説明

基板の製造方法、半導体デバイスの製造方法及び基板処理装置

【課題】一度に処理する基板の枚数を増大させ、GaNのエピタキシャル膜の生産性を向上させることができる膜の形成方法及び基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板を処理室内に搬入する搬入工程と、ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスとアンモニアガスとを前記処理室内に供給し、初期膜を形成する初期膜形成工程と、前記初期膜形成工程の後に、前記処理室内にガリウム塩化物ガスと前記アンモニアガスを同時に供給し、エピタキシャル膜を形成するエピ膜形成工程とによりGaN膜を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の製造方法、半導体デバイスの製造方法及び基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
窒化ガリウム(GaN)などの化合物半導体のエピタキシャル膜は、処理室内で基板を1枚のサセプタ上に載せて、ヒータを用いて基板を加熱し、処理室内に原料ガスを供給して高温下で成長させている(特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1では、バッファ層にAlNを形成し、その上にGaNのエピタキシャル層を形成することが記載されている。また、GaNのエピタキシャル層を形成する際には、塩化ガリウム(GaCl)を用いた安価なHVPE法を用い、AlNを形成する際には、塩化アルミニウム(AlCl)を供給することが困難なため、安価なHVPE法でなく、トリメチルアルミニウム(TMA)等の有機金属化合物を用いるMOCVD法で形成することが記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2002−542624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような構成の装置を用いて基板上に膜形成させる場合には、一度に処理する基板の枚数が限られてしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一度に処理する基板の枚数を増大させ、生産性を向上させることができる基板の製造方法、半導体デバイスの製造方法及び基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、基板を処理室内に搬入する搬入工程と、ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスとアンモニアガスとを前記処理室内に供給し、初期膜を形成する初期膜形成工程と、前記初期膜形成工程の後に、前記処理室内にガリウム塩化物ガスと前記アンモニアガスを同時に供給し、エピタキシャル膜を形成するエピ膜形成工程とを具備する基板の製造方法、又は、半導体デバイスの製造方法である。
【0008】
また、本発明の他の一態様は、基板処理領域を有し、該基板処理領域で複数の基板を処理する処理室と、前記基板処理領域を加熱維持する加熱装置と、前記基板処理領域内に第1ガス供給口が設けられ、該第1ガス供給口から前記処理室内へガリウム原子を含有する有機金属化合物ガス、及び、ガリウム塩化物ガスを供給する第1ガス供給系と、前記基板処理領域内に第2ガス供給口が設けられ、該第2ガス供給口から前記処理室内へアンモニアガスを供給する第2ガス供給系と、前記第1ガス供給系及び第2ガス供給系を制御するコントローラと、を具備し、前記複数の基板は、高さ方向に並んで配置され、前記第1ガス供給系は、前記処理室内に設けられ、前記高さ方向に延在する第1のガスノズルを有し、前記第2ガス供給系は、前記処理室内に設けられ、前記高さ方向に延在する第2のガスノズルを有し、前記コントローラは、前記複数の基板に前記第1ガス供給系から前記ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスを供給し、前記第2ガス供給系から前記アンモニアガスを供給するように前記第1ガス供給系、前記第2ガス供給系を制御し、更に、その後に、前記第1ガス供給系から前記ガリウム塩化物ガスを供給するとともに前記第2ガス供給系から前記アンモニアガスを供給するように前記第1及び第2ガス供給系を制御する基板処理装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一度に処理する基板の枚数を増大させ、生産性を向上させることができる基板の製造方法、半導体デバイスの製造方法および基板処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態にかかる基板処理装置の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる基板処理装置が備える処理炉の縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる基板処理装置が備えるインナチューブの斜視図を示している。
【図4】本発明の一実施形態にかかる基板処理装置が備えるプロセスチューブの横断面図を示している。
