説明

基板処理システム、基板検出装置および基板検出方法

【課題】基板の検出時間を短縮することができ、このことにより基板の処理のスループットを向上させることができる基板処理システム、基板検出装置および基板検出方法を提供する。
【解決手段】基板処理システム1は、処理前の状態のウエハWの検出を行う第1の検出部40と、処理後の状態のウエハWの検出を行う第2の検出部50とを備えている。第1の検出部40は、収納容器80の各収納部分82にそれぞれ処理前の状態のウエハWが収納されているか否かを検出するとともに各収納部分82に収納された処理前の状態の各ウエハWの収納状態を検出するようになっている。第2の検出部50は、収納容器80の各収納部分82にそれぞれ処理後の状態のウエハWが収納されているか否かを一括して検出するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理システム、基板検出装置および基板検出方法に関し、とりわけ、収納容器に収納される、処理前および処理後の状態の基板の検出をそれぞれ行うような基板処理システム、基板検出装置および基板検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体ウエハ等の基板(以下、ウエハという)の洗浄処理等の処理を行う基板処理システムとして、様々なタイプのものが知られている。このような基板処理システムにおいては、例えば複数のウエハを水平状態で上下方向に並ぶよう収納するフープ(FOUP、Front Open Unified Pod)等のウエハ収納容器(以下、収納容器という)が外部から基板処理システムに搬送され、この収納容器から処理前の複数のウエハが一括して取り出されて基板処理システムの処理部に送られ、この処理部で複数のウエハの洗浄処理等の処理が例えばバッチ方式で行われるようになっている。また、処理後の複数のウエハが処理部から空の収納容器に一括して搬送され、この処理後の複数のウエハが収納容器に収納されることとなる。
【0003】
ここで、収納容器から処理前のウエハを取り出す前に、および処理後のウエハを収納容器に収納した後に、それぞれ収納容器内のウエハの検出を行うようになっている。具体的には、収納容器内のウエハの収納枚数を検出したり、各ウエハが収納容器内に正常に収納されているかを検出したりするようになっている。このような収納容器内のウエハを検出する検出装置としては、例えば特許文献1に示すようなものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−65212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の基板処理システムにおいては、収納容器から処理前のウエハを取り出す前、および処理後のウエハを収納容器に収納した後の両方の場合において同じ検出装置が使用されるようになっている。また、従来の基板処理システムで使用される検出装置は、収納容器に収納されたウエハの検出を行う際に、収納容器の各収納部分にそれぞれウエハが収納されているか否かを検出するとともに各収納部分に収納された各ウエハの収納状態を検出するようになっている。なぜならば、処理前のウエハが収納された収納容器が外部から基板処理システムに搬送された場合に、収納容器に一部のウエハが正常に収納されていない場合があり、このような正常に収納されていないウエハが収納容器から取り出されると、後のウエハの処理工程において様々なトラブルが生じてしまうおそれがあるからである。
【0006】
一方、処理後のウエハが処理部から収納容器に戻される際には、概してウエハは収納容器に正常な状態で収納される。このため、処理後のウエハを収納容器に収納した後に、収納容器のウエハを検出する際には、ウエハの収納枚数のみを検出すればよい。しかしながら、前述のように、検出装置は、収納容器から処理前のウエハを取り出す前、および処理後のウエハを収納容器に収納した後の両方で同じものが使用されるようになっているので、収納容器に収納された処理後のウエハの検出を行う場合でも、収納容器の各収納部分に収納された各ウエハの収納状態(ウエハが正常に収納されているか否か)が検出されてしまい、ウエハの検出時間が長くなってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、収納容器に収納された基板の検出を行う際に、処理前の状態の基板と処理後の状態の基板とをそれぞれ異なる検出部で検出するようにし、このため、それぞれの状態の基板に必要な検出結果を適切に得ることができるとともに、処理前の状態の基板と処理後の状態の基板とを同じ検出部で検出するような基板検出装置と比較して基板の検出時間を短縮することができ、このことにより基板の処理のスループットを向上させることができる基板処理システム、基板検出装置および基板検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の基板処理システムは、各々が1枚の基板を収納するような収納部分が上下方向に沿って複数設けられた収納容器から基板を取り出して処理を行うとともに処理された基板を前記収納容器に戻すような基板処理システムであって、基板を処理する処理部と、前記処理部により処理される前に前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された各基板の収納状態を検出する第1の検出部と、前記処理部により処理された後に前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを一括して検出する第2の検出部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の基板処理システムにおいては、前記第1の検出部は、前記収納容器の各収納部分に収納された各基板のスキャンを行い、スキャン結果に基づいて前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された各基板の収納状態を検出するようになっていてもよい。
【0010】
この際に、前記第1の検出部は、上下方向に沿って互いに間隔を空けて設けられた複数の検出部分と、前記各検出部分を同期して上下方向に移動させる駆動機構とを有し、前記第1の検出部の各検出部分は、前記駆動機構により上下方向に移動させられている間に前記収納容器の各収納部分に収納された各基板の検出を行うようになっていてもよい。
【0011】
この場合、前記第1の検出部の各検出部分は、前記各収納部分に収納された各基板を水平方向に沿って挟むよう設けられた発光素子および受光素子を有し、当該各検出部分は、前記駆動機構により上下方向に移動させられている間に前記発光素子から発せられ前記受光素子により受けられる光の受光状態に基づいて各基板の検出を行うようになっていてもよい。
【0012】
本発明の基板処理システムにおいては、前記第2の検出部は、前記収納容器の各収納部分に対応して設けられた複数の検出部分を有し、前記第2の検出部の各検出部分は、それぞれ、対応する各収納部分に基板が収納されているか否かを検出するようになっていてもよい。
【0013】
この際に、前記第2の検出部の各検出部分は、それぞれ、対応する各収納部分に収納された基板を挟むよう設けられた発光素子および受光素子を有していてもよい。
【0014】
本発明の基板処理システムにおいては、前記収納容器内にアクセスするための開口を選択的に塞ぐ扉が設けられており、前記第1の検出部および前記第2の検出部は、それぞれ、前記扉が前記開口を開いているときに前記収納容器に収納された各基板の検出を行うようになっていてもよい。
【0015】
この際に、前記扉は前記開口に対して進退するようになっており、前記第1の検出部および前記第2の検出部はそれぞれ前記開口に対して進退するようになっていてもよい。
【0016】
本発明の基板処理システムにおいては、前記収納容器をそれぞれ載置するための2つの収納容器載置台を更に備え、第1の収納容器載置台に載置される収納容器は、前記処理部により処理される前の状態の基板を収納するようになっており、前記第1の収納容器載置台に載置される収納容器内にアクセスするための第1の開口を選択的に塞ぐ第1の扉が設けられているとともに、前記第1の検出部が前記第1の開口の近傍に設けられており、第2の収納容器載置台に載置される収納容器は、前記処理部により処理された後の状態の基板を収納するようになっており、前記第2の収納容器載置台に載置される収納容器内にアクセスするための第2の開口を選択的に塞ぐ第2の扉が設けられているとともに、前記第2の検出部が前記第2の開口の近傍に設けられていてもよい。
【0017】
この際に、前記第1の検出部は、前記第1の開口に対して前記第1の扉の開く方向とは反対側に設けられていてもよい。
