説明

危険情報収集配信装置

【課題】慢性的な要素に加えて偶発的および突発的な要素を含めて危険位置に関するデータを収集して提供することにより、危険位置を通行する車両に応じた精度の高い危険位置の情報を配信する危険情報収集配信装置を提供する。
【解決手段】情報センター13は、車載装置12を搭載した車両11が危険位置に遭遇したとき、その危険位置の位置データだけでなく、遭遇した危険が慢性的な要素または偶発的あるいは突発的要素であるかを区別するために危険位置に遭遇した車両11や運転者の属性を含むデータを収集する。複数の要素で区別されつつ蓄積された危険位置管理データは、端末装置14から走行条件を入力することにより、走行条件に基づく危険予測位置が端末装置14へ配信される。これにより、走行予定道路を走行する運転者の技量、日時あるいは日付などを加味しつつ、走行予定道路で「ヒヤリハット」を招くおそれのある危険予測位置が配信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路に関する危険情報を収集および配信する危険情報収集配信装置に関し、特に危険位置の位置データだけでなく各種の属性データを収集することにより、危険位置を走行する車両に精度の高い危険位置の情報を提供する危険情報収集配信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両を運転する運転者が事故に至らなくても、「ヒヤリ」としたり、「ハッ」とするような危険な状態に遭遇することがある。このような事故寸前の危険な状態は「ヒヤリハット」と称される。「ヒヤリハット」が生じる地点を収集し、これら「ヒヤリハット」地点を走行する車両に「ヒヤリハット」地点を提供することにより、事故の低減を図ることが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−123185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような「ヒヤリハット」に遭遇する地点としては、例えば暗い、見通しが悪いなどの道路の環境に起因する慢性的な危険位置と、時間帯や天候など特定条件で危険な状態が生じる偶発的な危険位置あるいは車両の割り込みなどによって生じる突発的な危険位置とに区分される。しかしながら、特許文献1に開示されているような発明の場合、画一的にデータが収集され、収集された画一的な情報が提供されているにすぎない。そのため、車両を運転する運転者の経験や時間帯などによっては、不必要な危険位置のデータまで提供されるという問題がある。一方、例えば初心者の場合、未経験の道路を走行する場合、あるいは雨天時など、より詳細な危険位置の情報が必要なときに、必要な危険位置の情報の提供が不足することがあり、危険位置の情報の提供が過小に評価されるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、慢性的な要素に加えて偶発的および突発的な要素を含めて危険位置に関するデータを収集して提供することにより、危険位置を通行する車両に応じた精度の高い危険位置の情報を配信する危険情報収集配信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明では、データ収集手段は、危険位置の位置データ、危険位置が特定された日時および曜日などを含む日付データ、天候データ、車両に関する車両属性データ、運転者に関する運転者属性データ、危険状況データおよび道路データを収集する。ここで、位置データとは、例えばGPSなどにより特定された危険位置の位置データである。すなわち、車両が危険位置に遭遇したとき、データ収集手段は危険位置の位置データを収集する。日付データとは、例えば日時、曜日およびイベントの有無など、日付に関するデータである。すなわち、車両が危険位置に遭遇したとき、データ収集手段はその日時、曜日および危険位置を含む地域でのイベントなどに関する日付データを取得する。天候データとは、危険位置における天候に関するデータである。すなわち、車両が危険位置に遭遇したとき、データ収集手段はその危険位置における気温や天候などの天候データを取得する。車両属性データとは、危険位置に遭遇した車両に関するデータである。すなわち、車両が危険位置に遭遇したとき、データ収集手段はその車両の車種(例えば、セダンやワゴンなどの車両形態、あるいは車両の排気量など)などの車両属性データを収集する。運転者属性データとは、危険位置に遭遇した車両を運転していた運転者に関するデータである。すなわち、車両が危険位置に遭遇したとき、データ収集手段はその車両を運転していた運転者の年齢、性別、免許取得後の経過年数およびその危険位置を走行した経験の有無など、運転者に固有の運転者属性データを収集する。危険状況データとは、危険位置に遭遇した車両に生じた危険の状況である。すなわち、車両が危険位置に遭遇したとき、データ収集手段はその危険が他車の割り込みなどによる突発的な危険であるかに関する危険状況データを取得する。道路データとは、危険位置における道路に関するデータである。すなわち、データ収集手段は、車両が危険位置に遭遇したとき、危険位置を含む道路の形状やその道路の種別(例えば、一般道、高速道路、トンネル内、一方通行路など)から、その危険が見通しの悪さなど危険位置に固有の慢性的な危険に起因するものであるかに関するデータを取得する。このように、データ収集手段は、車両が危険位置に遭遇したとき、その危険位置における危険が慢性的な要素または偶発的あるいは突発的要素であるかを区別して収集する。データ提供手段は、収集したデータに基づいて車両へ適切な危険位置の情報を提供する。したがって、危険位置を通行する車両に応じた精度の高い危険位置の情報を配信することができる。