【図5】本発明の一実施形態にかかる半導体デバイスの製造工程の一つである基板の製造工程における温度及びガス供給のシーケンス図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<本発明の一実施形態>
以下に本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)基板処理装置の構成
まず、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置101の構成例について、図1を用いて説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態にかかる基板処理装置101は筐体111を備えている。シリコンやサファイア等からなるウエハ(基板)200を筐体111内外へ搬送するには、複数のウエハ200を収納するウエハキャリア(基板収納容器)としてのカセット110が使用される。筐体111内側の前方(図中の右側)には、カセットステージ(基板収納容器受渡し台)114が設けられている。カセット110は、図示しない工程内搬送装置によってカセットステージ114上に載置され、また、カセットステージ114上から筐体111外へ搬出されるように構成されている。
【0013】
カセット110は、工程内搬送装置によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に向けて縦方向に90度回転させ、カセット110内のウエハ200を水平姿勢とさせ、カセット110のウエハ出し入れ口を筐体111内の後方を向かせることが可能なように構成されている。
【0014】
筐体111内の前後方向の略中央部には、カセット棚(基板収納容器載置棚)105が設置されている。カセット棚105には、複数段、複数列にて複数個のカセット110が保管されるように構成されている。カセット棚105には、後述するウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。また、カセットステージ114の上方には、予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
【0015】
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置(基板収納容器搬送装置)118が設けられている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ(基板収納容器昇降機構)118aと、カセット110を保持したまま水平移動可能な搬送機構としてのカセット搬送機構(基板収納容器搬送機構)118bと、を備えている。これらカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連携動作により、カセットステージ114、カセット棚105、予備カセット棚107、移載棚123の間で、カセット110を搬送するように構成されている。
【0016】
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構(基板移載機構)125が設けられている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bと、を備えている。なお、ウエハ移載装置125aは、ウエハ200を水平姿勢で保持するツイーザ(基板移載用治具)125cを備えている。これらウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連携動作により、ウエハ200を移載棚123上のカセット110内からピックアップして後述するボート(基板保持具)217へ装填(チャージング)したり、ウエハ200をボート217から脱装(ディスチャージング)して移載棚123上のカセット110内へ収納したりするように構成されている。
【0017】
筐体111の後部上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端には開口(炉口)が設けられ、かかる開口は炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。なお、処理炉202の構成については後述する。
【0018】
処理炉202の下方には、ボート217を昇降させて処理炉202内外へ搬送する昇降機構としてのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台には、連結具としてのアーム128が設けられている。アーム128上には、ボート217を垂直に支持するとともに、ボートエレベータ115によりボート217が上昇したときに処理炉202の下端を気密に閉塞する蓋体としての円盤状のシールキャップ219が水平姿勢で設けられている。
【0019】
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜150枚程度)のウエハ200を、水平姿勢で、かつその中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に保持するように構成されている。ボート217の詳細な構成については後述する。
【0020】