【0018】
この場合、前記第1の検出部は前記第1の開口に対して進退するようになっており、前記第1の開口を前記第1の扉が開きながら前記第1の検出部が前記第1の開口に進出するようになっていてもよい。
【0019】
本発明の基板処理システムにおいては、前記収納容器と前記処理部との間で基板を搬送する搬送部を更に備え、前記搬送部は、前記処理部により処理される前の状態の基板を前記収納容器から前記処理部に搬送するとともに、前記処理部により処理された後の状態の基板を前記処理部から前記収納容器に搬送するようになっていてもよい。
【0020】
あるいは、前記処理部により処理される前の状態の基板を前記収納容器から前記処理部に一括して搬送する第1の搬送部と、前記処理部により処理された後の状態の基板を前記処理部から前記収納容器に一括して搬送する第2の搬送部と、を備えていてもよい。
【0021】
本発明の基板検出装置は、各々が1枚の基板を収納するような収納部分が上下方向に沿って複数設けられた収納容器に収納される、処理前および処理後の状態の基板の検出をそれぞれ行う基板検出装置であって、前記収納容器の各収納部分にそれぞれ処理前の状態の基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された処理前の状態の各基板の収納状態を検出する第1の検出部と、前記収納容器の各収納部分にそれぞれ処理後の状態の基板が収納されているか否かを一括して検出する第2の検出部と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明の基板検出方法は、各々が1枚の基板を収納するような収納部分が上下方向に沿って複数設けられた収納容器に収納される、処理前および処理後の状態の基板の検出をそれぞれ行う基板検出装置による基板検出方法であって、前記収納容器に収納された、処理前の状態の基板の検出を第1の検出部により行い、この際に、前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された各基板の収納状態を検出する工程と、前記収納容器に収納された、処理後の基板の検出を第2の検出部により行い、この際に、前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを一括して検出する工程と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の基板処理システム、基板検出装置および基板検出方法によれば、基板の検出時間を短縮することができ、このことにより基板の処理のスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態の基板処理システムの構成の概略を示す概略平面図である。
【図2】図1に示す基板処理システムにおける壁部の開口に設けられた扉および基板検出装置の構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示す基板検出装置における第1の検出部の上面図であって、(a)は、収納容器から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器内に進出しているときの状態を示す図である。
【図4】図2に示す基板検出装置における第1の検出部の側面図であって、(a)は、収納容器から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器内に進出しているときの状態を示す図である。
【図5】図2に示す基板検出装置における第2の検出部の上面図であって、(a)は、収納容器から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器内に進出しているときの状態を示す図である。
【図6】図2に示す基板検出装置における第2の検出部の側面図であって、(a)は、収納容器から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器内に進出しているときの状態を示す図であり、(c)は、(a)に示すセンサ支持部材の拡大図である。
【図7】(a)〜(c)は、図1に示す基板処理システムにおける収納容器、壁部における下側の開口に設けられた扉および第1の検出部の構成および動作を示す上面図である。
【図8】(a)は、収納容器の構成を示す斜視図であり、(b)は、(a)に示す収納容器に収納されたウエハを上方から見たときの図である。
【図9】変形例に係る基板処理システムにおける収納容器、壁部の開口に設けられた扉および基板検出装置の構成を示す上面図である。
【図10】図9に示す基板処理システムのA−A矢視による側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図8は、本実施の形態に係る基板検出装置およびこの基板検出装置を備えた基板処理システムを示す図である。このうち、図1は、本実施の形態の基板処理システムの構成の概略を示す概略平面図であり、図2は、図1に示す基板処理システムにおける壁部の開口に設けられた扉および基板検出装置の構成を示す斜視図である。また、図3および図4は、それぞれ、図2に示す基板検出装置における第1の検出部の上面図および側面図である。また、図5および図6は、それぞれ、図2に示す基板検出装置における第2の検出部の上面図および側面図である。また、図7は、図1に示す基板処理システムにおける収納容器、壁部における下側の開口に設けられた扉および第1の検出部の構成および動作を示す上面図であり、図8は、収納容器の構成を示す図である。
【0026】
まず、本実施の形態の基板処理システムについて図1を用いて説明する。図1に示すような基板処理システムは、例えば半導体ウエハW等の基板(以下、ウエハWという)の洗浄をバッチ方式で(すなわち、複数枚(例えば50枚)のウエハWの洗浄を同時に)行うようになっている。
【0027】
図1に示すように、基板処理システム1は、ウエハWが水平状態で上下方向に並ぶよう収納される収納容器80(図8参照)を搬入出し、また保管等する収納容器搬入出部2と、ウエハWに所定の薬品を用いた洗浄処理および洗浄処理後の乾燥処理を行う洗浄処理部4と、収納容器搬入出部2と洗浄処理部4との間でウエハWを搬送するインターフェース部3とから構成されている。
【0028】
収納容器搬入出部2は、図8に示すような、所定枚数、具体的には例えば25枚のウエハWを水平状態で所定間隔を空けて上下方向に並ぶよう収納する収納容器80を載置するための収納容器搬入出ステージ5と、収納容器80を保管する収納容器ストック部6と、収納容器80を搬送する収納容器搬送装置12とを有している。ここで、図8に示すように、収納容器80には、各々が1枚のウエハWを収納するような複数の(具体的には、例えば25個の)収納部分82が上下方向に並ぶよう所定間隔を空けて複数設けられている。また、収納容器80は、その一側面がウエハWの搬入出口となっており、この搬入出口が蓋体(図示せず)により開閉可能となっている構造を有している。収納容器ストック部6には、収納容器80を保持する複数の収納容器保持部材13が設けられ、これらの収納容器保持部材13により複数の収納容器80を保持可能となっている。
【0029】
収納容器搬入出ステージ5と収納容器ストック部6との間にはシャッター14が設けられており、収納容器搬入出ステージ5に対する収納容器80の搬入出操作の際以外にはシャッター14が閉じた状態とされる。
【0030】
図1および図2に示すように、収納容器ストック部6とインターフェース部3との間は壁部16により仕切られており、この壁部16には開口16a、16bが上下2段に形成されている。そして、これらの開口16a、16bの収納容器ストック部6側には、収納容器80の蓋体が開口16a、16bに対向するように収納容器80を載置するウエハ出し入れステージ15が上下2段に設けられている。なお、図1では、上下2段のウエハ出し入れステージ15のうち一方のウエハ出し入れステージ15のみを図示している。また、上下2段の開口16a、16bのうち、下方の開口16aは、収納容器80からウエハWを搬出するためのウエハ搬出用であり、上方の開口16bは、収納容器80にウエハWを搬入するためのウエハ搬入用である。
【0031】
ウエハ出し入れステージ15には、そこに載置された収納容器80の蓋体の開閉を行うための蓋体開閉機構17が設けられており、この蓋体開閉機構17により、収納容器80と壁部16とが密着した状態で蓋体を開けて、収納容器80内のウエハWをインターフェース部3側へ搬出することが可能となっている。また、蓋体開閉機構17により、収納容器80と壁部16とが密着した状態で蓋体を開けて、インターフェース部3側から空の収納容器80内へウエハWを搬入することも可能となっている。
