説明

半導体装置の製造方法

【課題】分離した電荷蓄積層を有する半導体装置において、ゲート電極中央下にゲート絶縁膜を形成する際のゲート電極の倒れ込みを抑制する製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、半導体基板10上に第1絶縁膜22とゲート電極24を形成する工程と、開口部46から第1絶縁膜を22除去してゲート電極中央下にゲート絶縁膜22を形成する工程と、フッ酸によるウエットエッチング法を用いて、ゲート電極24下に形成された第1絶縁膜22を除去し、ゲート電極24の両端下に、アンダーカット部が形成する工程と、第1絶縁膜22を除去したアンダーカット部にトンネル絶縁膜12と、ポリシリコン膜による電荷蓄積層14と、トップ絶縁膜16を形成する工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、より詳細には、分離した電荷蓄積層を有する半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
データの書き換えが可能で、電源をOFFしても記憶データを保持し続ける半導体装置である不揮発性メモリが広く利用されている。代表的な不揮発性メモリであるフラッシュメモリにおいては、メモリセルを構成するトランジスタが電荷蓄積層と呼ばれるフローティングゲートもしくは絶縁膜を有している。この電荷蓄積層に電荷を蓄積させることによりデータを記憶する。絶縁膜を電荷蓄積層とするフラッシュメモリとしてONO(Oxide Nitride Oxide)膜中の電荷蓄積層に電荷を蓄積させるSONOS(Silicon Oxide Nitride Oxide Silicon)型構造のフラッシュメモリがある。特許文献1にはSONOS型構造のフラッシュメモリの1つとして、ソースとドレインとを入れ替えて対称的に動作させる仮想接地型メモリセルを有するフラッシュメモリ(従来例1)が開示されている。
【0003】
図1に従来例1に係るフラッシュメモリの断面図を示す。図1を参照に、半導体基板10上にトンネル絶縁膜12、電荷蓄積層14、トップ絶縁膜16が順次設けられている。半導体基板10内に、ソースおよびドレインを兼ねるビットライン18が延伸して設けられている。ビットライン18間のトップ絶縁膜16上に、ゲート電極24が設けられている。ビットライン18間の間隔Lがチャネル長である。
【0004】
ビットライン18(BL1)とビットライン18(BL2)とを、ソースとドレインとで入れ替えて動作させることにより、電荷蓄積領域C1と電荷蓄積領域C2とに電荷を蓄積することができる。これにより、1トランジスタに2ビットのデータを記憶することができる。
【0005】
例えば、特許文献2および特許文献3には、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成し、ゲート電極の側壁の一部もしくはゲート電極の側壁の一部およびゲート絶縁膜の一部を除去し、この除去した領域に電荷蓄積層を形成することで、分離した電荷蓄積層を形成する技術が開示されている。
【特許文献1】米国特許第6011725号明細書
【特許文献2】特開2005−108915号公報
【特許文献3】特開2004−343014号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、メモリセルの高集積化、微細化の要求が大きくなっている。メモリセルの高集積化、微細化が進み、チャネル長が短くなると、電荷蓄積領域C1およびC2が互いに接近し合う。これにより、CBD(Complementary bit disturb)と呼ばれる、電荷蓄積領域に蓄積した電荷が互いに干渉し合う現象の影響が大きくなり、互いの電荷の切り分け(つまり、データの読み分け)が難しくなる。
【0007】
例えば、図2に示すような構造を採用して、電荷蓄積領域に蓄積した電荷のチャネル方向での移動を抑制することにより、CBDの影響を抑える方法が提案されている。図2を参照に、ビットライン18間の半導体基板10上であり、ゲート電極24の中央下にゲート絶縁膜22が設けられている。ゲート絶縁膜22の両側に電荷蓄積層14が分離して設けられている。このように、ゲート絶縁膜22を挟んで電荷蓄積層14を分離して設けることで、電荷蓄積領域に蓄積した電荷のチャネル方向での移動を抑制でき、CBDの影響を抑えることができる。
【0008】
また、チャネル長が短くなると、チャネル中央部の電荷蓄積層へ電荷が蓄積され易くなり、連続読み書き時の信頼性の低下を招く。しかしながら、図2に示す構造では、チャネル中央部にゲート絶縁膜22が設けられているため、チャネル中央部に電荷が蓄積することを抑制できる。これにより、連続読み書き時の信頼性の低下も同時に防ぐことが可能となる。
【0009】
ここで、分離した電荷蓄積層14を形成する製造方法の一例を図3(a)から図3(c)を用い説明する。なお、簡略化のため、トンネル絶縁膜12およびトップ絶縁膜16については、図示および説明を省略する。図3(a)を参照に、半導体基板10上にゲート絶縁膜22を形成する。ゲート絶縁膜22上にゲート電極24を形成する。図3(b)を参照に、ゲート電極24の中央下にゲート絶縁膜22が残存するよう、ゲート絶縁膜22を両側面からエッチングする。図3(c)を参照に、ゲート絶縁膜22をエッチングした領域に電荷蓄積層14を形成する。これにより、ゲート絶縁膜22を挟んで分離した電荷蓄積層14を形成することができる。
【0010】