【0006】
請求項2記載の発明では、走行条件入力手段で入力された走行条件に基づいて、危険予測位置の情報が検索される。例えば走行予定道路を選択した後、その走行予定道路を走行する車両や運転者の属性、日時および天気予報などを走行条件として入力すると、その走行条件において走行予定道路で「ヒヤリハット」を招くおそれがある危険予測位置が検索される。すなわち、車両や運転者の属性など偶発的な要素を含めてデータ蓄積手段に蓄積したデータに基づいて、走行条件に関連性の高い危険予測位置が検索される。そのため、データ提供手段は、走行予定道路を走行する予定の車両や運転者に応じて適切な危険予測位置を検索して提供する。したがって、走行予定道路に含まれる危険予測位置を過不足なく認識することができる。
【0007】
請求項3記載の発明では、評価受付手段は走行予定道路を走行した車両から危険予測位置の危険度の評価を受け付ける。すなわち、評価受付手段は、検索手段で検索の結果として車両へ提供した危険予測位置の情報が、危険予測位置を走行する車両および運転者にとって有益であったか否かについての評価を受け付ける。このように評価を受け付けることにより、検索手段は受け付けた評価に基づいて検索アルゴリズムを変更可能である。したがって、危険予測位置の検索精度をより向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明による危険情報収集配信装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置を図1に示す。図1に示す危険情報収集配信装置10は、車両11に搭載されているナビゲーション装置(以下、「車載装置」という。)12、情報センター13および端末装置14で構成されている。車載装置12と情報センター13との間、および情報センター13と端末装置14との間は、それぞれ有線または無線の通信回線16を経由して通信可能である。
【0009】
(車載装置)
まず、図2に示す車載装置12について説明する。車載装置12は、車両11に搭載されている。車載装置12は、制御部20、位置検出部21、地図データ入力部22、操作スイッチ部23、外部メモリ24、表示部25、音声コントローラ26、リモコンセンサ27、危険遭遇データ取得部28および通信部29を備えている。制御部20は、図示しないCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータを主体として構成されている。
位置検出部21は、車両11の現在位置を検出する。位置検出部21は、方位センサ31、ジャイロスコープ32、距離センサ33およびGPS受信器34を有している。方位センサ31は、車両11の方位を検出する。ジャイロスコープ32は、車両11の回転角度を検出する。距離センサ33は、車両11の走行距離を検出する。GPS受信器34は、GPS(Global Positioning System)により車両11の現在位置を測位するために、GPS衛星から送信される電波を受信する。
【0010】
地図データ入力部22は、地図データ記憶部35から地図データを取得する。地図データ記憶部35に記憶されている地図データは、複数のノードおよびノード同士をつなぐリンクにより形成された道路地図データ、目印データ、マップマッチング用データ、目的地データ、交通情報を道路データに変換するためのテーブルデータなどの各種のデータを記憶している。地図データ記憶部35に記憶されている地図データは、図示しないドライブ装置によって地図データ入力部22に読み取られる。地図データ記憶部35としては、例えばDVDやCDなどの大容量記憶媒体、メモリカードあるいはハードディスクドライブなどの記憶媒体が用いられる。
【0011】
操作スイッチ部23は、表示部25の画面の近傍に設けられているメカニカルスイッチ、および表示部25の画面に設けられているタッチパネルスイッチなどから構成されている。ユーザは、操作スイッチ部23の各スイッチを用いて、車両11の目的地、表示部25の画面や表示態様の切り替え(例えば、地図縮尺の変更、メニュー表示の選択、経路の探索、経路案内の開始、現在位置の修正および音量の調整など)を行う各種のコマンドの入力を行う。これにより、車載装置12は、ユーザの指示にしたがって作動する。リモコンセンサ27は、リモコン36との間でコマンドなどの送受信を行う。リモコン36には、複数の操作スイッチが設けられている。リモコン36の操作スイッチを操作することにより、リモコン36からリモコンセンサを経由して各種の指令信号が制御部20へ送信される。操作スイッチ部23およびリモコン36は、いずれの操作によっても制御部20へ同一の機能を実行させることができる。通信部29は、有線または無線の通信回線16を経由して情報センター13との間で通信を行う。
【0012】
外部メモリ24は、例えば着脱可能なフラッシュメモリカードやハードディスクドライブなどによって構成されている。なお、外部メモリ24は、例えば車載装置12の制御部20に設けられているRAMやEEPROMなどと共用してもよい。表示部25は、例えばカラー液晶ディスプレイを有している。表示部25の画面は、車両11の現在位置周辺の地図が各種縮尺で表示されるとともに、この地図表示に重ねて車両11の現在位置および進行方向を示す現在地マークが表示される。また、目的地までの経路案内を実行するとき、表示部25の画面には経路案内用の画面が表示される。
【0013】