【0032】
収納容器保持部材13は、壁部16の近傍において高さ方向に複数段に、具体的には例えば2段または4段に設けられている。また、収納容器ストック部6は、洗浄処理前のウエハWが収納された収納容器80を一時的に保管し、また、ウエハWが取り出されて内部が空となった収納容器80を保管する機能を有している。
【0033】
収納容器搬送装置12は、多関節構造を有しており、その先端の支持アーム12aにより収納容器80を支持して収納容器80の搬送を行うようになっている。この収納容器搬送装置12は、図2のA方向および高さ方向にも移動可能となっており、収納容器搬入出ステージ5、収納容器保持部材13およびウエハ出し入れステージ15の間で収納容器80を搬送するようになっている。
【0034】
図1および図2に示すように、インターフェース部3の下側の開口16aの近傍には、収納容器80内の処理前のウエハWの検出を行う第1の検出部40が設けられている。また、インターフェース部3の上側の開口16bの近傍には、収納容器80内の処理後のウエハWの検出を行う第2の検出部50が設けられている。これらの第1の検出部40および第2の検出部50の具体的な構成については後述する。また、第1の検出部40および第2の検出部50により基板検出装置が構成されている。
【0035】
インターフェース部3には、ウエハWの移載を行うためのウエハ移載装置19と、ウエハ搬入出部20とがそれぞれ設けられている。
【0036】
ウエハ移載装置19は、ウエハ出し入れステージ15に位置する収納容器80に対するウエハWの授受、および配列部21に対するウエハWの授受を行うものである。ウエハ移載装置19は多軸アーム構造を有しており、その先端に、収納容器80内のウエハWの数と同じ数のウエハWを保持するウエハ保持アーム19aを有している。ウエハ保持アーム19aにはウエハWを保持可能な保持爪(図示せず)が設けられており、この保持爪によりウエハWが保持された状態で、多軸アーム機構によりウエハ保持アーム19aが3次元空間で任意の位置および姿勢をとることができるようになっている。
【0037】
ウエハ搬入出部20は、インターフェース部3と洗浄処理部4との間でウエハWの搬送を行うためのものであり、このウエハ搬入出部20は、ロード(load)位置20aおよびアンロード(unload)位置20bと、配列部21とをそれぞれ有している。
【0038】
配列部21は、ウエハ移載装置19から供給される2つの収納容器分、例えば50枚の未処理のウエハWを収納容器80のピッチの半分のピッチ(ハーフピッチ)に配列する第1配列機構21aと、ハーフピッチでウエハWの洗浄処理を行った後、ハーフピッチのウエハWを収納容器80のピッチ(ノーマルピッチ)に戻す第2配列機構21bとを有している。
【0039】
ウエハ搬送装置22は、ハーフピッチのウエハ保持溝が形成された3本のチャック(図示せず)を有しており、2つの収納容器分のウエハWをハーフピッチで保持可能となっている。ウエハ搬送装置22は、インターフェース部3から洗浄処理部4へ延びるガイドレール23を図1における矢印Bで示す方向に沿って移動可能となっている。そして、ウエハ搬送装置22は、ウエハ移載装置19から垂直姿勢で処理前のウエハWをウエハ搬入出部20のロード位置20aで受け取り、ガイドレール23に沿って洗浄処理部4へ移動してウエハWを洗浄処理部4へ搬入するようになっている。また、ウエハ搬送装置22は、洗浄処理が終了した処理後のウエハWを洗浄処理部4から搬出して、ガイドレール23に沿ってウエハ搬入出部20のアンロード位置20bまで移動し、そこで処理後のウエハWをウエハ移載装置19に受け渡すようになっている。
【0040】
洗浄処理部4は、洗浄処理ユニット7と、乾燥ユニット8と、パーキングエリア9とから構成されており、インターフェース部3側から、乾燥ユニット8、洗浄処理ユニット7、パーキングエリア9の順で配置されている。そして、ウエハ搬送装置22は、図1における矢印B方向に延びるガイドレール23に沿って移動し、これらの間でウエハWの受け渡しを行うようになっている。
【0041】
パーキングエリア9は、処理前のウエハWを待機させる場所である。洗浄処理または乾燥処理が、あるロットのウエハWについて行われており、ウエハ搬送装置22を運転させることが必要でない時間を利用して、次に洗浄処理を開始すべきウエハWがパーキングエリア9へ搬送される。パーキングエリア9は洗浄処理ユニット7に隣接していることから、洗浄処理の開始にあたって、ウエハWの移動時間を短縮することが可能となり、スループットを向上させることができる。
【0042】
洗浄処理ユニット7には、図1に示すように、パーキングエリア9側から、第1の薬液槽31、第1の水洗槽32、第2の薬液槽33、第2の水洗槽34、第3の薬液槽35、第3の水洗槽36が順に配置されている。また、第1の薬液槽31と第1の水洗槽32の間でウエハWを搬送するための第1の搬送装置37、第2の薬液槽33と第2の水洗槽34との間でウエハWを搬送するための第2の搬送装置38、および、第3の薬液槽35と第3の水洗槽36との間でウエハWを搬送するための第3の搬送装置39がそれぞれ設けられている。
【0043】
第1の薬液槽31には、例えば、有機性汚れ除去や表面金属不純物除去を行うために、130℃前後に加熱されたSPM液(濃硫酸と過酸化水素水の混合溶液)が貯留されている。第2の薬液槽33には、パーティクル等の付着物を除去するための薬液、具体的には例えばSC−1液(アンモニアと過酸化水素と水の混合溶液)が貯留されている。第3の薬液槽35には、ウエハWの表面に形成された酸化膜をエッチングするためのエッチング液、具体的には例えば希フッ素が貯留されている。エッチング液としては、希フッ酸の他に、フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合物(バッファドフッ酸(BHF))を用いることもできる。
【0044】
第1〜第3の水洗槽32、34、36は、それぞれ第1〜第3の薬液槽31、33、35による薬液処理によってウエハWに付着した薬液を除去するためのものであり、例えば、オーバーフローリンスやクイックダンプリンス等の各種の水洗方法が用いられるようになっている。
【0045】
第1の搬送装置37は、上下方向に昇降可能な駆動機構を有しており、ウエハ搬送装置22から受け渡されたウエハWを下降させて第1の薬液槽31に浸して所定時間経過後に引き上げ、次いで、ウエハWを水平方向に移動させてウエハWを第1の水洗槽32に浸して所定時間保持し、引き上げるように動作する。第1の水洗槽32での処理を終えたウエハWは、一度、ウエハ搬送装置22に戻された後、ウエハ搬送装置22から第2の搬送装置38へ搬送される。第2および第3の搬送装置38、39は、第1の搬送装置37と同様の構造を有し、また、同様に動作するようになっている。
【0046】
乾燥ユニット8には、水洗槽24と、ウエハ搬送装置22のチャックを洗浄するチャック洗浄機構26が配設されており、水洗槽24の上部には、例えばイソプロピルアルコール(IPA)の蒸気が供給されてウエハWを乾燥する乾燥室(図示せず)が設けられている。また、水洗槽24と乾燥室との間でウエハWを搬送する搬送装置25が設けられており、水洗槽24で水洗されたウエハWが搬送装置25で引き上げられ、乾燥室においてIPAにより乾燥されるようになっている。搬送装置25は、水平方向の移動ができない他は前述した第1の搬送装置37等と同様に構成されており、この搬送装置25は、ウエハ搬送装置22との間でウエハWの受け渡しを行うことができるようになっている。
【0047】
次に、基板検出装置の第1の検出部40および第2の検出部50について詳しく説明する。
【0048】
まず、第1の検出部40の構成について図3および図4を用いて説明する。ここで、図3は、第1の検出部40の上面図であって、(a)は、収納容器80から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器80内に進出しているときの状態を示す図である。また、図4は、第1の検出部40の側面図であって、(a)は、収納容器80から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器80内に進出しているときの状態を示す図である。この第1の検出部40は、収納容器80に収納された、洗浄処理部4により処理される前の状態のウエハWの検出を行うようになっている。より詳細には、第1の検出部40は、収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを検出するとともに、各収納部分82に収納された各ウエハWの収納状態を検出するようになっている。ここで、ウエハWの収納状態を検出するとは、各収納部分82におけるウエハWの有無に加えて、1つの収納部分82において2枚以上のウエハWが重なっていないか、あるいはウエハWの一端が一の収納部分82に載置されるとともにウエハWの他端がこの一の収納部分82の上方または下方にある他の収納部分82に載置されることにより斜行状態となっていないか、等を検出することをいう。