しかしながら、図3(b)に示すような、ゲート絶縁膜22を両側面からエッチングする際、図4に示すように、ゲート絶縁膜22の幅が細くなることで、ゲート電極24が倒れてしまう場合がある。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ゲート電極の中央下にゲート絶縁膜を形成する際に、ゲート電極の倒れ込みを抑制することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、半導体基板上に第1絶縁膜および導電層を順次形成する工程と、前記導電層上に、第1方向に延伸する第1マスク層を形成する工程と、前記第1マスク層間の前記第1方向で離間した領域である離間領域の前記導電層上に第2マスク層を形成する工程と、前記第1マスク層および前記第2マスク層をマスクに、前記導電層および前記第1絶縁膜を除去して第1開口部を形成する工程と、前記第1開口部と前記離間領域の前記導電層上とに第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2絶縁膜をマスクに、前記第1マスク層、前記導電層および前記第1絶縁膜を除去して第2開口部を形成し、前記第2開口部間に前記導電層からなるゲート電極を形成する工程と、前記第2開口部から前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去して、前記ゲート電極の中央下に前記第1絶縁膜からなるゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去した領域に電荷蓄積層を形成する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法である。本発明によれば、第1方向に交差する方向における第2絶縁膜の幅が、第1方向に交差する方向におけるゲート絶縁膜の幅より広く、第1方向で第2絶縁膜とゲート絶縁膜とが交互に並ぶように形成することができる。これにより、第1方向に交差する方向の幅が狭いゲート絶縁膜を形成した場合でも、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極の倒れ込みを抑制することができる。特に、ゲート電極は第2絶縁膜に対して自己整合的に形成されるため、ゲート電極の倒れ込みをより抑制することができる。また、第1方向に交差する方向でゲート絶縁膜を挟むように電荷蓄積層を分離して形成することができるため、CBDの影響を抑制することができる。
【0013】
上記構成において、前記第2絶縁膜を形成する工程は、前記第1開口部に埋め込まれるように、前記第2絶縁膜を形成する工程である構成とすることができる。この構成によれば、ゲート電極の倒れ込みを抑制することができる。
【0014】
上記構成において、前記第1開口部の下方の前記半導体基板に溝部を形成する工程を有し、前記第2絶縁膜を形成する工程は、前記溝部に埋め込まれるように、前記第2絶縁膜を形成する工程を含む構成とすることができる。この構成によれば、ゲート電極周囲の半導体基板を流れるフリンジ電流を抑制することができる。
【0015】
上記構成において、前記半導体基板を酸化させて、前記第1開口部の下方の前記半導体基板表面に第3絶縁膜を形成する工程を有する構成とすることができる。この構成によれば、ゲート電極周囲の半導体基板を流れるフリンジ電流を抑制することができる。
【0016】
上記構成において、前記第2絶縁膜の材料は、前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去して前記ゲート絶縁膜を形成する際、前記第1絶縁膜より除去され難い材料である構成とすることができる。この構成によれば、第1方向に交差する方向のゲート絶縁膜の幅より、第1方向に交差する方向の第2絶縁膜の幅を容易に広くすることができる。
【0017】
上記構成において、前記第2絶縁膜を形成する工程の前に、前記第1開口部の側面に保護膜を形成する工程を有し、前記保護膜の材料は、前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去して前記ゲート絶縁膜を形成する際、前記第1絶縁膜より除去され難い材料である構成とすることができる。この構成によれば、第1方向に交差する方向のゲート絶縁膜の幅より、第1方向に交差する方向の第2絶縁膜の幅を容易に広くすることができる。
【0018】
上記構成において、前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜は酸化シリコン膜であり、前記保護膜は窒化シリコン膜である構成とすることができる。
【0019】
上記構成において、前記第1開口部を形成する工程の後における前記第1マスク層の膜厚は前記第2マスク層の膜厚より厚い構成とすることができる。この構成によれば、ゲート電極を形成する工程において、離間領域下の導電層が除去されることを抑制することができる。
【0020】
上記構成において、前記ゲート絶縁膜を形成する工程は、等方性エッチングを用いて前記第1絶縁膜を除去することにより、前記ゲート絶縁膜を形成する工程である構成とすることができる。この構成によれば、ゲート電極の中央下にゲート絶縁膜を容易に形成することができる。
【0021】
上記構成において、前記半導体基板内を前記第1方向に延伸し、前記第2開口部で規定されるビットラインを形成する工程を有する構成とすることができる。また、上記構成において、前記ゲート電極上に、前記第1方向に交差する方向である第2方向に延伸するワードラインを形成する工程を有する構成とすることができる。さらに、前記電荷蓄積層は、ポリシリコン膜および窒化シリコン膜のいずれか一方からなる構成とすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、第1方向に交差する方向における第2絶縁膜の幅が、第1方向に交差する方向におけるゲート絶縁膜の幅より広く、第1方向で第2絶縁膜とゲート絶縁膜とが交互に並ぶように形成することができる。これにより、第1方向に交差する方向の幅が狭いゲート絶縁膜を形成する場合でも、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極の倒れ込みを抑制することができる。特に、ゲート電極は第2絶縁膜に対して自己整合的に形成されるため、ゲート電極の倒れ込みをより抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照に本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0024】