音声コントローラ26は、車載スピーカ37に接続されている。音声コントローラ26は、図示しない車載マイクロホンが接続されているとき、マイクロホン接続部を経由して音声認識結果を制御部20へ出力する。これとともに、音声コントローラ26は、認識された音声を、車載スピーカ37を経由してトークバック出力する。また、音声コントローラ26は、制御部20からの音声出力信号に基づいて、音声出力信号を車載スピーカ37へ出力する。車載スピーカ37から出力される音声は、案内に関する音声、操作説明に関する音声、盗難防止機能の動作中であることを報知する音声および音声認識結果に応じたトークバック音声などである。
【0014】
制御部20は、車両11が走行経路に沿って移動可能とするために、表示部25の画面に現在地周辺の道路地図を表示するとともに、車両11の位置および進行方向を示す現在地マークを道路地図に重ねて表示する。この場合、車両11の走行にともなって現在地の表示は、表示部25に表示された地図上を移動する。表示部25に表示された地図は、車両11の位置に応じてスクロールされる。このとき、制御部20は、車両11の現在位置を道路上にあわせるマップマッチングを実施する。このように、車載装置12は、車両11の位置を特定する位置特定手段として機能する。すなわち、車載装置12は、車両11が危険な状態に生じたとき、この危険位置を特定する危険位置特定手段として機能する。
【0015】
車載装置12の外部メモリ24は、車両属性データである車両データおよび運転者属性データである運転者データを記憶している。車両データおよび運転者データは、例えば操作スイッチ部23からの入力によって外部メモリ24に記憶されている。車両データは、車載装置12が搭載されている車両11に関するデータである。車両データには、例えばセダン、ワゴンあるいはトラックなどの車両11の車種、および車両11の排気量など、車載装置12を搭載する車両11に固有のデータが含まれている。運転者データは、車載装置12が搭載されている車両11を運転する運転者に関するデータである。運転者データには、例えば年齢、性別、免許取得後の経過年数および危険位置を走行した回数など、車載装置12を搭載する車両11を運転する運転者に固有のデータが含まれている。なお、車載装置12を搭載する車両11を運転する運転者が複数いる場合、例えば車載装置12の電源投入時などに、予め外部メモリ24に記憶されている複数の運転者リストから運転者を選択する構成としてもよい。また、車載装置12を複数の車両11で共用する場合も、予め外部メモリ24に記憶されている複数の車両リストから車両11を選択する構成とすればよい。危険位置を走行した回数は、例えば車載装置12でカウントされ外部メモリ24に記憶される。これにより、運転者が危険位置を含む走行道路を定常的に利用するのか、または運転者が危険位置を含む走行道路をはじめて若しくはまれに走行するのかを判断することができる。
【0016】
危険遭遇データ取得部28は、車両11に生じた危険すなわち「ヒヤリ」や「ハッ」とする状態が生じたことを取得する。危険遭遇データ取得部28は、例えば車両11の挙動から車両11に「ヒヤリハット」が生じたか否かを判断する。例えば「ヒヤリハット」により車両11が急停車したとき、車両11の速度は急激に低下する。危険遭遇データ取得部28は、図示しないブレーキペダルの踏み込み量の変化、図示しない速度センサで検出した車速の変化、ABS装置から取得した車輪ロックの有無などから車両11に「ヒヤリハット」にともなう急減速が生じたと判断する。また、例えば「ヒヤリハット」により車両11が急旋回したとき、車両11の角速度は急激に変化する。危険遭遇データ取得部28は、ジャイロスコープ32からの出力、車両11の図示しないハンドルの操舵角度を検出する舵角センサなどから車両11に「ヒヤリハット」にともなう急旋回が生じたと判断する。このように、危険遭遇データ取得部28は、車両11の各部の操作およびこれらの操作にともなう車両11の挙動の変化などから、車両11に「ヒヤリハット」が生じたか否かを判断する。これとともに、危険遭遇データ取得部28は、車両11に「ヒヤリハット」が生じたと判断すると、各部の操作や車両11の挙動からどのような「ヒヤリハット」が生じたかを取得する。危険遭遇データ取得部28は、これらの各部の操作や車両11の挙動などから複合的に「ヒヤリハット」の状況を危険遭遇データとして取得する。また、車両11の運転者は、事後的に操作スイッチ部23から「ヒヤリハット」の状況を追加若しくは削除、または「ヒヤリハット」の種類の入力などを行うこともできる。
【0017】
車載装置12は、危険遭遇データ取得部28で「ヒヤリハット」に関する危険遭遇データが取得されると、危険遭遇データが取得された位置を危険位置として特定する。車載装置12は、位置検出部21で検出した車両11の現在位置から危険位置を特定する。車載装置12は、特定した危険位置に関する危険位置データを、通信回線16を経由して通信部29から情報センター13へ送信する。
【0018】
(情報センター)
次に、情報センター13について説明する。情報センター13は、例えばVICSなどの道路データを配信する施設、または各車両メーカ、公的団体や私的団体が運営する情報配信施設などとして構成されている。情報センター13は、データを蓄積するデータ蓄積手段としてサーバ40を備えている。サーバ40は、制御部41および記憶部42から構成されている。制御部41は、図示しないCPU、ROMおよびRAMなどのコンピュータシステムから構成されている。記憶部42は、データを蓄積する大容量の記憶媒体から構成されている。情報センター13は、サーバ40に加え、通信部43、天候データ取得部44、データ収集部45、検索部46および評価受付部47を備えている。通信部43は、有線または無線の通信回線16を経由して車載装置12および端末装置14との間で通信を行う。