【0049】
第1の検出部40は、収納容器80の各収納部分82に収納された各ウエハWのスキャンを行い、スキャン結果に基づいて収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを検出するとともに、各収納部分82に収納された各ウエハWの収納状態を検出するようになっている。ここで、各ウエハWのスキャン方法については後述する。
【0050】
図3および図4に示すように、第1の検出部40は、ロータリーアクチュエータ41と、ロータリーアクチュエータ41の上部に取り付けられた支柱42と、支柱42の上部に設けられたモータ43と、支柱42に設けられたアーム44とを有している。また、アーム44には、上下方向に延びる2つのセンサ支持部材46が間隔を空けて取り付けられており、一方のセンサ支持部材46には発光素子45aが設けられているとともに他方のセンサ支持部材46には受光素子45bが設けられている。発光素子45aおよび受光素子45bによりセンサ部分45が構成されている。
【0051】
なお、図3(a)および図4(a)に示す状態において、支柱42に設けられたアーム44は、壁部16から遠ざかる方向かつ壁部16に対して直交する方向に延びている。また、図3(b)および図4(b)に示す状態において、支柱42に設けられたアーム44は、壁部16に設けられた開口16aに接近するとともに壁部16に対して平行となる方向に延びている。
【0052】
以下、第1の検出部40の各構成要素について詳述する。
【0053】
ロータリーアクチュエータ41は、壁部16に設けられた2つの開口16a、16bのうち下側の開口16aの幅方向における端部近傍に設けられている。また、前述のように、ロータリーアクチュエータ41の上部には円柱形状の細長い支柱42が上下方向に延びるよう設けられており、このロータリーアクチュエータ41は支柱42を正方向および逆方向の両方向に回転させるようになっている。より具体的には、ロータリーアクチュエータ41は、支柱42に取り付けられたアーム44が図3(a)に示すような状態となる位置と、支柱42に取り付けられたアーム44が図3(b)に示すような状態となる位置との間の範囲内で(すなわち、約90°の範囲内で)支柱42を回転させるようになっている。
【0054】
図3および図4に示すように、アーム44が支柱42に設けられている。より具体的には、アーム44は支柱42に沿って上下方向(図4(a)(b)の上下方向)に移動自在となるよう支柱42に設けられており、支柱42の上部に設けられたモータ43がアーム44を支柱42に沿って上下方向に移動させるようになっている。アーム44は、上下方向に延びる板状部材からなり、このアーム44は第1の検出部40を上方から見て支柱42から径方向外方に延びるようになっている。また、第1の検出部40を上方から見て、アーム44はロータリーアクチュエータ41により約90°の範囲内で(図3(a)に示す位置と図3(b)に示す位置との間の範囲内で)支柱42を中心として正方向および逆方向の両方向に回転するようになっている。
【0055】
また、アーム44の幅方向(図3(b)の左右方向)における支柱42から遠い側の端部には2つのセンサ支持部材46のうち一方のセンサ支持部材46が上下方向に延びるよう取り付けられており、また、アーム44の幅方向における中央領域には他方のセンサ支持部材46が上方方向に延びるよう取り付けられている。ここで、図3および図4に示すように、2つのセンサ支持部材46は互いに間隔を空けて対向している。
【0056】
図4(b)に示すように、2つのセンサ支持部材46のうち一方のセンサ支持部材46には、5つの発光素子45aが上下方向に等間隔で並ぶよう設けられている。また、2つのセンサ支持部材46のうち他方のセンサ支持部材46には、各発光素子45aに対応するよう、5つの受光素子45bが上下方向に等間隔で並ぶよう設けられている。ここで、各発光素子45aおよび各受光素子45bによりそれぞれセンサ部分45が構成されている。すなわち、第1の検出部40において、5つのセンサ部分45が上下方向に等間隔で並ぶよう設けられている。
【0057】
そして、センサ部分45は、モータ43によりアーム44が上下方向のうちいずれか一方の方向に移動させられている間に、収納容器80の各収納部分82に収納された各ウエハWのスキャンを行うようになっている。より具体的には、図3(b)に示すように、各センサ部分45の発光素子45aおよび受光素子45bは、収納容器80の各収納部分82に収納された各ウエハWを水平方向に沿って挟むよう設けられており、各センサ部分45は、モータ43によりアーム44が上下方向のうちいずれか一方の方向に移動させられている間において発光素子45aから発せられ受光素子45bにより受けられる光の状態に基づいて各ウエハWの検出を行うようになっている。
【0058】
更に詳細に説明すると、収納容器80には上下方向に沿って25個の収納部分82が設けられており、また、上下方向に沿って等間隔で5つのセンサ部分45が設けられているので、各センサ部分45はモータ43によって収納容器80における5つの収納部分82の範囲分だけ上下方向のうちいずれか一方の方向に移動させられる。そして、この間に、各センサ部分45は、5つの収納部分82についてそれぞれウエハWが収納されているか否かを検出するとともに各収納部分82に収納された各ウエハWの収納状態を検出することとなる。
【0059】
次に、第2の検出部50の構成について図5および図6を用いて説明する。ここで、図5は、第2の検出部50の上面図であって、(a)は、収納容器80から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器80内に進出しているときの状態を示す図である。また、図6は、第2の検出部50の側面図であって、(a)は、収納容器80から退避しているときの状態を示す図であり、(b)は、収納容器80内に進出しているときの状態を示す図であり、(c)は、(a)に示すセンサ支持部材56の拡大図である。この第2の検出部50は、収納容器80に収納された、洗浄処理部4により処理された後の状態のウエハWの検出を行うようになっている。より詳細には、第2の検出部50は、収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを一括して検出するようになっている。
【0060】
図5および図6に示すように、第2の検出部50は、ロータリーアクチュエータ51と、ロータリーアクチュエータ51の上部に取り付けられた支柱52と、支柱52に取り付けられアーム53と、アーム53に取り付けられたマッピングセンサ54とを有している。ここで、マッピングセンサ54は、収納容器80の各収納部分82に対応するよう、上下方向に沿って間隔を空けて設けられた複数、具体的には例えば26個のセンサ支持部材56を有している。そして、図6(c)に示すように、隣り合う2つのセンサ支持部材56のうち一方のセンサ支持部材56には発光素子55aが設けられているとともに、他方のセンサ支持部材56には前述の発光素子55aに対向するよう受光素子55bが設けられている。ここで、発光素子55aおよび受光素子55bは、第2の検出部50が収納容器80内に進出したときにこの収納容器80の各収納部分82に収納されたウエハWを挟むよう配置されるようになっている。これらの発光素子55aおよび受光素子55bによりセンサ部分55が構成されている。
【0061】
なお、図5(a)および図6(a)に示す状態において、支柱52に設けられたアーム53は、壁部16から遠ざかる方向かつ壁部16に対して直交する方向に延びている。また、図5(b)および図6(b)に示す状態において、支柱52に設けられたアーム53は、壁部16に設けられた開口16bに接近するとともに壁部16に対して平行となる方向に延びている。
【0062】
以下、第2の検出部50の各構成要素について詳述する。
【0063】
ロータリーアクチュエータ51は、壁部16に設けられた2つの開口16a、16bのうち上側の開口16bの幅方向における端部近傍に設けられている。また、前述のように、ロータリーアクチュエータ51の上部には円柱形状の細長い支柱52が上下方向に延びるよう設けられており、このロータリーアクチュエータ51は支柱52を正方向および逆方向の両方向に回転させるようになっている。より具体的には、ロータリーアクチュエータ51は、支柱52に取り付けられたアーム53が図5(a)に示すような状態となる位置と、支柱52に取り付けられたアーム53が図5(b)に示すような状態となる位置との間の範囲内で(すなわち、約90°の範囲内で)支柱52を回転させるようになっている。