図5は実施例1に係るフラッシュメモリの上面図である。図6(a)は図5のA−A間の断面図であり、図6(b)は図5のB−B間の断面図であり、図6(c)は図5のC−C間の断面図であり、図6(d)は図5のD−D間の断面図である。なお、図5において、第2酸化シリコン膜41や層間絶縁膜50等を透過してビットライン18を図示している。
【0025】
図5および図6(b)を参照に、P型シリコン基板である半導体基板10内に延伸するようにN型拡散領域であるビットライン18が設けられている。ビットライン18間中央の半導体基板10上に、酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜22が設けられている。ゲート絶縁膜22を挟むように、半導体基板10上にトンネル絶縁膜12、電荷蓄積層14、トップ絶縁膜16が順次設けられている。トンネル絶縁膜12およびトップ絶縁膜16は酸化シリコン膜からなり、電荷蓄積層14はポリシリコン膜からなる。これにより、OPO(Oxide Poly-Silicon Oxide)膜26が構成されている。ゲート絶縁膜22およびOPO膜26上に、ポリシリコン膜からなるゲート電極24が設けられている。ゲート電極24の側面には第1酸化シリコン膜39が設けられている。ゲート電極24上に、ゲート電極24に電気的に接続し、ビットライン18に交差して延伸する、ポリシリコン膜からなるワードライン20が設けられている。図6(b)および図6(c)を参照に、ゲート絶縁膜22は、ビットライン18幅方向でのゲート電極24の中央下に設けられている。
【0026】
図5、図6(a)、図6(c)および図6(d)を参照に、ワードライン20間(つまり、ゲート電極24間)であり、且つ、ビットライン18間である半導体基板10に溝部(不図示)が設けられている。溝部に埋め込まれるように、半導体基板10上に酸化シリコン膜からなる第2絶縁膜30が設けられている。第2絶縁膜30の側面および底面に、第2絶縁膜30とエッチングレートが異なる材料である窒化シリコン膜からなる保護膜32が設けられている。図6(a)および図6(b)を参照に、ビットライン18幅方向の第2絶縁膜30の幅は、ビットライン18幅方向のゲート絶縁膜22の幅より広く形成されている。図6(c)を参照に、第2絶縁膜30の上面はゲート絶縁膜22の上面より高く形成されている。また、第2絶縁膜30の上面とゲート電極24の上面とは同一面に設けられている。
【0027】
図6(a)および図6(b)を参照に、ビットライン18上に第2酸化シリコン膜41が設けられている。図6(a)、図6(c)および図6(d)を参照に、ワードライン20間に酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜50が設けられている。
【0028】
次に、図7(a)から図15(d)を用いて、実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を説明する。なお、図7(a)、図8(a)、図9(a)、図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13(a)、図14(a)および図15(a)は図5のA−A間に相当する断面図である。図7(b)、図8(b)、図9(b)、図10(b)、図11(b)、図12(b)、図13(b)、図14(b)および図15(b)は図5のB−B間に相当する断面図である。図7(c)、図8(c)、図9(c)、図10(c)、図11(c)、図12(c)、図13(c)、図14(c)および図15(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。図15(d)は図5のD−D間の相当する断面図である。
【0029】
図7(a)から図7(c)を参照に、P型シリコン基板である半導体基板10上に、熱酸化法を用いて、酸化シリコン膜からなり膜厚が25nmの第1絶縁膜34を形成する。第1絶縁膜34上に、CVD(化学気相成長)法を用いて、ポリシリコン膜からなる導電層36を形成する。導電層36上に、CVD法を用いて、膜厚が50nmの窒化シリコン膜からなる第1マスク層38を形成する。第1マスク層38上に第1方向(ビットライン18が延伸すべき方向)に延伸したストライプ状のフォトレジスト(不図示)を形成する。フォトレジストをマスクに、RIE(反応性イオンエッチング)法を用いて第1マスク層38を除去する。これにより、第1マスク層38は第1方向に延伸してストライプ状に形成される。
【0030】
図8(a)から図8(c)を参照に、第1マスク層38を覆うように導電層36上に、CVD法を用いて、酸化シリコン膜からなる第2マスク層40を形成する。第1マスク層38の表面が露出するよう、CMP(化学機械研磨)法を用いて第2マスク層40を研磨する。これにより、第2マスク層40は第1マスク層38間の導電層36上に第1方向に延伸して形成される。
【0031】
図9(a)から図9(c)を参照に、第1マスク層38および第2マスク層40上に、第1マスク層38および第2マスク層40の幅方向(第1方向に交差する方向である第2方向)に延伸し、ストライプ状のフォトレジスト45を形成する。フォトレジスト45をマスクにRIE法を用いて第2マスク層40を除去する。これにより、第2マスク層40は第1マスク層38間の導電層36上に、第1方向で離間して残存する。言い換えると、第1マスク層38間の第1方向で離間した領域である離間領域35に第2マスク層40は形成される。つまり、第1マスク層38と第2マスク層40とにより格子状のマスクが形成される。
【0032】