【0019】
天候データ取得部44は、車載装置12から危険位置が送信されたとき、危険位置周辺の天候データを取得する。天候データは、危険位置における「天候」、「気温」および「降水量」などが含まれている。天候データ取得部44は、これら「天候」、「気温」および「降水量」を、危険位置近傍の測候施設または危険位置を含む地域の測候施設から取得する。また、車両11が外気温センサを備える場合、天候データ取得部44は車両11から「気温」を取得してもよい。
【0020】
データ収集部45は、車両11において危険位置が特定されたとき、車両11から危険位置データを収集する。データ収集部45は、通信回線16を経由して通信部43から車載装置12の位置検出部21で特定された危険位置に関する危険位置データを収集する。また、データ収集部45は、危険位置データに加え、日付データ、天候データ、車両データ、運転者データ、危険状況データおよび道路データを収集する。日付データは、例えば日時および曜日など日付に関するデータである。データ収集部45は、車両11が危険位置に遭遇し、車両11から危険位置データを収集するとき、あわせて日付データを収集する。また、日付データには、車両11が遭遇した危険位置を含む周辺地域におけるイベントなどを含んでいてもよい。
【0021】
天候データは、上述のように車両11が遭遇した危険位置における天候に関するデータである。天候データは、天候データ取得部44を経由して取得される。データ収集部45は、危険に遭遇した車両11から車両データおよび運転者データを取得する。車両データおよび運転者データは、車載装置12の外部メモリ24に記憶されている。そのため、データ収集部45は、危険位置データとともに車載装置12の外部メモリ24から車両データおよび運転者データを収集する。危険状況データは、危険位置に遭遇した車両11に生じた危険の種類に関するデータである。危険状況データは、例えば車両11が危険位置に遭遇したとき、その危険が他車の割り込みによるものなのか、あるいはスリップによるものなどかなど危険の状況に関する情報を含んでいる。道路データは、危険位置における道路に関するデータである。道路データは、危険位置における道路の形状およびその道路の種別などを含んでいる。道路の種別とは、例えば、一般道、高速道路、トンネル内あるいは一方通行路などの道路に固有の種別である。これら危険状況データおよび道路データは、車両が遭遇した危険位置における危険が、見通しの悪さなど危険位置に固有の慢性的な危険に起因するものであるか、路面の凍結や車両の割り込みなどの偶発的あるいは突発的な危険に起因するものであるかを判断する基準となる。
【0022】
記憶部42は、特許請求の範囲のデータ蓄積手段を構成しており、データ収集部45で収集した各種のデータおよび天候データ取得部44で取得した天候データを蓄積する。制御部41は、天候データ取得部44で取得した天候データとデータ収集部45により車両11から取得した各種のデータとを関連づけて危険位置管理データを作成する。制御部41は、作成した危険位置管理データを記憶部42に蓄積する。危険位置管理データは、例えば図3に示すような構造を有している。すなわち、危険位置管理データは、日付データ、危険位置データ、天候データ、車両データ、運転者データ、危険状況データおよび道路データを含んでいる。
【0023】
日付データは、詳細な区分として日時、曜日およびイベントの有無を含んでいる。天候データは、詳細な区分として天候、気温および降水量を含んでいる。車両データは、詳細な区分として車種および排気量を含んでいる。運転者データは、詳細な区分として年齢、性別、経験年数および走行回数を含んでいる。危険位置データは、例えばGPSにより測位した危険位置の経度および緯度、あるいは地図データ記憶部35に記憶されている地図上に特定された危険位置のポイントなど、危険位置の地理的な位置データを含んでいる。データ収集部45は、車両11が「ヒヤリハット」に遭遇するたびに図3のデータ構造に含まれる各種のデータを収集または更新し、記憶部42に蓄積する。
【0024】
検索部46は、図2に示すように記憶部42に蓄積された危険位置管理データから危険予測位置を検索する。詳細には、検索部46は、端末装置14から入力された検索キーワードや検索タームにしたがって、記憶部42に蓄積された危険位置管理データから危険予測位置を検索する。危険予測位置は、端末装置14から入力された走行予定道路に含まれる危険位置である。検索部46は、端末装置14から走行予定道路、検索キーワードあるいは検索タームが入力されると、その走行予定道路、検索キーワードあるいは検索タームにしたがって、走行予定道路に含まれる危険位置を危険予測位置として検索する。このように情報センター13は、特許請求の範囲のデータ提供手段を構成する。評価受付部47は、端末装置14から入力された検索キーワードや検索タームにしたがって検索した危険予測位置が車両11の運転者にとって有効であったか否を受け付ける。詳細には、評価受付部47は、端末装置14または車載装置12などへ提供した危険予測位置に関する情報が車両11の運転者に有効であったか否かを受け付ける。
【0025】
(端末装置)