【0064】
図5および図6に示すように、アーム53が支柱52に固定的に取り付けられている。より具体的には、アーム53は、上下方向に延びる板状部材からなり、このアーム53は第2の検出部50を上方から見て支柱52から径方向外方に延びるようになっている。また、第2の検出部50を上方から見て、アーム53はロータリーアクチュエータ51により約90°の範囲内で(図5(a)に示す位置と図5(b)に示す位置との間の範囲内で)支柱52を中心として正方向および逆方向の両方向に回転するようになっている。
【0065】
また、アーム53の幅方向(図5(b)の左右方向)における支柱52から遠い側の端部には上下方向に延びるマッピングセンサ54が取り付けられている。前述のように、マッピングセンサ54は、収納容器80の各収納部分82に対応するよう、上下方向に沿って間隔を空けて設けられた複数、具体的には例えば26個のセンサ支持部材56を有している。より詳細には、各センサ支持部材56の間のスペースと、収納容器80の各収納部分82とが対応するようになっており、第2の検出部50が収納容器80内に進出したときに、収納容器80の各収納部分82に収納された各ウエハWが各センサ支持部材56の間のスペース内に位置するようになっている。
【0066】
そして、図6(c)に示すように、隣り合う2つのセンサ支持部材56のうち一方のセンサ支持部材56には発光素子55aが設けられているとともに、他方のセンサ支持部材56には発光素子55aに対向するよう受光素子55bが設けられている。ここで、発光素子55aおよび受光素子55bは、第2の検出部50が収納容器80内に進出したときにこの収納容器80の各収納部分82に収納されたウエハWを挟むよう配置されるようになっている。また、前述のように、一方のセンサ支持部材56に設けられた発光素子55aおよびこの一方のセンサ支持部材56と隣り合う他方のセンサ支持部材56に設けられた受光素子55bにより、センサ部分55が構成されている。すなわち、センサ部分55は、上下方向に並ぶようセンサ支持部材56の数と同じ数(具体的には、例えば25個)だけ設けられている。
【0067】
図5(b)および図6(b)に示すように、第2の検出部50が収納容器80内に進出したときに、各センサ部分55において発光素子55aから発せられた光が受光素子55bにより受光されなかったときに、各センサ部分55に対応する収納容器80の収納部分82にウエハWが収納されていると判断されるようになっている。
【0068】
また、図2に示すように、壁部16の開口16a、16bにはそれぞれこれらの開口16a、16bを選択的に塞ぐための下側扉70および上側扉72が設けられている。各扉70、72は、図2に示すような各開口16a、16bを塞ぐ閉止位置と、各開口16a、16bから退避してこれらの開口16a、16bを開くような開口位置との間で往復移動を行うようになっている。より具体的には、下側扉70および上側扉72は、それぞれ、閉止位置と開口位置との間で水平方向に沿って往復移動を行うようになっている。そして、第1の検出部40は、下側扉70が下側の開口16aを開いているときにこの開口16aの近傍にある収納容器80に収納された各ウエハWの検出を行うようになっており、また、第2の検出部50は、上側扉72が上側の開口16bを開いているときにこの開口16bの近傍にある収納容器80に収納された各ウエハWの検出を行うようになっている。
【0069】
次に、このような構成からなる基板処理システム1の動作について説明する。
【0070】
まず、所定枚数、具体的には例えば25枚のウエハWが水平状態で収納された収納容器80を、収納容器搬入出ステージ5に載せる。そして、収納容器搬入出ステージ5上の収納容器80を収納容器搬送装置12により搬入用のウエハ出し入れステージ15へ搬送する。なお、複数の収納容器80を繰り返し搬送する場合には、必要に応じて収納容器ストック部6の収納容器保持部材13に一旦保管した後に搬送を行ってもよい。次に、ウエハ出し入れステージ15に載置された収納容器80について、蓋体開閉機構17によりロックを外して蓋体を開け、次に第1の検出部40により壁部16の開口16aを介して収納容器80内のウエハWの検出を行う。
【0071】
より具体的には、図7(a)に示すように下側扉70が壁部16の開口16aを塞いでいるとともに第1の検出部40が収納容器80から退避しているような(図3(a)および図4(a)参照)状態において、下側扉70が水平方向に(図7(a)の下方に)移動し始めるとともに、ロータリーアクチュエータ41が支柱42を回転駆動させ始める。そして、図7(b)に示すような状態を経て、図7(c)に示すように、下側扉70が開口位置に到達するとともに第1の検出部40が収納容器80内に進出する。すなわち、下側扉70および第1の検出部40は、下側扉70が開口16aを開いたタイミングで第1の検出部40が収納容器80に収納された各ウエハWの検出を行うよう、それぞれ開口16aに対して進退することとなる。第1の検出部40が収納容器80内に進出すると、第1の検出部40は収納容器80に対して図3(b)および図4(b)に示すような状態となり、収納容器80の各収納部分82に収納されたウエハWは第1の検出部40の各センサ部分45の発光素子45aと受光素子45bとの間に左右方向から挟まれる。そして、モータ43がアーム44を上下方向(図4(b)における上下方向)のうちいずれか一方の方向に移動させ、その際に、各センサ部分45によりウエハWの検出が行われる。
【0072】
より詳細には、1つのセンサ部分45が5つの収納部分82の範囲分を移動するよう、モータ43がアーム44を上下方向のうちいずれか一方の方向に移動させ、その間、受光素子45bは、対応する発光素子45aから発せられる光を受光し続け、この受光状態に基づいて各収納部分82にウエハWが収納されているか否かを検出するとともに、ウエハWの収納状態を検出する。ここで、各センサ部分45がウエハWの収納状態を検出するにあたり、前述のように、各センサ部分45は、1つの収納部分82において2枚以上のウエハWが重なっていないか、あるいはウエハWの一端が一の収納部分82に載置されるとともにウエハWの他端がこの一の収納部分82の上方または下方にある他の収納部分82に載置されることにより斜行状態となっていないか、等を検出する。
【0073】
第1の検出部40が収納容器80内のウエハWの検出を行った後、第1の検出部40は、図3(b)や図7(c)に示すような収納容器80内に進出した位置から、図3(a)や図7(a)に示すような収納容器80から退避した位置に戻る。なお、この間、下側扉70は開口16aを開け続けたままとなる。
【0074】
その後、ウエハ移載装置19のウエハ保持アーム19aを、開口16aを介してウエハ出し入れステージ15上の収納容器80内に挿入してウエハWを取り出し、配列部21の第1配列機構21aに受け渡す。この動作と同時に、蓋体開閉機構17により、ウエハ出し入れステージ15上のウエハWを取り出した後の収納容器80に蓋体を装着し、引き続きその収納容器80を、収納容器搬送装置12によりいずれかの収納容器保持部材13へ搬送する。また、この動作の間に、下側扉70は開口16aを塞ぐ位置に戻る。
【0075】
その後、収納容器搬入出ステージ5上の次の収納容器80を収納容器搬送装置12により搬入用のウエハ出し入れステージ15へ搬送する。次に、ウエハ出し入れステージ15に載置された収納容器80について、蓋体開閉機構17によりロックを外して蓋体を開け、次に第1の検出部40により壁部16の開口16aを介して収納容器80内のウエハWの検出を行う。そして、ウエハ移載装置19のウエハ保持アーム19aにより、その収納容器80内のウエハWを取り出して、第1配列機構21aへ受け渡す。このときに、第1配列機構21aでは、ハーフピッチで2つの収納容器分、具体的には例えば50枚のウエハWが保持された状態となり、これをウエハ搬送装置22に受け渡す。
【0076】
次に、このようにしてウエハ搬送装置22に受け渡された2つの収納容器分のウエハWを1ロットとして洗浄処理部4へ搬送し、所定の洗浄処理を行う。
【0077】
この際に、ウエハWを保持したウエハ搬送装置22を、ガイドレール23に沿って洗浄処理ユニット7の第1の薬液槽31または第1の水洗槽32の位置へ移動させ、ウエハWを第1の搬送装置37へ移し替え、ウエハWの洗浄処理を開始する。ウエハWの洗浄処理は、例えば、第1の薬液槽31への浸漬と第1の水洗槽32による洗浄、第2の薬液槽33への浸漬と第2の水洗槽34による洗浄、第3の薬液槽35への浸漬と第3の水洗槽36による洗浄の順で行われる。