図10(a)から図10(c)を参照に、フォトレジスト45を除去した後、第1マスク層38および第2マスク層40をマスクに、RIE法を用いて、導電層36、第1絶縁膜34および半導体基板10の一部を除去する。これにより、導電層36、第1絶縁膜34を貫通する第1開口部42が形成され、第1開口部42の下方の半導体基板10に溝部28が形成される。第1開口部42および溝部28が形成された後の第1マスク層38の膜厚T1は、第2マスク層40の膜厚T2より厚い。
【0033】
ここで、第1絶縁膜34と第2マスク層40とは、共に酸化シリコン膜と同じ材料であるため、第1開口部42を形成する際に行う第1絶縁膜34の除去で、マスクとして用いた第2マスク層40も除去される。しかしながら、第1絶縁膜34の膜厚は25nmであり、第2マスク層40の膜厚は50nmであるため、第2マスク層40は残存し、第2マスク層40下の導電層36が除去されることはない。このように、第2マスク層40下の導電層36が除去されないよう、予め第2マスク層40の膜厚を設定しておくことが好ましい。
【0034】
図11(a)から図11(c)を参照に、まず、第2マスク層40を完全に除去した後、CVD法を用いて、半導体基板10上に窒化シリコン膜を堆積する。これにより、第1開口部42の側面と溝部28の内面とに窒化シリコン膜からなる保護膜32が形成される。次に、高密度プラズマCVD法を用いて、半導体基板10上に酸化シリコン膜を全面堆積する。その後、CMP法を用いて、第1マスク層38の表面が露出するよう酸化シリコン膜を研磨する。これにより、第1開口部42および溝部28に埋め込まれるように、酸化シリコン膜からなる第2絶縁膜30が形成される。また、第1マスク層38間の第1方向で離間した領域である離間領域35にも第2絶縁膜30が形成される。
【0035】
図12(a)から図12(c)を参照に、第2絶縁膜30をマスクに、RIE法を用いて、第1マスク層38、導電層36および第1絶縁膜34を除去する。これにより、第1絶縁膜34および導電層36を貫通する第2開口部46が形成される。また、第2開口部46間に、導電層36からなり、チャネル長Lに相当する長さが90nm程のゲート電極24が形成される。
【0036】
図13(a)から図13(c)を参照に、第2開口部46からフッ酸によるウエットエッチング法を用いて、ゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去する。これにより、ゲート電極24の両端下に、第1絶縁膜34が除去された領域であり、ゲート電極24の側面から30nm程の奥行きを有するアンダーカット部48が形成される。ゲート電極24の中央下には、第1絶縁膜34からなり、第2方向における幅が30nm程のゲート絶縁膜22が形成される。
【0037】
図14(a)から図14(c)を参照に、アンダーカット部48内に、熱酸化法を用いて、酸化シリコン膜からなるトンネル絶縁膜12とトップ絶縁膜16とを形成する。この時、ゲート電極24の側面等にも酸化シリコン膜(第1酸化シリコン膜39)が形成される。その後、LP−CVD(減圧化学気相成長)法を用いて、ゲート電極24および第2絶縁膜30を覆うように半導体基板10上にポリシリコン膜を形成する。LP−CVD法は回り込み特性に優れているため、トンネル絶縁膜12とトップ絶縁膜16との間のアンダーカット部48内にもポリシリコン膜が形成される。その後、熱酸化法を用いて、ゲート電極24の側方等に形成されたポリシリコン膜を酸化させて第1酸化シリコン膜39とする。トンネル絶縁膜12とトップ絶縁膜16との間のアンダーカット部48内に形成されたポリシリコン膜は、奥まった領域にあり酸化が進み難いため、ポリシリコン膜のまま残存し、電荷蓄積層14となる。
【0038】
図15(a)から図15(d)を参照に、第2開口部46から半導体基板10内に砒素イオンを注入する。これにより、半導体基板10内を第1方向に延伸し、第2開口部46で規定されるN型拡散領域であるビットライン18が形成される。第2開口部46に埋め込まれるように、高密度プラズマCVD法を用いて、半導体基板10上に第2酸化シリコン膜41を形成する。その後、ゲート電極24の上面が露出するように、CMP法を用いて第2酸化シリコン膜41等を研磨する。この時、ゲート電極24上に保護膜32や第1酸化シリコン膜39が形成されているため、CMP法だけでは、ゲート電極24の上面が露出しない場合は、ドライエッチングやウエットエッチング等を用いて、ゲート電極24の上面を露出させてもよい。ゲート電極24上に、ゲート電極24に電気的に接続し、第2方向に延伸する、ポリシリコン膜からなるワードライン20を形成する。つまり、ワードライン20はビットライン18に交差して延伸する。ワードライン20間に酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜50を形成する。以上の製造方法により、実施例1に係るフラッシュメモリが完成する。
【0039】
実施例1によれば、図7(a)から図7(c)に示すように、半導体基板10上に第1絶縁膜34と導電層36とを順次形成し、導電層36上に第1方向(ビットライン18延伸方向)に延伸する第1マスク層38を形成する。図9(a)から図9(c)に示すように、第1マスク層38間の第1方向に離間した領域である離間領域35に第2マスク層40を形成する。図10(a)から図10(c)に示すように、第1マスク層38と第2マスク層40とをマスクに、導電層36と第1絶縁膜34とを除去して第1開口部42を形成する。図11(a)から図11(c)に示すように、第1開口部42と離間領域35とに第2絶縁膜30を形成する。図12(a)から図12(c)に示すように、第2絶縁膜30をマスクに、第1マスク層38、導電層36、第1絶縁膜34を除去して第2開口部46を形成し、第2開口部46間に導電層36からなるゲート電極24を形成する。図13(a)から図13(c)に示すように、第2開口部46からゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去して、ゲート電極24の中央下に第1絶縁膜34からなるゲート絶縁膜22を形成する。この製造方法により、ビットライン18幅方向(第1方向に交差する方向である第2方向)における第2絶縁膜30の幅が、ビットライン18幅方向におけるゲート絶縁膜22の幅より広く、ビットライン18延伸方向(第1方向)で第2絶縁膜30とゲート絶縁膜22とが交互に並ぶように形成することができる。このため、図13(a)から図13(c)で説明したように、ゲート電極24中央下に、ビットライン18幅方向の幅が狭いゲート絶縁膜22を形成した場合でも、幅の広い第2絶縁膜30が形成されていることで、ゲート電極24の倒れ込みを抑制することができる。