次に、端末装置14について説明する。端末装置14は、例えば車両11の所有者あるいは運転者が所有するパーソナルコンピュータあるいは携帯電話機などによって構成されている。本実施形態では、端末装置14として携帯電話機を例に説明する。端末装置14は、主に処理部50、入力部51、表示部52および通信部53などから構成されている。
【0026】
処理部50は、例えばCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータで構成されている。端末装置14が携帯電話機の場合、入力部51は操作ボタンであり、表示部52は液晶ディスプレイである。また、端末装置14がパーソナルコンピュータの場合、入力部51はキーボードやマウスであり、表示部52はディスプレイである。端末装置14は、通信部53を備えている。通信部53は、例えば公衆電話回線やインターネットなどの通信回線16を経由して情報センター13と接続している。端末装置14は、ブラウザなどのコンピュータプログラムを実行することにより、情報センター13のサーバ40と通信可能である。端末装置14は、コンピュータプログラムの実行により、例えば図4(A)および図5(A)に示すように表示部52に表示された検索画面61を利用して検索ワードや検索タームを入力することができる。ここで端末装置14から入力される検索ワードや検索タームは、走行条件に相当する。これにより、端末装置14は、特許請求の範囲の走行条件入力手段に相当する。端末装置14から走行予定道路および走行条件を入力すると、情報センター13の検索部46は入力された走行予定道路に含まれる危険予測位置を検索する。検索された危険予測位置は、情報センター13から通信回線16を経由して端末装置14へ配信される。配信された危険予測位置は、例えば図4(B)および図5(B)に示すように端末装置14の表示部52に予測位置画面62として表示される。これにより、特許請求の範囲におけるデータ提供手段は、情報センター13および端末装置14によって構成される。また、特許請求の範囲における表示手段は、端末装置14の表示部52に相当する。
【0027】
また、端末装置14の入力部51からは、情報センター13の評価受付部47へ危険予測位置の危険度の評価が入力される。上述のように、情報センター13から端末装置14へ配信された走行予定道路における危険予測位置は、車両11の運転者にとって有効であったか否か運転者によって評価される。運転者は、この走行予定道路を走行した後、走行予定道路に含まれる危険予測位置が運転者にとって危険であったか、配信された危険予測位置の情報が有効であったかを端末装置14の入力部51を経由して入力する。入力された危険位置における危険度の評価は、通信回線16を経由して情報センター13の評価受付部47へ送信される。なお、危険度の評価は、端末装置14の入力部51に代えて車載装置12から情報センター13の評価受付部47へ送信してもよい。この場合、例えば車載装置12を搭載した車両11が情報センター13から配信された危険予測位置を走行するごとに、運転者が車載装置12から情報センター13へ危険予測位置における危険度の評価を送信することができる。
以下、上記の構成による危険情報収集配信装置10による危険情報の収集および配信の流れについて図6に基づいて詳細に説明する。
【0028】
(危険情報の収集および蓄積)
車載装置12の危険遭遇データ取得部28は、「ヒヤリハット」が生じたか否かを判断する(S101)。危険遭遇データ取得部28は、ステップS101において「ヒヤリハット」が生じたと判断すると、危険遭遇データを取得する(S102)。危険遭遇データ取得部28は、車両11の走行中または停止中に生じた事故には至らないが危険な「ヒヤリハット」に遭遇すると、危険遭遇データを取得する。そして、車載装置12は、危険遭遇データ取得部28で危険遭遇データが取得されると、危険遭遇データが取得された位置を危険位置として特定する(S103)。車載装置12は、位置検出部21で検出した車両11の現在位置から危険位置を特定する。車載装置12は、特定した危険位置に関する危険位置データとともに、外部メモリ24に記憶されている車両データおよび運転者データを情報センター13へ送信する(S104)。車載装置12は、通信部29から通信回線16を経由して情報センター13へ危険位置データ、車両データおよび運転者データを送信する。
【0029】
情報センター13の制御部41は、車載装置12からデータが送信されたか否かを判断する(S201)。すなわち、制御部41は、車載装置12から危険位置データ、車両データおよび運転者データが送信されたか否かを判断する。制御部41は、ステップS201において車載装置12から危険位置データなどが送信されたと判断すると、車載装置12から送信された危険位置データ、車両データおよび運転者データを受信する(S202)。制御部41は、通信回線16を経由して車載装置12から送信された危険位置データ、車両データおよび運転者データを通信部43で受信する。
【0030】
情報センター13のデータ収集部45は、ステップS202において危険位置データ、車両データおよび運転者データを受信すると、日付データ、天候データ、危険状況データおよび道路データを収集する(S203)。データ収集部45は、天候データ取得部44を経由して天候データを取得する。危険状況データは、危険位置データなどとともに車載装置12から収集される。また、危険状況データは、事後的に端末装置14から危険状況を入力することにより収集してもよい。データ収集部45は、車載装置12から送信された危険位置に情報に基づいて、例えば情報センター13に蓄積されている地図データから車両11が危険に遭遇した危険位置における道路データを収集する。また、データ収集部45は、車載装置12から送信された危険位置データとともに、車載装置12の地図データ記憶部35に記憶されている地図データから車両11が危険に遭遇した危険位置における道路データを収集してもよい。
