるエッチング条件(プロセス圧力0.2Pa、Antパワー200W、バイアスパワー50W、Cl供給量20sccm、処理時間1660秒)にて半導体膜20のエッチングを行って、半導体膜20の表面からサファイア基板10にまで達する素子分割溝(ストリート)30を完成させる。このエッチングによって形成される溝の傾斜角は、先の第1エッチング工程における傾斜角よりも急となる。つまり、エッチングレートの異なる2段階のエッチング処理により、n−GaN層20内において屈曲点Aが形成される。半導体膜20の屈曲点Aから下方部分は、上記第1エッチング工程におけるエッチングレートに基づく傾斜角となり、曲面形状もほぼそのまま維持される。屈曲点Aから上方部分は、第2エッチング工程におけるエッチングレートに基づく傾斜角となる。互いにエッチングレートの異なる2回のエッチング処理によって表出した半導体膜20の側面部分の投影寸法は5〜15μmとなり、図1に示す従来構造と比較して大幅に拡大する(図7(c))。また、半導体膜20の側面が曲面形状となることにより、図7(c)において破線で囲む外縁部分Bの膜厚を厚くすることができ、この部分の強度を増すことが可能となる。
【0043】
このように、本発明に係る半導体発光装置の製造方法においては、比較的低いエッチングレートで半導体膜をエッチングする第1エッチング工程と、比較的高いエッチングレートで半導体膜をエッチングする第2エッチング工程の2段階のエッチングにより素子分割溝30が形成される。第1エッチング工程において、エッチングレートを比較的低くすることにより、半導体膜20(n−GaN層21)の側面の傾斜角度は緩やかとなり、半導体膜20の側面の辺の長さを確保することが可能となる。本発明の製法によれば、半導体発光装置の主面方向から眺めたときの半導体膜側面部分の投影寸法は、5〜15μmとなり、従来のエッチング方法を用いた場合の寸法(1.5〜4.5μm)よりも大幅に長くすることが可能である。これにより、既存のフォトリソ技術の精度でも半導体膜側面上におけるレジストのパターニングが容易となり、通常レベルの加工精度で適切な保護膜のパターニングを行うことが可能となる。つまり、半導体膜20の側面において、p−GaN層23、活性層22およびn−GaN層21の一部を覆い、サファイア基板10上から離間しているような保護膜のパターニングを容易に行うことが可能となり、半導体発光装置の歩留りを向上させることが可能となる。
【0044】
上記した実施例では、2段階のエッチングにより、素子分割溝を形成することとしたが、低いエッチングレートによるエッチングのみで素子分割溝を形成することも可能である。しかし、この場合、長時間半導体膜をプラズマに曝すことになり、特性に悪影響を与える可能性があり好ましくない。また、上記した実施例とは逆に、先に比較的高いエッチングレートで半導体膜20をエッチングした後、比較的低いエッチングレートで半導体膜20をエッチングして素子分割溝を形成することも可能である。この場合、上記した実施例と同様の側面形状(傾斜角)を得ることができる。しかしながら、最終的に、低いエッチングレートで所望の傾斜角を得るためには、長時間に亘って半導体膜をプラズマに曝すことになり、特性に悪影響を与える可能性があり好ましくない。本実施例においては、先に低いエッチングレートでエッチングして半導体膜20の側面において所望の傾斜角度を得ることとし、その後高いエッチングレートでエッチングして素子分割溝を完成させるようにしたので、最終的に表出するp−GaN層23および活性層22表面がプラズマに曝される時間を短縮することが可能となる。すなわち、素子分割溝30を形成する際のエッチングにおいて、低エッチングレート、高エッチングレートの順でエッチングを行うことにより、半導体膜の側面の傾斜角度を緩やかにするとともに、エッチング時のプラズマによる半導体膜へのダメージを抑制することができ、トータルのエッチング処理時間も短縮することができる。
【0045】
また、上記した実施例においては、リフトオフ法により保護膜50のパターニングを行うこととしたが、フォトリソ/エッチングによりパターニングを行うことも可能である。この場合、半導体膜20の表面に保護膜50を形成した後、保護膜50の表面に、リフトオフの場合と逆のパターンのレジストマスクを形成し、レジストマスクの開口部において露出している保護膜50をバッファードフッ酸などによりエッチングして保護膜をパターニングする。本発明に係る製法によれば、このようなウェットエッチングによるパターニングであっても、半導体膜20の側面の辺の長さが十分確保されているので、多少のサイドエッチが生じても問題になることはない。すなわち、保護膜50をウェットエッチングによりパターニングする際に、エッチング条件の厳密な管理を要せず、安定的に所望のパターンを得ることができる。
【符号の説明】
【0046】
10 サファイア基板
20 半導体膜
21 n−GaN層
22 活性層
23 p−GaN層
30 素子分割溝(ストリート)
40 レジストマスク
50 保護膜
70 p電極
71 n電極
80 支持基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成長用基板の上に半導体膜を形成する工程と、
前記半導体膜を素子分割ラインに沿って前記半導体膜の主面からエッチングを行い、前記半導体膜に素子分割溝を形成する工程と、
前記素子分割溝を形成することによって表出した前記半導体膜の側面を部分的に覆い且つ前記成長用基板から離間している保護膜を形成する工程と、を含み、
前記素子分割溝を形成する工程は、エッチングによる表出面の前記半導体膜の主面に対する傾斜角が第1の傾斜角を有するように前記半導体膜をエッチングする第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程の後に、エッチングによる表出面の前記半導体膜に対する傾斜角が前記第1の傾斜角よりも大きい第2の傾斜角を有するように前記半導体膜をエッチングして傾斜角が異なる表出面を形成する第2エッチング工程と、を含むことを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1エッチング工程におけるエッチングレートは、前記第2エッチング工程におけるエッチングレートよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記素子分割溝を形成することによって表出した前記半導体膜の側面を、前記半導体膜の主面方向から眺めたときの投影寸法は、5μm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記保護膜を形成する工程は、前記素子分割溝を形成することによって表出した前記半導体膜の側面上を部分的に覆うレジストマスクを形成し、前記レジストマスクを用いて前記保護膜をパターニングする工程を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1および第2エッチング工程は、前記半導体膜の表面に形成されたレジストマスクを介して前記半導体膜をエッチングする工程を含み、
前記レジストマスクは、その外縁部分の膜厚が他の部分よりも厚いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の製造方法。
【請求項6】
前記レジストマスクは、複数回の熱処理を経て形成されることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記半導体膜の表面に電極を形成する工程と、
前記電極を介して前記半導体膜と支持基板とを接合する工程と、
前記成長用基板を前記半導体膜から剥離する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の製造方法。
【請求項8】
第1の導電型を有する第1半導体層と、前記第1の導電型とは異なる第2の導電型を有する第2半導体層と、前記第1および第2半導体層の間に形成された活性層と、を含む半導体膜と、少なくとも前記半導体膜の側面の一部を覆う保護膜と、を有する半導体発光装置であって、
前記半導体膜は、その側面において前記半導体膜の主面に対する傾斜角度が変化しており、前記保護膜は、前記傾斜角度が相対的に低い傾斜面上で終端していることを特徴とする半導体発光装置。
【請求項9】
前記半導体膜の側面を、前記半導体膜の主面方向から眺めたときの投影寸法は、5μm以上であることを特徴とする請求項8に記載の半導体発光装置。
【請求項10】
前記半導体膜の側面は、凸状の曲面であることを特徴とする請求項8又は9に記載の半導体発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−119383(P2011−119383A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274272(P2009−274272)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】