カセット棚105の上方には、供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット134aが設けられている。クリーンユニット134aは、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
【0021】
また、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびボートエレベータ115側と反対側である筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するよう供給フアンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット(図示せず)が設置されている。図示しない前記クリーンユニットから吹き出されたクリーンエアは、ウエハ移載装置125a及びボート217の周囲を流通した後に、図示しない排気装置に吸い込まれて、筐体111の外部に排気されるように構成されている。
【0022】
(2)基板処理装置の動作
次に、本実施形態にかかる基板処理装置101の動作について説明する。
【0023】
まず、カセット110が、図示しない工程内搬送装置によって、ウエハ200が垂直姿勢となりカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させられる。その結果、カセット110内のウエハ200は水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口は筐体111内の後方を向く。
【0024】
カセット110は、カセット搬送装置118によって、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へ自動的に搬送されて受け渡されて一時的に保管された後、カセット棚105又は予備カセット棚107から移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
【0025】
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200は、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによって、ウエハ出し入れ口を通じてカセット110からピックアップされ、ウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連続動作によって移載室124の後方にあるボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載機構125は、カセット110に戻り、次のウエハ200をボート217に装填する。
【0026】
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端が、炉口シャッタ147によって開放される。続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、ウエハ200群を保持したボート217が処理炉202内へ搬入(ローディング)される。ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。かかる処理については後述する。処理後は、ウエハ200およびカセット110は、上述の手順とは逆の手順で筐体111の外部へ払出される。
【0027】
(3)処理炉の構成
続いて、本発明の一実施形態にかかる処理炉202の構成について、図2、図3、及び、図4を参照しながら説明する。
【0028】
(処理室)
本発明の一実施形態にかかる処理炉202は、反応管としてのプロセスチューブ205と、マニホールド209とを備えている。プロセスチューブ205は、基板としてのウエハ200が収容されるインナチューブ204と、インナチューブ204を取り囲むアウタチューブ203と、から構成される。インナチューブ204及びアウタチューブ203は、それぞれ例えば石英(SiO)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性を有する非金属材料から構成され、上端が閉塞され、下端が開放された円筒形状となっている。マニホールド209は、例えばSUS等の金属材料から構成され、上端及び下端が開放された円筒形状となっている。インナチューブ204及びアウタチューブ203は、マニホールド209により下端側から縦向きに支持されている。インナチューブ204、アウタチューブ203、及びマニホールド209は、互いに同心円状に配置されている。マニホールド209の下端(炉口)は、上述したボートエレベータ115が上昇した際に、シールキャップ219により気密に封止されるように構成されている。マニホールド209の下端とシールキャップ219との間には、インナチューブ204内を気密に封止するOリングなどの封止部材(図示しない)が設けられている。
【0029】
インナチューブ204の内部にはウエハ200を処理する処理室201(基板処理領域)が形成されている。インナチューブ204内(処理室201内)には基板保持具としてのボート217が下方から挿入されるように構成されている。インナチューブ204及びマニホールド209の内径は、ウエハ200を装填したボート217の最大外形よりも大きくなるように構成されている。
【0030】