【0031】
制御部41は、車載装置12から取得した各種のデータおよびデータ収集部45で収集した各種のデータを関連づけて危険位置管理データを作成し、作成した危険位置管理データを記憶部42に蓄積する(S204)。すなわち、制御部41は、車載装置12から危険位置データを取得すると、危険位置データを取得した日時などに関する日付データ、危険位置データ、天候データ、車両データ、運転者データ、危険状況データおよび道路データを相互に関連づけて危険位置管理データを作成する。制御部41は、作成した危険位置管理データを記憶部42に記憶する。
以上の手順により、車載装置12を搭載した車両11から情報センター13へ危険情報が収集されるとともに、収集された危険情報に関する危険位置管理データが情報センター13の記憶部42に蓄積される。
【0032】
(危険情報の配信および評価)
情報センター13の制御部41は、端末装置14から危険位置データの配信についての要求があったか否を常に判断している(S205)。車両11の運転者などのユーザは、端末装置14から情報センター13へ危険位置データの配信を要求することができる。端末装置14から情報センター13へ危険位置データの配信を要求する場合、端末装置14から走行予定道路および走行条件入力する(S301)。すなわち、ユーザは、端末装置14から情報センター13のサーバ40へアクセスする。このとき、ユーザは、走行を予定している走行予定道路および走行条件を、入力部51を経由して入力する。走行予定道路は、例えば図7に示すように表示部52に表示された地図画面63から走行予定道路を含む地域を枠表示64で指定する。走行予定道路を含む地域の指定は、端末装置14の表示部52に表示された地図画面63上で入力部51から枠表示64で領域を特定することにより行われる。走行予定道路を含む地域の指定は、地図の縮尺および枠表示64の大きさに応じて絞り込まれる。走行予定道路を含む地域が指定されると、ユーザは図4(A)および図5(A)に示すように表示部52に表示された検索画面61から詳細な走行条件を入力する。走行条件の入力は、例えば表示部52に表示された検索画面61のチェックボックス65にチェックを入れることにより絞り込みの入力が行われる。検索画面61には、情報センター13の記憶部42に記憶されている危険位置管理データの項目に対応する選択肢が用意されている。ユーザは、この検索画面61から適切なチェックボックス65にチェックを入れることにより、適当な検索条件すなわち走行条件を入力することができる。
【0033】
走行予定道路および走行条件が確定すると、確定した走行予定道路および走行条件が情報センター13へ送信される(S302)。端末装置14は、地図画面63からの走行予定道路を含む地域の指定および検索画面61からの走行条件の絞り込みの入力が完了すると、走行予定道路および走行条件を情報センター13へ送信する。ユーザが例えば検索画面61に含まれる送信ボタン66を押すことにより、走行予定道路および走行条件が端末装置14から情報センター13へ送信される。
【0034】
情報センター13は、端末装置14からのアクセスを待機しており、ステップS205において端末装置14からの配信要求があると判断すると、端末装置14から走行予定道路および走行条件を受信する(S206)。情報センター13の検索部46は、受信した走行予定道路および走行条件に基づいて、記憶部42に蓄積している危険位置管理データを検索する(S207)。検索部46は、危険位置管理データと走行予定道路および走行条件とから、走行予定道路に含まれており走行条件に合致する危険位置を危険予測位置として抽出する。
【0035】
情報センター13の制御部41は、抽出した危険予測位置を端末装置14へ送信する(S208)。端末装置14は、情報センター13から送信された危険予測位置を受信する(S303)。端末装置14は、危険予測位置を受信すると、受信した危険予測位置を示す予測位置画面62を表示部52に表示する(S304)。予測位置画面62には、情報センター13から配信された危険予測位置、すなわち走行条件に適した危険予測位置が表示される。
【0036】
例えば、図4(A)に示す検索画面61で入力された検索条件に基づいて危険予測位置を検索した結果は、図4(B)に示す予測位置画面62として表示部52に表示される。また、図5(A)に示す検索画面61で入力された検索条件に基づいて危険予測位置を検索した結果は、図5(B)に示す予測位置画面62として表示部52に表示される。図4(B)および図5(B)に示す予測位置画面62は、走行予定道路R1を含んでいる。また、予測位置画面62は、危険予測位置P11、P12、P13、P21およびP22を含んでいる。図4(B)に示す危険予測位置P11およびP12は、運転経験の短い初心者向けであって定常的な危険が予測される危険予測位置である。図5(B)に示す危険予測位置P21は、運転経験の有無に関わらず雨天時に危険が予測される危険予測位置である。さらに、図4(B)に示すP13および図5(B)に示すP22は、非定常すなわち過去に偶発的または突発的な危険が生じた危険予測位置である。このように、検索された危険予測位置を示す予測位置画面62は、危険予測位置の種類を示す吹出67を含んでいる。
【0037】