【0040】
また、図11(a)から図11(c)に示すように、第2絶縁膜30は第1開口部42に埋め込まれるように形成される。つまり、第2絶縁膜30の上面が、第1絶縁膜34の上面より高く形成される。これにより、ゲート絶縁膜22上に形成されたゲート電極24と第2絶縁膜30とを接触させることができる。このため、ゲート電極24中央下に幅の狭いゲート絶縁膜22を形成した場合でも、ゲート電極24が倒れ込むことを抑制することができる。
【0041】
特に、実施例1の製造方法によると、ゲート電極24は第2絶縁膜30に自己整合的に形成することができる。これにより、ゲート電極24と第2絶縁膜30との接触面積を最大とすることができる。このため、ゲート電極24が倒れ込むことをより抑制することができる。
【0042】
また、図13(a)から図13(c)に示すように、第2開口部46からゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去して、ゲート電極24の両端下にアンダーカット部48を形成し、ゲート電極24の中央下に第1絶縁膜34からなるゲート絶縁膜22を形成する。図14(a)から図14(c)に示すように、ゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去した領域であるアンダーカット部48内に電荷蓄積層14を形成する。これにより、ビットライン18幅方向でゲート絶縁膜22を挟んで分離した電荷蓄積層14を形成することができる。このため、電荷が蓄積した電荷蓄積領域を分離させることができ、CBDの影響を抑制することができる。
【0043】
さらに、図10(a)から図10(c)に示すように、第1開口部42の下方の半導体基板10に溝部28を形成する。図11(a)から図11(c)に示すように、第2絶縁膜30を溝部28に埋め込まれるように形成する。これにより、ビットライン18間で、且つ、ゲート電極24間の半導体基板10内に第2絶縁膜30を形成することができる。言い換えると、ゲート電極24周囲のビットライン18間の半導体基板10内に第2絶縁膜30を形成することができる。このため、ゲート電極24周囲の半導体基板10を流れるフリンジ電流を抑制することができる。フリンジ電流は、データを読み出す場合等において、誤動作を引き起こす原因となる。したがって、フリンジ電流を抑制することで、データの読み出し特性等を向上させることができる。
【0044】
さらに、図11(a)から図11(c)に示すように、第1開口部42の側面に保護膜32を形成し、その後、第1開口部42に第2絶縁膜30を形成する。これにより、第2絶縁膜30の側面に保護膜32が形成される。第1絶縁膜34および第2絶縁膜30は酸化シリコン膜からなり、保護膜32は窒化シリコン膜からなる。このため、図13(a)から図13(c)に示す、ゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去してゲート絶縁膜22を形成する際、第2絶縁膜30はほとんど除去されずにそのまま残存させることができる。よって、ビットライン18幅方向のゲート絶縁膜22の幅より、ビットライン18幅方向の第2絶縁膜30の幅を容易に広くすることができる。これらより、保護膜32の材料は、ゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去してゲート絶縁膜22を形成する際、第1絶縁膜34より除去され難い材料である場合が好ましい。
【0045】
また、第2絶縁膜30の材料は、ゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去してゲート絶縁膜22を形成する際、第1絶縁膜34より除去され難い材料である場合でもよい。この場合は、第2絶縁膜30の側面に保護膜32を形成しなくても、ビットライン18幅方向のゲート絶縁膜22の幅より、ビットライン18幅方向の第2絶縁膜30の幅を容易に広くすることができる。このため、製造工程の短縮、簡略化を図ることができる。
【0046】
さらに、図10(a)から図10(c)で説明したように、第1開口部42および溝部28を形成した後の、第1マスク層38の膜厚は第2マスク層40の膜厚より厚い場合が好ましい。この場合は、図11(a)から図11(c)に示すように、離間領域35に形成される第2絶縁膜30の膜厚を厚くすることができる。よって、図12(a)から図12(c)に示すように、第2絶縁膜30をマスクに、第1絶縁膜34、導電層36および第1マスク層38を除去する際、離間領域35下の導電層36が除去されることを抑制することができる。
【0047】
さらに、図13(a)から図13(c)に示すように、フッ酸によるウエットエッチングを用いて、第2開口部46からゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去して、ゲート電極24の中央下に第1絶縁膜34からなるゲート絶縁膜22を形成している。フッ酸によるウエットエッチングは等方性エッチングであるため、第1絶縁膜34は両側面から同様にエッチングが進む。このため、ゲート電極24の中央下にゲート絶縁膜22を容易に形成することができる。このことから、ゲート絶縁膜22を形成する工程は、等方性エッチングを用いて、第2開口部46からゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去する場合が好ましい。
【0048】