ボート217は、上下で一対の端板217cと、一対の端板217cの間に垂直に架設された複数本(例えば3本)の支柱217aと、を備えている。端板217c及び支柱217aは、石英や炭化珪素等の耐熱性を有する非金属材料から構成されている。各支柱217aには、複数の保持溝217bが、支柱217aの長手方向に沿って等間隔に配列するようにそれぞれ形成されている。各支柱217aは、各支柱217aに形成された保持溝217bが互いに対向するようにそれぞれ配置されている。各保持溝217bにウエハ200の外周部を挿入することにより、複数枚(例えば75枚から100枚)のウエハ200が、略水平姿勢で所定の隙間(基板ピッチ間隔)をもって多段に保持されるように構成されている。このように複数枚のウェハ200を縦方向に配置することにより、処理する基板の枚数を増大させ、生産性を向上させることができる。
【0031】
また、ボート217は、熱伝導を遮断する断熱キャップ218上に搭載されている。断熱キャップ218は、回転軸255により下方から支持されている。回転軸255は、インナチューブ204内の気密を保持しつつ、シールキャップ219の中心部を貫通するように設けられている。シールキャップ219の下方には、回転軸255を回転させる回転機構267が設けられている。回転機構267により回転軸255を回転させることにより、インナチューブ204内の気密を保持したまま、複数枚のウエハ200を搭載したボート217を回転させることが出来るように構成されている。
【0032】
プロセスチューブ205(アウタチューブ203)の外周には、プロセスチューブ205と同心円状に加熱機構としてのヒータ207が設けられている。ヒータ207は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられている。ヒータ207の外周部及び上端には、断熱材207aが設けられている。
【0033】
(予備室及びガスノズル)
インナチューブ204の側壁には、ウエハ200が積載される方向(鉛直方向)に沿って、インナチューブ204の側壁よりもインナチューブ204の径方向外側(アウタチューブ203の側壁側)に突出した予備室201aが設けられている。予備室201aと処理室201との間には隔壁が設けられておらず、予備室201a内と処理室201内とはガスの流通が可能なように連通している。
【0034】
予備室201a内には、第1のガスノズル233aと、第2のガスノズル233bとが、インナチューブ204の周方向に沿ってそれぞれ配設されている。第1のガスノズル233a及び第2のガスノズル233bは、垂直部と水平部とを有するL字形状にそれぞれ構成されている。第1のガスノズル233a及び第2のガスノズル233bの垂直部は、ウエハ200が積層される方向に沿って、予備室201a内にそれぞれ配設(延在)されている。第1のガスノズル233a及び第2のガスノズル233bの水平部は、マニホールド209の側壁を貫通するようにそれぞれ設けられている。
【0035】
第1のガスノズル233a及び第2のガスノズル233bの垂直部側面には、第1のガス噴出口248a及び第2のガス噴出口248bが、ウエハ200が積層される方向(鉛直方向)に沿ってそれぞれ複数個ずつ開設されている。従って、第1のガス噴出口248a及び第2のガス噴出口248bは、インナチューブ204の側壁よりもインナチューブ204の径方向外側に突出した位置に開設されている(図5参照)。なお、第1のガス噴出口248a及び第2のガス噴出口248bは、複数枚のウエハ200のそれぞれに対応する位置(高さ位置)に開設されている。また、第1のガス噴出口248a及び第2のガス噴出口248bの開口径は、インナチューブ204内のガスの流量分布や速度分布を適正化するように適宜調整することができ、下部から上部にわたって同一としてもよく、下部から上部にわたって徐々に大きくしてもよい。
【0036】
(ガス供給ユニット)
マニホールド209の側壁から突出した第1のガスノズル233aの水平端(上流側)には、第1のガス供給管243aが接続されている。第1のガス供給管243aの上流側には、開閉バルブ241a及び開閉バルブ241bが設けられている。また、開閉バルブ241aの上流には、流量コントローラ(以下、「MFC」と呼ぶ。)242aを介して、アンモニア(NH)の供給源240aが設けられている。更に、開閉バルブ241bの上流には、MFC242bを介して、水素(H)ガスの供給源240bが設けられている。
【0037】
一方、第2のガスノズル233bの水平端(上流側)には、第2のガス供給管243bが接続されている。第2のガス供給管243bの上流側には、開閉バルブ241c、241d、241fが設けられている。また、開閉バルブ241cの上流には、MFC242cを介して、不活性ガス(例えば、アルゴン(Ar))の供給源240cが設けられている。開閉バルブ241dの上流には、塩化ガリウム(GaCl)が貯蔵されるタンク245が設けられている。塩化ガリウムは、常温では固体であるが、融点である78℃以上に加熱することにより、液化され貯蔵されている。また、このタンク245には、不活性ガス(例えばAr)がMFC242e及び開閉バルブ241eを介して供給される。タンク245内の液体状の塩化ガリウムから蒸発した気体状の塩化ガリウムガスは、タンク245に供給されるキャリアガスとしての不活性ガスと共に開閉バルブ241dを介して第2のガス供給管243bに供給される。
【0038】
