説明

半導体装置

【課題】最も外側の溝部の下端部の外側部分近傍に電界集中が発生するのを抑制することが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】このパワーMOSFET(半導体装置)100は、ドレイン領域2と、ドレインドリフト領域3と、ドレイン領域2の引き出し部15と、ドレインドリフト領域3上に形成されたベース領域9と、ベース領域9上に形成されたソース領域10と、ソース領域10およびベース領域9と一方側面61aが隣接するように形成された溝部6a内に、ゲート絶縁膜7を介して形成されたゲート電極8と、溝部6aと引き出し部15との間において、溝部6aの他方側面62aと隣接するように形成されるとともに、溝部6aの下端部63aよりも下方に延びるように形成された不純物領域11とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、溝部内に絶縁膜を介してゲート電極が形成された半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、溝部内に絶縁膜を介してゲート電極が形成されたトレンチゲート型の半導体装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に開示された従来の半導体装置では、n型の埋込領域(第1ドレイン領域)上にn型のドレインドリフト領域(第2ドレイン領域)が形成されている。ドレインドリフト領域には、複数の溝部が形成されるとともに、溝部には、絶縁膜を介してゲート電極が形成されている。複数の溝部間には、p型のベース領域が形成されるとともに、ベース領域上には、n型のソース領域が形成されている。また、ドレインドリフト領域には、複数の溝部の側方にドレイン引き出し領域が形成されている。ここで、上記特許文献1の半導体装置は、ソース/ドレイン間に電圧が印加された場合、ドレインドリフト領域とベース領域とのpn接合部に逆バイアスの電圧が印加されるので、このpn接合部に空乏層が形成されるように構成されている。これにより、ソース領域の下方に形成される電界がpn接合部の空乏層により緩和される。
【0004】
【特許文献1】特許3303601号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の半導体装置では、ゲート電極が形成された複数の溝部のうち最も外側の溝部の外側(ドレイン引き出し領域側)には、ベース領域が形成されていないので、ソース/ドレイン間に電圧が印加された場合、最も外側の溝部の下端部の外側コーナ部近傍に電界集中が発生しやすいという問題点がある。このため、電界集中が発生することにより、半導体装置の耐圧が低下するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、最も外側の溝部の下端部の外側部分近傍に電界集中が発生するのを抑制することが可能な半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の半導体装置は、第1導電型の第1ドレイン領域と、第1ドレイン領域上に形成され、第1ドレイン領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する第1導電型の第2ドレイン領域と、第2ドレイン領域を貫通して第1ドレイン領域まで達するように形成された第1ドレイン領域の引き出し部と、第2ドレイン領域上に形成された第2導電型のベース領域と、ベース領域上に形成された第1導電型のソース領域と、ソース領域およびベース領域と一方側面が隣接するように形成された溝部内に、絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、溝部と引き出し部との間において、溝部の他方側面と隣接するように形成されるとともに、溝部の下端部よりも下方に延びるように形成された第2導電型の第1不純物領域とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、上記のように、溝部の他方側面と隣接するように第2導電型の第1不純物領域を形成することによって、ソース/ドレイン間に電圧が印加された場合、溝部の他方側面側(引き出し部側)においても第2ドレイン領域と第1不純物領域とのpn接合部に空乏層が形成されるので、この空乏層により、溝部の下端部の外側コーナ部(外側部分)近傍に電界集中が発生するのを抑制することができる。また、第1不純物領域を溝部の下端部よりも下方に延びるように形成することによって、溝部の下端部近傍に電界集中が発生するのをより抑制することができるので、半導体装置の耐圧が低下するのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態によるトレンチゲート型のパワーMOSFET(半導体装置)100の構造を示した断面図であり、図2は、図1に示した一実施形態によるパワーMOSFET100の不純物領域11近傍を示した拡大断面図である。図3は、図1に示した一実施形態によるパワーMOSFET100の概略を示した平面図である。
【0011】
このパワーMOSFET100では、図1に示すように、シリコン基板1の表面に、n型のドレイン領域2が形成されている。シリコン基板1の表面上には、エピタキシャル層からなるn型のドレインドリフト領域3が形成されている。なお、ドレイン領域2は、本発明の「第1ドレイン領域」の一例であり、ドレインドリフト領域3は、本発明の「第2ドレイン領域」の一例である。
【0012】
シリコン基板1およびドレインドリフト領域3には、ドレイン領域2を取り囲むように、p型の素子分離領域4aが形成されている。ドレインドリフト領域3には、素子分離領域4aと対応する領域の上方に、p型の素子分離領域4bが形成されている。また、ドレインドリフト領域3の表面には、素子分離領域4bと対応する領域の上方に、SiOからなる素子分離部5が形成されている。