【0078】
洗浄処理ユニット7での洗浄処理が終了したウエハWは、一度、ウエハ搬送装置22に移し替えられた後、乾燥ユニット8の搬送装置25へ移し替えられ、乾燥処理が施される。乾燥処理が終了したウエハWは、ウエハ搬送装置22により、ハーフピッチで2つの収納容器分、例えば50枚垂直姿勢で搭載された状態でインターフェース部3のアンロード位置20bまで搬送される。
【0079】
アンロード位置20bまで搬送されたウエハWは、そこから配列部21の第2配列機構21bに2つの収納容器分のウエハWがハーフピッチのまま受け渡される。このときに、第2配列機構21bでは、ノーマルピッチで具体的には例えば25枚のウエハWが2つの収納容器分だけ保持された状態とするよう動作が行われる。
【0080】
その後、収納容器搬送装置12により搬出用のウエハ出し入れステージ15に空の収納容器80を載置し、蓋体開閉機構17によりその蓋体を開けておく。次いで、ウエハ移載装置19の準備動作を行った後、ウエハ保持アーム19aを配列部21の第2配列機構21b内に挿入し、垂直姿勢で保持されている状態のウエハWを取り出す。その後、搬出用のウエハ出し入れステージ15上の空の収納容器80に、壁部16の開口16bを介して、ウエハWを保持したウエハ保持アーム19aを挿入し、ウエハWを水平姿勢で搬入する。その後、ウエハ保持アーム19aを収納容器80から出して、次に第2の検出部50により壁部16の開口16bを介して収納容器80内のウエハWの検出を行う。
【0081】
第2の検出部50が収納容器80内に進出すると、第2の検出部50は収納容器80に対して図5(b)および図6(b)に示すような状態となり、収納容器80の各収納部分82に収納されたウエハWは第2の検出部50の各センサ部分55の発光素子55aと受光素子55bとの間に上下方向から挟まれる。
【0082】
そして、各センサ部分55において、発光素子55aから発せられた光が受光素子55bで受光されたか否かが検出され、受光素子55bで受光されていないときには、各センサ部分55に対応する収納部分82にウエハWが収納されていることが検出される。この際に、センサ部分55は、収納容器80の各収納部分82に対応するよう複数設けられており、センサ部分55の数は収納部分82の数と同数となっているので、各センサ部分55は、収納容器80の各収納部分82にウエハWが収納されているか否かの検出を一括して行うことができる。
【0083】
このようにして第2の検出部50により収納容器80内のウエハWの検出が行われた後、蓋体開閉機構17により収納容器80の蓋体を閉じる。その後、洗浄処理が行われた後の状態のウエハWを収納した収納容器80は、収納容器搬送装置12により収納容器搬入出ステージ5に搬送される。
【0084】
以上のように本実施の形態の基板検出装置およびこの基板検出装置を備えた基板処理システム1によれば、処理前の状態のウエハWの検出を行う第1の検出部40と、処理後の状態のウエハWの検出を行う第2の検出部50とがそれぞれ設けられており、第1の検出部40は、収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを検出するとともに各収納部分82に収納された各ウエハWの収納状態を検出するようになっており、また、第2の検出部50は、収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを一括して検出するようになっている。このように、収納容器80に収納されたウエハWの検出を行う際に、処理前の状態のウエハWと処理後の状態のウエハWとで異なる検出部で検出するようになっているので、処理前の状態のウエハWと処理後の状態のウエハWを同じ検出部で検出するような基板検出装置と比較して、より適切なウエハWの検出を行うことができる。
【0085】
具体的に説明すると、処理前の状態のウエハWについては、収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分82に収納された各ウエハWの収納状態を検出することにより、収納容器80内のウエハWの収納枚数を検出することができるとともに、後のウエハWの処理工程においてウエハWの収納状態が正常ではないことに起因して生じるような様々なトラブルの発生を抑制することができる。一方、処理後の状態のウエハWについては、洗浄処理部4から収納容器80に搬送される際に概してウエハWの収納状態が異常となることはないため、単に収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを検出するだけでよく、このような検出を一括して行うことによりウエハWの検出に要する時間を大幅に短縮することができる。このように、収納容器80に収納されたウエハWの検出を行う際に、処理前の状態のウエハWと処理後の状態のウエハWとで異なる検出部で検出することにより、それぞれの状態のウエハWに必要な検出結果を適切に得ることができるとともに検出時間を短縮することができ、このことによりウエハWの処理のスループットを向上させることができる。
【0086】
また、本実施の形態の基板検出装置および基板処理システム1においては、第1の検出部40は、収納容器80の各収納部分82に収納された各ウエハWのスキャンを行い、スキャン結果に基づいて収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを検出するとともに各収納部分82に収納された各ウエハWの収納状態を検出するようになっている。
【0087】
より具体的には、第1の検出部40は、上下方向に沿って互いに間隔を空けて設けられた複数のセンサ部分45と、各センサ部分45を同期して上下方向に移動させるモータ43とを有している。そして、第1の検出部40の各センサ部分45は、モータ43により上下方向に移動させられている間に収納容器80の各収納部分82に収納された各ウエハWの検出を行うようになっている。このように、センサ部分45を複数設け、モータ43により各センサ部分45を同期して移動させることにより、センサ部分45が1つしか設けられていない場合と比較してウエハWの検出に要する時間を短縮することができる。
【0088】
また、第1の検出部40の各センサ部分45は、各収納部分82に収納された各ウエハWを水平方向に沿って挟むよう設けられた発光素子45aおよび受光素子45bを有している。そして、各センサ部分45は、モータ43により上下方向のうちいずれか一方の方向に移動させられている間に発光素子45aから発せられ受光素子45bにより受けられる光の受光状態に基づいて各ウエハWの検出を行うようになっている。
【0089】
また、本実施の形態の基板検出装置および基板処理システム1においては、第2の検出部50は、収納容器80の各収納部分82に対応して設けられた複数のセンサ部分55を有し、第2の検出部50の各センサ部分55は、それぞれ、対応する各収納部分82にウエハWが収納されているか否かを検出するようになっている。このような構成により、第2の検出部50は、確実に、収納容器80の各収納部分82にそれぞれウエハWが収納されているか否かを一括して検出することができる。
【0090】
より具体的には、第2の検出部50の各センサ部分55は、それぞれ、対応する各収納部分82に収納されたウエハWを上下方向から挟むよう設けられた発光素子55aおよび受光素子55bを有し、各センサ部分55において発光素子55aから発せられた光が受光素子55bにより受光されなかったときに、対応する収納部分82にウエハWが収納されていると判断されるようになっている。なお、各センサ部分55に設けられる発光素子および受光素子は、対応する各収納部分82に収納されたウエハWを上下方向から挟む代わりに、水平方向に沿ってウエハWを挟むようになっていてもよい。
【0091】
また、収納容器80は、上下方向に沿って並ぶよう配置された2つのウエハ出し入れステージ15のうち一方のウエハ出し入れステージ15に載置されるようになっており、下側のウエハ出し入れステージ15に載置される収納容器80は、洗浄処理部4により処理される前の状態のウエハWを収納するようになっており、この下側のウエハ出し入れステージ15の近傍に第1の検出部40が設けられている。また、上側のウエハ出し入れステージ15に載置される収納容器80は、洗浄処理部4により処理された後の状態のウエハWを収納するようになっており、この上側のウエハ出し入れステージ15の近傍に第2の検出部50が設けられている。
【0092】