開閉バルブ241fの上流には、液体状のトリメチルガリウム(TMGa)が貯蔵されるタンク247が設けられている。また、このタンク247には、不活性ガス(例えばAr)がMFC242g及び開閉バルブ241gを介して供給される。タンク内の液体状のTMGaから蒸発した気体状のTMGaガスは、タンク247に供給されるキャリアガスとして不活性ガスと共に開閉バルブ241fを介して第2のガス供給管243bに供給される。
【0039】
ここで、一般的には、ガリウム(Ga)の原料ガスとして、トリメチルガリウム(以下、「TMG」と呼ぶ。」やトリエチルガリウム(以下、「TEG」と呼ぶ。)といった有機金属系の原料ガスを用いることが多い。その一方で、本発明のように複数のウェハを縦方向に並べ、生産性の向上を実現しようとする場合、複数ウェハ間の面間均一性を保つためには、縦方向に延在するガスノズルを設ける必要がある。この場合、上述の有機金属系の原料ガスを用いると原料ガスの下流側(処理室の上部側)に到達する途中で、熱により分解してしまい、縦方向に延在するガスノズル内に堆積が起こり、ガスノズルが閉塞してしまう可能性がある。そこで、本発明では、高温でも原料が分解しにくいガリウムの塩化物(例えば、GaCl)を用いる。これにより、GaN膜の生産性を向上させることが可能になる。その一方で、ガリウムの塩化物の代表であるGaCl及びNHを用いると、GaClのNHとの反応は爆発的であり、また、その成膜レートは20nm/minと高速であるため、薄い初期層を形成しようとした場合の膜厚の制御性が悪くなる可能性がある。そこで、本実施形態では、薄い膜を形成するためガスの使用量が少なく、ガスノズルの閉塞の問題が小さい初期層(バッファ層)形成時には、有機金属化合物系のガリウム含有ガスを用いて、膜厚制御性を向上させ、一方で厚いエピタキシャル膜を形成するため、ガスの使用量の多いエピタキシャル膜形成工程では、塩化物系のガリウム含有ガスを用い、ガスノズルの閉塞の問題を回避する。これにより、縦方向に複数のウェハ200を配置した、所謂縦型バッチ式熱処理装置にてGaNのエピタキシャル成長を実現でき、生産性を向上させることができる。
【0040】
なお、第1のガスノズルには、アンモニアガスとともに水素ガスが供給できる構成となっており、アンモニアガスの濃度が調整可能となっている。また、第2のガスノズルには、希釈用の不活性ガスを供給する構成となっており、TMGaやGaClの濃度が調整可能となっている。
【0041】
(ガス排気部及びガス排気口)
インナチューブ204の側壁には、ウエハ200が積載される方向に沿って、インナチューブ204の側壁の一部を構成するガス排気部204bが設けられている。ガス排気部204bは、インナチューブ204内に収容されたウエハ200を挟んで、インナチューブ204内に配設された複数本のガスノズルと対向する位置に設けられている。また、インナチューブ204の周方向におけるガス排気部204bの幅は、インナチューブ204内に配設された複数本のガスノズルにおける両端のガスノズル間の幅よりも広くなるように構成されている。本実施形態において、ガス排気部204bは、ウエハ200を挟んで第1のガスノズル233a及び第2のガスノズル233bと対向する位置(第1のガスノズル233a及び第2のガスノズル233bと180度反対側の位置)に設けられている。また、インナチューブ204の周方向におけるガス排気部204bの幅は、第1のガスノズル233aと第2のガスノズル233bとの間の距離よりも広くなるように構成されている。
【0042】
ガス排気部204bの側壁にはガス排気口204aが開設されている。ガス排気口204aは、ウエハ200を挟んで気化ガス噴出口248a及び反応ガス噴出口248bと対向する位置(例えば、気化ガス噴出口248a及び反応ガス噴出口248bと約180度反対側の位置)に開設されている。本実施形態にかかるガス排気口204aは、穴形状であって、複数枚のウエハ200のそれぞれに対応する位置(高さ位置)に開設されている。従って、アウタチューブ203とインナチューブ204とに挟まれる空間203aは、ガス排気口204aを介してインナチューブ204内の空間に連通することになる。なお、ガス排気口204aの穴径は、インナチューブ204内のガスの流量分布や速度分布を適正化するように適宜調整することができ、例えば、下部から上部にわたって同一としてもよく、下部から上部にわたって徐々に大きくしてもよい。
【0043】
また、ガス排気部204bの下端の高さ位置は、処理室201内に搬入されるウエハ200のうち最下端のウエハ200の高さ位置に対応させることが好ましい。同様に、ガス排気部204bの上端の高さ位置は、処理室201内に搬入されるウエハ200のうち最上端のウエハ200の高さ位置に対応させることが好ましい。ウエハ200の存在しない領域にまでガス排気部204bが設けられていると、ウエハ200間を流れるべきガスがウエハ200の存在しない領域に流れてしまい、上述のサイドフロー/サイドベント方式の効果が減少してしまう場合があるからである。
【0044】
(排気ユニット)