【0013】
ドレインドリフト領域3の表面には、複数(本実施形態では、3つ)の溝部6がX方向に所定の間隔を隔てて、Y方向(図3参照)に延びるように形成されている。この溝部6内には、SiOからなるゲート絶縁膜7を介してポリシリコンからなるゲート電極8が形成されている。複数の溝部6間には、p型のベース領域9が形成されるとともに、ベース領域9上の全面にn型のソース領域10が形成されている。このため、図2に示すように、複数の溝部6のうち最も外側の溝部6aの一方側面61aと隣接する領域には、ベース領域9およびソース領域10が設けられている。その一方、溝部6aの他方側面62aと隣接する領域には、p型の不純物領域11が形成されている。なお、ソース領域10は、ベース領域9上に溝部6と隣接するように形成すれば、ベース領域9上の全面に形成していなくてもよい。
【0014】
不純物領域11は、溝部6aの下端部63aよりも下方に延びるように形成されるとともに、溝部6aの下方において溝部6a側に突出するように形成されている。不純物領域11は、ベース領域9の不純物濃度(p)よりも低い不純物濃度(p)を有する。すなわち、不純物領域11は、ベース領域9の抵抗よりも高い抵抗を有する。また、不純物領域11は、図3に示すように、平面的に見て矩形の環状に形成されており、ゲート電極8、ベース領域9およびソース領域10を取り囲むように設けられている。なお、不純物領域11は、本発明の「第1不純物領域」の一例である。
【0015】
不純物領域11の表面には、図2に示すように、p型の不純物領域12が形成されている。不純物領域12は、不純物領域11と後述するプラグ17dとを接続するために設けられている。また、不純物領域12は、不純物領域11の不純物濃度(p)よりも高い不純物濃度(p)を有する。なお、不純物領域12は、本発明の「第2不純物領域」の一例である。
【0016】
また、図1に示すように、X方向における不純物領域11と素子分離部5との間には、ドレインドリフト領域3を貫通してドレイン領域2まで達するように溝部13が形成されている。この溝部13は、図3に示すように、環状の不純物領域11の外側に設けられている。溝部13の側面には、図1に示すように、SiOからなる絶縁膜14が形成されている。溝部13の内部には、たとえばタングステンからなるドレイン領域2の引き出し部15が形成されている。引き出し部15は、不純物領域11と間隔L1(図2参照)を隔てて設けられている。
【0017】
ドレインドリフト領域3の表面上には、SiOからなる層間絶縁膜16が形成されている。層間絶縁膜16には、コンタクトホール16a〜16dが形成されるとともに、コンタクトホール16a〜16d内には、それぞれ、プラグ17a〜17dが形成されている。プラグ17aは、ゲート電極8に接続されるとともに、プラグ17bは、引き出し部15に接続されている。プラグ17cは、ソース領域10に接続されるとともに、プラグ17dは、不純物領域12に接続されている。
【0018】
パワーMOSFET100は、プラグ17bおよび引き出し部15を介してドレイン領域2に正電圧を印加するように構成されている。また、パワーMOSFET100は、プラグ17cを介してソース領域10に接地電圧を印加するとともに、プラグ17dおよび不純物領域12を介して不純物領域11に接地電圧を印加するように構成されている。そして、パワーMOSFET100は、プラグ17aを介してゲート電極8にしきい値電圧以上の電圧が印加された場合に、ベース領域9に溝部6の側面に沿ってチャネルが形成されることにより、オン状態になるように構成されている。なお、パワーMOSFET100は、ソース/ドレイン間に電圧が印加された場合、溝部6aの一方側面61a側においてドレインドリフト領域3とベース領域9とのpn接合部に空乏層が形成されるように構成されている。
【0019】
本実施形態では、上記のように、最も外側の溝部6aの他方側面62aと隣接する領域に、不純物領域11を形成することによって、ソース/ドレイン間に電圧が印加された場合、溝部6aの他方側面62a側(外側)においてもドレインドリフト領域3と不純物領域11とのpn接合部に空乏層が形成されるので、この空乏層により、溝部6aの下端部63aの外側コーナ部近傍である領域R(図2参照)に電界集中が発生するのを抑制することができる。また、不純物領域11を溝部6aの下端部63aよりも下方に延びるように形成することによって、領域Rに電界集中が発生するのをより抑制することができる。また、不純物領域11を溝部6aの下方において溝部6a側に突出するように形成することによっても、領域Rに電界集中が発生するのをより抑制することができる。これらにより、パワーMOSFET100の耐圧が低下するのを抑制することができる。
【0020】
また、本実施形態では、不純物領域11を形成することによって、領域Rに電界集中が発生するのを抑制することができるので、溝部6aと引き出し部15との間の距離L2(図2参照)を小さくする場合に、電流経路が引き出し部15に引き寄せられるのを抑制することができる。このため、パワーMOSFET100の耐圧が低下するのを抑制しながら、パワーMOSFET100の面積の小型化を図ることができる。また、引き出し部15を形成する場合、引き出し部15を形成しない場合に比べて、領域Rでの電界集中が強くなるので、パワーMOSFET100の耐圧が低下する。不純物領域11を形成することによって、領域Rに電界集中が発生するのを抑制することができるので、引き出し部15を有しながら、耐圧が低下するのを抑制するとともに、面積の小型化を図ることができるパワーMOSFET100を形成することができる。
【0021】
また、本実施形態では、不純物領域11をベース領域9の不純物濃度(p)よりも低い不純物濃度(p)を有するように構成することによって、不純物領域11がベース領域9の抵抗よりも高い抵抗を有するので、不純物領域11が電流経路となるのを抑制することができる。