さらに、図13(a)から図13(c)に示すように、第2開口部46からゲート電極24下に形成された第1絶縁膜34を除去する際、第2絶縁膜30は保護膜32で覆われているため除去され難く、第2絶縁膜30の両端下にアンダーカット部48は形成され難い。つまり、第2絶縁膜30の両端下に電荷蓄積層14は形成され難い。このため、ゲート電極24の両端下に形成された電荷蓄積層14のうち、ビットライン18延伸方向で隣接する電荷蓄積層14は互いに分離して形成される。これにより、電荷蓄積層14がポリシリコン膜からなる場合でも、ゲート電極24下に局所的に電荷を蓄積させることができる。また、電荷蓄積層14はポリシリコン膜からなる場合に限られずに、例えば窒化シリコン膜からなる場合等、電荷を蓄積することができる材料であれば、その他の材料からなる場合でもよい。
【0049】
実施例1において、図10(a)から図10(c)に示すように、第1開口部42を形成した後、離間領域35に形成された第2マスク層40を完全に除去し、その後、図11(a)から図11(c)に示すように、離間領域35に第2絶縁膜30を形成する場合を例に示したがこれに限られない。例えば、離間領域35に形成された第2マスク層40を除去せずに、離間領域35の第2マスク層40上に第2絶縁膜30を形成する場合でもよい。つまり、離間領域35の導電層36上に第2絶縁膜30が形成されれば、第2マスク層40は除去されている場合でも、除去されていない場合でもよい。
【0050】
しかしながら、図11(a)から図11(c)に示すように、第2絶縁膜30の側面に保護膜32を形成するため、半導体基板10上に窒化シリコン膜を全面堆積した後、第2絶縁膜30は形成される。このため、実施例1のように、離間領域35に形成された第2マスク層40を完全に除去した場合は、離間領域35に窒化シリコン膜(保護膜32)と酸化シリコン膜(第2絶縁膜30)とからなる積層膜が形成される。図15(a)から図15(c)で説明した、CMP法による研磨では、削られる材料の変化を検知することにより、研磨量を制御することができる。また、窒化シリコン膜は削られ難いためストッパー膜として用いることができる。これらより、実施例1のように導電層36(つまり、ゲート電極24)上に窒化シリコン膜と酸化シリコン膜とからなる積層膜が形成されている場合は、CMP法による研磨の研磨量をより精度よく制御することができる。したがって、離間領域35に形成された第2マスク層40は、第1開口部42を形成した後に完全に除去されることが好ましい。
【実施例2】
【0051】
実施例2は、第1開口部42の下方の半導体基板10表面に第3絶縁膜52が形成されている場合の例である。図16(a)から図19(c)を用い、実施例2に係るフラッシュメモリの製造方法を説明する。なお、図16(a)、図17(a)、図18(a)および図19(a)は図5のA−A間に相当する断面図である。図16(b)、図17(b)、図18(b)および図19(b)は図5のB−B間に相当する断面図である。図16(c)、図17(c)、図18(c)および図19(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【0052】
まず、図7(a)から図9(c)を用いて説明した製造工程を実施する。図16(a)から図16(c)を参照に、フォトレジスト45を除去した後、第1マスク層38および第2マスク層40をマスクに、RIE法を用いて、導電層36および第1絶縁膜34を除去する。これにより、導電層36および第1絶縁膜34を貫通する第1開口部42が形成される。
【0053】
図17(a)から図17(c)を参照に、CVD法を用いて、半導体基板10上に窒化シリコン膜を堆積した後、RIE法を用いて窒化シリコン膜を全面エッチングする。これにより、第1開口部42の側面等に窒化シリコン膜からなる保護膜32が形成される。
【0054】
図18(a)から図18(c)を参照に、第1開口部42の下方の半導体基板10を熱酸化法により酸化させて、半導体基板10表面に酸化シリコン膜からなる第3絶縁膜52を形成する。この時、導電層36は保護膜32等により覆われているため酸化されない。
【0055】
図19(a)から図19(c)を参照に、第1開口部42に埋め込まれるように、また、第1マスク層38を覆うように、高密度プラズマCVD法を用いて、酸化シリコン膜からなる第2絶縁膜30を形成する。その後、CMP法を用いて、第1マスク層38の表面が露出するよう、第2絶縁膜30を研磨する。以下、図12(a)から図15(d)を用いて説明した製造工程を実施する。これにより、実施例2に係るフラッシュメモリが完成する。
【0056】
実施例2によれば、図18(a)から図18(c)に示すように、半導体基板10を酸化させて、第1開口部42の下方の半導体基板10表面に第3絶縁膜52を形成する。これにより、ゲート電極24周囲のビットライン18間の半導体基板10表面に第3絶縁膜52が形成される。このため、ゲート電極24周囲の半導体基板10を流れるフリンジ電流を抑制することができる。なお、実施例2では、熱酸化法を用いて半導体基板10を酸化させる場合を例に示したが、プラズマ酸化法やラジカル酸化法等、その他の方法により半導体基板10を酸化させてもよい。
【0057】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は従来例1に係るフラッシュメモリの断面図である。
【図2】図2は電荷の干渉を抑制する方法を説明するための断面図である。
【図3】図3は分離した電荷蓄積層の製造方法を説明するための断面図である。
【図4】図4は分離した電荷蓄積層を製造する際に生じる課題を説明するための断面図である。
【図5】図5は実施例1に係るフラッシュメモリの上面図である。
【図6】図6(a)は図5のA−A間の断面図であり、図6(b)は図5のB−B間の断面図であり、図6(c)は図5のC−C間の断面図であり、図6(d)は図5のD−D間の断面図である。