マニホールド209の側壁には排気管231が接続されている。排気管231には、上流側から順に、圧力検出器としての圧力センサ245、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ231a、真空排気装置としての真空ポンプ231b、排気ガス中から有害成分を除去する除害設備231cが設けられている。真空ポンプ231bを作動させつつ、APCバルブ242の開閉弁の開度を調整することにより、インナチューブ204内を所望の圧力とすることが可能なように構成されている。主に、排気管231、圧力センサ245、APCバルブ231a、真空ポンプ231b、除害設備231cにより、排気ユニットが構成される。
【0045】
上述したように、アウタチューブ203とインナチューブ204とに挟まれる空間203aは、ガス排気口204aを介してインナチューブ204内の空間に連通している。そのため、第1のガスノズル233a或いは第2のガスノズル233bを介してインナチューブ204内にガスを供給しつつ、排気ユニットによりアウタチューブ203とインナチューブ204とに挟まれる空間203aを排気することにより、第1のガス噴出口248a及び第2のガス噴出口248bからガス排気口204aへと向かう水平方向のガス流10が、インナチューブ204内に生成される。
【0046】
(コントローラ)
制御部であるコントローラ280は、ヒータ207、APCバルブ231a、真空ポンプ231b、回転機構267、ボートエレベータ215、開閉バルブ241、MFC242等にそれぞれ接続されている。コントローラ280により、ヒータ207の温度調整動作、APCバルブ231aの開閉及び圧力調整動作、真空ポンプ231bの起動・停止、回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ215の昇降動作、開閉バルブ241の開閉動作、流量コントローラ242の流量調整等の制御が行われる。
【0047】
(基板処理工程)
次に図5を用いて、本発明のLED等の半導体デバイスの製造工程の一つである基板の製造工程の一実施形態を説明する。なお、以下の基板の製造工程は、上述した基板処理装置の夫々の部材をコントローラ280が制御することに行われる。
【0048】
夫々の工程については、後に詳述するが、本実施例における基板処理工程は、主に(1)基板表面をクリーニングする基板表面処理工程、(2)GaNのアモルファス薄膜を形成する初期層形成工程、(3)初期層の上にGaNのエピタキシャル層(以下、「エピ層」と呼ぶ。)を形成するエピ層形成工程の順で行われる。なお、初期層として、AlN膜を形成することも考えられるが、本実施形態では、GaNのアモルファス薄膜を形成する。これにより、初期膜形成工程からエピ層形成工程に移る際に、処理室内に初期層形成工程時に使用した成膜ガスが残留してしまったとしても、エピ層形成と同じガリウムを主成分としているためエピ層形成時の影響を小さくすることができる。
【0049】
以下、各工程について詳述する。
(基板搬入工程)
まず、複数枚のウエハ200をボート217に装填(ウエハチャージ)する。そして、複数枚のウエハ200を保持したボート217を、ボートエレベータ215によって持ち上げてインナチューブ204内に搬入(ボートローディング)する。この状態で、シールキャップ219はOリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。
【0050】
(減圧及び昇温工程)
続いて、インナチューブ204内(処理室201内)が所望の処理圧力(真空度)となるように、真空ポンプ231bにより排気する。この際、圧力センサ245で測定した圧力に基づき、APCバルブ231aの開度をフィードバック制御する。また、ウエハ200表面が所望の処理温度となるようにヒータ207への通電量を調整する。この際、温度センサが検出した温度情報に基づき、ヒータ207への通電具合をフィードバック制御する。そして、回転機構267により、ボート217及びウエハ200を回転させる。
【0051】
なお、減圧及び昇温工程終了時の条件としては、例えば、以下が例示される。
処理圧力:133〜2660Pa、好ましくは1330Pa、
処理温度:800〜1200℃、好ましくは1000℃
【0052】
(基板表面処理工程)
次に開閉バルブ241bを開け、水素ガスを第1のガスノズル233aを介して処理室に供給し、基板表面のクリーニングを行う。水素ガスの流量は、MFC242bを制御することにより定められる。
【0053】
(初期層形成工程)
続いて、インナーチューブ204内(処理室201内)が所望の圧力(真空度)となるように、真空ポンプやAPCバルブ231aを制御する。また、並行して、インナーチューブ204内の温度を所望の温度となるように制御する。なお、所望の圧力、及び、温度は、以下が例示される。
処理圧力: 50 〜 300 Pa、好ましくは 150 Pa、
処理温度: 450〜 650 ℃、好ましくは 550 ℃
【0054】
所望の圧力、及び、温度に安定した後、初期層を形成を行うために原料ガスの供給を開始する。本実施形態では、開閉バルブ241g、241fを開放し、第2のガスノズル233bを介して、ガリウム含有の有機金属化合物ガス(例えば、TMGa)及び、必要であれば希釈用の不活性ガス(例えば、Ar)を供給する。なお、TMGaガスは、液体状のTMGaが貯蔵されたタンク247にMFC242g、開閉バルブ241gを介してキャリアガス(例えば、Ar)を供給することにより、タンク内で気化しているTMGaガスをキャリアガスとともに運び出すことで供給される。また、それと並行して、開閉バルブ241a、241bを開放し、アンモニアガス(NH)、及び、必要であれば水素ガス(H)を供給する。NHガス及び水素ガスの流量は、MFC242a、242bにより制御される。これにより、ウェハ200上にGaNの初期層が形成される。