【0022】
次に、上記した本実施形態の不純物領域11の効果を確認するために行ったシミュレーションについて説明する。このシミュレーションでは、不純物領域11が形成された本実施形態によるパワーMOSFET100のソース/ドレイン間に電圧を印加した際の電位分布を計算するとともに、不純物領域11が形成されていない比較例によるパワーMOSFET200のソース/ドレイン間に電圧を印加した際の電位分布を計算した。その結果を図7および図8に示す。なお、図7および図8では、強い電界(電位の変化が大きい)の領域をハッチング(斜線)により示した。
【0023】
図7に示したシミュレーション結果より、本実施形態によるパワーMOSFET100では、各溝部6の下端部近傍と、ドレインドリフト領域3と不純物領域11との境界部近傍とに分散するように強い電界の領域が形成されることが判明した。これは、ソース/ドレイン間に印加された電圧による電界が、不純物領域11とドレインドリフト領域3とのpn接合部に形成される空乏層により緩和されるので、領域Rに電界集中が発生しないためであると考えられる。
【0024】
その一方、図8に示したシミュレーション結果より、比較例によるパワーMOSFET200では、領域Rより電界が急峻に曲がることが判明した。これは、不純物領域11が形成されていないことにより、領域Rに電界集中が発生しているためであると考えられる。
【0025】
図4〜図6は、本発明の一実施形態によるパワーMOSFET100の製造プロセスを説明するための断面図である。
【0026】
まず、図4に示すように、ドレイン領域2と、ドレインドリフト領域3と、素子分離領域4aおよび4bと、SiOからなる素子分離部5とを形成する。そして、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、ドレインドリフト領域3の表面の所定領域をパターニングする。これにより、溝部6が形成される。その後、熱酸化法により、SiOからなるゲート絶縁膜7を形成する。そして、溝部6内に、ゲート電極8を形成する。具体的には、溝部6内を埋め込むようにポリシリコン層を堆積する。そして、不純物をポリシリコン層にドープした後、ポリシリコン層をエッチバックする。
【0027】
次に、溝部6間の領域に、ベース領域9およびソース領域10を形成する。具体的には、フォトリソグラフィ技術を用いて所定パターンのレジストマスクを設ける。そして、p型の不純物をイオン注入することにより、ベース領域9を形成するとともに、n型の不純物をイオン注入することにより、ソース領域10を形成する。その後、レジストマスクを除去する。これにより、複数の溝部6のうち最も外側の溝部6aの一方側面61aと隣接する領域には、ベース領域9およびソース領域10が形成される。
【0028】
次に、図5に示すように、溝部6aの他方側面62aと隣接する領域に、不純物領域11を形成する。具体的には、フォトリソグラフィ技術を用いて所定パターンのレジストマスクを設ける。そして、p型の不純物をイオン注入することにより、平面的に見て矩形の環状を有するように不純物領域11を形成する。その後、レジストマスクを除去する。この不純物領域11は、溝部6aの下端部63aよりも下方に延びるように形成されるとともに、ベース領域9の不純物濃度(p)よりも低い不純物濃度(p)を有するように形成される。また、不純物領域11は、溝部6aの下方において溝部6a側に突出するように形成される。
【0029】
次に、不純物領域11の表面に、不純物領域12を形成する。具体的には、フォトリソグラフィ技術を用いて所定パターンのレジストマスクを設ける。そして、p型の不純物をイオン注入することにより、不純物領域12を形成する。その後、レジストマスクを除去する。この不純物領域12は、不純物領域11の不純物濃度(p)よりも高い不純物濃度(p)を有するように形成される。
【0030】
その後、RTA(Rapid Thermal Annealing:急速熱処理)法を用いて熱処理を行うことによって、イオン注入の際の結晶欠陥を回復するとともに、ベース領域9、ソース領域10、不純物領域11および12の形成時に注入された不純物の活性化を行う。
【0031】
次に、図6に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、ドレインドリフト領域3の表面の所定領域をパターニングする。これにより、不純物領域11と素子分離部5との間に溝部13が形成される。そして、溝部13の側面に、SiOからなる絶縁膜14を形成する。具体的には、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、SiO層を形成した後、溝部13の底面に形成されたSiO層をエッチングにより除去する。そして、溝部13内に引き出し部15を形成する。具体的には、溝部13内を埋め込むように、たとえばタングステンなどの導電層を埋め込むとともに、導電層をエッチバックする。
【0032】
次に、図1に示すように、CVD法により、SiOからなる層間絶縁膜16を形成する。そして、層間絶縁膜16にコンタクトホール16a〜16dを形成した後、コンタクトホール16a〜16dにプラグ17a〜17dを形成する。このようにして、本実施形態によるパワーMOSFET100が形成される。
【0033】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0034】