また、下側のウエハ出し入れステージ15に載置される収納容器80内にアクセスするための下側の開口16aを選択的に塞ぐ下側扉70、および上側のウエハ出し入れステージ15に載置される収納容器80内にアクセスするための上側の開口16bを選択的に塞ぐ上側扉72がそれぞれ設けられている。ここで、第1の検出部40は、下側の開口16aに対して下側扉70の開く方向とは反対側に設けられている。また、第2の検出部50は、上側の開口16bに対して上側扉72の開く方向とは反対側に設けられている。そして、第1の検出部40は、下側扉70が下側の開口16aを開いているときに収納容器80に収納された各ウエハWの検出を行い、また、第2の検出部50は、上側扉72が上側の開口16bを開いているときに収納容器80に収納された各ウエハWの検出を行うようになっている。
【0093】
なお、下側扉70および上側扉72は、それぞれ開口16a、16bに対して進退するようになっており、また、第1の検出部40および第2の検出部50も、それぞれ開口16a、16bに対して進退するようになっている。
【0094】
そして、図7(a)〜(c)に示すように、下側の開口16aを下側扉70が開きながら第1の検出部40が下側の開口16aに進出するようになっている。このため、下側扉70が開口16aを開いた直後に、収納容器80内のウエハWの検出を行うことができるようになり、ウエハWの検出に要する時間をより一層短縮することができる。
【0095】
なお、本実施の形態による基板検出装置や基板処理システム1は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
【0096】
例えば、収納容器80を載置するウエハ出し入れステージ15は、上下2段に設けられている代わりに、上下方向において1段のみ設けられるようになっていてもよい。このような基板処理システムについて、図9および図10を用いて説明する。図9は、変形例に係る基板処理システムにおける収納容器、壁部の開口に設けられた扉および基板検出装置の構成を示す上面図であり、図10は、図9に示す基板処理システムのA−A矢視による側面図である。
【0097】
ウエハ出し入れステージ15が上下方向において1段のみ設けられる場合、壁部16にはこのウエハ出し入れステージ15に対応して一つの開口16cのみが設けられることとなる。この開口16cは、収納容器80からウエハWを搬出するためのウエハ搬出用、および収納容器80にウエハWを搬入するためのウエハ搬入用の両方に用いられる。
【0098】
ウエハ出し入れステージ15および開口16cが上下方向において1段のみ設けられるような基板処理システムにおいては、図9に示すように、この開口16cの幅方向(図9における上下方向)の両端部にそれぞれ第1の検出部40および第2の検出部50が設けられることとなる。また、壁部16の開口16cにはこの開口16cを選択的に塞ぐための扉74が設けられている。図10に示すように、扉74は、上下方向に沿って往復移動を行うようになっている。具体的には、この扉74は、開口16cを塞ぐ閉止位置(図10の実線参照)と、開口16cから退避してこの開口16cを開くような開口位置(図10の二点鎖線参照)との間で往復移動を行うようになっている。
【0099】
図9および図10に示すような変形例に係る基板処理システムにおいて、処理前のウエハWが収納された収納容器80がウエハ出し入れステージ15に載置され、この載置された収納容器80内のウエハWの検査を行う場合の動作について説明する。まず、ウエハ出し入れステージ15に載置された収納容器80について、蓋体開閉機構17によりロックを外して蓋体を開け、次に第1の検出部40により壁部16の開口16cを介して収納容器80内のウエハWの検出を行う。
【0100】
より具体的には、図9に示すように扉74が壁部16の開口16cを塞いでいるとともに第1の検出部40が収納容器80から退避しているような状態において、扉74が下方に移動し始めるとともに、ロータリーアクチュエータ41が支柱42を回転駆動させ始める。そして、扉74が開口位置(図10の二点鎖線参照)に到達するとともに第1の検出部40が収納容器80内に進出する。この際に、扉74および第1の検出部40は、扉74が開口16cを開いたタイミングで第1の検出部40が収納容器80に収納された各ウエハWの検出を行うよう、それぞれ開口16cに対して進退することとなる。第1の検出部40が収納容器80内に進出すると、収納容器80の各収納部分82に収納されたウエハWは第1の検出部40の各センサ部分45の発光素子45aと受光素子45bとの間に左右方向から挟まれる。そして、モータ43がアーム44を上下方向に移動させ、その際に、各センサ部分45によりウエハWのスキャンが行われる。このウエハWのスキャン結果に基づいて、第1の検出部40は、各収納部分82にウエハWが収納されているか否かを検出するとともに、ウエハWの収納状態を検出する。
【0101】
第1の検出部40が収納容器80内のウエハWの検出を行った後、第1の検出部40は、収納容器80内に進出した位置から、収納容器80から退避した位置に戻る。なお、この間、扉74は開口16cを開け続けたままとなる。
【0102】
その後、ウエハ移載装置19のウエハ保持アーム19aを、開口16cを介してウエハ出し入れステージ15上の収納容器80内に挿入してウエハWを取り出し、配列部21の第1配列機構21aに受け渡す。この動作と同時に、蓋体開閉機構17により、ウエハ出し入れステージ15上のウエハWを取り出した後の収納容器80に蓋体を装着し、引き続きその収納容器80を、収納容器搬送装置12によりいずれかの収納容器保持部材13へ搬送する。また、この動作の間に、扉74は開口16cを塞ぐ位置に戻る。
【0103】
次に、図9および図10に示すような変形例に係る基板処理システムにおいて、処理後のウエハWが収納容器80に戻され、この収納容器80内のウエハWの検査を行う場合の動作について説明する。まず、収納容器搬送装置12によりウエハ出し入れステージ15に空の収納容器80を載置し、蓋体開閉機構17によりその蓋体を開けておく。次いで、ウエハ出し入れステージ15に載置された空の収納容器80に、壁部16の開口16cを介して、ウエハWを保持したウエハ保持アーム19aを挿入し、ウエハWを水平姿勢で搬入する。その後、ウエハ保持アーム19aを収納容器80から出して、次に第2の検出部50により壁部16の開口16cを介して収納容器80内のウエハWの検出を行う。
【0104】
第2の検出部50が収納容器80内に進出すると、収納容器80の各収納部分82に収納されたウエハWは第2の検出部50の各センサ部分55の発光素子55aと受光素子55bとの間に上下方向から挟まれる。
【0105】
そして、各センサ部分55において、発光素子55aから発せられた光が受光素子55bで受光されたか否かが検出され、受光素子55bで受光されていないときには、各センサ部分55に対応する収納部分82にウエハWが収納されていることが検出される。この際に、センサ部分55は、収納容器80の各収納部分82に対応するよう複数設けられており、センサ部分55の数は収納部分82の数と同数となっているので、各センサ部分55は、収納容器80の各収納部分82にウエハWが収納されているか否かを一括して行うことができる。
【0106】
このようにして第2の検出部50により収納容器80内のウエハWの検出が行われた後、蓋体開閉機構17により収納容器80の蓋体を閉じる。その後、洗浄処理が行われた後の状態のウエハWを収納した収納容器80は、収納容器搬送装置12により収納容器搬入出ステージ5に搬送される。
【0107】
なお、収納容器80を載置するウエハ出し入れステージ15は、上下2段に設けられていたり、上下方向において1段のみ設けられていたりする代わりに、左右方向に並ぶよう2段に設けられるようになっていてもよい。この場合、壁部16には左右方向に並ぶよう2つの開口が設けられることとなり、それぞれの開口を選択的に塞ぐための扉が2つ設けられることとなる。これらの扉は、図10に示す扉74と同様に、それぞれ上下方向に沿って往復移動を行うようになっている。具体的には、左右方向に並ぶよう設けられた2つの扉は、それぞれ、対応する開口を塞ぐ閉止位置と、対応する開口から退避して当該開口を開くような開口位置との間で往復移動を行うこととなる。そして、一方の開口に対して第1の検出部40が進退を行うとともに、他方の開口に対して第2の検出部50が進退を行うこととなる。
【0108】
次に、基板処理システムの他の変形例について説明する。他の変形例に係る基板処理システムにおいて、インターフェース部3には2つのウエハ移載装置が設けられている。そして、一方のウエハ移載装置は、ウエハ出し入れステージ15に載置された収納容器80内から処理前のウエハWを取り出し、この取り出されたウエハWを配列部21の第1配列機構21aに搬送するようになっている。また、他方のウエハ移載装置は、配列部21の第2配列機構21bに保持された処理後のウエハWを、ウエハ出し入れステージ15に載置された空の収納容器80内に搬送するようになっている。