【0055】
初期層形成工程における条件の例示は以下の通りである。
TMGa 流量 5 〜 50 sccm
希釈Ar 流量 0 〜 500 sccm
NH 流量 100 〜 500 sccm
流量 100 〜 1000 sccm
HCl 流量 10 〜 100 sccm
【0056】
(エピ層形成工程)
続いて、インナーチューブ204内(処理室201内)が所望の圧力(真空度)となるように、真空ポンプやAPCバルブ231aを制御する。また、並行して、インナーチューブ204内の温度を所望の温度となるように制御する。なお、所望の圧力、及び、温度は、以下が例示される。
処理圧力:20〜13300Pa、好ましくは2660Pa、
処理温度:850〜1150℃、好ましくは1050℃
【0057】
所望の圧力、及び、温度に安定した後、開閉バルブ241a、241b、241c、241dを開放することにより、ガリウム塩化物ガス、希釈用不活性ガス、アンモニアガス、水素ガスを並行して供給する。これにより、ガリウム塩化物ガス及びアンモニアガスが反応し、初期層形成時と比較して速い速度でGaNエピタキシャル層(以下、「エピ層」と呼ぶ。」が形成される。エピ層形成工程は、所望の厚さのエピ層が形成されるまで続けられる。なお、エピ層形成工程の時間は、初期層形成工程の時間より長い。
【0058】
エピ層形成工程における条件の例示は以下の通りである。
圧力 10 〜 13300Pa
温度 850 〜 1150℃
GaCl 流量 5 〜 500 sccm
(キャリアAr 10 〜 5000 sccm)
希釈Ar 流量 100 〜 5000 sccm
NH 流量 100 〜 50000 sccm
流量 100 〜 50000 sccm
【0059】
(昇圧工程、基板搬出工程)
ウエハ200上に所望の厚さのGaN膜を形成した後、APCバルブ231aの開度を小さくし、プロセスチューブ205内(インナチューブ204内及びアウタチューブ203内)の圧力が大気圧とする。そして、基板搬入工程とほぼ逆の手順により、成膜済のウエハ200をインナチューブ204内から搬出する。
【0060】
以上の工程により基板上にGaN膜を形成することにより、基板を縦方向に並べ処理を行う、所謂縦型バッチ式基板処理装置により、GaN膜を形成することが可能となり、生産性が向上する。
【0061】
以上、実施例に従って本発明を説明してきたが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、本発明は、所謂縦型バッチ式基板処理装置を用いたGaN膜の形成を検討する過程において創生されたものであるため、縦型バッチ式基板処理装置を例示して説明した。しかしながら、一枚ずつ処理する所謂枚葉式装置や、平面状に複数の基板を並べる多枚葉式装置であっても、ガリウム塩化物ガスとアンモニアガスの爆発的な反応速度を考慮すれば、本発明の初期層形成工程を用いると面内の膜厚制御性が向上すると考えられる。
【0062】
以下、本実施例に含まれる発明の態様を例示する。
(付記1)
基板を処理室内に搬入する搬入工程と、
ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスとアンモニアガスとを前記処理室内に供給し、初期膜を形成する初期膜形成工程と、
前記初期膜形成工程の後に、前記処理室内にガリウム塩化物ガスと前記アンモニアガスを同時に供給し、エピタキシャル膜を形成するエピ膜形成工程とを具備する基板の製造方法又は半導体デバイスの製造方法。
これにより、エピタキシャル膜形成のためにガリウム塩化物ガスとアンモニアガスを用いた場合であっても初期層の膜厚制御性を向上させることができる。
【0063】
(付記2)
付記1において、前記初期膜工程における処理温度は、前記エピ膜形成工程における処理温度より低い基板の製造方法又は半導体デバイスの製造方法。
これにより、初期膜をアモルファス状態で形成することができる。
【0064】
(付記3)
付記1または付記2において、前記初期膜形成工程において、前記ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスと共に希釈用の不活性ガスを供給すると共に前記アンモニアガスと共に水素ガスを更に供給し、前記エピ膜形成工程において、前記ガリウム塩化物ガスと共に前記希釈用の不活性ガスを供給すると共に、前記アンモニアガスと共に前記水素ガスを供給する基板の製造方法又は半導体デバイスの製造方法。
これにより、ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガス、ガリウム塩化物ガス、及び、アンモニアガスの濃度を調整することが可能となる。
【0065】
(付記4)
付記1から付記3のいずれか一つにおいて、前記基板は、前記処理室内において高さ方向に複数並んで配置され、前記ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガス、及び、ガリウム塩化物ガスは、前記複数の基板が並んで配置される方向に延在する第1のガスノズルを介して供給され、前記アンモニアガスは、前記複数の基板が並んで配置される方向に延在する第2のガスノズルを介して供給される基板の製造方法又は半導体デバイスの製造方法。