端末装置14は、表示された危険予測位置をユーザが定常的に走行しているか否かを判断する(S305)。すなわち、端末装置14は、危険予測位置をユーザが定常的に走行しているか否かを受け付ける。ユーザは、危険予測位置を定常的に走行している場合、入力部51からその旨を入力する。これにより、端末装置14は、ユーザが危険予測位置を定常的に走行しているか否かを判断することができる。端末装置14は、危険予測位置をユーザが定常的に走行していると判断すると、情報センター13へその旨を送信する(S306)。
【0038】
情報センター13の制御部41は、端末装置14から危険予測位置をユーザが定常的に走行している旨を受信すると(S209)、抽出した危険予測位置から定常的に生じる一部の危険予測位置を削除する(S210)。例えば、走行予定道路に含まれる定常的な危険予測位置である図4(B)の危険予測位置P11およびP12は削除される。制御部41は、定常的な危険予測位置を削除するともに、残った危険予測位置、すなわち非定常な危険予測位置をユーザへ配信する配信ポイントに設定する(S211)。制御部41は、例えばユーザの端末装置14へ危険予測位置を電子メールで配信する。ユーザが定常的に走行している道路では、ユーザが予め危険予測位置を把握している場合が多い。そのため、走行予定道路におけるユーザの走行経験から危険予測位置を絞り込むことにより、ユーザの属性に応じたより精度の高い危険予測位置の提供が図られる。
【0039】
一方、端末装置14は、危険予測位置をユーザが定常的に走行していないと判断すると、ユーザが電子メールによる配信を希望する危険予測位置の入力を受け付ける(S307)。ユーザは、表示部52に表示された危険予測位置から電子メールの配信を希望する危険予測位置を選択する。端末装置14は、ユーザによって選択された危険予測位置を情報センター13へ送信する(S308)。情報センター13の制御部41は、端末装置14から選択された危険予測位置を受信すると、ステップS211において選択された危険予測位置を、電子メールを配信する配信ポイントに設定する。
【0040】
情報センター13の制御部41は、ステップS211において設定された配信ポイントにおいて車両11へ危険予測位置に関する危険予測位置データを配信する(S212)。制御部41は、ステップS211で危険予測位置が設定された後、車載装置12を搭載した車両11が設定された危険予測位置に接近すると、この危険予測位置に関する危険予測位置データを電子メールとして配信する。制御部41は、危険予測位置データの電子メールを、ユーザの端末装置14へ電子メールとして配信する。これにより、ユーザは、運転する車両11が危険予測位置へ接近すると、端末装置14で電子メールを受信することができる。この電子メールには、危険予測位置における情報が含まれている。そのため、ユーザは、危険予測位置に到達するまでに危険予測位置における情報を予め認識することができる。
【0041】
端末装置14は、受信した危険予測位置における電子メールのユーザによる評価の入力を受け付ける(S309)。ユーザは、端末装置14へ危険予測位置における電子メールについて評価を入力する。入力した評価は、端末装置14から情報センター13へ送信される。情報センター13は、端末装置14から送信された評価データを取得する(S211)。すなわち、ユーザは、端末装置14へ配信された危険予測位置における情報が危険の回避に役立ったか否かを判断する。例えば、ユーザは、電子メールの配信が不要な危険予測位置では情報センター13から配信された電子メールに返信する。返信を受け取った情報センター13は、配信した電子メールの評価が低いと判断する。情報センター13の制御部41は、ユーザの評価を危険位置管理データに加える。これにより、検索部46は、ユーザの評価も含めて次回以降の危険予測位置の検索を行う。
【0042】
以上説明したように、本発明の一実施形態では、情報センター13は車載装置12から危険位置データを収集する。情報センター13のデータ収集部45は、車載装置12を搭載した車両11が危険位置に遭遇したとき、その危険位置における危険が慢性的な要素または偶発的あるいは突発的要素であるかを区別して収集する。すなわち、データ収集部45は、危険位置に関する危険位置データだけでなく、この危険位置に遭遇した車両11やユーザである運転者の属性を含むデータを収集する。そのため、その危険位置における危険が慢性的な要素、偶発的あるいは突発的要素、または運転者や車両に基づくものであるかが区別される。また、このように慢性的な要素または偶発的あるいは突発的要素など複数の要素で区別されつつ蓄積された危険位置管理データは、端末装置14から入力された走行条件に基づいて、走行予定道路の危険予測位置として検索される。これにより、走行予定道路を走行する運転者の技量、日時あるいは日付などを加味しつつ、走行予定道路で「ヒヤリハット」を招くおそれのある危険予測位置が検索される。すなわち、車両11や運転者の属性など偶発的な要素を含めて記憶部42に蓄積した危険位置管理データに基づいて、走行条件に関連性の高い危険予測位置が検索される。したがって、危険位置を走行する車両11に応じた精度の高い危険位置の情報を提供することができる。
【0043】
また、本発明の一実施形態では、走行予定道路を走行した車両11から危険予測位置の危険度の評価を受け付ける。すなわち、情報センター13の評価受付部47は、検索部46で検索の結果として車両11へ提供した危険予測位置の情報が、危険予測位置を走行する車両11および運転者にとって有益であったか否かについての評価を受け付ける。このように評価を受け付けることにより、検索部46は受け付けた評価に基づいて検索アルゴリズムを変更する。したがって、配信する危険予測位置の検索精度をより向上することができる。