【符号の説明】
【0109】
1 基板処理システム
2 収納容器搬入出部
3 インターフェース部
4 洗浄処理部
5 収納容器搬入出ステージ
6 収納容器ストック部
7 洗浄処理ユニット
8 乾燥ユニット
9 パーキングエリア
12 収納容器搬送装置
12a 支持アーム
13 収納容器保持部材
14 シャッター
15 ウエハ出し入れステージ
16 壁部
16a、16b、16c 開口
17 蓋体開閉機構
19 ウエハ移載装置
19a ウエハ保持アーム
20 ウエハ搬入出部
20a ロード位置
20b アンロード位置
21 配列部
21a 第1配列機構
21b 第2配列機構
22 ウエハ搬送装置
23 ガイドレール
24 水洗槽
25 搬送装置
26 チャック洗浄機構
31 第1の薬液槽
32 第1の水洗槽
33 第2の薬液槽
34 第2の水洗槽
35 第3の薬液槽
36 第3の水洗槽
37 第1の搬送装置
38 第2の搬送装置
39 第3の搬送装置
40 第1の検出部
41 ロータリーアクチュエータ
42 支柱
43 モータ
44 アーム
45 センサ部分
45a 発光素子
45b 受光素子
46 センサ支持部材
50 第2の検出部
51 ロータリーアクチュエータ
52 支柱
53 アーム
54 マッピングセンサ
55 センサ部分
55a 発光素子
55b 受光素子
56 センサ支持部材
70 上側扉
72 下側扉
74 扉
80 収納容器
82 収納部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が1枚の基板を収納するような収納部分が上下方向に沿って複数設けられた収納容器から基板を取り出して処理を行うとともに処理された基板を前記収納容器に戻すような基板処理システムであって、
基板を処理する処理部と、
前記処理部により処理される前に前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された各基板の収納状態を検出する第1の検出部と、
前記処理部により処理された後に前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを一括して検出する第2の検出部と、
を備えたことを特徴とする基板処理システム。
【請求項2】
前記第1の検出部は、前記収納容器の各収納部分に収納された各基板のスキャンを行い、スキャン結果に基づいて前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された各基板の収納状態を検出することを特徴とする請求項1記載の基板処理システム。
【請求項3】
前記第1の検出部は、上下方向に沿って互いに間隔を空けて設けられた複数の検出部分と、前記各検出部分を同期して上下方向に移動させる駆動機構とを有し、
前記第1の検出部の各検出部分は、前記駆動機構により上下方向に移動させられている間に前記収納容器の各収納部分に収納された各基板の検出を行うことを特徴とする請求項2記載の基板処理システム。
【請求項4】
前記第1の検出部の各検出部分は、前記各収納部分に収納された各基板を水平方向に沿って挟むよう設けられた発光素子および受光素子を有し、当該各検出部分は、前記駆動機構により上下方向に移動させられている間に前記発光素子から発せられ前記受光素子により受けられる光の受光状態に基づいて各基板の検出を行うことを特徴とする請求項3記載の基板処理システム。
【請求項5】
前記第2の検出部は、前記収納容器の各収納部分に対応して設けられた複数の検出部分を有し、
前記第2の検出部の各検出部分は、それぞれ、対応する各収納部分に基板が収納されているか否かを検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板処理システム。
【請求項6】
前記第2の検出部の各検出部分は、それぞれ、対応する各収納部分に収納された基板を挟むよう設けられた発光素子および受光素子を有していることを特徴とする請求項5記載の基板処理システム。
【請求項7】
前記収納容器内にアクセスするための開口を選択的に塞ぐ扉が設けられており、
前記第1の検出部および前記第2の検出部は、それぞれ、前記扉が前記開口を開いているときに前記収納容器に収納された各基板の検出を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板処理システム。
【請求項8】
前記扉は前記開口に対して進退するようになっており、前記第1の検出部および前記第2の検出部はそれぞれ前記開口に対して進退するようになっていることを特徴とする請求項7記載の基板処理システム。
【請求項9】
前記収納容器をそれぞれ載置するための2つの収納容器載置台を更に備え、
第1の収納容器載置台に載置される収納容器は、前記処理部により処理される前の状態の基板を収納するようになっており、前記第1の収納容器載置台に載置される収納容器内にアクセスするための第1の開口を選択的に塞ぐ第1の扉が設けられているとともに、前記第1の検出部が前記第1の開口の近傍に設けられており、
第2の収納容器載置台に載置される収納容器は、前記処理部により処理された後の状態の基板を収納するようになっており、前記第2の収納容器載置台に載置される収納容器内にアクセスするための第2の開口を選択的に塞ぐ第2の扉が設けられているとともに、前記第2の検出部が前記第2の開口の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板処理システム。
【請求項10】
前記第1の検出部は、前記第1の開口に対して前記第1の扉の開く方向とは反対側に設けられていることを特徴とする請求項9記載の基板処理システム。
【請求項11】
前記第1の検出部は前記第1の開口に対して進退するようになっており、
前記第1の開口を前記第1の扉が開きながら前記第1の検出部が前記第1の開口に進出することを特徴とする請求項10記載の基板処理システム。
【請求項12】
前記収納容器と前記処理部との間で基板を搬送する搬送部を更に備え、
前記搬送部は、前記処理部により処理される前の状態の基板を前記収納容器から前記処理部に搬送するとともに、前記処理部により処理された後の状態の基板を前記処理部から前記収納容器に搬送することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の基板処理システム。
【請求項13】
前記処理部により処理される前の状態の基板を前記収納容器から前記処理部に一括して搬送する第1の搬送部と、
前記処理部により処理された後の状態の基板を前記処理部から前記収納容器に一括して搬送する第2の搬送部と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の基板処理システム。
【請求項14】
各々が1枚の基板を収納するような収納部分が上下方向に沿って複数設けられた収納容器に収納される、処理前および処理後の状態の基板の検出をそれぞれ行う基板検出装置であって、
前記収納容器の各収納部分にそれぞれ処理前の状態の基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された処理前の状態の各基板の収納状態を検出する第1の検出部と、
前記収納容器の各収納部分にそれぞれ処理後の状態の基板が収納されているか否かを一括して検出する第2の検出部と、
を備えたことを特徴とする基板検出装置。
【請求項15】
各々が1枚の基板を収納するような収納部分が上下方向に沿って複数設けられた収納容器に収納される、処理前および処理後の状態の基板の検出をそれぞれ行う基板検出装置による基板検出方法であって、
前記収納容器に収納された、処理前の状態の基板の検出を第1の検出部により行い、この際に、前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを検出するとともに前記各収納部分に収納された各基板の収納状態を検出する工程と、
前記収納容器に収納された、処理後の基板の検出を第2の検出部により行い、この際に、前記収納容器の各収納部分にそれぞれ基板が収納されているか否かを一括して検出する工程と、
を備えたことを特徴とする基板検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−272796(P2010−272796A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125265(P2009−125265)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】