これにより、多数の基板を一括して処理できるようになるため生産性が向上する。
【0066】
(付記5)
付記1から付記4のいずれか一つにおいて、前記初期膜形成工程の前に、前記処理室内に水素ガスを供給し、前記基板表面をクリーニングする基板表面処理工程を更に有する基板の製造方法又は半導体デバイスの製造方法。
これにより、基板表面をきれいにすることができ、高品質なGaN膜を形成できる。
【0067】
(付記6)
基板処理領域を有し、該基板処理領域で複数の基板を処理する処理室と、 前記基板処理領域を加熱維持する加熱装置と、 前記基板処理領域内に第1ガス供給口が設けられ、該第1ガス供給口から前記処理室内へガリウム原子を含有する有機金属化合物ガス、及び、ガリウム塩化物ガスを供給する第1ガス供給系と、 前記基板処理領域内に第2ガス供給口が設けられ、該第2ガス供給口から前記処理室内へアンモニアガスを供給する第2ガス供給系と、 前記第1ガス供給系及び第2ガス供給系を制御するコントローラと、を具備し、 前記複数の基板は、高さ方向に並んで配置され、 前記第1ガス供給系は、前記処理室内に設けられ、前記高さ方向に延在する第1のガスノズルを有し、 前記第2ガス供給系は、前記処理室内に設けられ、前記高さ方向に延在する第2のガスノズルを有し、 前記コントローラは、前記複数の基板に前記第1ガス供給系から前記ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスを供給し、前記第2ガス供給系から前記アンモニアガスを供給するように前記第1ガス供給系、前記第2ガス供給系を制御し、更に、その後に、前記第1ガス供給系から前記ガリウム塩化物ガスを供給するとともに前記第2ガス供給系から前記アンモニアガスを供給するように前記第1及び第2ガス供給系を制御する基板処理装置。 これにより、多数の基板を一括して処理できるようになり、生産性が向上する。
【符号の説明】
【0068】
101 基板処理装置
200 ウエハ(基板)
201 処理室
201a 予備室
203 アウタチューブ
204 インナチューブ
204a ガス排気口
204b ガス排気部
205 プロセスチューブ
233a 気化ガスノズル
233b 反応ガスノズル
248a 気化ガス噴出口
248b 反応ガス噴出口
280 コントローラ(制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理室内に搬入する搬入工程と、
ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスとアンモニアガスとを前記処理室内に供給し、初期膜を形成する初期膜形成工程と、
前記初期膜形成工程の後に、前記処理室内にガリウム塩化物ガスと前記アンモニアガスを同時に供給し、エピタキシャル膜を形成するエピ膜形成工程とを具備する基板の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、前記初期膜工程における処理温度は、前記エピ膜形成工程における処理温度より低い基板の製造方法。
【請求項3】
基板を処理室内に搬入する搬入工程と、
ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスとアンモニアガスとを前記処理室内に供給し、初期膜を形成する初期膜形成工程と、
前記初期膜形成工程の後に、前記処理室内にガリウム塩化物ガスと前記アンモニアガスを同時に供給し、エピタキシャル膜を形成するエピ膜形成工程とを具備する半導体デバイスの製造方法。
【請求項4】
基板処理領域を有し、該基板処理領域で複数の基板を処理する処理室と、 前記基板処理領域を加熱維持する加熱装置と、 前記基板処理領域内に第1ガス供給口が設けられ、該第1ガス供給口から前記処理室内へガリウム原子を含有する有機金属化合物ガス、及び、ガリウム塩化物ガスを供給する第1ガス供給系と、 前記基板処理領域内に第2ガス供給口が設けられ、該第2ガス供給口から前記処理室内へアンモニアガスを供給する第2ガス供給系と、 前記第1ガス供給系及び第2ガス供給系を制御するコントローラと、を具備し、 前記複数の基板は、高さ方向に並んで配置され、 前記第1ガス供給系は、前記処理室内に設けられ、前記高さ方向に延在する第1のガスノズルを有し、 前記第2ガス供給系は、前記処理室内に設けられ、前記高さ方向に延在する第2のガスノズルを有し、 前記コントローラは、前記複数の基板に前記第1ガス供給系から前記ガリウム原子を含有する有機金属化合物ガスを供給し、前記第2ガス供給系から前記アンモニアガスを供給するように前記第1ガス供給系、前記第2ガス供給系を制御し、更に、その後に、前記第1ガス供給系から前記ガリウム塩化物ガスを供給するとともに前記第2ガス供給系から前記アンモニアガスを供給するように前記第1及び第2ガス供給系を制御する基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−195422(P2012−195422A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57919(P2011−57919)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】