【図7】図7(a)から図7(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その1)であり、図7(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図7(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図7(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図8】図8(a)から図8(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その2)であり、図8(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図8(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図8(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図9】図9(a)から図9(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その3)であり、図9(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図9(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図9(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図10】図10(a)から図10(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その4)であり、図10(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図10(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図10(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図11】図11(a)から図11(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その5)であり、図11(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図11(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図11(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図12】図12(a)から図12(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その6)であり、図12(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図12(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図12(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図13】図13(a)から図13(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その7)であり、図13(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図13(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図13(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図14】図14(a)から図14(c)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その8)であり、図14(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図14(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図14(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図15】図15(a)から図15(d)は実施例1に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その9)であり、図15(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図15(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図15(c)は図5のC−C間に相当する断面図、図15(d)は図5のD−D間に相当する断面図である。
【図16】図16(a)から図16(c)は実施例2に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その1)であり、図16(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図16(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図16(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図17】図17(a)から図17(c)は実施例2に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その2)であり、図17(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図17(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図17(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図18】図18(a)から図18(c)は実施例2に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その3)であり、図18(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図18(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図18(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【図19】図19(a)から図19(c)は実施例2に係るフラッシュメモリの製造方法を示す図(その4)であり、図19(a)は図5のA−A間に相当する断面図、図19(b)は図5のB−B間に相当する断面図、図19(c)は図5のC−C間に相当する断面図である。
【符号の説明】
【0059】
10 半導体基板
12 トンネル絶縁膜
14 電荷蓄積層
16 トップ絶縁膜
18 ビットライン
20 ワードライン
22 ゲート絶縁膜
24 ゲート電極
26 OPO膜
28 溝部
30 第2絶縁膜
32 保護膜
34 第1絶縁膜
35 離間領域
36 導電層
38 第1マスク層
39 第1酸化シリコン膜
40 第2マスク層
41 第2酸化シリコン膜
42 第1開口部
45 フォトレジスト
46 第2開口部
48 アンダーカット部
50 層間絶縁膜
52 第3絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に第1絶縁膜および導電層を順次形成する工程と、
前記導電層上に、第1方向に延伸する第1マスク層を形成する工程と、
前記第1マスク層間の前記第1方向で離間した領域である離間領域の前記導電層上に第2マスク層を形成する工程と、
前記第1マスク層および前記第2マスク層をマスクに、前記導電層および前記第1絶縁膜を除去して第1開口部を形成する工程と、
前記第1開口部と前記離間領域の前記導電層上とに第2絶縁膜を形成する工程と、
前記第2絶縁膜をマスクに、前記第1マスク層、前記導電層および前記第1絶縁膜を除去して第2開口部を形成し、前記第2開口部間に前記導電層からなるゲート電極を形成する工程と、
前記第2開口部から前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去して、前記ゲート電極の中央下に前記第1絶縁膜からなるゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去した領域に電荷蓄積層を形成する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第2絶縁膜を形成する工程は、前記第1開口部に埋め込まれるように、前記第2絶縁膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1開口部の下方の前記半導体基板に溝部を形成する工程を有し、
前記第2絶縁膜を形成する工程は、前記溝部に埋め込まれるように、前記第2絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記半導体基板を酸化させて、前記第1開口部の下方の前記半導体基板表面に第3絶縁膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第2絶縁膜の材料は、前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去して前記ゲート絶縁膜を形成する際、前記第1絶縁膜より除去され難い材料であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第2絶縁膜を形成する工程の前に、前記第1開口部の側面に保護膜を形成する工程を有し、
前記保護膜の材料は、前記ゲート電極下に形成された前記第1絶縁膜を除去して前記ゲート絶縁膜を形成する際、前記第1絶縁膜より除去され難い材料であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜は酸化シリコン膜であり、前記保護膜は窒化シリコン膜であることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第1開口部を形成する工程の後における前記第1マスク層の膜厚は前記第2マスク層の膜厚より厚いことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記ゲート絶縁膜を形成する工程は、等方性エッチングを用いて前記第1絶縁膜を除去することにより、前記ゲート絶縁膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記半導体基板内を前記第1方向に延伸し、前記第2開口部で規定されるビットラインを形成する工程を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記ゲート電極上に、前記第1方向に交差する方向である第2方向に延伸するワードラインを形成する工程を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記電荷蓄積層は、ポリシリコン膜および窒化シリコン膜のいずれか一方からなることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−94285(P2009−94285A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−263502(P2007−263502)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【出願人】(504378124)スパンション エルエルシー (229)
【Fターム(参考)】