【0044】
(その他の実施形態)
以上説明した実施形態では、端末装置14として携帯電話機を例に説明した。しかし、端末装置をパーソナルコンピュータおよび携帯電話機で構成してもよい。この場合、走行予定道路および走行条件の入力などはパーソナルコンピュータで行い、危険予測位置の電子メールの受信を携帯電話機で行ってもよい。また、危険予測位置の電子メールに代えて、車載装置12へ危険予測位置を配信する構成としてもよい。この場合、車載装置12が端末装置14を兼ねることとなり、車載装置12から情報センター13へ走行予定道路および走行条件を入力する。そして、入力された走行予定道路および走行条件に基づく危険予測位置は、情報センター13から車載装置12へ配信される。車載装置12の表示部25には、地図データに基づく地図とともに危険予測位置が表示される。これにより、危険予測位置をより視覚的に認識することができる。
【0045】
また、検索された危険予測位置の評価は、端末装置14による電子メールの返信だけでなく、その他の手法であってもよい。例えば、車両11の運転後に、事後的にパーソナルコンピュータや携帯電話機などの端末装置14から各危険予測位置における評価を入力してもよい。また、車載装置12に危険予測位置を配信する場合、車載装置12の操作スイッチ部23から危険予測位置の評価を入力してもよい。
【0046】
以上のように、上述した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置を示す模式図
【図2】本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置の危険位置管理データのデータ構造を示す模式図
【図4】本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置において、(A)は検索画面を示す模式図、(B)は予測位置画面を示す模式図
【図5】本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置において、(A)は検索画面を示す模式図、(B)は予測位置画面を示す模式図
【図6】本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置の作動の流れを示す概略図
【図7】本発明の一実施形態による危険情報収集配信装置において、地図画面を示す模式図
【符号の説明】
【0048】
図面中、10は危険情報収集配信装置、11は車両、12は車載装置(危険位置特定手段)、13は情報センター(データ提供手段)、14は端末装置(走行条件入力手段)、42は記憶部(データ蓄積手段)、45はデータ収集部、46は検索部(検索手段)、47は評価受付部(評価受付手段)、52は表示部(表示手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路に関する危険情報を収集および配信する危険情報収集配信装置であって、
道路を走行する車両に設けられ、前記道路で危険な状態が生じた危険位置を特定する危険位置特定手段と、
前記危険位置特定手段で特定された前記危険位置の位置データ、前記危険位置が特定された日時および曜日を含む日付データ、前記危険位置における天候データ、前記危険位置に遭遇した前記車両に関する車両属性データ、前記危険位置に遭遇した車両を運転する運転者に関する運転者属性データ、前記危険位置における危険の種類に関する危険状況データ、および前記危険位置における前記道路に関する道路データを収集するデータ収集手段と、
前記データ収集手段で収集した前記位置データ、前記日付データ、前記天候データ、前記車両属性データ、前記運転者属性データ、前記危険状況データおよび前記道路データを蓄積するデータ蓄積手段と、
前記データ蓄積手段に蓄積した前記位置データ、前記日付データ、前記天候データ、前記車両属性データ、前記運転者属性データ、前記危険状況データおよび前記道路データに基づいて、前記危険位置のデータを前記車両に提供するデータ提供手段と、
を備えることを特徴とする危険情報収集配信装置。
【請求項2】
前記車両で走行する予定の走行予定道路における走行条件を入力する走行条件入力手段と、
前記走行条件入力手段で入力された走行条件に基づいて、前記データ蓄積手段に蓄積した前記位置データ、前記日付データ、前記天候データ、前記車両属性データ、前記運転者属性データ、前記危険状況データおよび前記道路データから前記走行予定道路に含まれる危険予測位置のデータを検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された前記危険予測位置を表示する表示手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の危険情報収集配信装置。
【請求項3】
前記危険予測位置を含む前記走行予定道路を走行した車両から、前記危険予測位置の危険度の評価を受け付ける評価受付手段をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の危険情報収集配信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−277059(P2009−277059A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−128319(P2008−128319)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】