たとえば、上記実施形態では、不純物領域11と引き出し部15とを間隔L1を隔てて設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、不純物領域と引き出し部とを絶縁膜を介して隣接するように設けてもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、不純物領域11が溝部6aの下方において溝部6a側に突出する例を示したが、本発明はこれに限らず、不純物領域が溝部の下方において溝部側に突出していなくてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、3つの溝部6を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、4つ以上の溝部を形成してもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、複数のゲート電極8と、ベース領域9と、ソース領域10と、不純物領域11と、引き出し部15とを1組だけ形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、複数のゲート電極と、ベース領域と、ソース領域と、不純物領域と、引き出し部とを複数組形成してもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、ソース領域10および不純物領域11に接地電圧を印加する例を示したが、本発明はこれに限らず、ソース領域および不純物領域に接地電圧以外のその他の電圧を印加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態によるトレンチゲート型のパワーMOSFETの構造を示した断面図である。
【図2】図1に示した一実施形態によるパワーMOSFETの不純物領域近傍を示した拡大断面図である。
【図3】図1に示した一実施形態によるパワーMOSFETの概略を示した平面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるパワーMOSFETの製造プロセスを説明するための断面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるパワーMOSFETの製造プロセスを説明するための断面図である。
【図6】本発明の一実施形態によるパワーMOSFETの製造プロセスを説明するための断面図である。
【図7】シミュレーションによって求めた、本実施形態によるパワーMOSFETの電位分布図である。
【図8】シミュレーションによって求めた、比較例によるパワーMOSFETの電位分布図である。
【符号の説明】
【0040】
2 ドレイン領域(第1ドレイン領域)
3 ドレインドリフト領域(第2ドレイン領域)
6a 溝部
7 ゲート絶縁膜(絶縁膜)
8 ゲート電極
9 ベース領域
10 ソース領域
11 不純物領域(第1不純物領域)
12 不純物領域(第2不純物領域)
15 引き出し部
17d プラグ
61a 一方側面
62a 他方側面
63a 下端部
100 パワーMOSFET(半導体装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型の第1ドレイン領域と、
前記第1ドレイン領域上に形成され、前記第1ドレイン領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する第1導電型の第2ドレイン領域と、
前記第2ドレイン領域を貫通して前記第1ドレイン領域まで達するように形成された前記第1ドレイン領域の引き出し部と、
前記第2ドレイン領域上に形成された第2導電型のベース領域と、
前記ベース領域上に形成された第1導電型のソース領域と、
前記ソース領域および前記ベース領域と一方側面が隣接するように形成された溝部内に、絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
前記溝部と前記引き出し部との間において、前記溝部の他方側面と隣接するように形成されるとともに、前記溝部の下端部よりも下方に延びるように形成された第2導電型の第1不純物領域とを備えた、半導体装置。
【請求項2】
前記第1不純物領域は、前記ベース領域の不純物濃度よりも低い不純物濃度を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1不純物領域には、所定の電圧が印加されている、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1不純物領域に前記所定の電圧を印加するためのプラグと、
前記第1不純物領域と前記プラグとを接続するために設けられ、前記第1不純物領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有する第2導電型の第2不純物領域とをさらに備える、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ソース領域には、前記第1不純物領域に印加される前記所定の電圧と同じ電圧が印加されている、請求項3または4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1不純物領域は、前記ゲート電極と、前記ベース領域と、前記ソース領域とを平面的に見て取り囲むように環状に設けられ、
前記引き出し部は、平面的に見て前記環状の第1不純物領域の外側に設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1不純物領域は、前記溝部の下方において前記溝部側に突出するように形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1不純物領域と前記引き出し部とは所定の間隔を隔てて配置されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−16503(P2009−16503A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175548(P2007−175548)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(506227884)三洋半導体株式会社 (1,155)
【Fターム(参考)】